JP7194575B2 - 挿し木の生産方法 - Google Patents

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Description

本発明は、挿し木の生産方法に関する。
山林樹木の挿し木苗生産方法としては、温室、農業用ハウス等の施設内の密閉空間で、室内の光、温度、通気等の環境条件を人手又は動力により調整して行う方法(非特許文献1、特許文献1~2)、挿し木を直接林地に挿し付けて成林させる直挿し造林(非特許文献2)が行われている。
特開2013-172685号公報 特開2015-27262号公報
島根県中山間地域研究センター「スギ・ヒノキのコンテナ苗生産の手引き(改訂版)」平成30年3月、https://www.pref.shimane.lg.jp/admin/region/kikan/chusankan/shinrin/shcn_kai.data/kontenanaetebiki_kai.pdf 大分県農林水産研究指導センター林業研究部「スギの直挿し造林 直挿し技術とその利用」2011年10月発行、https://www.pref.oita.jp/uploaded/attachment/188918.pdf
施設で挿し木を行う場合には、まず特別な施設を設置する必要があり、また、光、気温、風量等の環境条件を常に確認し調整する必要があり、それらのための手間とコストは、生産者における導入の障壁となっている。一方、直挿し造林の場合、省力的で低コストであるものの、気象条件の影響を受けやすく、発根率の低下、病気の発生を招き、挿し木効率が低いと言う問題があった。
本発明は、省力的で低コストで、かつ、発根率を向上させることのできる、挿し木苗の生産方法の提供を目的とする。
本発明は、以下の〔1〕~〔10〕を提供する。
〔1〕挿し穂を挿し付けた挿し床を、防水層を少なくとも含む降雨抑制部材の下に載置して、挿し穂への降雨の少なくとも一部を抑制しかつ通気を確保して、挿し穂から発根させる発根工程、及び
発根した挿し穂を生育し苗を得る育苗工程
を含む、
挿し木苗の生産方法。
〔2〕防水層は、光透過性防水層である、〔1〕に記載の方法。
〔3〕降雨抑制部材は、さらに光質変換層及び遮光層の少なくともいずれかを含む、〔1〕又は〔2〕に記載の方法。
〔4〕降雨抑制部材の最外層が防水層である、〔3〕に記載の方法。
〔5〕降雨抑制部材は、外層から順に、防水層、光質変換層、遮光層の順に積層される、〔3〕に記載の方法。
〔6〕発根工程は、挿し穂を挿し付けた挿し床を、少なくとも上面を降雨抑制部材で被覆したハウス内に載置して挿し床への降雨の少なくとも一部を抑制し、挿し穂から発根させる工程である、〔1〕~〔5〕のいずれか1項に記載の方法。
〔7〕育苗工程において、降雨抑制部材の下で発根した挿し穂を生育する、〔1〕~〔6〕のいずれか1項に記載の方法。
〔8〕挿し穂が、スギ属植物、マツ属植物、又はユーカリ植物由来である、〔1〕~〔7〕のいずれか1項に記載の方法。
〔9〕降雨抑制部材、挿し床、及び挿し穂を少なくとも含む、〔1〕~〔8〕のいずれか1項に記載の方法に用いる挿し木苗生産用キット。
〔10〕降雨抑制部材は、外層から順に、防水層、光質変換層、遮光層の順に積層される、〔9〕に記載のキット。
本発明によれば、簡易な設備にもかかわらず降雨を抑制し且つ温度等の環境条件を最低限制御できるため、病気の発生、発根率の低下を抑制することができ、効率よい挿し木苗の生産が可能である。また、挿し木苗の順化作業が不要となり、良好な苗を得ることができるので、効率よい挿し木苗の生産が可能である。
[降雨抑制部材]
降雨抑制部材は、防水層を少なくとも含む部材である。降雨抑制部材の下に挿し床を載置することにより、挿し穂への降雨の一部を抑制することができる。
(防水層)
防水層は、光透過性、遮光性、半透過性の何れでもよいが、光透過性(例えば透明)であれば、発根後の植物の成長が良い点で好ましい。また、散乱光の透過比率を高めた(例えば、散乱光率(全透過光に対する散乱光の比率)が20%以上、25%以上、30%以上又は35%以上)農業用POフィルムを利用することで、葉やけや、高温障害の抑制が期待される。また、光が散乱して影ができないため、発根率が向上する点で好ましい。防水層としては、例えば、ポリオレフィン(農業用POフィルム)、ポリ塩化ビニル(農業用フィルム)が挙げられる。防水層は通常、シートまたはフィルム状であり、その厚みは特に限定がないが、通常は0.1mm~1.0mmである。降雨抑制部材をハウスの内張り又は外張りに用いる場合には、選択した方に適した厚みを選択すればよい。
(防水層以外の層)
降雨抑制部材は、降雨抑制以外の機能を有していてもよく、そのために防水層以外の他の層をさらに含んでもよい。他の層としては例えば、光質変換層、遮光層、光吸収層が挙げられ、光質変換層、遮光層が好ましい。降雨抑制部材は、他の層を1層又は2層以上含んでもよく、2層以上含むことが好ましく、光質変換層及び遮光層を少なくとも含むことがより好ましい。なお、上記の防水層が1層で光質変換機能、遮光機能、光吸収機能の少なくともいずれかを有していてもよい。
(光質変換層)
光質変換層は、日光を透過して挿し穂の発根に有益な光に変換、増幅する光質変換機能を有する層であれば特に限定されない。光質変換機能とは例えば、紫外光(400nm以下)の少なくとも一部の吸収、可視光(400~600nm)の遮光、可視光赤色領域(650nm付近)の増幅、が挙げられる。
吸収される紫外光の割合は、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上である。また、吸収される紫外光の波長域は、400nm以下であるが、280nm~320nmの紫外光(UV-B)、波長域250nm~280nmの紫外光(UV-C)を少なくとも含むことが好ましい。UV-Bの減衰率は好ましくは5.5~12.0%、UV-Cの減衰率は好ましくは17.5~28.0%である。
遮光される可視光(400~600nm)の割合は、好ましくは20%以上、より好ましくは30%以上である。これにより、挿し穂の発根を行う栽培環境の温度及び培地の温度の上昇を防止できる。
増幅される可視光赤色領域(650nm付近)の割合は、通常10~20%である。
光質変換層の素材は特に限定されないが、例えば、光質変換能を有する色素(例えば蛍光色素;2種以上の色素の組み合わせでもよい)を含む基材(例えば、ポリエステル、ナイロン、ポリカーボネート、ポリ(メタ)アクリレート、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂製透光性基材)であればよい。色素の熱可塑性樹脂に対する含有割合は、通常0.001~0.03質量%である。光変換層の形状も特に限定されないが、通常はメッシュ状である。光交換層の厚みは限定されないが、50μm~700μmが好ましく、100μm~500μmがより好ましい。
(遮光層)
遮光層は、日光を吸収し透過しない、遮光機能を有する層であればよい。これにより、光量の多い季節にも、発根に適した光条件、温度等の環境に調整できる。遮光機能における遮光率は、特に限定されないが、通常30%以上、好ましくは40%以上、より好ましくは45%以上である。上限は通常70%以下、好ましくは60%以下である。遮光層の素材は特に限定されず、寒冷紗等の農業用遮光シートまたはフィルム、農業用遮光剤を塗布したシートまたはフィルムを使用してもよい。
(光吸収層)
光吸収層は、可視光を吸収又は遮蔽する機能を有し、発根床を含む発根環境の温度を適温に保つことができる層であればよい。光吸収機能は、赤外光及び遠赤外光を吸収又は遮蔽する機能であることが好ましく、赤外光の吸収率よりも遠赤外光の吸収率が高いことがより好ましい。光吸収層は可視光線の半分以上を透過することが好ましく、60~80%透過することがより好ましい。光吸収材層の素材は特に限定されず、例えば、光吸収材料(例えば、硫黄系化合物、銅系化合物等の波長域700nm~1000nmの光を吸収する粒子)を含む透明樹脂製基材が挙げられ、透明樹脂製基材層と光吸収材料層の二層フィルムでもよい。光吸収層の厚みは特に限定されないが、10~200μmが好ましい。
(降雨抑制部材の層構成)
降雨抑制部材が防水層以外の層を含む場合、各層は積層されていればよく、層の間は空隙があってもよいし、密着していてもよいし、互いに接着していてもよい。層の配置は特に限定されないが、最外層が防水層であることが好ましい。他の層が光質変換層、遮光層を含む場合の層の配置は、外層から順に、防水層、光質変換層、遮光層の順が好ましい。防水層以外の層は、発根工程の当初から設けられていてもよいし、途中で追加又は除去されてもよい。
[挿し穂]
(植物種)
挿し穂は、挿し木苗を得たい植物の挿し穂であればよい。採穂母樹の植物の種類は特に限定されない。植物は木本植物と草本植物とに分類されうるが、本発明はこれらのいずれにも適用可能であり、木本植物に適用されることが好ましく、草本植物よりも発根能が劣っている木本植物に適用されることがより好ましい。木本植物としては、スギ科(Taxodiaceae)植物(スギ属(Cryptomeria)植物(スギ(Cryptomeria japonica)など))、ヒノキ科(Cupressaceae)植物(ヒノキ属(Chamaecyparis)植物(ヒノキ(Chamaecyparis obtusa)、コウヨウザン属(Cunninghamia)植物(コウヨウザン(Cunninghamia lanceolata))など)、マツ科(Pinaceae)植物(マツ属(Pinus)植物(クロマツ(Pinus thunbergii)など)、カラマツ属(Larix)植物(カラマツ(Larix kaempferi)、グイマツ(Larix gmelinii)など)、モミ属(Abies)植物(トドマツ(Abies sachalinensis)など)など)、ユーカリ属(Eucalyptus)植物、サクラ属(Prunus)植物(サクラ(Prunus spp.)、ウメ(Prunus mume)、ユスラウメ(Prunus tomentosa)など)、マンゴー属(Mangifera)植物(マンゴー(Mangifera indica)など)、アカシア属(Acacia)植物、ヤマモモ属(Myrica)植物、クヌギ属(Quercus)植物(クヌギなど(Quercus acutissima))、ブドウ(Vitis)属植物、リンゴ(Malus)属植物、バラ属(Rosa)植物、ツバキ属(Camellia)植物(チャ(Camellia sinensis)など)、ジャカランダ属(Jacaranda)植物(ジャカランダ(Jacaranda mimosifolia)など)、ワニナシ属(Persea)植物(アボカド(Persea americana)など)、ナシ属(Pyrus)植物(ナシ(Pyrus serotina Rehder、Pyrus pyrifolia)など)、ビャクダン属(Santalum)植物(ビャクダン(サンダルウッド;Santalum album)など)が例示される。このうち、スギ、ヒノキ、マツ(クロマツ、カラマツ、グイマツ、トドマツなど)、ユーカリ、サクラ、マンゴー、アボカド、アカシア、ヤマモモ、クヌギ、ブドウ、リンゴ、バラ、ツバキ、チャ、ウメ、ユスラウメ、ジャカランタ等に適用した場合に、より本発明の効果を発揮しうる。中でもスギ属植物、ヒノキ属植物、マツ科植物(マツ属植物、カラマツ属植物、モミ属植物など)、ユーカリ属植物、ツバキ属植物、マンゴー属植物、ワニナシ属植物が好ましく、スギ属植物、ヒノキ属植物、マツ属植物、カラマツ属植物、モミ属植物、ユーカリ属植物がより好ましく、スギ属植物、ヒノキ属植物、マツ属植物、カラマツ属植物、モミ属植物がさらに好ましい。
(採穂)
採穂母樹は採穂園で育成された母樹でも、自然に育成された母樹でも、いずれでもよい。採穂部位は、緑枝(当年枝)、熟枝(前年以前に伸びた枝)、側枝、節等が挙げられる。頂芽を有していても有していなくてもよく、2本以上の枝を有する側枝又は節でもよい。採穂時期は、通常は真夏以外であり、日本国内の場合、好ましくは10月~翌年7月であり、より好ましくは1~3月、更に好ましくは2月である。
(挿し穂のサイズ)
挿し穂のサイズは、特に限定されないが、通常は5~40cmである。通常の挿し穂のサイズは、20~40cmであるが、いわゆるミニ穂(例えば20cm未満、好ましくは3~15cm、より好ましくは5~10cm)でもよい。
[挿し床]
挿し床は、少なくとも発根培地を含み、支持体をさらに含むことが好ましい。これにより挿し穂を発根培地中で支持し、発根培養を効率的に実施できる。また、発根培地と支持体を格納するための発根容器をさらに含むことがより好ましい。これにより、挿し床を容易に移動でき、作業効率を高めることができる。
(発根培地)
発根培地は特に限定されず、例えば、養液、水耕栽培水、植物組織培養用培地等の栽培用培地、前記栽培用培地の希釈培地、前記栽培用培地に適宜肥料成分を追加した培地が挙げられる。発根培地が液体か固体かにより発根培養は水耕または土耕となるが、本発明においてはいずれでもよい。
発根培地は、通常は1種類であるが、期間を区切る、容器を別にする等の手段により2種以上の発根培地の組合せを用いてもよい。
発根培地は、液体が好ましく、水(例えば、水道水、農業用水、井戸水、河川水、蒸留水、滅菌水)がより好ましい。発根培地は、必要に応じて、カビ、コケ等の汚染物質が発生しない範囲で肥料成分を含んでいてもよい。発根培地に用いられる肥料成分としては、例えば、無機成分、銀イオン、抗酸化剤、炭素源、ビタミン類、アミノ酸類、植物ホルモン類等の植物の栄養素の供給源となり得る成分が挙げられる。肥料成分の形態は特に限定されず、固形物(例、粉剤、粒剤)、又は液体(例、液肥)のいずれでもよい。肥料成分としては、植物ホルモンが好ましい。
無機成分としては、窒素、リン、カリウム、硫黄、カルシウム、マグネシウム、鉄、マンガン、亜鉛、ホウ素、モリブデン、塩素、ヨウ素、コバルト等の元素や、これらを含む無機塩が例示される。該無機塩としては例えば、硝酸カリウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸ナトリウム、リン酸1水素カリウム、リン酸2水素ナトリウム、塩化カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸第1鉄、硫酸第2鉄、硫酸マンガン、硫酸亜鉛、硫酸銅、硫酸ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、ホウ酸、三酸化モリブデン、モリブデン酸ナトリウム、ヨウ化カリウム、塩化コバルト等やこれらの水和物が挙げられる。無機成分として、上記具体例の中から1種を選択して、或いは2種以上を組み合わせて用いうる。本発明で用いられる液体培地においては、窒素、リン、カリウムが必須元素として含まれることが好ましい。よって、これら無機成分の具体例のうち、窒素、リン、カリウム、窒素を含む無機塩、リンを含む無機塩、及びカリウムを含む無機塩が好ましく、窒素、リン、カリウム、窒素を含む無機塩がより好ましい。無機成分は、液体培地中の濃度が、1種の場合は約0.1μM~約100mMとなるように添加することが好ましく、約1μM~約100mMとなるように添加することがより好ましい。2種以上の組み合わせの場合はそれぞれ約0.1μM~約100mMとなるよう添加することが好ましく、約1μM~約100mMとなるように添加することがより好ましい。
銀イオンとしては、例えば、チオ硫酸銀(STS、AgS46)、硝酸銀等の銀化合物(銀イオン源)が挙げられ、STSが好ましい。STSは培地中で、チオ硫酸銀イオンの形態を取り、マイナスに帯電していると推測され、これにより健全な根の発根及び伸長を促進に寄与することができる。培地中に添加する銀イオンの濃度は、銀イオン源の種類その他の培養条件などにもよるが、銀イオン源の濃度として約0.5μM以上約6μM以下が好ましく、約2μM以上約6μM以下がより好ましい。
抗酸化剤としては、例えば、アスコルビン酸、亜硫酸塩が挙げられ、アスコルビン酸が好ましい。アスコルビン酸は、培地への残留性が低いため、環境汚染を抑制できる。培地中に添加する抗酸化剤の濃度は、約5mg/l以上約200mg/l以下が好ましく、約20mg/l以上約100mg/l以下がより好ましい。
炭素源としては、ショ糖等の炭水化物とその誘導体;脂肪酸等の有機酸;エタノール等の1級アルコール、などの化合物を使用することができる。炭素源として、上記具体例の中から1種を選択して、或いは2種以上を組み合わせて用いうる。炭素源は、液体培地中に約1g/l~約100g/lとなるよう添加することが好ましく、約10g/l~約100g/lとなるように添加することがより好ましい。しかし、栽培を炭酸ガスを供給しながら行う場合には、培地は炭素源を含む必要は無く、含まないことが好ましい。ショ糖等の炭素源となりうる有機化合物は微生物の炭素源ともなるので、これらを添加した培地を用いる場合には、無菌環境下で栽培を行う必要があるが、炭素源を含まない培地を用いることにより、非無菌環境下での栽培が可能となる。
ビタミン類としては、例えば、ビオチン、チアミン(ビタミンB1)、ピリドキシン(ビタミンB4)、ピリドキサール、ピリドキサミン、パントテン酸カルシウム、イノシトール、ニコチン酸、ニコチン酸アミド及び/又はリボフラビン(ビタミンB2)等を使用することができる。ビタミン類として、上記具体例の中から1種を選択して、或いは2種以上を組み合わせて用いうる。ビタミン類は、液体培地中の濃度が、1種の場合は液体培地中に約0.01mg/l~約200mg/lとなるように添加することが好ましく、約0.02mg/l~約100mg/lとなるように添加することがより好ましい。2種以上の組み合わせの場合はそれぞれ、液体培地中に約0.01mg/l~約150mg/lとなるよう添加することが好ましく、約0.02mg/l~約100mg/lとなるように添加することがより好ましい。
アミノ酸類としては、例えば、グリシン、アラニン、グルタミン酸、システイン、フェニルアラニン及び/又はリジン等を使用することができる。アミノ酸類として、上記具体例の中から1種を選択して、或いは2種以上を組み合わせて用いうる。アミノ酸類は、液体培地中の濃度が、1種の場合は液体培地中に約0.1mg/l~約1000mg/lとなるように添加することが好ましく、2種以上の組み合わせの場合は、それぞれ液体培地中に約0.2mg/l~約1000mg/lとなるよう添加することが好ましい。
植物ホルモンとしては、例えば、オーキシン及びサイトカイニン等の発根促進剤が挙げられる。オーキシンとしては、ナフタレン酢酸(NAA)、インドール酢酸(IAA)、p-クロロフェノキシ酢酸、2,4-ジクロロフェノキシ酢酸(2,4D)、インドール酪酸(IBA)及びこれらの誘導体等が例示され、これらから選択される1種以上又は2種以上を組み合わせて用い得る。また、サイトカイニンとしては、ベンジルアデニン(BA)、カイネチン、ゼアチン及びこれらの誘導体等が例示され、これらから選択される1種以上又は2種以上を組み合わせて用い得る。植物ホルモンは、オーキシン、又は、オーキシンとサイトカイニンの組み合わせが好ましい。
植物ホルモンの添加方法は特に限定されず、市販品の説明書に従って添加すればよく、例えば、挿し穂の基部に塗布する方法、培地に添加する方法が挙げられる。植物ホルモンが粉末の形態の場合、粉末のまま基部に塗布してもよい。発根培地に添加する場合の植物ホルモンの濃度は、植物ホルモンを1種用いる場合には0.001mg/l~10mg/lが好ましく、0.01mg/l~10mg/lがより好ましい。植物ホルモンが2種以上の場合にはそれぞれ、0.001mg/l~10mg/lが好ましく、0.01mg/l~10mg/lがより好ましい。
養液、水耕栽培水、植物組織培養用培地は、公知のものから適宜選択し、必要に応じて希釈されていてもよい。植物組織培養用培地としては、例えば、MS(ムラシゲ-スクーグ)培地、リンスマイヤースクーグ培地、ホワイト培地、ガンボーグのB-5培地、ニッチニッチ培地等を挙げることができる。中でも、MS培地及びガンボーグのB-5培地が好ましい。
(支持体)
支持体は、発根培養工程中、挿し穂を支持した状態で保持できれば特に限定されず、従来慣用の支持体を用いることができる。支持体としては例えば、砂、土(例、赤玉土)等の自然土壌(好ましくは、赤玉土);籾殻燻炭、ココナッツ繊維、バーミキュライト、パーライト、ピートモス、ガラスビーズ等の人工土壌;発泡フェノール樹脂、ロックウール等の多孔性成形品;固化剤(例、寒天又はゲランガム)などが挙げられる。支持体は、挿し穂と培地との接触を妨げないものであればよく、支持体が培地の少なくとも一部を含んでいてもよい。
(発根容器)
容器は特に限定されないが、例えば、コンテナ(例、特開2017-079706号公報に記載されたコンテナ、マルチキャビティコンテナ(JFA-150、JFA-300:非特許文献1参照)等)、セルトレー、育苗ポット、プランター、およびバット(底面または側面に網状の開口部を有する箱型容器など)が挙げられる。1つの容器に挿し穂1株ずつ植え付けるタイプの培養容器でもよいし、1つの容器に2株以上の挿し穂を植え付けるタイプの培養容器でもよい。培養容器の材質は特に限定はなく、例えば、樹脂、ガラス、木材が挙げられる。
容器への発根培地の載置方法は特に限定されず、例えば、支持体を容器に入れた後、培地を入れる方法、培地を容器に入れた後に支持体を入れる方法、支持体を容器内に入れ培地を保持させる方法、支持体を予め培地で膨潤させ、膨潤した支持体を容器に載置する方法が挙げられる。
挿し穂の挿し付け方法は、培地の種類、培養条件等により適宜選択すればよい。例えば、挿し穂の基部を含む一部(例えば基部から2cm~5cm)を支持体に挿し付ける方法が挙げられる。また、挿し付ける際、挿し穂への物理的刺激を加えて(例、基部に傷をつける)もよい。これにより、発根率を向上させることができる。挿し穂の基部とは、挿し穂の一端であって根が形成される領域(葉の形成される端部に対し反対側)を意味する。挿し穂の基部への傷のサイズ(大きさ、形状など)は特に限定されない。傷を付ける際には、ハサミ、ナイフなどの器具を用いることができる。挿し穂の基部のうち支持体に挿し付ける部分の葉は、切断しておくことが好ましい。
採穂後挿し付けまでの期間は特に限定されず、直後に挿し付けてもよいし、保管してもよい。保管する場合には、通常、低温で保管する。保管方法は特に限定されず、冷蔵保管、冷凍保管、露地保管のいずれでもよい。
挿し付け密度は、特に限定されず、挿し床の面積当たり通常は2,000本/m2以下、好ましくは1,500本/m2以下である。下限は特に限定されないが、通常は300本/m2以上である。
[発根工程]
発根工程においては、挿し穂を挿し付けた挿し床を、防水層を少なくとも含む降雨抑制部材の下に載置して、挿し穂への降雨の少なくとも一部を抑制しかつ通気を確保して、挿し穂から発根させる。
(降雨抑制部材の配置)
降雨抑制部材の挿し床に対する配置は、挿し穂への降雨の少なくとも一部を抑制しかつ自然通気を確保できる配置であればよい。このような配置の条件としては、例えば、降雨抑制部材と挿し床との間に空間を確保すること、降雨抑制部材と挿し床の底部(通常、地上面)との間隔が通常0.2m以上、好ましくは2m以上、より好ましくは2.5m以上となるように配置して、密閉空間としないことが挙げられる。また、降雨抑制部材を鉛直上方から見た際に、挿し床(培養容器)の端部と部材の端部の間が1m以上、好ましくは2m以上の隙間があることが好ましい。これにより、降雨による発根率低下をより効率よく抑制できる。
このような配置を設定するため、降雨抑制部材はハウス(いわゆる農業用ハウス)を利用して設置してもよい。例えば、ハウス支持体の上面(かまぼこ型ハウスの場合、曲面部分)に降雨抑制部材を被覆、展張し、側面の少なくとも対面する2面(正面方向から、正面と背面、又は、右側面と左側面)の少なくとも腰高から地面までの部分は全面を開放状態とすることが好ましい。これにより、降雨抑制部材と挿し穂との間隔を確保しやすくなり、挿し穂への降雨を抑制し自然通気を充分に確保できる。開放状態とは、密閉しないことを意味し、本発明の目的を考慮すると壁を設置しない(例えば、ハウスの側面をフィルム、ガラス等で覆わない、温室を利用しない)ことが好ましい。なお、2面を開放状態とすれば、残る2面は、降雨抑制部材の一部で被覆されていてもよく、2面のうちの少なくとも1面がメッシュシートである光質変換層のみで被覆されていることが好ましい。遮光材の被覆範囲については特に限定されず、好ましい配置は降雨抑制部材の好ましい配置と同様であり、降雨抑制部材の被覆範囲と同様とすることが好ましい。
(発根工程の期間)
発根工程の期間は、挿し穂から発根が観察されるまで続ければよく、植物種、実施時期等の条件によっても異なるが、通常は2週間~10ヶ月であり、4週間~6ヶ月が好ましく、2ヶ月~6ヶ月がより好ましい。挿し穂が発根していることは、肉眼による観察にて根を確認できればよい。
発根工程の実施時期は、実施場所が日本国内であれば、実施時期の一部に少なくとも2~7月の少なくとも1日を含むことが好ましい。これにより、栽培温度、培地温度等の温度条件を調整するのが容易であり、設備の簡易化を図ることができる。なお、発根工程を行う期間内の平均気温は、30℃以下が好ましく、28℃以下がより好ましく、26℃以下がさらに好ましく、25℃以下がさらにより好ましい。これにより、枯死を抑制できる。下限値は、通常4℃以上であり、20℃以上が好ましく、22℃以上がより好ましく、23℃以上がさらに好ましい。
発根工程の期間は、挿し穂から発根が観察されるまで続ければよく、植物種によっても異なるが、通常は2週間以上、好ましくは4週間以上である。上限は特になく、8か月以下、7カ月以下、又は6か月以下でもよい。
発根工程において、灌水を行う場合の灌水方法は特に限定はなく、頭上灌水、底面灌水、両方の併用のいずれでもよいが、頭上灌水が好ましい。灌水の実施間隔は常法に従えばよい。
[育苗工程]
育苗工程においては、発根した挿し穂を生育し苗を得る。通常の育苗に従って行えばよく、発根後の挿し穂をそのまま生育してもよいし、必要に応じて、枝が複数の場合は剪定し先端に芽を有する1つを残して他を除去してもよい。
育苗の際用いる育苗培地は、発根培地の項目において説明した発根培地の例と同様である。発根培地と育苗培地とは共通でも異なっていてもよいが、発根培地と共通であることが好ましく、発根培地をそのまま育苗培地として用いてもよい。すなわち、発根後の挿し穂を発根培地に挿し付けたまま、発根培地を育苗培地として育苗工程を継続して実施してもよい。一方、発根後の挿し穂を発根培地から別途調製された育苗培地に挿し替えて育苗工程を実施してもよい。育苗工程は、例えば、水耕、又は土耕のいずれで実施してもよい。
(育苗場所)
育苗工程の実施場所は特に限定されない。発根工程から引き続き降雨抑制部材の下で育苗してもよいし、閉鎖空間(例、ビニールハウス内、炭酸ガス培養室内、屋内)又は解放空間(例、屋外)のいずれかに移動して行ってもよい。
(育苗期間)
育苗期間は、山林樹木の苗の場合山林に移植できる程度の大きさになるまで行えばよい。期間は植物種により異なり特に限定されないが、通常は4か月~1年半、好ましくは5か月~1年3か月、より好ましくは6か月~1年である。育苗期間の実施時期は、発根期間が終わった直後から開始すればよく、特に限定されない。
(挿し木苗)
育苗工程を経て、挿し穂は挿し木苗へと生育する。本発明の方法で生産された挿し木苗は、通直性を保持できる。すなわち、本発明の方法で生産された挿し木苗は、保持具がなくても鉛直方向に自立した状態を維持し、優れた得苗率を奏し得る。
[挿し木苗生産用キット]
本発明の挿し木苗の生産は、降雨抑制部材、挿し床、及び挿し穂を少なくとも含む挿し木苗生産用キットにより、効率よく行うことができる。キットはさらに、ハウス支持体を含んでいてもよい。降雨抑制部材は、防水層を少なくとも含めばよく、光質変換層、光吸収層、遮光層等の他の層を含んでもよい。挿し床は、通常、支持体及び培養容器を含む。キットを構成する各部材については、上述したとおりである。
実施例1
スギの越年枝より荒穂を2月に採取し、ハサミにて挿し穂のサイズが20cmとなるよう調整した。培養容器(40cm×30cm、150ml、キャビティ40個を有するマルチキャビティコンテナ(非特許文献1))に、赤玉小粒土(簗島商事(株)製)とピートモス(トーホー(株)製)を1対1に混合したものを充填して、挿し床を調製した。先に調製した挿し穂の基部(切断部)にルートン(登録商標)(石原バイオサイエンス(株)製、植物ホルモンNAAを含む白色粉末、NAAの濃度は40%)の粉末を5~10mg塗布した後、該挿し穂を基部から2~3cmのところまで挿し床に挿し付けた。培養容器のキャビティあたり1本挿し付けし、頭上潅水を行った。
丸型ビニール温室用パイプ(腰高100cm、天高250cm、間口300cm、奥行20m、パイプスパン100cm)を設置し、屋根部分に降雨抑制部材(防水層)(POビニール製、縦21m、横400cm、厚さ0.15cm)を外掛けし固定した。ハウスの両側面は腰高まで(地上1m)開放、正面及び後面は天高まで開放とした。ハウス内に培養容器20個を、降雨抑制部材の直下となるように、かつ雨にぬれないよう側面、正面、後面の端部から1m程度空けて配置し、2月(採穂直後)~7月まで5カ月間発根培養した。培地としては水を使用し、温度調整、光量調整は行わなかった。培養後、発根率(挿し付け数に対する発根数の割合)、病気の有無(肉眼で穂の先端を確認)、設備費の評価((安い)0~5(高い)の6段階)を行った(表1)。設備費の評価基準は、5(表1では比較例6)の設備費を100%とした際の設備費の比率が、90%以上なら4、90%未満85%以上なら3、85%未満60%以上なら2、60%未満50%以上なら1、50%未満なら0とした。
培養終了直後からサンプルを屋外にて翌年3月まで育苗した。育苗は、頭上灌水を行い、適宜肥料を与えて行った。培養と育苗の間に通常行う順化工程は省略した。
実施例2
実施例1において、降雨抑制部材(防水層)として散乱光の比率を高めた農業用POフィルム(積水フィルム株式会社製 散乱光フィルム厚さ0.15cm、散乱光率約35%)を利用したほかは、実施例1と同様に培養及び育苗を行った。
実施例3
実施例1において、防水層とパイプの間に更に、遮光材(ダイオ化成(株)製寒冷紗、遮光率50%)、光質変換メッシュ(東罐興産製「スカーレット」メッシュタイプ)を防水層と重なるよう配置した(遮光材のサイズは防水層と同程度)ほかは、実施例1と同様に培養及び育苗を行った。遮光材は防水層と同程度のサイズのものを用いた。光質変換メッシュは、屋根部分及び左右側面全面を地上まで覆うように(正面及び後面は開放)配置した(表1)。
比較例1、2、5
実施例1の丸型ビニール温室用パイプの全面に実施例1と同様の防水層をパイプ全面に設置し固定し、前後面及び側面も覆い、両側面の全面に窓を設けた。比較例1においては窓の開閉を実施しなかったこと、比較例2においては比較例1と同様の設備とし窓の開閉を実施したこと、比較例5においては暖冷房管理を実施したこと、以外は実施例1と同様に培養及び育苗を行った。窓の開閉は、温室内の温度25℃を基準に、基準温度以上となった時に窓を開け、基準温度未満となったときには窓を閉めたが、実際の温度は十分にコントロールできず、30℃以上となることがあった。暖冷房管理は、室内温度が25℃となるように設定した(表1)。
比較例3、4、6
実施例1の丸型ビニール温室の代わりに、窓付きのガラス温室(幅150cm、奥行20m、軒高3m)を用いたことのほかは、実施例1と同様に培養及び育苗を行った。窓の開閉、暖冷房管理は、比較例2、5と同様に行った(表1)。
比較例7
実施例1において、温室をつかわずに屋外で発根培養を行ったほかは、実施例1と同様に実施した(表1)。
なお、実施例及び比較例はいずれも、九州地区にて2017年に実施した。
Figure 0007194575000001
表1より、降雨抑制部材(防水層)を利用した実施例1~3は、温室を利用して環境調整を行った比較例1、3、5、6と同等又はこれを上回る発根率が得られた。さらに、苗の順化が不要となったため、短期間で良好な苗を得ることができた。また、防水層として半透過性の素材を用いた実施例2や、防水層に加え光質変換層及び遮光層を用いた実施例3は実施例1を上回る発根率であった。これらの結果は、本発明によれば、挿し木苗の生産にあたり、省力的で低コストでも発根率を向上させることができ、挿し木生産の普及に寄与することができることを示している。

Claims (7)

  1. 挿し穂を挿し付けた挿し床を、防水層を少なくとも含む降雨抑制部材の下に載置して、挿し穂への降雨の少なくとも一部を抑制しかつ通気を確保して、挿し穂から発根させる発根工程、及び
    発根した挿し穂を生育し苗を得る育苗工程
    を含
    降雨抑制部材は、鉛直上方から見た際に、挿し床の端部と降雨抑制部材の端部との間に1m以上の隙間があるように設置され、側面の少なくとも2面が解放されており、
    防水層は、光透過性でかつ散乱光率が20%以上のポリオレフィンフィルムである、
    挿し木苗の生産方法。
  2. 降雨抑制部材は、さらに光質変換層及び遮光層の少なくともいずれかを含み、
    光質変換層は、紫外光の少なくとも一部の吸収及び可視光赤色領域の増幅のいずれかである光質変換機能を有する層(ただし、遮光層を除く)であり、
    遮光層は、遮光率30%以上の遮光シートまたはフィルム、あるいは、遮光剤を塗布したシートまたはフィルムである、
    請求項1に記載の方法。
  3. 降雨抑制部材の最外層が防水層である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 降雨抑制部材は、外層から順に、防水層、光質変換層、遮光層の順に積層される、請求項に記載の方法。
  5. 発根工程は、挿し穂を挿し付けた挿し床を、少なくとも上面を降雨抑制部材で被覆したハウス内に載置して挿し床への降雨の少なくとも一部を抑制し、挿し穂から発根させる工程である、請求項1~のいずれか1項に記載の方法。
  6. 育苗工程において、降雨抑制部材の下で発根した挿し穂を生育する、請求項1~のいずれか1項に記載の方法。
  7. 挿し穂が、スギ属植物、マツ属植物、又はユーカリ植物由来である、請求項1~のいずれか1項に記載の方法。
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