JP7136311B1 - 接合型半導体ウェーハの製造方法 - Google Patents

接合型半導体ウェーハの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7136311B1
JP7136311B1 JP2021197075A JP2021197075A JP7136311B1 JP 7136311 B1 JP7136311 B1 JP 7136311B1 JP 2021197075 A JP2021197075 A JP 2021197075A JP 2021197075 A JP2021197075 A JP 2021197075A JP 7136311 B1 JP7136311 B1 JP 7136311B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
semiconductor wafer
epitaxial
manufacturing
visible light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021197075A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2023083004A (ja
Inventor
順也 石崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Handotai Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Handotai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Handotai Co Ltd filed Critical Shin Etsu Handotai Co Ltd
Priority to JP2021197075A priority Critical patent/JP7136311B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7136311B1 publication Critical patent/JP7136311B1/ja
Priority to PCT/JP2022/044259 priority patent/WO2023100952A1/ja
Priority to TW111146133A priority patent/TW202331795A/zh
Publication of JP2023083004A publication Critical patent/JP2023083004A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L33/00Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L33/02Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the semiconductor bodies
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L33/00Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L33/02Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the semiconductor bodies
    • H01L33/20Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the semiconductor bodies with a particular shape, e.g. curved or truncated substrate
    • H01L33/22Roughened surfaces, e.g. at the interface between epitaxial layers

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Led Devices (AREA)
  • Element Separation (AREA)

Abstract

【課題】 マイクロLEDデバイスを基板上に作製した際、輝度低下の発生が抑制されたマイクロLEDとすることができる接合型半導体ウェーハの製造方法を提供する。【解決手段】 出発基板上にエッチストップ層を成長する工程と、前記エッチストップ層上に化合物半導体機能層を有するエピタキシャル層を成長することによりエピタキシャルウェーハを作製する工程と、前記化合物半導体機能層に素子を形成するための分離溝をドライエッチング法にて形成する工程と、前記エピタキシャル層の表面に対し、粗面化エッチングを行うことで、表面粗さを算術平均粗さRaで0.1μm以上とする工程と、可視光透過性基板を、前記エピタキシャルウェーハの前記出発基板とは反対の表面と、可視光透過性熱硬化性接合材を介して接合する工程と、前記出発基板を除去する工程とを有する接合型半導体ウェーハの製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、接合型半導体ウェーハの製造方法に関する。
出発基板からエピタキシャル機能層等の半導体機能層のみを分離し、別の基板へ移載する技術は、出発基板の物性に起因する制約を緩和し、デバイスシステムの設計自由度を上げるために重要な技術である。
特に、マイクロLEDデバイスにおいては、出発基板のままでは駆動回路に移載するのが難しく、移載技術が必須である。マイクロLEDデバイスに適した駆動回路への移載を可能とするドナー基板を作製するためには、エピタキシャル機能層を永久基板に接合後、出発基板を除去し、移載を実現する技術が必要である。
また、マイクロLEDデバイスにおいては、ドナー基板作製の問題と同時に、マイクロLEDサイズを小さくすることで輝度低下が発生する問題がある。
特許文献1では、半導体エピタキシャル基板と仮支持基板とを誘電体層を介して熱圧着接合する技術とウェットエッチングで仮支持基板とエピタキシャル機能層を分離する技術が開示されている。
特許文献2では、分離溝を形成して犠牲層露出後、接合を行い、犠牲層エッチングを実施して出発基板を分離する技術が開示されている。
特開2021-27301号公報 国際公開第WO2014/020906号
特許文献1に開示された技術では、エピタキシャルウェーハ表面に酸化物層を形成して仮支持処理を行った後犠牲層エッチングを行って出発基板を剥離している。しかし、この技術を用いて小サイズ化したマイクロLEDは実現可能だが、特許文献1には、輝度低下に対する改善策は示されていない。
また、特許文献2では、分離溝を形成し、分離溝を介して犠牲層エッチングを行っている。しかし、この技術を用いて小サイズ化したマイクロLEDは実現可能だが、特許文献2には、輝度低下に対する改善策は示されていない。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、小さいサイズの発光素子を基板上に作製した際、輝度低下の発生が抑制された小さいサイズの発光素子とすることができる接合型半導体ウェーハの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、出発基板上にエッチストップ層をエピタキシャル成長する工程と、前記エッチストップ層上に化合物半導体機能層を有するエピタキシャル層をエピタキシャル成長することによりエピタキシャルウェーハを作製する工程と、前記化合物半導体機能層に素子を形成するための分離溝をドライエッチング法にて形成する工程と、前記エピタキシャル層の表面に対し、粗面化エッチングを行うことで、前記エピタキシャル層の表面の表面粗さを算術平均粗さRaで0.1μm以上とする工程と、前記エピタキシャル層と異なる材料である可視光透過性基板を、前記エピタキシャルウェーハの前記出発基板とは反対の表面と、可視光透過性熱硬化性接合材を介して接合する工程と、前記出発基板を除去する工程とを有することを特徴とする接合型半導体ウェーハの製造方法を提供する。
このような接合型半導体ウェーハの製造方法であれば、エピタキシャル層(エピタキシャル成長層)の表面に対して粗面化エッチングを行うことで、表面粗さをRaで0.1μm以上とするので、小さいサイズの発光素子の輝度低下を抑制した素子を移載することができる。
また、本発明の接合型半導体ウェーハの製造方法では、前記粗面化エッチングを、前記分離溝の形成より前に行うことができる。また、前記粗面化エッチングを、前記分離溝の形成より後に行うこともできる。
このように、粗面化エッチングは、分離溝の形成より前でも後でも行うことができる。
また、前記化合物半導体機能層に前記分離溝を形成することにより、前記素子の一辺を100μm以下とすることができる。
このような、化合物半導体機能層に分離溝を形成した結果、素子の一辺が100μm以下となるような発光素子に対し、本発明は、特に輝度低下抑制効果が顕著となる。
また、前記素子を、発光層と窓層を有するマイクロLED構造体とすることができる。
本発明は、素子が発光層と窓層を有するマイクロLED構造体であるものに対し、特に有効である。
また、本発明の接合型半導体ウェーハの製造方法では、前記粗面化エッチングを、酢酸溶液、フッ酸溶液、ヨウ素溶液のうち、少なくとも2種類を混合した溶液を用いて行うことができる。
これらの溶液のうち、少なくとも2種類を混合した溶液を用いることで、エピタキシャル層の表面をより確実に粗面化することができる。
また、前記可視光透過性基板を、サファイア、石英、ガラス、SiC、LiTaO、LiNbOのいずれかとすることが好ましい。
このような可視光透過性基板は、特にレーザーに対する透過性が高くするように選択することができ、本発明の接合型半導体ウェーハの製造方法の被接合基板に適している。
また、前記可視光透過性熱硬化性接合材を、ベンゾシクロブテン(BCB)、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、スピンオングラス、ポリイミド、フッ素樹脂のいずれか一種類以上の材料とすることが好ましい。
これらのような可視光透過性熱硬化性接合材は、接合型半導体ウェーハの製造方法における接合材として好適に用いることができる。
また、前記可視光透過性熱硬化性接合材の厚さを、0.01μm以上0.6μm以下とすることができる。
このような接合材の厚さであれば、接合材の厚さ分布を比較的小さくできるので好ましい。
本発明の接合型半導体ウェーハの製造方法であれば、エピタキシャル層(エピタキシャル成長層)の表面に対して粗面化エッチングを行うことで、表面粗さをRaで0.1μm以上とするので、小さいサイズの発光素子(特にマイクロLEDデバイス)の輝度低下を抑制した素子を移載することができる。
本発明の接合型半導体ウェーハの製造方法の第一の実施形態の一部を示す概略断面図である。 本発明の接合型半導体ウェーハの製造方法の第一の実施形態の他の一部を示す概略断面図である。 本発明の接合型半導体ウェーハの製造方法の第一の実施形態の他の一部を示す概略断面図である。 本発明の接合型半導体ウェーハの製造方法の第一の実施形態の他の一部を示す概略断面図である。 本発明の接合型半導体ウェーハの製造方法の第一の実施形態の他の一部を示す概略断面図である。 本発明の接合型半導体ウェーハの製造方法の第一の実施形態の他の一部を示す概略断面図である。 本発明の接合型半導体ウェーハの製造方法の第一の実施形態の他の一部を示す概略断面図である。 本発明の接合型半導体ウェーハの製造方法の第一の実施形態の他の一部を示す概略断面図である。 本発明の接合型半導体ウェーハの製造方法の第一の実施形態の他の一部を示す概略断面図である。 本発明の接合型半導体ウェーハの製造方法の第一の実施形態の他の一部を示す概略断面図である。 本発明の接合型半導体ウェーハの製造方法の第一の実施形態の他の一部を示す概略断面図である。 本発明の接合型半導体ウェーハの製造方法の第一の実施形態で得られる接合型半導体ウェーハの一例の概略断面図である。 本発明の接合型半導体ウェーハの製造方法の第二の実施形態の他の一部を示す概略断面図である。 本発明の接合型半導体ウェーハの製造方法の第二の実施形態の他の一部を示す概略断面図である。 本発明の接合型半導体ウェーハの製造方法の第二の実施形態の他の一部を示す概略断面図である。 本発明の接合型半導体ウェーハの製造方法の第二の実施形態の他の一部を示す概略断面図である。 本発明の接合型半導体ウェーハの製造方法の第二の実施形態の他の一部を示す概略断面図である。 本発明の接合型半導体ウェーハの製造方法の第二の実施形態の他の一部を示す概略断面図である。 本発明の接合型半導体ウェーハの製造方法の第二の実施形態の他の一部を示す概略断面図である。 本発明の接合型半導体ウェーハの製造方法の第二の実施形態の他の一部を示す概略断面図である。 本発明の接合型半導体ウェーハの製造方法の第二の実施形態の他の一部を示す概略断面図である。 本発明の接合型半導体ウェーハの製造方法の第二の実施形態の他の一部を示す概略断面図である。 本発明の接合型半導体ウェーハの製造方法の第二の実施形態の他の一部を示す概略断面図である。 本発明の接合型半導体ウェーハの製造方法の第二の実施形態で得られる接合型半導体ウェーハの一例の概略断面図である。 比較例の接合型半導体ウェーハの製造方法の一部を示す概略断面図である。 比較例の接合型半導体ウェーハの製造方法の他の一部を示す概略断面図である。 比較例の接合型半導体ウェーハの製造方法の他の一部を示す概略断面図である。 比較例の接合型半導体ウェーハの製造方法の他の一部を示す概略断面図である。 比較例の接合型半導体ウェーハの製造方法の他の一部を示す概略断面図である。 比較例の接合型半導体ウェーハの製造方法の他の一部を示す概略断面図である。 比較例の接合型半導体ウェーハの製造方法の他の一部を示す概略断面図である。 比較例の接合型半導体ウェーハの製造方法で得られた接合型半導体ウェーハの一例の概略断面図である。 実施例1、2及び比較例における、ダイス設計サイズと発光効率の関係を示したグラフである。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明は、出発基板上にエッチストップ層をエピタキシャル成長する工程と、前記エッチストップ層上に化合物半導体機能層を有するエピタキシャル層をエピタキシャル成長することによりエピタキシャルウェーハを作製する工程と、前記化合物半導体機能層に素子を形成するための分離溝をドライエッチング法にて形成する工程と、前記エピタキシャル層の表面に対し、粗面化エッチングを行うことで、前記エピタキシャル層の表面の表面粗さを算術平均粗さRaで0.1μm以上とする工程と、前記エピタキシャル層と異なる材料である可視光透過性基板を、前記エピタキシャルウェーハの前記出発基板とは反対の表面と、可視光透過性熱硬化性接合材を介して接合する工程と、前記出発基板を除去する工程とを有することを特徴とする接合型半導体ウェーハの製造方法である。
以下、本発明の態様を第一の実施形態、第二の実施形態を例示して説明する。それぞれの実施形態で類似の構成要素は図面中に同一の符号を付して説明する。また、重複する説明は一部省略する。
[第一の実施形態]
まず、第一の実施形態を説明する。この実施形態は、粗面化エッチングを、分離溝の形成より前に行う形態である。
まず、図1に示すように出発基板11上に、順次エピタキシャル成長を行い、各層を形成し、エピタキシャルウェーハ20を作製する。これにより、エッチストップ層12や、化合物半導体機能層18を有するエピタキシャル層を作製する。より具体的には、以下のようにして各層のエピタキシャル成長を行うことができる。
図1に示すように第一導電型の例えばGaAsからなる出発基板11上にエッチストップ層12をエピタキシャル成長させる。エッチストップ層12は、例えば、第一導電型のGaAsバッファ層を積層した後、第一導電型のGaIn1-xP(0.4≦x≦0.6)第一エッチストップ層を例えば0.3μm、第一導電型のGaAs第二エッチストップ層を例えば0.3μm成長させることにより形成することができる。さらに、エッチストップ層12上に、例えば、第一導電型の(AlGa1-yIn1-xP(0.4≦x≦0.6,0<y≦1)第一クラッド層13を例えば1.0μm、ノンドープの(AlGa1-yIn1-xP(0.4≦x≦0.6,0≦y≦0.6)活性層14、第二導電型の(AlGa1-yIn1-xP(0.4≦x≦0.6,0<y≦1)第二クラッド層15を例えば1.0μm、第二導電型のGaInP中間層(不図示)を例えば0.1μm、第二導電型のGaP窓層16を例えば4μm、順次成長した半導体機能層(エピタキシャル機能層)18としての発光素子構造を有するエピタキシャルウェーハ20を準備する。ここでAlGaInP第一クラッド層13からAlGaInP第二クラッド層15までをダブルヘテロ(DH)構造部と称する(図1)。なお、半導体機能層(エピタキシャル機能層)18の材料はこれらに限定されず、上記のように発光素子構造を有するものとすればよい。
次に図2に示すようにエピタキシャルウェーハ20のエピタキシャル層の表面に対し、粗面化エッチング(フロスト)処理を行うことで、エピタキシャルウェーハ20のエピタキシャル層の表面に微小凹凸を形成し、その表面粗さを算術平均粗さRaで0.1μm以上とする(図2)。ここで、表面粗さをRaで0.1μm以上とする理由は、光取り出し面を荒らすことにより、半導体表面/大気界面での散乱を増加させることで、屈折率差に起因する界面での全反射を減らし、外部量子効率を高めるためである。このRa値より低くても散乱効果、言い換えると外部量子効率向上効果はゼロにはならないが、その効果が著しく低くなるためである。図2中には、窓層16のウェーハ表面部に位置する粗面16aを示している。この粗面化エッチング処理は、酢酸溶液、フッ酸溶液、ヨウ素溶液のうち、少なくとも2種類を混合した混合溶液を用いて行うことが好ましい。
次に図3に示すように、化合物半導体機能層18に素子を形成するための分離溝21をドライエッチング法にて形成する。より具体的には、フォトリソグラフィー法にて、レジストマスクまたはハードマスクを形成し、例えば塩素系プラズマを用いたドライエッチング法にて、窓層16から第一クラッド層13までをエッチングし、素子分離溝21を形成する素子分離工程を実施する(図3)。
本発明では、より小さな素子サイズの輝度低下を抑制することができるので、この分離溝21の形成の際に、素子の一辺を100μm以下とすること(すなわち、製造する発光素子の大きさも同等となる)ができる。特に、この素子の一辺は50μm以下とすることもできる。ここでの素子の設計サイズをダイス設計サイズとも称する。
次に、図4、図5に示すように、エピタキシャル層と異なる材料である可視光透過性基板31を、エピタキシャルウェーハ20の出発基板11とは反対の表面と、可視光透過性熱硬化性接合材24を介して接合する。より具体的には、例えば以下の通りである。まず、図4に示すようにエピタキシャルウェーハ20上に可視光透過性を有する熱硬化型接合部材24として例えばベンゾシクロブテン(BCB)をスピンコートし(図4)、例えば可視光透過性を有する異種基板であるサファイアウェーハ31と対向させて重ね合わせ、熱圧着することでエピタキシャルウェーハ20とサファイアウェーハ31とを可視光透過性熱硬化性接合材24であるBCBを介して接合した接合基板30を作製する。スピンコートにてBCBを塗布する際、膜厚は例えば0.01μm以上0.6μm以下とすることができる(図5)。
なお、図4、図5に図示したように、可視光透過性熱硬化性接合材24は、分離溝21の内部にも塗布されることがあるが、可視光透過性基板31とエピタキシャルウェーハ20の接着には特に問題は無い。
なお、可視光透過性熱硬化性接合材24であるBCB膜の厚さは、この厚さに限定されるものではないが、BCB膜をスピンコート等で形成する場合、より好ましい範囲が存在する。可視光透過性熱硬化性接合材24(特にBCB)の厚さは、好ましい範囲では、接合材の厚さ分布を比較的小さくでき、また、接合処理後の面積歩留まりが向上する傾向がある。0.01μm以上の可視光透過性熱硬化性接合材24(特にBCB)の厚さの設計としておけば、例えば、70%以上の接合面積歩留まりとすることができる。また、この厚さを0.05μm以上とすれば、例えば、90%以上の面積歩留まりとすることができる。また、この膜厚は、上記のように0.6μm以下であれば十分である。
また、可視光透過性基板31である異種基板は、サファイアに限定されるものではなく、平坦性が担保されて、かつエキシマレーザー光の吸収率の低い材料であればどのような材料も選択可能である。サファイアの他、石英、ガラス、SiC、LiTaO、LiNbOを選択することができる。
また、可視光透過性熱硬化型接合材としてはBCBに限定されるものではなく、熱硬化性を有するものであれば、どのような材料でも選択可能である。BCBの他、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、スピンオングラス(SOG、spin-on-glass)、ポリイミド(PI、Polyimide)、フッ素樹脂のいずれか一種類以上の材料とすることができる。フッ素樹脂としては、サイトップ(登録商標)等のアモルファスフッ素系樹脂を用いることができる。
次に図6、図7に示すように、出発基板11を除去する。より具体的には以下の通りである。上記の例のように、GaAs基板を出発基板11として用いた場合には、図6のように、アンモニア過水(アンモニアと過酸化水素の混合溶液)にてウェットエッチングで除去(図6)し、エッチストップ層12のうち、GaInP第一エッチストップ層を露出させる。次に図7に示すようにエッチャントを塩酸系に切り替えてエッチストップ層12のうちGaInP第一エッチストップ層を選択的に除去し、エッチストップ層12のうちGaAs第二エッチストップ層を露出させ、次にエッチャントを硫酸過水(硫酸と過酸化水素の混合溶液)系に切り替えてGaAs第二エッチストップ層を選択的に除去し、第一クラッド層13を露出させる。以上の処理を行うことにより、DH層と窓層のみを保持するエピタキシャル接合基板を作製することができる(図7)。
以上のようにして、接合型半導体ウェーハを製造することができる。図7に示した接合型半導体ウェーハは、発光層と窓層を有するマイクロLED構造体用とすることができる。また、以下のように、続けて各素子の電極等を形成することができる。
次に図8に示すようにフォトリソグラフィー法にて、レジストマスクまたはハードマスクを形成し、例えばフッ素系プラズマを用いたドライエッチング法にて、素子分離溝21中に存在する可視光透過性熱硬化性接合材24(BCB部)の一部をエッチングし、島状パターンを形成する(図8)。
次に図9に示すようにフォトリソグラフィー法にて、レジストマスクまたはハードマスクを形成し、例えば塩素系プラズマを用いたドライエッチング法にて、第一クラッド層13から第二クラッド層15までエッチングし、第二クラッド層15の一部を露出させることができる(図9)。
なお、図9においては、第二クラッド層15の中間部分までエッチングされた状態を図示しているが、この深さに限定されるものではなく、活性層14を通り過ぎてエッチングされていればどのような深さであってもよい。例えば、活性層14が完全になくなった状態、かつ、第二クラッド層15がほとんどエッチングされない状態、あるいは、第二クラッド層15部分が完全にエッチングされ、窓層16が露出した状態でも、同様な効果が得られる。
次に図10に示すようにスパイク状になった可視光透過性熱硬化性接合材24(BCB硬化部)をリフトオフ等の方法で物理的に除去する(図10)。例えば、5kgf/cm程度の圧力の液流でスパイク状BCB硬化部を除去できるが、この方法に限定されず、アッシング法を用いてもよいし、RIE法を用いてもよい。アッシング法やRIE(反応性イオンエッチング)法では等方的にBCB硬化膜が侵されるが、スパイク状になっているBCB硬化部は膜状のBCB硬化部より侵食速度が速いため、時間条件を整えれば、スパイク状BCB硬化部のみを除去することは可能である。
次に図11に示すように、表面にSiOなどのパッシベーション(PSV)膜42を形成し、素子分離端部、露出した活性層の側面を被覆し、第一クラッドおよび第二クラッドの一部が露出するように加工したPSVパターン膜を作製する(図11)。
なお、パッシベーション膜42はSiO膜に限定されるものではなく、絶縁性を有する材料であれば、どのような材料も選択可能である。
例えばパッシベーション膜42はTEOS(テトラエトキシシラン)とOを用いたP-CVD法(プラズマCVD)にて成膜することができる。しかし、この方法に限定されるものではなく、パッシベーション膜42を形成できればどのような方法も選択可能である。たとえば、スパッタ法、PLD法(パルスレーザー堆積法、Pulsed Laser Deposition)、ALD法(原子層堆積法、Atomic layer deposition)、ゾルゲル法などの方法で形成しても良い。
次に図12に示すようにパッシベーション膜42の露出部に電極44を形成し、熱処理を施してオーミック接触を実現する(図12)。
また、電極44はAu系材料を採用することができ、P型層の近傍に電極を設ける場合は半導体層近傍(0.5μm以内)にBeまたはZn含有Au金属層を設けることが好ましい。N型層の近傍に電極を設ける場合は半導体層近傍(0.5μm以内)にGeまたはSi含有Au金属層を設けることが好ましい。
また、ここでは、第二クラッド層15に接し、第一クラッド層13の高さまで電極44を設けたリード層を有するデザインを例示したが、リード構造を有するデザインに限定されない。リード構造を設けず、第二クラッド層15に接する電極44の厚さを第一クラッド層13の電極より厚く設計して段差を縮小する構造としても同様の効果が得られる。
[第二の実施形態]
次に、本発明の第二の実施形態について説明する。この実施形態は、粗面化エッチングを、分離溝の形成より後に行う形態である。
まず、図13に示すように、第一の実施形態と同様に、出発基板11上に、順次エピタキシャル成長を行い、各層を形成し、エッチストップ層12や、化合物半導体機能層18を有するエピタキシャル層を有するエピタキシャルウェーハ20を作製する。より具体的には、以下のようにして各層のエピタキシャル成長を行うことができる。
まず、図13に示すように第一導電型の例えばGaAs出発基板11上に、エッチストップ層12をエピタキシャル成長させる。エッチストップ層12は、例えば、第一導電型のGaAsバッファを積層した後、第一導電型のGaIn1-xP(0.4≦x≦0.6)第一エッチストップ層を例えば0.3μm、第一導電型のGaAs第二エッチストップ層を例えば0.3μm成長させることにより形成することができる。さらに、エッチストップ層12上に、例えば、第一導電型の(AlGa1-yIn1-xP(0.4≦x≦0.6,0<y≦1)第一クラッド層13を例えば1.0μm、ノンドープの(AlGa1-yIn1-xP(0.4≦x≦0.6,0≦y≦0.6)活性層14、第二導電型の(AlGa1-yIn1-xP(0.4≦x≦0.6,0<y≦1)第二クラッド層15を例えば1.0μm、第二導電型のGaInP中間層(不図示)を例えば0.1μm、第二導電型のGaP窓層16を例えば4μm、順次成長した半導体機能層(エピタキシャル機能層)18としての発光素子構造を有するエピタキシャルウェーハ20を準備する。ここでAlGaInP第一クラッド層13からAlGaInP第二クラッド層15までをダブルヘテロ(DH)構造部と称する(図13)。なお、化合物半導体機能層(エピタキシャル機能層)18の材料はこれらに限定されず、上記のように発光素子構造を有するものとすればよい。
次に図14に示すように、化合物半導体機能層に素子を形成するための分離溝をドライエッチング法にて形成する。より具体的には、フォトリソグラフィー法にて、レジストマスクまたはハードマスクを形成し、例えば塩素系プラズマを用いたドライエッチング法にて、窓層16から第一クラッド層13までをエッチングし、素子分離溝21を形成する素子分離工程を実施する(図14)。
本発明では、より小さな素子サイズの輝度低下を抑制することができるので、この分離溝21の形成の際に、素子の一辺を100μm以下とすること(すなわち、製造する発光素子の大きさも同等となる)ができる。特に、この素子の一辺は50μm以下とすることもできる。
次に図15に示すように、素子分離溝21を形成したエピタキシャル層の表面(素子分離ダイスの表面)に対して粗面化エッチング(フロスト)処理を行うことで、エピタキシャルウェーハ20のエピタキシャル層の表面(ダイスの窓層16表面)に算術平均粗さRaで0.1μm以上の微小凹凸を形成する(図15)。図15中には、窓層16のウェーハ表面部に位置する粗面16a、窓層16の側面に位置する粗面16bを示している。この粗面化エッチング処理は、酢酸溶液、フッ酸溶液、ヨウ素溶液のうち、少なくとも2種類を混合した混合溶液を用いて行うことが好ましい。
次に、図16、図17に示すように、エピタキシャル層と異なる材料である可視光透過性基板31を、エピタキシャルウェーハ20の出発基板11とは反対の表面と、可視光透過性熱硬化性接合材24を介して接合する。より具体的には、例えば以下の通りである。まず、図16に示すように粗面化処理を施したダイスを有するエピタキシャルウェーハ20上に可視光透過性を有する熱硬化型接合部材24として例えばベンゾシクロブテン(BCB)をスピンコートし(図16)、例えば可視光透過性を有する異種基板であるサファイアウェーハ31と対向させて重ね合わせ、熱圧着することでエピタキシャルウェーハ20とサファイアウェーハ31とをBCBを介して接合した接合基板30を作製する。スピンコートにてBCBを塗布する際、膜厚は0.6μmとすることができる(図17)。
また、可視光透過性基板31である異種基板は、サファイアに限定されるものではなく、平坦性が担保されて、かつエキシマレーザー光の吸収率の低い材料であればどのような材料も選択可能である。サファイアの他、石英、ガラス、SiC、LiTaO、LiNbOを選択することができる。
また、可視光透過性熱硬化型接合材としてはBCBに限定されるものではなく、熱硬化性を有するものであれば、どのような材料でも選択可能である。BCBの他、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、スピンオングラス(SOG、spin-on-glass)、ポリイミド(PI、Polyimide)、フッ素樹脂のいずれか一種類以上の材料とすることができる。フッ素樹脂としては、サイトップ(登録商標)等のアモルファスフッ素系樹脂を用いることができる。
次に図18、図19に示すように、出発基板11を除去する。より具体的には以下の通りである。上記の例のように、GaAs基板を出発基板11として用いた場合には、図18のように、アンモニア過水(アンモニアと過酸化水素の混合溶液)にてウェットエッチングで除去(図18)し、エッチストップ層12のうち、GaInP第一エッチストップ層を露出させる。次に図19に示すようにエッチャントを塩酸系に切り替えてエッチストップ層12のうちGaInP第一エッチストップ層を選択的に除去し、エッチストップ層12のうちGaAs第二エッチストップ層を露出させ、次にエッチャントを硫酸過水(硫酸と過酸化水素の混合溶液)系に切り替えてGaAs第二エッチストップ層を選択的に除去し、第一クラッド層13を露出させる。以上の処理を行うことにより、DH層と窓層のみを保持するエピタキシャル接合基板を作製することができる(図19)。
以上のようにして、接合型半導体ウェーハを製造することができる。図19に示した接合型半導体ウェーハは、発光層と窓層を有するマイクロLED構造体用とすることができる。また、以下のように、続けて各素子の電極等を形成することができる。
次に図20に示すようにフォトリソグラフィー法にて、レジストマスクまたはハードマスクを形成し、フッ素系プラズマを用いたドライエッチング法にて、素子分離溝21中に存在する可視光透過性熱硬化性接合材24(BCB部)の一部をエッチングし、島状パターンを形成する(図20)。
次に図21に示すようにフォトリソグラフィー法にて、レジストマスクまたはハードマスクを形成し、例えば塩素系プラズマを用いたドライエッチング法にて、第一クラッド層13から第二クラッド層15までエッチングし、第二クラッド層15の一部を露出させる(図21)。
なお、図21においては、第二クラッド層15の中間部分までエッチングされた状態を図示しているが、この深さに限定されるものではなく、活性層14を通り過ぎてエッチングされていればどのような深さであっても同様の効果が得られる。例えば、活性層14が完全になくなった状態、かつ、第二クラッド層15がほとんどエッチングされない状態、あるいは、第二クラッド層15部分が完全にエッチングされ、窓層16が露出した状態でも、同様な効果が得られる。
次に図22に示すようにスパイク状になった可視光透過性熱硬化性接合材24(BCB硬化部)をリフトオフ等の方法で物理的に除去する(図22)。例えば、5kgf/cm程度の圧力の液流でスパイク状BCB硬化部を除去できるが、この方法に限定されず、アッシング法を用いてもよいし、RIE法を用いてもよい。アッシング法やRIE法では等方的にBCB硬化膜が侵されるが、スパイク状になっているBCB硬化部は膜状のBCB硬化部より侵食速度が速いため、時間条件を整えれば、スパイク状BCB硬化部のみを除去することは可能である。
次に図23に示すように表面にSiOなどのパッシベーション(PSV)膜42を形成し、素子分離端部、露出した活性層の側面を被覆し、第一クラッドおよび第二クラッドの一部が露出するように加工したPSVパターン膜を作製する(図23)。
なお、パッシベーション膜42はSiO膜に限定されるものではなく、絶縁性を有する材料であれば、どのような材料も選択可能である。
例えばパッシベーション膜42はTEOSとOを用いたP-CVD法にて成膜することができる。しかし、この方法に限定されるものではなく、パッシベーション膜42を形成できればどのような方法も選択可能である。たとえば、スパッタ法、PLD法、ALD法、ゾルゲル法などの方法で形成しても同様の効果が得られる。
次に図24に示すようにパッシベーション膜42の露出部に電極44を形成し、熱処理を施してオーミック接触を実現する(図24)。
また、電極44はAu系材料を採用することができ、P型層の近傍に電極44を設ける場合は半導体層近傍(0.5μm以内)にBeまたはZn含有Au金属層を設けることが好ましい。N型層の近傍に電極44を設ける場合は半導体層近傍(0.5μm以内)にGeまたはSi含有Au金属層を設けることが好ましい。
また、第二クラッド層15に接し、第一クラッド層13の高さまで電極44を設けたリード層を有するデザインを例示したが、リード構造を有するデザインに限定されない。リード構造を設けず、第二クラッド層15に接する電極44の厚さを第一クラッド層13の電極44より厚く設計して段差を縮小する構造としても同様の効果が得られる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明について詳細に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
(実施例1)
第一の実施形態に沿って接合型半導体ウェーハを製造した。
まず、図1に示したように、第一導電型のGaAs出発基板11上に、第一導電型のGaAsバッファ層積層後、第一導電型のGaIn1-xP(0.4≦x≦0.6)第一エッチストップ層を0.3μm、第一導電型のGaAs第二エッチストップ層を0.3μmエピタキシャル成長し、エッチストップ層12とした。さらに、第一導電型の(AlGa1-yIn1-xP(0.4≦x≦0.6,0<y≦1)第一クラッド層13を1.0μm、ノンドープの(AlGa1-yIn1-xP(0.4≦x≦0.6,0≦y≦0.6)活性層14、第二導電型の(AlGa1-yIn1-xP(0.4≦x≦0.6,0<y≦1)第二クラッド層15を1.0μm、第二導電型のGaInP中間層(不図示)を0.1μm、第二導電型のGaP窓層16を4μm、順次成長し、化合物半導体機能層(エピタキシャル機能層)18としての発光素子構造を有するエピタキシャルウェーハ20を準備した(図1)。
次に、図2に示したように、エピタキシャルウェーハ20上に粗面化エッチング(フロスト処理)を施し、エピタキシャル層の表面に算術平均粗さでRa=1.12μmの微小凹凸を形成した(図2)。この粗面化エッチング(フロスト処理)は、酢酸・フッ酸・硝酸・ヨウ素からなる混合酸を使用した。
次に、図3に示したように、フォトリソグラフィー法にて、レジストマスクを形成し、塩素系プラズマを用いたドライエッチング法にて、第一クラッド層13からGaP窓層16までをエッチングし、素子分離溝21を形成する素子分離工程を実施した(図3)。
次に、図4、5に示したように、エピタキシャルウェーハ20上に可視光透過性熱硬化型接合部材24としてベンゾシクロブテン(BCB)をスピンコートし(図4)、可視光透過性基板31であるサファイアウェーハ(被接合ウェーハ)と対向させて重ね合わせ、熱圧着することでエピタキシャルウェーハ20とサファイアウェーハ31とをBCB24を介して接合したエピタキシャル接合基板を作製した(図5)。スピンコートにてBCB24を塗布する際、膜厚は0.6μmとした。
次に、図6に示したように、GaAs出発基板11をアンモニア過水(アンモニアと過酸化水素の混合溶液)にてウェットエッチングで除去(図6)し、エッチストップ層12のうちGaInP第一エッチストップ層を露出させた。次に、図7に示したように、エッチャントを塩酸系に切り替えてエッチストップ層12のうちGaInP第一エッチストップ層を選択的に除去し、GaAs第二エッチストップ層を露出させ、エッチャントを硫酸過水(硫酸と過酸化水素の混合溶液)系に切り替えてGaAs第二エッチストップ層を選択的に除去し、エッチストップ層12を除去するとともに、第一クラッド層13を露出させた(図7)。
次に、図8に示したように、フォトリソグラフィー法にて、レジストマスクを形成し、フッ素系プラズマを用いたドライエッチング法にて、素子分離溝21中に存在するBCB部24の一部をエッチングし、島状パターンを形成した(図8)。
次に、図9に示したように、フォトリソグラフィー法にて、レジストマスクを形成し、塩素系プラズマを用いたドライエッチング法にて、第一クラッド層13から第二クラッド層15までエッチングし、第二クラッド層15の一部を露出させた(図9)。
次に、図10に示したように、5kgf/cmの圧力の液流でスパイク状BCB硬化部を除去した(図10)。次に、図11に示したように、表面にSiOからなるパッシベーション(PSV)膜42を形成し、素子分離端部、露出した活性層14の側面を被覆し、第一クラッド層13および第二クラッド層15の一部が露出するように加工したPSVパターン膜を作製した(図11)。パッシベーション膜42はTEOSとOを用いたP-CVD法にて成膜した。
次に、図12に示したように、パッシベーション膜42の露出部にAu系の電極44を形成し、熱処理を施してオーミック接触させた(図12)。
(実施例2)
第二の実施形態に沿って接合型半導体ウェーハを製造した。
まず、図13に示したように、第一導電型のGaAs出発基板11上に、第一導電型のGaAsバッファ層積層後、第一導電型のGaIn1-xP(0.4≦x≦0.6)第一エッチストップ層を0.3μm、第一導電型のGaAs第二エッチストップ層を0.3μmエピタキシャル成長し、エッチストップ層12とした。さらに、第一導電型の(AlGa1-yIn1-xP(0.4≦x≦0.6,0<y≦1)第一クラッド層13を1.0μm、ノンドープの(AlGa1-yIn1-xP(0.4≦x≦0.6,0≦y≦0.6)活性層14、第二導電型の(AlGa1-yIn1-xP(0.4≦x≦0.6,0<y≦1)第二クラッド層15を1.0μm、第二導電型のGaInP中間層(不図示)を0.1μm、第二導電型のGaP窓層16を4μm、順次成長し、化合物半導体機能層(エピタキシャル機能層)18としての発光素子構造を有するEPWを準備した(図13)。
次に、図14に示したように、フォトリソグラフィー法にて、レジストマスクを形成し、塩素系プラズマを用いたドライエッチング法にて、第一クラッド層13からGaP窓層16までをエッチングし、素子分離溝21を形成する素子分離工程を実施した(図14)。
次に、図15に示したように、エピタキシャルウェーハ20のエピタキシャル層の表面に対し、粗面化エッチングを行った。具体的には、素子分離溝21を形成した素子分離ダイスに対して粗面化エッチング(フロスト処理)を施し、ダイスのGaP層16表面にRa=1.08、側面にRa=0.87μmの微小凹凸を形成した(図15)。このときの粗面化エッチング(フロスト処理)は、酢酸・フッ酸・硝酸・ヨウ素からなる混合酸を使用した。
次に、図16に示したように、粗面化エッチング(フロスト処理)を施したダイスを有するエピタキシャルウェーハ20上に可視光透過性熱硬化型接合部材24としてベンゾシクロブテン(BCB)をスピンコートした(図16)。次に、図17に示したように、可視光透過性基板31であるサファイアウェーハ(被接合ウェーハ)と対向させて重ね合わせ、熱圧着することでエピタキシャルウェーハ20とサファイアウェーハ31とをBCB24を介して接合したエピタキシャル接合基板を作製した(図17)。スピンコートにてBCB24を塗布する際、膜厚は0.6μmとした。
次に、図18、図19に示したように、GaAs出発基板11をアンモニア過水(アンモニアと過酸化水素の混合溶液)にてウェットエッチングで除去(図18)し、エッチストップ層12のうち第一エッチストップ層を露出させ、エッチャントを切り替えてエッチストップ層12のうち第二エッチストップ層を除去してエッチストップ層12を除去するとともに、第一クラッド層13を露出させた(図19)。
次に、図20に示したように、フォトリソグラフィー法にて、レジストマスクを形成し、フッ素系プラズマを用いたドライエッチング法にて、素子分離溝21中に存在するBCB部24の一部をエッチングし、島状パターンを形成した(図20)。
次に、図21に示したように、フォトリソグラフィー法にて、レジストマスクを形成し、塩素系プラズマを用いたドライエッチング法にて、第一クラッド層13から第二クラッド層15までエッチングし、第二クラッド層15の一部を露出させた(図21)。
次に、図22に示したように、5kgf/cm程度の圧力の液流でスパイク状BCB硬化部を除去した(図22)。次に、図23に示したように、表面にSiOからなるパッシベーション(PSV)膜42を形成し、素子分離端部、露出した活性層14の側面を被覆し、第一クラッド層13および第二クラッド層15の一部が露出するように加工したPSVパターン膜を作製した(図23)。
次に、図24に示したように、パッシベーション膜42の露出部にAu系の電極44を形成し、熱処理を施してオーミック接触させた(図24)。
(比較例)
比較例として、エピタキシャル層の表面に対し、粗面化エッチングを行わない例を示す。
まず、図25に示したように、第一導電型のGaAs出発基板111上に、第一導電型のGaAsバッファ層積層後、第一導電型のGaIn1-xP(0.4≦x≦0.6)第一エッチストップ層を0.3μm、第一導電型のGaAs第二エッチストップ層を0.3μmエピタキシャル成長し、エッチストップ層112とした。さらに、第一導電型の(AlGa1-yIn1-xP(0.4≦x≦0.6,0<y≦1)第一クラッド層113を1.0μm、ノンドープの(AlGa1-yIn1-xP(0.4≦x≦0.6,0≦y≦0.6)活性層114、第二導電型の(AlGa1-yIn1-xP(0.4≦x≦0.6,0<y≦1)第二クラッド層115を1.0μm、第二導電型のGaInP中間層(不図示)を0.1μm、第二導電型のGaP窓層116を4μm、順次成長し、化合物半導体機能層(エピタキシャル機能層)118としての発光素子構造を有するエピタキシャルウェーハ120を準備した(図25)。
次に、図26、27に示したように、エピタキシャルウェーハ120上に可視光透過性熱硬化型接合部材124としてベンゾシクロブテン(BCB)をスピンコートし(図26)、被接合ウェーハであるサファイアウェーハ(可視光透過性基板131)と対向させて重ね合わせ、熱圧着することでエピタキシャルウェーハ120とサファイアウェーハ131とをBCB124を介して接合したエピタキシャル接合基板を作製した(図27)。スピンコートにてBCB124を塗布する際、膜厚は0.6μmとした。
次に、図28に示したように、GaAs出発基板111をウェットエッチングで除去(図28)した。次に、図29に示したように、第一エッチストップ層を露出させ、エッチャントを切り替えて第二エッチストップ層を除去して第一クラッド層を露出させることによりエッチストップ層112を除去し(図29)、DH層と窓層のみを保持するエピタキシャル接合基板を作製した。
次に、図30に示したように、フォトリソグラフィー法にて、マスクを形成し、第一クラッド層113からGaP窓層116までをエッチングし、素子分離溝を形成する素子分離工程と、第二クラッド層115の一部が露出するエッチング工程を実施した(図30)。
次に、図31に示したように、表面にSiOからなるパッシベーション(PSV)膜142を形成し、素子分離端部、露出した活性層114の側面を被覆し、第一クラッド層113および第二クラッド層115の一部が露出するように加工したPSVパターン膜を作製した(図31)。
次に、図32に示したように、パッシベーション膜142の露出部にAu系の電極144を形成し、熱処理を施してオーミック接触させた(図32)。
なお、ダイス表面の粗さはRa=0.017であった。パッシベーション膜114、電極144に関しては、実施例と同様である。
(実施例と比較例との比較)
図33に、電流密度が8[A/cm]の場合における、マイクロLEDサイズ(素子の一辺の大きさで表示)と外部量子効率(発光効率)の関係を示す。比較例においては、マイクロLEDサイズが小さくなるにつれて急速に発光効率が低下しているが、実施例1、2においては、低下の程度がおだやかになっていることが分かる。
特に、素子の一辺が100μm以下、さらには50μm以下の場合に、本発明による輝度の低下防止効果が顕著であることがわかる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
11…出発基板、 12…エッチストップ層、
13…第一クラッド層、 14…活性層、 15…第二クラッド層、 16…窓層、
16a…粗面、 16b…粗面、
18…化合物半導体機能層、 20…エピタキシャルウェーハ、
21…素子分離溝、
24…可視光透過性熱硬化型接合材、
30…接合基板、 31…可視光透過性基板、
42…パッシベーション膜、 44…電極。

Claims (9)

  1. 出発基板上にエッチストップ層をエピタキシャル成長する工程と、
    前記エッチストップ層上に化合物半導体機能層を有するエピタキシャル層をエピタキシャル成長することによりエピタキシャルウェーハを作製する工程と、
    前記化合物半導体機能層に素子を形成するための分離溝をドライエッチング法にて形成する工程と、
    前記エピタキシャル層の前記出発基板とは反対側の表面に対し、粗面化エッチングを行うことで、前記エピタキシャル層の表面の表面粗さを算術平均粗さRaで0.1μm以上とする工程と、
    前記エピタキシャル層と異なる材料である可視光透過性基板を、前記エピタキシャルウェーハの前記出発基板とは反対の表面と、可視光透過性熱硬化性接合材を介して接合する工程と、
    前記出発基板を除去する工程と
    を有することを特徴とする接合型半導体ウェーハの製造方法。
  2. 前記粗面化エッチングを、前記分離溝の形成より前に行うことを特徴とする請求項1に記載の接合型半導体ウェーハの製造方法。
  3. 前記粗面化エッチングを、前記分離溝の形成より後に行うことを特徴とする請求項1に記載の接合型半導体ウェーハの製造方法。
  4. 前記化合物半導体機能層に前記分離溝を形成することにより、前記素子の一辺を100μm以下とすることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の接合型半導体ウェーハの製造方法。
  5. 前記素子を、発光層と窓層を有するマイクロLED構造体とすることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の接合型半導体ウェーハの製造方法。
  6. 前記粗面化エッチングを、酢酸溶液、フッ酸溶液、ヨウ素溶液のうち、少なくとも2種類を混合した溶液を用いて行うことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の接合型半導体ウェーハの製造方法。
  7. 前記可視光透過性基板を、サファイア、石英、ガラス、SiC、LiTaO、LiNbOのいずれかとすることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の接合型半導体ウェーハの製造方法。
  8. 前記可視光透過性熱硬化性接合材を、ベンゾシクロブテン、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、スピンオングラス、ポリイミド、フッ素樹脂のいずれか一種類以上の材料とすることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の接合型半導体ウェーハの製造方法。
  9. 前記可視光透過性熱硬化性接合材の厚さを、0.01μm以上0.6μm以下とすることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の接合型半導体ウェーハの製造方法。
JP2021197075A 2021-12-03 2021-12-03 接合型半導体ウェーハの製造方法 Active JP7136311B1 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021197075A JP7136311B1 (ja) 2021-12-03 2021-12-03 接合型半導体ウェーハの製造方法
PCT/JP2022/044259 WO2023100952A1 (ja) 2021-12-03 2022-11-30 接合型半導体ウェーハの製造方法
TW111146133A TW202331795A (zh) 2021-12-03 2022-12-01 接合型半導體晶圓的製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021197075A JP7136311B1 (ja) 2021-12-03 2021-12-03 接合型半導体ウェーハの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP7136311B1 true JP7136311B1 (ja) 2022-09-13
JP2023083004A JP2023083004A (ja) 2023-06-15

Family

ID=83271744

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021197075A Active JP7136311B1 (ja) 2021-12-03 2021-12-03 接合型半導体ウェーハの製造方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP7136311B1 (ja)
TW (1) TW202331795A (ja)
WO (1) WO2023100952A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024080013A1 (ja) * 2022-10-12 2024-04-18 信越半導体株式会社 接合ウェーハの接合不良部除去方法及び接合ウェーハの製造方法

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003162231A (ja) 2001-11-26 2003-06-06 Sony Corp 素子の製造方法、素子の配列方法及び画像表示装置の製造方法
JP2005317663A (ja) 2004-04-27 2005-11-10 Shin Etsu Handotai Co Ltd 発光素子の製造方法及び発光素子
CN1773736A (zh) 2004-11-11 2006-05-17 国联光电科技股份有限公司 覆晶式的发光二极管及其制作方法
JP2013211443A (ja) 2012-03-30 2013-10-10 Toyohashi Univ Of Technology 発光装置の製造方法
WO2014020906A1 (ja) 2012-07-30 2014-02-06 住友化学株式会社 複合基板の製造方法および半導体結晶層形成基板の製造方法
JP2021027301A (ja) 2019-08-08 2021-02-22 信越半導体株式会社 半導体基板の仮接合方法
US20210066551A1 (en) 2019-08-29 2021-03-04 Quanzhou Sanan Semiconductor Technology Co., Ltd. Flip-chip light emitting device and production method thereof
US20210313486A1 (en) 2019-11-26 2021-10-07 Tianjin Sanan Optoelectronics Co., Ltd. Infrared light-emitting diode

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003162231A (ja) 2001-11-26 2003-06-06 Sony Corp 素子の製造方法、素子の配列方法及び画像表示装置の製造方法
JP2005317663A (ja) 2004-04-27 2005-11-10 Shin Etsu Handotai Co Ltd 発光素子の製造方法及び発光素子
CN1773736A (zh) 2004-11-11 2006-05-17 国联光电科技股份有限公司 覆晶式的发光二极管及其制作方法
JP2013211443A (ja) 2012-03-30 2013-10-10 Toyohashi Univ Of Technology 発光装置の製造方法
WO2014020906A1 (ja) 2012-07-30 2014-02-06 住友化学株式会社 複合基板の製造方法および半導体結晶層形成基板の製造方法
JP2021027301A (ja) 2019-08-08 2021-02-22 信越半導体株式会社 半導体基板の仮接合方法
US20210066551A1 (en) 2019-08-29 2021-03-04 Quanzhou Sanan Semiconductor Technology Co., Ltd. Flip-chip light emitting device and production method thereof
US20210313486A1 (en) 2019-11-26 2021-10-07 Tianjin Sanan Optoelectronics Co., Ltd. Infrared light-emitting diode

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024080013A1 (ja) * 2022-10-12 2024-04-18 信越半導体株式会社 接合ウェーハの接合不良部除去方法及び接合ウェーハの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
TW202331795A (zh) 2023-08-01
WO2023100952A1 (ja) 2023-06-08
JP2023083004A (ja) 2023-06-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2023074423A1 (ja) 接合型半導体ウェーハの製造方法
US20090072243A1 (en) Compound semiconductor device and method for fabricating compound semiconductor
US20200168765A1 (en) High brightness light emitting device with small size
WO2023100952A1 (ja) 接合型半導体ウェーハの製造方法
JPH06236919A (ja) Cmos装置用平坦化分離方法
US8809085B2 (en) Method for manufacturing nitride semiconductor device
TWI446578B (zh) 發光元件及其製法
WO2015035736A1 (zh) 一种半导体发光器件的制备方法
CN110581206A (zh) 一种GaN基Micro-LED及其制备方法
CN110600990B (zh) 一种基于柔性衬底的GaN基激光器与HEMT的器件转移制备方法
CN110600470B (zh) 一种GaN基激光器和AlGaN/GaN HEMT集成器件制备方法
US8659040B2 (en) Semiconductor light-emitting device and process for production thereof
JP7367743B2 (ja) 接合型半導体ウェーハの製造方法
JP7272412B1 (ja) 接合型半導体ウェーハの製造方法
WO2012071763A1 (zh) 用于集成电路的衬底及其形成方法
CN118160065A (zh) 接合型半导体晶圆的制造方法
WO2024116553A1 (ja) マイクロled素子
CN111192820A (zh) 自对准竖直固态装置制造和集成方法
WO2024111396A1 (ja) マイクロled構造体及びその製造方法
CN111223928A (zh) 栅指渐宽式GaN FinFET结构及其制备方法
WO2023136003A1 (ja) マイクロled構造体を有するウェーハ、マイクロled構造体を有するウェーハの製造方法およびマイクロled構造体を有する接合型半導体ウェーハの製造方法
JP2024077799A (ja) マイクロled素子
JP2024076252A (ja) マイクロled構造体及びその製造方法
TW202414515A (zh) 微型led用接合型晶圓的製造方法
JP2007027164A (ja) 半導体発光装置の製造方法及び半導体発光装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220512

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20220512

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220531

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220722

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220802

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220815

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7136311

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150