JP7136107B2 - エアバッグ用織物およびエアバッグ用コーティング織物、ならびにそれを用いたエアバッグ - Google Patents
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Description
また、軽量・コンパクト性は良くなるが、エアバッグ用織物の引張強度が低下してしまい、乗員拘束時に必要とされるエアバッグの力学性能が得られない問題があった。
しかし、熱応力特性と縫製部ダメージに関する検証はなされておらず、また8.5%を超える高い沸騰水収縮率を有した原糸を使用した際には、加工条件を穏和な条件にしたことによって残存収縮率が高く、形態や物性の安定性に不安が残り、均一なエアバッグ展開ができない虞があった。
本発明では、原糸の高強力化の際に製造原理上生じてしまう“低伸度化”による製織工程時の毛羽発生を抑制しつつ、織物の抗目ズレ性を出すために、製織時にかなり高いテンションで製織を行なう必要がある。そのため、一般よりも重合度が高くて粘度の高いレジンを使用して、引張伸度20%以上の原糸を製造・使用することを特徴としている。
また、エアバッグ展開が行なわれる際を想定した、高温下での抗目ズレ性については検討されておらず、特に原糸の収縮条件や熱応力による織物の目ずれの効果に関しては検討されていない。
1.合成繊維からなる織物であって、織物を構成している繊維の総繊度が200~400dtexであり、210℃30秒間加熱後の滑脱抵抗保持率の経緯方向の平均値が60%以上であり、残存収縮率が経緯方向ともに1.5%以下であることを特徴とするエアバッグ用織物。
2.織物を構成している繊維の引張強度が7.5~9.3cN/dtexである上記1に記載のエアバッグ用織物。
3.織物の単位面積当たりの質量が210g/m2以下であり、厚さが0.3mm以下であり、引張強度が550N/cm以上である上記1または2に記載のエアバッグ用織物。
4.合成繊維としてポリマー硫酸相対粘度が3.0~3.5のポリアミド樹脂からなる引張強度が9.0cN/dtex以上であり、引張伸度が20%未満であり、総繊度が400dtex以下であり、単糸繊度が2~7dtexであり、沸水収縮率が7~12%であり、単糸断面直径変動係数がCV%で20%以下であるポリアミドマルチフィラメントを使用した上記1~3のいずれかに記載のエアバッグ用織物。
5.生機を製織後、80℃以上の熱水収縮工程、乾燥仕上工程を経ることにより製造される上記1~4のいずれかに記載のエアバッグ用織物。
6.上記1~5のいずれかに記載のエアバッグ用織物を用いたエアバッグ。
7.合成繊維からなる織物であって、コンパクト性試験係数が8000~11000mm3であり、210℃30秒間加熱後の滑脱抵抗保持率の経緯方向の平均値が60%以上であり、残存収縮率が経緯方向ともに1.5%以下であることを特徴とするエアバッグ用コーティング織物。
8.織物の厚さが0.3mm以下であり、引張強度が550N/cm以上である上記7に記載のエアバッグ用コーティング織物。
9.コーティング樹脂として、無溶剤系シリコーンを使用する上記7または8に記載のエアバッグ用コーティング織物。
10.上記7~9のいずれかに記載のエアバッグ用コーティング織物を用いたエアバッグ。
本発明のエアバッグ用織物を構成する繊維の総繊度は200~400dtexであり、好ましくは235~370dtexであり、より好ましくは270~350dtexである。エアバッグ用織物を構成する繊維の総繊度は軽量・コンパクト性に着目すると小さければ小さいほど好ましいが、織物が必要とする熱容量や引張強度を考えると200dtex以上である。総繊度が200dtex未満であると、軽量・コンパクト性は優れるがエアバッグ用織物として必要な熱容量や引張強度が不足し、エアバッグ展開時の織物へのダメージが大きくなる。また、総繊度が400dtexを超えると、軽量・コンパクト化の達成が難しくなる。
なお、本発明において「エアバッグ用織物を構成する繊維」とは、エアバッグ用織物から取り出した繊維(以下「解織糸」という場合もある)のことを指し、エアバッグ用織物を生産するために使用する原糸とは異なるものである。
なお、カバーファクター(CF)は下記の式により計算した。
CF=(A×0.9)1/2×(W1)+(B×0.9)1/2×(W2)
式中、AおよびBは織物の経糸および緯糸の繊度(dtex)を示し、W1およびW2は織物の経織密度および緯織密度(本/2.54cm)を示す。
前記、熱応力を高める方法の一つとして、後加工を穏やかな条件にしたり、精練・熱セット工程を省略したりすることによって繊維の収縮応力を残す方法があるが、この方法は織物の残存収縮率を高める結果となる。
以下、本発明に使用されるエアバッグ用原糸・織物の製造方法を詳細に説明する。
第1段階の延伸では、30~100℃のロールで冷延伸を行い、第2段階の延伸では150~250℃のロールで熱延伸を行うことが好ましい。延伸方法は公知の手法を使用することができる。各冷延伸と熱延伸の倍率比である冷熱延伸倍率比は下記の式に基づき求められる。
冷熱延伸倍率比=冷延伸倍率/熱延伸倍率
ここで、冷延伸倍率とは冷延伸を行う各ローラー間の速度比のことであり、熱延伸倍率とは熱延伸を行う各ローラー間の速度比のことである。
冷延伸工程と熱延伸工程の倍率比は、原糸物性の結果に大きく影響する。高熱応力で高強度な原糸を製造するためには、冷延伸工程でなるべく原糸を構成する分子鎖を引き伸ばしてやることが重要であり、これを達成するためには冷延伸と熱延伸の倍率比である冷熱延伸倍率比を好ましくは1.5~2.8に設定する必要があり、より好ましくは1.8~2.4に設定する必要がある。
本発明のエアバッグ用織物は、前述のように製織時のテンションを穏やかな設定にすることによって、600rpmを超える高速回転数での製織を行っても稼動効率を高く維持できる。
その他の織機に関する設定としては、特に限定することなく公知の設定を適用させることができる。
前記、熱応力を高める方法の一つとして、後加工を穏やかな条件にしたり、精練・熱セット工程を省略したりすることによって繊維の収縮応力を残す方法があるが、この方法は織物の残存収縮率を高める結果となる。
試料0.2gを96%硫酸(20ml)に十分溶解した後、オストワルド粘度計を用いて、水温20℃の環境下に5分放置後、該溶液の落下時間を測定した。溶媒の落下時間を同一の方法にて評価し、以下の式に基づいてR.V.を求めた。
硫酸相対粘度R.V.=試料の落下時間(秒)/溶媒の落下時間(秒)
安立計器株式会社製の温度センサSE60949を用いて、加熱筒内部上部・中部・下部の3点の温度を測定し、平均値を記録した。ここで上部とは鉛直方向に加熱筒の最上部から5cm下方に位置する点であり、下部とは最下部から5cm上方に位置する点であり、中部とは加熱筒の中心部の点である。いずれも幅方向の中心部、奥から10cmはなれた点で測定した。
KANOMAX製の風速測定器Model6141を用いて、クエンチ部の幅方向に4点任意に選び、その選んだ4点の鉛直方向に対してなるべく均等に分布させた任意の9点について風速を測定し、つまり合計36点の測定点に関して、その変動係数CV%を算出した。
JIS L1013(2010) 8.3 A法に記載の方法で測定した。
エアバッグ用織物を構成する繊維(解織糸)は、エアバッグ用織物の経糸と緯糸をそれぞれ解織し、JIS L1013(2010) 8.3 B法に記載の方法に基づいて測定した。初荷重をかけて正確に長さ30cmの試料(マルチフィラメント)1束を取り、絶乾質量を量り、次の式によって総繊度(dtex)を算出した。経糸および緯糸それぞれ5回ずつの平均値を経糸および緯糸の総繊度とした。
総繊度=1000×m/L×100+R0/100
式中、Lは試料の長さ(m)を、mは試料の絶乾質量(g)を、R0は公定水分率(%)を示す。
上記(4)または(5)で求めた総繊度を、マルチフィラメントを構成するフィラメントの本数で除して求めた。
JIS L1017(2002) 8.5記載の方法に基づきオリエンテック社製「テンシロン RTM-250」を用い測定したマルチフィラメントの引張強さを上記(4)または(5)で測定した総繊度で除して求めた。なお、伸度はS-S曲線における最大強力を示した点の伸びから求めた。
解織糸に関しては、織物から試長40cm程度の糸を、マルチフィラメントのバラケが出ないように慎重に取り出し、測定を行なった。
JIS L1017(2002) 8.14記載の方法で測定した。
キーエンス社製マイクロスコープ(VH-6300) レンズ(VH-Z450)を使用して倍率1000倍にて原糸マルチフィラメント全数の断面直径を計測した。単糸断面直径の変動係数CV%は下式により計算する。CV%値が高いほど、バラツキが大きいことを示す。
単糸断面直径の変動係数(CV%)=(σ/X)×100
ここで、σは標準偏差であり、Xは平均値である。平均値と変動係数は、巻き取り糸の糸長方向に任意に20試料サンプリングし、それぞれの試料について上記方法より単糸断面直径を求め、平均値と標準偏差を算出した。
JIS L1096(2010) 8.6 A法記載の方法で測定した。
サンプルを10cm×10cmの試験片2枚採取に変更した以外はJIS L1096(2010) 8.3.1記載の方法で測定した。
JIS L1096(2010) 8.4 A法記載の方法で測定した。
JIS L1096(2010) 8.14 A法(ラベルドストリップ法)記載の方法でオリエンテック社製「テンシロン RTM-250」を用い測定した。試験片をつかみ、試験片の幅50mm、つかみ間隔200mm、引張速度200m/minの条件で試験を行い、切断時の強さ(N)及び伸び率(%)を測定した。ただし、つかみから10mm以内で切れたもの、または異常に切れたものは除いた。
経方向・緯方向をそれぞれ長軸として、5cm×15cmのサンプルを切り出した。ASTM D6479-15に使用される滑脱抵抗冶具にサンプルをセットし、東洋ボールドウィン製の引張試験機RTM-500を使用して、上チャックに冶具を挟み、固定した。チャック間隔が10cmとなるように下チャックにサンプルを挟み、210℃に熱した可動式のオーブンで、サンプルと滑脱冶具チャック全体を包み、その状態で30秒間静置させた。この時の温度は195℃~205℃の間であり、195℃を下回った場合には別のサンプルで測定をはじめからやり直した。静置後、クロスヘッドスピード200mm/minの条件で滑脱抵抗値を測定した。各方向で計5回の測定を実施し、平均値を記録した。経方向の結果は緯糸の滑脱抵抗値を、緯方向の結果は経糸の滑脱抵抗値を表している。
次に、同じ冶具を使用して、加熱しない状態(加熱前)でも同様の滑脱抵抗値の測定を行い、これをブランクとした。
経方向・緯方向のサンプルにおいて、加熱後の滑脱抵抗値と、加熱前(常温時)の滑脱抵抗値をそれぞれ経・緯方向の平均値として下式により算出した。
加熱前の滑脱抵抗値の経緯方向の平均値(N)
=(加熱前の経方向の滑脱抵抗値の平均値)+(加熱前の緯方向の滑脱抵抗値の平均値) / 2
加熱後の滑脱抵抗値の経緯方向の平均値(N)
=(加熱後の経方向の滑脱抵抗値の平均値)+(加熱後の緯方向の滑脱抵抗値の平均値) / 2
さらに、210℃30秒加熱後の滑脱抵抗保持率の経緯方向の平均値を、下式より算出した。
210℃30秒加熱後の滑脱抵抗保持率の経緯方向の平均値(%)
=加熱後の滑脱抵抗値の経緯方向の平均値(N)/加熱前の滑脱抵抗値の経緯方向の平均値(N)×100
経方向に21cm×緯方向に20cmにサンプルをカットした。緯方向の幅が5cmとなるように、緯方向に3回蛇腹に折り畳んだ。さらに経幅が7cmとなるように、経方向に2回蛇腹に折り畳んだ。7cm×5cmの100gの鉄板を折り畳んだサンプルのてっぺんに乗せた。この時、サンプルが鉄板からはみ出さないように注意しながら置いた。東洋ボールドウィン製の引張・押込試験機RTM-500のアタッチメントとしてASTM D6478で使用する10cm×15cmの金属製押し込み板をセットして、サンプルを押し込み板の中心位置に来るように置いた。押し込み速度25mm/minにて設置したサンプルに対して垂直方向に圧縮試験を実施し、196N時の基布厚みを測定し、下記式よりコンパクト性試験係数を算出した。測定は5回行い、それぞれの測定の平均値を採用した。
コンパクト性試験係数(mm3)
=196N荷重時の折り畳み基布厚み(mm)×底面積(70mm×50mm)
相対湿度10~25%、温度50℃を超えない恒温乾燥機内に恒量になるまで予備乾燥した試料を準備した。予備乾燥した試料を温度20±2℃、相対湿度65±2%の試験室に恒量になるまで置いた後、経方向25cm×緯方向25cmにカットし、正方形のサンプルを2枚得た。図1に記載の様に印をつけた試験片を準備し、その試験片の印間の長さ(処理前の長さacm)を測定した。150℃に設定した恒温乾燥機に試験片を入れて、30分間放置した後、乾燥機から試験片を取り出し、温度20±2℃、相対湿度65±2%の場所に1時間以上放置した。その試験片の印間の長さ(処理後の長さbcm)を測定した。残存収縮率は次の式により計算した。
残存収縮率(%)=(a-b)÷a×100
カネボウエンジニアリング社製KE-2S装置を用いて測定した。
測定方法は、織物から糸を取り出し、内径50mmの輪状に結んでサンプルを作成し、測定モードは熱応力モード(LOAD)、初荷重0.8cN/dtex、昇温速度150℃/minにて実施し、経時的な熱応力を測定した。得られるグラフは、図2のようになり、200℃以降で最大の応力を示した値を熱応力の値とした。
カバーファクターは以下の式で求めた。
CF=(A×0.9)1/2×(W1)+(B×0.9)1/2×(W2)
式中、AおよびBは織物の経糸および緯糸の太さ(dtex)を示し、W1およびW2は織物の経織密度および緯織密度(本/2.54cm)を示す。
津田駒製ウォータージェットルーム(ZW8100)を使用して700rpmの回転数で24時間織機を運転し、何回織機が停台したかをカウントした。織機が停台したときは、5分以内に処理を行って原因を取り除き、稼動を再開させた。緯糸には原糸毛羽が混入していないものを使用し、同じ機台を使用して相対評価を行った。停台回数が24回以内であるものを○、25回~50回停止したものを△、51回以上停止したものを×とした。
上記、稼動率評価を行った試験で緯糸挿入ミスの回数をカウントし、次の式に従い一時間当たりの停止回数を算出した。
緯糸挿入ミス停台回数(回/h)
=稼動時間中の全緯糸挿入ミス停台回数(回/24h)/稼動時間(h)
稼動率評価を行った試験で出来上がった織物を検査し、次の式に従って、織物長100mあたりの1.0mm以上の経毛羽欠点をカウントした。
経毛羽欠点数(個/100m・幅1.5m)
=全織物長内に存在する経羽欠点数(個)/全織物長(m・幅1.5m)×100
円状に切り出したエアバッグ用織物を2枚重ね合わせ、最外周から2cmの間隔を空けて、1300dtexのナイロン66縫製糸を上糸下糸に使用して2.5mmピッチで2重に外周部に沿って本縫いを実施し、容量40Lのエアバッグを作成した。エアバッグの静展開後のピーク圧力が30kPaとなるようにベントホール径を調整して、展開試験を実施した。用いられるインフレーターを初めとする評価装置は一般的で公知のものを使用した。試験のばらつきも考慮するため合計3回の試験を実施した。
展開後のバッグを確認し、目繋がり(縫製部から熱風が通過することによる溶融で隣接する縫製孔同士がつながってしまう現象)が計3回の試験につき2回以上1箇所でも発生したものに関しては×、計3回試験で1回だけ最低1箇所でも発生したものに関しては△、計3回の評価で特に問題が無かったものに関しては○として記録した。△および○を合格とした。
JIS L 1096(2010) 8.4.2記載の方法にしたがって、コーティング基布の質量を測定した。次に、ブランク試料として、樹脂を塗布せずにコーティング時と同じ条件で加工処理を行った後、JIS L 1096(2010) 8.4.2記載の方法にしたがってブランク試料の質量を測定した。その後、コーティング基布の質量とブランク試料の質量との差を塗布量として算出した。なお、塗布量は、1m2あたりの質量(g/m2)で表した。
コーティング時において、所定の張力となるよう、布巻き取り側のローラーのトルクから示される張力を用いて設定した。この値を布幅、経糸の織密度、繊度で割り返した値を用いた。
硫酸相対粘度R.V.が3.2であるペレット状のナイロン66ポリマーを温度300℃にてエクストルーダー式押出機を用いて融解させ、その後、図3に示した製造設備を用いて紡糸した。スピンヘッドにて溶融ポリマーを295℃に均温化させた後、巻き取り後の糸の総繊度が235dtexとなるようにギアポンプにて計量し、紡糸口金パックより紡出させた。紡出されたポリマーは、雰囲気温度が260℃にコントロールされた300mmの保温筒内を通過し、風速分布を6%に制御したクエンチ風により冷却固化され、ノズルドラフト150の条件で糸条を形成させた。固化した糸条に公知の方法で油剤を付与した後、一旦巻き取ることなく引取りローラにて引取った。引取った糸条を、冷熱延伸倍率比を2.0の割合に調整して、冷延伸を50℃、熱延伸を180℃の条件で延伸を行った。延伸後の糸条は230℃の温度設定で熱セットを行い、3%の弛緩処理を施した後、公知の交絡付与装置にて適度な交絡を付与した後、巻取り機にて巻取った。この時の総延伸倍率は5.2倍であった。得られた原糸の物性を表1に記す。
得られた235dtexのナイロン66原糸を経糸・緯糸に使用して、津田駒製ウォータージェットルーム(ZW8100)を用いて、機上設定密度を経緯ともに68本/2.54cmに設定して、織機回転数700rpm、経糸にかかる平均張力を0.25cN/dtexに設定して製織し、織物を得た。得られた織物を98℃の温水槽を通し、経糸方向の走行テンションが0.026cN/dtexとなるように加工テンションを調整して温水収縮処理を実施した。続けて0.026cN/dtexの経糸方向の走行テンション下で乾燥処理を施して、経、緯の織物密度が73本/2.54cmの平織り布を得た。得られた織物の操業情報、物性・品位の結果を表2に記す。
得られた織物は緯糸挿入ミスが少なく、織機稼動性に優れており、品位の良い織物に仕上がった。また、軽量コンパクトでありながら十分な強度特性を満たしており、加熱後の滑脱抵抗保持率の経緯方向の平均値も高いことから縫製部ダメージを受けにくい織物であった。織物の残存収縮率も少なく長期的な寸法・物性安定性も確保できるエアバッグ用織物となった。
狙いとする総繊度を270dtexに変えて、冷熱延伸倍率比を2.2の割合に調整すること以外、実施例1と同様な条件で原糸を製糸した。得られた原糸の物性を表1に記す。
得られた270dtexのナイロン66原糸を経糸・緯糸に使用して、機上設定密度を経緯ともに64本/2.54cmに設定して、経糸にかかる平均張力を0.23cN/dtexに設定したこと以外は実施例1と同様の方法で、経、緯の織物密度が69本/2.54cmの平織り布を得た。得られた織物の操業情報、物性・品位の結果を表2に記す。
得られた織物は緯糸挿入ミスが少なく、織機稼動性に優れており、品位の良い織物に仕上がった。また、軽量コンパクトでありながら十分な強度特性を満たしており、加熱後の滑脱抵抗保持率の経緯方向の平均値も高いことから縫製部ダメージを受けにくい織物であった。織物の残存収縮率も少なく長期的な寸法・物性安定性も確保できるエアバッグ用織物となった。
経糸にかかる平均張力を0.23cN/dtexに設定し、織機回転数を900rpmに設定した以外は実施例2と同様の方法で平織り布を得た。得られた織物の操業情報、物性・品位の結果を表2に記す。
得られた織物は織機稼動性と品位の面で合格レベルの織物に仕上がった。また、軽量コンパクトでありながら十分な強度特性を満たしており、加熱後の滑脱抵抗保持率の経緯方向の平均値も高いことから縫製部ダメージを受けにくい織物であった。織物の残存収縮率も少なく長期的な寸法・物性安定性も確保できるエアバッグ用織物となった。
狙いとする総繊度を310dtexに変えて、冷熱延伸倍率比を2.2の割合に調整し、総延伸倍率を5.1倍にしたこと以外、実施例1と同様な条件で原糸を製糸した。得られた原糸の物性を表1に記す。
得られた310dtexのナイロン66原糸を経糸・緯糸に使用して、機上設定密度を経緯ともに59本/2.54cmに設定して、経糸にかかる平均張力を0.22cN/dtexに設定したこと以外は実施例1と同様の方法で、経、緯の織物密度が63本/2.54cmの平織り布を得た。得られた織物の操業情報、物性・品位の結果を表2に記す。
得られた織物は緯糸挿入ミスが少なく、織機稼動性に優れており、品位の良い織物に仕上がった。また、軽量コンパクトでありながら十分な強度特性を満たしており、加熱後の滑脱抵抗保持率の経緯方向の平均値も高いことから縫製部ダメージを受けにくい織物であった。織物の残存収縮率も少なく長期的な寸法・物性安定性も確保できるエアバッグ用織物となった。
硫酸相対粘度R.V.が3.5であるペレット状のナイロン66ポリマーを使用して、狙いとする総繊度を310dtexに変え、冷熱延伸倍率比を2.4の割合に調整し、総延伸倍率を5.4倍としたこと以外、実施例1と同様な条件で原糸を製糸した。得られた原糸の物性を表1に記す。
得られた310dtexのナイロン66原糸を経糸・緯糸に使用して、実施例4と同様の方法で、経、緯の織物密度が63本/インチの平織り布を得た。得られた織物の操業情報、物性・品位の結果を表2に記す。
得られた織物は緯糸挿入ミスが少なく、織機稼動性に優れており、品位の良い織物に仕上がった。また、軽量コンパクトでありながら十分な強度特性を満たしており、加熱後の滑脱抵抗保持率の経緯方向の平均値も高いことから縫製部ダメージを受けにくい織物であった。織物の残存収縮率も少なく長期的な寸法・物性安定性も確保できるエアバッグ用織物となった。
狙いとする総繊度を350dtexに変えて、総延伸倍率を5.1倍にしたこと以外、実施例1と同様な条件で原糸を製糸した。得られた原糸の物性を表1に記す。
得られた350dtexのナイロン66原糸を経糸・緯糸に使用して、機上設定密度を経緯ともに54本/2.54cmに設定したこと以外は実施例1と同様の方法で、経、緯の織物密度が58本/2.54cmの平織り布を得た。得られた織物の操業情報、物性・品位の結果を表2に記す。
得られた織物は緯糸挿入ミスが少なく、織機稼動性に優れており、品位の良い織物に仕上がった。また、軽量コンパクトでありながら十分な強度特性を満たしており、加熱後の滑脱抵抗保持率の経緯方向の平均値も高いことから縫製部ダメージを受けにくい織物であった。織物の残存収縮率も少なく長期的な寸法・物性安定性も確保できるエアバッグ用織物となった。
狙いとする総繊度を350dtexに変えて、冷熱延伸倍率比を2.7の割合に調整し、冷延伸を60℃、熱延伸を160℃で実施し、実施例1と同様な条件で原糸を製糸した。得られた原糸の物性を表1に記す。
得られた350dtexのナイロン66原糸を経糸・緯糸に使用して、実施例6と同様の方法で、経、緯の織物密度が58本/2.54cmの平織り布を得た。得られた織物の操業情報、物性・品位の結果を表2に記す。
得られた織物は織機稼動性と品位の面で合格レベルの織物に仕上がった。また、軽量コンパクトでありながら十分な強度特性を満たしており、加熱後の滑脱抵抗保持率の経緯方向の平均値も良く、縫製部ダメージも合格レベルのエアバッグ用織物となった。
狙いとする総繊度を350dtexに変えて、冷/延伸倍率比を1.6の割合に調整し、冷延伸を70℃、熱延伸を210℃で実施し、その後240℃の温度設定で熱セットを行い、4%の弛緩処理を施し、総延伸倍率を4.9倍としたこと以外、実施例1と同様な条件で原糸を製糸した。得られた原糸の物性を表1に記す。
得られた350dtexのナイロン66原糸を経糸・緯糸に使用して、実施例6と同様の方法で、経、緯の織物密度が58本/2.54cmの平織り布を得た。得られた織物の操業情報、物性・品位の結果を表2に記す。
得られた織物は織機稼動性と品位の面で合格レベルの織物に仕上がった。また、軽量コンパクトでありながら十分な強度特性を満たしており、加熱後の滑脱抵抗保持率の経緯方向の平均値も良く、縫製部ダメージも合格レベルのエアバッグ用織物となった。
狙いとする総繊度を350dtexに変えて、紡出されたポリマーは、雰囲気温度が240℃にコントロールされた150mmの保温筒内を通過し、ノズルドラフト110の条件で糸条を形成させて、冷熱延伸倍率比を2.2の割合に調整したこと以外、実施例1と同様な条件で原糸を製糸した。得られた原糸の物性を表1に記す。
得られた350dtexのナイロン66原糸を経糸・緯糸に使用して、実施例6と同様の方法で、経、緯の織物密度が58本/2.54cmの平織り布を得た。得られた織物の操業情報、物性・品位の結果を表2に記す。
得られた織物は織機稼動性と品位の面で合格レベルの織物に仕上がった。また、軽量コンパクトでありながら十分な強度特性を満たしており、加熱後の滑脱抵抗保持率の経緯方向の平均値も良く、縫製部ダメージも合格レベルのエアバッグ用織物となった。
狙いとする総繊度を350dtexに変えて、紡出されたポリマーは、雰囲気温度が280℃にコントロールされた500mmの保温筒内を通過し、風速分布を8%に制御したクエンチ風により冷却固化し、ノズルドラフト180の条件で糸条を形成させたこと以外、実施例1と同様な条件で原糸を製糸した。得られた原糸の物性を表1に記す。
得られた350dtexのナイロン66原糸を経糸・緯糸に使用して、実施例6と同様の方法で、経、緯の織物密度が58本/2.54cmの平織り布を得た。得られた織物の操業情報、物性・品位の結果を表2に記す。
得られた織物は織機稼動性と品位の面で合格レベルの織物に仕上がった。また、軽量コンパクトでありながら十分な強度特性を満たしており、加熱後の滑脱抵抗保持率の経緯方向の平均値も良く、縫製部ダメージも合格レベルのエアバッグ用織物となった。
実施例1と同じ方法で製糸、製織を行いエアバッグ用織物を得た。さらに、得られたエアバッグ用織物を使用して、片面に無溶剤系シリコーン樹脂を、先端形状が半円状で、先端部半径Rが0.3mmのナイフを用い、コーティング時の織物の長さ方向の張力を0.09cN/dtexに設定し、フローティングナイフコートにて塗布した。180℃で1分間硬化処理し、塗布量を21g/m2にしたコーティング織物を得た。得られたコーティング基布の特性を評価し、表3に示した。
得られたコーティング織物は、軽量コンパクトでありながら十分な強度特性を満たしており、加熱後の滑脱抵抗保持率の経緯方向の平均値も高いことから縫製部ダメージを受けにくい織物であった。織物の残存収縮率も少なく長期的な寸法・物性安定性も確保できるエアバッグ用コーティング織物となった。
実施例4と同じ方法で製糸、製織を行いエアバッグ用織物を得た。さらに、得られたエアバッグ用織物を使用して、片面に無溶剤系シリコーン樹脂を、先端形状が半円状で、先端部半径Rが0.3mmのナイフを用い、コーティング時の織物の長さ方向の張力を0.08cN/dtexに設定し、フローティングナイフコートにて塗布した。180℃で1分間硬化処理し、塗布量を20g/m2にしたコーティング織物を得た。得られたコーティング基布の特性を評価し、表3に示した。
得られたコーティング織物は、軽量コンパクトでありながら十分な強度特性を満たしており、加熱後の滑脱抵抗保持率の経緯方向の平均値も高いことから縫製部ダメージを受けにくい織物であった。織物の残存収縮率も少なく長期的な寸法・物性安定性も確保できるエアバッグ用コーティング織物となった。
実施例6と同じ方法で製糸、製織を行いエアバッグ用織物を得た。さらに、得られたエアバッグ用織物を使用して、片面に無溶剤系シリコーン樹脂を、先端形状が半円状で、先端部半径Rが0.4mmのナイフを用い、コーティング時の織物の長さ方向の張力を0.08cN/dtexに設定し、フローティングナイフコートにて塗布した。180℃で1分間硬化処理し、塗布量を25g/m2にしたコーティング織物を得た。得られたコーティング基布の特性を評価し、表3に示した。
得られたコーティング織物は、軽量コンパクトでありながら十分な強度特性を満たしており、加熱後の滑脱抵抗保持率の経緯方向の平均値も高いことから縫製部ダメージを受けにくい織物であった。織物の残存収縮率も少なく長期的な寸法・物性安定性も確保できるエアバッグ用コーティング織物となった。
実施例6と同じ方法で製糸、製織を行いエアバッグ用織物を得た。さらに、得られたエアバッグ用織物を使用して、片面に水分散させたポリアミド系樹脂を、先端形状が半円状で、先端部半径Rが0.3mmのナイフを用い、コーティング時の織物の長さ方向の張力を0.09cN/dtexに設定し、フローティングナイフコートにて塗布した。180℃で1分間硬化処理し、塗布量を7g/m2にしたコーティング織物を得た。得られたコーティング基布の特性を評価し、表3に示した。
得られたコーティング織物は、軽量コンパクトでありながら十分な強度特性を満たしており、加熱後の滑脱抵抗保持率の経緯方向の平均値も高いことから縫製部ダメージを受けにくい織物であった。織物の残存収縮率も少なく長期的な寸法・物性安定性も確保できるエアバッグ用コーティング織物となった。
硫酸相対粘度R.V.が3.2であるペレット状のナイロン66ポリマーを温度300℃にてエクストルーダー式押出機を用いて融解させ、その後、スピンヘッドにて295℃に均温化させた。巻き取り後の糸の総繊度が235dtexとなるようにギアポンプにて計量し、紡糸口金パックより紡出させた。紡出されたポリマーは、雰囲気温度が260℃にコントロールされた300mmの保温筒内を通過し、風速分布を6%に制御したクエンチ風により冷却固化され、ノズルドラフト150の条件で糸条を形成させた。固化した糸条に公知の方法で油剤を付与した後、一旦巻き取ることなく引取りローラにて引取った。引取った糸条を、冷熱延伸倍率比を1.8の割合に調整して、冷延伸を50℃、熱延伸を180℃の条件で延伸を行った。延伸後の糸条は205℃の温度設定で熱セットを行い、5%の弛緩処理を施した後、公知の交絡付与装置にて適度な交絡を付与した後、巻取り機にて巻取った。この時の総延伸倍率は4.7倍であった。得られた原糸の物性を表4に示した。
得られた235dtexのナイロン66原糸を経糸・緯糸に使用して、津田駒製ウォータージェットルーム(ZW8100)を用いて、機上設定密度を経緯ともに68本・2.54cmに設定して、織機回転数700rpm、経糸にかかる平均張力を0.25cN/dtexに設定して製織し、織物を得た。得られた織物を98℃の温水槽を通し、経糸方向の走行テンションが0.026cN/dtexとなるように加工テンションを調整して温水収縮処理を実施した。続けて0.026cN/dtexの経糸方向の走行テンション下で乾燥処理を施して、経、緯の織物密度が73本/2.54cmの平織り布を得た。得られた織物の操業情報、物性・品位の結果を表5に記す。
得られた織物は軽量コンパクトではあったが、十分な強度特性を有しておらず、織物を構成する繊維の熱応力が不十分であるため、加熱後の滑脱抵抗保持率の経緯方向の平均値も低いことから縫製部ダメージを受け易い織物となってしまった。
狙いとする総繊度を350dtexに変えて、比較例1と同様な条件で原糸を製糸した。得られた原糸の物性を表4に示した。
得られた350dtexのナイロン66原糸を経糸・緯糸に使用して、機上設定密度を経緯ともに54本/2.54cmに設定したこと以外は比較例1と同様の方法で、経、緯の織物密度が58本/インチの平織り布を得た。得られた織物の操業情報、物性・品位の結果を表5に記す。
得られた織物は軽量コンパクトではあったが、織物を構成する繊維の熱応力が不十分であるため、加熱後の滑脱抵抗保持率の経緯方向の平均値も低いことから縫製部ダメージを受け易い織物となってしまった。
比較例2で使用した350dtexのナイロン66原糸を経糸・緯糸に使用して、津田駒製ウォータージェットルーム(ZW8100)を用いて、機上設定密度を経緯ともに55.5本/2.54cmに設定して、織機回転数700rpm、経糸にかかる平均張力を0.27cN/dtexに設定して製織し、織物を得た。得られた織物を70℃の温水槽を通し、経糸方向の走行テンションが0.026cN/dtexとなるように加工テンションを調整して温水収縮処理を実施した。続けて0.026cN/dtexの経糸方向の走行テンション下で乾燥処理を施して、経、緯の織物密度が58本/2.54cmの平織り布を得た。得られた織物の操業情報、物性・品位の結果を表5に記す。
得られた織物は織物を構成する繊維の熱応力を高くするために、穏和な条件で収縮処理を実施したため、縫製部へのダメージは合格レベルとなったが、残存収縮率が高いため長期的な寸法・物性安定性に心配が残る織物となってしまった。
狙いとする総繊度を470dtexに変えて、比較例1と同様な条件で原糸を製糸した。得られた原糸の物性を表4に示した。
得られた470dtexのナイロン66原糸を経糸・緯糸に使用して、機上設定密度を経緯ともに50本/2.54cmに設定したこと以外は比較例1と同様の方法で、経、緯の織物密度が54本/2.54cmの平織り布を得た。得られた織物の操業情報、物性・品位の結果を表5に記す。
得られた織物は織物を構成する繊維の熱応力が不十分であるため加熱後の滑脱抵抗保持率の経緯方向の平均値も低いことから縫製部ダメージを受け易い織物となってしまった。また、繊度が太く軽量コンパクト性を達成するためには不適切な織物であった。
狙いとする総繊度を270dtexに変えて、50mmの保温筒を使用し、冷熱延伸倍率比を2.0の割合に調整し、その後230℃の温度設定で熱セットを行い、7%の弛緩処理を施し、総延伸倍率を5.2倍としたこと以外、比較例1と同様な条件で原糸を製糸した。得られた原糸の物性を表4に示した。
得られた270dtexのナイロン66原糸を経糸・緯糸に使用して、津田駒製ウォータージェットルーム(ZW8100)を用いて、機上設定密度を経緯ともに68.5本/2.54cmに設定して、織機回転数700rpm、経糸にかかる平均張力を0.35cN/dtexに設定して製織し、織物を得た。得られた織物を50℃の温水槽で精練処理を実施したあと、110℃で1分間乾燥を行った。次いで、ピンテンターを使用し、織物走行方向・巾方向のオーバーフィードは実施せず、180℃30秒の熱処理を織物に施して経、緯の織物密度が69本/2.54cmの平織り布を得た。得られた織物の操業情報、物性・品位の結果を表5に記す。
得られた織物は後加工での沸水収縮加工を実施しなかっため、製織機上で高密度に製織する必要があり、高テンションを掛けていたために経糸毛羽が発生し易く、織機稼動性が悪くなってしまった。出来上がった織物の品位も悪く、経方向の織物強力の低下も確認された。
比較例3で得られたエアバッグ用織物を使用して、片面に無溶剤系シリコーン樹脂を、先端形状が半円状で、先端部半径Rが0.4mmのナイフを用い、コーティング時の織物の長さ方向の張力を0.08cN/dtexに設定し、フローティングナイフコートにて塗布した。180℃で1分間硬化処理し、塗布量を25g/m2にしたコーティング織物を得た。得られたコーティング基布の特性を評価し、表5に示した。
得られたコーティング織物は、コーティング時の加熱により残存収縮率が低減し長期的な寸法・物性安定性は改善されたが、加熱後の滑脱抵抗保持率の経緯方向の平均値が低くなってしまい縫製部ダメージを受け易いコーティング織物となってしまった。
Claims (10)
- ポリマー硫酸相対粘度が3.0~3.5のナイロン66からなる織物であって、織物を構成している繊維の総繊度が200~400dtexであり、210℃30秒間加熱後の滑脱抵抗保持率の経緯方向の平均値が60%以上であり、残存収縮率が経緯方向ともに1.5%以下であることを特徴とするエアバッグ用織物。
- 織物を構成している繊維の引張強度が7.5~9.3cN/dtexである請求項1に記載のエアバッグ用織物。
- 織物の単位面積当たりの質量が210g/m2以下であり、厚さが0.3mm以下であり、引張強度が550N/cm以上である請求項1または2に記載のエアバッグ用織物。
- 合成繊維として引張強度が9.0cN/dtex以上であり、引張伸度が20%未満であり、総繊度が400dtex以下であり、単糸繊度が2~7dtexであり、沸水収縮率が7~12%であり、単糸断面直径変動係数がCV%で20%以下であるナイロン66マルチフィラメントを使用した請求項1~3のいずれかに記載のエアバッグ用織物。
- 生機を製織後、80℃以上の熱水収縮工程、乾燥仕上工程を経ることにより製造される請求項1~4のいずれかに記載のエアバッグ用織物。
- 請求項1~5のいずれかに記載のエアバッグ用織物を用いたエアバッグ。
- ポリマー硫酸相対粘度が3.0~3.5のナイロン66からなる織物であって、コンパクト性試験係数が8000~11000mm3であり、210℃30秒間加熱後の滑脱抵抗保持率の経緯方向の平均値が60%以上であり、残存収縮率が経緯方向ともに1.5%以下であることを特徴とするエアバッグ用コーティング織物。
- 織物の厚さが0.3mm以下であり、引張強度が550N/cm以上である請求項7に記載のエアバッグ用コーティング織物。
- コーティング樹脂として、無溶剤系シリコーンを使用する請求項7または8に記載のエアバッグ用コーティング織物。
- 請求項7~9のいずれかに記載のエアバッグ用コーティング織物を用いたエアバッグ。
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