JP7158525B1 - 製版方法、製版システム及び缶体 - Google Patents

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Abstract

【課題】プロセス色だけで広い色域を確保しつつ、モアレの発生を抑制し、且つ、インキの混濁を抑制することが可能な印刷版を作製することである。【解決手段】複数のプロセス色のうちの少なくとも3つの色の網点の刷り重ねにより色を表現可能な印刷版を作製する製版方法であって、少なくとも3つの色のうちの2つの色の刷り重ねを、2つの色のうちの一方の色に抜きの網点を形成して、前記の位置に他方の色の網点を刷り重ねる抜き合わせ方式とし、少なくとも3つの色のうちの残りの色と、2つの色との刷り重ねを、残りの色の網点の少なくとも一部が、一方の色の網点及び/又は他方の色の網点に乗る掛け合わせ方式とし、残りの色は少なくともホワイトを含む製版方法を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、製版方法、製版システム及び缶体に関する。
多色印刷を行う印刷機に取り付けられる印刷版は、複数のプロセス色の刷り重ねにより色を表現可能なように作製される(例えば、特許文献1)。
特許文献1には、色分解した基本4色の画像データを網点化した後、互いに重複しない7色の画像データに色変更し、色変更させた7色の画像データに対して、インキの滲みや印刷機の機械的ズレによりインキの混濁が発生しないよう画像収縮処理を行い、該収縮処理を行った画像データに基づいて色毎の印刷版を作製する、製版方法が記載されている。
特公平7-57543号公報
特許文献1に記載の技術では、網点化した画像データに対して画像収縮処理を行うため、下地の色が露出し易く、再現可能な色の領域である色域が制限され易い。逆に、特許文献1に記載の技術では、広い色域を確保するために画像収縮処理を行わないと、インキの混濁が発生し易くなる。また、特許文献1に記載の技術では、網点化した画像データに対して画像収縮処理を行わないと、7色の網点が刷り重なるためモアレが発生し易い。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、上述のような問題点を解決することを課題の一例とする。すなわち、本発明の課題の一例は、プロセス色だけで広い色域を確保しつつ、モアレの発生を抑制し、且つ、インキの混濁を抑制することが可能な印刷版を作製することである。また、本発明の課題の一例は、プロセス色だけで広い色域を確保しつつ、モアレの発生を抑制し、且つ、インキの混濁を抑制することが可能な手法で印刷された缶体を提供することである。
本発明の一態様は、複数のプロセス色のうちの少なくとも3つの色の網点の刷り重ねにより色を表現可能な印刷版を作製する製版方法であって、前記少なくとも3つの色のうちの2つの色の刷り重ねを、前記2つの色のうちの一方の色に抜きの網点を形成して、前記抜きの位置に他方の色の網点を刷り重ねる抜き合わせ方式とし、前記少なくとも3つの色のうちの残りの色と、前記2つの色との刷り重ねを、前記残りの色の網点の少なくとも一部が、前記一方の色の網点及び/又は前記他方の色の網点に乗る掛け合わせ方式とし、前記残りの色は少なくともホワイトを含む製版方法を提供する。
本発明によれば、プロセス色だけで広い色域を確保しつつ、モアレの発生を抑制し、且つ、インキの混濁を抑制することが可能な印刷版を作製することができる。また、本発明によれば、プロセス色だけで広い色域を確保しつつ、モアレの発生を抑制し、且つ、インキの混濁を抑制することが可能な手法で印刷された缶体を提供することができる。
本実施形態に係る製版システムの構成を示す図である。 色相環分解を説明するための図である。 色相環分解での色分解により抽出される各色の成分範囲を、第1色群及び第2色群のそれぞれにまとめた図である。 色相環分解での色分解により抽出された2つの色の抜き合わせに対して、ホワイトWとブラックKとの抜き合わせを掛け合わせ方式により刷り重ねる場合の例を示す説明図である。 色相環分解での色分解により抽出された2つの色の抜き合わせに対して、ホワイトWとブラックKとの抜き合わせを掛け合わせ方式により刷り重ねる場合の例を示す説明図である。 本実施形態にかかる製版方法によって作製された印刷版を用いてオフセット印刷を行った場合の被印刷物の例を示す説明図である。 図1に示された製版システムを用いて印刷版を作製する製版方法の流れを示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下に説明される実施形態は、本発明のいくつかの例を示すものであって、本発明の内容を限定するものではない。また、実施形態で説明される構成及び動作の全てが本発明の構成及び動作として必須であるとは限らない。
[製版システムの構成]
図1は、本実施形態に係る製版システム1の構成を示す図である。
製版システム1は、版式の印刷機に取り付けられる印刷版を作製するシステムである。製版システム1は、DTP(Desktop Publishing)及びCTP(Computer To Plate)を採用したシステムである。製版システム1は、多色印刷用の印刷版を作製するシステムである。
製版システム1で作製される印刷版の被印刷物は、2ピース缶等の略円筒形状を有する缶体(缶の中間成形体を含む)、又は、平板の金属板である。また、製版システム1は、中間転写体(例えば、ブランケット)を介してインキを転写するオフセット印刷機、又は、中間転写体を使用しない非オフセット印刷機に取り付けられる印刷版を作製するシステムである。
図1には、2ピース缶等の略円筒形状を有する缶体を被印刷物とし、缶体の外周面に対して、中間転写体を介してインキを転写するオフセット印刷機30に取り付けられる印刷版を作製する製版システム1が例示されている。図1に示された製版システム1で作製される印刷版は、インキが乗らない非画線部がシリコーン樹脂層等にて形成され、湿し水を使用しない水無し平版であると好適である。また、図1に示された製版システム1で作製される印刷版は、インキが乗る画線部が感光性樹脂層等にて形成された樹脂凸版であってもよい。
製版システム1は、原稿画像データに各種画像処理を施して製版用の画像データを作成するデータ処理装置10と、製版用の画像データに応じて印刷版を作製する版作製装置20とを備える。
データ処理装置10は、ページ記述言語で表された原稿画像データに対し、レイアウト及び色調の補正等の編集を行う。そして、データ処理装置10は、色分解等を行う分版処理、並びに、各色の濃淡を網点の集合で表す網点化処理を行って、製版用の画像データを作成し、版作製装置20へ送信する。データ処理装置10は、プロセッサ及び記憶装置を含むと共に、データ処理装置10の機能を実装したプログラムを含んで構成される。
データ処理装置10は、分版処理を行う分版処理部11と、網点化処理の条件を設定する網点化条件設定部12と、網点化処理を行う網点化処理部13と、版作製装置20へのデータの送信処理を行う送信処理部14とを備える。
分版処理部11は、編集された原稿画像データをプロセス色毎に色分解し、色分解により抽出された色毎の画像データである分版画像データを作成する。本実施形態のプロセス色は、例えば、シアンC、マゼンタM、イエローY、レッドR、グリーンG、ブルーB及びホワイトW、ブラックKの8つの色である印刷に用いるインキ色を意味する。色分解の詳細については、図2~図5を用いて後述する。
網点化条件設定部12は、分版処理部11にて作成された分版画像データを網点化する際の条件である網点化条件を設定する。網点化条件は、各色の分版画像データ毎に設定される。網点化条件には、色毎の網点形状、網点面積率、スクリーン線数及びスクリーン角度の他、抜き合わせ方式及び掛け合わせ方式に関する条件が含まれる。
製版システム1は、色分解により抽出された各プロセス色のインキを刷り重ねることによって、色分解により抽出された各プロセス色以外の色を表現し得る印刷版を作製する。この際、製版システム1は、図2~図5を用いて後述する手法により色分解を行うと、表現するべきターゲットとなる色を、色分解により抽出された各プロセス色のうちの少なくとも3つの色の刷り重ねで表現し得る印刷版を作製することができる。
製版システム1は、色分解により抽出された各プロセス色のうちの少なくとも3つの色の刷り重ねによってターゲットの色を表現する場合、この少なくとも3つの色のうちの2つの色を抜き合わせ方式で刷り重ねると共に、残りの1つの色を掛け合わせ方式で刷り重ねることが可能な印刷版を作製する。
抜き合わせ方式は、刷り重ねる2つの色のうちの一方の色に抜きの網点を形成して、この抜きの網点が形成された位置に、他方の色の網点を刷り重ねる手法である。抜き合わせ方式では、一方の色のインキと他方の色のインキとが極力接触せずに、刷り重ねられる。
掛け合わせ方式は、刷り重ねる2つの色の何れにも抜きの網点を形成せずに刷り重ねる手法である。掛け合わせ方式では、刷り重ねる2つの色のうちの一方の色の網点に、他方の色の網点の少なくとも一部が乗るため、一方の色のインキと他方の色のインキとが接触して、刷り重ねられる。
網点化条件設定部12は、少なくとも3色のうち、抜き合わせ方式の対象となる2つの色、及び、掛け合わせ方式の対象となる色の各分版画像データを指定する。そして、網点化条件設定部12は、指定された分版画像データの画素毎に、網点の形状、網点面積率、スクリーン線数及びスクリーン角度の他、抜き合わせ方式及び掛け合わせ方式に関する条件を設定する。網点の形状は円に限定されず、多角形やその他の形状でもよい。なお、網点面積率は、単位面積あたりに占める網点の面積の割合であり、色の濃淡の度合いを示す。
網点化条件設定部12は、抜き合わせ方式の対象となる一方の色及び他方の色のそれぞれの網点面積率を設定する際、一方の色の網点面積率と他方の色の網点面積率との合算値に基づいて設定する。具体的には、網点化条件設定部12は、一方の色の網点面積率と他方の色の網点面積率との合算値が100%未満である画素には、他方の色の網点の周囲に一方の色の抜きの網点との隙間が形成されるよう設定する。更に、網点化条件設定部12は、少なくとも3つの色のうちの残りの色の網点を設定し、残りの色に対して網点形状、網点面積率、スクリーン線数及びスクリーン角度の他、抜き合わせ方式及び掛け合わせ方式に関する条件を設定する。ここで、残りの色は、少なくともホワイトWを含む。すなわち、残りの色は、ホワイトW、又は、抜き合わせ方式により一方の色をホワイトとし他方の色をブラックとした色などのホワイトW及びブラックKから構成される色である。
網点化処理部13は、網点化条件設定部12にて設定された網点化条件に応じて、分版処理部11にて作成された分版画像データを網点化する。網点化された画像データは、例えば、1bitTIFF(Tagged Image File Format)等の2値データである。この網点化された画像データは、版作製装置20が印刷版を作製する際に製版用の画像データとして使用される。網点化処理部13は、ソフトウェアRIP(Raster Image Processor)等により構成されてよい。
網点化処理部13は、少なくとも3色のうち、抜き合わせ方式の対象となる2つの色のそれぞれの分版画像データを網点化する際、2つの色のうちの一方の色と他方の色とを異なる条件で網点化する。具体的には、網点化処理部13は、2つの色のうちの一方の色の分版画像データを網点化する際、一方の色の分版画像データにおいて、一方の色の濃淡を反転させた反転画像データを一旦作成し、作成された反転画像データをネガ条件で網点化する。ネガ条件は、色の濃度が低い画素ほど網点面積率を高くする条件である。これに対し、網点化処理部13は、2つの色のうちの他方の色の分版画像データを網点化する際、他方の色の分版画像データをそのままポジ条件で網点化する。ポジ条件は、色の濃度が高い画素ほど網点面積率を高くする条件である。
送信処理部14は、網点化処理部13にて網点化された画像データを、製版用の画像データとして版作製装置20へ送信する処理を行う。
版作製装置20は、データ処理装置10の送信処理部14から送信された画像データ、すなわち、色毎に網点化された画像データに応じて、色毎の印刷版を作製する。版作製装置20は、上述の水無し平版を作製する装置であると好適である。版作製装置20は、色毎に網点化された画像データに基づいて、シリコーン樹脂層にレーザ露光を行い、硬化したシリコーン樹脂層を剥離させて現像することにより、画線部及び非画線部を形成することによって、印刷版を作製することができる。
[色分解と抜き合わせ方式及び掛け合わせ方式について]
図2は、色相環分解を説明するための図である。図3は、色相環分解での色分解により抽出される各色の成分範囲を、第1色群及び第2色群のそれぞれにまとめた図である。図4は、色相環分解での色分解により抽出された2つの色を、抜き合わせ方式又は掛け合わせ方式で刷り重ねた例を説明するための図である。
分版処理部11は、原稿画像データを色分解する際、原稿画像データを明度成分と色相成分とに分けて分解する。具体的には、分版処理部11は、GCR(gray component rep lacement)により明度成分をブラックKの成分として抽出すると共に、色相環分解により、色相成分をシアンC、マゼンタM、イエローY、レッドR、グリーンG又はブルーBの成分として抽出する。また、明度成分のホワイトWは、ホワイトW以外の色の成分の合計値の上限を100%として足した際に100%に満たない部分がホワイトWの成分として抽出される。
色相環分解は、ターゲットとなる色の色相成分を、色相環を基準として、シアンC、マゼンタM、イエローY、レッドR、グリーンG又はブルーBの各成分にバランスよく分解し、抽出する手法である。色相環分解は、ターゲットとなる色の色相成分をシアンC、マゼンタM、イエローYの各成分で表すと共に、マゼンタM及びイエローYの混色部分をレッドRの成分、イエローY及びシアンCの混色部分をグリーンGの成分、シアンC及びマゼンタMの混色部分をブルーBの成分にそれぞれ置き換える。
色相環分解は、シアンC、マゼンタM及びイエローYという減色混合の3原色と、レッドR、グリーンG及びブルーBという加色混合の3原色とを用いて、ターゲットの色相成分をバランスよく色分解するため、色相環で表される全ての色を原則として再現でき、広い色域を確保することができる。よって、本実施形態では、シアンC、マゼンタM、イエローY、レッドR、グリーンG及びブルーBの6つの色とホワイトW、ブラックKとの8つの色をプロセス色とし、これらの色を刷り重ねることで、プロセス色以外の色を表現する。
図2(a)には、色相環を色相環分解で色分解した場合に、シアンC、マゼンタM、イエローY、レッドR、グリーンG及びブルーBのそれぞれで抽出される成分の範囲が示されている。図2(b)には、色相環をシアンC、マゼンタM、イエローYだけで色分解した場合に、シアンC、マゼンタM及びイエローYのそれぞれで抽出される成分の範囲が示されている。
図2(a)と図2(b)とを比較すると、色相環を色相環分解で色分解した場合は、色相環をシアンC、マゼンタM、イエローYだけで色分解した場合と比べて、各色で抽出される成分の範囲が狭くなっていることが分かる。このため、色相成分を色相環分解で色分解することにより、ホワイトWとブラックK以外の2つの色を掛け合わせ方式で刷り重ねる際に、この2つの色のうちの一方の色と他方の色との重なり部分の面積が小さくて済む。よって、色相成分を色相環分解で色分解することにより、広い色域を確保しつつ、ブラックK以外のインキの混濁を抑制することができる。
ここで、本実施形態では、色相成分を色相環分解で色分解して抽出される6つの色のうち、減色混合の3原色であるシアンC、マゼンタM及びイエローYで構成された色群を第1色群とし、これらと補色の関係にあり加色混合の3原色であるレッドR、グリーンG及びブルーBで構成された色群を第2色群とする。
第1色群を構成するシアンC、マゼンタM及びイエローYのそれぞれの成分範囲は、図3において離間して示されるように、互いに重複しない。同様に、第2色群を構成するレッドR、グリーンG及びブルーBのそれぞれの成分範囲は、図3において離間して示されるように、互いに重複しない。すなわち、第1色群は、互いに重複しない色相成分を有する色であるシアンC、マゼンタM及びイエローYで構成され、第2色群は、互いに重複しない色相成分を有する色であるレッドR、グリーンG及びブルーBで構成される。
上述のように、色相環分解での色分解により抽出されたホワイトW、ブラックK以外の2つの色を掛け合わせ方式で刷り重ねると、色の重なり部分の面積が小さくて済むが、色域を確保するにはある程度の色の重なりは避けられず、刷り重ねられるとインキの混濁が発生する可能性が有る。但し、この2つの色が抜き合わせ方式で刷り重ねられると、この2つの色は、それぞれのインキが極力接触せずに刷り重ねられ得る。また、上述の第1色群に属する1つの色と第2色群に属する1つの色とが抜き合わせ方式で刷り重ねられる場合は、減色混合の3原色であるシアンC、マゼンタM及びイエローYのうちの2つの色が抜き合わせ方式で刷り重ねられる場合と比較して、より色調の近い2つの色が抜き合わせ方式で刷り重ねられるため、この2つの色が接触してもインキの混濁が生じ難くなり得る。
そこで、製版システム1では、原稿画像データの色相成分を、色相環分解での色分解により抽出されたホワイトW、ブラックK以外の2つの色の刷り重ねにより表現する際、網点化条件設定部12は、この2つの色が抜き合わせ方式で刷り重ねられるよう設定する。特に、この2つの色のうちの一方の色が第1色群に属し、他方の色が第2色群に属する場合には、網点化条件設定部12は、第1色群に属する一方の色と、第2色群に属する他方の色とが抜き合わせ方式で刷り重ねられるよう設定する。それにより、製版システム1では、色域が広く、インキの混濁を極力抑制することが可能な印刷版を作製することができる。
また、網点化条件設定部12において、残りの色としてホワイトWの網点化条件が設定されている場合には、原稿画像データから明度成分として実質的にホワイトWも抽出されているということができる。そこで、製版システム1は、ホワイトWを、色相成分を表現する2色に刷り重ねることによって、原稿画像データの明度成分を表現し得るように印刷版を作製する。
製版システム1では、分版処理部11が、原稿画像データの明度成分をGCRによりブラックKの成分として抽出する。
したがって、原稿画像データの明度成分を表現する色群は、網点化条件で設定されたホワイトWを少なくとも含み、さらに、例えば、GCRによりブラックKを抽出した場合にはブラックKも含めて、第3色群とする。
製版システム1において、原稿画像データの明度成分を表現する際、網点化条件設定部12は、色相成分を表現する2つの色(第1色群及び第2色群)に対して、明度成分を表現する残りの色、すなわち、第3色群に属するホワイトWとブラックKから、ホワイトWのみ、ブラックKのみ、またはホワイトWとブラックKとの抜き合わせのいずれかが掛け合わせ方式により刷り重ねられるよう設定する。
図4及び図5に、色相環分解での色分解により抽出された第1色群に属するいずれかの色(一次色)と第2色群に属するいずれかの色(二次色)との抜き合わせに対して、ホワイトWとブラックKとの抜き合わせを掛け合わせ方式により刷り重ねる場合の例を示す説明図を示す。
図4には、色相環分解での色分解により抽出されたイエローYとグリーンGとを抜き合わせ方式で刷り重ね、さらにホワイトWとブラックKとを抜き合わせ方式で刷り重ね、これらを掛け合わせた例が示されている。図4に示すように、イエローY及びグリーンGの一方の色に他方の色が乗る箇所には抜きが形成され、イエローY及びグリーンGの他方の色の網点が、一方の色の抜きが形成された部分に位置している。そして、イエローY及びグリーンGの抜き合わせに対して、ホワイトW及びブラックKの抜き合わせが、スクリーン角度を異ならせて掛け合わされている。このとき、残りの色であるホワイトW及びブラックKの網点の少なくとも一部が、イエローY及びグリーンGの網点に乗る掛け合わせ方式となっている。
図5には、色相環分解での色分解により抽出されたイエローYとレッドRとを抜き合わせ方式で刷り重ね、さらにホワイトWとブラックKとを抜き合わせ方式で刷り重ね、これらを掛け合わせた例が示されている。図5に示すように、イエローY及びレッドRの一方の色に他方の色が乗る箇所には抜きが形成され、イエローY及びレッドRの他方の色の網点が、一方の色の抜きが形成された部分に位置している。そして、イエローYとレッドRの抜き合わせに対して、ホワイトW及びブラックKの抜き合わせが、スクリーン角度を異ならせて掛け合わされている。このとき、残りの色であるホワイトW及びブラックKの網点の少なくとも一部が、イエローY及びレッドRの網点に乗る掛け合わせ方式となっている。
このように、第1色群と第2色群(図4におけるイエローY及びグリーンG、図5におけるイエローY及びレッドR)との抜き合わせに対して、ホワイトW及びブラックKの抜き合わせを掛け合わせ方式によって刷り重ねることで、ホワイトWとブラックKの網点のスクリーン角度やスクリーン線数を、ホワイトWとブラックK以外の2つの色の網点のスクリーン角度やスクリーン線数に合わせる必要がなく、自由に設定できるようになる。この際、網点化条件設定部12は、ホワイトWとブラックKの網点のスクリーン角度やスクリーン線数を、モアレの発生が抑制できる値に設定する。モアレの発生を抑制するためには、ホワイトWとブラックKの網点を、抜き合わせ方式で刷り重ねられるホワイトWとブラックK以外の2つの色の網点とは異なるスクリーン角度とすることが好適である。
また、第1色群と第2色群(図4におけるイエローY及びグリーンG、図5におけるイエローY及びレッドR)の抜き合わせに対して、ホワイトW及びブラックKの抜き合わせを掛け合わせる際の、網点面積率の合計を160%以下とすることで、混濁を抑制することができる。
作成された印刷版を、中間転写体を介してインキを転写するオフセット印刷機に用いる場合、ブラックKのインキに対してブラックK以外の色のインキが乗ると、ウェットなブラックKのインキが、ブラックK以外の色の印刷版に転移し、この印刷版からフォームローラ等を経由して、ブラックK以外の色のインキ壺に混入する可能性が有る。すると、ブラックK以外の色のインキは、ブラックKのインキと混濁してしまい、その色調が低下して、直ちに使用不能となる可能性が有る。
これに対し、ブラックK以外のインキに対してブラックKのインキが乗ると、ウェットなブラックK以外の色のインキが、ブラックKの印刷版に転移しインキ壺に混入しても、ブラックKのインキの色調は余り変わらず、直ちに使用不能となり難い。このため、ブラックK以外のインキに対してブラックKのインキが乗る場合であれば、上述の場合よりも、インキの混濁を抑制することができる。
また、ホワイトWは最も混濁し易い色であり、ホワイトW以外のインキに対してホワイトWのインキが乗ると、ホワイト以外のインキと混濁していまい、その色調が変化し、直ちに使用不能となる可能性がある。
そこで、製版システム1は、原稿画像データの明度成分を表現する際、網点化条件設定部12が、色相成分を表現するホワイトW、ブラックK以外の色に対して、ホワイトW、ブラックKが掛け合わせ方式により刷り重ねられるよう設定すると共に、ホワイトWを中間転写体に最初に転写するように設定する。それにより、製版システム1は、モアレの発生を抑制しつつ、ブラックK以外の色のインキがブラックKと混濁することを抑制し、さらにホワイトWがホワイトW以外の色のインキと混濁することを抑制することが可能な印刷版を作製することができる。
このようなことから、製版システム1では、分版処理部11が、原稿画像データの色相成分を、シアンC、マゼンタM、イエローY、レッドR、グリーンG及びブルーBの各成分に色相環分解で色分解する。そして、製版システム1では、原稿画像データの色相成分をホワイトW、ブラックK以外の2つのプロセス色の刷り重ねで表現する際、網点化条件設定部12が、この2つのプロセス色が抜き合わせ方式により刷り重ねられるよう設定する。更に、製版システム1では、原稿画像データの明度成分を表現する際、網点化条件設定部12が、色相成分を表現するホワイトW、ブラックK以外のプロセス色に対して、少なくともホワイトWを含む明度を表現する色が掛け合わせ方式により刷り重ねられるよう設定する。
すなわち、製版システム1は、プロセス色のうち、原稿画像データの色相成分を表現するホワイトW、ブラックK以外の2つの色と、原稿データの明度成分を表現するホワイトWのみ、ブラックKのみ、またはホワイトWとブラックKとの抜き合わせのいずれかとの少なくとも3つの色を刷り重ねることにより所定の色を表現するような印刷版を作製する。そして、製版システム1では、刷り重ねられる少なくとも3つの色のうちの色相成分を表現する2つの色の刷り重ねを抜き合わせ方式とし、少なくとも3つの色のうちの残りの色であるホワイトWのみ、ブラックKのみ、またはホワイトWとブラックKとの抜き合わせと、色相成分を表現する2つの色との刷り重ねを掛け合わせ方式とする。
作成された印刷版を、中間転写体を介してインキを転写するオフセット印刷機に用いる場合、中間転写体にはホワイトWを最初に転写し、続いて、淡い色から順に中間転写体に転写する。被印刷物においてはホワイトWが最上層に印刷されることとなるが、下層の濃い色が最上層のホワイトWから透けるなど、転写順と見え方は必ずしも一致しない。図6にホワイトWを用いた場合の被印刷物の例(左側図)とホワイトWを用いない場合の被印刷物の例(右側図)を示す。図6に示すように、ホワイトWを用いた場合には被印刷物の下地色がホワイトWで隠れるが、ホワイトWを用いない場合は被印刷物の下地色が露出する。このため、下地が白色でない場合はホワイトWを印刷することが好ましい。また、被印刷物が金属のような鏡面地の場合、色相成分を表現する色を鏡面地に印刷すると透明感のある色となるが、さらにホワイトWを掛け合わせると不透明な色となり、色の再現領域を拡大することができる。
製版システム1では、原稿画像データの色相成分を表現するホワイトW、ブラックK以外の2つの色を、第1色群に属するシアンC、マゼンタM及びイエローYのうちの1つの色と、第2色群に属するレッドR、グリーンG及びブルーBのうちの1つの色とにする。また、原稿画像データの明度成分を表現する色を、第3色群に属するホワイトW及びブラックKのうち、ホワイトWのみ、ブラックKのみ、またはホワイトWとブラックKとの抜き合わせのいずれかとする。それにより、製版システム1では、プロセス色だけで広い色域を確保しつつ、モアレの発生を抑制し、且つ、インキの混濁を抑制することが可能な印刷版を作製することができる。なお、色相成分を1色で表現できる場合は、第1色群または第2色群どちらか一方の色に第3色群を掛け合わせてもよい。
[製版システムを用いた製版方法]
図7は、図1に示された製版システム1を用いて印刷版を作製する製版方法の流れを示す図である。
図7に示されたステップS601~ステップS606は、データ処理装置10に備えられたユーザインターフェースを介して入力されたユーザからの操作指令に基づき、データ処理装置10によって実行されてもよい。図7に示されたステップS607は、版作製装置20によって実行されてよい。
ステップS601において、製版システム1は、データ処理装置10にて原稿画像データを入稿する。
ステップS602において、製版システム1は、入稿した原稿画像データの編集を行う。製版システム1は、被印刷物の印刷領域に合わせてレイアウトを修正したり、色調の補正を行ったりして、原稿画像データを編集する。
ステップS603において、製版システム1は、編集された原稿画像データに対して分版処理を行う。製版システム1は、編集された原稿画像データを、プロセス色毎に色分解し、色毎の分版画像データを作成する。
ステップS604において、製版システム1は、分版処理にて作成された分版画像データを網点化する際の網点化条件を設定する網点化条件設定処理を行う。特に、製版システム1は、抜き合わせ方式の対象となる一方の色及び他方の色のそれぞれの分版画像データを指定し、指定された分版画像データの画素毎に、一方の色及び他方の色の網点面積率を設定する。抜き合わせ方式の対象となる一方の色は、第1色群に属するシアンC、マゼンタM及びイエローYのうちの1つの色であり、他方の色は、第2色群に属するレッドR、グリーンG及びブルーBのうちの1つの色である。更に、製版システム1は、掛け合わせ方式の対象となる色の分版画像データを指定し、網点面積率、スクリーン線数及びスクリーン角度等を設定する。掛け合わせ方式の対象となる色は、ホワイトW又はブラックK又はホワイトWとブラックKの抜き合わせである。
ステップS605において、製版システム1は、網点化設定処理にて設定された網点化条件に応じて、分版処理にて作成された分版画像データを網点化する。特に、製版システム1は、抜き合わせ方式の対象となる一方の色の分版画像データを網点化する際、一方の色の分版画像データにおいて、一方の色の濃淡を反転させた反転画像データを作成し、作成された反転画像データをネガ条件で網点化する。これに対し、製版システム1は、抜き合わせ方式の対象となる他方の色の分版画像データを網点化する際、他方の色の分版画像データをそのままポジ条件で網点化する。更に、製版システム1は、掛け合わせ方式の対象となる色の分版画像データを網点化する際、この分版画像データをそのままポジ条件で網点化する。
ステップS606において、製版システム1は、網点化処理にて網点化された画像データを、製版用の画像データとして、データ処理装置10から版作製装置20へ送信する送信処理を行う。
ステップS607において、製版システム1は、送信処理にて送信された画像データに応じて、版作製装置20にて色毎の印刷版を作製する。図7に示された製版方法は、本ステップにて終了する。
[作用効果]
以上のように、本実施形態に係る製版システム1は、複数のプロセス色のうちの少なくとも3つの色の網点の刷り重ねにより色を表現可能な印刷版を作製する製版システムである。そして、本実施形態に係る製版システム1は、この少なくとも3つの色のうちの2つの色の刷り重ねを抜き合わせ方式とし、この少なくとも3つの色のうちの残りの色と、抜き合わせ方式で刷り重ねられた2つの色との刷り重ねを掛け合わせ方式とする。それにより、製版システム1では、プロセス色だけで広い色域を確保しつつ、モアレの発生を抑制し、且つ、インキの混濁を抑制することが可能な印刷版を作製することができる。
更に、本実施形態に係る製版システム1は、抜き合わせ方式の対象となる一方の色が、互いに重複しない色相成分を有する色で構成された第1色群に属し、抜き合わせの対象となる他方の色が、互いに重複しない色相成分を有する色で構成された第2色群に属する。すなわち、一方の色と他方の色とが異なる色群に属し、これらの成分範囲が重複する可能性が有るが、本実施形態に係る製版システム1は、これらの成分範囲が重複する場合であっても、抜き合わせ方式によって、インキを極力接触させずに刷り重ねることができる。よって、本実施形態に係る製版システム1では、プロセス色だけで広い色域を確保しつつ、モアレの発生を抑制し、且つ、インキの混濁を更に抑制することが可能な印刷版を作製することができる。
更に、本実施形態に係る製版システム1では、複数のプロセス色が、シアンC、マゼンタM、イエローY、レッドR、グリーンG、ブルーB、ホワイトW及びブラックKの8つの色である。そして、本実施形態に係る製版システム1では、第1色群が、シアンC、マゼンタM及びイエローYで構成され、第2色群が、レッドR、グリーンG及びブルーBで構成され、上述の少なくとも3つの色のうちの残りの色である第3色群がホワイトW及びブラックKで構成されている。すなわち、本実施形態に係る製版システム1では、第1色群を減色混合の3原色で構成し、第2色群を加色混合の3原色で構成しているため、プロセス色だけで確保できる色域を更に拡大することが可能な印刷版を作製することができる。
加えて、本実施形態に係る製版システム1では、掛け合わせ方式の対象となる色がホワイトW、ブラックK、ホワイトW又はブラックKの抜き合わせのいずれかとし、ホワイトWは中間転写体に最初に転写されるように設定されるため、ブラックK以外の色のインキがブラックKと混濁すること、及びホワイトWがホワイトW以外の色のインキと混濁することを更に抑制することが可能な印刷版を作製することができる。よって、本実施形態に係る製版システム1は、モアレの発生を抑制しつつ、プロセス色だけで確保できる色域を更に拡大し、且つ、インキの混濁を更に抑制することが可能な印刷版を作製することができる。
また、掛け合わせ方式の対象となる色にホワイトWを含めることで、被印刷物の下地の色に影響されず、原稿画像データの色を忠実に再現することができる。
更に、本実施形態に係る製版システム1では、上述の少なくとも3色のうちの残りの色の網点が、抜き合わせ方式の対象となる2つの色の網点とは異なるスクリーン角度で配置される。このため、本実施形態に係る製版システム1では、上述の少なくとも3色のうちの残りの色の網点が、掛け合わせ方式により刷り重ねられても、モアレの発生を抑制することができる。よって、本実施形態に係る製版システム1は、プロセス色だけで広い色域を確保しつつ、インキの混濁を抑制し、且つ、モアレの発生を更に抑制することが可能な印刷版を作製することができる。
更に、本実施形態に係る製版システム1では、2ピース缶又は金属板を被印刷物とする印刷版を作製する。2ピース缶又は金属板の被印刷面は、インキの浸透性が無い面であるため、従来の印刷版では、プロセス色だけで色域を確保しつつ、インキの混濁を抑制することが、紙等の被印刷物の場合よりも大きな課題となる。本実施形態に係る製版システム1は、被印刷物が2ピース缶又は金属板であっても、複数のプロセス色のうちの少なくとも3つ色の網点の刷り重ねにより色を表現可能な印刷版を作製することができる。よって、本実施形態に係る製版システム1は、被印刷物が2ピース缶又は金属板であっても、プロセス色だけで広い色域を確保しつつ、モアレの発生を抑制し、且つ、インキの混濁を抑制することが可能な印刷版を作製することができる。
更に、本実施形態に係る製版システム1を用いて印刷された缶体は、少なくとも3つの色のうちの2つの色の刷り重ねが抜き合わせ方式で行われ、この少なくとも3つの色のうちの残りの色と、抜き合わせ方式で刷り重ねられた2つの色との刷り重ねが掛け合わせ方式で行われる。それにより、本実施形態に係る製版システム1を用いて印刷された缶体は、プロセス色だけで広い色域を確保され、インキの混濁を抑制され、且つ、モアレの発生が更に抑制された印刷が施された缶体となり得る。
[他の実施形態]
上述の実施形態において、製版システム1で扱うプロセス色は、シアンC、マゼンタM、イエローY、レッドR、グリーンG、ブルーB、ホワイトW、ブラックKの8つの色としたが、これに限定されない。例えば、製版システム1で扱うプロセス色は、シアンC、マゼンタM、イエローY、オレンジO、グリーンG、ホワイトW、ブラックKの7色であってもよい。この場合、第1色群は、シアンC、マゼンタM、イエローYで構成された色群であり、第2色群は、オレンジO、グリーンGで構成された色群であってもよい。
上述の実施形態において、製版システム1は、2ピース缶等の缶体又は金属板を被印刷物とする印刷版を作製するシステムであった。製版システム1は、これに限定されず、ビン又はボトル、カップ等の略円筒形状を有する立体物を被印刷物とする印刷版を作製するシステムであってもよい。また、製版システム1は、紙、ラベル、フィルム又はシート等の平面形状物を被印刷物とする印刷版を作製するシステムであってもよい。また、製版システム1は、プラスチック、ガラスなどの、インキの浸透性の低い非金属材を被印刷物とする印刷版を作製するシステムであってもよい。
[その他]
上述の実施形態は、変形例を含めて各実施形態同士で互いの技術を適用することができる。上述の実施形態は、本発明の内容を限定するものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない程度に変更を加えることができる。
上述の実施形態及び特許請求の範囲で使用される用語は、限定的でない用語として解釈されるべきである。例えば、「含む」という用語は、「含むものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「含有する」という用語は、「含有するものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「備える」という用語は、「備えるものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「有する」という用語は、「有するものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。
1 製版システム
10 データ処理装置
11 分版処理部
12 網点化条件設定部
13 網点化処理部
14 送信処理部
20 版作製装置
30 オフセット印刷機
B ブルー
C シアン
G グリーン
K ブラック
M マゼンタ
R レッド
Y イエロー
W ホワイト

Claims (9)

  1. 複数のプロセス色のうちの少なくとも3つの色の網点の刷り重ねにより色を表現可能な印刷版を作製する製版方法であって、
    前記少なくとも3つの色のうちの2つの色の刷り重ねを、前記2つの色のうちの一方の色に抜きの網点を形成して、前記抜きの位置に他方の色の網点を刷り重ねる抜き合わせ方式とし、
    前記少なくとも3つの色のうちの残りの色と、前記2つの色との刷り重ねを、前記残りの色の網点の少なくとも一部が、前記一方の色の網点及び/又は前記他方の色の網点に乗る掛け合わせ方式とし、
    前記残りの色は少なくともホワイトを含む、製版方法。
  2. 前記残りの色は、前記抜き合わせ方式により一方の色をホワイトとし他方の色をブラックとした色であることを特徴とする請求項1に記載の製版方法。
  3. 前記一方の色は、互いに重複しない色相成分を有する色で構成された第1色群に属し、
    前記他方の色は、互いに重複しない色相成分を有する色であって前記第1色群に属する色とは異なる色で構成された第2色群に属する、請求項1に記載の製版方法。
  4. 前記第1色群は、シアン、マゼンタ及びイエローで構成され、
    前記第2色群は、レッド、グリーン及びブルーで構成される、請求項3に記載の製版方法。
  5. 前記印刷版は、中間転写体を介してインキを印刷物に転写するオフセット方式に用いられ、
    前記ホワイトの印刷版は、最初に前記中間転写体に転写されるように設定される、請求項1から請求項4の何れか1項に記載の製版方法。
  6. 前記残りの色の網点は、前記2つの色の網点とは異なるスクリーン角度で配置される、請求項1から請求項5の何れか1項に記載の製版方法。
  7. 前記印刷版の被印刷物は略円筒形状の缶体又は金属板である、請求項1から請求項6の何れか1項に記載の製版方法。
  8. 複数のプロセス色のうちの少なくとも3つの色の網点の刷り重ねにより色を表現可能な印刷版を作製する製版システムであって、
    前記少なくとも3つの色のうちの2つの色の刷り重ねは、前記2つの色のうちの一方の色に抜きの網点を形成して、前記抜きの位置に他方の色の網点を刷り重ねる抜き合わせ方式とし、
    前記少なくとも3つの色のうちの残りの色と、前記2つの色との刷り重ねは、前記残りの色の網点の少なくとも一部が、前記一方の色の網点及び/又は前記他方の色の網点に乗る掛け合わせ方式とし、
    前記残りの色は少なくともホワイトを含む、製版システム。
  9. 複数のプロセス色のうちの少なくとも3つの色の網点の刷り重ねにより色を表現する印刷が施された缶体であって、
    前記少なくとも3つの色のうちの2つの色の刷り重ねは、前記2つの色のうちの一方の色に抜きの網点を形成して、前記抜きの位置に他方の色の網点を刷り重ねる抜き合わせ方式で行われ、
    前記少なくとも3つの色のうちの残りの色と、前記2つの色との刷り重ねは、前記残りの色の網点の少なくとも一部が、前記一方の色の網点及び/又は前記他方の色の網点に乗る掛け合わせ方式で行われ、
    前記残りの色は少なくともホワイトを含む、缶体。
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