JP7154746B2 - 感熱転写記録用シート - Google Patents

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Description

本発明は、感熱転写記録用シートに関する。
近年、携帯式カラーディスプレイデバイスの普及に伴い、デバイスで撮影、または、作成した写真や書類を手軽にカラープリントする需要が急激に高まっている。これらに対応するカラープリント方式としては、電子写真方式、インクジェット方式、感熱転写記録方式などが挙げられる。その中でも感熱転写記録方式は、ドライプロセスでプリントできること、小型でプリンタの携帯性に優れることから、周囲の環境によらず、手軽にプリントできる方法として優れている。また、色材として染料を用いているため、色材の濃度階調で画像の濃淡が表現できることから、画像の鮮明性、色再現性に優れる。
感熱転写記録方式は、基材上に熱移行性の色素を含む色材層を有する感熱転写記録用シートと、色素受容層を表面に有する受像シートを重ね合わせ、感熱転写記録用シートを加熱することにより感熱転写記録用シートに担持された色材を受像シートに転写して記録を行う画像形成方法である。
このような感熱転写記録方式としては、イエロー染料を含む色材層、マゼンタ染料を含む色材層、シアン染料を含む色材層を重ねて画像形成を行うものがよく知られている。この場合、ブラックは、上記3色の色材層を混合することで表現される(プロセスブラック)。光学濃度が高いプロセスブラックを得るためには、上記3色の染料を組み合わせた場合の可視光域における反射スペクトルが、低反射率である必要がある。しかしながら、画像の鮮明性、色再現性を求めるほど、急峻かつ幅の狭い吸収スペクトルを有する高彩度な染料を用いることになりやすく、混色時に吸収できない波長成分が残り、光学濃度が高いプロセスブラックを表現できないという問題がある。特許文献1には、高明度な感熱転写記録物を得られる方法として、シアン染料にトリアリールメタン化合物を用いることが記載されている。
特開昭61-141593号公報
本発明者らの検討の結果、特許文献1に記載の感熱転写記録用シートは、青色方向の色域拡大と光学濃度が高いプロセスブラックとの両立に関して、未だ改善の余地があるものであった。
本発明の目的は、青色方向の色域拡大と光学濃度が高いプロセスブラックとを両立した画像が得られる感熱転写記録用シートを提供することである。
本発明は、基材と、該基材上に設けられた色材層を有しており、加熱することによって該色材層に含有される染料を昇華させて受像シートに転写するための感熱転写記録用シートであって、
該色材層、イエロー染料を含有するイエロー染料層、マゼンタ染料を含有するマゼンタ染料層、及びシアン染料を含有するシアン染料層の3つの染料層のみを有し、
該イエロー染料層、該マゼンタ染料層及び該シアン染料層は、該基材上に面順次に形成されたものであり、
該シアン染料が、下記式(1)で表される化合物を含むことを特徴とする感熱転写記録用シートに関する。
Figure 0007154746000001
(式(1)中、R 、R 及びR は、エチル基又はn-ブチル基を表し、
及びRは、各々独立して、水素原子又はアルキル基を表し、
は、置換若しくは無置換のアリール基、又は、置換若しくは無置換の複素芳香族基を表し、
は、陰イオンを表し、分子内に少なくとも1つのアニオン性置換基を持つ場合はXは存在しなくてもよい。)
本発明によれば、青色方向の色域拡大と光学濃度が高いプロセスブラックとを両立した画像が得られる感熱転写記録用シートを提供することができる。
以下に、本発明を更に詳細に説明する。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、
基材と、該基材上に設けられた色材層を有しており、加熱することによって該色材層に含有される染料を昇華させて受像シートに転写するための感熱転写記録用シートであって、
該色材層、イエロー染料を含有するイエロー染料層、マゼンタ染料を含有するマゼンタ染料層、及びシアン染料を含有するシアン染料層の3つの染料層のみを有し、
該イエロー染料層、該マゼンタ染料層及び該シアン染料層は、該基材上に面順次に形成されたものであり、
該シアン染料が、下記式(1)で表される化合物を含むことで、青色方向の色域拡大と光学濃度が高いプロセスブラックとを両立した画像が得られることを見出した。
<シアン染料>
シアン染料に含まれる式(1)で表される化合物について説明する。
Figure 0007154746000002
(式(1)中、R 、R 及びR は、エチル基又はn-ブチル基を表し、
及びRは、各々独立して、水素原子又はアルキル基を表し、
は、置換若しくは無置換のアリール基、又は、置換若しくは無置換の複素芳香族基を表し、
は、陰イオンを表し、分子内に少なくとも1つのアニオン性置換基を持つ場合はXは存在しなくてもよい。)
式(1)中、R、R、R及びRにおけるアルキル基としては、特に限定されるものではないが、直鎖状、分岐状、若しくは、環状の炭素数1~20個の1級~3級のアルキル基が挙げられる。具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、iso-プロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、オクチル基、ドデシル基、ノナデシル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、2-エチルプロピル基、2-エチルヘキシル基が挙げられる。
その中でも、エチル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、ドデシル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、2-エチルプロピル基、2-エチルヘキシル基、オクチル基であることが好ましい。より好ましくは、n-ブチル基または2-エチルヘキシル基、オクチル基である。また、R及びRが、同一のアルキル基であることが、青色方向の色域拡大と光学濃度が高いプロセスブラックとを両立した画像が得られるため好ましい。
式(1)中、R、R、R及びRにおける置換若しくは無置換のアリール基としては、特に限定されるものではないが、フェニル基が挙げられる。置換のアリール基の置換基としては、特に限定されるものではないが、メチル基、エチル基、メトキシ基、シアノ基等が挙げられる。
式(1)中、R及びRにおけるアルキル基としては、特に限定されるものではないが、メチル基、エチル基、n-プロピル基、iso-プロピル基、n-ブチル基等が挙げられる。
その中でも、R及びRがそれぞれ独立して、メチル基、エチル基が好ましく、メチル基であることが、青色方向の色域拡大と光学濃度が高いプロセスブラックを両立した画像を得られるためより好ましい。
式(1)中、Rにおける置換若しくは無置換のアリール基としては、特に限定されるものではないが、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基、テトラヒドロナフチル基などが挙げられる。
式(1)中、Rにおける置換若しくは無置換の複素芳香族基としては、特に限定されるものではないが、イミダゾール基、オキサゾール基、チアゾール基、ピリジニル基、ピラジル基、キノリル基、インドリル基などが挙げられる。
式(1)中、Xとしては、特に限定されるものではないが、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、シアン化物イオン、過塩素酸アニオン、トリフルオロメタンスルホニルアニオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオン、ナフタレンスルホニルイオン、トリストリフルオロメタンスルホニルメチドアニオン、テトラアリールボレートアニオン、硫酸アニオン等が挙げられる。
式(1)中、Rとしては、下記式(5)~(7)で示される基の場合、青色方向の色域拡大と光学濃度が高いプロセスブラックを両立した画像を得られるため好ましい。
Figure 0007154746000003
(式(5)中、R20は、スルホニル基、ハロゲン原子、パーフルオロアルキル基、又はニトロ基を表し、R21は、水素原子、スルホニル基を表す。好ましくは、R20は、スルホニル基、ハロゲン原子、又はパーフルオロアルキル基である。)
式(6)中、R22及びR23は、各々独立して、水素原子、アルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又はベンジル基を表し、Aには、ベンゼン環、シクロヘキシル環を有してもよい。
式(7)中、R24及びR25は、各々独立して、アルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を表し、R26は、水素原子、アルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を表す。
式(5)中、R20及びR21におけるスルホニル基としては、特に限定されるものではないが、スルホン酸基、スルホン酸アミド基、スルホン酸エステル基などが挙げられる。R20におけるハロゲン原子としては、特に限定されるものではないが、フッ素原子、クロロ原子、ブロモ原子、ヨウ素原子などが挙げられる。R20におけるパーフルオロアルキル基としては、特に限定されるものではないが、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基などが挙げられる。
式(6)中、R22及びR23におけるアルキル基としては、上記式(1)のR、R、R及びRにおけるアルキル基として例示したものと同様の置換基が挙げられる。
式(6)中、R22及びR23における置換若しくは無置換のアリール基としては、特に限定されるものではないが、フェニル基が挙げられる。置換のアリール基の置換基としては、特に限定されるものではないが、メチル基、エチル基、メトキシ基、シアノ基等が挙げられる。
式(7)中、R24、R25及びR26におけるアルキル基としては、上記式(1)のR、R、R及びRにおけるアルキル基として例示したものと同様の置換基が挙げられる。
式(7)中、R24、R25及びR26における置換若しくは無置換のアリール基としては、特に限定されるものではないが、フェニル基が挙げられる。置換のアリール基の置換基としては、特に限定されるものではないが、メチル基、エチル基、メトキシ基、シアノ基等が挙げられる。
式(1)中、Rとしては、特に好ましくは下記式(8)に示す基である。
Figure 0007154746000004
(式(8)中、R27及びR28は、各々独立して、水素原子、アルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は、ベンジル基を表す。)
式(8)中、R27及びR28におけるアルキル基としては、上記式(1)のR、R、R及びRにおけるアルキル基として例示したものと同様の基が挙げられる。
式(8)中、R27及びR28における置換若しくは無置換のアリール基としては、上記式(1)のR、R、R及びRにおける置換若しくは無置換のアリール基として例示したものと同様の基が挙げられる。
式(1)で表される化合物の好ましい例として、化合物(A1)~(A45)を以下に示すが、下記の化合物に限定されるものではない。式(1)で表される化合物は、1種または2種以上の化合物を含んでもよい。
Figure 0007154746000005
Figure 0007154746000006
Figure 0007154746000007
Figure 0007154746000008
Figure 0007154746000009
これらの中で、化合物(A2)、(A4)、(A5)、(A15)、(A16)、(A17)、(A18)、(A19)、(A21)、(A22)、(A23)、(A24)、(A25)、(A27)、(A28)、(A29)、(A34)、(A37)、(A38)、(A39)、(A40)、(A41)、(A42)、(A44)、(A45)で示される化合物がシアン染料に含まれることが好ましい。更に、(A17)、(A18)、(A21)、(A22)、(A23)、(A24)、(A29)、(A37)、(A38)、(A39)、(A40)、(A41)が、青色方向の色域拡大と光学濃度が高いプロセスブラックを両立した画像を得られるため、より好ましい。
式(1)で表される化合物は、カチオンが非局在化して存在し、カチオン部位は、分子中のどの位置に存在していても良く、いずれも本発明の範疇である。例えば、(A21)の場合には、下記のようになる。
Figure 0007154746000010
次に、下記式(2)で表される化合物について説明する。
Figure 0007154746000011
(式(2)中、R及びRは、それぞれ独立して、アルキル基、又は、置換若しくは無置換のアリール基を表す。)
式(2)中、R及びRにおけるアルキル基としては、上記式(1)のR、R、R及びRにおけるアルキル基として例示したものと同様の基が挙げられる。特に、メチル基、エチル基などの炭素数1~2個のアルキル基を用いる場合、青色方向の色域拡大と光学濃度が高いプロセスブラックを両立した画像を得られるため好ましい。
式(2)中、R及びRにおける置換若しくは無置換のアリール基としては、特に限定されるものではないが、例えば、フェニル基、ナフチル基が挙げられる。特に、フェニル基を用いる場合、青色方向の色域拡大と光学濃度が高いプロセスブラックを両立した画像を得られるため好ましい。置換アリール基の置換基としては、アルキル基、アルコキシ基が挙げられる。
式(2)で表される化合物の好ましい例として、化合物(36)~(41)を以下に示すが、下記の化合物に限定されるものではない。
Figure 0007154746000012
これらの中で、化合物(37)、(38)、(39)がシアン染料に含まれることが好ましい。本発明の効果の観点から、更に、化合物(38)が、好ましい。
次に、シアン染料に含まれる式(3)で表される化合物について説明する。
Figure 0007154746000013
(式(3)中、R10~R14は、それぞれ独立して、アルキル基、又は、置換若しくは無置換のアリール基を表す。)
式(3)中、R10~R14におけるアルキル基としては、上記式(1)のR、R、R及びRにおけるアルキル基として例示したものと同様の基が挙げられる。特に、メチル基、エチル基などの炭素数1~2個のアルキル基を用いる場合、青色方向の色域拡大と光学濃度が高いプロセスブラックを両立した画像を得られるため好ましい。
式(3)中、R10~R14における置換若しくは無置換のアリール基としては、特に限定されるものではないが、上記式(2)のR及びRにおける置換若しくは無置換のアリール基として例示したものと同様の基が挙げられる。
式(3)で表される化合物の好ましい例として、化合物(42)~(47)を以下に示すが、下記の化合物に限定されるものではない。
Figure 0007154746000014
これらの中で、化合物(42)、(43)、(44)がシアン染料に含まれることが好ましい。更に、本発明の効果の観点から、化合物(43)がより好ましい。
次に、シアン染料に含まれる式(4)で表される化合物について説明する。
Figure 0007154746000015
(式(4)中、R15~R19は、それぞれ独立して、アルキル基、又は、置換若しくは無置換のアリール基を表す。)
式(4)中、R15~R19におけるアルキル基としては、上記式(1)のR、R、R及びRにおけるアルキル基として例示したものと同様の基が挙げられる。特に、メチル基、エチル基などの炭素数1~2個のアルキル基を用いる場合、青色方向の色域拡大と光学濃度が高いプロセスブラックを両立した画像を得られるため好ましい。
式(4)中、R15~R19における置換若しくは無置換のアリール基としては、上記式(2)のR及びRにおける置換若しくは無置換のアリール基として例示したものと同様の基が挙げられる。
式(4)で表される化合物の好ましい例として、化合物(49)~(54)を以下に示すが、下記の化合物に限定されるものではない。
Figure 0007154746000016
これらの中で、化合物(49)、(50)、(54)がシアン染料に含まれることが好ましい。更に、本発明の効果の観点から、化合物(49)がより好ましい。
<イエロー染料>
下記式(9)で表されるイエロー染料について説明する。
Figure 0007154746000017
(式(9)中、R29~R32は、それぞれ独立して、アルキル基、又は、置換若しくは無置換のアリール基を表す。)
式(9)中、R29~R32におけるアルキル基としては、上記式(1)のR、R、R及びRにおけるアルキル基として例示したものと同様の基が挙げられる。特に、メチル基、エチル基などの炭素数1~2個のアルキル基を用いる場合、青色方向の色域拡大と光学濃度が高いプロセスブラックを両立した画像を得られるため好ましい。
式(9)中、R29~R32における置換若しくは無置換のアリール基としては、上記式(2)のR及びRにおける置換若しくは無置換のアリール基として例示したものと同様の基が挙げられる。
式(9)で表される化合物の好ましい例として、化合物(55)~(64)を以下に示すが、下記の化合物に限定されるものではない。
Figure 0007154746000018
これらの中で、化合物(57)、(58)、(59)、(60)がイエロー染料として好ましい。さらに、本発明の効果の観点から、化合物(57)がより好ましい。
式(10)で表されるイエロー染料について説明する。
Figure 0007154746000019
(式(10)中、R33及びR34は、それぞれ独立して、アルキル基、又は、置換若しくは無置換のアリール基を表す。)
式(10)中、R33及びR34におけるアルキル基としては、上記式(1)のR、R、R及びRにおけるアルキル基として例示したものと同様の基が挙げられる。特に、メチル基、エチル基などの炭素数1~2個のアルキル基を用いる場合、青色方向の色域拡大と光学濃度が高いプロセスブラックを両立した画像を得られるため好ましい。
式(10)中、R33及びR34における置換若しくは無置換アリール基としては、上記式(2)のR及びRにおける置換若しくは無置換のアリール基として例示したものと同様の基が挙げられる。
式(10)で表される化合物の好ましい例として、化合物(65)~(73)を以下に示すが、下記の化合物に限定されるものではない。
Figure 0007154746000020
これらの中で、化合物(70)、(71)、(72)がイエロー染料として好ましい。さらには、本発明の効果の観点から、化合物(71)がより好ましい。
次に、式(11)で表されるイエロー染料について説明する。
Figure 0007154746000021
(式(11)中、R35及びR36は、それぞれ独立して、アルキル基、又は、置換若しくは無置換のアリール基を表す。)
式(11)中、R35及びR36におけるアルキル基としては、上記式(1)のR、R、R及びRにおけるアルキル基として例示したものと同様の基が挙げられる。特に、メチル基、エチル基などの炭素数1~2個のアルキル基を用いる場合、青色方向の色域拡大と光学濃度が高いプロセスブラックを両立した画像を得られるため好ましい。
式(11)中、R35及びR36における置換若しくは無置換のアリール基としては、上記式(2)のR及びRにおける置換若しくは無置換のアリール基として例示したものと同様の基が挙げられる。
式(11)で表される化合物の好ましい例として、化合物(74)~(78)を以下に示すが、下記の化合物に限定されるものではない。
Figure 0007154746000022
これらの中で、化合物(77)、(78)がイエロー染料として好ましい。さらに、本発明の効果の観点から、化合物(77)がより好ましい。
次に、式(12)で表されるイエロー染料について説明する。
Figure 0007154746000023
(式(12)中、R37は、アルキル基を表し、R38は、水素原子又はアルキル基を表し、R39は、アルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は、アミノ基を表し、R40は、水素原子、シアノ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基又はカルボン酸アミド基を表し、R41は、水素原子、アルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は、-N(-R42)R43を表す。R42及びR43は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基又はアシル基を表し、R42とR43とが互いに結合して環を形成してもよく、Xは、カルボニル基又はスルホニル基を表し、nは、1~3の整数を表す。)
式(12)中、R37及びR38におけるアルキル基としては、上記式(1)のR、R、R及びRにおけるアルキル基として例示したものと同様の基が挙げられる。より好ましくは、n-ブチル基または2-エチルヘキシル基である。
式(12)中、R39におけるアルキル基としては、特に限定されるものではないが、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基が挙げられる。
式(12)中、R39及びR41における置換若しくは無置換のアリール基としては、特に限定されるものではないが、フェニル基が挙げられる。また、置換のアリール基の置換基としてはメチル基が挙げられる。
式(12)中、R39におけるアミノ基としては、特に限定されるものではないが、アミノ基、ジメチルアミノ基が挙げられる。
その中でも、本発明の効果の観点から、R39がアルキル基であることが好ましく、より好ましくはメチル基である。
式(12)中、R40におけるアルコキシカルボニル基としては、特に限定されるものではないが、メトキシカルボニル基(カルボン酸メチルエステル基)、エトキシカルボニル基(カルボン酸エチルエステル基)が挙げられる。
式(12)中、R40におけるカルボン酸アミド基としては、カルボン酸ジメチルアミド基、カルボン酸ジエチルアミド基などのカルボン酸ジアルキルアミド基、カルボン酸メチルアミド基、カルボン酸エチルアミド基などのカルボン酸モノアルキルアミド基が挙げられる。
その中でも、本発明の効果の観点から、R40がシアノ基であることが好ましい。
式(12)中、R41、R42及びR43におけるアルキル基としては、上記式(1)のR、R、R及びRにおけるアルキル基として例示したものと同様の基が挙げられる。より好ましくは、エチル基、n-プロピル基である。
式(12)中、R42及びR43におけるアシル基としては、特に限定されるものではないが、アセチル基、エチルヘキシノイル基、ベンゾイル基が挙げられる。
特に、本発明の効果の観点から、R13及びR14のどちらか少なくとも一方がアルキル基であることが好ましく、より好ましくはメチル基である。
式(12)中、R42及びR43が互いに結合して形成する環としては、高彩度、広色域再現性を有し、かつ光学濃度が高いプロセスブラックの表現に影響しないならば、特に限定されるものではないが、ピロリジン環、ピペリジン環、アゼパン環、アゾカン環が挙げられる。
式(12)中、Xとしては、本発明の効果の観点から、カルボニル基が好ましい。
式(12)中、nは1~3の整数を表すが、本発明の効果の観点から、n=1のときが特に好ましい。
式(12)はアゾ体を示しているが、ヒドラゾ体である互変異性体も本発明の範疇である。
式(12)で表される化合物は、WO08/114886号公報に記載されている公知の方法を参考にして合成することが可能である。
式(12)で表される化合物の好ましい例として、化合物(79)~(90)を以下に示すが、下記の化合物に限定されるものではない。
Figure 0007154746000024
Figure 0007154746000025
これらの中でも、化合物(79)、(80)、(85)、(86)、(89)、(90)がイエロー染料として好ましい。更には、本発明の効果の観点から、化合物(85)、(86)、(89)、(90)がより好ましい。
また、調色の目的で既存のイエロー染料を加えてもよい。例えば、化合物(91)、(92)を示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 0007154746000026
<マゼンタ染料>
次に、式(13)で表されるマゼンタ染料について説明する。
Figure 0007154746000027
(式(13)中、R44は、アルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は、-(R45-O)n-R46を表し、R45はアルキレン基を表し、R46はアルキル基を表す。nは、1又は2である。)
式(13)中、R44におけるアルキル基としては、上記式(1)のR、R、R及びRにおけるアルキル基として例示したものと同様の基が挙げられる。より好ましくは、本発明の効果の観点から、メチル基、エチル基等の炭素数1~2個のアルキル基である。
式(13)中、R44における置換若しくは無置換のアリール基としては、上記式(2)のR及びRにおける置換若しくは無置換のアリール基として例示したものと同様の基が挙げられる。
式(13)中、R44における-(R45-O)n-R46としては、特に限定されるものではないが、炭素数の合計が20以下であるものが好ましい。
式(13)で表される化合物の好ましい例として、化合物(93)~(101)を以下に示すが、下記の化合物に限定されるものではない。
Figure 0007154746000028
これらの中で、化合物(93)、(94)、(95)、(96)、(97)がマゼンタ染料として好ましい。更に、本発明の効果の観点から、化合物(93)、(95)がより好ましい。
次に、式(14)で表されるマゼンタ染料について説明する。
Figure 0007154746000029
(式(14)中、R47及びR48は、それぞれ独立して、アルキル基、又は、置換若しくは無置換のアリール基を表す。)
式(14)中、R47及びR48におけるアルキル基としては、上記式(1)のR、R、R及びRにおけるアルキル基として例示したものと同様の基が挙げられる。より好ましくは、本発明の効果の観点から、メチル基、エチル基等の炭素数1~2個のアルキル基である。
式(14)中、R47及びR48における置換若しくは無置換のアリール基としては、上記式(2)のR及びRにおける置換若しくは無置換のアリール基として例示したものと同様の基が挙げられる。
式(14)で表される好ましい化合物の例として、化合物(102)~(110)を以下に示すが、下記の化合物に限定されるものではない。
Figure 0007154746000030
これらの中で、化合物(104)、(105)、(106)、(107)、(108)、(109)がマゼンタ染料として好ましい。更に、本発明の効果の観点から、化合物(104)、(108)、(109)がより好ましい。
次に、式(15)で表されるマゼンタ染料について説明する。
Figure 0007154746000031
(式(15)中、R49~R53は、それぞれ独立して、アルキル基、又は、置換若しくは無置換のアリール基を表す。)
式(15)中、R49~R53におけるアルキル基としては、上記式(1)のR、R、R及びRにおけるアルキル基として例示したものと同様の基が挙げられる。より好ましくは、本発明の効果の観点から、メチル基、エチル基などの炭素数1~2個のアルキル基が好ましい。
式(15)中、R49~R53における置換若しくは無置換のアリール基としては、上記式(2)のR及びRにおける置換若しくは無置換のアリール基として例示したものと同様の基が挙げられる。
式(15)で表される化合物の好ましい例として、化合物(111)~(119)を以下に示すが、下記の化合物に限定されるものではない。
Figure 0007154746000032
これらの中で、化合物(113)、(114)、(115)、(116)、(117)がマゼンタ染料として好ましい。さらには、本発明の効果の観点から、化合物(114)、(115)、(116)が、より好ましい。
次に、式(16)で表されるマゼンタ染料について説明する。
Figure 0007154746000033
(式(16)中、R54~R57は、それぞれ独立して、アルキル基、置換若しくは無置換のアリール基を表す。)
式(16)中、R54~R57におけるアルキル基としては、上記式(1)のR、R、R及びRにおけるアルキル基として例示したものと同様の基が挙げられる。より好ましくは、本発明の効果の観点から、メチル基、エチル基等の炭素数1~2個のアルキル基である。
式(16)中、R54~R57における置換若しくは無置換のアリール基としては、上記式(2)のR及びRにおける置換若しくは無置換のアリール基として例示したものと同様の基が挙げられる。
式(16)で表される化合物の好ましい例として、化合物(120)~(128)を以下に示すが、下記の化合物に限定されるものではない。
Figure 0007154746000034
これらの中で、化合物(120)、(122)、(123)、(124)がマゼンタ染料として好ましい。さらに、本発明の効果の観点から、化合物(122)がより好ましい。
次に、式(17)で表されるマゼンタ染料について説明する。
Figure 0007154746000035
(式(17)中、R58及びR59は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、R60は、水素原子、アルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を表し、R61は、アルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を表し、R62は、水素原子、アルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は-N(-R63)R64を表す。R63及びR64は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基又はアシル基を表し、R63とR64とが互いに結合して環を形成してもよい。)
式(17)中、R58及びR59におけるアルキル基としては、上記式(1)のR、R、R及びRにおけるアルキル基として例示したものと同様の基が挙げられる。より好ましくは、本発明の効果の観点から、2-エチルヘキシル基などの分岐状のアルキル基である。
式(17)中、R60におけるアルキル基としては、上記式(1)のR、R、R及びRにおけるアルキル基として例示したものと同様の基が挙げられる。より好ましくは、本発明の効果の観点から、tert-ブチル基である。
式(17)中、R60における置換若しくは無置換のアリール基としては、特に限定されるものではないが、例えば、フェニル基が挙げられる。置換のアリール基の置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、メトキシ基が挙げられる。置換のアリール基としては、具体的には、2-メチルフェニル基、3-メチルフェニル基、4-メチルフェニル基、2,6-ジメチルフェニル基、2,6-ジエチルフェニル基、2,6-ジメトキシフェニル基、2,4,6-トリメチルフェニル基、2,4,6-トリエチルフェニル基、3-メトキシフェニル基が挙げられる。
60は、フェニル基又はtert-ブチル基であることがより好ましく、さらに好ましくは、本発明の効果の観点からtert-ブチル基である。
式(17)中、R61におけるアルキル基としては、特に限定されるものではないが、炭素数1~4のアルキル基が挙げられる。例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、iso-プロピル基、n-ブチル基、iso-ブチル基、2-メチルブチル基、2,3,3-トリメチルブチル基が挙げられる。より好ましくは、本発明の効果の観点から、メチル基である。
式(17)中、R61における置換若しくは無置換のアリール基としては、特に限定されるものではないが、例えば、フェニル基が挙げられる。置換のアリール基の置換基としては、例えば、メチル基、メトキシ基が挙げられる。置換のアリール基としては、具体的には、2-メチルフェニル基、3-メチルフェニル基、4-メチルフェニル基、4-メトキシフェニル基、3,5-ジメチルフェニル基が挙げられる。
式(17)中、R62におけるアルキル基としては、特に限定されるものではないが、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、iso-プロピル基、n-ブチル基、iso-ブチル基が挙げられる。より好ましくは、本発明の効果の観点から、メチル基である。
式(17)中、R62におけるアリール基としては、特に限定されるものではないが、例えば、置換若しくは無置換のフェニル基が挙げられる。
式(17)中、R62が-N(-R63)R64である場合、R63及びR64におけるアルキル基としては、上記式(1)のR、R、R及びRにおけるアルキル基として例示したものと同様の基が挙げられる。より好ましくは、本発明の効果の観点から、メチル基である。
63及びR64におけるアシル基としては、特に限定されるものではないが、例えば、炭素数2~30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニル基、炭素数7~30の置換もしくは無置換のアリールカルボニル基が挙げられる。具体的には、アセチル基、プロピオニル基、ピバロイル基、ベンゾイル基、ナフトイル基が挙げられる。
63及びR64が互いに結合して形成する環としては、特に限定されるものではないが、ピペリジン環、ピペラジン環、モルフォリン環が挙げられる。
特に、R63、R64のどちらか少なくとも一方が、アルキル基である場合、耐光性が優れるために好ましい。さらには、本発明の効果の観点から、メチル基が好ましい。
式(17)の化合物は、シス-トランス構造異性体があるが、どちらの異性体も本発明の範疇である。
式(17)で表される化合物の好ましい例として、化合物(129)~(139)を以下に示すが、下記の化合物に限定されるものではない。
Figure 0007154746000036
これらの中で、化合物(129)、(131)、(133)、(135)、(138)がマゼンタ染料として好ましい。さらに、本発明の効果の観点から、化合物(129)、(131)、(135)、がより好ましい。
<感熱転写記録用シート>
本発明の感熱転写記録用シートは、基材、及び基材上に色材層を有し、色材層が、イエロー染料を含有するイエロー染料層、マゼンタ染料を含有するマゼンタ染料層、及びシアン染料を含有するシアン染料層を有する。
以下、感熱転写記録用シートの構成について説明する。
<基材>
感熱転写記録用シートを構成する基材は、後述する色材層を担持するものであり、公知の基材を用いることができる。従来公知のある程度の耐熱性と強度を有するものであれば特に限定されるわけではないが、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドフィルム、アラミドフィルム、ポリスチレンフィルム、1,4-ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートフィルム、ポリサルホンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリフェニレンサルフィドフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、セロハン、セルロース誘導体、ポリエチレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ナイロンフィルム、コンデンサー紙、パラフィン紙が挙げられる。特に、ポリエチレンテレフタレートフィルムが、機械的強度、耐溶剤性、および、経済性の点でさらに好ましい。
基材の厚さは、0.5~50μmが好ましく、転写性の点からより好ましくは、3~10μmである。
基材は、必要に応じ、その一方の面または、両面に接着処理を行うことが好ましい。基材上に色材層を形成するために染料を含むインキを塗布する場合、塗工液の濡れ性、接着性等が不足しやすいため、接着処理を行うことが好ましい。
接着処理としては、例えば、オゾン処理、コロナ放電処理、紫外線処理、プラズマ処理、低温プラズマ処理、プライマー処理、化学薬品処理等を挙げることができる。また、これらの処理を2つ以上組み合わせて行っても良い。
基材と色材層の接着性を高めるために、基材上に接着層を塗工しても良い。
接着層としては、例えば、ポリエステル、ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル、ポリアミド、ポリエーテル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラールなどの有機材料、シリカ、アルミナ、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、酸化チタンなどの無機微粒子が挙げられる。
<色材層>
感熱転写記録用シートは、色材層として、イエロー染料層、マゼンタ染料層、及びシアン染料層を有する。感熱転写記録用シートは、さらに、従来公知のブラック染料層を追加しても良い。
感熱転写記録用シートは、特に限定されるわけではないが、基材上に面順次に各染料層が形成される。例えば、基材シート上に、基材シートの移動方向に沿って、イエロー染料層、マゼンタ染料層、シアン染料層を並べて作成し、それを繰り返し形成される。この感熱転写記録用シートを用いた場合には、先ずイエロー画像が形成され、次いでマゼンタ画像、更にシアン画像という順序で一連の画像形成が行われ、1つのフルカラーの画像が形成される。そして、この一連の画像形成が繰り返されることになる。さらに、これら複数の染料層に加え、転写性保護層を面順次に追加もできる。また、熱溶融性ブラック層を追加しても良い。
シアン染料層に、シアン染料として、式(1)で表される化合物を含む。さらに前記式(2)~(4)で表される化合物群から選ばれる少なくとも1種以上の化合物を含むことが好適である。
また、イエロー染料層に、イエロー染料として、前記式(9)~(12)で表される化合物群から選ばれる少なくとも1種以上の化合物を含むことが好適である。
さらに、マゼンタ染料層に、マゼンタ染料として、前記式(13)~(17)で表される化合物群から選ばれる少なくとも1種以上の化合物を含むことが好適である。
上記染料に加えて、従来熱転写用として公知で用いられている染料であって、熱で昇華移行するものであれば、特に限定されず、色相、印画感度、耐光性、保存性、バインダーへの溶解性等を考慮して適宜選択して併せて用いることができる。
各染料層を形成する方法は特に限定されるものではないが、各染料と結着樹脂とを含有するものであって、以下のようにして製造される。
上記各染料、結着樹脂、必要に応じて界面活性剤、ワックスを、媒体中に撹拌しながら徐々に加え、十分に媒体になじませる。さらに、分散機により機械的剪断力を加えることで上記組成物を安定して溶解または微粒子状に分散させ、各インクを調製する。次に、各インクを、基材であるベースフィルムに塗布、乾燥することにより、基材上に各染料層を作製することができる。上記インクの塗布量としては、各色材層の乾燥後の厚さが0.1~5μmの範囲となるように塗布することが、転写性の点で好ましい。分散機としては、特に限定されるものではないが、回転せん断型ホモジナイザー、ボールミル、サンドミル、アトライターの如きメディア式分散機、高圧対向衝突式の分散機を用いることができる。
上記基材へ塗布する方法としては特に限定されるものではないが、バーコーター、グラビアコーター、リバースロールコーター、ロッドコーター、エアドクタコーターを用いた方法が挙げられる。特にグラビアコーターが好ましい。
上記製造方法に用いることができる媒体としては、例えば、水または有機溶剤が挙げられる。有機溶剤としては、メタノール、エタノール、イソプロパノールおよびイソブタノールなどのアルコール類、メチルセロソルブおよびエチルセロソルブなどのセロソルブ類、トルエン、キシレンおよびクロロベンゼンなどの芳香族炭化水素類、酢酸エチルおよび酢酸ブチルなどのエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンおよびシクロヘキサノンなどのケトン類、塩化メチレン、クロロホルムおよびトリクロロエチレンなどのハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフランおよびジオキサンなどのエーテル類、N,N-ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドンが好ましく用いられる。上記有機溶剤は単独で用いても良いし、もしくは必要に応じて2種類以上組み合わせて用いてもよい。
各色染料の使用量は、転写性の点で、結着樹脂100質量部に対して、50~300質量部が好ましく、より好ましくは80~280質量部であり、更に好ましくは85~250質量部である。上記使用量は、染料を2種以上混合して用いる場合は、各染料の合計量の質量部に相当する。
結着樹脂としては、例えば、セルロース樹脂、ポリアクリル酸、澱粉樹脂、および、エポキシ樹脂などの水溶性樹脂、並びに、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリビニルブチラール、エチルセルロース樹脂、アセチルセルロース樹脂、ポリエステル、AS樹脂、および、フェノキシ樹脂などの有機溶剤に可溶する樹脂が好ましい。これらの樹脂は単独で用いても良いし、もしくは必要に応じて2種類以上組み合わせて用いてもよい。
<その他の成分>
色材層には、サーマルヘッド加熱時(印画時)に十分な滑性を持たせるために、界面活性剤を含有させてもよい。界面活性剤としては、カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤が挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、ドデシルアンモニウムクロライド、ドデシルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルピリジニウムクロライド、ドデシルピリジニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイドが挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、ステアリン酸ナトリウム、ドデカン酸ナトリウムなどの脂肪酸石鹸、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼン硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。
ノニオン界面活性剤としては、ドデシルポリオキシエチレンエーテル、ヘキサデシルポリオキシエチレンエーテル、ノニルフェニルポリオキシエチレンエーテル、ラウリルポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンモノオレアートポリオキシエチレンエーテル、モノデカノイルショ糖が挙げられる。
色材層は、サーマルヘッド非加熱時に十分な滑性を持たせるために、ワックスを含有させてもよい。ワックスとしては、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、脂肪酸エステルワックスが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
色材層には、上記した添加物以外にも、必要に応じて、紫外線吸収剤、防腐剤、酸化防止剤、帯電防止剤、粘度調整剤を添加しても良い。
感熱転写記録用シートにおいては、耐熱性やサーマルヘッドの走行性を向上させる目的で、基材の色材層がある面と反対側の面に、耐熱滑性層を設けることが好ましい。耐熱滑性層は、耐熱樹脂から形成される。耐熱樹脂としては、例えば、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリエステル、ポリエーテル、ポリブタジエン、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂、スチレン-ブタジエン共重合体樹脂、ポリウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリイミド、ポリカーボネートが挙げられる。
耐熱滑性層には、更に、潤滑剤、架橋剤、離型剤、耐熱性微粒子、結着剤等を添加しても良い。潤滑剤としては、アミノ変性シリコーン化合物、カルボキシ変性シリコーン化合物が挙げられる。また、耐熱性微粒子としては、シリカなどの微粒子が挙げられ、結着剤としては、アクリル系樹脂が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
耐熱滑性層は、上述の樹脂、添加剤を溶剤に加え溶解または分散させて、耐熱滑性層用塗布液を作り、基材に塗布することにより形成される。耐熱滑性層塗布液を塗布する方法としては、バーコーター、グラビアコーター、リバースロールコーター、ロッドコーター、エアドクタコーターを用いた方法が挙げられる。特にグラビアコーターが好ましい。耐熱滑性層塗布液の塗布量としては、耐熱滑性層の乾燥後の厚さが0.1~5μmの範囲となるように塗布することが、転写性の点で好ましい。
また、塗布においては、特に限定されるものではないが、50~120℃の温度で1秒~5分程度乾燥させると良い。乾燥が不十分であると、地汚れや巻き取りの際に染料インクが裏移りしたり、更にその裏移りした染料インキが巻き返した際に異なる色相の染料層に再転移したりするキックバックが生じてしまう。
<画像形成>
感熱転写記録用シートを用いた画像形成は、感熱転写記録用シートと、色材受容層を表面に有する受像シートとを重ね合わせ、感熱転写記録用シートを加熱する。これにより、感熱転写記録用シート中の色材を昇華させて受像シートに転写することにより、画像形成が行われる。
感熱転写記録用シートの加熱手段としては、特に限定されるものではないが、サーマルヘッドを用いた常法のみならず、赤外線またはレーザー光も利用することができる。また、基材のベースフィルムそのものに電気を流すことによって発熱する通電発熱フィルムを用いて、通電型染料転写シートとして用いることもできる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、文中「部」とあるのは特に断りのない限り質量基準である。
得られた化合物の同定は、H核磁気共鳴分光分析(H-NMR)装置(ECA-400、日本電子(株)製)、及び、LC/TOF MS(LC/MSD TOF、Agilent Technologies社製)装置を用いて行った。
<式(1)または(2)で表される化合物の製造>
本発明の式(1)で表わされる構造を有する化合物は、公知の方法によって合成することが可能である。
<比較化合物>
比較化合物としては、以下の化合物を用いた。
Figure 0007154746000037
<感熱転写記録用シートの作成>
<シアンインク調製例1>
メチルエチルケトン45部/トルエン45部の混合溶液にポリビニルブチラール(デンカ3000-K;電気化学工業(株)製)5部を少しずつ添加して溶解させた。ここに、化合物(A21)5部を添加して完全に溶解させることで、感熱転写記録シート作成用のシアンインク(C1)を得た。
<シアンインク調製例2~20
シアンインク調製例1において、シアン染料を表1に記載のシアン染料、配合比に変更した以外は、シアンインク調製例1と同様な方法でシアンインク(C2)~(C2)を調製した。複数の色材を配合して用いる場合は、色材の総量が5部となるように調整した。
Figure 0007154746000038
<イエローインク調製例1~3>
表2に記載のイエロー染料、配合比とする以外は、シアンインク調製例1と同様な方法でイエローインク(Y1)~(Y3)を調製した。なお、色材の総量が5部となるように調整した。
Figure 0007154746000039
<マゼンタインク調製例1~3>
表3に記載のマゼンタ染料、配合比とする以外は、シアンインク調製例1と同様な方法でマゼンタインク(M1)~(M3)を調製した。なお、色材の総量が5部となるように調整した。
Figure 0007154746000040
<実施例1>
基材として、厚さ4.5μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(ルミラー;東レ(株)製)を用いた。基材上に、乾燥後の厚みが1μmになるように感熱転写記録用シート作成用の上記イエローインク(Y1)を塗布し、乾燥することによって、イエロー染料層を形成した。
次いで、イエローインク(Y1)を用いる代わりに、マゼンタインク(M1)を用いる以外はイエロー染料層の形成と同様にして、イエロー染料層の隣の領域に、マゼンタ染料層を形成した。同様にして、マゼンタ染料層の隣の領域に、シアンインク(C1)を用いて、シアン染料層を形成した。こうして、色材層である、イエロー染料層、マゼンタ染料層、シアン染料層を有する感熱転写記録用シートを作製した。
作製した感熱転写記録用シートを用いて、キヤノン製Selphyの改造機を用いて、実施例1の画像サンプルを作製した。尚、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)それぞれについて、印画出力を0%~100%まで10%刻みで変化させ、組み合わせた画像を画像サンプルとして出力した。
<実施例2~1、比較例1~
実施例1において、使用する各色インクを表4に記載のように変更する以外は同様にして、イエロー染料層、マゼンタ染料層、シアン染料層を有する感熱転写記録用シートを作製した。作製した各感熱転写記録用シートを用いて、実施例(2)~(1)の画像サンプル、比較例(1)~()の画像サンプルを作製した。
<評価>
<青色方向の色域>
反射濃度計SpectroLino(Gretag Macbeth社製)を用いて、光源:D50、視野:2°の条件にて各画像サンプルにおける一次色および二次色部のL表色系における色度(a、b)を測定した。
表色系における青色方向の色域拡大は、a=0におけるbの最小値に表されるため、全組み合わせの測定値の中で、a=0におけるbの最小値をその実施例の評価値とした。また、基準とする比較例として、本発明の式(1)で示される化合物を含まない比較例4を用いることとした。
青色方向の色域拡大の評価基準は以下の通りである。得られた結果を表4に示す。ランクB以上であれば、本発明の効果が得られているレベルとした。
A:(a=0におけるbの最小値)≦-75
B:-75<(a=0におけるbの最小値)≦-50
C:-50<(a=0におけるbの最小値)
<プロセスブラックの光学濃度>
反射濃度計SpectroLino(Gretag Macbeth社製)を用いて、光源:D50、視野:2°の条件にてプロセスブラック部分の光学濃度O.D.を測定した。各画像サンプルにおける三次色部の全組み合わせの測定値の中で、最も高いO.D.値をその実施例の評価値とした。
プロセスブラックの光学濃度の評価基準は以下の通りである。得られた結果を表4に示した。ランクB以上であれば、本発明の効果が得られているレベルとした。
A:2.1≦O.D.
B:1.9≦O.D.<2.1
C:O.D.<1.9
Figure 0007154746000041
感熱転写記録用シートを用いれば、青色方向の色域拡大と光学濃度が高いプロセスブラックを両立した画像を得ることができる。

Claims (11)

  1. 基材と、該基材上に設けられた色材層を有しており、加熱することによって該色材層に含有される染料を昇華させて受像シートに転写するための感熱転写記録用シートであって、
    該色材層、イエロー染料を含有するイエロー染料層、マゼンタ染料を含有するマゼンタ染料層、及びシアン染料を含有するシアン染料層の3つの染料層のみを有し、
    該イエロー染料層、該マゼンタ染料層及び該シアン染料層は、該基材上に面順次に形成されたものであり、
    該シアン染料が、下記式(1)で表される化合物を含むことを特徴とする感熱転写記録用シート。
    Figure 0007154746000042

    (式(1)中、R 、R 及びR は、エチル基又はn-ブチル基を表し、
    及びRは、各々独立して、水素原子又はアルキル基を表し、
    は、置換若しくは無置換のアリール基、又は、置換若しくは無置換の複素芳香族基を表し、
    は、陰イオンを表し、分子内に少なくとも1つのアニオン性置換基を持つ場合はXは存在しなくてもよい。)
  2. 前記シアン染料が、さらに、下記式(2)~(4)で表される化合物群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含む請求項1に記載の感熱転写記録用シート。
    Figure 0007154746000043

    (式(2)中、R及びRは、各々独立して、アルキル基、又は、置換若しくは無置換のアリール基を表す。)
    Figure 0007154746000044

    (式(3)中、R10~R14は、それぞれ独立して、アルキル基、又は、置換若しくは無置換のアリール基を表す。)
    Figure 0007154746000045

    (式(4)中、R15~R19は、それぞれ独立して、アルキル基、置換若しくは無置換のアリール基を表す。)
  3. 前記シアン染料が、さらに、下記式(4)で表される化合物を含む請求項1に記載の感熱転写記録用シート。
    Figure 0007154746000046

    (式(4)中、R15~R19は、それぞれ独立して、アルキル基、置換若しくは無置換のアリール基を表す。)
  4. 前記式(1)中、Rが、置換基を有するフェニル基、置換基を有するナフチル基、又は置換基を有するインドリル基である請求項1~3のいずれか1項に記載の感熱転写記録用シート。
  5. 前記式(1)中、Rが、下記式(5)~(7)のいずれかで示される基である請求項1~3のいずれか1項に記載の感熱転写記録用シート。
    Figure 0007154746000047

    (式(5)中、R20は、スルホニル基、ハロゲン原子、パーフルオロアルキル基、又はニトロ基を表し、R21は、水素原子、スルホニル基を表す。
    式(6)中、R22及びR23は、各々独立して、水素原子、アルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又はベンジル基を表し、Aには、ベンゼン環、又はシクロヘキシル環を有してもよい。
    式(7)中、R24及びR25は、各々独立して、アルキル基、又は、置換若しくは無置換のアリール基を表し、R26は、水素原子、アルキル基、又は、置換若しくは無置換のアリール基を表す。)
  6. 前記式(1)中、Rが、下記式(5)~(7)のいずれかで示される基である請求項5に記載の感熱転写記録用シート。
    Figure 0007154746000048

    (式(5)中、R20は、スルホニル基、ハロゲン原子、又はパーフルオロアルキル基を表し、R21は、水素原子、スルホニル基を表す。
    式(6)中、R22及びR23は、各々独立して、水素原子、アルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又はベンジル基を表し、Aには、ベンゼン環、又はシクロヘキシル環を有してもよい。
    式(7)中、R24及びR25は、各々独立して、アルキル基、又は、置換若しくは無置換のアリール基を表し、R26は、水素原子、アルキル基、又は、置換若しくは無置換のアリール基を表す。)
  7. 前記式(1)中、Rが、下記式(8)に示す基である請求項1~3のいずれか1項に記載の感熱転写記録用シート。
    Figure 0007154746000049

    (式(8)中、R27及びR28は、各々独立して、水素原子、アルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は、ベンジル基を表す。)
  8. 前記イエロー染料が、下記式(9)~(12)で表される化合物群から選択される少なくとも1種以上の化合物を含む請求項1~7のいずれか1項に記載の感熱転写記録用シート。
    Figure 0007154746000050

    (式(9)中、R29~R32は、それぞれ独立して、アルキル基、又は、置換若しくは無置換のアリール基を表す。)
    Figure 0007154746000051

    (式(10)中、R33及びR34は、それぞれ独立して、アルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を表す。)
    Figure 0007154746000052

    (式(11)中、R35及びR36は、それぞれ独立して、アルキル基、又は、置換若しくは無置換のアリール基を表す。)
    Figure 0007154746000053

    (式(12)中、
    37は、アルキル基を表し、R38は、水素原子又はアルキル基を表し、R39は、アルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又はアミノ基を表し、R40は、水素原子、シアノ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基又はカルボン酸アミド基を表し、
    41は、水素原子、アルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は、-N(-R42)R43を表し、
    42及びR43は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基又はアシル基を表し、R42とR43とが互いに結合して環を形成してもよく、
    Xは、カルボニル基又はスルホニル基を表し、nは、1~3の整数を表す。)
  9. 前記イエロー染料が、下記式(12)で表される化合物を含む請求項1~7のいずれか1項に記載の感熱転写記録用シート。
    Figure 0007154746000054

    (式(12)中、
    37は、アルキル基を表し、R38は、水素原子又はアルキル基を表し、R39は、アルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又はアミノ基を表し、R40は、水素原子、シアノ基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基又はカルボン酸アミド基を表し、
    41は、水素原子、アルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は、-N(-R42)R43を表し、
    42及びR43は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基又はアシル基を表し、R42とR43とが互いに結合して環を形成してもよく、
    Xは、カルボニル基又はスルホニル基を表し、nは、1~3の整数を表す。)
  10. 前記マゼンタ染料が、下記式(13)~(17)で表される化合物群から選択される少なくとも1種の化合物を含む請求項1~9のいずれか1項に記載の感熱転写記録用シート。
    Figure 0007154746000055

    (式(13)中、R44は、アルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は、-(R45-O)n-R46を表し、R45はアルキレン基を表し、R46はアルキル基を表す。nは、1又は2である。)
    Figure 0007154746000056

    (式(14)中、R47及びR48は、それぞれ独立して、アルキル基、又は、置換若しくは無置換のアリール基を表す。)
    Figure 0007154746000057

    (式(15)中、R49~R53は、それぞれ独立して、アルキル基、又は、置換若しくは無置換のアリール基を表す。)
    Figure 0007154746000058

    (式(16)中、R54~R57は、それぞれ独立して、アルキル基、置換若しくは無置換のアリール基を表す。)
    Figure 0007154746000059

    (式(17)中、R58及びR59は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、R60は、水素原子、アルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を表し、R61は、アルキル基、又は、置換若しくは無置換のアリール基を表し、R62は、水素原子、アルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は、-N(-R63)R64を表す。R63及びR64は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基又はアシル基を表し、R63とR64とが互いに結合して環を形成してもよい。)
  11. 前記マゼンタ染料が、下記式(16)~(17)で表される化合物群から選択される少なくとも1種の化合物を含む請求項1~9のいずれか1項に記載の感熱転写記録用シート。
    Figure 0007154746000060

    (式(16)中、R54~R57は、それぞれ独立して、アルキル基、置換若しくは無置換のアリール基を表す。)
    Figure 0007154746000061

    (式(17)中、R58及びR59は、それぞれ独立して、アルキル基を表し、R60は、水素原子、アルキル基、又は置換若しくは無置換のアリール基を表し、R61は、アルキル基、又は、置換若しくは無置換のアリール基を表し、R62は、水素原子、アルキル基、置換若しくは無置換のアリール基、又は、-N(-R63)R64を表す。R63及びR64は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基又はアシル基を表し、R63とR64とが互いに結合して環を形成してもよい。)
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