JP7168358B2 - 発酵ビール様発泡性飲料の製造方法及びオフフレーバー低減方法 - Google Patents
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Description
非特許文献2では、「複数回充填」プロセスにおいて、仕込より調製される麦汁を発酵槽に充填する時間間隔が短いほど、SO2の発生量が高まり、ビールの抗酸化活性が高まることが開示されている。
非特許文献3では、充填回数が4回である「複数回充填」プロセスにおいて、酵母の添加及びエアレーションのタイミングを変化させることによるビールの香味及び抗酸化活性に及ぼす影響について検討しており、酵母の添加及びエアレーションを仕込1回目の麦汁に集約することで、香味及び抗酸化活性に優れたビールが得られることが開示されている。
麦汁への酸素付与を極力低減させることで、前駆体であるEMBalの発酵開始時の値を低減することができ、ひいてはビール様発泡性飲料中の2M3MB量を低減させることができる。しかしながら、酵母の発酵には酸素が必要であり、酵母への酸素供給量が減少すると、発酵の本来の目的であるエキス消費の遅延や、それに伴う他の不快臭物質の生成を引き起こす虞があった。
[1]酵母を添加した発酵原料液を発酵槽内で発酵させる発酵ビール様発泡性飲料の製造方法であって、
フローテーションタンク中で冷トルーブが除去された後にエアレーション処理された発酵原料液を、n回(nは3以上の整数)に分けて発酵槽へ注入し、
酵母は、1回目~n-1回目に発酵槽に注入される発酵原料液に添加される、
発酵ビール様発泡性飲料の製造方法。
[2]1回目~n-1回目に発酵槽に注入される発酵原料液は、
酵母を添加された後にフローテーションタンクに注入され、かつ
酵母の添加の前に、酵母の添加と同時に、又は酵母の添加後であってフローテーションタンク注入の前に、エアレーション処理される、[1]に記載の発酵ビール様発泡性飲料の製造方法。
[3]冷トルーブ除去後、発酵槽注入前の発酵原料液に対してなされるエアレーション処理によって、前記発酵原料液の流量の5容量%以上9%容量以下の空気を注入する、[1]又は[2]に記載の発酵ビール様発泡性飲料の製造方法。
[4]1回目~n回目に発酵槽に注入される発酵原料液の量は実質的に等量である、[1]~[3]のいずれか一つに記載の発酵ビール様発泡性飲料の製造方法。
[5]1回目~n-1回目に発酵槽に注入される発酵原料液に添加される酵母の量は実質的に等量である、[1]~[4]のいずれか一つに記載の発酵ビール様発泡性飲料の製造方法。
[6]発酵槽に発酵原料液を注入する時間間隔が5時間以内である、[1]~[5]のいずれか一つに記載の発酵ビール様発泡性飲料の製造方法。
[7]発酵原料液を複数回に分けて発酵槽へ注入する方法により製造される発酵ビール様発泡性飲料のオフフレーバーを、発酵槽で行われる1回の発酵に必要な酵母を発酵槽に注入される全ての発酵原料液に均等量ずつ分けて添加して製造された発酵ビール様発泡性飲料よりも低減させる方法であって、
前記オフフレーバーの原因物質が2-メルカプト-3-メチル-1-ブタノールであり、フローテーションタンク中で冷トルーブが除去された後にエアレーション処理された発酵原料液を、n回(nは3以上の整数)に分けて発酵槽へ注入し、酵母は、1回目~n-1回目に発酵槽に注入される発酵原料液に添加される、発酵ビール様発泡性飲料のオフフレーバー低減方法。
[8]1回目~n-1回目に発酵槽に注入される発酵原料液は、酵母を添加された後にフローテーションタンクに注入され、かつ酵母の添加の前に、酵母の添加と同時に、又は酵母の添加後であってフローテーションタンク注入の前に、エアレーション処理される、[7]に記載の発酵ビール様発泡性飲料のオフフレーバー低減方法。
[9] 前記発酵ビール様発泡性飲料の前記2-メルカプト-3-メチル-1-ブタノールの含有量を、0.4ppb以下に低減する、[7]又は[8]に記載の発酵ビール様発泡性飲料のオフフレーバー低減方法。
本実施形態の発酵ビール様発泡性飲料の製造方法(以下、「本実施形態の製造方法」と称する場合がある)は、酵母による発酵を、1回の仕込工程で調製される発酵原料液の複数回分を収容できる大型発酵槽を用いて行う方法である。
仕込槽で得られた発酵原料液は調製都度、発酵槽に充填される。以下において、X(Xは1以上の整数)回目に発酵槽に注入される発酵原料液を「X回目のバッチ」、例えば、1回目の発酵原料液を「1回目のバッチ」と称する場合がある。
本実施形態の製造方法は、「複数回充填」プロセスにおいて、仕込槽から発酵槽へ発酵原料液を移送する際の酵母の添加及びエアレーションを特定の条件で行う以外は、一般的な発酵ビール様発泡性飲料と同様にして製造できる。そこで、一般的な発酵ビール様発泡性飲料の製造方法と共に本実施形態の製造方法を説明する。一般的な発酵ビール様発泡性飲料は、仕込(発酵原料液調製)、発酵、貯酒、濾過の工程で製造することができる。
まず、仕込工程(発酵原料液調製工程)として、穀物原料及び糖質原料からなる群より選択される1種以上から発酵原料液を調製する。具体的には、まず、穀物原料と糖質原料の少なくともいずれかと原料水とを含む混合物を調製して加温し、穀物原料等の澱粉質を糖化させる。糖液の原料としては、穀物原料のみを用いてもよく、糖質原料のみを用いてもよく、両者を混合して用いてもよい。
本実施形態の製造方法においては、仕込槽の容量の2倍以上の容量からなる発酵槽を用いて、複数回の仕込工程で調製された発酵原料液を用いて1度の発酵工程を行う。すなわち、仕込工程で調製された発酵原料液は、発酵槽まで移送される。本実施形態の製造方法においては、大型発酵槽(例えば、280~500kL容)を用いることが好ましい。
まず、熱交換器3で冷却された発酵原料液を、配管2bを介して1次エアレーション装置4まで送液し、空気を注入する。
次いで、空気が注入された発酵原料液を、配管2eを介して、発酵槽7へ充填する。
次いで、空気が注入された発酵原料液を、配管2eを介して、発酵槽7へ充填する。
次いで、発酵工程として、発酵槽に注入され、酵母が添加された発酵原料液を用いて、発酵を行う。発酵に用いる酵母は特に限定されるものではなく、通常、酒類の製造に用いられる酵母の中から適宜選択して用いることができる。上面発酵酵母であってもよく、下面発酵酵母であってもよいが、大型醸造設備への適用が容易であることから、下面発酵酵母であることが好ましい。発酵温度は特に限定されるものではなく、例えば、0℃以上15℃以下で行うことができ、4℃以上12℃以下で行うことが好ましい。
発酵工程後、貯酒工程として、得られた発酵液を、貯酒タンク中で熟成させ、0℃程度の低温条件下で貯蔵し安定化させる。
貯酒工程後、濾過工程として、熟成後の発酵液を濾過することにより、酵母及び当該温度域で不溶なタンパク質等を除去して、目的の発酵ビール様発泡性飲料を得ることができる。当該濾過処理は、酵母を濾過除去可能な手法であればよく、例えば、珪藻土濾過、平均孔径が0.4μm以上0.6μm以下程度のフィルターによるフィルター濾過等が挙げられる。
[発酵ビール様発泡性飲料の2M3MB濃度の測定方法]
以降の実施例等において、発酵ビール様発泡性飲料の2M3MB濃度は、Iijimaらの方法(非特許文献4)に準じて測定した。
ガスクロマトグラフ:「Agilent 6890 ガスクロマトグラフ 」(Agilent Technologies社製)
検出器:「MSD5975」(Agilent Technologies社製)
カラム:「DB-WAX capillary column」(長さ:60m、内径:0.25mm、膜厚:0.25μm、Agilent Technologies社製)注入口温度:250℃
注入モード:パルス化スプリットレスインジェクションモード(pulsed splitless injection mode)
注入量:1μL
キャリアガス:ヘリウム(1mL/分)
カラム温度設定:40℃(5分間保持)-(5℃/分)-160℃(5分間)イオン化条件:70eV
測定モード:シングルイオン-モニタリングモード(single ion-monitoring(SIM) mode)
定量:2M3MBのピークエリア面積と内部標準品のピークエリア面積との比較にて実施。
以降の実施例等において、発酵原料液の2,3-エポキシ-3-メチルブタナール(EMBal)濃度は次のようにして測定した。
まず、内部標準物質としてEMBalの安定同位体(D6-2,3-epoxy-3-methylbutanal)を100ppbとなるように添加した発酵原料液20gを、メタノール及び水でコンディショニングした固相抽出カラム(陰イオン交換カラム「InertSep MA-1」(ジーエルサイエンス株式会社製))へと負荷した。当該固相抽出カラムの素通り液を採取し、ジクロロメタン3mLを加えて抽出し、溶媒層を回収した。この溶媒抽出操作を3回繰り返し、回収した溶媒層を全て混合したものに無水硫酸ナトリウムを5g加え、30分間以上脱水した。その後、窒素パージにて約500μLまで濃縮した。次いで、定量をEMBalのピークエリア面積と内部標準品のピークエリア面積との比較にて実施した以外は、上記2M3MBにおける条件と同じ条件でGC/MSにて測定した。
「外観エキス」とは、発酵ビール様発泡性飲料のエキスを、20℃において同じ比重をもったショ糖水溶液のショ糖濃度(通常は質量%)として表わしたものをいう。
発酵終了時に発酵液から酵母を除した液の比重を測定し、20℃において同じ比重をもったショ糖水溶液のショ糖濃度(通常は質量%)に置き換えることで、下し時外観エキスを算出した。
上記「下し時外観エキスの測定方法」に記載の外観エキスの算出方法を用いて、発酵液の外観エキスを経時的に算出し、外観エキスが2%に到達した時間を測定した。
以降の実施例等において、酢酸エチル濃度及び酢酸イソアミル濃度は次のようにして測定した。
まず、50mL容遠心管に硫酸アンモニウム6.0gを測り取り、氷冷した発酵液30gを加え、直ちに氷冷した。次いで、当該遠心管に内部標準物質を加え、二硫化炭素溶液3.0mLを加えた。その後、当該遠心管を200rpmで10分間振とうした後、遠心分離処理し、二硫化炭素層を回収した。回収された二硫化炭素溶液0.5mLを、ガスクロマトグラフィーに供試し、酢酸エチル濃度及び酢酸イソアミル濃度をそれぞれ検出し定量した。
以降の実施例等において、イソアミルアルコールの濃度は、参考文献1(「ASBC Methods of Analysis」(American Society of Brewing Chemists. Method of Analysis, 8th edition. Stastical Analysis-4 Youden unit block collaborative testing procedure. The society, St. Paul. MN. (1992)))で規定されている分析方法と同様にして実施した。
以降の実施例等において、SO2の濃度は、「Fキット」(株式会社JKインターナショナル製)を使用し、当該測定キットの使用指示書に従って測定した。
[試験例1]
(1)発酵原料液の調製及び移送
麦芽14,600kg、副原料4,800kg、及び77kLの水を混合し、得られた混合物を50℃、30分間保持してタンパク質分解処理を行った後、当該混合物を65℃、70分間保持することにより、麦芽由来成分を糖化させた。得られた麦汁を濾過し、得られた濾過液にホップを添加して90分間煮沸した。煮沸処理後、濃度調整湯を添加して、発酵原料液の濃度を調整した。
また、使用した酵母の濃度は、約25×106cells/mLであった。また、各条件について、同一酵母を用いた試験を2回ずつ実施した。
次いで、各仕込発酵原料液の充填完了毎に、発酵槽内の発酵原料液中の溶存酸素(Dissolved Oxygen;DO)(ppm)を、溶存酸素計(メトラー・トレド社製)を用いて測定した。結果を以下の表2、図2A及び図2Bに示す。なお、比較例1-1及び実施例1と、比較例1-2及び実施例2と、をそれぞれ比較するために、比較例1-1及び比較例1-2を実施例1及び実施例2それぞれと並行して実施した。また、同一試験を2回ずつ実施し、溶存酸素をそれぞれ測定し、その平均値を算出して、以下の表2、図2A及び図2Bの値とした。
一方、実施例2においても、充填3回目よりも充填4回目でのDOが増加したが、増加幅が小さかった。これは、2次エアレーションのみ注入され、1次エアレーションの注入及び酵母の添加は実施されず、DOが2次エアレーション分しか上がらなかったためであると推察された。
以上の結果から、実施例2では、充填4回目完了時点、すなわち、充填終了時点でのDOが、比較例1-2とほぼ同等であることが確かめられた。
発酵槽への発酵原料液充填終了時に、発酵原料液の一部をサンプリングして、EMBalの濃度を上記測定方法により測定した。
次いで、12℃で7日間発酵させた後、発酵終了後の発酵液をサンプリングし、遠心分離処理(7000rpm×15分間)して酵母を除去し、発酵終了時点でのネギ臭原因物質である2M3MB濃度を上記測定方法により測定した。
EMBal濃度(ppb)及び2M3MB濃度(ppb)の測定結果をそれぞれ表3(EMBal)及び表4(2M3MB)に示す。なお、表3及び表4において、「1回目」及び「2回目」とは、2回実施した同一試験それぞれでの測定結果であり、「平均」とは「1回目」及び「2回目」の平均値である。
また、発酵終了時点での2M3MB濃度は、実施例1及び実施例2ともに、各々比較例1-1及び比較例1-2と比べて、低下が確認されたが、実施例1では10%程度の低下であったのに対して、実施例2では約30%の低下であった。
発酵終了時点での2M3MB以外の物性値として、下し時(発酵終了時)外観エキス(単位:%P)、2%エキス到達時間(単位:時間)、酢酸エチル濃度(ppm)、酢酸イソアミル濃度(ppm)、イソアミルアルコール濃度(ppm)及びSO2濃度(ppm)を測定した。結果を表5に示す。なお、表5において、「1回目」及び「2回目」とは、2回実施した同一試験それぞれでの測定結果であり、「平均」とは「1回目」及び「2回目」の平均値である。
酢酸エチル濃度及び酢酸イソアミル濃度ともに、実施例1と比較例1-1とにおける差異、並びに、実施例2と比較例1-2とにおける差異は、それぞれ試験間の誤差よりも小さく、実施例1及び実施例2の各試験条件は、酢酸エステル類の香気成分の生成への影響が少ないことが示唆された。また、酢酸イソアミルの基質となる、高級アルコールのイソアミルアルコールは、実施例1の試験条件による増加が確認されたものの、試験間の誤差よりも小さかった。
SO2濃度は、酢酸エステル類の濃度と同様に、酵母の酸素消費と負の相関を持つと考えられている。SO2濃度は、実施例1において、低下が見られ、酵母の酸素消費量が比較例1-1よりも増大したことが示された。
(1)発酵原料液の調製及び移送
試験例1と同様の方法を用いて麦汁を調製した。調製された発酵原料液の移送には、図1に示す装置を用いた。まず、ワールプール1において発酵原料液からホップ粕等の熱トルーブを分離し、熱交換器3を通すことで発酵原料液を5℃に冷却した。さらに、以下の表6に示す条件で、冷却された発酵原料液を発酵槽(容量:500kL)へ移送し、ビール醸造試験を行った。なお、酵母の添加タイミングは、図1の(C)のタイミング、すなわち、1次エアレーション処理の後であって、フローテーションタンク注入前のタイミングで行った。仕込1回あたり125kLの発酵原料液を調製し、仕込を4回行ったため、各試験に用いた発酵原料液の合計量は500kLであった。仕込時間の間隔は1時間50分であった。
また、使用した酵母の濃度は、約17×106 cells/mLであった。実施例3及び比較例3については、同一酵母を用いた試験を2回ずつ実施した。比較例2については、参考として条件を記載した。
発酵槽に充填した発酵原料液を12℃で7日間発酵させた後、発酵終了後の発酵液をサンプリングし、遠心分離処理(7000rpm×15分間)して酵母を除去し、発酵終了時点での2M3MBの濃度を上記測定方法により測定した。
2M3MB濃度(ppb)の測定結果をそれぞれ表7に示す。なお、表7において、「1回目」及び「2回目」とは、2回実施した同一試験それぞれでの測定結果であり、「平均」とは「1回目」及び「2回目」の平均値である。
発酵終了時点での2M3MB以外の物性値として、下し時(発酵終了時)外観エキス(単位:%P)、2%エキス到達時間(単位:時間)、酢酸エチル濃度(ppm)、酢酸イソアミル濃度(ppm)、イソアミルアルコール濃度(ppm)及びSO2濃度(ppm)を測定した。結果を表8に示す。なお、表8において、「1回目」及び「2回目」とは、2回実施した同一試験それぞれでの測定結果であり、「平均」とは「1回目」及び「2回目」の平均値である。
酢酸エチル濃度及び酢酸イソアミル濃度はともに、比較例3に対して、実施例3では減少が確認された、一方で、イソアミルアルコール濃度は、比較例3に対して、実施例3では増加していた。SO2濃度は、酢酸エステル類の濃度と同様に、実施例3において、減少が見られた。これらの結果は、発酵原料液中の酸素の低減を指示しており、実施例3の試験条件では、発酵原料液中の酸素を酵母が効率よく消費することで、発酵が良好に進んだものと考えられる。
よって、実施例3の試験条件によれば、発酵が良好に進み、2M3MBの含有量が低減された発酵ビール様発泡性飲料が得られることが確かめられた。
Claims (9)
- 酵母を添加した発酵原料液を発酵槽内で発酵させる発酵ビール様発泡性飲料の製造方法であって、
フローテーションタンク中で冷トルーブが除去された後にエアレーション処理された発酵原料液を、n回(nは3以上の整数)に分けて発酵槽へ注入し、
酵母は、1回目~n-1回目に発酵槽に注入される発酵原料液に添加される、
発酵ビール様発泡性飲料の製造方法。 - 1回目~n-1回目に発酵槽に注入される発酵原料液は、
酵母を添加された後にフローテーションタンクに注入され、かつ
酵母の添加の前に、酵母の添加と同時に、又は酵母の添加後であってフローテーションタンク注入の前に、エアレーション処理される、請求項1に記載の発酵ビール様発泡性飲料の製造方法。 - 冷トルーブ除去後、発酵槽注入前の発酵原料液に対してなされるエアレーション処理によって、前記発酵原料液の流量の5容量%以上9%容量以下の空気を注入する、請求項1又は2に記載の発酵ビール様発泡性飲料の製造方法。
- 1回目~n回目に発酵槽に注入される発酵原料液の量は実質的に等量である、請求項1~3のいずれか一項に記載の発酵ビール様発泡性飲料の製造方法。
- 1回目~n-1回目に発酵槽に注入される発酵原料液に添加される酵母の量は実質的に等量である、請求項1~4のいずれか一項に記載の発酵ビール様発泡性飲料の製造方法。
- 発酵槽に発酵原料液を注入する時間間隔が5時間以内である、請求項1~5のいずれか一項に記載の発酵ビール様発泡性飲料の製造方法。
- 発酵原料液を複数回に分けて発酵槽へ注入する方法により製造される発酵ビール様発泡性飲料のオフフレーバーを、発酵槽で行われる1回の発酵に必要な酵母を発酵槽に注入される全ての発酵原料液に均等量ずつ分けて添加して製造された発酵ビール様発泡性飲料よりも低減させる方法であって、
前記オフフレーバーの原因物質が2-メルカプト-3-メチル-1-ブタノールであり、
フローテーションタンク中で冷トルーブが除去された後にエアレーション処理された発酵原料液を、n回(nは3以上の整数)に分けて発酵槽へ注入し、
酵母は、1回目~n-1回目に発酵槽に注入される発酵原料液に添加される、発酵ビール様発泡性飲料のオフフレーバー低減方法。 - 1回目~n-1回目に発酵槽に注入される発酵原料液は、
酵母を添加された後にフローテーションタンクに注入され、かつ
酵母の添加の前に、酵母の添加と同時に、又は酵母の添加後であってフローテーションタンク注入の前に、エアレーション処理される、請求項7に記載の発酵ビール様発泡性飲料のオフフレーバー低減方法。 - 前記発酵ビール様発泡性飲料の前記2-メルカプト-3-メチル-1-ブタノールの含有量を、0.4ppb以下に低減する、請求項7又は8に記載の発酵ビール様発泡性飲料のオフフレーバー低減方法。
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