JP2007114519A - ホトレジスト用剥離液 - Google Patents

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明 熊澤
Takuya Ohashi
卓矢 大橋
Takayuki Haraguchi
高之 原口
Shigeru Yokoi
滋 横井
Kazumasa Wakiya
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
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Abstract

【課題】金属配線の防食性、ホトレジストの剥離性に優れ、さらには使用済みの剥離液を高率で回収・再生し、循環使用(リサイクル)することができるホトレジスト用剥離液を提供する。
【解決手段】(a)多価アルコール(例えば、プロピレングリコール等)を2〜20質量%、(b)アルカノールアミン(例えば、モノイソプロパノールアミン等)を5〜20質量%、(c)水を5〜60質量%、および(d)グリコールエーテル(例えば、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等)を20〜90質量%含有し、さらに所望により(e)防食剤を含有するホトレジスト用剥離液。
【選択図】なし

Description

本発明はホトレジスト用剥離液に関し、特には、ホトレジスト膜の剥離性、金属配線基板に対する防食性に優れ、さらに使用後の廃液を回収し高率で再生使用が可能なホトレジスト用剥離液に関する。本発明はICやLSI等の半導体素子あるいは液晶パネル素子の製造に好適に適用される。
ICやLSI等の半導体素子や液晶パネル素子は、基板上にCVD蒸着等により形成された導電性金属膜や絶縁膜上にホトレジストを均一に塗布し、これを選択的に露光、現像処理をしてホトレジストパターンを形成し、このパターンをマスクとして上記導電性金属膜や絶縁膜を選択的にエッチングし、微細回路を形成した後、不要のホトレジスト層をホトレジスト用剥離液で除去して製造される。
ここで上記CVD蒸着された導電性金属膜の材料としては、アルミニウム(Al);アルミニウム−ケイ素(Al−Si)、アルミニウム−銅(Al−Cu)、アルミニウム−ケイ素−銅(Al−Si−Cu)等のアルミニウム合金(Al合金);チタン(Ti);チタンナイトライド(TiN)、チタンタングステン(TiW)等のチタン合金(Ti合金);タンタル(Ta)、窒化タンタル(TaN)、タングステン(W)、窒化タングステン(WN)、銅(Cu)等のほか、近年、環境上の観点から、従来のクロム(Cr)の代替材料としてモリブデン(Mo)が用いられるようになってきた。また最近では、反射型液晶表示素子においては、銀−パラジウム−銅(Ag−Pd−Cu。APCとも記す)からなる金属も使用されている。
かかる不要のホトレジスト層除去に用いられるホトレジスト用剥離液として、従来、ジエチルヒドロキシルアミン、ヒドロキシルアミン等のヒドロキシルアミン類を剥離性成分として含み、ここにさらに水、溶剤、防食剤等を添加した含水系ホトレジスト用剥離液が知られている(例えば特許文献1〜2)。しかしながら、これら文献に記載の含水系ホトレジスト剥離液では、基本的に剥離液自体がコスト高となることが避けられず、また、これら従来の剥離液はいずれも循環再生使用(リサイクル使用)することができなかった。さらに、近年の多種多様な金属配線に対する腐食防止性能も基本特性として求められている。
特開平6−266119号公報 特開平9−152721号公報
本発明は、特に、金属配線の防食性、ホトレジストの剥離性に優れ、さらには使用後の廃液を回収し高率で再生使用が可能なホトレジスト用剥離液を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は、(a)多価アルコールを2〜20質量%、(b)アルカノールアミンを5〜20質量%、(c)水を5〜60質量%、および(d)グリコールエーテルを20〜90質量%含有するホトレジスト用剥離液を提供する。
また本発明は、さらに(e)防食剤を含有する、上記ホトレジスト用剥離液を提供する。
また本発明は、(c)成分の配合量を5〜30質量%、(d)成分の配合量を60〜90質量%とした上記ホトレジスト用剥離液を接触させて、ホトレジストを除去し、該除去されたホトレジストに由来する成分が溶解残留する使用済みホトレジスト用剥離液を回収してなる回収液を提供する。
また本発明は、上記回収液を蒸留分別して(d)成分からなる分留液を採取し、該分留液に(a)成分、(b)成分、(c)成分、さらには必要により(e)成分を添加して調製してなる、循環使用のためのホトレジスト用剥離液を提供する。
本発明によれば、特に、金属配線の防食性、ホトレジストの剥離性に優れ、さらには使用後の廃液の再生回収率が高いホトレジスト用剥離液が提供される。
以下に、本発明のホトレジスト用剥離液について詳述する。
(a)成分の多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール等が挙げられる。中でも腐食防止の点からプロレグリコールが特に好ましい。(a)成分は1種または2種以上を用いることができる。
(a)成分の配合量は、本発明剥離液中、下限値が2質量%以上である。また配合量上限値は20質量%以下であり、好ましくは10質量%以下である。(a)成分の配合量が2質量%未満では各種金属への腐食を生じやすくなり、一方、20質量%超ではホトレジスト剥離性能が低下し、好ましくない。
(b)成分のアルカノールアミンとしては、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−(2−アミノエトキシ)エタノール〔=ジグリコールアミン〕、N,N−ジメチルエタールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−ブチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン等が挙げられる。中でもモノエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、2−(2−アミノエトキシ)エタノール〔=ジグリコールアミン〕、N−メチルエタノールアミン等が好ましく、特にはAl防食性の点からモノイソプロパノールアミンが好ましい。
(b)成分の配合量は、本発明剥離液中、下限値が5質量%以上である。また配合量上限値は20質量%以下である。(b)成分の配合量が5質量%未満ではホトレジスト剥離性能が低下し、一方、20質量%超ではAl以外の金属(例えばモリブデン等)へのダメージが発生し、好ましくない。
(c)成分は水である。(c)成分の配合量は、本発明剥離液中、下限値が5質量%以上であり、好ましくは10質量%以上である。また配合量上限値は60質量%以下であり、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下である。(c)成分が5質量%未満ではホトレジスト剥離性能が低下し、一方、60質量%超ではAl配線の腐食が発生する。
なお、使用後の本発明剥離液を回収して、効率よく再生してリサイクル液とする観点からみると、(c)成分の配合量の上限は30質量%以下とするのが好ましい。
(d)成分のグリコールエーテルとしては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールや、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(=ブジルジグリコール)などのジエチレングリコールモノアルキルエーテル(アルキルは炭素原子数1〜6の低級アルキル)等が挙げられるが、これら例示に限定されるものでない。中でも、ジエチレングリコールモノブチルエーテルが高防食能、安価であるなどの点から好ましく用いられる。(d)成分は1種または2種以上を用いることができる。
(d)成分の配合量は、本発明剥離液中、下限値が20質量%以上であり、好ましくは40質量%以上、より好ましくは60質量%以上である。また配合量上限値は90質量%以下であり、好ましくは80質量%以下である。(d)成分が20質量%未満ではAl配線の腐食が発生しやすく、一方、90質量%超では剥離性能が低下し、好ましくない。
なお、本発明剥離液を使用後、回収して、高率で再生してリサイクル液として調製し、再使用するには、この(d)成分を分留精製して採取し、これを再生用として用いることから、(d)成分の配合量は少なくとも60質量%以上配合するのが好ましい。
本発明では、(a)〜(d)成分を上述した配合割合とすることにより、ホトレジスト剥離性、金属配線(特にはAl配線)に対する防食性に優れ、さらに、(c)成分の配合量上限を30質量%以下とし、(d)成分の配合量下限を60質量%以上とすることで、使用済み剥離液を効率よく回収し再生することができる。
本発明のホトレジスト用剥離液は、実質的に上記(a)〜(d)成分からなり(e)成分を配合しない系であっても、金属配線(特にはAl系配線)の防食性に優れるとともにホトレジスト剥離性にも優れ、さらには、使用済み剥離液を効率よく再生することができるという優れた効果を奏する。
ただし、反射型液晶表示素子の製造において、反射板構成材料としてAg−Pd−Cu(APC)からなる金属材料を用いた場合、さらに(e)防食剤を配合するのが好ましい。このような防食剤としては、ベンゾトリアゾール系防食剤、含硫黄系防食剤、糖系防食剤等が好適例として挙げられる。
上記ベンゾトリアゾール系防食剤としては、下記一般式(I)
Figure 2007114519
〔式中、R1、R2は、それぞれ独立に水素原子、置換若しくは非置換の炭素原子数1〜10の炭化水素基、カルボキシル基、アミノ基、水酸基、シアノ基、ホルミル基、スルホニルアルキル基、またはスルホ基を示し;Qは水素原子、水酸基、置換若しくは非置換の炭素原子数1〜10の炭化水素基(ただし、その構造中にアミド結合、エステル結合を有していてもよい)、アリール基、または下記式(II)
Figure 2007114519
(式(II)中、R3は炭素原子数1〜6のアルキル基を示し;R4、R5は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、または炭素原子数1〜6のヒドロキシアルキル基若しくはアルコキシアルキル基を示す)で表される基を示す〕
で表されるベンゾトリアゾール系化合物が挙げられる。
本発明において、上記基Q、R1、R2の各定義中、炭化水素基としては、芳香族炭化水素基または脂肪族炭化水素基のいずれでもよく、また飽和、不飽和結合を有していてもよく、さらに直鎖、分岐鎖のいずれでもよい。置換炭化水素基としては、例えばヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基等が例示される。
また、純Cu配線が形成された基板の場合、上記一般式(I)中、Qとしては特に上記式(II)で表される基のものが好ましい。中でも式(II)中、R4、R5として、それぞれ独立に、炭素原子数1〜6のヒドロキシアルキル基若しくはアルコキシアルキル基を選択するのが好ましい。
また上記一般式(I)中、Qとして、水溶性の基を示すものも好ましく用いられる。具体的には水素原子、炭素原子数1〜3のアルキル基(すなわち、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基)、炭素原子数1〜3のヒドロキシアルキル基、水酸基等が、無機材料層(例えば、ポリシリコン膜、アモルファスシリコン膜、等)を基板上に有する場合、その防食性の点で好ましい。
このようなベンゾトリアゾール系防食剤としては、具体的には、例えばベンゾトリアゾール、5,6−ジメチルベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、1−メチルベンゾトリアゾール、1−アミノベンゾトリアゾール、1−フェニルベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシメチルベンゾトリアゾール、1−ベンゾトリアゾールカルボン酸メチル、5−ベンゾトリアゾールカルボン酸、1−メトキシ−ベンゾトリアゾール、1−(2,2−ジヒドロキシエチル)−ベンゾトリアゾール、1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)ベンゾトリアゾール、あるいは「IRGAMET」シリーズとしてチバ・スペシャリティー・ケミカルズより市販されている、2,2’−{[(4−メチル−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)メチル]イミノ}ビスエタノール、2,2’−{[(5−メチル−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)メチル]イミノ}ビスエタノール、2,2’−{[(4−メチル−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)メチル]イミノ}ビスエタン、または2,2’−{[(4−メチル−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)メチル]イミノ}ビスプロパン等を挙げることができる。これらの中でも、1−(2,3−ジヒドロキシプロピル)−ベンゾトリアゾール、2,2’−{[(4−メチル−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)メチル]イミノ}ビスエタノール、2,2’−{[(5−メチル−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)メチル]イミノ}ビスエタノール等が好ましく用いられる。ベンゾトリアゾール系防食剤は1種または2種以上を用いることができる。
含硫黄系防食剤としてはジチオジグリセロール[S(CH2CH(OH)CH2(OH))2]、ビス(2,3−ジヒドロキシプロピルチオ)エチレン[CH2CH2(SCH2CH(OH)CH2(OH))2]、3−(2,3−ジヒドロキシプロピルチオ)−2−メチル−プロピルスルホン酸ナトリウム[CH2(OH)CH(OH)CH2SCH2CH(CH3)CH2SO3Na]、1−チオグリセロール[HSCH2CH(OH)CH2(OH)]、3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸ナトリウム[HSCH2CH2CH2SO3Na]、2−メルカプトエタノール[HSCH2CH2(OH)]、チオグリコール酸[HSCH2CO2H]、および3−メルカプト−1−プロパノール[HSCH2CH2CH2OH]等が挙げられる。これらの中でも、1−チオグリセロール、チオグリコール酸等が好ましく用いられる。含硫黄系防食剤は1種または2種以上を用いることができる。
糖系防食剤としては、炭素原子数3〜6のグリセリンアルデヒド、トレオース、エリトロース、アラビノース、キシロース、リボース、リブロース、キシルロース、グルコース、マンノース、ガラクトース、タガトース、アロース、アルトロース、グロース、イドース、タロース、ソルボース、プシコース、果糖等が挙げられ、中でもグルコースが好ましい。糖系防食剤は1種または2種以上を用いることができる。
(e)成分としてベンゾトリアゾール系防食剤、含硫黄系防食剤を配合する場合、配合量上限を5質量%以下として配合するのが好ましく、また、糖系防食剤を配合する場合、配合量上限を20質量%以下として配合するのが好ましい。
本発明のホトレジスト剥離液は、ネガ型およびポジ型ホトレジストを含めてアルカリ水溶液で現像可能なホトレジストに有利に使用できる。このようなホトレジストとしては、(i)ナフトキノンジアジド化合物とノボラック樹脂を含有するポジ型ホトレジスト、(ii)露光により酸を発生する化合物、酸により分解しアルカリ水溶液に対する溶解性が増大する化合物およびアルカリ可溶性樹脂を含有するポジ型ホトレジスト、(iii)露光により酸を発生する化合物、酸により分解しアルカリ水溶液に対する溶解性が増大する基を有するアルカリ可溶性樹脂を含有するポジ型ホトレジスト、および(iv)光により酸あるいはラジカルを発生する化合物、架橋剤およびアルカリ可溶性樹脂を含有するネガ型ホトレジスト等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明のホトレジスト用剥離液の使用態様としては、例えば、ホトリソグラフィ法により得られたホトレジストパターンを形成し、これをマスクとして導電性金属膜や絶縁膜を選択的にエッチングし、微細回路を形成した後、ホトレジストパターンを剥離する。ただしこれに限定されるものでない。
このようなエッチング工程後のホトレジスト膜を剥離する場合の具体例として、
(I)基板上にホトレジスト層を設ける工程、
(II)該ホトレジスト層を選択的に露光する工程、
(III)露光後のホトレジスト層を現像してホトレジストパターンを設ける工程、
(IV)該ホトレジストパターンをマスクとして該基板をエッチングする工程、および
(V)エッチング工程後のホトレジストパターンを、上記本発明のホトレジスト用剥離液を用いて基板より剥離する工程
を含むホトレジスト剥離方法が挙げられる。
上記金属配線としては、アルミニウム(Al);アルミニウム−ケイ素(Al−Si)、アルミニウム−ケイ素−銅(Al−Si−Cu)等のアルミニウム合金(Al合金);純チタン(Ti);チタンナイトライド(TiN)、チタンタングステン(TiW)等のチタン合金(Ti合金);モリブデン(Mo);銅(Cu);銀−パラジウム−銅(Ag−Pd−Cu。APC)等が挙げられるが、これらに限定されるものでない。
ホトレジスト層の形成、露光、現像、およびエッチング処理は、いずれも慣用的な手段であり、特に限定されない。
なお、上記(III)の現像工程、(V)または(VI)の剥離工程の後、慣用的に施されている純水や低級アルコール等を用いたリンス処理および乾燥処理を施してもよい。
剥離処理は通常、浸漬法、シャワー法等により施される。剥離時間は、剥離される十分な時間であればよく、特に限定されるものではないが、通常、1〜20分間程度である。
ホトレジスト剥離後の使用済み剥離液を回収して再生液として再使用するには、除去したホトレジスト成分が溶解・残留する使用済み剥離液を、回収液槽へ送り、再生使用のための回収液とする。
回収液槽に送られた使用済み剥離液(回収液)中には、ホトレジスト材料(樹脂等)や有機溶剤が残留する。この回収液を蒸留により分別することで、(d)成分を含む分留液を採取する。本発明では特に、使用前剥離液中の各成分の配合量中、(c)成分配合量を30質量%以下とし、(d)成分を60質量%以上とすることで、該分留液を再生洗浄液として、簡易、安全、かつ安定に、高効率で再利用に供することができる。
このようにして採取された(d)成分を含む分留液に、(a)成分、(b)成分、(c)成分を添加し、必要に応じてさらに(e)成分を添加し、リサイクル剥離液を調製して、第1回目剥離と同様の液の作用動態で、ホトレジスト剥離性能、防食性能を損なうことなく、ホトレジスト剥離に再使用することができる。
本願発明によれば、循環使用を重ねても、常に同じ動態を示すホトレジスト用剥離液で極めて高率の回収率で資源再使用することができ、しかも従来のように使用済み剥離液を廃液とすることなく、リサイクル液として回収率を40〜50%、あるいはそれ以上に高めることができ、しかもホトレジスト除去能、パターンプロフィル形成能をなんら低下させることがない。
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。なお、配合量は特記しない限り質量%である。
(実施例1〜5、比較例1〜6)
[ホトレジストの剥離性]
シリコン基板上に、ナフトキノンジアジド化合物とノボラック樹脂を含むポジ型ホトレジストであるTFR−H(東京応化工業(株)製)をスピンナーで塗布し、110℃にて90秒間プリベークを施し、膜厚1.5μmのホトレジスト層を形成した。このホトレジスト層を露光装置((株)ニコン製)を用いてマスクパターンを介して露光し、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液にて現像し、ホトレジストパターンを形成した。この基板に対してウェットエッチング処理を行った。
次に、上記の条件で形成したホトレジストパターンを有する基板を、下記表1に示すホトレジスト用剥離液(50℃)に3分間浸漬し、ホトレジストの剥離性能を下記評価基準により評価した。結果を表1に示す。
(評価)
○: 剥離残りがなかった
△: やや剥離残りがあった
×: 剥離残りがあった
[金属防食性]
〔Al防食性、APC防食性(1)〕
シリコンウェーハ上にAl層(300nm)、Ag−Pd−Cu(APC)層(300nm)をそれぞれ形成した基板を、下記表1に示すホトレジスト用剥離液(50℃)に20分間浸漬処理し、シート抵抗値を測定し、その結果からAl層、APC層の膜減り量(エッチング量)を求め、Al層、APC層に対する防食性を、下記評価基準により評価した。なお、シート抵抗値の測定は、VR−70(国際電気(株)製)を用いて測定した。
〔APC防食性(2)〕
循環利用を見越した強制試験として、上記ホトレジストの剥離性評価試験で剥離処理に供した各使用済み剥離液(回収液)を用いてAPC防食性試験を行った。すなわち、シリコンウェーハ上にAPC層(300nm)を形成した基板を、上記各使用済み剥離液(回収液。50℃)に20分間浸漬処理し、上記と同様にしてシート抵抗値を測定し、APC層に対する防食性を評価した。結果を表1に示す。
(評価)
○: 腐食なし
△: やや腐食
×: 腐食あり
Figure 2007114519
表1の結果から明らかなように、(a)〜(d)成分からなる系の本発明剥離液では、ホトレジスト剥離性、金属防食性(Al、APC)に優れることが確認された。また、上記(a)〜(d)成分にさらに(e)成分を配合した系の本発明剥離液では、1回剥離処理に供した回収液による防食性試験においてもなお優れた防食性を維持することが確認された。
(実施例6、比較例7)
[回収液の再生率]
下記表2に示すホトレジスト用剥離液(剥離液X、Y)を用いた。なお表中に示す各符号は、上記表1中で用いた符号と同じ意味を示す。
Figure 2007114519
剥離液X、Yをそれぞれ蒸留装置内に入れ、徐々に減圧と同時に加熱し、分別蒸留した。
分留の結果、剥離液Xでは、構成成分のうち主成分であるBDGについては、純度99質量%以上、水分0.1質量%以下であれば、回収率50%若しくはそれ以上の高率でリサイクル可能であることがわかった。
一方、剥離液Yについても同じ処理を行ったが、回収率が50%を下回り、留分を実際に再生使用に供することが難しいことがわかった。

Claims (10)

  1. (a)多価アルコールを2〜20質量%、(b)アルカノールアミンを5〜20質量%、(c)水を5〜60質量%、および(d)グリコールエーテルを20〜90質量%含有するホトレジスト用剥離液。
  2. (a)成分がプロピレングリコールである、請求項1記載のホトレジスト用剥離液。
  3. (b)成分がモノエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、N−メチルエタノールアミンの中から選ばれる少なくとも1種である、請求項1または2記載のホトレジスト用剥離液。
  4. (b)成分がモノイソプロパノールアミンである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のホトレジスト用剥離液。
  5. (d)成分がジエチレングリコールモノブチルエーテルである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のホトレジスト用剥離液。
  6. さらに(e)防食剤を含有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のホトレジスト用剥離液。
  7. (e)成分が含硫黄系防食剤、ベンゾトリアゾール系防食剤、および糖系防食剤の中から選ばれる少なくとも1種である、請求項6記載のホトレジスト用剥離液。
  8. (c)成分の配合量が5〜30質量%であり、および(d)成分の配合量が60〜90質量%である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のホトレジスト用剥離液。
  9. 基板上に形成されたホトレジストに請求項8記載のホトレジスト用剥離液を接触させて、ホトレジストを除去し、該除去されたホトレジストに由来する成分が溶解残留する使用済みホトレジスト用剥離液を回収してなる回収液。
  10. 請求項9記載の回収液を蒸留分別して(d)成分からなる分留液を採取し、該分留液に(a)成分、(b)成分、(c)成分、さらには必要により(e)成分を添加して調製してなる、循環使用のためのホトレジスト用剥離液。
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