JP7175112B2 - 水性ボールペン - Google Patents
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Description
樹脂粒子が配合された水性インク組成物と、を備えることを特徴とする。
本実施の形態に係る水性ボールペン10は、図1に示すようなボールペンであり、先端が開放し、後端が閉鎖した筒状の軸筒12と、この軸筒12の先端に継手11を介して装着されるボールペンチップ20と、この軸筒12の内部空間の前半部に当たるコレクター収納部14の軸心を貫通するインク誘導部13と、この軸筒12の内部空間の後半部に当たるインク収容部15の内部空間に収容される直液状態の水性インク組成物40と、ボールペンチップ20の先端からコレクター収納部14の後端付近までを被蓋する図示しないキャップとから構成されている。
本実施形態の筆記ボール30は、主成分として炭窒化チタン(TiCN)からなる硬質相成分と、コバルト(Co)及びニッケル(Ni)からなる群のうちの少なくとも1つからなる結合相成分と、クロム(Cr)と、モリブデン(Mo)と、を含有する混合物からなる。この混合物は、いわゆるサーメットと称されるものである。ここで、上記にて言及されている金属元素に関しては、単体であっても、化合物であってもいずれでもよい。
本実施形態の水性インク組成物40は、樹脂粒子が配合された水性インクである。この樹脂粒子とは、合成樹脂を粒子化したものである。前記樹脂粒子の材料である合成樹脂は、後述の粒子径であればその種類は特に限定されないが、後述する「コロ」のような役割を果たすのに適した硬さを有していることから、スチレンアクリル樹脂が好ましい。
筆記の際、インク収容部15の水性インク組成物40は、図1に示すような水性ボールペン10の場合、インク誘導部13、インク誘導孔26及びインク溝25を通じてボールハウス22に送られ、ボールハウス22に収容された筆記ボール30に十分に供給される。一方、図3に示すようなリフィル18の場合、インク収容部15の水性インク組成物40は、継手11、インク誘導孔26及びインク溝25を通じてボールハウス22に送られ、ボールハウス22に収容された筆記ボール30に十分に供給される。いずれの場合も、筆記ボール30の回転により、ボール表面31に供給された水性インク組成物40が紙等の記録体に転写若しくは浸透し、筆記が完了となる。
下記の組成による5種類の筆記ボール30を、前記した方法にて製造した。
以下の組成の混合物を、前記した方法にて筆記ボール30として形成したものをボール1とした。
TiCN(硬質相成分):70質量%
Ni:(結合相成分)12質量%
Cr3C2:6質量%
Mo2C:12質量%
なお、このボール1は、下記の実施例1、2、7~9及び13並びに比較例1及び2で使用した。
以下の組成の混合物を、前記した方法にて筆記ボール30として形成したものをボール2とした。
TiCN(硬質相成分):85質量%
Ni(結合相成分):8質量%
Cr3C2:3質量%
Mo:4質量%
なお、このボール2は、下記の実施例3及び10で使用した。
以下の組成の混合物を、前記した方法にて筆記ボール30として形成したものをボール4とした。
TiCN(硬質相成分):85質量%
Co(結合相成分):8質量%
Cr3C2:3質量%
Mo:4質量%
なお、このボール4は、下記の実施例5で使用した。
以下の組成の混合物を、前記した方法にて筆記ボール30として形成したものをボール5とした。
TiCN(硬質相成分):70質量%
Ni(結合相成分):8質量%
Cr3C2:3質量%
Mo:4質量%
WC:15質量%
なお、このボール5は、下記の実施例6で使用した。
以下、各実施例及び比較例において、使用した水性インク組成物40の組成を示す。
顔料:FUJI RED 2510(冨士色素)
顔料分散剤:ジョンクリル61J(BASF JAPAN)
増粘剤:プライマルTT-615(会合型増粘剤、ダウ・ケミカル)
潤滑剤:プライサーフA219B(第一工業製薬)
防腐剤:バイオデン421(日本曹達)
防錆剤:ベンゾトリアゾール
pH調整剤:トリエタノールアミン
水溶性有機溶剤:プロピレングリコール
水:イオン交換水
MG-161E:スチレンアクリル樹脂、平均粒子径0.1μm、固形分20質量%(日本ペイント)
FS-102E:スチレンアクリル樹脂、平均粒子径0.08μm、固形分20質量%(日本ペイント)
OP-84J:スチレンアクリル樹脂中空粒子、平均粒子径0.55μm、固形分40質量%(日本ペイント)
ケミパールW900:ポリエチレン樹脂、平均粒子径0.6μm、固形分40質量%(三井化学)
ケミパールW500:ポリエチレン樹脂、平均粒子径2.5μm、固形分40質量%(三井化学)
MG-155E:アクリル樹脂、平均粒子径0.1μm、固形分20質量%(日本ペイント)
顔料:8.0質量%
顔料分散剤:6.0質量%
潤滑剤:0.5質量%
防腐剤:0.2質量%
防錆剤:0.3質量%
pH調整剤:1.4質量%
水溶性有機溶剤:15.0質量%
樹脂(MG-161E):15.0質量%(正味の樹脂含有量:3.0質量%)
水:53.6質量%
顔料:8.0質量%
顔料分散剤:6.0質量%
潤滑剤:0.5質量%
防腐剤:0.2質量%
防錆剤:0.3質量%
pH調整剤:1.4質量%
水溶性有機溶剤:15.0質量%
樹脂(FS-102E):15.0質量%(正味の樹脂含有量:3.0質量%)
水:53.6質量%
実施例1と同じ。
実施例1と同じ。
実施例2と同じ。
顔料:8.0質量%
顔料分散剤:6.0質量%
潤滑剤:0.5質量%
防腐剤:0.2質量%
防錆剤:0.3質量%
pH調整剤:1.4質量%
水溶性有機溶剤:15.0質量%
樹脂(OP-84J):7.5質量%(正味の樹脂含有量:3.0質量%)
水:61.1質量%
顔料:8.0質量%
顔料分散剤:6.0質量%
潤滑剤:0.5質量%
防腐剤:0.2質量%
防錆剤:0.3質量%
pH調整剤:1.4質量%
水溶性有機溶剤:15.0質量%
樹脂(ケミパールW900):7.5質量%(正味の樹脂含有量:3.0質量%)
水:61.1質量%
顔料:8.0質量%
顔料分散剤:6.0質量%
潤滑剤:0.5質量%
防腐剤:0.2質量%
防錆剤:0.3質量%
pH調整剤:1.4質量%
水溶性有機溶剤:15.0質量%
樹脂(ケミパールW500):7.5質量%(正味の樹脂含有量:3.0質量%)
水:61.1質量%
顔料:8.0質量%
顔料分散剤:6.0質量%
潤滑剤:0.5質量%
防腐剤:0.2質量%
防錆剤:0.3質量%
pH調整剤:1.4質量%
水溶性有機溶剤:15.0質量%
樹脂(MG-155E):15.0質量%(正味の樹脂含有量:3.0質量%)
水:53.6質量%
顔料:8.0質量%
顔料分散剤:6.0質量%
増粘剤:1.0質量%
潤滑剤:0.5質量%
防腐剤:0.2質量%
防錆剤:0.3質量%
pH調整剤:1.4質量%
水溶性有機溶剤:15.0質量%
樹脂(MG-161E):20.0質量%(正味の樹脂含有量:4.0質量%)
水:47.6質量%
顔料:8.0質量%
顔料分散剤:6.0質量%
潤滑剤:0.5質量%
防腐剤:0.2質量%
防錆剤:0.3質量%
pH調整剤:1.4質量%
水溶性有機溶剤:15.0質量%
水:68.6質量%
顔料:8.0質量%
顔料分散剤:6.0質量%
増粘剤:1.0質量%
潤滑剤:0.5質量%
防腐剤:0.2質量%
防錆剤:0.3質量%
pH調整剤:1.4質量%
水溶性有機溶剤:15.0質量%
水:67.6質量%
上記した各種筆記ボール30を装着したボールペンチップ20と、上記した各種水性インク組成物40を備えた、各実施例及び比較例に係る水性ボールペン10を、JIS S6054-2000の規定に基づき機械筆記を400m行った後の筆記感を評価した。具体的には、室温25℃、湿度60%の環境において、試験者が機械筆記前の水性ボールペン10による試し書きを行ってから、自動筆記試験機を用いて、下記条件にて、機械筆記を400m行った。
筆記力:1N
筆記角度:60°
筆記速度:4.5m/分
筆記パターン:線ピッチ3mmで円周100mmの連続筆記
A:筆記感に変化なし。
B:僅かに引っかかり感が生じた。
C:弱い引っかかり感は生じたが、筆記描線に影響はない。
D:著しいひっかかり感が発生し、筆記描線が途切れる場合がある。
13 インク誘導部 14 コレクター収納部 15 インク収容部
17 コレクター 18 リフィル
20 ボールペンチップ 21 ホルダー 22 ボールハウス
23 カシメ部 24 ボール受座 25 インク溝
26 インク誘導孔 27 テーパー部
30 筆記ボール 31 ボール表面
40 水性インク組成物 41 フォロワー
Claims (3)
- 炭窒化チタンからなる硬質相成分、コバルト及びニッケルからなる群のうちの少なくとも1つからなる結合相成分、クロム並びにモリブデンを含有する混合物からなる筆記ボールを有するボールペンチップと、
樹脂粒子が配合された水性インク組成物と、を備えることを特徴とする水性ボールペン。 - 前記樹脂粒子は、スチレンアクリル樹脂であることを特徴とする請求項1記載の水性ボールペン。
- 前記水性インク組成物に占める前記樹脂粒子の含有量は0.5~10.0質量%であることを特徴とする請求項1又は2記載の水性ボールペン。
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JP2018130104A JP7175112B2 (ja) | 2018-07-09 | 2018-07-09 | 水性ボールペン |
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