JP7202581B2 - イオン分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、試料成分由来のイオンにラジカルを照射して分析するイオン分析装置に関する。
高分子化合物を同定したりその構造を解析したりするために、高分子化合物由来のイオン(プリカーサイオン)を1又は複数回解離させてプロダクトイオン(フラグメントイオンとも呼ばれる。)を生成し、それを質量電荷比に応じて分離し検出する質量分析法が広く利用されている。質量分析においてイオンを解離させる代表的な方法として、イオンに窒素ガス等の不活性ガス分子を衝突させる、衝突誘起解離(CID: Collision-Induced Dissociation)法が知られている。CID法では不活性分子との衝突エネルギーによってイオンを解離させるため、様々なイオンを解離させることができるが、イオンが解離する位置の選択性が低い。そのため、CID法は、構造解析のために特定の部位でイオンを解離させる必要がある場合には不向きである。例えば、ペプチドなどを分析する場合は、アミノ酸の結合位置で特異的に解離させることが望まれるが、CID法ではそれが難しい。
ペプチドをアミノ酸の結合位置で特異的に解離させるイオン解離法として、従来より、プリカーサイオンに負イオンを衝突させる電子移動解離(ETD: Electron Transfer Dissociation)法や、プリカーサイオンに電子を照射する電子捕獲解離(ECD: Electron Capture Dissociation)法が用いられている。これらは、不対電子誘導型の解離法と呼ばれるものであり、ペプチド主鎖のN-Cα結合を解離させてc/z系列のプロダクトイオンを生成する。
ETD法やECD法では、プリカーサイオンが正イオンである場合、解離時にイオンの価数が減少する。即ち、1価の正イオンを解離させると中性分子が生成される。このため、2価以上の正イオンしか分析することができない。従って、ETD法やECD法は、1価の正イオンを多く生成するMALDI法と組み合わせるには不向きである。
本発明者は、ペプチド由来のプリカーサイオンに対して水素ラジカルを照射することによって不対電子誘導型の解離を生じさせる水素付着解離(HAD: Hydrogen-Attached Dissociation)法を提案している(特許文献1)。HAD法ではプリカーサイオンの価数を変化させずに解離させることから、MALDI法との組み合わせに適している。HAD法によってもc/z系列のプロダクトイオンを生成することができる。
また、本発明者は、ヒドロキシラジカル、酸素ラジカル、あるいは窒素ラジカルを用いることによって、ペプチド由来のプリカーサイオンをアミノ酸の結合位置で特異的に解離させることも提案している(特許文献2)。これらのペプチド由来のプリカーサイオンに対してラジカルを照射すると、a/x系列のプロダクトイオンやb/y系列のプロダクトイオンが生成される。
国際公開第2015/133259号 国際公開第2018/186286号
Yuji Shimabukuro, Hidenori Takahashi, Shinichi Iwamoto, Koichi Tanaka, Motoi Wada, "Tandem Mass Spectrometry of Peptide Ions by Microwave Excited Hydrogen and Water Plasmas", Anal. Chem. 2018, 90 (12) pp 7239-7245
プリカーサイオンとラジカルの反応効率は、ラジカルが持つエネルギーによって異なる。ラジカルが持つエネルギーは、主に当該ラジカルが有する運動エネルギーであり、ラジカル温度で表すことができる。ラジカル温度が低いラジカルをプリカーサイオンに照射しても十分な反応が起こらない。例えば非特許文献1には、電子サイクロトロン共鳴(ECR:
Electron Cyclotron Resonance)-誘導結合プラズマ(ICP: Inductively Coupled Plasma)源で生成した水素ラジカルをペプチドに照射しても十分な解離が生じなかったことが示されており、該プラズマ源で生成されるラジカルのラジカル温度が低かったことによるものであると考察されている。一方、ラジカル温度が高すぎるとプリカーサイオンが不所望の位置で解離してしまう。
しかし、従来、試料由来のプリカーサイオンに照射されるラジカルの温度そのものを測定する方法がないために、ラジカルの照射条件を種々に変更しながら適切なラジカル温度のラジカルがプリカーサイオンに照射される条件を探索しなければならず、解析対象のペプチドをアミノ酸の結合位置で特異的に解離させることが難しいという問題があった。
ここではラジカルを照射してプリカーサイオンを解離させることにより生成したプロダクトイオンを質量分析する場合を例に説明したが、プロダクトイオンをイオン移動度に応じて分離し測定する場合にも上記同様の問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、試料成分由来のプリカーサイオンにラジカルを照射して分析するイオン分析装置においてラジカル温度を測定する技術を提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明は、試料成分由来のプリカーサイオンにラジカルを照射することにより生成されるプロダクトイオンを分析するイオン分析装置であって、
前記プリカーサイオンが導入される反応室と、
所定の種類のラジカルを生成し、前記反応室の内部に照射するラジカル照射部と、
前記所定の種類のラジカルが付加する反応の活性化エネルギーが既知であり、その大きさが異なる複数種類の標準物質を前記反応室に供給する標準物質供給部と、
前記ラジカルの照射によって前記複数種類の標準物質由来のプリカーサイオンから生成される所定のプロダクトイオンの量を測定するイオン測定部と、
前記所定のプロダクトイオンの量からラジカル付加反応を生じさせたラジカル量を求め、前記複数種類の標準物質のそれぞれについて得られる該ラジカル量と前記活性化エネルギーの関係に基づいてラジカル温度を求めるラジカル温度算出部と
を備える。
本発明に係るイオン分析装置では、ラジカル付加反応の活性化エネルギーが異なる複数種類の標準物質(活性化エネルギーが0である標準物質を含みうる)のそれぞれについて、該標準物質由来のプリカーサイオンへのラジカルの照射により生成された所定のプロダクトイオンの量を測定する。所定のプロダクトイオンとは、典型的にはラジカル付加イオンであるが、ラジカル付加反応によってプリカーサイオンの解離が生じる場合にはフラグメントイオンとすることができる。こうした所定のプロダクトイオンの量は、ラジカル付加反応を生じさせたラジカル量を反映したものであり、そのラジカル量は、当該標準物質のラジカル付加反応の活性化エネルギー以上のエネルギーを有するラジカルの量である。ラジカル照射部により生成及び照射される個々のラジカルが持つエネルギーは統計的に分布するため、複数の標準物質のそれぞれについてラジカル付加反応を生じさせたラジカルの量と標準物質のラジカル付加反応の活性化エネルギーに基づいてラジカル温度が求められる。
本発明に係るイオン分析装置の一実施例であるイオントラップ-飛行時間型質量分析装置の概略構成図。 本実施例において標準物質として使用した、フラーレン及びRCLの分子構造及び活性化エネルギーを説明する図。 本実施例のイオントラップ-飛行時間型質量分析装置において用いられるラジカル照射部の概略構成図。 本実施例の質量分析装置において、複数のラジカル照射条件で生成した水素ラジカルをフラーレンに照射した結果。 本実施例の質量分析装置において、複数のラジカル照射条件で生成した水素ラジカルをRCLに照射した結果。 本実施例の質量分析装置において、水素ラジカルのラジカル温度と、フラーレンに関するラジカル量に対するRCLに関するラジカル量の比の関係を示すグラフ。
本発明に係るイオン分析装置の一実施例について、以下、図面を参照して説明する。本実施例のイオン分析装置は、イオントラップ-飛行時間型(IT-TOF型)質量分析装置である。
図1に本実施例のイオントラップ-飛行時間型質量分析装置(以下、単に「質量分析装置」とも呼ぶ。)の概略構成を示す。本実施例の質量分析装置は、真空雰囲気に維持される図示しない真空チャンバの内部に、試料中の成分をイオン化するイオン源1と、イオン源1で生成されたイオンを高周波電場の作用により捕捉するイオントラップ2と、イオントラップ2から射出されたイオンを質量電荷比に応じて分離する飛行時間型質量分離部3と、分離されたイオンを検出するイオン検出器4とを備える。本実施例のイオントラップ質量分析装置はさらに、イオントラップ2内に捕捉されているイオンを解離させるべく該イオントラップ2内に捕捉されたプリカーサイオンにラジカルを照射するためのラジカル照射部5と、イオントラップ2内に所定の不活性ガスを供給する不活性ガス供給部6と、トラップ電圧発生部7と、機器制御部8と、制御・処理部9とを備える。機器制御部8は、制御・処理部9から送信される制御信号に基づき、質量分析装置の各部の動作を制御する。
イオン源1には標準物質供給部11が接続されており、機器制御部8による制御の下で、該標準物質供給部11からイオン源1に、複数種類の標準物質を個別に供給することができるようになっている。本実施例では、標準物質として、フラーレンとRCL(フェノチアジン-5-イウム)を個別にイオン源1に供給する。なお、フラーレンの水素ラジカル付着反応の活性化エネルギーは0kJ/mol、RCLの水素ラジカル付着反応の活性化エネルギーは11kJ/molである(図2参照)。
イオントラップ2は、円環状のリング電極21と、該リング電極21を挟んで対向配置された一対のエンドキャップ電極(入口側エンドキャップ電極22、出口側エンドキャップ電極24)とを含む三次元イオントラップである。リング電極21にはラジカル粒子導入口26とラジカル粒子排出口27が、入口側エンドキャップ電極22にはイオン導入孔23が、出口側エンドキャップ電極24にはイオン射出孔25が、それぞれ形成されている。トラップ電圧発生部7は、機器制御部8による制御の下で、上記電極21、22、24のそれぞれに対して所定のタイミングで高周波電圧と直流電圧のいずれか一方又はそれらを合成した電圧を印加する。
ラジカル照射部5は、内部にラジカル生成室51が形成されたノズル54と、ラジカル生成室51に原料ガスを導入する原料ガス供給部(原料ガス供給源)52と、ラジカル生成室51を排気する真空ポンプ(真空排気部)57と、ラジカル生成室51内で真空放電を生じさせるためのマイクロ波を供給する誘導結合型の高周波プラズマ源53と、ノズル54からの噴出流の中心軸上に開口を有し、拡散する原料ガス分子等を分離して細径のラジカル流を取り出すスキマー55と、原料ガス供給源52からラジカル生成室51に至る流路に設けられたバルブ56とを含む。本実施例では、原料ガスとして水素ガスを使用し、水素ラジカルを生成する。
ラジカル照射部5の概略構成を図3に示す。このラジカル照射部5は、大別して、原料ガス供給源52、高周波プラズマ源53、及びノズル54で構成される。高周波プラズマ源53は、マイクロ波供給源531とスリースタブチューナー532を備えている。ノズル54は外周部を構成する接地電極541、その内側に位置するパイレックス(登録商標)ガラス製のトーチ542を備えており、該トーチ542の内部がラジカル生成室51となる。ラジカル生成室51の内部では、コネクタ544を介して高周波プラズマ源53と接続されたニードル電極543がラジカル生成室51の長手方向に貫通している。また、原料ガス供給源52からラジカル生成室51に原料ガスを供給する流路が設けられており、この流路上には原料ガスの流量を調整するためのバルブ56が設けられている。
不活性ガス供給部6は、バッファガスやクーリングガスなどとして使用されるヘリウム、アルゴンなどを貯留した不活性ガス供給源61と、不活性ガスの流量を調整するバルブ62と、ガス導入管63とを含む。
制御・処理部9は、記憶部91のほか、機能ブロックとしてイオン測定部92、ラジカル温度算出部93、ラジカル照射条件入力受付部94、ラジカル温度情報保存部95、ラジカル温度入力受付部96、及びラジカル照射条件決定部97を備えている。制御・処理部9の実体はパーソナルコンピュータであり、予めインストールされているイオン分析用プログラムを実行することにより各機能ブロックが具現化される。また、制御・処理部9には入力部98と表示部99が接続されている。
次に、本実施例の質量分析装置を用いてラジカル温度を求める一例を説明する。この例は、ある分析対象試料について、あるラジカル照射条件下で有用な測定結果が得られた後に行われる。
使用者がラジカル温度の測定開始を指示すると、ラジカル照射条件入力受付部94は、ラジカル照射条件を入力する画面を表示部99に表示し、使用者に入力を促す。本実施例では、原料ガス供給源52から供給する原料ガスの種類及び流量(本実施例では水素ガス、流量2sccm)、高周波プラズマ源53に供給する電流(本実施例では10A)、ラジカル照射時間(本実施例では100ms)を含むラジカル照射条件を入力する。その他、マイクロ波の周波数が可変である場合には周波数もラジカル照射条件に含まれる。
ラジカル照射条件が入力されると、イオン測定部92が機器制御部8を通じて各部の動作を制御し、入力されたラジカル照射条件を用いて以下の測定動作を行う。まず、真空チャンバ及びラジカル生成室51の内部がそれぞれ真空ポンプ(図示略、57)により所定の真空度まで排気される。続いて、ラジカル照射部5のラジカル生成室51に原料ガス供給源52から原料ガスが供給され、高周波プラズマ源53からマイクロ波が供給されることにより、ラジカル生成室51の内部でラジカルが生成される。
また、イオン源1には標準物質が供給され、該標準物質から生成された各種イオン(主として1価のイオン)がパケット状にイオン源1から射出され、入口側エンドキャップ電極22に形成されているイオン導入孔23を経てイオントラップ2の内部に導入される。イオントラップ2内に導入されたイオンは、トラップ電圧発生部7からリング電極21に印加される電圧によってイオントラップ2内に形成される高周波電場で捕捉される。そのあと、トラップ電圧発生部7からリング電極21等に所定の電圧が印加され、それによって目的とする特定の質量電荷比を有するイオン以外の質量電荷比範囲に含まれるイオンは励振され、イオントラップ2から排除される。これにより、イオントラップ2内に、標準物質由来のプリカーサイオン(1価の分子イオン)が選択的に捕捉される。
それに続き、不活性ガス供給部6のバルブ62が開放され、イオントラップ2内にヘリウムガスなどの不活性ガスが導入される。これによりプリカーサイオンがクーリングされ、イオントラップ2の中心付近に収束される。その後、ラジカル照射部5のバルブ56が開放され、ラジカル生成室51内で生成されたラジカルを含むガスがノズル54から噴出する。その噴出流の前方に位置するスキマー55により、ガス分子は除去され、スキマー55の開口を通過したラジカルが細径のビーム状となって、リング電極21に穿設されているラジカル粒子導入口26を通過する。そして、このラジカルはイオントラップ2内に導入され、イオントラップ2内に捕捉されているプリカーサイオンに照射される。
その間、バルブ56の開度等は一定の状態に維持され、イオンに照射されるラジカルの流量が一定量になるように調整されている。また、使用者により入力されたラジカル照射時間に基づいてバルブ56が開閉される。ラジカルが照射されると、標準物質由来のプロダクトイオン(本実施例では水素ラジカル付加イオン)が生成される。生成されたプロダクトイオンはイオントラップ2内に捕捉され、不活性ガス供給部6からのヘリウムガス等によってクーリングされる。そのあと、所定のタイミングでトラップ電圧発生部7から入口側エンドキャップ電極22と出口側エンドキャップ電極24に直流高電圧が印加され、これにより、イオントラップ2内に捕捉されていたイオンは加速エネルギーを受け、イオン射出孔25を通して一斉に射出される。
こうして一定の加速エネルギーを持ったイオンが飛行時間型質量分離部3の飛行空間に導入され、飛行空間を飛行する間に質量電荷比に応じて分離される。イオン検出器4は分離されたイオンを順次検出し、この検出信号を受けた制御・処理部9は、例えばイオントラップ2からのイオンの射出時点を時刻ゼロとする飛行時間スペクトルを作成する。そして、予め求めておいた質量校正情報を用いて飛行時間を質量電荷比に換算することにより、プロダクトイオンスペクトルを作成する。
イオン測定部92は、複数の標準物質(本実施例ではフラーレンとRCL)のそれぞれについて上記測定を行うことにより得られたプロダクトイオンスペクトルから、水素ラジカルの付着反応により生成された所定のプロダクトイオン(本実施例では水素ラジカル付加イオン)の量を求める。
イオン測定部92により複数の標準物質(本実施例ではフラーレンとRCL)のそれぞれについて所定のプロダクトイオンの量が求められると、ラジカル温度算出部93は、それぞれの活性化エネルギーの大きさとプロダクトイオンの量に基づいて、使用者により入力されたラジカル照射条件で標準物質由来のプリカーサイオンに照射されたラジカルのラジカル温度を求める。ラジカル温度を求める方法の詳細は後述する。
ラジカル温度算出部93によりラジカル温度が求められると、ラジカル温度情報保存部95は、使用者により入力されたラジカル照射条件と該ラジカル照射条件で得られたラジカル温度を対応付けたラジカル温度情報を記憶部91に保存する。また、上記測定を繰り返すことにより複数のラジカル照射条件で得られたラジカル温度情報が記憶部91に蓄積され、ラジカル温度情報データベースが作成される。
ラジカル温度算出部93によるラジカル温度の算出について、以下、詳しく説明する。
ラジカル温度をT、標準物質Aの活性化エネルギー(ラジカル付着反応が生じるエネルギー閾値)をEA、標準物質Bの活性化エネルギーをEBとすると、それぞれの標準物質由来のプリカーサイオンに付着するラジカルは、それぞれのエネルギー閾値EA、EBを上回るエネルギーを持つラジカルのみである。即ち、単位時間あたりのラジカル付着数RXは、ラジカルの熱エネルギー(=1/2×mv2)が付着閾値エネルギーEXを超えるラジカル数に比例し、以下の式で表される。
Figure 0007202581000001

ここで、σXはラジカル付着に対する衝突断面積、f(v,T)はラジカル温度Tに対するマクスウェル分布である。マクスウェル分布は次式で表される。
Figure 0007202581000002
同一のラジカル照射条件において、標準物質Aと標準物質Bに対するラジカル付着数の比k(T)は以下の式で表される。
Figure 0007202581000003
ここで、EA及びEBは既知の数値(フラーレンは0kJ/mol、RCLは11kJ/mol)である。フラーレンのラジカル付加反応に対する活性化エネルギーは0kJ/mol、であり、プリカーサイオンに照射された水素ラジカルが全てプリカーサイオンに付着する。つまり、この反応のエネルギー閾値は0kJ/molである。また、F(E,T)の近似解は数値解が広く知られている誤差関数と同様に、数値的解法により容易に算出できる。衝突断面積σA、σBは主として標準物質A、Bの分子構造によって決まるものであり、ラジカルの温度や量には大きく依存しない。σBAの値は数値シミュレーションやモデル計算等から概算できるこことから、kの実測値からラジカル温度Tを評価することができる。
図4は、フラーレンに水素ラジカルを照射することにより得られた結果である。また、図5は、RCLに水素ラジカルを照射することにより得られた結果である。なお、これらの測定には、熱解離型のラジカル生成源を用いた。図4及び図5には、水素ラジカル流量2sccm、ラジカル照射時間100msで、フィラメントに異なる電流(0A、10A、12A、13.5A)を供給してプロダクトイオンを測定した結果を示しているが、複数のラジカル照射条件を設定することは本発明に必須の要件ではない。
図4の上段左は測定により得られたプロダクトイオンスペクトルであり、上段右は全体を1つのピークとして表したものである。また、図4及び図5の下段は、ラジカル源53のフィラメントに供給した電流と、ピークトップのシフト量の関係を示すグラフである。
図6はEA=0kJ/mol(フラーレン)、EB=11kJ/mol(RCL)について上式(1)及び(3)から数値的解法により算出した、ラジカル温度Tとラジカル量の比k(T)の関係を示すグラフである。図4に示す、フラーレンに対するHAD(10A)の結果では、50%のプリカーサイオンに水素が付着している。また、図5に示す、RCLに対するHAD(10A)の結果では、10%のプリカーサイオンに水素が付着していることから、k(T)=0.2となる。この結果と図6のグラフから、水素ラジカルのラジカル温度が800Kであることが分かる。
このように、本実施例のイオン分析装置では、ラジカル付加反応の活性化エネルギーが既知である複数の標準物質(ラジカル付加反応に活性化エネルギーを持たない標準物質、および活性化エネルギーを持つ標準物質)由来のプリカーサイオンにラジカルを照射し、生成されたプロダクトイオン(本実施例では水素ラジカル付加イオン)の量を測定し、該プロダクトイオンの量からラジカル付加反応を生じさせたラジカル量を求め、複数の標準物質のそれぞれについて得られる該ラジカル量と前記活性化エネルギーの関係に基づいてラジカル温度を求めることができる。
次に、本実施例の質量分析装置を用いて、所望のラジカル温度を持つラジカルが生成されるラジカル照射条件を決定する例を説明する。この例は、あるラジカル温度のラジカルを試料成分由来のプリカーサイオンに照射することにより得られた測定結果を、別の質量分析装置で再現する際に用いられる。この例では、ラジカル照射条件とラジカル温度を対応付けたラジカル温度情報のデータベースを予め記憶部91に保存しておく。ラジカル温度情報のデータベースは上述した実施例を繰り返し行うことにより構築され、テーブル形式のものや数式など、適宜の形態で保存される。
この実施例では、まず、ラジカル温度入力受付部96が、ラジカル温度を使用者に入力させる画面を表示部99に表示する。
使用者によりラジカル温度が入力されると、ラジカル照射条件決定部97は記憶部91に保存されているラジカル温度情報のデータベースを参照し、入力されたラジカル温度のラジカルが照射されるラジカル照射条件を決定する。ラジカル照射条件には、例えば、原料ガス供給源52から供給する原料ガスの種類及び流量、高周波プラズマ源53に供給する電流、ラジカル照射時間が含まれる。また、マイクロ波の周波数が可変である場合には周波数もラジカル照射条件に含まれる。
ラジカル照射条件が決定されると、解析対象の試料成分がイオン源1に導入され、上記同様に測定が行われる。測定の詳細は上記実施例と同様であるため、説明を省略する。
従来、別の質量分析装置で得られた測定結果を再現するには、ラジカル照射条件を種々に変更しながらラジカル照射条件を決定する必要があったが、本実施例の質量分析装置を用いることにより、ラジカル温度を入力するのみでラジカル照射条件を簡便に決定することができる。
上記実施例及び変形例はいずれも一例であって、本発明の趣旨に沿って適宜に変更することができる。
上記実施例では、水素ラジカルのラジカル温度を求める場合を説明したが、ヒドロキシラジカル、酸素ラジカル、窒素ラジカル等、他の種類のラジカルのラジカル温度も同様に求めることができる。原料ガスとして水蒸気を用いた場合には、ヒドロキシルラジカル、酸素ラジカル、及び水素ラジカルが生成され、空気を用いた場合には、主として酸素ラジカルと窒素ラジカルが生成され、酸素ガスを用い場合には酸素ラジカルが生成され、窒素ガスを用いた場合には窒素ラジカルが生成される。水素ラジカルをペプチド由来のプリカーサイオンに照射することによりc/z系列のプロダクトイオンを生成することができる。ヒドロキシルラジカル、酸素ラジカル、あるいは窒素ラジカルをペプチド由来のプリカーサイオンに照射することによりa/x系列やb/y系列のプロダクトイオンを生成することができる。
また、本発明者による先の出願(PCT/JP2018/043074)に記載のとおり、炭化水素鎖を含む試料成分由来のプリカーサイオンに対してヒドロキシラジカルや酸素ラジカルなどの酸化能を有するラジカルを照射することにより、該炭化水素鎖に含まれる不飽和結合の位置で特異的に解離を生じさせ、それにより生成したプロダクトイオンから炭化水素鎖の構造を推定することができる。加えて、炭化水素鎖に含まれる不飽和結合の位置に酸素原子が付加したプロダクトイオンを生成させ、該炭化水素の不飽和結合の構造がシス型であるかトランス型であるかを推定することもできる。
さらに、上記先の出願に記載のとおり、炭化水素鎖を含む試料成分由来のプリカーサイオンに対して、窒素ラジカル等の還元能を有するラジカルを照射することにより、飽和結合と不飽和結合を問わず、炭化水素鎖に含まれる炭素-炭素結合の位置で特異的に解離を生じさせ、それにより生成されたプロダクトイオンから、該炭化水素鎖の構造を推定することができる。
上記実施例ではラジカル付加反応の活性化エネルギーが0J/mol(エネルギー閾値EA=0kJ/mol)であるフラーレンと、活性化エネルギーが11kJ/mol(エネルギー閾値EB=11kJ/mol)であるRCLの2種類を標準物質として使用したが、ラジカル付加反応の活性化エネルギーが既知のものであり、その活性化エネルギーの大きさが異なるものであれば、他の標準物質の組み合わせを用いることもできる。また、3種類以上の標準物質を用いることにより、ラジカル温度の算出精度をより高めることもできる。さらに、上記実施例では、プリカーサイオンにラジカルが付加したイオンをプロダクトイオンとし、該プロダクトイオンの量からラジカル付加反応を生じさせたラジカルの量を求めたが、ラジカルの付加反応によってプリカーサイオンが解離して生成されたフラグメントイオンの量を測定し、その量からラジカル付加反応を生じさせたラジカルの量を求めることもできる。
さらに、上記実施例では三次元イオントラップを備えたイオントラップ-飛行時間型質量分析装置としたが、三次元イオントラップに代えてリニアイオントラップや衝突セルを使用し、それらにプリカーサイオンが導入されるタイミングでラジカルを照射するように構成することもできる。また、上記実施例及び変形例では飛行時間型質量分離部をリニア型としたが、リフレクトロン型やマルチターン型等の飛行時間型質量分離部を用いてもよい。また、飛行時間型質量分離部以外に、例えばイオントラップ2自体のイオン分離機能を利用して質量分離を行うものや、オービトラップなど、他の形態の質量分離部を用いることもできる。さらに、上記実施例で説明したラジカル照射部は、質量分析装置のほか、イオン移動度分析装置においても好適に用いることができる。さらに、上記実施例及び変形例では真空放電部として高周波プラズマ源を用いたが、これに代えてホローカソードプラズマ源を用いることもできる。あるいは大気圧雰囲気でラジカルを生成してもよい。
以上、図面を参照して本発明における種々の実施形態を詳細に説明したが、最後に、本発明の種々の態様について説明する。
本発明の第1態様のイオン分析装置は、試料成分由来のプリカーサイオンにラジカルを照射することにより生成されるプロダクトイオンを分析するイオン分析装置であって、
前記プリカーサイオンが導入される反応室と、
所定の種類のラジカルを生成し、前記反応室の内部に照射するラジカル照射部と、
前記所定の種類のラジカルが付加する反応の活性化エネルギーが既知であり、その大きさが異なる複数種類の標準物質を前記反応室に供給する標準物質供給部と、
前記ラジカルの照射によって前記複数種類の標準物質由来のプリカーサイオンから生成される所定のプロダクトイオンの量を測定するイオン測定部と、
前記所定のプロダクトイオンの量からラジカル付加反応を生じさせたラジカル量を求め、前記複数種類の標準物質のそれぞれについて得られる該ラジカル量と前記活性化エネルギーの関係に基づいてラジカル温度を求めるラジカル温度算出部と
を備える。
本発明の第1態様のイオン分析装置では、ラジカル付加反応の活性化エネルギーが異なる複数種類の標準物質のそれぞれについて、該標準物質由来のプリカーサイオンへのラジカルの照射により生成された所定のプロダクトイオンの量を測定する。こうした所定のプロダクトイオンの量は、ラジカル付加反応を生じさせたラジカル量を反映したものであり、そのラジカル量は、当該標準物質のラジカル付加反応の活性化エネルギー以上のエネルギーを有するラジカルの量である。ラジカル照射部により生成及び照射される個々のラジカルが持つエネルギーは統計的に分布するため、複数の標準物質のそれぞれについてラジカル付加反応を生じさせたラジカルの量と活性化エネルギーに基づいてラジカル温度が求められる。
本発明の第2態様のイオン分析装置は、上記第1態様のイオン分析装置において、前記イオン測定部により測定されるプロダクトイオンが、前記プリカーサイオンにラジカルが付加したラジカル付加イオンである。
本発明の第2態様のイオン分析装置では、ラジカル付加イオンを測定してラジカル付加反応を生じさせたラジカルの量を求める。ラジカルの付加反応ではプリカーサイオンが解離しフラグメントイオンが生成される場合もあるが、その場合、1つのラジカルから複数のイオンが生成される。一方、ラジカル付加イオンはラジカル量と同量になるため、より簡便かつ正確にラジカル量を求めることができる。
本発明の第3態様のイオン分析装置は、上記第1態様のイオン分析装置において、前記ラジカルが、水素ラジカル、酸素ラジカル、又は窒素ラジカルである。
本発明の第3態様のイオン分析装置では、試料成分の特性(例えばペプチド、炭化水素鎖を含む化合物)や解析の目的に応じた種類のラジカルのラジカル温度を求めることができる。
本発明の第4態様のイオン分析装置は、上記第1態様のイオン分析装置において、さらに、
記憶部と、
前記ラジカル照射部によるラジカルの照射条件の入力を受け付けるラジカル照射条件入力受付部と、
前記ラジカル照射条件と、該ラジカル照射条件で得られたラジカル温度とを対応付けたラジカル温度情報を前記記憶部に保存するラジカル温度情報保存部と
を備える。
本発明の第4態様のイオン分析装置では、ラジカル照射条件と該ラジカル照射条件でプリカーサイオンに照射されるラジカルのラジカル温度を対応付けたラジカル温度情報が得られ、これを記憶部に蓄積することによってラジカル温度情報のデータベースを構築することができる。
本発明の第5態様のイオン分析装置は、上記第4態様のイオン分析装置において、さらに、
前記プリカーサイオンに照射するラジカルのラジカル温度の入力を受け付けるラジカル温度入力受付部と、
前記ラジカル温度情報に基づいて、前記入力されたラジカル温度のラジカルを照射する条件を決定するラジカル照射条件決定部と
を備える。
本発明の第5態様のイオン分析装置では、ラジカル温度を入力するのみで、該ラジカル温度のラジカルをプリカーサイオンに照射する、ラジカル照射条件を簡便に決めることができる。
1…イオン源
10…ヒータ電源部
2…イオントラップ
21…リング電極
22…入口側エンドキャップ電極
23…イオン導入孔
24…出口側エンドキャップ電極
25…イオン射出孔
26…ラジカル粒子導入口
27…ラジカル粒子排出口
3…飛行時間型質量分離部
4…イオン検出器
5…ラジカル照射部
51…ラジカル生成室
52…原料ガス供給源
53…高周波プラズマ源
531…マイクロ波供給源
532…スリースタブチューナー
54…ノズル
541…接地電極
542…トーチ
543…ニードル電極
55…スキマー
56…バルブ
57…真空ポンプ
6…不活性ガス供給部
61…不活性ガス供給源
62…バルブ
63…ガス導入管
64…ガス導入管ヒータ
7…トラップ電圧発生部
8…機器制御部
9…制御・処理部
91…記憶部
92…イオン測定部
93…ラジカル温度算出部
94…ラジカル照射条件入力受付部
95…ラジカル温度情報保存部
96…ラジカル温度入力受付部
97…ラジカル照射条件決定部

Claims (5)

  1. 試料成分由来のプリカーサイオンにラジカルを照射することにより生成されるプロダクトイオンを分析するイオン分析装置であって、
    前記プリカーサイオンが導入される反応室と、
    所定の種類のラジカルを生成し、前記反応室の内部に照射するラジカル照射部と、
    前記所定の種類のラジカルが付加する反応の活性化エネルギーが既知であり、その大きさが異なる複数種類の標準物質を前記反応室に供給する標準物質供給部と、
    前記ラジカルの照射によって前記複数種類の標準物質由来のプリカーサイオンから生成される所定のプロダクトイオンの量を測定するイオン測定部と、
    前記所定のプロダクトイオンの量からラジカル付加反応を生じさせたラジカル量を求め、前記複数種類の標準物質のそれぞれについて得られる該ラジカル量と前記活性化エネルギーの関係に基づいてラジカル温度を求めるラジカル温度算出部と
    を備えるイオン分析装置。
  2. 前記イオン測定部により測定されるプロダクトイオンが、前記プリカーサイオンにラジカルが付加したラジカル付加イオンである、請求項1に記載のイオン分析装置。
  3. 前記ラジカルが、水素ラジカル、酸素ラジカル、又は窒素ラジカルである、請求項1に記載のイオン分析装置。
  4. さらに、
    記憶部と、
    前記ラジカル照射部によるラジカルの照射条件の入力を受け付けるラジカル照射条件入力受付部と、
    前記ラジカル照射条件と、該ラジカル照射条件で得られたラジカル温度とを対応付けたラジカル温度情報を前記記憶部に保存するラジカル温度情報保存部と
    を備える請求項1に記載のイオン分析装置。
  5. さらに、
    前記プリカーサイオンに照射するラジカルのラジカル温度の入力を受け付けるラジカル温度入力受付部と、
    前記ラジカル温度情報に基づいて、前記入力されたラジカル温度のラジカルを照射する条件を決定するラジカル照射条件決定部と
    を備える請求項4に記載のイオン分析装置。
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