JP2015173072A - 質量分析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低エネルギCIDと高エネルギCIDを1台の装置で実現するとともに、低エネルギCIDと高エネルギCIDとを組み合わせたMSn分析も可能とする。【解決手段】イオントラップ2と該イオントラップ2から射出されたイオンを質量分析する質量分析部4との間のイオン飛行軌道上に、コリジョンセル3を配置する。また、イオントラップ2内とコリジョンセル3内との独立にCIDガスを供給するガスバルブ6、7を設ける。イオントラップ2において選択及び分離したイオンをコリジョンセル3で高エネルギCIDにより解離し質量分析することで、高エネルギCIDによるMS2分析を行ううことができる。イオントラップ2において選択及び分離したイオンを該イオントラップ2で低エネルギCIDにより解離し、コリジョンセル3を素通りさせて質量分析することで、低エネルギCIDによるMSn分析を行ううことができる。【選択図】図1

Description

本発明は質量分析装置に関し、さらに詳しくは、MS/MS(=MS2)分析やnが3以上であるMSn分析を実行可能である質量分析装置に関する。
分子量が大きな物質の同定やその構造解析、或いは定量などを行うために、質量分析の一つの手法としてMS/MS分析(タンデム分析)と呼ばれる手法が広く用いられている。MS/MS分析では、一般に、試料から生成された各種イオンの中で特定の質量電荷比を有するイオンがプリカーサイオンとして選択され、該プリカーサイオンが解離されることで生成されたプロダクトイオンが質量分析に供される。イオンの解離手法には様々なものがあるが、運動エネルギを付与したイオンをヘリウムやアルゴン等の衝突誘起解離ガスに接触させて該イオンを解離させる衝突誘起解離(CID=Collision-Induced Dissociation)は最も広く利用されている手法である(非特許文献1参照)。
CIDでは通常、加速電場によってイオンに運動エネルギを付与する。加速電場を形成するための加速電圧のエネルギレベルに応じて、CIDは、加速電圧が数V〜数十V程度である低エネルギCIDと、加速電圧が数kV〜数十kV程度と格段に大きい高エネルギCIDとに分けられる。
低エネルギCIDは、一般に、リング電極及び一対のエンドキャップ電極を備える三次元四重極型イオントラップなどのイオントラップにおいて実施される。一般的な解離操作の手順としては、まず試料由来のイオンをイオントラップ内に捕捉したあと、ターゲットとする質量電荷比を有するイオン(プリカーサイオン)以外の不要なイオンがイオントラップ内から排出される。そのあと、イオントラップ内にCIDガスを導入するとともに、エンドキャップ電極に比較的小振幅の交流電圧を印加することで、プリカーサイオンを共鳴励振させる。共鳴励振によって運動エネルギが増大したプリカーサイオンがCIDガスに接触すると、該イオンは解離してプロダクトイオンが生成される。生成されたプロダクトイオンはイオントラップ内に保持されるから、プリカーサイオンの選択及び共鳴励振による解離操作を連続的に複数回繰り返すことにより、nが3以上であるMSn分析を行うことができる。
一方、高エネルギCIDは一般に、飛行時間型質量分析器(TOFMS)を2段接続したTOF/TOF型質量分析装置において実施される。一般的な解離操作の手順としては、試料由来のイオンを大きなエネルギを有する加速電場により加速して第1段TOFにおいて質量電荷比に応じて分離したあと、イオンゲートなどにより特定の質量電荷比を有するイオンをプリカーサイオンとして選択する。そして、選択した高エネルギを持つプリカーサイオンをCIDガスを満たしたコリジョンセルに導入し、プリカーサイオンを該ガスに衝突させることで解離させる。この解離により生成されたプロダクトイオンを第2段TOFにおいて質量電荷比に応じて分離して検出する。
低エネルギCIDでは、共鳴励振によりプリカーサイオンが持つ運動エネルギは徐々に増加するため、切れやすい結合が選択的に切断される。これに対し高エネルギCIDでは、大きなエネルギを持つプリカーサイオンがCIDガスに衝突するため、低エネルギCIDでは切れない結合も切断される。例えば一部の脂質(例えば不飽和脂肪酸)は二重結合を有しており、こうした二重結合は低エネルギCIDでは切れにくいが、高エネルギCIDにより切断することが可能である。また、糖鎖の環状構造体などについても同様である。
国際公開第2009/095957号公報
アニル(Anil K. Shukla)ほか1名、「タンデム・マス・スペクトロメトリー:ディソシエイション・オブ・イオンズ・バイ・コリジョン・アクティベイション(Tandem mass spectrometry: dissociation of ions by collisional activation)」、ジャーナル・オブ・マス・スペクトロメトリー(Journal of mass spectrometry)、Vol.35、2000年、pp.1069-1090
上述したように、低エネルギCIDと高エネルギCIDとはイオンの開裂の態様がかなり異なり、特に高エネルギCIDは特定の化合物の構造解析に非常に有用な手法である。しかしながら、TOF/TOF型質量分析装置のようにTOFMSを複数段接続する構成では、装置が大掛かりになりコストも大幅に高くなるため、nが3以上のMSn分析を行うことは難しい。そのため、高エネルギCIDは実質的にMS/MS分析に限定され、高エネルギCIDを実施する装置ではnが3以上のMSn分析を行うことはできない。
また、高エネルギCIDではプリカーサイオンの様々な結合部位で切断が起こるため、低エネルギCIDのように、切れやすい結合部位を選択的に切断することはできない。そのため、解析対象の物質の種類や目的によっては、高エネルギCIDでなく低エネルギCIDのほうが適している場合もある。そのため、多くのユーザは高エネルギCID用の装置と低エネルギCID用の装置とをそれぞれ用意しており、コスト的な負担が大きかった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、低エネルギCIDと高エネルギCIDとを選択的に実行することができるとともに、低エネルギCIDと高エネルギCIDとを組み合わせたMSn分析も実施することができる質量分析装置を提供することである。
上記課題を解決するためになされた本発明に係る質量分析装置は、
a)試料をイオン化するイオン源と、
b)前記イオン源で生成されたイオンを保持するとともに、特定の質量電荷比を有するイオンの選択、及びその選択されたイオンに対する衝突誘起解離を実施可能であるイオントラップと、
c)前記イオントラップから射出されたイオン又は該イオンに由来するイオンを質量電荷比に応じて分離して検出する質量分析部と、
d)前記イオントラップと前記質量分析部との間のイオン飛行経路上に配置され、前記イオントラップから射出されたイオンに対する衝突誘起解離を実施可能であるコリジョンセルと、
を備えることを特徴としている。
本発明に係る質量分析装置は、イオンをその内部に一旦捕捉し、捕捉された状態のイオンを低エネルギCIDにより解離させ得るイオントラップと、高いエネルギを有して入射されるイオンをその通過の途中で高エネルギCIDにより解離させ得るコリジョンセルとを併せ持つ。少なくとも、イオントラップ、質量分析部、及びコリジョンセルは、高い真空度に維持される真空チャンバ内に配設される。
イオン源におけるイオン化法は特には限定されず、例えばマトリクス支援レーザ脱離イオン化(MALDI=Matrix Assisted Laser Desorption/Ionization)法、レーザ脱離イオン化(LDI=Laser Desorption/Ionization)法など、真空雰囲気中で固体状試料中の成分をイオン化する手法、大気圧MALDI法やエレクトロスプレーイオン化(ESI=ElectroSpray Ionization)法など、大気圧雰囲気中で固体状又は液体状試料中の成分をイオン化する手法等を用いるようにすることができる。
イオントラップは一般に、三次元四重極型イオントラップ又はリニア型イオントラップのいずれかである。また、質量分析部は一般に、飛行時間型質量分析部又はフーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴型質量分析部のいずれかである。
本発明に係る質量分析装置では、イオン源で生成されたイオンをイオントラップに捕捉したあと、特定の質量電荷比を有するイオンの選択のみをイオントラップで行い、その選択されたイオン(つまりはプリカーサイオン)をイオントラップから射出してCIDガスを供給したコリジョンセルに導入することで、プリカーサイオンを高エネルギCIDにより解離させることができる。これにより生成されたプロダクトイオンをそのまま質量分析部に導入して質量分析に供することで、高エネルギCIDによるMS/MSスペクトルを得ることができる。
また、イオン源で生成されたイオンをイオントラップに捕捉したあと、特定の質量電荷比を有するイオンの選択と、その選択されたイオン(つまりはプリカーサイオン)に対する低エネルギCIDとを任意の回数繰り返すことができる。そして、それにより生成されたプロダクトイオンをイオントラップから射出し、CIDガスを供給しないコリジョンセルを素通りさせ質量分析部に導入して質量分析に供することで、低エネルギCIDによるMSnスペクトルを得ることができる。
さらにまた、上述したように、イオントラップにおいて特定の質量電荷比を有するイオンの選択とその選択されたイオンに対する低エネルギCIDとを任意の回数繰り返したあとに、保持していたイオンをイオントラップから射出し、CIDガスを供給したコリジョンセルに導入して高エネルギCIDにより解離させるようにすることもできる。これにより生成されたプロダクトイオンを質量分析部に導入して質量分析に供することで、低エネルギCIDと高エネルギCIDとを組み合わせたMSnスペクトルを得ることができる。
以上のように本発明に係る質量分析装置では、高エネルギCIDによるMS/MS分析、低エネルギCIDのみによるMSn分析、及び、低エネルギCIDと高エネルギCIDとを組み合わせたMSn分析を選択的に行うことができる。
上述したような複数のモードの分析を実行するために、本発明に係る質量分析装置では、前記イオントラップと前記コリジョンセルとにそれぞれ独立に衝突誘起解離(CID)ガスを供給するガス供給部をさらに備える構成とするとよい。
この構成によれば、高エネルギCIDを実施したい場合にはガス供給部によりコリジョンセルにCIDガスを供給し、低エネルギCIDを実施したい場合にはガス供給部によりイオントラップにCIDガスを供給し、高エネルギCIDと低エネルギCIDを共に実施したい場合には、ガス供給部によりコリジョンセルとイオントラップとの両方にCIDガスを供給すればよい。
また本発明に係る質量分析装置は、好ましくは、
前記イオントラップで特定の質量電荷比を有するイオンの選択を行ったあとにその選択されたイオンを該イオントラップから射出して衝突誘起解離ガスを供給した前記コリジョンセルに導入することで、イオンを高エネルギCIDにより解離させ、これにより生成されたプロダクトイオンを前記質量分析部に導入して質量分析する第1の分析モードと、
前記イオントラップで特定の質量電荷比を有するイオンの選択とその選択されたイオンに対する低エネルギCIDとを任意の回数繰り返し、それにより生成されたプロダクトイオンを前記イオントラップから射出し前記コリジョンセルを素通りさせ前記質量分析部に導入して質量分析する第2の分析モードと、
前記イオントラップで特定の質量電荷比を有するイオンの選択とその選択されたイオンに対する低エネルギCIDとを任意の回数繰り返したあとに、保持していたイオンを前記イオントラップから射出し衝突誘起解離ガスを供給した前記コリジョンセルに導入することで、イオンを高エネルギCIDにより解離させ、これにより生成されたプロダクトイオンを前記質量分析部に導入して質量分析する第3の分析モードと、
を選択的に実施するように前記各部を制御する制御部をさらに備える構成とするとよい。
この構成では、例えばユーザが第1乃至第3の分析モードのいずれかを指定して実行開始を指示すると、制御部は指定された分析モードを実行するように各部の動作を制御する。その結果、高エネルギCIDによるMS/MS分析、低エネルギCIDによるMSn分析、低エネルギCIDと高エネルギCIDとの組み合わせによるMSn分析を選択的に且つ自動的に実施することができる。なお、第2及び第3の分析モードにおけるイオントラップでの低エネルギCIDの繰り返し実行回数はユーザが適宜に指定できるようしておくとよい。
また、イオントラップにおいてプリカーサイオンとして選択する質量電荷比は、事前にユーザが手動で設定できるようにしてもよいが、予備的に実施した分析の結果に基づいて例えば大きな信号強度が得られるイオンなど、特定の条件に適合したイオンをプリカーサイオンとして自動的に選択するようにしてもよい。
本発明に係る質量分析装置によれば、従来はそれぞれ専用の装置を用いる必要があったのに対し、1台の装置で低エネルギCIDによる質量分析と高エネルギCIDによる質量分析とを実行することができる。それにより、ユーザは複数の装置を用意する必要がなくなり、コスト的な負担が軽減されるとともに、装置の設置スペースも節約することができる。
また、本発明に係る質量分析装置によれば、イオンの開裂の態様が相違する低エネルギCIDと高エネルギCIDとを組み合わせたMSn分析が可能であるので、切れやすい結合部位が切断されて得られる断片情報と切れにくい結合部位が切断されて得られる断片情報がともに十分な強度で得られる。それにより、複雑な化学構造を有する化合物であっても正確な構造を推定することが容易になる。
本発明の一実施例である質量分析装置の概略構成図。 本実施例の質量分析装置における第1の分析モード(高エネルギCIDモード)での動作説明図。 本実施例の質量分析装置における第2の分析モード(低エネルギCIDモード)での動作説明図。 本実施例の質量分析装置における第3の分析モード(低エネルギCID-高エネルギCID組み合わせモード)での動作説明図。 本実施例の質量分析装置における第3の分析モード(低エネルギCID-高エネルギCID組み合わせモード)での動作説明図。
本発明の一実施例である質量分析装置について、添付図面を参照して説明する。図1は本実施例の質量分析装置の概略構成図である。
本実施例の質量分析装置は、試料中の成分をイオン化するイオン源1と、イオン源1で生成されたイオンを電場の作用により一時的に保持可能であるイオントラップ2と、コリジョンセル3と、イオンを質量電荷比に応じて分離して検出する質量分析部4と、を略一直線上に備える。図示しないが、イオントラップ2、コリジョンセル3、及び質量分析部4はターボ分子ポンプなどにより高真空状態に維持される真空チャンバ内に配設される。
イオン源1におけるイオン化法は特に限定されず、例えばMALDIイオン源、LDIイオン源などとすることができる。こうしたイオン源を用いる場合には、イオン源1も真空チャンバ内に配設される。また、イオン源1として、大気圧MALDIイオン源、ESIイオン源などの大気圧イオン源を用いることもでき、その場合には、大気圧雰囲気であるイオン化室と高真空のチャンバとの間に1又は複数の中間真空室を設けた差動排気系の構成が採用される。
イオントラップ2は、環状のリング電極21と、該リング電極21を挟む一対のエンドキャップ電極22、24とを含む三次元四重極型イオントラップである。イオン源1側に位置する入口側エンドキャップ電極22の略中央にはイオン入射孔23が穿設され、出口側エンドキャップ電極24の略中央には、イオン入射孔23と一直線上の位置にイオン出射孔25が穿設されている。リング電極21には主電圧発生部8から所定の高周波高電圧が印加され、エンドキャップ電極22、24にはそれぞれ補助電圧発生部9から小振幅の交流電圧又は直流電圧が印加される。なお、イオントラップ2は三次元四重極型でなくリニア型でもよい。
コリジョンセル3は、イオントラップ2のイオン入射孔23及びイオン出射孔25と一直線上にイオン入射孔とイオン出射孔とを有する箱状体である。図1には記載していないが、コリジョンセル3の内部にはイオンガイドを設けてもよい。
質量分析部4は、飛行時間型質量分析器41と、イオン検出器42とを含む。飛行時間型質量分析器41は所定長さの無電場の飛行空間を有し、質量電荷比に応じた速度で飛行するイオンをその飛行時間によって分離する。イオン検出器42は到達するイオンの量に応じたイオン強度信号を出力する。なお、この例では、飛行時間型質量分析器41はリニア型であるが、リフレクトロン型でもよい。また、飛行時間型質量分析器の代わりに、フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴型質量分析器など、他の質量分離手法による質量分析器を用いてもよい。
イオン検出器42による検出信号はデータ処理部10に入力され、まずデジタルデータに変換される。そして、データ処理部10では、イオンの飛行時間と信号強度との関係を示す飛行時間スペクトルが作成され、飛行時間が質量電荷比に換算されることでマススペクトルが作成される。
ガス供給源5はヘリウム、アルゴン等の不活性ガスであるCIDガスを供給するものであり、第1ガスバルブ6が開放したときにイオントラップ2内にCIDガスを供給し、第2ガスバルブ7が開放したときにコリジョンセル3内にCIDガスを供給する。また、操作部12が接続された制御部11は、分析に際して各部を制御する機能を有する。なお、制御部11やデータ処理部10の機能の少なくとも一部は、パーソナルコンピュータをハードウエア資源とし、該コンピュータに予めインストールされた所定の制御・処理ソフトウエアを該コンピュータで動作させることで、それぞれの機能を達成させるようにすることができる。
本実施例の質量分析装置には、高エネルギCIDモード、低エネルギCIDモード、及び、高エネルギCID-低エネルギCID組み合わせモードという三つの分析モードが用意されており、ユーザが操作部12により所望の分析モードを選択することが可能となっている。以下、本実施例の質量分析装置における各分析モードの動作を図2〜図5を参照して説明する。
[高エネルギCIDモード]
図2(a)〜(c)は、本実施例の質量分析装置における高エネルギCIDモードの動作を説明する概略図である。
高エネルギCIDモードでは、第1ガスバルブ6は閉鎖、第2ガスバルブ7は開放される。これにより、ガス供給源5からコリジョンセル3内にCIDガスが供給され、コリジョンセル3内のガス圧はその周囲の真空チャンバ内よりも高くなる。一方、イオントラップ2内にはCIDガスは供給されないので、イオントラップ2内は高真空状態に維持される。
イオン源1において試料から生成された各種イオンはイオン入射孔23を通してイオントラップ2内に導入され、主電圧発生部8からリング電極21に印加される高周波高電圧により形成される高周波電場の作用により捕捉される(図2(a)参照)。そのあと、制御部11からの指示に基づき、補助電圧発生部9からエンドキャップ電極22、24に所定の交流電圧が印加されると、その交流電圧の周波数に対応したイオンが励振され、捕捉領域を外れてイオントラップ2外に排出される。これにより、所定の質量電荷比を持つイオン又は所定の質量電荷比範囲に含まれるイオンのみがプリカーサイオンとして選択的にイオントラップ2内に残される(図2(b)参照)。
なお、プリカーサイオンの質量電荷比又は質量電荷比範囲は、例えば操作部12からユーザが分析条件の一つとして予め設定しておくようにすることができる。
そのあと、補助電圧発生部9はエンドキャップ電極22、24にそれぞれ所定の直流電圧を印加することで、捕捉しているプリカーサイオンに一定の運動エネルギを付与し、イオン出射孔25を通して一斉に射出させる。射出されたイオンはコリジョンセル3内に入射し、コリジョンセル3内に供給されているCIDガスに衝突する。このときにイオンが有しているエネルギは大きいので、高エネルギCIDによりイオンは解離し、その解離によって生成されたプロダクトイオンはそのままコリジョンセル3を出て飛行時間型質量分析器41に導入される(図2(c)参照)。飛行時間型質量分析器41に導入された様々な質量電荷比を持つプロダクトイオンは、飛行時間型質量分析器41の飛行空間中を飛行する間に質量電荷比に応じて分離され、イオン検出器42に到達して検出される。
このときにイオン検出器42から得られる検出信号に基づいて、データ処理部10では、所定の質量電荷比を有する又は所定の質量電荷比範囲に含まれるプリカーサイオンを高エネルギCIDにより解離して得られたプロダクトイオンのマススペクトル、つまりMS/MSスペクトルを作成することができる。
[低エネルギCIDモード]
図3(a)〜(d)は、本実施例の質量分析装置における低エネルギCIDモードの動作を説明する概略図である。
低エネルギCIDモードでは、第2ガスバルブ7は閉鎖、第1ガスバルブ6は所定のタイミングで開放される。コリジョンセル3内にはCIDガスは供給されないので、コリジョンセル3内は高真空状態に維持される。一方、ガス供給源5からイオントラップ2内にCIDガスが供給されると、イオントラップ2内のガス圧は真空チャンバ内のその周囲の領域よりも高くなる。
上述した高エネルギCIDモードと同様に、イオン源1において試料から生成された各種イオンはイオン入射孔23を通してイオントラップ2内に導入され、主電圧発生部8からリング電極21に印加される高周波高電圧により形成される高周波電場の作用により捕捉される(図3(a)参照)。そのあと、制御部11からの指示に基づき、補助電圧発生部9からエンドキャップ電極22、24に所定の交流電圧が印加されると、その交流電圧の周波数に対応したイオンが励振され、捕捉領域を外れてイオントラップ2外に排出される。これにより、所定の質量電荷比を持つイオン又は所定の質量電荷比範囲に含まれるイオンのみがプリカーサイオンとして選択的にイオントラップ2内に残される(図3(b)参照)。
そのあと、第1ガスバルブ6を開放してイオントラップ2内にCIDガスを導入するとともに、補助電圧発生部9からエンドキャップ電極22、24に所定の交流電圧を印加し、プリカーサイオン(又は選択的に残したイオンの中で特定の質量電荷比を持つターゲットイオン)を共鳴励振させる。共鳴励振によって大きく振動するイオンはCIDガスに接触し、低エネルギCIDにより解離する。その解離によって生成されたプロダクトイオンは、引き続きイオントラップ2内に捕捉される(図3(c)参照)。
そして、所定時間、低エネルギCIDを実施して十分な量のプロダクトイオンをイオントラップ2内に捕捉したあとに、補助電圧発生部9はエンドキャップ電極22、24にそれぞれ所定の直流電圧を印加することで、捕捉しているプロダクトイオンに一定の運動エネルギを付与し、イオン出射孔25を通して一斉に射出させる。このとき、コリジョンセル3内は高真空状態に維持されているので、射出されたイオンはコリジョンセル3内を通過して飛行時間型質量分析器41に導入される(図3(d)参照)。飛行時間型質量分析器41に導入された様々な質量電荷比を持つプロダクトイオンは、飛行時間型質量分析器41の飛行空間中を飛行する間に質量電荷比に応じて分離され、イオン検出器42に到達して検出される。
このときにイオン検出器42から得られる検出信号に基づいて、データ処理部10では、所定の質量電荷比を有する又は所定の質量電荷比範囲に含まれるプリカーサイオンを低エネルギCIDにより解離して得られたプロダクトイオンのマススペクトル、つまりMS/MSスペクトルを作成することができる。
また、低エネルギCIDモードでは、イオントラップ2内でのプリカーサイオンの選択及び分離操作(図3(b)参照)と低エネルギCIDによる解離操作(図3(c)参照)とを1回のみでなく、複数回繰り返すことができる。例えば、これら操作を2回繰り返したあとにイオントラップ2からプロダクトイオンを射出させることで、低エネルギCIDによるMS3分析を行うことができる。なお、原理的には、nの制限のないMSn分析を行うことができるが、実際にはプリカーサイオンの選択と解離操作とを繰り返すとイオンの量が減っていくため、感度の観点でからnの値は5程度が限界である。
このように低エネルギCIDモードではnが3以上のMSn分析が可能であるから、このnの値も、複数回のCIDにおけるプリカーサイオンの質量電荷比又は質量電荷比範囲とともに、例えば操作部12からユーザが分析条件の一つとして予め設定できるようにしておくとよい。
[低エネルギCID-高エネルギCID組み合わせモード]
図4(a)〜(c)及び図5(a)〜(b)は、本実施例の質量分析装置における低エネルギCID-高エネルギCID組み合わせモードの動作を説明する概略図である。
低エネルギCID-高エネルギCID組み合わせモードでは、第2ガスバルブ7は開放され、第1ガスバルブ6も所定のタイミングで開放される。これにより、ガス供給源5からコリジョンセル3内にCIDガスが供給され、コリジョンセル3内のガス圧はその周囲の真空チャンバ内よりも高くなる。一方、ガス供給源5からイオントラップ2内にCIDガスが供給されると、イオントラップ2内のガス圧はその周囲の真空チャンバ内よりも高くなる。
上述した高エネルギCIDモードと同様に、イオン源1において試料から生成された各種イオンはイオン入射孔23を通してイオントラップ2内に導入され、主電圧発生部8からリング電極21に印加される高周波高電圧により形成される高周波電場の作用により捕捉される(図4(a)参照)。そのあと、制御部11からの指示に基づき、補助電圧発生部9からエンドキャップ電極22、24に所定の交流電圧が印加されると、その交流電圧の周波数に対応したイオンが励振され、捕捉領域を外れてイオントラップ2外に排出される。これにより、所定の質量電荷比を持つイオン又は所定の質量電荷比範囲に含まれるイオンのみがプリカーサイオンとして選択的にイオントラップ2内に残される(図4(b)参照)。
そのあと、低エネルギCIDモードと同様に、第1ガスバルブ6を開放してイオントラップ2内にCIDガスを導入するとともに、補助電圧発生部9からエンドキャップ電極22、24に所定の交流電圧を印加し、プリカーサイオン(又は選択的に残したイオンの中で特定の質量電荷比を持つターゲットイオン)を共鳴励振させる。共鳴励振によって大きく振動するイオンはCIDガスに接触し、低エネルギCIDにより解離する。その解離によって生成されたプロダクトイオンは、引き続きイオントラップ2内に捕捉される(図4(c)参照)。
そして、所定時間、低エネルギCIDを実施して十分な量のプロダクトイオンをイオントラップ2内に捕捉したあとに、制御部11からの指示の下に、補助電圧発生部9からエンドキャップ電極22、24に所定の交流電圧を印加することで、所定の質量電荷比を持つイオン又は所定の質量電荷比範囲に含まれるイオンのみをプリカーサイオンとして選択的にイオントラップ2内に残す(図5(a)参照)。このときには、低エネルギCIDによって生成されたプロダクトイオンのうちの一部が、次のCIDのためのプリカーサイオンとしてイオントラップ2に捕捉される。
続いて、補助電圧発生部9はエンドキャップ電極22、24にそれぞれ所定の直流電圧を印加することで、捕捉しているイオン(プリカーサイオン)に一定の運動エネルギを付与し、イオン出射孔25を通して一斉に射出させる。射出されたイオンはコリジョンセル3内に入射し、コリジョンセル3内に供給されているCIDガスに衝突する。このときにイオンが有しているエネルギは大きいので、高エネルギCIDによりイオンは解離し、その解離によって生成されたプロダクトイオンはそのままコリジョンセル3を出て飛行時間型質量分析器41に導入される(図5(e)参照)。飛行時間型質量分析器41に導入された様々な質量電荷比を持つプロダクトイオンは、飛行時間型質量分析器41の飛行空間中を飛行する間に質量電荷比に応じて分離され、イオン検出器42に到達して検出される。
このときにイオン検出器42から得られる検出信号に基づいて、データ処理部10では、1回目に低エネルギCIDが実施され、その結果得られたプロダクトイオンのうちの特定の質量電荷比を有するイオンに対する2回目のCIDが高エネルギCIDで実施された、MS3スペクトルを作成することができる。低エネルギCIDと高エネルギCIDとでは解離の態様が異なるので、同じMS3分析であっても低エネルギCIDのみによるMS3分析とは異なるパターンのMS3スペクトルを取得することができる。このときには、例えば元の化合物から脱離し易い修飾基などが十分に脱離したあとの基幹構造を高エネルギCIDで解離することができるので、元の化合物の構造を推定するのに有用な情報を得ることができる。
この低エネルギCID-高エネルギCID組み合わせモードにおいても、低エネルギCIDの繰り返し回数を適宜変更することができ、それによって最終のCIDが高エネルギCIDであるMSn分析を実施することができる。この場合にも、MSn分析のnの値を、複数回のCIDにおけるプリカーサイオンの質量電荷比又は質量電荷比範囲とともに、例えば操作部12からユーザが分析条件の一つとして予め設定できるようにしておくとよい。
上記説明では、低エネルギCID、高エネルギCIDいずれにおいても、CIDの対象とするプリカーサイオンの質量電荷比又は質量電荷比範囲を予め設定しておくようにしていたが、一般的には、そうした質量電荷比や質量電荷比範囲は実際の試料に対する予備的な質量分析を実施した結果に基づいて定められる。例えばMALDIイオン源などを用いた場合には、通常、同じ試料に対する質量分析を多数回繰り返し実行できるので、予備的な質量分析を実施することに大きな支障はない。
しかしながら、例えば液体クロマトグラフ等で成分分離された試料をESIイオン源に導入してイオン化するような場合には、予備的な質量分析を行うことができないことがある。これに対し、従来、予め設定された条件に適合したプリカーサイオンを自動的に見つけてMSn分析を実行する、いわゆるオートMSn分析と呼ばれる測定法が知られている(特許文献1など参照)。オートMSn分析では、プリカーサイオン選択やCIDを伴わない通常の質量分析を実行してマススペクトルを取得した後に直ぐに、そのマススペクトル中に現れているピークに対し所定条件に適合したピークを自動的に見つけるデータ処理を実行し、選別されたピークの質量電荷比をプリカーサイオンに設定してMS/MS分析を実行する、さらにはそのMS/MSスペクトルから所定条件に適合したピークを見つけてMS3分析を実行する。こうしたオートMSn分析を本実施例の質量分析装置で実行してもよい。
また、実質的に同じである試料に対して、低エネルギCIDモードでのMSn分析と低エネルギCID-高エネルギCID組み合わせモードでのMSn分析とを自動的に実施する等、複数の分析モードを適宜に組み合わせた自動分析を実行するようにしてもよい。分析する化合物の種類等に応じてこうした様々な自動分析を適用することで、その化合物の構造解析に適した情報をできるだけ漏れなく収集し、化合物の構造解析を容易に且つ正確に行うことができる。
また、上記実施例は本発明の一例であり、本発明の趣旨の範囲で適宜変形、修正、追加を行っても本願特許請求の範囲に包含されることは当然である。
1…イオン源
2…イオントラップ
21…リング電極
22…入口側エンドキャップ電極
23…イオン入射孔
24…出口側エンドキャップ電極
25…イオン出射孔
3…コリジョンセル
4…質量分析部
41…飛行時間型質量分析器
42…イオン検出器
5…ガス供給源
6…第1ガスバルブ
7…第2ガスバルブ
8…主電圧発生部
9…補助電圧発生部
10…データ処理部
11…制御部
12…操作部

Claims (3)

  1. a)試料をイオン化するイオン源と、
    b)前記イオン源で生成されたイオンを保持するとともに、特定の質量電荷比を有するイオンの選択、及びその選択されたイオンに対する衝突誘起解離を実施可能であるイオントラップと、
    c)前記イオントラップから射出されたイオン又は該イオンに由来するイオンを質量電荷比に応じて分離して検出する質量分析部と、
    d)前記イオントラップと前記質量分析部との間のイオン飛行経路上に配置され、前記イオントラップから射出されたイオンに対する衝突誘起解離を実施可能であるコリジョンセルと、
    を備えることを特徴とする質量分析装置。
  2. 請求項1に記載の質量分析装置であって、
    前記イオントラップと前記コリジョンセルとにそれぞれ独立に衝突誘起解離ガスを供給するガス供給部をさらに備えることを特徴とする質量分析装置。
  3. 請求項2に記載の質量分析装置であって、
    前記イオントラップで特定の質量電荷比を有するイオンの選択を行ったあとにその選択されたイオンを該イオントラップから射出して衝突誘起解離ガスを供給した前記コリジョンセルに導入することで、イオンを高エネルギ衝突誘起解離により解離させ、これにより生成されたプロダクトイオンを前記質量分析部に導入して質量分析する第1の分析モードと、
    前記イオントラップで特定の質量電荷比を有するイオンの選択とその選択されたイオンに対する低エネルギ衝突誘起解離とを任意の回数繰り返し、それにより生成されたプロダクトイオンを前記イオントラップから射出し前記コリジョンセルを素通りさせ前記質量分析部に導入して質量分析する第2の分析モードと、
    前記イオントラップで特定の質量電荷比を有するイオンの選択とその選択されたイオンに対する低エネルギ衝突誘起解離とを任意の回数繰り返したあとに、保持していたイオンを前記イオントラップから射出し衝突誘起解離ガスを供給した前記コリジョンセルに導入することで、イオンを高エネルギ衝突誘起解離により解離させ、これにより生成されたプロダクトイオンを前記質量分析部に導入して質量分析する第3の分析モードと、
    を選択的に実施するように前記各部を制御する制御部をさらに備えることを特徴とする質量分析装置。
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