JP7161693B2 - 携帯型画像形成装置用治具、携帯型画像形成システム及び携帯型画像形成装置用治具セット - Google Patents

携帯型画像形成装置用治具、携帯型画像形成システム及び携帯型画像形成装置用治具セット Download PDF

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Description

本発明は、携帯型画像形成装置用治具、携帯型画像形成システム及び携帯型画像形成装置用治具セットに関するものである。
従来、走査直交方向における携帯型画像形成装置の位置決め基準となる装置位置決め基準部を有し、携帯型画像形成装置を走査方向へ走査することにより記録材に画像を形成するための携帯型画像形成装置用治具が知られている。
例えば、特許文献1には、手動式プリンタ(携帯型画像形成装置)の走査時の位置ずれや斜行を防止するためのガイドを備えたハンディ機器用定規(携帯型画像形成装置用治具)が開示されている。このハンディ機器用定規の記録材との対向面には、ハンディ機器用定規で記録材をしっかりと押さえるために、ポリエステルフィルムやシリコンなどを設けることが開示されている。ハンディ機器用定規と記録材との位置合わせを行なった後、手動式プリンタをハンディ機器用定規に押し当てながら手動式プリンタを手動走査することにより記録材に印字を行なう旨が記載されている。
ところが、従来の携帯型画像形成装置用治具においては、記録材に画像を形成する際の記録材と治具との相対的な位置ずれ防止と、携帯型画像形成装置用治具と記録材との相対的な位置合わせの時間短縮との両立に改善の余地があった。
上述した課題を解決するために、本発明は、走査直交方向における携帯型画像形成装置の位置決め基準となる装置位置決め基準部を有し、前記携帯型画像形成装置を走査方向へ走査することにより記録材に画像を形成するための携帯型画像形成装置用治具であって、当該携帯型画像形成装置用治具と前記記録材との相対位置ずれを防止する位置ずれ防止手段を備え、前記位置ずれ防止手段を、作動状態と非作動状態とに切り替え可能に構成し、作業者の操作によって前記作動状態から前記非作動状態に切り替える操作部を備え、前記作業者が前記操作部を押下することで、前記非作動状態になることを特徴とするものである。
本発明によれば、記録材に画像を形成する際の記録材のずれを防止し、かつ、携帯型画像形成装置用治具と記録材との位置合わせをすばやく行なうことができる。
本実施形態に係るHMPを斜め上方から示す外観斜視図。 移動操作中の同HMPを示す斜視図。 同HMPの上部ユニットを下部ユニットに対して開いた状態を示す斜視図。 同HMPを記録面側から見たときの底面図。 同HMPの電気回路の一部を示すブロック図。 実施形態に係る治具を斜め上方から示す外観斜視図。 同治具の用紙位置決め基準部材を示す拡大図。 同治具に対してHMPの走査方向位置を予め決められた走査開始位置(ホームポジション)に位置決めさせた状態を示す説明図。 同HMPに取り付けられるアタッチメントを示す拡大図。 同治具の底面を示す斜視図。 (a)は、同治具を用紙が設置される作業台においたときの側面図であり、(b)は、(a)のD部と、E部の拡大図。 (a)は、作業者が押下部を押下していないときの高摩擦部材の位置を示す拡大斜視図であり、(b)は、作業者が押下部を押下しているときの高摩擦部材の位置を示す拡大斜視図。 同治具の要部分解斜視図。 同治具の底面側の要部分解斜視図。 図14のG部の拡大図。 圧縮コイルスプリングを押下部に組み付けた状態を示す図。 押下部を走査直交方向位置決め部材に取り付けた状態の拡大斜視図。 従来の治具の底面を示す斜視図。 同治具を用いて、水引の画像が印字されたA4サイズの熨斗用紙に、HMPにより表書きや名前の文字画像を形成する際の説明図。 同治具に対して同HMPをセットした状態を示す説明図。 同HMPを手動走査して熨斗用紙に表書き及び名前の文字画像を形成したときの説明図。 熨斗用紙に対し、表書きの文字画像を形成した後に、これから2人の名前の文字画像を走査直交方向へ2行となるように形成する場合の説明図。 同治具を熨斗用紙上にセットした状態を示す説明図。 1行目の文字画像を形成した後、2行目の文字画像を形成する目標位置に合うように、同治具を熨斗用紙上にセットした状態を示す説明図。 変形例の治具を斜め上方から示す概観斜視図。 同変形例の治具の底面側の斜視図。 (a)は、押下部を押下していないときの変形例の治具の要部拡大側面図であり、(b)は、押下部を押下したときの変形例の治具の要部拡大側面図。
以下、本発明を、携帯型画像形成装置であるハンディモバイル型プリンタ(以下「HMP」という。)と、携帯型画像形成装置用治具(以下、単に「治具」という。)とから構成される携帯型画像形成システムに適用した一実施形態について説明する。
まず、本実施形態に係るHMPの基本的な構成について説明する。
図1は、本実施形態に係るHMP1を斜め上方から示す外観斜視図である。
同図に示されるHMP1は、上部ユニット2と下部ユニット3とから主に構成されている。HMP1は、全体的におおよそ直方体形状を有しており、その走査方向(=印字方向:図中矢印X方向)の幅は、作業者が掌で掴める程度である。
HMP1の筐体は、後述するインクジェットヘッドの記録部(画像形成部)を用紙などの記録材に対面させる面である記録面30、これの反対面である上面31、走査方向(図中矢印X方向)に向く左側面32などを有している。また、走査方向に向く右側面33、走査直交方向(図中矢印Y方向)に向く背面34、走査直交方向に向く正面35なども有している。なお、走査直交方向は、HMP1の走査方向に対して直交する方向である。
同図に示されるHMP1は、記録面30を鉛直方向下方に向けつつ、上面31を鉛直方向上方に向ける姿勢になっている。上面31の外縁内(枠内)には、プリントボタン14と、電源ボタン15とが設けられている。また、上部ユニット2の左側面32には、USB接続口6が設けられている。
USB接続口6は、USBケーブルを接続するためのものである。HMP1に設けられた充電式のバッテリー(後述する図3の符号51)に対し、USB接続口6に接続したUSBケーブルを介して外部の電源から電力を供給することで、バッテリーを充電することができる。
作業者は電源ボタン15を長押しすることによってHMP1の電源の入切(ON/OFF)を切り替えることができる。電源を入れた状態では、スマートフォンなどの外部機器との近距離無線通信により、HMP1の上部ユニット2内に設けられた制御基板に対して画像情報を取得させることができる。その後、記録面30を記録材の表面に対面させる姿勢でHMP1を記録材の表面上に置いた後、プリントボタン14を一度押してから、図2に示されるようにHMP1を走査方向(図中矢印X方向)に沿って移動させることで、記録材の表面に画像を形成することができる。なお、このHMP1は、作業者の移動操作(手動走査)によって走査方向(図中矢印X方向)に沿って往復移動させる場合、往路と復路のそれぞれで、記録材の表面に画像を形成することができる。
記録材は、用紙などの紙類に限定されるものではなく、OHP、布、段ボール、包装容器、ガラス、基板など、画像記録可能なあらゆるものが含まれる。
図3は、上部ユニット2を下部ユニット3に対して開いた状態のHMP1を示す斜視図である。
図示のように、上部ユニット2は、下部ユニット3に対して開閉するように下部ユニット3に支持されている。下部ユニット3の内部空間には、HMP1の各機器に電源供給するためのバッテリー51が搭載されている。
また、下部ユニット3の内部には、記録部とインクタンクとを一体で備えるインクタンク一体型のインクジェットヘッド40(インクカートリッジ)が着脱可能に装着される。このとき、インクの液滴を吐出する記録部が鉛直方向下方に向けられる。このインクジェットヘッド40は、記録部からインクの液滴を吐出して画像記録を行うものである。
上部ユニット2の内面には、下部ユニット3内に装着されたインクジェットヘッド40を押さえて係止するためのヘッド押さえ板バネ37が固定されている。
このHMP1では、下部ユニット3内において、バッテリー51をインクジェットヘッド40の側方に位置させているため、上方に位置させる構成に比べてHMP1の高さを低くできる。これにより、HMP51の重心位置を低くでき、移動操作(手動走査)時等におけるHMP1の転倒を抑制することができる。
図4は、HMP1を記録面側から見たときの底面図である。
同図において、HMP1の記録面30には、下部ユニット(図3の符号3)内に装着されたインクジェットヘッド40の記録部41を外部に露出させるための開口30aが設けられている。記録部41は、複数の吐出孔41aを有しており、アクチュエータ(駆動源)を駆動させることによりそれぞれの吐出孔41aからインクの液滴を個別に吐出することが可能である。
記録部41は、インクジェットヘッド40の基板のうち、基板面方向において吐出孔41aを囲むように設けられている複数のインナーリードよりも内側(吐出孔41aの側)の領域である。このHMP1では、基板における記録部41の領域を白色に塗装して、周囲の黒色の領域とはっきり区別できるようにしている。つまり、白色の領域は、記録部41であることを示す目印になっている。この目印の形は、図示のように矩形状になっている。
インクジェットヘッド40においては、インクを吐出するための駆動源として、積層型圧電素子や薄膜型圧電素子等を用いた電気機械変換素子(圧電アクチュエータ等)、発熱抵抗体などの電気熱変換素子、振動板と対向電極とからなる静電アクチュエータなどを用いることができる。
記録部41の吐出孔41aから吐出されるインク(液体)は、吐出孔41aから吐出可能な粘度や表面張力を有する液体であればよく、特に限定されないが、常温常圧下において、又は加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下になるものであることが好ましい。具体的には、インク(液体)は、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、等を含む溶液、懸濁液、乳濁液等である。これらは、例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
記録面30の外縁内には、記録材上におけるHMP1の位置を検知する検知手段としての位置検知センサー8、回転可能な左側第一ローラ部17a、左側第二ローラ部17b、右側第一ローラ部18a、右側第二ローラ部18bなどが設けられている。
HMP1は、作業者によって走査方向に移動操作(手動走査)されるときに、記録材の表面上に接触している前述した4つのローラ部をタイヤのように回転させる。このようなローラ部が設けられていることで、作業者はHMP1を走査方向に沿って直進させることが容易になる。このとき、記録材の表面に接触させているのは、HMP1の四つのローラ部だけであり、記録面30は記録材の表面に接触させない。このため、インクジェットヘッド40の記録部41と記録材の表面との距離を一定に保って、所望の高画質の画像を形成することができる。
位置検知センサー8は、記録材の表面までの距離や表面状態(例えば凹凸)を検知したり、HMP1の移動距離を検知したりするセンサーであり、例えばパソコンの光学式マウス(ポインティングデバイス)などで使用されているものと同様のものを利用できる。位置検知センサー8は、置かれている場所(記録材)に光を照射し、その部分の状態を「模様」として読み取る。そして、位置検知センサー8の動きに対してその「模様」がどのように移動するのかを連続して捉えることで、移動量を算出する。
図5は、HMP1の電気回路の一部を示すブロック図である。
制御基板57は、各種の演算処理やプログラム実行を行うCPU55、近距離無線通信用のBt(Bluetooth(登録商標))基板52、データを一時記憶するRAM53、ROM54、記録制御部56などを有している。この制御基板57は、上部ユニット(図1の符号2)の中空内において、USB接続口(図2の符号6)の裏側の位置に固定されている。
Bt基板52は、スマートフォンやタブレット端末などの外部機器との近距離無線通信(Bluetooth通信)によってデータ通信を行うものである。また、ROM54は、HMP1のハードウェア制御を行うファームウェアや、インクジェットヘッド40の駆動波形データ等を格納するものである。また、記録制御部56は、インクジェットヘッド40を駆動させるためのデータ処理を実行したり、駆動波形を生成したりするものである。
制御基板57には、ジャイロセンサー58、位置検知センサー8、LEDランプ59、インクジェットヘッド40、プリントボタン14、電源ボタン15、バッテリー51などが電気的に接続されている。
ジャイロセンサー58は、周知の技術により、HMP1の傾きや回転角度を検知して、その結果を制御基板57に送信するものである。LEDランプ59は、プリントボタン14における光透過性の材料からなる外装カバーの内部に設けられ、プリントボタン14を発光させるものである。
電源ボタン15を押してHMP1の電源を入れると、各モジュールに電力が供給され、CPU55はROM54に格納されているプログラムに基づいて起動動作を開始し、プログラムや各データをRAM53に展開する。画像データを外部機器から近距離無線通信によって受信すると、記録制御部56は、受信した画像データに応じた駆動波形を生成する。そして、位置検知センサー8によって検知された記録材の表面上の位置に応じた画像を形成するようにインクジェットヘッド40からのインクの吐出を制御する。
先に図5に示した制御基板57は、外部機器との近距離無線通信によって画像データを取得すると、LEDランプ59を点滅させることで、光透過性のあるプリントボタン14を発光点滅させる。これを見た作業者は、HMP1の画像データ取得が終了したことを知る。その後、HMP1を記録材上に置いて、プリントボタン14を押す。
一方、制御基板57は、LEDランプ59の点滅制御を開始すると、プリントボタン14が押されるのを待機する。そして、プリントボタン14が押されると、LEDランプ59を連続点灯させることで、プリントボタン14を連続発光させる。これを見た作業者は、HMP1の走査方向への移動操作(手動走査)を開始する。
HMP1の移動操作(手動走査)を終えた作業者は、HMP1を記録材から取り上げて卓上などに置く。位置検知センサー8は、HMP1が記録材上から取り上げられたとき、位置の検知ができなくなる。制御基板57は、位置検知センサー8が位置を検知しなくなったタイミングで、LEDランプ59を消灯させて、プリントボタン14の発光を停止させる。これを見た作業者は、HMP1のプリント用の処理が終了したことを把握することができる。
なお、移動操作(手動走査)中にプリントボタン14を押し続ける必要はない。移動操作に先立ってプリントボタン14を押して離せば、位置検知センサー8による検知結果に基づく画像形成処理が、画像形成の終了まで、もしくは位置検知センサー8による位置検知不能まで継続される。
次に、本実施形態に係る治具の構成について説明する。
図6は、本実施形態に係る治具100を斜め上方から示す外観斜視図である。
本実施形態に係る治具100は、HMP1の走査方向(X方向)に延びる長尺平板状の走査直交方向位置決め部材101と、HMP1の走査直交方向(Y方向)に延びる長尺平板状の用紙位置決め基準部材102とが、互いの相対位置関係が固定されるように一体成型された本体部としての基材103を有している。具体的には、基材は、走査直交方向位置決め部材101の一端部と用紙位置決め基準部材102とが互いに連結された略L字形状であり、L字定規のような形状となっている。治具100の基材103は、後述する用紙(記録材)に治具100を重ねて置いても、治具100に重なる部分の用紙を視認できるように、光透過性の材料が好ましく、透明であるのがより好ましい。
本実施形態の治具100の走査直交方向位置決め部材101上には、走査直交方向(Y方向)におけるHMP1の位置決め基準となる装置位置決め基準部として、走査方向(X方向)に延びる溝110が形成されている。この溝110は、後述するHMP1に備わった突起が入り込むことで、溝110の内壁面が当該突起の走査直交方向両側から当接し、これによりHMP1の走査直交方向位置を規制するものである。そして、この溝110によってHMP1の走査直交方向位置を規制しつつHMP1を走査方向(X方向)へ移動操作(手動走査)することにより、HMP1を走査方向へ直進させることができ、走査直交方向へのずれが少ない画像を用紙上に形成することができる。
なお、本実施形態では、装置位置決め基準部を、HMP1に備わった突起が入り込む溝110で構成しているが、HMP1に備わった被当接部の走査直交方向両側から当接することによりHMP1の走査直交方向位置を規制できる構成であれば、溝110に限られない。
また、本実施形態の装置位置決め基準部は、HMP1の走査直交方向両側への変位を規制する構成であるが、HMP1の走査直交方向片側のみへの変位を規制する構成であってもよい。例えば、走査直交方向位置決め部材101の側面(走査直交方向を向く面)にHMP1の側面(例えば背面34)を押し当てるようにHMP1の移動操作(手動走査)する場合には、走査直交方向位置決め部材101の当該側面が、装置位置決め基準部として機能する。
また、本実施形態の治具100の走査直交方向位置決め部材101上には、走査直交方向(Y方向)に沿って延びる1又は2以上の記録材基準線としての用紙基準線111が形成されている。この用紙基準線111は、基材上に印字されたものである。このような用紙基準線111を設けることで、走査直交方向へ延びる用紙上の基準線分(例えば、用紙上に描かれた走査直交方向へ延びる線分、走査直交方向へ延びる用紙端部(端辺)など)が治具100の当該用紙基準線111と平行になるように、用紙に対して治具100をセットすることにより、用紙上に形成される画像が斜めに形成されてしまう事態を抑制しやすい。
また、本実施形態の治具100の走査直交方向位置決め部材101上には、走査方向(X方向)に沿って延びる1又は2以上の記録材基準線としての用紙基準線112が形成されている。この用紙基準線112は、基材103上に印字されたものである。このような用紙基準線112を設けることで、走査方向へ延びる用紙上の基準線分(例えば、用紙上に描かれた走査方向へ延びる線分、走査方向へ延びる用紙端部(端辺)など)が治具100の当該用紙基準線112と平行になるように、用紙に対して治具100をセットすることにより、用紙上に形成される画像が斜めに形成されてしまう事態を抑制しやすい。
一方、本実施形態の治具100の用紙位置決め基準部材102上には、走査直交方向(Y方向)における用紙に対する治具100の位置決め基準となる治具位置決め基準部が設けられている。本実施形態の治具位置決め基準部は、用紙上の予め決められた基準箇所の走査直交方向位置を指し示す記録材位置指標である。本実施形態の記録材位置指標は、用紙の走査直交方向一端部を基準箇所とし、その用紙の走査直交方向一端部の走査直交方向位置を指し示す用紙端部位置指標130である。この用紙端部位置指標130は、基材上に印字されたものである。
本実施形態の用紙端部位置指標130は、図6に示すように、走査直交方向(Y方向)において、溝110からの距離が互いに異なる複数の走査直交方向位置にそれぞれ設けられている。各用紙端部位置指標130が設けられている複数の走査直交方向位置は、走査直交方向の幅が互いに異なる予め決められた複数種類の用紙上の走査直交方向一端部(用紙上の基準箇所)が、対応する用紙端部位置指標130に合わさるように、用紙に対して治具100を位置決めした場合に、HMP1の記録部41の走査直交方向位置が、用紙上の予め決められた目標位置に位置決めされるように設定されている。
本実施形態の治具100において、用紙端部位置指標130の位置は、対応する用紙上の予め決められた目標位置が当該用紙の走査直交方向中央位置となるように、設定されている。すなわち、各用紙端部位置指標130の走査直交方向位置は、対応するサイズの用紙の一端部(基準箇所)を当該用紙端部位置指標130に合わせた場合に、当該用紙の走査直交方向中央位置に画像が形成されるように、設定されている。
また、本実施形態の治具100の用紙位置決め基準部材102上には、操作部として押下部170を有している。図中矢印Cに示すように、押下部170を押下することで、後述する高摩擦部材150が用紙に接触し、用紙の位置ずれを防止する機能が作動し、押下していないときは、高摩擦部材150が用紙から退避して位置ずれを防止する機能が非作動となる。
図7は、治具100の用紙位置決め基準部材102を示す拡大図である。
治具100の用紙位置決め基準部材102上に形成される用紙端部位置指標130は、走査方向(X方向)に延びるライン状の指標(マーク)で構成されている。本実施形態の用紙端部位置指標130は、「短冊55mm」、「B6」、「A5」、「B5」、「A4」、「B4」といった、予め決められた複数種類の用紙サイズに応じた各走査直交方向位置に、それぞれ設けられている。各用紙端部位置指標130は、作業者が用紙の種類(サイズ)を区別して認識できるような表示が付されており、具体的には用紙サイズを示す「A4」等の文字が付されている。
本実施形態の治具100に設けられる各種指標(マーク)や各種表示は、樹脂印刷等の印字、シール部品の貼付、基材への加工処理などによって設けられる。印字や貼付によって設ける場合、それぞれの指標や表示の目的の違いによって、指標や表示の種類ごとに色分けしてもよい。
また、本実施形態の用紙位置決め基準部材102には、HMP1の突起を溝110に嵌め込んでHMP1の走査直交方向位置を位置決めしたときにHMP1によって画像が形成される走査直交方向位置を指し示す画像形成位置指標120が設けられている。この画像形成位置指標120は、三角形状のマーク、あるいは、三角形状のマークと走査方向に延びる線分とからなる矢印によって構成されている。本実施形態では、画像形成位置指標120が指し示す走査直交方向位置が、形成される画像のどの位置を指し示すものであるかを作業者に認識できるようにする表示を設けるのが好ましい。図7の例では、画像形成位置指標120に「文字中央」という文字画像(表示)が付され、これにより、当該画像形成位置指標120が、形成される画像(文字)の走査直交方向中央位置を指し示していることを作業者が認識できるようになっている。
また、用紙位置決め基準部材102には、画像形成位置指標120に対し、1回の走査で1行の画像を形成するときの行間に相当する行間距離をあけた走査直交方向位置を指し示す行間指標160が設けられている。この行間指標160は、用紙位置決め基準部材102上の互いに異なる複数の走査直交方向位置にそれぞれ設けられている。このような行間指標160が治具100に設けられていることで、複数行にわたる画像を形成する場合に、作業者は行間距離の目安を認識でき、一定の行間距離で複数行にわたる画像を形成することが容易になる。
行間指標160の走査直交方向位置を決めるための行間距離は、HMP1の仕様(HMP1によって形成可能な最大画像の走査直交方向長さ等)や作業者の使用態様(作業者が使用する文字画像の大きさ等)に応じて、適宜設定することができる。本実施形態の治具100では、行間距離を、HMP1のインクジェットヘッド40における記録部41の走査直交方向長さに設定して、各行間指標160の走査直交方向位置が決められている。これによれば、行間指標160に合わせて複数行にわたる画像を形成する場合に、隣り合う各行の画像が互いに重なってしまうような事態を避けることができる。
また、上述のように記録部41の走査直交方向長さに行間距離を設定することで、HMP1による走査直交方向最大長の画像形成により、複数行にわたる複数の部分画像を形成し、これらの部分画像を合わせて1つの合体画像を用紙上に形成するような場合に、部分画像間における走査直交方向のズレを抑制して、高品質な合体画像を形成することが容易となる。
また、本実施形態における治具100では、隣り合う2つの行間指標160の間に、これらの行間指標160よりも小さな補助的指標161が設けられている。これにより、作業者は、行間指標160によって示される行間距離とは異なる行間距離で複数行にわたる画像を形成したい場合に、補助的指標161も目安に入れて、狙いの行間距離となるように、治具100と熨斗用紙Pとの相対位置を調整できる。よって、行間指標160によって示される行間距離とは異なる行間距離で複数行にわたる画像を形成したい場合でも、一定の行間距離で複数行にわたる画像を形成することが容易になる。
また、本実施形態において、行間指標160は、作業者が画像形成位置指標120と区別して認識しやすいように、画像形成位置指標120とは異なる形態(形状、模様、色彩、寸法など)であるのが好ましい。本実施形態の行間指標160は、その形状が画像形成位置指標120と同様に三角形状のマークによって構成されているが、その色彩が画像形成位置指標120とは異なっている。具体的には、例えば、画像形成位置指標120が黒色であるのに対し、行間指標160は白色である。
また、本実施形態の走査直交方向位置決め部材101には、HMP1の走査方向位置を予め決められた走査開始位置(ホームポジション)に位置決めしたときにHMP1による画像形成が開始される記録材上の走査方向位置を指し示す画像形成開始位置指標140が設けられている。これにより、作業者は、走査方向(X方向)において、用紙上のどの位置から画像形成が開始されるのか、用紙上のどの位置に画像が形成されるのか、を把握することができる。本実施形態では、画像形成開始位置指標140に「印字開始」という文字画像(表示)が付され、これにより、当該画像形成開始位置指標140である矢印が、画像形成が開始される位置を指し示していることを作業者が認識できるようになっている。
図8は、治具100に対してHMP1の走査方向位置を予め決められた走査開始位置(ホームポジション)に位置決めさせた状態を示す説明図である。
本実施形態では、治具100の用紙位置決め基準部材102の内側端面102a(図7中下側の端面)にHMP1の右側面33が当接するようにセットしたときに、HMP1の走査方向位置が予め決められた走査開始位置(ホームポジション)に位置決めされる。このとき、HMP1に取り付けられる被当接部部品であるアタッチメント200に設けられた突起201を治具100の溝110にセットすると、画像形成開始位置指標140がアタッチメント200に隠れて作業者に視認できなくなる。
そのため、本実施形態では、HMP1のアタッチメント200上に、画像形成開始位置指標210が形成されている。この画像形成開始位置指標210は、図8の例では、矢印の刻印で構成されているが、その形状や形成方法などには特に限定はない。本実施形態の治具100に設けられる画像形成開始位置指標140は、HMP1がホームポジションにセットされたとき、そのHMP1のアタッチメント200上における画像形成開始位置指標210と同じ走査方向位置に位置することになる。
図9は、HMP1に取り付けられるアタッチメント200を示す拡大図である。
本実施形態のHMP1には、これに取り付けられるアタッチメント200上に突起201が設けられている。この突起201は、治具100の溝110に入り込むことで、溝110の内壁面が走査直交方向両側から当接される被当接部であり、この当接によって当該突起201が設けられるHMP1の走査直交方向の両側への変位が規制される。
本実施形態の突起201は、走査直交方向において同じ位置であって、走査方向において互いに異なる位置に、複数設けられている。このような複数の突起201が溝110に入り込むことで、Z方向に延びるZ軸回りのHMP1の回転が規制され、HMP1を走査方向(X方向)へ手動走査するときのHMP1の姿勢が安定し、より高品質な画像を形成することができる。
本実施形態の突起201は、HMP1に対して着脱自在に取り付けられるアタッチメント200に設けられている。治具100を用いずにHMP1で画像を形成する場合、突起201は不要であるため、その場合にはHMP1からアタッチメント200を取り外すことができる。すなわち、本実施形態のアタッチメント200は、治具100と一緒に使用されるものである。このようにアタッチメント200を取り外し可能にしたことで、治具100を用いずにHMP1で画像形成する場合には、HMP1からアタッチメント200を取り外すことで、HMP1を小型化でき、HMP1の操作性や取扱姓を向上させることができる。なお、本実施形態において、アタッチメント200は必ずしもHMP1に対して着脱自在である必要はない。
図10は、本実施形態の治具100の底面を示す斜視図である。
走査直交方向位置決め部材101の用紙が載置された台面又は用紙の上面に対向する底面には、凸部としての第一設置足部180aが設けられている。また、用紙位置決め基準部材102の底面には、凸部としての第二設置足部180bが設けられている。これら設置足部180a,180bは、基材103と一体成型されている。各設置足部180a,180bは、走査直交方向(X方向)に延びており、第一設置足部180aは、走査方向(Y方向)において、走査直交方向位置決め部材101の用紙位置決め基準部材102側とは反対側の端部に設けられている。第二設置足部180bは、走査方向(Y方向)において、用紙位置決め基準部材102の走査直交方向位置決め部材101側端部に設けられている。
また、走査直交方向位置決め部材101の底面には、押下部170を位置決めするための位置決め穴174a,174bが設けられている。また、走査直交方向位置決め部材101には、基材103よりも用紙との摩擦係数が高い高摩擦部材150が設けられている。
図11(a)は、本実施形態の治具100を用紙が設置される作業台Tにおいたときの側面図である。図11(b)は、図11(a)のD部と、E部の拡大図である。
図11に示すように、本実施形態の治具100を、作業台Tの用紙が載置された台面又は用紙の上面に置いたとき、各設置足部180a,180bが上記台面または用紙の上面に接触する。このように、本実施形態では、設置足部180a,180b以外は、作業台の台面に対してδ1の空間距離があるため、台面と作業台に置いた状態の治具100との間に容易に用紙を差し込むことができる。
また、第一設置足部180aは、走査直交方向位置決め部材101の用紙位置決め基準部材102側とは反対側の端部に設けられている。このように、端部に設置足部を設けることで、設置足部180aが用紙に接触するのを抑制することができ、治具と用紙との相対的な位置を調整するときに、用紙表面の擦れを抑制することができる。
また、本実施形態では、各設置足部180a,180bは、基材103と一体成型で形成され、基材103と同一の材質であるが、基材103よりも用紙に対する摩擦係数が低い材質で形成してもよい。このように、基材103よりも用紙に対する摩擦係数が低い材質で各設置足部180a,180bを構成することで、より一層、台面と作業台に置いた状態の治具100との間に容易に用紙を差し込むことができる。
各設置足部180a,180bは、基材103の底面からδ1突出しているため、この突出量(底面からの高さ)δ1分、治具100は、作業台Tの台面から空間を保って設置される。また、上記突出量δ1は、台面に設置される用紙の厚みtよりも大きく(δ1>t)設定されており、治具100は、作業台Tの台面に設置された用紙に対しても、治具100は用紙の上面から空間を保って設置される。
図12(a)は、作業者が押下部170を押下していないときの高摩擦部材150の位置を示す拡大斜視図であり、図12(b)は、作業者が押下部170を押下しているときの高摩擦部材150の位置を示す拡大斜視図である。
図12(a)に示すように、作業者が押下部170を押下していないときは、高摩擦部材150は、走査直交方向位置決め部材101の底面から0.1~1mmほど退避した退避位置に位置している。これにより、作業者が押下部170を押下していないときは、高摩擦部材150が用紙と非接触であり、高摩擦部材150による位置ずれ防止機能が非作動状態である。従って、治具100を、用紙上を滑らせて用紙に対して相対的に移動させることができ、容易に治具100を用紙の画像を形成する目標位置へ移動させることができる。
本実施形態では、作業者が押下部170を押下していないとき、走査直交方向位置決め部材101の底面から0.1~1mmほど退避させているが、作業者が押下部170を押下していないとき高摩擦部材150が用紙と非接触であれば位置ずれ防止を非作動にできるため、底面から退避していなくてもよい。本実施形態の治具100は、上述したように、治具100の底面が、用紙に対して(δ1-t)浮いているので、高摩擦部材150の底面に対する突出量が(δ1-t)未満であれば、押下部170を押下していないとき、高摩擦部材150を用紙に対して非接触にでき、位置ずれ防止を非作動にできる。
一方、図12(b)に示すように、作業者が矢印Cに示すように、押下部170を押下すると、高摩擦部材150が、走査直交方向位置決め部材101の底面に対してδ2突出して用紙に接触する。高摩擦部材150の突出量δ2は、各設置足部180a,180bの基材103の底面からの突出量δ1と用紙の厚みtとの差分値以上(δ2≧(δ1-t))となっている。このように、作業者の操作として、押下部170を押下することで、高摩擦部材150が用紙に接触し位置ずれ防止が作動する。これにより、用紙と治具100との相対的なずれを抑制することができる。
次に、位置ずれ防止機能を非作動状態と作動状態とに切り替える切り替え機構について説明する。
図13は、治具の要部分解斜視図であり、図14は、治具の底面側の要部分解斜視図である。また、図15は、図14のG部の拡大図である。
図13に示すように走査直交方向位置決め部材101には、押下部170が収納される収納凹部101aが設けられている。
押下部170と収納凹部101aとの間には、付勢部材としての圧縮コイルスプリング171が配置されている。また、この収納凹部101aには、押下部170を走査直交方向位置決め部材101(基材103)に位置決めする2つの位置決め穴174a,174bが設けられている。用紙位置決め基準部材102側の一方の位置決め穴174aは、位置決めの主基準であり丸穴であり、他方の位置決め穴174bは、位置決めの従基準であり、主走査方向に延びる長穴である。
図14に示すように、押下部170の裏側の走査方向(Y方向)の両端付近には、中央にネジ穴が形成されたネジボス部170aを有している。また、これらネジボス部170aよりも走査方向内側には、圧縮コイルスプリング171が保持される十字状のバネ保持部170bが走査方向に所定の間隔を開けて2個設けられている。これらバネ保持部170bの十字状の端部を結んだ円の直径は、圧縮コイルスプリング171の内径よりも少し大きく設定されており、圧縮コイルスプリング171は、バネ保持部170bに圧入する形でバネ保持部170bにはめ込まれる。
また、これら十字状のバネ保持部170bに積み重なるように、バネ保持部170bより小さい十字状の位置決め部170cがそれぞれ設けられている(図14,図15参照)。
また、図14に示すように、走査直交方向位置決め部材101の底面には、押下部170を走査直交方向位置決め部材101に留めるための固定部材173が収納される固定収納凹部101bが、走査方向に所定の間隔を開けて2個設けられている。固定収納凹部101にそれぞれ収納される各固定部材173は、ネジ172が貫通する貫通穴と、ネジ172の頭部が収納されるネジ収納凹部173aが形成されている。ネジ収納凹部173aの深さ寸法は、ネジ頭部の厚み寸法よりも長くなっており、ネジ止め後、ネジ頭部は、固定部材173の高摩擦部材150が貼り付けられる面から飛び出さないようにしている。
本実施形態においては、固定収納凹部101bの深さが、固定部材の厚みと高摩擦部材の厚みとを加算した寸法よりも0.1~1mm深くなっている。これにより、図12(a)に示すように、作業者が押下部170を押下していないとき、高摩擦部材150が、走査直交方向位置決め部材101の底面に対して0.1~1mm退避した位置に位置させることができる。
高摩擦部材150は、発泡ウレタンゴムなどからなり、これら固定部材173に両面テープなどにより取り付けられる。なお、本実施形態では、高摩擦部材150として発泡ウレタンゴムを用いているが、基材103または設置足部180a,180bより用紙の対する摩擦係数が大きい部材であればよい。
図16は、圧縮コイルスプリング171を押下部170に組み付けた状態を示す図であり、図17は、押下部170を走査直交方向位置決め部材101に取り付けた状態の拡大斜視図である。
図16に示すように、まず、圧縮コイルスプリング171を押下部170のバネ保持部170bに嵌め込み、圧縮コイルスプリング171を押下部170に保持する。このように、圧縮コイルスプリング171を押下部170に保持することで、組み立て時に圧縮コイルスプリング171が押下部170からこぼれ落ちるのを抑制することができ、組み立て性を向上させることができる。
次に、押下部170を、走査直交方向位置決め部材101の収納凹部101aに入れ込む。このとき各位置決め部170cを走査直交方向位置決め部材101の位置決め穴174a,174bに挿入することで、押下部170が、走査直交方向位置決め部材101(基材103)に対して位置決めされる。
次に、走査直交方向位置決め部材101の底面側から固定部材173を固定収納凹部101bに入れ込む。上述したように、押下部170は、位置決めされているため、押下部170のネジボス部170aのネジ穴と固定部材173の貫通穴とが高さ方向(Z方向)に一直線に並び、ネジ172を容易にネジボス部170aのネジ穴にねじ込むことができる。
ネジ172をネジボス部170aのネジ穴にねじ込んでいくことで、圧縮コイルスプリング171が圧縮され押下部170を付勢する。そして、ネジ172の頭部が、固定部材173のネジ収納凹部173aに入り込むことで、押下部170が、走査直交方向位置決め部材101に取り付けられる。
本実施形態では、固定部材173にネジ頭部が収納されるネジ収納凹部173aを設け、ネジ頭部が固定部材173の高摩擦部材150が貼り付けられる面から飛び出さないようにしている。これにより、高摩擦部材150が、浮くことなく良好に固定部材173に貼り付けることができる。
本実施形態の治具100では、かかる構成とすることで、作業者が押下部170を押下していないとき、すなわち、作業者が押下部170を操作していないときは、押下部170は、圧縮コイルスプリング171により+Z方向(押下部170が収納凹部101aから抜け出す方向)に付勢される。このとき、固定部材173が固定収納凹部101bの底面に突き当たり、押下部170が収納凹部101aから抜け出すのを留めている。また、このときは、図12(a)に示すように、高摩擦部材150が、走査直交方向位置決め部材101の底面から退避しており、用紙との非接触状態となり、高摩擦部材150による用紙位置ずれ防止が非作動状態となる。
一方、作業者が、押下部170を押下すると、押下部170が圧縮コイルスプリング171の付勢力に抗して-Z方向(押下部170が収納凹部101aに嵌り込む方向)へ移動する。これにより、押下部170にネジ止めされた固定部材173に貼り付けられた高摩擦部材150が、押下部170とともに-Z方向(固定収納凹部101bから抜け出す方向)へ移動し、高摩擦部材150が走査直交方向位置決め部材101の底面から飛び出す。そして、押下部170の下端が、収納凹部101aの底面に突き当たることで、押下部170の-Z方向の移動が規制される。このとき、高摩擦部材150は、図12(b)に示すように、走査直交方向位置決め部材101の底面からδ2飛び出し、用紙の上面に接触する。これにより、高摩擦部材150による用紙の位置ずれ防止を作動させた状態にすることができる。
作業者が、押下部170から手を離すと、圧縮コイルスプリング171の付勢力により押下部170が+Z方向へ移動し、図12(a)に示した状態に自動で戻る。
なお、本実施形態では、圧縮コイルスプリング171により押下部170を+Z方向(押下部170が収納凹部101aから抜け出す方向)に付勢しているが、同様な作用を達成する付勢部材であれば、引っ張りコイルスプリングや板バネなどでもよい。
また、押下部170が治具に対して押下方向と直交する方向にガタがある状態の場合、高摩擦部材150を用紙に接触させた状態で、押下部170が治具に対して押下方向と直交する方向に動くと、用紙も同様に動いてしまい、用紙と治具との相対的な位置関係がずれてしまうおそれがある。
これに対し、本実施形態では、押下部170の位置決め部170cが位置決め穴174a,174bに嵌り込んで位置決め穴により押下部の押下方向(Z方向)と直交する方向の移動が規制されている。これにより、高摩擦部材150を用紙に接触させた状態で、押下部とともに用紙が動いてしまうのを防止することができ、用紙と治具との相対的な位置関係がずれてしまうのを防止することができる。
図18は、従来の治具100Jの底面を示す斜視図である。
従来の治具100Jの底面に、複数の高摩擦部材150が貼り付けられている。かかる構成においては、治具100Jを用紙上に設置した状態において、常に高摩擦部材150が用紙に接触しており、治具100Jを持ち上げない限り、用紙位置ずれ防止の作動状態が解除されない。従って、かかる従来の構成では、治具100Jを用紙上で滑らせて用紙上の予め決められた目標位置に移動させようとしても高摩擦部材150の用紙との摩擦力により用紙と治具100Jとが一緒に動いてしまい、治具100Jを用紙上で滑らせることができない。その結果、治具100Jを一旦持ち上げて、治具100Jを上記目標位置に移動させることになり、治具100Jをすばやく目標位置へ移動させることができない。
また、治具100Jの用紙に対する位置を調整する際も、治具100Jをいちいち持ち上げて調整する必要があり、用紙に対する位置を調整に時間を要するという不具合がある。
これに対し、本実施形態においては、押下部170を作業者が押下していないときは、高摩擦部材150が治具100(基材103)の底面から退避しており、用紙と非接触である。従って、このときは、高摩擦部材150による用紙ずれ防止機能が作動していない。これにより、治具100を、用紙上を滑らせて移動させることができ、治具を用紙から持ち上げて移動させる場合に比べて、すばやく治具100を用紙上の予め決められた目標位置に移動させることができる。
また、治具100の用紙に対する位置を調整する際も、治具100を用紙上で滑らせて調整することができる。これにより、治具100をいちいち持ち上げて調整する場合に比べて、すばやく治具の用紙に対する位置を調整することができる。
また、本実施形態では、図10、図11に示したように、治具100の底面に設置足部180a,180bを設けており、これら設置足部180a,180b以外は、用紙または台面に対してδ1の空間距離がある。そのため、治具100を用紙または台面に対して滑らせて用紙に対して相対移動させる際は、上記設置足部180a,180bが用紙に摺動する。よって、この設置足部180a,180bを、基材103よりも用紙に対する摩擦係数が低い材質で構成することで、設置足部と用紙との摺動抵抗を減らすことができ、治具100を用紙に対して滑らせて用紙に対して相対移動させる際に、用紙が治具100とともに動いてしまうのをより一層抑制することができる。
なお、本実施形態のように、設置足部180a,180bを基材103と一体成型で形成することで、設置足部180a,180bを基材103よりも用紙に対する摩擦係数が低い材質で構成する場合に比べて、製造コストなどを削減することができ、安価に治具100を提供することが可能となる。
また、治具が用紙に対して所望の位置に位置し、HMP1により用紙に画像を形成するときは、作業者が押下部170を押すことで、高摩擦部材150が治具(基材103)の底面から突出して高摩擦部材150が用紙と接触する。これにより、高摩擦部材150による用紙位置ずれ防止が作動し、画像形成中に用紙が動いて位置ずれが発生するのを防止することができる。よって、用紙の所望の位置に画像を形成することができる。
以下、本実施形態の治具100を用いた画像形成について、具体的に説明する。
図19は、本実施形態の治具100を用いて、水引の画像が印字されたA4サイズの熨斗用紙Pに、HMP1により表書きや名前の文字画像を形成する際の説明図である。
まず、作業者は、図19に示すように、作業台に載置された熨斗用紙Pの上に治具100を置く。または、作業台に置かれた治具100の間に差し込むように熨斗用紙Pを作業台に載置する。本実施形態では、図10や図11に示したように、治具100の底面に設置足部180a,180bを設けており、これら設置足部180a,180b以外は、作業台の台面に対してδ1の空間距離がある。従って、台面と作業台に置いた治具100との間に容易に熨斗用紙Pを差し込むことができる。
次に、これから熨斗用紙P上に形成しようとしている表書きである「お祝い」という文字画像Pa1の上端位置(画像形成開始位置)が、画像形成開始位置指標140と同じ走査方向位置となるように、治具100と熨斗用紙Pとの相対位置を調整する。
また、作業者は、治具100の用紙位置決め基準部材102に形成されているA4の用紙端部位置指標130が、熨斗用紙Pの走査直交方向一端部Pbと同じ走査直交方向位置となるように、治具100と熨斗用紙Pとの相対位置を調整する。これにより、これから熨斗用紙P上に形成しようとしている表書きの文字画像Pa1の走査直交方向中央位置が、治具100の用紙位置決め基準部材102に形成されている画像形成位置指標120が指し示す走査直交方向位置と同じ位置になる。
更に、作業者は、熨斗用紙Pの走査直交方向一端部Pbが走査方向(X方向)と平行になるように、治具100と熨斗用紙Pとの相対位置を調整する。この調整方法は、種々存在する。例えば、熨斗用紙Pに印字されている水引画像Pcは、熨斗用紙Pの走査直交方向一端部Pbに対して直交する方向に延在していることから、この水引画像Pcの延在方向が治具100の走査直交方向位置決め部材101上に設けられる用紙基準線111と平行になるように、治具100と熨斗用紙Pとの相対位置を調整してもよい。また、熨斗用紙Pの走査方向一端部(例えば図12中の上端辺)は、熨斗用紙Pの走査直交方向一端部Pbに対して直交する方向に延在しており、かつ、治具100の用紙位置決め基準部材102の内側端面102aが走査直交方向に平行であることから、熨斗用紙Pの上端辺が治具100の用紙位置決め基準部材102の内側端面102aと平行になるように、治具100と熨斗用紙Pとの相対位置を調整してもよい。
本実施形態においては、上述した治具100と熨斗用紙Pとの相対位置の調整時、押下部170は押されておらず、高摩擦部材150は退避位置(熨斗用紙Pと非接触)であり、位置ずれ防止機能が非作動状態である。従って、治具100を持ち上げることなく熨斗用紙Pを治具100に対して相対移動させることができ、すばやく治具100と熨斗用紙Pとの相対位置を調整することができる。
また、図19に示すように熨斗用紙Pは、用紙位置決め基準部材102と対向しておらず、用紙位置決め基準部材102に設けた第二設置足部180bと非接触である。また、図19からわかるように、熨斗用紙Pの走査方向(X方向)の長さは、走査直交方向位置決め部材101よりも短い。その結果、走査直交方向位置決め部材101の用紙位置決め基準部材102側と反対側の端部に設けられた第一設置足部180aとも非接触である。従って、この図19に示す例においては、熨斗用紙が治具と摺擦することなく、熨斗用紙と治具との相対的な位置調整を行うことができる。
このようにして、治具100と熨斗用紙Pとの相対位置を調整したら、作業者は、押下部170を片手で押下する。すると、高摩擦部材150が、熨斗用紙に接触する接触位置へ移動し、用紙の位置ずれ防止機能が作動状態となる。そして、作業者は、片手で押下部170を押下しつつ、もう一方の手でHMP1を把持する。そして、図20に示すように、HMP1のアタッチメント200上の突起201が治具100の走査直交方向位置決め部材101に形成されている溝110に入り込むように、治具100に対してHMP1をセットする。これにより、HMP1は、走査直交方向(Y方向)の位置が規制されつつ、走査方向(X方向)へは移動自在になる。
更に、作業者は、このように治具100に対してHMP1をセットしたら、治具100の用紙位置決め基準部材102の内側端面102a(図7中下側の端面)に、HMP1の右側面33を突き当てる。これにより、HMP1の走査方向位置は、予め決められた走査開始位置(ホームポジション)に位置決めされる。すなわち、治具100の用紙位置決め基準部材102の内側端面102a(図7中下側の端面)は、HMP1の走査を開始する走査開始位置にHMP1を位置決めする位置決め基準となる走査開始位置決め基準部として機能している。
以上のようにして、HMP1をホームポジションにセットしたら、作業者は、プリントボタン14を押し、HMP1の突起201が治具100の溝110に沿って移動するようにHMP1を走査方向(X方向)に沿って移動操作(手動走査)する。これにより、図21に示すように、熨斗用紙Pの走査直交方向中央位置(目標位置)に、表書きの文字画像Pa1及びこれに続いて名前の文字画像Pa2が形成される。表書きの文字画像Pa1と名前の文字画像Pa2のように、熨斗用紙Pの走査直交方向の同じ位置に形成する画像であれば、図21に示すように、一度の手動走査で形成することができる。
治具100と熨斗用紙Pとの相対位置調整後の一連の動作において、作業者は、押下部170を押し続けることで、位置ずれ防止手段としての高摩擦部材150が熨斗用紙Pへの接触が維持され、高摩擦部材150による位置ずれ防止が作動状態となっている。これにより、治具100に対して熨斗用紙Pが動くことがなく、熨斗用紙Pの所望の位置に文字画像Pa1,Pa2を形成することができる。
次に、治具100を用いて、1つの用紙に対してHMP1の手動走査を複数回行うことにより画像を形成する手順について説明する。
図22は、熨斗用紙Pに対し、表書きである「お祝い」の文字画像Pa1を形成した後に、これから2人の名前の文字画像Pa2,Pa3を走査直交方向へ2行となるように形成する場合の説明図である。
図22に示すように、2人の名前の文字画像Pa2,Pa3は、いずれも熨斗用紙Pの走査直交方向中央位置からずれた位置が、画像を形成する目標位置となっている。ここで、本実施形態の治具100におけるA4の用紙端部位置指標130は、上述したとおり、これにA4サイズの熨斗用紙Pの走査直交方向一端部を合わせた場合に、ホームポジションに位置決めしたHMP1を手動走査して画像形成すると、熨斗用紙Pの走査直交方向中央位置に画像中心が位置するように画像形成が行われるというものである。そのため、用紙端部位置指標130に熨斗用紙Pの走査直交方向一端部を合わせて画像形成すると、熨斗用紙P上の目標位置に2人の名前の文字画像Pa2,Pa3を形成することができない。
このような場合、作業者は、熨斗用紙Pの上に文字画像Pa1を形成した後、HMP1を治具100から取り外す。そして、押下部170を押下していない状態で、熨斗用紙P上で治具100を滑らせて移動させる。そして、図23に示すように、これから熨斗用紙P上に形成しようとしている2行の文字画像Pa2,Pa3の上端位置(画像形成開始位置)が、画像形成開始位置指標140と同じ走査方向位置となるように、治具100と熨斗用紙Pとの相対位置を調整する。また、作業者は、図23に示すように、治具100の用紙位置決め基準部材102に形成されている画像形成位置指標120が、これから熨斗用紙P上に形成しようとしている2行の文字画像Pa2,Pa3のうちの一方である「中村」の文字画像Pa2の目標位置(走査直交方向の目標位置)に合うように、治具100を熨斗用紙上で滑らせながら熨斗用紙Pとの相対位置を調整する。
熨斗用紙Pの走査直交方向一端部Pbが走査方向(X方向)と平行になるように、治具100と熨斗用紙Pとの相対位置を調整したら、作業者は、片手で押下部170を押下し、高摩擦部材150による用紙位置ずれ防止機能を動作状態にする。そして、HMP1のアタッチメント200上の突起201が治具100の溝110に入り込むように、治具100に対してHMP1をセットし、HMP1の走査方向位置を予め決められた走査開始位置(ホームポジション)に位置決めする。その後、作業者は、プリントボタン14を押し、HMP1の突起201が治具100の溝110に沿って移動するようにHMP1を走査方向(X方向)に沿って移動操作(手動走査)することで、熨斗用紙Pの目標位置に、1行目の名前の文字画像Pa2が形成される。
このようにして1行目の名前の文字画像Pa2を形成したら、次に、作業者は、2行目の名前の文字画像Pa3を形成するために、押下部170の押下を止めて、高摩擦部材150による用紙位置ずれ防止機能を非動作状態にして治具100を熨斗用紙上で滑らせて、熨斗用紙Pとの相対位置を調整しなおす。
ここで、本実施形態の治具100の用紙位置決め基準部材102には、画像形成位置指標120に対し、1回の走査で1行の画像を形成するときの行間に相当する行間距離をあけた走査直交方向位置を指し示す行間指標160が設けられている。この行間指標160は、用紙位置決め基準部材102上の互いに異なる複数の走査直交方向位置にそれぞれ設けられている。このような行間指標160が治具100に設けられていることで、複数行にわたる画像を形成する場合に、作業者は行間距離の目安を認識でき、一定の行間距離で複数行にわたる画像を形成することが容易になる。
行間指標160の走査直交方向位置を決めるための行間距離は、HMP1の仕様(HMP1によって形成可能な最大画像の走査直交方向長さ等)や作業者の使用態様(作業者が使用する文字画像の大きさ等)に応じて、適宜設定することができる。本実施形態の治具100では、行間距離を、HMP1のインクジェットヘッド40における記録部41の走査直交方向長さに設定して、各行間指標160の走査直交方向位置が決められている。これによれば、行間指標160に合わせて複数行にわたる画像を形成する場合に、隣り合う各行の画像が互いに重なってしまうような事態を避けることができる。
また、上述のように記録部41の走査直交方向長さに行間距離を設定することで、HMP1による走査直交方向最大長の画像形成により、複数行にわたる複数の部分画像を形成し、これらの部分画像を合わせて1つの合体画像を用紙上に形成するような場合に、部分画像間における走査直交方向のズレを抑制して、高品質な合体画像を形成することが容易となる。
また、本実施形態における治具100では、隣り合う2つの行間指標160の間に、これらの行間指標160よりも小さな補助的指標161が設けられている。これにより、作業者は、行間指標160によって示される行間距離とは異なる行間距離で複数行にわたる画像を形成したい場合に、補助的指標161も目安に入れて、狙いの行間距離となるように、治具100と熨斗用紙Pとの相対位置を調整できる。よって、行間指標160によって示される行間距離とは異なる行間距離で複数行にわたる画像を形成したい場合でも、一定の行間距離で複数行にわたる画像を形成することが容易になる。
また、本実施形態において、行間指標160は、作業者が画像形成位置指標120と区別して認識しやすいように、画像形成位置指標120とは異なる形態(形状、模様、色彩、寸法など)であるのが好ましい。本実施形態の行間指標160は、その形状が画像形成位置指標120と同様に三角形状のマークによって構成されているが、その色彩が画像形成位置指標120とは異なっている。具体的には、例えば、画像形成位置指標120が黒色であるのに対し、行間指標160は白色である。
作業者は、2行目の名前の文字画像Pa3を形成する場合、既に画像形成済みである1行目の名前の文字画像Pa2の走査直交方向中央位置が、画像形成位置指標120の隣りに位置する行間指標160が指し示す位置に合うように、治具100と熨斗用紙Pとの相対位置を調整しなおす。具体的には、熨斗用紙Pを固定した状態で治具100を図24中矢印Bの方向へ熨斗用紙上を滑らせながら移動させ、1行目の名前の文字画像Pa2の走査直交方向中央位置を、画像形成位置指標120の隣りの行間指標160が指し示す位置に一致させる。これにより、図24に示すように、治具100の用紙位置決め基準部材102に形成されている画像形成位置指標120が、これから熨斗用紙P上に形成しようとしている2行目の文字画像Pa3の目標位置(走査直交方向の目標位置)に合うように、治具100と熨斗用紙Pとの相対位置が調整される。
その後、上述と同様に、作業者は、押下部170を押下して高摩擦部材150による用紙位置ずれ防止を作動状態にする。本実施形態では、押下部170は、画像形成開始位置指標140の近傍に設けられており、高摩擦部材150は、押下部170の走査方向(X方向)両端付近に設けられている(図13、図14参照)。従って、図24に示すように、押下部170が、熨斗用紙Pの一部しか対向していなくても、押下部170を押下したとき、画像形成開始位置指標140側端部付近に設けられた高摩擦部材150(図13の右側の高摩擦部材)は、熨斗用紙Pに接触し、位置ずれ防止機能を発揮することができる。
次に、HMP1のアタッチメント200上の突起201が治具100の溝110に入り込むように、治具100に対してHMP1を再びセットし、HMP1の走査方向位置を予め決められた走査開始位置(ホームポジション)に位置決めする。そして、作業者は、プリントボタン14を押し、HMP1の突起201が治具100の溝110に沿って移動するようにHMP1を走査方向(X方向)に沿って移動操作(手動走査)することで、熨斗用紙Pの目標位置に、2行目の名前の文字画像Pa3が形成される。
次に、治具100の変形例について、説明する。
図25は、変形例の治具100Aを斜め上方から示す概観斜視図であり、図26は、変形例の治具100Aの底面側の斜視図である。
この変形例は、上述した実施形態の治具とは異なり、作業者が押下部を押下すると、高摩擦部材150が用紙から離間し、高摩擦部材150による用紙位置ずれ防止が非作動状態となるようにしたものである。
この変形例の治具100Aの走査直交方向位置決め部材101の画像形成開始位置指標140よりも用紙位置決め基準部材102側に押下部材410が貫通する貫通孔401が形成されている。
押下部材410は、板バネであって、屈曲部410bと、治具の底面に取り付けられる固定部410aと、貫通孔401を貫通し、治具の底板側と反対側に位置する操作部410cとを有している。この操作部410cには、操作部から張り出した押下部411が設けられている。押下部411は、作業者が押下する位置を視認できればよく、刻印やシールなどでもよい。また、図26に示すように、操作部410cの作業台の台面に対向する面の屈曲部410b側には、半球形状に張り出した張り出し部412が設けられている。
押下部材410は、接着や両面テープ、ネジによる締結など、公知の固定の方法で治具100の底面に固定されている。
図26に示すように変形例の治具100Aの底面には、図17に示した従来の治具100Jと同様に複数の高摩擦部材150が設けられている。
図27は、図25の○で囲った400c付近の拡大側面図であり、図27(a)は、押下部411を押下していないときを示しており、図27(b)は、押下部411を押下したときを示している。
図27(a)に示すように押下部材410の押下部411を押下していないときは、高摩擦部材150が用紙Pに接触しており、高摩擦部材150による用紙位置ずれ防止の機能が作動状態となっている。一方、図27(b)の図中矢印Cに示すように、作業者が押下部411を押下すると、少なくとも固定部410aが弾性変形して張り出し部412が作業台Tの台面に接触する。さらに、押下部411を押し込むと、この張り出し部412を支点にして治具100Aが台面から浮き上がり、高摩擦部材150が用紙から離間する。このときの高摩擦部材150と台面との隙間δ3が、用紙の厚み以上となるように、各部品を設定することで、高摩擦部材150による用紙位置ずれ防止の機能が作動状態にできる。
押下部411を押したとき、固定部410aが積極的に弾性変形するように、押下部材の材質や形状にするのが好ましい。固定部410aが弾性変形することで、屈曲部410bや操作部410cが用紙側へ沈みこんで張り出し部412が用紙に接触しやすくなる。これにより、張り出し部412を支点にして治具を持ち上げやすくなるというメリットが生じる。
押下部材410を押下すると、変形例の治具100Aは、図25に示すように、押下部材410の張り出し部412により、図中400cに示す走査直交方向位置決め部材101と用紙位置決め基準部材102と連結部分付近が持ち上がり、治具100Aは、張り出し部412と、走査直交方向位置決め部材101の用紙位置決め基準部材102側とは反対側の端部400cと、用紙位置決め基準部材102の走査直交方向位置決め部材101側とは反対側の端部400bの3点で台面に支えられる形なる。その結果、走査直交方向位置決め部材101は、上記端部400cに向かうにつれて台面との空間距離が徐々に狭くなるような斜めな姿勢となって浮き上がり、用紙位置決め基準部材102が上記端部400bに向かうにつれて台面との空間距離が徐々に狭くなるような斜めな姿勢となって浮き上がる。
このようにして、治具100Aが浮き上げることで、高摩擦部材150が用紙から離間する。これにより、台面と作業台に置いた状態の治具100Aとの間の用紙を、治具に対して相対的に移動させることができ、用紙Pと治具100Aとの相対位置を調整することができる。これにより、治具100Aを掴んで治具全体を持ち上げて、用紙Pと治具100Aとの相対位置を調整する場合に比べて、すばやく位置調整を行うことができる。
また、張り出し部412を、押下部材410よりも用紙との摩擦係数が低い低摩擦部材にするのが好ましい。張り出し部412を低摩擦部材とすることで、張り出し部412と用紙との間の摺動抵抗を低減することができ、張り出し部412が用紙と接触しているときにおいて、用紙を治具に対して良好に相対的移動させることができる。
上記張り出し部412により治具を持ち上げる位置(張り出し部412が台面または用紙に接触する位置)は、治具100Aの走査方向(X方向)において、図中L1に示すよう、走査方向における中央から用紙位置決め基準部材102側端部までの間の領域、走査方向と直交する方向(Y方向)において、図中L2に示すように、走査方向に直交する方向における中央から査直交方向位置決め部材101側端部までの領域に設定するのが好ましい。上述した領域に設けることで、張り出し部412による持ち上げで、張り出し部412と、走査直交方向位置決め部材101の用紙位置決め基準部材102側とは反対側の端部400cと、用紙位置決め基準部材102の走査直交方向位置決め部材101側とは反対側の端部400bの3点以外を浮かせた状態にすることができる。
このようにして、治具100Aと用紙Pとの相対的位置の調整が終了したら、作業者は、押下部411から手を離すことで、治具の持ち上がりが解除され、高摩擦部材150が用紙と接触し、高摩擦部材150による用紙位置ずれ防止機能を作動させる。これにより、用紙が治具に対して相対的に動いて、位置ずれが生じるのを抑制することができる。そして、実施形態と同様にして、HMP1のアタッチメント200上の突起201が治具100の溝110に入り込むように、治具100に対してHMP1を再びセットし、HMP1の走査方向位置を予め決められた走査開始位置(ホームポジション)に位置決めする。位置決め後、プリントボタン14を押し、HMP1の突起201が治具100の溝110に沿って移動するようにHMP1を走査方向(X方向)に沿って移動操作(手動走査)し、用紙Pの目標位置に画像を形成する。この際、片手で治具を押さえながらHMP1を移動操作することで、高摩擦部材150による用紙位置ずれ防止効果がより一層高まる。
上述した実施形態の治具においては、押下部170を押していないときは、高摩擦部材150が用紙に接触していないため、例えば、作業者が一時席を離れるなどした場合に不意に用紙が動いて、治具との相対的な位置がずれるおそれがある。これに対し、この変形例の治具では、押下部170を押していないとき高摩擦部材150が用紙に接触しているので、作業者が一時席を離れるなどしても用紙と治具との相対的な位置がずれるのを抑制することができる。
一方で、本実施形態の治具100においては、押下部を押下せずに、治具と用紙との相対的な位置調整を行うことができ、容易に治具と用紙との相対的な位置調整を行うことができるというメリットがある。さらに、実施形態1では、押下部170を押下することで、用紙の治具に対する相対的な動きが規制されるため、直感的に操作しやすいというメリットもある。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
走査直交方向におけるHMP1などの携帯型画像形成装置の位置決め基準となる溝110などの装置位置決め基準部を有し、携帯型画像形成装置を走査方向へ走査することにより用紙などの記録材に画像を形成するための治具100などの携帯型画像形成装置用治具であって、当該携帯型画像形成装置用治具と記録材との相対位置ずれを防止する高摩擦部材150などの位置ずれ防止手段を備え、位置ずれ防止手段を、作動状態と非作動状態とに切り替え可能に構成した。
携帯型画像形成装置用治具の記録材との対向面にゴムなどの位置ずれ防止手段を設けることで、記録材に画像を形成する際に記録材をしっかりと押さえることができ記録材と治具との相対的な位置ずれを防止できる。しかし、携帯型画像形成装置用治具と記録材との位置合わせ時においては、この位置ずれ防止手段が移動の抵抗となり、記録材上を滑らせて携帯型画像形成装置用治具を移動させることができない。従って、携帯型画像形成装置用治具を手で持ち上げて、携帯型画像形成装置用治具を記録材に対して相対的に移動させて、記録材と治具との位置合わせを行なうことになり、位置あわせに時間を要してしまう。
一方で、ゴムなどの位置ずれ防止手段を無くすことで、携帯型画像形成装置用治具を記録材上で滑らせて移動させることができ、携帯型画像形成装置用治具と記録材との位置合わせをすばやく行なうことができる。しかし、記録材に画像を形成する際に記録材をしっかりと押さえることができず、記録材が携帯型画像形成装置用治具に対して相対的に動いて記録材の位置がずれるおそれがある。
そこで、態様1では、位置ずれ防止手段を、作動状態と非作動状態とに切り替え可能に構成した。これにより、記録材に画像を形成する際は、位置ずれ防止手段を作動状態にし、記録材の位置ずれを防止することができる。その結果、記録材の所望の位置に画像を形成することができる。記録材と治具との位置合わせを行なうときは、位置ずれ防止手段を非作動状態にすることで携帯型画像形成装置用治具を、記録材上を滑らせて記録材に対して相対的に移動させることができ、携帯型画像形成装置用治具を持ち上げて移動させる場合にくらべて、すばやく携帯型画像形成装置用治具と記録材との位置合わせを行なうことができる。
よって、録材に画像を形成する際の記録材のずれを防止し、かつ、携帯型画像形成装置用治具と記録材との位置合わせをすばやく行なうことができる。
(態様2)
態様1において、位置ずれ防止手段は、当該携帯型画像形成装置用治具の記録材と対向する記録材対向面よりも記録材との摩擦係数が高い高摩擦部材150であり、高摩擦部材150を、記録材に接触する接触位置と、接触位置から退避した退避位置との間を移動可能に構成した。
これによれば、実施形態で説明したように、高摩擦部材が用紙などの記録材と接触することで、記録材との摩擦力により、記録材が治具に対して相対的に動くのを防止することができ、記録材と治具との相対的位置ずれ防止を作動状態にすることができる。一方、高摩擦部材が記録材との接触位置から退避する退避位置へ移動することで、高摩擦部材が記録材と非接触となり、記録材と治具との相対的位置ずれ防止を非作動状態にすることができる。
(態様3)
態様2において、退避位置は、用紙などの記録材の記録面の垂直方向において、当該携帯型画像形成装置用治具をセットしたときの当該携帯型画像形成装置用治具の前記記録面に当接する当接箇所よりも記録面から離れた位置である。
これによれば、実施形態で説明したように、高摩擦部材が退避位置にあるとき、高摩擦部材を、記録材と非接触にすることができる。
(態様4)
態様1乃至3いずれかにおいて、作業者の操作によって非作動状態から作動状態に切り替える押下部170などの操作部を備える。
これによれば、実施形態で説明したように、操作部の操作しない状態で、治具と記録材との相対的な位置を調整することができ、容易に治具と記録材との相対的な位置を調整できる。
(態様5)
態様4において、作業者が前記操作部を押下することで作動状態になる。
これによれば、実施形態で説明したように、直感的にユーザーが操作しやすい治具を提供することができる。
(態様6)
態様4または5において、作業者が操作部から手を離すと、自動で作動状態から非作動状態に切り替わる。
操作部から手を離すだけで、作動状態から非作動状態に切り替えることができ、作動状態から非作動状態への切り替えの操作の手間が省け、操作性に優れた治具を提供することができる。
(態様7)
態様6において、非作動状態から作動状態に切り替えるときの押下部170などの操作部の操作方向とは逆方向に操作部を付勢する圧縮コイルスプリング171などの付勢部材を備える。
これによれば、簡易な構成で態様6を実現することができる。
(態様8)
態様4乃至7いずれかにおいて、押下部170などの操作部の操作方向と直交する方向の移動を規制する規制手段(本実施形態では、位置決め部170cと位置決め穴174a,174bとで構成)を設けた。
これによれば、実施形態で説明したように、高摩擦部材150を用紙などの記録材に接触させた状態で、押下部170などの操作部とともに記録材が動いてしまうのを防止することができ、記録材と治具との相対的な位置関係がずれてしまうのを防止することができる。
(態様9)
態様4乃至8いずれかにおいて、当該携帯型画像形成装置用治具の用紙などの記録材と対向する底面などの記録材対向面から突出し、記記録材との摩擦係数が、記録材対向面の記録材との摩擦係数以下の設置足部180a,180bなどの凸部を設けた。
これによれば、実施形態で説明したように、作業台に載置された治具と作業台の台面との間に用紙などの記録材を差し込みやすくすることができる。また、治具を記録材上で滑らせて移動させる際の記録材の擦れを抑制することができる。
(態様10)
態様9において、設置足部180a,180bなどの凸部は、当該携帯型画像形成装置用治具の基材103などの本体部と一体成型されている。
これによれば、製造コストを低減することができ、治具を安価に提供することが可能となる。
(態様11)
態様9または10において、設置足部180a,180bなどの凸部は、走査方向の少なくとも一端部に設けられている。
これによれば、図19を用いて説明したように、用紙などの記録材のサイズや、画像形成位置などによっては、記録材が治具に摺擦することなく、記録材と治具との相対的な位置調整を行なうことができる。
(態様12)
態様1乃至3いずれかにおいて、作業者の操作によって作動状態から非作動状態に切り替える押下部材410などの操作部を備える。
これによれば、変形例で説明したように、作業者が押下部材410などの操作部を操作していないときは、位置ずれ防止手段が作動状態である。これにより、作業者が一時席を外すなど、一時的に操作部が操作されていない状態となっても、記録材と治具との相対的な位置がずれてしまうことがない。
(態様13)
態様12において、作業者が前記操作部を押下することで、非作動状態になる。
これによれば、押下という簡単な操作で、作動状態から非作動状態に切り替えることができる。
(態様14)
態様12または13おいて、作業者の操作によって当該携帯型画像形成装置用治具の一部を浮き上がらせることで作動状態から非作動状態に切り替える。
これによれば、実施形態で説明したように、治具の一部を浮き上がらせることで、高摩擦部材150などの位置ずれ防止手段を用紙などの記録材から離間させることができ、位置ずれ防止手段を非作動状態にすることができる。
(態様15)
態様14において、押下部材410などの操作部は、屈曲部410bを備えた板バネであり、屈曲部410bを基準にして一方側の端部が、当該携帯型画像形成装置用治具の基材103などの本体部に固定され、屈曲部410bを基準にして他方側が作業者により操作される構成であって、作業者が他方側を操作したとき、少なくとも一方側が弾性変形する。
これによれば、屈曲部410bを基準にして一方側が弾性変形することで、用紙に対して離間していた操作部が記録材に接触し、操作部を支点にして治具を持ち上げて高摩擦部材などの位置ずれ防止手段を記録材から離間させ非作動状態にすることができる。
(態様16)
態様15において、当該携帯型画像形成装置用治具の基材103などの本体部は、溝110などの装置位置決め基準部を有し、走査方向に延びる走査直交方向位置決め部材101などの走査直交方向位置決め部と走査直交方向位置決め部の走査方向一端部から走査直交方向の延びる用紙位置決め基準部材102などの記録材位置決め部とで構成されており、押下部材410などの操作部を、走査直交方向位置決め部の走査方向の中央部から走査方向一端部までの間、または、記録材位置決め部の走査直交方向の中央部から前記走査直交方向位置決め部側端部までの間に設けた。
これによれば、変形例で説明したように、押下部材410などの操作で、用紙位置決め基準部材102などの記録材位置決め部と、走査直交方向位置決め部材101などの走査直交方向位置決め部とを持ち上げることができる。
(態様17)
携帯型画像形成システムは、走査方向へ手動で走査することにより用紙などの記録材に画像を形成するHMP1などの携帯型画像形成装置と、態様1乃至16いずれかの携帯型画像形成装置用治具とから構成される。
これによれば、治具と用紙などの記録材との相対的な位置調整をすばやく行うことができ、かつ、記録材と治具との間の相対的な位置ずれを抑制することができる。
(態様18)
携帯型画像形成装置用治具セットは、態様1乃至16の携帯型画像形成装置用治具と、HMP1などの携帯型画像形成装置に装着されることで該携帯型画像形成装置の前記被当接部を形成するアタッチメント200などの被当接部部品とから構成される。
これによれば、治具と用紙などの記録材との相対的な位置調整をすばやく行うことができ、かつ、記録材と治具との間の相対的な位置ずれを抑制することができる。
1 :HMP
14 :プリントボタン
15 :電源ボタン
100 :治具
100A :変形例の治具
100J :従来の治具
101 :走査直交方向位置決め部材
101a :収納凹部
101b :固定収納凹部
102 :用紙位置決め基準部材
102a :内側端面
103 :基材
110 :溝
111 :用紙基準線
112 :用紙基準線
120 :画像形成位置指標
130 :用紙端部位置指標
140 :画像形成開始位置指標
150 :高摩擦部材
160 :行間指標
161 :補助的指標
170 :押下部
170a :ネジボス部
170b :バネ保持部
170c :位置決め部
171 :圧縮コイルスプリング
172 :ネジ
173 :固定部材
173a :ネジ収納凹部
174a :位置決め穴
174b :位置決め穴
180a :第一設置足部
180b :第二設置足部
200 :アタッチメント
210 :画像形成開始位置指標
401 :貫通孔
410 :押下部材
410a :固定部
410b :屈曲部
410c :操作部
411 :押下部
412 :張り出し部
P :用紙(熨斗用紙)
Pa1 :文字画像
Pa2 :文字画像
Pa3 :文字画像
T :作業台
特開平3-299号公報

Claims (9)

  1. 走査直交方向における携帯型画像形成装置の位置決め基準となる装置位置決め基準部を有し、前記携帯型画像形成装置を走査方向へ走査することにより記録材に画像を形成するための携帯型画像形成装置用治具であって、
    当該携帯型画像形成装置用治具と前記記録材との相対位置ずれを防止する位置ずれ防止手段を備え、
    前記位置ずれ防止手段を、作動状態と非作動状態とに切り替え可能に構成し、
    作業者の操作によって前記作動状態から前記非作動状態に切り替える操作部を備え
    前記作業者が前記操作部を押下することで、前記非作動状態になることを特徴とする携帯型画像形成装置用治具
  2. 求項1に記載の携帯型画像形成装置用治具において、
    前記作業者の操作によって当該携帯型画像形成装置用治具の一部を浮き上がらせることで前記作動状態から前記非作動状態に切り替える携帯型画像形成装置用治具。
  3. 請求項2に記載の携帯型画像形成装置用治具において、
    前記操作部は、屈曲部を備えた板バネであり、屈曲部を基準にして一方側の端部が、当該携帯型画像形成装置用治具の本体部に固定され、屈曲部を基準にして他方側が前記作業者により操作される構成であって、
    前記作業者が前記他方側を操作したとき、少なくとも前記一方側が弾性変形することを特徴とする携帯型画像形成装置用治具。
  4. 走査直交方向における携帯型画像形成装置の位置決め基準となる装置位置決め基準部を有し、前記携帯型画像形成装置を走査方向へ走査することにより記録材に画像を形成するための携帯型画像形成装置用治具であって、
    当該携帯型画像形成装置用治具と前記記録材との相対位置ずれを防止する位置ずれ防止手段を備え、
    前記位置ずれ防止手段を、作動状態と非作動状態とに切り替え可能に構成し、
    作業者の操作によって当該携帯型画像形成装置用治具の一部を浮き上がらせることで前記作動状態から前記非作動状態に切り替える操作部を備え、
    前記操作部は、屈曲部を備えた板バネであり、屈曲部を基準にして一方側の端部が、当該携帯型画像形成装置用治具の本体部に固定され、屈曲部を基準にして他方側が前記作業者により操作される構成であって、
    前記作業者が前記他方側を操作したとき、少なくとも前記一方側が弾性変形することを特徴とする携帯型画像形成装置用治具。
  5. 請求項3または4に記載の携帯型画像形成装置用治具において、
    当該携帯型画像形成装置用治具の本体部は、前記装置位置決め基準部を有し、走査方向に延びる走査直交方向位置決め部と前記走査直交方向位置決め部の走査方向一端部から走査直交方向の延びる記録材位置決め部とで構成されており、
    前記操作部を、前記走査直交方向位置決め部の走査方向の中央部から走査方向一端部までの間、または、記録材位置決め部の走査直交方向の中央部から走査直交方向位置決め部側端部までの間に設けたことを特徴とする携帯型画像形成装置用治具
  6. 求項1乃至5いずれか一項に記載の携帯型画像形成装置用治具において、
    前記位置ずれ防止手段は、当該携帯型画像形成装置用治具の前記記録材と対向する記録材対向面よりも前記記録材との摩擦係数が高い高摩擦部材であり、
    前記高摩擦部材を、前記記録材に接触する接触位置と、前記接触位置から退避した退避位置との間を移動可能に構成したことを特徴とする携帯型画像形成装置用治具。
  7. 請求項6に記載の携帯型画像形成装置用治具において、
    前記退避位置は、前記記録材の記録面の垂直方向において、当該携帯型画像形成装置用治具をセットしたときの当該携帯型画像形成装置用治具の前記記録面に当接する当接箇所よりも記録面から離れた位置であることを特徴とする携帯型画像形成装置用治具
  8. 走査方向へ手動で走査することにより記録材に画像を形成する携帯型画像形成装置と、
    請求項1乃至7いずれか一項に記載の携帯型画像形成装置用治具とから構成されることを特徴とする携帯型画像形成システム。
  9. 請求項1乃至7いずれか一項に記載の携帯型画像形成装置用治具と、
    前記携帯型画像形成装置に装着されることで該携帯型画像形成装置の被当接部を形成する被当接部部品とから構成されることを特徴とする携帯型画像形成装置用治具セット。
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