JP7165878B2 - 現像装置の洗浄液および洗浄方法 - Google Patents

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Description

本発明はプリント基板の製造工程で用いられるドライフィルムレジスト現像液を扱う現像装置の洗浄液とそれを用いた洗浄方法に係るものである。
プリント基板や各種基板の製造においては、配線パターンをフォトリソグラフィーの手法を用いて形成する。このフォトリソグラフィーにおいては、アルカリ可溶型感光膜を露光し、不要な部分を炭酸アルカリ等のアルカリ性現像液をスプレーで吹き付け、除去する(現像)ことで、配線パターンを形成する。すなわち、アルカリ性現像液を繰り返し使用すると、アルカリ性現像液中にレジスト成分が残留する。
このレジスト成分残留物は、粘着性を有するようになり、現像装置中に堆積する。これはプリント基板製造工程における現像工程中で発生する「スカム」と呼ばれている。スカムは放置しておくと、配管を詰まらせ、現像装置を動作不能状態に至らしめる。また、基板に付着し、次工程でのエッチング不良を引き起こすといった不具合の原因ともなる。したがって、スカムの除去が必要となる。
特許文献1では、モノヒドロキシ化合物を必須成分として含む酸性水溶液からなるアルカリ現像装置用洗浄剤組成物が開示されている。特許文献1に開示された洗浄剤は、実施例として旭化成株式会社製ドライフィルムフォトレジスト(商品名:サンフォート)を1重量%炭酸ナトリウム水溶液の現像液で現像し、現像装置内に生成したスカムを良好に溶解することができると記載されている。
特許文献2では、ケイ酸類と炭酸塩を含有し、界面活性剤を含まず、pHが7以上であるレジスト除去剤が開示されている。ここでは、実施例として基板上に矩形状に形成したレジスト(太陽インキ製レジスト、PSR-4000 G24)を80℃で60分加熱し、さらにUVランプ(365nm)を3時間照射して得たものをスカムとし、洗浄液に浸漬させたときに、基板上の剥離状態を目視で検査した結果を示している。なお、ここでは、基板からスカムとしたものが、完全に剥離したか否かを評価の対象としており、溶解したか否かの記載はない。
特許文献3には、アルカリ金属の水酸化物およびアルカリ土類金属の水酸化物よりなる群から選ばれる少なくとも1種(a)と、下記一般式(1)で表される水酸基含有芳香族化合物(b)と、キレート剤(c)とを含む、アルカリ現像装置用洗浄剤組成物が、スカムの洗浄剤として開示されている。
Figure 0007165878000001
ここでは、実施例として、6カ月間、アルカリ現像工程に使用された液状レジスト現像装置内とドライフィルム現像装置内のスカム汚れおよびスケール汚れが付着しているスプレーノズルとギヤ部品、計4種類の部品を試験片として用い、洗浄後の各部品に付着しているスカム汚れおよびスケール汚れの除去具合を目視確認している。
特開2003-253296号公報:特許第4189158号 特開2011-028146号公報:特許第5565551号 特開2015-040290号公報:特許第6198520号
特許文献に開示されている洗浄液は、異なる洗浄液を別々の工程で使用する多段工程ではなく、一段工程での洗浄である点で一定の効果を示していると言える。しかし、これらの洗浄液では洗浄にムラがあり、スカムを十分に除去できない場合もあった。また、洗浄中に発泡が生じ、使用後に洗浄液が大幅に減少してしまうという課題もあった。
本発明は上記の課題に鑑みて想到されたものであり、洗浄ムラが少なく、また発泡することもないプリント基板製造工程における現像工程中で発生するスカムの洗浄液および洗浄方法を提供する。
より具体的に本発明に係る洗浄液は、
プリント基板製造工程における現像工程中で発生するスカムを溶解除去する洗浄液であって、
70質量%以上90質量%以下の有機溶剤と、
アミン類と、
水で構成されることを特徴とする。
また、本発明に係る洗浄方法は、
上記の洗浄液をスカムが付着した被洗浄物に接触させる工程と、前記工程を一定時間維持する工程を有することを特徴とする。
本発明に係るプリント基板製造工程における現像工程中で発生するスカムの洗浄液は、スカムを溶解し、その工程で発泡現象を生じない。したがって、洗浄ムラがなく、また洗浄毎に洗浄液が減少する程度が少なく、リサイクル使用に適した洗浄液を提供することができる。
以下に本発明に係る洗浄液について説明する。以下の説明は本発明の一実施形態を説明するものであり、本発明は以下の説明に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、以下の実施形態は改変することができる。
本発明に係る洗浄液は、アルカリ溶液と、有機溶剤と、水で構成される。アルカリ溶液は、洗浄液全体のpHを10乃至14に調整することが必要である。この範囲でスカムはよく溶解するからである。
アルカリ溶液は水酸化ナトリウムおよびアミン類が好適に利用できる。水酸化ナトリウムは、洗浄液の1乃至15質量%含有される。好ましくは2乃至14質量%であり、より好ましくは2乃至10質量%がよい。この比率で、本発明に係る洗浄液のpHを12~14の範囲にすることができる。水酸化ナトリウムは、従来からプリント基板製造工程における現像工程中で発生するスカムの洗浄に用いられてきた。しかし、水酸化ナトリウム単体では、後述する実施例でも示されるように、あまり効果のある洗浄液とはいえない。
アミン類は1~3級の水溶性のアミン類が好適に利用できる。特に1級アミン、2級アミンは望ましい。アルカリ溶液としてアミン類を用いた場合も含有比率は水酸化ナトリウムの場合と同様としてよい。アミン類としては特に1アミノ2プロパノール(CAS番号78-96-6)は好適に利用できる。アルカリ溶液にアミン類を用いた場合は、pHは10~12の範囲が好適である。
本発明に係る洗浄液は、このアルカリ溶液に有機溶剤と水が混合される。有機溶剤は5乃至90質量%の範囲で利用することができる。有機溶剤の含有量が増加すると、洗浄力は高くなる。したがって、被洗浄物へのスカムの付着程度によって、有機溶剤の含有量を変化させて使用することができる。通常は、洗浄液全量に対して5乃至20質量%が含有されていればよい。しかし、有機溶剤を30乃至90質量%含有させることで、スカムの付着量が多い場合であっても、好適に除去することができる。
なお、多量の有機溶剤中に水酸化ナトリウムを混入すると、有機溶剤と水酸化ナトリウムが分離してしまう。これは、通常一般的に使用されている水溶性の有機溶媒であれば、すべて同じように挙動する。そこで、有機溶剤の比率が高い場合は、アルカリ溶液としてアミン類を用いるのが望ましい。アミン類は多量の有機溶剤にも分離することなく混ざり合うアルカリ溶液であるからである。
有機溶剤と水酸化ナトリウムが均一に混合せず、分離するのは、有機溶剤が洗浄液全体に対して70質量%を超える範囲で生じることを実験的に確認している。したがって、少なくとも、有機溶剤を洗浄液全体の70質量%以上混在させる場合は、アルカリ溶液をアミン類とするのがよい。
有機溶剤は、水溶性の有機溶剤が利用できる。特に以下に列挙する有機溶剤は同様の効果を奏する。
有機溶剤として水溶性アルコールは好適に利用できる。より具体的にはエタノール(CAS番号:64-17-5)、1メトキシ2プロパノール(CAS番号:107-98-2)、メタノール(CAS番号:67-56-1)、1-プロパノール(CAS番号:71-23-8)、2-プロパノール(CAS番号:67-63-0)、ブチルアルコール(CAS番号:71-36-3)といった、炭素数が1から4の一価アルコールである。
また、水溶性の多価アルコールも同様の効果を奏する。より具体的には、二価アルコールであるグリコール類(エチレングリコール(CAS番号:107-21-1)、プロピレングリコール(CAS番号:57-55-6)、ジエチレングリコール(CAS番号:111-46-6)等)、三価アルコールであるグリセリン(CAS番号:56-81-5)である。
また、水溶性のグリコールエーテルも利用することができる。具体的にはジエチレングリコールモノブチルエーテル(CAS番号:112-34-5)、エチレングリコール(CAS番号:107-21-1)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(CAS番号:111-90-0)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(CAS番号:34590-94-8)、トリエチレングリコール(CAS番号:112-27-6)、トリエチレングリコールジメチルエーテル(CAS番号:112-49-2)である。
また、水溶性のケトン類も同様の効果を奏する。これらはN-メチルピロリドン(CAS番号:872-50-4)、N,N-ジメチルホルムアミド(CAS番号:68-12-2、なお、以下単に「ジメチルホルムアミド」とも呼ぶ。)、アセトン(CAS番号:67-64-1)、2ピロリドン(CAS番号:616-45-5)等である。
また、γブチロラクトン(CAS番号:96-48-0)といった、環状エステルも好適に利用できる。また、γブチロラクトンと構造が近いテトラヒドロフラン(CAS番号:109-99-9)も同様に好適に利用することができる。
水はアルカリ溶液と有機溶剤に対して残り成分となる。具体的には、洗浄液全体に対して5質量%から94質量%までで好適に利用できる。水は、RO膜で有機物やイオン成分の大半を除去した精製水以上に不純物の少ないものが好ましい。イオン交換水(純水)若しくは超純水であればより好ましい。本発明の洗浄液は、スカムを溶解するので、不要なイオンの存在は、邪魔になるからである。
また、本発明に係る洗浄液は、界面活性剤を含まない。界面活性剤は処理時に発泡し、洗浄液の損失量が多くなるからである。また、発泡すると、消泡のための処理や泡を流し落すために洗浄液が余計に必要となるからである。
本発明に係る洗浄液は、プリント基板製造工程における現像工程中で発生するスカムを洗浄対象(溶解対象)とする。しかし、現像工程で使用される露光膜材料は単一種類ではない。後述する実施例で示すように、本発明に係る洗浄液は、洗浄対象を2,2’-ビス(2-クロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラフェニル-1,2’-ビイミダゾール(CAS番号:7189-82-4)を主成分として含むスカムである。
本発明に係る洗浄方法は上記の洗浄液をスカムが付着した被洗浄物に接触させる工程と、その状態を維持する工程で構成される。被洗浄物を洗浄液に一定時間浸漬させるだけでもよく、また、現像装置に洗浄液を循環させてもよい。特に現像装置内の配管の内壁などブラシなどで物理的にスカムを除去できない部分については、本発明に係る洗浄液を循環させることは非常に有効な洗浄方法となる。なお、この際のスカムは2,2’-ビス(2-クロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラフェニル-1,2’-ビイミダゾールを最大成分とするスカムである。
接触させる時間は、被洗浄物の大きさおよびスカムの量に依存するが、15分乃至3時間程度で除去することができる。もちろん、大きな現像装置の場合、24時間以上循環させてもよい。
また、洗浄時の洗浄液温度は20℃以上80℃以下の温度範囲が好適に利用できる。温度が高すぎると、有機溶媒の揮発量が大きく、組成比が短時間でずれてしまう。温度が低いと溶解活性も低下するからである。
3か月間連続で使用された、プリント基板を製造する工程で使用される現像装置のノズル部品を被洗浄物として用意した。
<スカムの分析>
被洗浄物に付着したスカムを分析した。分析はLC-MS(Liquid Chromatography Mass Spectrometry:液体クロマトグラフィ質量分析装置)を使って行った。分析の結果、5つのピークを確認することができた。そのうち、メイン成分(最も含有量が多いと考えられるもの:以下「最大成分」と呼ぶ。最大成分は、主成分と同義である。)は、2,2’-ビス(2-クロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラフェニル-1,2’-ビイミダゾール((2)式参照)であった。
Figure 0007165878000002
その他の副ピークは、最大成分が分解されたもの、およびエチレンジオキシドを有する界面活性剤と考えられるものが含まれていた。
<評価方法>
サンプル洗浄液に対して、スカムが付着したノズル部品を浸漬し15分攪拌した後、水洗、エアブローで水分除去を行い、室温で24時間放置した。洗浄前と放置後のノズル部品の重さの差からスカムの除去量を測定した。コントロール(比較例1)は、水酸化ナトリウム水溶液とした。除去量が、水酸化ナトリウム水溶液の除去量よりも多いものは丸(記号「〇」:好適を意味する。)とした。さらに、被洗浄物の表面にスカムが目視で確認できない程スカムを除去(溶解)できたもの(ノズル1つ当たり0.05g以上のスカムを除去できた場合に相当する)は、二重丸(記号「◎」:より好適を意味する。)とした。
なお、比較例1は洗浄前よりも洗浄後の方がスカムは洗い落されているが、洗浄後の被洗浄物の表面には明らかにスカムが残存していることが目視で確認できた。この状態を評価三角(記号「△」:普通の意味)とする。
また、洗浄液中にスカムの固体物が残留しているものの、被洗浄物の表面にスカムが目視で確認できなかったものは、単に丸(記号「〇」)とした。これは、スカムを被洗浄物の表面から剥離はしたが、溶解できなかったという意味である。しかし、以下のサンプル洗浄液で、洗浄液中にスカムの固体物が残っているものはなかった。以下にサンプル洗浄液の組成を示す。なお、水は脱イオン水(Deionized Water)を用いた。
(実施例1)
実施例1のサンプル洗浄液を以下の組成で調製した。
水酸化ナトリウム(NaOH) 3質量%
1メトキシ2プロパノール(1M2P) 10質量%
水(DI) 87質量%
(実施例2)
実施例2のサンプル洗浄液を以下の組成で調製した。
水酸化ナトリウム 3質量%
エチレングリコール(EG) 10質量%
水 87質量%
(実施例3)
実施例3のサンプル洗浄液を以下の組成で調製した。
水酸化ナトリウム 3質量%
N-メチルピロリドン(NMP) 10質量%
水 87質量%
(実施例4)
実施例4のサンプル洗浄液を以下の組成で調製した。
水酸化ナトリウム 3質量%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル(BDG) 10質量%
水 87質量%
(実施例5)
実施例5のサンプル洗浄液を以下の組成で調製した。
水酸化ナトリウム 3質量%
ジメチルホルムアミド(DMF) 10質量%
水 87質量%
(実施例6)
実施例6のサンプル洗浄液を以下の組成で調製した。
水酸化ナトリウム 3質量%
エタノール(EOH) 10質量%
水 87質量%
(実施例7)
実施例7のサンプル洗浄液を以下の組成で調製した。
水酸化ナトリウム 3質量%
アセトン(AC) 10質量%
水 87質量%
(実施例8)
実施例8のサンプル洗浄液を以下の組成で調製した。
水酸化ナトリウム 3質量%
γブチロラクトン(γBL) 10質量%
水 87質量%
(実施例9)
実施例9のサンプル洗浄液を以下の組成で調製した。
1アミノ2プロパノール(1A2P) 10質量%
γブチロラクトン(γBL) 10質量%
水 80質量%
(実施例10)
実施例10のサンプル洗浄液を以下の組成で調製した。
1アミノ2プロパノール(1A2P) 10質量%
γブチロラクトン(γBL) 20質量%
水 70質量%
(実施例11)
実施例11のサンプル洗浄液を以下の組成で調製した。
1アミノ2プロパノール(1A2P) 10質量%
γブチロラクトン(γBL) 80質量%
水 10質量%
(実施例12)
実施例12のサンプル洗浄液を以下の組成で調製した。
1アミノ2プロパノール(1A2P) 55質量%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル(BDG) 30質量%
水 15質量%
(実施例13)
実施例13のサンプル洗浄液を以下の組成で調製した。
1アミノ2プロパノール(1A2P) 1質量%
トリエチレングリコールジメチルエーテル(TEGDM) 39質量%
水 60質量%
(実施例14)
実施例14のサンプル洗浄液を以下の組成で調製した。
1アミノ2プロパノール(1A2P) 5質量%
トリエチレングリコールジメチルエーテル(TEGDM) 80質量%
水 15質量%
(実施例15)
実施例15のサンプル洗浄液を以下の組成で調製した。
1アミノ2プロパノール(1A2P) 5質量%
トリエチレングリコールジメチルエーテル(TEGDM) 60質量%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル(BDG) 20質量%
したがって、有機溶剤は合計80質量%となる。
水 15質量%
(実施例16)
実施例16のサンプル洗浄液を以下の組成で調製した。
1アミノ2プロパノール(1A2P) 5質量%
トリエチレングリコールジメチルエーテル(TEGDM) 40質量%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル(BDG) 40質量%
したがって、有機溶剤は合計80質量%となる。
水 15質量%
(実施例17)
実施例17のサンプル洗浄液を以下の組成で調製した。
1アミノ2プロパノール(1A2P) 5質量%
トリエチレングリコールジメチルエーテル(TEGDM) 20質量%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル(BDG) 60質量%
したがって、有機溶剤は合計80質量%となる。
水 15質量%
(比較例1)
比較例1のサンプル洗浄液を以下の組成で調製した。
水酸化ナトリウム 3質量%
水 97質量%
(比較例2)
比較例2のサンプル洗浄液を以下の組成で調製した。
1アミノ2プロパノール(1A2P) 65質量%
ジエチレングリコールモノブチルエーテル(BDG) 20質量%
水 15質量%
(比較例3)
比較例3のサンプル洗浄液を以下の組成で調製した。
1アミノ2プロパノール(1A2P) 1質量%
トリエチレングリコールジメチルエーテル(TEGDM) 34質量%
水 65質量%
表1、表2および表3に各サンプル洗浄液の組成とその結果を示す。また、表4には比較例のサンプル洗浄液の組成とその結果を示す。なお、表中「NaOH」は水酸化ナトリウム、「γBL」はγブチロラクトン、「1M2P」は1メトキシ2プロパノール、「EG」はエチレングリコール、「TEGDM」はトリエチレングリコールジメチルエーテル、「NMP」はN-メチルピロリドン、「BDG」はジエチレングリコールモノブチルエーテル、「DMF」はジメチルホルムアミド、「EOH」はエタノール、「AC」はアセトン、「DI」は脱イオン水、「1A2P」は1アミノ2プロパノールをそれぞれ表す。
Figure 0007165878000003
Figure 0007165878000004
Figure 0007165878000005
Figure 0007165878000006
表1、表2および表3を参照して、実施例11の場合を除いて、各被洗浄物であるノズル部品は、付着しているスカムの量は全く同じではないが、ほぼ同じだけの量が付着しているものを選んだ。実施例11は特にスカムの付着が多いノズルを被洗浄物として選んだ。溶解量(g)は、洗浄前のノズル重量(g)から洗浄後のノズル重量(g)を引いた値である。アルカリ溶液としては3質量%の水酸化ナトリウム、または10質量%の1アミノ2プロパノールを使用し、各サンプル洗浄液は有機溶剤の種類を変更している。
表1および表2の実施例1乃至8はアルカリ溶液が水酸化ナトリウムの場合である。この中で二重丸「◎」評価となっているジメチルホルムアミド(DMF)、エタノール(EOH)、γブチロラクトン(γBL)を用いた場合は、いずれも洗浄後のノズル部品に、スカムの残留箇所は目視では認められなかった。
表2を参照して、実施例9乃至11は、アルカリ溶液として1級アミンである1アミノ2プロパノール(1A2P)を用いた例である。このように、アルカリ溶液としてアミン類も好適に利用することができる。また、実施例9乃至11の溶解量の結果から有機溶剤の割合が増えると、スカムの溶解量も多くなった。また、実施例11は、スカムの付着が特に多いノズルを洗浄したものである。溶解量も他のサンプルより多かったが、非常にきれいにスカムを溶解除去することができた。
なお、1メトキシ2プロパノール(1M2P)、エチレングリコール(EG)、N-メチルピロリドン(NMP)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(BDG)、アセトン(AC)、γブチロラクトン(γBL)10質量%にアルカリ溶液として1アミノ2プロパノール(1A2P)を用いたものは、評価は丸「○」評価であったが、二重丸「◎」評価と比較し、若干の溶け残り(未除去)のスカムが表面に認められた。なお、いずれの実施例サンプル洗浄液とも、洗浄後の洗浄液中に、固形のスカムは認められなかった。したがって、これらの洗浄液を用いた洗浄を行うことで、現像装置中の配管中で、剥離したスカムが固体となって、詰まるといった不具合は生じない。
表3及び表4を参照する。実施例12はジエチレングリコールモノブチルエーテル(BDG)を30質量%、1アミノ2プロパノール(1A2P)を55質量%としたサンプルである。実施例4のジエチレングリコールモノブチルエーテル(BDG)を増量したが、アルカリの成分も変わっており、溶解量はほとんど変わらなかった。実施例12と比較例2から、有機溶剤の下限%は30質量%と言える。
実施例13および14はトリエチレングリコールジメチルエーテル(TEDGM)の場合の結果である。実施例13は39質量%であり、実施例14は80質量%と多い。
実施例13と比較例3からは、実施例1から実施例10と異なり、水の上限が60%、pHの調整にはアルカリとしての1A2Pは必要で、その下限%が1%と言える。実施例14と有機溶剤γBLで80質量%の実施例11との比較では、TEDGMがγBLより溶解量に有効と言える。
実施例15から実施例17は、有機溶剤として、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(BDG)と、トリエチレングリコールジメチルエーテル(TEDGM)を混在させた場合のサンプルである。これら2つの有機溶剤を混在させると、TEDGMの量の減少と共に溶解量も減少した。しかし、実施例16と実施例17ではほとんど同じであった。この結果からは、TEDGMがBDGより溶解量に有効と言える。
この結果より、有機溶剤を30質量%以上80質量%以下であり、水を15質量%以上60質量%以下であり、1アミノ2プロパノール(1A2P)を1質量%以上55質量%以下含み、有機溶剤はトリエチレングリコールジメチルエーテルおよびジエチレングリコールモノブチルエーテルの少なくとも1つを含む洗浄液は好適と言える。なお、有機溶剤、水、1アミノ2プロパノール(1A2P)は、各成分が上記の範囲内であって、全量で100質量%になるように調合される。
また、いずれの実施例サンプル洗浄液も洗浄中に発泡することはなかった。したがって、洗浄を繰り返しても発泡する場合と比較して減少を抑制することができる。結果、洗浄液のリサイクル性は高い。
また、本発明に係る洗浄液は、複数の工程を経ることなく、スカムを溶解除去することができる。したがって、洗浄工程を容易に実施することができる。
本発明に係る洗浄液は、プリント基板製造工程における現像工程中で発生するスカムを溶解除去するのに好適に利用することができる。

Claims (4)

  1. プリント基板製造工程における現像工程中で発生するスカムを溶解除去する洗浄液であって、
    70 質量%以上90質量%以下の有機溶剤と、
    アミン類 と、
    水で構成される洗浄液
  2. 前記有機溶剤は、
    水溶性一価アルコール、
    水溶性二価アルコール、
    水溶性三価アルコール、
    水溶性グリコールエーテル、
    γブチロラクトン、テトラヒドロフラン、
    水溶性ケトンから選ばれる少なくとも一種類以上である請求項1に記載された洗浄液。
  3. 前記スカムは、2,2’-ビス(2-クロロフェニル)-4,4’,5,5’-テトラフェニル-1,2’-ビイミダゾールを最大成分とする請求項1または2の何れか一の請求項に記載された洗浄液。
  4. 請求項1乃至のいずれか一の洗浄液を、プリント基板製造工程における現像工程中で発生するスカムが付着した被洗浄物に接触させる工程と、
    前記工程を一定時間維持する工程を有する洗浄方法。
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