以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に示されるピッキングシステム1は、例えば、商品(物品)の仕分け作業等が行われる倉庫内に設置される。ピッキングシステム1は、複数のピッキングステーション10を備えている。ピッキングステーション10では、作業者Pによって、商品容器(第1容器)Aからオーダー容器(第2容器)Bへ商品の仕分け作業が行われる。なお、商品容器A及びオーダー容器Bは、上部が開口した容器である。商品容器Aとは、商品が収容された容器であり、仕分けのためにピッキングステーション10へ商品を搬送する際に使用される。オーダー容器Bは、仕分けされた商品が投入される容器である。また、作業者Pが仕分け作業を行うスペースを作業スペースRとする。
図1及び図2に示されるように、ピッキングシステム1は、商品容器搬送コンベヤ20、及びオーダー容器搬送コンベヤ30を更に備えている。商品容器搬送コンベヤ20は、倉庫内で商品容器Aを搬送する。商品容器搬送コンベヤ20は、各ピッキングステーション10に対して商品容器Aを供給し、各ピッキングステーション10から搬出された商品容器Aを受け取ることができる。オーダー容器搬送コンベヤ30は、倉庫内でオーダー容器Bを搬送する。オーダー容器搬送コンベヤ30は、各ピッキングステーション10に対して空のオーダー容器Bを供給し、各ピッキングステーション10から搬出されたオーダー容器B(仕分け作業完了後のオーダー容器B)を受け取る。
ピッキングステーション10は、上段搬送ユニット100、下段搬送ユニット200、制御ユニット(制御部)300(図10参照)、モニタM、及びスイッチSを備えている。
まず、上段搬送ユニット100について説明する。図1~図3に示されるように、上段搬送ユニット100は、商品容器搬送コンベヤ20から商品容器Aを受け取って作業スペースRへ向けて搬送し、仕分け作業後に商品容器Aを商品容器搬送コンベヤ20に戻す。上段搬送ユニット100は、上段供給コンベヤ(第1容器供給コンベヤ)110、上段作業コンベヤ(第1容器作業コンベヤ)120、上段搬出コンベヤ(第1容器搬出コンベヤ)130、第1チルト機構140、及び第2チルト機構150を備えている。
上段供給コンベヤ110の一方の端部は、商品容器搬送コンベヤ20に接続されている。上段供給コンベヤ110は、商品容器搬送コンベヤ20から商品容器Aを受け取り、受け取った商品容器Aを商品容器搬送コンベヤ20から作業スペースRへ向けて搬送する。上段供給コンベヤ110は、複数の搬送ローラを備えている。上段供給コンベヤ110は、搬送ローラを回転させることによって商品容器Aを搬送する。
上段作業コンベヤ120は、作業スペースRの近傍に設けられ、作業スペースRに面している。上段作業コンベヤ120の一方の端部は、上段供給コンベヤ110の他方の端部に接続されている。上段作業コンベヤ120には、上段供給コンベヤ110から商品容器Aが搬入される。上段作業コンベヤ120は、搬入された商品容器Aを搬送する。上段作業コンベヤ120は、複数の搬送ローラ121(図2参照)を備えている。上段作業コンベヤ120は、搬送ローラ121を回転させることによって商品容器Aを搬送する。
上段作業コンベヤ120は、作業スペースRに居る作業者Pの前を横切るように商品容器Aを搬送する。上段作業コンベヤ120は、作業スペースR側に向けて下り方向に傾斜している。これにより、商品容器Aは、開口部が作業スペースR側を向くように傾斜した状態で上段作業コンベヤ120によって搬送される。
また、上段作業コンベヤ120には、補助コンベヤ125が設けられていてもよい。補助コンベヤ125は、上段作業コンベヤ120における作業スペースR側の辺に沿って設けられている。補助コンベヤ125は、商品容器Aの側面に当接して、搬送ローラ121による商品容器Aの搬送を補助する。例えば、補助コンベヤ125は、搬送方向の両端部に設けられた一対のローラ、及びローラ間に架け渡された環状のベルト等を備えるベルトコンベヤによって構成されている。
上段搬出コンベヤ130の一方の端部は、上段作業コンベヤ120の他方の端部に接続されている。上段搬出コンベヤ130の他方の端部は、商品容器搬送コンベヤ20に接続されている。上段搬出コンベヤ130は、上段作業コンベヤ120から商品容器Aを受取り、受け取った商品容器Aを上段作業コンベヤ120から商品容器搬送コンベヤ20へ向けて搬送する。そして、上段搬出コンベヤ130は、商品容器Aを商品容器搬送コンベヤ20に戻す。上段搬出コンベヤ130は、上段供給コンベヤ110と同様に複数の搬送ローラを備えている。上段搬出コンベヤ130は、搬送ローラを回転させることによって商品容器Aを搬送する。
ここで、図3に示されるように、上段作業コンベヤ120には、一方の端部から他方の端部に向って順に、搬入領域R1、上流側バッファ領域R2、上段作業領域(第1容器作業領域)R3、下流側バッファ領域R4、及び搬出領域R5が設けられている。搬入領域R1には、上段供給コンベヤ110が接続されている。搬入領域R1には、上段供給コンベヤ110から商品容器Aが搬入される。搬出領域R5には、上段搬出コンベヤ130が接続されている。搬出領域R5から上段搬出コンベヤ130へ、商品容器Aが搬出される。上段作業領域R3は、作業者Pが商品容器Aから商品を取り出す位置である。すなわち、作業者Pは、上段作業領域R3内に位置する商品容器Aから、商品を取り出してオーダー容器Bに投入する。
上流側バッファ領域R2は、上段作業領域R3よりも商品容器Aの搬送方向の上流側且つ上段作業領域R3に隣接する位置に設けられている。上流側バッファ領域R2には、商品容器Aが待機可能となっている。すなわち、搬入領域R1と上段作業領域R3との間には、商品容器Aを収容可能な大きさの領域(上流側バッファ領域R2)が設けられている。下流側バッファ領域R4は、上段作業領域R3よりも商品容器Aの搬送方向の下流側且つ上段作業領域R3に隣接する位置に設けられている。下流側バッファ領域R4は、商品容器Aが退避可能となっている。すなわち、上段作業領域R3と搬出領域R5との間には、商品容器Aを収容可能な大きさの領域(下流側バッファ領域R4)が設けられている。
ここで、上段作業コンベヤ120には、図3及び図4に示されるように、上流側バッファ領域R2の位置で商品容器Aを停止させるための第1上段ストッパ機構122、上段作業領域R3の位置で商品容器Aを停止させるための第2上段ストッパ機構123、及び下流側バッファ領域R4の位置で商品容器Aを停止させるための第3上段ストッパ機構124が設けられている。第1上段ストッパ機構122~第3上段ストッパ機構124は、搬送ローラ121によって搬送される商品容器Aに当接することによって、上流側バッファ領域R2等の各領域に商品容器Aを停止させる。
具体的には、第1上段ストッパ機構122は、第1上段ストッパ板122a、及び第1上段昇降部122bを備えている。第1上段ストッパ板122aは、上流側バッファ領域R2と上段作業領域R3との間の搬送ローラ121間において、昇降可能に設けられている。第1上段昇降部122bは、第1上段ストッパ板122aを昇降させる。より詳細には、第1上段昇降部122bは、第1上段ストッパ板122aの上部が上段作業コンベヤ120の搬送面(搬送ローラ121の上部)から突出する上昇位置と、第1上段ストッパ板122aの上部が上段作業コンベヤ120の搬送面よりも下方に位置する降下位置との間で第1上段ストッパ板122aを昇降させる。第1上段昇降部122bの機構としては、周知の種々の機構が採用され得る。
第2上段ストッパ機構123は、第2上段ストッパ板123a、及び第2上段昇降部123bを備えている。第2上段ストッパ板123aは、上段作業領域R3と下流側バッファ領域R4との間の搬送ローラ121間において、昇降可能に設けられている。第2上段昇降部123bは、第1上段昇降部122bと同様に、第2上段ストッパ板123aを上昇位置と降下位置との間で昇降させる。第2上段昇降部123bの機構としては、周知の種々の機構が採用され得る。
第3上段ストッパ機構124は、第3上段ストッパ板124a、及び第3上段昇降部124bを備えている。第3上段ストッパ板124aは、下流側バッファ領域R4と搬出領域R5との間の搬送ローラ121間において、昇降可能に設けられている。第3上段昇降部124bは、第1上段昇降部122bと同様に、第3上段ストッパ板124aを上昇位置と降下位置との間で昇降させる。第3上段昇降部124bの機構としては、周知の種々の機構が採用され得る。
例えば、商品容器Aを上段作業領域R3で停止させる場合、上段作業コンベヤ120は、上段作業領域R3における商品容器Aの搬送方向下流側の直近に位置する第2上段ストッパ板123aを第2上段昇降部123bによって上昇させる。この状態で上段作業コンベヤ120が搬送ローラ121を回転させて商品容器Aを搬送することにより、商品容器Aが第2上段ストッパ板123aに当接し、商品容器Aの搬送が上段作業領域R3で停止される。
このように、上段作業コンベヤ120は、上流側バッファ領域R2、上段作業領域R3及び下流側バッファ領域R4のうち、停止させたい領域における搬送方向下流側の直近に位置する第1上段ストッパ板122a~第3上段ストッパ板124aを上昇させる。これにより、上段作業コンベヤ120は、停止させたい領域内に精度よく商品容器Aを停止させることができる。また、上段作業コンベヤ120は、第1上段ストッパ板122a~第3上段ストッパ板124aの面に商品容器Aを当接させることにより、搬送方向に対する商品容器Aの向きのずれを補正できる。
第1チルト機構140は、図3に示されるように、上段作業コンベヤ120の搬入領域R1に設けられている。第1チルト機構140は、上段供給コンベヤ110から商品容器Aを受け取り、上段作業コンベヤ120の搬入領域R1に商品容器Aを受け渡す。具体的には、第1チルト機構140は、図3及び図4に示されるように、複数の第1チルトコンベヤ141、及び第1揺動機構142を備えている。
複数の第1チルトコンベヤ141は、上段作業コンベヤ120の搬送ローラ121間にそれぞれ配置されている。第1チルトコンベヤ141は、搬送ローラ121の回転軸方向に沿って延在している。第1チルトコンベヤ141は、延在方向(搬送ローラ121の回転軸方向)に沿って商品容器Aを上段供給コンベヤ110側から搬入領域R1側に向けて搬送することができる。例えば、第1チルトコンベヤ141は、搬送方向の両端部に設けられた一対のローラ、及びローラ間に架け渡された環状のベルト等を備えるベルトコンベヤによって構成されている。
図5(a)及び図5(b)に示されるように、第1チルトコンベヤ141における上段供給コンベヤ110側の端部は、上段作業コンベヤ120のフレーム等によって上下方向に揺動可能に支持されている。第1揺動機構142は、上段供給コンベヤ110側の端部を軸として第1チルトコンベヤ141を上下に揺動させる。より詳細には、第1揺動機構142は、図5(a)に示されるように略水平方向に延在する状態と、上段作業コンベヤ120の搬送ローラ121よりも下方に位置する状態との間で第1チルトコンベヤ141を揺動させる。第1揺動機構142の機構としては、周知の種々の機構が採用され得る。
図5(a)に示されるように、第1チルト機構140は、第1揺動機構142によって第1チルトコンベヤ141が略水平とされた状態で、上段供給コンベヤ110から商品容器Aを受け取り、第1チルトコンベヤ141上に商品容器Aを載置する。そして、図5(b)に示されるように、第1チルト機構140は、第1揺動機構142によって第1チルトコンベヤ141を搬送ローラ121よりも下方に揺動させることによって、商品容器Aを搬送ローラ121に載置する。
このように、上段供給コンベヤ110と上段作業コンベヤ120との接続部分において、上段作業コンベヤ120が上段供給コンベヤ110に対して傾斜していても、第1チルト機構140によって、上段供給コンベヤ110から上段作業コンベヤ120への商品容器Aの受け渡しを行うことができる。
第2チルト機構150は、図3に示されるように、上段作業コンベヤ120の搬出領域R5に設けられている。第2チルト機構150は、上段作業コンベヤ120の搬出領域R5から商品容器Aを受け取り、上段供給コンベヤ110に商品容器Aを受け渡す。具体的には、第2チルト機構150は、図3及び図4に示されるように、複数の第2チルトコンベヤ151、及び第2揺動機構152を備えている。
第2チルト機構150は、第1チルト機構140と同様に、上段供給コンベヤ110側の端部を軸として第2チルトコンベヤ151を第2揺動機構152によって上下に揺動させる。なお、第2チルトコンベヤ151及び第2揺動機構152は、第1チルト機構140の第1チルトコンベヤ141及び第1揺動機構142と同様の構成であり、詳細な説明を省略する。
第2チルト機構150は、第2チルトコンベヤ151が搬送ローラ121よりも下方に位置する状態から略水平状態となるように第2チルトコンベヤ151を上方に揺動させることによって、搬送ローラ121から商品容器Aを受け取る。そして、第2チルト機構150は、第2チルトコンベヤ151によって商品容器Aを上段搬出コンベヤ130に向けて搬送することによって商品容器Aを上段搬出コンベヤ130に受け渡す。
このように、上段搬出コンベヤ130と上段作業コンベヤ120との接続部分において、上段作業コンベヤ120が上段搬出コンベヤ130に対して傾斜していても、第2チルト機構150によって、上段作業コンベヤ120から上段搬出コンベヤ130への商品容器Aの受け渡しを行うことができる。
次に、下段搬送ユニット200について説明する。図1に示されるように、下段搬送ユニット200は、オーダー容器搬送コンベヤ30から空のオーダー容器Bを受け取って作業スペースRへ向けて搬送し、仕分け作業後に商品が投入されたオーダー容器Bをオーダー容器搬送コンベヤ30に戻す。図1及び図6に示されるように、下段搬送ユニット200は、下段供給コンベヤ(第2容器供給コンベヤ)210、下段連結コンベヤ(第2容器連結コンベヤ)220、下段搬出コンベヤ(第2容器搬出コンベヤ)230、第1出入装置(出入装置)240、第2出入装置(出入装置)250、第3出入装置(出入装置)260、第4出入装置(出入装置)270、及び第5出入装置(出入装置)280を備えている。
下段供給コンベヤ210は、上段供給コンベヤ110の下方に配置されている。下段供給コンベヤ210の一方の端部は、オーダー容器搬送コンベヤ30に接続されている。下段供給コンベヤ210は、オーダー容器搬送コンベヤ30から空のオーダー容器Bを受け取り、受け取ったオーダー容器Bをオーダー容器搬送コンベヤ30から作業スペースRへ向けて搬送する。下段供給コンベヤ210は、複数の搬送ローラを備えている。下段供給コンベヤ210は、搬送ローラを回転させることによってオーダー容器Bを搬送する。
下段供給コンベヤ210は、スキャナ211(図6参照)を備えている。スキャナ211は、下段供給コンベヤ210における作業スペースR側の端部近傍に設けられている。ここで、オーダー容器Bには、オーダー容器B同士を識別するための識別情報が付されている。スキャナ211は、下段供給コンベヤ210によってオーダー容器Bが搬送されたときに、識別情報を読み取る。なお、スキャナ211は、オーダー容器Bに付されたバーコード等から識別情報を読み取ってもよく、オーダー容器Bに付された無線通信用のタグから識別情報を無線通信によって読み取ってもよい。識別情報の読取方法については、種々の方法が採用され得る。
下段連結コンベヤ220は、上段作業コンベヤ120の下方(下段)に配置されている。また、下段連結コンベヤ220は、平面視において(鉛直方向に沿って見た場合に)、上段作業コンベヤ120と少なくとも一部が重なっている(図2等参照)。下段連結コンベヤ220の一方の端部は、下段供給コンベヤ210の他方の端部に接続されている。下段連結コンベヤ220には、下段供給コンベヤ210からオーダー容器Bが搬入される。下段連結コンベヤ220は、搬入されたオーダー容器Bを搬送する。下段連結コンベヤ220は、複数の搬送ローラ221を備えている。下段連結コンベヤ220は、搬送ローラ221を回転させることによってオーダー容器Bを搬送する。
下段搬出コンベヤ230の一方の端部は、下段連結コンベヤ220の他方の端部に接続されている。下段搬出コンベヤ230の他方の端部は、オーダー容器搬送コンベヤ30に接続されている。下段搬出コンベヤ230は、下段連結コンベヤ220から仕分け作業が完了したオーダー容器Bを受取り、受け取ったオーダー容器Bを下段連結コンベヤ220からオーダー容器搬送コンベヤ30へ向けて搬送する。そして、下段搬出コンベヤ230は、オーダー容器Bをオーダー容器搬送コンベヤ30に戻す。下段搬出コンベヤ230は、下段供給コンベヤ210と同様に複数の搬送ローラを備えている。下段搬出コンベヤ230は、搬送ローラを回転させることによってオーダー容器Bを搬送する。
ここで、図6に示されるように、下段連結コンベヤ220には、一方の端部から他方の端部に向って順に、第1出入領域R11、第2出入領域R12、第3出入領域R13、第4出入領域R14、及び第5出入領域R15が設けられている。第1出入領域R11~第5出入領域R15のそれぞれは、オーダー容器Bを収容可能な大きさの領域となっている。
また、下段連結コンベヤ220には、図6及び図7に示されるように、第1下段ストッパ機構222、第2下段ストッパ機構223、第3下段ストッパ機構224、第4下段ストッパ機構225、及び第5下段ストッパ機構226が設けられている。
第1下段ストッパ機構222は、第1出入領域R11の位置でオーダー容器Bを停止させる。第1下段ストッパ機構222は、第1下段ストッパ板222a、及び第1下段昇降部222bを備えている。第1下段ストッパ板222aは、第1出入領域R11と第2出入領域R12との間の搬送ローラ221間において、昇降可能に設けられている。第1下段昇降部222bは、第1下段ストッパ板222aを昇降させる。より詳細には、第1下段昇降部222bは、第1下段ストッパ板222aの上部が下段連結コンベヤ220の搬送面(搬送ローラ221の上部)から突出する上昇位置と、第1下段ストッパ板222aの上部が下段連結コンベヤ220の搬送面よりも下方に位置する降下位置との間で第1下段ストッパ板222aを昇降させる。第1下段昇降部222bの機構としては、周知の種々の機構が採用され得る。
第2下段ストッパ機構223は、第2出入領域R12の位置でオーダー容器Bを停止させる。第2下段ストッパ機構223は、第2下段ストッパ板223a、及び第2下段昇降部223bを備えている。第2下段ストッパ板223aは、第2出入領域R12と第3出入領域R13との間の搬送ローラ221間において、昇降可能に設けられている。第2下段昇降部223bは、第1下段昇降部222bと同様に、第2下段ストッパ板223aを上昇位置と降下位置との間で昇降させる。第2下段昇降部223bの機構としては、周知の種々の機構が採用され得る。
第3下段ストッパ機構224は、第3出入領域R13の位置でオーダー容器Bを停止させる。第3下段ストッパ機構224は、第3下段ストッパ板224a、及び第3下段昇降部224bを備えている。第3下段ストッパ板224aは、第3出入領域R13と第4出入領域R14との間の搬送ローラ221間において、昇降可能に設けられている。第3下段昇降部224bは、第1下段昇降部222bと同様に、第3下段ストッパ板224aを上昇位置と降下位置との間で昇降させる。第3下段昇降部224bの機構としては、周知の種々の機構が採用され得る。
第4下段ストッパ機構225は、第4出入領域R14の位置でオーダー容器Bを停止させる。第4下段ストッパ機構225は、第4下段ストッパ板225a、及び第4下段昇降部225bを備えている。第4下段ストッパ板225aは、第4出入領域R14と第5出入領域R15との間の搬送ローラ221間において、昇降可能に設けられている。第4下段昇降部225bは、第1下段昇降部222bと同様に、第4下段ストッパ板225aを上昇位置と降下位置との間で昇降させる。第4下段昇降部225bの機構としては、周知の種々の機構が採用され得る。
第5下段ストッパ機構226は、第5出入領域R15の位置でオーダー容器Bを停止させる。第5下段ストッパ機構226は、第5下段ストッパ板226a、及び第5下段昇降部226bを備えている。第5下段ストッパ板226aは、下段搬出コンベヤ230に最も近い位置に設けられた搬送ローラ221と下段搬出コンベヤ230との間において、昇降可能に設けられている。第5下段昇降部226bは、第1下段昇降部222bと同様に、第5下段ストッパ板226aを上昇位置と降下位置との間で昇降させる。第5下段昇降部226bの機構としては、周知の種々の機構が採用され得る。
例えば、オーダー容器Bを第3出入領域R13で停止させる場合、図7及び図8に示されるように、下段連結コンベヤ220は、第3出入領域R13におけるオーダー容器Bの搬送方向下流側の直近に位置する第3下段ストッパ板224aを第3下段昇降部224bによって上昇させる。この状態で下段連結コンベヤ220が搬送ローラ221を回転させてオーダー容器Bを搬送することにより、オーダー容器Bが第3下段ストッパ板224aに当接し、オーダー容器Bの搬送が第3出入領域R13で停止される。
このように、下段連結コンベヤ220は、第1出入領域R11~第5出入領域R15のうち、停止させたい領域におけるオーダー容器Bの搬送方向下流側の直近に位置する第1下段ストッパ板222a~第5下段ストッパ板226aを上昇させる。これにより、下段連結コンベヤ220は、停止させたい領域内に精度よくオーダー容器Bを停止させることができる。また、下段連結コンベヤ220は、第1下段ストッパ板222a~第5下段ストッパ板226aの面にオーダー容器Bを当接させることにより、搬送方向に対するオーダー容器Bの向きのずれを補正できる。
第1出入装置240~第5出入装置280は、図6に示されるように、下段連結コンベヤ220上のオーダー容器Bを下段作業領域(第2容器作業領域)R10までそれぞれ出し入れする。なお、下段作業領域R10とは、平面視において(鉛直方向に沿って見た場合に)、上段作業コンベヤ120と少なくとも一部が重ならない領域である(図6参照)。また、下段作業領域R10は、下段連結コンベヤ220よりも作業スペースR側の部分に設けられている。
より詳細には、第1出入装置240は、下段連結コンベヤ220の第1出入領域R11と、下段作業領域R10との間でオーダー容器Bを移動させる。なお、第1出入装置240は、下段連結コンベヤ220におけるオーダー容器Bの搬送方向に直交する方向に沿って、オーダー容器Bを移動させる。
具体的には、第1出入装置240は、図6及び図7に示されるように、第1昇降コンベヤ(第1出入コンベヤ)241、及び第1搬送コンベヤ(第2出入コンベヤ)242を備えている。第1昇降コンベヤ241は、下段連結コンベヤ220の第1出入領域R11に設けられている。第1昇降コンベヤ241は、第1コンベヤ部(コンベヤ部)241a、及び第1コンベヤ昇降部(昇降部)241bを備えている。第1コンベヤ部241aは、搬送ローラ221間を通過可能な大きさとなっている。第1コンベヤ部241aは、オーダー容器Bを第1出入領域R11外へ送り出し及び第1出入領域R11内へ引き込むことができる。例えば、第1コンベヤ部241aは、搬送方向の両端部に設けられた一対のローラ、及びローラ間に架け渡された環状のベルト等を備えるベルトコンベヤによって構成されている。
第1コンベヤ昇降部241bは、搬送ローラ221間において第1コンベヤ部241aを昇降させる。より詳細には、第1コンベヤ昇降部241bは、第1コンベヤ部241aの上部(上面)が下段連結コンベヤ220の搬送面(搬送ローラ221の上部)から突出する上昇位置と、第1コンベヤ部241aの上部が下段連結コンベヤ220の搬送面よりも下方に位置する降下位置との間で第1コンベヤ部241aを昇降させる。第1コンベヤ昇降部241bの機構としては、周知の種々の機構が採用され得る。
第1搬送コンベヤ242は、下段連結コンベヤ220の下段作業領域R10側の位置において、下段連結コンベヤ220に隣接して設けられている。より詳細には、第1搬送コンベヤ242は、下段連結コンベヤ220のうち第1昇降コンベヤ241が設けられた部分に隣接している。第1搬送コンベヤ242は、第1昇降コンベヤ241から送り出されたオーダー容器Bを下段作業領域R10へ搬送、及び下段作業領域R10内のオーダー容器Bを第1昇降コンベヤ241に受け渡すことができる。すなわち、第1搬送コンベヤ242は、下段連結コンベヤ220と下段作業領域R10とを接続している。例えば、第1搬送コンベヤ242は、搬送方向の両端部に設けられた一対のローラ、及びローラ間に架け渡された環状のベルト等を備えるベルトコンベヤによって構成されている。
第2出入装置250は、下段連結コンベヤ220の第2出入領域R12と、下段作業領域R10との間でオーダー容器Bを移動させる。なお、第2出入装置250は、下段連結コンベヤ220におけるオーダー容器Bの搬送方向に直交する方向に沿って、オーダー容器Bを移動させる。
具体的には、第2出入装置250は、第2昇降コンベヤ(第1出入コンベヤ)251、及び第2搬送コンベヤ(第2出入コンベヤ)252を備えている。第2昇降コンベヤ251は、下段連結コンベヤ220の第2出入領域R12に設けられている。第2昇降コンベヤ251は、第2コンベヤ部(コンベヤ部)251a、及び第2コンベヤ昇降部(昇降部)251bを備えている。第2コンベヤ部251aは、搬送ローラ221間を通過可能な大きさとなっている。第2コンベヤ部251aは、オーダー容器Bを第2出入領域R12外へ送り出し及び第2出入領域R12内へ引き込むことができる。第2コンベヤ部251aは、第1コンベヤ部241aと同様の構成を有している。第2コンベヤ昇降部251bは、第1コンベヤ昇降部241bと同様に、第2コンベヤ部251aを上昇位置と降下位置との間で昇降させる。
第2搬送コンベヤ252は、下段連結コンベヤ220の下段作業領域R10側の位置において、下段連結コンベヤ220に隣接して設けられている。より詳細には、第2搬送コンベヤ252は、下段連結コンベヤ220のうち第2昇降コンベヤ251が設けられた部分に隣接している。第2搬送コンベヤ252は、第2昇降コンベヤ251から送り出されたオーダー容器Bを下段作業領域R10へ搬送、及び下段作業領域R10内のオーダー容器Bを第2昇降コンベヤ251に受け渡すことができる。すなわち、第2搬送コンベヤ252は、下段連結コンベヤ220と下段作業領域R10とを接続している。例えば、第2搬送コンベヤ252は、搬送方向の両端部に設けられた一対のローラ、及びローラ間に架け渡された環状のベルト等を備えるベルトコンベヤによって構成されている。
第3出入装置260は、下段連結コンベヤ220の第3出入領域R13と、下段作業領域R10との間でオーダー容器Bを移動させる。なお、第3出入装置260は、下段連結コンベヤ220におけるオーダー容器Bの搬送方向に直交する方向に沿って、オーダー容器Bを移動させる。
具体的には、第3出入装置260は、第3昇降コンベヤ(第1出入コンベヤ)261、及び第3搬送コンベヤ(第2出入コンベヤ)262を備えている。第3昇降コンベヤ261は、下段連結コンベヤ220の第3出入領域R13に設けられている。第3昇降コンベヤ261は、第3コンベヤ部(コンベヤ部)261a、及び第3コンベヤ昇降部(昇降部)261bを備えている。第3コンベヤ部261aは、搬送ローラ221間を通過可能な大きさとなっている。第3コンベヤ部261aは、オーダー容器Bを第3出入領域R13外へ送り出し及び第3出入領域R13内へ引き込むことができる。第3コンベヤ部261aは、第1コンベヤ部241aと同様の構成を有している。第3コンベヤ昇降部261bは、第1コンベヤ昇降部241bと同様に、第3コンベヤ部261aを上昇位置と降下位置との間で昇降させる。
第3搬送コンベヤ262は、下段連結コンベヤ220の下段作業領域R10側の位置において、下段連結コンベヤ220に隣接して設けられている。より詳細には、第3搬送コンベヤ262は、下段連結コンベヤ220のうち第3昇降コンベヤ261が設けられた部分に隣接している。第3搬送コンベヤ262は、第3昇降コンベヤ261から送り出されたオーダー容器Bを下段作業領域R10へ搬送、及び下段作業領域R10内のオーダー容器Bを第3昇降コンベヤ261に受け渡すことができる。すなわち、第3搬送コンベヤ262は、下段連結コンベヤ220と下段作業領域R10とを接続している。例えば、第3搬送コンベヤ262は、搬送方向の両端部に設けられた一対のローラ、及びローラ間に架け渡された環状のベルト等を備えるベルトコンベヤによって構成されている。
第4出入装置270は、下段連結コンベヤ220の第4出入領域R14と、下段作業領域R10との間でオーダー容器Bを移動させる。なお、第4出入装置270は、下段連結コンベヤ220におけるオーダー容器Bの搬送方向に直交する方向に沿って、オーダー容器Bを移動させる。
具体的には、第4出入装置270は、第4昇降コンベヤ(第1出入コンベヤ)271、及び第4搬送コンベヤ(第2出入コンベヤ)272を備えている。第4昇降コンベヤ271は、下段連結コンベヤ220の第4出入領域R14に設けられている。第4昇降コンベヤ271は、第4コンベヤ部(コンベヤ部)271a、及び第4コンベヤ昇降部(昇降部)271bを備えている。第4コンベヤ部271aは、搬送ローラ221間を通過可能な大きさとなっている。第4コンベヤ部271aは、オーダー容器Bを第4出入領域R14外へ送り出し及び第4出入領域R14内へ引き込むことができる。第4コンベヤ部271aは、第1コンベヤ部241aと同様の構成を有している。第4コンベヤ昇降部271bは、第1コンベヤ昇降部241bと同様に、第4コンベヤ部271aを上昇位置と降下位置との間で昇降させる。
第4搬送コンベヤ272は、下段連結コンベヤ220の下段作業領域R10側の位置において、下段連結コンベヤ220に隣接して設けられている。より詳細には、第4搬送コンベヤ272は、下段連結コンベヤ220のうち第4昇降コンベヤ271が設けられた部分に隣接している。第4搬送コンベヤ272は、第4昇降コンベヤ271から送り出されたオーダー容器Bを下段作業領域R10へ搬送、及び下段作業領域R10内のオーダー容器Bを第4昇降コンベヤ271に受け渡すことができる。すなわち、第4搬送コンベヤ272は、下段連結コンベヤ220と下段作業領域R10とを接続している。例えば、第4搬送コンベヤ272は、搬送方向の両端部に設けられた一対のローラ、及びローラ間に架け渡された環状のベルト等を備えるベルトコンベヤによって構成されている。
第5出入装置280は、下段連結コンベヤ220の第5出入領域R15と、下段作業領域R10との間でオーダー容器Bを移動させる。なお、第5出入装置280は、下段連結コンベヤ220におけるオーダー容器Bの搬送方向に直交する方向に沿って、オーダー容器Bを移動させる。
具体的には、第5出入装置280は、第5昇降コンベヤ(第1出入コンベヤ)281、及び第5搬送コンベヤ(第2出入コンベヤ)282を備えている。第5昇降コンベヤ281は、下段連結コンベヤ220の第5出入領域R15に設けられている。第5昇降コンベヤ281は、第5コンベヤ部(コンベヤ部)281a、及び第5コンベヤ昇降部(昇降部)281bを備えている。第5コンベヤ部281aは、搬送ローラ221間を通過可能な大きさとなっている。第5コンベヤ部281aは、オーダー容器Bを第5出入領域R15外へ送り出し及び第5出入領域R15内へ引き込むことができる。第5コンベヤ部281aは、第1コンベヤ部241aと同様の構成を有している。第5コンベヤ昇降部281bは、第1コンベヤ昇降部241bと同様に、第5コンベヤ部281aを上昇位置と降下位置との間で昇降させる。
第5搬送コンベヤ282は、下段連結コンベヤ220の下段作業領域R10側の位置において、下段連結コンベヤ220に隣接して設けられている。より詳細には、第5搬送コンベヤ282は、下段連結コンベヤ220のうち第5昇降コンベヤ281が設けられた部分に隣接している。第5搬送コンベヤ282は、第5昇降コンベヤ281から送り出されたオーダー容器Bを下段作業領域R10へ搬送、及び下段作業領域R10内のオーダー容器Bを第5昇降コンベヤ281に受け渡すことができる。すなわち、第5搬送コンベヤ282は、下段連結コンベヤ220と下段作業領域R10とを接続している。例えば、第5搬送コンベヤ282は、搬送方向の両端部に設けられた一対のローラ、及びローラ間に架け渡された環状のベルト等を備えるベルトコンベヤによって構成されている。
なお、第1コンベヤ昇降部241b~第5コンベヤ昇降部281bは、下段連結コンベヤ220がオーダー容器Bを搬送する際に第1コンベヤ部241a等が搬送の邪魔をしないように第1コンベヤ部241a等を降下位置に降下させておく。
次に、第1出入装置240等によるオーダー容器Bの出し入れの一例として、第3出入装置260がオーダー容器Bを出し入れする場合について説明する。オーダー容器Bは、図8に示されるように、予め下段連結コンベヤ220によって搬送されて第3出入領域R13で停止している状態とする。図8及び図9に示されるように、第3コンベヤ昇降部261bは、第3コンベヤ部261aを上昇位置まで上昇させる。第3コンベヤ部261aは、オーダー容器Bを第3搬送コンベヤ262に向けて第3出入領域R13外に送り出す。第3搬送コンベヤ262は、第3昇降コンベヤ261から送り出されたオーダー容器Bを受け取り下段作業領域R10へ搬送する。
下段作業領域R10に搬送されたオーダー容器Bに対して商品の仕分け作業(投入)が完了すると、第3搬送コンベヤ262は、下段作業領域R10内のオーダー容器Bを第3昇降コンベヤ261に向けて搬送する。第3コンベヤ昇降部261bは、第3コンベヤ部261aを上昇位置まで上昇させる。第3コンベヤ部261aは、第3搬送コンベヤ262によって搬送されたオーダー容器Bを受け取り、下段連結コンベヤ220上(第3出入領域R13上)に引き込む。そして、第3コンベヤ昇降部261bは、第3コンベヤ部261aを降下位置に降下させる。これにより、第3コンベヤ部261a上のオーダー容器Bが、下段連結コンベヤ220の第3出入領域R13に載置される。その後、下段連結コンベヤ220は、第3出入領域R13上のオーダー容器Bを下段搬出コンベヤ230へ搬送する。
このようにして、第1出入装置240~第5出入装置280は、第1出入領域R11~第5出入領域R15上のオーダー容器Bを、下段作業領域R10へ出し入れすることができる。すなわち、下段作業領域R10には、第1出入装置240~第5出入装置280によって、最大5個のオーダー容器Bが配置される。作業者Pは、下段作業領域R10に配置されたオーダー容器Bに対して、商品容器Aから取り出した商品を投入する。
ここで、図2及び図3に示されるように、上段作業領域R3は、上段作業コンベヤ120上における商品容器Aの搬送方向に沿った各位置のうち、下段作業領域R10に配置された複数のオーダー容器Bにおける並び方向の中央位置に設けられている。
図2に示されるように、モニタMは、例えば、上段作業コンベヤ120の上方の位置に設けられている。モニタMは、画面表示によって、作業者Pに対して種々の指示を行う。モニタMには、例えば、商品容器Aから取り出した商品の投入先のオーダー容器B、及び投入する個数等が表示される。
スイッチSは、例えば、モニタMの周囲に設けられている。スイッチSは、作業者Pによる各種の入力操作を受け付ける。なお、例えば、モニタMが表示及び入力操作の受付が可能なタッチパネルである場合、モニタMがスイッチSの機能を兼ねていてもよい。
次に、ピッキングステーション10で行われる商品の仕分け作業の流れの一例を説明する。ここで、図10に示されるように、制御ユニット300は、ピッキングステーション10の各部の動作を制御する。なお、制御ユニット300は、CPU[Central Processing Unit]、ROM[Read Only Memory]、RAM[Random Access Memory]等を有する電子制御ユニットである。制御ユニット300では、例えば、ROMに記憶されているプログラムをRAMにロードし、RAMにロードされたプログラムをCPUで実行することにより各種の制御を実行する。
例えば、商品の仕分け作業を開始する場合、作業者Pは、スイッチSを操作して、制御ユニット300に対して仕分け作業の開始を指示する。制御ユニット300は、上段供給コンベヤ110及び上段作業コンベヤ120等を制御して、商品が収容された商品容器Aを上段作業コンベヤ120の上段作業領域R3に搬送させる。その際、制御ユニット300は、上流側バッファ領域R2に対して次に商品が取り出される商品容器Aを待機させておく。また、制御ユニット300は、下段供給コンベヤ210、下段連結コンベヤ220、及び第1出入装置240~第5出入装置280等を制御して、下段作業領域R10にオーダー容器Bを5つ配置する。
例えば、モニタMには、制御ユニット300からの指示に基づいて、商品容器Aから取り出した商品の投入先のオーダー容器B、及び投入する個数等が表示されている。作業者Pは、表示内容に従って、上段の商品容器Aから商品を取り出して下段のオーダー容器Bに投入する。例えば、図2に示されるように、下段作業領域R10に設置された5つのオーダー容器Bの上部位置に、投入すべき商品の数を示す数量表示機Hがそれぞれ設けられていてもよい。作業者Pは、モニタMに加え、数量表示機Hを確認しながら商品を投入してもよい。
上段作業領域R3に位置する商品容器Aからの商品の取り出しが完了すると、作業者Pは、スイッチSを操作して、商品の取り出しが完了したことを入力する。商品の取り出しが完了したことを受け付けると、制御ユニット300は、上段作業コンベヤ120の搬送ローラ121を駆動して、上段作業領域R3に位置する商品容器Aを下流側バッファ領域R4に搬送させると共に、上流側バッファ領域R2で待機していた商品容器Aを上段作業領域R3に搬送させる。これにより、作業者Pは、新たに上段作業領域R3に搬送された商品容器Aから商品を取り出して仕分け作業を行うことができる。制御ユニット300は、下段連結コンベヤ220、及び下段搬出コンベヤ230等を制御して、商品の取り出しが完了した商品容器Aを商品容器搬送コンベヤ20へ搬送させる。
また、制御ユニット300は、作業者Pに対する仕分け作業の指示等に基づいて、オーダー容器B内に投入された商品の種類及び数等を把握できる。このため、制御ユニット300は、作業者Pによって商品の取り出しが完了したことが入力された場合、オーダー容器Bのそれぞれについて、商品の仕分け(投入)が完了したか否かを判定できる。商品の仕分けが完了したオーダー容器Bが存在する場合、制御ユニット300は、第1出入装置240等を制御して、仕分けが完了したオーダー容器Bを下段連結コンベヤ220に引き込むと共に、新たな空のオーダー容器Bを下段作業領域R10へ搬送させる。これにより、作業者は、新たに下段作業領域R10に搬送されたオーダー容器Bに対して商品を投入することができる。そして、制御ユニット300は、下段連結コンベヤ220及び下段搬出コンベヤ230等を制御して、仕分けが完了したオーダー容器Bをオーダー容器搬送コンベヤ30へ搬送させる。
ここで、下段供給コンベヤ210によってオーダー容器Bが搬送される際に、スキャナ211によってオーダー容器Bの識別情報が読み取られている。このため、制御ユニット300は、オーダー容器Bと投入された商品とを対応付けて管理できる。すなわち、制御ユニット300は、どのオーダー容器Bにどの商品が何個入っているかを特定できる。
なお、上述したピッキングステーション10における商品の仕分け作業の流れは一例であり、種々の変更が可能である。
以上のように、このピッキングステーション10では、第1出入装置240~第5出入装置280によって、下段に配置された下段連結コンベヤ220から下段作業領域R10までオーダー容器Bが出し入れされる。これにより、作業者Pは、上段に位置する商品容器Aから、下段作業領域R10に設置されたオーダー容器Bへ商品の仕分け作業を行うことができる。すなわち、オーダー容器Bが下段作業領域R10に送り出されているため、商品容器Aからオーダー容器Bへの仕分け作業が、上段に配置された上段作業コンベヤ120によって邪魔されることが抑制される。また、ピッキングステーション10は、下段連結コンベヤ220上のオーダー容器Bを下段作業領域R10へ移動させることができるため、下段連結コンベヤ220によって搬送されるオーダー容器Bの搬送順序を入れ替えることができる。このように、ピッキングステーション10では、仕分けの作業性を向上させることができる。
第1出入装置240は、第1昇降コンベヤ241、及び第1搬送コンベヤ242を備えている。また、第1昇降コンベヤ241は、搬送ローラ間を通過可能な第1コンベヤ部241a、及び第1コンベヤ部241aを上昇位置と降下位置との間で昇降させる第1コンベヤ昇降部241bを備えている。これにより、第1出入装置240は、下段連結コンベヤ220が複数の搬送ローラ221を備える場合であっても、第1昇降コンベヤ241及び第1搬送コンベヤ242によってオーダー容器Bを下段作業領域R10まで出し入れすることができる。第2出入装置250~第5出入装置280も、第1出入装置240と同様の構成を有している。このため、第2出入装置250~第5出入装置280は、第1出入装置240と同様に、下段連結コンベヤ220が複数の搬送ローラ221を備える場合であっても、オーダー容器Bを下段作業領域R10まで出し入れすることができる。
上段作業領域R3は、上段作業コンベヤ120上における商品容器Aの搬送方向に沿った各位置のうち、下段作業領域R10に配置された複数のオーダー容器Bにおける並び方向の中央位置に設けられている。この場合、ピッキングステーション10では、作業者Pが仕分け作業を行う際のオーダー容器Bの並び方向の移動量を少なくすることができ、仕分けの作業性を向上させることができる。
上段作業コンベヤ120には、上段作業領域R3の上流側に上流側バッファ領域R2が設けられている。この場合、ピッキングステーション10は、上段作業領域R3内の商品容器Aを用いた仕分け作業が行われている間、上流側バッファ領域R2に商品容器Aを待機させておくことができる。これにより、ピッキングステーション10は、上段作業領域R3内の商品容器Aを用いた仕分け作業が終わった後に、上流側バッファ領域R2に待機させておいた商品容器Aを上段作業領域R3に即座に搬送できる。これにより、ピッキングステーション10は、仕分け作業が中断する時間を削減することができる。
上段作業コンベヤ120には、上段作業領域R3の下流側に下流側バッファ領域R4が設けられている。この場合、ピッキングステーション10は、仕分け作業が完了した商品容器Aを上段作業領域R3から下流側バッファ領域R4に即座に搬送することができる。これにより、ピッキングステーション10は、上段作業領域R3における次の商品容器Aの受け入れ態勢を即座に整えることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されない。例えば、第1出入装置240は、第1昇降コンベヤ241及び第1搬送コンベヤ242を備える構成に限定されない。例えば、第1出入装置240は、アーム機構によって第1出入領域R11からオーダー容器Bを下段作業領域R10へ押し出す、及び下段作業領域R10から第1出入領域R11へ引き込む構成であってもよい。第1出入装置240におけるオーダー容器Bの出し入れのための機構としては、種々の機構が採用され得る。第2出入装置250~第5出入装置280についても同様に、種々の機構が採用され得る。
また、ピッキングステーション10は、出入装置として第1出入装置240~第5出入装置280を備えていたが、出入装置の数は5台に限定されない。すなわち、下段作業領域R10内に設置されるオーダー容器Bの数は5個に限定されない。
例えば、ピッキングステーション10は、上段に配置された複数の商品容器Aから、下段に配置された複数のオーダー容器Bに商品を仕分けする構成であってもよい。
また、例えば、上記実施形態において、ピッキングステーション10は、上段搬送ユニット100において商品容器Aが搬送され、下段搬送ユニット200においてオーダー容器Bが搬送される構成であった。これとは反対に、ピッキングステーション10は、上段搬送ユニット100においてオーダー容器(第1容器)Bが搬送され、下段搬送ユニット200において商品容器(第2容器)Aが搬送される構成であってもよい。そして、ピッキングステーション10では、下段作業領域R10内の商品容器Aから、上段作業領域R3内のオーダー容器Bに対して商品が仕分けされる態様であってもよい。
なお、ピッキングステーション10は、上段作業領域R3内の商品容器Aから下段作業領域R10内のオーダー容器Bに商品が仕分けされる第1仕分け態様と、下段作業領域R10内の商品容器Aから上段作業領域R3内のオーダー容器Bに商品が仕分けされる第2仕分け態様とが切り替え可能であってもよい。すなわち、制御ユニット300は、第1仕分け態様の仕分け作業が行われる場合、第1出入装置240等の制御として、下段作業領域R10内のオーダー容器Bに商品が投入された場合(仕分けが完了した場合)に当該オーダー容器Bを下段連結コンベヤ220に戻す制御を行う。また、制御ユニット300は、第2仕分け態様の仕分け作業が行われる場合、第1出入装置240等の制御として、下段作業領域R10内の商品容器Aから商品が取り出された場合に当該商品容器Aを下段連結コンベヤ220に戻す制御を行う。このように、制御ユニット300は、第1仕分け態様時の制御と、第2仕分け態様時の制御とを切り替え可能であってもよい。なお、制御ユニット300は、ピッキングステーション10に対して第1仕分け態様及び第2仕分け態様のいずれの態様の仕分け作業が行われるかを、作業者Pによる設定操作、及び上位装置からの指示等に基づいて把握することができる。
また、上段作業コンベヤ120は、作業スペースR側に向けて下り方向に傾斜していなくてもよい。例えば、上段作業コンベヤ120は、搬送面(商品容器Aが載置される面)が水平となるように設置されていてもよい。
以上に記載された実施形態及び種々の変形例の少なくとも一部が任意に組み合わせられてもよい。