JP7179579B2 - 長尺材の躯体支持構造 - Google Patents
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Description
このような場合、長尺材は、戸体の開閉に支障を来さないよう面状部に対して予め設定される姿勢である垂直姿勢(鉛直姿勢)に設ける必要がある。ところで長尺材は、前記面状部に直接取付けるものや、上下両端縁部を天井側、床側に取付けるもの等があるが、このような長尺材の中には、前後方向(トイレブースである場合には出入り方向)に開閉揺動する開き戸方式の戸体の戸尻側端縁部を開閉自在に支持する(取付ける、蝶着する)ものがある。この場合、長尺材には、戸体の荷重(重量)が出入り口の左右方向内方に向けて働くことになり、そのため長尺材は、左右方向内側に倒れ込まないよう強固に躯体側に支持することが要求される。そこでこのような長尺材については、該長尺材の中間部位から面状部に螺入した螺子体を介して支持する構成にし、これにより長尺材を前記要求される強度を備えたものにすることが提唱されている。
その一方で、前記面状部は、見た目では判断つかないことが多いが垂直面でなかったり、平面(平滑)でない仕上がり状態で施工されることがあり、このような面状部に長尺材を突き当てる状態でそのまま支持すると、該長尺材は、面状部に沿う状態での支持になって予め要求される(設計上要求される)垂直姿勢での支持ができず、戸体の円滑な開閉に支障を来すことがある。
そこでこのような場合を考慮して、長尺材の中間部位を螺子体を介して躯体側に支持するさいに、長尺材と前記面状部にのあいだに隙間(チリ、間隙)を存する状態で螺子体を介して支持せしめる構成にすることが試みられるが、このような施工をするとき、長尺材と面状部とのあいだに前記隙間があるため、螺子体の締め込み過ぎが発生し、これにより、長尺材を垂直姿勢(垂直状)になるよう躯体側に支持することに支障を来してしまうことがある。
これに対応するため、長尺材を面状部に支持するにあたり、長尺材を第一、第二部材からなる分割型とし、面状部に取付けられる(固定される)第一部材に対して上下方向に隙間を存して螺入した複数(少なくとも二本)の螺子体を、螺子頭同士の位置を結ぶ直線が垂直状となるよう調整し、この調整した状態で、第二部材を螺子頭に突き当てる状態で第一部材に固着する構成にし、これにより長尺材を躯体側面状部の仕上がり状態に影響されることなく垂直状に取付けることができるようにしたものが提唱されている(特許文献1参照。)。
請求項2の発明は、調整螺子は、パネル体が支持される躯体側から第一フレーム材に螺入される皿螺子であり、調整螺子の端縁となる螺子頭を前記面状部側に突き当てることでパネル体の垂直姿勢の調整がなされることを特徴とする請求項1記載の長尺材の躯体支持構造である。
請求項3の発明は、調整螺子は、第二フレーム材を貫通したものが第一フレーム材に螺入されるものであり、調整螺子の端縁となる螺子部先端を前記面状部側に突き当てることでパネル体の垂直姿勢の調整がなされることを特徴とする請求項1記載の長尺材の躯体支持構造である。
請求項4の発明は、面状部にはパネル体側が開口した凵字形のレール材が設けられ、第一フレーム材は、面状部側が開口した凹溝状部をし、該凹溝状部に、前記レール材に嵌合してパネル体の前後方向の振れ止めをする振れ止め材が設けられたものであり、調整螺子は、第一フレーム材、振れ止め材に螺入し、端縁がレール材の溝底片部を介して面状部側に突き当てられることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1記載の長尺材の躯体支持構造である。
しかも長尺物が、左右に第一、第二フレーム材を有した上下方向に長いパネル体である場合に、パネル体は、第二フレーム材を貫通して第一フレーム材に至った螺子体を用いて躯体側への支持がなされることになる一方で、調整螺子は、第一フレーム材に螺入調整すればよいことになり、この結果、調整螺子の螺入作業が簡略化され作業性が向上する。
請求項2の発明とすることにより、調整螺子は、躯体側から螺入した皿螺子であって、平面状の螺子頭が面状部側に突き当てられることになって、螺子頭の突き当て状態が安定化し、精度の高いパネル体の面状部側への支持ができることになる。
請求項3の発明とすることにより、調整螺子は、第二フレームを貫通したものになるため、パネル体を面状部側に沿うようセットした状態でも螺入位置の調整ができることになって、施工の自由度が向上する。
請求項4の発明とすることにより、パネル体の前後方向の振れ止めをするため躯体側に設けられたレール材の溝底片部に調整螺子の端縁を突き当てることでよいことになって、面状部に凹凸があったとしても、該凹凸に影響されることなく調整螺子の螺入調整ができ、作業性が向上する。
尚、第二フレーム材9は、左右方向外方が開口したコ字形をしたもので構成されており、溝底片部9aの左右方向内側面には、前記支軸7、7aを取付けるため設けられるL字形をしたブラケット7bの取付け部位を補強するための補強金具9bが設けられている。
そしてこの場合に、調整螺子18は、螺子頭18aが、パネル体3の左右方向外端縁、つまり本実施の形態では、第一フレーム材(第二骨材14)10の左右方向外端縁(正確には表裏面板11、12の左右方向外端縁)から左右方向外方に向けて突出するよう設けられるが、この場合の突出量は、螺子頭18aを躯体側の面状部Y側であるレール材16の溝底片部16aに突き当てたとき、面状部Yの仕上がりに関係なく、前記隙間Xを存する状態でパネル体3が垂直方向を向くよう予め寸法設定されたものとなっている。
そして前述したように、パネル体3を壁部Wに螺子体17を用いて躯体側に支持する場合、螺子体17を螺入していくと、螺子頭18aが溝底片部16aに突き当った突っ張り状態になって螺子体17のこれ以上の螺入が規制(制限)され、これによってパネル体3は、螺子体17による捻じ込み過ぎがなく、予定される垂直姿勢となった状態での取付け支持ができるようになっている。
しかもこのようにパネル体3の捻じ込みすぎ防止を行うにあたり、調整螺子18が螺入する第一フレーム材10自体は、従来のように二分割されることなく単品として用いることができるになって、部品点数の低減が図れると共に、施工管理も簡略されることになる。
因みに、調整螺子18の第一フレーム材10への螺入について、本実施の形態では、第二骨材14、振れ止め材15が一体化されているため、該第二骨材14、振れ止め材15の溝底片部14a、15aに螺入するものとしたが、何れか一方、つまり振れ止め材15については遊嵌し、第二骨材14にのみ螺入するもの、あるいはその逆の螺入構造としても実施することができる。
また、長尺材が、前後方向の振れ止めを必要としないものにおいては、振れ止め材15、レール材16が設けられないものとして実施することができ、この場合、調整螺子は、第一フレーム材10(本実施の形態では第二骨材14)に螺入し、端部が面状部に直接突き当てられることになる。
この場合に、表面板11の見込み面に、調整螺子18の螺入調整をするための貫通孔11bが設けられたものになる。
因みに、前記第二の実施の形態の第一フレーム材10のように第一、第二骨材13、14を用いて構成されているものでは、調整螺子18を、第一骨材13を貫通して第二骨材14に螺入するようにしたものに限定されず、第一骨材13に螺入し、螺子部18bが第二骨材14を貫通するようにしても実施できることはいうまでもない。
3 パネル体
6 戸体
9 第二フレーム材
9a 溝底片部
9c 貫通孔
10 第一フレーム材
13 第一骨材
13a 溝底片部
13b 貫通孔
14 第二骨材
14a 溝底片部
14c 貫通孔
15 振れ止め材
15a 溝底片部
16 レール材
16a 溝底片部
17 螺子体
18 調整螺子
18a 螺子頭
18b 螺子部
X 隙間
Y 面状部
Claims (4)
- 躯体側の面状部に沿う状態で配される長尺材を、螺子体を介して躯体側に支持するにあたり、該長尺材に螺入せしめた少なくとも二つ以上の調整螺子が、該調整螺子の端縁が前記面状部側に突き当てられることで、長尺材と面状部とのあいだに隙間を有する状態で長尺材が予め設定される支持姿勢になるよう螺入調整されたものであり、
長尺材は上下方向に長いパネル体であって、該パネル体は、左右に第一フレーム材と第二フレーム材とを備え、第二フレーム材を貫通して第一フレーム材に至った螺子体を躯体側に螺入することでパネル体の躯体側への支持がなされるものであり、調整螺子は、第一フレーム材に螺入され、該調整螺子の端縁を前記面状部側に突き当てることで垂直状の支持姿勢になるよう螺入調整されていることを特徴とする長尺材の躯体支持構造。 - 調整螺子は、パネル体が支持される躯体側から第一フレーム材に螺入される皿螺子であり、調整螺子の端縁となる螺子頭を前記面状部側に突き当てることでパネル体の垂直姿勢の調整がなされることを特徴とする請求項1記載の長尺材の躯体支持構造。
- 調整螺子は、第二フレーム材を貫通したものが第一フレーム材に螺入されるものであり、調整螺子の端縁となる螺子部先端を前記面状部側に突き当てることでパネル体の垂直姿勢の調整がなされることを特徴とする請求項1記載の長尺材の躯体支持構造。
- 面状部にはパネル体側が開口した凵字形のレール材が設けられ、第一フレーム材は、面状部側が開口した凹溝状部をし、該凹溝状部に、前記レール材に嵌合してパネル体の前後方向の振れ止めをする振れ止め材が設けられたものであり、調整螺子は、第一フレーム材、振れ止め材に螺入し、端縁がレール材の溝底片部を介して面状部側に突き当てられることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1記載の長尺材の躯体支持構造。
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JP2018159231A (ja) | 2017-03-23 | 2018-10-11 | 三和シヤッター工業株式会社 | パネル体の連結構造 |
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