JP7164838B2 - 移植機 - Google Patents

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Description

本発明は、玉葱やレタス等の野菜苗や種芋等の移植物を圃場に植え付ける移植機に関するものである。
従来、走行車体の機体後側に、苗植付装置及び苗供給装置を配設し、機体に乗車した作業者が後方を向いて着座した状態で、苗供給装置に苗を投入することで、苗供給装置から苗植付装置に供給された苗が苗植付装置により圃場に植え付けられるよう構成された移植機が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、これを改良して、苗供給装置を機体前側に配設することで、作業者が前方を向いて着座可能としたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
このような作業者が前方を向いて着座するタイプの移植機によれば、障害物との接触を回避するための前方確認の手間が、後方を向いて着座した場合と比べ軽減されるため、苗の投入ミスなどを防止することができるメリットがある。
特開2014-166155号公報 特開2018-161106号公報
しかしながら、このような作業者が前方を向いて着座するタイプの移植機は、エンジンやミッションケース、油圧バルブ等の機構が機体後側に集中して配置され、さらに、作業者が機体後側に着座するよう構成されているため、機体の重心が後方に偏り、機体前側が浮きやすい構造となっている。その結果、機体前側が浮くことで、苗が傾斜して植え付けられて、植付深さが浅くなるおそれがあった。
そこで、本発明は、機体前側の浮き上がりを防止し、安定して苗を植え付けることができる移植機を提供することを目的とするものである。
本発明のかかる目的は、圃場を走行する走行車体と、圃場に苗を植え付ける苗植付装置と、前記苗植付装置に苗を供給する苗供給装置とを備える移植機であって、前記走行車体上に作業者が前向きで着座可能な作業座席を備え、前記作業座席の前方に前記苗供給装置が配設され、前記苗供給装置の下方に前記苗植付装置が配設され、前記作業座席の略鉛直方向に、走行伝動ケースに走行動力を伝達する伝動軸の軸線が位置することを特徴とする移植機によって達成される。
本発明によれば、前記作業座席の略鉛直方向に、走行伝動ケースに走行動力を伝達する伝動軸の軸線が位置するため、伝動軸周辺の強度の強い機構で作業者の荷重を受けることができ、さらに、作業座席の前方に苗供給装置が配設され、苗供給装置の下方に苗植付装置が配設されたことによって、植付作業時において機体の重心が安定する。その結果、機体前側の浮き上がりを防止し、安定して苗を植え付けることができる。加えて、機体の耐久性も向上する。
本発明のさらに好ましい形態においては、前記走行車体は、前記走行伝動ケースと車軸で連結されて走行動力の伝達を受けて回転駆動し、機体後側に配設された後輪と、機体前側に配設された従動輪である前輪を備え、
前記走行伝動ケースは、後端が上下に回動可能に構成されるとともに、
前記前輪は、前記走行伝動ケースの上下の回動と連動して上下に回動するように設けられた前輪取付ステーに取り付けられ、さらに、少なくとも一部が前記苗植付装置よりも機体前側に位置することを特徴とする。
本発明のこの好ましい形態によれば、前輪の少なくとも一部が前記苗植付装置よりも機体前側に位置することにより、走行車体の横ずれが生じにくい箇所で苗を植え付けることができるため、植付精度が向上する。これにより、畝上の苗の植付位置を精度よく直線状に揃えることができる。加えて、前輪が、走行伝動ケースの上下の回動と連動して上下に回動する構成により、走行車体が畝に対して前後傾斜しにくくなるため、植付深さや植付姿勢を安定させることができる。
本発明のさらに好ましい態様においては、前記移植機は、圃場を覆土鎮圧する鎮圧装置を備え、前記苗植付装置は、苗を植え付ける植付具と、前記植付具を昇降する昇降リンクと、前記昇降リンクを上下に回動する植付伝動ケースとを備え、前記植付伝動ケースは、前記昇降リンクを上下回動させる昇降カムを備え、前記鎮圧装置は、前記昇降リンクを左右から挟むようにして配設された左右一対の鎮圧輪を備え、前記植付伝動ケースの上部に乗降ステップが設けられたことを特徴とする。
この本発明のさらに好ましい態様によれば、昇降カムで昇降リンクを上下回動することで、昇降リンクの回動支点が植付具に対し機体後側であっても、植付具を前後に振りながら移動させることができ、苗の受け取りから、植え付けに適した植付軌跡を実現できる。加えて、前記昇降リンクを左右から挟むようにして左右一対の鎮圧輪を配設したことにより、昇降リンクの下方回動時に、鎮圧輪が干渉することを防止できる。また、植付伝動ケースを植付具よりも機体後側寄りに配置できるため、機体前側に過度に重量が集中することを防止できる。加えて、乗降ステップを走行伝動ケース上部に設けたことにより、ステップに負荷がかかっても、機体が破損しにくく、乗降時の作業者の姿勢を安定させ、安全性を向上できる。
本発明のさらに好ましい態様においては、前記前輪取付ステーを上下に回動させる前輪高さ調節シリンダと、前記前輪高さ調節シリンダを制御する油圧バルブと、前記走行伝動ケースに走行動力を伝達するミッションケースを備え、前記ミッションケースは、前記走行伝動ケースの前記伝動軸よりも機体後方に配設され、前記昇降シリンダは、前記ミッションケースの側方に沿うように配設され、前記走行伝動ケースの後部に前記後輪の車軸が配設され、前記エンジンは、前記後輪の車軸よりも機体後方に配設されたことを特徴とする。
本発明のさらに好ましい態様によれば、ミッションケース、油圧バルブ、エンジンを機体後側寄りに配設したことで、機体前側の苗供給装置や苗植付装置に対抗して前後の機体バランスを安定させることができる。これにより、さらに良好に機体の前後傾斜を防止して、苗の植付姿勢を安定させることができる。加えて、前記昇降シリンダは、前記ミッションケースの側方に沿うように配設されたことで、側方以外に前記昇降シリンダを配置するスペースを設けた場合と比べ、上下方向の機体のサイズを抑えることができ、機体をコンパクトに構成できる。
本発明のさらに好ましい態様においては、前記乗降ステップは、階段状に配設され、
さらに、前記走行伝動ケースに対する取付角度を調節可能に構成されている。
本発明のこのさらに好ましい実施態様によれば、走行伝動ケースの回動角度に関わらず、作業者が乗降し易い乗降ステップの取付角度を実現できる。これにより、作業能率が向上し、安全性も向上する。
本発明のさらに好ましい態様においては、前前記走行車体の左右両側には、それぞれ、移植物を載置可能な載置台が設けられ、
前記載置台は、苗枠フレームと、苗枠フレームを機体と連結する左右の苗枠ステーを備え、前記左右の苗枠ステーの下端は、前輪回動軸の近傍に取り付けられる。
本発明のこのさらに好ましい態様によれば、前輪回動軸の近傍の強度の高い部分で、移植物の荷重を受けることができ、移植機の耐久性が向上する。加えて、作業座席に近い位置に載置台を配置できるため、作業能率が向上する。また、潅水タンクを作業座席よりも機体後方に配設したことにより、機体後側上部の重量物により、旋回時の前後バランスの変化が抑えられる。
本発明によれば、機体前側の浮き上がりを防止し、安定して苗を植え付けることができる移植機を提供することができる。
図1は、本発明の好ましい実施形態にかかる移植機の略左側面図である。 図2は、図1の移植機の略平面図である。 図3は、図1の移植機の略正面図である。 図4は、図1の移植機の後輪伝動軸の要部縦断面図である。 図5は、図1の移植機の走行車体前部の要部左側面図である。
以下、添付図面に基づいて、本発明の好ましい実施の形態につき、詳細に説明を加える。
図1は、本発明の好ましい実施形態にかかる移植機の略左側面図であり、図2は、その略平面図であり、図3は、略正面図である。なお、以下の説明において、移植機1の前進方向Fを前方とし、前方を向いて、右側を右方とし、左側を左方という。
<1.全体構成>
移植機1は、基本構成として、圃場を走行する走行車体Aと、圃場に苗を植え付ける苗植付装置Bと、苗植付装置に苗を落下供給する苗供給装置Dと、圃場を覆土鎮圧する鎮圧装置Mとを備えている。各構成について以下に説明する。
<2.走行車体>
走行車体Aは、車体の骨格をなすフレーム部a1に、従動輪である前輪a2,a2と、駆動輪である後輪a3,a3が配設されて走行可能に構成されている。
フレーム部a1は、車体の底部を構成する下部フレームa4と、下部フレームa4の左右に立設された側部フレームa5と、下部フレームa4から上方に車体後部へと延びる上部フレームa6を備えて構成されている。
前輪a2,a2は、左右それぞれ、前輪取付ステーa8,a8の前端に転動自在に取り付けられており、従動輪となっている。この前輪取付ステーa8,a8は、下部フレームa4前部側方から突出するように設けられた前輪取付軸a7,a7に後端が連結されている。ここで、下部フレームa4の左右側方には、それぞれ、車体に対する前輪a2,a2の高さ位置を調節するための前輪高さ調節シリンダa9,a9が設けられている。
この前輪高さ調節シリンダa9,a9は、車体の前後方向に伸縮可能な複動式の油圧シリンダであり、この前輪高さ調節シリンダa9,a9が伸縮すると、リンク機構a10,a10を介して前輪取付軸a7,a7が回動し、これに応じて前輪取付ステーa8,a8の前端側が回動して、前輪a2,a2の高さ位置の調節が可能となっている。その結果、走行車体A前部の車高(圃場面からの高さ)の調節が可能となっている。なお、前輪a2,a2は、適応畝高さ以上に上昇可能となっており、前輪a2,a2の上昇により、操縦ハンドルa26の押し下げのアシストを行い、移植機1の旋回がし易いよう構成されている。
後輪a3,a3は、左右の走行伝動ケースa11,a11と車軸で連結されている。この左右の走行伝動ケースa11,a11は、エンジンEの前方に配設されたミッションケースa12から動力の伝達を受けて、これをチェーン伝動により後輪a3,a3に伝達して回転させる。
ミッションケースa12は、スライド機構を有する左右の後輪伝動軸a13,a13を介し、エンジンEの動力を左右の走行伝動ケースa11,a11にそれぞれ伝達する。
後輪伝動軸a13のスライド機構は、要部縦断面図を図4に示すように、ミッションケースa12から走行動力を伝達する六角断面穴を形成したスリーブ軸a14と、その走行動力を受けて走行伝動ケースa11側に嵌合伝動する六角断面のスライド軸a15とによって構成され、さらに、スリーブ軸a14とスライド軸a15の間に中間スリーブa16と制御ピンa17が設けられ、制御ピンa17の進退により、この中間スリーブa16とともに、スライド軸a15および走行伝動ケースa11側がスライド移動するよう構成されている。これにより、後輪a3,a3のトレッド幅を変更可能に構成されている。
また、後輪伝動軸a13,a13の基部a18,a18には、左右それぞれ、高さ調節ハンドルa19,a19の操作により、手動で前後方向に進退する手動進退ロッドa20,a20の前端が回動自在に取り付けられている。この手動進退ロッドa20,a20の進退に対応して、後輪伝動軸a13,a13の基部a18,a18を回動し、これにより、走行伝動ケースa11,a11の後端側を回動して、後輪伝動軸a13,a13に対する後輪3,3の高さ位置の調節が可能となっている。その結果、走行車体A後部の車高の調節が可能となっている。
なお、走行車体Aは、走行車体A後部の車高の調節と連動して、走行車体A前部の車高の調節を可能としてもよい。より詳細には、走行伝動ケースa11,a11の後端側を上下回動すると、リンク機構a10及び図示しないスイングアームを介して、前輪取付ステーa8,a8を連動して上下回動できるように構成してもよい。これにより、走行車体Aが、畝に対して前後傾斜しにくくなり、植付深さや植付姿勢の安定化を図ることができる。
なお、ミッションケースa12の左右側方には、それぞれ、上記の前輪高さ調節シリンダa9,a9が位置しており、さらに、ミッションケースa12上部に前輪高さ調節シリンダa9,a9の伸縮を制御する油圧バルブa21が設けられている。このように配置することにより車体がコンパクトな構成となるようにしている。
また、エンジンEは、後輪伝動軸a13,a13の後方に設けられており、これにより、エンジンEをカウンタウエイトとすることで、移植機1全体の重量バランスを安定化することができる。さらに、ミッションケースa12についても後輪伝動軸a13,a13の後方に設けられており、これにより、これらの重量物を後方に配置してハンドル荷重が重くならないように構成されている。なお、ミッションケースa12は、植付株間変速も一体構成となっている。
上部フレームa6には作業者が前方を向いて着座可能な作業座席a22が設置されており、作業座席a22の後部には、潅水タンクTの載置スペースa23が設けられている。
この作業座席a22は、後輪伝動軸a13,a13の軸線の上方に位置しており、これにより、着座した作業者の体重を、後輪伝動軸a13,a13で受けることができるため、移植機1の強度及び耐久性が向上する。さらに、作業座席a22は、側面視で前後方向における前輪a2及び後輪a3の間に位置しており、これにより、移植機1の重心が、前後方向において中心寄りとなるので、機体後部の浮き上がりが生じても植付深さの大きな変動が防止される。
また、載置スペースa23は、後輪a3の車軸の軸線の上方に位置しており、これにより、潅水タンクTの荷重を後輪a3にかけることができるため、移植機1の旋回時に、重心を安定させて旋回し易いよう構成されている。
座席a22の前方には、作業者が乗車するための乗車フロアa24が設けられている。
この乗車フロアa24は、後述する植付伝動ケースb3,b3上方に設けられており、これにより、乗車フロアa24と植付伝動ケースb3を下部フレームa4上に支持固定する部材の共通化が図られている。その結果、コンパクトな構成によって、乗車フロアa24周辺の強度向上が図られている。
また、このように、作業座席a22の略鉛直方向に、走行伝動ケースa11に走行動力を伝達する後輪伝達軸a13の軸線を位置させることで、伝動軸周辺の強度の強い機構で作業者の荷重を受けることができ、移植機1の機体の重心が安定するため、機体前側の浮き上がりを防止し、安定して苗を植え付けることができる。加えて、移植機1の機体の耐久性も向上する。
ここで、左右の走行伝動ケースa11,a11上には、それぞれ、座席a22への乗降を補助する階段状の乗降ステップa25,a25が設けられている。この乗降ステップa25,a25は、移植機1の後部からの乗降を可能とする役割を果たす。また、乗降ステップa25は、走行伝動ケースa11,a11上に設けられたことにより、後輪a3,a3のトレッド幅を広げても、ステップ位置が畝間近くとなるため乗降し易く、さらに、前輪a2,a2をリフトしても最下段のステップの高さの変化が少ないため、乗降の容易性が維持される構成となっている。
さらに、それぞれの乗降ステップa25,a25の前端側は、図示しない角度調節軸によって走行伝動ケースa11に取り付けられており、これにより、後端側を回動して取付角度を調節可能となっている。その結果、乗降ステップa25,a25を畝高さに応じて乗降に最適な角度となるように調節でき、作業者の安全性と作業能率を向上できる。
走行車体A後部には、操縦ハンドルa26が設けられており、この操縦ハンドルa26は、下部フレームa4の後端部に取り付けられている。この操縦ハンドルa26は、グリップ部a27と油圧フィンガーレバーa28を備え、この油圧フィンガーレバーa28の操作に応じて、図示しないワイヤ機構を介して操作が伝達され、これに応じて、油圧バルブa21によって前輪高さ調節シリンダa9,a9が伸縮されるよう構成されており、その結果、作業者は、移植機1を操縦しながら前輪a2,a2の高さ位置を調節可能となっている。
また、グリップ部a27の近傍には、エンジンEからの駆動力の伝動を入り切りする主クラッチ(図示省略)を入切操作するための主クラッチレバーa29が設けられている。
<3.苗植付装置>
図5は、走行車体A前部の要部左側面図である。
苗植付装置Bは、図5に示されるように、苗を植え付ける植付具b1と、植付具b1を昇降する昇降リンクb2と、昇降リンクb2を上下に回動する植付伝動ケースb3とを備える。
植付具b1,b1は、走行車体A前部の左右両側にそれぞれ配され、開閉可能な先端が尖った嘴状をなし、下部が閉じた状態で内部に苗株を保持して、植付け軌跡Lの最下端で左右に開いて畝内で苗株を植付ける一般的な構成である。
昇降リンクb2は、前端に植付具b1が取り付けられ、後端が植付伝動ケースb3と連結され、植付伝動ケースb3の駆動により回動可能に構成されている。
植付伝動ケースb3,b3は、それぞれ、下部フレームa4前部に設置され、左右位置が所定範囲で調節可能に構成され、乗車フロアa24を挿通するボルトで位置決めされて固定されている。この植付伝動ケースb3,b3は、ミッションケースa12から動力の伝達を受け、図5の吹き出しに要部右側面図を示すように、左右それぞれ、左右の植付具b1,b1を前後揺動させる揺動カムb4と、植付具b1,b1を昇降させる昇降カムb5によって、上下の昇降リンクb2,b2が接続された植付昇降アームb7,b7を作動させ、左右の植付具b1,b1を昇降させると共に前後揺動させるよう構成されている。なお、この揺動カムb4及び昇降カムb5は、植付伝動ケースb3から機体外側に突出する伝動軸b6に各々設けられ、不等円形状とするか、または偏心させて装着される。
この揺動カムb4の作用により、左右の植付具b1,b1の植付け軌跡Lに前後のふくらみを持たせることができ、昇降リンクb2のスイング支点が後方にある場合においても、好適に苗を植え付けることができる。また、昇降リンクb2は、植付具b1が前輪a2の前部近傍に位置する長さに設けられ、これにより、植付け軌跡Lの円弧が大きくなるため、揺動カムb4及び昇降カムb5によって植付け軌跡Lの制御を行い易い構成となっている。
<4.苗供給装置>
苗供給装置Dは、苗を上方から受け入れて内側に収容する複数の苗供給カップd1と、その苗供給カップd1を左右の植付具b1,b1の上方を通過するように周回移動させる移動機構d2と、苗供給装置Dを下方から支持する供給装置支持フレームd3を備える。
苗供給装置Dは、図示しない開放機構により植付具b1,b1の上方位置で苗供給カップd1の底部を開放して内側に収容した苗を落下させて植付具b1,b1に苗を供給するよう構成されている。
<5.鎮圧装置>
鎮圧装置Mは、植付具b1が持ち上げた土砂を踏み均す役割を果たし、図1に示されるように、走行車体Aの前方に配された左右方向に延びる取付バーm1と、この取付バーm1上に取り付けられたフレーム部材m2及び植付深さセンサm5と、フレーム部材m2に取り付けられた鎮圧輪m3を備えている。
取付バーm1は、前後方向に延びる取付ステーm4の前端に支持固定されており、この取付ステーm4は、後端がクランク機構を有する取付部材m6と連結されている。この取付部材m6は、下部フレームa4の前端部であって走行車体Aの左右略中央に取り付けられて固定されており、クランク機構の回動により、前端側を進退可能なクランクバーm8を備え、このクランクバーm8の前端に、取付ステーm4の後端が回動可能に連結されている。また、取付バーm1と供給装置支持フレームd3には、連結バーm7が連結されており、取付バーm1の荷重が供給装置支持フレームd3によって支持されるよう構成されている。さらに、連結バーm7の前端及び後端はそれぞれ回動自在に取り付けられており、これにより、連結バーm7、取付ステーm4、クランクバーm8をリンクとする4節リンク機構が形成されている。その結果、取付部材m6のクランク機構が回動すると、取付バーm1が首振り動作し、上下の位置変更が可能となっている。なお、クランク機構の回動は、エンジンEの動力の伝達を受けるものとしても、手動によるものとしてもよい。
フレーム部材m2は、図2に示されるように、移植機1の左右両側にそれぞれ、左右の昇降リンクb2,b2をそれぞれ挟むようにして、2本の右側フレーム部材m2R,m2Rと、2本の左側フレームm2L,m2Lが取付バーm1の軸上に配されており、さらに、2本一対の右側フレーム部材m2R,m2Rの後端内側に、右側の鎮圧輪m3R,m3Rが取り付けられ、2本一対の左側フレーム部材m2L,m2Lの後端内側に、左側の鎮圧輪m3L,m3Lが取り付けられている。このように、左右の昇降リンクb2,b2をそれぞれ挟むようにフレーム部材m2が配設されたことにより、左右の昇降リンクb2,b2が作動しても、フレーム部材m2と干渉しないように構成されている、
また、フレーム部材m2は、前端を支点として回動可能に取付バーm1と連結されており、これにより、鎮圧輪m3が上下揺動可能に保持されている。
植付深さセンサm5は、2本一対の右側フレーム部材m2R,m2Rの間に、右側植付深さセンサm5Rが、2本一対の左側フレーム部材m2L,m2Lの間に、左側植付深さセンサm5Lが、取付バーm1の軸上において、それぞれ回動可能に取り付けられている。この植付深さセンサm5は、回動基部に設けられた図示しないポテンショメータにより、センサプレートの回動角度を検出し、これにより畝の高さを検出することで植付深さを検出することが可能となっている。
あるいは、植付深さセンサm5は、センサプレートの接地部分よりも機体上側位置にケーブルの一端を接続し、このケーブルの他端を油圧バルブa21のバルブスプール(図示省略)側に接続して、センサプレートの回動によりバルブスプールの開度、及び送油方向が自動的に切り替わる構成としてもよい。この構成であっても、実際の畝面の凹凸に合わせて車高の調節を自動的に行うことができるので、植付深さが安定する。なお、油圧バルブa21は、左右の前輪高さ調節シリンダa9,a9に各々対応するものを設け、左右独立して前輪高さ調節シリンダa9,a9を伸縮させる構成とすると、作業中の圃場が左右傾斜している際、走行車体Aを圃場の左右傾斜と同じ、あるいは近い角度に左右傾斜させることができるので、苗が左右方向に傾斜した姿勢で植え付けられることが防止される。
<6.条間調節>
苗植付装置Bは、植付伝動ケースb3,b3を走行車体A上で左右にスライドして位置調節できるように構成されており、また、鎮圧装置Mは、取付ステーm4及び植付深さセンサm3を取付バーm1の軸上を左右にスライドして位置調節できるよう構成されている。これにより、移植機1は容易に条間調節することが可能となっている。
<7.載置台>
走行車体Aの左右両側には、それぞれ、移植物を載置可能な載置台Nが設けられており、この載置台Nは、側面視L字形状の左右の苗枠フレームn1,n1と、苗枠フレームn1,n1を機体と連結する左右の苗枠ステーn2,n2を備えている。この左右の苗枠ステーn2,n2の下端は、側部フレームa6における前輪回動軸a7の近傍に取り付けられており、これにより、乗車位置の側方に載置台Nが配置されるようにして利便性を向上し、さらに、苗枠ステーn2,n2の取付強度を向上できる。
1 移植機
A 走行車体
a1 フレーム部
a2 前輪
a3 後輪
a4 下部フレーム
a5 側部フレーム
a6 上部フレーム
a7 前輪回動軸
a8 前輪取付ステー
a9 前輪高さ調節シリンダ
a10 リンク機構
a11 走行伝動ケース
a12 ミッションケース
a13 後輪伝動軸
a14 スリーブ軸
a15 スライド軸
a16 中間スリーブ
a17 制御ピン
a18 基部
a19 高さ調節ハンドル
a20 手動進退ロッド
a21 油圧バルブ
a22 作業座席
a23 載置スペース
a24 乗車フロア
a25 乗降ステップ
a26 操縦ハンドル
a27 グリップ部
a28 油圧フィンガーレバー
a29 主クラッチレバー
E エンジン
B 苗植付装置
b1 植付具
b2 昇降リンク
b3 植付伝動ケース
b4 揺動カム
b5 昇降カム
b6 昇降アーム
b7 伝動軸
D 苗供給装置
d1 苗供給カップ
d2 移動機構
d3 供給装置支持フレーム
M 鎮圧装置
m1 取付バー
m2 フレーム部材
m3 鎮圧輪
m4 取付ステー
m5 センサプレート(植付深さセンサ)
m6 取付部材
m7 連結バー
m8 クランクバー
N 苗載台
n1 苗枠フレーム
n2 苗枠ステー
T 潅水タンク

Claims (2)

  1. 圃場を走行する走行車体と、
    圃場に苗を植え付ける苗植付装置と、圃場を覆土鎮圧する鎮圧装置と、
    前記苗植付装置に苗を供給する苗供給装置とを備える移植機であって、
    前記走行車体上に作業者が前向きで着座可能な作業座席を備え、
    前記作業座席の前方に前記苗供給装置が配設され、
    前記苗供給装置の下方に前記苗植付装置が配設され、
    前記作業座席の略鉛直方向に、走行伝動ケースに走行動力を伝達する伝動軸が位置するよう配設され、
    前記走行車体は、前記走行伝動ケースと車軸で連結されて走行動力の伝達を受けて回転駆動し、機体後側に配設された後輪と、機体前側に配設された従動輪である前輪を備え、
    前記走行伝動ケースは、後端が上下に回動可能に構成されるとともに、
    前記前輪は、前記走行伝動ケースの上下の回動と連動して上下に回動するように設けられた前輪取付ステーに取り付けられ、
    前記苗植付装置は、苗を植え付ける植付具と、前記植付具を昇降する昇降リンクと、前記昇降リンクを上下に回動する植付伝動ケースとを備え、
    前記植付伝動ケースは、前記昇降リンクを上下回動させる昇降カムを備え、
    前記鎮圧装置は、前記昇降リンクを左右から挟むようにして配設された左右一対の鎮圧輪を備え、
    前記走行伝動ケースの上部に乗降ステップが設けられ、
    前記前輪取付ステーを上下に回動させる前輪高さ調節シリンダと、
    前記前輪高さ調節シリンダを制御する油圧バルブと、
    前記走行伝動ケースに走行動力を伝達するミッションケースを備え、
    前記ミッションケースは、前記走行伝動ケースの前記伝動軸よりも機体後方に配設され、
    前記前輪高さ調節シリンダは、前記ミッションケースの側方に沿うように配設され、
    前記走行伝動ケースの後部に前記後輪の車軸が配設され、
    エンジンが、前記後輪の車軸よりも機体後方に配設されたこと を特徴とする移植機。
  2. 圃場を走行する走行車体と、
    圃場に苗を植え付ける苗植付装置と、圃場を覆土鎮圧する鎮圧装置と、
    前記苗植付装置に苗を供給する苗供給装置とを備える移植機であって、
    前記走行車体上に作業者が前向きで着座可能な作業座席を備え、
    前記作業座席の前方に前記苗供給装置が配設され、
    前記苗供給装置の下方に前記苗植付装置が配設され、
    前記作業座席の略鉛直方向に、走行伝動ケースに走行動力を伝達する伝動軸が位置するよう配設され、
    前記苗植付装置は、苗を植え付ける植付具と、前記植付具を昇降する昇降リンクと、前記昇降リンクを上下に回動する植付伝動ケースとを備え、
    前記植付伝動ケースは、前記昇降リンクを上下回動させる昇降カムを備え、
    前記鎮圧装置は、前記昇降リンクを左右から挟むようにして配設された左右一対の鎮圧輪を備え、
    前記走行伝動ケースの上部に乗降ステップが設けられ、
    前記乗降ステップは、階段状に配設され、
    さらに、前記走行伝動ケースに対する取付角度を調節可能に構成されたことを特徴とする移植機。
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