JP7164262B1 - 塗布装置 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1記載の塗布装置は、墨などの塗布材料を円板状のロールの外周面に塗布し、該ロールに塗布された塗布材料を円板状の転写ロールの外周面に転写し、そして転写ロールに転写された塗布材料をレンズの外周面に塗布する構成となっている。
しかしながら、特許文献1記載のロール転写方式の塗布装置では、小判型レンズなどの円形でない形状をした光学素子に対しては、前記塗布材料を一工程で全周に塗布することができないという課題があった。
特許文献2記載の塗布装置によれば、前記カムと前記カムフォロアと前記下スライドテーブルと前記下ばねとにより、前記小判型レンズの回転に同期して、前記塗布チップからレンズ塗布面までの距離を調整することができ、円形でない前記小判型レンズの外周面に対する塗布を自動化することができるとしている。
近年、上記したカメラや顕微鏡などの光学レンズの他に、レンズ部分に様々な情報を表示する、所謂、スマートグラス(メガネ型のウェアラブルデバイス)などの非円形状をした薄形レンズの外周端面に遮光材を精度良く塗布することができる装置の開発が要望されている。
特許文献2記載の塗布装置を用いた場合、多孔質材料で形成された前記塗布チップが前記薄型レンズの外周面に押し付けられるため、前記薄形レンズの外周端面だけでなく外周縁部にまで前記遮光材が塗布されることとなり、前記薄型レンズの外周端面にだけ、換言すれば、レンズの厚さ以下の塗り幅で前記遮光材を精度良く塗布することができないという課題があった。
ワークを回転させる回転機構部と、
該回転機構部により回転される前記ワークの外周端面に膜形成液を塗布する塗布機構部とを備えた塗布装置であって、
前記回転機構部が、
前記ワークと、該ワークの外形と略同一形状をした倣い型とが同一の回転軸中心で同期回転可能に構成され、
前記塗布機構部が、
前記倣い型の外周端面に押し当てられた状態で、前記倣い型とともに回転可能な押当ローラと、
前記ワークの外周端面に押し当てられた状態で、前記ワークとともに回転しながら前記ワークの外周端面に前記膜形成液を塗布する塗布ローラを含む塗布部と、
略同一外径を有する前記押当ローラと前記塗布ローラとを同期回転させる回転伝達機構とを備えていることを特徴としている。
そして、前記倣い型を設けることによって、前記ワークの形状に応じて(換言すれば、前記ワークの形状を問わず)、前記ワークの外周端面に前記塗布ローラを回転させながら接触させることが可能となり、前記塗布ローラから前記ワークの外周端面に前記ワークの厚さ以下の塗り幅で前記膜形成液を精度良く塗布することができる。
また、前記ワークが薄型で、ひびや割れ等の損傷しやすいものであっても、前記倣い型を設けることによって、前記ワークの外周端面に対する前記塗布ローラの押し当て力が制限されるため、前記ワークの損傷も防止できる。
前記塗布機構部が、
前記倣い型の回転に伴う、前記倣い型の回転中心から前記倣い型と前記押当ローラとの接点までの距離の変化に同期させながら、前記倣い型の外周端面に倣うように前記押当ローラの位置を調整可能とする倣い位置調整機構を備えていることを特徴としている。
また、この動作に同期して、前記塗布ローラが前記ワークの外周端面に押し当てられた状態で回転するように、前記距離の変化に同期して、前記塗布ローラの位置も正確に調整されることとなる。
したがって、前記ワークが、円形状のものだけでなく、非円形状のものであっても、前記ワークの外周端面に対して、該ワークの厚さ以下の塗り幅で前記膜形成液を精度良く塗布することができる。
前記倣い位置調整機構が、
前記押当ローラ、前記塗布部、及び前記回転伝達機構が動作可能に取り付けられた取付部材を、前記倣い型の回転中心と前記押当ローラの回転中心とを結ぶ直線に沿った第1の方向に移動可能とする移動機構と、
該移動機構に取り付けられた前記取付部材を前記第1の方向に押圧調整可能とする押圧調整部とを含んで構成されていることを特徴としている。
したがって、前記押当ローラ、前記塗布部、及び前記回転伝達機構が一体化された状態で、かつ前記倣い型の外周形状に倣うように前記押当ローラが前記倣い型に押し当てられた状態で、前記取付部材を前記第1の方向に移動させることができる。これにより、塗布動作中に、前記押当ローラ及び前記塗布ローラの回転軸のずれが発生することを防止でき、前記塗布ローラを前記ワークの外周形状に倣うように前記ワークに押し当てる動作の精度を一層高めることができる。
前記塗布機構部が、前記塗布ローラを前記ワークの外周端面に押圧する力を調整する塗布ローラ押圧部を備えていることを特徴としている。
前記塗布ローラ押圧部が、
前記ワークの回転中心と前記塗布ローラの回転中心とを結ぶ直線に沿った第2の方向に付勢力可変な状態で配置される弾性部材を含んで構成されていることを特徴としている。
前記回転伝達機構が、
前記押当ローラの回転を伝達する第1伝達機構と、
該第1伝達機構からの回転を伝達する第2伝達機構と、
該第2伝達機構からの回転を前記塗布ローラに伝達する第3伝達機構とを含み、
前記第1伝達機構が、
前記押当ローラの回転軸とともに回転する第1回転伝達部を含み、
前記第2伝達機構が、
前記第1回転伝達部と同期回転する第2回転伝達部が一端側に、該第2回転伝達部と同期回転する第3回転伝達部が他端側に取り付けられた第1回転伝達軸を含み、
前記第3伝達機構が、
前記塗布ローラの回転軸に取り付けられ、前記第3回転伝達部と同期回転する第4回転伝達部と、
前記第1回転伝達軸を中心に前記塗布ローラを揺動可能な形態で、前記塗布ローラの回転軸を支持する揺動腕部とを含んで構成されていることを特徴としている。
係る構成により、前記押当ローラの回転が前記塗布ローラに同期して伝達される構成で、かつ前記ワークの外周端面に前記塗布ローラを押し当てる力の調整が容易な構成を実現できる。
前記塗布部が、
前記膜形成液を前記塗布ローラの外周端面に供給する液供給部と、
前記ワークの厚み以下の塗り幅を形成するための塗り溝を備え、前記塗布ローラの外周端面に当接可能に配設される液掻取部とを備えていることを特徴としている。
したがって、前記線状の膜形成液が塗布された前記塗布ローラの外周端面の部分を前記ワークの外周端面に押し当てた状態で、前記ワークと前記塗布ローラとを連れ回り方向に回転させることにより、前記ワークの外周端面に前記線状の膜形成液が転写される。
前記塗り溝が前記ワークの厚み以下の塗り幅を形成する形状であるので、前記ワークの外周端面に前記膜形成液を前記ワークの厚み以下の塗り幅で精度良く塗布することができる。
前記回転機構部が、
前記ワークを保持する保持部と、
前記倣い型が着脱可能に取り付けられる倣い型取付部とを備えていることを特徴としている。
前記回転機構部が、
前記保持部と前記倣い型取付部とを連結する第1回転軸と、
該第1回転軸と同軸上で連結され、駆動部からの回転駆動力により回転可能に構成された第2回転軸とを含み、
前記保持部と、前記第1回転軸と、前記第2回転軸とには、前記保持部に前記ワークを吸着保持させるための吸引路が形成されていることを特徴としている。
前記塗布ローラと略同一外径を有する第5回転伝達部を備え、該第5回転伝達部と前記塗布ローラとを同一回転軸中心で同期回転可能にする第4伝達機構と、
前記押当ローラと前記第5回転伝達部とを同期回転可能にする第5伝達機構とを備えていることを特徴としている。
前記第5伝達機構が、
前記押当ローラとともに回転可能な第6回転伝達部と、
該第6回転伝達部と略同一外径を有し、前記第5回転伝達部とともに回転可能な第7回転伝達部と、
前記第6回転伝達部と前記第7回転伝達部とを同期回転可能とする第2回転伝達軸とを備えていることを特徴としている。
前記第2回転伝達軸が、可撓性を有する軸を含んで構成されている、又は自在継手を含んで構成されていることを特徴としている。
前記回転伝達機構が、
前記第6回転伝達部とともに回転可能な第8回転伝達部と、
該第8回転伝達部を回転駆動させる駆動部とを備えていることを特徴としている。
したがって、前記駆動部の回転駆動力が、前記押当ローラと前記塗布ローラとに伝達されて、前記押当ローラと前記塗布ローラとを精度良く同期回転させることができる。
前記倣い型、前記押当ローラ、前記第5回転伝達部、前記第6回転伝達部、前記第7回転伝達部、及び前記第8回転伝達部の各外周面に、噛み合わせ可能な歯形が形成されていることを特徴としている。
前記第5伝達機構が、
前記押当ローラとともに回転可能な第6回転伝達部と、
該第6回転伝達部と略同一外径を有し、前記第5回転伝達部とともに回転可能な第7回転伝達部と、
該第6回転伝達部を回転駆動させる第1駆動部と、
該第7回転伝達部を回転駆動させる第2駆動部とを備えていることを特徴としている。
前記倣い型、前記押当ローラ、前記第5回転伝達部、前記第6回転伝達部、及び前記第7回転伝達部の各外周面に、噛み合わせ可能な歯形が形成されていることを特徴としている。
前記第5伝達機構が、
前記押当ローラとともに回転可能な第6回転伝達部と、
該第6回転伝達部と略同一外径を有し、前記第5回転伝達部とともに回転可能な第7回転伝達部と、
前記第6回転伝達部とともに回転可能な第8回転伝達部と、
該第8回転伝達部を回転駆動させる第1駆動部と、
前記第7回転伝達部とともに回転可能な第9回転伝達部と、
該第9回転伝達部を回転駆動させる第2駆動部とを備えていることを特徴としている。
前記倣い型、前記押当ローラ、前記第5回転伝達部、前記第6回転伝達部、前記第7回転伝達部、前記第8回転伝達部、及び前記第9回転伝達部の各外周面に、噛み合わせ可能な歯形が形成されていることを特徴としている。
前記回転伝達機構が、
前記押当ローラを回転駆動させる第1駆動部と、
前記塗布ローラを回転駆動させる第2駆動部とを備えていることを特徴としている。
前記押当ローラの半径が、前記倣い型の前記曲線部のうちの最小の曲率半径以下に設定されていることを特徴としている。
前記倣い型に押当ローラ案内部が取り付けられ、
該押当ローラ案内部が、前記倣い型の前記曲線部に沿って前記押当ローラを案内可能に構成されていることを特徴としている。
前記ワークを保持する保持部と、
一端側に前記保持部を取付け可能な保持部取付部と、他端側に前記倣い型を取付け可能な倣い型取付部とを備えた第3回転軸と、
該第3回転軸を回転自在に支持する支持部とを含み、
前記保持部と前記第3回転軸とには、前記保持部に前記ワークを吸着保持させるための吸引路が形成されていることを特徴としている。
前記塗布部が、
前記塗布ローラの外周端面に前記膜形成液を供給する液供給部と、
前記塗布ローラの外周端面に当接可能に配設される液伸展部と、
前記塗布ローラの外周縁部に当接可能に配設される液掻取部と、
を備えていることを特徴としている。
前記液伸展部は、前記塗布ローラの外周端面との当接面に、前記塗布ローラの回転方向に形成された複数の微小溝を備えていることを特徴としている。
押当ローラ31は、倣い型22の外周端面22aに押し当てられた状態で、回転機構部20による倣い型22の回転に従ってB軸中心で回転するように、押当ローラ回転軸41aに軸支されている。押当ローラ31は、例えば、金属製であり、所定の硬度を有するとともに、倣い型22と連れ回りで回転させることが可能となるように、外周面は所定の表面粗さを備えている。
押当ローラ31と塗布ローラ33とは、平面視円形状に形成され、同一の外径形状を有している。また、押当ローラ31は、好ましくはその外周長さが倣い型22の外周長さよりも長くなるように、外径サイズが設計されている。係る構成によれば、押当ローラ31と同一外径の塗布ローラ33が、一回転する間にワーク2の外周端面2aの全周に膜形成液3を塗布することが可能となる。
液供給部34は、膜形成液3を塗布ローラ33の外周端面33aに供給する機構、例えば、図示しない液保持部から供給されてくる膜形成液3を外周端面33aに吐出するノズル部などを含む機構で構成されている。
液掻取部35は、ワーク2の厚み以下の塗り幅を形成するための塗り溝35a(図3)を備え、塗布ローラ33の外周端面33aに当接可能に配設される掻取板(スクレーパ)などを含む機構で構成されている。液掻取部35で掻き取られた余分な膜形成液3が、液受け部36に回収されるようになっている。なお、液供給部34から塗布ローラ33の外周端面33aに供給された膜形成液3が液掻取部35で掻き取られるように、塗布ローラ33の回転方向に応じて液供給部34と液掻取部35との配置順序が設計されている。
第2歯車42bは、第1歯車41bと同期回転(連れ回り回転)するように、第1歯車41bに噛合され、第3歯車42cは、第2歯車42bと同期回転するように回転伝達軸42aに取り付けられている。回転伝達軸42aは、例えば、ボールベアリングなどの軸受に取り付けられている。
移動機構51は、押当ローラ31、塗布部32、及び回転伝達機構40が動作可能に取り付けられた取付部材44を、倣い型22の回転中心(A軸)と押当ローラ31の回転中心(B軸)(図2、図3)とを結ぶ直線AB(図6)に沿った第1の方向D1に移動可能とする機構である。
移動機構51を構成する2つの直動案内機構は、第1の方向D1に配設されたガイドレール51aと、ガイドレール51a上を移動するスライダー51bとをそれぞれ備えており、スライダー51bの上に、取付部材44のベース部が取り付けられている。
本実施の形態において、塗布ローラ押圧部60は、揺動腕部43cの側面のうち、回転機構部20が配設された側とは反対側の側面に配設されている。塗布ローラ押圧部60は、ワーク2の回転中心(A軸)と塗布ローラ33の回転中心(D軸)とを結ぶ直線ADに沿った第2の方向D2(図2)に付勢力可変な状態で配置される弾性部材61と、弾性部材61が取り付けられる取付部材62とを含んで構成され、取付部材62が、取付部材44の上部に取り付けられている。弾性部材61は、圧縮コイルバネで構成されているが、板バネなどの各種のバネ部材の他、空気バネ、ゴムなどの弾性体で構成してもよい。
図4は、ワーク2の一例を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)におけるb-b線断面図である。ワーク2は、スマートグラス用のガラスレンズであり、例えば、横幅Wが50~60mm程度、縦幅VWが30~50mm程度、厚さtが0.5mm~1mm程度の非円形レンズで構成されている。ワーク2の形状は、ここでは略楕円形状であるが、略逆台形形状、又は略スクエア形状などであってもよい。
倣い型22は、ワーク2の外形と同一形状を有している。倣い型22の中心部分には、回転機構部20の第2回転軸25に挿着するための挿着孔22bが形成され、また、挿着孔22bの周辺部には、ボルト等の固定具の取付穴22cが形成され、倣い型22は、前記固定具を用いて倣い型取付部23に着脱可能となっている。
倣い型22は、ワーク2の種類(形状)毎に用意されるものである。倣い型22は、好ましくは金属部材で成型されたものであり、倣い型22は、押当ローラ31を位置ずれ(滑り)が生じることなく連れ回り回転可能なように、所定の硬度を有し、外周面は所定の表面粗さを備えている。倣い型22の厚さは、押当ローラ31の厚さと同程度にすることが好ましい。
図6(a)は、倣い型22に押当ローラ31が押し当てられた状態で、倣い型22が駆動部27からの回転動力により左回転し、押当ローラ31が、倣い型22の回転に従って連れ回りで回転(右回転)している一場面を示している。
図6(b)は、倣い型22が、図6(a)の状態から90度左回転したときの状態を示している。
図6(c)は、倣い型22が、図6(b)の状態からさらに90度左回転したときの状態を示している。
なお、図6の平面図において、矢印で示した回転方向は一例であり、図示した矢印の方向とは逆方向に回転させるように構成することも可能である。
図7(a)は、ワーク2に塗布ローラ33が押し当てられた状態で、ワーク2が駆動部27からの回転動力により左回転し、塗布ローラ33が、回転伝達機構40を介して伝達された押当ローラ31の回転に同期して回転(右回転)しながら、ワーク2の外周端面2aに膜形成液3を塗布している一場面を示している。
図7(b)は、ワーク2が、図7(a)の状態から90度左回転したときの状態を示している。
図7(c)は、ワーク2が、図7(b)の状態からさらに90度左回転したときの状態を示している。
図7(d)は、図7(c)に示した矢印X、Y方向から見た、ワーク2の側面及び塗布ローラ33の側面の状態を示している。
図6に示すように、倣い型22が非円形であるため、倣い型22の回転に伴い、倣い型22の回転中心(A軸)から倣い型22と押当ローラ31との接点E、E’、E’’までの距離AE、AE’、AE’’が変化していく。
このように、倣い型22の回転に伴う、倣い型22の回転中心(A軸)から倣い型22と押当ローラ31との接点Eまでの距離AEの変化に同期させながら、押当ローラ31が倣い型22の外周端面22aに倣うように、押当ローラ31の位置が倣い位置調整機構50によって調整されるようになっている。
すなわち、ワーク2の回転に伴う、ワーク2の回転中心(A軸)からワーク2と塗布ローラ33との接点Fまでの距離AFの変化に同期させながら、塗布ローラ33がワーク2の外周端面2aに倣うように、塗布ローラ33の位置(回転中心(D軸)の位置)が倣い位置調整機構50によって調整されるようになっている。
したがって、押当ローラ31が倣い型22の外周端面22aに押し当てられる力よりも弱い力でワーク2の外周端面2aに塗布ローラ33が押し当てられた状態で膜形成液3を塗布することが可能となる。
線状に塗布された膜形成液3の塗り幅t1は、ワーク2の厚さt以下となるように構成され、また、膜形成液3の塗り厚は、例えば、遮光材であれば数十μm以下となるように、塗り溝35aのサイズが設計されている。塗り溝35aの形状は、ワーク2の種類や厚さ、膜形成液3の種類などに応じて設定される。なお、図7(d)では、塗布ローラ33の厚さが、ワーク2の厚さtよりも大きい構成例を示しているが、別の構成例では、塗布ローラ33の厚さが、ワーク2の厚さt以下の塗り幅t1の厚さで構成されてもよい。
したがって、ワーク2が、円形状のものだけでなく、非円形状のものであっても、ワーク2の外周端面2aに対して、ワーク2の厚さt以下の塗り幅で膜形成液3を精度良く塗布することができる。
したがって、押当ローラ31、塗布部32、及び回転伝達機構40が一体化された状態で、かつ倣い型22の外周形状に倣うように押当ローラ31が倣い型22に押し当てられた状態で、取付部材44を第1の方向D1に移動させることができる。これにより、塗布動作中に、押当ローラ31及び塗布ローラ33の回転軸(B軸とD軸)のずれが発生することを防止でき、塗布ローラ33をワーク2の外周端面2aに倣うようにワーク2に押し当てる動作の精度を一層高めることができる。
したがって、線状の膜形成液3が塗布された塗布ローラ33の外周端面33aの部分をワーク2の外周端面2aに押し当てた状態で、ワーク2と塗布ローラ33とを連れ回り方向に回転させることにより、塗布ローラ33からワーク2の外周端面2aに線状の膜形成液3が転写されていき、ワーク2の外周端面2aに膜形成液3をワーク2の厚み以下の塗り幅で精度良く塗布することができる。
別の実施の形態では、駆動部27の回転伝達力がベルトプーリー機構や歯車を介して回転伝達機構40の回転伝達軸42aに伝達される構成としてもよい。または、第2歯車42bと第3歯車42cとを回転伝達軸42aで連結せずに、第2歯車42bの回転軸と第3歯車42cの回転軸とを、それぞれ個別の駆動部27で同期回転するように駆動制御する構成としてもよい。
図9は、図8におけるIX-IX線要部断面図であり、図10は、塗布動作時におけるIX-IX線要部断面図である。図11は、図10におけるXI-XI線要部断面図である。図12は、図10におけるXII-XII線要部断面図である。図13は、図10におけるXIII-XIII線要部断面図である。なお、図9~図13においては、図示の便宜上、断面を示すハッチングは省略している。また、図8では、ワークの記載を省略している。また、図1~3に示した塗布装置10と同一機能を有する構成部品には、同一符号を付し、ここではその説明を省略する。
塗布装置10Aは、ワーク2Bを回転させる回転機構部20Aと、回転機構部20Aにより回転されるワーク2の外周端面2aに膜形成液3を塗布する塗布機構部30Aとを備えている。
回転機構部20Aは、ワーク2Bを保持する保持部21Aと、第3回転軸28と、ハウジング部29とを備え、ハウジング部29には、第3回転軸28を回転自在に軸支するボールベアリングなどの軸受が設けられている。
このように、実施の形態(2)に係る塗布装置10Aでは、エアシリンダ16、及び第1摺動部13を含んで、倣い位置調整機構50Aが構成されている。倣い位置調整機構50Aは、倣い型22Aの回転に伴う、倣い型22Aの回転中心(A軸)から倣い型22Aと押当ローラ31Aとの接点E(図16)までの変化に同期させながら、倣い型22Aの外周端面22aに倣うように押当ローラ31Aを含む塗布機構部30Aの位置を第3の方向D3(図8)に調整可能とする機構である。
第1摺動部13は、押当ローラ31A、塗布部32A、回転伝達機構70が動作可能に取り付けられた第1取付板14を、倣い型22Aの回転中心(A軸)と押当ローラ31Aの回転中心(B軸)(図9、図10)とを結ぶ直線に沿った第3の方向D3に移動可能とする機構である。
したがって、保持部21Aは、ワーク2Bを吸着保持するテーブルとして機能し、その上面には、吸着溝が放射状に形成されている。また、図示しないハンドリングロボットなどの産業用ロボットを使用して、ワーク2Bが保持部21Aの上面に、倣い型22Aと平面視で重なる向きに精度良く位置決め配置される構成となっている。
押当ローラ31Aの外周面には、倣い型22Aの外周面に形成された微小な歯形と噛み合う微小な歯形が形成されており、押当ローラ31Aは小径歯車として機能する。押当ローラ31A及びローラ軸31bは、例えば、金属製であるが、他の硬質材料で構成されてもよい。
塗布ローラ33Aの外周端面33aの厚さは、ワーク2Bの外周端面2aの厚さ以下、より好ましくは、外周端面2aの厚さ未満に設計されている。ワーク2Bは、薄型形状をしたものであり、その外周端面2aの厚さは、例えば、0.2mm以上1mm以下である。なお、ワーク2Bは、1mm以上の厚さを有するものであってもよい。塗布ローラ33A、ローラ軸33bは、例えば、金属製であるが、他の硬質材料で構成されてもよい。
押当ローラ31Aの半径は、好ましくは、倣い型22Aの外周の曲線部のうちの最小の曲率半径以下に設定されている。なお、押当ローラ31Aと塗布ローラ33Aとは略同一外径を有しているので、塗布ローラ33Aの半径も、ワーク2Bの外周の曲線部のうちの最小の曲率半径以下に設定されることとなる。
そして、押当ローラ31Aと塗布ローラ33Aとは略同一外径を有し、倣い型22Aとワーク2Bとは略同一形状をしているので、ワーク2Bが曲がり具合の異なる曲線部を有する複雑な形状であっても塗布ローラ33Aによりワーク2Bの外周端面2aの全周にわたって精度良く膜形成液3を塗布することが可能となる。
第5歯車71bは、後述する第7歯車72bの外周面に形成された微小な歯形と噛み合う微小な歯形が形成されており、第5歯車71bは小径歯車として機能する。
第5歯車71bは、塗布ローラ33Aと略同一外径を有しており、より具体的には、塗布ローラ33Aと第5歯車71bのピッチ円(基準円)とが同一外径を有している。
第5伝達機構72は、第6歯車(第6回転伝達部)72aと、第7歯車(第7回転伝達部)72bと、回転伝達軸(第2回転伝達軸)72cとを含んで構成されている。
駆動モータ74の回転軸74aが回転駆動すると、第8歯車73が回転し、その回転力が第6歯車72aを介して押当ローラ31Aに伝達されて、押当ローラ31Aが回転する。また、同時に第8歯車73の回転力が第6歯車72a、回転伝達軸72c、第7歯車72bを介して第5歯車71bに伝達されて、第5歯車71bと塗布ローラ33Aとが同期回転する。このように、回転伝達機構70は、押当ローラ31Aと塗布ローラ33Aとを同期回転させる構成となっている。
塗布ベース部34aは、上面に角丸四角形の液溜溝34aaと、先細り形状部34abとを備えている。先細り形状部34abの先端部が、塗布ローラ33Aの外周端面33aと略同じ円弧状に形成されている。
塗布ブロック34cは、略中央部に液溜溝34aaと同形状をした筒状部34caと、先細り形状部34cbとを備えている。
前記微小溝の溝間隔は、例えば、0.05mm~0.2mm、より好ましくは0.1mm前後に設計されている。バーコータ35Aは、塗布ローラ33Aの外周端面33aに塗布された膜形成液3のうち余分な膜形成液3を掻き取りながら薄膜状に伸展させるためのものであり、液伸展部の一例である。
図14は、ワーク2Bの一例を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)におけるb-b線断面図である。
ワーク2Bは、例えば、スマートグラス用のレンズであり、例えば、横幅と縦幅が40~60mm程度、外周端面2aの厚さtが0.2mm~1mm程度の非円形レンズである。ワーク2Bの形状は、この場合、曲率の大きい曲線部(曲線角部)を有する角丸三角形状である。なお、ワーク2Bの形状は、これに限定されることはなく、角丸逆台形形状、角丸矩形形状、角丸凸形状、その他のオーバル形状などであってもよい。
倣い型22Aは、ワーク2Bの外形と略同一形状を有している。倣い型22Aの中心部分には、回転機構部20Aの第3回転軸28に挿着するための挿着孔22bが形成され、また、挿着孔22bの周辺部には、ボルト等の固定具の取付穴22cが形成され、倣い型22Aは、固定具を用いて倣い型取付部28bに着脱可能となっている。また、倣い型22Aの角丸部に押当ローラ案内部22dが取り付けられている。
そして、押当ローラ31Aと塗布ローラ33Aとが回転し始めると、押当ローラ31Aと互いの歯形が噛み合っている状態の倣い型22Aが連れ回り方向に回転し始め、その回転と同期して、第3回転軸28を介して保持部21Aに保持されたワーク2Bが回転する。
そして、塗布ローラ33Aの外周端面33aに塗布された膜形成液3が、塗布ローラ33Aの外周端面33aに押し当てられた状態で連れ回り方向に回転しているワーク2Bの外周端面2aに転写されて塗布されていく。
図16(a)は、倣い型22Aに押当ローラ31Aが押し当てられた状態で、第8歯車73が駆動モータ74からの回転動力により右回転し、第6歯車72aが第8歯車73の回転に従って連れ回りで回転(左回転)し、押当ローラ31Aが第6歯車72aの回転に従って連れ回りで回転(右回転)し、倣い型22Aが押当ローラ31Aの回転に従って連れ回り(左回転)している一場面を示している。
図16(b)には図示していないが、押当ローラ案内部22d(図15)が押当ローラ31Aの上(小径軸受31c(図10)上)に位置し、押当ローラ案内部22dによって、倣い型22Aの曲線角部での押当ローラ31Aの位置が規制(位置ずれが防止)される構造となっている。
倣い型22Aが左回転し、倣い型22Aの曲線角部(角丸部)が押当ローラ31Aに近づくにつれて、倣い型22Aから押当ローラ31Aに左方向への押圧力が作用し、倣い位置調整機構50A(図8、9)によって、押当ローラ31A、第6歯車72a、及び第8歯車73(即ち、塗布機構部30A)が、左方向へ移動し、倣い位置調整が行われる。
倣い型22Aがさらに左回転し、倣い型22Aの曲線角部が押当ローラ31Aから遠ざかるにつれて、倣い位置調整機構50A(図8、9)によって、押当ローラ31Aから倣い型22Aに右方向への押圧力が作用し、押当ローラ31A、第6歯車72a、及び第8歯車73(即ち、塗布機構部30A)が、右方向へ移動し、倣い位置調整が行われる。
なお、図16の平面図において、矢印で示した回転方向は一例であり、図示した矢印の方向とは逆方向に回転させるように構成することも可能である。
すなわち、第7歯車72bが、回転伝達軸72cを介して連結された第6歯車72aと同じ方向に回転(左回転)し、第5歯車71bが第7歯車72bに回転に従って連れ回りで回転(右回転)し、回転伝達軸71aを介して第5歯車71bと連結された塗布ローラ33Aが、第5歯車71bと同一方向に回転(右回転)しながら、ワーク2Bの外周端面2aに膜形成液3を塗布する。
ワーク2Bが左回転し、ワーク2Bの曲線角部(角丸部)が塗布ローラ33Aに近づくにつれて、ワーク2Bから塗布ローラ33Aに左方向への押圧力が作用し、倣い位置調整機構50A(図8、9)によって、塗布ローラ33A、第5歯車71b、及び第7歯車72b(即ち、塗布機構部30A)が、左方向へ移動し、倣い位置調整が行われる。同時に、塗布部32Aに設けられた塗布ローラ押圧部60A(図8)によって、ワーク2Bに対する塗布ローラ33Aを含む塗布部32Aの押圧力が微調整される。
ワーク2Bがさらに左回転し、ワーク2Bの曲線角部が塗布ローラ33Aから遠ざかるにつれて、倣い位置調整機構50A(図8、9)によって、塗布ローラ33Aからワーク2Bに右方向への押圧力が作用し、塗布ローラ33A、第5歯車71b、及び第7歯車72b(即ち、塗布機構部30A)が、右方向へ移動し、倣い位置調整が行われる。同時に、塗布部32Aに設けられた塗布ローラ押圧部60A(図8)によって、ワーク2Bに対する塗布ローラ33Aを含む塗布部32Aの押圧力が微調整される。
塗布ローラ33Aの外周端面33aに塗布された膜形成液3が、ワーク2Bの外周端面2aにのみ塗布されるようになっている。
図16に示すように、倣い型22Aが非円形であるため、倣い型22Aの回転に伴い、倣い型22Aの回転中心(A軸)から倣い型22Aと押当ローラ31Aとの接点E、E’、E’’までの距離AE、AE’、AE’’が変化していく。
このように、倣い型22Aの回転に伴う、倣い型22Aの回転中心(A軸)から倣い型22Aと押当ローラ31Aとの接点Eまでの距離AEの変化に同期させながら、押当ローラ31Aが倣い型22Aの外周端面22aの形状に倣うように、押当ローラ31Aの位置が倣い位置調整機構50Aによって調整されるようになっている。
すなわち、ワーク2Bの回転に伴う、ワーク2Bの回転中心(A軸)からワーク2Bと塗布ローラ33Aとの接点Fまでの距離AFの変化に同期させながら、塗布ローラ33Aの外周端面33aに倣うように、塗布ローラ33Aの位置(回転中心(D軸)の位置)が倣い位置調整機構50Aによって調整されるようになっている。
したがって、押当ローラ31Aが倣い型22Aの外周端面22aに押し当てられる力よりも弱い力でワーク2Bの外周端面2aに塗布ローラ33Aが押し当てられた状態で膜形成液3を塗布することが可能となる。
塗布ローラ33Aの外周端面33aの厚さは、ワーク2Bの厚さt以下であるので、膜形成液3の塗り幅t1は、ワーク2Bの厚さt以下となる。また、膜形成液3の塗り厚は、例えば、遮光材であれば数十μm以下となるように、バーコータ35Aの微小溝の形状が設計されている。
また、ワーク2Bが薄型で、ひびや割れ等の損傷しやすいものであっても、倣い型22Aを設けることによって、ワーク2Bの外周端面2aに対する塗布ローラ33Aの押し当て力が制限されるため、ワーク2Bの損傷も防止できる。
したがって、押当ローラ31A、塗布部32A、及び回転伝達機構70が一体化された状態で、かつ倣い型22Aの外周形状に倣うように押当ローラ31Aを倣い型22Aに押し当てた状態で、第1取付板14を第3の方向D3に移動させることができる。これにより、塗布動作中に、押当ローラ31Aと塗布ローラ33Aの回転軸(B軸とD軸)のずれが発生することを防止でき、塗布ローラ33Aがワーク2Bの外周端面2aに倣うように塗布ローラ33Aをワーク2Bに押し当てる動作の精度を高めることができる。
そのため、第5伝達機構72と第4伝達機構71とによって、押当ローラ31Aと塗布ローラ33Aとを同期回転させることが可能となっている。したがって、押当ローラ31Aとともに回転する倣い型22Aの回転動作と、塗布ローラ33Aとともに回転するワーク2Bの回転動作との同期精度を高めることができる。また、押当ローラ31Aと塗布ローラ33Aとの配置間隔を第5伝達機構72と第4伝達機構71とによって調整することができる。
塗布装置10Bでは、回転伝達機構70Aを構成する第5伝達機構72Aが、押当ローラ31Aとともに回転可能な第6歯車72aと、第6歯車72aと略同一外径を有し、第5歯車71bとともに回転可能な第7歯車72bと、第6歯車72aを回転駆動させる第1駆動モータ74Aと、第7歯車72bを回転駆動させる第2駆動モータ74Bとを備えている。
また、第1取付板14に上下2つのモータ取付板75が取り付けられ、下部のモータ取付板75に第1駆動モータ74A、上部のモータ取付板75に第2駆動モータ74Bが取り付けられている。
塗布装置10Cでは、回転伝達機構70Bを構成する第5伝達機構72Bが、押当ローラ31Aとともに回転可能な第6歯車72aと、第6歯車72aと略同一外径を有し、第5歯車71bとともに回転可能な第7歯車72bと、第6歯車72aとともに回転可能な第8歯車73と、第8歯車73を回転駆動させる第1駆動モータ74Aと、第7歯車72bとともに回転可能な第9歯車(第9回転伝達部)78と、第9歯車78を回転駆動させる第2駆動モータ74Bとを備えている。
また、第1取付板14に上下2つのモータ取付板75が取り付けられ、下部のモータ取付板75に第1駆動モータ74A、上部のモータ取付板75に第2駆動モータ74Bが取り付けられている。
2a 外周端面
3 膜形成液
10、10A、10B、10C 塗布装置
11、11A 支持台
12 ブラケット
12a 腕部
13 第1摺動部
13a リニアガイド
13b スライダー
14 第1取付板
15 第2取付板
16 エアシリンダ
16a ロッド
17 継手
18 L型連結具
20、20A 回転機構部
21、21A 保持部
22、22A 倣い型
22a 外周端面
22b 挿着孔
22c 取付穴
22d 押当ローラ案内部
23 倣い型取付部
24 第1回転軸
25 第2回転軸
26 吸引路
27 駆動部
27a ベルトプーリー機構
28 第3回転軸
28a 保持部取付部
28b 倣い型取付部
29 ハウジング部
30、30A、30B、30C 塗布機構部
31、31A 押当ローラ
31b ローラ軸
31c 小径軸受
32、32A 塗布部
33、33A 塗布ローラ
33a 外周端面
33b ローラ軸
33c 外周縁部
34、34A 液供給部
34a 塗布ベース部
34aa 液溜溝
34ab 先細り形状部
34b 塗布スペーサ
34ba 溝孔
34bb スリット孔
34c 塗布ブロック
34ca 筒状部
34cb 先細り形状部
34d 液流路
35 液掻取部
35A バーコータ(液伸展部)
35B スキージ(液掻取部)
35a 塗り溝
36、36A 液受け部
37 ハウジング部
40 回転伝達機構
41 第1伝達機構
41a 押当ローラ回転軸
41b 第1歯車(第1回転伝達部)
42 第2伝達機構
42a 回転伝達軸(第1回転伝達軸)
42b 第2歯車(第2回転伝達部)
42c 第3歯車(第3回転伝達部)
43 第3伝達機構
43a 塗布ローラ回転軸
43b 第4歯車(第4回転伝達部)
43c 揺動腕部
44 取付部材
50、50A 倣い位置調整機構
51 移動機構
51a ガイドレール
51b スライダー
52 取付部材押圧部
60、60A 塗布ローラ押圧部
61、61A 弾性部材
62、62A 取付部材
70、70A、70B 回転伝達機構
71 第4伝達機構
71a 回転伝達軸
71b 第5歯車(第5回転伝達部)
72、72A、72B 第5伝達機構
72a 第6歯車(第6回転伝達部)
72b 第7歯車(第7回転伝達部)
72c 回転伝達軸(第2回転伝達軸)
72d 可撓性軸部
72e 第6歯車軸
72f 第7歯車軸
73 第8歯車(第8回転伝達部)
74 駆動モータ(駆動部)
74A 第1駆動モータ(第1駆動部)
74B 第2駆動モータ(第2駆動部)
74a 回転軸
75 モータ取付板
76 ハウジング部
77 第2摺動部
78 第9歯車(第9回転伝達部)
D1 第1の方向
D2 第2の方向
D3 第3の方向
D4 第4の方向
Claims (25)
- ワークを回転させる回転機構部と、
該回転機構部により回転される前記ワークの外周端面に膜形成液を塗布する塗布機構部とを備えた塗布装置であって、
前記回転機構部が、
前記ワークと、該ワークの外形と略同一形状をした倣い型とが同一の回転軸中心で同期回転可能に構成され、
前記塗布機構部が、
前記倣い型の外周端面に押し当てられた状態で、前記倣い型とともに回転可能な押当ローラと、
前記ワークの外周端面に押し当てられた状態で、前記ワークとともに回転しながら前記ワークの外周端面に前記膜形成液を塗布する塗布ローラを含む塗布部と、
略同一外径を有する前記押当ローラと前記塗布ローラとを同期回転させる回転伝達機構とを備えていることを特徴とする塗布装置。 - 前記塗布機構部が、
前記倣い型の回転に伴う、前記倣い型の回転中心から前記倣い型と前記押当ローラとの接点までの距離の変化に同期させながら、前記倣い型の外周端面に倣うように前記押当ローラの位置を調整可能とする倣い位置調整機構を備えていることを特徴とする請求項1記載の塗布装置。 - 前記倣い位置調整機構が、
前記押当ローラ、前記塗布部、及び前記回転伝達機構が動作可能に取り付けられた取付部材を、前記倣い型の回転中心と前記押当ローラの回転中心とを結ぶ直線に沿った第1の方向に移動可能とする移動機構と、
該移動機構に取り付けられた前記取付部材を前記第1の方向に押圧調整可能とする押圧調整部とを含んで構成されていることを特徴とする請求項2記載の塗布装置。 - 前記塗布機構部が、
前記塗布ローラを前記ワークの外周端面に押圧する力を調整する塗布ローラ押圧部を備えていることを特徴とする請求項2記載の塗布装置。 - 前記塗布ローラ押圧部が、
前記ワークの回転中心と前記塗布ローラの回転中心とを結ぶ直線に沿った第2の方向に付勢力可変な状態で配置される弾性部材を含んで構成されていることを特徴とする請求項4記載の塗布装置。 - 前記回転伝達機構が、
前記押当ローラの回転を伝達する第1伝達機構と、
該第1伝達機構からの回転を伝達する第2伝達機構と、
該第2伝達機構からの回転を前記塗布ローラに伝達する第3伝達機構とを含み、
前記第1伝達機構が、
前記押当ローラの回転軸とともに回転する第1回転伝達部を含み、
前記第2伝達機構が、
前記第1回転伝達部と同期回転する第2回転伝達部が一端側に、該第2回転伝達部と同期回転する第3回転伝達部が他端側に取り付けられた第1回転伝達軸を含み、
前記第3伝達機構が、
前記塗布ローラの回転軸に取り付けられ、前記第3回転伝達部と同期回転する第4回転伝達部と、
前記第1回転伝達軸を中心に前記塗布ローラを揺動可能な形態で、前記塗布ローラの回転軸を支持する揺動腕部とを含んで構成されていることを特徴とする請求項1~5のいずれかの項に記載の塗布装置。 - 前記塗布部が、
前記膜形成液を前記塗布ローラの外周端面に供給する液供給部と、
前記ワークの厚み以下の塗り幅を形成するための塗り溝を備え、前記塗布ローラの外周端面に当接可能に配設される液掻取部とを備えていることを特徴とする請求項1~5のいずれかの項に記載の塗布装置。 - 前記回転機構部が、
前記ワークを保持する保持部と、
前記倣い型が着脱可能に取り付けられる倣い型取付部とを備えていることを特徴とする請求項1~5のいずれかの項に記載の塗布装置。 - 前記回転機構部が、
前記保持部と前記倣い型取付部とを連結する第1回転軸と、
該第1回転軸と同軸上で連結され、駆動部からの回転駆動力により回転可能に構成された第2回転軸とを含み、
前記保持部と、前記第1回転軸と、前記第2回転軸とには、前記保持部に前記ワークを吸着保持させるための吸引路が形成されていることを特徴とする請求項8記載の塗布装置。 - 前記押当ローラの外周長さが、前記倣い型の外周長さよりも長いことを特徴とする請求項1~5のいずれかの項に記載の塗布装置。
- 前記回転伝達機構が、
前記塗布ローラと略同一外径を有する第5回転伝達部を備え、該第5回転伝達部と前記塗布ローラとを同一回転軸中心で同期回転可能にする第4伝達機構と、
前記押当ローラと前記第5回転伝達部とを同期回転可能にする第5伝達機構とを備えていることを特徴とする請求項1~5のいずれかの項に記載の塗布装置。 - 前記第5伝達機構が、
前記押当ローラとともに回転可能な第6回転伝達部と、
該第6回転伝達部と略同一外径を有し、前記第5回転伝達部とともに回転可能な第7回転伝達部と、
前記第6回転伝達部と前記第7回転伝達部とを同期回転可能とする第2回転伝達軸とを備えていることを特徴とする請求項11記載の塗布装置。 - 前記第2回転伝達軸が、可撓性を有する軸を含んで構成されている、又は自在継手を含んで構成されていることを特徴とする請求項12記載の塗布装置。
- 前記回転伝達機構が、
前記第6回転伝達部とともに回転可能な第8回転伝達部と、
該第8回転伝達部を回転駆動させる駆動部とを備えていることを特徴とする請求項12記載の塗布装置。 - 前記倣い型、前記押当ローラ、前記第5回転伝達部、前記第6回転伝達部、前記第7回転伝達部、及び前記第8回転伝達部の各外周面に、噛み合わせ可能な歯形が形成されていることを特徴とする請求項14記載の塗布装置。
- 前記第5伝達機構が、
前記押当ローラとともに回転可能な第6回転伝達部と、
該第6回転伝達部と略同一外径を有し、前記第5回転伝達部とともに回転可能な第7回転伝達部と、
該第6回転伝達部を回転駆動させる第1駆動部と、
該第7回転伝達部を回転駆動させる第2駆動部とを備えていることを特徴とする請求項11記載の塗布装置。 - 前記倣い型、前記押当ローラ、前記第5回転伝達部、前記第6回転伝達部、及び前記第7回転伝達部の各外周面に、噛み合わせ可能な歯形が形成されていることを特徴とする請求項16記載の塗布装置。
- 前記第5伝達機構が、
前記押当ローラとともに回転可能な第6回転伝達部と、
該第6回転伝達部と略同一外径を有し、前記第5回転伝達部とともに回転可能な第7回転伝達部と、
前記第6回転伝達部とともに回転可能な第8回転伝達部と、
該第8回転伝達部を回転駆動させる第1駆動部と、
前記第7回転伝達部とともに回転可能な第9回転伝達部と、
該第9回転伝達部を回転駆動させる第2駆動部とを備えていることを特徴とする請求項11記載の塗布装置。 - 前記倣い型、前記押当ローラ、前記第5回転伝達部、前記第6回転伝達部、前記第7回転伝達部、前記第8回転伝達部、及び前記第9回転伝達部の各外周面に、噛み合わせ可能な歯形が形成されていることを特徴とする請求項18記載の塗布装置。
- 前記回転伝達機構が、
前記押当ローラを回転駆動させる第1駆動部と、
前記塗布ローラを回転駆動させる第2駆動部とを備えていることを特徴とする請求項1~5のいずれかの項に記載の塗布装置。 - 前記倣い型が、外周に曲線部を有する形状であり、
前記押当ローラの半径が、前記倣い型の前記曲線部のうちの最小の曲率半径以下に設定されていることを特徴とする請求項11記載の塗布装置。 - 前記倣い型に押当ローラ案内部が取り付けられ、
該押当ローラ案内部が、前記倣い型の前記曲線部に沿って前記押当ローラを案内可能に構成されていることを特徴とする請求項21記載の塗布装置。 - 前記回転機構部が、
前記ワークを保持する保持部と、
一端側に前記保持部を取付け可能な保持部取付部と、他端側に前記倣い型を取付け可能な倣い型取付部とを備えた第3回転軸と、
該第3回転軸を回転自在に支持する支持部とを含み、
前記保持部と前記第3回転軸とには、前記保持部に前記ワークを吸着保持させるための吸引路が形成されていることを特徴とする請求項11記載の塗布装置。 - 前記塗布ローラの外周端面の厚さが、前記ワークの外周端面の厚さ以下であり、
前記塗布部が、
前記塗布ローラの外周端面に前記膜形成液を供給する液供給部と、
前記塗布ローラの外周端面に当接可能に配設される液伸展部と、
前記塗布ローラの外周縁部に当接可能に配設される液掻取部と、
を備えていることを特徴とする請求項11記載の塗布装置。 - 前記液伸展部は、前記塗布ローラの外周端面との当接面に、前記塗布ローラの回転方向に形成された複数の微小溝を備えていることを特徴とする請求項24記載の塗布装置。
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