JP7183129B2 - 断面縮小セグメント、及び、断面縮小システム - Google Patents

断面縮小セグメント、及び、断面縮小システム Download PDF

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Description

本発明は、シールドトンネルの断面変化点に設置される断面縮小セグメントに関するものである。
従来から、下水道、電力ケーブル、道路トンネルなどを掘削するために、シールド機や推進機を含む掘削機が使用されている。掘削機は、一般に、カッターヘッドを回転させながら掘進していく。そのため、掘削された断面は基本的に円形であり、その外径(掘削径)も一定となる。
ところで、近年、例えば電力ケーブル洞道や上下水道トンネルの分岐・接合箇所や、鉄道トンネルの駅部や、道路トンネルの非常駐車帯などにおいて、断面を途中で拡大・縮小する必要が生じることがある。例えば、下水道では、下流に行くにしたがって水量が増し、大きな断面が必要になる。この場合、下流から掘進すると上流に行くにしたがって断面を縮小する必要がある。このように途中で断面を拡大・縮小するためには、立坑を設置して掘削機を途中で取り替える方法や、1台の掘削機を継続して使用しつつ断面を拡大する方法がある。しかし、前者の立坑を設置して掘削機を取り替える工法では、立坑を掘削する必要があることに加え、掘削機を2台準備し、さらに掘削機を入れ替える作業も必要となる、という課題があった。
後者の掘削機の断面を拡大又は縮小可能な掘削機としては、具体的には以下に示す工法が知られている。すなわち、例えば特許文献1には、掘削機の外筒部の一部をラップさせておき、掘削中にこのラップ部を伸縮させることで掘削断面の拡大を掘進と同時に行う工法が知られている。
さらに、掘削断面の変化部には、一般部のセグメントと異なる特殊なセグメントが必要となるところ、例えば特許文献2には、設置済みのセグメントの一部をトンネル円周方向に押し広げるようにして拡大する断面拡大セグメントが開示されている。
特許第4176516号公報 特開2001-82088号公報
しかしながら、この特許文献2の断面拡大セグメントには、断面変化部に断面拡大用のセグメントを設置することは記載されているものの、断面変化部に生じる空隙を鋼製ライナで埋めるようになっている。したがって、1リングの間で大きく断面を変化させることができない。ここでは断面拡大部を例として説明したが、断面縮小部でも同様に、断面変化部の土圧・水圧を支持する必要がある。
そこで、本発明は、トンネル軸方向切羽側に向かって断面が縮小する断面変化点において断面縮小後の鋼殻と大径部のセグメントの間に生じる妻面の土圧・水圧を支持することのできる、断面縮小セグメントと、この断面縮小セグメントを使用した断面縮小システムを提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、第1の発明の断面縮小セグメントは、シールドトンネルの断面変化点に設置される断面縮小セグメントであって、略円筒状に組み立てられて、断面変化点において大径側となる、大径部と、断面変化点において段差面を覆う妻部であって、前記大径部と一体にされる、妻部と、前記妻部に対してトンネル軸方向切羽側に重ね合わされて、トンネル半径方向内向きにスライド移動可能に構成される、小径部と、前記妻部と前記小径部の間に形成されるスライド機構と、を備えている。
また、第2の発明の断面縮小セグメントは、前記スライド機構は、前記妻部に形成された長孔と、前記小径部に形成されて前記長孔に挿入されるピンと、から構成される。
また、第3の発明の断面縮小セグメントは、前記スライド機構の前記長孔には、前記長孔の開口面を閉塞し、かつ、前記ピンとともに移動するように構成されたシャッター部材が設置される。
また、第4の発明の断面縮小セグメントは、前記スライド機構は、前記妻部又は前記小径部の一方に形成されたガイドレールと、他方に形成されて前記ガイドレールが挿入されるガイド溝と、から構成される。
また、第5の発明の断面縮小システムは、上述したいずれかの断面縮小セグメントを使用した断面縮小システムであって、前記小径部を構成する小径部ユニットを、シールド機の鋼殻に連結する連結装置をさらに備えている。
また、第6の発明の断面縮小システムは、上述したいずれかの断面縮小セグメントを使用した断面縮小システムであって、前記小径部を構成する小径部ユニットを、トンネル半径方向内向きに移動させるジャッキをさらに備えている。
また、第7の発明の断面縮小システムは、上述したいずれかの断面縮小セグメントを使用した断面縮小システムであって、前記小径部を構成する小径部ユニットに円周方向に架け渡されるワイヤと、前記ワイヤに張力を加える巻取装置と、をさらに備えている。
このように、第1の発明の断面縮小セグメントは、大径部と、大径部と一体にされる妻部と、妻部に対してトンネル軸方向切羽側に重ね合わされて、トンネル半径方向内向きにスライド移動可能に構成される、小径部と、妻部と小径部の間に形成されるスライド機構と、を備えている。第1の発明の縮小セグメントのこのような構成によれば、小径部をスライド移動させることによって、断面変化点において妻面の土圧・水圧を支持することができる。
また、第2の発明の断面縮小セグメントは、スライド機構は、妻部に形成された長孔と、小径部に形成されて長孔に挿入されるピンと、から構成されるため、妻部を固定した状態で、長孔の延びる方向に沿って小径部をスライド移動させることができる。
また、第3の発明の断面縮小セグメントは、スライド機構の長孔には、長孔の開口面を閉塞し、かつ、ピンとともに移動するように構成されたシャッター部材が設置されるため、スライド移動された後に、妻面に接する地山から妻部内への肌落ち、湧水の妻部内への浸入を防止できる。
また、第4の発明の断面縮小セグメントは、スライド機構は、妻部又は小径部の一方に形成されたガイドレールと、他方に形成されてガイドレールが挿入されるガイド溝と、から構成されため、妻部を固定した状態で、ガイドレールの延びる方向に沿って小径部をスライド移動させることができる。
また、第5の発明の断面縮小システムは、小径部を構成する小径部ユニットを、シールド機の鋼殻に連結する連結装置をさらに備えているため、鋼殻を縮小することで、同時に小径部ユニットをトンネル半径方向内向きにスライド移動させることができる。
また、第6の発明の断面縮小システムは、小径部を構成する小径部ユニットを、トンネル半径方向内向きに移動させるジャッキをさらに備えているため、ジャッキによって小径部ユニットを支持することで小径部ユニットをトンネル半径方向内向きにスライド移動させることができる。
また、第7の発明の断面縮小システムは、小径部を構成する小径部ユニットにトンネル円周方向に架け渡されるワイヤと、ワイヤに張力を加える巻取装置と、をさらに備えているため、簡易な構成によって、ワイヤの張力によって各小径部ユニットを一度にトンネル半径方向内向きにスライド移動させることができる。
掘削径を縮小した状態の掘削機の縦断面図である。 掘削径を縮小した状態の掘削機の横断面図である。 掘削径を拡大した状態の掘削機の縦断面図である。 掘削径を拡大した状態の掘削機の横断面図である。 実施例1の断面縮小セグメントの構成を説明する縮小前の斜視図である。 実施例1の断面縮小セグメントの構成を説明する縮小後の斜視図である。 小径部を構成する小径部ユニットの隙間閉塞構造の斜視図である。 妻部と小径部の間に形成されるスライド機構の断面図である。 長孔の開口面を閉塞するシャッター部材の斜視図である。 小径部ユニットと鋼殻の連結装置の断面図である。 小径部ユニットを支持するジャッキの断面図である。 小径部ユニットを引っ張るワイヤと巻取装置の正面図である。 実施例2の断面縮小セグメントの構成を説明する縮小前の斜視図である。 実施例2の断面縮小セグメントの構成を説明する縮小後の斜視図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態について詳細に説明する。以下の実施例においては、掘削機としてシールド機1を備えるシールド工法を例として説明するが、これに限定されるものではない。
<構成>
(シールド機の全体構成)
まず、図1~図4を用いて本実施例の掘削機としてのシールド機1の全体構成を説明する。シールド機1は、全体として円筒形の切羽側の前胴部1A(フード部及びガーダー部)と坑口側の後胴部1B(テール部)とから構成される。そして、本実施例のシールド機1は、掘削径を任意の比率で拡大又は縮小できるように構成された切削用回転体としてのカッターヘッド20と、外径を任意の比率で拡大又は縮小できるように構成された隔壁30と、外径を任意の比率で拡大又は縮小できるように構成された鋼殻40(40A、40B)と、を備えている。
切削用回転体としてのカッターヘッド20は、センターシャフト11によって支持されており、センターシャフト11をカッターモータ12で回転駆動することで、回転するように構成されている。
隔壁30は、切羽の安定を図るための泥土又は泥水の圧力を保持するために、フード部(シールド本体の先端部)とガーダー部(シールド本体の中間部)との間に設置される。
鋼殻40は、シールド機1本体の外板部を構成しており、シールド機1外部からの土や地下水の流入を防止し、内部の装置群や作業空間を保護している。鋼殻40は、前胴部1Aに対応する前鋼殻40Aと後胴部1Bに対応する後鋼殻40Bとから構成される。
ここにおいて、本実施例の鋼殻40は、複数の円筒殻片41、・・・と、複数の円筒殻片41、・・・を支持する複数の支柱ジャッキ42、・・・と、から構成され、隣接する円筒殻片41、・・・を中心に対して傾けて重ね合わせつつ支柱ジャッキ42、・・・を伸縮させることによって、外径を任意の比率で拡大又は縮小できるように構成されている。
この他、シールド機1は、図1、図3に示すように、シールド機1を切羽方向に推進させるシールドジャッキ13、セグメントを所定の形状に組み立てるエレクタ14、曲線施工や姿勢制御を実施するための中折れジャッキ15、排土装置であるスクリューコンベア16などの装置群を備えている。
上述してきたように、シールド機1は、装置群を用いて地山を掘削してトンネル構造物を構築する。例えば、土圧式シールド工法の場合、カッターヘッド20によって掘削した土砂を切羽と隔壁30の間に充満させ、必要に応じて添加剤を注入し、土圧によって切羽の安定を図りながら掘進し、隔壁30を貫通して設置されているスクリューコンベア16で排土していく。
その後、シールドジャッキ13を部分的に解放しながら、エレクタ14によってセグメントをリング状に組み立てる(一次覆工)。さらに、裏込め注入や、必要に応じて二次覆工を施して、トンネル構造物が完成する。以下、図5~図12を用いて、本実施例の断面縮小セグメント50の構成を説明する。
(断面縮小セグメントの構成)
本実施例の断面縮小セグメント50は、シールドトンネルの断面を相対的に大径の円形断面から小径の円形断面へと不連続に縮小する箇所である断面縮小部に設置される。断面縮小セグメント50は、略円筒状に組み立てられて、断面変化点において大径側となる、大径部61と、断面変化点において段差面を覆う妻部62であって、大径部61と一体にされる、妻部62と、妻部62(及び大径部61)に対してトンネル軸方向切羽側に重ね合わされて、トンネル半径方向内向きにスライド移動可能に構成される、小径部63と、妻部62と小径部63の間に形成されるスライド機構80と、を備えている。すなわち、坑口側から切羽側に向かって、大径部61、妻部62、小径部63の順に配置され、このうち大径部61と妻部62は一体に形成されている。
大径部61は、図5、図6に示すように、複数の円筒殻片である大径部ユニット610をトンネル円周方向に連続的に当接させることで、全体として略円筒形状に組み立てられる。大径部ユニット610は、後述する妻部62を構成する妻部ユニット(620)と一体に構成される。
妻部62は、図5、図6に示すように、複数の扇形片(中心側を取り除いた扇形状)である妻部ユニット620をトンネル円周方向に連続的に当接させることで、全体として略ドーナツ板形状に組み立てられる。妻部ユニット620は、前述した大径部ユニット610と一体に構成される。したがって、トンネル縦断方向に切断すると、大径部ユニット610と妻部ユニット620とによってL字型の断面となる。
小径部63は、図5、図6に示すように、複数の円筒殻片である小径部ユニット630をトンネル円周方向に連続的に並設することで、全体として略円筒形状に組み立てられる。小径部ユニット630は、前述した妻部ユニット620に対して、スライド機構80を介することでトンネル半径方向にスライド移動可能に構成される。より詳細に言うと、図5に示す縮径前の状態では、隣接する小径部ユニット630、630間には微小な隙間が生じる。図6に示す縮径後の状態では、隣接する小径部ユニット630、630間に隙間がなく両者が当接する。次に、この小径部ユニット630の隙間閉塞構造について説明する。
小径部ユニット630の隙間閉塞構造は、図7(a)、(b)に示すように、トンネル円周方向に開いたコ字状の固定部631と、固定部631内をトンネル円周方向にスライド移動するスライド部632と、から構成される。したがって、図7(a)に示す縮径前の状態では、固定部631とスライド部632の間にスペースを設けることによって、小径部ユニット630全体としてはトンネル円周方向に隙間が生じないようにしている。一方、図7(b)に示す縮径後の状態では、固定部631とスライド部632の間にスペースが埋められることによって、小径部ユニット630全体としてトンネル半径方向内向きにスライド移動可能になっている。
より具体的に言うと、最上部の隙間閉塞構造は、2つのコ字状の固定部631t、631tと、1つのスライド部632tと、から構成される。そして、2つの固定部631t、631tは、コ字の開口部が対向するように配置されており、この開口部間にスライド部632tがスライド自在に架け渡される。なお、図示しないが、最下部の隙間閉塞構造についても、ここで説明した最上部の隙間閉塞構造と略同様の構成とすることができる。
一方、最上部及び最下部以外の一般部の隙間閉塞構造は、1つのコ字状の固定部631nと、1つのスライド部632nと、から構成される。そして、1つの固定部631nのコ字の開口部に、スライド部632nがスライド自在に配置される。スライド部632nの上側の端部は、隣接する固定部631tの背面側(開口部の反対側)に連結されている。
そして、本実施例のスライド機構80は、図8(a)、(b)に示すように、小径部63側に設置されるピン81と、妻部62側に形成される長孔82と、から構成される。すなわち、各小径部ユニット630には、トンネル軸方向坑口側にピン81が突設される。他方、各妻部ユニット620には、トンネル半径方向に(すなわち、放射状に)延びる長孔82がトンネル軸方向切羽側を向くように形成される。なお、ここではスライド機構80のうち「雄側」の構造として単純な棒状のピン81について説明したが、これに限定されるものではなく、長孔82(「雌側」)との接触部分にローラ部材等の摩擦を低減する構造をさらに備えることも可能である。
そして、図8(a)に示すように、縮小前には、小径部ユニット630に固定されたピン81は、小径部ユニット630がトンネル半径方向外側に位置しているため、長孔82のトンネル半径方向外側に位置する。そして、図8(b)に示すように、縮小後には、小径部ユニット630に固定されたピン81は、小径部ユニット630がトンネル半径方向内側に移動しているため、長孔82のトンネル半径方向内側に位置する。このとき、小径部ユニット630は、後述する駆動方法により、妻部ユニット620に対して相対的にトンネル半径方向内向きに移動する。したがって、小径部63全体としては、縮小前の大径の円筒形状から、縮小後の小径の円筒形状へと、円形の外径を保持したままで半径が小さくなるように放射状に縮小することになる。
そして、図9(a)、(b)に示すように、本実施例の断面縮小セグメント50のスライド機構80の長孔82には、この長孔82の開口面を閉塞し、かつ、ピン81とともに移動するように構成されたシャッター部材83が設置されている。より詳細に言うと、長孔82の内部には、U字ガイド84が設置されており、シャッター部材83に対する土水圧を受けるとともに、可撓性を有するシャッター部材83が移動しやすいように誘導している。したがって、ピン81に固定されたシャッター部材83は、ピン81のトンネル半径方向内向きのスライド移動に追従するように移動して、地山側に露出した長孔82の開口面を閉塞するようになっている(図8(b)も参照)。
シャッター部材83の構造及び材質は、遮水性を有し、U字ガイド84に沿って引き出されるように、長孔82に平行な方向(トンネル半径方向)の剛性は小さく、かつ、長孔82に作用する土水圧を支持できるように、長孔82に直交する方向(トンネル周方向)及びピン81に平行な方向(トンネル軸方向)の剛性が十分大きなものとすることが好ましい。具体的には、履帯、又は、板を波状に、若しくは、連結した鋼矢板のように連続的に折り曲げた形状により、この剛性を得ることが可能である。なお、履帯のように部材間に隙間がある場合、止水のためにシャッターの地山に面する側(外側)又は内側に、遮水シートを張り付けてシャッターの母材と連動することで止水性を確保することが好ましい。この他、長孔82の面に沿ってスライドし、作用する土水圧を支持する構成、例えば、シャッター部材83を円柱に巻き取る、又は雨戸の戸袋の様に、シャッター部材83を板状のまま収納する構成であれば、ガイドはU字型に限定されず、長孔82の背面に存在すればよい。
なお、前述した履帯の形状については、遮水シート貼付による止水が必要になることから、履帯に貼り付けられた遮水シートが水圧に抵抗する時に履帯が遮水シートの受ける圧力を保持するように、例えば、腕時計のバンドのように、略楕円柱で、かつ、柱方向に貫通する円形の穴を2箇所に有する複数の略楕円柱からなり、その円形の穴に、円柱状の通し棒を通して千鳥状に連結された履帯のような、貼り付け面側が平滑な形状とすることが好ましい。
(断面縮小システム-駆動源について-)
次に、図10~図12を用いて、スライド機構80を使用した3つの断面縮小システムSについて説明する。すなわち、図10を用いて鋼殻40に連結する第1のケースについて説明し、図11を用いて専用のジャッキを使用する第2のケースについて説明し、図12を用いてワイヤ及び巻取装置を使用する第3のケースについて説明する。
第1のケースでは、図10(a)、(b)に示すように、断面縮小システムSは、小径部63を構成する小径部ユニット630を、シールド機の鋼殻40に連結する連結装置74をさらに備えている。連結装置74は、小径部ユニット630から延びるブラケット74bと、ブラケット74bを鋼殻40(円筒殻片41)に固定する固定手段としてのボルト74aと、から構成される。このため、支柱ジャッキ42を短縮することによって円筒殻片41をトンネル半径方向内向きに移動させることによって、円筒殻片41に固定された小径部ユニット630もトンネル半径方向内向きに移動して縮径するようになる。すなわち、縮径する駆動源としては、支柱ジャッキ42を使用する。
第2のケースでは、図11に示すように、断面縮小システムSは、小径部63の小径部ユニット630を支持する専用のジャッキ75をさらに備えている。このため、専用のジャッキ75を短縮することによって、小径部ユニット630をトンネル半径方向内向きにスライド移動させることによって縮径している。すなわち、縮径する駆動源として、ジャッキ75を使用する。ジャッキ75は、図12に示されている上下方向の他、他の方向にも小径部ユニット630の1個につきジャッキ75を1基接続してトンネル半径方向内側に移動し縮径させることを基本とする。ただし、隣接する数個の縮径部を束ねて1基のジャッキ75を用いてトンネル半径方向内側に移動し縮径させてもよい。
第3のケースでは、図12に示すように、断面縮小システムSは、小径部63を構成する小径部ユニット630に円周方向に架け渡されるワイヤ77と、ワイヤ77に張力を加える巻取装置としてのモータ78と、をさらに備えている。すなわち、ワイヤ77は、各小径部ユニット630を貫通して配置され、第1の端部は特定の小径部ユニット630に固定され、第2の端部はモータ78が取り付けられたドラムに巻き回されている。
このため、モータ78を回転させてワイヤ77を巻き取る引張力によって、縮径している。すなわち、縮径する駆動源としては、巻取装置としてのモータ78の回転力を使用しており、個々の小径部ユニット630を少しずつ全体的にトンネル半径方向内側に引っ張ることに特徴がある。
次に、図13及び図14を参照しながら、実施例1とな異なる形態のスライド機構90を有する断面縮小セグメント50Aについて説明する。
まず構成について説明すると、本実施例の断面縮小セグメント50Aのスライド機構90は、妻部ユニット620に形成されたガイドレール91と、小径部ユニット630に形成されてガイドレール91が挿入されるガイド溝92と、から構成される。
ガイドレール91は、例えばH型鋼の半分を妻部ユニット620に埋設することによって形成され、トンネル半径方向に延びるT形断面のレール部材であり、大径部ユニット610及び妻部ユニット620の側(大径部側)に固定される。さらに、本実施例の妻部ユニット620には、内縁の端面から小径部ユニット630側に延びる薄肉のかかり部620aが形成されており、ガイドレール91の内側の端部が突き当たるようになっている。
ガイド溝92は、小径部ユニット630に形成される、トンネル半径方向から見てT型断面の溝である。さらに、本実施例の小径部ユニット630には、大径部側の内縁に前述したかかり部620aの厚さと同じ程度の厚みの切欠部630aが形成されている。
したがって、図13に示すように、縮小前には、小径部ユニット630がトンネル半径方向外側に位置しているため、小径部ユニット630に形成されたガイド溝92もガイドレール91のトンネル半径方向外側に位置する。そして、図14に示すように、縮小後には、小径部ユニット630がトンネル半径方向内側に位置しているため、小径部ユニット630に形成されたガイド溝92もガイドレール91のトンネル半径方向内側に位置する。このとき小径部ユニット630は、前述した駆動方法によって、妻部ユニット620に対してトンネル半径方向内向きに移動するようになっている。この縮小後の状態では、図14に示すように、妻部ユニット620のかかり部620aは、小径部ユニット630の切欠部630aに嵌合するようになっている。そして、小径部63全体としては、縮小前の大径の円筒形状から、縮小後の小径の円筒形状へと、円形の外径を保持したままで半径が小さくなるように放射状に縮小することになる。なお、このガイド溝とガイドレールの向きは反対でもよい。即ち、小径部にガイドレールが、妻部にガイド溝が設けられてもよい。
次に、本実施例のスライド機構90を備える断面縮小セグメント50Aの奏する作用・効果について説明する。前述したように、本実施例のスライド機構90は、妻部ユニット620に形成されたガイドレール91と、小径部ユニット630に形成されてガイドレール91が挿入されるガイド溝92と、から構成されるため、妻部62を固定した状態で、ガイドレール91の延びる方向に沿って小径部63をスライド移動させることができる。この際、雄側となる妻部62側に開口部等が形成されないため、これを閉塞するためのシャッター部材等を設ける必要がない。
以上、図面を参照して、本発明の実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
1 :シールド機
11 :センターシャフト
12 :カッターモータ
13 :シールドジャッキ
14 :エレクタ
15 :中折れジャッキ
16 :スクリューコンベア
20 :カッターヘッド
30 :隔壁
40 :鋼殻
50 :断面縮小セグメント(実施例1)
50A :断面縮小セグメント(実施例2)
61 :大径部
610 :大径部ユニット
62 :妻部
620 :妻部ユニット
620a:(妻部ユニットの)かかり部
63 :小径部
630 :小径部ユニット
630a:(小径部ユニットの)切欠部
74 :連結装置
74a :ボルト
74b :ブラケット
75 :ジャッキ
77 :ワイヤ
78 :モータ(巻取装置)
80 :スライド機構(実施例1)
81 :ピン
82 :長孔
83 :シャッター部材
84 :U字ガイド
90 :スライド機構(実施例2)

Claims (7)

  1. シールドトンネルの断面変化点に設置される断面縮小セグメントであって、
    略円筒状に組み立てられて、断面変化点において大径側となる、大径部と、
    断面変化点において段差面を覆う妻部であって、前記大径部と一体にされる、妻部と、
    前記妻部に対してトンネル軸方向切羽側に重ね合わされて、トンネル半径方向内向きにスライド移動可能に構成される、小径部と、
    前記妻部と前記小径部の間に形成されるスライド機構と、
    を備える、断面縮小セグメント。
  2. 前記スライド機構は、前記妻部に形成された長孔と、前記小径部に形成されて前記長孔に挿入されるピンと、から構成される、請求項1に記載された、断面縮小セグメント。
  3. 前記スライド機構の前記長孔には、前記長孔の開口面を閉塞し、かつ、前記ピンとともに移動するように構成されたシャッター部材が設置される、請求項2に記載された、断面縮小セグメント。
  4. 前記スライド機構は、前記妻部又は小径部の一方に形成されたガイドレールと、他方に形成されて前記ガイドレールが挿入されるガイド溝と、から構成される、請求項1に記載された、断面縮小セグメント。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載された断面縮小セグメントを使用した断面縮小システムであって、前記小径部を構成する小径部ユニットを、シールド機の鋼殻に連結する連結装置をさらに備える、断面縮小システム。
  6. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載された断面縮小セグメントを使用した断面縮小システムであって、前記小径部を構成する小径部ユニットを、トンネル半径方向内向きに移動させるジャッキをさらに備える、断面縮小システム。
  7. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載された断面縮小セグメントを使用した断面縮小システムであって、前記小径部を構成する小径部ユニットにトンネル円周方向に架け渡されるワイヤと、前記ワイヤに張力を加える巻取装置と、をさらに備える、断面縮小システム。
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