JP7182326B1 - 成形容器の金型、及びこの金型を用いた成形容器の製造方法 - Google Patents

成形容器の金型、及びこの金型を用いた成形容器の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】内面に複雑な模様を有する成形容器を、確実かつ容易に製造する可能な金型、この金型を用いた成形容器の製造方法を提供する。【解決手段】本発明の金型2は、成形容器1の外側面を成形するメス型6と、先端部に弾性体金型である外コア10が外嵌し且つ成形容器1の内側面を形成するオス型5とを有し、オス型5をメス型6に嵌まり込ませた上で、両型の間に形成される内部空間Sに溶融樹脂Mを注入することで成形容器1を製造する金型2であって、溶融樹脂Mが前記内部空間Sに注入された際に、溶融樹脂Mの注入圧により、外コア10の一部乃至は全部がオス型5に向けて凹状に弾性変形するように構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、成形容器の金型、及びこの金型を用いて成形容器を製造する方法に関し、特に、内面に複雑な模様を有する成形容器を製造可能とする金型と、この金型を用いて、内面に複雑な模様を有する成形容器を製造する方法に関する。
成形容器の一例である化粧料容器は、内容物である化粧料を確実に内蔵し且つ保管することが第一の目的とされているが、容器自体に意匠性をもたせ、使用者に高級感を抱かせることも重要な目的とされている。そのため、広口瓶形状のような形状が採用されることもあり、逆に、口部が胴部より細径とされた細口瓶形状の化粧料容器が採用されることもある。
口部が胴部より細径とされた化粧料容器(胴部が径大な容器)を成形するに際しては、通常用いられる金属製の金型では、成形後に金型から成形品を取り外すことができない。そのため、数々の工夫を施した金型、成形方法が開発されている。
例えば、特許文献1には、内コアの先端部に、着脱自在に嵌合させる周壁を底壁周縁から起立させると共に、その周壁上部の外径を、該上部を除く周壁部分外径よりも小径化させた形状に、耐熱性に富みかつ可撓性ある耐熱ゴム等の素材により形成させた合成樹脂製胴部大径容器の射出成形用外嵌コアを有する金型の技術が開示されている。
実開昭59-87926号公報
前述のごとく、化粧料容器は、意匠性をもたせ、使用者に高級感を抱かせることも重要な目的とされている。そのため、透明や半透明の合成樹脂材料を用いて成形容器が成形されることも多い。加えて、表面に複雑な模様を形成したり、透明や半透明の合成樹脂材料のもとで内側面に複雑な模様を形成し、全体として透明感や高級感を備えた化粧料容器を作成することも考えられている。
しかしながら、化粧料容器、すなわち成形容器の内面に複雑な模様、例えば凹凸模様を施す場合、成形容器の内側面を成形するオス型から当該成形容器を取り外すことが困難な場合がある。特許文献1は、このような困難を解決する技術を開示するものとはなっていない。
また、特許文献1に開示された金型の技術では、オス型に、耐熱性に富みかつ可撓性ある耐熱ゴム等の素材により形成させた射出成形用の外嵌コアを被せることが開示されているが、この技術であると、外コア(外嵌コア)を内コア(オス型の本体)にセットする際に問題が生ずることになる。
すなわち、特許文献1の図1などから明らかなように、外コアと内コアの接触面積が大きく、その結果、外コアに装着する際の摩擦力が過剰になり装着作業性が悪いことになる。また、外コアを嵌め込む際に、外コアと内コアと間に入り込んだ空気を容易に外部に排出できない虞があり、外コアのスムーズな装着が阻害される可能性が大である。それ故、外コアが内コアに対して正しい位置にセットされず、外コアが浮き上がった位置で固定される懸念がある。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、内面に複雑な模様を有する成形容器を、確実かつ容易に製造する可能な金型、この金型を用いた成形容器の製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
本発明にかかる成形容器の金型は、成形容器の外側面を成形するメス型と、先端部に弾性体からなる弾性体金型が外嵌し且つ前記成形容器の内側面を形成するオス型とを有し、前記オス型をメス型に嵌まり込ませた上で、両型の間に形成される内部空間に溶融樹脂を注入することで成形容器を製造する金型であって、前記溶融樹脂が前記内部空間に注入された際に、前記溶融樹脂の注入圧により、前記弾性体金型の一部がオス型に向けて凹状に弾性変形可能に構成されており、前記弾性体金型は、オス型に向けて凹状に弾性変形可能とする空洞部を、当該弾性体金型の内側面であって且つ外嵌する前記オス型に対面する部位に備えていて、前記弾性体金型は、当該弾性体金型の内側部に設けられた複数の柱部を有しており、一の柱部と当該柱部に隣接する他の柱部との間に形成された空間が前記空洞部とされていることを特徴とする。
本発明にかかる成形容器の金型は、成形容器の外側面を成形するメス型と、前記成形容器の内側面を形成するオス型とを有し、前記オス型をメス型に嵌まり込ませた上で、両型の間に形成される内部空間に溶融樹脂を注入することで成形容器を製造する金型であって、前記メス型には、当該メス型の内部面を覆うように弾性体金型が内嵌しており、前記溶融樹脂が前記内部空間に注入された際に、前記溶融樹脂の注入圧により、前記弾性体金型の一部がメス型に向けて凹状に弾性変形可能に構成されていて、前記弾性体金型は、前記メス型に向けて凹状に弾性変形可能とする空洞部を、当該弾性体金型の外側面であって且つ内嵌する前記メス型に対面する部位に備えていて、前記弾性体金型は、当該弾性体金型の外側部に設けられた複数の柱部を有しており、一の柱部と当該柱部に隣接する他の柱部との間に形成された空間が前記空洞部とされていることを特徴とする。
好ましくは、前記弾性体金型において、柱部が配設された面とは反対側の面に、成形容器の表面に貼布される膜材が貼り付けられているとよい。
本発明にかかる成形容器の製造方法は、上記した金型を用いて、前記弾性体金型の弾性変形に対応した凹凸模様が備えられた成形容器を製造することを特徴とする。
本発明にかかる成形容器の金型、及びこの金型を用いた成形容器の製造方法によれば、内面に複雑な模様を有する成形容器を確実かつ容易に製造することができる。
第1実施形態にかかる金型を模式的に示した図である。 本発明にかかる製造方法を模式的に示した図であり、金型内に溶融樹脂を注入している状況を示した図である。 本発明にかかる製造方法において、成形容器からオス型の外コアを離型する状況を示した図である。 第2実施形態にかかる金型を模式的に示した図である。 第3実施形態にかかる金型を模式的に示した図である。 第4実施形態にかかる金型を模式的に示した図である。
以下、本発明にかかる成形容器の金型、及びこの金型を用いた成形容器の製造方法の実施形態を、図を参照して説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明を具体化した一例であって、その具体例をもって本発明の構成を限定するものではない。
[第1実施形態]
本発明にかかる成形容器1の金型2、及びこの金型2を用いた成形容器1の製造方法を説明するにあたっては、化粧料を収容する化粧料容器を例に挙げて説明する。
この化粧料容器は、筒形状に形成されたものであり、化粧料などを収容する収容容器と、収容容器の上側開口部を覆って密閉する蓋体とからなる密閉容器である。特に、本実施形態においては、収容容器である成形容器を製造する金型2、成形容器の製造方法を説明する。とはいえ、本発明の技術は蓋体の成形に対しても適用可能である。
本実施形態の収容容器(以下、成形容器1と呼ぶこともある)は、有底筒状に射出成形により一体に形成されたものである。成形容器1の材料としては、例えば、透明や半透明の合成樹脂材料などが挙げられるが、不透明な樹脂であってもよい。なお、本実施形態の金型2が製造する成形容器1としては、有底筒状のものに限定はされず、リング形状の成形品、スプーン形状の成形品、化粧料コンパクト容器の天板なども含まれる。
成形容器1は、底部3と、その底部3を取り囲むように設けられた筒状の側壁部4とを有し、上側が開口された容器である。つまり、成形容器1は、有底円筒状又は有底角筒状の部材である。成形容器1の底部3は平坦である必要はなく、凹部や凸部とされていてもよい。なお、本体容器は、広口瓶形状であっても細口瓶形状であってもなんら問題はない。この成形容器1に、液体、半固形状、乃至はペースト状の化粧料などが収容される。成形容器1の内部深さは、収容される化粧料の容量によって変わり、深いものもあれば浅いものもある。
本実施形態の成形容器1は、その内側面に意匠性を高めるための凹凸模様が形成されている。この凹凸模様は、周方向や深さ方向に一定周期をもって形成されていてもよく、不規則に配備されるものであってもよい。この凹凸模様は、化粧料容器としての見た目の美しさをより高めるために実施されるものである。
図1に示すように、本発明にかかる成形容器1を成形するための金型2は、プランジャ状(棒状)に形成されたオス型5と、このオス型5が挿入されるメス型6とを有する。オス型5をメス型6内に挿入した場合、両者は完全に密着することはなく遊嵌状態となる。すなわち、両者の間には隙間(内部空間S)が生じるようになっており、この隙間内に一定の圧力をもって溶融状態の合成樹脂を流し込むことで、意図する成形容器1が製造されることになる。
メス型6を構成する金型2は金属製であり、メス型6の凹部は、成形容器1の外側を成形するものとなっている。図1に示すメス型6によれば、成形容器1の外側は表面が平坦な有底筒状乃至は有底角状となる。メス型6の内部空間Sの形状(水平方向の形状)が円形であれば、成形容器1は円筒状となり、メス型6の内部空間Sの形状(水平方向の形状)が角型であれば、成形容器1は角筒状(四角形や多角形)となる。
前述したメス型6に嵌まり込むオス型5は、プランジャ状(棒状)に形成された金型2であり、成形容器1の内側の大きさよりやや小径のプランジャ形状の内コア9を有する。この内コア9は金属製であり、後述する外コア10が先端側(図1における上側)から嵌まり込むようになっている。内コア9の中心部には、その長手方向に沿って溶融樹脂を内部空間S内へ導入する注入孔7が貫通状に設けられている。
この注入孔7の先端は内コア9の先端部へと達し、開放状となっている。内コア9の先端部であって、注入孔7の先端に対応する部位は凸形状に盛り上がるようになっており、この凸形状の中央部に貫通孔の先端が達するようになっている。この凸状盛り上がり部8は、後述する外コア10を内コア9に被せる際の位置合わせの役目も有する。
本実施形態の金型2、特にオス型5は特徴的な構成を有している。
オス型5を構成する内コア9には、その先端に弾性体からなる外コア10(弾性体金型)が被さるようになっている。外コア10は、耐熱性及び所定の耐圧性を有する部材で、シリコンゴム等の弾性素材で構成されている。外コア10の内径は、オス型5の外径と略同じであり、外コア10の外表面形状は、製造しようとしている成形容器1の内側面形状の反転形状を有するものとなっている。
図1、図3に示すように、外コア10はカップを逆さまにした形状を有しており、有底筒状とされている。この外コア10の底部11(内コア9に被さった際に、内コア9の先端に対面する部位)の中央部には、開孔12が形成されており、この開孔12に凸状盛り上がり部8が嵌まり込むことで、内コア9と外コア10とが位置ずれすることなく外嵌するとともに、注入孔7を通ってきた溶融樹脂が外コア10に阻害されることなく、内部空間Sへ吐出可能となっている。
すなわち、オス型5をメス型6内に挿入した場合、内部空間Sが形成されると述べたが
、詳しくは、メス型6の内側面と外コア10の外側面との間に、内部空間Sが形成され、この内部空間Sに溶融樹脂Mが流し込まれることで、成形容器1が製造されることになる。メス型6の内側面の写しが成形容器1の外側面の形状となり、外コア10の外側面の写しが成形容器1の内側面の形状となる。
図2に示す如く、外コア10の深さ、言い換えれば、外コア10を構成する側壁の長さは、オス型5をメス型6に挿入した際に、メス型6の下面と外コア10を構成する側壁の下端とが略面一となる寸法とされている。
前述のごとく、外コア10はシリコンゴムなどで形成された耐熱性を有する弾性体であり、内コア9側に向けて、外コア10の一部乃至は全部が凹状にへこむように変形可能とされている。そのため、内部空間Sに溶融樹脂Mが注入された際に、溶融樹脂Mの注入圧により、外コア10の一部乃至は全部が内コア9側に向けて凹状に弾性変形する。その変形形状が写し取られ、成形容器1の内側面に、複雑かつ美しい凹凸模様が写し取られることになり、化粧料容器としての意匠性に富んだ成形容器1が製造される。この成形容器1が、透明乃至は半透明の樹脂で形成されていれば、外側から見た際に、見た目にも美しく意匠性に富んだ容器となる。
外コア10が、中心部に向けて変形しへこむようにするためには、外コア10の各部において弾性率を変えるようにするとよいが、物性的な意味での弾性率を局所的に変えることは困難が伴う。そこで、本実施形態の外コア10には、当該外コア10の周壁及び底壁を内コア9に向けて凹状に弾性変形可能とする空洞部Cが、外コア10の内側面であって外嵌する内コア9に対面する部位に形成されている。この空洞部Cは、最終製品である成形容器1の内側面の凹凸模様に対応するものとなっている。
図1~図3に示されているように、この空洞部Cは、外コア10の内側部に設けられた柱部(凸部)13と、柱部13との間に形成された空間で構成されている。柱部13は均等に配備される必要はなく、成形容器1の内部に必要とされる意匠を実現可能なように配備される。外コア10を大きく凹ませる空間が必要な場合は、柱部13とその柱部13に隣り合う柱部13の間隔を大きくするとよい。また柱部13の長さ(高さ)を大きくすると、柱部13と柱部13の間の梁に相当する部位の凹みが大きくなり、対応する成形容器1の内側面に大きな凸部が写し取られることになる。柱部13と柱部13との間の外コア10の厚みを薄いものとすることで、容易に凹むようになる。
次いで、本発明にかかる成形容器1の製造方法について、図面を参照しながら説明する。
図1~図3に示すように、本実施形態の製造方法は、前述した金型2(オス型5、メス型6)を用いるものである。
図1に示す如く、まずは、内コア9の先端部に弾性体からなる外コア10を被せるように嵌める。このとき、内コア9と外コア10の内側との間に不必要に空気が入らないようにする必要がある。本実施形態の外コア10には、その先端中央部に開孔12が形成されており、この開孔12から空気が抜けることで、上記した不都合を回避できるようになっている。また開孔12に、内コア9の凸部盛り上がり部8が嵌まり込むことで、内コア9と外コア10とが位置ずれすることなく外嵌する。
その後、図2に示す如く、内コア9と外コア10からなるオス型5を上方へ押し上げ、オス型5をメス型6内に挿入する。すると、オス型5とメス型6との間に内部空間Sが形成される。詳しくは、メス型6の内側面と、内コア9に外嵌する外コア10の外側面との間に、内部空間Sが形成され、この内部空間Sに溶融樹脂Mが流し込まれることで、成形容器1が製造される。
図2に示す如く、溶融樹脂Mは、内コア9の中央部で長手方向に沿って形成された注入孔7を通って内部空間Sへ吐出し、内部空間Sを充填することになる。その際、メス型6の内側面の写しが、成形容器1の外側面の形状となり、内コア9に被さった外コア10の外側面の写しが、成形容器1の内側面の形状となる。
図2に示す如く、内部空間Sが、溶融樹脂Mで充填された際に、溶融樹脂Mの注入圧により、外コア10が弾性体であるため、内コア9(中心側)に向けて外コア10の一部乃
至は全部が、凹状にへこんで変形する。その変形形状が写し取られ、成形容器1の内側面に、複雑かつ美しい凹凸模様が写し取られることとなり、化粧料容器としての意匠性に富んだ成形容器1が製造される。
外コア10の凹状変形は、具体的には、外コア10の内側面に設けられた柱部13はほとんど変形せず、柱部13と柱部13の間の梁に相当する部位が、内コア9に向けて撓み下がるように変形し、空洞部Cが潰れて凹状形状となる。
図3に示すように、溶融樹脂Mが固化した後は、オス型5をメス型6より抜き取り、固化した成形容器1を取り出す。この際、外コア10の表面と成形容器1の内側面は凹凸形状による抵抗が大きいため、離型することはなく、内コア9から外コア10が外れてしまい、成形容器1の内側に張り付いたままとなる。
それ故、例えば作業員の手により、成形容器1の内側から外コア10を引き剥がすようにする。外コア10はシリコンなどで構成された弾性体であるため、容易にその形状が変形し成形容器1からの離型には何ら支障をきたさない。すなわち、アンダーカット形状を有する成形容器1であっても、離型には何ら問題は発生しない。また、外コア10の表面が平滑な面であっても、成形容器1の内側面に様々な意匠、模様を形成することが可能である。
離型された外コア10は、再び内コア9に被せられ、次の成形容器1の成形に用いられることになる。
以上述べたように、本発明の金型2は、成形容器1の外側面を成形するメス型6と、先端部に弾性体からなる外コア10が外嵌し且つ成形容器1の内側面を形成するオス型5とを有し、オス型5をメス型6に嵌まり込ませた上で、両型の間に形成される内部空間Sに溶融樹脂Mを注入することで成形容器1を製造するものであって、溶融樹脂Mが内部空間Sに注入された際に、溶融樹脂Mの注入圧により、外コア10の一部乃至は全部がオス型5に向けて凹状に弾性変形するように構成されている。この金型2を用いることで、内面に複雑な模様を有する成形容器1を、確実かつ容易に製造することができる。
特に、特許文献1に開示された金型において、外コアを内コアにセットする際に装着時の摩擦力が大きいため、装着時の作業性が悪い、外コアのスムーズな装着が阻害されるなどの問題点が知見された。ところが、本実施形態の場合、外コア10と内コア9との間に複数の柱部13が配設され、柱部13,13間に空洞部Cが存在することで、外コア10と内コア9との接触面積が減るため、両者間の摩擦力も減って外コア10のセットが容易になる。また、前述の空洞部Cを通して、空気を外に逃がすことができ、内コア9に対して外コア10を正確な位置に確実に装着することが可能となる。
また、本実施形態の金型2によれば、内コア9の先端に弾性体からなる外コア10(弾性体金型)が被さる構成となっているため、外コア10のみを変更するだけで、金型2全体を新規に作成することなく、別形状の成形品を製造する金型2を得ることができるといった利点もある。
[第2実施形態]
第1実施形態で述べた金型2は、成形容器1の外側面を成形するメス型6と、先端部に弾性体からなる外コア10が外嵌し且つ成形容器1の内側面を形成するオス型5とを有し、オス型5をメス型6に嵌まり込ませた上で、両型の間に形成される内部空間Sに溶融樹脂Mを注入することで成形容器1を製造するものあった。溶融樹脂Mが内部空間Sに注入された際に、溶融樹脂Mの注入圧により、外コア10の一部乃至は全部がオス型5に向けて凹状に弾性変形するような構成を備えていた。
第1実施形態の外コア10は、その表面が平坦状になっているものであり、溶融樹脂Mが内部空間Sに注入された際に、溶融樹脂Mの注入圧により、外コア10の一部乃至は全部がオス型5(内コア9)に向けて凹状に弾性変形し、内面に複雑な模様を有する成形容器1を、確実かつ容易に製造するものであった。
翻って、図4に示す如く、第2実施形態における金型2は、この外コア10の構成が第1実施形態とは異なるものとなっている。
すなわち、第2実施形態の外コア10は、その表面の形状に関しては制限を設けること
なく、表面(外側面)に凹凸を設けるようにしたものである。
このように、外コア10の表面に凹凸模様をつけることで、成形容器1の内側面に複雑な模様、意匠を施すことが可能となる。とくに、外コア10が内側(内コア9側)に凹むことで、成形容器1の内側面には、凸状の模様が転写される。第2実施形態の外コア10では、外コア10の表面に凸部を設けているため、成形容器1の内側には、外コア10の凸部に対応した凹状の模様が転写される。この構成により、意匠性に富んだ成形容器1を成形することが可能となる。
[第3実施形態]
第1実施形態では、内コア9の先端部に外コア10を被せてオス型5を形成していたが、第3実施形態では、外コア10に対応する弾性体金型をメス型6の内側に配備するようにしている。
図5に示す如く、メス型6の金型内部(内側面と内底面)に沿うように弾性体金型が配備されおり、この弾性体金型を内面キャビ(内面キャビティ)22と呼ぶこともできる。
内面キャビ22は、オス型5をメス型6に挿入した際に形成される内部空間Sに向けて溶融樹脂Mが注入された際に、溶融樹脂Mの注入圧により、当該内面キャビ22の一部乃至は全部がメス型6に向けて(言い換えれば、外側に向けて)凹状に弾性変形するものになっている。
具体的には、内面キャビ22は、メス型6の内部面に向けて凹状に弾性変形可能とする空洞部Cを、内面キャビ22の外側面に備えている。この空洞部Cは内嵌するメス型6に対面するように設けられている。
図5に示すように、この空洞部Cの具体的な構成としては、内面キャビ22の外側部に設けられ、メス型6に向けて突出状に設けられた複数の柱部13を有しており、この複数の柱部13の内、ある柱部13とその柱部13の隣に位置する柱部13,13との間には空間が形成されており、この空間が前述の空洞部Cとされている。
柱部13は、内面キャビ22の表面(外側面)に均等に配備される必要はなく、成形容器1の外面に必要とされる意匠を実現可能なように設けられる。内面キャビ22を大きく凹ませる空間が必要な場合は、柱部13とその柱部13に隣り合う柱部13の間隔を大きくするとよい。また柱部13の長さ(高さ)を大きくすると、凹みが大きくなり、対応する成形容器1の内側面に大きな凸部が写し取られることになる。柱部13と柱部13との間の内面キャビ22の厚みを薄いものとすることで、容易に凹むようになる。
このような構成を有する内面キャビ22によれば、内部空間Sに溶融樹脂Mが注入された際に、溶融樹脂Mの注入圧により、内面キャビ22の一部乃至は全部がメス型6側に向けて凹状に弾性変形する。その変形形状が写し取られ、成形容器1の外面に、複雑かつ美しい凸模様が写し取られることになり、化粧料容器としての意匠性に富んだ成形容器1が製造される。
なお、図5に示すように、内面キャビ22の内表面(溶融樹脂Mが注入される内部空間Sに接する表面)において、凸形状を設けるようにしても何ら問題はない。このように、内面キャビ22の内表面に凸形状をつけることで、成形容器1の内側面により複雑な模様、意匠を施すことが可能となる。内面キャビ22の内表面に凸形状により、成形容器1の外面には、内面コアの凸部に対応した凹状の模様が転写される。
図5のような構成の場合、オス型5(内コア9)側から樹脂が注入される構成となっており、オス型5の中央を貫通するように注入孔7が形成されている。そのため、内面キャビ22には、溶融樹脂Mを通過させるための開孔12は形成されてはいない。もし、メス型6から溶融樹脂Mが注入される場合は、注入孔7はメス型6に形成されており、注入孔7の先端は凸状盛り上がり部を介して内部空間Sへ開放状とされている。つまり、凸状盛り上がり部は、メス型6の内底部に形成されている。その場合、この凸状盛り上がり部を内面キャビ22の位置合わせとしても利用できる。凸状盛り上がり部に嵌まり込み可能な大きさの開孔を内面キャビ22に設けておけば、この開孔を凸状盛り上がり部に嵌め込むことで、メス型6に対する内面キャビ22の位置合わせが容易に行えるようになる。
[第4実施形態]
第4実施形態の金型の特徴は、弾性体金型の表面に、印刷や塗装、シール等の意匠性を向上できる膜材23を配備しておく点が、他の実施形態と大きく異なる点である。
以下、第1実施形態の金型を用いて、本実施形態の特徴を説明する。
図6(a)に示すように、第4実施形態のオス型5、メス型6は、第1実施形態のものと同じであり、プランジャ状のオス型5(内コア9)の先端に、弾性体からなる外コア10が嵌まり込むようになっている。この外コア10の外表面(メス型6に向く面であって内部空間Sを形成する面)には、印刷、塗装、シール等で構成され、意匠的なデザインが施されている膜材23を配備する。この膜材23は、外コア10の外表面の全域であってもよいし、一部分に貼り付けられていてもよい。
図6(b)に示すように、オス型5をメス型6に挿入し、両金型5,6の間に形成される内部空間Sに対して溶融樹脂Mを注入し、内部空間Sが溶融樹脂Mで充填された際に、溶融樹脂Mの注入圧により、外コア10が弾性体であるため、内コア9(中心側)に向けて外コア10の一部乃至は全部が凹状にへこんで変形する。その後、成形容器1から弾性体で形成された内コア9を取り外すことにより、図6(c)に示す如く、その変形形状が写し取られると共に、成形容器1の内側面に膜材23が転写されて張り付くことになり、複雑かつ美しい凹凸形状やシールなどに描かれた模様が写し取られ、化粧料容器としての意匠性に富んだ成形容器1が製造される。
なお、膜材23は、外コア10(弾性体金型)に張り付いたまま、外コア10とともに成形容器1から離脱してしまうことはなく、外コア10を離型した際には、膜材23は成形容器1の内面に張り付いたまま残存することとなる。
以上、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。
特に、今回開示された実施形態において、明示されていない事項、例えば、作動条件や操作条件、構成物の寸法、重量などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な事項を採用している。
1 成形容器
2 金型
3 底部(成形容器)
4 側壁部(成形容器)
5 オス型
6 メス型
7 注入孔
8 凸状盛り上がり部
9 内コア
10 外コア(弾性体金型)
11 底部(外コア)
12 開孔
13 柱部
20 凸部
22 内面キャビ(弾性体金型)
23 膜材
C 空洞部
M 溶融樹脂
S 内部空間

Claims (5)

  1. 成形容器の外側面を成形するメス型と、先端部に弾性体からなる弾性体金型が外嵌し且つ前記成形容器の内側面を形成するオス型とを有し、前記オス型をメス型に嵌まり込ませた上で、両型の間に形成される内部空間に溶融樹脂を注入することで成形容器を製造する金型であって、
    前記溶融樹脂が前記内部空間に注入された際に、前記溶融樹脂の注入圧により、前記弾性体金型の一部がオス型に向けて凹状に弾性変形可能に構成されており、
    前記弾性体金型は、オス型に向けて凹状に弾性変形可能とする空洞部を、当該弾性体金型の内側面であって且つ外嵌する前記オス型に対面する部位に備えていて、
    前記弾性体金型は、当該弾性体金型の内側部に設けられた複数の柱部を有しており、一の柱部と当該柱部に隣接する他の柱部との間に形成された空間が前記空洞部とされている
    ことを特徴とする成形容器の金型。
  2. 成形容器の外側面を成形するメス型と、前記成形容器の内側面を形成するオス型とを有し、前記オス型をメス型に嵌まり込ませた上で、両型の間に形成される内部空間に溶融樹脂を注入することで成形容器を製造する金型であって、
    前記メス型には、当該メス型の内部面を覆うように弾性体金型が内嵌しており、
    前記溶融樹脂が前記内部空間に注入された際に、前記溶融樹脂の注入圧により、前記弾性体金型の一部がメス型に向けて凹状に弾性変形可能に構成されていて、
    前記弾性体金型は、前記メス型に向けて凹状に弾性変形可能とする空洞部を、当該弾性体金型の外側面であって且つ内嵌する前記メス型に対面する部位に備えていて、
    前記弾性体金型は、当該弾性体金型の外側部に設けられた複数の柱部を有しており、一の柱部と当該柱部に隣接する他の柱部との間に形成された空間が前記空洞部とされている
    ことを特徴とする成形容器の金型。
  3. 前記弾性体金型において、柱部が配設された面とは反対側の面に、成形容器の表面に貼布される膜材が貼り付けられている
    ことを特徴とする請求項に記載の成形容器の金型。
  4. 前記弾性体金型において、柱部が配設された面とは反対側の面に、成形容器の表面に貼
    布される膜材が貼り付けられている
    ことを特徴とする請求項に記載の成形容器の金型。
  5. 請求項1~のいずれかに記載された金型を用いて、前記弾性体金型の弾性変形に対応した凹凸模様が備えられた成形容器を製造することを特徴とする成形容器の製造方法。
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JPS5987926U (ja) * 1983-06-20 1984-06-14 株式会社吉野工業所 合成樹脂製胴部大径容器の射出成形用の外嵌コア
JP2001225360A (ja) * 2000-02-18 2001-08-21 Sony Disc Technology Inc ディスク基板の成形装置及び成形方法
CN207549287U (zh) * 2017-12-01 2018-06-29 佛山市顺德区弘安电器有限公司 一种具有新型定位结构的玻璃嵌塑注塑模具

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