JP7191600B2 - ミュータンス菌の検出法 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は、以下の技術的手段から構成される。
〔2〕 第一のプライマーとして下記(a)~(d):
(a)配列番号:2の配列、
(b)配列番号:3の配列、
(c)配列番号:4の配列、
(d)配列番号:5の配列、
のいずれかを、
第二のプライマーとして下記(e)~(h):
(e)配列番号:6の配列、
(f)配列番号:7の配列、
(g)配列番号:8の配列、
(h)配列番号:9の配列、
のいずれかを用いる[1]に記載のミュータンス菌の検出法。
〔3〕 人から採取した唾液を検体とすることを特徴とする前記[1]又は前記[2]に記載のミュータンス菌の検出法。
第一のプライマーとして下記(a)~(d):
(a)配列番号:2の配列、
(b)配列番号:3の配列、
(c)配列番号:4の配列、
(d)配列番号:5の配列、
のいずれかを、第二のプライマーとして下記(e)~(h):
(e)配列番号:6の配列、
(f)配列番号:7の配列、
(g)配列番号:8の配列、
(h)配列番号:9の配列、
のいずれかを用いることが好ましい。
また、標的RNAを含むRNAは溶液の状態で反応試薬と混合して反応溶液として増幅反応させる。標的RNA溶液と反応試薬の混合は、標的RNA溶液を基質試薬、2種類のプライマー試薬及び酵素試薬を含む反応試薬と混合しても良いし、標的RNA溶液を反応試薬を構成する基質試薬、2種類のプライマー試薬及び酵素試薬のいずれかに予め混合しておいても良い。
のRNAが含まれる。その核酸溶液と前記基質試薬の溶液を混合する。その混合溶液に、
塩化カリウムやDMSOを含む前記2種類のプライマー試薬の溶液を添加する。その後、
酵素試薬を添加して反応させる。
一定温度で60分程度の一定時間保持すれば、検体にミュータンス菌が内在していれば、ミュータンス菌の増幅対象の遺伝子由来のRNAを増幅することができる。
リアルタイムPCRや塩基配列分析操作で用いられている核酸の蛍光標識試薬の技術を
利用して、増幅RNA量が増加することによる蛍光信号強度の増加を検出することによっても、増幅したRNAの確認ができる。
あるいは、増幅RNAをメンブレンに転写固定して、ノーザンブロティングハイブリダイゼーションで検出確認してもよく、あるいは、核酸チップでのハイブリダイゼーションで検出してもよい。あるいは,増幅RNAに相補的な遺伝子を固相化した核酸クロマトグラフィー法により簡易に検出してもよい.
ミュータンス菌であるStreptococcus mutans 16S DNA配列を発現ベクターに挿入したpET22b-16S(SK)(図1)をEcoRIで切断し直鎖状DNAとした。このDNAを鋳型として、インビトロ転写をT7 RiboMAX Express Large Scale RNA Production System (Promega)を用いて行った。インビトロ転写反応物をDNase Iで処理した後、プロパノール沈殿およびエタノール沈殿によりRNAを精製し、標準RNAとして以下の実験に用いた。図2は、pET22b-16S(SK)をEcoRIで切断した直鎖状DNAを鋳型として、インビトロ転写して得た標準RNAの2%アガロース電気泳動結果を示す写真である。図2中の矢印で示した部分に精製RNAのバンドが出現している。
下記(a)~(c)の試薬を調製した。
(a)基質試薬
水:25.9μL
1M MgCl2:5.6μL
1.9M Tris-HCl(pH 8.6):19.8μL
40U/μL RNase Inhibitor(タカラバイオ)0.6μL
100mM ジチオトレイトール(DTT) 3.3μL
2.5mM dNTP 33.0μL
58mM NTP 17.1μL
250mM ITP 4.8μL
(b)プライマー試薬
プライマー試薬は表1に示す4種類の第一のプライマーのいずれかと4種類の第二のプライマーのいずれかの16種類の組合せ(組合せ番号1-16)を調製した.
水:32.5μL
2M KCl:21.5μL
50μM フォワードプライマー(配列番号:2~5のいずれか):6.6μL
50μM プロモータリバースプライマー(配列番号:6~9のいずれか):6.6μL
ジメチルスルホキシド(DMSO):42.9μL
(c)酵素試薬
10mg/μL bovine serum albumin:4.0μL
20,000units/μL AMV-007(Life Sciences Advanced Technologies, Inc.):4.4μL
60%ソルビトール:11.1μL
T7 RNA ポリメラーゼ:31.2μL
前記標準RNAと前記反応試薬を用いて,前記RNA増幅反応を下記(1)~(4)の手順で行った。
(1)1×1010コピー/μLの標準RNA溶液(2.5μL)、基質試薬(5.0μL)、プライマー試薬(5.0μL)の混合物を65℃で5分間保温後、41℃で5分間保温した。
(2)これに酵素試薬2.5μLを加え、41℃で60分間保温した。
(3)反応後、反応液にLoading Dye Solutionを加え、2%アガロース電気泳動にかけた(100Vで40分間、泳動バッファーはTAE)。
(4)ゲルを1μg/μLの臭化エチヂウムで染色した後、トランスイリミネータでバンドを解析した。
実施例1で得られた結果で、よりバンドの濃い結果を示した3、6、11、12の組み合わせについて更に検討を行った.
実施例1に記載したのと同じ試薬を用いて実施例1と同様のRNA増幅反応を手順(2)における保温時間について条件を変更して、保温時間の影響について検討を行った。保温時間は、0、15、30、45、60分間の5条件で検討した。
反応物の解析の結果を示す写真を図4に示す。図4中の矢印はRNA増幅産物の位置を示す。組み合わせ番号6、11及び12では、反応時間15分で確認できるバンドが出現しており、短時間でミュータンス菌の検出が可能であることがわかった。その中でも。組合せ番号6では他の組み合わせよりも濃いバンドが見られ、最も良い組み合わせである。
標準RNA溶液の種類を下記(a)~(f)として、実施例1に記載したのと同じ基質試薬、表1の組合せ番号6のプライマー試薬を用いて、実施例1と同様のRNA増幅反応を実施例1の手順(2)における保温時間を10分間に変更して行った。
(a)Escherichia coli(大腸菌)のRNA
(b)Lactobacillus acidphilus(好酸性乳酸桿菌)のRNA
(c)Streptococcus salivarius(乳酸菌)のRNA
(d)Streptococcus mutans(ミュータンス菌)のRNA
(e)1×1010コピー/μLの標準RNA
(f)水
図5中のレーンgには、標準RNA溶液の種類を(f)水として、上記プライマー試薬の代わりに水を用いて反応を行ったものをアプライした。
また、図5中の矢印はRNA増幅産物の位置を示す。
図5に示す結果から、ミュータンス菌RNAと標準RNAでは増幅バンドが見られたが、大腸菌RNA、好酸性乳酸桿菌RNA、乳酸菌RNAでは見られなかった。このことから本RNA増幅系がミュータンス菌RNAを特異的に検出することが示された。
配列番号:2は、SM-F1の配列である。
配列番号:3は、SM-F2の配列である。
配列番号:4は、SM-F3の配列である。
配列番号:5は、SM-F4の配列である。
配列番号:6は、SM-PR1の配列である。
配列番号:7は、SM-PR2の配列である。
配列番号:8は、SM-PR3の配列である。
配列番号:9は、SM-PR4の配列である。
Claims (2)
- ミュータンス菌rRNAをコードするDNA(配列番号1の1-1482に対応する1482ヌクレオチド)の一部を標的とするRNA増幅法を用いてミュータンス菌を検出するミュータンス菌の検出法であって、増幅されるRNAの塩基数が160~250bpであり、第一のプライマーが配列番号1の1~120の一部の配列からなり、第二のプライマーが配列番号1の161~280の一部の配列とプロモーター配列からなり、
第一のプライマーとして下記(a)~(d):
(a)配列番号:2の配列、
(b)配列番号:3の配列、
(c)配列番号:4の配列、
(d)配列番号:5の配列、
のいずれかを、
第二のプライマーとして下記(e)~(h):
(e)配列番号:6の配列、
(f)配列番号:7の配列、
(g)配列番号:8の配列、
(h)配列番号:9の配列、
のいずれかを用いる、
ことを特徴とするミュータンス菌の検出法。 - 人から採取した唾液を検体とすることを特徴とする請求項1に記載のミュータンス菌の検出法。
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Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006508669A (ja) | 2002-12-06 | 2006-03-16 | エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー | ブドウ球菌属、腸球菌属、および連鎖球菌属から選択される病原性グラム陽性細菌の検出のための方法 |
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- 2018-09-10 JP JP2018168408A patent/JP7191600B2/ja active Active
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006508669A (ja) | 2002-12-06 | 2006-03-16 | エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー | ブドウ球菌属、腸球菌属、および連鎖球菌属から選択される病原性グラム陽性細菌の検出のための方法 |
Non-Patent Citations (4)
Title |
---|
Caries Research,2010年,Vol. 44,pp. 485-497 |
Letters in Applied Microbiology,2003年,Vol. 37,pp. 66-69 |
Oral Microbiology and Immunology,2003年,Vol. 18,pp. 50-53 |
RNA増幅法を用いたミュータンス菌の検出,Journal of Biological Macromolecules,2018年09月01日,Vol. 18, No. 2,p. 36, II-3 |
Also Published As
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---|---|
JP2020039284A (ja) | 2020-03-19 |
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