JP7144237B2 - 切削加工機 - Google Patents

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Description

本発明は、切削加工機に関する。
従来から、セラミック製や樹脂製の被加工物を所望の形状に切削加工する切削加工機が知られている。切削加工機は、例えば、内部に加工空間を有し、上記加工空間と外部とを連通する開口が形成されたケース本体と、切削加工時に上記開口を覆うカバーと、上記加工空間に配置され、被加工物を保持する保持部と、上記加工空間に配置され、上記被加工物に対して切削や研磨等の加工を施す加工ツールを把持する把持部と、を備えている。
切削加工時には、被加工物と加工ツールとの間に摩擦が発生する。摩擦力が大きくなると、切削加工時により大きな切削力が必要となる場合がある。また、摩擦に伴う熱の発生により、被加工物が変形したり、加工ツールが摩耗し易くなったりする場合もある。これに関連して、例えば特許文献1には、摩擦抑制や冷却のために、加工ツールと被加工物とに対して切削液(クーラント液)を吐出する液体吐出部をさらに備えた、所謂、ウェット方式の切削加工機が開示されている。
特開2016-135519号公報
ウェット方式の切削加工機では、切削加工の際、加工空間を形成する壁面や上記カバーにもクーラント液が付着する。そのため、例えば切削加工後に勢いよく上記カバーを開けたりすると、上記カバーに付着していたクーラント液が加工空間の外に垂れて、切削加工機の周辺(例えば床面等)を汚してしまう場合があった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、切削加工後にカバーを開けた際、周辺がクーラント液で汚れにくい切削加工機を提供することである。
本発明より、開口が形成され、内部に加工空間を有するケース本体と、上記ケース本体に取り付けられ、上記開口を開閉するカバーと、上記加工空間に配置され、被加工物を保持する保持部と、上記加工空間に配置され、上記被加工物を切削加工するための加工ツールを把持する把持部と、上記加工空間にクーラント液を吐出する液体吐出部と、を備える切削加工機が提供される。上記カバーは、カバー本体と、上記カバー本体から上記加工空間に向かって延びるガイド部とを備える。この切削加工機では、上記カバーが閉じた状態のときに、上記ガイド部の先端は上記開口の下端より下方に位置しており、かつ、上記カバーが閉じた状態から開いた状態となるまでの間、上記ガイド部の上記先端が上記加工空間内または平面視で上記開口と重なる位置にある。
本発明の切削加工機では、カバーが閉じられた状態において、ガイド部が、クーラント液を加工空間へ戻すための液体流路となる。このため、カバーに飛び散ったクーラント液を加工空間へと好適に戻すことができる。また、本発明の切削加工機では、カバーが開閉する間、ガイド部の先端が開口の縁よりも外方にはみ出すことがない。このため、切削加工後にカバーを開けた際、カバーに付着していたクーラント液が垂れたとしても、液滴は加工空間に落下する。したがって、切削加工機の周辺がクーラント液で汚れにくくなる。その結果、切削加工機の周辺を、きれいな状態で維持することができる。
本発明によれば、切削加工後にカバーを開けた際、周辺がクーラント液で汚れにくい切削加工機を提供することができる。
一実施形態に係る切削加工機の斜視図である。 図1の切削加工機のフロント上カバーを開いた状態の正面図である。 図1の切削加工機のフロント上カバーを閉じた状態の側面図である。 一実施形態に係るホルダーに取り付けられた被加工物の斜視図である。 一実施形態に係るツールマガジンおよびクランプの斜視図である。 一実施形態に係るツールマガジンおよびクランプの正面図である。 一実施形態に係るフロント上カバーの背面を表す斜視図である。 一実施形態に係るパッキン部材の平面図である。 図8のIX-IX線断面図である。 フロント上カバーを閉じた状態の斜視図である。 フロント上カバーを開いたときの軌跡を表す模式的な断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る切削加工機について説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。
図1は、切削加工機10の斜視図である。図2は、切削加工機10のフロント上カバー20を開いた状態の正面図である。図3は、切削加工機10のフロント上カバー20を閉じた状態の側面図である。以下の説明では、切削加工機10を正面から見たときに、切削加工機10から遠ざかる方を前方、切削加工機10に近づく方を後方とする。左、右、上、下とは、切削加工機10を正面から見たときの左、右、上、下をそれぞれ意味するものとする。また、図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、それぞれ前、後、左、右、上、下を意味するものとする。
切削加工機10は、XYZ直交座標系に配置されている。ここでは、X軸は前後方向に延びる軸である。図3に示すように、本実施形態では、X軸が水平方向からθだけ傾いている。ただし、X軸は、水平方向と同じ方向に延びていてもよい。言い換えれば、θ=0°であってもよい。Y軸は左右方向に延びる軸である。Z軸は上下方向に延びる軸である。図3に示すように、本実施形態では、Z軸が鉛直方向からθだけ傾いている。ただし、Z軸は、鉛直方向と同じ方向に延びていてもよい。言い換えれば、θ=0°であってもよい。また、符号θ、θ、θは、それぞれX軸周り、Y軸周り、Z軸周りの回転方向を示している。なお、これらの方向は、説明の便宜上定めた方向に過ぎず、切削加工機10の設置態様を何ら限定するものではなく、本発明を何ら限定するものではない。
切削加工機10は、被加工物5(図4参照)を切削および必要に応じて研磨する装置である。切削加工機10は、被加工物5を加工して、歯科用の成形品、例えば、クラウン、インレー、アンレー、ベニア等の歯冠補綴物や、人工歯、義歯床等を作製する装置である。被加工物5は、ここではブロック状(例えば立方体状や直方体状)である。ただし、被加工物5は、他の形状、例えば円板状等であってもよい。被加工物5は、例えば、PMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン樹脂)、ハイブリッドレジン等のレジン(樹脂材料)や、ガラスセラミックス、ジルコニア等のセラミックス材料、ワックス、石膏等で構成されている。被加工物5の材料としてジルコニアを用いるときには、例えば、半焼結したジルコニアが用いられる。ただし、被加工物5の形状や材料は特に限定されない。
図4に示すように、本実施形態では、被加工物5がホルダー8(アダプタともいう)に取り付けられている。被加工物5は、ホルダー8に取り付けられた状態で、切削加工機10に収容される。被加工物5は、ホルダー8に保持された状態で切削加工される。ホルダー8は、ここでは被加工物5と一体に成型されている。ホルダー8は、板状部8Aと連結ピン8Bとを備えている。板状部8Aと連結ピン8Bとは一体に形成されている。連結ピン8Bは、板状部8Aから突出している。連結ピン8Bは、後述するクランプ50の挿入孔50Aに挿入される。
切削加工機10は、切削加工時にクーラント液が使用可能なように構成されている。切削加工機10は、所謂、ウェット方式の切削加工機である。なお、「クーラント液」は、水溶性であってもよいし、不水溶性であってもよい。「クーラント液」は、水そのものであってもよいし、水に、冷却効果を高めるための添加剤等が添加されたものであってもよい。例えば、水を主体(質量割合で最も多くを占める成分。)として、鉱油や油脂類等の不水溶性成分と、界面活性剤と、を含んでいてもよい。
図1~3に示すように、切削加工機10は、箱状に形成されている。切削加工機10は、ケース本体12と、後述するフロント上カバー20と、フロント下カバー25と、を備えている。ケース本体12は、切削加工機10の筐体である。ケース本体12は中空状である。ケース本体12は、底壁13と、左壁14と、右壁15と、後壁16と、上壁17と、前壁18と、区画底壁13Sと、区画右壁15Sと、区画後壁16Sと、区画上壁17Sと、第2区画底壁27と、第2区画後壁28と、を有している。左壁14は、底壁13の左端から上方に向かって延びている。右壁15は、底壁13の右端から上方に向かって延びている。後壁16は、底壁13の後端から上方に向かって延びている。後壁16の左端は左壁14の後端に接続され、後壁16の右端は右壁15の後端に接続されている。前壁18は、区画底壁13Sの前端から上方に向かって延びている。前壁18の左端は左壁14の前端に接続され、前壁18の右端は右壁15の前端に接続されている。前壁18の上端は、上壁17の前端に接続されている。上壁17は、左壁14、右壁15、後壁16、前壁18のそれぞれの上端に接続されている。
区画底壁13Sは、底壁13よりも上方に配置されている。区画底壁13Sは、前方から後方に向かって漸次下方に傾斜している。区画底壁13Sの後方には、蓋体13Lが配置されている。蓋体13Lは、クーラント液が上下方向に通過可能なように、メッシュ状に構成されている。区画右壁15Sは、左壁14より右方かつ右壁15より左方に配置されている。区画右壁15Sは、区画底壁13Sから上方に延びている。区画後壁16Sは、後壁16より前方かつ前壁18より後方に配置されている。区画後壁16Sは、区画底壁13Sと左壁14と区画右壁15Sと区画上壁17Sとに接続されている。区画上壁17Sは、区画底壁13Sより上方かつ上壁17より下方に配置されている。区画上壁17Sは、区画底壁13Sと平行に延びている。
第2区画底壁27は、区画底壁13Sよりも下方かつ底壁13よりも上方に配置されている。第2区画底壁27は、底壁13と平行に延びている。第2区画底壁27には、上下方向に貫通した排液口27Hが形成されている。排液口27Hは常時開放されている。排液口27Hには、例えば開放と閉鎖とを切り替え可能な弁体等は配置されていない。第2区画後壁28は、後壁16よりも前方かつ前壁18より後方に配置されている。第2区画後壁28は、区画後壁16Sよりも下方に配置されている。第2区画後壁28は、後壁16と平行に延びている。第2区画後壁28は、底壁13から上方に向かって延びている。第2区画後壁28の上端は第2区画底壁27に接続されている。
ケース本体12は、側面(ここでは前壁18)に開口18Oを有している。開口18Oは、左壁14、区画底壁13S、区画右壁15S、区画上壁17Sによって形成されている。ケース本体12の内部は、区画右壁15Sで左右に区画されている。ケース本体12の左方には、左壁14、区画底壁13S、区画右壁15S、区画上壁17S、区画後壁16S、フロント上カバー20によって囲まれた加工空間19が形成されている。加工空間19は、被加工物5の切削加工が行われる加工空間である。左壁14と区画右壁15Sは、加工空間19の側面を構成する区画側壁の一例である。ケース本体12の右方には、区画右壁15S、区画底壁13S、右壁15、区画上壁17S、区画後壁16S、前壁18によって囲まれた第1収容空間A1が形成されている。また、加工空間19の下方には、左壁14、底壁13、右壁15、第2区画底壁27、第2区画後壁28、フロント下カバー25によって囲まれた第2収容空間A2が形成されている。第2収容空間A2は、第2区画底壁27に形成された排液口27Hを通じて、加工空間19と常時連通されている。
前壁18には段差部26が設けられている。段差部26は、開口18Oの縁に沿って設けられている。段差部26は、平面視において、矩形な枠状である。段差部26は、フロント上カバー20が閉じられた状態において、パッキン部材70のシール部71(図7参照)と対向する位置に配置されている。段差部26は、開口18Oに近い側、言い換えれば、加工空間19に近い側が低くなっている。段差部26は、開口18Oから離れた側、言い換えれば、加工空間19から遠い側が高くなっている。なお、ここでは段差部26に、シリコンやゴム等のパッキン部材は配置されていない。
段差部26の下端には切欠き溝26Nが設けられている。切欠き溝26Nは、ここでは段差部26の左下端および右下端に1つずつ、合計2つ設けられている。切欠き溝26Nは、ケース本体12の前後方向に直線的に延びている。切欠き溝26Nの下面は、区画底壁13Sと面一に形成されている。切欠き溝26Nは、フロント上カバー20が閉じられた状態において、パッキン部材70に飛び散ったクーラント液を加工空間19へ戻すための液体流路となる。
フロント下カバー25は、左壁14および右壁15に取り付けられた支持部材(図示せず)に沿って前後方向にスライド自在に設けられている。フロント下カバー25が前後方向に移動することで、第2収容空間A2が開かれた状態と閉じられた状態とに切り換えられる。ただし、フロント下カバー25は必須ではなく、他の実施形態において有していなくてもよい。また、第2収容空間A2は、常時開放されていてもよい。
切削加工機10は、キャリッジ38と、ツールマガジン40と、クランプ50と、移動機構58と、貯留タンク37と、制御部90と、を備えている。キャリッジ38は、加工空間19よりも上方に配置されている。キャリッジ38には、スピンドル30と液体吐出ノズル36とが搭載されている。スピンドル30は、区画上壁17Sを貫通している。ツールマガジン40とクランプ50は、加工空間19に配置されている。移動機構58は、第1収容空間A1に配置されている。貯留タンク37は、第2収容空間A2に配置されている。
キャリッジ38は、Z軸方向およびY軸方向に移動自在に設けられている。キャリッジ38は、第1キャリッジ38Aと第2キャリッジ38Bとを備えている。第1キャリッジ38Aは、Y軸方向に延びる一対の第1ガイドシャフト39Aに支持されている。第1キャリッジ38Aは、第1駆動機構(図示せず)によって、第1ガイドシャフト39Aに沿ってY軸方向に移動可能なように構成されている。第1ガイドシャフト39Aの左端は、左壁14に接続されている。第1ガイドシャフト39Aの右端は、区画右壁15Sを貫通して右壁15に接続されている。第2キャリッジ38Bは、Z軸方向に延びる一対の第2ガイドシャフト39Bに支持されている。第2キャリッジ38Bは、第2駆動機構(図示せず)によって、第2ガイドシャフト39Bに沿ってZ軸方向に移動可能なように構成されている。第2ガイドシャフト39Bは、第1キャリッジ38Aに設けられている。このため、第1キャリッジ38AがY軸方向に移動すると、第2キャリッジ38Bも同様にY軸方向に移動する。第1駆動機構および第2駆動機構は、制御部90に電気的に接続されており、制御部90によって制御される。
スピンドル30は、第2キャリッジ38Bに設けられている。スピンドル30は、キャリッジ38の移動に伴ってXYZ直交座標系において移動する。より詳細には、スピンドル30は、第2キャリッジ38Bの移動に伴ってZ軸方向に移動し、第1キャリッジ38Aの移動に伴ってY軸方向に移動する。スピンドル30は、加工ツール6(ミリングバーともいう)を回転可能に支持する。スピンドル30は、加工ツール6を回転させて被加工物5を切削加工する。スピンドル30は、把持部32(例えばコレットチャック)と、回転部34と、シール部35と、を備えている。シール部35は、円柱状に形成されている。シール部35は、上下方向に延びている。シール部35の下端には、回転部34が設けられている。回転部34は、シール部35に対して相対的に回転する。
回転部34の下端には、把持部32が設けられている。把持部32は、回転部34と共に回転する。把持部32は、加工ツール6の上端部を支持(把持)するものである。図示は省略するが、把持部32は、ここではXY平面上に並んだ複数の支持部材によって構成されている。上記複数の支持部材で加工ツール6の上端部を挟むことで、把持部32は加工ツール6を支持する。回転部34は、把持部32に支持された加工ツール6を回転させるものである。回転部34には、第1モータ(図示せず)が接続されている。第1モータは、制御部90に電気的に接続されており、制御部90によって制御される。第1モータが駆動することで、回転部34はZ軸周りθに回転する。そして、回転部34の回転に伴い、把持部32に把持された加工ツール6が、Z軸周りθに回転する。
液体吐出ノズル36は、スピンドル30の側方に配置されている。液体吐出ノズル36は、スピンドル30と同様に、キャリッジ38の移動に伴ってXYZ直交座標系において移動する。本実施形態において、液体吐出ノズル36は、スピンドル30の前後左右に合計4つ配置されている。ただし、液体吐出ノズル36の配置位置や個数は特に限定されない。液体吐出ノズル36の吐出口は、クランプ50および加工ツール6よりも上方に配置されている。図2,図3に矢印で示すように、液体吐出ノズル36は、加工ツール6によって被加工物5が加工されているときに、加工空間19にクーラント液を吐出する。液体吐出ノズル36は、典型的には、被加工物5および/または加工ツール6に向かってクーラント液を吐出する。液体吐出ノズル36は、液体吐出部の一例である。液体吐出ノズル36は、図示しない液体供給路を介して貯留タンク37に接続されている。液体供給路の構成は特に限定されないが、例えば、樹脂製の変形容易なチューブである。
移動機構58は、ツールマガジン40をX軸方向に移動させる機構である。移動機構58は、ツールマガジン40の右方に配置されている。移動機構58は、Y軸方向に延びる軸58Aを備えている。軸58Aは、区画右壁15Sを貫通している。軸58Aの一部(右側部分)は、第2収容空間A2に配置され、軸58Aの他の一部(左側部分)は、加工空間19に配置されている。軸58Aの左端部分には、クランプ50とツールマガジン40とが設けられている。移動機構58は、第3駆動機構(図示せず)によって、X軸方向に移動可能に構成されている。第3駆動機構は、制御部90に電気的に接続されており、制御部90によって制御される。
図5は、ツールマガジン40およびクランプ50の斜視図である。図6は、ツールマガジン40およびクランプ50の正面図である。ツールマガジン40は、複数の加工ツール6を収容することが可能なものである。ツールマガジン40は、クランプ50と移動機構58との間に設けられている。ツールマガジン40は、移動機構58がX軸方向に移動することによって、X軸方向に移動する。ツールマガジン40は、加工ツール6を収容する第1部分40Aと、第1部分40Aより後方に配置され、軸58Aに接続された第2部分40Bと、第2部分40Bより後方に配置された第3部分40Cとを備えている。ツールマガジン40の第1部分40Aには、加工ツール6を収容する複数(ここでは6個)の孔部42が形成されている。加工ツール6は、その上部が露出された状態で孔部42に挿入される。加工ツール6を交換する際には、スピンドル30の把持部32によって把持されている加工ツール6を孔部42に戻す。そして、次に使用する加工ツール6の上方の位置までスピンドル30を移動させ、把持部32よりも下方に位置する加工ツール6の上端を把持部32が支持する。
軸58Aの内部には、クランプ50を回転可能に支持する回転軸44が設けられている。回転軸44は左右方向に延びており、クランプ50および移動機構58に連結している。回転軸44には、第2モータ(図示せず)が設けられている。第2モータは、制御部90に電気的に接続されており、制御部90によって制御される。回転軸44は、第2モータによって、Y軸回りθに回転可能に構成されている。回転軸44がY軸回りθに回転することによって、クランプ50はY軸回りθに回転する。回転軸44は、軸58Aに対して独立して回転可能に構成されている。すなわち、回転軸44がY軸回りθに回転しても、軸58AはY軸回りθに回転しない。
クランプ50は、ホルダー8を着脱自在に保持する。クランプ50は、ここではホルダー8を介して被加工物5を保持する。ただし、クランプ50は、被加工物5を直接保持するように構成されていてもよい。クランプ50には、複数の挿入孔50Aが形成されている。ここでは、3つの挿入孔50Aが前後方向に並んでいる。挿入孔50Aには、ホルダー8の連結ピン8Bが挿入される。挿入孔50Aに挿入された連結ピン8Bは、ネジ50Bによってクランプ50に固定される。クランプ50は、ツールマガジン40と共に移動可能に構成されている。ツールマガジン40およびクランプ50は、移動機構58によってX軸方向に移動可能に構成されている。なお、クランプ50がY軸回りθに回転しても、ツールマガジン40はY軸回りθに回転しない。クランプ50は、保持部の一例である。本実施形態では、クランプ50がホルダー8を介して被加工物5を保持した状態で、被加工物5に対して切削加工が行われる。
貯留タンク37は、中空状である。貯留タンク37は、切削加工に用いられるクーラント液を貯留している。貯留タンク37は、液体吐出ノズル36から吐出されるクーラント液を貯留している。貯留タンク37は、区画底壁13Sよりも下方に配置されている。貯留タンク37は、第2収容空間A2の所定の位置に着脱自在に収容されている。貯留タンク37は、ここでは液体吐出ノズル36から吐出されたクーラント液を回収する容器を兼ねている。液体吐出ノズル36から吐出されたクーラント液は、第2区画底壁27に形成された排液口27Hを介して貯留タンク37に戻るように構成されている。貯留タンク37の内部には、フィルタ37Aが着脱自在に配置されている。フィルタ37Aは、排液口27Hと連通する回収口(図示せず)と、液体供給路に連通する供給口(図示せず)と、の間に配置されている。フィルタ37Aは、回収されたクーラント液を濾過する。濾過されたクーラント液は、供給口を介して液体供給路に送られ、切削加工に再利用される。
制御部90は、例えばコンピュータである。制御部90は、例えば、制御プログラムの命令を実行する中央演算処理装置(CPU:central processing unit)と、CPUが実行するプログラム等を格納したROM(read only memory)と、プログラムを展開するワーキングエリアとして使用されるRAM(random access memory)と、各種データ等を格納するメモリ等の記録媒体と、を備えていてもよい。制御部90は、ここではケース本体12の後方に配置されている。ただし、制御部90の一部または全部は、ケース本体12の外部に設けられていてもよい。
制御部90は、例えばROM内に保存されたプログラムを使用して、切削加工に関する制御を行う。具体的には、制御部90は、第1キャリッジ38Aの第1駆動機構、第2キャリッジ38Bの第2駆動機構、移動機構58の第3駆動機構、スピンドル30の第1モータ、クランプ50の第2モータ、液体吐出ノズル36等に接続されており、これらを適切に制御する。これにより、制御部90は、クランプ50に保持された被加工物5と、把持部32に把持された加工ツール6と、の相対的な位置関係を3次元で変化させながら、被加工物5を切削加工する。また、制御部90は、必要に応じて、液体吐出ノズル36からクーラント液を吐出する。
フロント上カバー20は、支持アーム22に支持されている。支持アーム22の一端は、ケース本体12に取り付けられている。フロント上カバー20は、支持アーム22の支軸(図示せず)を中心として上下方向に移動することで、開口18Oを開閉自在に覆う。これにより、ケース本体12の開口18Oは開かれた状態と閉じられた状態とに切り換えられる。切削加工機10への被加工物5の収容や取り出し、切削加工機10の保守等を行う際、ユーザは、フロント上カバー20を上方に移動させて、開口18Oを開く。これにより、加工空間19が外部と連通する。一方、切削加工を行う際、ユーザは、フロント上カバー20を下方に移動させて、開口18Oを閉じる。これにより、加工空間19が外部から隔離される。フロント上カバー20は、カバーの一例である。フロント上カバー20は、ここではユーザが手動で上下方向に移動させるように構成されている。ただし、フロント上カバー20は、支持アーム22にモータ等が接続されており、モータが駆動することで、自動で上下方向に移動するように構成されていてもよい。
フロント上カバー20は、カバー本体20Aと、パッキン部材70と、押さえ部材80と、を備えている。カバー本体20Aには、窓21が設けられている。窓21は、平面視において、ケース本体12の開口18Oよりも小さい。窓21は、例えば、透明のアクリル板やガラス板等によって形成されている。窓21は、パッキン部材70や押さえ部材80で覆われていない。このため、ユーザは、フロント上カバー20が閉じられた状態、例えば切削加工時においても、窓21を通じて加工空間19を視認することができる。なお、窓21は必須ではなく、他の実施形態において有していなくてもよい。
図7は、フロント上カバー20の背面を表す斜視図である。フロント上カバー20の背面、言い換えれば、フロント上カバー20の加工空間19と対向する側の面には、パッキン部材70と、押さえ部材80と、が付設されている。押さえ部材80は、パッキン部材70をカバー本体20Aに固定するものである。押さえ部材80は、平板状の部材である。押さえ部材80は、ここでは金属製であり、板金で構成されている。押さえ部材80は、平面視において、矩形の枠状である。押さえ部材80を用いることで、「点」ではなく「面」で、パッキン部材70をカバー本体20Aに固定することができる。押さえ部材80は、窓21の四方を囲んでいる。押さえ部材80は、パッキン部材70の被固定部75(図8参照)を、カバー本体20Aに押さえつけている。押さえ部材80は、複数のビス81によって、カバー本体20Aに固定されている。
図8は、パッキン部材70の平面図である。図9は、パッキン部材70のIX-IX線断面図である。パッキン部材70は、例えば、シリコンやゴム等の弾性体で構成されている。パッキン部材70の表面は、例えば窓21の表面よりも、撥水性が高いとよい。パッキン部材70は、シール部71と、左側壁部72と、右側壁部73と、ガイド部74と、被固定部75と、を有している。平面視において、左側壁部72と、右側壁部73と、ガイド部74とは、シール部71と、被固定部75との間に配置されている。左側壁部72と右側壁部73とは側壁部の一例である。パッキン部材70の各部は、例えば射出成形等によって、一体的に形成されている。
被固定部75は、パッキン部材70の内縁を構成している。被固定部75は、押さえ部材80によってカバー本体20Aに押さえつけられている。被固定部75は、均質の厚みを有し、カバー本体20Aに隙間なく密着されている。これにより、パッキン部材70は、カバー本体20Aに固定されている。被固定部75は、窓21の縁に沿って設けられている。被固定部75は、窓21の四方を囲んでいる。
シール部71は、パッキン部材70の外縁を構成している。シール部71は、ケース本体12の開口18Oを封止する封止部として機能する。シール部71は、平面視において、矩形な枠状である。シール部71は、ケース本体12の開口18Oを四方から囲むように設けられている。シール部71は、平面視において、ケース本体12の段差部26と同じ形状である。シール部71は、フロント上カバー20が閉じられた状態において、ケース本体12の段差部26と対向する位置に配置されている。シール部71は、フロント上カバー20が閉じられた状態において、ケース本体12の段差部26と当接する。ケース本体12の開口18Oは、シール部71によってシールされる。これにより、切削加工時には加工空間19が気密に封鎖される。
左側壁部72は、シール部71の左端から加工空間19の後方に向かって延びている。右側壁部73は、シール部71の右端から加工空間19の後方に向かって延びている。左側壁部72および右側壁部73は、加工空間19の側面、すなわち、左壁14および区画右壁15Sに沿って延びている。左側壁部72および右側壁部73の下端は、ガイド部74に接続されている。左側壁部72および右側壁部73は、それぞれ窓21の右側と左側とに立設されている。左側壁部72および右側壁部73は、ここでは上方から下方に向かって前後方向の長さ(幅)が漸増している。ただし、左側壁部72および右側壁部73は、均一の幅を有していてもよい。左側壁部72および右側壁部73は、ガイド部74の耐久性や形状保持性を向上するためのサポートとしての機能を有する。左側壁部72および右側壁部73は、加工空間19をシールするシール部71に大量のクーラント液がかかることを防止する機能を有する。左側壁部72は、第1収容空間A1へのクーラント液の侵入をより良く抑制する機能を有する。
ガイド部74は、被固定部75の下端から加工空間19の区画底壁13Sに向かって延びている。ガイド部74は、平面視において、平坦である。ガイド部74の左端および右端は、左側壁部72および右側壁部73の下端に連結している。ガイド部74は、シール部71で囲まれた領域のうち、下方に位置している。例えば、シール部71で囲まれた領域(加工空間19の側面を構成する領域)を上下方向に3等分し、上側部分、中央部分、下側部分としたときに、ガイド部74は下側部分に設けられている。ガイド部74は、窓21の下方に立設されている。ガイド部74は、断面視において、略三角形状である。
ガイド部74は、区画底壁13Sに向かって傾斜している。被固定部75とガイド部74とのなす角θは、ここでは鈍角(90°<θ<180°)である。ガイド部74は、水平方向に対して傾き角度θを有するスロープ状である。θは、ここでは鋭角(0°<θ<90°)である。θは、45°±15°であってもよい。ガイド部74は、フロント上カバー20が閉じられた状態において、フロント上カバー20に飛び散ったクーラント液を加工空間19へ戻すための液体流路となる。ここでは、上記θと、区画底壁13Sの水平方向からの傾きθとが、θ≦θ、例えばθ<θを満たしている。言い換えれば、ガイド部74は、区画底壁13Sよりも傾きが急である。これにより、クーラント液を効率良く加工空間19へと戻すことができる。
切削加工機10を用いて被加工物5を切削加工する際、ユーザは、加工空間19の所定の位置に被加工物5や加工ツール6を配置する。また、ユーザは、クーラント液の入った貯留タンク37を第2収容空間A2に配置する。そして、ユーザは、フロント上カバー20を下方に移動させて、開口18Oを閉じる。これにより、加工空間19が封鎖され、外部から隔離される。
図10は、フロント上カバー20を閉じた状態の斜視図である。この図では、加工空間19の内部から、切削加工機10の正面を見た状態を表している。フロント上カバー20が閉じた状態のとき、カバー本体20Aから最も離れたパッキン部材70の先端部分、すなわち、ガイド部74の先端74Eは、開口18Oの下端18Eよりも重力方向の下方に位置している。また、ガイド部74の先端74Eは、区画底壁13Sの上端13Eよりも重力方向の下方に位置している。これにより、ガイド部74の先端74Eは、区画底壁13Sに近接して配置されている。ガイド部74の先端74Eは、区画底壁13Sに接していてもよいし、接していなくてもよい。
制御部90は、加工空間19が封鎖された状態で、切削データに基づいて被加工物5を切削加工する。切削加工時に液体吐出ノズル36からクーラント液が吐出されると、加工空間19にはクーラント液が飛び散る。クーラント液は、加工空間19の区画側壁等、例えば、左壁14、区画右壁15S、区画後壁16Sや、フロント上カバー20にも降りかかる。図10に矢印で示すように、本実施形態では、フロント上カバー20が閉じられた状態において、フロント上カバー20に飛び散ったクーラント液が、ガイド部74を伝って加工空間19に戻される。また、パッキン部材70(例えばシール部71)に飛び散ったクーラント液が、ケース本体12の前壁18に設けられた切欠き溝26Nを伝って、加工空間19に戻される。加工空間19に戻されたクーラント液は、第2区画底壁27に形成された排液口27Hを介して貯留タンク37に回収される。
切削加工が終了したら、ユーザは、フロント上カバー20を上方に移動させて、開口18Oを開く。これにより、加工空間19が解放され、外部と連通される。図11は、フロント上カバー20を開いたときの軌跡を表す模式的な断面図である。なお、図11では、フロント上カバー20が閉じられている閉状態、すなわち、フロント上カバー20によって開口18Oが覆われた状態を、S0と示している。また、フロント上カバー20が半分開かれている半開状態を、S1と示している。また、フロント上カバー20が完全に開かれている開状態、ここでは、側面視において、フロント上カバー20が開口18Oを覆っておらず、開口18Oが開かれている状態を、S2と示している。なお、開状態S2のとき、ガイド部74の先端74Eは、ケース本体12に接していない。
図11に二点鎖線で表すように、切削加工機10では、フロント上カバー20を閉状態S0から開状態S2となるまで開くと、ガイド部74の先端74Eが移動軌跡Aを描く。移動軌跡Aは、ここでは円弧状である。切削加工機10では、フロント上カバー20の閉状態S0から、半開状態S1を経て、開状態S2となるまでの間、ガイド部74の先端74Eが、加工空間19内または平面視で開口18Oと重なる位置にある。言い換えれば、切削加工機10では、フロント上カバー20を開閉させたときに、ガイド部74の先端74Eが開口18Oの縁よりも加工空間19の外方にはみ出さない。
すなわち、切削加工の終了後、フロント上カバー20には依然としてクーラント液が付着していることがある。しかし、本実施形態の切削加工機10によれば、フロント上カバー20が閉状態S0のとき、ガイド部74の先端74Eは、加工空間19内に位置している。また、フロント上カバー20が半開状態S1から開状態S2までの間、ガイド部74の先端74Eは、XY平面において開口18Oと重なる位置にある。このため、たとえフロント上カバー20を開けた際に、フロント上カバー20からクーラント液の液滴が垂れたとしても、当該液滴は加工空間19に落下する。言い換えれば、クーラント液の液滴は加工空間19の外には落ちない。したがって、切削加工後に切削加工機10の周辺がクーラント液で汚れにくくなる。その結果、掃除にかかる手間や時間を削減することができ、ユーザの利便性を向上することができる。
本実施形態の切削加工機10では、ガイド部74の水平方向からの傾きθが、鋭角である。このことにより、フロント上カバー20が閉じられた状態において、フロント上カバー20に飛び散ったクーラント液を、効率良く加工空間19へと戻すことができる。
本実施形態の切削加工機10では、ケース本体12が、加工空間19の下面を構成する区画底壁13Sを備え、区画底壁13Sの水平方向からの傾きをθとし、ガイド部74の水平方向からの傾きをθとすると、θとθとが、θ<θを満たしている。ガイド部74の傾きθが、区画底壁13Sの傾きθよりも急になることで、フロント上カバー20が閉じられた状態において、フロント上カバー20に飛び散ったクーラント液を、効率良く加工空間19へと戻すことができる。
本実施形態の切削加工機10では、フロント上カバー20が閉じた状態のときに、ガイド部74の先端74Eが区画底壁13Sの上端よりも下方に位置している。このことにより、ガイド部74の先端74Eを区画底壁13Sに近接させることができ、クーラント液の液はねを抑えることができる。
本実施形態の切削加工機10では、フロント上カバー20が、ケース本体12の開口18Oをシールするシール部71をさらに備える。シール部71は、例えばシリコンやゴム等の変形容易な材料で構成されている。このため、ユーザの触れやすい箇所にあると、シール部71を誤って傷つけたり変形させてしまったり、あるいは、シール部71が外れてしまったりすることがあり得る。フロント上カバー20の背面のように、ユーザが触れにくい箇所にシール部71を備えることで、上記のような不具合が生じにくくなり、シール性をより安定的に発揮することができる。
本実施形態の切削加工機10では、シール部71とガイド部74とが一体に構成されている。このことにより、部品点数を削減することができる。したがって、製造時の手間やコストを削減することができる。
本実施形態の切削加工機10では、ケース本体12が、加工空間19の側面を構成する左壁14および区画右壁15Sを備え、フロント上カバー20が、ガイド部74の両端から左壁14および区画右壁15Sに沿って延びる左側壁部72および右側壁部73をさらに備える。また、本実施形態の切削加工機10では、左側壁部72および右側壁部73は、上方から下方に向かって、左壁14および区画右壁15Sに沿う幅が漸増している。このことにより、フロント下カバー25を上下方向に開閉したときに、左側壁部72および右側壁部73とケース本体12との干渉をより良く防止することができる。また、左側壁部72および右側壁部73は、加工空間19の側に延びるガイド部74の支えとなる。このため、ガイド部74の耐久性や形状保持性を向上することができる。さらに、左側壁部72および右側壁部73は、シール部71に大量のクーラント液がかかることを防止するための覆いとなる。このため、クーラント液がパッキン部材70の側面に回り込んでシール部71のシール性が低下することを抑制することができる。
本実施形態の切削加工機10では、ケース本体12が、開口18Oの縁に沿って設けられ、加工空間19の側に凹んだ段差部26を有する。このことにより、フロント上カバー20によってケース本体12の開口を好適にシールすることができる。したがって、切削加工時には加工空間19の気密性をより良く維持することができる。
本実施形態の切削加工機10では、段差部26が、加工空間19の側に向かって延びる切欠き溝26Nを有する。このことにより、フロント上カバー20が閉じられた状態において、パッキン部材70に飛び散ったクーラント液を効率良く加工空間19へと戻すことができる。
本実施形態の切削加工機10では、フロント上カバー20が、ガイド部74よりも上方に窓21を備えている。このことにより、切削加工機10では、開口18Oが閉じられた状態においても、外部から加工空間19を視認することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明した。しかし、上述の各実施形態は例示に過ぎず、本発明は他の種々の形態で実施することができる。
例えば、上記した実施形態では、パッキン部材70の各部が弾性体で一体的に形成されていた。しかしこれには限定されない。パッキン部材70の一部または全部は、別体として形成されていてもよい。例えば、ガイド部74が他部から独立した別体であってもよい。また、ガイド部74は、例えば、ステンレス、アルミニウム、鉄、銅等の金属製や、プラスチック製等で構成されていてもよい。また、パッキン部材70は、例えば左側壁部72および/または右側壁部73を有していなくてもよい。また、パッキン部材70は、例えばシール部71のみで構成されており、ガイド部74が別体として取り付けられていてもよい。また、例えばガイド部74のみがフロント上カバー20の背面に取り付けられており、シール部71が、ケース本体12の側、例えば段差部26に取り付けられていてもよい。
10 切削加工機
19 加工空間
20 フロント上カバー(カバー)
70 パッキン部材
74 ガイド部
74E ガイド部の先端

Claims (9)

  1. 開口が形成され、内部に加工空間を有するケース本体と、
    前記ケース本体に取り付けられ、前記開口を開閉するカバーと、
    前記加工空間に配置され、被加工物を保持する保持部と、
    前記加工空間に配置され、前記被加工物を切削加工するための加工ツールを把持する把持部と、
    前記加工空間にクーラント液を吐出する液体吐出部と、
    を備え、
    前記ケース本体は、前記加工空間の側面を構成する区画側壁を備え、
    前記カバーは、カバー本体と、前記カバー本体から前記加工空間に向かって延びるガイド部と、前記ガイド部の両端から前記区画側壁に沿って延びる側壁部と、を備え、
    前記カバーが閉じた状態のときに、前記ガイド部の先端は前記開口の下端より下方、かつ前記加工空間内に位置しており、
    前記カバーが閉じた状態から完全に開かれた状態になるまでの間、上方から下方を見たときに前記ガイド部の前記先端は前記開口と重なる位置にあり、前記先端が前記開口の縁よりも前記加工空間の外方にはみ出さない、切削加工機。
  2. 開口が形成され、内部に加工空間を有するケース本体と、
    前記ケース本体に取り付けられ、前記開口を開閉するカバーと、
    前記加工空間に配置され、被加工物を保持する保持部と、
    前記加工空間に配置され、前記被加工物を切削加工するための加工ツールを把持する把持部と、
    前記加工空間にクーラント液を吐出する液体吐出部と、
    を備え、
    前記ケース本体は、前記開口の縁に沿って設けられ、前記加工空間の側に凹んだ段差部を有し、
    前記段差部は、前記加工空間の側に向かって延びる切欠き溝を有し、
    前記カバーは、カバー本体と、前記カバー本体から前記加工空間に向かって延びるガイド部とを備え、
    前記カバーが閉じた状態のときに、前記ガイド部の先端は前記開口の下端より下方、かつ前記加工空間内に位置しており、
    前記カバーが閉じた状態から完全に開かれた状態になるまでの間、上方から下方を見たときに前記ガイド部の前記先端は前記開口と重なる位置にあり、前記先端が前記開口の縁よりも前記加工空間の外方にはみ出さない、切削加工機。
  3. 前記ガイド部の水平方向からの傾きθが、鋭角である、
    請求項1または2に記載の切削加工機。
  4. 前記ケース本体が、前記加工空間の下面を構成する区画底壁を備え、
    前記区画底壁の水平方向からの傾きをθとし、前記ガイド部の水平方向からの傾きをθとすると、θとθとが、θ<θを満たしている、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の切削加工機。
  5. 前記カバーが閉じた状態のときに、前記ガイド部の前記先端が前記区画底壁の上端よりも下方に位置している、
    請求項に記載の切削加工機。
  6. 前記カバーが、前記ケース本体の前記開口をシールするシール部を備える、
    請求項1からのいずれか一項に記載の切削加工機。
  7. 前記シール部が前記ガイド部と一体に構成されている、
    請求項に記載の切削加工機。
  8. 前記側壁部は、上方から下方に向かって、前記区画側壁に沿う幅が漸増している、
    請求項に記載の切削加工機。
  9. 前記カバーが、前記開口が閉じられた状態で前記加工空間を視認する窓を備えている、
    請求項1からのいずれか一項に記載の切削加工機。
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