JP7194575B2 - 挿し木の生産方法 - Google Patents
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Description
〔1〕挿し穂を挿し付けた挿し床を、防水層を少なくとも含む降雨抑制部材の下に載置して、挿し穂への降雨の少なくとも一部を抑制しかつ通気を確保して、挿し穂から発根させる発根工程、及び
発根した挿し穂を生育し苗を得る育苗工程
を含む、
挿し木苗の生産方法。
〔2〕防水層は、光透過性防水層である、〔1〕に記載の方法。
〔3〕降雨抑制部材は、さらに光質変換層及び遮光層の少なくともいずれかを含む、〔1〕又は〔2〕に記載の方法。
〔4〕降雨抑制部材の最外層が防水層である、〔3〕に記載の方法。
〔5〕降雨抑制部材は、外層から順に、防水層、光質変換層、遮光層の順に積層される、〔3〕に記載の方法。
〔6〕発根工程は、挿し穂を挿し付けた挿し床を、少なくとも上面を降雨抑制部材で被覆したハウス内に載置して挿し床への降雨の少なくとも一部を抑制し、挿し穂から発根させる工程である、〔1〕~〔5〕のいずれか1項に記載の方法。
〔7〕育苗工程において、降雨抑制部材の下で発根した挿し穂を生育する、〔1〕~〔6〕のいずれか1項に記載の方法。
〔8〕挿し穂が、スギ属植物、マツ属植物、又はユーカリ植物由来である、〔1〕~〔7〕のいずれか1項に記載の方法。
〔9〕降雨抑制部材、挿し床、及び挿し穂を少なくとも含む、〔1〕~〔8〕のいずれか1項に記載の方法に用いる挿し木苗生産用キット。
〔10〕降雨抑制部材は、外層から順に、防水層、光質変換層、遮光層の順に積層される、〔9〕に記載のキット。
降雨抑制部材は、防水層を少なくとも含む部材である。降雨抑制部材の下に挿し床を載置することにより、挿し穂への降雨の一部を抑制することができる。
防水層は、光透過性、遮光性、半透過性の何れでもよいが、光透過性(例えば透明)であれば、発根後の植物の成長が良い点で好ましい。また、散乱光の透過比率を高めた(例えば、散乱光率(全透過光に対する散乱光の比率)が20%以上、25%以上、30%以上又は35%以上)農業用POフィルムを利用することで、葉やけや、高温障害の抑制が期待される。また、光が散乱して影ができないため、発根率が向上する点で好ましい。防水層としては、例えば、ポリオレフィン(農業用POフィルム)、ポリ塩化ビニル(農業用フィルム)が挙げられる。防水層は通常、シートまたはフィルム状であり、その厚みは特に限定がないが、通常は0.1mm~1.0mmである。降雨抑制部材をハウスの内張り又は外張りに用いる場合には、選択した方に適した厚みを選択すればよい。
降雨抑制部材は、降雨抑制以外の機能を有していてもよく、そのために防水層以外の他の層をさらに含んでもよい。他の層としては例えば、光質変換層、遮光層、光吸収層が挙げられ、光質変換層、遮光層が好ましい。降雨抑制部材は、他の層を1層又は2層以上含んでもよく、2層以上含むことが好ましく、光質変換層及び遮光層を少なくとも含むことがより好ましい。なお、上記の防水層が1層で光質変換機能、遮光機能、光吸収機能の少なくともいずれかを有していてもよい。
光質変換層は、日光を透過して挿し穂の発根に有益な光に変換、増幅する光質変換機能を有する層であれば特に限定されない。光質変換機能とは例えば、紫外光(400nm以下)の少なくとも一部の吸収、可視光(400~600nm)の遮光、可視光赤色領域(650nm付近)の増幅、が挙げられる。
増幅される可視光赤色領域(650nm付近)の割合は、通常10~20%である。
遮光層は、日光を吸収し透過しない、遮光機能を有する層であればよい。これにより、光量の多い季節にも、発根に適した光条件、温度等の環境に調整できる。遮光機能における遮光率は、特に限定されないが、通常30%以上、好ましくは40%以上、より好ましくは45%以上である。上限は通常70%以下、好ましくは60%以下である。遮光層の素材は特に限定されず、寒冷紗等の農業用遮光シートまたはフィルム、農業用遮光剤を塗布したシートまたはフィルムを使用してもよい。
光吸収層は、可視光を吸収又は遮蔽する機能を有し、発根床を含む発根環境の温度を適温に保つことができる層であればよい。光吸収機能は、赤外光及び遠赤外光を吸収又は遮蔽する機能であることが好ましく、赤外光の吸収率よりも遠赤外光の吸収率が高いことがより好ましい。光吸収層は可視光線の半分以上を透過することが好ましく、60~80%透過することがより好ましい。光吸収材層の素材は特に限定されず、例えば、光吸収材料(例えば、硫黄系化合物、銅系化合物等の波長域700nm~1000nmの光を吸収する粒子)を含む透明樹脂製基材が挙げられ、透明樹脂製基材層と光吸収材料層の二層フィルムでもよい。光吸収層の厚みは特に限定されないが、10~200μmが好ましい。
降雨抑制部材が防水層以外の層を含む場合、各層は積層されていればよく、層の間は空隙があってもよいし、密着していてもよいし、互いに接着していてもよい。層の配置は特に限定されないが、最外層が防水層であることが好ましい。他の層が光質変換層、遮光層を含む場合の層の配置は、外層から順に、防水層、光質変換層、遮光層の順が好ましい。防水層以外の層は、発根工程の当初から設けられていてもよいし、途中で追加又は除去されてもよい。
(植物種)
挿し穂は、挿し木苗を得たい植物の挿し穂であればよい。採穂母樹の植物の種類は特に限定されない。植物は木本植物と草本植物とに分類されうるが、本発明はこれらのいずれにも適用可能であり、木本植物に適用されることが好ましく、草本植物よりも発根能が劣っている木本植物に適用されることがより好ましい。木本植物としては、スギ科(Taxodiaceae)植物(スギ属(Cryptomeria)植物(スギ(Cryptomeria japonica)など))、ヒノキ科(Cupressaceae)植物(ヒノキ属(Chamaecyparis)植物(ヒノキ(Chamaecyparis obtusa)、コウヨウザン属(Cunninghamia)植物(コウヨウザン(Cunninghamia lanceolata))など)、マツ科(Pinaceae)植物(マツ属(Pinus)植物(クロマツ(Pinus thunbergii)など)、カラマツ属(Larix)植物(カラマツ(Larix kaempferi)、グイマツ(Larix gmelinii)など)、モミ属(Abies)植物(トドマツ(Abies sachalinensis)など)など)、ユーカリ属(Eucalyptus)植物、サクラ属(Prunus)植物(サクラ(Prunus spp.)、ウメ(Prunus mume)、ユスラウメ(Prunus tomentosa)など)、マンゴー属(Mangifera)植物(マンゴー(Mangifera indica)など)、アカシア属(Acacia)植物、ヤマモモ属(Myrica)植物、クヌギ属(Quercus)植物(クヌギなど(Quercus acutissima))、ブドウ(Vitis)属植物、リンゴ(Malus)属植物、バラ属(Rosa)植物、ツバキ属(Camellia)植物(チャ(Camellia sinensis)など)、ジャカランダ属(Jacaranda)植物(ジャカランダ(Jacaranda mimosifolia)など)、ワニナシ属(Persea)植物(アボカド(Persea americana)など)、ナシ属(Pyrus)植物(ナシ(Pyrus serotina Rehder、Pyrus pyrifolia)など)、ビャクダン属(Santalum)植物(ビャクダン(サンダルウッド;Santalum album)など)が例示される。このうち、スギ、ヒノキ、マツ(クロマツ、カラマツ、グイマツ、トドマツなど)、ユーカリ、サクラ、マンゴー、アボカド、アカシア、ヤマモモ、クヌギ、ブドウ、リンゴ、バラ、ツバキ、チャ、ウメ、ユスラウメ、ジャカランタ等に適用した場合に、より本発明の効果を発揮しうる。中でもスギ属植物、ヒノキ属植物、マツ科植物(マツ属植物、カラマツ属植物、モミ属植物など)、ユーカリ属植物、ツバキ属植物、マンゴー属植物、ワニナシ属植物が好ましく、スギ属植物、ヒノキ属植物、マツ属植物、カラマツ属植物、モミ属植物、ユーカリ属植物がより好ましく、スギ属植物、ヒノキ属植物、マツ属植物、カラマツ属植物、モミ属植物がさらに好ましい。
採穂母樹は採穂園で育成された母樹でも、自然に育成された母樹でも、いずれでもよい。採穂部位は、緑枝(当年枝)、熟枝(前年以前に伸びた枝)、側枝、節等が挙げられる。頂芽を有していても有していなくてもよく、2本以上の枝を有する側枝又は節でもよい。採穂時期は、通常は真夏以外であり、日本国内の場合、好ましくは10月~翌年7月であり、より好ましくは1~3月、更に好ましくは2月である。
挿し穂のサイズは、特に限定されないが、通常は5~40cmである。通常の挿し穂のサイズは、20~40cmであるが、いわゆるミニ穂(例えば20cm未満、好ましくは3~15cm、より好ましくは5~10cm)でもよい。
挿し床は、少なくとも発根培地を含み、支持体をさらに含むことが好ましい。これにより挿し穂を発根培地中で支持し、発根培養を効率的に実施できる。また、発根培地と支持体を格納するための発根容器をさらに含むことがより好ましい。これにより、挿し床を容易に移動でき、作業効率を高めることができる。
発根培地は特に限定されず、例えば、養液、水耕栽培水、植物組織培養用培地等の栽培用培地、前記栽培用培地の希釈培地、前記栽培用培地に適宜肥料成分を追加した培地が挙げられる。発根培地が液体か固体かにより発根培養は水耕または土耕となるが、本発明においてはいずれでもよい。
植物ホルモンとしては、例えば、オーキシン及びサイトカイニン等の発根促進剤が挙げられる。オーキシンとしては、ナフタレン酢酸(NAA)、インドール酢酸(IAA)、p-クロロフェノキシ酢酸、2,4-ジクロロフェノキシ酢酸(2,4D)、インドール酪酸(IBA)及びこれらの誘導体等が例示され、これらから選択される1種以上又は2種以上を組み合わせて用い得る。また、サイトカイニンとしては、ベンジルアデニン(BA)、カイネチン、ゼアチン及びこれらの誘導体等が例示され、これらから選択される1種以上又は2種以上を組み合わせて用い得る。植物ホルモンは、オーキシン、又は、オーキシンとサイトカイニンの組み合わせが好ましい。
支持体は、発根培養工程中、挿し穂を支持した状態で保持できれば特に限定されず、従来慣用の支持体を用いることができる。支持体としては例えば、砂、土(例、赤玉土)等の自然土壌(好ましくは、赤玉土);籾殻燻炭、ココナッツ繊維、バーミキュライト、パーライト、ピートモス、ガラスビーズ等の人工土壌;発泡フェノール樹脂、ロックウール等の多孔性成形品;固化剤(例、寒天又はゲランガム)などが挙げられる。支持体は、挿し穂と培地との接触を妨げないものであればよく、支持体が培地の少なくとも一部を含んでいてもよい。
容器は特に限定されないが、例えば、コンテナ(例、特開2017-079706号公報に記載されたコンテナ、マルチキャビティコンテナ(JFA-150、JFA-300:非特許文献1参照)等)、セルトレー、育苗ポット、プランター、およびバット(底面または側面に網状の開口部を有する箱型容器など)が挙げられる。1つの容器に挿し穂1株ずつ植え付けるタイプの培養容器でもよいし、1つの容器に2株以上の挿し穂を植え付けるタイプの培養容器でもよい。培養容器の材質は特に限定はなく、例えば、樹脂、ガラス、木材が挙げられる。
発根工程においては、挿し穂を挿し付けた挿し床を、防水層を少なくとも含む降雨抑制部材の下に載置して、挿し穂への降雨の少なくとも一部を抑制しかつ通気を確保して、挿し穂から発根させる。
降雨抑制部材の挿し床に対する配置は、挿し穂への降雨の少なくとも一部を抑制しかつ自然通気を確保できる配置であればよい。このような配置の条件としては、例えば、降雨抑制部材と挿し床との間に空間を確保すること、降雨抑制部材と挿し床の底部(通常、地上面)との間隔が通常0.2m以上、好ましくは2m以上、より好ましくは2.5m以上となるように配置して、密閉空間としないことが挙げられる。また、降雨抑制部材を鉛直上方から見た際に、挿し床(培養容器)の端部と部材の端部の間が1m以上、好ましくは2m以上の隙間があることが好ましい。これにより、降雨による発根率低下をより効率よく抑制できる。
発根工程の期間は、挿し穂から発根が観察されるまで続ければよく、植物種、実施時期等の条件によっても異なるが、通常は2週間~10ヶ月であり、4週間~6ヶ月が好ましく、2ヶ月~6ヶ月がより好ましい。挿し穂が発根していることは、肉眼による観察にて根を確認できればよい。
育苗工程においては、発根した挿し穂を生育し苗を得る。通常の育苗に従って行えばよく、発根後の挿し穂をそのまま生育してもよいし、必要に応じて、枝が複数の場合は剪定し先端に芽を有する1つを残して他を除去してもよい。
育苗工程の実施場所は特に限定されない。発根工程から引き続き降雨抑制部材の下で育苗してもよいし、閉鎖空間(例、ビニールハウス内、炭酸ガス培養室内、屋内)又は解放空間(例、屋外)のいずれかに移動して行ってもよい。
育苗期間は、山林樹木の苗の場合山林に移植できる程度の大きさになるまで行えばよい。期間は植物種により異なり特に限定されないが、通常は4か月~1年半、好ましくは5か月~1年3か月、より好ましくは6か月~1年である。育苗期間の実施時期は、発根期間が終わった直後から開始すればよく、特に限定されない。
育苗工程を経て、挿し穂は挿し木苗へと生育する。本発明の方法で生産された挿し木苗は、通直性を保持できる。すなわち、本発明の方法で生産された挿し木苗は、保持具がなくても鉛直方向に自立した状態を維持し、優れた得苗率を奏し得る。
本発明の挿し木苗の生産は、降雨抑制部材、挿し床、及び挿し穂を少なくとも含む挿し木苗生産用キットにより、効率よく行うことができる。キットはさらに、ハウス支持体を含んでいてもよい。降雨抑制部材は、防水層を少なくとも含めばよく、光質変換層、光吸収層、遮光層等の他の層を含んでもよい。挿し床は、通常、支持体及び培養容器を含む。キットを構成する各部材については、上述したとおりである。
スギの越年枝より荒穂を2月に採取し、ハサミにて挿し穂のサイズが20cmとなるよう調整した。培養容器(40cm×30cm、150ml、キャビティ40個を有するマルチキャビティコンテナ(非特許文献1))に、赤玉小粒土(簗島商事(株)製)とピートモス(トーホー(株)製)を1対1に混合したものを充填して、挿し床を調製した。先に調製した挿し穂の基部(切断部)にルートン(登録商標)(石原バイオサイエンス(株)製、植物ホルモンNAAを含む白色粉末、NAAの濃度は40%)の粉末を5~10mg塗布した後、該挿し穂を基部から2~3cmのところまで挿し床に挿し付けた。培養容器のキャビティあたり1本挿し付けし、頭上潅水を行った。
実施例1において、降雨抑制部材(防水層)として散乱光の比率を高めた農業用POフィルム(積水フィルム株式会社製 散乱光フィルム厚さ0.15cm、散乱光率約35%)を利用したほかは、実施例1と同様に培養及び育苗を行った。
実施例1において、防水層とパイプの間に更に、遮光材(ダイオ化成(株)製寒冷紗、遮光率50%)、光質変換メッシュ(東罐興産製「スカーレット」メッシュタイプ)を防水層と重なるよう配置した(遮光材のサイズは防水層と同程度)ほかは、実施例1と同様に培養及び育苗を行った。遮光材は防水層と同程度のサイズのものを用いた。光質変換メッシュは、屋根部分及び左右側面全面を地上まで覆うように(正面及び後面は開放)配置した(表1)。
実施例1の丸型ビニール温室用パイプの全面に実施例1と同様の防水層をパイプ全面に設置し固定し、前後面及び側面も覆い、両側面の全面に窓を設けた。比較例1においては窓の開閉を実施しなかったこと、比較例2においては比較例1と同様の設備とし窓の開閉を実施したこと、比較例5においては暖冷房管理を実施したこと、以外は実施例1と同様に培養及び育苗を行った。窓の開閉は、温室内の温度25℃を基準に、基準温度以上となった時に窓を開け、基準温度未満となったときには窓を閉めたが、実際の温度は十分にコントロールできず、30℃以上となることがあった。暖冷房管理は、室内温度が25℃となるように設定した(表1)。
実施例1の丸型ビニール温室の代わりに、窓付きのガラス温室(幅150cm、奥行20m、軒高3m)を用いたことのほかは、実施例1と同様に培養及び育苗を行った。窓の開閉、暖冷房管理は、比較例2、5と同様に行った(表1)。
実施例1において、温室をつかわずに屋外で発根培養を行ったほかは、実施例1と同様に実施した(表1)。
Claims (7)
- 挿し穂を挿し付けた挿し床を、防水層を少なくとも含む降雨抑制部材の下に載置して、挿し穂への降雨の少なくとも一部を抑制しかつ通気を確保して、挿し穂から発根させる発根工程、及び
発根した挿し穂を生育し苗を得る育苗工程
を含み、
降雨抑制部材は、鉛直上方から見た際に、挿し床の端部と降雨抑制部材の端部との間に1m以上の隙間があるように設置され、側面の少なくとも2面が解放されており、
防水層は、光透過性でかつ散乱光率が20%以上のポリオレフィンフィルムである、
挿し木苗の生産方法。 - 降雨抑制部材は、さらに光質変換層及び遮光層の少なくともいずれかを含み、
光質変換層は、紫外光の少なくとも一部の吸収及び可視光赤色領域の増幅のいずれかである光質変換機能を有する層(ただし、遮光層を除く)であり、
遮光層は、遮光率30%以上の遮光シートまたはフィルム、あるいは、遮光剤を塗布したシートまたはフィルムである、
請求項1に記載の方法。 - 降雨抑制部材の最外層が防水層である、請求項1又は2に記載の方法。
- 降雨抑制部材は、外層から順に、防水層、光質変換層、遮光層の順に積層される、請求項2に記載の方法。
- 発根工程は、挿し穂を挿し付けた挿し床を、少なくとも上面を降雨抑制部材で被覆したハウス内に載置して挿し床への降雨の少なくとも一部を抑制し、挿し穂から発根させる工程である、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
- 育苗工程において、降雨抑制部材の下で発根した挿し穂を生育する、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
- 挿し穂が、スギ属植物、マツ属植物、又はユーカリ属植物由来である、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
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