JP7201591B2 - 油脂加工澱粉、これを用いた揚げ物用衣材、食品およびその製造方法 - Google Patents
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Description
以下の成分(A)~(D)を含む組成物を油脂加工してなる油脂加工澱粉であって、前記組成物中の前記成分(A)の配合量に対する前記成分(B)の配合量が、質量比で、((B)/(A))=1/99~99/1である、油脂加工澱粉が提供される。
(A)とうもろこし澱粉
(B)タピオカ澱粉
(C)食用油脂
(D)タンパク質素材
たとえば、本発明によれば、前記成分(A)~(D)を含む組成物を油脂加工して油脂加工澱粉を得る工程と、
前記油脂加工澱粉を配合した、打ち粉またはバッターである揚げ物用衣材を得る工程と、
を含む揚げ物用衣材の製造方法が提供される。
また、本実施形態において、衣の種物との接触層の食感の好ましさとは、衣の種物との接触層に硬さやヌメリが感じられず、衣の種物との非接触層のサクサク感や種物のジューシー感を邪魔しない状態のことをいう。
(A)とうもろこし澱粉
(B)タピオカ澱粉
(C)食用油脂
(D)タンパク質素材
本実施形態の油脂加工澱粉においては、組成物中の原料澱粉が特定の成分(A)および(B)を特定の割合で含むとともに、組成物がさらに(D)を含む。これらの特定の原料澱粉を成分(C)の食用油脂とともに用いて得られる油脂加工澱粉を用いることにより、本実施形態によれば、揚げ物用衣材(以下、単に「衣材」とも呼ぶ)を取り扱う際の作業性、衣と種物との結着性、および、衣の種物との接触層の食感の好ましさの3つのバランスを向上させることができる。
また、衣材が打ち粉である場合、たとえば打ち粉の種物への付着性および種物と衣との結着性を向上させることができる。また、たとえば、種物の食感のパサツキや過度の硬化を抑制することができる。
また、衣材がバッターである場合にも、バッターの粘度を適度に上昇させ、種物への付着性および種物と衣との結着性を向上させることができる。また、たとえば、種物の食感のパサツキや過度の硬化を抑制することができる。
以下、油脂加工澱粉に配合される各成分について説明する。
成分(B)のタピオカ澱粉としては、具体的には、タピオカ澱粉およびその加工澱粉が挙げられ、好ましくはタピオカ澱粉である。
組成物中の成分(A)の配合量に対する成分(B)の配合量の質量比((B)/(A))は、衣の種物との接触層の食感の好ましさを高める観点から、1/99以上であり、好ましくは10/90以上、より好ましくは20/80以上、さらに好ましくは35/65以上である。また、同様の観点から、上記質量比((B)/(A))は、99/1以下であり、好ましくは97/3以下、より好ましくは95/5以下、さらに好ましくは80/20以下、さらにより好ましくは70/30以下、よりいっそう好ましくは60/30以下である。
また、組成物中の原料澱粉は、好ましくは成分(A)および(B)からなる。そして、このとき、組成物中の成分(A)および(B)の合計量が組成物全体に対して上記範囲にあることがより好ましい。
また、食用油脂として、ヨウ素価が100以上の油脂を用いることがより好ましく、さらに135以上の油脂を用いることが好ましい。このようなヨウ素価の高い油脂は加熱による酸化を受けやすく、原料澱粉の改質効果が高く、衣材に配合されたときの種物に対する結着性向上効果がより一層期待できる。ヨウ素価が135以上の油脂として、具体的には、ハイリノールサフラワー油、アマニ油、エゴマ油が挙げられる。食用油脂のヨウ素価の上限はないが、たとえば、250以下である。
油脂加工澱粉は、上述した成分(A)~(D)および適宜他の成分を用いて、たとえば、以下の工程を含む製造方法により得られる。
(第一工程)成分(A)~(D)を混合してこれらを含む組成物を調製する工程、ならびに
(第二工程)第一工程で得られた組成物を加熱処理する工程。
加熱処理については、衣と種物との結着性をより一層安定的に得る観点から、好ましくは130℃以下、より好ましくは120℃以下でおこない、さらに好ましくは105℃以下、さらにより好ましくは90℃以下でおこなう。なお、加熱温度の下限に制限はないが、熟成日数を適度に短縮して生産性を向上させる観点から、たとえば40℃以上、好ましくは45℃以上、より好ましくは55℃以上とする。
本実施形態において、打ち粉中の油脂加工澱粉の含有量は、打ち粉の取り扱い時の作業性を向上させる観点、衣と種物との結着性を高める観点、および、衣の種物との接触層の食感を向上させる観点から、打ち粉全体に対して好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは80質量%以上であり、また、上限はなく、たとえば100質量%以下である。
本実施形態において、バッター中の油脂加工澱粉の含有量は、バッターの取り扱い時の作業性を向上させる観点、衣と種物との結着性を高める観点、および、衣と種物との間の部分の食感を向上させる観点から、バッター中の固形分に対して好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは70質量%以上であり、また、上限はなく、たとえば100質量%以下である。
1種または2種以上の衣材の例として、打ち粉およびバッターの組み合わせ;打ち粉、バッターおよびパン粉の組み合わせ;打ち粉、バッターおよびブレッダーの組み合わせ;バッター;バッターおよびパン粉の組み合わせ;バッターおよびブレッダーの組み合わせが挙げられる。
複数の衣材を併用するとき、本実施形態における特定の油脂加工澱粉を含む衣材を複数組み合わせて用いてもよい。
たとえば衣材として打ち粉およびバッターを含む食品において、打ち粉およびバッターのいずれか一方を上記特定の油脂加工澱粉を含む衣材とすることができる。種物との結着性をより一層安定的に向上させる観点からは、打ち粉およびバッターの両方を特定の油脂加工澱粉を含む本実施形態の衣材とすることが好ましい。
唐揚げ、竜田揚げ等の唐揚げ類;
天ぷら、かき揚げ等の天ぷら類;および
フリッター類が挙げられる。
このうち、パン粉衣を有するフライ類として、さらに具体的には、ポテトコロッケ、クリームコロッケ等のコロッケ類、豚カツ、メンチカツ、ビーフカツ、チキンカツ、ハムカツ;エビフライ、イカフライ等の水産物のフライが挙げられる。
エビ、イカ、牡蠣、帆立貝等の貝類、アジ等の魚類、その他の魚介類、および水産練り製品等の水産加工品;ならびに
野菜類等の青果物が挙げられる。
実際の食品の製造では、衛生上の観点から肉類を加熱処理(たとえばスチーム処理)することがおこなわれており、加熱処理した肉と衣の結着性は生肉と比べて著しく劣るにもかかわらず、本実施形態の衣材によれば、たとえば加熱処理した肉であっても、充分な結着性を得ることも可能となる。
とうもろこし澱粉(コーンスターチY、株式会社J-オイルミルズ製)95質量部およびタピオカ澱粉(株式会社J-オイルミルズ製)5質量部にハイリノールサフラワー油(ヨウ素価150)0.1質量部、脱脂大豆粉(ニッカミルキーS、株式会社J-オイルミルズ製)1部を混合機(スーパーミキサー、株式会社カワタ製)で2000rpm、3分間均一に混合し、混合物(水分含量12.5質量%)を得た。この混合物を棚段式乾燥機にて、70℃14日間加熱し、油脂加工澱粉を得た。表1に油脂加工澱粉の調製条件を示す。
得られた油脂加工澱粉の粉体特性および種物への付着性を以下の方法で評価した。評価結果を表1にあわせて示す。
粉体特性評価装置(製品名:パウダテスタPT-E、ホソカワミクロン株式会社製)を用いて凝集性(%)を評価した。基本的な操作方法は、上記装置の取り扱い説明書に従った。凝集性の数値が高いと、打ち粉として使用した場合は種物への付着性が良いという指標となる。また、バッターとして使用した場合には適度に粘度を上げることができるため、種物への付着性が良いという指標となる。本実施例においては、凝集性が21%以上を合格とした。
表1に示す配合および条件に変えたこと以外は、実施例1と同じ方法で各例の油脂加工澱粉からなる衣材を作製し、実施例1と同じ方法で粉体特性を評価した。評価結果を表1にあわせて示す。
なお、ワキシーコーンスターチについては、ワキシーコーンスターチY(株式会社J-オイルミルズ製)を用いた。
一方、原料澱粉としてとうもろこし澱粉のみを用いて作製した比較例1、タピオカ澱粉のみを用いて作製した比較例2の油脂加工澱粉は、いずれも、凝集性が低かった。また、とうもろこし澱粉としてコーンスターチおよびワキシーコーンスターチを混合し、脱脂大豆粉を加えずに作製した比較例3の油脂加工澱粉も、凝集性が低かった。
なお、以下において、食感の評価は、いずれも、衣と種物の結着性を評価した後の各揚げ物の各切片すべてについて喫食し、その衣の種物との接着層の食感および種物の食感について、専門パネラー3人の合議により、平均的評価で表した。
本例では、実施例1~5および比較例1~3で得られた油脂加工澱粉からなる打ち粉を用いて豚カツを作製し、評価した。
冷凍豚肉(約80g)に打ち粉として、各例で得られた油脂加工澱粉の試料を豚肉100質量部に対して約4質量部まぶした後に、バッター(薄力粉100質量部に氷冷水200質量部を混合した液)を付け、さらにパン粉を付け、その後一晩凍結保存した後、キャノーラ油で170℃、5分間揚げて豚カツを得た。得られた豚カツの結着性および食感を評価した。評価結果を表2に示す。
冷凍豚肉(約80g)に打ち粉として、各例で得られた油脂加工澱粉の試料を豚肉100質量部に対し約4質量部まぶし、打ち粉の付着しやすさについて、専門パネラー3人の合議により、平均的評価で表した。評価基準を以下に示す。以下において、△以上を合格とした。
◎:種物への付着性がとても良い
〇:種物への付着性が良い
△:種物への付着性がやや良い
×:種物への付着性が悪い
(結着性)
以下の手順で衣と種物との結着性を評価した。
すなわち、揚げてから1分後に5等分にカットし、その4つの切断面について、衣と種物の間に剥離がないものを1点、一部に剥離があるものを0.5点、全部が剥離しているものを0点とした。豚カツ(打ち粉あり)2枚、計8切断面について評価した(8点満点)。
8切断面の評価の合計点/8点×100(%)
を算出し、60%以上を合格とした。
豚カツにおける衣の肉との接触層の食感を以下の基準で評価し、△以上を合格とした。
〇:ヌメリや硬さが感じられない
△:ややヌメリまたは硬さが感じられる
×:ヌメリまたは硬さが感じられる
また、豚カツにおける肉部の食感を以下の基準で評価し、△以上を合格とした。
〇:適度に柔らかくジューシー
△:やや柔らかくジューシー
×:硬くパサパサ
一方、比較例1で得られた油脂加工澱粉を打ち粉として豚カツに使用して得られた比較例2-1では、打ち粉の種物への付着性が悪く、結着性も低く、豚カツの衣の肉との接触層に硬さが感じられパン粉と肉の食感を邪魔しており、豚カツの肉部の食感も硬くパサパサで劣っていた。また、比較例2、3で得られた油脂加工澱粉を打ち粉として豚カツに使用して得られた比較例2-2、2-3は、打ち粉の種物への付着性が悪く、結着性も低く、豚カツの衣の肉との接触層にヌメリが感じられパン粉と肉の食感を邪魔しており、豚カツの肉部の食感も硬くパサパサで劣っていた。
本例では、実施例1~5および比較例1~3で得られた油脂加工澱粉を含むバッターを用いて豚カツを作製し、評価した。
各例で得られた油脂加工澱粉の試料90g、とうもろこし澱粉9.6g、キサンタンガム(エコーガムF、DSP五協フード&ケミカル株式会社製)0.4gをよく混合した後、氷冷水190gを加えてよく混合し、これをバッターとした。冷凍豚肉(約80g)にバッターを付け、さらにパン粉を付け、その後一晩凍結保存した後、キャノーラ油で170℃、5分間揚げて豚カツを得た。評価結果を表3に示す。
冷凍豚肉(約80g)に各例で得られた油脂加工澱粉を含むバッターを付着させる際に付着しやすさについて、専門パネラー3人の合議により、平均的評価で表した。評価基準を以下に示す。以下において、△以上を合格とした。
◎:種物への付着性がとても良い
〇:種物への付着性が良い
△:種物への付着性がやや良い
×:種物への付着性が悪い
以下の手順で衣と種物との結着性を評価した。
揚げてから1分後に5等分にカットし、その4つの切断面について、衣と種物の間に剥離がないものを1点、一部に剥離があるものを0.5点、全部が剥離しているものを0点とした。豚カツ1枚、計4切断面について評価した(4点満点)。
4切断面の評価の合計点/4点×100(%)
を算出し、60%以上を合格とした。
豚カツにおける衣の肉との接触層の食感を以下の基準で評価し、△以上を合格とした。
〇:ヌメリや硬さが感じられない
△:ややヌメリまたは硬さが感じられる
×:ヌメリや硬さが感じられる
また、豚カツにおける肉部の食感を以下の基準で評価し、△以上を合格とした。
〇:適度に柔らかくジューシー
△:やや柔らかくジューシー
×:硬くパサパサ
一方、比較例1で得られた油脂加工澱粉をバッターとして豚カツに使用して得られた比較例3-1は、バッター付着性が悪く、豚カツの衣の肉との接触層に硬さが感じられ、豚カツの肉部の食感も硬く劣っていた。また、比較例2および3で得られた油脂加工澱粉をそれぞれバッターとして豚カツに使用して得られた比較例3-2および3-3は、バッター付着性が悪く、豚カツの衣の肉との接触層にヌメリが感じられ、豚カツの肉部の食感も硬く劣っていた。
本例では、実施例3および比較例1~2で得られた油脂加工澱粉からなる打ち粉を用いてエビフライを作製し、評価した。
解凍した尾付きのばしエビ(約11g/1尾)に打ち粉として、各例で得られた油脂加工澱粉の試料をエビ100質量部に対し約5質量部まぶした後に、バッター(薄力粉100質量部に氷冷水150質量部を混合した液)を付け、更にパン粉を付け、その後一晩凍結保存した後、キャノーラ油で170℃、2分間揚げてエビフライを得た。得られたエビフライの結着性および食感を評価した。評価結果を表4に示す。
以下の手順で衣と種物との結着性を評価した。
揚げてから1分後に尾側と頭側に沿って縦半分にカットし、その切断面について、衣と種物の間に剥離がないものを1点、一部に剥離があるものを0.5点、全部が剥離しているものを0点とした。エビフライ3尾、計3切断面について評価した(3点満点)。
3切断面の評価の合計点/3点×100(%)
を算出し、60%以上を合格とした。
エビフライにおける衣のエビとの接触層の食感を以下の基準で評価し、△以上を合格とした。
〇:硬さやヌメリが感じられない
△:ややヌメリまたは硬さが感じられる
×:ヌメリや硬さが感じられる
また、エビフライにおけるエビ部の食感を以下の基準で評価し、△以上を合格とした。
〇:しっとりとしてジューシー
△:ややしっとりとしてジューシー
×:パサパサ
一方、比較例1で得られた油脂加工澱粉を打ち粉としてエビフライに使用して得られた比較例4-1は、結着性が低く、エビフライの衣のエビとの接触層に硬さが感じられパン粉とエビの食感を邪魔しており、エビフライのエビ部の食感も実施例4-1よりしっとりさが劣っていた。また、比較例2で得られた油脂加工澱粉を打ち粉としてエビフライに使用して得られた比較例4-2は、結着性が低く、エビフライの衣のエビとの接触層にヌメリが感じられパン粉とエビの食感を邪魔しており、エビフライのエビ部の食感も実施例4-1よりしっとりさが劣っていた。
本例では、実施例4および比較例2で得られた油脂加工澱粉からなる打ち粉を用いて唐揚げを作製し、評価した。
鶏モモ肉(皮なし、約20g)に打ち粉として、各例で得られた油脂加工澱粉の試料を肉100質量部に対し約10質量部まぶした後に、バッター(薄力粉100質量部、食塩2質量部、砂糖2質量部および氷冷水150質量部を混合した液)を付け、キャノーラ油で170℃、4分間揚げて唐揚げを得た。評価結果を表5に示す。
以下の手順で衣と種物との結着性を評価した。
揚げてから1分後に半分にカットし、その切断面について、衣と種物の間に剥離がないものを1点、一部に剥離があるものを0.5点、全部が剥離しているものを0点とした。唐揚げ3個、計3切断面について評価した(3点満点)。
3切断面の評価の合計点/3点×100(%)
を算出し、60%以上を合格とした。
唐揚げにおける衣の肉との接触層の食感を以下の基準で評価し、△以上を合格とした。
〇:ヌメリが感じられない
△:ややヌメリが感じられる
×:ヌメリが感じられる
また、唐揚げにおける肉部の食感を以下の基準で評価し、△以上を合格とした。
〇:適度に柔らかくジューシー
△:やや柔らかくジューシー
×:硬くパサパサ
一方、比較例2で得られた油脂加工澱粉を打ち粉として唐揚げに使用して得られた比較例5-1では、結着性が低く、唐揚げの衣の肉との接触層にヌメリが感じられ、唐揚げの肉部の食感も硬くパサパサで劣っていた。
本例では、実施例4および比較例2で得られた油脂加工澱粉からなる打ち粉を用いてチキンカツを作製し、評価した。
実施例2-1の作製手順のうち、冷凍豚肉(約80g)の代わりに、鶏モモ肉(皮なし、約100g)を用いた以外は、実施例2-1の作製手順に従い、チキンカツを作製した。評価結果を表6に示す。
以下の手順で衣と種物との結着性を評価した。
揚げてから1分後に5等分にカットし、その4つの切断面について、衣と種物の間に剥離がないものを1点、一部に剥離があるものを0.5点、全部が剥離しているものを0点とした。チキンカツ1枚、計4切断面について評価した(4点満点)。
4切断面の評価の合計点/4点×100(%)
を算出し、60%以上を合格とした。
チキンカツにおける衣の肉との接触層の食感を以下の基準で評価し、△以上を合格とした。
○:ヌメリが感じられない
△:ややヌメリが感じられる
×:ヌメリが感じられる
また、チキンカツにおける肉部の食感を以下の基準で評価し、△以上を合格とした。
〇:適度に柔らかくジューシー
△:やや柔らかくジューシー
×:硬くパサパサ
一方、比較例2で得られた油脂加工澱粉を打ち粉としてチキンカツに使用して得られた比較例6-1では、結着性が低く、チキンカツの衣の肉との接触層にヌメリが感じられ、チキンカツの肉部の食感もパサパサで劣っていた。
以下、参考形態の例を付記する。
1. 以下の成分(A)~(D)を含む組成物を油脂加工してなる油脂加工澱粉であって、前記組成物中の前記成分(A)の配合量に対する前記成分(B)の配合量が、質量比で、((B)/(A))=1/99~99/1である、油脂加工澱粉。
(A)とうもろこし澱粉
(B)タピオカ澱粉
(C)食用油脂
(D)タンパク質素材
2. 前記成分(D)が、大豆タンパク質を含む、1.に記載の油脂加工澱粉。
3. 前記組成物中の前記成分(A)および前記成分(B)の合計量が、前記組成物全体に対して80質量%以上99.9質量%以下である、1.または2.に記載の油脂加工澱粉。
4. 1.乃至3.いずれか一つに記載の油脂加工澱粉を含む、揚げ物用衣材。
5. 当該揚げ物用衣材が打ち粉である、4.に記載の揚げ物用衣材。
6. 当該揚げ物用衣材がバッターである、4.に記載の揚げ物用衣材。
7. 4.乃至6.いずれか一つに記載の揚げ物用衣材を用いて得られる食品。
8. 4.乃至6.いずれか一つに記載の揚げ物用衣材を種物の外側に付着させる工程を含む、食品の製造方法。
9. 5.に記載の揚げ物用衣材を種物の外側に付着させる工程と、前記工程の後に、6.に記載の揚げ物用衣材を付着させる工程と、を含む、食品の製造方法。
Claims (7)
- 以下の成分(A)~(D)を含む組成物を油脂加工してなる油脂加工澱粉であって、
前記組成物中の前記成分(A)の配合量に対する前記成分(B)の配合量が、質量比で、((B)/(A))=1/99~99/1であり、
前記組成物中の前記成分(A)および前記成分(B)の合計量が、前記組成物全体に対して80質量%以上99.9質量%以下であり、
前記組成物中の前記成分(D)の配合量が、原料澱粉の合計100質量部に対して0.1質量部以上20質量部以下である、油脂加工澱粉。
(A)とうもろこし澱粉
(B)タピオカ澱粉
(C)食用油脂
(D)大豆タンパク質 - 請求項1に記載の油脂加工澱粉を含む、揚げ物用衣材。
- 当該揚げ物用衣材が打ち粉である、請求項2に記載の揚げ物用衣材。
- 当該揚げ物用衣材がバッターである、請求項2に記載の揚げ物用衣材。
- 請求項2乃至4いずれか一項に記載の揚げ物用衣材を用いて得られる食品。
- 請求項2乃至4いずれか一項に記載の揚げ物用衣材を種物の外側に付着させる工程を含む、食品の製造方法。
- 請求項3に記載の揚げ物用衣材を種物の外側に付着させる工程と、前記工程の後に、請求項4に記載の揚げ物用衣材を付着させる工程と、を含む、食品の製造方法。
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