JP7152715B2 - 脂環式含酸素化合物の製造方法 - Google Patents
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Description
(1)水酸基若しくはカルボニル基を2個以上、又は水酸基とカルボニル基を合わせて2個以上有する炭素数5以上の脂肪族含酸素化合物を、塩基性触媒と接触させて脱水環化反応させることにより脂環式含酸素化合物を製造する、脂環式含酸素化合物の製造方法。
(2)塩基性触媒が、アパタイト化合物及びハイドロタルサイトから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記(1)記載の製造方法。
(3)水酸基を有する場合、水酸基が結合した炭素には1個以上の水素が結合していることを特徴とする上記(1)又は(2)記載の製造方法。
(4)水酸基の酸素又はカルボニル基の酸素に対してβ位にある炭素のうちの少なくとも1個の炭素に1個以上の水素が結合していることを特徴とする上記(1)~(3)のいずれか記載の製造方法。
(5)任意の1個の水酸基の酸素又はカルボニル基の酸素に対してβ位にある炭素と、その他の水酸基が結合している炭素又はカルボニル基の炭素のうちの少なくとも1個の炭素との間に、炭素が3個以上存在することを特徴とする上記(1)~(4)のいずれか記載の製造方法。
(6)アパタイト化合物が、ハイドロキシアパタイトであることを特徴とする上記(1)~(5)のいずれか記載の製造方法。
(合成反応及び触媒特性の評価)
反応装置として固定床ガス流通式触媒反応装置を用いて、表1に示す原料及び触媒を使用して反応を行った。触媒0.15gを内径8mmのガラス反応管の中央部に充填し、触媒の前後にシリカウールを設置して、前処理として500℃、3時間の熱処理を行った。反応溶液(1,6‐ヘキサンジオール:エタノール=1:9(mol:mol))を、シリンジポンプを用いて0.98mL/hで窒素気流中に導入し、375℃で5時間反応を行った。反応生成物を、氷水トラップで1時間ごとに回収した。回収した液体の重量を秤量し、液体及びトラップ後方のガス生成物を、GC‐FIDおよびGC‐MSで分析した。GC‐FIDには、GC‐14B(島津製作所社製)を使用し、分析カラムは、DB‐WAXを使用した。GC‐MSには、MS検出器HP5972(MDS)(Hewlett‐Packared 社製)を搭載したHP5890(GC)(Hewlett‐Packared 社製)を使用した。液体生成物については、ブタノールで10 mLまで希釈したものを分析した。
反応開始3時間後の脂環式含酸素化合物の選択率を表1に示す。1,6‐ヘキサンジオールを原料として、脂環式含酸素化合物としてシクロペンタンメタノール及び2‐シクロペンテンメタノールが得られた。脂環式含酸素化合物の選択率は、前記シクロペンタンメタノール及び2‐シクロペンテンメタノールを合わせた選択率である。
実施例2として、表1に示す原料及び触媒を使用して、触媒量を0.3gとした以外は、実施例1と同様の方法で反応及び評価を行った。反応開始5時間後の脂環式含酸素化合物の選択率を表1に示す。実施例1と同様に、1,6‐ヘキサンジオールを原料とした場合、脂環式含酸素化合物としてシクロペンタンメタノール及び2‐シクロペンテンメタノールが得られた。脂環式含酸素化合物の選択率は、前記シクロペンタンメタノール及び2‐シクロペンテンメタノールを合わせた選択率である。
表1に示す原料及び触媒を使用して実施例1と同様に反応及び評価を行った。反応開始5時間後の脂環式含酸素化合物の選択率を表1に示す。比較例1における反応では、脂環式含酸素化合物は得られなかった。
実施例3として、反応温度を400℃とした以外は、実施例1と同様の方法で反応及び評価を行った。実施例4として、反応温度を250℃、触媒充填量を0.8gとした以外は、実施例1と同様の方法で反応及び評価を行った。実施例3及び4では、実施例1と同様に脂環式含酸素化合物としてシクロペンタンメタノール及び2‐シクロペンテンメタノールが得られた。反応開始5時間後の結果を表2に示す。
原料を1,4‐ブタンジオールにし、反応温度を300℃、触媒充填量を0.2gとした以外は、実施例1と同様の方法で反応及び評価を行った。1,4‐ブタンジオールを原料とした場合、脂環式含酸素化合物は生成せず、複素環式化合物であるテトラヒドロフランが生成した。反応開始5時間後の結果を表2に示す。
原料を1,7‐ヘプタンジオールにし、反応温度を375℃、触媒充填量を0.2g、希釈溶媒をメタノール、原料希釈比を1:49とした以外は、実施例1と同様の方法で反応及び評価を行った。1,7‐ヘプタンジオールを原料とした場合、脂環式含酸素化合物としてシクロヘキサンメタノール及び2‐シクロヘキセンメタノールが生成した。反応開始5時間後の結果を表3に示す。脂環式含酸素化合物の選択率は、前記シクロヘキサンメタノール及び2‐シクロヘキセンメタノールを合わせた選択率である。
原料を1,8‐オクタンジオールにし、触媒量を0.1gとした以外は、実施例5と同様の方法で反応及び評価を行った。1,8‐オクタンジオールを原料とした場合、脂環式含酸素化合物としてシクロヘプタンメタノール及び2‐シクロヘプテンメタノールが生成した。反応開始5時間後の結果を表3に示す。脂環式含酸素化合物の選択率は、前記シクロヘプタンメタノール及び2‐シクロヘプテンメタノールを合わせた選択率である。
原料をアセトニルアセトンにし、触媒充填量を0.05g、原料希釈比を1:19とした以外は、実施例5と同様の方法で反応及び評価を行った。アセトニルアセトンを原料とした場合、脂環式含酸素化合物として3‐メチル‐2‐シクロペンテノンが生成した。反応開始3時間後の結果を表3に示す。脂環式含酸素化合物の選択率は、前記3‐メチル‐2‐シクロペンテノンの選択率である。
Claims (4)
- 水酸基若しくはカルボニル基を2個以上、又は水酸基とカルボニル基を合わせて2個以上有する炭素数5以上の脂肪族含酸素化合物を、塩基性触媒と接触させて脱水環化反応させることにより脂環式含酸素化合物を製造する、脂環式含酸素化合物の製造方法であって、前記塩基性触媒がハイドロキシアパタイトであることを特徴とする前記製造方法。
- 水酸基を有する場合、水酸基が結合した炭素には1個以上の水素が結合していることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
- 水酸基の酸素又はカルボニル基の酸素に対してβ位にある炭素のうちの少なくとも1個の炭素に1個以上の水素が結合していることを特徴とする請求項1又は2記載の製造方法。
- 任意の1個の水酸基の酸素又はカルボニル基の酸素に対してβ位にある炭素と、その他の水酸基が結合している炭素又はカルボニル基の炭素のうちの少なくとも1個の炭素との間に、炭素が3個以上存在することを特徴とする請求項1~3のいずれか記載の製造方法。
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