JP7139614B2 - オイルミストセパレータ - Google Patents
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Description
オイルミストセパレータは、車載内燃機関のクランクルーム内のブローバイガスを吸気通路に還流する還流通路(いずれも図示略)の途中に設けられるものである。
ケース本体20内には、底壁21、側壁22、及び頂壁23の各々の内面に対して全周にわたって連結された区画壁部31が設けられている。上記流路70は、区画壁部31によって、ブローバイガスの流れ方向の上流側となる上流側流路71と、下流側となる下流側流路72とに区画されている。区画壁部31の上部には、上流側流路71及び下流側流路72を連通する連通孔31aが設けられている。下流側流路72における連通孔31aの軸線上に位置する部分には、頂壁23から下方に向かって延びる衝突壁32が設けられている。本実施形態では、連通孔31aと衝突壁32とにより、ブローバイガスに含まれるオイルミストを分離する分離部30が構成されている。
カバー50は、ケース本体20の底壁21に連結され、下方に向けて突出する四角筒状の側壁52と、側壁52の下端に連結され、底壁21に対向する四角形板状の底壁51とを有している。
クランクルーム内のブローバイガスは、シリンダブロック及びシリンダヘッドに形成された還流通路(いずれも図示略)を介してシリンダヘッドとシリンダヘッドカバー100との間の空間に流入する。
次に、ブローバイガスは、区画壁部31に設けられた連通孔31aを通過して、衝突壁32に衝突する。ここで、連通孔31aは、上流側流路71よりも通路断面積が小さくされているため、連通孔31aを通過するブローバイガスの流速が高められる。このため、ブローバイガスに含まれるオイルミストが衝突壁32に付着することで、ブローバイガスからオイルミストが分離される。
一方、分離部30によりブローバイガスから分離されたオイルは、底壁21を伝って第1排出部40内に流入するとともに、第1排出孔44を通じてカバー50内に流入する。カバー50内に流入したオイルは、カバー50の底壁51に設けられた貯留部53に貯留される。このとき、オイルは、貯留部53内におけるオイルの自重、粘性力や表面張力などの力の釣り合いにより貯留部53内に保持される。したがって、貯留部53内において所定の量以上のオイルが貯留された場合には、オイルが第2排出孔54からカバー50外に排出されることとなる。
ところで、機関運転中、ケース11内の負圧が大きくなり、オイル排出部60内外の圧力差が大きくなった場合には、貯留部53内に貯留されたオイルが吹き上げられてケース11内に逆流するおそれがある。
(1)オイル排出部60は、分離部30で分離されたオイルを排出する第1排出孔44を有する第1排出部40と、第1排出孔44を外側から覆うとともに第1排出孔44から排出されたオイルを貯留する貯留部53及び貯留部53の下部に設けられ、オイルを排出可能な第2排出孔54を有するカバー50とを備える。カバー50には、第2排出孔54とは別にカバー50の内外を連通する連通部55が設けられている。
(2)カバー50は、貯留部53を有する底壁51と、底壁51から上方に向けて延びる側壁52とを有している。側壁52には、連通部55が設けられている。第1排出部40の第1排出孔44は、側壁52のうち連通部55が設けられた部分に対向する部分に向けて開口している。
こうした構成によれば、既存のオイルミストセパレータのケースに対して、カバー50を取り付けるだけで、本発明に係る第2排出部を実現することができる。
なお、以下の図2~図6にそれぞれ示す第1~5変更例において、上記実施形態と同一の構成については、同一の符号を付すとともに、対応する構成については、それぞれ「100」、「200」、「300」、「400」、「500」を加算した符号を付すことにより、重複した説明を省略する。
この場合、例えば傾斜した路面を走行中に、オイルミストセパレータが傾斜したり、同図に二点鎖線で示すように、車両の旋回時に作用する遠心力によってオイルがカバー150内において偏在したりする場合に、オイルの液面と第1排出孔144との間隔を確保することができる。これにより、貯留部153に溜められたオイルが第1排出孔144からケース内に流入することを抑制できる。
この場合、連通部255から流入したオイルミストが邪魔板221a,251aに衝突して付着するようになる。これにより、第1排出孔244を介してオイルミストがケース本体20内に逆流することを抑制できる。なお、こうしたオイル排出部260内の邪魔板の数は、1つでもあってもよいし、3つ以上であってもよい。
Claims (5)
- ブローバイガスが流入する流入口及びブローバイガスが流出する流出口を有するケースを備え、前記ケース内に設けられた分離部にてブローバイガスに含まれるオイルミストを分離する一方、前記ケースの下部に設けられたオイル排出部を介して前記分離部で分離されたオイルを前記ケース外に排出するオイルミストセパレータにおいて、
前記ケースは、
前記流入口、前記流出口、及び前記分離部を有し、シリンダヘッドカバーの一部として構成されるケース本体と、
シリンダヘッド内に位置し、前記シリンダヘッドとは別体として構成され、前記ケース本体の底壁の下面に接合されたカバーと、を備え、
前記オイル排出部は、
前記底壁から下方に延び、前記分離部で分離されたオイルを前記ケース本体内から排出する第1排出孔を有する第1排出部と、
前記カバーの一部として構成され、前記第1排出孔を外側から覆うとともに前記第1排出孔から排出されたオイルを貯留する貯留部及び前記貯留部の下部に設けられ、オイルを排出可能な第2排出孔を有する第2排出部と、を備え、
前記第2排出部には、前記第2排出孔とは別に前記第2排出部の内側と前記ケースの外側とを連通する連通部が設けられている、
オイルミストセパレータ。 - 前記第2排出部は、前記貯留部を有する底壁と、前記底壁から上方に向けて延びる側壁とを有しており、
前記連通部は、前記側壁に設けられている、
請求項1に記載のオイルミストセパレータ。 - 前記第1排出孔は、前記側壁のうち前記連通部が設けられた部分に対向する部分に向けて開口している、
請求項2に記載のオイルミストセパレータ。 - 前記第1排出孔は、前記第2排出孔と同一軸線上に位置している、
請求項1または請求項2に記載のオイルミストセパレータ。 - 前記第2排出部の内部における前記連通部と前記第1排出孔との間には、邪魔板が突設されている、
請求項1~請求項4のいずれか一項に記載のオイルミストセパレータ。
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