JP7191600B2 - ミュータンス菌の検出法 - Google Patents

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Description

本発明は、RNA増幅法を用いたミュータンス菌の検出法に関する。
口腔状態を正しく知ることは、口腔疾患の予防や治療において重要である。特にう蝕の原因菌であるミュータンス菌の迅速高感度な検出は、口腔状態を知る上で最も重要と考えられている。
これまで、ミュータンス菌の検出法として、口腔内から得られた唾液やうがい液をミュータンス菌に選択的な培地に摂取し培養する方法(非特許文献1)、プレートに摂取して培養しミュータンス菌が有する酵素の活性を測定する方法(特許文献1)が用いられてきたが、検出に2日間を要するため、迅速性に問題点があった。
口腔内から得られた唾液やうがい液中のミュータンス菌が発現するタンパク質を抗体により検出する方法(特許文献2)も開発されたが、感度が低いという問題点があった。
PCR(Polymerase Chain Reaction)を用いてミュータンス菌を検出する方法(非特許文献2)は上記の問題点を解決するものであるが、PCRは温度の上げ下げに高価な装置が必須であり、大病院に限定されることから、一般の歯科医院には普及しなかった。
RNA増幅法は2種類のDNAプライマーと逆転写酵素およびRNAポリメラーゼを用いて一定温度(41~44℃)で標的RNAを増幅させる方法である。
これまでにRNA増幅法としてNASBA法(非特許文献3)、TMA法(非特許文献4)、TRC法(Transcription reverse transcription concerted amplification method)(非特許文献5)が報告されている。また、発明者らは、TRC法を用いて人免疫不全ウイルスI型のRNA増幅を行う方法を特許出願している(特許文献3)
RNA増幅法は増幅に有する時間が数十分と短く、温度の上げ下げが不要であり高価な装置を必要としないため、ミュータンス菌の検出に適していると考えられる。しかし、RNA増幅法は反応温度が低いだけでなく、一方のプライマーの5´末端に28塩基のプロモーター認識配列を付加させるため、プライマーのミスアニーリングが起こりやすく、その設計が著しく困難である。また、rRNAの細菌間の配列は似ており、RNA増幅法でミュータンス菌だけを特異的に検出することは難しい。
特開2003-38187号公報 特開2005-241335号公報 特開2016-63797号公報
A selective medium for Streptococcus mutans.Archives of Oral Biology 1973年発行、第18巻、pp.1357-1364 新しいS.mutans菌検査キットのPCR法を用いた臨床的有用性評価.小児歯科学雑誌 2006年発行、第44巻、pp.379-384 Nucleic acid sequence based amplification method)(NASBA isothermal enzymatic in vitro nucleic acid amplification optimized for the diagnosis of HIV-1 infection. Journal of Virological Methods 2010年発行、第35巻、pp.273-286 Transcription-mediated amplification method)(Detection and identification of Mycobacterium tuberculosis directly from sputum sediments by amplification of rRNA. Journal of Clinical Microbiology 1993年発行、第31巻、pp.2410-2416 保川清:TRC反応によるRNAの増幅とリアルタイム検出、医学のあゆみ、2003年発行、第266巻、pp.479-483
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、RNA増幅法によりミュータンス菌を特異的に検出する方法を提供することを目的とする。
本発明者は、ミュータンス菌およびその類縁菌のrRNAを詳細に解析した結果、5´側領域(配列番号1の1-280の領域)では他の領域よりも菌間でのRNA配列の相同性が低いことを見出し本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の技術的手段から構成される。
〔1〕 ミュータンス菌rRNAをコードするDNA(配列番号1の1-1482に対応する1482ヌクレオチド)の一部を標的とするRNA増幅法を用いてミュータンス菌を検出するミュータンス菌の検出法であって、増幅されるRNAの塩基数が160~250bpであり、第一のプライマーが配列番号1の1~120の一部の配列からなり、第二のプライマーが配列番号1の161~280の一部の配列とプロモーター配列からなることを特徴とするミュータンス菌の検出法。
〔2〕 第一のプライマーとして下記(a)~(d):
(a)配列番号:2の配列、
(b)配列番号:3の配列、
(c)配列番号:4の配列、
(d)配列番号:5の配列、
のいずれかを、
第二のプライマーとして下記(e)~(h):
(e)配列番号:6の配列、
(f)配列番号:7の配列、
(g)配列番号:8の配列、
(h)配列番号:9の配列、
のいずれかを用いる[1]に記載のミュータンス菌の検出法。
〔3〕 人から採取した唾液を検体とすることを特徴とする前記[1]又は前記[2]に記載のミュータンス菌の検出法。
本発明のRNA増幅法は、ミュータンス菌を特異的に検出するという優れた性質を有する。また、一定温度で反応を実施するため特別な装置を用いることなく、迅速にミュータンス菌を検出することが可能である。
Streptococcus mutans 16S rRNA配列を発現ベクターに挿入したpET22b-16S(SK)の構造を示す。 pET22b-16S(SK)をEcoRIで切断した直鎖状DNAを鋳型として、インビトロ転写して得た標準RNAの2%アガロース電気泳動結果を示す写真である。 表1に示す4種類の第一のプライマーのいずれかと4種類の第二のプライマーのいずれかの16種類の組合せ(組合せ番号1-16)および標準RNAを用いてRNA増幅反応を60分間行ったときの反応物の2%アガロース電気泳動による解析の結果を示す写真である。 表1に示す組合せ番号3、6、11、12および標準RNAを用いてRNA増幅反応を0-60分間行ったときの反応物の2%アガロース電気泳動による解析の結果を示す写真である。 表1に示す組合せ番号6のプライマーを用いて、下記のaからfの検体のRNA増幅反応を10分間行い産生したRNA増幅産物を2%アガロース電気泳動により解析した結果を示す写真である。
本発明のミュータンス菌の検出法は、ミュータンス菌rRNAをコードするDNA(配列番号1の1-1482に対応する1482ヌクレオチド)の一部を標的とするRNA増幅法を用いてミュータンス菌を検出するミュータンス菌の検出法であって、増幅されるRNAの塩基数が160~250bpであり、第一のプライマーが配列番号1の1~120の一部の配列からなり、第二のプライマーが配列番号1の161~280の一部の配列とプロモーター配列からなることを特徴とする.
ミュータンス菌においては、配列番号の前段部分である1~280の部分が、口腔微生物との間で相同性が低いことを確認して第一のプライマーおよび第二のプライマーを設定した。このため、ミュータンス菌の特定的な検出に本配列を用いることが好ましい。
好ましくは、前記第一のプライマーと第二のプライマーの組み合わせは、前記第一のプライマーと第二のプライマーにより増幅されるRNAの塩基数が、160~250bpであり、より好ましくは、190~220bpである。増幅される塩基数が160bp以下および250bp以上の場合は,増幅反応がうまく進まずRNAが増幅しにくいため好ましくない.
また、前記第一のプライマーと第二のプライマーにより増幅されるRNAの塩基数が、160~250bpである組み合わせとしては、
第一のプライマーとして下記(a)~(d):
(a)配列番号:2の配列、
(b)配列番号:3の配列、
(c)配列番号:4の配列、
(d)配列番号:5の配列、
のいずれかを、第二のプライマーとして下記(e)~(h):
(e)配列番号:6の配列、
(f)配列番号:7の配列、
(g)配列番号:8の配列、
(h)配列番号:9の配列、
のいずれかを用いることが好ましい。
上記のプライマーの組み合わせは、どのようなものであっても構わないが、その中でも第一のプライマーと第二のプライマーの組み合わせが、(b)と(f)、(c)と(g)及び(c)と(h)の組み合わせが、好ましい例であり、(b)と(f)を特に好ましい例として挙げることができる。
本発明のRNA増幅方法は、RNAを鋳型として、最終増幅産物がRNAである増幅法であれば、増幅法として制限されない。すなわち、基質試薬、標的遺伝子の増幅遺伝子部分の両端を特異的に結合できるDNAを含む2種類のプライマー試薬及び逆転写酵素とRNAポリメラーゼが含まれた酵素試薬からなる反応試薬に、標的のRNAを加える反応条件のRNA増幅法でよく、NASBA法であってもよく、TMA法でもよく、TRC法であってもよい。
前記基質試薬は、通常、Tris-HClなどのpH緩衝効果のある成分と、塩化マグネシウム、RNA分解酵素の阻害剤、DTTなどの還元剤、デオキシATP、デオキシGTP、デオキシCTP、デオキシTTP、ATP、GTP、CTP、TTP、ITPを含む水溶液である。
前記第一のプライマー試薬は,RNA増幅対象部分の端の塩基配列を基に有機合成した核酸鎖である。前記第二のプライマー試薬は,RNA増幅対象部分の塩基配列にプロモーター配列を付加した配列を基に有機合成した核酸鎖である.
酵素試薬を構成する前記逆転写酵素としてはRNAを鋳型としてDNA鎖を伸長できる酵素活性を有することで、増幅対象のRNAに相補的なDNAを形成できる効果を有するものであれば特に制限はないが、耐熱性を有するMMLV RTと耐熱性を有するトリ骨髄芽球症状ウイルス逆転写酵素(AMV RT)を好ましい例として挙げることができる。
酵素試薬を構成する前記RNAポリメラーゼとしては、大腸菌や酵母、人などさまざまなRNAポリメラーゼを用いることが可能であるが、本RNA増幅法ではRNA増幅活性が高い大腸菌由来のT7RNAポリメラーゼを用いるのが好ましい。
反応試薬を構成する基質試薬、2種類のプライマー試薬及び酵素試薬を混合する順番は特に限定されるものではない。
また、標的RNAを含むRNAは溶液の状態で反応試薬と混合して反応溶液として増幅反応させる。標的RNA溶液と反応試薬の混合は、標的RNA溶液を基質試薬、2種類のプライマー試薬及び酵素試薬を含む反応試薬と混合しても良いし、標的RNA溶液を反応試薬を構成する基質試薬、2種類のプライマー試薬及び酵素試薬のいずれかに予め混合しておいても良い。
反応時間は、一定温度で、RNAが増幅するために要する時間を保持すればよく、数分から数時間でよい。
RNA増幅法に必要な基質試薬とプライマー試薬と酵素試薬とを別々に揃えて、キットとして提供してもよく、あるいは、それらを混合して利用可能な反応試薬として提供して、対象とする生物の検出キットとしてもよい。
次に、本発明は、前記したRNA増幅法を用いることにより、ミュータンス菌検出方法を提供することができる。
本発明のRNA増幅法のミュータンス菌検出方法への適用は、人から採取した唾液から取り出した検体に前記した本発明のRNA増幅法によって行うことができる。
検体を取り出す方法の一例を示すと、まず、人から唾液を採取し検体とすることができる。より望ましくは、唾液を、RNA分解酵素の阻害処理を行って、タンパク質除去操作を行い核酸溶液を得る。核酸溶液を得るためには、東ソー社製のEXTRAGEN IIや、QIAGEN社製の RNeasyMini kitなどの試薬キットを用いてもよい。
取り出した検体に前記〔1〕~〔3〕のRNA増幅法により、ミュータンス菌rRNAをコードするDNA(配列番号1の1-1482に対応する1482ヌクレオチド)の一部を標的としてRNAを増幅することによりミュータンス菌を検出することができる。
次に、前記検体からミュータンス菌の増幅対象の遺伝子由来のRNAを増幅する方法の好ましい一例を示す。
検体がミュータンス菌陽性の患者由来の試料であれば、前記核酸溶液には、増幅対象
のRNAが含まれる。その核酸溶液と前記基質試薬の溶液を混合する。その混合溶液に、
塩化カリウムやDMSOを含む前記2種類のプライマー試薬の溶液を添加する。その後、
酵素試薬を添加して反応させる。
検体試料由来の核酸溶液と基質試薬とプライマー溶液と有機溶媒の混合試料を5分程度の一定時間、41℃などの一定温度で保持した後、酵素試薬を添加して、核酸伸長反応と増幅反応を開始させる。
一定温度で60分程度の一定時間保持すれば、検体にミュータンス菌が内在していれば、ミュータンス菌の増幅対象の遺伝子由来のRNAを増幅することができる。
増幅したRNAの確認は、アガロースゲル電気泳動などの方法で、設計通りの分子サイズのRNAが増幅されているかどうかを確認することができる。
リアルタイムPCRや塩基配列分析操作で用いられている核酸の蛍光標識試薬の技術を
利用して、増幅RNA量が増加することによる蛍光信号強度の増加を検出することによっても、増幅したRNAの確認ができる。
あるいは、増幅RNAをメンブレンに転写固定して、ノーザンブロティングハイブリダイゼーションで検出確認してもよく、あるいは、核酸チップでのハイブリダイゼーションで検出してもよい。あるいは,増幅RNAに相補的な遺伝子を固相化した核酸クロマトグラフィー法により簡易に検出してもよい.
本発明のミュータンス菌検出方法は、RNA増幅法を用いるため、温度の上げ下げは不要で反応温度を41℃から44℃と低い温度で診断することができるため、簡易で安価な装置により実施できる。また、装置がなくても反応させることができることから,病院以外にも家庭や職場などでミュータンス菌の検出が可能となる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
(標準RNAの調製)
ミュータンス菌であるStreptococcus mutans 16S DNA配列を発現ベクターに挿入したpET22b-16S(SK)(図1)をEcoRIで切断し直鎖状DNAとした。このDNAを鋳型として、インビトロ転写をT7 RiboMAX Express Large Scale RNA Production System (Promega)を用いて行った。インビトロ転写反応物をDNase Iで処理した後、プロパノール沈殿およびエタノール沈殿によりRNAを精製し、標準RNAとして以下の実験に用いた。図2は、pET22b-16S(SK)をEcoRIで切断した直鎖状DNAを鋳型として、インビトロ転写して得た標準RNAの2%アガロース電気泳動結果を示す写真である。図2中の矢印で示した部分に精製RNAのバンドが出現している。
(反応試薬)
下記(a)~(c)の試薬を調製した。
(a)基質試薬
水:25.9μL
1M MgCl:5.6μL
1.9M Tris-HCl(pH 8.6):19.8μL
40U/μL RNase Inhibitor(タカラバイオ)0.6μL
100mM ジチオトレイトール(DTT) 3.3μL
2.5mM dNTP 33.0μL
58mM NTP 17.1μL
250mM ITP 4.8μL
(b)プライマー試薬
プライマー試薬は表1に示す4種類の第一のプライマーのいずれかと4種類の第二のプライマーのいずれかの16種類の組合せ(組合せ番号1-16)を調製した.
水:32.5μL
2M KCl:21.5μL
50μM フォワードプライマー(配列番号:2~5のいずれか):6.6μL
50μM プロモータリバースプライマー(配列番号:6~9のいずれか):6.6μL
ジメチルスルホキシド(DMSO):42.9μL
(c)酵素試薬
10mg/μL bovine serum albumin:4.0μL
20,000units/μL AMV-007(Life Sciences Advanced Technologies, Inc.):4.4μL
60%ソルビトール:11.1μL
T7 RNA ポリメラーゼ:31.2μL
(実施例1)
前記標準RNAと前記反応試薬を用いて,前記RNA増幅反応を下記(1)~(4)の手順で行った。
(1)1×1010コピー/μLの標準RNA溶液(2.5μL)、基質試薬(5.0μL)、プライマー試薬(5.0μL)の混合物を65℃で5分間保温後、41℃で5分間保温した。
(2)これに酵素試薬2.5μLを加え、41℃で60分間保温した。
(3)反応後、反応液にLoading Dye Solutionを加え、2%アガロース電気泳動にかけた(100Vで40分間、泳動バッファーはTAE)。
(4)ゲルを1μg/μLの臭化エチヂウムで染色した後、トランスイリミネータでバンドを解析した。
反応物の解析の結果を示す写真を図3に示す。図3に示すように、4、9、13、14を除く組み合わせで目的のバンドが得られた。
Figure 0007191600000001
(実施例2)
実施例1で得られた結果で、よりバンドの濃い結果を示した3、6、11、12の組み合わせについて更に検討を行った.
実施例1に記載したのと同じ試薬を用いて実施例1と同様のRNA増幅反応を手順(2)における保温時間について条件を変更して、保温時間の影響について検討を行った。保温時間は、0、15、30、45、60分間の5条件で検討した。
反応物の解析の結果を示す写真を図4に示す。図4中の矢印はRNA増幅産物の位置を示す。組み合わせ番号6、11及び12では、反応時間15分で確認できるバンドが出現しており、短時間でミュータンス菌の検出が可能であることがわかった。その中でも。組合せ番号6では他の組み合わせよりも濃いバンドが見られ、最も良い組み合わせである。
(実施例3)
標準RNA溶液の種類を下記(a)~(f)として、実施例1に記載したのと同じ基質試薬、表1の組合せ番号6のプライマー試薬を用いて、実施例1と同様のRNA増幅反応を実施例1の手順(2)における保温時間を10分間に変更して行った。
(a)Escherichia coli(大腸菌)のRNA
(b)Lactobacillus acidphilus(好酸性乳酸桿菌)のRNA
(c)Streptococcus salivarius(乳酸菌)のRNA
(d)Streptococcus mutans(ミュータンス菌)のRNA
(e)1×1010コピー/μLの標準RNA
(f)水
反応物の解析の結果を示す写真を図5に示す。
図5中のレーンgには、標準RNA溶液の種類を(f)水として、上記プライマー試薬の代わりに水を用いて反応を行ったものをアプライした。
また、図5中の矢印はRNA増幅産物の位置を示す。
図5に示す結果から、ミュータンス菌RNAと標準RNAでは増幅バンドが見られたが、大腸菌RNA、好酸性乳酸桿菌RNA、乳酸菌RNAでは見られなかった。このことから本RNA増幅系がミュータンス菌RNAを特異的に検出することが示された。
配列番号:1は、ミュータンス菌の16Sリボソームの配列である。
配列番号:2は、SM-F1の配列である。
配列番号:3は、SM-F2の配列である。
配列番号:4は、SM-F3の配列である。
配列番号:5は、SM-F4の配列である。
配列番号:6は、SM-PR1の配列である。
配列番号:7は、SM-PR2の配列である。
配列番号:8は、SM-PR3の配列である。
配列番号:9は、SM-PR4の配列である。

Claims (2)

  1. ミュータンス菌rRNAをコードするDNA(配列番号1の1-1482に対応する1482ヌクレオチド)の一部を標的とするRNA増幅法を用いてミュータンス菌を検出するミュータンス菌の検出法であって、増幅されるRNAの塩基数が160~250bpであり、第一のプライマーが配列番号1の1~120の一部の配列からなり、第二のプライマーが配列番号1の161~280の一部の配列とプロモーター配列からなり、
    第一のプライマーとして下記(a)~(d):
    (a)配列番号:2の配列、
    (b)配列番号:3の配列、
    (c)配列番号:4の配列、
    (d)配列番号:5の配列、
    のいずれかを、
    第二のプライマーとして下記(e)~(h):
    (e)配列番号:6の配列、
    (f)配列番号:7の配列、
    (g)配列番号:8の配列、
    (h)配列番号:9の配列、
    のいずれかを用いる、
    ことを特徴とするミュータンス菌の検出法。
  2. 人から採取した唾液を検体とすることを特徴とする請求項1に記載のミュータンス菌の検出法。
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