JP7215916B2 - ハンドル装置 - Google Patents
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Description
特許文献1および2に開示されたハンドル装置では、ハンドルを押し引き操作することでラッチを回動させるように構成されている。
このため、ラッチ部をラッチ受け部に係止されている状態と係止されていない状態に切り替える際には、ラッチ部を大きく回動させる必要がなく、ハンドル部を見込み方向に押し引きするという小さい動作を行えばよい。
このように、ハンドル部がラッチ部と当接しているとともに、ハンドル部の小さい動作でラッチ部を回動させることができるため、ハンドル部の見込み方向への押し引き動作を変換してラッチ部を回動させる機構を簡便な構成とすることができ、ハンドル装置の部品点数を抑えてコンパクトにすることができる。
このような構成とすることにより、ハンドル動作作用部の動作が小さくても、被係止部を確実に回動させることができる。
このような構成とすることにより、ハンドル部のラッチ当接部がハンドル動作作用部の傾斜面に直接的に作用するため、複雑な機構を備える必要なくハンドル部の見込み方向への押し引き動作を変換してラッチ部を回動させることができる。
このような構成とすることにより、ハンドル部の見込み方向の両側それぞれへの押し引き動作を変換してラッチ部を回動させることができる。
図1に示すように、本実施形態によるハンドル装置1は、壁部11に形成された開口部12に設けられた建具13に取り付けられている。建具13は、開き戸で、壁部11に形成された開口部12の縁部に設けられた枠部14と、枠部14の内側に設けられて開口部12を開閉する扉15と、を有している。
扉15は、丁番を介して枠部14に鉛直軸回りに回転可能に取り付けられている。
フレーム151は、四角枠で、扉板部152の上縁部に沿って設けられ幅方向に延びる上フレーム153と、扉板部152の下縁部に沿って設けられ幅方向に延びる下フレーム154と、扉板部152の幅方向の一方側の縁部に沿って設けられ上下方向に延びる第1縦フレーム155と、扉板部152の幅方向の他方側の縁部に沿って設けられ上下方向に延びる第2縦フレーム156と、を有している。
ハンドル装置1は、建具13の上下方向の中間部に設けられている。本実施形態では、ハンドル装置1は、見込み方向に対称となる形状に形成されている。
ハンドル部2およびラッチ部3の説明では、ハンドル部2とラッチ部3を結ぶ方向(幅方向)のうちラッチ部3に対するハンドル部2側(幅方向の一方側)を後側とし、ハンドル部2側に対するラッチ部3側(幅方向の他方側)を前側とし、幅方向を前後方向とすることがある。
図4、図5に示すように、ハンドル本体21は、使用者が把持する一対の把持部23,24と、一対の把持部23,24を連結する連結部25と、一対の把持部23,24の間に設けられラッチ部3のラッチ本体31(図4参照)に当接してラッチ本体31を連動させるラッチ当接部26と、を有している。
また、第1把持部23は、第1把持板部231の上縁部のやや下側から室外17側に延びる第1上側中板部235と、第1把持板部231の下縁部のやや上側から室外17側に延びる第1下側中板部236と、を有している。第1上側中板部235は、第1上板部232の下側に間隔をあけて配置されている。第1下側中板部236は、第1下板部233の上側に間隔をあけて配置されている。
第1側板部234は、前面(幅方向の他方側の面)が上下方向全体にわたって平坦な面に形成され、第1中間部分234cの後面(幅方向の一方側の面)が、第1上側部分234aおよび第1下側部分234bそれぞれの後面よりも後側に配置されている。
第1把持部23には、第1把持板部231の室外17側で第1上板部232、第1上側中板部235および第1側板部234に囲まれた第1上側空部238と、第1把持板部231の室外17側で第1下板部233、第1下側中板部236および第1側板部234に囲まれた第1下側空部239と、が形成されている。
また、第2把持部24は、第2把持板部241の上縁部のやや下側から室内16側に延びる第2上側中板部245と、第2把持板部241の下縁部のやや上側から室内16側に延びる第2下側中板部246と、を有している。第2上側中板部245は、第2上板部242の下側に間隔をあけて配置されている。第2下側中板部246は、第2下板部243の上側に間隔をあけて配置されている。
第2側板部244は、前面(幅方向の他方側の面)が上下方向全体にわたって平坦な面に形成され、第2中間部分244cの後面(幅方向の一方側の面)が、第2上側部分244aおよび第2下側部分244bそれぞれの後面よりも後側に配置されている。
第2把持部24には、第2把持板部241の室内16側で第2上板部242、第2上側中板部245および第2側板部244に囲まれた第2上側空部248と、第2把持板部241の室内16側で第2下板部243、第2下側中板部246および第2側板部244に囲まれた第2下側空部249と、が形成されている。
第1連結部251および第2連結部252は、第1側板部234の第1中間部分234cの上部側と、第2側板部244の第2中間部分244cの上部側と、連結している。
第3連結部253は、第1側板部234の第1中間部分234cの高さ方向の略中央と、第2側板部244の第2中間部分244cの高さ方向のほぼ中央と、を連結している。
第4連結部254および第5連結部255は、第1側板部234の第1中間部分234cの下部側と、第2側板部244の第2中間部分244cの下部側と、連結している。
第1ラッチ当接部261および第2ラッチ当接部262それぞれの下端部は、第3連結部253よりも上側に配置されている。
第1ラッチ当接部261と第2ラッチ当接部262とは、見込み方向に間隔をあけて対向して配置され、見込み方向に対称に形成されている。第2連結部252の下側で第1ラッチ当接部261と第2ラッチ当接部262との間隔をラッチ当接溝部263とする。
第2ラッチ当接部262は、第1ラッチ当接部261と対向する室内16側の端面(第2当接面265とする)が、平面視で室内16側に張り出すように湾曲する円弧面となっている。
ハンドル本体支持部22は、見込み方向に対称となる部材で、見込み方向の一方側が扉15の扉板部152(図1参照)の室内16側に配置され、見込み方向の他方側が扉板部152の室外17側に配置されている。ハンドル本体支持部22の見込み方向の中央部分の後側には、扉板部152が配置されている。
上側支持部271と中間支持部273との間には、室内16側(見込み方向の一方側)に前後方向に貫通し室内16側に開口する第1上側切り欠き部274が形成され、室外17側に前後方向に貫通し室外17側に開口する第2上側切り欠き部275が形成されている。
下側支持部272と中間支持部273との間には、室内16側(見込み方向の一方側)に前後方向に貫通し室内16側に開口する第1下側切り欠き部276が形成され、室外17側に前後方向に貫通し室外17側に開口する第2下側切り欠き部277が形成されている。
第1下側切り欠き部276は、第1下側中板部236が挿入可能に構成され、第2下側切り欠き部277は、第2下側中板部246が挿入可能に構成されている。
上側支持部271、下側支持部272および中間支持部273それぞれの見込み方向の寸法は、第1把持部23の第1把持板部231と第2把持部24の第2把持板部241との間隔よりも小さく設定されている。
上側突出部294および下側突出部295は、見込み方向の寸法がほぼ同じ寸法に形成されている。上側突出部294および下側突出部295の見込み方向の寸法は、第1把持部23の第1側板部234と第2把持部24の第2側板部244の間隔(連結部25の見込み方向の寸法)よりも小さく設定されている。
上側突出部294は、第1連結部251と第2連結部252との間に挿入され、下側突出部295は、第4連結部254と第5連結部255との間に挿入される。
第2支持部材28には、見込み方向の中央部分に板面を貫通する上下方向に延びる第2溝部281が形成されている。
第1支持部材27の第1溝部296と、第2支持部材28の第2溝部281とは、前後方向に重なるように配置されている。
これにより、ハンドル本体支持部22と、ハンドル本体21とは、見込み方向に相対変位可能に構成されている。
ハンドル本体21の第1把持板部231と第1支持部材27の第1突出板部292とが見込み方向に離間し、ハンドル本体21の第1上側中板部235および第1下側中板部236と、第1支持部材27の棒状部291とが見込み方向に離間している。このとき、第1把持板部231は、第1支持部材27の上側支持部271および下側支持部272(図4参照)とも見込み方向に離間している。
また、図4に示すハンドル本体21の上側突出部294および下側突出部295は、第1把持部23の第1側板部234第2把持部24の第2側板部244それぞれと離間している。
ハンドル本体21の第1把持板部231と第1支持部材27の第1突出板部292とが当接し、ハンドル本体21の第1上側中板部235および第1下側中板部236と、第1支持部材27の棒状部291とが当接している。このとき、第1把持板部231は、第1支持部材27の上側支持部271および下側支持部272(図4参照)とも当接している。
また、図4に示すハンドル本体21の上側突出部294および下側突出部295は、第2把持部24の第2側板部244と当接し、第1把持部23の第1側板部234と離間している。
ハンドル本体21の第2把持板部241と第1支持部材27の第2突出板部293とが当接し、ハンドル本体21の第2上側中板部245および第2下側中板部246と、第2支持部材28の棒状部291とが当接している。このとき、第2把持板部241は、第1支持部材27の上側支持部271および下側支持部272(図4参照)とも当接している。
また、図4に示すハンドル本体21の上側突出部294および下側突出部295は、第1把持部23の第1側板部234と当接し、第2把持部24の第2側板部244と離間している。
本実施形態では、バネは、ハンドル本体21の第1把持板部231と、第1支持部材27の上側支持部271および下側支持部272との間、ハンドル本体21の第2把持板部241と第1支持部材27の上側支持部271および下側支持部272との間それぞれに配置されている。
ラッチ本体31は、軸部36の軸線回りに回動可能な範囲においては、長さ方向の一方側のハンドル動作作用部34が軸部36よりも上側に配置され、長さ方向の他方側の被係止部35が軸部36よりも下側に配置されている。
ハンドル動作作用部34および被係止部35については後述する。
図3に示すように、軸部36は、軸線方向が見込み方向となる向きで、開口部371の上下方向の中間部で、開口部371の上下方向の中央よりも上側に設けられている。
軸部36は、ハンドル本体21のラッチ当接部26よりも下側に配置されている。
図2に示すように、カバー部38は、ラッチ本体31を回動可能に収容したラッチ収容部37の前側に配置され、ラッチ収容部37とネジなどの固定具で固定されるとともに、第2縦フレーム156の端面にネジなどの固定具で固定されている。また、カバー部38は、ハンドル本体支持部22の第1支持部材27および第2支持部材28とネジなどの固定具で固定されている。
これにより、カバー部38、ラッチ収容部37、ハンドル本体支持部22は、第2縦フレーム156に固定され、扉15に対して固定されている。
カバー部38の孔部381は、ラッチ支持部32の開口部371における軸部36から下側の部分の前側に配置されている。
図9に示すように、ラッチ本体31は、回動可能な範囲において下部側が最も前側に突出した状態では、被係止部35の前面351がラッチ収容部37の開口部371およびカバー部38の孔部381を通ってカバー部38の前端面よりも前側に突出している。このとき、被係止部35の後面352は、ラッチ収容部37の内部に配置されている。また、ハンドル動作作用部34は、後部側がラッチ収容部37よりも後側に突出し、前端部がラッチ収容部37の内部に配置されている。
また、ラッチ本体31は、図10に示すような回動可能な範囲において被係止部35が最も後側に位置し、扉15からほとんど突出しない状態となると、ラッチ受け部4による係止が解除される。ラッチ本体31が回動可能な範囲において下部側が最も後側に配置された状態をラッチ非突出状態とする。ラッチ本体31は、ラッチ非突出状態では、ハンドル動作作用部34が被係止部35よりもハンドル動作作用部34が上側に位置し、上下方向に延びる姿勢となっている。
以下では、ラッチ本体31がラッチ突出状態であるものとして説明する。
第1傾斜面341および第2傾斜面342は、ハンドル動作作用部34の長さ(ラッチ本体31における軸連結部33よりも長さ方向の一方側の部分)全体にわたって形成されている。
第1傾斜面341と第2傾斜面342とは、それぞれの後縁部が接続され後側に向かって尖った角部343を成している。
ラッチ挿入孔部43は、ラッチ受け部4の下部側に形成されている。ラッチ挿入孔部43は、幅方向の一方側(扉15側)に開口し、上側から下側に向かって漸次幅方向の他方側(扉15と離間する側)に深くなるように形成されている。ラッチ挿入孔部43は、ラッチ本体31の被係止部35と同じ高さに配置され、被係止部35と幅方向に対向するように配置されている。
カバー部42は、ラッチ受け部4の幅方向の一方側に配置され、ネジなどの固定具でラッチ受け部4と連結されている。カバー部42の孔部44は、ラッチ受け部4のラッチ挿入孔部43の幅方向の一方側に重なるように配置され、ラッチ挿入孔部43を塞がないように構成されている。
第3磁石53は、ラッチ本体31の第1磁石51と同じ高さに配置され、幅方向に対向する位置に配置されている。第1磁石51と第3磁石53とは、互いに反発するように配置されている。
第4磁石54は、ラッチ本体31の第2磁石52と同じ高さに配置され、幅方向に対向する位置に配置されている。第2磁石52と第4磁石54とは、互いに吸着するように配置されている。本実施形態では、第3磁石53および第4磁石54は、ラッチ受け部4に内蔵されている。
このとき、軸部36よりも上側のハンドル動作作用部34は、ラッチ本体31が回動可能な範囲内において最も後側に配置され、ラッチ収容部37よりも後側で、ハンドル本体支持部22の第2溝部281を貫通し、ハンドル本体21の第1ラッチ当接部261と第2ラッチ当接部262との間のラッチ当接溝部263に前側から入り込んでいる。ハンドル動作作用部34がラッチ当接溝部263の間に入り込むには、図6に示すように、ハンドル本体21が第1位置に配置されて、ラッチ当接溝部263がハンドル本体支持部22の第2溝部281の後側に配置されている必要がある。ラッチ本体31がラッチ突出状態となっているときには、ハンドル本体21が第1位置に配置されている。
ラッチ突出状態では、ラッチ本体31のハンドル動作作用部34の第1傾斜面341にハンドル本体21の第1ラッチ当接部261の第1当接面264が当接し、第2傾斜面342に第2ラッチ当接部262の第2当接面265が当接している。
扉15が開口部12を閉鎖している状態で、ラッチ本体31がラッチ非突出状態となると、ラッチ本体31の被係止部35がラッチ受け部4のラッチ挿入孔部43から抜け出た状態となるため、扉15を開口することができる。ラッチ本体31がラッチ非突出状態となると、被係止部35の後部側が、第2支持部材28の第2溝部281、ハンドル本体21の第1把持部23と第2把持部24との間隔、および第1支持部材27の棒状部291の第1溝部296に挿入されている。
扉15が開口部12を閉鎖している状態で、ラッチ本体31がラッチ非突出状態となると、ラッチ本体31の被係止部35がラッチ受け部4のラッチ挿入孔部43から抜け出た状態となるため、扉15を開口することができる。
ハンドル本体21が第1位置に移動すると、ハンドル動作作用部34の後側にラッチ当接溝部263が配置され、ハンドル動作作用部34がラッチ当接溝部263に挿入可能となるため、ハンドル動作作用部34が後側に移動するように回動し、ラッチ突出状態となる。
上述した本実施形態によるハンドル装置1では、ハンドル部2のハンドル本体21の見込み方向に押し引きされる動作が、ハンドル本体21からラッチ部3のラッチ本体31に直接当接して伝達されラッチ本体31が回動するように構成されている。そして、ラッチ本体31は、上下方向に対して斜めとなる姿勢となるとラッチ受け部4に係止され、上下方向に延びる姿勢となるとラッチ受け部4による係止が解除される。
このため、ラッチ本体31をラッチ受け部4に係止された状態と係止されていない状態とに切り替える際には、ラッチ本体31を大きく回動させる必要がなく、ハンドル本体21を見込み方向に押し引きするという小さい動作を行えばよい。
ハンドル装置1がコンパクトな形状となることにより、扉15のフレーム151が細い場合でも、ハンドル装置1を建具13に取り付けることができ、建具13の意匠性を向上させることができる。
このような構成とすることにより、ハンドル動作作用部34の動作が小さくても、被係止部35を確実に回動させることができる。
また、ハンドル動作作用部34は、ハンドル動作作用部34の見込み方向の一方の面に設けられた第1傾斜面341と、ハンドル動作作用部34の見込み方向の他方の面に設けられた第2傾斜面342と、を有し、ハンドル部2は、第1傾斜面341と当接可能な第1ラッチ当接部261と、第2傾斜面342と当接可能な第2ラッチ当接部262と、を有している。
このような構成とすることにより、ハンドル部2の第1ラッチ当接部261およびだい2ラッチ当接部262がハンドル動作作用部34の第1傾斜面341および第2傾斜面342に直接的に作用するため、複雑な機構を備える必要なくハンドル部2の見込み方向への押し引き動作を変換してラッチ部3を回動させることができる。
例えば、上記の実施形態では、ラッチ部3は、一方の端部に設けられラッチ受け部4に係止される被係止部35と、他方の端部に設けられハンドル部2の動作が作用するハンドル動作作用部34と、を有し、軸部36は、被係止部35とハンドル動作作用部34との間に配置され、軸部36から被係止部35までの距離は、軸部36からハンドル動作作用部34までの距離よりも長く設定されている。これに対し、ラッチ部3に設けられる軸部36の位置は適宜設定されてよい。
例えば、上記の実施形態では、第1傾斜面341および第2傾斜面342は、ハンドル動作作用部34の長さ(ラッチ本体31における軸部よりも長さ方向の一方側の部分)全体にわたって形成されている。これに対し、図12に示すハンドル装置1Bのラッチ部3Bのように、第1傾斜面341Bおよび第2傾斜面342Bは、ハンドル動作作用部34Bの長さ方向の一方側の端部近傍のみに形成され、ハンドル動作作用部34Bにおける第1傾斜面341Bおよび第2傾斜面342Bよりも下側(軸連結部33側)の部分は、ハンドル部2(図4参照)と当接しないように構成されていてもよい。
例えば、第1傾斜面341,341Bおよび第2傾斜面342,342Bにおけるハンドル部2が最初に当たる後側の部分を前側の部分よりも急な勾配の傾斜面とし、前後方向の途中位置で勾配が切り替えられていてもよい。
例えば、図12-図14に示すハンドル装置1Bのラッチ部3Bのように、被係止部35Bの見込み方向の両面における下縁部に、ラッチ収容部37の開口部371の内周面と摺動する摺動凸部353が設けられていてもよい。摺動凸部353は、被係止部35の前後方向の全体にわたって形成されている。摺動凸部353は、ラッチ部3がラッチ突出状態となると後側部分354が開口部371に収容され、ラッチ部3がラッチ非突出状態となると前側部分355が開口部371に収容される。
摺動凸部353の後側部分354は、前後方向の全体にわたって突出寸法が均一で、先端面が見込み方向を向く平坦面に形成されている。これに対し、摺動凸部353の前側部分355は、後側から前側に向かって突出寸法が漸次小さくなる傾斜面に形成されている。
このようにすることにより、ラッチ部3Bがラッチ突出状態からラッチ非突出状態となる際に、ラッチ部3Bのハンドル動作作用部34Bにハンドル部2から見込み方向の力が作用しても、この力によって被係止部35Bが見込み方向に動くことを防止することができる。
また、ラッチ部3Bが突出状態の際には、摺動凸部353の後側部分354が開口部371の内周面と当接しているため、ラッチ部3Bがラッチ突出状態の際に、ハンドル部2以外からの力によってラッチ部3Bが回動することなく、その力を摺動凸部353と開口部371の内周面との摩擦力で受け止めることができる。
また、上記の実施形態では、ハンドル装置1は、開き戸に設けられているが、引き戸に設けられていてもよい。
2 ハンドル部
3,3B ラッチ部
4 ラッチ受け部
12 開口部
13 建具
14 枠部
15 扉
26 ラッチ当接部
34,34B ハンドル動作作用部
35,35B 被係止部
36 軸部(回動軸)
261 第1ラッチ当接部
262 第2ラッチ当接部
341 第1傾斜面(傾斜面)
342 第2傾斜面(傾斜面)
Claims (3)
- 開口部の縁部に設けられた枠部と、前記枠部の内側に設けられて開口部を開閉する扉と、を有する建具に取り付けられるハンドル装置において、
前記扉に設けられて見込み方向に押し引きされるハンドル部と、
前記扉に設けられて前記ハンドル部の見込み方向に押し引きされる動作が前記ハンドル部から直接当接して伝達されるように構成され、前記ハンドル部の見込み方向に押し引きされる動作が伝達されると見込み方向に延びる回動軸を中心として回動して前記扉の端面から出没するラッチ部と、
前記枠部に設けられて前記扉の端面から突出した前記ラッチ部を係止するラッチ受け部と、を有し、
前記ラッチ部は、棒状に形成されて、長さ方向の途中位置に前記回動軸が位置し、前記回動軸を中心として回動して上下方向に対して斜めに延びる姿勢となると前記扉の端面から突出して前記ラッチ受け部に係止され、前記回動軸を中心として回動して上下方向に延びる姿勢となると前記扉の内部に収容されて前記ラッチ受け部の係止が解除され、
長さ方向の一方の端部に設けられ前記ラッチ受け部に係止される被係止部と、
長さ方向の他方の端部に設けられ前記ハンドル部の見込み方向に押し引きされる動作が作用するハンドル動作作用部と、を有し、
前記ハンドル動作作用部は、見込み方向の少なくとも一方の面に傾斜面を有し、
前記ハンドル部は、前記傾斜面と当接可能なラッチ当接部を有することを特徴とするハンドル装置。 - 前記回動軸は、前記被係止部と前記ハンドル動作作用部との間に配置され、
前記回動軸から前記被係止部までの距離は、前記回動軸から前記ハンドル動作作用部までの距離よりも長く設定されている請求項1に記載のハンドル装置。 - 前記傾斜面は、前記ハンドル動作作用部の見込み方向の一方の面に設けられた第1傾斜面と、前記ハンドル動作作用部の見込み方向の他方の面に設けられた第2傾斜面と、を有し、
前記ラッチ当接部は、前記第1傾斜面と当接可能な第1ラッチ当接部と、前記第2傾斜面と当接可能な第2ラッチ当接部と、を有し、
前記第1ラッチ当接部と、前記第2ラッチ当接部とは、前記ハンドル動作作用部を見込み方向から挟みこむように配置される請求項1または2に記載のハンドル装置。
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