JP7136137B2 - 磁気センサ、磁気検出装置及び磁気検出システム - Google Patents

磁気センサ、磁気検出装置及び磁気検出システム Download PDF

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Description

本発明は、磁気センサ、磁気検出装置及び磁気検出システムに関する。
定量的なイムノアッセイ(免疫測定法)として、放射免疫測定法(RIA(radio immunoassay)、IRMA(immunoradiometric assay))が知られている。この方法においては、放射性核種によって、競合抗原又は抗体を標識し、比放射能の測定結果から抗原を定量的に測定することができる。イムノアッセイは、抗原等の標的物体を標識して間接的に測定を行う方法である。この方法は感度が高いことから、臨床診断において大きな貢献を果たしているが、放射性核種の安全性を確保する必要があり、専用の施設や装置が必要となるという欠点がある。そこで、より扱いやすい方法として、例えば、磁性ビーズ等を標識として用いるバイオセンサを用いる方法が提案されている(特許文献1~4参照)。
従来のバイオセンサは、基板と、基板上に設けられているGMR素子等の磁気抵抗効果素子と、磁気抵抗効果素子を被覆する保護膜とを備える。試料中の生体分子に親和性を有する磁性ビーズが、生体分子を介して保護層上に捕捉された後に磁界が印加されると、磁性ビーズから浮遊磁場が発生する。この浮遊磁場が磁気抵抗効果素子に入力されることで磁気抵抗効果素子の抵抗値が変化し、その抵抗値変化に基づいて、生体分子を間接的に検出することができる。
特許第5161459号公報 特許第6043395号公報 特許第6101215号公報 国際公開第2017/82227号パンフレット
試料中の生体分子の検出に上記バイオセンサを用いる場合、検出対象の生体分子を含む試料にバイオセンサを接触させることで、当該生体分子を保護層の表面に捕捉させる。そして、保護層の表面に捕捉された生体分子と磁性ビーズとを結合させた後、保護層に捕捉されていない余分な生体分子及び磁性ビーズを傾斜磁場又は洗浄等により選択的に除去し、磁気抵抗効果素子の抵抗値変化を計測する。
しかしながら、従来のバイオセンサにおいて、傾斜磁場の印加又は洗浄等によって保護層に捕捉された生体分子及び磁性ビーズの一部も除去されることがある。これにより、磁気抵抗効果素子の抵抗値が生体分子を検出するために十分な変化を起こしにくくなる場合があり、検出結果にばらつきが生じてしまうという問題がある。特に、生体分子濃度の低い試料を用いて当該生体分子を検出しようとする場合には、当該検出結果のばらつきが大きくなってしまうという問題がある。
上記課題に鑑みて、本発明は、磁性ビーズを用いて検出対象物質を高精度に検出可能な、磁気抵抗効果素子を備える磁気センサ、磁気検出装置及び磁気検出システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、試料中の検出対象物質を検出するために用いられる磁気センサであって、第1面及び前記第1面に対向する第2面を有する基板と、前記基板の前記第1面上に設けられ、入力磁界に応じて抵抗値が変化する磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果素子及び前記第1面を被覆する保護層とを備え、前記磁気抵抗効果素子は、上面及び2つの側面を有し、前記基板の前記第1面上の第1方向に延在するライン状に構成されており、前記磁気抵抗効果素子の前記上面は、前記第1面と実質的に平行であり、前記2つの側面は、第2方向において相対する面であり、前記第2方向は、前記第1面上の前記第1方向に直交する方向であり、前記保護層は、少なくとも、前記磁気抵抗効果素子の前記上面に接触して位置する第1保護層と、前記2つの側面に接触して位置する第2保護層と、突出部とを含み、前記第2保護層は、前記磁気抵抗効果素子の側面に接触する接触面と、前記接触面と対向する側の表面とを有し、前記突出部は、前記第1保護層と前記第2保護層とを連続する部分であって、前記第2保護層の前記表面よりも前記第2方向に突出する部分を有しており、前記磁気抵抗効果素子の前記第2方向における長さと前記2つの側面のそれぞれに位置する前記第2保護層の厚さとの合計を第1幅とし、前記第1保護層を前記第1面側から見た平面視における前記第1保護層の前記第2方向における長さと前記突出部の前記第2方向における長さとの合計を第2幅としたとき、前記第2幅は、前記第1幅よりも大きく、前記第2保護層の厚さは、前記第2保護層の前記接触面と前記表面との間の前記第2方向における長さであることを特徴とする磁気センサを提供する。
上記磁気センサにおいて、突出部前記第2方向における長さとして規定される突出厚さが、前記第2保護層の厚さよりも大きくてもよい。
上記磁気センサにおいて、前記突出部の突出厚さと、前記第2保護層の厚さとの比が、1:0.05~1:0.95であってもよく、前記第1保護層の厚さと、前記第2保護層の厚さとの比が、1:0.05~1:1であり、前記第1保護層の厚さは、前記第1面に直交する第3方向における長さであってもよい。
上記磁気センサにおいて、前記基板の前記第1面に対する前記磁気抵抗効果素子の前記側面の角度が90~135°であってもよく、前記保護層は、複数の層を有する積層体であってもよく、前記磁気抵抗効果素子は、GMR素子であってもよく、前記検出対象物質が、生体分子であってもよい。
本発明は、上記磁気センサと、前記磁気センサを支持する支持部とを備えることを特徴とする磁気検出装置を提供する。
上記磁気検出装置において、前記保護層の表面に、前記検出対象物質に特異的に結合可能なプローブが存在していてもよい。
本発明は、上記磁気検出装置と、磁界発生部と、前記試料を保持可能な保持部とを備え、前記磁気検出装置は、前記保持部に保持される前記試料に前記磁気センサを接触させ得るように設けられており、前記磁界発生部は、前記保持部に保持される前記試料に接触する前記磁気センサに磁界が印加されるように設けられていることを特徴とする磁気検出システムを提供する。
本発明によれば、磁性ビーズを用いて検出対象物質を高精度に検出可能な、磁気抵抗効果素子を備える磁気センサ、磁気検出装置及び磁気検出システムを提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るバイオセンサの第1態様の概略構成を示す切断端面図である。 図2は、本発明の一実施形態に係るバイオセンサの第1態様の概略構成を示す部分拡大切断端面図である。 図3は、本発明の一実施形態に係るバイオセンサの第2態様の概略構成を示す切断端面図である。 図4は、本発明の一実施形態に係るバイオセンサの第2態様の概略構成を示す部分拡大切断端面図である。 図5は、本発明の一実施形態に係るバイオセンサの第3態様の概略構成を示す切断端面図である。 図6は、本発明の一実施形態に係るバイオセンサの第3態様の概略構成を示す部分拡大切断端面図である。 図7は、本発明の一実施形態における磁気抵抗効果素子の概略構成を示す切断端面図である。 図8は、本発明の一実施形態に係るバイオセンサの概略構成を示す斜視図である。 図9は、本発明の一実施形態に係るバイオセンサを用いた生体分子の検出方法の概略を説明するための切断端面図である。 図10Aは、本発明の一実施形態に係るバイオセンサの第2態様の製造工程のうちの一工程を示す切断端面図である。 図10Bは、図10Aに示す工程に続く工程を示す切断端面図である。 図10Cは、図10Bに示す工程に続く工程を示す切断端面図である。 図10Dは、図10Cに示す工程に続く工程を示す切断端面図である。 図10Eは、図10Dに示す工程に続く工程を示す切断端面図である。 図11は、本発明の一実施形態における磁気検出システムの概略構成を示す切断端面図である。 図12Aは、本発明の一実施形態に係るバイオセンサの第1態様の製造工程のうちの一工程を示す切断端面図である。 図12Bは、図12Aに示す工程に続く工程を示す切断端面図である。 図12Cは、図12Bに示す工程に続く工程を示す切断端面図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態においては、検出対象物質としての生体分子を検出するために用いられるバイオセンサを磁気センサの一例として挙げて説明するが、この態様に限定されるものではない。磁気センサにより検出され得る検出対象物質としては、生体分子の他に、例えば、汚染水等に含まれる揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds,VOCs)等の種々の有機化合物等が含まれ得る。
図1は、本実施形態に係るバイオセンサの第1態様の概略構成を示す切断端面図であり、図2は、本実施形態に係るバイオセンサの第1態様の概略構成を示す部分拡大切断端面図であり、図3は、本実施形態に係るバイオセンサの第2態様の概略構成を示す切断端面図であり、図4は、本実施形態に係るバイオセンサの第2態様の概略構成を示す部分拡大切断端面図であり、図5は、本実施形態に係るバイオセンサの第3態様の概略構成を示す切断端面図であり、図6は、本実施形態に係るバイオセンサの第3態様の概略構成を示す部分拡大切断端面図であり、図7は、本実施形態における磁気抵抗効果素子の概略構成を示す切断端面図であり、図8は、本実施形態に係るバイオセンサの概略構成を示す斜視図である。
本実施形態に係るバイオセンサにおいて、必要に応じ、いくつかの図面中、「X方向、Y方向及びZ方向」を規定している。ここで、X方向及びY方向は、本実施形態における基板の面内(基板の第1面及び第2面と実質的に平行な平面内)における互いに直交する方向であり、Z方向は、基板の厚さ方向(基板の第1面に直交する方向)である。
図1~図6に示すように、本実施形態に係るバイオセンサ1は、第1面21及びそれに対向する第2面22を有する基板2と、基板2の第1面21上に設けられている検出部3とを備える。検出部3は、基板2の第1面21上に設けられている磁気抵抗効果素子4と、少なくとも磁気抵抗効果素子4を被覆する保護層5とを備える。保護層5は、磁気抵抗効果素子4の上面4Aに位置する第1保護層51と、磁気抵抗効果素子4の側面4Bに位置する第2保護層52とを含む。本実施形態に係るバイオセンサ1においては、磁気抵抗効果素子4を被覆する保護層5に捕捉された、試料中の生体分子を集積した磁性ビーズ10に磁界Hを印加することで、当該磁性ビーズ10からの浮遊磁場Hが磁気抵抗効果素子4にて検出され、生体分子の検出が可能となる(図9参照)。
基板2は、磁気抵抗効果素子4を搭載可能な矩形状のものであればよく、例えば、シリコンウェハ等の半導体基板;AlTiC基板、アルミナ基板等のセラミック基板;樹脂基板;ガラス基板等が挙げられる。基板2の種類に応じ、基板2の第1面21上、特に基板2の第1面21と磁気抵抗効果素子4との間にAl等を含む下地層(図示省略)が設けられていてもよい。基板2の厚さは、基板2の強度、バイオセンサ1の薄型化や軽量化等の観点から適宜設定され得るものであるが、例えば、5~100nm程度であればよい。
本実施形態において、磁気抵抗効果素子4としては、スピンバルブ型のGMR素子等を用いることができる。図7に示すように、磁気抵抗効果素子4は、基板2側から順に積層された反強磁性層61、磁化固定層62、非磁性層63及び自由層64を含むMR積層体60を有する。反強磁性層61は、反強磁性材料により構成され、磁化固定層62との間で交換結合を生じさせることで、磁化固定層62の磁化の方向を固定する役割を果たす。なお、磁気抵抗効果素子4は、基板2側から順に自由層64、非磁性層63、磁化固定層62及び反強磁性層64が積層された構成を有していてもよい。また、磁化固定層62を、強磁性層/非磁性中間層/強磁性層の積層フェリ構造とし、両強磁性層を反強磁性的に結合させてなる、いわゆるセルフピン止め型の固定層(Synthetic Ferri Pinned層,SFP層)とすることで、反強磁性層61が省略されていてもよい。
磁気抵抗効果素子4としてのGMR素子においては、非磁性層63は非磁性導電層である。GMR素子において、自由層64の磁化の方向が磁化固定層62の磁化の方向に対してなす角度に応じて抵抗値が変化し、この角度が0°(互いの磁化方向が平行)のときに抵抗値が最小となり、180°(互いの磁化方向が反平行)のときに抵抗値が最大となる。
図8に示すように、磁気抵抗効果素子4は、X方向(第1方向)に沿って延在する複数のライン状部41を含む。複数のライン状部41は、Y方向(第2方向)に所定の間隔で並列し、隣接するライン状部41の端部(X方向(第1方向)における端部)間をリード電極6により連続させることで、ミアンダ状に構成されている。なお、図8において、図面が煩雑になるため、保護層5の図示が省略されている。
磁気抵抗効果素子4としてのGMR素子は、一般に、相対的に低い素子抵抗値を有するため、バイオセンサ1から所定の強度の信号を出力させるためには、GMR素子の線幅を細くし、線長を長くする必要がある。そして、GMR素子を上記ミアンダ状に構成することで、基板2の第1面21上における限られた領域内においてGMR素子の線幅を細くし、線長を長くすることができる。リード電極6は、例えば、Cu、Al、Au、Ta、Ti等のうちの1種の導電材料又は2種以上の導電材料の複合膜により構成されていればよい。
上記複数のライン状部41により構成される磁気抵抗効果素子4において、磁化固定層62の磁化方向は、各ライン状部41の短手方向(Y方向,第2方向)と実質的に平行である。本実施形態に係るバイオセンサ1において、磁気抵抗効果素子4上の保護層5に捕捉された磁性ビーズ10に対し、基板2の第1面21に直交する方向の磁界Hを印加することで磁性ビーズ10から浮遊磁場Hが発生し、磁気抵抗効果素子4に印加される(図9参照)。この浮遊磁場Hが磁気抵抗効果素子4に印加されることで、自由層64の磁化の方向が変化し、それにより磁気抵抗効果素子4の抵抗値が変化する。その抵抗値の変化が信号として出力されることで、バイオセンサ1において、試料中の生体分子の存在及び存在量が検知され得る。
ライン状部41の長手方向の長さは、バイオセンサ1全体の大きさやバイオセンサ1に要求される感度等に応じて適宜設定され得るものであるが、例えば、10~500μm程度であればよく、短手方向の長さは、例えば、0.2~10μm程度であればよい。
図1~図6に示すように、本実施形態に係るバイオセンサ1のY方向(第2方向)に沿った断面を見たときに、検出部3は、第1幅W31と第2幅W32とを有する。第1幅W31は、基板2の第1面21上における検出部3の長さ(Y方向(第2方向)に沿った長さ)であり、第2幅W32は、検出部3の上面3A(第1幅W31よりも上方(+Z側)に位置する面)の長さ(Y方向(第2方向)に沿った長さ)である。第1幅W31は、基板の第1面21上における磁気抵抗効果素子4(ライン状部41)の幅W41と、磁気抵抗効果素子4の両側面4B,4Bに位置する第2保護層52,52の厚さT522,T522との合計である。
検出部3の第2幅W32は、第1幅W31よりも大きいのが好ましい。第2幅W32が第1幅W31よりも大きいことで、磁性ビーズ10を用いて検出対象物質である生体分子を高精度に検出することができる。第1幅W31と第2幅W32との差分(W32-W31)は、2.0nm以上程度であればよく、2.0~60.0nm程度であればよい。
本実施形態に係るバイオセンサ1のY方向(第2方向)に沿った断面を見たときに、第1幅W31よりも大きい第2幅W32を有する検出部3は、検出部3の上面3A近傍がY方向(第2方向)に突出する突出部31を有していてもよい。図1及び図2に示す第1態様において、Y方向(第2方向)に沿った断面を見たときに、突出部31の高さH31は、検出部3の高さH(基板2の第1面21から検出部3の上面3AまでのZ方向(第3方向)に沿った長さ)の2/3以下程度であればよく、1~60.0nm程度であるのが好ましい。突出部31の高さH31が検出部3の高さHの2/3を超えてしまうと、磁気抵抗効果素子4の上面4A上において保護層5が厚くなり、保護層5に捕捉された磁性ビーズ10(図9参照)と磁気抵抗効果素子4との間の距離が遠くなるため、磁性ビーズ10から発生する浮遊磁場Hが磁気抵抗効果素子4に適切に印加され難くなるおそれがある。突出部31の突出長さΔW/2は、例えば、1.0~30.0nm程度であればよく、2.0~15.0nm程度であるのが好ましい。当該突出長さΔW/2が1.0nm未満であると、磁気抵抗効果素子4(ライン状部41)の側面4B,4Bに位置する第2保護層52に磁性ビーズ10(図9参照)が捕捉されにくくなり、バイオセンサ1における検出精度が低下するおそれがある。一方、突出部31の突出長さΔW/2が30.0nmを超えると、磁気抵抗効果素子4(ライン状部41)の両側面4B,4Bに位置する第2保護層52の厚さT522が薄くなりすぎてしまうおそれがある。後述するように、バイオセンサ1は、試料200(溶液)に浸漬させて使用されるが(図11参照)、突出部31の突出長さΔW/2が30.0nmを超え、第2保護層52の厚さT522が薄くなりすぎてしまうと、磁気抵抗効果素子4(ライン状部41)に試料200(溶液)が接触し、それにより磁気抵抗効果素子4(ライン状部41)に抵抗異常を生じさせ、バイオセンサ1の検出精度が低下してしまうおそれがある。突出部31を有する検出部3としては、第2保護層52の上方側(+Z側)の一部がY方向(第2方向)に突出していてもよいし(図2参照)、磁気抵抗効果素子4の上面4A側の一部がY方向(第2方向)に突出していてもよい(図4参照)。なお、検出部3は、第1幅W31よりも大きい第2幅W32を有していればよく、図5及び図6に示すように、Y方向(第2方向)に沿った断面を見たときに、検出部3が逆テーパー形状を有していてもよい。
図2に示す第1態様において、上方側(+Z側)における第2保護層52の厚さT521は、基板2の第1面21上における第2保護層52の厚さT522よりも厚ければよく、厚さT521と厚さT522との比が、1:0.05~1:0.95であるのが好ましく、1:0.1~1:0.9であるのがより好ましく、1:0.5~1:0.8であるのが特に好ましい。厚さT521と厚さT522との比が上記範囲を外れると、生体分子を介して磁性ビーズ10が保護層5に捕捉されにくくなり、生体分子の検出精度が低下するおそれがある。
図4に示す第2態様において、上方側(+Z側)における磁気抵抗効果素子4の幅W41は、基板2の第1面21側における磁気抵抗効果素子4の幅W42よりも大きければよく、幅W41と幅W42との差が、1.0nm以上程度であればよく、1.0~60.0nmであるのが好ましく、2.0~40.0nmであるのがより好ましく、4.0~30.0nmであるのが特に好ましい。幅W41と幅W42との差が1nm未満であると、磁気抵抗効果素子4を被覆する保護層5、特に磁気抵抗効果素子4の側面4Bに位置する第2保護層52が不連続となるおそれがあり、磁気抵抗効果素子4(ライン状部41)に試料200(溶液)が接触し、それにより磁気抵抗効果素子4(ライン状部41)がエッチングされて抵抗異常が生じ、バイオセンサ1の検出精度が低下してしまうおそれがある。また、幅W41と幅W42との差が60.0nmを超えると、自由層及び磁化固定層の形状異方性が発現し、磁気抵抗効果素子4の実行領域が減少し、磁性ビーズ10から発生する浮遊磁場Hを適切に検知できない領域が広がってしまうため、生体分子の検出精度が低下してしまうおそれがある。
本実施形態に係るバイオセンサ1のY方向(第2方向)に沿った断面を見たときに、第1保護層51の厚さT51は、上方側(+Z側)における第2保護層52の厚さT521よりも厚ければよく、厚さT51と厚さT521との比が、1:0.05~1:1であるのが好ましく、1:0.1~1:0.95であるのがより好ましく、1:0.2~1:0.5であるのが特に好ましい。厚さT51と厚さT521との比が上記範囲から外れると、保護層5に捕捉されなかった磁性ビーズ10を除去し難くなり、バイオセンサ1による検出精度が低下するおそれがある。
本実施形態において、基板2の第1面21に対する磁気抵抗効果素子4の側面4Bの角度θは、90~135°であるのが好ましく、95~100°であるのがより好ましい。当該角度θが上記範囲内であることで、磁気抵抗効果素子4(ライン状部41)の両側面4B,4Bの上方に第1保護層51が相対的に厚膜で形成されやすく、両側面4B,4Bの下方に第2保護層52が相対的に薄膜で形成されやすくなるため、突出部31の突出長さΔW/2をプロセス管理しやすくなる。その結果、検出部3の第2幅W32を第1幅W31よりも大きくすることができる。
本実施形態において、基板2の第1面21及び磁気抵抗効果素子4の全体を被覆する保護層5は、磁性ビーズ10に集積された生体分子が捕捉され得る層である。磁性ビーズ10に集積された生体分子は、保護層5との間の、例えば、静電相互作用、水素結合相互作用等により保護層5に捕捉されてもよいし、保護層5の表面に設けられた、生体分子に特異的に結合可能なプローブによって捕捉されてもよい。保護層5は、例えば、SiO、Al、Si、TiN、TaN、TaO、TiO、AlN等の生体分子との間で静電相互作用、水素結合相互作用等を発揮し得る材料により構成されていてもよい。なお、保護層5の表面には、生体分子を容易に捕捉可能とするために、検出対象である生体分子と特異的に結合可能な親和性物質を備えていてもよい。保護層5は、上記材料により構成される1層の単層構造であってもよいし、2層以上の多層構造を有していてもよい。保護層5が多層構造である場合において、当該多層構造の各層の構成材料は同一材料であってもよいし、異なる材料であってもよい。保護層5が多層構造である場合、例えば、図1及び図2に示すバイオセンサ1を製造する過程で保護層5をスパッタにより成膜する場合、スパッタにおける処理条件(例えば、成膜温度、放電パワー及び成膜圧力、ターゲットと成膜対象との距離等)を調整することで、磁気抵抗効果素子4の上面における成膜レートと側面における成膜レートとのコントールが可能となり、磁気抵抗効果素子4の側面における保護層5の突出量を調整することができる。その結果、検出部3の第2幅W32を第1幅W31よりも大きくすることができる。
磁気抵抗効果素子4の上方に位置する第1保護層51の厚さT51は、例えば、3~200nm程度に設定され得る。保護層5が多層構造を有している場合、各層の厚さは、例えば、0.1~100nm程度であればよい。第2保護層52のうち、上方側(+Z側)における第2保護層52の厚さT521は、例えば2~60nmの範囲内であればよく、基板2側(-Z側)における第2保護層52の厚さT522は、例えば、1~59nmの範囲内であればよい。
上述した構成を有するバイオセンサ1を、検出対象の生体分子11を含む試料と接触させることで、当該生体分子11を保護層5の表面に捕捉させることができる。そして、保護層5の表面に捕捉された生体分子11と磁性ビーズ10とを結合させた後、傾斜磁場又は洗浄等により磁気抵抗効果素子4上の保護層5の表面に捕捉されなかった余分な生体分子11及び磁性ビーズ10を選択的に除去する。本実施形態においては、検出部3の第2幅W32が第1幅W31よりも大きいことで、生体分子11及び磁性ビーズ10が保護層5上、特に検出部3の側面を構成する第2保護層52に捕捉されやすく、また捕捉された生体分子11及び磁性ビーズ10が傾斜磁場の印加又は洗浄等によって除去されにくくすることができる。これにより、磁性ビーズ10を用いて高精度に生体分子の存在及び存在量を検出することができ、検出結果のばらつきを抑制することができる。
上記のようにして磁気抵抗効果素子4上の保護層5の表面に生体分子11及び磁性ビーズ10を残存させた後、基板2の第1面21に対する直交方向に沿って磁界Hを印加することで、磁性ビーズ10が磁性を帯び、磁性ビーズ10から浮遊磁場Hが発生する(図9参照)。この浮遊磁場Hが磁気抵抗効果素子4に印加されることで、自由層64の磁化方向が変化し、その結果として磁気抵抗効果素子4の抵抗値が変化する。この抵抗値変化は、保護層5の表面に捕捉された生体分子11に結合した磁性ビーズ10の数との間で相関性(線形相関)を有するため、この抵抗値変化が信号としてバイオセンサ1から出力されることで、試料中における検出対象の生体分子の存在及び存在量を検出することができる。
本実施形態に係るバイオセンサ1を用いて検出可能な生体分子11としては、例えば、DNA、mRNA、miRNA、siRNA、人工核酸(例えば、LNA(Locked Nucleic Acid)、BNA(Bridged Nucleic Acid)等)等の核酸(天然由来であってもよいし、化学合成されたものであってもよい。);リガンド、サイトカイン、ホルモン等のペプチド;受容体、酵素、抗原、抗体等のタンパク質;細胞、ウイルス、細菌、真菌等が挙げられる。
また、検出対象の生体分子11を含む試料としては、例えば、血液、血清、血漿、尿、パフィーコート、唾液、精液、胸部滲出液、脳脊髄液、涙液、痰、粘液、リンパ液、腹水、胸水、羊水、膀胱洗浄液、気管支肺胞洗浄液、細胞抽出液、細胞培養上清等が挙げられる。
磁性ビーズ10は、磁性を帯びることが可能な粒子であればよく、例えば、金、酸化鉄等により構成される粒子等であればよい。磁性ビーズ10の平均粒子径は、例えば、5~250nm程度であればよく、20~150μm程度であるのが好ましい。なお、磁性ビーズ10の平均粒子径は、例えば、レーザ回折式粒子径分布測定装置(製品名:SALD-2300,島津製作所社製)を用いて計測され得る。
磁性ビーズ10の表面は、ストレプトアビジン等のタンパク質が固定されていてもよく、生体分子と特異的に結合可能な親和性物質をさらに備えていてもよい。生体分子11としてのリガンドを捕捉するために用いられる場合には、磁性ビーズ10は親水性表面を有するのが好ましく、生体分子11としての抗体を捕捉するために用いられる場合には、磁性ビーズ10は疎水性表面を有するのが好ましい。
上述した構成を有するバイオセンサ1によれば、検出部3の第2幅W32が第1幅W31よりも大きいことで、生体分子11及び磁性ビーズ10が保護層5上に捕捉されやすく、また捕捉された生体分子11及び磁性ビーズ10が傾斜磁場の印加又は洗浄等によって除去されにくくすることができる。そのため、本実施形態に係るバイオセンサ1によれば、磁性ビーズ10を用いて高精度に生体分子の存在及び存在量を検出することができ、検出結果のばらつきを抑制することができる。
上述した構成を有するバイオセンサ1は、例えば、以下のようにして作製することができる。図10A~図10Eは、本実施形態に係るバイオセンサ1の製造方法の各工程を切断端面にて示す工程フロー図である。
シリコンウェハ等の半導体基板;AlTiC基板、アルミナ基板等のセラミック基板;樹脂基板;ガラス基板等の基板2の第1面21上における磁気抵抗効果素子4を形成する予定の領域にAl等を含む下地層(図示省略)を形成し、当該基板2の第1面21上にMR膜70(反強磁性膜、強磁性膜、非磁性膜及び強磁性膜をこの順で積層した積層膜)をスパッタリング等により形成する(図10A参照)。
次に、MR膜70を覆うレジスト層80を形成し(図10B参照)、露光・現像処理により、磁気抵抗効果素子4に対応する、レジストパターン82を形成する(図10C参照)。レジスト層80を構成するレジスト材料としては、ポジ型又はネガ型のいずれのタイプであってもよく、例えば、シクロペンタノン系レジスト材料、ノボラック樹脂系レジスト材料等が挙げられる。
次に、レジストパターン82をマスクとしてMR膜70にミリング処理を施す(図10D参照)。ミリング処理としては、例えば、イオンビームをMR膜70に入射させることで、イオンビームが入射した部分のMR膜70を除去する処理等が挙げられる。このミリング処理において除去されるべきMR膜70を、当該ミリング処理によって形成されるライン状部41の側面4Bに再堆積(redeposition)させることで、検出部3の第2幅W32を第1幅W31よりも大きくすることができる。ライン状部41の側面4BにMR膜70を再堆積させるためには、ミリング処理におけるイオンビームの入射角度を、MR膜70に対して実質的に直交させる方法等を採用することができる。なお、イオンビームの入射角度がMR膜70に対して実質的に直交するとは、ライン状部41の側面4BにMR膜70を再堆積させ得る程度に直交することを意味し、例えば、当該入射角度が65~85°の範囲内であればよい。イオンビームの入射角度とは、基板2の第1面21とイオンビームの入射方向とにより形成される角度を意味する。検出部3の突出部31の突出量を制御するために、例えば、MR膜70が除去される間にイオンビームの入射角度を変動させてもよい。例えば、MR膜70が除去される間に、イオンビームの入射角度をMR膜70に直交させていることで、ライン状部41の側面4Bに再堆積されすぎて、突出部31の突出量が大きくなりすぎてしまう場合には、MR膜70のミリング処理の途中でイオンビームの入射角度を上記数値範囲から外れる値に調整してもよい。これにより、検出部3の突出部31の突出長さΔW/2を所望とする範囲に制御することができる。
その後、所定のアニール処理を施しながら磁場を印加することで、複数のライン状部41を含む磁気抵抗効果素子4を基板2の第1面上に形成する。印加される磁場は、磁気抵抗効果素子4の各層の構成材料、各層の膜厚、寸法、形状、磁化固定層62の垂直磁気異方性エネルギーKuと形状異方性エネルギーKdとから与えられる実効的な垂直磁気異方性エネルギーKeff等に応じ、反強磁性層61と磁化固定層62との間に所定の交換磁気異方性を誘導させるように適宜設定され得る。
続いて、隣接するライン状部41の長手方向端部間を連続するリード電極6を導電材料のスパッタリング等により形成することで、磁気抵抗効果素子4を形成する。そして、レジストパターン82を剥離除去した後、基板2の第1面21及び磁気抵抗効果素子4を被覆する保護層5を、CVD法、反応性スパッタリング等のPVD法、真空蒸着法等の成膜法により形成する(図10E参照)。このようにして、本実施形態に係るバイオセンサ1を製造することができる。
上述した構成を有するバイオセンサ1を用いた磁気検出装置及び当該磁気検出装置を備える磁気検出システムについて説明する。図11は、本実施形態における磁気検出システムの概略構成を示す切断端面図である。
本実施形態における磁気検出システム100は、バイオセンサ1及び当該バイオセンサ1を支持する支持部110を有する磁気検出装置と、磁界発生部120と、生体分子を含有する試料200を収容する複数のリザーバ140を有するプレート130とを備える。
バイオセンサ1の保護層5の表面には、試料200中の生体分子に特異的に結合可能なプローブ(例えば、リガンド等)が設けられていてもよい。もちろん、バイオセンサ1の保護層5の表面に当該プローブが設けられておらず、バイオセンサ1の保護層5の表面は、例えば、静電相互作用、水素結合相互作用等により生体分子が保護層5に捕捉されるように構成されていてもよい。試料200中の生体分子は、磁性ビーズ10(図9参照)に集積されていればよい。バイオセンサ1を支持する支持部110は、各リザーバ140に挿入可能な大きさの複数の短冊状部を有する。各短冊状部の先端には、当該短冊状部の先端をリザーバ140に挿入したときに、各リザーバ140に収容される試料200にバイオセンサ1を接触させ得るように、当該バイオセンサ1が取り付けられている。支持部110は、昇降可能に設けられており、これにより、各短冊状部を各リザーバ140に挿入したり、各リザーバ140から抜いたりすることができる。
磁界発生部120は、例えば、バイオセンサ1の基板2の第1面21に対する直交する方向の磁界を発生させ得るコイル等により構成されており、各リザーバ140に収容される試料200にバイオセンサ1を接触させているときに、当該バイオセンサ1に磁界が印加され得るように設けられている。
このような構成を有する磁気検出システム100において、各リザーバ140に収容されている試料200にバイオセンサ1を接触させると、磁性ビーズ10(図9参照)に集積されている生体分子が、バイオセンサ1の保護層5に捕捉される。その状態において、磁界発生部120から、基板2の第1面21に対する直交方向に沿った磁界を発生させると、磁性ビーズ10が磁性を帯び、磁性ビーズ10から浮遊磁場H(図9参照)が発生する。この浮遊磁場Hが磁気抵抗効果素子4に印加されることで、自由層64の磁化方向が変化し、その結果として磁気抵抗効果素子4の抵抗値が変化し、バイオセンサ1から信号が出力される。この磁気抵抗効果素子4の抵抗値変化は、保護層5の表面に捕捉された生体分子11に結合した磁性ビーズ10の数との間で相関性(線形相関)を有するため、磁気検出システム100においては、バイオセンサ1から出力される信号に基づいて、試料中の生体分子の存在及び存在量を検出することができる。
なお、上記磁気検出システム100において、磁界発生部120は、磁性ビーズ10を磁化させるための磁界を発生させるとともに、磁化された磁性ビーズ10に集積されている生体分子がバイオセンサ1の保護層5に捕捉されている状態において、磁気抵抗効果素子4の面内方向(XY平面の面内方向)の交流磁界を発生させるものであってもよい。この態様の磁気検出システム100において、まず、各リザーバ140に収容されている試料200にバイオセンサ1を接触させ、磁界発生部120から発生させた磁界によって磁性ビーズ10が磁化されるとともに、磁化された磁性ビーズ10に集積されている生体分子がバイオセンサ1の保護層5に捕捉される。その状態において、磁界発生部120から上記交流磁界を発生させると、磁性ビーズ10から浮遊磁場が発生する。この浮遊磁場が磁気抵抗効果素子4に印加されることで、自由層64の磁化方向が変化し、その結果として磁気抵抗効果素子4の抵抗値が変化し、バイオセンサ1から信号が出力される。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
上記実施形態において、ライン状部41の側面4Bの全体を基板2の第1面21に対して実質的に直交させるようにして当該ライン状部41を形成し、当該ライン状部41を被覆する仮保護層5’を形成した後、基板2の第1面21上であって、Y方向(第2方向)に沿って見たときに隣接するライン状部41の間に位置する仮保護層5’をミリングにより除去することで、第2幅W32を第1幅W31よりも大きくしてもよい(図12A~図12C参照)。また、ライン状部41を被覆する多層構造の保護層5を形成することで、第2幅W32を第1幅W31よりも大きくしてもよい。
上記実施形態において、保護層5は、磁気抵抗効果素子4及び基板2の第1面21を被覆しているが、この態様に限定されるものではなく、例えば、磁気抵抗効果素子4(ライン状部41)を被覆していればよく、基板2の第1面21における磁気抵抗効果素子4が形成されていない部分(露出している第1面21)を被覆していなくてもよい。
以下、実施例等を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記の実施例等に何ら限定されるものではない。
〔試験例1〕
図1及び図2に示す構成を有し、突出部31の突出長さΔW/2(厚さT521と厚さT522との差分)が1nm(Sample 1)、15nm(Sample 2)及び30nm(Sample 3)のバイオセンサ1を用い、検出対象物質としての生体分子を含む試料溶液をX方向(第1方向)に導入したときに、検出部3の側面における試料溶液の流速FVと、保護層5への磁性ビーズ10の捕捉率CRとをシミュレーションにより求めた。また、比較として、突出部31を有しない(厚さT521と厚さT522との差分が0nm)以外はSample1と同様の構成を有するバイオセンサ(Sample 4)を用いて、Sample 1~3と同様に検出部3の側面における試料溶液の流速FVと、保護層5への磁性ビーズ10の捕捉率CRとをシミュレーションにより求めた。これらのシミュレーションにおける条件は、下記の通りとした。結果を表1に示す。
<シミュレーション条件>
シミュレーションソフト:3次元流体シミュレーションソフト(製品名:Flowsquare) シミュレーションモード:非反応非圧縮性流体モード
離散化のためのX方向(第1方向)格子点数:250
離散化のためのY方向(第2方向)格子点数:150
シミュレーション領域のX方向(第1方向)長さ:0.5×10-3
シミュレーション領域のY方向(縦方向)長さ:1.5×10-4
1タイムステップ辺りの物理時間(dt)を決める際の係数:10
数値計算方法:低精度計算法;2次精度中心差分+オイラー法(1次精度)
ポアソン方程式を解く際の緩和係数:1.8
ポアソン方程式の収束計算終了の許容誤差:5.0×10-4
流体:密度変化がある反応性流体
周期境界:なし
圧力:1.0×10Pa
初期速度:0.1m/s
初期密度:1.0×10kg/m
境界速度:0.1m/s
境界密度:1.0×10kg/m
流体の粘性係数(動粘性係数×密度):9.0×10-4kg/m・s
表示される1格子点当たりのピクセル数:2
突出部31の突出長さΔW/2に対し、突出部31内部(Z方向における突出部31と基板2との間の空間)の流速を計算し、Sample 4の流速を捕捉率CR=1とした場合に、Sample 1~3の流速に基づいて捕捉率を算出した。
Figure 0007136137000001
表1に示すように、検出部3の側面に突出部31を有するSample 1~3においては、突出部31を有しないSample 4に比べて検出部3の側面における試料溶液の流速FVを遅くすることができ、保護層5への磁性ビーズ10の捕捉率CRを向上させ得ることが確認された。この結果から、検出部3の側面に突出部31を有し、検出部3の第2幅W32が第1幅W31よりも大きいことで、生体分子11及び磁性ビーズ10が保護層5上、特に検出部3の側面を構成する第2保護層52に捕捉されやすく、また捕捉された生体分子11及び磁性ビーズ10が傾斜磁場の印加又は洗浄等によって除去されにくくすることができ、磁性ビーズ10を用いて高精度に生体分子の存在及び存在量を検出することができ、検出結果のばらつきを抑制することができると推認される。
1…バイオセンサ
2…基板
21…第1面
22…第2面
3…検出部
4…磁気抵抗効果素子
4A…ライン状部
4…保護層

Claims (11)

  1. 試料中の検出対象物質を検出するために用いられる磁気センサであって、
    第1面及び前記第1面に対向する第2面を有する基板と、
    前記基板の前記第1面上に設けられ、入力磁界に応じて抵抗値が変化する磁気抵抗効果素子と、
    前記磁気抵抗効果素子及び前記第1面を被覆する保護層と
    を備え、
    前記磁気抵抗効果素子は、上面及び2つの側面を有し、前記基板の前記第1面上の第1方向に延在するライン状に構成されており、
    前記磁気抵抗効果素子の前記上面は、前記第1面と実質的に平行であり、
    前記2つの側面は、第2方向において相対する面であり、
    前記第2方向は、前記第1面上の前記第1方向に直交する方向であり、
    前記保護層は、少なくとも、前記磁気抵抗効果素子の前記上面に接触して位置する第1保護層と、前記2つの側面に接触して位置する第2保護層と、突出部とを含み、
    前記第2保護層は、前記磁気抵抗効果素子の側面に接触する接触面と、前記接触面と対向する側の表面とを有し、
    前記突出部は、前記第1保護層と前記第2保護層とを連続する部分であって、前記第2保護層の前記表面よりも前記第2方向に突出する部分を有しており、
    前記磁気抵抗効果素子の前記第2方向における長さと前記2つの側面のそれぞれに位置する前記第2保護層の厚さとの合計を第1幅とし、前記第1保護層を前記第1面側から見た平面視における前記第1保護層の前記第2方向における長さと前記突出部の前記第2方向における長さとの合計を第2幅としたとき、前記第2幅は、前記第1幅よりも大きく、
    前記第2保護層の厚さは、前記第2保護層の前記接触面と前記表面との間の前記第2方向における長さであることを特徴とする磁気センサ。
  2. 突出部前記第2方向における長さとして規定される突出厚さが、前記第2保護層の厚さよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の磁気センサ。
  3. 前記突出部の突出厚さと、前記第2保護層の厚さとの比が、1:0.05~1:0.95であることを特徴とする請求項2に記載の磁気センサ。
  4. 前記第1保護層の厚さと、前記第2保護層の厚さとの比が、1:0.05~1:1であり、
    前記第1保護層の厚さは、前記第1面に直交する第3方向における長さであることを特徴とする請求項2又は3に記載の磁気センサ。
  5. 前記基板の前記第1面に対する前記磁気抵抗効果素子の前記側面の角度が90~135°であることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の磁気センサ。
  6. 前記保護層は、複数の層を有する積層体であることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の磁気センサ。
  7. 前記磁気抵抗効果素子は、GMR素子であることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の磁気センサ。
  8. 前記検出対象物質が、生体分子であることを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の磁気センサ。
  9. 請求項1~8のいずれかに記載の磁気センサと、
    前記磁気センサを支持する支持部と
    を備えることを特徴とする磁気検出装置。
  10. 前記保護層の表面に、前記検出対象物質に特異的に結合可能なプローブが存在することを特徴とする請求項9に記載の磁気検出装置。
  11. 請求項9又は10に記載の磁気検出装置と、
    磁界発生部と、
    前記試料を保持可能な保持部と
    を備え、
    前記磁気検出装置は、前記保持部に保持される前記試料に前記磁気センサを接触させ得るように設けられており、
    前記磁界発生部は、前記保持部に保持される前記試料に接触する前記磁気センサに磁界が印加されるように設けられていることを特徴とする磁気検出システム。
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