JP7176393B2 - 押出トレッドゴム形状の設計方法及び押出トレッドゴム形状の設計装置 - Google Patents

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Description

本発明は、押出トレッドゴム形状の設計方法及び押出トレッドゴム形状の設計装置に関する。
従来から、コンピューターを用いて、3次元のトレッドゴムモデルから押出トレッドゴム形状を計算する方法が検討されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記方法では、加硫時のゴム流れ等の影響が考慮されておらず、さらなる改良が期待されていた。
特許第4566386号公報
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、押出トレッドゴム形状を精度よく設計できる方法及び装置を提供することを主たる目的としている。
本発明は、コンピューターを用いて押出成形時のタイヤ用の押出トレッドゴム形状を設計するための方法であって、予め定められたタイヤ周方向の長さで、トレッドパターン付きの三次元のトレッドゴムモデルを作成する工程と、前記トレッドゴムモデルに基づいて、トレッド幅方向の任意の領域ごとのゴム体積を計算してゴム体積分布を計算する工程と、前記ゴム体積分布に、前記コンピューターに予め記憶された形状補正係数を乗じて、前記押出トレッドゴム形状を計算する工程とを含む。
本発明に係る前記押出トレッドゴム形状の設計方法において、前記形状補正係数は、これまで実際に製造された複数のタイヤについて、トレッドゴムモデルの前記ゴム体積分布と、その押出トレッドゴム形状とに基づいて決定されたパラメーターである、ことが望ましい。
本発明に係る前記押出トレッドゴム形状の設計方法において、前記形状補正係数を計算する係数計算工程をさらに含む、ことが望ましい。
本発明に係る前記押出トレッドゴム形状の設計方法において、前記係数計算工程では、タイヤサイズに応じて前記形状補正係数が計算される、ことが望ましい。
本発明に係る前記押出トレッドゴム形状の設計方法において、前記係数計算工程では、前記トレッドゴムの加硫成形時の径方向の伸張率に応じて前記形状補正係数が計算される、ことが望ましい。
本発明に係る前記押出トレッドゴム形状の設計方法において、前記係数計算工程では、前記トレッドパターンに応じて前記形状補正係数が計算される、ことが望ましい。
本発明に係る前記押出トレッドゴム形状の設計方法において、前記トレッドゴムは、タイヤ周方向にのびる周方向溝によって、複数の陸部に分割され、前記係数計算工程では、各陸部ごとに前記形状補正係数が計算される、ことが望ましい。
本発明に係る前記押出トレッドゴム形状の設計方法において、前記係数計算工程は、前記形状補正係数を計算するための学習モデルを作成し、記憶する工程を含む、ことが望ましい。
本発明に係る前記押出トレッドゴム形状の設計方法において、前記学習モデルは、少なくともタイヤサイズに関する変数、前記トレッドゴムの加硫成形時の径方向の伸張率に関する変数、前記トレッドパターンを構成する溝の諸元に関する変数、加硫済みタイヤの内部構造に関する変数、前記トレッドゴムの配合に関する変数のいずれかを入力層とし、前記押出トレッドゴム形状に適合する前記トレッドゴムを用いて製造されたタイヤのトレッドゴムの前記トレッドゴムモデルに対する適合度を出力層とするニューラルネットワークを含む、ことが望ましい。
また、本発明は、コンピューターを含み、押出成形時のタイヤ用の押出トレッドゴム形状を設計するための装置であって、予め定められたタイヤ周方向の長さで、トレッドパターン付きの三次元のトレッドゴムモデルを作成するモデル作成部と、前記トレッドゴムモデルに基づいて、トレッド幅方向の任意の領域ごとのゴム体積を計算してゴム体積分布を計算する体積計算部と、前記ゴム体積分布を補正するための形状補正係数を記憶する記憶部と、前記ゴム体積分布に、前記形状補正係数を乗じて、前記押出トレッドゴム形状を計算する形状計算部とを含む。
本発明に係る前記押出トレッドゴム形状の設計装置において、前記形状補正係数を計算する係数計算部をさらに含む、ことが望ましい。
本発明に係る前記押出トレッドゴム形状の設計装置において、前記係数計算部は、前記形状補正係数を計算するための学習モデルを作成する、ことが望ましい。
本発明に係る前記押出トレッドゴム形状の設計装置において、前記学習モデルは、少なくともタイヤサイズに関する変数、前記トレッドゴムの加硫成形時の径方向の伸張率に関する変数、前記トレッドパターンを構成する溝の諸元に関する変数、加硫済みタイヤの内部構造に関する変数、前記トレッドゴムの配合に関する変数のいずれかを入力層とし、前記押出トレッドゴム形状に適合する前記トレッドゴムを用いて製造されたタイヤのトレッドゴムの前記トレッドゴムモデルに対する適合度を出力層とするニューラルネットワークを含む、ことが望ましい。
本発明の押出トレッドゴム形状の設計方法によれば、三次元の前記トレッドゴムモデルの前記ゴム体積分布が計算され、前記ゴム体積分布に前記コンピューターに予め記憶された前記形状補正係数を乗じることにより、前記押出トレッドゴム形状が計算される。前記形状補正係数によって加硫時のゴム流れ等の影響を付け加えて、前記押出トレッドゴム形状が計算されるので、前記押出トレッドゴム形状を精度よく設計することが可能となる。
本発明の押出トレッドゴム形状の設計装置によれば、三次元の前記トレッドゴムモデルの前記ゴム体積分布が計算され、前記ゴム体積分布に前記コンピューターに予め記憶された前記形状補正係数を乗じることにより、前記押出トレッドゴム形状が計算される。前記形状補正係数によって加硫時のゴム流れ等の影響を付け加えて、前記押出トレッドゴム形状が計算されるので、前記押出トレッドゴム形状を精度よく設計することが可能となる。
本発明の一実施形態である押出トレッドゴム形状の設計方法の処理手順を示すフローチャートである。 上記押出トレッドゴム形状の設計方法に用いられるコンピューターのハードウェア構成を示すブロック図である。 コンピューターの機能を示すブロック図である。 モデル作成工程にて作成されるトレッドゴムモデルの一例を示す斜視図である。 体積計算工程にて計算されたゴム体積分布の一例を示す図である。 形状計算工程にて用いられる形状補正係数の一例を示す図である。 形状計算工程にて補正された体積分布を示す図である。 形状計算工程にて計算された押出トレッドゴム形状を示す図である。 上記押出トレッドゴム形状の設計方法の変形例の処理手順を示すフローチャートである。 係数計算工程にて作成される学習モデルの一例を示す図である。 実施例及び比較例の各トレッドゴムのトレッドゴムモデルに対する寸法の差を示すグラフである。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本実施形態の押出トレッドゴム形状の設計方法の処理手順を示している。押出トレッドゴム形状の設計方法は、コンピューターを用いて押出成形時のタイヤ用の押出トレッドゴム形状を設計するための方法である。
押出トレッドゴム形状の設計方法は、三次元のトレッドゴムモデルを作成するモデル作成工程S10と、ゴム体積分布を計算する体積計算工程S20と、押出トレッドゴム形状を計算する形状計算工程S30とを含んでいる。各工程S10乃至S30は、コンピューターによって実行される。
図2は、押出トレッドゴム形状の設計方法に用いられるコンピューター1のハードウェアの構成を示すブロック図である。本実施形態の押出トレッドゴム形状の設計装置は、コンピューター1を含んでいる。コンピューター1は、各種の演算処理、情報処理等を実行する制御部2、制御部2の動作を司るプログラム及び各種の情報が格納された記憶部3、制御部2に各種の指令や情報を入力するための入力部4及びCPUによる処理結果を出力するための出力部5等を備えている。
制御部2は、CPU(Central Processing Unit)及びメモリによって構成されている。なお、制御部2には、CPUに加えて又はCPUに替えて、データー処理に秀でたGPU(Graphics Processing Unit)が適用されていてもよい。記憶部3には、例えば、大容量のハードディスク駆動装置が適用される。入力部4には、キーボード及びマウス等のデバイスが適用される。出力部5には、LCD(Liquid Crystal Display)等のディスプレイ装置が適用される。
コンピューター1には、他のコンピューター(図示せず)との間で、各種の情報(例えば、タイヤの設計に関する情報)を交換するための通信部6が設けられていてもよい。通信部6は、例えば、LANを介して他のコンピューターと接続されている。この場合、押出トレッドゴム形状の設計装置は、コンピューター1及び他のコンピューターを含むネットワークによって構成される。
図3は、コンピューター1の機能を示すブロック図である。同図に示される各種の機能は、制御部2と記憶部3に格納されているプログラム及び各種の情報とが協働し、上記工程S10乃至S30を実行することにより実現される。すなわち、記憶部3に上記プログラム等が格納されたコンピューター1は、三次元のトレッドゴムモデルを作成するモデル作成部10と、ゴム体積分布を計算する体積計算部20と、押出トレッドゴム形状を計算する形状計算部30とを有する。
より具体的には、モデル作成工程S10では、モデル作成部10によって、予め定められたタイヤ周方向の長さで、トレッドパターン付きの三次元のトレッドゴムモデルが作成される。
図4は、トレッドゴムモデル200の一例を示している。本実施形態のトレッドゴムモデル200は、タイヤ周方向に延びる4本の周方向溝によって5つの陸部に区分されるトレッドパターンを有している。トレッドゴムモデル200には、必要に応じて、タイヤ軸方向に延びる横溝及びサイプ等が設けられている。本トレッドゴムモデル200は、乗用車用タイヤのトレッドゴムモデルであるが、重荷重用タイヤのトレッドゴムモデルにも適用可能である。
三次元のトレッドゴムモデル200は、例えば、タイヤ加硫金型を構成するトレッドリング部の設計データーから容易に作成可能である。トレッドゴムモデル200のタイヤ周方向の長さは任意であるが、例えば、溝及び陸部によって構成されるトレッドパターンがタイヤ周方向に周期的に反復されるトレッドゴムにあっては、その1ピッチ分の長さが望ましい。
次いで、体積計算工程S20では、体積計算部20によって、トレッドゴムモデル200に基づいて、トレッド幅方向の任意の領域ごとのゴム体積が計算され、ゴム体積分布が計算される。
図5は、体積計算工程S20において計算されたゴム体積分布300の一例を示している。同図において、横軸はトレッドゴムモデル200の赤道からの幅方向の距離であり(セリアルステンシルの側がマイナス(図中左)方向:図6、7、8、11においても同様とする)、縦軸は、各領域の体積を示している(図7においても同様とする)。トレッドゴムモデル200の分割数及び各領域の幅は、任意であり、トレッドゴムモデル200上のトレッドパターンの複雑さ等に応じて適宜設定される。
さらに、形状計算工程S30では、形状計算部30によって、ゴム体積分布300に、形状補正係数を乗ずることにより、押出トレッドゴム形状が計算される。形状補正係数は、コンピューター1の記憶部3に予め記憶されている。
図6は、タイヤA乃至Fにおける形状補正係数400の一例を示している。形状補正係数400は、加硫時のゴム流れ等の影響を考慮した係数であり、トレッドゴムモデル200の幅方向に異なる値で分布している。本実施形態では、各陸部ごとに一定値の形状補正係数400が設定されている。例えば、加硫時にゴムが流入し易い領域の形状補正係数400は、1より小さい値に設定され、加硫時にゴムが流出し易い領域の形状補正係数400は、1より大きい値に設定される。
図7は、形状計算工程S30においてゴム体積分布300に形状補正係数400を乗ずることにより、補正された体積分布500を示している。本実施形態において補正された体積分布500は、各陸部ごとに一定の体積分布となるように平滑化され、階段状の形状を有する。
図8は、体積分布500に基づいて計算された押出トレッドゴム形状600を示している。同図において、横軸は押出トレッドゴム形状600の赤道からの幅方向の距離であり、縦軸は、厚さの分布を示している。本実施形態の押出トレッドゴム形状600は、階段状の体積分布500の段差をなくすように、輪郭が折れ線化された形状に計算される。なお、体積分布500から押出トレッドゴム形状600を算出する際には、各陸部に相当する領域ごとの体積が維持されるように、輪郭の折れ線化処理が実行される。
本発明の押出トレッドゴム形状の設計方法及び押出トレッドゴム形状の設計装置によれば、形状補正係数400によって加硫時のゴム流れ等の影響を付け加えて、押出トレッドゴム形状600が計算されるので、押出トレッドゴム形状600を精度よく設計することが可能となる。
図6に示される形状補正係数400は、これまで実際に製造された複数のタイヤについて、トレッドゴムモデル200のゴム体積分布と、その押出トレッドゴム形状とに基づいて決定されたパラメーターである。このような形状補正係数400を用いて押出トレッドゴム形状を計算することにより、押出トレッドゴム形状をより一層精度よく設計することが可能となる。
図9は、図1の押出トレッドゴム形状の設計方法の変形例を示している。この押出トレッドゴム形状の設計方法では、形状補正係数400を計算する係数計算工程S1をさらに含む点で、図1の押出トレッドゴム形状の設計方法とは異なる。モデル作成工程S10乃至形状計算工程S30については、図1の押出トレッドゴム形状の設計方法と同様である。
本実施形態の係数計算工程S1は、モデル作成工程S10に先だって実行される。係数計算工程S1は、形状計算工程S30の前に実行されればよく、モデル作成工程S10又は体積計算工程S20の後で実行されてもよい。係数計算工程S1は、係数計算部40によって実行される。
記憶部3には、制御部2を係数計算部40として機能させるプログラムが格納されている。係数計算部40によって算出された形状補正係数400は、記憶部3に記憶される。これにより、形状計算工程S30で形状補正係数400が利用可能となる。
図6に示されるように、形状補正係数400は、タイヤごとに異なる値をとる。本願発明者は、加硫時のゴム流れは、タイヤサイズごとに異なることを見出した。例えば、加硫時にバットレス部からショルダー部にゴムが流れ込む傾向にあるサイズ、及び、加硫時にショルダー部からバットレス部にゴムが流れ込む傾向にあるサイズが存在する。従って、係数計算工程S1では、タイヤサイズに応じて形状補正係数400が計算されるのが望ましい。
また、本願発明者は、加硫時のゴム流れは、トレッドゴムの加硫成形時の径方向の伸張率(いわゆる加硫ストレッチ)ごとに異なることを見出した。例えば、上記伸張率が大きいタイヤは、加硫時のゴム流れが大きくなる傾向にある。従って、係数計算工程S1では、上記伸張率に応じて形状補正係数400が計算されるのが望ましい。
さらに、本願発明者は、加硫時のゴム流れは、トレッドパターンごとに異なることを見出した。例えば、深い溝が多数形成されるトレッドパターンでは、加硫時のゴム流れが制限される傾向にある。従って、係数計算工程S1では、トレッドパターンに応じて形状補正係数400が計算されるのが望ましい。
上述した加硫時の幅方向のゴム流れは、周方向溝を形成するため加硫金型に設けられている突状部がトレッドゴムに当接することにより阻害される傾向にある。従って、係数計算工程S1では、各陸部ごとに形状補正係数400が計算されるのが望ましい。
係数計算工程S1は、形状補正係数400を計算するための学習モデルを作成し、記憶する工程を含むのが望ましい。この場合、係数計算部40は、形状補正係数400を計算するための学習モデルを作成する。作成された学習モデルは、記憶部3に記憶されている。
図10は、学習モデル700を示している。学習モデル700は、例えば、人工知能(AI:Artificial Intelligence)を用いたディープラーニング(深層学習)によって生成される。本実施形態では、学習モデル700は、制御部2の演算によって生成され、記憶部3に記憶されている。学習モデル700は、例えば、コンピューター1の外部の他のコンピューターの演算によって生成され、コンピューター1に入力され、記憶部3に記憶されるものであってもよい。
学習モデル700は、タイヤサイズに関する変数701a、伸張率に関する変数701b、溝の諸元に関する変数701c、加硫済みタイヤの内部構造に関する変数701d、トレッドゴムの配合に関する変数701e…を入力層701として、押出トレッドゴム形状600に適合するトレッドゴムを用いて製造されたタイヤのトレッドゴムのトレッドゴムモデル200に対する適合度703a、703b、703c、…を出力層703として、機械学習によって生成された中間層702によって定義される。入力層701は、少なくともタイヤサイズに関する変数701a、伸張率に関する変数701b、溝の諸元に関する変数701c、加硫済みタイヤの内部構造に関する変数701d、トレッドゴムの配合に関する変数701eのいずれかを含んでいればよい。出力層703の各適合度703a、703b、703c…は、各タイヤにおけるトレッドゴムの厚さ分布に基づいて計算される。そして、出力層703の各データーは、入力層701の各データーと紐付けられた状態で記憶部3に記憶されており、ディープラーニングの教師データーとして利用される。
中間層702は、多段階に階層化された複数のニューロン(ノード)704と最適化された重み付け係数705(パラメーター)との組み合わせを含んでいる。各ニューロン704は、重み付け係数705によって接続されている。このような中間層702は、ニューラルネットワークと称される。すなわち、本実施形態の学習モデル700は、ニューラルネットワークを含んでいる。
中間層702は、例えば、各ニューロンについて、入力xが入力されたときの出力yと真の出力y(教師データー)との差分を小さくするように、それぞれの重み付け係数705を調整することにより学習される。このような学習手法は、誤差逆伝搬法(Backpropagation)と称される。各ニューロン704と各重み付け係数705が定められることにより、学習モデル700が生成される。
このような実施形態によれば、形状補正係数400の計算にあたって、人工知能によって膨大な数のデーターを処理することにより生成された学習モデル700が用いられるので、タイヤ設計者の過去の経験のみに頼ることなく、加硫時のゴム流れを考慮した最適な押出トレッドゴム形状600が容易かつ精度よく計算されることとなる。特に、タイヤサイズ、伸張率、溝の諸元、タイヤの内部構造、トレッドゴムの配合等の原因が複雑に絡み合うタイヤの加硫時のゴム流れを、熟練したタイヤ設計者の経験を凌駕する精度で予測することが可能となる。また、新規なトレッドパターンのタイヤについての押出トレッドゴム形状を適切に設計可能となる。従って、加硫金型の完成後のタイヤの試作(作り込み)回数を削減し、開発期間を短縮し、コストを抑制することが可能となる。
以上、本発明の押出トレッドゴム形状の設計方法及び押出トレッドゴム形状が詳細に説明されたが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されることなく種々の態様に変更して実施される。
図4のトレッドパターンを有するサイズ:205/55R16のタイヤについて、学習モデル700によって導かれた形状補正係数400を用いて計算された押出トレッドゴム形状600に適合するトレッドゴムが押し出され、実施例のタイヤが製造された。一方、ゴム体積分布300から形状補正係数400を用いることなく計算された形状に適合するトレッドゴムが押し出され、比較例のタイヤが製造された。各タイヤ(加硫済み)のトレッドゴムの厚さが幅方向の複数箇所で測定され、トレッドゴムモデル200に対する寸法の差が検証された。
図11は、上記実施例及び比較例の各トレッドゴムのトレッドゴムモデル200に対する寸法の差を示している。図11から明らかなように、実施例のタイヤは、比較例に比べて設計目標値であるトレッドゴムモデル200の形状に近く、押出トレッドゴム形状が精度よく設計できていることが確認できた。
1 :コンピューター
10 :モデル作成部
20 :体積計算部
30 :形状計算部
40 :係数計算部
200 :トレッドゴムモデル
300 :ゴム体積分布
400 :形状補正係数
500 :体積分布
600 :押出トレッドゴム形状
700 :学習モデル
701 :入力層
703 :出力層
S1 :係数計算工程
S10 :モデル作成工程
S20 :体積計算工程
S30 :形状計算工程

Claims (13)

  1. コンピューターを用いて押出成形時のタイヤ用の押出トレッドゴム形状を設計するための方法であって、
    予め定められたタイヤ周方向の長さで、トレッドパターン付きの三次元のトレッドゴムモデルを作成する工程と、
    前記トレッドゴムモデルに基づいて、トレッド幅方向の任意の領域ごとのゴム体積を計算してゴム体積分布を計算する工程と、
    前記ゴム体積分布に、前記コンピューターに予め記憶された前記トレッドゴムモデルの幅方向に異なる値で分布する形状補正係数を乗じて、前記押出トレッドゴム形状を計算する工程とを含む、
    押出トレッドゴム形状の設計方法。
  2. 前記形状補正係数は、これまで実際に製造された複数のタイヤについて、トレッドゴムモデルの前記ゴム体積分布と、その押出トレッドゴム形状とに基づいて決定されたパラメーターである、請求項1記載の押出トレッドゴム形状の設計方法。
  3. 前記形状補正係数を計算する係数計算工程をさらに含む、請求項2記載の押出形状の設計方法。
  4. 前記係数計算工程では、タイヤサイズに応じて前記形状補正係数が計算される、請求項3記載の押出トレッドゴム形状の設計方法。
  5. 前記係数計算工程では、トレッドゴムの加硫成形時の径方向の伸張率に応じて前記形状補正係数が計算される、請求項3又は4に記載の押出トレッドゴム形状の設計方法。
  6. 前記係数計算工程では、前記トレッドパターンに応じて前記形状補正係数が計算される、請求項3乃至5のいずれかに記載の押出トレッドゴム形状の設計方法。
  7. トレッドゴムは、タイヤ周方向にのびる周方向溝によって、複数の陸部に分割され、
    前記係数計算工程では、各陸部ごとに前記形状補正係数が計算される、請求項6記載の押出トレッドゴム形状の設計方法。
  8. 前記係数計算工程は、前記形状補正係数を計算するための学習モデルを作成し、記憶する工程を含む、請求項3記載の押出トレッドゴム形状の設計方法。
  9. 前記学習モデルは、少なくともタイヤサイズに関する変数、トレッドゴムの加硫成形時の径方向の伸張率に関する変数、前記トレッドパターンを構成する溝の諸元に関する変数、加硫済みタイヤの内部構造に関する変数、前記トレッドゴムの配合に関する変数のいずれかを入力層とし、前記押出トレッドゴム形状に適合する押出トレッドゴムを用いて製造されたタイヤのトレッドゴムの前記トレッドゴムモデルに対する適合度を出力層とするニューラルネットワークを含む、請求項8記載の押出トレッドゴム形状の設計方法。
  10. コンピューターを含み、押出成形時のタイヤ用の押出トレッドゴム形状を設計するための装置であって、
    予め定められたタイヤ周方向の長さで、トレッドパターン付きの三次元のトレッドゴムモデルを作成するモデル作成部と、
    前記トレッドゴムモデルに基づいて、トレッド幅方向の任意の領域ごとのゴム体積を計算してゴム体積分布を計算する体積計算部と、
    前記ゴム体積分布を補正するための前記トレッドゴムモデルの幅方向に異なる値で分布する形状補正係数を記憶する記憶部と、
    前記ゴム体積分布に、前記形状補正係数を乗じて、前記押出トレッドゴム形状を計算する形状計算部とを含む、
    押出トレッドゴム形状の設計装置。
  11. 前記形状補正係数を計算する係数計算部をさらに含む、請求項10記載の押出トレッドゴム形状の設計装置。
  12. 前記係数計算部は、前記形状補正係数を計算するための学習モデルを作成する、請求項11記載の押出トレッドゴム形状の設計装置。
  13. 前記学習モデルは、少なくともタイヤサイズに関する変数、トレッドゴムの加硫成形時の径方向の伸張率に関する変数、前記トレッドパターンを構成する溝の諸元に関する変数、加硫済みタイヤの内部構造に関する変数、前記トレッドゴムの配合に関する変数のいずれかを入力層とし、前記押出トレッドゴム形状に適合する押出トレッドゴムを用いて製造されたタイヤのトレッドゴムの前記トレッドゴムモデルに対する適合度を出力層とするニューラルネットワークを含む、請求項12記載の押出トレッドゴム形状の設計装置。
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