JP7159973B2 - 車両用レンジ切替装置 - Google Patents
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Description
本発明は、車両用レンジ切替装置に係り、特に、前進走行レンジと駐車レンジとの間でのレンジ切替過渡期に発生する意図しないレンジ切替の防止に関する。
運転者によるシフト切替操作を電気信号に変換し、電動モータを介してシフトレンジを電気的に切り替える車両用レンジ切替装置が知られている。特許文献1に記載の構成がそれである。特許文献1に記載の車両用レンジ切替装置は、パーキング機構4と、扇形状のディテントプレート32と、ディテントプレート32の外周に形成されている複数個の凹部33と、先端にローラが設けられ、そのローラを凹部33が形成されている部位に押し付けるディテントスプリング34とを、備え、ディテントプレート32の回転に伴ってシフトレンジが順次切り替えられるように構成されている。
ところで、特許文献1の車両用シフト切替装置において、ディテントプレートの回転に応じて、Pレンジ(駐車レンジ)、Rレンジ(後進走行レンジ)、Nレンジ(動力伝達遮断レンジ)、Dレンジ(前進走行レンジ)の順番で切替可能に構成されているとき、PレンジとDレンジとを切り替える場合には、NレンジおよびRレンジを経由するため、例えばPレンジとDレンジとの切替過渡期において、電源失陥などによりディテントプレートを回転させる電動モータが停止すると、意図しないシフトレンジに切り替わる可能性がある。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、PレンジとDレンジとの切替過渡期において、意図しないシフトレンジに切り替わることを防止できる車両用レンジ切替装置を提供することにある。
第1発明の要旨とするところは、(a)電動モータによって回転させられるディテントプレートを備え、そのディテントプレートの回転角に応じてシフトレンジが切り替えられるように構成されている車両用レンジ切替装置であって、(b)前記ディテントプレートは、所定のシフトレンジに切り替えられた状態から回転するに従って複数のシフトレンジに順次切り替えられるとともに、そのディテントプレートが1回転したときその所定のシフトレンジに復帰するように構成され、(c)走行が停止される駐車レンジと、前進走行可能な前進走行レンジとが、他のシフトレンジを経由することなく直接切替可能に構成され、(d)前記ディテントプレートの外周端部には、切り替えられる複数のシフトレンジに対応する回転角に該ディテントプレートをそれぞれ保持するための複数個の凹部が形成され、(e)前記凹部に押圧部材が押し付けられることで、前記ディテントプレートがシフトレンジに応じた回転角に保持されるように構成されており、(f)駐車レンジに対応する回転角に前記ディテントプレートを保持するための第1凹部と、前進走行レンジに対応する回転角に前記ディテントプレートを保持するための第2凹部とが、前記ディテントプレートの周方向で隣合う位置に形成されていることを特徴とする。
また、第2発明の要旨とするところは、第1発明の車両用レンジ切替装置において、(a)前記ディテントプレートには、パーキングロック機構を作動させるための第1連結ロッドが連結されるとともに、マニュアルバルブ機構を作動させるための第2連結ロッドが連結され、(b)前記第1連結ロッドは、前記ディテントプレートの回転に応じて往復運動可能に構成され、(c)前記第2連結ロッドは、前記ディテントプレートの回転に応じて往復運動可能に構成され、(d)前記パーキングロック機構は、前記第1連結ロッドに接続された切替部材の位置に応じて、作動状態を切替可能に構成され、(e)前記マニュアルバルブ機構は、前記第2連結ロッドに接続されたスプール弁子の位置に応じて、動力伝達が遮断される動力伝達遮断レンジ、前進走行可能な前進走行レンジ、および後進走行可能な後進走行レンジに切替可能に構成されていることを特徴とする。
また、第3発明の要旨とするところは、第2発明の車両用レンジ切替装置において、(a)前記複数個の凹部は、駐車レンジ、後進走行レンジ、動力伝達遮断レンジ、および前進走行レンジに対応する回転角に、前記ディテントプレートを保持するための4個の凹部からなり、(b)前記4個の凹部は、前記ディテントプレートの外周端部において周方向で90度間隔で配置され、(c)前記駐車レンジに対応する回転角に前記ディテントプレートを保持するための前記第1凹部と、動力伝達遮断レンジに対応する回転角に前記ディテントプレートを保持するための第3凹部とが、前記ディテントプレートの周方向で対角の位置に形成され、(d)前記第1連結ロッドと前記第2連結ロッドとは、往復運動の位相が90度ずれるように設定されていることを特徴とする。
また、第4発明の要旨とするところは、第1発明から第3発明の何れか1に記載の車両用レンジ切替装置において、前記ディテントプレートの回転角が、絶対角センサによって検出可能に構成されていることを特徴とする。
第1発明の車両用レンジ切替装置によれば、ディテントプレートが、所定のシフトレンジに切り替えられた状態から回転するに従って複数のシフトレンジに順次切り替えられるとともに、ディテントプレートが一回転したとき元の所定のシフトレンジに復帰するように構成されているため、所定の回転角の範囲でシフトレンジが規定されるディテントプレートに比べて、シフトレンジの切替のパターンの設計自由度が増加する。これに関連して、駐車レンジと前進走行レンジを直接切替可能に構成することができ、駐車レンジと前進走行レンジとの間での切替過渡期に他のシフトレンジを経由することがなくなるため、切替過渡期において、例えば電源失陥などによりディテントプレートが回転しなくなった場合であっても、意図しないシフトレンジに切り替わることを防止することができる。また、駐車レンジに対応する回転角にディテントプレートを保持するための第1凹部と、前進走行レンジに対応する回転角にディテントプレートを保持するための第2凹部とが、ディテントプレートの周方向で隣合う位置に形成されているため、駐車レンジと前進走行レンジとの間でシフトレンジを切り替える過渡期において、他のシフトレンジを経由することが回避される。従って、駐車レンジと前進走行レンジとの間でのシフトレンジの切替過渡期において、電源失陥などによりディテントプレートが回転しなくなった場合であっても、意図しないシフトレンジに切り替わることが防止される。
また、第2発明の車両用レンジ切替装置によれば、ディテントプレートの回転に応じて、第1連結ロッドが往復運動させられることで、パーキングロック機構の切替部材の位置が変更されるため、パーキングロック機構の作動状態の切替が可能になる。また、ディテントプレートの回転に応じて、第2連結ロッドが往復運動させられることで、マニュアルバルブ機構のスプール弁子の位置が変更されるため、スプール弁子の位置に応じて、動力伝達遮断レンジ、前進走行レンジ、および後進走行レンジの何れかに切替可能に構成することができる。
また、第3発明の車両用レンジ切替装置によれば、ディテントプレートの外周端部には、駐車レンジ、後進走行レンジ、動力伝達遮断レンジ、および前進走行レンジに対応する回転角にディテントプレートを保持するための4個の凹部が、90度間隔で4個形成され、第1凹部と第3凹部とがディテントプレートの周方向で対角の位置に形成され、且つ、第1連結ロッドと第2連結ロッドとの往復運動の位相が90度ずれるように設定されている。これより、例えば、マニュアルバルブ機構において動力伝達遮断レンジに切り替えられた状態で、パーキングロック機構を、作動および非作動の何れかに切り替えられた状態を形成することができる。従って、駐車レンジに切り替える場合には、マニュアルバルブ機構を動力伝達遮断レンジに切り替え、且つ、パーキングロック機構を作動状態に切り替えることで、駐車レンジを形成することができる。
また、第4発明の車両用レンジ切替装置によれば、ディテントプレートの回転角が、絶対角センサによって検出されるため、絶対角センサによって検出される回転角に基づいて、シフトレンジを切り替えることができる。また、絶対角センサによってディテントプレートの回転角が検出されるため、ディテントプレートが1回転以上回転した場合であっても、回転角の検出が可能になる。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1~図4は、本発明の一実施例である、車両に搭載された車両用レンジ切替装置12(レンジ切替装置12)の概要図である。図1~図4は、レンジ切替装置12が車両に搭載された車両搭載状態で車両側方から見た図に対応している。図1~図4において、紙面上方は、車両搭載状態における鉛直上方に対応し、紙面下方は、車両搭載状態における鉛直下方に対応している。なお、車両搭載状態は、車両が平坦な路面にある状態を基準としている。
レンジ切替装置12は、後述するシフトシャフト16およびディテントプレート18を、運転者の手動操作によって選択されたシフトレンジに応じた回転角θに回転させることにより、車両のシフトレンジを切替可能に構成されている。レンジ切替装置12は、シフトシャフト16およびディテントプレート18の回転角θに応じて、車両が停止される車両駐車レンジであるPレンジ(パーキングレンジ)、後進走行が可能になる後進走行レンジであるRレンジ(リバースレンジ)、動力伝達が遮断される動力伝達遮断レンジであるNレンジ(ニュートラルレンジ)、および前進走行が可能になる前進走行レンジであるDレンジ(ドライブレンジ)の何れかに切り替えられるように構成されている。
図1は、レンジ切替装置12がシフトレンジがPレンジに切り替えられたときの作動状態を示している。図2は、レンジ切替装置12がRレンジに切り替えられたときの作動状態を示している。図3は、レンジ切替装置12がNレンジに切り替えられたときの作動状態を示している。図4は、レンジ切替装置12がDレンジに切り替えられたときの作動状態を示している。
また、図5は、レンジ切替装置12を鉛直上方から見たときの図を示し、図5(a)は、図1に示すレンジ切替装置12がPレンジに切り替えられたときの作動状態を示している。図5(b)は、図2に示すレンジ切替装置12がRレンジに切り替えられたときの作動状態、および、図4に示すレンジ切替装置12がDレンジに切り替えられたときの作動状態を示している。また、図5(c)は、図3に示すレンジ切替装置12がNレンジに切り替えられたときの作動状態を示している。
レンジ切替装置12は、電動モータ14と、電動モータ14によって回転させられるシフトシャフト16と、シフトシャフト16に接続されることで、電動モータ14によってシフトシャフト16とともに一体的に回転させられるディテントプレート18と、一端がディテントプレート18に連結され、ディテントプレート18の回転に応じて往復運動可能に構成されている第1連結ロッド20と、第1連結ロッド20の他端側に設けられているパーキングロック機構22と、一端がディテントプレート18に連結され、ディテントプレート18の回転に応じて往復運動可能に構成されている第2連結ロッド24と、第2連結ロッド24の他端側に設けられているマニュアルバルブ機構26と、ディテントプレート18の回転角θを保持するためのディテント位置決め機構28とを、備えている。
電動モータ14は、運転者によるシフトレンジの切替操作が実行されると、選択されたシフトレンジに対応する回転角θを目標にして、シフトシャフト16およびディテントプレート18を回転させる。なお、各シフトレンジに対応するシフトシャフト16およびディテントプレート18の回転角θは、予め規定されている。電動モータ14は、図示しない電子制御装置によって制御され、電子制御装置から出力される駆動信号(指令信号)に基づいて、選択されたシフトレンジに対応する回転角θに回転させられる。
また、電動モータ14の回転角θすなわちシフトシャフト16およびディテントプレート18の回転角θを検出可能な絶対角センサ30が設けられ、選択されたシフトレンジに対応する回転角θに到達するように、絶対角センサ30によって検出された回転角θを参照しつつ電動モータ14が制御される。なお、電動モータ14は、図1~図4においてディテントプレート18よりも紙面奥側に配置されているため、図1~図4では破線で示されている。
ディテントプレート18は、シフトシャフト16を介して電動モータ14に接続されている。従って、ディテントプレート18は、シフトシャフト16を介して電動モータ14によって回転させられる。
ディテントプレート18は、所定の厚みを有する正方形状に形成されている。ディテントプレート18の外側端部に位置する四辺には、ディテントプレート18を切り替えられる複数のシフトレンジに対応する回転角θでそれぞれ保持するための4個の凹部32p、32r、32n、32d(特に区別しない場合には凹部32と記載)が形成されている。
凹部32pはPレンジに対応し、図1に示すように、凹部32pにディテント位置決め機構28の後述するローラ38が押し付けられることで、ディテントプレート18がPレンジに対応する回転角θで保持される。このとき、シフトレンジがPレンジに切り替えられる。
凹部32rはRレンジに対応し、図2に示すように、凹部32rにローラ38が押し付けられることで、ディテントプレート18がRレンジに対応する回転角θで保持される。このとき、シフトレンジがRレンジに切り替えられる。
凹部32nはNレンジに対応し、図3に示すように、凹部32nにローラ38が押し付けられることで、ディテントプレート18がNレンジに対応する回転角θで保持される。このとき、シフトレンジがNレンジに切り替えられる。
凹部32dはDレンジに対応し、図4に示すように、凹部32dにローラ38が押し付けられることで、ディテントプレート18がDレンジに対応する回転角θで保持される。このとき、シフトレンジがDレンジに切り替えられる。
ディテント位置決め機構28は、長手状に形成されたディテントスプリング36と、ディテントスプリング36の先端に設けられているローラ38と、から構成されている。ローラ38は、ディテントスプリング36の先端に設けられ、自転可能に構成されている。ディテントスプリング36は、長手方向でローラ38と反対側が、マニュアルバルブ機構26の後述するバルブボデー26bに固定されている。ディテントスプリング36は、ローラ38をディテントプレート18の外周端部に押し付けている。なお、ローラ38が、本発明の押圧部材に対応している。
ローラ38がディテントプレート18の外周端部に押し付けられることで、上述したように、ディテントプレート18がシフトレンジに応じた回転角θで保持される。例えば、シフトレンジがPレンジに切り替えられた場合には、図1に示すように、ローラ38が凹部32pに押し付けられることで、ディテントプレート18がPレンジに対応する回転角θで保持される。また、シフトレンジを切り替える場合には、電動モータ14からディテントスプリング36によるローラ38の付勢力(すなわち保持力)に抗う回転トルクが出力され、ディテントプレート18が回転させられる。このとき、ローラ38は、ディテントプレート18の外周端部に当接しつつ、ディテントプレート18の外周端部に沿って相対移動する。そして、ディテントプレート18が、選択されたシフトレンジに対応する回転角θまで回転すると、ディテントプレート18の回転が停止し、選択されたシフトレンジに対応する凹部32にローラ38が押し付けられる。
このように、ディテントプレート18に形成される凹部32が、ディテントプレート18の外周端部において周方向で周期的に形成されているため、ディテントプレート18の回転に従って、複数のシフトレンジ(Pレンジ、Rレンジ、Nレンジ、Dレンジ)に順次切り替えられる。また、ディテントプレート18が1回転したときには、元のシフトレンジに復帰するように構成されている。
第1連結ロッド20は、ディテントプレート18の回転運動を往復運動に変換し、ディテントプレート18に連動してパーキングロック機構22を作動させるための中間部材である。第1連結ロッド20は、ディテントプレート18が回転するに従い、長手方向に往復運動可能に構成されている。すなわち、第1連結ロッド20は、ディテントプレート18の回転運動を往復運動に変換可能に構成されている。第1連結ロッド20は、ディテントプレート18に接続されている第1部材20aと、パーキングロック機構22の後述するテーパ部材48に接続されている第2部材20bと、第1部材20aと第2部材20bとの間を連結する連結部20cと、から構成されている。
第1部材20aの一端は、ディテントプレート18の所定の位置に設けられている接続部42に回動可能に接続されている。接続部42は、ディテントプレート18の回転に伴い、シフトシャフト16を中心にして円を描くようにして移動する。第2部材20bは、保持部材44によって、第2部材20bの長手方向への往復運動可能に保持されている。連結部20cは、第1部材20aと第2部材20bとの間で生じる折れ曲がりを許容しつつ、これらを連結している。上記のように構成されることで、ディテントプレート18が回転するに従って、第1連結ロッド20の第2部材20bが往復運動させられる。また、第2部材20bに接続されているテーパ部材48についても、第2部材20bに連動して往復運動させられる。
例えば、接続部42が図1および図5(a)に示す紙面右端に移動した状態では、第2部材20bが紙面右端に移動し、この状態からディテントプレート18が回転することで接続部42が紙面左側に移動すると、第2部材20bが左側に移動する。そして、接続部42が図3および図5(c)に示す紙面左端に移動した状態では、第2部材20bが紙面左端に移動する。さらに、ディテントプレート18が回転することで接続部42が紙面右側に移動すると、第2部材20bが紙面右側に移動する。このようにして、第1連結ロッド20の第2部材20bが、ディテントプレート18の回転に応じて往復運動させられる。
第2連結ロッド24は、ディテントプレート18の回転運動を往復運動に変換し、ディテントプレート18に連動してマニュアルバルブ機構26を作動させるための中間部材である。第2連結ロッド24は、ディテントプレート18が回転するに伴い、長手方向に往復運動可能に構成されている。すなわち、第2連結ロッド24は、ディテントプレート18の回転運動を往復運動に変換可能に構成されている。第2連結ロッド24は、ディテントプレート18に連結されている第1部材24aと、マニュアルバルブ機構26の後述するスプール弁子26aに接続されている第2部材24bと、第1部材24aと第2部材24bとの間を連結する連結部24cと、から構成されている。
第1部材24aの一端は、ディテントプレート18に設けられている接続部42に回動可能に接続されている。第2部材24bは、マニュアルバルブ機構26のスプール弁子26aに接続されている。スプール弁子26aは、バルブボデー26bに形成されているシリンダ穴26c内に摺動可能に収容されている。第2部材24bは、スプール弁子26aに接続されることで、長手方向への往復運動可能に保持されている。連結部24cは、第1部材24aと第2部材24bとの折れ曲がりを許容しつつ、これらを連結している。上記のように構成されることで、ディテントプレート18が回転するに従って、第2連結ロッド24の第2部材24bが往復運動させられる。また、第2部材24bに接続されているスプール弁子26aについても、第2部材24bに連動してシリンダ穴26c内を往復運動させられる。
例えば、接続部42が図4に示す紙面上端に移動した状態では、第2部材24bが紙面上端に位置し、この状態からディテントプレート18が回転することで接続部42が紙面下方に移動すると、第2部材24bが紙面下方に移動する。そして、接続部42が図2に示す紙面下端に移動すると、第2部材24bが紙面下端に移動する。さらに、ディテントプレート18が回転することで、接続部42が紙面上方に移動すると、第2部材24bが紙面上方に移動する。このようにして、第2連結ロッド24の第2部材24bが、ディテントプレート18の回転に応じて往復運動させられる。
パーキングロック機構22は、運転者によるPレンジへの切替操作が実行されると作動させられ、駆動輪を機械的に回転停止させ、車両を停止させるものである。パーキングロック機構22は、第1連結ロッド20の第2部材20bの軸端に接続されているテーパ部材48と、テーパ部材48に当接し、テーパ部材48の位置に応じて回動させられるパーキングポール50と、パーキングポール50に形成されている噛合歯50aと噛合可能な外周歯52aを有するパーキングギヤ52とを、備えている。なお、テーパ部材48が、本発明の切替部材に対応している。
テーパ部材48は、円錐状に形成され、第1連結ロッド20の第2部材20bの往復運動に連動して移動する。テーパ部材48は、第1連結ロッド20を介して、運転者によって選択されたシフトレンジに対応する位置に移動可能に構成されている。また、パーキングポール50は、テーパ部材48のテーパ面48aに当接し、テーパ部材48の位置に応じて回動させられる。
例えば、運転者によるPレンジへの切替操作が実行された場合には、テーパ部材48が、図1および図5(a)に示すP位置に移動させられる。このとき、図1に示すように、パーキングポール50が、テーパ部材48テーパ面48のうち大径部側の部位に当接することで、パーキングポール50が上方に回動させられる。そして、パーキングポール50の噛合歯50aとパーキングギヤ52の外周歯52aとが噛み合うことでパーキングギヤ52が回転停止させられる。なお、パーキングギヤ52は、車両の図示しない駆動輪と連動しており、パーキングギヤ52が回転停止させられると駆動輪が回転停止させられる。すなわち、車両が停止させられ、シフトレンジがPレンジに切り替えられる。
また、運転者によるRレンジへの切替操作が実行された場合には、テーパ部材48が、図2および図5(b)に示すD/R位置に移動させられる。このとき、パーキングポール50が、テーパ部材48のテーパ面48aにおいて図1よりも小径側の部位に当接することで、パーキングポール50が図1よりも下方に回動させられる。これより、パーキングポール50の噛合歯50aとパーキングギヤ52の外周歯52aとの噛合が解除され、パーキングギヤ52の回転が許容される。
また、運転者によるNレンジへの切替操作が実行された場合には、テーパ部材48が、図3および図5(c)に示すN位置に移動させられる。このとき、図3に示すように、パーキングポール50が、テーパ部材48のテーパ面48aのうち図1よりも小径側の部位に当接することで、パーキングポール50が図1よりも下方に回動させられる。これより、パーキングポール50の噛合歯50aとパーキングギヤ52の外周歯52aとの噛合が解除され、パーキングギヤ52の回転が許容される。
また、運転者によるDレンジへの切替操作が実行された場合には、テーパ部材48が、図4および図5(b)に示すD/R位置に移動させられる。このとき、図3に示すように、パーキングポール50が、テーパ部材48のテーパ面48aのうち図1よりも小径側の部位に当接することで、パーキングポール50が図1よりも下方に回動させられる。これより、パーキングポール50の噛合歯50aとパーキングギヤ52の外周歯52aとの噛合が解除され、パーキングギヤ52の回転が許容される。
このように、テーパ部材48は、運転者によるシフトレンジの切替操作に応じて、P位置、D/R位置、およびN位置の3位置に移動するように構成されている。なお、テーパ部材48がN位置およびD/R位置に移動すると、いずれもパーキングポール50の噛合歯50aとパーキングギヤ52の外周歯52aとの噛合が解除されることから、D/R位置およびN位置は、シフトレンジがPレンジ以外の非Pレンジ(Rレンジ、Nレンジ、Dレンジ)となる非P位置に相当する。また、D/R位置は、P位置およびN位置の中間に設定されている。
マニュアルバルブ機構26は、第2連結ロッド24に接続されているスプール弁子26aと、スプール弁子26aを摺動可能に収容するシリンダ穴26cが形成されているバルブボデー26bとを、備えて構成されている。マニュアルバルブ機構26は、スプール弁子26aの位置が変更されることにより、車両のシフトレンジを切替可能に構成されている。
スプール弁子26aは、車両の動力伝達が遮断されるP/N位置、車両が前進走行させられるD位置、および車両が後進走行させられるR位置に移動可能に構成されている。図1および図3に示すように、スプール弁子26aが、シリンダ穴26cの中間となるP/N位置に移動させられると、シフトレンジが車両の動力伝達が遮断されるPレンジまたはNレンジに切り替えられる。なお、Pレンジは、車両の動力伝達が遮断されるとともに、パーキングロック機構22によって駆動輪が機械的に回転停止させられるものであるため、マニュアルバルブ機構26において、PレンジおよびNレンジは、スプール弁子26aが共通のP/N位置となる。図2に示すように、スプール弁子26aが、シリンダ穴26cの穴底側となるR位置に移動させられると、シフトレンジが後進走行可能なRレンジに切り替えられる。図4に示すように、スプール弁子26aが、シリンダ穴26cの開口側となるD位置に移動させられると、シフトレンジが前進走行可能なDレンジに切り替えられる。なお、P/N位置は、D位置およびR位置の中間に設定されている。
上述したように、ディテントプレート18の外周端部には、Pレンジに対応する回転角θにディテントプレート18を保持するための凹部32p、Rレンジに対応する回転角θにディテントプレート18を保持するための凹部32r、Nレンジに対応する回転角θにディテントプレート18を保持するための凹部32n、およびDレンジに対応する回転角θにディテントプレート18を保持するための凹部32d、の4個の凹部32が周方向で90度間隔(等角度間隔)に形成されている。従って、所定のシフトレンジに切り替えられた状態からディテントプレート18が90度回転する毎に、周方向で隣合う凹部32に対応するシフトレンジに切替可能に構成されている。
具体的には、ディテントプレート18にあっては、凹部32pを基準としてディテントプレート18が時計回りに回転するに従い、ローラ38が凹部32p、凹部32r、凹部32n、凹部32dの順番で当接することから、Pレンジ、Rレンジ、Nレンジ、Dレンジの順番で順次切り替えられる。なお、ディテントプレート18が反時計回りに回転した場合には、Pレンジ、Dレンジ、Nレンジ、Rレンジの順番で順次切り替えられる。そして、ディテントプレート18が1回転すると、最初のシフトレンジに切り替えられる。また、ディテントプレート18では、Pレンジに対応する凹部32pとDレンジに対応する32dとが、周方向で隣合う位置に形成されている。また、Pレンジに対応する凹部32pおよびNレンジに対応する凹部32nが、ディテントプレート18の周方向において、対角の位置に形成されている。なお、凹部32pが本発明の第1凹部に対応し、凹部32dが本発明の第2凹部に対応し、凹部32nが本発明の第3凹部に対応している。
また、レンジ切替装置12において、パーキングロック機構22とマニュアルバルブ機構26とが独立して切替可能に構成されている。パーキングロック機構22は、ディテントプレート18の回転角θに応じて往復運動させられる第1連結ロッド20(第2部材20b)に接続されたテーパ部材48の位置に応じて、作動状態を切替可能に構成されている。例えば、テーパ部材48が、P位置に移動させられることで、パーキングギヤ52の回転が阻止されるロック状態(作動状態)、すなわちPレンジに切り替えられ、N位置およびD/R位置に移動させられることで、パーキングギヤ52の回転が許容される非ロック状態(非作動状態)、すなわち非Pレンジに切り替えられる。
また、マニュアルバルブ機構26は、ディテントプレート18の回転角θに応じて往復運動させられる第2連結ロッド24(第2部材24b)に接続されたスプール弁子26aの位置に応じて、シフトレンジがNレンジ、Rレンジ、およびDレンジの何れかに切替可能に構成されている。例えば、スプール弁子26aが、P/N位置に移動させられることでNレンジ(Pレンジも同様)に切り替えられ、R位置に移動させられることでRレンジに切り替えられ、D位置に移動させられることでDレンジに切り替えられる。
また、第1連結ロッド20の第2部材20bの移動方向と、第2連結ロッド24の第2部材24bの移動方向とが、直交するように構成されている。具体的には、凹部32pの底部の点と凹部32nの底部の点とを結ぶ直線に沿って、第1連結ロッド20の第2部材20bおよびテーパ部材48が移動可能(往復運動可能)に構成され、凹部32dの底部の点と凹部32rの底部の点とを結ぶ直線に沿って、第2連結ロッド24の第2部材24bおよびマニュアルバルブ機構26のスプール弁子26aが移動可能(往復運動可能)に構成されている。
上記のように構成されることで、運転者によるPレンジへの切替操作が実行されたとき、パーキングロック機構22のテーパ部材48をP位置に移動させるとともに、マニュアルバルブ機構26のスプール弁子26aをP/N位置に移動させることが可能になる。また、運転者によるRレンジへの切替操作が実行されたとき、パーキングロック機構22のテーパ部材48をD/R位置に移動させるとともに、マニュアルバルブ機構26のスプール弁子26aをR位置に移動させることができる。また、運転者によるNレンジへの切替操作が実行されたとき、パーキングロック機構22のテーパ部材をN位置に移動させるとともに、マニュアルバルブ機構26のスプール弁子26aをP/N位置に移動させることができる。また、運転者によるDレンジへの切替操作が実行されたとき、パーキングロック機構22のテーパ部材48をD/R位置に移動させるとともに、マニュアルバルブ機構26のスプール弁子26aをD位置に移動させることができる。
このように、第1連結ロッド20の第2部材20bの往復運動の移動方向と、第2連結ロッド24の第2部材24bの往復運動の移動方向とが直交することで、ディテントプレート18の回転角θに対する、第1連結ロッド20の第2部材20bおよび第2連結ロッド24の第2部材24bの往復運動の位相が90度ずれている。言い換えれば、パーキングロック機構22のテーパ部材48の往復運動の位相と、マニュアルバルブ機構26のスプール弁子26aの往復運動の位相とが、90度ずれている。これに関連して、テーパ部材48およびスプール弁子26aを上述した位置に移動させることができる。
図6は、ディテントプレート18の回転角θに対する、テーパ部材48の位置およびスプール弁子26aの位置を示している。図6において横軸がディテントプレート18の回転角θを示している。なお、図6において、シフトレンジがPレンジのときのディテントプレート18の回転角θが、0度に設定されている。また、図6の実線が、テーパ部材48の位置を示し、図6の一点鎖線が、スプール弁子26aの位置を示している。例えば、ディテントプレート18の回転角θが0度では、テーパ部材48がP位置に位置するとともに、スプール弁子26aがP/N位置に位置することを示し、ディテントプレート18の回転角θが90度では、テーパ部材48がD/R位置するとともに、スプール弁子26aがR位置に位置することを示している。図6からもわかるように、実線で示す、ディテントプレート18の回転角θに対するテーパ部材48の往復運動の位相(すなわちテーパ部材48の位置の軌跡)と、一点鎖線で示す、ディテントプレート18の回転角θに対するスプール弁子26aの往復運動の位相(すなわちスプール弁子26aの位置の軌跡)とが、90度ずれている。
これに関連して、DレンジおよびRレンジへの切替操作が実行されたときのパーキングロック機構22のテーパ部材48を、ともにパーキングギヤ52の回転が許容されるD/R位置に移動させる一方で、マニュアルバルブ機構26のスプール弁子26aを、前進走行可能なD位置および後進走行可能なR位置の2位置の一方に移動させることができる。PレンジおよびNレンジへの切替操作が実行されたときのパーキングロック機構22のテーパ部材48の位置を、パーキングギヤ52の回転が阻止されるP位置およびパーキングギヤ52の回転が許容されるN位置の2位置の一方に移動させる一方で、マニュアルバルブ機構26のスプール弁子26aを、動力伝達が遮断されるP/N位置に移動させることができる。なお、Pレンジに対応する凹部32pとNレンジに対応する凹部32nとが、ディテントプレート18の周方向で対角の位置に形成されているとともに、Rレンジに対応する凹部32rとDレンジに対応する凹部32dとが、ディテントプレート18の周方向で対角の位置に形成されていることから、PレンジおよびNレンジにおいて、スプール弁子26aの位置を、共通のP/N位置とすることができるとともに、RレンジおよびDレンジにおいて、テーパ部材48の位置を、共通のD/R位置とすることができる。
次に、レンジ切替装置12の作動について説明する。シフトレンジがPレンジに切り替えられた状態では、図1に示すように、ディテントプレート18の凹部32pに、ディテント位置決め機構28のローラ38が当接させられる。このとき、ディテントスプリング36の付勢力によって、ローラ38が凹部32pに押し付けられることで、ディテントプレート18がPレンジに対応する回転角θで保持される。
図1のレンジ切替装置12を鉛直上方から見たときの状態を、図5(a)に示す。図1および図5(a)に示すように、ディテントプレート18の接続部42が、紙面右端の位置に移動させられることで、第1連結ロッド20の第2部材20bについても、紙面右側に移動させられる。また、第2部材20bに接続されているテーパ部材48が紙面右端のP位置に移動させられることで、パーキングロック機構22において、テーパ部材48のテーパ面48aのうち大径部側にパーキングポール50が当接させられる。従って、パーキングポール50の噛合歯50aがパーキングギヤ52の外周歯52aと噛み合わされるロック状態となる。また、図1に示すように、マニュアルバルブ機構26のスプール弁子26aが、第2連結ロッド24を介してP/N位置に移動させられることで、車両の動力伝達が遮断される。
図1に示すシフトレンジがPレンジに切り替えられた状態から、電動モータ14によって、シフトシャフト16およびディテントプレート18が時計回りに回転させられると、ローラ38は、ディテントスプリング36の付勢力に抗って凹部32pを乗り上げ、凹部32r側に向かってディテントプレート18の外周端部を移動する。なお、ローラ38は、ディテントスプリング36によって保持されていることから、実質的には、ディテントプレート18がローラ38に対して相対的に移動している。
ディテントプレート18の回転に伴って、図2に示すように、ローラ38がディテントプレート18の凹部32rに当接させられた状態になると、シフトレンジがRレンジに切り替えられる。図2のレンジ切替装置12を鉛直上方から見た状態を、図5(b)に示す。図2および図5(b)に示すように、ディテントプレート18の接続部42が、紙面下端に移動させられ、第1連結ロッド20の第2部材20bおよびテーパ部材48が、図1の状態(Pレンジの状態)よりも紙面左側に移動させられる。また、パーキングロック機構22において、テーパ部材48がD/R位置に移動するため、パーキングポール50の噛合歯50aとパーキングギヤ52の外周歯52aとの噛合が解除される非ロック状態となる。また、図2に示すように、マニュアルバルブ機構26のスプール弁子26aが、第2連結ロッド24を介してR位置に移動させられることで、車両10が後進走行可能になる。
また、図2に示すシフトレンジがRレンジに切り替えられた状態から、電動モータ14によって、シフトシャフト16およびディテントプレート18が時計回りに回転させられると、ローラ38は、ディテントスプリング36の付勢力に抗って凹部32rを乗り上げ、凹部32n側に向かってディテントプレート18の外周端部を移動する。
ディテントプレート18の回転に伴って、図3に示すように、ローラ38がディテントプレート18の凹部32nに当接させられた状態になると、シフトレンジがNレンジに切り替えられる。図3のレンジ切替装置12を鉛直上方から見た状態を、図5(c)に示す。図3および図5(c)に示すように、ディテントプレート18の接続部42が、紙面左端に移動させられ、第1連結ロッド20の第2部材20bおよびテーパ部材48が、図2の状態よりも紙面左側に移動させられる。これより、パーキングロック機構22において、テーパ部材48がN位置に移動するため、パーキングポール50の噛合歯50aとパーキングギヤ52の外周歯52aとの噛合の解除される非ロック状態が維持される。また、図3に示すように、マニュアルバルブ機構26のスプール弁子26aが、第2連結ロッド24を介してP/N位置に移動させられることで、車両の動力伝達が遮断される。
また、図3に示すシフトレンジがNレンジに切り替えられた状態から、電動モータ14によって、シフトシャフト16およびディテントプレート18が時計回りに回転させられると、ローラ38は、ディテントスプリング36の付勢力に抗って凹部32nを乗り上げ、凹部32d側に向かってディテントプレート18の外周端部を移動する。
ディテントプレート18の回転に伴って、図4に示すように、ローラ38がディテントプレートの凹部32dに当接させられた状態になると、シフトレンジがDレンジに切り替えられる。図4のレンジ切替装置12を鉛直上方から見た状態を、図5(b)に示す。図4および図5(b)に示すように、ディテントプレート18の接続部42が、紙面上端に移動させられ、第1連結ロッド20の第2部材20bおよびテーパ部材48が、図3に示す状態よりも紙面右側に移動させられる。このとき、パーキングロック機構22は、図2と同じ状態となり、パーキングポール50の噛合歯50aとパーキングギヤ52の外周歯52aとの噛合の解除された非ロック状態が維持される。また、図4に示すように、マニュアルバルブ機構26のスプール弁子26aが、第2連結ロッド24を介してD位置に移動させられることで、車両が前進走行可能になる。
また、図4に示すシフトレンジがDレンジに切り替えられた状態から、電動モータ14によって、シフトシャフト16およびディテントプレート18が時計回りに回転させられると、ローラ38は、ディテントスプリング36の付勢力に抗って凹部32dを乗り上げ、凹部32p側に向かってディテントプレート18の外周端部を移動する。ディテントプレート18の回転に伴って、図1に示すように、ローラ38がディテントプレート18の凹部32pに当接させられた状態になると、シフトレンジがPレンジに切り替えられる。
このように、図1に示すシフトレンジがPレンジに切り替えられた状態から、ディテントプレート18が時計回りに1回転することで、シフトレンジがPレンジ、Rレンジ、Nレンジ、Dレンジの順番に切り替えられた後、元のPレンジに復帰する。
また、図1に示すシフトレンジがPレンジに切り替えられた状態から、ディテントプレート18が反時計回りに回転させられると、ローラ38が、ディテントスプリング36の付勢力に抗って凹部32pを乗り上げ、凹部32d側に向かってディテントプレート18の外周端部を移動する。そして、図4に示す、ローラ38がディテントプレートの凹部32dに当接させられた状態になると、シフトレンジがDレンジに切り替えられる。このとき、レンジ切替装置12は、前述した図4および図5(b)に示す状態となり、パーキングロック機構22が非ロック状態に切り替えられるとともに、マニュアルバルブ機構26のスプール弁子26aがD位置に移動させられることで、前進走行が可能になる。
また、図4および図5(b)に示すシフトレンジがDレンジに切り替えられた状態から、ディテントプレート18が反時計回りに回転させられると、ローラ38が、ディテントスプリング36の付勢力に抗って凹部32dを乗り上げ、凹部32n側に向かってディテントプレート18の外周端部を移動する。そして、図3に示す、ローラ38がディテントプレート18の凹部32dに当接させられた状態になると、シフトレンジがNレンジに切り替えられる。このとき、レンジ切替装置12は、前述した図3および図5(c)に示す状態となり、パーキングロック機構22が非ロック状態に切り替えられるとともに、マニュアルバルブ機構26のスプール弁子26aがP/N位置に移動させられることで、動力伝達が遮断される。
また、図3および図5(c)に示すシフトレンジがNレンジに切り替えられた状態から、ディテントプレート18が反時計回りに回転させられると、ローラ38がディテントスプリング36の付勢力に抗って凹部32dを乗り上げ、凹部32r側に向かってディテントプレート18の外周端部を移動する。そして、図2に示す、ローラ38がディテントプレート18の凹部32rに当接させられた状態になると、シフトレンジがRレンジに切り替えられる。このとき、レンジ切替装置12は、前述した図2および図5(b)に示す状態となり、パーキングロック機構22が非ロック状態に切り替えられるとともに、マニュアルバルブ機構26のスプール弁子26aがR位置に移動させられることで、後進走行が可能になる。
また、図2および図5(b)に示すシフトレンジがRレンジに切り替えられた状態から、ディテントプレート18が反時計回りに回転させられると、ローラ38が凹部32rを乗り上げ、凹部32p側に向かってディテントプレート18の外周端部を移動する。そして、図1に示す、ローラ38がディテントプレート18の凹部32pに当接させられた状態になると、シフトレンジがPレンジに切り替えられる。
このように、図1に示すシフトレンジがPレンジに切り替えられた状態から、ディテントプレート18が反時計回りに1回転することで、シフトレンジがPレンジ、Dレンジ、Nレンジ、Rレンジの順番で切り替えられた後、元のPレンジに復帰する。
上述したように、ディテントプレート18の外周端部には、各シフトレンジに対応する凹部32p、32r、32n、32dが周期的に形成されている。このように、ディテントプレート18の外周端部に周期的に各凹部32が形成されることで、ディテントプレート18の回転に従って、シフトレンジを周期的に切り替えることが可能になる。これより、シフトレンジの切替パターンの設計自由度が高くなり、ディテントプレート18において、Pレンジに対応する凹部32pとDレンジに対応する凹部32dとを、ディテントプレート18の周方向で隣合う位置に形成することができる。このように凹部32が形成されることで、PレンジとDレンジとが、他のシフトレンジ(Rレンジ、Nレンジ)を経由することなく直接切替可能に構成されている。すなわち、PレンジとDレンジとの間でのシフトレンジの切替過渡期において、NレンジおよびRレンジを経由することなくシフトレンジの切替を実行することができる。これより、PレンジとDレンジとの間でのシフトレンジの切替の応答性が向上する。また、PレンジとDレンジとの間でシフトレンジを切り替える切替過渡期において、電源失陥などで電動モータ14が作動しなくなり、レンジ切替装置12が作動しなくなった場合であっても、Rレンジに切り替えられることがなくなり、運転者の意図しないシフトレンジの切替をなくすことができる。
上述のように、本実施例によれば、ディテントプレート18が、所定のシフトレンジに切り替えられた状態から回転するに従って複数のシフトレンジに順次切り替えられるとともに、ディテントプレート18が一回転したとき元の所定のシフトレンジに復帰するように構成されているため、所定の回転角の範囲でシフトレンジが規定されるディテントプレートに比べて、シフトレンジの切替パターンの設計自由度が増加する。これに関連して、PレンジとDレンジとを直接切替可能に構成することができ、PレンジとDレンジとの間での切替過渡期に他のシフトレンジを経由することがなくなるため、切替過渡期において、例えば電源失陥などによりディテントプレート18が回転しなくなった場合であっても、意図しないシフトレンジに切り替わることを防止することができる。
また、本実施例によれば、Pレンジに対応する回転角θにディテントプレート18を保持するための凹部32pと、Dレンジに対応する回転角θにディテントプレート18を保持するための凹部32dとが、ディテントプレート18の周方向で隣合う位置に形成されているため、PレンジとDレンジとの間でシフトレンジを切り替える過渡期において、他のシフトレンジを経由することが回避される。
また、本実施例によれば、ディテントプレート18の回転に応じて、第1連結ロッド20の第2部材20bが往復運動させられることで、パーキングロック機構22のテーパ部材48の位置が変更されるため、パーキングロック機構22の作動状態の切替が可能になる。また、ディテントプレート18の回転に応じて、第2連結ロッド24の第2部材24bが往復運動させられることで、マニュアルバルブ機構26のスプール弁子26aの位置が変更されるため、スプール弁子26aの位置に応じて、Nレンジ、Dレンジ、およびRレンジの何れかに切替可能に構成することができる。
また、本実施例によれば、ディテントプレート18の外周端部には、Pレンジ、Rレンジ、Nレンジ、およびDレンジに対応する回転角θにディテントプレート18を保持するための4個の凹部32が、90度間隔で4個形成され、凹部32pと凹部32nとがディテントプレート18の周方向で対角の位置に形成され、且つ、第1連結ロッド20の第2部材20bと第2連結ロッド24の第2部材24bとの往復運動の位相が90度ずれるように設定されている。これより、例えば、マニュアルバルブ機構26においてNレンジに切り替えられた状態で、パーキングロック機構22を、ロック状態および非ロック状態の何れかに切り替えられた状態を形成することができる。従って、Pレンジに切り替える場合には、マニュアルバルブ機構26をNレンジに切り替え、且つ、パーキングロック機構22をロック状態に切り替えることで、Pレンジを形成することができる。
また、本実施例によれば、ディテントプレート18の回転角θが、絶対角センサ30によって検出されるため、絶対角センサ30によって検出される回転角θに基づいて、シフトレンジを切り替えることができる。また、絶対角センサ30によってディテントプレート18の回転角θが検出されるため、ディテントプレート18が1回転以上回転した場合であっても、回転角θの検出が可能になる。
つぎに、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の説明において前述の実施例と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図7および図8は、本発明の他の実施例に対応する車両用レンジ切替装置100(レンジ切替装置100)の構成を示す図である。図7は、車両搭載状態においてレンジ切替装置100を鉛直上方から見た図であり、図8は、図7のレンジ切替装置100を矢印A方向から見た図である。なお、図7では、ディテント位置決め機構28が省略されている。
本実施例のレンジ切替装置100は、電動モータ102によって回転させられるシフトシャフト104が電動モータ102の両側から突き出し、シフトシャフト104の一端に、パーキングロック機構22を作動させる第1連結ロッド106が連結され、シフトシャフト104の他方に、マニュアルバルブ機構26を作動させる第2連結ロッド108が連結されている。
レンジ切替装置100は、電動モータ102と、電動モータ102によって回転させられるシフトシャフト104と、シフトシャフト104に連結され、シフトシャフト104と一体的に回転するディテントプレート110と、シフトシャフト104の一端に連結され、シフトシャフト104の回転に応じて往復運動させられる第1連結ロッド106と、シフトシャフト104の他端に連結され、シフトシャフト104の回転に応じて往復運動させられる第2連結ロッド108と、第1連結ロッド106の往復運動に従って作動状態が切り替えられるパーキングロック機構22と、第2連結ロッド108の往復運動に従って作動状態が切り替えられるマニュアルバルブ機構26と、ディテント位置決め機構28とを、備えている。なお、パーキングロック機構22、マニュアルバルブ機構26、およびディテント位置決め機構28は、前述した実施例と変わらないため、同じ符号を付してその説明を省略する。
第1連結ロッド106は、シフトシャフト104に連結されている第1部材106aと、先端にパーキングロック機構22のテーパ部材48が接続されている第2部材106bと、第1部材106aおよび第2部材106bを互いの折れ曲がりを許容しつつ連結する連結部106cとを、備えて構成されている。ここで、シフトシャフト104の第1部材106aが連結される第1連結部114が、シフトシャフト104の回転中心に対して偏心した位置に設けられることで、第1連結部114は、シフトシャフト104を中心にして円を描くように移動する。上記のように構成されることにより、第1連結ロッド106の第2部材106bは、シフトシャフト104およびディテントプレート110の回転に応じて往復運動可能となる。
第2連結ロッド108は、シフトシャフト104に連結されている第1部材108aと、マニュアルバルブ機構26のスプール弁子26aが接続されている第2部材108bと、第1部材108aおよび第2部材108bを互いの折れ曲がりを許容しつつ連結する連結部108cとを、備えている。ここで、シフトシャフト104の第1部材108aが連結される第2連結部116が、シフトシャフト104の回転中心に対して偏心した位置に設けられることで、第2連結部116は、シフトシャフト104を中心にして円を描くように移動する。上記のように構成されることで、第2連結ロッド108の第2部材108bは、シフトシャフト104およびディテントプレート110の回転に応じて往復運動可能となる。
ディテントプレート110は、シフトシャフト104に接続されることで、シフトシャフト16とともに一体的に回転させられる。ディテントプレート110は、所定の厚みを有する正方形状に形成されている。ディテントプレート110の外周端部に位置する四辺には、それぞれ凹部112p、112r、112n、112dが90度間隔に形成されている。凹部112pは、Pレンジに対応し、凹部112pにディテント位置決め機構28のローラ38が当接すると、ディテントプレート1110がPレンジに対応する回転角θで保持される。凹部112rは、Rレンジに対応し、凹部112rにローラ38が当接すると、ディテントプレート110がRレンジに対応する回転角θで保持される。凹部112nは、Nレンジに対応し、凹部112nにローラ38が当接すると、ディテントプレート110がNレンジに対応する回転角θで保持される。凹部112dは、Dレンジに対応し、凹部112dにローラが当接すると、ディテントプレート110がDレンジに対応する回転角θで保持される。
本実施例においても、Pレンジに対応する回転角θにディテントプレート110を保持するための凹部112pと、Dレンジに対応する回転角θにディテントプレート110を保持するための凹部112dとが、ディテントプレート110の周方向で隣合う位置に形成されている。また、Pレンジに対応する回転角θにディテントプレート110を保持するための凹部112pと、Nレンジに対応する回転角θにディテントプレート110を保持するための凹部112nとが、ディテントプレート110の周方向で対角の位置に形成されている。なお、凹部112pが本発明の第1凹部に対応し、凹部112dが本発明の第2凹部に対応し、凹部112nが本発明の第3凹部に対応している。
また、本実施例では、第1連結ロッド106の第2部材106bの移動方向と、第2連結ロッド108の第2部材108bの移動方向とが平行となっている。しかしながら、図8に示すように、第1連結ロッド106が連結される第1連結部114の位置と、第2連結ロッド108が連結される第2連結部116の位置とが、ディテントプレート110の回転方向で90度ずらされている。従って、ディテントプレート110の回転角θに対する、第1連結ロッド106の第2部材106bの往復運動の位相と、第2連結ロッド108の第2部材108bの往復運動の位相とが、90度ずれることになる。これに関連して、前述の実施例の図6で示したように、パーキングロック機構22のテーパ部材48の往復運動の位相と、マニュアルバルブ機構26のスプール弁子26aの往復運動の位相とが、90度ずれることから、ディテントプレート110の回転角θに対するテーパ部材48およびスプール弁子26aの位置関係を、図6で示した関係とすることができる。従って、レンジ切替装置100を、前述した実施例と同じように作動させることができる。
また、本実施例のレンジ切替装置100においても、Pレンジに対応する回転角θにディテントプレート110を保持するための凹部112pと、Dレンジに対応する回転角θにディテントプレート110を保持するための凹部112dとが、ディテントプレート110の周方向で隣合う位置に形成されているため、PレンジとDレンジとの間でシフトレンジを切り替える場合には、他のシフトレンジを経由することなく直接切り替えることができるため、前述した実施例と同様の効果を得ることができる。
図9および図10は、本発明のさらに他の実施例に対応する車両用レンジ切替装置150(レンジ切替装置150)の構成を示す図である。図9は、車両搭載状態においてレンジ切替装置150を鉛直上方から見た図であり、図10は、図9のレンジ切替装置150を矢印B方向から見た図である。なお、図9では、ディテント位置決め機構28が省略されている。
本実施例のレンジ切替装置150は、電動モータ152と、電動モータ152によって回転させられるシフトシャフト154と、シフトシャフト154に連結され、シフトシャフト154と一体的に回転するディテントプレート156と、シフトシャフト154の第1連結部158に連結され、シフトシャフト154(およびディテントプレート110)の回転に応じて往復運動させられる第1連結ロッド160と、シフトシャフト154の第2連結部162に連結され、シフトシャフト154(およびディテントプレート110)の回転に応じて往復運動させられる第2連結ロッド164と、第1連結ロッド160の往復運動に従って作動状態が切り替えられるパーキングロック機構22と、第2連結ロッド164の往復運動に従って作動状態が切り替えられるマニュアルバルブ機構26と、ディテント位置決め機構28とを、備えている。なお、パーキングロック機構22、マニュアルバルブ機構26、およびディテント位置決め機構28は、前述した実施例と変わらないため、同じ符号を付してその説明を省略する。
第1連結ロッド160は、シフトシャフト154の第1連結部158に連結されている第1部材160aと、パーキングロック機構22のテーパ部材48に接続されている第2部材106bと、第1部材160aおよび第2部材160bの折れ曲がりを許容しつつこれらを連結する連結部160cとを、備えている。ここで、第1連結部158が、シフトシャフト54の回転中心に対して偏心した位置に設けられることで、第1連結部158が、シフトシャフト154を中心にして円を描くように移動する。上記のように構成されることで、第1連結ロッド160の第2部材160bは、シフトシャフト154およびディテントプレート156の回転に応じて往復運動可能となる。
第2連結ロッド164は、シフトシャフト154の第2連結部162に連結されている第1部材164aと、マニュアルバルブ機構26のスプール弁子26aに接続されている第2部材164bと、第1部材164aおよび第2部材164bの互いの折れ曲がりを許容しつつこれらを連結する連結部164cとを、備えている。ここで、第2連結部162が、シフトシャフト154の回転中心に対して偏心した位置に設けられることで、第2連結部162が、シフトシャフト154を中心にして円を描くように移動する。上記のように構成されることで、第2連結ロッド164の第2部材164bは、シフトシャフト154の回転に応じて往復運動可能となる。
ディテントプレート156は、シフトシャフト154に接続されることで、シフトシャフト154とともに一体的に回転させられる。ディテントプレート156は、所定の厚みを有する正方形状に形成されている。ディテントプレート156の外周端部に位置する四辺には、それぞれ凹部166p、166r、166n、166dが90度間隔に形成されている。凹部166pは、Pレンジに対応し、凹部166pにディテント位置決め機構28のローラ38が当接すると、ディテントプレート156がPレンジに対応する回転角θで保持される。凹部166rは、Rレンジに対応し、凹部166rにローラ38が当接すると、ディテントプレート156がRレンジに対応する回転角θで保持される。凹部166nは、Nレンジに対応し、凹部166nにローラ38が当接すると、ディテントプレート156がNレンジに対応する回転角θで保持される。凹部166dは、Nレンジに対応し、凹部166dにローラ38が当接すると、ディテントプレート156がDレンジに対応する回転角θで保持される。
本実施例においても、Pレンジに対応する回転角θにディテントプレート156を保持するための凹部166pと、Dレンジに対応する回転角θにディテントプレート156を保持するための凹部166dとが、ディテントプレート156の周方向で隣合う位置に形成されている。また、Pレンジに対応する回転角θにディテントプレート156を保持するための凹部166pと、Nレンジに対応する回転角θにディテントプレート156を保持するための凹部166nとが、ディテントプレート156の周方向で対角の位置に形成されている。なお、凹部166pが本発明の第1凹部に対応し、凹部166dが本発明の第2凹部に対応し、凹部166nが本発明の第3凹部に対応している。
また、本実施例においても、図10に示すように、第1連結ロッド160が連結される第1連結部158の位置と、第2連結ロッド164が連結される第2連結部162の位置とが、ディテントプレート156の回転方向で90度ずらされている。従って、ディテントプレート156の回転角θに対応する、第1連結ロッド160の第2部材160bの往復運動の位相と、第2連結ロッド164の第2部材164bの往復運動の位相とが、90度ずれることになる。これに関連して、前述の実施例の図6で示したように、パーキングロック機構22のテーパ部材48の往復運動の位相と、マニュアルバルブ機構26のスプール弁子26aの往復運動の位相とが、90度ずれることになる。よって、ディテントプレート156の回転角θに対する、テーパ部材48およびスプール弁子26aの位置関係を、図6で示した関係とすることができる。従って、レンジ切替装置150を、前述した実施例と同じように作動させることができる。
また、本実施例のレンジ切替装置150においても、Pレンジに対応する回転角θにディテントプレート156を保持するための凹部166pと、Dレンジに対応する回転角θにディテントプレート156を保持するための凹部166dとが、ディテントプレート156の周方向で隣合う位置に形成されているため、PレンジとDレンジとの間でシフトレンジを切り替える場合には、他のシフトレンジを経由することなく直接切り替えることができるため、前述した実施例と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述した実施例のディテントプレート18、110、156は、正方形状に形成され、四辺の角部に尖りが形成されていたが、ディテントプレートの形状は、必ずしもこれに限定されない。例えば、ディテントプレートの四辺の角部が滑らかな曲線状に形成されるものであっても構わない。また、ディテントプレート18、110、156は、必ずしも正方形状に限定されず、円形状に形成されるものであっても構わない。要は、ディテントプレートが1回転するに従って元の位置に復帰する周期的な形状であれば、適宜適用され得る。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
12、100、150:車両用レンジ切替装置
14、102、152:電動モータ
18、110、156:ディテントプレート
20、106、160:第1連結ロッド
22:パーキングロック機構
24、108、164:第2連結ロッド
26:マニュアルバルブ機構
26a:スプール弁子
30:絶対角センサ
32p、32r、32n、32d:複数個の凹部(4個の凹部)
32p、112p、166p:第1凹部
32d、112d、166d:第2凹部
32n、112n、166n:第3凹部
38:ローラ(押圧部材)
48:テーパ部材(切替部材)
112p、112r、112n、112d:複数個の凹部(4個の凹部)
166p、166r、166n、166d:複数個の凹部(4個の凹部)
14、102、152:電動モータ
18、110、156:ディテントプレート
20、106、160:第1連結ロッド
22:パーキングロック機構
24、108、164:第2連結ロッド
26:マニュアルバルブ機構
26a:スプール弁子
30:絶対角センサ
32p、32r、32n、32d:複数個の凹部(4個の凹部)
32p、112p、166p:第1凹部
32d、112d、166d:第2凹部
32n、112n、166n:第3凹部
38:ローラ(押圧部材)
48:テーパ部材(切替部材)
112p、112r、112n、112d:複数個の凹部(4個の凹部)
166p、166r、166n、166d:複数個の凹部(4個の凹部)
Claims (4)
- 電動モータによって回転させられるディテントプレートを備え、該ディテントプレートの回転角に応じてシフトレンジが切り替えられるように構成されている車両用レンジ切替装置であって、
前記ディテントプレートは、所定のシフトレンジに切り替えられた状態から回転するに従って複数のシフトレンジに順次切り替えられるとともに、該ディテントプレートが1回転したとき該所定のシフトレンジに復帰するように構成され、
走行が停止される駐車レンジと、前進走行可能な前進走行レンジとが、他のシフトレンジを経由することなく直接切替可能に構成され、
前記ディテントプレートの外周端部には、切り替えられる複数のシフトレンジに対応する回転角に該ディテントプレートをそれぞれ保持するための複数個の凹部が形成され、
前記凹部に押圧部材が押し付けられることで、前記ディテントプレートがシフトレンジに応じた回転角で保持されるように構成されており、
駐車レンジに対応する回転角に前記ディテントプレートを保持するための第1凹部と、前進走行レンジに対応する回転角に前記ディテントプレートを保持するための第2凹部とが、前記ディテントプレートの周方向で隣合う位置に形成されている
ことを特徴とする車両用レンジ切替装置。 - 前記ディテントプレートには、パーキングロック機構を作動させるための第1連結ロッドが連結されるとともに、マニュアルバルブ機構を作動させるための第2連結ロッドが連結され、
前記第1連結ロッドは、前記ディテントプレートの回転に応じて往復運動可能に構成され、
前記第2連結ロッドは、前記ディテントプレートの回転に応じて往復運動可能に構成され、
前記パーキングロック機構は、前記第1連結ロッドに接続された切替部材の位置に応じて、作動状態を切替可能に構成され、
前記マニュアルバルブ機構は、前記第2連結ロッドに接続されたスプール弁子の位置に応じて、動力伝達が遮断される動力伝達遮断レンジ、前進走行可能な前進走行レンジ、および後進走行可能な後進走行レンジに切替可能に構成されている
ことを特徴とする請求項1の車両用レンジ切替装置。 - 前記複数個の凹部は、駐車レンジ、後進走行レンジ、動力伝達遮断レンジ、および前進走行レンジに対応する回転角に、前記ディテントプレートを保持するための4個の凹部からなり、
前記4個の凹部は、前記ディテントプレートの外周端部において周方向で90度間隔で配置され、
前記駐車レンジに対応する回転角に前記ディテントプレートを保持するための前記第1凹部と、動力伝達遮断レンジに対応する回転角に前記ディテントプレートを保持するための第3凹部とが、前記ディテントプレートの周方向で対角の位置に形成され、
前記第1連結ロッドと前記第2連結ロッドとは、往復運動の位相が90度ずれるように設定されている
ことを特徴とする請求項2の車両用レンジ切替装置。 - 前記ディテントプレートの回転角が、絶対角センサによって検出可能に構成されている
ことを特徴とする請求項1から3の何れか1に記載の車両用レンジ切替装置。
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2020
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- 2020-05-22 CN CN202010439284.XA patent/CN111981121B/zh active Active
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