JP7203696B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

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本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられる静電荷像現像用トナーに関する。
近年、プリンターの小型化、高速化、及び高画質化の促進とともに、省エネルギー及び高信頼性の観点から、トナーの低温定着性、耐ホットオフセット性、及び保存性の向上が強く求められている。
これらの課題を解決するために、結晶性ポリエステルやトナー中にワックスと結晶性の重合体の使用などが検討されている。
特許文献1には、結着樹脂、着色剤、脂肪酸金属塩及び結晶性ポリエステル部位を有する結晶性樹脂を含有するトナー粒子を有するトナーであって、前記結晶性ポリエステル部位は、末端に炭素数7以上のアルキル基を有し、前記アルキル基の炭素数をC1とし、前記脂肪酸金属塩を構成する脂肪酸の炭素数をC2としたとき、C1とC2が以下の関係式(1)を満たすことを特徴とするトナーが開示されている。
0.25≦C1/C2≦3.90 式(1)
特許文献2には、少なくともポリエステルからなるバインダー樹脂とワックスとを含有するトナーにおいて、ポリエステルとワックスとを相溶化させる相溶化剤であって、ポリエステルと、無水マレイン酸変性ポリオレフィンとを反応させてなることを特徴とする相溶化剤を含有することを特徴とするトナー用ポリエステル系樹脂組成物が開示されている。
特許文献3には、ポリエステル樹脂由来の構成部位、及び、カルボン酸基又は無水カルボン酸基を有する変性ポリプロピレン系重合体A由来の構成部位を有し、前記ポリエステル樹脂由来の構成部位と前記変性ポリプロピレン系重合体A由来の構成部位とが、共有結合により連結している、非晶性ポリエステル系樹脂を含有するトナー用結着樹脂組成物であって、前記重合体Aは、不飽和結合を有するカルボン酸化合物又はその無水物により末端変性されたポリプロピレン系重合体であり、前記ポリエステル系樹脂中、前記重合体A由来の構成単位の量が、ポリエステル樹脂由来の構成部位を形成するアルコール成分とカルボン酸成分の合計量100質量部に対して、8質量部以上30質量部以下である、トナー用結着樹脂組成物が開示されている。
特開2019-020492号公報 特開2005-316378号公報 特開2019-008185号公報
トナー中に結晶性ポリエステル樹脂を用いることで、定着時の溶融粘度を低下させ低温定着性を向上できることが知られている一方で、高温での溶融粘度も下がるため耐ホットオフセット性及び保存性が悪化する。
特許文献1では、結晶性ポリエステル樹脂を用いると、定着時の溶融粘度を低下させることができ低温定着性は向上するが、耐ホットオフセット性と保存性が悪化する。
特許文献2では、炭素数2又は3のα-オレフィン重合体のような結晶性のワックス相溶化剤を用いると、ワックス分散が向上し耐ホットオフセット性は向上するが、低温定着性が悪化する。
特許文献3では、結晶性のポリプロピレン重合体を用いると、特許文献2と同様に、耐ホットオフセット性は向上するが低温定着性が悪化する。
本発明は、低温定着性、耐ホットオフセット性及び保存性に優れる静電荷像現像用トナーに関する。
本発明は、非晶質ポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂を含有する結着樹脂及びワックスを含有する静電荷像現像用トナーであって、前記結晶性ポリエステル樹脂が、炭素数2以上12以下の直鎖脂肪族ジオールを95モル%以上含むアルコール成分と、非晶質である炭素数4以上18以下のα-オレフィン重合体の酸変性物A、及び炭素数2以上14以下の直鎖脂肪族ジカルボン酸系化合物を該酸変性物A以外のカルボン酸成分中90モル%以上を含むカルボン酸成分との重縮合物である、静電荷像現像用トナーに関する。
本発明の静電荷像現像用トナーは、低温定着性、耐ホットオフセット性及び保存性において優れた効果を奏するものである。
本発明の静電荷像現像用トナーは、非晶質ポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂を含有する結着樹脂及びワックスを含有し、結晶性ポリエステル樹脂が、非晶質である炭素数4以上18以下のα-オレフィン重合体の酸変性物Aが用いられた重縮合物(以下、結晶性ポリエステル樹脂Cともいう)であることに1つの特徴を有する。
結晶性ポリエステル樹脂Cは非晶質ポリエステル樹脂と相溶しやすいため、非晶質ポリエステル樹脂中での結晶性ポリエステル樹脂Cの分散性が良好である。そして、結晶性ポリエステル樹脂C中の酸変性物Aに由来する部位はワックスと相溶しやすいため、その結果、非晶質ポリエステル樹脂中でのワックス分散が良好となる。さらに、ワックスの分散性が向上しているため、高温下で保管しても、結晶性ポリエステル樹脂の結晶が回復しやすいため、保存性も良好となる。
また、非晶質であるα-オレフィン重合体の酸変性物Aは、カルボン酸基又は無水カルボン酸基を有する変性ポリプロピレン系重合体のような結晶性のα-オレフィン重合体の酸変性物に比べ、非晶質ポリエステル樹脂中での分散性が良いため、低温定着性も良好である。
以上のことから、トナーの低温定着性、耐ホットオフセット性、及び保存性が向上するものと推察される。
酸変性物の結晶性は、後述の樹脂の結晶性と同様に結晶性指数([軟化点/吸熱の最高ピーク温度])によって表わされる。非晶質の酸変性物は、結晶性指数が1.4を超える、好ましくは1.5を超える、より好ましくは1.6以上のものであるか、または、0.6未満、好ましくは0.5以下のものである。また、吸熱の最高ピーク温度が検出されないものも非晶質であると判断する。
結晶性ポリエステル樹脂Cは、炭素数2以上12以下の直鎖脂肪族ジオールを含むアルコール成分と、非晶質である炭素数4以上18以下のα-オレフィン重合体の酸変性物A及び炭素数2以上14以下の直鎖脂肪族ジカルボン酸を含むカルボン酸成分との重縮合物である。
アルコール成分に含まれる直鎖脂肪族ジオールの炭素数は、2以上であり、好ましくは3以上、より好ましくは4以上、さらに好ましくは5以上であり、そして、低温定着性の観点から、12以下であり、好ましくは10以下である。
炭素数2以上12以下の直鎖脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、1,11-ウンデカンジオール、1,12-ドデカンジオール、1,13-トリデカンジオール、1,14-テトラデカンジオール等が挙げられる。これらの中では、エチレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,10-デカンジオール又は1,12-ドデカンジオールが好ましく、1,6-ヘキサンジオール又は1,12-ドデカンジオールがより好ましく、1,6-ヘキサンジオールがさらに好ましい。これらのアルコールは、1種又は2種以上を用いてもよい。
炭素数2以上12以下の直鎖脂肪族ジオールの含有量は、アルコール成分中、95モル%以上であり、より好ましくは100モル%である。
アルコール成分は、炭素数2以上12以下の直鎖脂肪族ジオール以外のアルコールを含有していてもよい。他のアルコールとしては、1,2-プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール等の分岐脂肪族ジオール;ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物等の芳香族ジオール;グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン等の3価以上のアルコール等が挙げられる。
カルボン酸成分に含まれる炭素数4以上18以下のα-オレフィン重合体の酸変性物Aにおいて、α-オレフィンの炭素数は、4以上であり、そして、18以下、好ましくは10以下、より好ましくは7以下、さらに好ましくは5以下、さらに好ましくは4である。
炭素数4以上18以下のα-オレフィン重合体としては、ポリイソブテン系重合体、ポリ1-ブテン系重合体、ポリ1-ペンテン系重合体、ポリ1-ヘキセン系重合体、ポリ1-オクテン系重合体、ポリ4-メチルペンテン系重合体、ポリ1-ドデセン系重合体、1-ヘキサデセン系重合体、プロピレン-ヘキセン共重合体等が挙げられ、これらの中では、ポリイソブテン系重合体が好ましい。前記α-オレフィン重合体は、前記α-オレフィンの単独重合体であってもよく、前記α-オレフィンから選ばれる2種以上の共重合体であってもよく、前記α-オレフィンとその他のオレフィンとの共重合体であってもよい。また、共重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体のいずれであってもよい。
ポリイソブテン系重合体としては、ポリイソブテン、イソブテンとその他オレフィンとの共重合体等が挙げられる。その他のオレフィンは、例えば、エチレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、2-エチルヘキセンが挙げられる。共重合体である場合、イソブテンの割合は、好ましくは60質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上であり、そして、100質量%未満である。
一方、酸変性物Aとしては、ポリエステル樹脂との反応性の観点から、炭素数4以上18以下のα-オレフィン重合体が、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、及びこれらの酸の無水物からなる群より選ばれた少なくとも1種の酸により変性された酸変性物が好ましく、無水マレイン酸で変性された酸変性物がより好ましい。また、酸変性物としては、前記α-オレフィン重合体に酸がランダムにグラフトされ変性されたランダムグラフト型の酸変性物や、前記α-オレフィン重合体の末端が酸により変性された末端変性型の酸変性物等が挙げられるが、本発明では、低温定着性及び保存性の観点から、末端変性型の酸変性物が好ましく、炭素数4以上18以下のα-オレフィン重合体の片末端が酸により変性された片末端変性型の酸変性物がより好ましい。
ランダムグラフト型の酸変性物は、好ましくは重合体1分子中に1個以上の酸がグラフト化され変性されている。酸によって変性されているかは、一般的なスペクトル測定によって規定できる。例えば、無水マレイン酸によるランダムグラフト型酸変性物の場合、無水マレイン酸によって変性されると、無水マレイン酸の二重結合が単結合に変化するのでそのスペクトル変化を測定することで規定できる。
ランダムグラフト変性型の酸変性物は、例えば、α-オレフィン重合体の分子内にラジカルを発生させ、不飽和結合を有するカルボン酸化合物又はその無水物と反応させることで得られる。
末端変性型の酸変性物は、好ましくは重合体1分子中に1個(片末端)又は2個(両末端)の酸によって変性される。酸によって変性されているかは、一般的なスペクトル測定によって規定できる。例えば、無水マレイン酸による片末端型酸変性物の場合、無水マレイン酸によって変性されると、無水マレイン酸の二重結合が単結合に変化するのでそのスペクトル変化を測定することで規定できる。またα-オレフィンの重合体側の被連結部分も結合前後でスペクトル変化を起こすのでこれを測定することで規定できる。
片末端型の酸変性物は、例えば、片末端に不飽和結合を有する前記α-オレフィン重合体に、酸をEne反応させることで得られる。片末端に不飽和結合を有する前記α-オレフィン重合体は、公知の方法により得られるが、例えば、バナジウム系触媒、チタン系触媒、ジルコニウム系触媒等を用いて製造することができる。
以上より、α-オレフィン重合体の酸変性物Aとしては、片末端が無水マレイン酸で変性されたポリイソブテン無水コハク酸が好ましい。
酸変性物Aの重量平均分子量は、保存性の観点から、好ましくは500以上、より好ましくは700以上、さらに好ましくは900以上、さらに好ましくは1,100以上であり、そして、低温定着性の観点から、好ましくは5,000以下、より好ましくは4,000以下、さらに好ましくは3,000以下である。
酸変性物Aの含有量は、アルコール成分と酸変性物A以外のカルボン酸成分の合計量100質量部に対して、低温定着性及び耐ホットオフセット性の観点から、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上、さらに好ましくは1.5質量部以上であり、そして、耐ホットオフセット性及び保存性の観点から、好ましくは30質量部以下、より好ましくは25質量部以下、さらに好ましくは20質量部以下、さらに好ましくは15質量部以下である。
カルボン酸成分に含まれる直鎖脂肪族ジカルボン酸系化合物の炭素数は、2以上であり、好ましくは4以上、より好ましくは8以上、さらに好ましくは10以上であり、そして、低温定着性の観点から、14以下であり、好ましくは12以下である。
炭素数2以上14以下の直鎖脂肪族ジカルボン酸系化合物としては、フマル酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、これらの酸のアルキル基の炭素数が1~3のアルキルエステル等が挙げられる。これらの中でも、セバシン酸、又はドデカン二酸が好ましく、セバシン酸がより好ましい。これらのカルボン酸系化合物は、1種又は2種以上を用いてもよい。
炭素数2以上14以下の直鎖脂肪族ジカルボン酸系化合物の含有量は、酸変性物A以外のカルボン酸成分中、90モル%以上であり、好ましくは95モル%以上、さらに好ましくは100モル%である。
カルボン酸成分は、酸変性物A及び炭素数2以上14以下の直鎖脂肪族ジカルボン酸系化合物以外のカルボン酸系化合物を含有していてもよい。他のカルボン酸系化合物としては、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸系化合物、3価以上のカルボン酸系化合物等が挙げられる。
アルコール成分には1価のアルコールが、カルボン酸成分には1価のカルボン酸系化合物が、適宜含有されていてもよい。
結晶性ポリエステル樹脂Cは、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中、好ましくはエステル化触媒の存在下、さらに必要に応じて、エステル化助触媒、重合禁止剤等の存在下、好ましくは130℃以上、より好ましくは170℃以上、そして、好ましくは250℃以下、より好ましくは240℃以下の温度で重縮合させて製造することができる。
エステル化触媒としては、酸化ジブチル錫、2-エチルヘキサン酸錫(II)等の錫化合物、チタンジイソプロピレートビストリエタノールアミネート等のチタン化合物等が挙げられる。エステル化触媒の使用量は、アルコール成分と酸変性物A以外のカルボン酸成分の総量100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上であり、そして、好ましくは1.5質量部以下、より好ましくは1質量部以下である。エステル化助触媒としては、没食子酸等が挙げられる。エステル化助触媒の使用量は、アルコール成分と酸変性物A以外のカルボン酸成分の総量100質量部に対して、好ましくは0.001質量部以上、より好ましくは0.01質量部以上であり、そして、好ましくは0.5質量部以下、より好ましくは0.1質量部以下である。重合禁止剤としては、t-ブチルカテコール等が挙げられる。重合禁止剤の使用量は、アルコール成分と酸変性物A以外のカルボン酸成分の総量100質量部に対して、好ましくは0.001質量部以上、より好ましくは0.01質量部以上であり、そして、好ましくは0.5質量部以下、より好ましくは0.1質量部以下である。
結晶性ポリエステル樹脂Cは、炭素数2以上12以下の直鎖脂肪族ジオールを含むアルコール成分と、炭素数4以上18以下のα-オレフィン重合体の酸変性物A及び炭素数2以上14以下の直鎖脂肪族ジカルボン酸系化合物を含むカルボン酸成分との重縮合物であっても、炭素数2以上12以下の直鎖脂肪族ジオールを含むアルコール成分と炭素数4以上18以下のα-オレフィン重合体の酸変性物A以外のカルボン酸成分との重縮合物に、当該酸変性物Aが重縮合した重縮合物であってもよいが、保存性の観点から、後者の重縮合物が好ましい。
後者の重縮合物を得る場合には、例えば、炭素数2以上12以下の直鎖脂肪族ジオールを含むアルコール成分と炭素数4以上18以下のα-オレフィン重合体の酸変性物A以外のカルボン酸成分との重縮合物と、酸変性物Aとを、好ましくは150℃以上、より好ましくは170℃以上、そして、好ましくは190℃以下、より好ましくは240℃以下の温度で反応させて製造することができる。
なお、本発明において、ポリエステル樹脂は、実質的にその特性を損なわない程度に酸以外で変性されたポリエステル樹脂であってもよい。酸以外で変性されたポリエステル樹脂としては、例えば、特開平11-133668号公報、特開平10-239903号公報、特開平8-20636号公報等に記載の方法によりフェノール、ウレタン、エポキシ等によりグラフト化やブロック化したポリエステル樹脂が挙げられるが、変性されたポリエステル樹脂のなかでは、ポリエステル樹脂をポリイソシアネート化合物でウレタン伸長したウレタン変性ポリエステル樹脂が好ましい。
結晶性ポリエステル樹脂Cの軟化点は、保存安定性の観点から、好ましくは60℃以上、より好ましくは65℃以上であり、そして、低温定着性の観点から、好ましくは100℃以下、より好ましくは90℃以下、さらに好ましくは85℃以下、さらに好ましくは80℃以下、さらに好ましくは75℃以下である。
樹脂の結晶性は、軟化点と示差走査熱量計による吸熱の最高ピーク温度との比、即ち[軟化点/吸熱の最高ピーク温度]の値で定義される結晶性指数によって表わされる。結晶性樹脂は、結晶性指数が0.6以上、好ましくは0.7以上、より好ましくは0.9以上であり、そして、1.4以下、好ましくは1.2以下、より好ましくは1.1以下の樹脂である一方、非晶質樹脂は、結晶性指数が1.4を超える、好ましくは1.5を超える、より好ましくは1.6以上の樹脂であるか、または、0.6未満、好ましくは0.5以下の樹脂である。樹脂の結晶性は、原料モノマーの種類とその比率、及び製造条件(例えば、反応温度、反応時間、冷却速度)等により調整することができる。なお、吸熱の最高ピーク温度とは、観測される吸熱ピークのうち、最も高温側にあるピークの温度を指す。結晶性樹脂においては、吸熱の最高ピーク温度を融点とする。
結晶性ポリエステル樹脂Cの吸熱の最高ピーク温度(融点)は、保存安定性の観点から、好ましくは50℃以上であり、そして、低温定着性の観点から、好ましくは90℃以下、より好ましくは80℃以下、さらに好ましくは75℃以下である。
結晶性ポリエステル樹脂Cの酸価は、低温定着性の観点から、好ましくは0.5mgKOH/g以上、より好ましくは1.5mgKOH/g以上、さらに好ましくは3mgKOH/g以上、さらに好ましくは5mgKOH/g以上、さらに好ましくは7mgKOH/g以上であり、そして、保存性の観点から、好ましくは15mgKOH/g以下、より好ましくは10mgKOH/g以下、さらに好ましくは9mgKOH/g以下である。
結晶性ポリエステル樹脂Cの含有量は、結着樹脂中、低温定着性の観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上、さらに好ましくは7質量%以上であり、そして、保存性の観点から、好ましくは25質量%以下、より好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは12質量%以下である。
非晶質ポリエステル樹脂としては、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を含むアルコール成分とカルボン酸成分との重縮合物である非晶質ポリエステル樹脂が好ましく、ワックスの分散性向上の観点から、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を含むアルコール成分と、非晶質である炭素数4以上18以下のα-オレフィン重合体の酸変性物Aを含むカルボン酸成分との重縮合物である(以下、非晶質ポリエステル樹脂Aともいう)であることが好ましい。非晶質ポリエステル樹脂Aと非晶質の酸変性物Aを用いた結晶性ポリエステル樹脂Cを組み合わせることで、酸変性物Aの溶融時に非晶質ポリエステル樹脂を相溶し可塑化するため、低温定着性がより一層向上する。
ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物としては、式(I):
Figure 0007203696000001
(式中、OR及びROはオキシアルキレン基であり、Rはエチレン基及び/又はプロピレン基であり、x及びyはアルキレンオキサイドの平均付加モル数を示し、それぞれ正の数であり、xとyの和の値は、1以上、好ましくは1.5以上であり、そして、16以下、好ましくは8以下、より好ましくは6以下、さらに好ましくは4以下である)
で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物である。式(I)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物としては、Rがプロピレン基であるビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、Rがエチレン基であるビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができ、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物とビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物の併用が好ましい。
ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物とビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物とのモル比(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物/ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物)は、好ましくは55/45以上、より好ましくは65/35以上、さらに好ましくは75/25以上であり、そして、好ましくは98/2以下、より好ましくは95/5以下、さらに好ましくは92/8以下である。
ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物の含有量は、アルコール成分中、好ましくは70モル%以上、より好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上、さらに好ましくは95モル%以上、さらに好ましくは100モル%である。
ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物以外のアルコール成分としては、例えば、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,4-ブテンジオール、1,3-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール等の脂肪族ジオール、グリセリン等の3価以上のアルコール等が挙げられる。これらのアルコールの含有量は、好ましくは30モル%以下、より好ましくは20モル%以下、さらに好ましくは10モル%以下である。
非晶質ポリエステル樹脂Aのカルボン酸成分に含まれる非晶質である炭素数4以上18以下のα-オレフィン重合体の酸変性物Aについては、結晶性ポリエステル樹脂Cに用いられる酸変性物Aと同様である。結晶性ポリエステル樹脂Cと非晶質ポリエステル樹脂Aに用いられる酸変性物Aは、同一であっても異なっていてもよい。
ただし、酸変性物Aの含有量は、アルコール成分と酸変性物A以外のカルボン酸成分の合計量100質量部に対して、帯電の立ち上がり及び吸湿性の観点から、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上、さらに好ましくは2質量部以上、さらに好ましくは3質量部以上、さらに好ましくは4質量部以上、さらに好ましくは5質量部以上、さらに好ましくは10質量部以上であり、そして、保存性の観点から、好ましくは50質量部以下、より好ましくは45質量部以下、さらに好ましくは40質量部以下、さらに好ましくは35質量部以下、さらに好ましくは30質量部以下、さらに好ましくは20質量部以下である。
非晶質ポリエステル樹脂Aの酸変性物A以外のカルボン酸成分としては、芳香族ジカルボン酸系化合物、脂肪族ジカルボン酸系化合物、脂環式ジカルボン酸系化合物、3価以上のカルボン酸系化合物等が挙げられる。これらの中では、耐久性の観点から、芳香族ジカルボン酸系化合物が好ましい。
芳香族ジカルボン酸系化合物としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、これらの酸の無水物及びアルキル基の炭素数が1~3のアルキルエステル等が挙げられる。これらの中では、低温定着性の観点から、イソフタル酸又はテレフタル酸が好ましく、テレフタル酸がより好ましい。
芳香族ジカルボン酸系化合物の含有量は、酸変性物A以外のカルボン酸成分中、耐久性の観点から、好ましくは60モル%以上、より好ましくは65モル%以上、さらに好ましくは70モル%以上であり、そして、低温定着性の観点から、好ましくは95モル%以下、より好ましくは90モル%以下、さらに好ましくは85モル%以下、さらに好ましくは80モル%以下である。
脂肪族ジカルボン酸系化合物としては、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、アジピン酸等の脂肪族ジカルボン酸、これらの酸の無水物及びアルキル基の炭素数が1~3のアルキルエステル等が挙げられる。
3価以上のカルボン酸系化合物としては、1,2,4-ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7-ナフタレントリカルボン酸、ピロメリット酸、これらの酸の無水物及びアルキル基の炭素数が1~3のアルキルエステル等が挙げられ、これらの中では、トリメリット酸系化合物が好ましい。
3価以上のカルボン酸系化合物の含有量は、酸変性物A以外のカルボン酸成分中、耐ホットオフセット性の観点から、好ましくは5モル%以上、より好ましくは10モル%以上であり、そして、低温定着性の観点から、好ましくは25モル%以下、より好ましくは20モル%以下である。
アルコール成分には1価のアルコールが、カルボン酸成分には1価のカルボン酸系化合物が、適宜含有されていてもよい。
非晶質ポリエステル樹脂Aは、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分を含む原料モノマーを、必要に応じてエステル化触媒、エステル化助触媒等の存在下、結晶性ポリエステル樹脂Cと同様の反応条件で、重縮合させる方法により得られる。
非晶質ポリエステル樹脂Aの軟化点は、保存安定性の観点から、好ましくは80℃以上、より好ましくは90℃以上、さらに好ましくは120℃以上、さらに好ましくは125℃以上であり、そして、低温定着性の観点から、好ましくは150℃以下、より好ましくは140℃以下である。
非晶質ポリエステル樹脂Aのガラス転移温度は、保存安定性の観点から、好ましくは40℃以上、より好ましくは50℃以上であり、そして、低温定着性の観点から、好ましくは80℃以下、より好ましくは70℃以下、さらに好ましくは65℃以下である。
非晶質ポリエステル樹脂Aの酸価は、低温定着性の観点から、好ましくは10mgKOH/g以上、より好ましくは15mgKOH/g以上であり、そして、吸湿性の観点から、好ましくは40mgKOH/g以下、より好ましくは35mgKOH/g以下である。
非晶質ポリエステル樹脂Aの含有量は、結着樹脂中、好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上であり、そして、好ましくは98質量%以下、より好ましくは95質量%以下、さらに好ましくは93質量%以下である。
結晶性ポリエステル樹脂Cと非晶質ポリエステル樹脂Aの質量比(結晶性ポリエステル樹脂C/非晶質ポリエステル樹脂A)は、好ましくは1/99以上、より好ましくは2/98以上、さらに好ましくは3/97以上であり、そして、好ましくは20/80以下、より好ましくは10/90以下、さらに好ましくは8/92以下である。
結晶性ポリエステル樹脂Aと非晶質ポリエステル樹脂Cの総含有量は、結着樹脂中、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上、さらに好ましくは98質量%以上、さらに好ましくは100質量%である。
結着樹脂には、結晶性ポリエステル樹脂及び非晶質ポリエステル樹脂以外の樹脂が本発明の効果を損なわない範囲で含有されていてもよく、他の樹脂としては、スチレン-アクリル樹脂等のビニル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン、これらの樹脂を2種以上含む複合樹脂等が挙げられる。
本発明における結着樹脂の含有量は、静電荷像現像用トナー中、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上であり、そして、好ましくは100質量%未満、より好ましくは98質量%以下、さらに好ましくは95質量%以下である。
ワックスとしては、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンポリエチレン共重合体ワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス、サゾールワックス等の脂肪族炭化水素系ワックス又はそれらの酸化物;カルナウバワックス、モンタンワックス又はそれらの脱酸ワックス、脂肪酸エステルワックス等のエステルワックス;脂肪酸アミド類、脂肪酸類、高級アルコール類、脂肪酸金属塩等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を用いることができる。これらの中では、耐久性の観点から、フィッシャートロプシュワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、及びエステルワックスからなる群より選ばれた少なくとも1種が好ましく、フィッシャートロプシュワックスがより好ましい。
ワックスの融点は、トナーの転写性の観点から、好ましくは80℃以上、より好ましくは85℃以上、さらに好ましくは90℃以上であり、そして、低温定着性の観点から、好ましくは130℃以下、より好ましくは125℃以下、さらに好ましくは120℃以下である。
ワックスの含有量は、トナーの低温定着性と耐オフセット性の観点及び結着樹脂中への分散性の観点から、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは0.8質量部以上、さらに好ましくは1質量部以上、そして、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下、さらに好ましくは10質量部以下である。
本発明の静電荷像現像用トナーには、結着樹脂及びワックス以外に、着色剤、荷電制御剤、磁性粉、流動性向上剤、導電性調整剤、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、クリーニング性向上剤等の添加剤が含有されていてもよく、着色剤及び荷電制御剤が含有されることが好ましい。
着色剤としては、トナー用着色剤として用いられている染料、顔料、磁性体等を使用することができる。例えば、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレット、ピグメントレッド122、ピグメントグリーンB、ローダミン-Bベース、ソルベントレッド49、ソルベントレッド146、ソルベントブルー35、キナクリドン、カーミン6B、イソインドリン、ジスアゾエロー等が挙げられる。なお、本発明において、トナーは、黒トナー、カラートナーのいずれであってもよい。
着色剤の含有量は、トナーの画像濃度及び低温定着性を向上させる観点から、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上であり、そして、好ましくは40質量部以下、より好ましくは10質量部以下である。
荷電制御剤は、特に限定されず、正帯電性荷電制御剤及び負帯電性荷電制御剤のいずれを含有していてもよい。
正帯電性荷電制御剤としては、ニグロシン染料、例えば「ニグロシンベースEX」、「オイルブラックBS」、「オイルブラックSO」、「ボントロンN-01」、「ボントロンN-04」、「ボントロンN-07」、「ボントロンN-09」、「ボントロンN-11」(以上、オリエント化学工業(株)製)等;3級アミンを側鎖として含有するトリフェニルメタン系染料、4級アンモニウム塩化合物、例えば「ボントロンP-51」(オリエント化学工業(株)製)、セチルトリメチルアンモニウムブロミド、「COPY CHARGE PX VP435」(クラリアント社製)等;ポリアミン樹脂、例えば「AFP-B」(オリエント化学工業(株)製)等;イミダゾール誘導体、例えば「PLZ-2001」、「PLZ-8001」(以上、四国化成工業(株)製)等;スチレン-アクリル系樹脂、例えば「FCA-701PT」(藤倉化成(株)製)等が挙げられる。
また、負帯電性荷電制御剤としては、含金属アゾ染料、例えば「バリファーストブラック3804」、「ボントロンS-31」、「ボントロンS-32」、「ボントロンS-34」、「ボントロンS-36」(以上、オリエント化学工業(株)製)、「アイゼンスピロンブラックTRH」、「T-77」(保土谷化学工業(株)製)等;ベンジル酸化合物の金属化合物、例えば、「LR-147」、「LR-297」(以上、日本カーリット(株)製)等;サリチル酸化合物の金属化合物、例えば、「ボントロンE-81」、「ボントロンE-84」、「ボントロンE-88」、「ボントロンE-304」(以上、オリエント化学工業(株)製)、「TN-105」(保土谷化学工業(株)製)等;銅フタロシアニン染料;4級アンモニウム塩、例えば「COPY CHARGE NX VP434」(クラリアント社製)、ニトロイミダゾール誘導体等;有機金属化合物等が挙げられる。
荷電制御剤の含有量は、トナーの帯電安定性の観点から、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.2質量部以上であり、そして、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下、さらに好ましくは3質量部以下、さらに好ましくは2質量部以下である。
本発明のトナーは、溶融混練法、乳化転相法、重合法等の公知のいずれの方法により得られたトナーであってもよいが、生産性やワックスの分散性の観点から、溶融混練法による粉砕トナーが好ましい。溶融混練法による粉砕トナーの場合、例えば、結着樹脂、ワックス、着色剤、荷電制御剤等の原料をヘンシェルミキサー等の混合機で均一に混合した後、密閉式ニーダー、1軸もしくは2軸の押出機、オープンロール型混練機等で溶融混練し、冷却、粉砕、分級して製造することができる。
本発明のトナーには、転写性を向上させるために、外添剤を用いることが好ましい。外添剤としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、酸化亜鉛等の無機微粒子や、メラミン系樹脂微粒子、ポリテトラフルオロエチレン樹脂微粒子等の樹脂粒子等の有機微粒子が挙げられ、2種以上が併用されていてもよい。これらの中では、シリカが好ましく、トナーの転写性の観点から、疎水化処理された疎水性シリカであることがより好ましい。
シリカ粒子の表面を疎水化するための疎水化処理剤としては、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、ジメチルジクロロシラン(DMDS)、シリコーンオイル、オクチルトリエトキシシラン(OTES)、メチルトリエトキシシラン等が挙げられる。
外添剤の平均粒子径は、トナーの帯電性や流動性、転写性の観点から、好ましくは10nm以上、より好ましくは15nm以上であり、そして、好ましくは250nm以下、より好ましくは200nm以下、さらに好ましくは150nm以下、さらに好ましくは90nm以下である。
外添剤の含有量は、トナーの帯電性や流動性、転写性の観点から、外添剤で処理する前のトナー100質量部に対して、好ましくは0.05質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上、さらに好ましくは0.3質量部以上であり、そして、好ましくは5質量部以下、より好ましくは3質量部以下である。
本発明のトナーの体積中位粒径(D50)は、好ましくは3μm以上、より好ましくは4μm以上であり、そして、好ましくは15μm以下、より好ましくは10μm以下である。なお、本明細書において、体積中位粒径(D50)とは、体積分率で計算した累積体積頻度が粒径の小さい方から計算して50%になる粒径を意味する。また、トナーを外添剤で処理している場合には、外添剤で処理する前のトナー粒子の体積中位粒径をトナーの体積中位粒径とする。
本発明のトナーは、一成分現像用トナーとして、又はキャリアと混合して二成分現像剤として用いることができる。
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。樹脂等の物性は、以下の方法により測定することができる。
〔酸変性物の吸熱の最高ピーク温度〕
示差走査熱量計「DSC Q20」(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株)製)を用いて、試料0.01~0.02gをアルミパンに計量し、室温(25℃)から昇温速度10℃/minで200℃まで昇温し、その温度から降温速度5℃/minで-10℃まで冷却する。次に試料を昇温速度10℃/minで180℃まで昇温し測定する。吸熱の最高ピーク温度が検出されないものは非晶質であり、検出される場合は樹脂と同様の方法により軟化点を測定して、結晶性指数(軟化点/吸熱の最高ピーク温度)を算出して判断する。
〔α-オレフィン重合体の酸変性物の重量平均分子量(Mw)〕
(1) 試料溶液の調製
濃度が0.5g/100mLになるように、試料をテトラヒドロフランに溶解させた。次いで、この溶液をポアサイズ2μmのフッ素樹脂フィルター「FP-200」(住友電気工業(株)製)を用いて濾過して不溶解成分を除き、試料溶液とする。
(2) 分子量分布測定
下記の測定装置と分析カラムを用い、溶離液としてテトラヒドロフランを、毎分1mLの流速で流し、40℃の恒温槽中でカラムを安定させる。そこに試料溶液100μLを注入して測定を行う。試料の分子量は、あらかじめ作成した検量線に基づき算出する。このときの検量線には、数種類の単分散ポリスチレン(東ソー(株)製のA-500(Mw 5.0×102)、A-1000(Mw 1.01×103)、A-2500(Mw 2.63×103)、A-5000(Mw 5.97×103)、F-1(Mw 1.02×104)、F-2(Mw 1.81×104)、F-4(Mw 3.97×104)、F-10(Mw 9.64×104)、F-20(Mw 1.90×105)、F-40(Mw 4.27×105)、F-80(Mw 7.06×105)、F-128(Mw 1.09×106))を標準試料として作成したものを用いる。括弧内は分子量を示す。
測定装置:HLC-8220GPC(東ソー(株)製)
分析カラム:GMHXL+G3000HXL(東ソー(株)製)
〔樹脂の軟化点〕
フローテスター「CFT-500D」((株)島津製作所製)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/minで加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出す。温度に対し、フローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とする。
〔樹脂の吸熱の最高ピーク温度〕
示差走査熱量計「Q-100」(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株)製)を用いて、試料0.01~0.02gをアルミパンに計量し、室温(25℃)から降温速度10℃/minで0℃まで冷却し、0℃にて1分間維持する。その後、昇温速度10℃/minで測定する。観測される吸熱ピークのうち、最も高温側にあるピークの温度を吸熱の最高ピーク温度とする。
〔樹脂のガラス転移温度〕
示差走査熱量計「Q-100」(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株)製)を用いて、試料0.01~0.02gをアルミパンに計量し、200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/minで0℃まで冷却する。次に試料を昇温速度10℃/minで昇温し、吸熱ピークを測定する。吸熱の最高ピーク温度以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点の温度をガラス転移温度とする。
〔樹脂の酸価〕
JIS K 0070:1992の方法に基づき測定する。ただし、測定溶媒のみJIS K 0070の規定のエタノールとエーテルの混合溶媒から、非晶質樹脂はアセトンとトルエンの混合溶媒(アセトン:トルエン=1:1(容量比))に、結晶性樹脂はクロロホルム:ジメチルホルムアミドの混合溶媒(クロロホルム:ジメチルホルムアミド=7:3(容量比))に、それぞれ変更する。
〔ワックスの融点〕
示差走査熱量計「DSC Q-100」(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株)製)を用いて、試料0.01~0.02gをアルミパンに計量し、昇温速度10℃/minで200℃まで昇温し、その温度から降温速度5℃/minで-10℃まで冷却する。次に試料を昇温速度10℃/minで180℃まで昇温し測定する。そこで得られた融解吸熱カーブから観察される吸熱の最高ピーク温度をワックスの融点とする。
〔外添剤の平均粒子径〕
平均粒子径は、個数平均粒子径を指し、走査型電子顕微鏡(SEM)写真から500個の粒子の粒径(長径と短径の平均値)を測定し、それらの数平均値とする。
〔トナーの体積中位粒径〕
測定機:コールターマルチサイザーII(ベックマン・コールター(株)製)
アパチャー径:50μm
解析ソフト:コールターマルチサイザーアキュコンプ バージョン 1.19(ベックマン・コールター(株)製)
電解液:アイソトンII(ベックマン・コールター(株)製)
分散液:電解液にエマルゲン109P(花王(株)製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB(グリフィン):13.6)を溶解して5質量%に調整したもの
分散条件:前記分散液5mLに測定試料10mgを添加し、超音波分散機(機械名:(株)エスエヌディー製US-1、出力:80W)にて1分間分散させ、その後、前記電解液25mLを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させて、試料分散液を調製する。
測定条件:前記電解液100mLに、3万個の粒子の粒径を20秒間で測定できる濃度となるように、前記試料分散液を加え、3万個の粒子を測定し、その粒度分布から体積中位粒径(D50)を求める。
樹脂製造例1
表1に示すアルコール成分を、窒素導入管を装備した脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した10リットル容の四つ口フラスコに入れ、100℃に昇温した後、表1に示すテレフタル酸を添加し、160℃まで昇温し、表1に示すエステル化触媒とエステル化助触媒を添加し、235℃まで昇温し、235℃で10時間反応させた後、235℃、8.0kPaにて1時間反応させ、200℃まで冷却し表1に示す、無水トリメリット酸を添加し、200℃で5時間重縮合反応させ、さらに200℃、8.0kPaにて表1に示す軟化点に到達するまで反応させて、非晶質ポリエステル樹脂(樹脂A1)を得た。
樹脂製造例2
表1に示すアルコール成分を、窒素導入管を装備した脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した10リットル容の四つ口フラスコに入れ、100℃に昇温した後、表1に示すテレフタル酸を添加し、160℃まで昇温し、表1に示すエステル化触媒とエステル化助触媒を添加し、235℃まで昇温し、235℃で10時間反応させた後、235℃、8.0kPaにて1時間反応させた。160℃まで冷却し、表1に示す酸変性物を添加し、再度、235℃まで昇温し、235℃で5時間重縮合反応させ、さらに235℃、8.0kPaにて1時間反応させた。その後、200℃まで冷却し、表1に示す無水トリメリット酸を添加し、200℃で5時間重縮合反応させ、さらに200℃、8.0kPaにて表1に示す軟化点に到達するまで反応させて、非晶質ポリエステル樹脂(樹脂A2)を得た。
Figure 0007203696000002
樹脂製造例3
表2に示すアルコール成分を、窒素導入管を装備した脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した10リットル容の四つ口フラスコに入れ、100℃に昇温した後、表2に示すセバシン酸を添加し、140℃まで昇温し、140℃で6時間反応させた後、200℃まで6時間かけて昇温後、表2に示すエステル化触媒とエステル化助触媒を添加し、200℃、8.0kPaにて1時間反応させた。160℃まで冷却し、表2に示す酸変性物を添加し、再度、200℃まで昇温し、200℃で5時間重縮合反応させ、さらに235℃まで昇温し、235℃、8.0kPaにて1時間反応させて、結晶性ポリエステル樹脂(樹脂C1~C8)を得た。
樹脂製造例4
表2に示すアルコール成分を、窒素導入管を装備した脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した10リットル容の四つ口フラスコに入れ、100℃に昇温した後、表2に示すセバシン酸を添加し、140℃まで昇温し、140℃で6時間反応させた後、200℃まで6時間かけて昇温後、表2に示すエステル化触媒とエステル化助触媒を添加し、200℃、8.0kPaにて1時間反応させて、結晶性ポリエステル樹脂(樹脂C9)を得た。
樹脂製造例5
表2に示すアルコール成分を、窒素導入管を装備した脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した10リットル容の四つ口フラスコに入れ、100℃に昇温した後、表2に示すセバシン酸及び酸変性物を添加し、140℃まで昇温し、140℃で6時間反応させた後、200℃まで6時間かけて昇温後、表2に示すエステル化触媒とエステル化助触媒を添加し、200℃、8.0kPaにて1時間反応させて、結晶性ポリエステル樹脂(樹脂C10、C11)を得た。
Figure 0007203696000003
実施例1~11及び比較例1~3
表3に示す結着樹脂100質量部、ワックス「SP-105」(加藤洋行社製、フィッシャートロプシュワックス、融点:105℃)2質量部、着色剤「ECB-301」(大日精化社製、フタロシアニンブルー(P.B.15:3))3.0質量部及び荷電制御剤「ボントロンE-304」(オリエント化学工業(株)製)0.5質量部を、ヘンシェルミキサーを用いて1分間攪拌した後、以下に示す条件で溶融混練した。
〔溶融混練条件〕
同方向回転二軸押出機「PCM-30」((株)池貝製、軸の直径 2.9cm、軸の断面積 7.06cm2)を使用した。運転条件は、バレル設定温度 120℃、軸回転数 200r/min(軸の回転の周速 0.30m/sec)、混合物供給速度 10kg/h(軸の単位断面積あたりの混合物供給量 1.42kg/h・cm2)であった。
得られた混練物を冷却し、粉砕機「ロートプレックス」(ホソカワミクロン(株)製)により粗粉砕し、目開きが2mmのふるいを用いて体積中位粒子径が2mm以下の粗粉砕物を得た。得られた粗粉砕物を、DS2型気流分級機(衝突板式、日本ニューマチック(株)製)を用いて体積中位粒径が8.0μmになるように粉砕圧を調整して微粉砕した。得られた微粉砕物を、DSX2型気流分級機(日本ニューマチック(株)製)を用いて体積中位粒径が6.5μmになるように静圧(内部圧力)を調整して分級を行い、トナー粒子を得た。
得られたトナー粒子100質量部と、外添剤として、疎水性シリカ「アエロジル R-972」(日本アエロジル(株)製、疎水化処理剤:DMDS、平均粒子径:16nm)0.8質量部、及び疎水性シリカ「RY50」(日本アエロジル(株)製、疎水化処理剤:シリコーンオイル、平均粒子径:40nm)1.2質量部を、ヘンシェルミキサー(日本コークス工業(株)製)を用いて回転数2100r/min(周速度29m/sec)で3分間混合することにより、外添剤処理を行い、トナーを得た。
試験例1〔低温定着性〕
未定着画像を取れるように改造した、プリンター「OKI MICROLINE 5400」(沖データ社製)にトナーを充填し、2cm角のベタ画像の未定着画像を印刷した。「OKI MICROLINE 3010」(沖データ社製)を改造した外部定着装置を使用して、定着ロールの回転速度150mm/secにて、定着ロールの温度を100℃から200℃まで5℃ずつ上昇させながら、各温度でこの未定着画像の定着処理を行い、定着画像を得た。各定着温度で得られた画像にメンディングテープ(住友スリーエム社製)を付着させた後、500gの円筒上の重石を載せることにより、十分にテープを定着画像に付着させた。その後、ゆっくりとメンディングテープを定着画像より剥がした。剥がす前後の画像濃度を画像濃度測定器「Gretag SPM50」(GretagMacbeth社製)を用いて測定し、擦り前後の画像濃度比率([擦り後の画像濃度/擦り前の画像濃度]×100)が最初に90%を超える温度を最低定着温度とし、低温定着性の指標とした。結果を表3に示す。
試験例2〔耐ホットオフセット性〕
試験例1の定着性試験で得られた100℃~200℃の定着画像を目視で確認し、ホットオフセットの発生が見られない定着ロールの最高温度を最高定着温度とした。結果を表3に示す。
試験例3〔保存性〕
20mL容のポリプロピレン製の容器に、5gのトナーを入れた。トナーの入った容器を、50℃の恒温恒湿槽に入れ、容器の蓋をあけた状態で、24時間保存した。放置後のトナーの凝集度を測定し、耐熱保存性の指標とした。結果を表3に示す。この数値が小さいほど、耐熱保存性に優れる。
<凝集度>
凝集度は、パウダーテスタ(ホソカワミクロン(株)製)を用いて測定する。
150μm、75μm、45μmの目開きの篩を重ね、一番上にトナーを5g載せ、1mmの振動幅で60秒間振動させる。振動後、篩い上に残ったトナー量を測定し、下記の計算式を用いて凝集度の計算を行う。
Figure 0007203696000004
Figure 0007203696000005
以上の結果より、実施例1~11のトナーは、非晶質ポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂を含有する結着樹脂及びワックスを含有し、結晶性ポリエステル樹脂が、非晶質である炭素数4以上18以下のα-オレフィン重合体の酸変性物Aが用いられた重縮合物であることから、低温定着性、耐ホットオフセット性及び保存性のいずれもが良好であることが分かる。
実施例1と比較例1の対比から、結晶性ポリエステル樹脂に酸変性物を含むことで、結晶性ポリエステル樹脂とワックスの分散性が向上し、耐ホットオフセット性及び保存性が向上していることがわかる。
結晶性ポリエステル樹脂の脂肪族ジオールの鎖長の変更した実施例1、2~6の対比から、非晶性ポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂の相溶性を制御することで、結晶性ポリエステル樹脂及びワックスの分散性を制御し、低温定着性、耐ホットオフセット性、及び保存性が高いレベルで性能を満たすことができることが分かる。
実施例1、6~8の対比から、結晶性ポリエステル樹脂に用いる酸変性物を増加させることで、結晶性ポリエステル樹脂とワックスの分散性が向上し、低温定着性と耐ホットオフセット性を両立することができる。
実施例1と実施例9の対比から、結晶性ポリエステル樹脂が増加することでワックスの分散性が向上し、低温定着性と耐ホットオフセット性を両立することができ、保存性も良好であることがわかる。
また、結晶性を有する相溶化剤と結晶性ポリエステル樹脂を併用した比較例2、3では、結晶性ポリエステル樹脂の溶融性が低下し低温定着性が悪化している。
本発明の静電荷像現像用トナーは、静電荷像現像法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像等に好適に用いられるものである。

Claims (7)

  1. 非晶質ポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂を含有する結着樹脂及びワックスを含有する静電荷像現像用トナーであって、前記結晶性ポリエステル樹脂が、炭素数2以上12以下の直鎖脂肪族ジオールを95モル%以上含むアルコール成分と、非晶質である炭素数4以上18以下のα-オレフィン重合体の酸変性物A、及び炭素数2以上14以下の直鎖脂肪族ジカルボン酸系化合物を該酸変性物A以外のカルボン酸成分中90モル%以上を含むカルボン酸成分との重縮合物である、静電荷像現像用トナー。
  2. 非晶質である炭素数4以上18以下のα-オレフィン重合体の酸変性物Aの重量平均分子量が、500以上5,000以下である、請求項1記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 非晶質である炭素数4以上18以下のα-オレフィン重合体の酸変性物Aが、炭素数4以上18以下のα-オレフィン重合体が、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、及びこれらの酸の無水物からなる群より選ばれた少なくとも1種の酸により変性された酸変性物である、請求項1又は2記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 非晶質である炭素数4以上18以下のα-オレフィン重合体の酸変性物Aが、炭素数4以上18以下のα-オレフィン重合体の片末端が酸により変性された酸変性物である、請求項1~3いずれか記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 非晶質ポリエステル樹脂が、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を含むアルコール成分と、非晶質である炭素数4以上18以下のα-オレフィン重合体の酸変性物Aを含むカルボン酸成分との重縮合物である、請求項1~4いずれか記載の静電荷像現像用トナー。
  6. ワックスが、フィッシャートロプシュワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、及びエステルワックスからなる群より選ばれた少なくとも1種である、請求項1~5いずれか記載の静電荷像現像用トナー。
  7. ワックスの融点が、80℃以上130℃以下である、請求項1~6いずれか記載の静電荷像現像用トナー。
JP2019121069A 2019-06-28 2019-06-28 静電荷像現像用トナー Active JP7203696B2 (ja)

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