JP7179051B2 - 少なくとも1つの物体の位置を決定するための検出器 - Google Patents

少なくとも1つの物体の位置を決定するための検出器 Download PDF

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Description

本発明は、少なくとも1つの物体の位置を決定するための検出器および方法に関する。本発明は、さらにユーザとマシンとの間で少なくとも1つの情報項目を交換するためのヒューマンマシンインターフェース、娯楽装置、追跡システム、カメラ、走査システムと検出器装置のさまざまな用途に関する。本発明による装置および方法は、特に、例えば日常生活、ゲーミング、交通技術、製造技術、セキュリティ技術、例えば美術、ドキュメンテーション用または技術目的のデジタル写真またはビデオ写真などの写真撮影、医療技術または科学の様々な分野において採用され得る。さらに、本発明は、特に、例えば建築、計測学、考古学、芸術、医学、工学または製造の分野で物体または情景の奥行きプロファイルを生成するためなど、1つまたは複数の物体および/または情景を走査するために使用することができる。ただし、他の適用も可能である。
光学3Dセンシング方法は、一般に、バイアス光源または反射測定対物体を用いて多重反射を引き起こす環境の場合に、信頼性のない結果を決定することがある。さらに、3Dセンシング法、例えば構造化光またはステレオカメラを用いた三角測量法のようなイメージング機能を有する3Dセンシング法は、対応問題を解決するための計算能力の高い要求にしばしば悩まされる。必要な計算能力は、換気要件または防水ハウジングの熱除去の困難さと、特にモバイル装置での電力消費のためにプロセッサまたはフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)の高いコスト、さらに測定の不確実性をもたらす可能性がある。計算能力に対する高い要求は、リアルタイムアプリケーション、高フレームレート、または毎秒25フレームの標準的なビデオ速度フレームレートでさえも実現することを不可能にする場合がある。
三角測量撮像方法を使用する多数の光学装置が、従来技術から知られている。例えば、構造化光法やステレオ法が知られている。例えば、2つのカメラを固定された相対配向で使用するパッシブステレオ方式や、追加のライトプロジェクタを使用するアクティブステレオ方式などが使用されている。別の例は、固定された相対配向の1つのライトプロジェクタと1つのカメラが使用されるライトアプローチがある。三角測量により深度画像を決定するためには、まず対応問題を解決する必要がある。したがって、パッシブステレオカメラ技術では、十分に対応する特徴点を両方のカメラビューで識別しなければならない。構造化光アプローチでは、事前に記憶された擬似ランダム光パターンと投影された擬似ランダム光パターンとの間の対応が決定されなければならない。これらの対応問題のロバストな解決のために、計算画像アルゴリズム、例えば投影点パターン内の点の数で近似的に二次関数的にスケーリングするアルゴリズムなどが使用されなければならない。例えば、固定された相対距離を有する2つの検出器を含むステレオシステムを使用する構造化された光方法では、光源は、点、擬似ランダム、ランダム、非周期的または不規則な点パターンなどのパターンを投影する。各検出器は、反射パターンの画像を生成し、画像解析タスクは、2つの画像内の対応する特徴を識別することである。固定された相対位置により、2つの画像のうちの1つにおいて選択された対応する特徴点は、他方の画像におけるエピポーラ線に沿って存在する。しかし、いわゆる対応問題を解決することは難しい可能性がある。ステレオおよび三角測量システムでは、エピポーラ線に沿ったすべての特徴点の距離は、互い間で合理的に対応しなければならない。対応決定は次々を行うことはできない。1つの対応が間違っている場合は、これは他の特徴点に不可視性などの影響を及ぼす。これは通常、2次スケーリング評価アルゴリズムをもたらす。
例えば、US2008/0240502A1およびUS2010/0118123A1は、スポットの固定パターンを有する単一の透明体を含む照射アセンブリを含む、物体をマッピングするための装置を記載している。光源は、パターンを物体上に投影するように、光放射によって単一の透明体を透過照射する。イメージ取込アセンブリは、単一の透明体を使用して物体に投影されたパターンの画像を取り込む。プロセッサは、画像取込アセンブリによって取り込まれた画像を処理して、物体の3次元マップを再構成する。
US2008/118143A1は、複数の別個の識別可能な特徴タイプを有する2次元コード化光パターンを使用して静止または移動物体の3次元形状を決定するための画像を取得する方法および装置を記載している。コード化された光パターンは、識別可能な特徴タイプのそれぞれが、識別可能なエピポーラ線の予め定義されたセクション上に多くとも1回現れるように、物体上に投影される。物体の画像が取込まれ、反射特徴タイプが、捕捉された画像内の既知のエピポーラ線上のそれらの位置とともに抽出される。参照座標からのエピポーラ線に沿った反射特徴タイプの変位は、空間内の対応する3次元座標を決定し、したがって、任意の時点における物体の形状の3Dマッピングまたはモデルを決定する。
US2009/066929A1は、ステレオカメラで距離画像を作成するための点の対応の確立について記載している。情景は2度照射され、そこではランダムまたは擬似ランダムパターンで少なくとも1回照射される。両方のカメラについて、照射ごとに画像が撮影され、輝度の商がピクセル単位で計算される。対応は、異なるカメラのエピポーラ線上のピクセルの商の比較に基づいて確立される。照射パターンは、エピポーラ線に沿って高度に変調されることが好ましい;エピポーラ線に対して横または斜めに、それは変調されないか、またはわずかに変調されるだけである。照射には、投影ユニットが使用され、該投影ユニットは好ましい配置で2つの重ね合わされた格子パターン、それらは少なくとも1つが擬似ランダムに変化する互いへの距離があり、そして2つの近く隣接する光源を有し、それらの光源は前記格子を透過照射し、それによって異なる擬似ランダムパターン、特にモアレパターンを生成する。
上述の装置および検出器によって示される利点にもかかわらず、いくつかの技術的課題が残っている。このように、使用した評価アルゴリズムは、厳しいコスト要因である高い計算能力を必要とする。さらに、必要とされる計算リソースのエネルギー消費と熱生成のために、計算要求は屋外とモバイル応用におけるそのような3Dセンサ法の使用を制限する。
US2008/0240502A1 US2010/0118123A1 US2008/118143A1 US2009/066929A1
したがって、本発明の目的は、既知の装置および方法の上述の技術的課題に対面した装置および方法を提供することである。具体的には、本発明の目的は、好ましくは、技術的な労力が少なく、技術リソースとコストの観点からの要件が低く、空間内の物体の位置を確実に決定することができる装置および方法を提供することである。
この問題は、独立特許請求の範囲の特徴を有する発明によって解決される。個々にまたは組み合わせて実現することができる、本発明の有利な展開は、従属請求項および/または以下の明細書および詳細な実施形態において提示される。
以下で使用される場合、「有する」、「備える」、または「含む」という用語、またはそれらの任意の文法上の変形は、非排他的な形で使用される。したがって、これらの用語は、これらの用語によって導入された特徴に加えて、この文脈で記載された実体以外には特徴が存在しない状況と、1つまたは複数のさらなる特徴が存在する状況とを指すことができる。一例として、「AはBを有する」、「AはBを備える」または「AはBを含む」という表現は、AにはB以外に他の要素が存在しない状況(すなわち、Aは単独でかつ排他的にBからなるという状況)と、実体AにはBに加えて、要素C、要素CおよびD、さらに他の要素など、1つ以上のさらなる要素が存在する状況を提示することができる。
さらに、特徴または要素が1回または複数回存在する可能性があることを示す用語「少なくとも1つ」、「1つまたは複数」、または同様の表現は、通常、それぞれの特徴または要素を導入するときに1回のみ使用されることに留意されたい。以下では、ほとんどの場合、それぞれの特徴または要素を参照するときに、「少なくとも1つ」または「1つまたは複数」という表現は、それぞれの特徴または要素が1回以上存在する可能性があるという事実にかかわらず、繰り返されない。
さらに、以下において使用されているように、「好ましくは」、「より好ましくは」、「特に」、「さらに詳細には」、「具体的には」、「より具体的には」という用語、または、同様の用語は、代替的な可能性を制限することなく、任意の特徴と共に使用される。したがって、これらの用語によって導入される特徴は任意の特徴であり、特許請求の範囲を如何なる意味でも限定することを意図するものではない。当業者が認識するように、本発明は代替的な特徴を使用することによって実行されてよい。同様に、「本発明の実施形態において」という表現または同様の表現によって導入される特徴は、本発明の代替的な実施形態にいかなる制限を課すことなく、また本発明の範囲に関していかなる制限を課すことなく、また、そのようにして導入される特徴を本発明の他の任意の特徴または非任意の特徴を組み合わせることの可能性に関していかなる制限を課すことなく、任意の特徴であることを意図している。
本発明の第1の態様では、少なくとも1つの物体の位置を決定するための検出器が開示されている。本明細書で使用されるとき、「物体」という用語は、少なくとも1つの光ビームを放射する点または領域を指す。光ビームは物体から、例えば、物体および/または光ビームを発する物体に一体化または取り付けられた少なくとも1つの照射源によって発してもよく、あるいは異なる照射源から、例えば、物体を直接または間接的に照射する照射源から生じてもよく、光ビームは物体によって反射または散乱される。本明細書で使用される場合、「位置」という用語は、空間内の物体および/または物体の少なくとも一部の配置および/または方向に関する少なくとも1つの情報項目を指す。したがって、少なくとも1つの情報項目は、物体の少なくとも1つの点と少なくとも1つの検出器との間の少なくとも1つの距離を意味することができる。以下でさらに詳細に説明するように、距離は、縦方向座標であってもよく、または物体の点の縦方向座標を決定するのに寄与するものでよい。追加的にまたは代替的に、物体および/または物体の少なくとも一部の位置および/または方向に関する1つまたは複数の他の情報項目を決定することができる。一例として、さらに、物体および/または物体の少なくとも1つの一部の少なくとも1つの横方向座標を決定することができる。したがって、物体の位置は、物体および/または物体の少なくとも一部の縦方向座標を意味し得る。追加的にまたは代替的に、物体の位置は、物体および/または物体の少なくとも一部の横方向座標を意味し得る。追加的にまたは代替的に、物体の位置は、空間における物体の方向を示す、物体の少なくとも1つの方向の情報を意味し得る。
検出器は:
― 各光センサが感光領域を有している光センサのマトリックスを備えた少なくとも1つのセンサ要素であって、各光センサは物体から検出器に伝播する反射光ビームによって、それぞれの感光領域の照射に応答して少なくとも1つのセンサ信号を生成するように設計され、少なくとも1つの反射画像を決定するように適合された少なくとも1つのセンサ要素と;
― 少なくとも1つの評価装置であって、反射画像の少なくとも1つの反射特徴を選択するように適合され、センサ信号からの結合信号Qを評価することにより、反射画像の選択された反射特徴の少なくとも1つの縦方向領域を決定するように構成され、前記縦方向領域に対応する少なくとも1つの参照画像内の少なくとも1つの変位領域を決定するように適合され、選択された反射特徴を変位領域内の少なくとも1つの参照特徴とマッチングさせるように適合された少なくとも1つの評価装置と、
を有している。
本明細書で使用されるとき、「センサ要素」という用語は、一般に、少なくとも1つのパラメータを感知するように構成された装置または複数の装置の組み合わせを指す。この場合、パラメータは具体的には光学パラメータであり得、センサ要素は具体的には光センサ要素であり得る。センサ要素は一体として、単体の装置として、またはいくつかの装置と組み合わせて形成されてもよい。本明細書でさらに使用されるように、「マトリックス」という用語は、一般に、所定の幾何学的順序での複数の要素の配置を指す。マトリックスは、以下にさらに詳細に概説されるように、具体的には、1つまたは複数の行および1つまたは複数の列を有する矩形のマトリックスであり得るか、またはそれを含み得る。行と列は具体的には矩形に配置することができる。しかしながら、矩形以外の配置のような他の配置も可能であることを概説しなければならない。一例として、円形配置もまた可能であり、その場合、要素は中心点の周りに同心円または楕円に配置される。例えば、マトリックスはピクセルの単一の行であってもよい。他の配置も可能である。
マトリックスの光センサは、具体的には、サイズ、感度、および他の光学的、電気的および機械的特性のうちの1つまたは複数において等しくてもよい。マトリックスの全ての光センサの感光領域は、具体的には、共通平面に配置されてもよく、物体から検出器まで伝播する光ビームが共通平面に光スポットを生成することができるように、共通平面は物体に面しているのが好ましい。
本明細書で使用されるように、「光センサ」は、一般に、光ビームを検出するための感光装置を指し、例えば、照射および/または少なくとも1つの光ビームによって発生した光スポットを検出するための感光装置を指す。本明細書でさらに使用されるように、「感光領域」は、一般に、少なくとも1つの光ビームによって外部から照射され得る光センサのエリアを指し、その照射に応答して少なくとも1つのセンサ信号が生じる。感光領域は、具体的には、それぞれの光センサの表面に配置されてもよい。しかしながら、他の実施形態も可能である。本明細書で使用するとき、「それぞれ少なくとも1つの感光領域を有する少なくとも2つの光センサ」という用語は、各々が1つの感光領域を有する2つの単一の光センサを伴う構成を指し、および、少なくとも2つの感光領域を有する1つの組み合わされた光センサを伴う構成を指す。したがって、「光センサ」という用語はさらに、1つの出力信号を生成するように構成された感光装置を指すのに対し、本明細書では、2つ以上の出力信号を生成するように構成された感光装置、例えば少なくとも1つのCCDおよび/またはCMOS装置は、2つ以上の光センサを指す。以下にさらに詳細に概説するように、各光センサは、例えば、照射され得る正確に1つの感光領域を提供することによって、正確に1つの感光領域がそれぞれの光センサに存在するように具体化することができ、照射に応答して、光センサ全体に対して正確に1つの均一なセンサ信号が生成される。したがって、各光センサは、単一エリア光センサであり得る。しかしながら、単一領域光センサの使用は、検出器の構成を特に簡単かつ効率的にする。したがって、一例として、市販の光センサ、例えば各々が正確に1つの感光領域を有する市販のシリコンフォトダイオードが構成に使用され得る。しかしながら、他の実施形態も可能である。したがって、一例として、本発明の文脈において、2つ、3つ、4つ、または4つより多くの光センサと見なされる、2つ、3つ、4つ、または4つより多くの感光領域を含む光学装置が使用され得る。一例として、光学装置は感光領域のマトリックスを含むことができる。したがって、一例として、光センサは、ピクセル化光学装置の一部であるかまたはそれを構成することができる。一例として、光センサは、ピクセルのマトリックスを有する少なくとも1つのCCDおよび/またはCMOS装置の一部であるかまたはそれを構成することができ、各ピクセルは感光領域を形成する。
上記で概説したように、光センサは、具体的には光検出器、好ましくは無機光検出器、より好ましくは無機半導体光検出器、最も好ましくはシリコン光検出器であるか、それらを含むことができる。具体的には、光センサは、赤外線スペクトル範囲において感光性であり得る。マトリックスの全ての光センサ、またはマトリックスの少なくとも一群の光センサは具体的には同一であってもよい。マトリックスの同一の光センサの一群は、具体的には異なるスペクトル範囲に対して提供されてもよく、または全ての光センサはスペクトル感度に関して同一であってもよい。さらに、光センサは、大きさが同一でもよく、および/またはそれらの電子的または光電子的特性に関して同一でもよい。
具体的には、光センサは、赤外線スペクトル範囲、好ましくは780nmから3.0マイクロメートルの範囲で感度がある無機フォトダイオードであってもよく、またはそれを含んでもよい。具体的には、光センサは、近赤外領域の部分において感度があり、シリコンフォトダイオードが特に適用可能である700nmから1000nmの範囲内で感度があり得る。光センサに使用できる赤外線光センサは、Hamamatsu Photonics Deutschland GmbHから市販されているD-82211 Herrsching am Ammersee、Germanyの赤外線光センサのような市販の赤外線光センサでよい。したがって、一例として、光センサは、固有の光起電型の少なくとも1つの光センサ、より好ましくはGeフォトダイオード、InGaAsフォトダイオード、拡張InGaAsフォトダイオード、InAsフォトダイオード、InSbフォトダイオード、HgCdTeフォトダイオード、からなる群から選択される少なくとも1つの半導体フォトダイオードを含み得る。追加的にまたは代替的に、光センサは、外因性光起電型の少なくとも1つの光センサ、より好ましくはGe:Auフォトダイオード、Ge:Hgフォトダイオード、Ge:Cuフォトダイオード、Ge:Znフォトダイオード、Si:Gaフォトダイオード、Si:Asフォトダイオードなる群から選択される少なくとも1つの半導体フォトダイオードを含み得る。追加的または代替的に、光センサは、少なくとも1つのボロメータ、好ましくはVOボロメータおよびアモルファスSiボロメータからなる群から選択されるボロメータを含み得る。
マトリックスは独立した光センサから構成されてもよい。したがって、無機フォトダイオードのマトリックスを構成することができる。しかしながら、代替的に、市販のマトリックス、例えばCCD検出器チップなどのCCD検出器、および/またはCMOS検出器チップなどのCMOS検出器のうちの1つまたは複数などを使用することができる。
したがって、一般に、検出器の光センサは、センサアレイを形成してもよく、またはセンサアレイの一部、例えば上述のマトリックスであってもよい。したがって、一例として、検出器は、光センサのアレイ、例えばm、nが独立した正の整数であり、m行およびn列を有する矩形のアレイを含むことができる。好ましくは、2つ以上の列および2つ以上の行が与えられ、すなわち、n>1、m>1である。したがって、一例として、nは2から16以上であり得、mは2から16以上であり得る。好ましくは、行数と列数との比は1に近い。一例として、nおよびmは、例えばm/n=1:1、4:3、16:9、または同様のものを選択することによって、例えば0.3≦m/n≦3となるようになど選択することができる。一例として、アレイは、m=2、n=2またはm=3、n=3などを選択することによるなど、等しい数の行および列を有する正方形のアレイであってもよい。
マトリックスは具体的には少なくとも1行、好ましくは複数の行および複数の列を有する矩形のマトリックスであり得る。一例として、行および列は、本質的に垂直に方向付けされてもよく、ここで、用語「本質的に垂直」に関しては、上記で与えられた定義を参照することができる。したがって、一例として、20°未満、具体的には10°未満、さらには5°未満の許容誤差が許容可能であり得る。広範囲の視野を提供するために、マトリックスは具体的には少なくとも10行、好ましくは少なくとも50行、より好ましくは少なくとも100行を有することができる。同様に、マトリックスは少なくとも10列、好ましくは少なくとも50列、より好ましくは少なくとも100列を有することができる。マトリックスは少なくとも50個の光センサ、好ましくは少なくとも100個の光センサ、より好ましくは少なくとも500個の光センサを含み得る。マトリックスは、マルチメガピクセル範囲内のいくつかのピクセルを含み得る。しかしながら、他の実施形態も可能である。したがって、上で概説したように、軸方向の回転対称性が予想される構成では、ピクセルとも呼ばれ得るマトリックスの光センサの円形配置または同心配置が好ましい場合がある。
好ましくは、センサ要素は検出器の光軸に対して本質的に垂直に方向付けられてもよい。また、「本質的に垂直」という用語に関しては、上記の定義および許容誤差を参照することができる。光軸は、直線的な光軸であってもよく、1つ以上の偏向要素を使用することにより、および/または1つ以上のビームスプリッタを使用することにより、曲げられていても、分割されていてもよく、本質的に垂直な方向付けとは、後者においては、光学セットアップのそれぞれの分岐またはビーム経路内の局所的な光軸を指し得る。
反射光ビームは物体から検出器に向かって伝播する場合がある。以下にさらに詳細に概説するように、反射光ビームは、物体から発する場合もあれば、あるいは、物体を直接または間接的に照射する照射源からなど、照射源から発する場合もあり、光ビームは物体によって反射または散乱され、それによって少なくとも部分的に検出器に向けられる。検出器は能動的および/または受動的な照射シナリオで使用されてよい。例えば、少なくとも1つの照射源は物体を照射するように適合されてもよく、例えば、光ビームを反射する物体に光ビームを向けることによって物体を照射するように適合されてもよい。照射源は、少なくとも1つのマルチビーム光源であり得るか、またはそれを含み得る。例えば、照射源は、少なくとも1つのレーザ源と1つ以上の回折光学要素(DOE)とを含み得る。追加的にまたは代替的に、検出器は、少なくとも1つの周囲光源からなど、情景にすでに存在する放射線を使用してもよい。
反射光ビームは、具体的には、センサ信号が発生する少なくとも1つの光センサの感光領域よりも光ビームの幅が大きいことにより、中心信号が発生する少なくとも1つの光センサが光ビーム内に完全に配置されるように、反射光ビームが、中心信号が生成される少なくとも1つの光センサに完全に照射することができる。反対に、好ましくは、反射光ビームは、光スポットが完全にマトリックス内に配置されるように、具体的には、マトリックスよりも小さい光スポットをマトリックス全体上に作り出すことができる。この状況は、光ビームのフォースまたはデフォース効果を有する1つまたは複数の適切なレンズまたは要素を選択することによって、以下にさらに詳細に概説されるように、適切な転送装置を使用することなどにより、光学分野における当業者によって容易に調整され得る。本明細書でさらに使用されるように、「光スポット」は、一般に、光ビームによる物品、エリアまたは物体の可視または検出可能な円形または非円形の照射を指す。
本明細書でさらに使用されるように、「センサ信号」は、一般に、光ビームによる照射に応答して光センサによって、生成される信号を指す。具体的には、センサ信号は、少なくとも1つのアナログ電気信号および/または少なくとも1つのデジタル電気信号などの少なくとも1つの電気信号であり得るか、またはそれを含み得る。より具体的には、センサ信号は、少なくとも1つの電圧信号および/または少なくとも1つの電流信号であり得るかまたはそれらを含み得る。より具体的には、センサ信号は少なくとも1つの光電流を含み得る。さらに、生のセンサ信号を使用することができ、あるいは、検出器、光センサまたは任意の他の要素が、フィルタリングなどによる前処理のように、センサ信号を処理または前処理し、それによって、センサ信号としても使用できる二次センサ信号を生成する、ように適合されてよい。
感光領域は、具体的には物体に向けて方向付けされてもよい。本明細書で使用されるとき、「物体に向けて方向付けされる」という用語は、一般に、感光領域のそれぞれの表面が物体から完全にまたは部分的に見えるという状況を指す。具体的には、物体の少なくとも1つの点とそれぞれの感光領域の少なくとも1つの点との間の少なくとも1つの相互接続線は、0°以外の角度、例えば20°から90°、好ましくは80°から90°、例えば90°で、感光領域の表面要素と角度を形成してもよい。したがって、物体が光軸上または光軸の近くに位置するとき、物体から検出器に向かって伝播する光ビームは、光軸と本質的に平行であり得る。本明細書で使用されるとき、「本質的に垂直」という用語は垂直方向付けの状態を指し、例えば±20°以下の許容誤差、好ましくは±10°以下の許容誤差、より好ましくは±5°以下の許容誤差である。同様に、「本質的に平行」という用語は平行方向付けの状態を指し、例えば±20°以下の許容誤差、好ましくは±10°以下の許容誤差、より好ましくは±5°以下の許容誤差である。
本明細書で使用されるように、「光線(ray)」という用語は一般に、エネルギーの流れの方向を示す光の波面に対して垂直である線を指す。本明細書で使用されるように、「ビーム」という用語は一般に光線の集まりを指す。以下では、用語「光線」および「ビーム」は同義語として使用される。本明細書でさらに使用されるように、用語「光ビーム」は、一般に光量を指し、具体的には、本質的に同じ方向に進む光量であって、光ビームが拡張角または広がり角を有する可能性を含む。光ビームは空間的広がりを有することができる。具体的には、光ビームは、非ガウスビームプロファイルを有することができる。ビームプロファイルは台形ビームプロファイル;三角形ビームプロファイル;円錐形ビームプロファイル、からなる群から選択されてもよい。台形ビームプロファイルは、プラトー領域と少なくとも1つのエッジ領域とを有することができる。以下でさらに詳細に概説するように、光ビームは具体的にはガウス光ビームまたはガウス光ビームの線形結合であり得る。しかしながら、他の実施形態も可能である。転送装置は、ビームプロファイル、特にビームプロファイルの形状を調整、定義および決定することのうちの1つまたは複数のために構成されてもよい。
光センサは、紫外線、可視光、または赤外線のスペクトル範囲のうちの1つまたは複数で感度があり得る。具体的には、光センサは、500nmから780nm、最も好ましくは650nmから750nmまたは690nmから700nmの可視スペクトル範囲で感度があり得る。具体的には、光センサは、近赤外領域において感度があり得る。具体的には、光センサは、近赤外領域の部分において感度があり、シリコンフォトダイオードが特に適用可能である700nmから1000nmの範囲内で感度があり得る。光センサは、具体的には、赤外線スペクトル範囲、特に780nmから3.0マイクロメートルの範囲で感度があり得る。例えば、光センサは、それぞれ独立して、フォトダイオード、フォトセル、光伝導体(フォトコンダクター)、フォトトランジスタ、またはそれらの任意の組み合わせ、からなる群から選択される少なくとも1つの要素であり得るか、またはそれを含み得る。例えば、光センサは、CCDセンサ要素、CMOSセンサ要素、フォトダイオード、フォトセル、光伝導体、フォトトランジスタ、またはそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの要素であり得るかまたはそれを含み得る。他の任意の種類の感光要素を使用してもよい。以下にさらに詳細に概説されるように、感光要素は、一般に、完全にまたは部分的に無機材料から作られてもよく、および/または完全にまたは部分的に有機材料から作られてもよい。最も一般的には、以下にさらに詳細に概説されるように、商業的利用可能なフォトダイオードのような、例えば無機半導体フォトダイオードなどの1つまたは複数のフォトダイオードを使用することができる。
検出器は、三角測量および/または構造化光技術を使用することによって物体の少なくとも1つの距離情報を決定するように適合されてよい。三角測量または構造化光技術を使用する装置のような既知の3D感知装置では、対応問題のため、規則的、一定、または周期的なパターンは、各測定点を参照パターンの1つに割り当てなければならないため、適していない。
本明細書で使用される場合、「反射画像」という用語は、少なくとも1つの反射特徴を含む、光センサによって決定される画像を指す。本明細書で使用される場合、用語「反射特性」は、例えば、照射に応じて、少なくとも1つの照射特徴を有する物体によって生成される画像平面内の特徴を指す。反射画像は、少なくとも1つの反射特徴を含む少なくとも1つの反射パターンを含むことができる。本明細書で使用される場合、用語「照射特徴」は、物体を照射するように適合された少なくとも1つの周囲光源または少なくとも1つの照射源によって生成される少なくとも1つの任意の形状特徴を指す。本明細書中で使用される、「少なくとも1つの反射画像を決定する」という用語は、反射画像の撮像し、記録し、および生成のうちの1つまたは複数を指す。本明細書中で使用される、「少なくとも1つの反射特徴を選択する」という用語は、反射画像の少なくとも1つの反射特徴を識別し、決定し、選択することの1つまたは複数を指す。検出器は、結合信号からの反射画像の少なくとも1つの反射特徴に対する物体点の縦方向座標を決定するように適合されてよい。したがって、検出器は、反射画像の少なくとも1つの反射特徴を事前に分類するように適合され得る。これにより、三角形パターン、矩形パターン、六角形パターン、またはさらなる凸状傾斜を含むパターンなどの規則的および/または一定および/または周期的パターンを含む照射パターンを使用することが可能になる。照射パターンは、六角形パターンが好ましいように、面積当たり可能な限り多くの特徴を含んでよい。
評価装置は、反射特徴を識別するために少なくとも1つの画像解析および/または画像処理を実行するように適合されてもよい。画像解析および/または画像処理は、少なくとも1つの特徴検出アルゴリズムを使用することができる。画像解析および/または画像処理は、フィルタリング;少なくとも1つの関心領域の選択;センサ信号によって生成された像と少なくとも1つのオフセットとの間の差分画像の形成;センサ信号によって生成された像を反転させることによるセンサ信号の反転;異なる時間に前記センサ信号によって生成された像の間の差分画像の形成;バックグラウンド補正;カラーチャンネルへの分解;色相、彩度、および明度チャンネルへの分解;周波数分解;特異値分解;キャニーエッジ検出器の適用;ガウシアンフィルタのラプラス演算子の適用;ガウスフィルタの微分の適用;ソーベル演算子の適用;ラプラス演算子の適用;シャール演算子の適用;プレウィット演算子の適用;ロバーツ演算子の適用;キルシュ演算子の適用;ハイパスフィルタの適用;ローパスフィルタの適用;フーリエ変換の適用;ラドン変換の適用;ハフ変換の適用;ウェーブレット変換の適用;閾値処理;バイナリ画像の作成、のうちの1つまたは複数を含み得る。関心領域は、ユーザによって手動で決定されてもよく、または光センサによって生成された画像内の物体を認識することなどによって自動的に決定されてもよい。
評価装置は、センサ信号からの結合信号Qを評価することにより、反射画像の選択された反射特徴の少なくとも1つの縦方向領域を決定するように構成される。評価装置は、結合信号Qを評価することによって、選択された反射特徴の少なくとも1つの縦方向座標zを決定するように適合されてよく、ここで、縦方向領域は、縦方向座標zと誤差間隔(error interval)±εで与えられる。本明細書で使用される場合、「縦方向領域」と用語は、縦方向座標zおよび結合信号Qから縦方向座標を決定する測定不確実性±εによって定義される少なくとも1つの不確実性区間を指す。誤差εは、光センサの測定の不確かさ(不確実性)に依存する。光センサの測定の不確実性は、事前に決定および/または推定されてもよく、および/または評価装置の少なくとも1つのデータ記憶ユニットに蓄積されてもよい。例えば、誤差間隔は±10%、好ましくは±5%、より好ましくは±1%であり得る。本明細書で使用する場合、「結合信号Q」という用語は、センサ信号を結合することによって、特にセンサ信号を割算すること、センサ信号の倍数を割算すること、センサ信号の線形結合を割算すること、により生成される信号を指す。評価装置は、センサ信号の割算、センサ信号の倍数の割算、センサ信号の線形結合の割算のうちの1つまたは複数によって結合信号Qを導出するように構成され得る。評価装置は、縦方向領域を決定するために、結合信号Qと縦方向領域との間の少なくとも1つの所定の関係を使用するように構成されてもよい。例えば、評価装置は、以下の数1によって結合信号Qを導出するように構成され得る。
Figure 0007179051000001
ここで、xおよびyは横方向座標、AおよびA2はセンサ位置における反射光ビームの少なくとも1つのビームプロファイルの異なる領域、E(x,y,z)は物体距離zにおいて与えられるビームプロファイルを表す。エリアAとエリアAは異なる場合がある。特に、AとAは一致しない。本明細書で使用されるとき、「ビームプロファイル」という用語は、特に光ビームの伝播に対して垂直な少なくとも1つの平面における、光ビームの強度の空間分布に関する。ビームプロファイルは、光ビームの横方向強度プロファイルであってもよい。ビームプロファイルは、光ビームの断面であってもよい。ビームプロファイルは、台形ビームプロファイル;三角形ビームプロファイル;円錐形ビームプロファイル;ガウスビームプロファイルの線形結合、からなる群から選択されてもよい。一般に、ビームプロファイルは輝度L(z)とビーム形状S(x,y;z),E(x,y;z)=L・Sに依存する。したがって、結合信号を導出することにより、輝度値とは無関係に縦方向座標を決定することが可能になり得る。さらに、結合信号を使用することにより、物体の大きさとは無関係に距離zを決定することができる。したがって、結合信号は、物体の材料特性および/または反射特性および/または散乱特性とは無関係に、例えば、製造精度、熱、水、汚れ、レンズの損傷などによる光源の変化とは無関係に距離zを決定することを可能にする。
センサ信号のそれぞれは光ビームのビームプロファイルの少なくとも1つのエリアの少なくとも1つの情報を含み得る。本明細書で使用されるとき、用語「ビームプロファイルのエリア」とは、一般に、結合信号Qを決定するために使用されるセンサ位置におけるビームプロファイルの任意の領域を指す。感光領域は、第1のセンサ信号がビームプロファイルの第1のエリアの情報を含み、第2のセンサ信号がビームプロファイルの第2のエリアの情報を含むように配置されてもよい。ビームプロファイルの第1のエリアおよびビームプロファイルの第2のエリアは、隣接するエリアまたは重なり合う領域の一方または両方であり得る。ビームプロファイルの第1のエリアおよびビームプロファイルの第2のエリアは、エリアが一致しないことがある。
評価装置は、ビームプロファイルの第1のエリアおよびビームプロファイルの第2のエリアを決定および/または選択するように構成されてもよい。ビームプロファイルの第1のエリアは、本質的にビームプロファイルのエッジ情報を含み、ビームプロファイルの第2のエリアは、本質的にビームプロファイルの中心情報を含むことができる。ビームプロファイルは、中心、すなわちビームプロファイルの最大値および/またはビームプロファイルのプラトーの中心点および/または光スポットの幾何学中心、ならびに中心から延びる立ち下がりエッジを有し得る。第2の領域は断面の内側領域を含み、第1の領域は断面の外側領域を含み得る。本明細書で使用するとき、「本質的に中心情報」という用語は、一般に、中心情報の割合、すなわち中心に対応する強度分布の割合と比較すると、低い割合のエッジ情報、すなわち、エッジに対応する強度分布の割合を指す。好ましくは中心情報は10%未満のエッジ情報の割合を有し、より好ましくは5%未満のエッジ情報の割合を有し、最も好ましくは中心情報はエッジ内容を含まない。本明細書で使用するとき、「本質的にエッジ情報」という用語は、一般に、エッジ情報の割合と比較すると、中心情報の割合が低いことを指す。エッジ情報は、特に中心領域およびエッジ領域からのビームプロファイル全体の情報を含み得る。エッジ情報は、10%未満、好ましくは5%未満の中心情報の割合を有することができ、より好ましくは、エッジ情報は中心コンテンツを含まない。ビームプロファイルの少なくとも1つの領域は、それが中心に近いかまたは中心の周りにあり、本質的に中心情報を含む場合、ビームプロファイルの第2のエリアとして決定および/または選択され得る。ビームプロファイルの少なくとも1つのエリアが、それが断面の立ち下がりエッジの少なくとも一部を含む場合、ビームプロファイルの第1のエリアとして決定および/または選択され得る。例えば、断面の全エリアを第1エリアとしてもよい。ビームプロファイルの第1のエリアはエリアAであり得、ビームプロファイルの第2のエリアはエリアAであり得る。
第1のエリアAと第2のエリアAの他の選択も可能であり得る。例えば、第1のエリアはビームプロファイルの本質的に外側の領域を含み、第2のエリアはビームプロファイルの本質的に内側の領域を含み得る。例えば、2次元ビームプロファイルの場合、ビームプロファイルは左部分と右部分に分割されてもよく、第1のエリアはビームプロファイルの左側部分のエリアを本質的に含み、第2のエリアはビームプロファイルの右側部分のエリアを本質的に含み得る。
エッジ情報は、ビームプロファイルの第1のエリア内の光子の数に関する情報を含み得、中心情報は、ビームプロファイルの第2のエリア内の光子の数に関する情報を含み得る。評価装置は、ビームプロファイルの面積積分を決定するように適合されてもよい。評価装置は、第1のエリアの積分および/または加算によってエッジ情報を決定するように適合されていてもよい。評価装置は、第2のエリアの積分および/または加算によって中心情報を決定するように適合されていてもよい。例えば、ビームプロファイルは台形ビームプロファイルであり得、評価装置は台形の積分を決定するように適合され得る。さらに、台形ビームプロファイルを仮定することができる場合、エッジおよび中心信号の決定は、例えば、エッジの傾斜および位置ならびに中心のプラトーの高さの決定、および幾何学的考察によるエッジおよび中心信号の導出など台形ビームプロファイルの特性を利用する同等の評価によって置き換えられてもよい。
追加的にまたは代替的に、評価装置は、光スポットの少なくとも1つのスライスまたはカットから中心情報またはエッジ情報の一方または両方を決定するように適合されてもよい。これは、例えば、結合信号Q内の面積積分をスライスまたはカットに沿った線積分で置き換えることによって実現することができる。精度を向上させるために、光スポットを通るいくつかのスライスまたはカットを使用して平均化することができる。楕円形のスポットプロファイルの場合、いくつかのスライスまたはカットにわたって平均化すると、距離情報が改善される可能性がある。
一実施形態では、物体から検出器まで伝播する光ビームは、少なくとも1つの特徴点を含む少なくとも1つのパターンでセンサ要素を照射することができる。本明細書で使用されるとき、用語「特徴点」とは、パターンの少なくとも1つの少なくとも部分的に延在する特徴を指す。特徴点は、少なくとも1つの点、少なくとも1つの線、少なくとも1つのエッジ、からなる群から選択されてもよい。パターンは、例えば、少なくとも1つのパターンを含む照射パターンを有する少なくとも1つの光源による照射に応答して、物体によって生成されてもよい。Aは、光センサ上の特徴点の全エリアまたは完全なエリアに対応し得る。Aは、光センサ上の特徴点の中心エリアであり得る。中心エリアは一定値であり得る。中心エリアは、特徴点の全エリアと比較して小さくてもよい。例えば、円形の特徴点の場合、中心エリアは、特徴点の全半径の0.1から0.9まで、好ましくは全半径の0.4から0.6までの半径を有することができる。
例えば、物体から検出器まで伝播する光ビームは、少なくとも1つの線パターンで光センサを照らすことができる。線パターンは、例えば、少なくとも1つの線パターンを含む照射パターンを有する少なくとも1つの照射源による照射に応答して、物体によって生成されてもよい。Aは、光センサ上の、特に光センサの感光領域上の、線パターンの全線幅を有するエリアに対応し得る。光センサ上の線パターンは光センサ上の線幅が広くなるように、照射パターンの線パターンと比較して拡大および/または変位させることができる。特に、光センサが少なくとも2つの列を有するセンサ要素として配置される場合、光センサ上の線パターンの線幅はある列から別の列へと変化してもよい。Aは、光センサ上の線パターンの中心エリアであり得る。中心エリアの線幅は一定の値であり得、特に照射パターンの線幅に対応し得る。中心エリアは、全線幅に比べてより小さい線幅を有することができる。例えば、中心エリアは、全線幅の0.1から0.9まで、好ましくは全線幅の0.4から0.6までの線幅を有することができる。線パターンは光センサ上でセグメント化されてもよい。光センサのマトリックスの各列は線パターンの中心エリアの強度の中心情報および線パターンの中心エリアからさらに外側にエッジ領域まで広がる領域からの強度のエッジ情報を含み得る。
例えば、物体から検出器に伝播する光ビームは、少なくとも1つの点パターンでセンサ要素を照らすことができる。点パターンは、例えば、少なくとも1つのパターンを含む照射パターンを有する少なくとも1つの照射源による照射に応答して、物体によって生成されてもよい。Aは、光センサ上の点パターンの点の完全な半径を有するエリアに対応し得る。Aは、光センサ上の点パターンの点の中心エリアであってもよい。中心エリアは一定の値であってもよい。中心エリアは、全半径と比較して半径を有してもよい。例えば、中心エリアの半径は、全半径の0.1から0.9まで、好ましくは全半径の0.4から0.6までの半径を有することができる。
物体から検出器へ伝播する光ビームは、点パターンと線パターンの両方を含む反射パターンでセンサ要素を照らすことができる。線パターンおよび点パターンに加えてまたはその代わりに他の実施形態も可能である。
評価装置は、エッジ情報と中心情報を割算すること、エッジ情報と中心情報の倍数を割算すること、エッジ情報と中心情報の線形結合を割算すること、のうちの1つまたは複数によって結合信号Qを導出するように構成されてもよい。したがって、本質的には、光子比を本方法の物理的基礎として使用することができる。
例えば、評価装置は、センサ信号を評価するために、以下によって構成されてもよい。
a)最高のセンサ信号を有し、少なくとも1つの中心信号を形成する少なくとも1つの光センサを決定すること;
b)マトリックスの光センサのセンサ信号を評価し、少なくとも1つの和信号を形成すること;
c)中心信号と和信号を結合することによって少なくとも1つの結合信号を決定すること:および
d)結合信号を評価することによって、選択された特徴の少なくとも1つの縦方向座標zを決定すること。
例えばWO2012/110924A1またはWO2014/097181A1において説明されているように、通常、所定のまたは決定可能な関係が、光スポットのサイズ、例えば光スポットの直径、ビームウエストまたは同価直径と、光ビームが検出器に向かって伝播する物体の縦方向座標との間に存在する。この理論に束縛されることを望むものではないが、光スポットは、2つの測定変数:中心信号とも呼ばれる光スポットの中心または中心付近の小さな測定パッチで測定された測定信号、および中心信号の有無にかかわらず、光スポットにわたって積分された積分または和信号によって特徴付けられる。ビームが広げられたりフォーカスされたりしても変化しない特定の総出力を持つ光ビームの場合、和信号は光スポットのスポットサイズから独立している必要があり、したがって、少なくともそれぞれの測定範囲内において線形光センサが使用される場合、物体と検出器の間の距離から独立している必要がある。ただし、中心信号はスポットサイズに依存する。したがって、中心信号は通常、光ビームがフォーカスしているときに増加し、光ビームがデフォーカスしているときに減少する。このように、中心信号と和信号を比較することにより、光ビームによって生成される光スポットのサイズに関する情報項目、したがって物体の縦方向座標に関する情報項目が生成され得る。中心信号と和信号の比較は、一例として、中心信号と和信号から結合信号Qを形成することによって、および、縦方向座標と縦方向座標の導出のための結合信号の間の所定または決定可能な関係を使用することによって行うことができる。
光センサのマトリックスの使用は、複数の利点と利益が得られる。したがって、センサ要素上、例えば、センサ要素のマトリックスの光センサの感光領域の共通平面上などにおける光ビームによって生成される光スポットの中心は、物体の横方向の位置によって異なり得る。光センサのマトリックスを使用することにより、本発明による検出器は、これらの条件の変化に適応することができ、したがって、センサ信号を比較するだけで光スポットの中心を決定することができる。その結果、本発明による検出器は、それ自体で、中心信号を選択し、和信号を決定し、これらの2つの信号から、物体の縦方向座標に関する情報を含む結合信号を導き出すことができる。したがって、結合信号を評価することにより、物体の縦方向座標を決定することができる。このように、光センサのマトリックスの使用は、物体の位置に関して、特に物体の横方向の位置に関してかなりの柔軟性を提供する。
センサ信号を生成する少なくとも1つの光センサの横方向位置など、光センサのマトリックス上の光スポットの横方向位置は、追加の情報項目として使用することさえ可能であり、WO2014/198629A1に開示されているように、そこから物体の横方向位置に関する少なくとも1つの情報項目を導出することができる。追加的にまたは代替的に、以下にさらに詳細に概説されるように、本発明による検出器は、少なくとも1つの物体の縦方向座標に加えて、少なくとも1つの横方向座標を検出するための少なくとも1つの追加の横方向検出器を含み得る。
その結果、本発明によれば、「中心信号」という用語は、一般に、本質的にビームプロファイルの中心の情報を含む少なくとも1つのセンサ信号を指す。例えば、中心信号は、マトリックス全体またはマトリックス内の関心領域の光センサによって生成された複数のセンサ信号のうち最高のセンサ信号を有する少なくとも1つの光センサの信号であり得、関心領域は、マトリックスの光センサによって生成された画像内で事前に決定されているか、または決定可能であり得る。本明細書で使用されるとき「最高のセンサ信号」という用語は、局所的最大値または関心領域の最大値の一方または両方を指す。中心信号は、単一の光センサから発生する場合もあれば、または以下でさらに詳細に概説するように、光センサの一群から発生する場合があり、後者の場合、一例として、光センサの一群のセンサ信号は中心信号を決定するために、加算、積分、または平均され得る。中心信号が発生する光センサの一群は、例えば、最高のセンサ信号を有する実際の光センサから所定の距離よりも短い光センサなどの、隣接する光センサの一群でもよく、または最高のセンサ信号から所定の範囲内にあるセンサ信号を生成する光センサの一群でもよい。中心信号が発生する光センサの一群は、最大のダイナミックレンジを可能にするために、できるだけ大きく選択することができる。評価装置は、例えば最高のセンサ信号を有する光センサの周りの複数の光センサなどの複数のセンサ信号を積分することにより中心信号を決定するように適合されてよい。例えば、ビームプロファイルは台形ビームプロファイルであり得、評価装置は、台形の積分、特に台形のプラトーを決定するように適合され得る。
上記で概説したように、中心信号は一般に、光スポットの中心にある光センサからのセンサ信号などの、単一のセンサ信号であってよく、または、光スポットの中心にある光センサから生じるセンサ信号の組み合わせなど、複数のセンサ信号の組み合わせであっても、または前述の可能性の1つまたは複数によって導出されたセンサ信号を処理することによって導出された二次センサ信号であってもよい。中心信号の決定は、センサ信号の比較が従来の電子機器によってかなり簡単に実装されるため、電子的に実行され得るか、ソフトウェアによって完全にまたは部分的に実行され得る。具体的には、最高のセンサ信号;最高のセンサ信号から所定の許容範囲内にあるセンサ信号のグループの平均;最高のセンサ信号を有する光センサおよび隣接する光センサの所定のグループを含む光センサのグループからのセンサ信号の平均;最高のセンサ信号を有する光センサと隣接する光センサの所定のグループを含む光センサのグループからのセンサ信号の加算;最高のセンサ信号から所定の許容範囲内にあるセンサ信号のグループの加算;所定の閾値を超えるセンサ信号のグループの平均;所定の閾値を超えるセンサ信号のグループの加算;最高のセンサ信号を有する光センサと隣接する光センサの所定のグループを含む光センサのグループからのセンサ信号の積分;最高のセンサ信号から所定の許容範囲内のセンサ信号のグループの積分;所定の閾値を超えるセンサ信号のグループの積分、からなる群から選択され得る。
同様に、「和信号」という用語は、一般に、本質的にビームプロファイルのエッジ情報を含む信号を指す。例えば、和信号は、センサ信号を加算すること、センサ信号を積分すること、またはマトリックス全体またはマトリックス内の関心領域のセンサ信号を平均することによって導き出すことができ、関心領域はマトリックスの光センサによって生成された画像内で事前に決定されるか、または決定可能である。センサ信号を加算、積分、または平均する場合、センサ信号が生成される実際の光センサは、加算、積分、または平均から除外されるか、あるいは、加算、積分、または平均に含まれることがある。評価装置は、マトリックス全体またはマトリックス内の関心領域の信号を積分することにより和信号を決定するように適合されてもよい。例えば、ビームプロファイルは台形ビームプロファイルであってもよく、評価装置は台形全体の積分を決定するように適合されてもよい。さらに、台形ビームプロファイルが想定される場合、エッジおよび中心信号の決定は、例えば、エッジの傾斜および位置、中心プラトーの高さの決定、幾何学的な考慮によるエッジと中心信号の導出のような、台形ビームプロファイルの特性を利用した同等の評価に置き換えることができる。
同様に、中心信号とエッジ信号は、ビームプロファイルの円形セグメントなどのビームプロファイルのセグメントを使用して決定することもできる。例えば、ビームプロファイルは、ビームプロファイルの中心を通過しない割線または弦によって2つのセグメントに分割される。したがって、一方のセグメントには基本的にエッジ情報が含まれ、他方のセグメントには基本的に中心情報が含まれる。例えば、中心信号中のエッジ情報の量をさらに減らすために、中心信号からエッジ信号をさらに差し引くことができる。
追加的にまたは代替的に、評価装置は、光スポットの少なくとも1つのスライスまたはカットから中心情報またはエッジ情報の一方または両方を決定するように適合されてもよい。これは、例えば、結合信号Qの面積積分をスライスまたはカットに沿った線積分で置き換えることによって実現し得る。精度を向上させるために、光スポットのいくつかのスライスまたはカットを使用して平均化することができる。楕円形スポットプロファイルの場合、複数のスライスまたはカットを平均すると、距離情報が改善され得る。
結合信号は、中心信号と和信号とを組み合わせることによって生成される信号であってよい。具体的には、組み合わせは、中心信号と和信号との商またはその逆の商の形成;中心信号の倍数と和信号の倍数との商またはその逆の商の形成;中心信号の線形結合と和信号の線形結合との商またはその逆の商の形成、のうちの1つまたは複数を含み得る。追加的にまたは代替的に、結合信号は、中心信号と和信号との間の比較に関する少なくとも1つの情報項目を含む任意の信号または信号の組合せを含むことができる。
評価装置は、センサ信号間の少なくとも1つの既知の決定可能または既定の関係を使用することによって物体の少なくとも1つの縦方向座標zを決定するように構成される。特に、評価装置は、センサ信号から導出された商信号と縦方向座標との間の少なくとも1つの既知の、決定可能な、または所定の関係を使用することによって、少なくとも1つの座標zを決定するように構成される。
光センサの生のセンサ信号を評価またはそれから導出された二次センサ信号に使用することができる。本明細書で使用されるとき、「二次センサ信号」という用語は、一般に、例えば、フィルタリング、平均化、復調などによる、1つまたは複数の生の信号を処理することによって得られる、電子信号、より好ましくはアナログおよび/またはデジタル信号など信号を指す。したがって、画像処理アルゴリズムはマトリックスのセンサ信号全体からまたはマトリックス内の関心領域から二次センサ信号を生成するために使用され得る。具体的には、評価装置などの検出器は、光センサのセンサ信号を変換し、それによって二次光センサ信号を生成するように構成されることができ、評価装置は、二次光センサ信号を使用することによってステップa)~d)を実行するように構成される。センサ信号の変換は、具体的には、フィルタ処理;少なくとも1つの関心領域の選択;センサ信号によって生成された画像と少なくとも1つのオフセットとの間の差分画像の形成;センサ信号によって生成された画像を反転させることによるセンサ信号の反転;異なる時間にセンサ信号によって生成された画像間の差画像の形成;バックグラウンド補正;カラーチャンネルへの分解;色相と彩度と明度のチャンネルへの分解;周波数分解;特異値分解;キャニーエッジ検出器の適用;ラプラシアンガウシアンフィルタの適用;差分ガウスフィルタの適用;ソーベル演算子の適用;ラプラス演算子の適用;シャール演算子の適用;プレウィット演算子の適用;ロバーツ演算子の適用;キルシュ演算子の適用;ハイパスフィルタの適用;ローパスフィルタの適用;フーリエ変換の適用;ラドン変換の適用;ハフ変換の適用;ウェーブレット変換の適用;閾値処理;バイナリ画像の作成、からなる群から選択される少なくとも1つの変換を含み得る。関心領域は、ユーザによって手動で決定されてもよく、または光センサによって生成された画像内の物体を認識することなどによって自動的に決定されてもよい。一例として、車両、人または他の種類の所定の物体は、画像内、すなわち、光センサによって生成されたセンサ信号の全体の範囲内の自動画像認識によって決定されてもよく、そして物体が関心領域内に位置するように関心領域を選択することができる。この場合、縦方向座標の決定等の評価は、関心領域についてのみ行われてもよい。しかしながら、他の実施も可能である。
上で概説したように、光スポットの中心の検出、すなわち、中心信号および/または中心信号が発生する少なくとも1つの光センサの検出は、1つまたは複数のソフトウェアアルゴリズムを使用することによって、完全または部分的に電子的にあるいは完全にまたは部分的に実行することができる。具体的には、評価装置は、少なくとも1つの最高のセンサ信号を検出するための、および/または中心信号を形成するための少なくとも1つの中心検出器を備えることができる。中心検出器は、具体的には完全にまたは部分的にソフトウェアで具体化することができ、および/または完全にまたは部分的にハードウェアで具体化することができる。中心検出器は、少なくとも1つのセンサ要素に完全にまたは部分的に一体化されてもよく、および/またはセンサ要素から独立して完全にまたは部分的に具体化されてもよい。
上記で概説したように、和信号は、マトリックスの全てのセンサ信号から、関心領域内のセンサ信号から、または中心信号に寄与する光センサから生じるセンサ信号を除くこれらの可能性のうちの1つから導出され得る。いずれの場合も、縦方向座標を決定するために、中心信号と確実に比較される可能性がある信頼性のある和信号が生成され得る。一般に、和信号は、マトリックスの全てのセンサ信号にわたる平均;マトリックスの全てのセンサ信号の加算;マトリックスの全てのセンサ信号の積分;中心信号に寄与するそれらの光センサからのセンサ信号を除くマトリックスの全てのセンサ信号にわたる平均;中心信号に寄与するそれらの光センサからのセンサ信号を除くマトリックスのすべてのセンサ信号の加算;中心信号に寄与するそれらの光センサからのセンサ信号を除くマトリックスのすべてのセンサ信号の積分;最高のセンサ信号を有する光センサから所定の範囲内の光センサのセンサ信号の加算;最高のセンサ信号を有する光センサから所定の範囲内の光センサのセンサ信号の積分;最高のセンサ信号を有する光センサから所定の範囲内に位置する光センサの特定の閾値を超えるセンサ信号の加算;最高のセンサ信号を有する光センサから所定の範囲内に位置する光センサの特定の閾値を超えるセンサ信号の積分、からなる群から選択されてもよい。しかしながら、他の選択肢も存在する。
加算は、ソフトウェアで完全にまたは部分的に実行することができ、および/またはハードウェアで完全にまたは部分的に実行することができる。加算は一般に純粋に電子的な手段、典型的には、検出器に容易に実装可能な手段によって可能である。したがって、電子技術の分野において、2つ以上の電気信号、アナログ信号とデジタル信号の両方を加算するための加算装置が一般に知られている。したがって、評価装置は、和信号を形成するための少なくとも1つの加算装置を備えることができる。加算装置は、完全にまたは部分的にセンサ要素に一体化されてもよく、または完全にまたは部分的にセンサ要素とは独立して具体化されてもよい。加算装置は、ハードウェアまたはソフトウェアの一方または両方で完全にまたは部分的に具現化することができる。
上記で概説したように、中心信号と和信号との間の比較は、具体的には、1つまたは複数の商信号を形成することによって実行され得る。したがって、一般に結合信号は、
中心信号と和信号との商またはその逆の商を形成;中心信号の倍数と和信号の倍数との商またはその逆の商を形成;中心信号の線形結合と和信号の線形結合との商またはその逆の商を形成;中心信号と、和信号と中心信号との線形結合の商、またはその逆の商を形成;和信号と、和信号と中心信号との線形結合の商またはその逆;中心信号のべき乗と和信号のべき乗との商またはその逆の商を形成、のうちの1つまたは複数によって導出される商信号Qとすることができる。しかしながら、他の選択肢も存在する。評価装置は、1つまたは複数の商信号を形成するように構成されてもよい。評価装置はさらに、少なくとも1つの商信号を評価することによって少なくとも1つの縦方向座標を決定するように構成されてもよい。
評価装置は特に、少なくとも1つの縦方向座標を決定するために、結合信号Qと縦方向座標との間の少なくとも1つの所定の関係を使用するように構成されてもよい。したがって、上記に開示された理由および縦方向座標への光スポットの特性の依存性によって、結合信号Qは、典型的には、物体の縦方向座標および/または光スポットの直径または等価直径などの光スポットのサイズの単調関数である。したがって、一例として、特に線形光センサが使用される場合、センサ信号scenterと和信号ssumの単純な商Q=scenter/ssumは距離の単調減少関数であり得る。この理論に縛られたくはないが、これは上記の好ましいセットアップでは、検出器に到達する光の量が減少するので、中心信号scenterおよび和信号ssumの両方は、光源までの距離が増すにつれて二乗関数として減少するという事実によると考えられる。しかしながら、そこでは、実験で使用されたような光学セットアップでは、画像平面内の光スポットが増大し、したがってより広いエリアにわたって広がるため、中心信号scenterは和信号ssumよりも急速に減少する。したがって、中心信号と和信号との商は、光ビームの直径またはマトリックスの光センサの感光領域上の光スポットの直径が増加するにつれて連続的に減少する。さらに、商は、光ビームの総出力が中心信号と和センサ信号の両方における要因を形成するので、典型的には光ビームの総出力から独立している。その結果、結合信号Qは、中心信号と和信号と光ビームのサイズまたは直径との間に一意的かつ明白な関係を与える二次信号を形成することができる。その一方で、光ビームのサイズまたは直径は、光ビームが検出器に向かって伝播する物体と検出器自体との間の距離、すなわち物体の縦方向座標に依存するので、一方では中心信号と和信号の間に他方では中心信号と縦方向座標との間に一意的かつ明白な関係が存在し得る。後者については、WO2014/097181A1などの上記の先行技術文書の1つまたは複数を参照することができる。所定の関係は、ガウス光ビームの線形結合を仮定するなどによる分析的考察によって、結合信号および/または中心信号および和信号もしくはそれらから導出された二次信号を物体の縦方向座標の関数として測定する測定などの経験的測定によって、またはその両方によって決定され得る。
したがって、一般に、評価装置は、結合信号Qを評価することによって縦方向座標を決定するように構成され得る。この決定は、例えば中心信号と和信号を直接結合し、そして、その縦方向座標を導き出すことによるワンステッププロセスでよく、または、例えば第一に中心信号と和信号から結合信号を導き出し、第二に結合信号から縦方向座標を導き出すことによる多段階プロセスでもよい。両方の選択肢、すなわち、ステップc)およびd)の選択肢が別個の独立したステップである選択肢と、ステップc)およびd)のオプションが完全または部分的に組み合わされている選択肢が、本発明に含まれるものとする。
評価装置は、結合信号と縦方向座標との間の少なくとも1つの所定の関係を使用するように構成されてもよい。所定の関係は、経験的関係、半経験的関係および分析的に導出された関係のうちの1つまたは複数であり得る。評価装置は、ルックアップリストまたはルックアップテーブルなどの所定の関係を保存するための少なくとも1つのデータ記憶装置を含むことができる。
結合信号は、様々な手段を用いて決定され得る。一例として、商信号を導出するためのソフトウェア手段、商信号を導出するためのハードウェア手段、またはその両方を使用することができ、評価装置内に実装することができる。したがって、評価装置は、一例として、少なくとも1つの分割装置を含むことができ、分割装置は商信号を導出するように構成され得る。分割装置は、ソフトウェア分割装置またはハードウェア分割装置の一方または両方として完全にまたは部分的に具体化され得る。分割装置は、センサ要素の回答に完全にまたは部分的に統合されてもよく、または完全にまたは部分的にセンサ要素から独立して具体化されてもよい。
検出器は、例えば少なくとも1つのレンズおよび/または少なくとも1つのレンズ系などの転送装置、少なくとも1つの回折光学要素からなる群から選択される少なくとも1つの光学要素を備えてもよい。「転送システム」とも呼ばれる「転送装置」という用語は一般に例えば、光ビームのビームパラメータ、光ビーム幅、または光ビームの方向のうちの1つまたは複数を修正することによって、光ビームを修正するように適合された1つまたは複数の光学要素を指し得る。転送装置は、光ビームを光センサ上にガイドするように適合されてもよい。転送装置は、具体的には、例えば、少なくとも1つのレンズであって、例えば少なくとも1つの焦点調節可能レンズ、少なくとも1つの非球面レンズ、少なくとも1つの球面レンズ、少なくとも1つのフレネルレンズ、からなる群から選択される、少なくとも1つのレンズ;少なくとも1つの回折光学要素;少なくとも1つの凹面鏡;少なくとも1つのビーム偏向要素、好ましくは少なくとも1つのミラー;少なくとも1つのビーム分割要素、好ましくはビーム分割キューブまたはビーム分割ミラーのうちの少なくとも1つ;少なくとも1つのマルチレンズ系、のうちの1つまたは複数を含み得る。本明細書で使用するとき、転送装置の「焦点距離」という用語は距離、該距離をかけて転送装置に衝突し得る入射コリメート光線が「焦点」とも呼ばれる「フォーカス」に送られる距離を指す。したがって、焦点距離は、衝突する光ビームを収束させる転送装置の能力の尺度を構成する。したがって、転送装置は、収束レンズの効果を有することができる1つまたは複数の撮像要素を備えることができる。例として、転送装置は、1つまたは複数のレンズ、特に1つまたは複数の屈折レンズ、および/または1つまたは複数の凸面鏡を有することができる。この例では、焦点距離は、薄い屈折レンズの中心から薄いレンズの主焦点までの距離として定義することができる。収束する薄い屈折レンズ、例えば、凸レンズまたは両凸の薄いレンズの場合、焦点距離は、正であると考えられ得、転送装置としての薄いレンズに当たるコリメート光のビームが単一スポットに集束され得る距離を提供してもよい。さらに、転送装置は少なくとも1つの波長選択要素、例えば少なくとも1つの光フィルタを含むことができる。さらに、転送装置は、電磁放射に関する所定のビームプロファイルを、例えばセンサ領域、特にセンサエリアの位置に印加するように設計され得る。転送装置の上述の任意の実施形態は、原則として、それぞれまたは任意の所望の組み合わせで実現することができる。
転送装置は光軸を有してもよい。特に、検出器と転送装置は共通の光軸を有する。本明細書で使用されているように、「転送装置の光軸」という用語は、一般的にレンズまたはレンズ系の鏡面対称または回転対称軸を指す。検出器の光軸は、検出器の光学セットアップ構成の対称線であり得る。検出器は少なくとも1つの転送装置、好ましくは少なくとも1つのレンズを有する少なくとも1つの転送システムを含む。一例として、転送システムは少なくとも1つのビーム経路を含み、ビーム経路内の転送システムの要素は光軸に対して回転対称に配置されている。それでもなお、以下にさらに詳細に概説されるように、ビーム経路内に位置する1つまたは複数の光学要素はまた、光軸に対して偏心または傾斜していてもよい。しかしながら、この場合、光軸は、ビーム経路内の光学要素の中心を相互接続することなどによって、例えばレンズの中心を相互接続することによって順次定義されてもよく、この文脈では、光センサは光学要素としてみなされない。光軸は一般にビーム経路を示すことができる。その中で、検出器は、光ビームが沿って物体から光センサへ進むことができる単一のビーム経路を有することができ、または複数のビーム経路を有することができる。一例として、単一のビーム経路が与えられてもよく、またはビーム経路は2つ以上の部分ビーム経路に分割されてもよい。後者の場合、各部分ビーム経路はそれ自体の光軸を有することができる。光センサは、同一のビーム経路または部分ビーム経路に配置されてもよい。しかしながら、代わりに、光センサはまた、異なる部分ビーム経路に配置されてもよい。
転送装置は座標系を構成し、縦方向座標は光軸に沿った座標であり、dは光軸からの空間的オフセットである。座標系は、極座標系であり得、転送装置の光軸がz軸を形成し、z軸からの距離および極角が追加座標として使用され得る。z軸に平行または逆平行な方向は縦方向と見なすことができ、z軸に沿った座標は縦方向座標Iと見なすことができる。z軸に垂直な任意の方向は横方向と見なすことができ、極座標および/または極角は横方向座標と見なすことができる。
本明細書でさらに使用されるように、「評価装置」という用語は、一般に好ましくは少なくとも1つのデータ処理装置を使用することによって、より好ましくは、少なくとも1つのプロセッサおよび/または少なくとも1つの特定用途向け集積回路を使用することによって、指定された動作を実行するように適合された任意の装置を指す。したがって、一例として、少なくとも1つの評価装置には多数のコンピュータコマンドを含むソフトウェアコードを記憶した少なくとも1つのデータ処理装置を含むことができる。評価装置は、1つまたは複数の指定動作を実行するための1つまたは複数のハードウェア要素を提供してもよく、および/または1つまたは複数の指定動作を実行するためにプロセッサ上で実行するソフトウェアを1つまたは複数のプロセッサに提供してもよい。
物体の少なくとも1つの縦方向座標を決定することを含む上述の動作は、少なくとも1つの評価装置によって実行される。したがって、一例として、1つまたは複数の上述の関係は、1つまたは複数のルックアップテーブルを実装することなどによって、ソフトウェアおよび/またはハードウェアで実装され得る。したがって、一例として、評価装置は、物体の少なくとも1つの縦方向座標を決定するために、上述の評価を実行するように構成される、1つまたは複数のコンピュータ、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などの1つまたは複数のプログラム可能な装置を含み得る。しかしながら追加的にまたは代替的に、評価装置はまた、完全にまたは部分的にハードウェアによって具体化されてもよい。
上記で概説したように、中心信号と和信号を評価することによって、検出器は物体全体またはその一部もしくは複数の部分の縦方向座標を決定する選択肢を含む、物体の少なくとも1つの縦方向座標を決定し得る。しかしながら、さらに、1つまたは複数の横方向座標および/または回転座標を含む、物体の他の座標が、検出器によって具体的には評価装置によって決定されてもよい。したがって、一例として、物体の少なくとも1つの横方向座標を決定するために、1つまたは複数の横方向センサを使用することができる。上記で概説したように、中心信号が発生する少なくとも1つの光センサの位置は、物体の少なくとも1つの横方向座標に関する情報を提供することができ、一例として、簡単なレンズ方程式が、光変換および横方向座標導出のために使用され得る。追加的または代替的に、1つまたは複数の追加の横方向センサを使用することができ、検出器に含めることができる。WO2014/097181 A1に開示されている横方向センサおよび/または象限ダイオード、CCDまたはCMOSチップなどの他の位置検出装置(PSD)のような様々な横方向センサが当技術分野において一般的に知られている。追加的または代替的に、一例として、本発明による検出器は、R.A.Street(Ed):Technology and Applications of Amorphous Silicon,Springer-Verlag Heidelberg,2010,pp.346-349に開示されている1つまたは複数のPSDを含んでもよい。他の実施形態も実行可能である。これらの装置は、一般に、本発明による検出器にも実装することができる。一例として、光ビームの一部は、少なくとも1つのビーム分割要素によって検出器内で分割されてもよい。一例として、分割部分は、CCDまたはCMOSチップまたはカメラセンサなどの横方向センサに向かってガイドされてもよく、そして横方向センサ上の分割部分によって生成された光スポットの横方向位置が決定されてもよく、それによって物体の少なくとも1つの横方向座標が決定される。その結果、本発明による検出器は、単純な距離測定装置のような1次元検出器であってもよく、あるいは2次元検出器またはさらに3次元検出器として具体化されてもよい。さらに、上で概説したように、または以下でさらに詳細に概説するように、情景または環境を1次元様式で走査することによって、3次元画像も作成することができる。したがって、本発明による検出器は、具体的には、1次元検出器、2次元検出器または3次元検出器のうちの1つであり得る。評価装置は、物体の少なくとも1つの横方向座標x,yを決定するようにさらに構成されてもよい。評価装置は、縦方向座標と横方向座標の情報を組み合わせて、空間内の物体の位置を決定するように適合されてもよい。
上記で概説したように、評価装置は、縦方向領域に対応する少なくとも1つの参照画像内の少なくとも1つの変位領域を決定するように適合されている。本明細書で使用される場合、「参照画像」という用語は、反射画像とは異なる空間位置で決定される反射画像とは異なる画像を指す。参照画像は、少なくとも1つの参照特徴を記録すること、少なくとも1つの参照特徴を撮像すること、参照画像を計算すること、のうちの1つ以上によって決定され得る。参照画像および反射画像は、固定距離を有する異なる空間位置で決定された物体の画像であり得る。距離は、ベースラインとも呼ばれる相対距離である。評価装置は、少なくとも1つの反射特徴に対応する少なくとも1つの参照画像内の少なくとも1つの参照特徴を決定するように適合され得る。上記で概説したように、評価装置は、画像分析を実行し、反射画像の特徴を識別するように適合されてよい。評価装置は、選択された反射特徴として本質的に同一の縦方向座標を有する参照画面内の少なくとも1つの参照特徴を識別するように適合されてもよい。「本質的に同一」という用語は、10%以内、好ましくは5%以内、最も好ましくは1%以内の同一性を指す。反射特徴に対応する参照特徴は、エピポーラ幾何学を使用して決定され得る。エピポーラ幾何学の説明については、例えば、X.Jiang,H.Bunke:“Dreidimensionales Computersehen”第2章 Springer,Berlin Heidelberg,1997を参照されたい。エピポーラ幾何学では、参照画像および反射画像が異なる空間位置および/または固定距離を有する空間方位で決定された物体の画像であり得ると仮定し得る。評価装置は、参照画像内のエピポーラ線を決定するように適合されてもよい。参照画像と反射画像の相対位置は既知であってよい。例えば、参照画像と反射画像の相対位置は、評価装置の少なくとも1つの記憶ユニット内に記憶されてよい。評価装置は、反射画像の選択された反射特徴から延びる直線を決定するように適合されてもよい。直線は、選択された特徴に対応する可能な物体の特徴を含んでもよい。直線とベースラインはエピポーラ平面に広がっている。参照画像は反射画像とは異なる相対配置で決定されるため、対応する可能な物体の特徴は参照画像内のエピポーラ線と呼ばれる直線上に結像されてもよい。したがって、反射画像の選択された特徴に対応する参照画像の特徴は、エピポーラ線上にある。画像のゆがみ、またはエイジング、温度変化、機械的ストレスなどによるシステムパラメータの変化により、エピポーラ線が交差したり、互いに非常に接近したり、および/または参照特徴と反射特徴の対応が不明確になる可能性がある。さらに、実世界の各既知の位置または物体は、参照画像に投影されることができ、その逆も同様である。投影は、検出器の較正により既知であり得るが、一方、較正は、特定のカメラのエピポーラ幾何学のティーチイン(teach-in)とコンパチブルである。
本明細書で使用される場合、「変位領域」という用語は、選択された反射特徴に対応する参照特徴が画像化され得る参照画像内の領域を指す。具体的には、変位領域は、選択された反射特徴に対応する参照特徴が参照画像内に位置すると予想される参照画像内の領域であり得る。物体までの距離に応じて、反射特徴に対応する参照特徴の画像位置は、反射画像内の反射特徴の画像位置と比較して参照画像内で変位する場合がある。変位領域は、1つの参照特徴のみを含んでもよい。変位領域は、複数の参照特徴を含んでもよい。変位領域は、エピポーラ線またはエピポーラ線の一部を含んでもよい。変位領域は、複数のエピポーラ線または複数のエピポーラ線の複数のセクションを含んでもよい。本明細書で使用される場合、「参照特徴」という用語は、参照画像の少なくとも1つの特徴を指す。変位領域は、エピポーラ線に沿って、エピポーラ線に直交して、またはその両方であってよい。評価装置は、縦方向座標zに対応するエピポーラ線に沿った参照特徴を決定し、誤差間隔±εに対応してエピポーラ線に沿ったまたはエピポーラ線に直交する変位領域の範囲を決定するように適合され得る。結合信号Qを使用した距離測定の測定不確実性は、測定不確実性が方向によって異なる場合があるため、非円形の変位領域をもたらす可能性がある。具体的には、1つまたは複数のエピポーラ線に沿った測定不確実性は、1つまたは複数のエピポーラ線に対して直交する方向の測定不確実性よりも大きくなり得る。変位領域は、エピポーラ線または複数のエピポーラ線に対して直交方向に延びる範囲を含むことができる。評価装置は、反射特徴の画像位置の周りの変位領域を決定してもよい。評価装置は、z±εに対応するエピポーラ線に沿った変位領域を決定するために、結合信号Qから反射特徴と誤差間隔±εに対する縦方向座標zを決定するように適合されてもよい。評価装置は、反射特徴の縦方向座標zおよび結合信号Qからの誤差間隔±εを決定し、z±εに対応するエピポーラ線に沿った変位領域を決定するように適合されてもよい。評価装置は、選択された反射特徴を変位領域内の少なくとも1つの参照特徴とマッチングさせるように適合されてもよい。本明細書で使用される場合、用語「一致」とは、対応する参照特徴および反射特徴を決定および/または評価することを指す。評価装置は、決定された縦方向座標zを考慮して少なくとも1つの評価アルゴリズムを使用することによって、反射画像の選択された特徴を変位領域内の参照特徴とマッチングさせるように適合させることができる。評価アルゴリズムは線形スケーリングアルゴリズムであり得る。評価装置は、変位領域におよび/または変位領域内で最も近いエピポーラ線を決定するように適合されてもよい。評価装置は、反射特徴の画像位置に最も近いエピポーラ線を決定するように適合されてもよい。エピポーラ線に沿った変位領域の範囲は、エピポーラ線に直交する変位領域の範囲より大きくてもよい。評価装置は、対応する参照特徴を決定する前にエピポーラ線を決定するように適合されてもよい。評価装置は、各反射特徴の画像位置の周りの変位領域を決定してもよい。評価装置は、例えば、変位領域に最も近いエピポーラ線、および/または、変位領域内のエピポーラ線、および/または、エピポーラ線に直交する方向に沿った変位領域に最も近いエピポーラ線を割り当てることによって、反射特徴の各画像位置の各変位領域にエピポーラ線を割り当てるように適合されてもよい。評価装置は、割り当てられた変位領域に最も近い参照特徴、および/または、割り当てられた変位領域内の参照特徴、および/または、割り当てられたエピポーラ線に沿って割り当てられた変位領域に最も近い参照特徴、および/または、割り当てられたエピポーラ線に沿った割り当てられた変位領域内の参照特徴を決定することにより、反射特徴の画像位置に対応する参照特徴を決定するように適合されてもよい。
追加的または代替的に、評価装置は次のステップを実行するように構成され得る。
- 各反射特徴の画像位置の変位領域を決定するステップ;
- エピポーラ線を変位領域に最も近いエピポーラ線、および/または、変位領域内のエピポーラ線、および/または、エピポーラ線に直交する方向に沿った変位領域に最も近いエピポーラ線を割り当てることによって、各反射特徴の変位領域にエピポーラ線を割り当てるステップ;
- 割り当てられた変位領域に最も近い参照特徴、および/または、割り当てられた変位領域内の参照特徴、および/または、割り当てられたエピポーラ線に沿って割り当てられた変位領域に最も近い参照特徴、および/または、割り当てられたエピポーラ線に沿った割り当てられた変位領域内の参照特徴、を割り当てることにより、各反射特徴に少なくとも1つの参照特徴を割り当ておよび/または決定するステップ。
追加的または代替的に、評価装置は、参照画像内の反射特徴および/またはエピポーラ線の距離を比較すること、および/または誤差加重距離、例えば、参照画像内の反射特徴および/またはエピポーラ線のε重み付き距離とを比較すること、および、参照特徴および/または反射特徴へのより短い距離および/またはε重み付き距離におけるエピポーラ線および/または参照特徴の割り当てることによって、反射特徴に割り当てられるべき複数のエピポーラ線および/または参照特徴の間を決定するように構成されてよい。
好ましくは、検出器は、1つの参照特徴への明確な割り当てが可能であるように、結合信号Qを用いて選択された反射特徴を事前分類するように適合されてもよい。特に、照射パターンの照射特徴は、参照画像の対応する参照特徴がエピポーラ線上でできるだけ大きい互いの相対的距離を有するように配置されてもよい。照射パターンの照射特徴は、少数の参照特徴のみがエピポーラ線上に位置するように配置されてもよい。例えば、照射パターンは少なくとも1つの六角形パターンを含み得る。好ましくは、照射パターンは少なくとも1つの六角形パターンを含み、該パターンはベースラインに対して回転している。好ましくは、照射パターンは少なくとも1つの変位した六角形パターンを含み、六角形パターンの個々の点は、例えばその点のエピポーラ線に直交して規則的な位置からランダムな距離によって変位する。個々の点の変位は、2本の平行するエピポーラ線間の距離の半分より小さく、好ましくは2本の平行するエピポーラ線間の距離の1/4より小さい。個々の点の変位は、2つの点が互いの上に変位しないようなものであり得る。
評価装置は、一致した参照特徴および選択された反射特徴の変位を決定するように適合されてもよい。本明細書で使用される場合、用語「変位」とは、参照画像内の位置と反射画像内の位置との差を指す。評価装置は、縦方向座標と変位との間の所定の関係を使用して、一致した特徴の縦方向情報を決定するように適合されてもよい。本明細書で使用される場合、用語「縦方向情報」とは、縦断的座標に関する情報を指す。例えば、縦方向情報は距離値であり得る。評価装置は、三角測量法を使用して所定の関係を決定するように適合されてもよい。反射画像内の選択された反射特徴の位置、一致した参照特徴の位置、および/または選択された反射特徴と一致した参照特徴の相対的な変位が既知である場合、対応する物体特徴の縦方向座標は三角測量によって決定され得る。したがって、評価装置は、例えば後続および/または列ごとに反射特徴を選択し、三角測量を用いて参照特徴の各潜在的位置について対応する距離値を決定するように適合させることができる。変位および対応する距離値は、評価装置の少なくとも1つ記憶装置に記憶することができる。評価装置は、一例として、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つのDSP、少なくとも1つのFPGAおよび/または少なくとも1つのASICなどの少なくとも1つのデータ処理装置を含むことができる。さらに、縦方向座標zと変位との間の少なくとも1つの所定のまたは決定可能な関係を記憶するために、所定の関係を記憶するための1つまたは複数のルックアップテーブルを提供するためなど、少なくとも1つのデータ記憶装置が設けられ得る。評価装置は、カメラおよび/または検出器の固有および/または外因性の較正のためのパラメータを記憶するように適合され得る。評価装置は、例えばTsaiカメラ較正を実行することより、カメラおよび/または検出器の固有および/または外因性の較正のためのパラメータを生成するように適合されてもよい。評価装置は、例えば転送の焦点距離、ラジアルレンズの歪み係数、ラジアルレンズの歪みの中心の座標、スキャンとデジタル化のハードウェア・タイミングの不完全性による不確実性を考慮したスケール係数、ワールド座標とカメラ座標間の変換の回転角度、ワールド座標とカメラ座標間の変換の移動コンポーネント、絞り角度、イメージセンサ形式、主点、スキュー係数、カメラの中心、カメラの向き、ベースライン、カメラおよび/または照射源間の回転または移動パラメータ、開口部、焦点距離など、パラメータを計算および/または推定するように適合されてよい。
結合センサ信号を使用することにより、誤差間隔内の縦方向座標zなどの距離を推定することができる。推定された縦方向座標と対応する誤差間隔に対応する変位領域を決定することにより、エピポーラ線に沿った解の可能な数を大幅に低減できる。可能な解の数を1まで減らすことさえできる。縦方向座標zおよび誤差間隔の決定は、選択された反射特徴および参照特徴を照合する前の、事前評価の間に実行され得る。これにより、計算要求を低減することができ、大幅にコストを削減しモバイル装置または屋外装置での使用を可能にする。さらに、一般に、三角測量システムでは、長い距離を検出するために、ベースラインは大きくなければならない。結合センサ信号を使用して縦方向座標zおよび誤差間隔を事前に評価し、選択された反射特徴および参照特徴のその後のマッチングは、コンパクトな装置を提供することが可能であるように、短いベースラインを使用することを可能にし得る。さらに、結合センサ信号を使用する縦方向座標zおよび誤差間隔の事前評価と、選択された反射特徴および参照特徴のその後のマッチングは、従来の三角測量システムと比較して、精度および/または速度を向上させ、および/または計算要求を低下させ得る。さらに、照射パターンにおける照射点の数のような照射特徴の数は、目の安全規制を遵守しながら周囲光と競合するように、各照射点における光強度を増加させるために減少され得る。従来の三角測量システムでは照射特徴の数を減少させると、反射特徴および参照特徴をマッチングさせることの困難性を増大させる可能性がある。さらに、照射パターン内の照射点の数のような照射特徴の数は、距離測定の解像度を増加させるように増加させることができ、その結果例えば、モバイルアプリケーションのような評価装置の処理能力を増加させることなく、取得した深度マップの解像度を上げることができる。
検出器は、照射源をさらに含むことができる。一例として、照射源は、物体を照射するための照射光ビームを生成するように構成され得る。検出器は、照射光ビームが検出器から検出器の光軸に沿って物体に向かって伝播するように構成され得る。この目的のために、検出器は、照射光ビームを光軸上に偏向するための少なくとも1つの反射要素、好ましくは少なくとも1つのプリズムを含むことができる。
照射源は、物体を照射するための少なくとも1つの照射パターンを生成するように適合されてもよい。追加的にまたは代替的に、照射パターンは少なくとも1つの周囲光源によって生成されてもよい。検出器は、照射パターンが検出器から、特にハウジングの少なくとも1つの開口部から検出器の光軸に沿っておよび/またはそれに平行に物体に向かって伝播するように構成されてもよい。この目的のために、検出器は、照射パターンが光軸に沿って、または平行に伝播するように照射パターンを偏向するための少なくとも1つの反射要素、好ましくは少なくとも1つのプリズムを含むことができる。具体的には、照射源は、少なくとも1つのレーザおよび/またはレーザ源を含み得る。半導体レーザなどの様々な種類のレーザを使用することができる。追加的にまたは代替的に、LEDおよび/または白熱電球などの非レーザ光源を使用することができる。本明細書で使用されるとき、「パターン」という用語は、少なくとも1つの任意の形状の特徴を含む任意の既知または所定の配置を指す。パターンは、点または記号などの少なくとも1つの特徴を含むことができる。パターンは複数の特徴を含むことができる。パターンは、周期的または非周期的特徴の配列を含むことができる。本明細書で使用されるとき、「照射パターン」という用語は、物体を照射するパターンを指す。照射パターンは周囲光によって生成されてもよく、例えば、少なくとも1つの周囲光源によって、または、少なくとも1つの照射源によって生成されてもよい。照射パターンは、少なくとも1つの点パターン、特に擬似ランダム点パターン、ランダム点パターンまたは準ランダムパターン;少なくとも1つのソボルパターン;少なくとも1つの準周期的パターン;少なくとも1つの既知の特徴を含む少なくとも1つのパターン;少なくとも1つの規則的なパターン;少なくとも1つの三角形パターン;少なくとも1つの六角形パターン;少なくとも1つの矩形パターン;凸状の均一傾斜を含む少なくとも1つのパターン;少なくとも1つの線を含む少なくとも1つの線パターン;平行線または交差線などの少なくとも2つの線を含む少なくとも1つの線パターン、からなる群から選択される少なくとも1つのパターンを含み得る。例えば、照射源は、点群を生成および/または投影するように適合されてもよい。照射パターンは、規則的および/または一定および/または周期的パターン、例えば、三角形パターン、矩形パターン、六角形パターン、またはさらなる凸状傾斜を含むパターンを含むことができる。照射パターンは、エリア当たり可能な限り多くの特徴を含むことができ、その結果、六角形パターンが好ましい場合がある。照射パターンの2つの特徴間の距離および/または少なくとも1つの照射特徴のエリアは、画像内の錯乱円に依存し得る。
照射源は、少なくとも1つの光プロジェクタ;少なくとも1つのデジタル光処理プロジェクタ(DLP)、少なくとも1つのLCoSプロジェクタ、少なくとも1つの空間光変調器;少なくとも1つの回折光学要素;少なくとも1つの発光ダイオードアレイ;少なくとも1つのレーザ光源アレイ、のうちの1つまたは複数を含むことができる。照射源は、照射パターンを直接生成するように適合された少なくとも1つの光源を含み得る。例えば、照射源は少なくとも1つのレーザ源を含み得る。例えば、照射源は少なくとも1つのラインレーザを含み得る。ラインレーザは、例えば水平または垂直のレーザ線などのレーザ線を物体に送るように適合されてもよい。照射源は、複数のラインレーザを含み得る。例えば、照射源は照射パターンが少なくとも2本の平行線または交差線を含むように配置され得る少なくとも2本のラインレーザを含んでもよい。照射源は、照射パターンが複数の点パターンを含み得るように点群を生成するように適合された少なくとも1つの光プロジェクタを含んでもよい。照射源は、照射源によって生成された少なくとも1つの光ビームから照射パターンを生成するように適合された少なくとも1つのマスクを含んでもよい。照射源は、スマートフォンなどのモバイル装置に取り付けられているか、または一体化されているもののうちの1つであり得る。照射源は、オートフォーカス機能などの画像を決定する際に使用されるさらなる機能のために使用され得る。照射源は、ヘッドフォンジャックなどのUSBコネクタまたは電話コネクタなどのコネクタを使用することなどによって、モバイル装置に取り付けることができる。
照射源は、具体的には、赤外線スペクトル範囲の光を放射するように構成されてもよい。しかしながら、追加的にまたは代替的に、他のスペクトル範囲も可能であることに留意されたい。さらに、上記で概説したように、照射源は特に変調光または非変調光を放射するように構成されてもよい。複数の照射源が使用される場合、異なる照射源は異なる変調周波数を有することができ、それは以下でさらに詳細に概説されるように、後で光ビームを区別するために使用されることができる。検出器は、単一の光ビームまたは複数の光ビームを評価するように構成されてもよい。複数の光ビームが物体から検出器まで伝播する場合、光ビームを区別する手段を設けることができる。したがって、光ビームは異なるスペクトル特徴を有することができ、検出器は異なる光ビームを区別するための1つまたは複数の波長選択要素を含んでもよい。次に、各光ビームを独立して評価してもよい。一例として、波長選択要素は、1つまたは複数のフィルタ、1つまたは複数のプリズム、1つまたは複数の格子、1つまたは複数のダイクロイックミラー、またはそれらの任意の組み合わせであり得るかまたはそれらを含み得る。さらに、追加的にまたは代替的に、2つ以上の光ビームを区別するために、光ビームは特定の方法で変調されてもよい。したがって、一例として、光ビームは周波数変調されてもよく、センサ信号は、それらの復調周波数に従って、異なる光ビームから生じるセンサ信号を部分的に区別するために復調されてもよい。これらの技術は一般に高周波エレクトロニクスの分野の当業者に知られている。一般に、評価装置は、異なる変調を有する異なる光ビームを区別するように構成することができる。
具体的には、照射源および光センサは、共通の平面または異なる平面に配置されてもよい。照射源と光センサは異なる空間的方向を有することができる。特に、照射源および光センサは、ねじれ配置で配置されてもよい。
照射源は、複数の照射領域が、例えばCMOS検出器などの光センサのマトリックス上に生成されるように、点群を生成および/または投影するように適合されてもよい。さらに、スペックルおよび/または外部光および/または多重反射による擾乱などの擾乱が光センサのマトリックス上に存在することがある。評価装置は、少なくとも1つの関心領域、例えば物体の縦方向座標の決定に使用される光ビームによって照射される1つまたは複数のピクセルを決定するように適合されてもよい。例えば、評価装置はフィルタリング方法、例えばブロブ分析および/または物体認識方法を実行するように適合されてもよい。
センサ要素は、少なくとも1つの反射パターンを決定するように適合されてもよい。本明細書で使用する「反射パターン」という用語は、物体の表面での光の反射または散乱によって生成される、特に照射パターンによる照射に応答して物体によって生成される応答パターンを指す。上記で概説したように、照射パターンは、物体を照射するように適合された少なくとも1つの特徴を含む。上記で概説したように、照射特徴は、周囲光によって、または少なくとも1つの照射源によって生成され得る。反射パターンは、照射パターンの少なくとも1つの特徴に対応する少なくとも1つの特徴を含み得る。反射パターンは、照射パターンと比較して、少なくとも1つの歪みパターンを含むことができ、この歪みは、物体の表面特性などの物体の距離に依存する。評価装置は、上述のように、反射パターンの少なくとも1つの特徴を選択し、センサ信号からの結合信号Qを評価することにより、反射パターンの選択された特徴の縦方向領域を決定するように適合されてもよい。
例えば、参照画像は、照射源の位置における画像平面での照射パターンの画像であり得る。評価装置は、反射パターンの選択された特徴の縦方向領域に対応する参照画像内の変位領域を決定するように適合されてもよい。評価装置は、反射パターンの選択された特徴を変位領域内の参照パターンの少なくとも1つの特徴と照合するように適合されてもよい。照射源とセンサ要素は、固定された距離だけ離れていてもよい。
例えば、検出器は、各々が光センサのマトリックスを有する少なくとも2つのセンサ要素を含んでもよい。少なくとも1つの第1のセンサ要素および少なくとも1つの第2のセンサ要素は、異なる空間位置に配置されてもよい。第1のセンサ要素と第2の要素との間の相対距離は固定されていてもよい。少なくとも1つの第1のセンサ要素は、少なくとも1つの第1の反射パターン、特に少なくとも1つの第1の反射特徴を決定するように適合されてもよく、少なくとも1つの第2のセンサ要素は、少なくとも1つの第2の反射パターン、特に少なくとも1つの第2の反射特徴を決定するように適合されてもよい。評価装置は、第1のセンサ要素または第2のセンサ要素によって決定された少なくとも1つの画像を反射画像として選択し、第1のセンサ要素または第2のセンサ要素のうちの他方によって決定された少なくとも1つの画像を参照画像として選択するように適合されてもよい。評価装置は、反射パターン内の少なくとも1つの反射特徴を選択し、センサ信号からの結合信号Qを評価することによって、選択された特徴の縦方向領域を決定するように適合されてもよい。評価装置は、反射パターンの選択された特徴の縦方向領域に対応する参照画像内の変位領域を決定するように適合されてもよい。評価装置は、反射パターンの選択された特徴を、変位領域内の参照パターンの少なくとも1つの特徴とマッチングさせるように適合されてもよい。
上に概説したように、検出器は、1つまたは複数の追加の光学要素などの1つまたは複数の追加の要素をさらに含むことができる。さらに、検出器は、完全にまたは部分的に、少なくとも1つのハウジングに一体化されてもよい。
本発明のさらなる態様では、少なくとも1つの物体の位置を決定するための検出器システムが開示されている。検出器システムは、本発明による少なくとも1つの検出器、例えば上記で開示された1つまたは複数の実施形態によるか、または以下にさらに詳細に開示される1つまたは複数の実施形態による、少なくとも1つの検出器を含む。検出器システムは、少なくとも1つの光ビームを検出器に向けるように適合された少なくとも1つのビーコン装置をさらに備え、ビーコン装置は、物体に取り付け可能、物体により保持可能、物体に一体化可能であるうちの少なくとも1つである。ビーコン装置に関するさらなる詳細は、その潜在的な実施形態を含めて以下に与えられる。したがって、少なくとも1つのビーコン装置は、1つまたは複数の照射源、例えば、レーザ、LED、電球などのような1つまたは複数の光源を含む少なくとも1つの能動型ビーコン装置であり得るか、またはそれを備え得る。一例として、照射源によって放射された光は、300~500nmの波長を有することができる。あるいは、上記で概説したように、例えば780nmから3.0μmの範囲の赤外線スペクトル範囲を使用することができる。具体的には、シリコンフォトダイオードが特に適用可能な700~1000nmの範囲の近赤外領域を使用することができる。2つ以上の光ビームを区別するために、1つ以上のビーコン装置によって放射される光は、変調されなくても、または上で概説したように変調されてもよい。追加的にまたは代替的に、少なくとも1つのビーコン装置は、1つまたは複数の反射要素を備えることなどによって、1つまたは複数の光ビームを検出器に向かって反射するように適合され得る。さらに、少なくとも1つのビーコン装置は、光ビームを散乱させるように適合された1つまたは複数の散乱要素であり得るか、またはそれを含み得る。そこでは、弾性散乱または非弾性散乱を使用することができる。少なくとも1つのビーコン装置が検出器に向かって一次光線を反射および/または散乱させるように適合されている場合、ビーコン装置は、光ビームのスペクトル特性に影響を受けないままでいるように適合されてもよく、あるいは、例えば光ビームの波長を変更することによって、光ビームのスペクトル特性を変化させるように適合されてもよい。
本発明のさらなる態様では、ユーザとマシンとの間で少なくとも1つの情報項目を交換するためのヒューマンマシンインターフェースが開示されている。ヒューマンマシンインターフェースは、上記で開示された実施形態による、および/または、以下にさらに詳細に開示される実施形態のうちの1つまたは複数による、少なくとも1つの検出器システムを備える。そこでは、少なくとも1つのビーコン装置は、直接または間接的にユーザに取り付けられるか、またはユーザによって保持されるかのうちの少なくとも1つに適合される。ヒューマンマシンインターフェースは、検出システムを用いることによってユーザの少なくとも1つの位置を決定するように設計され、ヒューマンマシンインターフェースは、少なくとも1つの情報項目をその位置に割り当てるように設計されている。
本発明のさらなる態様では、少なくとも1つの娯楽機能を実行するための娯楽装置が開示されている。娯楽機器は、上記で開示された実施形態による、および/または以下にさらに詳細に開示される実施形態のうちの1つまたは複数による、少なくとも1つのヒューマンマシンインターフェースを備える。娯楽機器は、少なくとも1つの情報項目が、ヒューマンマシンインターフェースを用いてプレーヤによって入力されることを可能にするように構成される。娯楽機器は、情報に従って娯楽機能を変えるようにさらに構成される。
本発明のさらなる態様では、少なくとも1つの可動物体の位置を追跡するための追跡システムが開示されている。追跡システムは、上記で開示されたような、および/または以下にさらに詳細に開示されるような検出器システムを参照する、1つまたは複数の実施形態による少なくとも1つの検出器システムを備える。追跡システムは、少なくとも1つの追跡コントローラをさらに備える。追跡コントローラは、特定の時点における物体の一連の位置を追跡するように適合されている。
本発明のさらなる態様では、少なくとも1つの物体を撮像するためのカメラが開示されている。カメラは、上記で開示されたような、または以下でさらに詳細に開示されるような検出器を参照する、実施形態のうちのいずれか1つによる少なくとも1つの検出器を備える。
本発明のさらなる態様では、情景の深度プロファイルを決定するための走査システムであって、少なくとも1つの物体の少なくとも1つの位置を決定することをも含む走査システムが、提供される。走査システムは、本発明による少なくとも1つの検出器、例えば、上記で列挙した実施形態の1つ以上に開示されているような、および/または以下の実施形態の1つ以上に開示されるような少なくとも1つの検出器を備える。走査システムは、照射光ビームまたは走査光ビームとも呼ばれ得る、少なくとも1つの光ビームで情景を走査するように適合された少なくとも1つの照射源をさらに備える。本明細書で使用されるとき、用語「情景」は、一般に、検出器によって見える2次元または3次元の範囲を指し、2次元または3次元の範囲の少なくとも1つの幾何学特性または空間的特性を検出器で評価することができる。本明細書でさらに使用されるように、用語「走査」は、一般に、異なる領域における連続的な測定を指す。したがって、走査は、具体的には、照射光ビームが第1のやり方で方向づけられまたは指向する少なくとも1つの第1の測定を含み、および照射光ビームが第2のやり方で方向づけられまたは指向する少なくとも1つの第1のやり方とは異なる第2の測定を含む。走査は、連続的走査でも段階的走査でもよい。したがって、連続的または段階的なやり方において、照射光ビームは情景の異なる領域に向けられてよく、検出器は少なくとも1つの情報項目、例えば各領域に関する少なくとも1つの縦方向座標などを生成するように検出されてもよい。一例として、物体を走査するために、1つまたは複数の照射光ビームが、連続的にまたは段階的なやり方で、物体の表面上に光スポットを生成することができ、縦方向座標が光スポットに対して生成される。しかしながら、代替的に、光パターンが走査に使用されてもよい。走査は、ポイント走査またはライン走査、あるいはさらに複雑な光パターンを用いた走査であってもよい。走査システムの照射源は、検出器の任意の照射源とは性質が異なり得る。しかしながら、代替的に、走査システムの照射源はまた、検出器の少なくとも1つの任意の照射源と完全にまたは部分的に同一であるか、またはその中に一体化されてもよい。
したがって、走査システムは、少なくとも1つの物体の少なくとも1つの表面に配置された少なくとも1つのドットを照射するように構成されている少なくとも1つの光ビームを放射するように適合される少なくとも1つの照射源を含み得る。本明細書で使用されるとき、用語「ドット」は、例えば、走査システムのユーザにより、照射源によって照射されるように、選択され得る物体の表面の一部上のエリア、具体的には小さいエリアを指す。好ましくは、ドットは、一方では、走査システムが走査システムに含まれる照射源と、可能な限り正確に配置され得る物体の表面の部分の距離の値を決定することを可能にするように、可能な限り小さいサイズを示してよく、他方では、走査システムのユーザまたは走査システム自体が、特に自動手順によって、物体の表面の関連部分上のドットの存在を検出することが可能となるように、可能な限り大きいサイズを示してよい。
この目的のために、照射源は、人工照射源、特に少なくとも1つのレーザ源および/または少なくとも1つの白熱灯および/または少なくとも1つの半導体光源、例えば、少なくとも1つの発光ダイオード、特に有機発光ダイオードおよび/または無機発光ダイオードを含み得る。一例として、照射源によって放射された光は、300~500nmの波長を有し得る。追加的にまたは代替的に、780nmから3.0μmの範囲内などの赤外線スペクトル範囲内の光を使用することができる。具体的には、シリコンフォトダイオードが特に適用可能な700nmから1000nmの範囲の近赤外領域を使用することができる。それらの一般的に定義されたビームプロファイルおよび他の取り扱い性の特性のために、照射源として少なくとも1つのレーザ源の使用が特に好ましい。本明細書では、単一のレーザ源の使用が好ましい場合があり、特に、ユーザによって容易に保管および移動可能であり得るコンパクトな走査システムを提供することが重要であり得る場合がある。したがって、照射源は、好ましくは検出器の構成部分であり得、したがって、特に検出器のハウジングなどの検出器内へ一体化され得る。好ましい実施形態では、特に走査システムのハウジングは、距離に関する情報をユーザに、読みやすい方法などで、提供するように構成された少なくとも1つのディスプレイを含むことができる。さらなる好ましい実施形態では、特に走査システムのハウジングは、さらに、走査システムに関連する少なくとも1つの機能を動作させるように、例えば1つまたは複数の動作モードを設定するように構成され得る、少なくとも1つのボタンを含むことができる。さらなる好ましい実施形態では、特に走査システムのハウジングは、特にユーザによる走査システムの距離測定および/または操作性の精度を向上させるために、磁性材料を含むベースプレートまたはホルダ等のような、例えば、ゴム足、ベースプレートまたは壁ホルダなど、走査システムをさらなる表面に固定するように構成され得る、少なくとも1つの固定ユニットをさらに含むことができる。
したがって、特に、走査システムの照射源は、単一のレーザビームを放射することができ、物体の表面に配置された単一のドットを照射するように構成され得る。本発明による少なくとも1つの検出器を使用することによって、少なくとも1つのドットと走査システムとの間の距離に関する少なくとも1つの情報項目を生成することができる。これにより、好ましくは、走査システムに含まれるような照射システムと、照射源によって生成されるような単一のドットとの間の距離が、例えば少なくとも1つの検出器に含まれる評価装置を使用することによって決定され得る。しかしながら、走査システムは、さらに、特にこの目的に適合させることができる追加の評価システムを含むことができる。代替的にまたは追加的に、走査システムのサイズ、特に走査システムのハウジングのサイズは考慮され得、したがって、走査システムのハウジング上の特定の点、例えば、ハウジングの前エッジや後エッジと単一のドットとの間の距離は、代わりに決定することができる。照射源は、点群を生成および/または投影するように構成され得、例えば、照射源は、少なくとも1つのデジタル光処理プロジェクタ(DLP)、少なくとも1つのLCoSプロジェクタ、少なくとも1つの空間光変調器;少なくとも1つの回折光学要素;少なくとも1つの発光ダイオードアレイ;少なくとも1つのレーザ光源アレイ、のうちの1つまたは複数を備えることができる。
代替的に、走査システムの照射源は、2つの個別のレーザビームを放射してもよく、該レーザビームは、ビームの放射方向の間に直角などのそれぞれの角度を提供するように構成されることができ、それにより、同じ物体の表面に位置する個別のドットまたは2つの別々の物体の2つの異なる表面が照射され得る。しかしながら、2つの個別のレーザビーム間のそれぞれの角度に関する他の値もまた実現可能であり得る。この特徴は特に、間接測定機能向けに採用されることができ、例えば、走査システムとドットとの間に1つまたは複数の障害物が存在するため直接アクセスできない可能性のある間接距離の導出、またはその他到達するのが困難である可能性がある間接距離の導出などに採用される。例として、したがって、2つの個別の距離を測定し、ピタゴラスの公式を使用することによって高さを導出することによって、物体の高さの値を決定することが実現可能であり得る。特に物体に対して所定のレベルを維持することができるようにするために、走査システムはさらに、少なくとも1つの水平ユニット、特にユーザによって所定の高さを維持するために使用される一体型バブルバイアルを備えてもよい。
さらなる代替例として、走査システムの照射源は、複数の個々のレーザビーム、例えば互いに対してそれぞれのピッチ、特に規則的なピッチを示し得るレーザビームのアレイを放射することができ、該レーザビームのアレイは少なくとも1つの物体の少なくとも1つの表面上に配置されたドットのアレイを生成するように配置されてよい。この目的のために、ビーム分割装置およびミラーのような特別に適合された光学要素が設けられてよく、該光学要素は上述されたレーザビームのアレイの生成を可能にすることができる。特に、照射源は、1つ以上の可動ミラーを使用して周期的または非周期的に光ビームを指向することによって、エリアまたは空間を走査するように指向されてもよい。
したがって、走査システムは、1つまたは複数の物体の1つまたは複数の表面上に配置された1つまたは複数のドットの静的配置を提供することができる。代替的に、走査システムの照射源、特に、上述したレーザビームアレイなどの1つまたは複数のレーザビームは、経時的に変化する強度を示すことができ、および/または、特に上述したマイクロミラーのアレイ内に含まれるマイクロミラーのような1つまたは複数のミラーを移動させることによって時間の経過とともに交互に放射方向を変えることができる、1つまたは複数の光ビームを提供するように構成されてよい。結果として、照射源は、走査装置の少なくとも1つの照射源によって生成されるような交互の特徴を有する1つまたは複数の光ビームを使用することにより、少なくとも1つの物体の少なくとも1つの表面の一部を画像として走査するように構成され得る。特に、走査システムは、したがって、1つまたは複数の物体の1つまたは複数の表面を順次または同時に走査するように、少なくとも1つの行(row)走査および/またはライン走査を使用することができる。したがって、走査システムは、3つ以上のドットを測定することによって角度を測定するように適合されることができ、または走査システムは、従来の測定スティックを使用してほとんどアクセスできない可能性のある、例えば、屋根の切妻など角部または幅の狭い領域を測定するように適合され得る。非限定的な例として、走査システムは、例えば、生産環境において、安全レーザスキャナの中で使用され得、および/または、例えば、3D印刷、身体走査、品質制御などと関連して、物体の形状を決定するために使用されるような3D走査装置で使用され得、建設用途において、例えば、レンジメータとして使用され得、ロジスティクスの用途において、例えば、小包のサイズまたは体積を決定するために使用され得、家庭内用途において、例えば、掃除用ロボットまたは芝刈り機ロボットにおいて使用され得、または、走査工程を含み得る他の種類の用途において使用され得る。非限定的な例として、走査システムは産業用安全カーテン用途に使用されてもよい。非限定的な例として、走査システムは、拭き掃除、掃除機、モップがけ、またはワックスがけ機能、または草刈りまたは掻き取りなどのヤードまたは庭の手入れ機能を実行するのに使用することができる。非限定的な例として、走査システムは、コリメート光学系を有するLED照射源を使用してよく、また、より正確な結果を得るために照射源の周波数を異なる周波数にシフトさせ、および/または他の光を伝達しながら特定の光を減衰させるためにフィルタを使用してもよい。非限定的な例として、走査システムおよび/または照射源は、全体として回転させ、または動作中に専用のモータを使用してミラーやビームスプリッタなどの特定の光学パッケージのみを回転させることができ、走査システムは、全360度視野を有し得るか、または走査したエリアをさらに増大させるために平面外に移動および/または回転さえされ得る。さらに、照射源は所定の方向に能動的に向けられてもよい。さらに、有線の電気システムの回転を可能にするために、スリップリング、光データ伝送、または誘導結合を使用することができる。
非限定的な例として、走査システムは三脚に取り付けられ、いくつかの角部および表面を有する物体または領域に向けることができる。1つ以上の柔軟に移動可能なレーザ源が走査システムに取り付けられている。1つ以上のレーザ源は、それらが関心点を照射するように移動される。走査システム上の指定されたボタンを押すと、照射点の走査システムに関する位置が測定され、位置情報が無線インターフェースを介して携帯電話に送信される。位置情報は携帯電話アプリケーションに保存される。レーザ源は、位置が測定され携帯電話アプリケーションに送信されるさらなる関心点を照射するように移動される。携帯電話アプリケーションは、隣接する点を平面に接続することによって、一組の点を3次元モデルに変換することができる。3次元モデルはさらに保存され処理されてもよい。測定された点または表面間の距離および/または角度は、走査システムに取り付けられたディスプレイに、または位置情報が送信される携帯電話に直接表示されてよい。
非限定的な例として、走査システムは、点を投影するための2つ以上のフレキシブルな可動レーザ源と、線を投影する1つのさらなる可動レーザ源とを含み得る。線は、2つ以上のレーザスポットを線に沿って配置するように使用されてもよく、走査システムのディスプレイは、線に沿って配置され得る2つ以上のレーザスポット間の距離、例えば等しい距離を表示してもよい。2つのレーザスポットの場合、単一のレーザ源を使用することができ、投影点の距離は、1つまたは複数のビームスプリッタまたはプリズムを使用して修正され、ビームスプリッタまたはプリズムは、投影されたレーザスポットが互いに離れるように、または互いに近づくように移動することができる。さらに、走査システムは、直角、円、正方形、三角形などのさらなるパターンを投影するように適合されてもよく、それに沿ってレーザスポットを投射し、それらの位置を測定することによって測定を行うことができる。
非限定的な例として、走査システムはライン走査装置として適合させることができる。特に、走査装置は少なくとも1つのセンサラインまたはセンサ行(row)を含むことができる。三角測量システムは十分なベースラインを必要とするが、近距離場におけるベースラインのため、検出できない場合がある。近距離場検出は、レーザスポットが転送装置の方向に傾けられている場合可能であり得る。しかしながら、傾斜は光スポットが視野から外れてしまい、遠距離領域での検出を制限することにつながる。これらの近距離場および遠距離場の問題は、本発明による検出器を使用することによって克服することができる。特に、検出器は光センサのCMOSラインを含むことができる。走査システムは、物体から検出器までCMOSライン上で伝播する複数の光ビームを検出するように構成されてよい。光ビームは、物体上の異なる位置で、または照射源の移動によって発生させることができる。走査システムは、上記および以下でより詳細に説明するように商信号Qを決定することによって各光スポットの少なくとも1つの縦方向座標を決定するように適合され得る。
非限定的な例として、走査システムは、のこぎり、穴あけ機などの木材または金属の加工工具のような、工具を用いた作業を支援するように適合され得る。したがって、走査システムは、2つの反対方向の距離を測定し、そして2つの測定された距離または距離の合計をディスプレイに表示するように適合され得る。さらに、走査システムは、表面上に走査システムが配置されたときに、レーザポイントが自動的に表面に沿って走査システムから離れ、距離測定が表面の角またはエッジによる突然の変化を示すまで移動するように、表面の縁までの距離を測定するように適合されてよい。これにより、走査システムが板の上にその端から離れて配置されている時に、木板の端までの距離を測定することが可能になる。さらに、走査システムは、一方向における厚板の端部の距離を測定し、反対方向に指定された距離で線または円または点を投影することができる。走査システムは、所定の合計距離に応じてなど、反対方向で測定された距離に応じて所定の距離に線または円または点を投影するように適合されてよい。これにより、走査システムを工具から安全な距離に配置しながら、のこぎりや穴あけ機などの工具を投影位置で使用して作業し、同時に板の端部まで所定の距離で工具を使用して処理を実行することができる。さらに、走査システムは、2つの反対方向に所定の距離に点または線などを投影するように適合されてもよい。距離の合計が変更されると、投影距離のうちの1つのみが変更される。
非限定的な例として、走査システムは表面に、例えば、切断、鋸引き、穴あけなどのタスクが行われる表面などに配置され、そして走査システム上のボタンなどにより調整することができる所定の距離に、線を表面上に投影するように適合させることができる。
非限定的な例として、走査システムは、例えば、生産環境において、安全レーザスキャナの中で使用され得、および/または、例えば、3D印刷、身体走査、品質制御などと関連して、物体の形状を決定するために使用されるような3D走査装置で使用され得、建設用途において、例えば、レンジメータとして使用され得、ロジスティクスの用途において、例えば、小包のサイズまたは体積を決定するために使用され得、家庭内用途において、例えば、掃除用ロボットまたは芝刈り機ロボットにおいて使用され得、または、走査工程を含み得る他の種類の用途において使用され得る。
転送装置は、上述したように、物体から検出器へ伝播する光を、好ましくは連続的に光センサへ供給するように設計され得る。上記で説明したように、この供給は、任意的に、転送装置の画像化特性あるいは非画像化特性によって達成することができる。特に、転送装置は、後者が光センサに供給される前に電磁放射を集めるように設計することもできる。転送装置はまた、例えば照射源が所定の光学特性を有する光ビーム、例えば、所定のまたは正確に公知のビームプロファイルを有する光ビーム、例えば少なくとも1つのガウスビーム、特に公知のビームプロファイルを有する少なくとも1つのレーザビームを供給するように設計されることにより、全体的にまたは部分的に少なくとも1つの任意の照射源の構成部分であり得る。
任意の照射源の潜在的な考えられる実施形態に関して、WO2012/110924 A1が参照され得る。さらに、他の実施形態も実行可能である。物体から出てくる光は、物体自体から生じることが可能であるが、しかし、任意に、異なる起源を有することが可能であり、この起源から物体へ、および、続いて横方向および/または縦方向光センサに向けて伝播することが可能である。後者の場合は、例えば少なくとも1つの照射源が使用されることによって達成され得る。この照射源は、例えば、周囲照射源であり得るか、もしくは、それを含むことができ、および/または、人工照射源であり得るか、もしくは、それを含むことができる。例として、検出器自体は、少なくとも1つの照射源を含むことが可能であり、例えば少なくとも1つのレーザおよび/または少なくとも1つの白熱灯および/または少なくとも1つの半導体照射源、例えば、少なくとも1つの発光ダイオード、特に、有機発光ダイオードおよび/または無機発光ダイオードを含むことが可能である。それら一般的に定義されているビームプロファイル、および、取り扱い性の他の特性のために、1つまたは複数のレーザを照射源またはその一部として使用することは特に好ましい。照射源自体は、検出器の構成部分であり得るか、またはその他検出器から独立して形成されてもよい。照射源は、特に、検出器、例えば、検出器のハウジングに一体化されてもよい。代替的にまたは追加的に、少なくとも1つの照射源は、また少なくとも1つのビーコン装置に、または、1つまたは複数のビーコン装置に、および/または、物体に一体化され得、または、物体に接続され得または物体に空間的に結合され得る。
したがって、1つまたは複数の任意のビーコン装置から放射される光は、代替的または追加的に前記光はそれぞれのビーコン装置自体から生じるオプションもあるが、照射源から放射され、および/または照射源によって励起され得る。例として、ビーコン装置から放射される電磁光は、ビーコン装置自体によって放射され得、および/または、ビーコン装置によって反射され得、および/または、それが検出器に給送される前に、ビーコン装置によって散乱され得る。この場合、電磁放射の放出および/または散乱は、電磁放射のスペクトル影響を受けることなく有効化され得、または、そのような影響を伴って有効化され得る。したがって、例として、波長シフトは、例えば、StokesまたはRamanによると、散乱中にも起こる可能性がある。さらに、光の放出は、例えば、一次的な照射源によって励起され得、例えば、ルミネッセンス、特に、燐光および/または蛍光を発生させるように励起されている物体または物体の部分的な領域によって励起され得る。また、原則として、他の放射プロセスも可能である。反射が起こる場合には、物体は、例えば、少なくとも1つの反射領域、特に少なくとも1つの反射表面を有することができる。前記反射表面は、物体自身の一部であり得るが、また、例えば、物体に接続されているかまたは空間的に結合されている反射体、例えば、物体に接続されているリフレクタプラークであってもよい。少なくとも1つの反射体が使用される場合には、それは、例えば、検出器の他の構成部品から独立して、物体に接続されている検出器の一部ともみなされ得る。
ビーコン装置および/または少なくとも1つの任意の照射源は、一般的に、紫外線スペクトル範囲、好ましくは、200nmから380nmの範囲;可視光スペクトル範囲(380nmから780nm);赤外線スペクトル範囲、好ましくは、780nmから3.0マイクロメートルの範囲、より好ましくは、シリコンフォトダイオードが特に700nmから1000nmの範囲で適用可能な近赤外領域の部分のうち少なくとも1つの範囲内の光を放射することが可能である。熱画像化用途の場合、標的は遠赤外線スペクトル範囲、好ましくは3.0マイクロメートルから20マイクロメートルの範囲の光を放射することができる。例えば、少なくとも1つの照射源は、可視スペクトル範囲、好ましくは500nmから780nmの範囲、最も好ましくは650nmから750nmの範囲または690nmから700nmの範囲の光を放射するように適合されている。
光センサへの光ビームの供給は、特に、例えば、円形、楕円形または異なる構成の断面を有する光スポットが光センサの任意のセンサエリア上に生成されるように行われ得る。一例として、検出器は、可視範囲、特に立体角範囲および/または空間範囲を有することができ、その中で物体を検出することができる。好ましくは、転送装置は、例えば検出器の可視範囲内に配置された物体の場合には、光スポットが完全にセンサ領域上および/または光センサのセンサエリア上に配置されるように設計される。一例として、センサエリアは、この状態を確実にするために対応するサイズを有するように選択することができる。
さらなる態様において、本発明は、本発明による検出器のような、例えば、上で開示されたような、または以下でさらに詳細に開示されるような検出器を参照する1つまたは複数の実施形態による、検出器を使用することによって少なくとも1つの物体の位置を決定するための方法を開示する。それでも、他の種類の検出器を使用することができる。方法は、以下の方法ステップを含み、方法ステップは所与の順序で実行されてもよく、または異なる順序で実行されてもよい。さらに、列挙されていない1つまたは複数の追加の方法ステップが存在してもよい。さらに、方法ステップのうちの1つ、1つより多く、またはすべてさえも、繰り返し実行され得る。
この方法は、次の方法ステップを含む:
- 物体から検出器に伝播する少なくとも1つの反射光ビームによる、光センサがそれぞれ感光領域を有する光センサのマトリックスを有する少なくとも1つのセンサ要素への照射に応答して、少なくとも2つのセンサ信号を生成するステップ;
- センサ要素を用いて少なくとも1つの反射画像を決定するステップ;
- 反射画像の少なくとも1つの反射特徴を選択し、少なくとも1つの評価装置を用いてセンサ信号を評価することにより、選択された反射特徴の少なくとも1つの縦方向領域を決定ステップであって、該評価はセンサ信号からの結合信号Qを評価することを含むステップ;
- 縦方向領域に対応する少なくとも1つの参照画像における少なくとも1つの変位領域を決定するステップ;
- 選択した反射特徴を変位領域内の少なくとも1つの参照特徴とマッチングさせるステップ。
詳細、オプションおよび定義については、上記の検出器を参照することができる。したがって、具体的には、上記で概説したように、方法は、上記で与えられた、または以下でさらに詳細に与えられる実施形態の1つ以上など、本発明による検出器を使用することを含み得る。
この方法は、一致した参照特徴および選択された反射特徴の変位を決定することをさらに含み得る。一致した特徴の縦方向情報は、縦方向座標と変位との間の所定の関係を用いて決定されてもよい。
結合信号Qの導出は、センサ信号を割算すること、センサ信号の倍数を割算すること、センサ信号の線形結合を割算することのうちの1つ以上を含むことができる。
本発明のさらなる態様において、本発明による検出器の使用、例えば上記で与えられた、または以下でさらに詳細に与えられる1つまたは複数の実施形態による検出器の使用は、交通技術における位置測定;娯楽用途;セキュリティ用途;監視用途;安全用途;ヒューマンマシンインターフェース用途;追跡用途;写真撮影用途;撮像またはカメラ用途;少なくとも1つの空間のマップを発生させるためのマッピングの用途;車両用のホーミングまたは追跡ビーコン検出器;屋外用途;モバイル用途;通信用途;マシンビジョン用途;ロボット用途;品質管理用途、製造用途、からなる群から選択される使用目的が提案される。
物体は、一般的に、生物であってもよく、または、非生物であってもよい。また、検出器または検出器システムは、少なくとも1つの物体を含むことが可能であり、それによって、物体は、検出器システムの一部を形成している。しかしながら、好ましくは、物体は少なくとも1つの空間的次元において、検出器から独立して移動することが可能である。物体は、一般的に、任意の物体であり得る。一実施形態では、物体は剛体物体であり得る。他の実施形態も可能であり、例えば、物体が非剛体物体である実施形態、または、その形状を変化させ得る物体など、他の実施形態も可能である。
さらに詳細に以下に概説されることになるように、本発明は、具体的には、人の位置および/または人の動きを追跡するために使用され得、例えば、マシンの制御、ゲーミング、または、スポーツのシミュレーションなどの目的のために使用され得る。この実施形態または他の実施形態では、具体的には、物体は、スポーツ用品、好ましくは、ラケット、クラブ、バットからなる群から選択される物品;衣料品;帽子;靴からなる群から選択され得る。
したがって、一般的に、本発明による装置、例えば検出器は、様々な分野で適用され得る。具体的には交通技術における位置測定;娯楽用途;セキュリティ用途;ヒューマンマシンインターフェース用途;追跡用途;写真撮影用途;少なくとも1つの空間のマップを発生させるためのマッピングの用途、例えば、部屋、建物、および街路からなる群から選択される少なくとも1つの空間のマップを発生させるためのマッピング用途;モバイルの用途;ウェブカム;オーディオデバイス;ドルビーサラウンドオーディオシステム;コンピュータ周辺機器;ゲーミングの用途;カメラまたはビデオの用途;セキュリティ用途;監視用途;自動車用途;輸送用途;医療用途;スポーツ用途;マシンビジョン用途;車両用途;飛行機用途;船舶用途;宇宙船用途;建物用途;建築用途;地図製作用途;製造用途、からなる群から選択される使用目的が適用され得る。追加的にまたは代替的に、ローカルポジショニングシステムおよび/またはグローバルポジショニングシステムにおける用途も挙げることが可能であり、特に、ランドマークを基礎とする位置決めおよび/またはナビゲーション、具体的には、車または他の車両(例えば、列車、オートバイ、自転車、貨物輸送のためのトラックなど)、ロボットにおける使用のための、または、歩行者による使用のためのものも挙げることが可能である。さらに、インドアポジショニングシステムは、例えば、家庭内用途に関して、および/または、製造技術、輸送、監視またはメンテナンス技術において使用されるロボットに関して、潜在的な用途として挙げられ得る。
本発明による装置は、モバイルフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、スマートパネル、または、他の据置型コンピュータ,モバイルコンピュータ、または通信用途において使用され得る。したがって、本発明による装置は、性能を向上させるために、少なくとも1つの能動型光源と組み合わせられ得、例えば、可視光範囲または赤外線スペクトル範囲の光を放射する光源などと組み合わせられ得る。したがって、一例として、本発明による装置は、カメラおよび/またはセンサとして使用され得、例えば、環境、物体、および生物を走査および/または検出するためのモバイルソフトウェアと組み合わせて使用され得る。本発明による装置は、画像効果を高めるために、2Dカメラ、例えば従来のカメラと組み合わせてもよい。。本発明による装置は、さらに、監視のために、および/もしくは、記録目的のために、または、モバイル装置を制御するための入力装置として、特に、声および/もしくはジェスチャ認識と組み合わせて使用されてもよい。したがって、具体的には、ヒューマンマシンインターフェースとして作用する本発明による装置は、入力装置とも称され、モバイルアプリケーション、例えば、モバイルフォンなどのようなモバイル装置を介して、他の電子装置またはコンポーネントを制御するためなどのために使用され得る。例として、本発明による少なくとも1つの装置を含むモバイルアプリケーションは、テレビジョンセット、ゲームコンソール、音楽プレーヤもしくは音楽装置、または、他の娯楽装置を制御するために使用され得る。
さらに、本発明による装置、ウェブカム、または、コンピューティング用途のための他の周辺装置において使用されてもよい。したがって、一例として、本発明による装置は、画像化、記録、監視、走査、または動き検出に関するソフトウェアと組み合わせて使用されてもよい。ヒューマンマシンインターフェースおよび/または娯楽装置の文脈で概説されているように、本発明による装置は、顔表現および/または身体表現によってコマンドを与えることに関して、特に有用である。本発明による装置は、他の入力生成装置、例えば、マウス、キーボード、タッチパッド、マイクロフォンなどと組み合わせられ得る。さらに、本発明による装置は、例えば、ウェブカムを使用することなどによるゲーミングに関する用途において使用され得る。さらに、本発明による装置は、仮想訓練の用途および/またはビデオ会議において使用され得る。さらに、本発明による装置は、特に、ヘッドマウントディスプレイを装着しているときに、仮想または拡張現実の用途において使用される手、腕、または物体を認識または追跡するために使用され得る。
さらに、本発明による装置は、部分的に上記に説明されているように、モバイルオーディオ装置、テレビジョン装置、およびゲーミング装置において使用され得る。具体的には、本発明による装置は、電子装置または娯楽装置などのための制御または制御装置として使用され得る。さらに、本発明による装置は、視線検出またはアイトラッキングに関して使用され得、例えば、2Dディスプレイ技法および3Dディスプレイ技法において、特に、拡張現実の用途のために、および/または、ディスプレイが見られているかどうかを認識するために、および/または、どの視点からディスプレイが見られているかを認識するために、透明なディスプレイとともに使用され得る。さらに、本発明による装置は、特に、ヘッドマウントディスプレイを装着しているときに、仮想現実または拡張現実の用途に関連して、部屋、境界線、障害物を探索するために使用され得る。
さらに、本発明による装置は、DSCカメラなどのようなデジタルカメラの中で使用され得、または、デジタルカメラとして使用され得、および/または、SLRカメラなどのようなレフレックスカメラの中で使用され得、または、レフレックスカメラとして使用され得る。これらの用途に関して、上記に開示されているように、モバイルフォンなどのようなモバイルの用途における、本発明による装置の使用が参照され得る。
さらに、本発明による装置は、セキュリティまたは監視用途に使用することができる。したがって、一例として、本発明による少なくとも1つの装置は、物体が所定のエリアの内または外にある場合(例えば銀行または博物館の監視用途)に信号を与える1つまたは複数のデジタルおよび/またはアナログ電子機器と組み合わせることができる。特に、本発明による装置は、光暗号化に使用することができる。本発明による少なくとも1つの装置の使用による検出は、IR、X線、UV-VIS、レーダまたは超音波検出器などの他の検出装置と組み合わせて波長を補完することができる。本発明による装置はさらに、低光量環境での検出を可能にするために能動赤外光源と組み合わせることができる。本発明による装置は、一般的に、能動型検出器システムと比較して有利であり、それは特に本発明による装置は、例えば、レーダ用途、超音波用途、LIDARまたは同様の能動型検出器装置の場合のように、第三者によって検出される可能性がある信号を能動的に送信することを回避するためである。したがって、一般に、本発明による装置は、認識されずかつ検出不可能な移動物体の追跡のために使用され得る。さらに、本発明による装置は、一般に、従来の装置と比較して不正操作されにくく、また過敏になりにくい。
さらに、本発明による装置を使用することによる3D検出の容易さおよび精度を考えると、本発明による装置は、一般的に、顔、身体、および人の認識および識別のために使用され得る。その中で、本発明による装置は、識別または個人化の目的のために他の検出手段、例えば、パスワード、指紋、虹彩検出、音声認識、または他の手段と組み合わせられ得る。したがって、一般的に、本発明による装置は、セキュリティ装置および他の個人化された用途において使用されてもよい。
さらに、本発明による装置は、製品の識別のための3Dバーコードリーダーとして使用されてもよい。
上述のセキュリティおよび監視の用途に加えて、本発明による装置は、一般的に、空間およびエリアの監視およびモニタリングのために使用され得る。したがって、本発明による装置は、空間およびエリアを監視およびモニタリングするために使用され得、例として、禁止エリアが侵入された場合に警報をトリガまたは実行するために使用され得る。したがって、一般的に、本発明による装置は、建物監視または博物館における監視目的のために使用され得、任意に、他のタイプのセンサと組み合わせて使用され得、例えば、モーションセンサまたは熱センサと組み合わせて、画像増強装置または画像強調装置および/または光電子増倍管と組み合わせて使用され得る。さらに、本発明による装置は、公共空間または混雑した空間において使用され、潜在的に危険な活動、例えば、駐車場における盗難などのような犯罪行為、または、空港における持ち主不明のバゲージなどのような、持ち主不明の物体の検出が可能である。
さらに、本発明による装置は、ビデオおよびカムコーダ用途などのカメラ用途において有利に適用され得る。したがって、本発明による装置は、モーションキャプチャおよび3D映画の記録のために使用され得る。その中で、本発明による装置は、一般的に、従来の光学装置を上回る多くの利点を提供する。したがって、本発明による装置は、一般的に、光学コンポーネントに関して、より低い複雑さを必要とする。したがって、一例として、レンズの数は、例えば、1つのレンズだけを有する本発明による装置を提供することなどによって、従来の光学的な装置と比較して低減され得る。複雑さを低減しているため、例えば、モバイルの用途などの非常にコンパクトな装置が可能である。高品質の2つ以上のレンズを有する従来の光学システムは、体積の大きいビームスプリッタの一般的な必要性に起因して、一般的に体積が大きい。さらに、本発明による装置は、一般的に、オートフォーカスカメラなどのような、フォーカス/オートフォーカス装置のために使用され得る。さらに、本発明による装置は、また、光学顕微鏡において、特に、共焦点顕微鏡において使用され得る。
さらに、本発明による装置は一般的に、自動車技術および輸送技術の技術分野においても適用可能である。このように、一例として、本発明による装置は例えば適応型クルーズコントロール、非常用ブレーキアシスト、車線離脱警告、サラウンドビュー、死角検出、交通標識検出、交通標識認識、車線認識、後部横断通行警告、接近する交通量または前方に走行する車両に応じてヘッドライトの強度と範囲を調整するための光源認識、適応型フロントライトシステム、ハイビームヘッドライトの自動制御、フロントライトシステムの適応型カットオフライト、防眩フロントライトシステム、ヘッドライト照射による動物または障害物などのマーキング、後部横断通行警告、高度運転者支援システムなどおよび他の運転者支援システムまたは他の自動車および交通用途などのための距離センサおよび監視センサとして使用され得る。さらに、本発明による装置は、特に衝突回避のために運転者の操縦を事前に予測するように適合され得る運転者支援システムに使用され得る。さらに、本発明による装置は、本発明による検出器を使用することによって得られる位置情報の第1および第2の時間微分を分析することなどによって、速度および/または加速度の測定にも使用され得る。この特徴は一般的に、自動車技術、輸送技術または全般的交通技術に適用可能である。他の分野の技術への応用も実現可能である。室内測位システムにおける具体的用途として、輸送における乗客の位置の検出、より具体的にはエアバッグなど安全システムの使用の電子制御が挙げられる。エアバッグの使用によって深刻な怪我を引き起こすような乗客の車両内での位置の場合には、エアバッグの使用を防止することができる。さらに、乗り物、例えば自動車、電車、航空機など、特に自律走行車において、本発明による装置は、運転者が交通に注意を配っているか、または気が散っているか、眠気があるか、または疲労があるか、またはアルコールなどの消費が原因で運転ができない状態かどうかの判定に使用することができる。
これらの用途または他の用途では、一般的に、本発明による装置は、独立型装置としてあるいは他のセンサ装置と組み合わせて、例えば、レーダおよび/または超音波装置と組み合わせて使用され得る。具体的には、本発明による装置は、自動運転および安全性問題に関して使用され得る。さらに、これらの用途では、本発明による装置は、赤外線センサ、音波センサであるレーダセンサ、2次元カメラ、または、他のタイプのセンサと組み合わせて使用され得る。これらの用途では、本発明による装置の一般的に受動的な性質は有利である。このように、本発明による装置は一般的に信号を放出する必要がないため、能動的センサ信号が他の信号源と干渉するリスクを回避することができる。本発明による装置は特に標準的な画像認識ソフトウェアなどの認識ソフトウェアと組み合わせて使用され得る。このように、本発明による装置によって提供される信号およびデータは典型的に、容易に処理可能であり、したがって一般的に、計算能力に対する要求は、確立された3D測定システムよりも低い。低い空間需要を考えると、カメラのような本発明による装置は、例えば、窓スクリーンの上または後ろ、フロントフード上、バンパー上、ライト上、ミラー上、または他の場所など、車両内の事実上あらゆる場所に配置することができる。本発明による様々な検出器、例えば本発明の範囲内に開示された効果に基づく1つまたは複数の検出器は、自律的な運転を可能にするため、または能動的な安全コンセプトの性能を向上させるために組み合わせることができる。したがって、本発明による様々な装置は、本発明による1つまたは複数の他の装置および/または従来のセンサ、例えば後部窓、側部窓または前部窓のような窓の中、バンパー上またはライト上などにおいて組み合わせることができる。
本発明による少なくとも1つの検出器のような本発明による少なくとも1つの装置と、1つまたは複数の雨検出センサとの組み合わせも可能である。これは、本発明による装置が一般にレーダのような従来のセンサ技術より、特に大雨の間に有利であるという事実による。本発明による少なくとも1つの装置とレーダなどの少なくとも1つの従来の感知技術との組み合わせは、ソフトウェアが気象条件に応じて信号の適切な組み合わせを選択させることができる。
さらに、本発明による装置は一般的に、ブレーキアシストおよび/またはパーキングアシストおよび/または速度測定のためにも使用され得る。速度測定は、交通管制における他の自動車の速度を測定するためなど、車両と一体化されること、または車両の外部において使用されることができる。さらに、本発明による装置は、駐車場で空き駐車スペースを検出するためにも使用され得る。
さらに、本発明による装置は、医療システムおよびスポーツの分野でも使用され得る。したがって、医療技術分野において例えば内視鏡で使用される手術用ロボットが挙げられるが、なぜなら上記で概説したように、本発明による装置は少ない容量しか必要とせず、他の装置に一体化することができるからである。具体的に、最大で1つのレンズを有する本発明による装置は、内視鏡など医療用装置において3D情報を取り込むために使用され得る。さらに、本発明による装置は、運動の追跡および分析を可能にするために、適切な監視ソフトウェアと組み合わされ得る。これにより、内視鏡や外科用メスなどの医療用装置の位置を磁気共鳴画像法、X線撮像、または超音波撮像から得られるような医療画像からの結果と即座に重ね合わせることができる。これらの用途は具体的に、例えば脳外科手術および遠隔診断および遠隔治療など、正確な位置情報が重要となる医療処置において有益である。さらに、本発明による装置は、3D身体走査にも使用され得る。身体走査は医療分野において、歯科手術、整形手術、肥満手術または美容整形手術などに適用され得るか、あるいは筋膜疼痛症候群、癌、身体醜形傷害または他の疾患などの医療診断分野に適用され得る。身体走査はさらに、スポーツ用具の人間工学的な使用または適合性を評価する目的で、スポーツ分野でも適用され得る。さらに、本発明による装置は、外骨格または人工装具などのウェアラブルロボットに使用することができる。身体走査はさらに、衣類の文脈において、例えば衣類の適切なサイズやフィット感の決定にも使用され得る。この技術はテーラーメードの衣類の分野おいて、あるいはインターネットから衣類または履物を注文する分野において、あるいはマイクロキオスク装置または顧客コンシェルジュ装置などのセルフサービスのショッピング装置において使用され得る。衣類の分野における身体走査は、しっかりと正装した顧客を走査するために特に重要である。
さらに、本発明による装置は、人数計数システムの関係において、例えばエレベーター、列車、バス、乗用車、または航空機内の人数の計数、あるいは玄関、扉、通路、小売店舗、スタジアム、娯楽会場、博物館、図書館、公共の場所、映画館、劇場などを通過する人数を計数するために使用され得る。さらに、人数計数システムにおける3D機能は、計数される人々に関する詳細情報、例えば身長、体重、年齢、体力などの情報を取得または推定するために使用され得る。この情報は、ビジネスインテリジェンスメトリックのために、および/またはより魅力的で安全にするように人々が数えられる場所を最適化するために使用され得る。小売環境において、人数計数の文脈における本発明による装置は、再来店顧客またはクロスショッパーの認識、買物行動の評価、購入する来訪者の割合の評価、スタッフのシフトの最適化、あるいはショッピングモールにおける来訪者1人当たりコストのモニタリングなどに使用され得る。さらに、人数計数システムは身体計測調査にも使用され得る。さらに、本発明による装置は公共輸送システムにおいて、輸送距離に応じた自動運賃課金にも使用され得る。さらに、本発明による装置は子どもの遊び場において、負傷した子どもまたは危険な活動に関わっている子どもを認識するために使用され得、遊び場の玩具とのさらなる相互作用を可能にし、遊び場の玩具などの安全な使用の確保等にも使用され得る。
さらに、本発明による装置は建設用具、例えば物体または壁までの距離を決定し、表面が平面かどうかを評価し、物体を正しい順番で整列または配置するためのレンジメータなどの建設道具、あるいは建設環境などで使用するための検査用カメラにおいて使用され得る。
さらに、本発明による装置は、トレーニング、遠隔指導または競技目的などのスポーツおよび運動の分野でも適用され得る。具体的に、本発明による装置は、ダンス、エアロビクス、フットボール、サッカー、バスケットボール、野球、クリケット、ホッケー、陸上競技、水泳、ポロ、ハンドボール、バレーボール、ラグビー、相撲、柔道、フェンシング、ボクシング、ゴルフ、カーレース、レーザタグ、戦場シミュレーションなどの分野でも適用され得る。本発明による装置は、スポーツとゲームの両方において、ボール、バット、剣、動きなどの位置を検出するために使用され得、例えば、試合の監視、審判の支援、または判断、特にスポーツにおける特定の状況の自動判断、例えばポイントまたはゴールが実際に行われたかどうかを判定するために、使用され得る。
さらに、本発明による装置は自動車レースまたは自動車運転訓練または自動車の安全性の訓練などの分野において、自動車の位置または自動車の軌道、あるいは前の軌道または理想的な軌道からの逸脱などを判定するために使用され得る。
本発明による装置はさらに、楽器の練習の補助、特に遠隔レッスンをサポートするために使用され得、例えばフィドル、バイオリン、ビオラ、チェリー、ベース、ハープ、ギター、バンジョー、またはウクレレなどの弦楽器のレッスン、ピアノ、オルガン、キーボード、ハープシコード、ハーモニウムまたはアコーディオンなどの鍵盤楽器のレッスン、および/または、ドラム、ティンパニ、マリンバ、木琴、ビブラフォン、ボンゴ、コンガ、ティンバー、ジャンベまたはタブラなどの打楽器のレッスンをサポートするためにさらに使用され得る。
本発明による装置はさらに、リハビリテーションおよび理学療法においても、トレーニングを促進するために、および/または動きを調査して修正するために使用され得る。この場合、本発明による装置は遠隔診断にも適用され得る。
さらに、本発明による装置はマシンビジョンの分野でも適用され得る。したがって、1つまたは複数の本発明による装置を、例えば自律運転および/またはロボットの作業用の受動的制御ユニットとして使用することができる。移動ロボットと組み合わせることにより、本発明による装置は、自律的な移動および/または部品の不具合の自律的な検出を可能にし得る。本発明による装置は、例えばロボットと製造部品と生物との間での事故、衝突を含むがそれに限定されない事故を回避するためなど、製造および安全性の監視にも使用され得る。ロボット工学では、ロボットが人間を認識しないと人間に深刻な傷を負わせるおそれがあることから、人間とロボットの安全で直接的な相互作用がしばしば問題となる。本発明による装置は、ロボットがより良くかつ迅速に物体や人間の位置を確認するのに役立ち、安全な相互作用を可能にし得る。本発明による装置の受動的性質を考えると、本発明による装置は能動的な装置よりも有利であり、および/または、レーダ、超音波、2Dカメラ、IR検出などの現存する解決法を補完するために使用することができる。本発明による装置における1つの特有の利点は、信号干渉の可能性が低いことである。したがって、信号干渉のリスクを伴わずに複数のセンサが同じ環境で同時に、作動し得る。このように、本発明による装置は、一般的に、例えば、それに限定されないが、自動車、採鉱、鉄鋼などのような、高度に自動化された生産環境において有用である可能性がある。本発明による装置は、また、生産における品質管理のために使用され得、例えば、品質管理または他の目的のために、例えば2D撮像、レーダ、超音波、IRなど他のセンサと組み合せて使用され得る。さらに、本発明による装置は、マイクロメートル範囲からメートル範囲まで、製品の表面の均一性または規定寸法の順守調査のためなど、表面品質の評価に使用することができる。他の品質管理用途も実現可能である。製造環境において、本発明による装置は、大量の廃棄物を避けるために、食品または木材など複雑な3次元構造を有する天然物を加工するために特に有用である。さらに、本発明による装置は、タンクやサイロなどの充填レベルを監視するために使用され得る。さらに、本発明による装置は、欠落部品、不完全な部品、緩んでいる部品、または低品質部品の検査などの複雑な製品検査に使用され得、例えば自動光学検査で、例えばプリント回路基板に関連する検査、組立品または部分組立品の検査、工学的構成要素の検証、エンジン部品検査、木材品質検査、ラベル検査、医療機器検査、製品方向検査、包装検査、食品包装検査などに使用され得る。
さらに、本発明による装置は車両、列車、航空機、船舶、宇宙船および他の交通用途にも使用され得る。したがって、交通用途の関係においては上述の用途に加え、航空機や車両などのための受動型追跡システムも挙げることができる。本発明による少なくとも1つの装置の使用、例えば移動中の物体の速度および/または方向を監視するために、本発明による少なくとも1つの検出器を使用することは実現可能である。具体的に、陸地、海および宇宙空間を含む空における高速移動中の物体の追跡が挙げられる。本発明による少なくとも1つの検出器などの本発明による少なくとも1つの装置は、具体的に、静止および/または移動する装置に取り付けることができる。本発明による少なくとも1つの装置の出力信号は、例えば他の物体の自律移動または誘導移動のための誘導機構と組み合わせることができる。したがって、衝突を回避するための用途、または、追跡物体と操作物体の間で衝突を可能にするための用途も実現可能である。本発明による装置は、要求される計算能力が低いことと、応答が速いことに起因し、および、例えばレーダなど能動型システムと比較して検出および妨害がより困難な検出システムの受動的性質により、一般的に有用かつ有利である。本発明による装置は、例えば速度制御装置や航空交通制御装置に特に有用であるが、これらに限られるわけではない。さらに、本発明による装置は、道路課金の自動料金徴収システムで使用され得る。
本発明による装置は、一般に受動的用途に使用することができる。受動的な用途としては、港や危険なエリアにある船舶、および着陸時または発進時の航空機に対するガイダンスがある。ここで、精密な誘導のため、固定された既知の能動的標的が使用され得る。鉱山用車両など、危険であるが明白に定められているルートを走行する車両にも同じものを使用することができる。さらに、本発明による装置は、自動車、列車、飛行物体、動物など、急速に接近する物体の検出にも使用され得る。さらに、本発明による装置は、物体の速度または加速度を検出するため、あるいは、時間に応じて、その位置、速度、および/または加速度のうちの1つ以上を追跡することにより物体の動きを予測するために使用できる。
さらに、上で概説したように、本発明による装置はゲーミングの分野で使用することができる。したがって、本発明による装置は、動きをその内容に組み込むソフトウェアと組み合わせた動き検出などのように、同じまたは異なるサイズ、色、形状などの複数のオブジェクトとの使用のために受動的であり得る。特に、アプリケーションは、グラフィック出力へ動きを実行するのに適している。さらに、例えば、ジェスチャ認識または顔認識のために本発明による装置のうちの1つまたは複数を使用することなどによって、コマンドを与えるための本発明による装置の用途も実現可能である。本発明による装置は、低光量状況や周囲の状況を改善する必要があるその他の状況の下で動作するために能動型システムと組み合わせることができる。追加的または代替的に、本発明による1つ以上の装置と1つ以上のIRまたはVIS光源との組み合わせが可能である。本発明による検出器と特別な装置との組み合わせもまた可能であり、該組み合わせは、システムおよびそのソフトウェアにより、限定されないが例えば、特別な色、形状、他の機器との相対位置、動きの速さ、光、装置の光源を変調するために使用される周波数、表面特性、使用材料、反射特性、透明度、吸収特性などにより容易に区別され得る。該装置は、他の可能性の中でも特に、スティック、ラケット、クラブ、銃、ナイフ、ホイール、指輪、ステアリングホイール、ボトル、ボール、グラス、花瓶、スプーン、フォーク、立方体、サイコロ、フィギュア、人形、テディ、ビーカー、ペダル、スイッチ、グローブ、宝石、楽器、または、ピック、ドラムスティックまたは類似物などの楽器を演奏するための補助装置、を擬似することが可能である。他の選択肢も可能である。
さらに、本発明による装置は、例えば、高温またはさらなる光放射プロセスなどにより、それ自体で光放射する物体を検出および/または追跡するために使用することができる。発光部は、排気流などであってもよい。さらに、本発明による装置は、反射物体を追跡し、これらの物体の回転または向きを分析するために使用することができる。
さらに、本発明による装置は、一般に、建築、建設および地図作成の分野で使用することができる。したがって、一般に、本発明による1つ以上の装置は、例えば田舎や建物の環境エリアを測定および/または監視するために使用することができる。その中で、本発明による1つまたは複数の装置は、他の方法および装置と組み合わせるか、あるいは単独で、建築プロジェクト、変化する物体、家などの進捗および正確さを監視するために使用されてよい。本発明による装置は、部屋、街路、家、コミュニティまたは風景の地図を構築するために、地上または空中から走査された環境の3次元モデルを生成するために使用され得る。潜在的に可能な適用分野は、建築、地図作成、不動産管理、土地調査などであり得る。一例として、本発明による装置はドローンやマルチコプターを使用し、建物、生産サイト、煙突、畑などの農業生産環境、生産プラントまたは風景を監視するために、救助活動を支援するために、危険な環境での仕事を支援するために、屋内または屋外の燃える場所で消防隊を支援するために、1人以上の人や動物などを見つけたり監視したりするために、あるいは、スキーやサイクリングなどのスポーツをしている1人または複数の人を、ドローンが追従して記録するなど(それはヘルメット、マーク、ビーコン装置などを追従することによって実現可能である)、娯楽目的のために使用することができる。本発明による装置は、障害物を認識すること、所定の経路を追従すること、エッジ、パイプ、建物などを追従すること、または環境のグローバルまたはローカルな地図を記録することに使用することができる。さらに、本発明による装置は、屋内または屋外でのドローンの位置特定および位置決めのため、気圧センサが十分に正確でない屋内でドローンの高さを安定させるため、またはいくつかのドローンの協調運動や空中での充電または燃料補給など複数のドローンの相互作用のために使用することができる。
さらに、本発明による装置は、CHAIN(Cedec Home Appliances Interoperationg Network;セデック家電相互運用ネットワーク)などの家庭用電気製品の相互接続ネットワークの中で、例えば、エネルギーまたは負荷管理、遠隔診断、ペット関連用途、子供関連用途、子供監視、機器関連の監視、高齢者または病人に対するサポートもしくはサービス、ホームセキュリティおよび/または監視、機器動作の遠隔制御、および、自動的なメンテナンスサポートなど、家庭での基本的なアプライアンス関連のサービスを相互接続し、自動化し、および制御するために使用され得る。さらに、本発明による装置は、空調システムなどのような暖房または冷房システムにおいて使用され得、特に、1つまたは複数の人の場所に応じて、部屋のどの部分を特定の温度または湿度に特定するために使用され得る。さらに、本発明による装置は、家事に使用することができるサービスロボットまたは自律型ロボットなど、家庭用ロボットにおいても使用され得る。本発明による装置は、複数の異なる目的のために使用され得、例えば、衝突を回避するため、または、環境地図の作成に使用されるためだけでなく、ユーザを識別し、所与のユーザに関して、セキュリティ目的に関して、または、ジェスチャ認識もしくは顔の認識に関して、ロボットの性能をパーソナル化するために使用され得る。一例として、本発明による装置は、ロボット掃除機、床洗浄ロボット、乾拭きロボット、衣類のアイロン掛け用ロボット、犬や猫のトイレ砂ロボットなどの動物用トイレロボット、電気自動車用充電ロボット、侵入者を検出するセキュリティロボット、芝刈り機ロボット、自動化されたプールクリーナー、雨樋清掃ロボット、ロボットショッピングカート、荷物運搬ロボット、ライン追従ロボット、洗濯ロボット、アイロンロボット、窓掃除ロボット、おもちゃのロボット、患者監視ロボット、赤ちゃん監視ロボット、高齢者監視ロボット、子供監視ロボット、搬送ロボット、テレプレゼンスロボット、専門サービスロボット、プログラム可能なおもちゃのロボット、パスファインダーロボット、動くことの少ない人々に同伴を提供するソーシャルロボット、追従ロボット、スマートカード追従ロボット、心理療法のロボット、または、スピーチを手話に、または、手話をスピーチに変換するロボット、において使用され得る。高齢者などの動くことの少ない人々の状況において、本発明による装置を有する家庭用ロボットは、物体の拾上げ、物体の運搬、そして物体やユーザとの安全な方法での相互交流のために使用され得る。さらに、本発明による装置は、人型ロボットに使用することができ、特に、人型ロボットハンドを使用して、物体を拾い上げる、保持する、または配置する関係において、使用することができる。さらに、本発明による装置は、オーディオインターフェースと組み合わせて、特にオンラインまたはオフラインのコンピュータアプリケーションへのインターフェースを備えたデジタルアシスタントとして機能することができる家庭用ロボットと組み合わせて使用することができる。さらに、本発明による装置は、工業用および家庭用の目的でスイッチおよびボタンを制御することができるロボットに使用することができる。さらに、本発明による装置は、スマートホームロボット、例えばメイフィールドのKuriなどに使用することができる。さらに、本発明による装置は、有害な材料もしくは物体とともに動作し、または、危険な環境において動作する、ロボットにおいて使用され得る。非限定的な例として、本発明による装置は、特に災害の後に、化学物質または放射性物質などの有害物質とともに動作し、または、地雷もしくは不発弾などのような、他の有害な物体、または、潜在的に有害な物体と共に動作し、あるいは、例えば燃焼中の物の近くや被災地の近く、あるいは空中、海中、地下などでの有人または無人の救助活動など、安全でない環境において動作し、安全でない環境を調査するロボットまたは無人の遠隔制御された車両において使用され得る。
さらに、本発明による装置は、例えば崩壊、スラブ、収縮、非対称、局所的な欠陥などを認識するために、接着剤ビード、封止用ビードなどの検査に使用されてもよい。さらに、本発明による装置は、例えば似たような色や形の果物が互いに直接接触している場合のような困難な状況で、コンベアベルト上のドライフルーツなどの物体を数えるために使用されてもよい。さらに、本発明による装置は、ダイカストまたは射出成形部品の品質管理に使用することができ、例えば欠陥のない鋳造または成形を保証するため、表面の損傷、工具の磨耗などを認識するために使用されてもよい。さらに、本発明による装置は、品質管理およびレーザの位置決めなどのレーザスクライビングに使用されてもよい。さらに、本発明による装置は、例えば、物体の位置、回転、および形状を検出し、それを物体のデータベースと比較し、物体を分類することに使用されてもよい。さらに、本発明による装置は、スタンピング部品検査、食品および医薬品の包装検査などの包装検査、フィラメント検査などに使用されてもよい。
さらに、本発明による装置は、全地球測位システム(GPS)が十分に信頼できないところにおけるナビゲーション目的に使用することができる。GPS信号は一般的に、渓谷または樹木の下の森では、屋内または屋外での受信が遮断されているか受信が困難である電波を使用する。さらに、特に無人の自律走行車両では、システムの重量が重要になり得る。特に無人自律走行車は、信頼性の高いフィードバックとその制御システムの安定性のために高速位置データを必要とする。本発明による装置を使用することは、装置が重いため重量を増すことなく短時間の応答および位置決めを可能にし得る。
さらに、本発明による装置は、家庭用機器、モバイル機器または娯楽装置、例えば冷蔵庫、電子レンジ、洗濯機、窓のブラインドまたはシャッター、家庭用警報器、、空気調節装置、暖房機器、テレビジョン、オーディオ機器、スマートウォッチ、携帯電話機、電話機、食器洗浄機、またはストーブなどにおいて、人の存在の検出、装置の内容または機能のモニタリング、あるいは人との相互交流および/または人に関する情報の別の家庭用機器、モバイル機器または娯楽装置と共有するためにも使用され得る。
さらに、本発明による装置は、家事や仕事などにおいて、例えば、物を保持、運搬、または摘む装置などで、または環境内の障害物を示す光学または音響の信号を備えた安全システムなどで、高齢者または障害者または視力が限られているかまたは全くない人をサポートするために使用され得る。
本発明による装置はさらに、農業において、例えば害虫、雑草および/または菌類や昆虫によって全体または部分的に感染するおそれのある作物プラントの感染状況の検出および選別にも使用され得る。さらに、作物を収穫する場合、本発明による装置を使用しなければ収穫用機器によって負傷する可能性のあるシカなどの動物の検出に、本発明による装置を使用することもできる。さらに、本発明による装置は、畑または温室での植物の成長を観察するため、特に畑または温室内の任意の領域に関して、さらには任意の植物に関して、水または肥料または作物保護製品の量を調整するために使用され得る。さらに、農業用バイオテクノロジーにおいて、本発明による装置は植物のサイズおよび形状のモニタリングにも使用され得る。
さらに、本発明による装置を使用して、除草剤の使用を回避するような機械的手段などによって雑草を自動的に除去することができる。さらに、本発明による装置は、農業の分野において、特に、作物保護または施肥物質を適用するかどうかを決定するため、例えば、適用される物質の量を減らすため、またはミツバチのような動物の特定のグループを保護するために、特定の昆虫を検出および/または配置するために使用することができる。
さらに、本発明による装置は、ひげ剃り、調髪、または化粧品処置などの間にユーザを案内するために使用されてもよい。さらに、本発明による装置は、バイオリンなどの楽器で演奏されたものを記録または監視するために使用されてもよい。さらに、本発明による装置は、例えば、冷蔵庫の内容を監視し、内容に応じて通知を送信するようなスマート冷蔵庫などの、スマート家電製品に使用されてもよい。さらに、本発明による装置は、人間、動物、または植物の個体群、例えば、森林中のシカの個体群または樹木の個体群などを監視または追跡するために使用されてもよい。さらに、本発明による装置は収穫機に使用することができ、例えばブドウ、トウモロコシ、ホップ、リンゴ、穀物、米、イチゴ、アスパラガス、チューリップ、バラ、大豆などの収穫など、作物、花または果物の収穫のために使用されてもよい。さらに、本発明による装置は、例えば、育種、食料生産、農業、研究用途などにおいて、植物、動物、藻類、魚などの成長を監視するため、灌漑、施肥、湿度、温度、除草剤の使用、殺虫剤の使用、殺菌剤の使用、殺鼠剤の使用などを制御するために使用されてもよい。さらに、本発明による装置は、ウシ、ブタ、ネコ、イヌ、鳥、魚などのような動物またはペット用の給餌機に使用されてもよい。さらに、本発明による装置は、自動搾乳または精肉処理工程において、例えば、牛乳、卵、毛皮、肉などを収集するため、動物製品の製造工程になどに使用されてもよい。さらに、本発明による装置は、例えば、トウモロコシ、ニンニク、木、サラダなどを植えるため、自動播種機、または播種機、または植栽機に使用されてもよい。さらに、本発明による装置は、例えば、雲、霧などの気象現象を評価または監視するため、あるいは雪崩、津波、強風、地震、雷雨などの危険からの警告をするために使用することができる。さらに、本発明による装置は、地震のリスクを監視するためなど、作動、衝撃、震動などを測定するために使用されてもよい。さらに、本発明による装置は、例えば危険な交差点を監視するため、交通量に応じて信号機を制御するため、公共スペースを監視するため、道路、体育館、競技場、スキー場、公共のイベントなどを監視するためなど、交通技術に使用されてもよい。さらに、本発明による装置は、組織の監視または分析、医療または生物学的アッセイ、ほくろまたはメラノーマなどの組織の変化など、細菌、血球、細胞、藻類などをカウントし、網膜スキャン、呼吸または脈拍測定、胃内視鏡検査、患者監視など医療用途において使用されてもよい。さらに、本発明による装置は、液滴、流れ、噴出などの形状、サイズ、または円周を監視するため、または、風洞などのプロファイルまたはガスまたは液体の流れを分析、評価、または監視する。プロファイルまたは気体または液体の流れを分析、評価、または監視するために使用されてもよい。さらに、本発明による装置は、車や電車の運転手などの運転者に、彼らが病気になったり疲れたりしたときなどに、警告するために使用されてもよい。さらに、本発明による装置は、材料試験において、ひずみ、張力、または亀裂などを認識するために使用されてもよい。さらに、本発明による装置は、航海において、自動的になど、航海位置を監視し、最適化するために使用されてもよい。さらに、本発明による装置は燃料レベルゲージに使用されてもよい。
さらに、本発明による装置は、化学物質または汚染物質を検出するセンサ、電子嗅覚チップ、バクテリアまたはウイルスなどを検出する微生物センサチップ、ガイガーカウンタ、触覚センサ、熱センサなどと組み合わせることもできる。これは例えば危険または困難な作業を取り扱うよう構成されるスマートロボットの構築に使用され、例えば感染性の高い患者の治療、きわめて危険な物質の取扱いまたは除去、高放射能区域または化学物質漏出など高度汚染区域の浄化、または農業での害虫駆除のために使用され得る。
本発明による1つまたは複数の装置はさらに、物体のスキャンのために、例えばCADまたは同様のソフトウェアと組み合わせて、例えば積層造形および/または3印刷向けにも使用され得る。その中で、本発明による装置の高い寸法精度は、例えばx方向、y方向またはz方向において、またはこれらの方向の任意の組み合わせで、例えば同時に利用され得る。さらに、本発明による装置は、パイプライン検査ゲージなどの検査および保守に使用することができる。さらに、生産環境において、本発明による装置は、自然に成長した物体のように、形状が悪い物体、例えば形状またはサイズによって分類された野菜または他の自然物、例えば加工工程に必要とされる精度よりも低い精度で製造された肉または物体などの切断製品を扱うために使用され得る。
さらに、本発明による装置は、ローカルナビゲーションシステムにおいて使用され得、屋内空間または屋外空間を通して、車両またはマルチコプターなどを自律的にまたは部分的に自律的に移動させることを可能にする。非限定的な例は、物体を拾い上げてそれらを異なる場所に設置するための自動倉庫を通って移動する車両を含み得る。屋内ナビゲーションは、ショッピングモール、小売店、博物館、空港、または列車の駅においてさらに使用され得、モバイル商品、モバイル装置、手荷物、顧客または従業員の場所を追跡し、または場所特有の情報、例えば、地図上の現在位置、または、販売された商品に関する情報を、ユーザに供給するに使用され得る。
さらに、本発明による装置は、自動二輪車の安全運転を確実にするために使用され得、例えば速度、傾斜、接近中の障害物、道路の凹凸、またはカーブのモニタリングなどによって自動二輪車の運転支援のために使用され得る。さらに、本発明による装置は、列車または路面電車の衝突回避にも使用され得る。
さらに、本発明による装置は、物流プロセスを最適化するための、例えば包装物または小包をスキャンするためのような携帯型装置に使用され得る。さらに、本発明による装置はさらなる携帯型装置、例えば個人用買物装置、RFIDリーダ、病院または医療環境における使用、あるいは患者または患者の健康に関連する情報の入手、交換または記録するため、あるいは小売環境または医療環境向けのスマートバッジなどに使用され得る。
上記に概説されているように、本発明による装置は、製造用途、品質制御用途、または識別用途においてさらに使用され得、例えば、製品識別またはサイズ識別などにおいて使用され得る(例えば、最適な場所または包装を見つけるために、また、廃棄物を低減させるために使用され得る)。さらに、本発明による装置は物流用途に使用され得る。したがって、本発明による装置は、積載または包装容器または車両の最適化に使用され得る。さらに、本発明による装置は、既知のサイズのバーコード、QRコード(登録商標)または事前に記録された記号を使用して再較正することができ、該再較正は、少なくとも1つの画像マトリックスを使用し、シンボルの幅または高さを事前に記録された値と比較するなど、事前に記録されたサイズをバーコード、QRコード、または事前に記録されたシンボルの記録画像の測定プロパティと比較することで行われる。さらに、本発明による装置は、製造分野における表面損傷のモニタリングまたは制御、レンタル車両などレンタル物品のモニタリングまたは制御、および/または損害保険額の査定など保険用途にも使用され得る。さらに、本発明による装置は、最適な材料の取扱いなど、特にロボットとの組合せにおける、材料、物体または道具のサイズの識別に使用され得る。さらに、本発明による装置は、タンクの充填レベル観察など、生産の工程管理に使用され得る。さらに、本発明による装置は、タンク、パイプ、反応器、器具など、限定されるものではないが、生産用資産の保守にも使用され得る。さらに、本発明による装置は3D品質マークの分析にも使用され得る。さらに、本発明による装置は、歯のインレー、歯列矯正具、補綴物、衣類などのテーラーメード商品の製造にも使用され得る。本発明による装置は、1つまたは複数の3Dプリンタと組み合わせて、3Dラピッドプロトタイピング、3Dコピーなどにも使用され得る。さらに、本発明による装置は、例えば海賊品対策や偽造防止目的に、1つまたは複数の物品の形状を検出するために使用され得る。
したがって、具体的には、本出願は、写真撮影の分野に適用され得る。したがって、検出器は、写真撮影装置の一部、具体的には、デジタルカメラの一部であってもよい。特に、検出器は3D写真撮影、具体的にはデジタル3D写真撮影に使用され得る。このように、検出器はデジタル3Dカメラを形成し、またはデジタル3Dカメラの一部であってもよい。本明細書で使用されるとき、写真撮影という用語は一般的に、少なくとも1つの物体の画像情報を取得する技術を指す。本明細書でさらに使用されるとき、カメラは一般に写真撮影を行うのに適合した装置である。本明細書でさらに使用されるとき、デジタル写真撮影という用語は一般に、照射の強度を示す電気信号、好ましくは、デジタル電気信号を生成するように適合された複数の感光要素の使用によって、少なくとも1つの物体の画像情報を取得する技術を指す。本明細書でさらに使用されるとき、3D写真撮影という用語は一般的に、三次元空間における少なくとも1つの物体の画像情報を取得する技術を指す。したがって、3Dカメラは3D写真撮影を実行するように適合した装置である。カメラは一般的に、単一の画像、例えば単一の3D画像を取得するように適合されてもよく、または複数の画像、例えば一連の画像を取得するように適合されてもよい。このように、カメラは、例えばデジタルビデオシーケンスの取得など、ビデオ用途に適合したビデオカメラでもあり得る。
したがって、一般的に、本発明は、少なくとも1つの物体を撮像するためのカメラ、具体的には、デジタルカメラ、より具体的には、3Dカメラまたはデジタル3Dカメラに言及する。上記で概説したように、撮像という用語は、本明細書で使用されるとき、一般的に、少なくとも1つの物体の画像情報の取得を指す。カメラは本発明による少なくとも1つの検出器を含む。カメラは、上記にて概説のとおり、単一の画像を取得するように適合され得、または例えば画像シーケンスなど複数の画像の取得するように適合され得、、好ましくはデジタルビデオシーケンスを取得するように適合され得る。したがって、例として、カメラは、ビデオカメラであるか、または、それを含み得る。後者の場合、カメラは好ましくは画像シーケンスを保存するためのデータメモリを含む。
本発明で使用されるとき、「位置」という表現は一般的に、物体の1つまたは複数の絶対位置および物体の1つまたは複数の点の方向に関する少なくとも1つの情報項目を指す。したがって、具体的には、位置は検出器の座標系、例えばデカルト座標系において決定され得る。ただし付加的または代替的に、他の種類の座標系、例えば極座標系および/または球座標系も使用され得る。しかし、追加的にまたは代替的に、極座標系および/または球面座標系など他の種類の座標系が使用されてもよい。
上記に概説されているように、および、さらに詳細に下記に概説されるとおり、本発明は好ましくはヒューマンマシンインターフェース分野、スポーツ分野および/またはコンピュータゲーム分野に適用され得る。このように、好ましくは、物体はスポーツ用品、好ましくはラケット、クラブ、バット、衣類、帽子、靴からなる用品群から選択され得る。他の実施形態も実現可能である。
本明細書で使用されるとき、物体は一般的に、生物物体および無生物物体から選択される1つの任意の物体であってもよい。したがって、例として、少なくとも1つの物体は1つまたは複数の物品および/または1つの物品を構成する1つまたは複数の部分を含み得る。付加的または代替的に、物体は、1つまたは複数の生物および/またはその1つまたは複数の部分、例えばユーザなど人間および/または動物の1つまたは複数の身体の部分であってもよく、または、それを含んでもよい。
物体の位置を決定するための、検出器の座標系であってもよい座標系に関して、検出器は、検出器の光軸がz軸を構成し、また付加的にz軸に対して垂直でかつ互いに垂直であるx軸とy軸が提供され得る座標系を構成し得る。一例として、検出器および/または検出器の一部は、この座標系の原点など、この座標系における特定の点に所在し得る。この座標系において、z軸に平行または逆平行な方向を縦方向と見なすことができ、z軸に沿った座標を、縦方向座標と見なすことができる。縦方向に対して垂直な任意の方向を横方向と考えられ、x座標および/またはy座標を横方向座標と考えられ得る。
代替的に、他の種類の座標系も使用され得る。したがって、一例として、光軸がz軸を形成する極座標系を使用することができ、またz軸からの距離および極角を付加的な座標として使用することができる。また、z軸に平行または逆平行な方向を縦方向と見なすことができ、またz軸に沿った座標を縦方向座標と見なすことができる。z軸に対して垂直な任意の方向を横方向と見なすことができ、また極座標および/または極角を横方向座標と見なすことができる。
検出器は、少なくとも1つの物体および/またはその一部の位置に関する少なくとも1つの情報項目を提供するように構成された装置であってもよい。このように、位置は物体または物体の一部の位置、好ましくは検出器の座標系内での位置を完全に記述する情報項目を指すか、または位置の部分的にのみ記述する部分的を指し得る。検出器は一般的に、ビーコン装置から検出器へと伝播する光ビームなどの光ビームを検出するように適合された装置であり得る。
評価装置および検出器は、単一の装置に完全にまたは部分的に一体化してもよい。したがって、一般的に、評価装置も検出器の一部を形成し得る。代替的に、評価装置および検出器は、別々の装置として完全にまたは部分的に具現化してもよい。検出器はさらなるコンポーネントを含んでもよい。
検出器は、固定式装置であるか、または移動式装置であってもよい。さらに、検出器は独立型装置であるか、あるいはコンピュータ、車両または他の装置のような別の装置の一部を形成し得る。さらに、検出器は携帯型装置であってもよい。検出器の他の実施形態も実現可能である。
検出器は、具体的には、プレノプティックカメラまたはライトフィールドカメラに匹敵する検出器のレンズまたはレンズ系の後方のライトフィールドの記録に使用され得る。このように、具体的には、検出器は複数の焦点面内の画像を例えば同時に取得するように適合されるライトフィールドカメラとして具現化され得る。本明細書で使用されるとき、ライトフィールドという用語は一般的に、内蔵カメラのような検出器の内部の光の空間的伝播を指す。本発明による検出器、具体的には複数の光センサから成るスタックを有する検出器は、検出器またはカメラの内部、例えばレンズの後方のライトフィールドを直接記録する能力を有し得る。複数のセンサが、レンズからの距離が異なる複数の画像を記録し得る。例えば、「デプス-フローム-フォーカス」または「デプス-フローム-デフォーカス」のような、例えばコンボリューションベースのアルゴリズムを使用して、レンズの後方の光の伝播方向、焦点および拡散をモデル化することができる。レンズの後方の光の伝播モデルを基に、レンズまでの距離が異なる複数の画像を抽出することができ、フィールド深度を最適化することができ、様々な距離での合焦画像を抽出することができ、または物体の距離を計算することができる。さらなる情報も抽出することができる。
いくつかの光センサの使用は、画像を記録した後の画像処理工程において、レンズ誤差補正をさらに可能にする。光学機器はレンズ誤差の補正が必要となると高価で製造に困難を伴うことが多い。これらは特に、顕微鏡や望遠鏡で問題となる。顕微鏡では、典型的なレンズ誤差は、光軸までの距離が変化する光線の歪み具合が異なる状態を指す(球面収差)。望遠鏡では、大気中の温度変化から焦点変動が発生し得る。球面収差または製造に起因するさらなる誤差といった静的誤差は、較正工程で誤差を決定し、次いで固定されたピクセルおよびセンサの固定されたセットのような固定画像処理を使用して、または光伝播情報を使用するより入り組んだ処理技法を使用して補正することができる。レンズ誤差が強く時間依存である、すなわち望遠鏡において気象条件に左右される場合、レンズ誤差はレンズ後方の光伝播の使用、視野画像の拡張深度の計算、焦点からの距離を使用する技法などによって補正することができる。
本発明による検出器はさらに、色検出を可能にし得る。色検出のために、異なるスペクトル特性を有する複数の光センサを使用してもよく、これらの光センサのセンサ信号を比較してもよい。さらに、本発明による装置はジェスチャ認識の文脈で使用され得る。この文脈で、ジェスチャ認識と本発明による装置の組み合わせは、特に、身体、身体部位または物体の動きを介して情報をマシンに伝送するためのヒューマンマシンインターフェースとして使用され得る。本発明では、情報は、好ましくは、例えば特に指のように、物体を指さすことによって、例えば聴覚障害者のために手話に利用すること、手を振って数字、承認、不承認などのサインをすることなど、手を振ることによって、誰かに近づくように、離れるように、または、誰かに挨拶したり、物を押したり、物を取ったりするよう頼む場合、あるいはスポーツや音楽の分野では、例えばウォームアップのような手または指の運動など手または手の部分の動きを介して送信され得る。さらに、情報は、腕または脚の動き、例えば腕や足や両腕や両足や腕と足の組合せによる回転、蹴り、掴み、ねじり、回転、スクロール、ブラウジング、押し、曲げ、パンチ、揺すりによって伝達され、娯楽や運動や機械の訓練機能などスポーツや音楽などの目的のために伝達される。さらに、情報は全身または身体の主要部位の動作、例えばジャンプ、回転、あるいは例えば空港空港または交通警察によって情報を伝送するために使用される手話など、例えば「右折」、「左折」、「進め」、「徐行」、「停車」、「エンジン停止」などの情報を伝送するための複雑なサインを作ることによって、あるいは泳ぐ真似、飛び込む真似、走る真似、射るする真似などによって、あるいはヨガ、ピラティス、柔道、空手、ダンス、またはバレエなどにおける複雑な動きまたは身体位置によって伝送され得る。さらに、情報は、例えば、コンピュータプログラムで仮想ギターの機能を制御するためにモックアップギターを使用すること、コンピュータプログラムで仮想ギター機能を制御するために本物のギターを使用すること、電子書籍を読んだり、仮想ドキュメントにおいてページを移動したり、閲覧したりするために実際の書籍またはモックアップ書籍を使用すること、コンピュータプログラムで描画するために本物のペンまたはモックアップペンを使用することなど、モックアップ装置に対応する仮想装置を制御するために、本物の装置またはモックアップ装置を使用して情報を送信することができる。さらに、情報の伝送は例えば音、振動または動きなど、ユーザへのフィードバックに連動され得る。
音楽および/または楽器の文脈では、ジェスチャ認識と組み合わせた本発明による装置は、練習目的、楽器の制御、楽器の録音、モックアップ楽器の使用による音楽の演奏または録音のために、または例えば、ノイズを回避するため、または録音を行うため、または練習、運動、記録、または娯楽目的などで、仮想オーケストラ、アンサンブル、バンド、ビッグバンド、聖歌隊などを行うために、エアギターを演奏するなど単に楽器の存在を装うことによって使用することができる。
さらに、安全性および監視の文脈において、ジェスチャ認識と組み合わせた本発明による装置は、例えば歩行または身体の動きによる人の認識など、人の動作プロファイルを認識するために使用され、または、本人確認のサインや本人確認の動きなどアクセスまたは認証制御としての手のサインまたは動き、または、身体部分または全身のサインまたは動きの認識に使用され得る。
さらに、スマートホーム用途またはモノのインターネットの文脈で、ジェスチャ認識と組み合わせた本発明による装置は、家電製品および/または家庭用装置を相互に接続するネットワークの一部である家庭用装置、例えば冷蔵庫、セントラルヒーティング、空調、電子レンジ、製氷機または湯沸かし器など、あるいは娯楽装置、例えばテレビジョンセット、スマートフォン、ゲームコンソール、ビデオレコーダー、DVDプレーヤ、パーソナルコンピュータ、ラップトップ、タブレット、またはこれらの組み合わせ、または家庭用装置と娯楽装置の組み合わせ、の中央制御または非中央制御用に使用されことができる。
さらに、仮想現実または拡張現実の文脈において、ジェスチャ認識と組み合わせた本発明による装置は、仮想現実アプリケーションまたは拡張現実アプリケーションの動きの制御または機能の制御、例えばサイン、ジェスチャ、身体の動きまたは身体部位の動きなどを使用するゲーム、仮想世界の中で移動するゲーム、仮想物体を操作するゲーム、スポーツ、芸術、工芸、音楽を練習するまたは演じるゲーム、または、ボール、チェス駒、碁石、楽器、道具、ブラシなどの仮想物体を使用するゲームにおけるプレイおよび制御などに使用され得る。
さらに、医療の文脈において、ジェスチャ認識と組み合わせた本発明による装置は、リハビリテーション訓練、遠隔診断のサポート、または手術もしくは治療をモニタリングまたは調査し、医療画像を医療装置の位置に重ねて表示すること、例えば、磁気共鳴断層撮影法またはX線撮影などからの予め記録された医用画像を、外科手術または治療中に記録された内視鏡または超音波などからの画像と重ねて表示することに使用され得る。
さらに、製造および工程自動化の文脈において、ジェスチャ認識と組み合わせた本発明による装置は、プログラミング、制御、製造、操作、補修または教示など、ロボット、ドローン、無人自律車両、サービスロボット移動可能物体などを制御、教示、またはプログラム、あるいは安全上の理由、または保守目的のためなどの物体またはエリアの遠隔操作に使用され得る。
さらに、ビジネスインテリジェンスメトリクスの文脈において、ジェスチャ認識と組み合わせた本発明による装置は、人数計数、顧客の動向調査、顧客が時間を費やすエリア、オブジェクト、顧客テスト、売上高、プローブ調査などに使用することができる。
さらに、本発明による装置は日曜大工またはプロ用の道具の文脈において、特に電動式またはモータ駆動式または動力工具、例えばドリル機械、鋸、のみ、ハンマー、レンチ、ステープルガン、ディスクカッター、金属鋏および金属ニブラー、アングルグラインダー、ダイグラインダー、ドリル、ハンマードリル、ヒートガン、レンチ、サンダース、彫刻機、釘打機、糸鋸、ビスケットジョイナー、木材ルーター、かんな、ポリッシャー、タイルカッター、ワッシャ、ローラー、ウォールチェイサー、旋盤、イパクトドライバー、ジョインター、塗装用ローラー、スプレーガン、モーティマー、または溶接機などに、特に製造時の精度補助、最低または最大距離の維持、または安全対策のために目的に使用され得る。
さらに、本発明による装置は視覚障害者を補助するために使用され得る。さらに、本発明による装置は、小売環境、医療用途、生産環境などで使用される可能性がある衛生上の理由などで直接環境を回避するためにタッチスクリーンで使用することができる。さらに、本発明による装置は農業生産環境において、例えば安定洗浄ロボット、採卵機、搾乳機、収穫機、農機具、刈り取り機、フォワーダ、コンバイン収穫機、トラクター、耕運機、鋤、石抜き機、馬鋤、ストリップティル、ばらまき機、ジャガイモ種蒔き機などの種蒔き機、肥料拡散機、噴霧器、スプリンクラーシステム、スワサー、ベイラ-、ローダー、フォークリフト、芝刈り機などに使用され得る。
さらに、本発明による装置は、子供または障害者など、コミュニケーション能力または可能性が限られている人または動物のための、衣類、靴、眼鏡、帽子、人工補綴物、歯列矯正具を選択および/または適合に使用できる。さらに、本発明による装置は倉庫、物流、流通、輸送、荷物の積み降ろし、スマート製造、インダストリー4.0などの文脈で使用され得る。さらに、製造の関係では、本発明による装置は加工、分注、曲げ加工、材料処理などの文脈で使用され得る。
評価装置は、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)など1つまたは複数の集積回路、および/または1つまたは複数のデータ処理装置、例えば1つまたは複数のコンピュータ、好ましくは1つまたは複数のマイクロコンピュータおよび/もしくはマイクロコントローラ、フィールドコンパイラアレイ、またはデジタルシグナルプロセッサであるか、またはこれらを含んでいてもよい。付加的な構成要素、例えば、1つまたは複数のAD変換器および/または1つまたは複数のフィルタなど、複数のセンサ信号を受信および/または前処理するための1つまたは複数の装置のような1つまたは複数の前処理装置および/またはデータ取得装置などが含まれてもよい。さらに、評価装置は、電流および/または電圧を測定するための1つまたは複数の測定装置など、1つまたは複数の測定装置を備えてもよい。さらに、評価装置は1つまたは複数のデータ保存装置を含んでもよい。さらに、評価装置は、1つまたは複数のインターフェース、例えば1つもしくは複数の無線インターフェースおよび/または1つもしくは複数の有線インターフェースを含んでもよい。
少なくとも1つの評価装置は、本発明による方法における1つまたは複数またはさらにすべての方法ステップを実行または補助するように適合される少なくとも1つのコンピュータプログラムなど、少なくとも1つのコンピュータプログラムを実行するように適合され得る。一例として、1つまたは複数のアルゴリズムは、センサ信号を入力変数として使用することによって物体の位置を決定するよう実装され得る。
評価装置は、光センサおよび/または評価装置によって取得された情報などの情報の表示、視覚化、分析、配信、通信、またはさらなる処理の1つまたは複数に使用され得る少なくとも1つのさらなるデータ処理装置に接続されることができ、または、それを含むことができる。データ処理装置は、例として、ディスプレイ、プロジェクタ、モニタ、LCD、TFT、ラウドスピーカ、マルチチャンネルサウンドシステム、LEDパターン、または、さらなる可視化装置うちの少なくとも1つに接続され得、または、それを組み込むことが可能である。それは、通信装置または通信インターフェース、コネクタまたはポートのうちの少なくとも1つにさらに接続され得、または、それを組み込むことが可能であり、それは、Eメール、テキストメッセージ、電話、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi、赤外線またはインターネットインターフェース、ポートまたは接続部のうちの1つまたは複数を使用して、暗号化された情報または暗号化されていない情報を送ることができる。それは、プロセッサ、グラフィックプロセッサ、CPU、Open Multimedia Applications Platform(OMAPTM)、集積回路、Apple AシリーズまたはSamsung S3C2シリーズの製品、マイクロコントローラ、またはマイクロプロセッサなどのようなシステム-オン-チップ、1つまたは複数のメモリブロック、例えば、ROM、RAM、EEPROM、またはフラッシュメモリなど、タイミングソース、例えば、発振器もしくは位相同期ループ、カウンタタイマ、リアルタイムタイマ、またはパワーオン-リセット-ジェネレーターなど、電圧調整器、電力管理回路、またはDMAコントローラのうちの少なくとも1つにさらに接続され得、または、それを組み込むことが可能である。個々のユニットは、AMBAバスなどのようなバスによって、さらに接続され得るか、モノのインターネットまたはインダストリー4.0タイプのネットワークに統合され得る。
評価装置および/またはデータ処理装置は、例えば、シリアルインターフェースもしくはシリアルポート、または、パラレルインターフェースもしくはパラレルポート、USB、Centronics Port、FireWire(登録商標)、HDMI(登録商標)、イーサネット(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、RFID、Wi-Fi、USART、もしくはSPIのうちの1つまたは複数など、または、アナログインターフェースまたはアナログポート、例えば、ADCもしくはDAC、または、標準化されたインターフェースもしくは標準化されたポートのうちの1つまたは複数などによって、CameraLinkなどのようなRGBインターフェースを使用する2Dカメラ装置などのようなさらなる装置に接続され、またはさらなる外部インターフェースまたは外部ポートを有し得、または、それらを有することが可能である。さらに、評価装置および/またはデータ処理装置は、プロセッサ間インターフェースもしくはプロセッサ間ポート、FPGA-FPGA-インターフェース、または、シリアルインターフェースポートもしくはパラレルインターフェースポートのうちの1個または複数によって接続され得る。さらに、評価装置およびデータ処理装置は、光学ディスクドライブ、CD-RWドライブ、DVD+RWドライブ、フラッシュドライブ、メモリカード、ディスクドライブ、ハードディスクドライブ、ソリッドステートディスク、またはソリッドステートハードディスクのうちの1つまたは複数に接続され得る。
評価装置および/またはデータ処理装置は、1つまたは複数のさらなる外部コネクタ、例えば、フォンコネクタ、RCAコネクタ、VGAコネクタ、雄雌同体コネクタ、USBコネクタ、HDMIコネクタ、8P8Cコネクタ、BCNコネクタ、IEC60320 C14コネクタ、光ファイバコネクタ、Dサブミニチュアコネクタ、RFコネクタ、同軸コネクタ、SCARTコネクタ、XLRコネクタのうちの1つまたは複数などによって接続され得、または、それらを有することが可能であり、および/または、これらのコネクタのうちの1つまたは複数のための少なくとも1つの適切なソケットを組み込むことが可能である。
本発明による1つまたは複数の検出器を組み込む単一の装置の可能な実施形態は、例えば、光センサ、光学システム、評価装置、通信装置、データ処理装置、インターフェース、システム-オン-チップ、ディスプレイ装置、またはさらなる電子装置のうちの1つまたは複数などを組み込む、評価装置またはデータ処理装置は、モバイルフォン、パーソナルコンピュータ、タブレットPC、テレビジョン、ゲームコンソール、または、さらなる娯楽装置である。さらなる実施形態では、さらに詳細に下記に概説されることになる3Dカメラ機能性は、装置のハウジングまたは外見における顕著な相違なしに、従来の2Dデジタルカメラとともに利用可能な装置の中に一体化され得、ユーザにとっての顕著な相違は、3D情報を取得および/または処理することの機能性だけであることが可能である。さらに本発明による装置は、360度デジタルカメラまたはサラウンドビューカメラに使用することができる。
具体的には、検出器および/またはその一部、例えば、評価装置および/またはデータ処理装置などを組み込む実施形態は、3Dカメラの機能性に関して、ディスプレイ装置、データ処理装置、光センサ、任意のセンサ光学系、および、評価装置を組み込む、モバイルフォンであることが可能である。本発明による検出器は、具体的には、娯楽装置および/または通信装置の中に、例えば、モバイルフォンなどの中に一体化するのに適切であり得る。
本発明のさらなる実施形態は、検出器またはその一部、例えば、自動車において使用するための、自動運転において使用するための、または、例えばDaimler社のIntelligent Driveシステムなどのような車両の安全システムにおいて使用するための、装置の中の評価装置および/またはデータ処理装置の組み込みであることが可能であり、例として、光センサ、任意の1つまたは複数の光学システム、評価装置、任意の通信装置、任意のデータ処理装置、任意の1つまたは複数のインターフェース、任意のシステム-オン-チップ、任意の1つもしくは複数のディスプレイ装置、または、任意のさらなる電子装置のうちの1つまたは複数を組み込む装置は、車両、車、トラック、列車、自転車、飛行機、船舶、オートバイの一部であることが可能である。自動車用途では、装置を自動車設計に組み込むには、外部または内部からの最小限の視認性で、光センサ、任意のセンサ光学系、または装置を組み込むことが必要になり得る。評価装置および/またはデータ処理装置のような検出器またはその一部は、このような自動車設計への統合に特に適している場合がある。
本明細書で使用するとき、光(light)という用語は一般に、可視スペクトル範囲、紫外線スペクトル範囲、および赤外線スペクトル範囲の1つまたは複数の電磁放射を指す。その中で、可視スペクトル範囲という用語は、一般に380nmから780nmのスペクトル範囲を指す。赤外線スペクトル範囲という用語は、一般に、780nmから1mmの範囲、好ましくは780nmから3.0マイクロメートルの範囲の電磁放射を指す。紫外線スペクトル範囲という用語は、一般に、1nmから380nmの範囲、好ましくは100nmから380nmの範囲の電磁放射を指す。好ましくは、本発明内で使用される光は、可視光、すなわち可視スペクトル範囲の光である。
光ビームという用語は、一般に、特定の方向に放射および/または反射される光の量を指す。したがって、光ビームは、光線の伝播方向に垂直な方向に所定の広がりを有する光線の束であってもよい。好ましくは、光ビームは1つまたは複数のガウス光ビームであるか、またはそれを含んでいてもよく、該ガウス光ビームは、1つまたは複数のガウスビームパラメータ、例えば空間内でのビーム直径および/またはビーム伝播の発展を特徴付けることに適した1つまたは複数のビームウエスト、レイリー長または任意のその他ビームパラメータまたは複数のビームパラメータの組み合わせによって特徴付けられる。
本発明による検出器は、1つまたは複数の他の種類のセンサまたは検出器とさらに組み合わせられ得る。したがって、検出器は、少なくとも1つの追加的な検出器をさらに含むことが可能である。少なくとも1つの追加的な検出器は、少なくとも1つのパラメータを検出するように適合され、例えば、周囲環境のパラメータ、例えば、周囲環境の温度および/または輝度など;検出器の位置および/または方向に関するパラメータ;物体の位置など、検出される物体の状態を特定するパラメータ、例えば、空間内の物体の絶対的位置および/または物体方向付けなど、のうちの少なくとも1つを検出するように適合され得る。したがって、一般的に、本発明の原理は、追加情報を得るために、および/または、測定結果を検証するために、または、測定誤差もしくはノイズを低減させるために、他の測定原理と組み合わせられ得る。
ヒューマンマシンインターフェースは、直接的または間接的に、ユーザに取り付けられ、およびユーザにより保持されることのうちの少なくとも1つに適合される複数のビーコン装置を含むことができる。したがって、ビーコン装置はそれぞれ、任意の適切な手段によって、例えば適切な固定型装置によって、独立してユーザに取り付けることができる。追加的に代替的に、ユーザは、少なくとも1つのビーコン装置、または、1つまたは複数のビーコン装置を自分の手に持って、および/または、少なくとも1つのビーコン装置を身につけることによって、および/または、ビーコン装置を格納する衣類を身体部分に着用することによって、保持、および/または、携帯することができる。
ビーコン装置は一般に、少なくとも1つの検出器によって検出され得る任意の装置、および/または、少なくとも1つの検出器によって検出を容易にする任意の装置であり得る。したがって、上記で概説したように、または以下でさらに概説するように、ビーコン装置は、例えば、少なくとも1つの光ビームを生成するための1つまたは複数の照射源を有することによって、検出器によって検出される少なくとも1つの光ビームを生成するように適合される能動型ビーコン装置であり得る。追加的に代替的に、ビーコン装置は、例えば、別個の照射源によって生成された光ビームを反射するように適合された1つまたは複数の反射要素を備えることによって、完全にまたは部分的に受動型ビーコン装置として設計されてもよい。少なくとも1つのビーコン装置は、直接的または間接的な方法で恒久的または一時的にユーザに取り付けてもよく、および/またはユーザによって携帯または保持されてもよい。取り付けは、例えば、1つまたは複数の取り付け手段を使用することによって、および/またはユーザ自身により、例えばユーザが少なくとも1つのビーコン装置を手で保持することにより、および/またはユーザがビーコン装置を着用することによって行われてよい。
追加的にまたは代替的に、ビーコン装置は、物体に取り付けられ、およびユーザによって保持されている物体に一体化されたものの少なくとも1つであり、これは、本発明の意味において、ビーコン装置を保持しているユーザのオプションという意味に含まれるべきである。したがって、以下にさらに詳細に概説されるように、ビーコン装置は、ヒューマンマシンインターフェースの一部であり得、およびユーザによって保持または携帯され得、その方向は検出器装置によって認識され得る制御要素に取り付けられても、または一体化されてもよい。したがって、一般に、本発明は、また本発明による少なくとも1つの検出器装置を含み、さらに少なくとも1つの物体を含み得る検出器システムに言及し、ビーコン装置は、物体に取り付け可能である、物体によって保持可能である、および、物体に一体化可能であるのうちの少なくとも1つである。一例として、物体は好ましくは制御要素を形成してもよく、その方向付けはユーザによって認識され得る。したがって、検出器システムは、上で概説したように、または以下でさらに詳細に概説するように、ヒューマンマシンインターフェースの一部であってよい。一例として、ユーザは、1つまたは複数の情報をマシンに伝送するため、例えば、1つまたは複数のコマンドをマシンに伝送するために特定の方法で制御要素を処理することができる。
代替的に、検出器システムは、他の方法で使用され得る。したがって、例として、検出器システムの物体は、ユーザ、または、ユーザの身体の一部とは異なってもよく、また、例として、ユーザから独立して動く物体であってもよい。例えば、検出器システムは、製造工程および/またはロボット工学工程など、装置を制御するためにおよび/または工業工程を制御するために使用されてもよい。したがって、例えば、物体は、マシンおよび/またはロボットアームなどのマシン部品であり、その方向は検出器システムを使用することによって検出され得る。
ヒューマンマシンインターフェースは、検出器装置が、ユーザの位置、または、ユーザの少なくとも1つの身体部分の位置に関する少なくとも1つの情報項目を生成させるように適合され得る。具体的には、少なくとも1つのビーコン装置をユーザへの取り付け方法が知られている場合、少なくとも1つのビーコン装置の位置を評価することによって、ユーザまたはユーザの身体部分の位置および/または方向に関する少なくとも1つの情報項目を取得することができる。
ビーコン装置は、好ましくは、ユーザの身体またはユーザの身体部分に取り付け可能なビーコン装置、およびユーザが保持し得るビーコン装置の1つである。上記に概説されているように、ビーコン装置は、完全にまたは部分的に能動型ビーコン装置として設計され得る。ししたがって、ビーコン装置は、検出器へと伝送されることになる少なくとも1つの光ビーム、好ましくはビーム特性が既知である少なくとも1つの光ビームを生成するように適合された少なくとも1つの照射源を含み得る。付加的または代替的に、ビーコン装置は、照射源により生成される光を反射するように適合された少なくとも1つの反射体を含むことにより、検出器へと伝送されることになる反射光ビームを生成し得る。
物体は、検出器システムの一部を形成してもよく、一般的に任意の形状を有し得る。好ましくは、上記に概説されているように、検出器システムの一部である物体は、例えば手動などでユーザによって取り扱われ得る制御要素であってもよい。一例として制御要素は、手袋、ジャケット、帽子、靴、ズボンおよびスーツ、手で保持できる杖、バット、クラブ、ラケット、鞭、トイガンのような玩具から成る群から選択される少なくとも1つの要素であるか、またはそれを含み得る。したがって、例として、検出器システムは、ヒューマンマシンインターフェースおよび/または娯楽装置の一部であってもよい。
本明細書で使用されるとき、娯楽装置は、以下では1人または複数のプレーヤともいう、1人または複数のユーザのレジャーおよび/または娯楽の目的を果たすことができる装置である。一例として、娯楽装置はゲーミングの目的、好ましくはコンピュータゲーミングの目的に役立ち得る。したがって、娯楽装置は、コンピュータ、コンピュータネットワーク、またはコンピュータシステムの中へ実装され、または、1つまたは複数のゲーミングソフトウェアプログラムを実行するコンピュータ、コンピュータネットワークまたはコンピュータシステムを含み得る。
娯楽装置は、例えば上記にて開示されている1つまたは複数の実施形態および/または以下にて開示される1つまたは複数の実施形態によるなど、本発明による少なくとも1つのヒューマンマシンインターフェースを含む。娯楽装置は、ヒューマンマシンインターフェースを用いてプレーヤによって少なくとも1つの情報項目が入力されることを可能にするように設計されている。少なくとも1つの情報項目は、娯楽装置のコントローラおよび/もしくはコンピュータに伝送され、および/または、娯楽装置のコントローラおよび/もしくはコンピュータによって使用され得る。少なくとも1つの情報項目は、好ましくは、ゲームの進行に影響を与えるように適合された少なくとも1つのコマンドを含み得る。したがって、例として、少なくとも1つの情報項目は、プレーヤおよび/またはプレーヤの一部または複数の身体部分の少なくとも一部の方向に関する少なくとも1項目の情報を含むことが可能であり、それによって、プレーヤがゲーミングのために必要とされる特定の位置および/または方向および/または行動をシミュレートすることを可能にする。例として、以下の動き、すなわち、ダンス;ランニング;ジャンプ;ラケットのスイング;バットのスイング;クラブのスイング;ある物体から別の物体へ向けること、例えば、トイガンを標的に向けることなどのうちの1つまたは複数が、シミュレートされ、また、娯楽装置のコントローラおよび/またはコンピュータに伝達され得る。
一部としてまたは全体としての娯楽装置は、好ましくは、娯楽装置のコントローラおよび/またはコンピュータは、情報にしたがって娯楽機能を変更させるように設計されている。したがって、上記に概説されているように、ゲームの進行は、少なくとも1つの情報項目にしたがって影響を受ける可能性がある。したがって、娯楽装置は、1つまたは複数のコントローラを含み、該1つまたは複数のコントローラは、少なくとも1つの検出器の評価装置とは分離されていてもよく、および/または、少なくとも1つの評価装置と完全にまたは部分的に同一であり得るか、少なくとも1つの評価装置を含んでいてもよい。好ましくは、少なくとも1つのコントローラは、1つまたは複数のコンピュータおよび/またはマイクロコントローラなどのような、1つまたは複数のデータ処理装置を含むことが可能である。
さらに本明細書で使用されているように、追跡システムは、少なくとも1つの物体および/または物体の少なくとも一部における、一連の過去の位置に関する情報を収集するように適合される装置である。付加的に、追跡システムは、少なくとも1つの物体または物体の少なくとも一部について予測される少なくとも1つの将来の位置および/または方向に関する情報を提供するように適合され得る。追跡システムは少なくとも1つの追跡コントローラを有し、該少なくとも1つの追跡コントローラは、電子装置として、好ましくは少なくとも1つのデータ処理装置、より好ましくは少なくとも1つのコンピュータまたはマイクロコントローラとして完全にまたは部分的に具現化され得る。繰り返しになるが、少なくとも1つの追跡コントローラは少なくとも1つの評価装置を完全にまたは部分的に含み得、および/または少なくとも1つの評価装置の一部であってもよく、および/または完全にまたは部分的に少なくとも1つの評価装置と同一であってもよい。
追跡システムは、本発明による少なくとも1つの検出器、例えば上記に挙げた1つまたは複数の実施形態において開示されているような、および/または下記の1つまたは複数の実施形態において開示されているような、少なくとも1つの検出器を含む。追跡システムはさらに、少なくとも1つの追跡コントローラを含む。追跡コントローラは、例えば、データ群またはデータ対を記録することなどによって、特定の時点における物体一連の位置を追跡するように適合されており、それぞれのデータ群またはデータ対、少なくとも1つの位置情報および少なくとも1つの時間情報を含む。
追跡システムはさらに、本発明による少なくとも1つの検出器システムを含んでもよい。したがって、少なくとも1つの検出器および少なくとも1つの評価装置、および、任意の少なくとも1つのビーコン装置に加え、追跡システムは、物体自体またはその一部、例えば、ビーコン装置、または少なくとも1つのビーコン装置を含む少なくとも1つの制御要素などを含むことが可能であり、制御要素は、追跡される物体に直接または間接的に取り付け可能または一体化可能である。
追跡システムは、追跡システム自体における1つまたは複数の動作、および/または1つもしくは複数の別個の装置における1つまたは複数の動作を開始するように適合され得る。後者の目的に関して、追跡システム、好ましくは、追跡コントローラは、1つまたは複数の無線インターフェースおよび/もしくは有線接続インターフェース、ならびに/または、少なくとも1つの動作を開始させるための他の種類の制御接続を有し得る。好ましくは、少なくとも1つの追跡コントローラは、物体の少なくとも1つの実際の位置にしたがって少なくとも1つの動作を開始するように適合され得る。一例として、動作は、物体の将来の位置の予測;少なくとも1つの装置を物体に向けること;少なくとも1つの装置を検出器に向けること;物体を照射すること;検出器を照射すること、からなる群から選択され得る。
追跡システムの用途の一例として、追跡システムは、少なくとも1つの第1の物体および/または第2の物体が動けるものであっても、少なくとも1つの第1の物体を少なくとも1つの第2の物体に連続的に向けるために使用され得る。潜在的な例は、繰り返しになるが、ロボット工学におけるような産業への用途、および/または製造ラインもしくは組み立てラインにおける製造途中のような、たとえ物品が移動中であっても物品に対して連続的に作業を行うための用途において見出すことができる。追加的にまたは代替的に、追跡システムは、照射目的に使用され得、たとえ物体が移動中であっても物体に対して照射源を連続的に向けることによって、物体を連続的に照射するなどのために使用され得る。さらなる用途は、通信システムにおいて見出され得、例えば、移動中の物体に対して送信機を向けることによって、移動中の物体についての情報を連続的に伝送するための通信システムにおいて見出すことができるかもしれない。
提案された装置および方法は、この種の既知の検出器よりも多くの利点を提供する。したがって、検出器は一般に、上記で開示された既知の先行技術システムの欠点を回避し得る。具体的には、検出器は、FiPセンサの使用を回避し、それにより、例えば簡単で安価な市販のシリコンフォトダイオードなどの半導体センサを使用し得る。これらのフォトダイオードは一般には輝度依存性を示さず、および、上記で開示された方法は一般に、風景の明るさおよび/または光ビーム上の光スポットの明るさから独立している。その結果、検出器に入射する光ビームの輝度または総出力に関する測定範囲は、上記で開示された多くの装置と比較して、本発明では一般に大きい。さらに、本発明による検出器を使用することによる測定は、一般に、標的スポットサイズ、すなわち、物体のサイズ、物体に投影される光スポットのサイズ、または物体に取り付けているか物体に一体化しているかまたは物体によって保持されているかのうちの1つ以上であるビーコン装置のサイズ、から独立している。
本発明による検出器は、距離測定またはz座標の測定の機能と、1つ以上の横方向座標を測定する追加オプションとを組み合わせ、それによりPSDの機能を統合する単純な装置として実現され得る。
測定の結果、すなわち、少なくとも1つの縦方向座標などの検出器によって決定された位置は、情景の明るさおよび/または物体の明るさ、少なくとも1つのビーコン装置の明るさ、少なくとも1つの照射源の明るさ、または物体から検出器に伝播する光ビームの総出力から広く独立している。さらに、この独立性と明るさの観点からの幅広い測定により、反射物体または非反射物体を使用することができる。
測定範囲について言及すると、測定範囲は両方とも、例えば光ビームの総出力の範囲など、本発明による検出器と共に使用することができる明るさの範囲を指す場合もあれば、または、検出器と測定され得る物体との間の距離の範囲を指す場合もある。上記の文書の1つまたは複数によると、従来の検出器は通常、両方の測定範囲で制限される。上記のように、商信号の使用は、逆に、商信号から縦方向座標を決定するために使用し得る連続的かつ単調に減少または増加する関数の広い範囲を提供する。その結果、物体と検出器との間の距離に関して非常に広い範囲の測定値が与えられる。同様に、商信号は光ビームの総出力から一般的に独立しているため、少なくとも光センサの一方または両方が飽和状態にならない限り、また、明るさの観点から、すなわち光ビームの総出力の観点から非常に広い範囲の測定を提供する。
検出器内の光ビームは、一般に、検出器の光軸に沿って伝播し得る。第1および第2の光センサは光軸上に配置されてもよい。しかしながら、光ビームはまた、光軸に沿った以外の方法で伝播してもよい。一例として、光軸に沿って伝播、または光軸に平行に、または光軸に対して0°とは異なる角度、例えば1°から20°の角度で伝播する、照射光ビームを生成することができる。他の実施形態も実行可能である。
全体として、本発明の文脈において、以下の実施形態が特に好ましいと見なされる。
実施形態1:少なくとも1つの物体の位置を決定するための検出器であって、該検出器は、
― 各光センサが感光領域を有している光センサのマトリックスを備えた少なくとも1つのセンサ要素であって、各光センサは物体から検出器に伝播する反射光ビームによって、それぞれの感光領域の照射に応答して少なくとも1つのセンサ信号を生成するように設計され、少なくとも1つの反射画像を決定するように適合された少なくとも1つのセンサ要素と;
― 少なくとも1つの評価装置であって、反射画像の少なくとも1つの反射特徴を選択するように適合され、センサ信号からの結合信号Qを評価することにより、反射画像の選択された反射特徴の少なくとも1つの縦方向領域を決定するように構成され、前記縦方向領域に対応する少なくとも1つの参照画像内の少なくとも1つの変位領域を決定するように適合され、選択された反射特徴を変位領域内の少なくとも1つの参照特徴と一致させるように適合された少なくとも1つの評価装置と、
を有している。
実施形態2:評価装置は、一致した参照特徴および選択された反射特徴の変位を決定するように適合され、縦方向座標と変位との間の所定の関係を使用して、一致した特徴の縦方向情報を決定するように適合される、先行する実施形態による検出器。
実施形態3:評価装置は、センサ信号の割算、センサ信号の倍数の割算、センサ信号の線形結合の割算のうちの1つまたは複数によって結合信号Qを導出するように構成される、先行する実施形態のいずれか1つによる検出器。
実施形態4:評価装置は、縦方向領域を決定するために、結合信号Qと縦方向領域との間の少なくとも1つの所定の関係を使用するように構成される、先行する実施形態のいずれか1つによる検出器。
実施形態5:評価装置は、結合信号Qを評価することによって、選択された反射特徴の少なくとも1つの縦方向座標zを決定するように適合され、縦方向領域は、縦方向座標zと誤差間隔±εで与えられる、先行する実施形態のいずれか1つによる検出器。
実施形態6:参照画像および反射画像は、固定距離を有する異なる空間位置で決定された物体の画像であり、評価装置は、参照画像内のエピポーラ線を決定するように適合される、先行する実施形態による検出器。
実施形態7:変位領域は、エピポーラ線に沿って延在し、評価装置は、縦方向座標zに対応するエピポーラ線に沿った参照特徴を決定し、誤差間隔±εに対応するエピポーラ線に沿った変位領域の範囲を決定するように適合されている、先行する実施形態による検出器。
実施形態8:評価装置が以下のステップ、
- 各反射特徴の画像位置の変位領域を決定するステップ;
- エピポーラ線を変位領域に最も近いエピポーラ線、および/または、変位領域内のエピポーラ線、および/または、エピポーラ線に直交する方向に沿った変位領域に最も近いエピポーラ線を割り当てることによって、各反射特徴の変位領域に割り当てるステップ;
- 割り当てられた変位領域に最も近い参照特徴、および/または、割り当てられた変位領域内の参照特徴、および/または、割り当てられたエピポーラ線に沿って割り当てられた変位領域に最も近い参照特徴、および/または、割り当てられたエピポーラ線に沿った割り当てられた変位領域内の参照特徴、を割り当てることにより、各反射特徴に少なくとも1つの参照特徴を割り当ておよび/または決定するステップ、
を実行するように構成されている、先行する実施形態による検出器。
実施形態9:評価装置は、決定された縦方向座標zを考慮して少なくとも1つの評価アルゴリズムを使用することによって、反射画像の選択された特徴を変位領域内の参照特徴とマッチングさせるように適合される、先行する実施形態のいずれか1つによる検出器。
実施形態10:評価アルゴリズムは線形スケーリングアルゴリズムである、先行する実施形態による検出器。
実施形態11:評価装置は、下記数2によって結合信号Qを導出するように構成され、xおよびyは横方向座標、AおよびAはセンサ位置における反射光ビームの少なくとも1つのビームプロファイルの異なるエリア、E(x,y,z)は物体距離zにおいて与えられるビームプロファイルを表す、先行する実施形態のいずれか1つによる検出器。
Figure 0007179051000002
実施形態12:センサ信号のそれぞれは反射光ビームのビームプロファイルの少なくとも1つのエリアの少なくとも1つの情報を含む、先行する実施形態による検出器。
実施形態13:ビームプロファイルは、台形ビームプロファイル;三角形ビームプロファイル;円錐形ビームプロファイル;ガウスビームプロファイルの線形結合、からなる群から選択される、先行する実施形態2つのいずれか1つによる検出器。
実施形態14:感光領域は、第1のセンサ信号がビームプロファイルの第1のエリアの情報を含み、第2のセンサ信号がビームプロファイルの第2のエリアの情報を含むように配置されてもよく、ビームプロファイルの第1のエリアおよびビームプロファイルの第2のエリアは、隣接するまたは重なり合う領域の一方または両方である、先行する実施形態3つのいずれか1つによる検出器。
実施形態15:評価装置は、ビームプロファイルの第1のエリアおよびビームプロファイルの第2のエリアを決定するように構成される、先行する実施形態による検出器。
実施形態16:ビームプロファイルの第1のエリアは、本質的にビームプロファイルのエッジ情報を含み、ビームプロファイルの第2のエリアは、本質的にビームプロファイルの中心情報を含む、先行する実施形態2つのいずれか1つによる検出器。
実施形態17:ビームプロファイルは、ビームプロファイルの中心を所定の距離だけ通過する割線または弦によって分割され、一方で、第1のセグメントは中心情報を含み、第2のセグメントは本質的にエッジ情報を含む、先行する実施形態2つのいずれか1つによる検出器。
実施形態18:エッジ情報は、ビームプロファイルの第1のエリア内の光子の数に関する情報を含み得、中心情報は、ビームプロファイルの前記第2のエリア内の光子の数に関する情報を含む、先行する実施形態による検出器。
実施形態19:評価装置は、エッジ情報と中心情報を割算すること、エッジ情報と中心情報の倍数を割算すること、エッジ情報と中心情報の線形結合を割算すること、のうちの1つまたは複数、によって結合信号Qを導出するように構成される、先行する実施形態2つのいずれか1つによる検出器。
実施形態20:少なくとも1つの評価装置は、センサ信号を評価するために
a)最高のセンサ信号を有し、少なくとも1つの中心信号を形成する少なくとも1つの光センサを決定すること;
b)マトリックスの光センサのセンサ信号を評価し、少なくとも1つの和信号を形成すること;
c)中心信号と和信号を結合することによって少なくとも1つの結合信号を決定すること:および
d)結合信号を評価することによって、選択された特徴の少なくとも1つの縦方向領域zを決定すること、によって構成される、先行する実施形態のいずれか1つによる検出器。
実施形態21:中心信号が、
最高のセンサ信号;最高のセンサ信号から所定の許容範囲内にあるセンサ信号のグループの平均;最高のセンサ信号を有する光センサおよび隣接する光センサの所定のグループを含む光センサのグループからのセンサ信号の平均;最高のセンサ信号を有する光センサと隣接する光センサの所定のグループを含む光センサのグループからのセンサ信号の加算;最高のセンサ信号から所定の許容範囲内にあるセンサ信号のグループの加算;所定の閾値を超えるセンサ信号のグループの平均;所定の閾値を超えるセンサ信号のグループの加算;最高のセンサ信号を有する光センサと隣接する光センサの所定のグループを含む光センサのグループからのセンサ信号の積分;最高のセンサ信号から所定の許容範囲内のセンサ信号のグループの積分;所定の閾値を超えるセンサ信号のグループの積分、からなる群から選択される、先行する実施形態による検出器。
実施形態22:和信号が、
マトリックスの全てのセンサ信号にわたる平均;マトリックスの全てのセンサ信号の総和;マトリックスの全てのセンサ信号の積分;中心信号に寄与するそれらの光センサからのセンサ信号を除くマトリックスの全てのセンサ信号にわたる平均;中心信号に寄与するそれらの光センサからのセンサ信号を除くマトリックスのすべてのセンサ信号の総和;中心信号に寄与するそれらの光センサからのセンサ信号を除くマトリックスのすべてのセンサ信号の積分;最高のセンサ信号を有する光センサから所定の範囲内の光センサのセンサ信号の総和;最高のセンサ信号を有する光センサから所定の範囲内の光センサのセンサ信号の積分;最高のセンサ信号を有する光センサから所定の範囲内に位置する光センサの特定の閾値を超えるセンサ信号の総和;最高のセンサ信号を有する光センサから所定の範囲内に位置する光センサの特定の閾値を超えるセンサ信号の積分、からなる群から選択される、先行する実施形態2つのいずれか1つによる検出器。
実施形態23:結合信号が、
中心信号と和信号との商またはその逆の商を形成;中心信号の倍数と和信号の倍数との商またはその逆の商を形成;中心信号の線形結合と和信号の線形結合との商またはその逆の商を形成、のうちの1つまたは複数によって導出される商信号Qである、先行する実施形態3つのいずれか1つによる検出器。
実施形態24:評価装置は、少なくとも1つの分割装置を含み、該分割装置は商信号を導出するように構成される、先行する実施形態のいずれか1つによる検出器。
実施形態25:検出器は少なくとも1つの光学要素を含み、該光学要素は、少なくとも1つのレンズおよび/または少なくとも1つのレンズ系などの転送装置、少なくとも1つの回折光学要素、からなる群から選択される、少なくとも1つの要素である、先行する実施形態のいずれか1つによる検出器。
実施形態26:評価装置は、最高のセンサ信号を有する少なくとも1つの光センサの横方向位置を評価することにより、物体の少なくとも1つの横方向座標を決定するようにさらに構成される、先行する実施形態6つのいずれか1つによる検出器。
実施形態27:センサ要素は少なくとも1つのCMOSセンサを含む、先行する実施形態のいずれか1つによる検出器。
実施形態28:検出器は少なくとも1つの照射源を含み、該照射源は、物体の照射のための少なくとも1つの照射パターンを生成するように適合される、先行する実施形態のいずれか1つによる検出器。
実施形態29:照射パターンは、少なくとも1つの点パターン、特に擬似ランダム点パターン、ランダム点パターンまたは準ランダムパターン;少なくとも1つのソボルパターン;少なくとも1つの準周期的パターン;少なくとも1つの既知の特徴を含む少なくとも1つのパターン;少なくとも1つの規則的なパターン;少なくとも1つの三角形パターン;少なくとも1つの六角形パターン;少なくとも1つの矩形パターン;凸状の均一傾斜を含む少なくとも1つのパターン;少なくとも1つの線を含む少なくとも1つの線パターン;平行線または交差線などの少なくとも2つの線を含む少なくとも1つの線パターン、からなる群から選択される、先行する実施形態による検出器。
実施形態30:センサ要素は、少なくとも1つの反射パターンを決定するように適合され、評価装置は、反射パターンの少なくとも1つの特徴を選択し、センサ信号からの結合信号Qを評価することにより反射パターンの選択された特徴の縦方向領域を決定するように適合される、先行する実施形態2つのいずれか1つによる検出器。
実施形態31:参照画像は、照射源の位置における画像平面での照射パターンの画像であって、評価装置は、反射パターンの選択された特徴の縦方向領域に対応する参照画像内の変位領域を決定するように適合され、反射パターンの選択された特徴を変位領域内の参照パターンの少なくとも1つの特徴とマッチングさせるように適合される、先行する実施形態による検出器。
実施形態32:照射源とセンサ要素は、固定された距離だけ離れている、先行する実施形態4つのいずれか1つによる検出器。
実施形態33:検出器は、各々が光センサのマトリックスを有する少なくとも2つのセンサ要素を含む、先行する実施形態5つのいずれか1つによる検出器。
実施形態34:少なくとも1つの第1のセンサ要素および少なくとも1つの第2のセンサ要素が異なる空間位置に配置され、第1のセンサ要素と第2の要素との間の相対距離が固定される、先行する実施形態による検出器。
実施形態35:少なくとも1つの第1のセンサ要素は、少なくとも1つの第1の反射パターンを決定するように適合されてもよく、少なくとも1つの第2のセンサ要素は、少なくとも1つの第2の反射パターンを決定するように適合され、評価装置は、第1のセンサ要素または第2のセンサ要素によって決定された少なくとも1つの画像を反射画像として選択し、第1のセンサ要素または第2のセンサ要素のうちの他方によって決定された少なくとも1つの画像を参照画像として選択するように適合される、先行する実施形態2つのいずれか1つによる検出器。
実施形態36:少なくとも1つの物体の位置を決定するための検出器システムであって、先行する実施形態のいずれか1つによる少なくとも1つの検出器を含み、少なくとも1つの光ビームを検出器に向けるように適合された少なくとも1つのビーコン装置をさらに備え、前記ビーコン装置は、物体に取り付け可能、物体により保持可能、物体に一体化可能であるうちの少なくとも1つである、検出器システム。
実施形態37:ユーザとマシンとの間で少なくとも1つの情報項目を交換するためのヒューマンマシンインターフェースであって、先行する実施形態による少なくとも1つの検出器システムを備え、少なくとも1つのビーコン装置は、直接または間接的にユーザに取り付けられるか、またはユーザによって保持されるかのうちの少なくとも1つに適合され、前記ヒューマンマシンインターフェースは、前記検出器システムを用いることによってユーザの少なくとも1つの位置を決定するように設計され、少なくとも1つの情報項目をその位置に割り当てるように設計されている、ヒューマンマシンインターフェース。
実施形態38:少なくとも1つの娯楽機能を実行するための娯楽装置であって、先行する実施形態による少なくとも1つのヒューマンマシンインターフェースを備え、前記ヒューマンマシンインターフェースを用いてプレーヤによって少なくとも1つの情報項目を入力可能に設計され、前記情報に従って娯楽機能を変えるように設計される、娯楽装置。
実施形態39:少なくとも1つの可動物体の位置を追跡するための追跡システムであって、前記追跡システムは、検出器システムを参照する先行する実施形態のいずれか1つによる少なくとも1つの検出器システムを含み、前記追跡システムは、少なくとも1つの追跡コントローラをさらに備え、前記追跡コントローラは、特定の時点における物体の一連の位置を追跡するように適合されている、追跡システム。
実施形態40:情景の深度プロファイルを決定するための走査システムであって、検出器を参照する先行する実施形態のいずれかによる少なくとも1つの検出器を備え、少なくとも1つの光ビームで前記情景を走査するように適合された少なくとも1つの照射源をさらに備える、走査システム。
実施形態41:少なくとも1つの物体を撮像するカメラであって、検出器を参照する先行する実施形態のいずれか1つによる少なくとも1つの検出器を含むカメラ。
実施形態42:以下のステップ:
- 物体から検出器に伝播する少なくとも1つの反射光ビームによって、光センサのマトリックスを有する少なくとも1つのセンサ要素の照射に応答して、少なくとも2つのセンサ信号を生成するステップであって、光センサはそれぞれ感光領域を有するステップ;
- センサ要素を用いて少なくとも1つの反射画像を決定するステップ;
- 反射画像の少なくとも1つの反射特徴を選択し、少なくとも1つの評価装置を用いてセンサ信号を評価することにより、選択された反射特徴の少なくとも1つの縦方向領域を決定するステップであって、評価は、センサ信号からの結合信号Qを評価することを含むステップ;
- 縦方向領域に対応する少なくとも1つの参照画像における少なくとも1つの変位領域を決定するステップ;
- 選択した反射特徴を変位領域内の少なくとも1つの参照特徴とマッチングさせるステップ、
を含む、検出器を参照する実施形態1から41のいずれか1つによる少なくとも1つの検出器を使用して、少なくとも1つの物体の位置を決定する方法。
実施形態43:一致した参照特徴および選択された反射特徴の変位を決定し、一致した特徴の縦方向情報は、縦方向座標と変位との間の所定の関係を用いて決定される、実施形態42による方法。
実施形態44:方法を参照する先行する実施形態のいずれか1つによる方法であって、結合信号Qの導出は、センサ信号を割算すること、センサ信号の倍数を割算すること、センサ信号の線形結合を割算することのうちの1つ以上を含む、方法。
実施形態45:検出器に関する実施形態1から44のいずれか1つによる検出器の使用であって、使用目的が:交通技術における位置測定;娯楽用途;セキュリティ用途;監視用途;安全用途;ヒューマンマシンインターフェース用途;物流用途;屋外用途;モバイル用途;通信用途;追跡用途;写真撮影用途;マシンビジョン用途;ロボット用途;品質管理用途、製造用途、からなる群から選択される検出器の使用。
本発明のさらなる任意の詳細および特徴は、従属請求項と併せて続く好ましい例示的な実施形態の説明から明らかである。これに関連して、特定の特徴は、独立した方法で、または他の機能と組み合わせで実装することもできる。本発明は例示的な実施形態に限定されない。例示的な実施形態は、図面に概略的に示されている。個々の図における同一の参照番号は、同一の要素または同一の機能を有する要素、またはそれらの機能に関して互いに対応する要素を指す。
本発明による検出器の第1の実施形態を示す図である。 本発明による検出器のさらなる実施形態を示す図である。 検出器システム、カメラ、娯楽装置、追跡システムの実施形態を示す図である。 線パターンを使用して縦方向座標zを決定する実施形態を示す図である。 図5AからCは、六角形の照射パターンの3つの実施形態を示す図である。 走査システムの実施形態を示す図である。
図1は、少なくとも1つの物体112の位置を決定するための検出器110の第1の実施形態を非常に概略的に示している。検出器110は、光センサ120のマトリックス118を有する少なくとも1つのセンサ要素116を含む。光センサ120はそれぞれ、感光領域122を有する。
センサ要素116は一体として、単体の装置として、またはいくつかの装置と組み合わせて形成されてもよい。マトリックス118は、1つまたは複数の行および1つまたは複数の列を有する矩形のマトリックスであってもよく、または、それを含んでもよい。行と列は具体的には矩形にされてもよい。しかしながら、矩形以外の配置のような他の配置も可能である。一例として、円形配置もまた可能であり、その場合、要素は中心点の周りに同心円または楕円に配置される。例えば、マトリックス118は、ピクセルの単一行であってもよい。他の方法も可能である。
マトリックス118の光センサ120は、具体的には、サイズ、感度、および他の光学的、電気的、および機械的特性のうちの1つまたは複数において等しくてもよい。マトリックス118のすべての光センサ120の感光領域122は、具体的には、共通平面に配置されてもよく、物体から検出器110に伝播する光ビームが共通平面上に光スポットを生成することができるように、共通平面は好ましくは物体112に面しているのが好ましい。感光領域122は、具体的には、それぞれの光センサ120の表面に配置されてもよい。しかしながら、他の実施形態も可能である。光センサ120は、例えば少なくとも1つのCCDおよび/またはCMOS装置を含むことができる。一例として、光センサ120は、ピクセル化光学装置の一部であるかまたはそれを構成してもよい。一例として、光センサ120は、ピクセルのマトリックスを有する少なくとも1つのCCDおよび/またはCMOS装置の一部であるかまたは構成することができ、各ピクセルは感光領域122を形成する。
光センサ120は、具体的には、光検出器、好ましくは無機光検出器、より好ましくは無機半導体光検出器、最も好ましくはシリコン光検出器であるか、それらを含むことができる。具体的には、光センサ120は、赤外スペクトル範囲において感度があり得る。マトリックス118の全ての光センサ、またはマトリックスの118少なくとも一群の光センサ120は具体的には同一であってもよい。マトリックス118の同一の光センサ120の一群は、具体的には異なるスペクトル範囲に対して提供されてもよく、または全ての光センサはスペクトル感度に関して同一であってもよい。さらに、光センサ120は、大きさが同一でもよく、および/またはそれらの電子的または光電子的特性に関して同一でもよい。マトリックス118は独立した光センサ120から構成されてもよい。したがって、無機フォトダイオードのマトリックス118を構成することができる。しかしながら、代替的に、市販のマトリックス、例えばCCD検出器チップなどのCCD検出器、および/またはCMOS検出器チップなどのCMOS検出器のうちの1つまたは複数などを使用することができる。
光センサ120は、センサアレイを形成してもよく、またはセンサアレイの一部、例えば上述のマトリックスであってもよい。したがって、一例として、検出器110は、光センサ120のアレイ、例えばm、nが独立した正の整数であり、m行およびn列を有する矩形のアレイを含むことができる。好ましくは、2つ以上の列および2つ以上の行が与えられ、すなわち、n>1、m>1である。したがって、一例として、nは2から16以上であり得、mは2から16以上であり得る。好ましくは、行数と列数との比は1に近い。一例として、nおよびmは、例えばm/n=1:1、4:3、16:9、または同様のものを選択することによって、例えば0.3≦m/n≦3となるようになど選択することができる。一例として、アレイは、m=2、n=2またはm=3、n=3などを選択することによるなど、等しい数の行および列を有する正方形のアレイであってもよい。
マトリックス118は、具体的には少なくとも1つの行、好ましくは複数の行、および複数の列を有する矩形のマトリックスであり得る。一例として、行および列は、本質的に垂直に方向付けられる。広範囲の視野を提供するために、マトリックス118は具体的には少なくとも10行、好ましくは少なくとも50行、より好ましくは少なくとも100行を有することができる。同様に、マトリックスは少なくとも10列、好ましくは少なくとも50列、より好ましくは少なくとも100列を有することができる。マトリックス118は少なくとも50個の光センサ、好ましくは少なくとも100個の光センサ、より好ましくは少なくとも500個の光センサを含み得る。マトリックス118は、マルチメガピクセル範囲内のいくつかのピクセルを含み得る。しかしながら、他の実施形態も可能である。
図1に示される実施形態では、検出器110は照射源124をさらに備える。一例として、照射源124は、物体112を照射するための照射光ビームを生成するように構成され得る。検出器110は、照射光ビームが検出器110から物体112に向かって検出器110の光軸に沿って伝播するように構成されてもよい。この目的のために、検出器110は、照射光ビームを光軸上に偏向させるための少なくとも1つの反射要素、好ましくは少なくとも1つのプリズムを備えてもよい。
照射源124は、物体112の照射のための少なくとも1つの照射パターンを生成するように適合され得る。具体的には、照射源124は、少なくとも1つのレーザおよび/またはレーザ源を含み得る。半導体レーザなどの様々な種類のレーザを使用することができる。追加的にまたは代替的に、LEDおよび/または白熱電球などの非レーザ光源を使用することができる。パターンは複数の特徴を含んでもよい。パターンは、周期的または非周期的特徴の配列を含み得る。照射パターンは、少なくとも1つの点パターン、特に擬似ランダム点パターン;少なくとも1つの既知の機能を含む少なくとも1つのパターン、からなる群から選択される少なくとも1つのパターンを含み得る。例えば、照射源124は、点群を生成および/または投影するように適合されてもよい。照射源124は、少なくとも1つの光プロジェクタ;少なくとも1つのデジタル光処理プロジェクタ(DLP)、少なくとも1つのLCoSプロジェクタ、少なくとも1つの空間光変調器;少なくとも1つの回折光学要素;少なくとも1つの発光ダイオードアレイ;少なくとも1つのレーザ光源アレイ、のうちの1つまたは複数を含むことができる。照射源124は、照射パターンを直接生成するように適合された少なくとも1つの光源を含み得る。照射源124は、照射パターンが複数の点パターンを含み得るように点群を生成するように適合された少なくとも1つの光プロジェクタを含んでもよい。照射源124は、照射源によって生成された少なくとも1つの光ビームから照射パターンを生成するように適合された少なくとも1つのマスクを含んでもよい。
図1に示す実施形態では、照射源124は、照射パターンで少なくとも1つの物体112を照射することができる。照射パターンは、画像特徴として複数の点を含んでもよい。これらの点は、照射源124から出る光ビーム115として示されている。
各光センサ120は、物体112から検出器110に伝播する反射光ビームによるそれぞれの感光領域122の照射に応答して、少なくとも1つのセンサ信号を生成するように設計されている。
さらに、センサ要素116は、少なくとも1つの反射画像126を決定するように適合されている。マトリックス118は、反射画像126を含み得る。反射画像126は、反射特徴として点を含み得る。これらの点は、少なくとも1つの物体112から生じる反射光ビーム125から生じる。照射光ビームと反射ビーム125の交差131は、少なくとも1つの物体112の位置114に対応する。
検出器127は、少なくとも1つのレンズであって、例えば少なくとも1つの焦点調節可能レンズ、少なくとも1つの非球面レンズ、少なくとも1つの球面レンズ、少なくとも1つのフレネルレンズ、からなる群から選択される、少なくとも1つのレンズ;少なくとも1つの回折光学要素;少なくとも1つの凹面鏡;少なくとも1つのビーム偏向要素、好ましくは少なくとも1つのミラー;少なくとも1つのビーム分割要素、好ましくはビーム分割キューブまたはビーム分割ミラーのうちの少なくとも1つ;少なくとも1つのマルチレンズ系、のうちの1つまたは複数を含む少なくとも1つの転送装置127を含んでもよい。特に、転送装置127は、画像平面内の少なくとも1つの物体点の焦点を合わせるように適合された少なくとも1つのコリメーティングレンズを含むことができる。
検出器110は、少なくとも1つの評価装置128を含む。評価装置128は、反射画像126の少なくとも1つの反射特徴、例えば選択された反射特徴129を選択するように適合されている。評価装置128は、反射特徴を識別するために少なくとも1つの画像解析および/または画像処理を実行するように適合されてもよい。画像解析および/または画像処理は、少なくとも1つの特徴検出アルゴリズムを使用することができる。画像解析および/または画像処理は、フィルタリング;少なくとも1つの関心領域の選択;センサ信号によって生成された像と少なくとも1つのオフセットとの間の差分画像の形成;センサ信号によって生成された像を反転させることによるセンサ信号の反転;異なる時間に前記センサ信号によって生成された像の間の差分画像の形成;バックグラウンド補正;カラーチャンネルへの分解;色相、彩度、および明度チャンネルへの分解;周波数分解;特異値分解;キャニーエッジ検出器の適用;ガウシアンフィルタのラプラス演算子の適用;ガウスフィルタの微分の適用;ソーベル演算子の適用;ラプラス演算子の適用;シャール演算子の適用;プレウィット演算子の適用;ロバーツ演算子の適用;キルシュ演算子の適用;ハイパスフィルタの適用;ブロブ分析の適用;エッジフィルターの適用;ローパスフィルタの適用;フーリエ変換の適用;ラドン変換の適用;ハフ変換の適用;ウェーブレット変換の適用;閾値処理;バイナリ画像の作成、のうちの1つまたは複数を含み得る。関心領域は、ユーザによって手動で決定されてもよく、または光センサによって生成された画像内の物体を認識することなどによって自動的に決定されてもよい。
選択された反射特徴129が対応する参照特徴と一致する場合、対応する光ビームが一致し、物体112の距離が計算され得る。選択された反射特徴129および対応する反射光ビームについて、対応する照射光ビームの数、したがって対応する参照特徴112の数は、結合信号Qを決定した後に低減される。
評価装置128は、センサ信号からの結合信号Qを評価することによって反射画像の選択された反射特徴129の少なくとも1つの縦方向領域130を決定するように構成される。評価装置128は、結合信号Qを評価することによって、選択された反射特徴129の少なくとも1つの縦方向座標zを決定するように適合されてもよく、縦方向領域は、縦方向座標zと誤差間隔±εで与えられる。誤差εは、光センサの測定の不確実性に依存する。例えば、誤差間隔は±10%、好ましくは±5%、より好ましくは±1%であり得る。評価装置128は、センサ信号の割算、センサ信号の倍数の割算、センサ信号の線形結合の割算のうちの1つまたは複数によって結合信号Qを導出するように構成され得る。評価装置128は、縦方向領域を決定するために、結合信号Qと縦方向領域との間の少なくとも1つの所定の関係を使用するように構成されてもよい。例えば、評価装置128は、以下の数3によって結合信号Qを導出するように構成され得る。
Figure 0007179051000003
ここで、xおよびyは横方向座標、AおよびAはセンサ位置における反射光ビームの少なくとも1つのビームプロファイルの異なる領域、E(x,y,z)は物体距離zにおいて与えられるビームプロファイルを表す。エリアAとエリアAは異なる場合がある。特に、AとAは一致しない。したがって、AとAは、形状または内容の1つ以上が異なる場合がある。ビームプロファイルは、光ビームの横方向強度プロファイルであってもよい。ビームプロファイルは、光ビームの断面であってもよい。ビームプロファイルは、台形ビームプロファイル;三角形ビームプロファイル;円錐形ビームプロファイル;ガウスビームプロファイルの線形結合、からなる群から選択されてもよい。一般に、ビームプロファイルは輝度L(z)とビーム形状S(x,y;z),E(x,y;z)=L・Sに依存する。したがって、結合信号を導出することにより、輝度値とは無関係に縦方向座標を決定することが可能になり得る。さらに、結合信号を使用することにより、物体の大きさとは無関係に距離zを決定することができる。したがって、結合信号は、物体の材料特性および/または反射特性および/または散乱特性とは無関係に、例えば、製造精度、熱、水、汚れ、レンズの損傷などによる光源の変化とは無関係に距離zを決定することを可能にする。
センサ信号のそれぞれは光ビームのビームプロファイルの少なくとも1つのエリアの少なくとも1つの情報を含んでもよい。感光領域122は、第1のセンサ信号がビームプロファイルの第1のエリアの情報を含み、第2のセンサ信号がビームプロファイルの第2のエリアの情報を含むように配置されてもよい。ビームプロファイルの第1のエリアおよびビームプロファイルの第2のエリアは、隣接するエリアまたは重なり合う領域の一方または両方であり得る。ビームプロファイルの第1のエリアおよびビームプロファイルの第2のエリアは、エリアが一致しないことがある。
評価装置128は、ビームプロファイルの第1のエリアおよびビームプロファイルの第2のエリアを決定および/または選択するように構成されてもよい。ビームプロファイルの第1のエリアは、本質的にビームプロファイルのエッジ情報を含み、ビームプロファイルの第2のエリアは、本質的にビームプロファイルの中心情報を含むことができる。ビームプロファイルは、中心、すなわちビームプロファイルの最大値および/またはビームプロファイルのプラトーの中心点および/または光スポットの幾何学中心、ならびに中心から延びる立ち下がりエッジを有し得る。第2の領域は断面の内側領域を含み、第1の領域は断面の外側領域を含んでもよい。好ましくは中心情報は10%未満のエッジ情報の割合を有し、より好ましくは5%未満のエッジ情報の割合を有し、最も好ましくは中心情報はエッジ内容を含まない。エッジ情報は、特に中心領域およびエッジ領域からのビームプロファイル全体の情報を含み得る。エッジ情報は、10%未満、好ましくは5%未満の中心情報の割合を有することができ、より好ましくは、エッジ情報は中心コンテンツを含まない。ビームプロファイルの少なくとも1つの領域は、それが中心に近いかまたは中心の周りにあり、本質的に中心情報を含む場合、ビームプロファイルの第2のエリアとして決定および/または選択され得る。ビームプロファイルの少なくとも1つのエリアが、それが断面の立ち下がりエッジの少なくとも一部を含む場合、ビームプロファイルの第1のエリアとして決定および/または選択され得る。例えば、断面の全エリアを第1エリアとしてもよい。ビームプロファイルの第1のエリアはエリアAであり得、ビームプロファイルの第2のエリアはエリアAであり得る。同様に、中心信号とエッジ信号は、ビームプロファイルの円形セグメントなどのビームプロファイルのセグメントを使用して決定することもできる。例えば、ビームプロファイルは、ビームプロファイルの中心を通過しない割線または弦によって2つのセグメントに分割される。例えば、中心信号のエッジ情報の量をさらに減らすために、中心信号からエッジ信号をさらに差し引くことができる。
エッジ情報は、ビームプロファイルの第1のエリア内の光子の数に関する情報を含み得、中心情報は、ビームプロファイルの第2のエリア内の光子の数に関する情報を含み得る。評価装置128は、ビームプロファイルの面積積分を決定するように適合されてもよい。評価装置128は、第1のエリアの積分および/または加算によってエッジ情報を決定するように適合されていてもよい。評価装置128は、第2のエリアの積分および/または加算によって中心情報を決定するように適合されていてもよい。例えば、ビームプロファイルは台形ビームプロファイルであり得、評価装置は台形の積分を決定するように適合され得る。さらに、台形ビームプロファイルを仮定することができる場合、エッジおよび中心信号の決定は、例えば、エッジの傾斜および位置ならびに中心のプラトーの高さの決定、および幾何学的考察によるエッジおよび中心信号の導出など台形ビームプロファイルの特性を利用する同等の評価によって置き換えられてもよい。
追加的にまたは代替的に、評価装置128は、光スポットの少なくとも1つのスライスまたはカットから中心情報またはエッジ情報の一方または両方を決定するように適合されてもよい。これは、例えば、結合信号Q内の面積積分をスライスまたはカットに沿った線積分で置き換えることによって実現することができる。精度を向上させるために、光スポットを通るいくつかのスライスまたはカットを使用して平均化することができる。楕円形のスポットプロファイルの場合、いくつかのスライスまたはカットにわたって平均化すると、距離情報が改善される可能性がある。
例えば、評価装置128は、センサ信号を評価するために、以下によって構成されてもよい。
a)最高のセンサ信号を有し、少なくとも1つの中心信号を形成する少なくとも1つの光センサ120を決定すること;
b)マトリックス118の光センサ120のセンサ信号を評価し、少なくとも1つの和信号を形成すること;
c)中心信号と和信号を結合することによって少なくとも1つの結合信号を決定すること:および
d)結合信号を評価することによって、選択された特徴の少なくとも1つの縦方向座標zを決定すること。
例えば、中心信号は、マトリックス118全体またはマトリックス118内の関心領域の光センサ120によって生成された複数のセンサ信号のうち最高のセンサ信号を有する少なくとも1つの光センサの信号であり得、関心領域は、マトリックス118の光センサによって生成された画像内で事前に決定されているか、または決定可能であり得る。中心信号は、単一の光センサ120、または光センサ120の一群から発生する場合があり、後者の場合、一例として、光センサ120の一群のセンサ信号は中心信号を決定するために、加算、積分、または平均され得る。中心信号が発生する光センサ120の一群は、例えば、最高のセンサ信号を有する実際の光センサ120から所定の距離よりも短い光センサなどの、隣接する光センサの一群でもよく、または最高のセンサ信号から所定の範囲内にあるセンサ信号を生成する光センサの一群でもよい。中心信号が発生する光センサ120の一群は、最大のダイナミックレンジを可能にするために、できるだけ大きく選択することができる。評価装置128は、例えば最高のセンサ信号を有する光センサの周りの複数の光センサなどの複数のセンサ信号を積分することにより中心信号を決定するように適合されてよい。
中心信号の決定は、センサ信号の比較が従来の電子機器によってかなり簡単に実行されるため、電子的に実行されてもよいし、ソフトウェアによって完全にまたは部分的に実行されてもよい。光スポットの中心の検出、すなわち、中心信号および/または中心信号が発生する少なくとも1つの光センサの検出は、1つまたは複数のソフトウェアアルゴリズムを使用することによって、完全または部分的に電子的にあるいは完全にまたは部分的に実行することができる。具体的には、評価装置128は、少なくとも1つの最高のセンサ信号を検出するための、および/または中心信号を形成するための少なくとも1つの中心検出器を備えることができる。中心検出器は、具体的には完全にまたは部分的にソフトウェアで具体化することができ、および/または完全にまたは部分的にハードウェアで具体化することができる。中心検出器は、少なくとも1つのセンサ要素に完全にまたは部分的に一体化されてもよく、および/またはセンサ要素から独立して完全にまたは部分的に具体化されてもよい。
具体的には、中心信号は、最高のセンサ信号;最高のセンサ信号から所定の許容範囲内にあるセンサ信号のグループの平均;最高のセンサ信号を有する光センサ120および隣接する光センサ120の所定のグループを含む光センサのグループからのセンサ信号の平均;最高のセンサ信号を有する光センサ120と隣接する光センサ120の所定のグループを含む光センサ120のグループからのセンサ信号の加算;最高のセンサ信号から所定の許容範囲内にあるセンサ信号のグループの加算;所定の閾値を超えるセンサ信号のグループの平均;所定の閾値を超えるセンサ信号のグループの加算;最高のセンサ信号を有する光センサ120と隣接する光センサの所定のグループを含む光センサ120のグループからのセンサ信号の積分;最高のセンサ信号から所定の許容範囲内のセンサ信号のグループの積分;所定の閾値を超えるセンサ信号のグループの積分、からなる群から選択され得る。
例えば、和信号は、センサ信号を加算すること、センサ信号を積分すること、またはマトリックス118全体またはマトリックス内の関心領域のセンサ信号を平均することによって導き出すことができ、関心領域はマトリックス118の光センサ120によって生成された画像内で事前に決定されるか、または決定可能である。センサ信号を加算、積分、または平均する場合、センサ信号が生成される実際の光センサ120は、加算、積分、または平均から除外されるか、あるいは、加算、積分、または平均に含まれることがある。評価装置128は、マトリックス118全体またはマトリックス118内の関心領域の信号を積分することにより和信号を決定するように適合されてもよい。さらに、台形ビームプロファイルが想定される場合、エッジおよび中心信号の決定は、例えば、エッジの傾斜および位置、中心プラトーの高さの決定、幾何学的な考慮によるエッジと中心信号の導出のような、台形ビームプロファイルの特性を利用した同等の評価に置き換えることができる。
和信号は、マトリックス118の全てのセンサ信号から、関心領域内のセンサ信号から、または中心信号に寄与する光センサ120から生じるセンサ信号を除くこれらの可能性のうちの1つから導出され得る。いずれの場合も、縦方向座標を決定するために、中心信号と確実に比較される可能性がある信頼性のある和信号が生成され得る。一般に、和信号は、マトリックス118の全てのセンサ信号にわたる平均;マトリックス118の全てのセンサ信号の加算;マトリックス118の全てのセンサ信号の積分;中心信号に寄与するそれらの光センサ120からのセンサ信号を除くマトリックス118の全てのセンサ信号にわたる平均;中心信号に寄与するそれらの光センサ120からのセンサ信号を除くマトリックス118のすべてのセンサ信号の加算;中心信号に寄与するそれらの光センサ120からのセンサ信号を除くマトリックス118のすべてのセンサ信号の積分;最高のセンサ信号を有する光センサから所定の範囲内の光センサ120のセンサ信号の加算;最高のセンサ信号を有する光センサ120から所定の範囲内の光センサ120のセンサ信号の積分;最高のセンサ信号を有する光センサ120から所定の範囲内に位置する光センサの特定の閾値を超えるセンサ信号の加算;最高のセンサ信号を有する光センサ120から所定の範囲内に位置する光センサ120の特定の閾値を超えるセンサ信号の積分、からなる群から選択されてもよい。しかしながら、他の選択肢も存在する。加算は、ソフトウェアで完全にまたは部分的に実行することができ、および/またはハードウェアで完全にまたは部分的に実行することができる。加算は一般に純粋に電子的な手段、典型的には、検出器に容易に実装可能な手段によって可能である。したがって、電子技術の分野において、2つ以上の電気信号、アナログ信号とデジタル信号の両方を加算するための加算装置が一般に知られている。したがって、評価装置は、和信号を形成するための少なくとも1つの加算装置を備えることができる。加算装置は、完全にまたは部分的にセンサ要素に一体化されてもよく、または完全にまたは部分的にセンサ要素とは独立して具体化されてもよい。加算装置は、ハードウェアまたはソフトウェアの一方または両方で完全にまたは部分的に具現化することができる。
結合信号は、中心信号と和信号とを組み合わせることによって生成される信号であってよい。具体的には、組み合わせは、中心信号と和信号との商またはその逆の商の形成;中心信号の倍数と和信号の倍数との商またはその逆の商の形成;中心信号の線形結合と和信号の線形結合との商またはその逆の商の形成、のうちの1つまたは複数を含み得る。追加的にまたは代替的に、結合信号は、中心信号と和信号との間の比較に関する少なくとも1つの情報項目を含む任意の信号または信号の組合せを含むことができる。評価装置128は、センサ信号間の少なくとも1つの既知の決定可能または既定の関係を使用することによって物体の少なくとも1つの縦方向座標zを決定するように構成される。特に、評価装置128は、センサ信号から導出された商信号と縦方向座標との間の少なくとも1つの既知の、決定可能な、または所定の関係を使用することによって、少なくとも1つの座標zを決定するように構成される。
中心信号と和信号との間の比較は、具体的には、1つまたは複数の商信号を形成することによって実行され得る。したがって、一般に結合信号は、中心信号と和信号との商またはその逆の商を形成;中心信号の倍数と和信号の倍数との商またはその逆の商を形成;中心信号の線形結合と和信号の線形結合との商またはその逆の商を形成;中心信号と、和信号と中心信号との線形結合の商、またはその逆の商を形成;和信号と、和信号と中心信号との線形結合の商またはその逆;中心信号のべき乗と和信号のべき乗との商またはその逆の商を形成、のうちの1つまたは複数によって導出される商信号Qとすることができる。しかしながら、他の選択肢も存在する。評価装置128は、1つまたは複数の商信号を形成するように構成されてもよい。評価装置128はさらに、少なくとも1つの商信号を評価することによって少なくとも1つの縦方向座標を決定するように構成されてもよい。
評価装置128は、特に、少なくとも1つの縦方向座標を決定するために、結合信号Qと縦方向座標との間の少なくとも1つの所定の関係を使用するように構成されてもよい。したがって、上記に開示された理由および縦方向座標への光スポットの特性の依存性によって、結合信号Qは、典型的には、物体の縦方向座標および/または光スポットの直径または等価直径などの光スポットのサイズの単調関数である。したがって、一例として、特に線形光センサが使用される場合、センサ信号scenterと和信号ssumの単純な商Q=scenter/ssumは距離の単調減少関数であり得る。この理論に縛られたくはないが、これは上記の好ましいセットアップでは、検出器に到達する光の量が減少するので、中心信号scenterおよび和信号ssumの両方は、光源までの距離が増すにつれて二乗関数として減少するという事実によると考えられる。しかしながら、そこでは、実験で使用されたような光学セットアップでは、画像平面内の光スポットが増大し、したがってより広いエリアにわたって広がるため、中心信号scenterは和信号ssumよりも急速に減少する。したがって、中心信号と和信号との商は、光ビームの直径またはマトリックスの光センサの感光領域上の光スポットの直径が増加するにつれて連続的に減少する。さらに、商は、光ビームの総出力が中心信号と和センサ信号の両方における要因を形成するので、典型的には光ビームの総出力から独立している。その結果、結合信号Qは、中心信号と和信号と光ビームのサイズまたは直径との間に一意的かつ明白な関係を与える二次信号を形成することができる。その一方で、光ビームのサイズまたは直径は、光ビームが検出器に向かって伝播する物体と検出器自体との間の距離、すなわち物体の縦方向座標に依存するので、一方では中心信号と和信号の間に他方では中心信号と縦方向座標との間に一意的かつ明白な関係が存在し得る。後者については、WO2014/097181A1などの上記の先行技術文書の1つまたは複数を参照することができる。所定の関係は、ガウス光ビームの線形結合を仮定するなどによる分析的考察によって、結合信号および/または中心信号および和信号もしくはそれらから導出された二次信号を物体の縦方向座標の関数として測定する測定などの経験的測定によって、またはその両方によって決定され得る。
評価装置128は、結合信号と縦方向座標との間の少なくとも1つの所定の関係を使用するように構成されてもよい。所定の関係は、経験的関係、半経験的関係および分析的に導出された関係のうちの1つまたは複数であり得る。評価装置128は、ルックアップリストまたはルックアップテーブルなどの所定の関係を保存するための少なくとも1つのデータ記憶装置を含むことができる。
センサ要素116は、少なくとも1つの反射パターンを決定するように適合されてもよい。反射パターンは、照射パターンの少なくとも1つの特徴に対応する少なくとも1つの特徴を含み得る。反射パターンは、照射パターンと比較して、少なくとも1つの歪みパターンを含むことができ、この歪みは、物体の表面特性などの物体の距離に依存する。評価装置128は、上述のように、反射パターンの少なくとも1つの特徴を選択し、センサ信号からの結合信号Qを評価することにより反射パターンの選択された特徴の縦方向領域を決定するように適合されてもよい。
評価装置は、縦方向領域に対応する少なくとも1つの参照画像内の少なくとも1つの変位領域を決定するように適合されている。縦方向領域は、変位領域132に対応する。参照画像134および反射画像126は、ベースラインとも呼ばれる固定距離bを有する異なる空間位置で決定された物体112の画像であり得る。評価装置128は、参照画像134内のエピポーラ線136を決定するように適合されてもよい。参照画像134と反射画像126の相対位置は既知であってもよい。例えば、参照画像134と反射画像126の相対位置は、評価装置128の少なくとも1つの記憶ユニット内に記憶されてもよい。評価装置128は、反射画像126の選択された反射特徴129から延びる直線を決定するように適合されてもよい。直線138は、物体の可能な位置114を含んでもよい。直線138とベースラインbはエピポーラ平面に広がっている。参照画像134は反射画像とは異なる相対配置で決定されるため、対応する参照特徴は参照画像134内のエピポーラ線136上に結像されてもよい。
例えば、図1に示される実施形態では、参照画像134は、照射源124の位置における画像平面での照射パターンの画像であり得る。評価装置128は、反射パターンの選択された特徴129の縦方向領域130に対応する参照画像134内の変位領域132を決定するように適合されてもよい。評価装置128は、反射パターンの選択された特徴129を変位領域132内の参照パターンの少なくとも1つの特徴とマッチングさせるように適合されてもよい。照射源124とセンサ要素116は、固定された距離だけ離れていてもよい。
変位領域132は、エピポーラ線136に沿って延在してもよい。評価装置128は、縦方向座標zに対応するエピポーラ線136に沿った参照特徴を決定し、誤差間隔±εに対応するエピポーラ線136に沿った変位領域132の範囲を決定するように適合され得る。評価装置128は、選択された反射特徴129を変位領域132内の少なくとも1つの参照特徴とマッチングさせるように適合されてもよい。評価装置128は、決定された縦方向座標zを考慮して少なくとも1つの評価アルゴリズムを使用することによって、反射画像の選択された特徴を変位領域132内の参照特徴とマッチングさせるように適合させることができる。評価アルゴリズムは線形スケーリングアルゴリズムであり得る。
評価装置128は、一致した参照特徴および選択された反射特徴129の変位を決定するように適合されてもよい。評価装置128は、縦方向座標と変位との間の所定の関係を使用して、一致した特徴の縦方向情報を決定するように適合されてもよい。例えば、縦方向情報は距離値であり得る。評価装置128は、三角測量法を使用して所定の関係を決定するように適合されてもよい。反射画像126内の選択された反射特徴129の位置、一致した参照特徴の位置、および/または選択された反射特徴と一致した参照特徴の相対的な変位が既知である場合、対応する物体の特徴114の縦方向座標は三角測量によって決定され得る。したがって、評価装置128は、例えば後続および/または列ごとに反射特徴を選択し、三角測量を用いて参照特徴の各潜在的位置について対応する距離値を決定するように適合させることができる。例えば、図1は、反射画像126の反射特徴で生じ、参照画像134の参照特徴に対応する可能な投影線を示す。さらに、これらの線の交点は、物体の位置に対応して示されている。変位および対応する距離値は、評価装置の少なくとも1つ記憶装置に記憶することができる。評価装置128は、一例として、少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つのDSP、少なくとも1つのFPGAおよび/または少なくとも1つのASICなどの少なくとも1つのデータ処理装置を含むことができる。さらに、縦方向座標zと変位との間の少なくとも1つの所定のまたは決定可能な関係を記憶するために、所定の関係を記憶するための1つまたは複数のルックアップテーブルを提供するためなど、少なくとも1つのデータ記憶装置が設けられ得る。
図2には、検出器110の実施形態が示されており、検出器110は、各々が光センサ120のマトリックス118を有する少なくとも2つのセンサ要素116を含んでもよい。少なくとも1つの第1のセンサ要素142および少なくとも1つの第2のセンサ要素142は、異なる空間位置に配置されてもよい。第1のセンサ要素142と第2の要素144との間の相対距離bは固定されていてもよい。少なくとも1つの第1のセンサ要素142は、少なくとも1つの第1の反射パターンを決定するように適合されてもよく、少なくとも1つの第2のセンサ要素144は、少なくとも1つの第2の反射パターンを決定するように適合されてもよい。評価装置128は、第1のセンサ要素142または第2のセンサ要素144によって決定された少なくとも1つの画像を反射画像として選択し、第1のセンサ要素142または第2のセンサ要素144のうちの他方によって決定された少なくとも1つの画像を参照画像として選択するように適合されてもよい。図2では、第1のセンサ要素142の画像が反射画像126として選択され、一方で、第2のセンサ要素144の画像が参照画像134として選択されている。評価装置128は、図1に関して概説されるように、反射パターン内の少なくとも1つの反射特徴を選択し、センサ信号からの結合信号Qを評価することによって、選択された特徴の縦方向領域130を決定するように適合されてもよい。評価装置128は、反射パターンの選択された特徴129の縦方向領域130に対応する参照画像134内の変位領域132を決定するように適合されてもよい。図1に関して概説したように、評価装置128は、反射パターンの選択された特徴129を、変位領域132内の参照パターンの少なくとも1つの特徴とマッチングさせるように適合されてもよい。
結合センサ信号を使用することにより、誤差間隔内の縦方向座標zなどの距離を推定することができる。推定された縦方向座標と対応する誤差間隔に対応する変位領域132を決定することにより、エピポーラ線136に沿った解の可能な数を大幅に低減できる。解の数を1まで減らすことさえできる。選択した反射特徴と参照特徴のその後のマッチングは、精度を向上させ得る。縦方向座標zおよび誤差間隔の決定は、選択された反射特徴129および参照特徴のマッチング前の事前評価の間に実行され得る。これにより、大幅にコストを削減し、バッテリー寿命や換気または熱管理が問題となるモバイル装置または屋外装置での使用を可能にする。さらに、一般に、三角測量システムでは、長い距離を検出するために、ベースラインは、大きくなければならない。結合センサ信号を使用して縦方向座標zおよび誤差間隔を事前に評価し、選択された反射特徴129および参照特徴のその後のマッチングは、コンパクトな装置を提供することが可能なように、短いベースラインを使用することを可能にし得る。さらに、結合センサ信号を使用する縦方向座標zおよび誤差間隔の事前評価と、選択された反射特徴および参照特徴のその後のマッチングは、従来の三角測量システムと比較して、精度を向上させることができる。さらに解像度を高めるために、より密なパターンを使用し、点あたりの出力を増加させるために、低密度パターンを使用することが可能である。
図3は、非常に概略的な図で、例えば図2に示す実施形態による検出器110の例示的な実施形態を示す。検出器110は、具体的にはカメラ146として具体化されてもよく、および/またはカメラ146の一部であってもよい。カメラ146は、撮像用、特に3D撮像用に作られてもよく、静止画像および/またはデジタルビデオクリップなどの画像シーケンスを取得するために作られてもよい。他の実施形態も実行可能である。図3は、検出器システム148の実施形態をさらに示し、該検出器システムは少なくとも1つの検出器110の他に、1つ以上のビーコン装置150を含み、この例では、検出器110を使用することによって検出される物体112に取り付けおよび/または一体化されてもよい。図3はさらに、少なくとも1つの検出器システム148を含むヒューマンマシンインターフェース152の例示的な実施形態を示し、さらに、ヒューマンマシンインターフェース152を含む娯楽装置154を示す。図はさらに、検出器システム148を含む、物体112の位置を追跡する追跡システム156の実施形態を示す。装置およびシステムのコンポーネントについては、以下でさらに詳しく説明する。
図3は、物体112を走査するため、および/または少なくとも1つの物体112の少なくとも1つの位置を決定するためなど、物体112を含む情景を走査するための走査システム158の例示的な実施形態をさらに示す。走査システム158は、少なくとも1つの検出器110、さらに、任意で、少なくとも1つの照射源124、ならびに任意で、ここでは図示されていない少なくとも1つのさらなる照射源を含む。照射源124は、一般に、例えば少なくとも1つのドットを照射するため、例えばビーコン装置150の1つ以上の位置および/または物体112の表面に配置されるドットなどを照射するため、少なくとも1つの照射光ビームを放射するように構成される。走査システム158は、物体112を含む情景のプロファイルおよび/または物体112のプロファイルを生成するように設計されてもよく、および/または少なくとも1つの検出器110を使用することにより、少なくとも1つのドットと走査システム158、具体的には検出器110との間の距離についての少なくとも1つの情報項目を生成するように設計されてもよい。
上記で概説したように、図3の構成で使用できる検出器110の例示的な実施形態が図2に示されている。従って、検出器110は、光センサ120の他に、図3に象徴的に示されるように、例えば少なくとも1つの分割装置160および/または少なくとも1つの位置評価装置162を有する少なくとも1つの評価装置128を含む。評価装置128のコンポーネントは、完全にまたは部分的に別個の装置に一体化されてもよく、および/または検出器110の他のコンポーネントに完全にまたは部分的に一体化されてもよい。2つ以上のコンポーネントを完全にまたは部分的に組み合わせる可能性に加えて、1つ以上の光センサ120および評価装置128の1つ以上のコンポーネントは、図3に象徴的に示すように、コネクタ164および/または1つ以上のインターフェースによって、相互接続され得る。さらに、1つ以上のコネクタ164は、センサ信号を修正または前処理するための1つ以上のドライバおよび/または1つ以上の装置を含むことができる。さらに、少なくとも1つの任意のコネクタ164を使用する代わりに、評価装置128は、光センサ120の一方または両方に、および/または検出器110のハウジング166に、完全にまたは部分的に一体化されてもよい。加えてまたは代替的に、評価装置128は、完全にまたは部分的に、別個の装置として設計されてもよい。
この例示的な実施形態では、位置が検出され得る物体112は、スポーツ用品として設計されてもよく、および/または制御要素または制御装置168を形成することができ、その位置はユーザ170によって操作することができる。一例として、物体112は、バット、ラケット、クラブまたはスポーツ用具および/またはフェイクのスポーツ用具の他の物品であってもよく、またはそれらを含んでもよい。他の種類の物体112も可能である。また、ユーザ170自身を、その位置が検出される物体112とみなすことができる。
上述したように、検出器110は、光センサ120を含む。光センサ120は、ハウジング166内に配置されてもよい。さらに、検出器110は、好ましくは1つ以上のレンズを含む、1つ以上の光学系のような少なくとも1つの転送装置127を含むことができる。好ましくは検出器110の光軸174に対して同心に配置されるハウジング166の開口部172は、好ましくは検出器110の視野方向176を規定する。座標系178は、光軸174に平行または逆平行な方向を縦方向とし、一方、光軸174に垂直な方向を横方向と定義されてもよい。図3に象徴的に示される座標系178において、縦方向はzで示され、横方向はxおよびyでそれぞれ示される。非デカルト座標系など、他の種類の座標系も可能である。
照射パターンの光ビームなどの1つ以上の光ビーム180は、物体112および/または1つ以上のビーコン装置150から検出器110に向かって伝播している。検出器110は、少なくとも1つの物体112の位置を決定するように構成される。照射源124が使用されない場合、ビーコン装置150および/またはこれらのビーコン装置150の少なくとも1つは、発光ダイオードのような統合された照射源を備えたアクティブ・ビーコン装置であってもよく、またはそれを含んでもよい。あるいは、周囲光源を使用してもよい。
例えば、少なくとも1つの照射パターンのような照射源124によって生成された光ビーム180は、1つまたは複数の光学要素を使用することによって、物体に向けられてもよい。物体112は、照射に応答して、少なくとも1つの反射光ビーム182を生成することができる。評価の詳細については、上記の図1を参照されたい。
上述したように、検出器110を使用することによる物体112および/またはその一部の位置の決定は、マシン184に少なくとも1つの情報項目を提供するため、ヒューマンマシンインターフェース152を提供するために使用され得る。図3に概略的に示される実施形態では、マシン184は、コンピュータであってもよく、および/またはコンピュータを含んでもよい。他の実施形態も可能である。評価装置128は、コンピュータなど、マシン184に完全にまたは部分的に一体化されてもよい。
上述したように、図3は、少なくとも1つの物体112および/またはその一部の位置を追跡するように構成された追跡システム156の例も示す。追跡システム156は、検出器110と少なくとも1つの追跡コントローラ186を含む。追跡コントローラ186は、特定の時点における物体112の一連の位置を追跡するように適合され得る。追跡コントローラ186は、独立した装置であってもよく、および/または、図3に示すように、マシン184、具体的にはコンピュータに、および/または、評価装置128に、完全にまたは部分的に一体化されてもよい。
同様に、上記で概説したように、ヒューマンマシンインターフェース152は、娯楽装置154の一部を形成してもよい。マシン184、具体的にはコンピュータは、娯楽装置154の一部を形成してもよい。したがって、物体112として機能するユーザ170によって、および/または物体112として機能する制御装置を操作するユーザ170によって、ユーザ170は、少なくとも1つの情報項目、例えば少なくとも1つの制御コマンドなどの情報をコンピュータに入力し、それにより、コンピュータのコースを制御するなどの娯楽機能を変更する。
図4を参照すると、図1から図3に関して説明した検出器などの検出器110は、少なくとも2つの光センサ120上の光ビームプロファイルの少なくとも2つの非対称領域の放射輝度比から、深度情報、特に絶対深度情報を決定するように構成されてもよい。例えば、検出器110は、マトリックス118内に配置された複数の光センサを含んでもよい。検出器110は、CMOS検出器などの光センサの単一のマトリックスによって捕捉された、閉じた特に焦点ぼかしされたビームプロファイル内の少なくとも2つの非対称領域の放射輝度比から深度情報を決定するように構成されてもよい。特に、検出器110は、特定の物体サイズ範囲に依存しない放射輝度比を使用して深度情報を決定するように適合されてもよい。上で概説したように、この原理は、光子比による距離(DPR)と呼ばれる。一実施形態では、光ビーム180は、少なくとも1つの特徴点を含む少なくとも1つのパターンでセンサ要素116を照射することができる。特徴点は、少なくとも1つの点、少なくとも1つの線、少なくとも1つのエッジ、からなる群から選択されてもよい。パターンは、例えば、少なくとも1つのパターンを含む照射パターンを有する少なくとも1つの光源による照射に応答して、物体によって生成されてもよい。評価装置128は、以下の数4によって結合信号Qを導出するように構成され得る。
Figure 0007179051000004
ここで、xおよびyは横方向座標、AおよびAはセンサ位置におけるビームプロファイルの領域E(x,y,z)は物体距離zにおいて与えられるビームプロファイルを表す。Aは、光センサ上の特徴点の全エリアまたは完全なエリアに対応してもよい。Aは、光センサ上の特徴点の中心エリアであり得る。中心エリアは一定値であり得る。中心エリアは、特徴点の全エリアと比較して小さくてもよい。例えば、円形の特徴点の場合、中心エリアは、特徴点の全半径の0.1から0.9まで、好ましくは全半径の0.4から0.6までの半径を有することができる。
図4に示される実施形態において、物体112から検出器110に伝播する反射光ビーム182は、少なくとも1つの線パターン188でマトリックス118を照射することができる。線パターン188は、例えば、少なくとも1つの照射線パターンを含む照射パターンを有する少なくとも1つの照射源124による照射に応答して、物体112によって生成され得る。Aは、マトリックス118における線パターン188の全線幅を有するエリアに対応し得る。マトリックス118内の線パターン188は、マトリックス118内の線幅が増加するように、照射パターンの線パターンと比較して拡大および/または変位されてもよい。特に、マトリックス118内の線パターン188の線幅は、1つの列から別の列に変化してもよい。Aは、マトリックス188内の線パターン118の中心エリアであってもよい。中心エリアの線幅は一定値であってもよく、特に照射パターンの線幅に対応していてもよい。中心エリアの線幅は、全線幅に比べて小さくてもよい。例えば、中心エリアは、全幅の0.1から0.9、好ましくは全幅の0.4から0.6である線幅を有してよい。線パターン188は、マトリックス118内でセグメント化されてもよい。各列は、線パターン188の中心エリアにおける強度の中心情報と、中心エリアから線パターン188のエッジ領域までさらに外側に延びる領域からの強度のエッジ情報を含んでもよい。
図5AからCは、六角形の照射パターンの3つの実施形態を示す。照射源124は、物体112を照射するための少なくとも1つの照射パターンを生成するように適合され得る。追加的または代替的に、照射パターンは、少なくとも1つの周囲光源によって生成されてもよい。具体的には、照射源124は、少なくとも1つのレーザおよび/またはレーザ源を含むことができる。半導体レーザなどの様々な種類のレーザを使用することができる。追加的にまたは代替的に、LEDおよび/または白熱電球などの非レーザ光源を使用することができる。照射パターンは、点または記号などの少なくとも1つの特徴を含むことができる。照射パターンは複数の特徴を含むことができる。照射パターンは、周期的または非周期的特徴の配列を含むことができる。照射パターンは周囲光によって生成されてもよく、例えば、少なくとも1つの周囲光源によって、または、少なくとも1つの照射源によって生成されてもよい。照射パターンは、少なくとも1つの点パターン、特に擬似ランダム点パターン、ランダム点パターンまたは準ランダムパターン;少なくとも1つのソボルパターン;少なくとも1つの準周期的パターン;少なくとも1つの既知の特徴を含む少なくとも1つのパターン;少なくとも1つの規則的なパターン;少なくとも1つの三角形パターン;少なくとも1つの六角形パターン;少なくとも1つの矩形パターン;凸状の均一傾斜を含む少なくとも1つのパターン;少なくとも1つの線を含む少なくとも1つの線パターン;平行線または交差線などの少なくとも2つの線を含む少なくとも1つの線パターン、からなる群から選択される少なくとも1つのパターンを含み得る。例えば、照射源は、点群を生成および/または投影するように適合されてもよい。照射パターンは、規則的および/または一定および/または周期的パターン、例えば、三角形パターン、矩形パターン、六角形パターン、またはさらなる凸状傾斜を含むパターンを含むことができる。照射パターンは、エリア当たり可能な限り多くの特徴を含むことができ、その結果、六角形パターンが好ましい場合がある。照射パターンの2つの特徴間の距離および/または少なくとも1つの照射特徴のエリアは、画像内の錯乱円に依存し得る。
照射パターンの照射特徴は、少数の参照特徴のみがエピポーラ線上に配置されるように配置されてもよい。図5Aに示すように、照射パターンは、少なくとも1つの六角形パターンを含むことができ、個々の点がエピポーラ線190上に配置される。図5Bに示すように、照射パターンは、少なくとも1つの六角形パターンを含むことができ、パターンはベースラインに対して回転している。照射特徴のこのような位置決めは、各エピポーラ線上の個々の点の間の距離を拡張することを可能にする。例えば、図5Cに示すように、照射パターンは、少なくとも1つの変位した六角形パターンを含み、六角形パターンの個々の点は、例えばその点のエピポーラ線に直交して規則的な位置からランダムな距離によって変位する。個々の点の変位は、2本の平行するエピポーラ線間の距離の半分より小さく、好ましくは2本の平行するエピポーラ線間の距離の1/4より小さい。個々の点の変位は、2つの点が互いの上に変位しないようなものであり得る。
図6は、走査システム158の一実施形態を示す。走査システム158は、ライン走査装置として適合され得る。特に、走査システム158は、光センサ120の少なくとも1つのセンサラインまたははセンサ行(row)を含むことができる。さらに、走査システム158は、少なくとも1つの転送装置127および少なくとも1つの照射源124を含むことができる。三角測量システムは十分なベースラインを必要とするが、近距離場におけるベースラインのため、検出できない場合がある。近距離場検出は、光スポットが転送装置の方向に傾けられている場合可能であり得る。しかしながら、傾斜は光スポットが視野から外れてしまい、遠距離領域での検出を制限することにつながる。したがって、三角測量システムでは、ゼロでないベースラインは、常に、測定範囲、近距離場、および/または遠距離場の実質的な減少につながる。したがって、本発明による検出器を用いて可能な限りベースラインを低減すると、常に測定範囲を広げることになる。さらに、これらの近距離場および遠距離場の問題は、図6の走査システム158を使用することによって克服することができる。走査システム158は、CMOSライン上で物体112から走査システム158に伝播する複数の光ビーム182を検出するように適合され得る。光ビーム182は、物体112上の異なる位置で、または物体112の移動によって生成されてもよい。走査システム158は、上述のように結合信号Qを決定することによって、各光スポットについて少なくとも1つの縦方向座標を決定するように適合されてもよい。
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110 検出器
112 物体
114 物体の位置
116 センサ要素
118 マトリックス
120 光センサ
122 光感知エリア
124 照射源
126 反射画像
127 転送装置
128 評価装置
129 選択された反射特徴
130 縦方向領域
131 交差
132 変位領域
134 参照画像
136 エピポーラ線
138 直線
140 エピポーラ平面
142 第1のセンサ要素
144 第2のセンサ要素
146 カメラ
148 検出器システム
150 ビーコン装置
152 ヒューマンマシンインターフェース
154 娯楽装置
156 追跡システム
158 走査システム
160 分割装置
162 位置評価装置
164 コネクタ
166 ハウジング
168 制御装置
170 ユーザ
172 開口部
174 光軸
176 視野方向
178 座標系
182 反射光ビーム
184 マシン
186 追跡コントローラ
188 線パターン
190 エピポーラ線

Claims (25)

  1. 少なくとも1つの物体(112)の位置を決定するための検出器(110)であって、前記検出器(110)は、
    ― 各光センサが感光領域(122)を有している光センサ(120)のマトリックス(118)を備えた少なくとも1つのセンサ要素(116)であって、各前記光センサ(120)は物体(112)から検出器(110)に伝播する反射光ビーム(182)によって、それぞれの前記感光領域(122)の照射に応答して少なくとも1つのセンサ信号を生成するように設計され、前記センサ要素(116)は少なくとも1つの反射画像(126)を決定するように適合された、少なくとも1つのセンサ要素と;
    ― 少なくとも1つの評価装置(128)であって、反射画像(126)の少なくとも1つの反射特徴を選択するように適合され、センサ信号からの結合信号Qを評価することにより、反射画像(126)の選択された反射特徴の少なくとも1つの縦方向領域(130)を決定するように構成され、前記縦方向領域(130)に対応する少なくとも1つの参照画像(134)内の少なくとも1つの変位領域を決定するように適合され、選択された反射特徴を変位領域内の少なくとも1つの参照特徴と一致させるように適合された少なくとも1つの評価装置(128)と、を有し
    前記評価装置(128)は、下記数1によって結合信号Qを導出するように構成され、xおよびyは横方向座標、A およびA はセンサ位置における前記反射光ビーム(182)の少なくとも1つのビームプロファイルの異なるエリア、E(x,y,z )は、物体距離z において与えられるビームプロファイルを表し、前記センサ信号のそれぞれは前記反射光ビームの前記ビームプロファイルの少なくとも1つのエリアの少なくとも1つの情報を含む、検出器(110)。
    Figure 0007179051000005
  2. 前記評価装置(128)は、一致した前記参照特徴および前記選択された反射特徴の変位を決定するように適合され、縦方向座標と変位との間の所定の関係を使用して、一致した特徴の縦方向情報を決定するように適合される、請求項1に記載の検出器(110)。
  3. 前記評価装置(128)は、前記センサ信号の割算、前記センサ信号の倍数の割算、前記センサ信号の線形結合の割算のうちの1つまたは複数によって前記結合信号Qを導出するように構成される、請求項1または2のいずれか1項に記載の検出器(110)。
  4. 前記評価装置(128)は、前記縦方向領域を決定するために、前記結合信号Qと前記縦方向領域との間の少なくとも1つの所定の関係を使用するように構成される、請求項1から3のいずれか1項に記載の検出器(110)。
  5. 前記評価装置(128)は、前記結合信号Qを評価することによって、前記選択された反射特徴の少なくとも1つの縦方向座標zを決定するように適合され、前記縦方向領域(130)は、前記縦方向座標zと誤差間隔±εで与えられる、請求項1から4のいずれか1項に記載の検出器(110)。
  6. 前記参照画像(134)および前記反射画像(126)は、固定距離を有する異なる空間位置で決定された前記物体の画像であり、前記評価装置(128)は、前記参照画像(134)内のエピポーラ線(136)を決定するように適合される、請求項1から5のいずれか1項に記載の検出器(110)。
  7. 前記変位領域(132)は、前記エピポーラ線(136)に沿って延び、前記評価装置(128)は、前記縦方向座標zに対応する前記エピポーラ線(136)に沿って前記参照特徴を決定し、前記誤差間隔±εに対応する前記エピポーラ線(136)に沿って前記変位領域(132)の範囲を決定するように適合されている、請求項5または6のいずれか1項に記載の検出器(110)。
  8. 前記評価装置(128)が以下の、
    - 各反射特徴の画像位置の前記変位領域を決定するステップ;
    - 変位領域に最も近い、および/または、変位領域内、および/または、前記エピポーラ線に直交する方向に沿った変位領域に最も近いエピポーラ線を割り当てることによって、各反射特徴の変位領域にエピポーラ線を割り当てるステップ;
    - 前記割り当てられた変位領域に最も近い、および/または、割り当てられた変位領域内、および/または、割り当てられたエピポーラ線に沿って割り当てられた変位領域に最も近い、および/または、割り当てられた前記エピポーラ線に沿った割り当てられた前記変位領域内の参照特徴を割り当てることにより、各反射特徴に少なくとも1つの参照特徴を割り当ておよび/または決定するステップ、
    を実行するように構成されている、請求項7に記載の検出器(110)。
  9. 前記評価装置(128)は、前記決定された縦方向座標zを考慮した少なくとも1つの評価アルゴリズムを使用して、前記反射画像(126)の前記選択された特徴を前記変位領域(132)内の前記参照特徴とマッチングさせ、前記評価アルゴリズムは線形スケーリングアルゴリズムである、請求項1から8のいずれか1項に記載の検出器(110)。
  10. 前記感光領域(122)は、第1のセンサ信号が前記ビームプロファイルの第1のエリアの情報を含み、第2のセンサ信号が前記ビームプロファイルの第2のエリアの情報を含むように配置され、前記ビームプロファイルの第1のエリアおよび前記ビームプロファイルの第2のエリアは、隣接するまたは重なり合う領域の一方または両方である、請求項1から9のいずれか1項に記載の検出器(110)。
  11. 前記評価装置(128)は、前記ビームプロファイルの前記第1のエリアおよび前記ビームプロファイルの前記第2のエリアを決定するように構成され、前記ビームプロファイルの前記第1のエリアは、本質的に前記ビームプロファイルのエッジ情報を含み、前記ビームプロファイルの前記第2のエリアは、本質的に前記ビームプロファイルの中心情報を含み、前記エッジ情報は、前記ビームプロファイルの前記第1のエリア内の光子の数に関する情報を含み、前記中心情報は、前記ビームプロファイルの前記第2のエリア内の光子の数に関する情報を含む、請求項10に記載の検出器(110)。
  12. 少なくとも1つの前記評価装置(128)は、前記センサ信号を評価するために、
    a)最高のセンサ信号を有し、少なくとも1つの中心信号を形成する少なくとも1つの光センサ(120)を決定すること;
    b)前記マトリックス(118)の前記光センサ(120)の前記センサ信号を評価し、少なくとも1つの和信号を形成すること;
    c)前記中心信号と前記和信号を結合することによって少なくとも1つの結合信号を決定すること:および
    d)前記結合信号を評価することによって、前記縦方向領域を決定すること、
    によって構成されている、請求項1から11のいずれか1項に記載の検出器(110)。
  13. 前記結合信号は、前記中心信号と前記和信号との商またはその逆の商を形成すること;前記中心信号の倍数と前記和信号の倍数との商またはその逆の商を形成すること;前記中心信号の線形結合と前記和信号の線形結合との商またはその逆の商を形成すること、のうちの1つまたは複数によって導出される商信号Qである、請求項12に記載の検出器(110)。
  14. 前記検出器(110)は少なくとも1つの照射源(124)を含み、前記照射源(124)は、前記物体(112)の照射のための少なくとも1つの照射パターンを生成するように適合され、前記照射パターンは、少なくとも1つの点パターン、特に擬似ランダム点パターン、少なくとも1つの既知の特徴を含む少なくとも1つのパターン、からなる群から選択される、請求項1から13のいずれか1項に記載の検出器(110)。
  15. 前記センサ要素(116)は、少なくとも1つの反射パターンを決定するように適合され、前記評価装置(128)は、前記反射パターンの少なくとも1つの特徴を選択し、前記センサ信号からの結合信号Qを評価することにより前記反射パターンの選択された特徴の前記縦方向領域(130)を決定するように適合される、請求項14に記載の検出器(110)。
  16. 前記参照画像(134)は、前記照射源(124)の位置における画像平面での照射パターンの画像であって、前記評価装置(128)は、前記反射パターンの選択された特徴の縦方向領域(130)に対応する前記参照画像(134)内の変位領域(132)を決定するように適合され、前記評価装置(128)は、前記反射パターンの前記選択された特徴を前記変位領域(132)内の参照パターンの少なくとも1つの特徴とマッチングさせるように適合される、請求項15に記載の検出器(110)。
  17. 前記検出器(110)は各々が前記光センサ(120)の前記マトリックス(118)を有する少なくとも2つのセンサ要素(116)を含み、前記少なくとも1つの第1のセンサ要素(142)および前記少なくとも1つの第2のセンサ要素(144)が異なる空間位置に配置され、前記第1のセンサ要素(142)と前記第2の要素(144)との間の相対距離は固定され、前記少なくとも1つの前記第1のセンサ要素(142)は、少なくとも1つの第1の反射パターンを決定するように適合され、前記少なくとも1つの前記第2のセンサ要素(144)は、少なくとも1つの第2の反射パターンを決定するように適合され、前記評価装置(128)は、前記第1のセンサ要素(142)または前記第2のセンサ要素(144)によって決定された少なくとも1つの画像を反射画像(126)として選択し、前記第1のセンサ要素(142)または前記第2のセンサ要素(144)によって決定される少なくとも1つの画像の他方を参照画像(134)として選択するように適合される、請求項14から16のいずれか1項に記載の検出器(110)。
  18. 少なくとも1つの物体(112)の位置を決定するための検出器システム(148)であって、
    前記検出器システム(148)は請求項1~17のいずれか1項に記載の少なくとも1つの検出器(110)を含み、少なくとも1つの光ビームを前記検出器(110)に向けるように適合された少なくとも1つのビーコン装置(150)をさらに含み、前記ビーコン装置(150)は、物体(112)に取り付け可能、物体(112)により保持可能、物体(112)に一体化可能であるうちの少なくとも1つである、検出器システム(148)。
  19. ユーザ(170)とマシン(184)との間で少なくとも1つの情報項目を交換するためのヒューマンマシンインターフェース(152)であって、該ヒューマンマシンインターフェース(152)は請求項18に記載の少なくとも1つの検出器システム(148)を含み、前記少なくとも1つのビーコン装置(150)は、直接または間接的にユーザ(170)に取り付けられるか、またはユーザ(170)によって保持されるかのうちの少なくとも1つに適合され、前記ヒューマンマシンインターフェース(152)は前記検出器システム(148)によって前記ユーザ(170)の少なくとも1つの位置を決定するように設計され、少なくとも1つの情報項目をその位置に割り当てるように設計されている、ヒューマンマシンインターフェース(152)。
  20. 少なくとも1つの娯楽機能を実行するための娯楽装置(154)であって、請求項19に記載の少なくとも1つのヒューマンマシンインターフェース(152)を含み、少なくとも1つの情報項目を、前記ヒューマンマシンインターフェース(152)を介してプレーヤによって入力可能に設計され、前記情報に従って前記娯楽機能を変えるように設計されている、娯楽装置(154)。
  21. 少なくとも1つの可動物体(112)の位置を追跡するための追跡システム(156)であって、検出器システム(148)を参照する請求項18に記載の少なくとも1つの検出器システム(148)を含み、さらに少なくとも1つの追跡コントローラ(186)を含み、前記追跡コントローラ(186)は、特定の時点における前記物体(112)の一連の位置を追跡するように適合されている、追跡システム(156)。
  22. 情景の深度プロファイルを決定するための走査システム(158)であって、検出器を参照する請求項1から17のいずれかによる少なくとも1つの検出器(110)を含み、少なくとも1つの光ビームで前記情景を走査するように適合された少なくとも1つの照射源(124)をさらに備える、走査システム(158)。
  23. 少なくとも1つの物体(112)を撮像するカメラ(146)であって、検出器を参照する請求項1から17のいずれか1つによる少なくとも1つの検出器(110)を含むカメラ(146)。
  24. 検出器を参照する請求項1から17のいずれか1つによる少なくとも1つの検出器を使用して、少なくとも1つの物体の位置を決定する方法であって、以下のステップ:
    - 物体(112)から検出器(110)に伝播する少なくとも1つの反射光ビーム(182)による、それぞれ感光領域(122)を有する光センサ(120)のマトリックス(118)を有する少なくとも1つのセンサ要素(116)への照射に応答して、少なくとも2つのセンサ信号を生成するステップと;
    - 前記センサ要素(116)を用いて少なくとも1つの反射画像(126)を決定するステップと;
    - 前記反射画像(126)の少なくとも1つの反射特徴を選択し、少なくとも1つの評価装置(128)を用いて前記センサ信号を評価することにより、前記選択された反射特徴の少なくとも1つの縦方向領域(130)を決定し、前記評価は、センサ信号からの結合信号Qを評価することを含む、ステップと;
    - 前記縦方向領域(130)に対応する少なくとも1つの参照画像(134)における少なくとも1つの変位領域(132)を決定するステップと;
    - 前記選択した反射特徴を前記変位領域(132)内の少なくとも1つの参照特徴とマッチングさせるステップと、
    を含む、方法。
  25. 検出器に関する請求項1から17のいずれか1つによる検出器(110)の使用であって、使用目的が:交通技術における位置測定;娯楽用途;セキュリティ用途;監視用途;安全用途;ヒューマンマシンインターフェース用途;物流用途;追跡用途;屋外用途;モバイル用途;通信用途;写真撮影用途;マシンビジョン用途;ロボット用途;品質管理用途、製造用途、からなる群から選択される検出器(110)の使用。
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