JP7128099B2 - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

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Description

この発明は、基板処理装置および基板処理方法に関する。処理対象となる基板の例には、半導体ウエハ、液晶表示装置用基板、有機EL(electroluminescence)表示装置などのFPD(Flat Panel Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板などが含まれる。
半導体装置や液晶表示装置などの製造工程では、半導体ウエハや液晶表示装置用ガラス基板などの基板を処理する基板処理装置が用いられる。
下記特許文献1には、基板を1枚ずつ処理する枚葉式の基板処理装置が開示されている。この基板処理装置は、基板を水平に保持しながら回転させるスピンチャックと、スピンチャックに保持されている基板の上面(表面)に向けてSPM(硫酸と過酸化水素水との混合液)を吐出するノズルと、を備えている。
特開2009-272548号公報
環境負荷の問題から、SPMに含まれる硫酸の排液量を減らすことが求められている。また、硫酸のコストの問題もある。これらにより、硫酸の消費量の低減を図ることが求められている。
基板の表面に供給されるSPMの温度は高温である(100℃以上)。SPMによる処理レート(レジスト除去のレート(効率))は、基板の表面の温度に依存する。スピンチャックに保持されている基板の表面温度は、SPMの供給前において室温と同じ温度である。基板の表面への高温のSPMの供給開始に伴って、基板の表面温度が上昇する。そして、基板へのSPMの供給の継続により、基板の表面温度はやがてSPMと同じ温度に達し、その後はその温度に保たれる。
しかしながら、基板の表面温度がSPMの液温と同じ温度に昇温するまでに、相当の時間を要する。そのため、SPMを用いて基板の表面を良好に処理(基板の表面からレジストを良好に除去)するためには、処理期間が長くなるおそれがあり、処理期間が長くなると、SPMの消費量、すなわち、硫酸の消費量が増大するおそれがある。
そこで、この発明の目的の一つは、SPM表面供給工程の処理期間の短縮が可能であり、これにより、硫酸の消費量の低減を図ることが可能な基板処理装置および基板処理方法を提供することである。
の発明の一実施形態は、硫酸および過酸化水素水の混合液であるSPMを用いて基板を処理する基板処理装置を提供する。そして、前記基板処理装置が、基板を保持する基板保持ユニットと、前記基板保持ユニットに保持されている基板に供給され当該基板から排出された液体が流入する回収配管と、前記回収配管に流入した液体が送られ、当該液体に基づいて硫酸を含む高温の第1の硫酸含有液を作成するための硫酸含有液作成装置と、前記硫酸含有液作成装置において作成された高温の第1の硫酸含有液に基づいて作成されたSPMを、前記基板保持ユニットに保持されている基板の表面に供給するための表面供給ユニットと、前記硫酸含有液作成装置において作成された高温の第1の硫酸含有液を含む第2の硫酸含有液を、前記基板保持ユニットに保持されている基板の裏面に供給するための裏面供給ユニットと、を含む。
この構成によれば、基板の表面に供給されるSPMの作成のベースになる高温の第1の硫酸含有液を含む第2の硫酸含有液が、基板の裏面に供給される。高温の第2の硫酸含有液が基板の裏面に供給されることにより、基板が温められる。そのため、十分に昇温させられた後の基板に対してSPM表面供給工程を実行可能、または、基板を良好に昇温させながらSPM表面供給工程を実行可能である。この場合、SPMによる基板の表面の処理効率(レジスト除去効率)を高めることができる。その結果、SPM表面供給工程の処理期間の短縮が可能であり、これにより、SPMの消費量の低減、ひいては硫酸の消費量の低減を図ることが可能である。
また、基板の裏面に供給されるのは、基板から排出され回収された液体に基づいて作成された第1の硫酸含有液を含む第2の硫酸含有液である。このような第2の硫酸含有液を基板の裏面に供給することにより、新規の硫酸を用いることなく基板を良好に加熱することが可能である。
以上により、硫酸の消費量の低減を図ることが可能である。
の発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、前記硫酸含有液作成装置、前記表面供給ユニットおよび前記裏面供給ユニットを制御する制御装置をさらに含む。そして、前記制御装置が、前記回収配管に流入した液体に基づいて前記硫酸含有液作成装置によって高温の第1の硫酸含有液を作成する硫酸含有液作成工程と、前記硫酸含有液作成装置によって作成された高温の第1の硫酸含有液に基づいて作成されたSPMを、前記基板保持ユニットに保持されている基板の表面に供給するSPM表面供給工程と、前記SPM表面供給工程に先立ってまたは前記SPM表面供給工程に並行して、前記基板保持ユニットに保持されている基板を加熱するために、前記硫酸含有液作成装置によって作成された高温の第1の硫酸含有液を含む第2の硫酸含有液を、前記基板保持ユニットに保持されている基板の裏面に供給する硫酸含有液裏面供給工程と、を実行する。
この構成によれば、SPM表面供給工程に先立ってまたはSPM表面供給工程に並行して、基板の表面に供給されるSPMの作成のベースになる高温の第1の硫酸含有液を含む第2の硫酸含有液が、基板の裏面に供給される。高温の第2の硫酸含有液が基板の裏面に供給されることにより、基板が温められる。そのため、十分に昇温させられた後の基板に対してSPM表面供給工程を実行させ、または、基板を良好に昇温させながらSPM表面供給工程を実行させることができる。
の発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、前記基板保持ユニットに保持されている基板に供給され当該基板から排出された液体が流入する排液配管と、前記基板保持ユニットに保持されている基板から排出された液体が流入する配管を、前記排液配管および前記回収配管の間で切り換える切り換えユニットと、をさらに含む。そして、前記制御装置が、前記切り換えユニットを制御している。そして、前記制御装置が、前記硫酸含有液裏面供給工程に並行して、前記基板保持ユニットに保持されている基板から排出された液体を、前記切り換えユニットによって前記回収配管に流入させる回収工程をさらに実行する。
この構成によれば、硫酸含有液裏面供給工程に並行して回収工程が実行される。すなわち、基板の加熱のために基板の裏面に供給された第2の硫酸含有液は回収配管によって回収され、この回収された第2の硫酸含有液に基づいて、硫酸含有液作成装置において第1の硫酸含有液が作成される。したがって、基板の加熱のために基板の裏面に供給された第2の硫酸含有液を、SPM表面供給工程に使用されるSPMの作成のベースとして再利用できる。これにより、第2の硫酸含有液を用いた基板の加熱を、硫酸の消費量を増大させることなく行うことができる。
の発明の一実施形態では、前記制御装置が、前記硫酸含有液裏面供給工程を、前記SPM表面供給工程に先立って実行している。そして、前記制御装置が、前記SPM表面供給工程に並行して、前記基板保持ユニットに保持されている基板から排出された液体を、前記切り換えユニットによって前記排液配管に流入させる排液工程をさらに実行する。
前記制御装置が、前記硫酸含有液裏面供給工程の終了後に前記SPM表面供給工程を開始してもよい。
この構成によれば、硫酸含有液裏面供給工程が、SPM表面供給工程に先立って実行される。そのため、十分に昇温させられた後の基板に対してSPM表面供給工程を実行開始することができる。この場合、SPMによる基板の表面の処理効率(レジスト除去効率)を高めることができ、その結果、SPM表面供給工程の処理期間の短縮が可能である。
また、硫酸含有液裏面供給工程および回収工程の終了後に実行されるSPM表面供給工程に並行して排液工程が実行される。SPM表面供給工程の開始後のしばらくの期間において、基板から排出される液体には、基板の表面に供給されたSPMの他、レジスト等の基板の表面から除去された異物が多く含まれるおそれがある。このような異物を多く含む液体をベースに第1の硫酸含有液を作成したのでは、清浄な第1の硫酸含有液を作成するのが困難である。SPM表面供給工程に並行して排液工程を実行することにより、異物を多く含む液体を排液することができ、これにより、清浄な液体をベースに第1の硫酸含有液を作成できる。ゆえに、硫酸含有液作成工程において清浄な第1の硫酸含有液を作成できる。
の発明の一実施形態では、前記制御装置が、前記硫酸含有液裏面供給工程を、前記SPM表面供給工程に並行して実行する。
この構成によれば、SPM表面供給工程に並行して硫酸含有液裏面供給工程が実行される。そのため、基板を加熱しながらSPM表面供給工程を実行できる。この場合、SPMによる基板の表面の処理効率(レジスト除去効率)を高めることができ、その結果、SPM表面供給工程の処理期間の短縮が可能である。
の発明の一実施形態では、前記制御装置が、前記SPM表面供給工程において、前記基板保持ユニットに保持されている基板の表面にSPMを供給する第1の表面供給工程と、前記第1の表面供給工程においてSPMの供給が停止された後に、前記基板保持ユニットに保持されている基板の表面にSPMを供給する第2の表面供給工程と、を実行する。そして、前記制御装置が、前記硫酸含有液裏面供給工程を、前記第2の表面供給工程に並行して実行する。そして、前記制御装置が、前記第2の表面供給工程および前記硫酸含有液裏面供給工程に並行して、前記切り換えユニットによって前記回収工程を実行する。
この構成によれば、第2の表面供給工程に並行して回収工程が実行される。SPM表面供給工程の開始後のしばらくの期間において、基板から排出される液体には、基板の表面に供給されたSPMの他、レジスト等の基板の表面から除去された異物が多く含まれるおそれがある。このような異物を多く含む液体をベースに第1の硫酸含有液を作成したのでは、清浄な第1の硫酸含有液を作成するのが困難である。第1の表面供給工程に並行してではなく第2の表面供給工程に並行して回収工程を実行することにより、異物の混入を防止しながら液体を回収することができる。これにより、清浄な液体をベースに第1の硫酸含有液を作成できる。ゆえに、硫酸含有液作成工程において清浄な第1の硫酸含有液を作成できる。
また、硫酸含有液裏面供給工程に並行して回収工程が実行される。すなわち、基板の加熱のために基板の裏面に供給された第2の硫酸含有液は、回収配管によって回収された後、この回収された第2の硫酸含有液に基づいて、硫酸含有液作成装置において第2の硫酸含有液が作成される。したがって、基板の加熱のために基板の裏面に供給された第2の硫酸含有液を、SPM表面供給工程に使用されるSPMの作成のベースとして再利用できる。これにより、第2の硫酸含有液を用いた基板の加熱を、硫酸の消費量を増大させることなく行うことができる。
の発明の一実施形態では、前記制御装置が、前記第1の表面供給工程に並行して、前記基板保持ユニットに保持されている基板から排出された液体を、前記切り換えユニットによって前記排液配管に流入させる排液工程をさらに実行する。
この構成によれば、SPM表面供給工程に含まれる第1の表面供給工程に並行して排液工程が実行される。これにより、異物を多く含む液体を排液することができ、これにより、清浄な液体をベースに第1の硫酸含有液を作成できる。ゆえに、硫酸含有液作成工程において清浄な第1の硫酸含有液を作成できる。
の発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、前記基板保持ユニットに保持されている基板に供給され当該基板から排出された液体が流入する排液配管と、前記基板保持ユニットに保持されている基板から排出された液体が流入する配管を、前記排液配管および前記回収配管の間で切り換える切り換えユニットと、をさらに含む。そして、前記制御装置が、前記切り換えユニットを制御している。そして、前記制御装置が、前記SPM表面供給工程において、前記基板保持ユニットに保持されている基板の表面にSPMを供給する第1の表面供給工程と、前記第1の表面供給工程においてSPMの供給が停止された後に、前記基板保持ユニットに保持されている基板の表面にSPMを供給する第2の表面供給工程と、を実行する。そして、前記制御装置が、前記硫酸含有液裏面供給工程を、前記第1の表面供給工程に並行して実行する。そして、前記制御装置が、前記第1の表面供給工程および前記硫酸含有液裏面供給工程に並行して、前記基板保持ユニットに保持されている基板から排出された液体を、前記切り換えユニットによって前記排液配管に流入させる排液工程をさらに実行する。
この構成によれば、第1の表面供給工程に並行して硫酸含有液裏面供給工程が実行される。また、硫酸含有液裏面供給工程に並行して排液工程が実行される。そのため、SPM表面供給工程の開始時から、基板の裏面に高温の第2の硫酸含有液を供給することが可能である。この場合、SPM表面供給工程の開始後早い段階で基板の表面からレジストを除去することができ、これにより、SPM表面供給工程の処理期間をさらに短縮することが可能である。
の発明の一実施形態では、前記硫酸含有液作成装置が、前記表面供給ユニットに高温の第1の硫酸含有液を供給し、前記裏面供給ユニットに第1の硫酸含有液を供給しない第1の硫酸含有液作成装置と、前記裏面供給ユニットに高温の第1の硫酸含有液を供給し、前記表面供給ユニットに第1の硫酸含有液を供給しない第2の硫酸含有液作成装置と、を含む。
この構成によれば、第1の硫酸含有液作成装置が、表面供給ユニットに高温の第1の硫酸含有液を供給し、裏面供給ユニットに第1の硫酸含有液を供給しない。また、第2の硫酸含有液作成装置が、裏面供給ユニットに高温の第1の硫酸含有液を供給し、表面供給ユニットに第1の硫酸含有液を供給しない。そのため、第2の硫酸含有液作成装置は、裏面供給専用の硫酸含有液作成装置である。専ら基板の昇温のために用いられる第2の硫酸含有液は、その硫酸濃度の基準が緩い。そのため、第2の硫酸含有液作成装置において作成される第1の硫酸含有液の硫酸濃度の下限濃度を低く設定することが可能である。これにより、第2の硫酸含有液作成装置からの第1の硫酸含有液の排液量を少なくすることができる。ゆえに、硫酸の消費量の低減をより一層図ることができる。
の発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、前記第1の硫酸含有液作成装置で作成された第1の硫酸含有液の硫酸濃度が所定の下限濃度を下回った場合に、前記第1の硫酸含有液作成装置から前記第2の硫酸含有液作成装置に第1の硫酸含有液を供給する硫酸供給配管をさらに含む。
この構成によれば、第1の硫酸含有液作成装置で作成された第1の硫酸含有液の硫酸濃度が所定の下限濃度を下回った場合に、第1の硫酸含有液作成装置から第2の硫酸含有液作成装置に第1の硫酸含有液が供給される。第1の硫酸含有液作成装置において作成される第1の硫酸含有液の硫酸濃度が下限濃度を下回った硫酸は、本来排液されるべきである。第2の硫酸含有液作成装置においてそのような第1の硫酸含有液を引き取り、裏面供給用(基板加熱用)の第1の硫酸含有液として活用する。ゆえに、硫酸の消費量の低減を、さらにより一層図ることができる。
前記基板保持ユニットに保持されている基板の裏面に供給される第2の硫酸含有液が、第1の硫酸含有液であってもよい。
前記基板保持ユニットに保持されている基板の裏面に供給される第2の硫酸含有液が、第1の硫酸含有液および過酸化水素水の混合液であるSPMであってもよい。
の発明の一実施形態は、基板保持ユニットと、前記基板保持ユニットに保持されている基板に供給され当該基板から排出された液体が流入する回収配管と、を含む、基板処理装置において実行され、硫酸および過酸化水素水の混合液であるSPMを用いて基板を処理する基板処理方法である。前記基板処理方法が、前記回収配管に流入した液体に基づいて硫酸を含む高温の第1の硫酸含有液を作成する硫酸含有液作成工程と、作成された高温の第1の硫酸含有液に基づいて作成されたSPMを、前記基板保持ユニットに保持されている基板の表面に供給するSPM表面供給工程と、前記SPM表面供給工程に先立ってまたは前記SPM表面供給工程に並行して、前記基板保持ユニットに保持されている基板を加熱するために、作成された高温の第1の硫酸含有液を含む第2の硫酸含有液を、前記基板保持ユニットに保持されている基板の裏面に供給する硫酸含有液裏面供給工程と、を含む。
この方法によれば、SPM表面供給工程に先立ってまたはSPM表面供給工程に並行して、基板の表面に供給されるSPMの作成のベースになる高温の第1の硫酸含有液を含む第2の硫酸含有液が、基板の裏面に供給される。高温の第2の硫酸含有液が基板の裏面に供給されることにより、基板が温められる。そのため、十分に昇温させられた後の基板に対してSPM表面供給工程を実行させ、または、基板を良好に昇温させながらSPM表面供給工程を実行させることができる。ゆえに、SPMによる基板の表面の処理効率(レジスト除去効率)を高めることができる。その結果、SPM表面供給工程の処理期間の短縮が可能であり、これにより、SPMの消費量の低減、ひいては硫酸の消費量の低減を図ることが可能である。
また、基板の裏面に供給されるのは、基板から排出され回収された液体に基づいて作成された第1の硫酸含有液を含む第2の硫酸含有液である。このような第2の硫酸含有液を基板の裏面に供給することにより、新規の硫酸を用いることなく基板を良好に加熱することが可能である。
以上により、硫酸の消費量の低減を図ることが可能である。
の発明の一実施形態では、前記基板処理方法が、前記硫酸含有液裏面供給工程に並行して、前記基板保持ユニットに保持されている基板から排出された液体を、前記回収配管に流入させる回収工程をさらに含む。
この方法によれば、硫酸含有液裏面供給工程に並行して回収工程が実行される。すなわち、基板の加熱のために基板の裏面に供給された第2の硫酸含有液は回収配管によって回収され、この回収された第2の硫酸含有液に基づいて、硫酸含有液作成装置において第1の硫酸含有液が作成される。したがって、基板の加熱のために基板の裏面に供給された第2の硫酸含有液を、SPM表面供給工程に使用されるSPMの作成のベースとして再利用できる。これにより、第2の硫酸含有液を用いた基板の加熱を、硫酸の消費量を増大させることなく行うことができる。
の発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、前記基板保持ユニットに保持されている基板に供給され当該基板から排出された液体が流入する排液配管をさらに含む。そして、前記硫酸含有液裏面供給工程が、前記SPM表面供給工程に先立って実行され、前記SPM表面供給工程に並行して、前記基板保持ユニットに保持されている基板から排出された液体を、前記排液配管に流入させる排液工程をさらに含む。前記硫酸含有液裏面供給工程の終了後に、前記SPM表面供給工程が開始されてもよい。
この方法によれば、硫酸含有液裏面供給工程が、SPM表面供給工程に先立って実行される。そして、硫酸含有液裏面供給工程および回収工程の終了後に実行されるSPM表面供給工程に並行して排液工程が実行される。SPM表面供給工程の開始後のしばらくの期間において、基板から排出される液体には、基板の表面に供給されたSPMの他、レジスト等の基板の表面から除去された異物が多く含まれるおそれがある。このような異物を多く含む液体をベースに第1の硫酸含有液を作成したのでは、清浄な第1の硫酸含有液を作成するのが困難である。SPM表面供給工程に並行して排液工程を実行することにより、異物を多く含む液体を排液することができ、これにより、清浄な液体をベースに第1の硫酸含有液を作成できる。ゆえに、硫酸含有液作成工程において清浄な第1の硫酸含有液を作成できる。
の発明の一実施形態では、前記硫酸含有液裏面供給工程が、前記SPM表面供給工程に並行して実行される。
この方法によれば、SPM表面供給工程に並行して硫酸含有液裏面供給工程が実行される。そのため、基板を加熱しながらSPM表面供給工程を実行できる。この場合、SPMによる基板の表面の処理効率(レジスト除去効率)を高めることができ、その結果、SPM表面供給工程の処理期間の短縮が可能である。
の発明の一実施形態では、前記SPM表面供給工程が、前記基板保持ユニットに保持されている基板の表面にSPMを供給する第1の表面供給工程と、前記第1の表面供給工程においてSPMの供給が停止された後に、前記基板保持ユニットに保持されている基板の表面にSPMを供給する第2の表面供給工程と、を含む。そして、前記硫酸含有液裏面供給工程が、前記第2の表面供給工程に並行して実行され、前記第2の表面供給工程および前記硫酸含有液裏面供給工程に並行して前記回収工程が実行される。
この方法によれば、第2の表面供給工程に並行して回収工程が実行される。SPM表面供給工程の開始後のしばらくの期間において、基板から排出される液体には、基板の表面に供給されたSPMの他、レジスト等の基板の表面から除去された異物が多く含まれるおそれがある。このような異物を多く含む液体をベースに第1の硫酸含有液を作成したのでは、清浄な第1の硫酸含有液を作成するのが困難である。第1の表面供給工程に並行してではなく第2の表面供給工程に並行して回収工程を実行することにより、異物の混入を防止しながら液体を回収することができる。これにより、清浄な液体をベースに第1の硫酸含有液を作成できる。ゆえに、硫酸含有液作成工程において清浄な第1の硫酸含有液を作成できる。
また、硫酸含有液裏面供給工程に並行して回収工程が実行される。すなわち、基板の加熱のために基板の裏面に供給された第2の硫酸含有液は、回収配管によって回収された後、この回収された第2の硫酸含有液に基づいて、硫酸含有液作成工程において第1の硫酸含有液が作成される。したがって、基板の加熱のために基板の裏面に供給された第2の硫酸含有液を、SPM表面供給工程に使用されるSPMの作成のベースとして再利用できる。これにより、第2の硫酸含有液を用いた基板の加熱を、硫酸の消費量を増大させることなく行うことができる。
の発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、前記基板保持ユニットに保持されている基板に供給され当該基板から排出された液体が流入する排液配管をさらに含む。そして前記基板処理方法が、前記第1の表面供給工程に並行して、前記基板保持ユニットに保持されている基板から排出された液体を、前記排液配管に流入させる排液工程をさらに含む。
この方法によれば、SPM表面供給工程に含まれる第1の表面供給工程に並行して排液工程が実行される。これにより、異物を多く含む液体を排液することができ、これにより、清浄な液体をベースに第1の硫酸含有液を作成できる。ゆえに、硫酸含有液作成工程において清浄な第1の硫酸含有液を作成できる。
の発明の一実施形態では、前記基板処理装置が、前記基板保持ユニットに保持されている基板に供給され当該基板から排出された液体が流入する排液配管をさらに含む。そして、前記SPM表面供給工程が、前記基板保持ユニットに保持されている基板の表面にSPMを供給する第1の表面供給工程と、前記第1の表面供給工程においてSPMの供給が停止された後に、前記基板保持ユニットに保持されている基板の表面にSPMを供給する第2の表面供給工程と、を含む。そして、前記硫酸含有液裏面供給工程が、前記第1の表面供給工程に並行して実行され、前記基板処理方法が、前記第1の表面供給工程および前記硫酸含有液裏面供給工程に並行して、前記基板保持ユニットに保持されている基板から排出された液体を、前記排液配管に流入させる排液工程をさらに含む。
この方法によれば、第1の表面供給工程に並行して硫酸含有液裏面供給工程が実行される。また、硫酸含有液裏面供給工程に並行して排液工程が実行される。そのため、SPM表面供給工程の開始時から、基板Wの裏面に高温の第2の硫酸含有液を供給することが可能である。この場合、SPM表面供給工程の開始後早い段階で基板の表面からレジストを除去することができ、これにより、SPM表面供給工程の処理期間をさらに短縮することが可能である。
前記基板保持ユニットに保持されている基板の裏面に供給される第2の硫酸含有液が、第1の硫酸含有液であってもよい。
前記基板保持ユニットに保持されている基板の裏面に供給される第2の硫酸含有液が、第1の硫酸含有液および過酸化水素水の混合液であるSPMであってもよい。
図1は、この発明の一実施形態に係る基板処理装置を上から見た模式図である。 図2は、図1に示す硫酸含有液作成装置および装置本体を、水平方向から見た図である。 図3は、図1に示す処理ユニットの構成例を説明するための図解的な断面図である。 図4Aは、前記基板処理装置の電気的構成を説明するためのブロック図である。 図4Bは、前記基板処理装置による処理対象の基板の表面を拡大して示す断面図である。 図5は、前記処理ユニットによって実行される第1の基板処理例のフローチャートである。 図6は、第1の基板処理例における、第1のガードおよび第2のガードの動作等を示すタイミングチャートである。 図7A,7Bは、それぞれ、硫酸含有液裏面供給工程および第1の表面供給工程(SPM表面供給工程)を説明するための図解的な図である。 図7Cは、第2の表面供給工程(SPM表面供給工程)を説明するための図解的な図である。 図8は、前記処理ユニットによって実行される第2の基板処理例のフローチャートである。 図9は、前記第2の基板処理例に係る第2の表面供給工程(SPM表面供給工程)を説明するための図解的な図である。 図10は、前記処理ユニットによって実行される第3の基板処理例のフローチャートである。 図11は、前記第3の基板処理例に係る第1の表面供給工程(SPM表面供給工程)を説明するための図解的な図である。 図12A-12Bは、基板の表面に形成されたレジストの除去(剥離)を説明するための図解的な図である。 図12C-12Dは、図12Bの次の工程を示す図である。 図13は、この発明の他の実施形態に係る基板処理装置を上から見た模式図である。
以下では、この発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一の実施形態に係る基板処理装置1を上から見た模式図である。
基板処理装置1は、半導体ウエハなどの円板状の基板Wを1枚ずつ処理する枚葉式の装置である。基板処理装置1は、クリーンルーム内に配置された装置本体2と、装置本体2に結合されたインデクサユニット3と、処理液供給装置と、基板処理装置1を制御する制御装置4と、を含む。
インデクサユニット3は、基板Wを収容する複数のキャリアCをそれぞれ保持する複数のロードポートLPと、各キャリアCに対して基板Wを搬送するためのインデクサロボットIRと、を含む。
装置本体2は、搬送室5と、複数のロードポートLPから搬送された基板Wを処理液や処理ガスなどの処理流体で処理する複数の処理ユニット6と、を含む。複数の処理ユニット6は、水平に離れた6つの位置にそれぞれ配置された6つの塔を形成している。各塔は、上下に積層された複数(たとえば3つ)の処理ユニット6を含む。6つの塔は、搬送室5の両側に3つずつ配置されている。処理ユニット6は、装置本体2の外壁7の中に配置されており、すなわち外壁7に取り囲まれている。
基板処理装置1は、搬送ロボットとして、インデクサロボットIRの他に、第1の基板搬送ロボットCR1と、第2の基板搬送ロボットCR2と、を含む。第1の基板搬送ロボットCR1および第2の基板搬送ロボットCR2は、搬送室5内に配置されている。インデクサロボットIRは、ロードポートLPと第1の基板搬送ロボットCR1との間で基板Wを搬送する。インデクサロボットIRは、基板Wを支持するハンドを含む。第1の基板搬送ロボットCR1は、インデクサロボットIRと、ロードポートLP側の2つの塔に含まれる処理ユニット6との間で基板Wを搬送すると共に、インデクサロボットIRと第2の基板搬送ロボットCR2との間で基板Wを搬送する。第2の基板搬送ロボットCR2は、インデクサロボットIRと、ロードポートLP側とは反対側の4つの塔に含まれる処理ユニット6との間で基板Wを搬送する。第1の基板搬送ロボットCR1および第2の基板搬送ロボットCR2は、基板Wを支持するハンドを含む。
処理液供給装置は、処理ユニット6に対して処理液(硫酸含有液(第1の硫酸含有液。エッチング液や洗浄液))を供給する。処理液供給装置は、処理ユニット6において使用される硫酸含有液(第1の硫酸含有液)を作成する硫酸含有液作成装置8を含む。硫酸含有液作成装置8は、処理ユニット6から排出された液体を回収して硫酸含有液(第1の硫酸含有液)として調整し、調整後の硫酸含有液を処理ユニット6に供給する。硫酸含有液作成装置8は、図1に示すように、クリーンルームにおいて外壁7の外側に配置されている。図1の例では、硫酸含有液作成装置8が2つ設けられている。
各硫酸含有液作成装置8は、搬送室5の片側に配置された3つの塔に対応している。各硫酸含有液作成装置8には、対応する3つの塔に含まれる処理ユニット6から排出されたSPMが供給される。硫酸含有液作成装置8は、処理ユニット6から排出されたSPMを回収して硫酸含有液として貯留し、所定の状態に調整する第1の貯液部11(図2参照)と、第2の貯液部12(図2参照)と、を含む。硫酸含有液作成装置8は、クリーンルームの内側に配置されるのでなく、クリーンルームの外(たとえば、クリーンルームの階下スペース)に配置されていてもよい。また、第1の貯液部11および第2の貯液部12が、共通するフレーム内に収容されていてもよいし、それぞれ別々のフレームの中に収容配置されていてもよい。
硫酸含有液作成装置8では、基板Wから排出され回収されたSPMに基づいて、SPMそのものではなく硫酸含有液(第1の硫酸含有液)が作成される(硫酸含有液作成工程)。硫酸含有液作成装置8によって、作成された(硫酸濃度および温度が調整された)硫酸含有液が、処理ユニット6の表面供給ユニットの一例としてのSPMノズル(ノズル)13(図2および図3参照)に供給される。SPMノズル13には、過酸化水素水供給ユニット122(図2および図3参照参照)から過酸化水素水が供給される。SPMノズル13に供給された硫酸含有液および過酸化水素水は、SPMノズル13の内部(混合部)で混合され、これによってSPMが生成される。そして、SPMノズル13の下部に形成されている吐出口13a(図3参照)からSPMが吐出される。吐出口13aは、SPMノズル13の内部に連通している。そして、処理ユニット6において、吐出口13aから吐出されるSPMが基板Wに供給される。これにことにより、基板Wからレジストが除去される。
SPMの除去能力を高める観点から、作成される硫酸含有液の硫酸濃度は、所定の濃度範囲(所定の濃度以上)であることが求められる。そして、同様の観点から、作成される硫酸含有液の温度は所定の温度範囲であることが求められる。
図2は、図1にそれぞれ示す硫酸含有液作成装置8および装置本体2を、水平方向から見た図である。
硫酸含有液作成装置8は、第1の貯液部11と、第2の貯液部11と、を含む。
第1の貯液部11は、第1の循環タンク22と、第1の循環配管23と、第1の循環ヒータ24と、硫酸補充ユニット25と、を含む。
第1の貯液部11は、対応する3つのタワーに含まれる合計9つの処理ユニット6から回収されたSPMを、硫酸含有液として貯留する。第1の循環タンク22には、後述する回収配管156に接続された回収導出配管26の下流端が接続されている。各処理ユニット6の処理カップ111に回収されたSPMは、回収配管156および回収導出配管26を通って第1の循環タンク22に導かれ、第1の循環タンク22に貯留される。
第1の循環タンク22には、3つのタワーに対応する3つの回収導出配管26の下流端が接続されている。図2では、1つのタワーについてのみ詳細に図示し、他の2つのタワーに関しては、図示を省略している。
第1の循環タンク22には、第2の貯液部12に向けて延びた導液配管31が接続されている。導液配管31の途中部には、第1の循環タンク22内の硫酸含有液を汲み出すためのポンプ等の第1の送液装置32が介装されている。導液配管31の途中部には、第1の送液装置32の下流側に捕獲フィルタ37および開閉バルブ38が介装されている。捕獲フィルタ37は、導液配管31を流通する硫酸含有液中に含まれる比較的小さな異物を捕捉して除去するためのフィルタである。
開閉バルブ38は、導液配管31における硫酸含有液の流通およびその停止を制御するためのバルブである。
導液配管31には、開閉バルブ38と捕獲フィルタ37との間において、リターン配管40が分岐接続されている。リターン配管40の下流端は第1の循環タンク22へ延びている。リターン配管40の途中部には、リターンバルブ41が介装されている。導液配管31におけるリターン配管40の分岐位置42の下流側部分と、リターン配管40とによって、第1の循環配管23が構成されている。
硫酸補充ユニット25は、新しい硫酸(基板Wの処理に未使用の硫酸)を第1の循環タンク22に供給するユニットである。硫酸補充ユニット25は、第1の循環タンク22に硫酸含有液を補充する硫酸補充配管44と、硫酸補充配管44を開閉する硫酸補充バルブ45と、を含む。補充される硫酸含有液は、未使用の硫酸(たとえば濃硫酸)であり、その硫酸濃度は、第1の循環タンク22内の硫酸含有液における硫酸濃度よりも高い。補充される硫酸含有液は、室温(約23℃~約25℃)である。
基板処理装置1の運転中(基板Wの処理を停止している期間を含む)において、第1の送液装置32および第1の循環ヒータ24が常に駆動されている。そのため、開閉バルブ38が閉じられかつリターンバルブ41が開かれることにより、第1の循環タンク22から汲み出される硫酸含有液が、導液配管31を分岐位置42まで流れ、その分岐位置42からリターン配管40を通して第1の循環タンク22に戻される。つまり、第2の貯液部12に硫酸含有液を送らない期間は、第1の循環タンク22および第1の循環配管23を硫酸含有液が循環している。そして、第2の貯液部12に硫酸含有液を送るタイミングになると、開閉バルブ38が開かれかつリターンバルブ41が閉じられることによって、第1の循環タンク22から汲み出される硫酸含有液が、導液配管31を通して第2の貯液部12に供給される。
第1の循環ヒータ24は、導液配管31の途中部において第1の送液装置32の上流側に介装されている。第1の循環ヒータ24は、第1の循環タンク22および第1の循環配管23を循環する硫酸含有液を加熱する。第1の循環ヒータ24の加熱温度は、所定の第1の温度(たとえば約120℃~約130℃)に設定されている。第1の循環タンク22および第1の循環配管23を硫酸含有液が循環することにより、硫酸含有液が第1の温度に調整される。第2の貯液部12に硫酸含有液を送らない期間、硫酸含有液を循環させておくことによって、第1の温度に調整された硫酸含有液を第1の循環タンク22に貯留しておくことができる。また、開閉バルブ38の開成後、第1の温度に調整された硫酸含有液を第2の貯液部12に送ることができる。
第2の貯液部12は、第2の循環タンク51を含む。
第2の循環タンク51には、導液配管31の下流端が接続されている。第2の循環タンク51には、第1の貯液部11において第1の温度(たとえば約120℃~約130℃)に温度調整された硫酸含有液が導かれる。そして、導かれた硫酸含有液が第2の循環タンク51に貯留される。
第2の循環タンク51には、高さの異なる複数の位置にそれぞれセンサ部を有する液量計65が取り付けられており、これらの液量計65によって、第2の循環タンク51に貯留されている硫酸含有液の液面高さが検出される。
第2の循環タンク51には、第1の共通配管51Aが接続されている。第1の共通配管51Aの途中部には、第2の循環ヒータ52が介装されている。第2の循環タンク51および第1の共通配管51Aには、対応するタワーにそれぞれ硫酸含有液を供給するための3つの第1の硫酸含有液流通配管51Bが接続されている。具体的には、3つの第1の硫酸含有液流通配管51Bの上流端および下流端が、それぞれ、第1の共通配管51Aの下流端および第2の循環タンク51に接続されている(図2では、第1の硫酸含有液流通配管51Bを1つのみ図示)。第1の共通配管51Aおよび第1の硫酸含有液流通配管51Bによって第2の循環配管53が構成されている。
第1の硫酸含有液流通配管51Bの途中部には、第1の共通配管51A内の硫酸含有液を汲み出すためのポンプ等の第2の送液装置56が介装されている。第2の送液装置56によって第2の循環配管53に汲み出された硫酸含有液は、第1の硫酸含有液流通配管51Bを上流端から下流端まで流通し、第2の循環タンク51に戻る。これにより、硫酸含有液が、第2の循環タンク51ならびに第2の循環配管53(第1の共通配管51Aおよび第1の硫酸含有液流通配管51B)を循環する。
第2の循環ヒータ52は、第2の循環タンク51ならびに第2の循環配管53(第1の共通配管51Aおよび第1の硫酸含有液流通配管51B)を循環する硫酸含有液を加熱する。第2の循環ヒータ52の加熱温度は、所定の第2の温度(>第1の温度。たとえば約160℃)に設定されている。第2の循環タンク51ならびに第2の循環配管53(第1の共通配管51Aおよび第1の硫酸含有液流通配管51B)を硫酸含有液が循環することにより、硫酸含有液が、それまでの第1の温度から第2の温度に調整される。
硫酸含有液作成装置8は、第2の循環配管53から分岐して、対応するタワーに含まれる複数(たとえば3つ)の処理ユニット6のSPMノズル13に硫酸含有液を供給するための第1の硫酸含有液供給配管57を、タワーに含まれる処理ユニット6の数と同数含む。
各第1の硫酸含有液供給配管57の途中部には、第1のヒータ54が介装されている。また、各第1の硫酸含有液供給配管57の途中部には、第1のヒータ54の下流側において、第1のヒータ54側から順に、第2の流量計78、第1の硫酸含有液流量調整バルブ59および第1の硫酸含有液バルブ60が介装されている。第2の流量計78は、各第1の硫酸含有液供給配管57内を流れる硫酸含有液の流量を検出する流量計である。第1の硫酸含有液流量調整バルブ59は、第1の硫酸含有液供給配管57の開度を調整して、SPMノズル13に供給される硫酸含有液の流量を調整するためのバルブである。第1の硫酸含有液流量調整バルブ59は、弁座が内部に設けられたバルブボディと、弁座を開閉する弁体と、開位置と閉位置との間で弁体を移動させるアクチュエータと、を含む構成であってもよい。他の流量調整バルブについても同様である。
第1の硫酸含有液バルブ60は、SPMノズル13への硫酸含有液の供給およびその停止を制御するためのバルブである。
第1の硫酸含有液供給配管57には、第1の硫酸含有液バルブ60と第1の硫酸含有液流量調整バルブ59との間において、第1のリターン配管61が分岐接続されている。第1のリターン配管61の下流端は第1の硫酸含有液流通配管51Bに接続されている。第1の硫酸含有液供給配管57における第1の分岐位置63の上流側部分の圧力損失が、第1のリターン配管61での圧力損失よりも大きい。
SPMノズル13に硫酸含有液を供給するときは、制御装置4は、第1の硫酸含有液バルブ60を開く。これにより、第1のリターン配管61での圧力損失が、第1の硫酸含有液供給配管57における第1の分岐位置63の下流側部分の圧力損失よりも大きくなる。そのため、第1の硫酸含有液供給配管57における第1の分岐位置63の上流側部分内の硫酸含有液は、第1の硫酸含有液供給配管57における第1の分岐位置63の下流側部分に供給され、この下流側部分からSPMノズル13に供給される。一方、SPMノズル13への硫酸含有液の供給を停止させるときは、制御装置4は、第1の硫酸含有液バルブ60を閉じる。これにより、第1のリターン配管61での圧力損失が、第1の硫酸含有液供給配管57における第1の分岐位置63の下流側部分の圧力損失よりも小さくなる。そのため、第1の分岐位置63に到達した硫酸含有液は、第1の硫酸含有液供給配管57における第1の分岐位置63の上流側部分を逆流することなく、第1のリターン配管61へと導かれる。第1のリターン配管61に導かれた硫酸含有液は、第1の硫酸含有液流通配管51Bに戻り、再び、第2の循環タンク51および第2の循環配管53(第1の共通配管51Aおよび第1の硫酸含有液流通配管51B)を循環する。第1のヒータ54は、第1の硫酸含有液供給配管57を流通する硫酸含有液を加熱する。第1のヒータ54の加熱温度は、所定の第3の温度(>第2の温度。たとえば約165℃)に設定されている。第1の硫酸含有液供給配管57を硫酸含有液が流通することにより、それまで、第2の温度に温度調整されていた硫酸含有液が、それまでの第2の温度から第3の温度に昇温する。
基板処理装置1の運転中(基板Wの処理を停止している期間を含む)において、第2の送液装置56および第2の循環ヒータ52が常に駆動されている。そのため、基板処理装置1の運転中は、第2の循環タンク51ならびに第2の循環配管53(第1の共通配管51Aおよび第1の硫酸含有液流通配管51B)を、第2の温度に温度調整された硫酸含有液が循環している。
第1の硫酸含有液バルブ60が閉じられた状態では、第2の循環配管53を流れる硫酸含有液は、第2の循環配管53から第1の硫酸含有液供給配管57に流れ、第1の分岐位置63を介して第1のリターン配管61に流れて、第1の硫酸含有液流通配管51Bに戻る。これにより、第2の循環タンク51および第2の循環配管53を循環する。
一方で、第1の硫酸含有液バルブ60が開かれた状態では、第1の硫酸含有液流通配管51Bを流れる硫酸含有液は、第2の循環配管53から第1の硫酸含有液供給配管57に流れ、SPMノズル13に供給される。つまり、第3の温度に調整された硫酸含有液がSPMノズル13に供給される。
第2の循環タンク51には、第2の共通配管71Aが接続されている。第2の共通配管71Aの途中部には、第3の循環ヒータ72が介装されている。第2の循環タンク51および第2の共通配管71Aには、対応するタワーにそれぞれ硫酸含有液を供給するための3つの第2の硫酸含有液流通配管71Bが接続されている。具体的には、3つの第2の硫酸含有液流通配管71Bの上流端および下流端が、それぞれ、第2の共通配管71Aの下流端および第2の循環タンク51に接続されている。第2の共通配管71Aおよび第2の硫酸含有液流通配管71Bによって第3の循環配管73が構成されている。
第2の硫酸含有液流通配管71Bの途中部には、第2の共通配管71A内の硫酸含有液を汲み出すためのポンプ等の第3の送液装置76が介装されている。第3の送液装置76によって第3の循環配管73に汲み出された硫酸含有液は、第2の硫酸含有液流通配管71Bを上流端から下流端まで流通し、第2の循環タンク51に戻る。これにより、硫酸含有液が、第2の循環タンク51ならびに第3の循環配管73(第2の共通配管71Aおよび第2の硫酸含有液流通配管71B)を循環する。
第3の循環ヒータ72は、第2の循環タンク51ならびに第3の循環配管73(第2の共通配管71Aおよび第2の硫酸含有液流通配管71B)を循環する硫酸含有液を加熱する。第3の循環ヒータ72の加熱温度は、第4の温度(>第1の温度。たとえば約160℃)に設定されている。第2の循環タンク51ならびに第3の循環配管73(第2の共通配管71Aおよび第2の硫酸含有液流通配管71B)を硫酸含有液が循環することにより、硫酸含有液が、それまでの第1の温度から第4の温度に調整される。
硫酸含有液作成装置8は、第3の循環配管73から分岐して、対応するタワーに含まれる複数(たとえば3つ)の処理ユニット6の裏面供給ユニットの一例としての下面ノズル91に硫酸含有液(第1の硫酸含有液)を供給するための第2の硫酸含有液供給配管77を、タワーに含まれる処理ユニット6の数と同数含む。
各第2の硫酸含有液供給配管77の途中部には、第2のヒータ74が介装されている。また、各第2の硫酸含有液供給配管77の途中部には、第2のヒータ74の下流側において、第2のヒータ74側から順に、第2の流量計78、第2の硫酸含有液流量調整バルブ79および第2の硫酸含有液バルブ80が介装されている。第2の流量計78は、各第2の硫酸含有液供給配管77内を流れる硫酸含有液の流量を検出する流量計である。第2の硫酸含有液流量調整バルブ79は、第2の硫酸含有液供給配管77の開度を調整して、下面ノズル91に供給される硫酸含有液の流量を調整するためのバルブである。
第2の硫酸含有液バルブ80は、下面ノズル91への硫酸含有液の供給およびその停止を制御するためのバルブである。
第2の硫酸含有液供給配管77には、第2の硫酸含有液バルブ80と第2の硫酸含有液流量調整バルブ79との間において、第2のリターン配管81が分岐接続されている。第2のリターン配管81の下流端は第2の硫酸含有液流通配管71Bに接続されている。第2の硫酸含有液供給配管77における第2の分岐位置83の上流側部分の圧力損失が、第2のリターン配管81での圧力損失よりも大きい。
下面ノズル91に硫酸含有液を供給するときは、制御装置4は、第2の硫酸含有液バルブ80を開く。これにより、第2のリターン配管81での圧力損失が、第2の硫酸含有液供給配管77における第2の分岐位置83の下流側部分の圧力損失よりも大きくなる。そのため、第2の硫酸含有液供給配管77における第2の分岐位置83の上流側部分内の硫酸含有液は、第2の硫酸含有液供給配管77における第2の分岐位置83の下流側部分に供給され、この下流側部分から下面ノズル91に供給される。一方、下面ノズル91への硫酸含有液の供給を停止させるときは、制御装置4は、第2の硫酸含有液バルブ80を閉じる。これにより、第2のリターン配管81での圧力損失が、第2の硫酸含有液供給配管77における第2の分岐位置83の下流側部分の圧力損失よりも小さくなる。そのため、第2の分岐位置83に到達した硫酸含有液は、第2の硫酸含有液供給配管77における第2の分岐位置83の上流側部分を逆流することなく、第2のリターン配管81へと導かれる。第2のリターン配管81に導かれた硫酸含有液は、第2の硫酸含有液流通配管71Bに戻り、再び、第2の循環タンク51および第3の循環配管73(第2の共通配管71Aおよび第2の硫酸含有液流通配管71B)を循環する。第2のヒータ74は、第2の硫酸含有液供給配管77を流通する硫酸含有液を加熱する。第2のヒータ74の加熱温度は、所定の第5の温度(>第4の温度。たとえば約165℃)に設定されている。第2の硫酸含有液供給配管77を硫酸含有液が流通することにより、第4の温度に温度調整されていた硫酸含有液が、それまでの第4の温度から第5の温度に昇温する。
基板処理装置1の運転中(基板Wの処理を停止している期間を含む)において、第3の送液装置76および第3の循環ヒータ72が常に駆動されている。そのため、基板処理装置1の運転中は、第2の循環タンク51ならびに第3の循環配管73(第2の共通配管71Aおよび第2の硫酸含有液流通配管71B)を、第4の温度に温度調整された硫酸含有液が循環している。
第2の硫酸含有液バルブ80が閉じられた状態では、第3の循環配管73を流れる硫酸含有液は、第3の循環配管73から第2の硫酸含有液供給配管77に流れ、第2の分岐位置83を介して第2のリターン配管81に流れて、第2の硫酸含有液流通配管71Bに戻る。これにより、第2の循環タンク51および第3の循環配管73を循環する。
一方で、第2の硫酸含有液バルブ80が開かれた状態では、第2の硫酸含有液流通配管71Bを流れる硫酸含有液は、第3の循環配管73から第2の硫酸含有液供給配管77に流れ、下面ノズル91に供給される。つまり、第5の温度に調整された硫酸含有液が下面ノズル91に供給される。
液量計65の出力の参照により、第2の循環タンク51に溜められている硫酸含有液の液量は、制御装置4によって常時監視されている。そして、第2の循環タンク51に溜められている硫酸含有液の液量が下限液量よりも少なくなると、開閉バルブ38が開かれ、第1の貯液部11から導液配管31を通って硫酸含有液が供給される。
第1の硫酸含有液流通配管51Bおよび/または第2の硫酸含有液流通配管71Bには、送液装置(第2の送液装置56および/または第3の送液装置76)の下流側に、第2の循環タンク51、第2の循環配管53および第3の循環配管73を循環している硫酸含有液の硫酸濃度を計測する硫酸濃度計64が介装されている。そして、第2の循環タンク51、第2の循環配管53および第3の循環配管73を循環している硫酸含有液の硫酸濃度が下限濃度よりも低くなると、硫酸補充ユニット25において、硫酸補充配管44を開閉する硫酸補充バルブ45が開かれ、第1の循環タンク22に硫酸含有液が供給される。これにより、第2の循環タンク51、第2の循環配管53および第3の循環配管73を循環している硫酸含有液の硫酸濃度が高くなり、それに従い、その後しばらくの期間の経過後には、第2の循環タンク51、第2の循環配管53および第3の循環配管73を循環している硫酸含有液の硫酸濃度が高くなる。
図3は、処理ユニット6の構成例を説明するための図解的な断面図である。
処理ユニット6は、内部空間を有する箱形のチャンバ107と、チャンバ107内で1枚の基板Wを水平な姿勢で保持して、基板Wの中心を通る鉛直な回転軸線A1まわりに基板Wを回転させるスピンチャック(基板保持ユニット)108と、スピンチャック108に保持されている基板Wの上面(基板Wの表面Wa(図4B参照))にSPMを供給するためのSPMノズル13と、スピンチャック108に保持されている基板Wの上面(基板Wの表面Wa(図4B参照))にリンス液を供給するためのリンス液供給ユニット110と、スピンチャック108に保持されている基板Wの下面(基板Wの裏面Wb(図7A参照))の中央部に向けて処理液を吐出する下面ノズル91と、スピンチャック108を取り囲む筒状の処理カップ111と、を含む。
チャンバ107は、箱状の隔壁112と、隔壁112の上部から隔壁112内(チャンバ107内に相当)に清浄空気を送る送風ユニットとしてのFFU(ファン・フィルタ・ユニット)114と、隔壁112の下部からチャンバ107内の気体を排出する排気装置(図示しない)と、を含む。FFU114は隔壁112の上方に配置されており、隔壁112の天井に取り付けられている。FFU114は、隔壁112の天井からチャンバ107内に清浄空気を送る。排気装置(図示しない)は、処理カップ111に接続された排気ダクト113を介して処理カップ111の底部に接続されており、処理カップ111の底部から処理カップ111内の気体を吸引する。FFU114および排気装置(図示しない)により、チャンバ107内にダウンフロー(下降流)が形成される。
スピンチャック108として、基板Wを水平方向に挟んで基板Wを水平に保持する挟持式のチャックが採用されている。具体的には、スピンチャック108は、スピンモータ(回転ユニット)Mと、このスピンモータMの駆動軸と一体化されたスピン軸115と、スピン軸115の上端に略水平に取り付けられた円板状のスピンベース116と、を含む。
スピンベース116は、基板Wの外径よりも大きな外径を有する水平な円形の上面116aを含む。上面116aには、その周縁部に複数個(3個以上。たとえば6個)の挟持部材117が配置されている。複数個の挟持部材117は、スピンベース116の上面周縁部において、基板Wの外周形状に対応する円周上で適当な間隔を空けて配置されている。
SPMノズル13は、たとえば、連続流の状態でSPMを吐出するストレートノズルである。SPMノズル13は、ノズルアーム119の先端部に取り付けられている。SPMノズル13は、たとえば、基板Wの上面(表面Wa)に垂直な方向に処理液(SPM)を吐出する垂直姿勢でノズルアーム119に取り付けられている。ノズルアーム119は水平方向に延びている。また、ノズルアーム119には、ノズルアーム119を移動させることにより、SPMノズル13を移動させるノズル移動ユニット120が結合されている。ノズル移動ユニット120は、電動モータを含む構成である。
ノズル移動ユニット120は、処理カップ111のまわりに設定された鉛直な揺動軸線まわりにノズルアーム119を水平移動させることにより、SPMノズル13を水平に移動させる。ノズル移動ユニット120は、SPMノズル13から吐出されたSPMが基板Wの上面(表面Wa)に着液する処理位置と、SPMノズル13が平面視でスピンチャック108の周囲に位置する退避位置との間で、SPMノズル13を水平に移動させる。この実施形態では、処理位置は、たとえば、SPMノズル13から吐出されたSPMが基板Wの上面(表面Wa)の中央部に着液する中央位置である。
処理液供給装置は、SPMノズル13に過酸化水素水(H)を供給する過酸化水素水供給ユニット122をさらに含む。過酸化水素水供給ユニット122は、SPMノズル13に接続された過酸化水素水配管135と、過酸化水素水配管135を開閉するための過酸化水素水バルブ136と、過酸化水素水バルブ136の開度を調整して、過酸化水素水バルブ136を流通する過酸化水素水の流量を調整する過酸化水素水流量調整バルブ(混合比変更ユニット)137と、を含む。過酸化水素水流量調整バルブ137は、弁座が内部に設けられたバルブボディと、弁座を開閉する弁体と、開位置と閉位置との間で弁体を移動させるアクチュエータと、を含む構成であってもよい。過酸化水素水配管135には、過酸化水素水供給源(図示しない)から、温度調整されていない常温(約23℃~約25℃)程度の過酸化水素水が供給される。
第1の硫酸含有液バルブ60および過酸化水素水バルブ136が開かれると、第2の硫酸含有液供給配管77からの高温(約165℃)の硫酸含有液および過酸化水素水配管135からの過酸化水素水が、SPMノズル13のケーシング(図示しない)内へと供給され、ケーシング内において十分に混合(攪拌)される。この混合によって、硫酸含有液と過酸化水素水とが均一に混ざり合い、硫酸含有液に含まれる硫酸含有液と過酸化水素水との反応によって硫酸含有液および過酸化水素水の混合液(SPM)が生成される。SPMは、酸化力が強いペルオキソ一硫酸(Peroxymonosulfuric acid;HSO)を含み、混合前の硫酸含有液(たとえば約165℃)および過酸化水素水の温度よりも高い温度(たとえば約190℃~約220℃)まで昇温させられる。生成された高温のSPMは、SPMノズル13のケーシングの先端(たとえば下端)に開口した吐出口から吐出される。
SPMノズル13に供給される硫酸含有液の流量は、第2の硫酸含有液流量調整バルブ79によって変更される。SPMノズル13に供給される過酸化水素水の流量は、過酸化水素水流量調整バルブ137によって変更される。したがって、硫酸含有液および過酸化水素水の混合比は、第2の硫酸含有液流量調整バルブ79および過酸化水素水流量調整バルブ137によって変更される。
リンス液供給ユニット110は、基板Wの上面(表面Wa)に向けてリンス液を吐出するリンス液ノズル147を含む。リンス液ノズル147は、たとえば、連続流の状態で液を吐出するストレートノズルである。リンス液ノズル147は、チャンバ107の隔壁112に対して固定された固定ノズルである。リンス液ノズル147の吐出口は、基板Wの上面(表面Wa)の中央部に向けられている。リンス液ノズル147は、チャンバ107内で移動可能なスキャンノズルであってもよい。すなわち、リンス液供給ユニット110は、リンス液ノズル147を移動させることにより、基板Wの上面(表面Wa)に対するリンス液の着液位置を基板Wの上面(表面Wa)内で移動させるノズル移動ユニットを備えていてもよい。
リンス液ノズル147は、リンス液供給源からのリンス液を案内するリンス液配管148に接続されている。リンス液配管148の途中部には、リンス液ノズル147からのリンス液の供給/供給停止を切り換えるためのリンス液バルブ149が介装されている。リンス液バルブ149が開かれると、リンス液がリンス液配管148からリンス液ノズル147に供給され、リンス液ノズル147の下端に設けられた吐出口から吐出される。
リンス液バルブ149が閉じられると、リンス液配管148からリンス液ノズル147へのリンス液の供給が停止される。リンス液は、たとえば脱イオン水(DIW(Deionized Water))であるが、DIWに限らず、炭酸水、電解イオン水、水素水、オゾン水、アンモニア水および希釈濃度(たとえば、10ppm~100ppm程度)の塩酸水のいずれかであってもよい。リンス液は、常温(20~40℃)であってもよいし、基板Wに供給される前に加熱されていてもよい。
下面ノズル91は、スピンチャック108に保持された基板Wの下面(裏面Wb)の中央部に対向する単一の吐出口91aを有している。吐出口91aは、鉛直上方に向けて液を吐出する。吐出された液は、スピンチャック108に保持されている基板Wの裏面Wbの中央部に対してほぼ垂直に入射する。下面ノズル91には、下面供給配管92が接続されている。下面供給配管92は、鉛直に配置された中空軸からなるスピン軸115の内部に挿通されている。下面供給配管92には、第2の硫酸含有液供給配管77と、リンス液配管93とが、それぞれ接続されている。
リンス液配管93には、リンス液配管93を開閉するためのリンス液バルブ94が介装されている。リンス液配管93に供給されるリンス液は、たとえば常温(約23℃~約25℃)の水である。この実施形態において、水は、純水(脱イオン水)、炭酸水、電解イオン水、水素水、オゾン水、および希釈濃度(たとえば、10~100ppm程度)のアンモニア水のいずれかである。
リンス液バルブ94が閉じられている状態で第2の硫酸含有液バルブ80が開かれると、第2の硫酸含有液供給配管77からの高温(約165℃)の硫酸含有液が、下面供給配管92を介して下面ノズル91のケーシング(図示しない)内へと供給される。下面ノズル91に供給された高温の硫酸含有液は、吐出口91aからほぼ鉛直上向きに吐出される。下面ノズル91から吐出された高温の硫酸含有液(第2の硫酸含有液)は、スピンチャック108に保持された基板Wの裏面Wbの中央部に対してほぼ垂直に入射する。
第2の硫酸含有液バルブ80が閉じられている状態でリンス液バルブ94が開かれると、リンス液供給源からのリンス液が、リンス液配管93および下面供給配管92を介して下面ノズル91に供給される。下面ノズル91に供給されたリンス液は、吐出口91aからほぼ鉛直上向きに吐出される。下面ノズル91から吐出されたリンス液は、スピンチャック108に保持された基板Wの裏面Wbの中央部に対してほぼ垂直に入射する。
処理カップ111は、スピンチャック108に保持されている基板Wよりも外方(回転軸線A1から離れる方向)に配置されている。処理カップ111は、スピンベース116の側方を取り囲んでいる。スピンチャック108が基板Wを回転させている状態で、処理液が基板Wに供給されると、基板Wに供給された処理液が基板Wの周囲に振り切られる。処理液が基板Wに供給されるとき、上向きに開いた処理カップ111の上端部111aは、スピンベース116よりも上方に配置される。したがって、基板Wの周囲に排出された薬液や水などの処理液は、処理カップ111によって受け止められる。そして、処理カップ111に受け止められた処理液は、第1の貯液部11の第1の循環タンク22に送られるか、または冷却ユニット(図示しない)を介して廃液装置(図示しない)に送られる。
処理カップ111は、基板Wの周囲に飛散した処理液(薬液またはリンス)を受け止める複数の筒状のガード143~145(第1、第2および第3のガード143,144,145)と、複数のガード143~145によって案内された処理液を受け止める環状の複数のカップ141,142と、複数のガード143~145および複数のカップ141,142を取り囲む円筒部材140と、を含む。
処理カップ111は、さらに、個々のガード143~145を独立して昇降させるガード昇降ユニット(切り換えユニット)146を含む。ガード昇降ユニット146は、たとえば、動力を発生する電動モータと、電動モータの動力をいずれかのガード143~145に伝達するボールねじ機構と、を含む。ガード昇降ユニット146が3つのガード143~145のうちの少なくとも一つを昇降させると、処理カップ111の状態が切り換わる。
後述するように、処理カップ111の状態は、全てのガード143~145の上端が基板Wよりも下方に配置された退避状態(図5に示す状態)と、第1のガード143が基板Wの周端面に対向する第1の対向状態と、第2のガード144が基板Wの周端面に対向する第2の対向状態と、第3のガード145が基板Wの周端面に対向する第3の対向状態と、のうちのいずれかに切り換えられる。
第1のカップ141は、円筒部材140の内側でスピンチャック108を取り囲んでいる。第1のカップ141は、基板Wの処理に使用された処理液が流入する環状の第1の溝150を区画している。第1の溝150の底部の最も低い箇所には、排液口151が開口しており、排液口151には、排液配管152が接続されている。排液配管152に導入される処理液は、冷却ユニット(図示しない)を介して廃液装置(図示しない)に送られ、当該廃液装置で処理される。
第2のカップ142は、円筒部材140の内側で第1のカップ141を取り囲んでいる。第2のカップ142は、基板Wの処理に使用された処理液が流入する環状の第2の溝153を区画している。第2の溝153の底部の最も低い箇所には、回収口154が開口しており、回収口154には、回収配管156の上流端が接続されている。回収配管156は、回収導出配管26を介して、第1の貯液部11の第1の循環タンク22に接続されている。
最も内側の第1のガード143は、円筒部材140の内側でスピンチャック108を取り囲んでいる。第1のガード143は、スピンチャック108の周囲を取り囲む円筒状の下端部163と、下端部163の上端から外方(基板Wの回転軸線A1から遠ざかる方向)に延びる筒状部164と、筒状部164の上端から鉛直上方に延びる円筒状の中段部165と、中段部165の上端から内方(基板Wの回転軸線A1に近づく方向)に向かって斜め上方に延びる円環状の上端部166と、を含む。
第1のガード143の下端部163は、第1のカップ141の第1の溝150上に位置している。第1のガード143の上端部166の内周端は、平面視で、スピンチャック108に保持される基板Wよりも大径の円形をなしている。図5に示すように、第1のガード143の上端部166の断面形状は直線状である。上端部166の断面形状は、円弧などの直線状以外の形状であってもよい。
内側から2番目の第2のガード144は、円筒部材140の内側で第1のガード143を取り囲んでいる。第2のガード144は、第1のガード143を取り囲む円筒部167と、円筒部167の上端から中心側(基板Wの回転軸線A1に近づく方向)に斜め上方に延びる円環状の上端部168とを有している。第2のガード144の円筒部167は、第2のカップ142の第2の溝153上に位置している。
第2のガード144の上端部168の内周端は、平面視で、スピンチャック108に保持される基板Wよりも大径の円形をなしている。第2のガード144の上端部168の断面形状は直線状である。上端部168の断面形状は、円弧などの直線状以外の形状であってもよい。第2のガード144の上端部168は、第1のガード143の上端部166と上下方向に重なっている。第2のガード144の上端部168は、第1のガード143と第2のガード144とが最も近接した状態で第1のガード143の上端部166に対して微少な隙間を保って近接するように形成されている。
内側から3番目の第3のガード145は、円筒部材140の内側で第2のガード144を取り囲んでいる。第3のガード145は、第2のガード144を取り囲む円筒部170と、円筒部170の上端から中心側(基板Wの回転軸線A1に近づく方向)に斜め上方に延びる円環状の上端部171とを有している。上端部171の内周端は、平面視で、スピンチャック108に保持される基板Wよりも大径の円形をなしている。上端部171の断面形状は直線状である。上端部171の断面形状は、円弧などの直線状以外の形状であってもよい。
第1のカップ141の第1の溝150、第1のガード143の内壁143aおよびスピンチャック108のケーシングの外周は、基板Wの処理に用いられた薬液が導かれる第1の流通空間(換言すると、排液空間)SP1を区画している。第2のカップ142の第2の溝153、第1のガード143の外壁143bおよび第2のガード144の内壁144aは、基板Wの処理に用いられた薬液が導かれる第2の流通空間(換言すると、回収空間)SP2を区画している。第1の流通空間SP1と第2の流通空間SP2とは、第1のガード143によって互いに隔離されている。
ガード昇降ユニット146は、ガード143~145の上端部が基板Wより上方に位置する上位置と、ガード143~145の上端部が基板Wより下方に位置する下位置との間で、各ガード143~145を昇降させる。ガード昇降ユニット146は、上位置と下位置との間の任意の位置で各ガード143~145を保持可能である。基板Wへの処理液の供給は、いずれかのガード143~145が基板Wの周端面に対向している状態で行われる。
最も内側の第1のガード143を基板Wの周端面に対向させる、処理カップ111の第1の対向状態では、第1~第3のガード143~145の全てが上位置(処理高さ位置)に配置される。内側から2番目の第2のガード144を基板Wの周端面に対向させる、処理カップ111の第2の対向状態では、第2および第3のガード144,145が上位置に配置され、かつ第1のガード143が下位置に配置される。最も外側の第3のガード145を基板Wの周端面に対向させる、処理カップ111の第3の対向状態では、第3のガード145が上位置に配置され、かつ第1および第2のガード143,144が下位置に配置される。全てのガード143~145を、基板Wの周端面から退避させる退避状態(図5参照)では、第1~第3のガード143~145の全てが下位置に配置される。
図4Aは、基板処理装置1の電気的構成を説明するためのブロック図である。
制御装置4は、たとえばコンピュータである。制御装置4は、CPU等の演算ユニットと、固定メモリデバイス、ハードディスクドライブ等の記憶ユニットと、情報の入力および出力が行われる入出力ユニットとを有している。記憶ユニットは、演算ユニットによって実行されるコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を含む。記録媒体には、制御装置4に後述するレジスト除去処理を実行させるようにステップ群が組み込まれている。
制御装置4は、予め定められたプログラムに従って、スピンモータM、ノズル移動ユニット120、ガード昇降ユニット146、第1の送液装置32、第2の送液装置56、第3の送液装置76、第1の循環ヒータ24、第2の循環ヒータ52、第1のヒータ54、第3の循環ヒータ72、第2のヒータ74等の動作を制御する。また、制御装置4は、予め定められたプログラムに従って、開閉バルブ38、リターンバルブ41、硫酸補充バルブ45、第1の硫酸含有液バルブ60、第2の硫酸含有液バルブ80、リンス液バルブ94、過酸化水素水バルブ136、リンス液バルブ149等の開閉動作を制御する。また、制御装置4は、予め定められたプログラムに従って、第1の硫酸含有液流量調整バルブ59、第2の硫酸含有液流量調整バルブ79、過酸化水素水流量調整バルブ137の開度を調整する。硫酸濃度計64および液量計65の計測値はそれぞれ制御装置4に入力される。
図4Bは、基板処理装置1による処理対象の基板Wの表面Waを拡大して示す断面図である。処理対象の基板Wは、たとえばシリコンウエハであり、そのパターン形成面である表面Waにパターン100が形成されている。パターン100は、たとえば微細パターンである。パターン100は、図4Bに示すように、凸形状(柱状)を有する構造体101が行列状に配置されたものであってもよい。この場合、構造体101の線幅W1はたとえば10nm~45nm程度に、パターン100の隙間W2はたとえば10nm~数μm程度に、それぞれ設けられている。パターン100の膜厚Tは、たとえば、1μm程度である。また、パターン100は、たとえば、アスペクト比(線幅W1に対する膜厚Tの比)が、たとえば、5~500程度であってもよい(典型的には、5~50程度である)。
また、パターン100は、微細なトレンチにより形成されたライン状のパターンが、繰り返し並ぶものであってもよい。また、パターン100は、薄膜に、複数の微細穴(ボイド(void)またはポア(pore))を設けることにより形成されていてもよい。
パターン100は、たとえば絶縁膜を含む。また、パターン100は、導体膜を含んでいてもよい。より具体的には、パターン100は、複数の膜を積層した積層膜により形成されており、さらには、絶縁膜と導体膜とを含んでいてもよい。パターン100は、単層膜で構成されるパターンであってもよい。絶縁膜は、シリコン酸化膜(SiO膜)やシリコン窒化膜(SiN膜)であってもよい。また、導体膜は、低抵抗化のための不純物を導入したアモルファスシリコン膜であってもよいし、金属膜(たとえば金属配線膜)であってもよい。
また、パターン100は、親水性膜であってもよい。親水性膜として、TEOS膜(シリコン酸化膜の一種)を例示できる。
図5は、処理ユニット6によって実行される第1の基板処理例のフローチャートである。
以下では、図1~図5を参照しながら、基板Wの処理の一例である第1の基板処理例について説明する。この基板Wの処理の一例は、基板Wの上面(主面)からレジストを除去するレジスト除去処理である。レジストは、たとえば、炭素を含む化合物によって形成されたフォトレジストである。基板Wは、レジストをアッシングするための処理を受けていないものとする。
基板処理装置1によって基板Wが処理されるとき、制御装置4は、全てのノズルがスピンチャック108の上方から退避しており、全てのガード143~145が下位置に位置している状態で、基板Wの表面(デバイス形成面)の少なくとも一部がレジストで覆われた基板Wを保持している基板搬送ロボットCR1,CR2(図1参照)のハンドをチャンバ107の内部に進入させる。これにより、基板Wは、その表面が上に向けた状態でスピンチャック108に渡され、スピンチャック108に保持される。
基板Wがスピンチャック108に保持された後、制御装置4は、スピンモータMに回転を開始させる。これにより、基板Wの回転が開始される(図5のS2)。基板Wの回転速度は、予め定める液処理速度(300~1500rpmの範囲内で、たとえば300rpm)まで上昇させられ、その液処理速度に維持される。そして、基板Wの回転速度が液処理速度に達する。
基板Wの回転速度が液処理速度に達した後、制御装置4は、高温(約165℃)の硫酸含有液を基板Wの裏面Wbに供給する硫酸含有液裏面供給工程(図5のS3)を行う。硫酸含有液裏面供給工程S3は、次に述べるSPM表面供給工程S4の開始に先立って実行される。
具体的には、制御装置4は、第2の硫酸含有液バルブ80を開く。これにより、第2の硫酸含有液供給配管77からの高温(約165℃)の硫酸含有液が、下面供給配管92を介して下面ノズル91へと供給され、下面ノズル91の吐出口91aからほぼ鉛直上向きに吐出される。これにより、基板Wの裏面Wbの中央部に対し、高温の硫酸含有液(第2の硫酸含有液)がほぼ垂直に入射する。基板Wの裏面Wbの中央部に供給された硫酸含有液は、基板Wの回転による遠心力を受けて、基板Wの裏面Wbの全域に広がる。これにより、基板Wの裏面Wbの全域に硫酸含有液が供給される。基板Wの裏面Wbを移動する硫酸含有液は、基板Wの周縁部から基板Wの側方に向けて飛散する。
次いで、制御装置4は、SPM表面供給工程(図5のS4)を実行する。
具体的には、制御装置4は、ノズル移動ユニット120を制御して、SPMノズル13を、退避位置から処理位置に移動させる。また、制御装置4は、第1の硫酸含有液バルブ60および過酸化水素水バルブ136を同時に開く。これにより、第2の硫酸含有液供給配管77を通って硫酸含有液がSPMノズル13に供給されると共に、過酸化水素水配管135を通って過酸化水素水がSPMノズル13に供給される。SPMノズル13の内部において硫酸含有液と過酸化水素水とが混合され、高温(たとえば、190~220℃)のSPMが生成される。そのSPMが、SPMノズル13の吐出口から吐出され、基板Wの上面(表面Wa)の中央部に着液する。
SPMノズル13から吐出されたSPMは、基板Wの表面Waに着液した後、遠心力によって基板Wの表面Waに沿って外方に流れる。そのため、SPMが基板Wの表面Waの全域に供給され、基板Wの表面Waの全域を覆うSPMの液膜が基板W上に形成される。これにより、レジストとSPMとが化学反応し、基板W上のレジストがSPMによって基板Wから除去される。SPMは、基板Wの周縁部から基板Wの側方に向けて飛散する。
なお、制御装置4は、SPM表面供給工程S4において、ノズル移動ユニット120を制御して、SPMノズル13を、基板Wの表面Waの周縁部に対向する周縁位置と、基板Wの表面Waの中央部に対向する中央位置との間で移動させてもよい。この場合、基板Wの上面におけるSPMの着液位置が、基板Wの表面Waの全域を通過するので、基板Wの表面Waの全域がSPMの着液位置で走査される。これにより、基板Wの表面Waの全域が均一に処理される。
SPMの吐出開始から予め定める期間(たとえば約27秒間)が経過すると、制御装置4は、第1の硫酸含有液バルブ60および過酸化水素水バルブ136を閉じて、SPMノズル13からのSPMの吐出を停止する。これにより、SPM表面供給工程S4が終了する。その後、制御装置4がノズル移動ユニット120(図4参照)を制御して、SPMノズル13を退避位置に戻させる。後述するように、SPM表面供給工程S4は、第1の表面供給工程S41と、第1の表面供給工程S41の終了に引き続いて実行される第2の表面供給工程S42とを備えている。
次いで、リンス液を基板Wに供給するリンス工程(図5のS5)が行われる。具体的には、制御装置4は、リンス液バルブ149を開いて、基板Wの表面Waの中央部に向けてリンス液ノズル147にリンス液を吐出させる。リンス液ノズル147から吐出されたリンス液は、SPMによって覆われている基板Wの表面Waの中央部に着液する。基板Wの表面Waの中央部に着液したリンス液は、基板Wの回転による遠心力を受けて基板Wの上面上を基板Wの周縁部に向けて流れる。これにより、基板W上のSPMが、リンス液によって外方に押し流され、基板Wの周囲に排出される。その結果、SPMおよびレジストが基板Wの表面Waの全域から洗い流される。リンス工程S5の開始から予め定める期間が経過すると、制御装置4は、リンス液バルブ149を閉じて、リンス液ノズル147にリンス液の吐出を停止させる。
次いで、基板Wを乾燥させる乾燥工程(図5のS6)が行われる。具体的には、制御装置4は、スピンモータMを制御することにより、硫酸含有液裏面供給工程S3、SPM表面供給工程S4およびリンス工程S5までの回転速度よりも大きい乾燥回転速度(たとえば数千rpm)まで基板Wを加速させ、乾燥回転速度で基板Wを回転させる。これにより、大きな遠心力が基板W上の液に加わり、基板Wに付着している液が基板Wの周囲に振り切られる。このようにして、基板Wから液が除去され、基板Wが乾燥する。そして、基板Wの高速回転が開始されてから予め定める期間が経過すると、制御装置4は、スピンモータMを停止させ、スピンチャック108による基板Wの回転を停止させる(図5のS7)。
次いで、チャンバ107内から基板Wが搬出される(図5のS8)。具体的には、制御装置4は、全てのガード143~145が下位置に位置している状態で、基板搬送ロボットCR1,CR2のハンドをチャンバ107の内部に進入させる。そして、制御装置4は、基板搬送ロボットCR1,CR2のハンドにスピンチャック108上の基板Wを保持させる。その後、制御装置4は、基板搬送ロボットCR1,CR2のハンドをチャンバ107内から退避させる。これにより、表面Wa(たとえばデバイス形成面)からレジストが除去された基板Wがチャンバ107から搬出される。
次に、SPM表面供給工程(図5のS4)における、基板Wの上下面への硫酸含有液の供給流量および基板Wの上面への過酸化水素水の供給流量の推移、ならびに第1のガード143および第2のガード144の動作等について説明する。
図6は、第1の基板処理例における、第1のガード143および第2のガード144の動作等を示すタイミングチャートである。図6において、回収のONは、基板Wから排出された液体(硫酸含有液またはSPM)が第2のガード144を介して回収配管156に流入することを表し、回収のOFFは、基板Wから排出された液体(硫酸含有液またはSPM)が回収配管156に流入することが停止されていることを表す。図6において、排液のONは、基板Wから排出された液体(硫酸含有液またはSPM)が第1のガード143を介して排液配管152に流入することを表し、排液のOFFは、基板Wから排出された液体(硫酸含有液またはSPM)が排液配管152に流入することが停止されていることを表す。
図7Aは、硫酸含有液裏面供給工程S3を説明するための図解的な図である。図7B,7Cは、SPM表面供給工程S4を説明するための図解的な図である。
以下では、図3~図6を参照する。図7A~7Cは適宜参照する。以下の動作等は、制御装置4が基板処理装置1を制御することにより実行される。言い換えると、制御装置4は、以下の動作等を実行するようにプログラムされている。
図6に示すように、処理カップ111は、下面ノズル91が硫酸含有液の吐出を開始する前に(図6に示す時刻T1の前に)、3つのガード143~145の中で真ん中の第2のガード144が基板Wの周端面に対向する第2の対向状態に設定されている。
図6に示す時刻T1で第2の硫酸含有液バルブ80が開かれると、図7Aに示すように、下面ノズル91に高温(たとえば約165℃)の硫酸含有液が供給され、下面ノズル91から基板Wの裏面Wbに向けて高温の硫酸含有液が吐出される(図5の硫酸含有液裏面供給工程S3)。その結果、図7Aに示すように、基板Wの裏面Wbの全域が硫酸含有液の液膜によって覆われる。高温の硫酸含有液の液膜によって基板Wが温められる。
基板Wから排出された硫酸含有液は、図7Aに示すように、第2のガード144の内壁144aによって受け止められ、第2のカップ142に案内される。そして、第2のカップ142内の硫酸含有液は、回収配管156を介して、第1の貯液部11の第1の循環タンク22に送られる。これにより、基板Wに供給された硫酸含有液が回収される(回収工程。図6に示す回収のON)。第2の硫酸含有液バルブ80が開かれてから予め定める期間(基板Wの全体が硫酸含有液の液温と同温度に温められるのに十分な期間。たとえば約5秒間)が経過すると、図6に示す時刻T2で第2の硫酸含有液バルブ80が閉じられる。
ガード昇降ユニット146は、第2の硫酸含有液バルブ80が閉じられた後、第1のガード143を上位置まで上昇させる。したがって、処理カップ111が、第2の対向状態から、第1のガード143が基板Wの周端面に対向する第1の対向状態に切り換わる。
その後、図6に示す時刻T3で第1の硫酸含有液バルブ60および過酸化水素水バルブ136が開かれると、硫酸含有液および過酸化水素水がSPMノズル13に供給される(図5の第1の表面供給工程S41)。硫酸含有液および過酸化水素水がSPMノズル13内において混合され、SPMノズル13内でSPMが作成される。作成されたSPMは、SPMノズル13から基板Wの上面に向けて吐出される。その結果、基板Wの表面Waの全域を覆うSPMの液膜が形成される。そして、このSPMの液膜によって、基板Wの表面Waからレジストが除去される。十分に昇温させられた後の基板Wに対してSPM表面供給工程S4が実行開始されるので、SPMによるレジスト除去効率が高い。レジスト除去効率が高いために、SPM表面供給工程S4の処理期間(より具体的には、第1の表面供給工程S41の処理期間)を長期間に設定しなくても、基板Wの表面WaからSPMをほぼ完全に除去することが可能である。そのため、SPM表面供給工程S4の処理期間(より具体的には、第1の表面供給工程S41の処理期間)は、基板Wの表面Waからレジストを大まかに除去できる範囲内において、可能な限り短い期間(たとえば約12秒間)に設定されている。
基板Wから排出されたSPMは、第1のガード143の内壁143aによって受け止められ、第1のカップ141に案内される。そして、第1のカップ141内のSPMは、排液配管152に排出される(図6に示す排液のON。排液工程)。
SPM表面供給工程S4の開始後の予め定める期間において、基板Wから排出されるSPMには、多量のレジストが含まれている。このようなレジストを多く含むSPMをベースに硫酸含有液を作成したのでは、清浄な硫酸含有液を作成するのが困難である。そのため、この期間に基板Wから排出されるSPMは再利用せずに(回収せずに)排液(廃棄)させることで、レジストを多く含むSPMが硫酸含有液作成装置8に供給されるのを防止できる。これにより、硫酸含有液作成装置8において清浄な硫酸含有液を作成できる。
その一方で、環境への配慮の観点からSPMの排液(廃棄)は最小限に止めることが好ましい。そのため、基板Wから排出されるSPMがレジストを含まないようになれば、そのSPMは回収して再利用するのが好ましい。
第1の硫酸含有液バルブ60および過酸化水素水バルブ136が開かれてから予め定める期間(基板Wから排出されるSPMにほとんどレジストが含まれなくなるような期間。たとえば約12秒間)が経過すると、ガード昇降ユニット146は、図6に示す時刻T5で第1のガード143を下位置まで下降させる。したがって、処理カップ111は、第2のガード144が基板Wの周端面に対向する第2の対向状態に切り換わる。基板Wから排出されたSPMは、第2のガード144の内壁144aによって受け止められ、第2のカップ142に案内される(図5の第2の表面供給工程S42)。そして、第2のカップ142内のSPMは、回収配管156を介して、第1の貯液部11の第1の循環タンク22に送られる。これにより、基板Wに供給されたSPMが回収される(回収工程)。なお、SPM表面供給工程S4のうち、処理カップ11が第1の対向状態で実行されるSPM表面供給工程を、第1の表面供給工程という。
処理カップ111が第2の対向状態に切り換えられてか予め定める期間(たとえば約15秒間)が経過すると、図6に示す時刻T6で第1の硫酸含有液バルブ60および過酸化水素水バルブ136が閉じられ、SPMノズル13からのSPMの吐出が停止される。
図6に示す時刻T6でSPMノズル13からのSPMの吐出が停止された後、ガード昇降ユニット146は、第1のガード143を下位置からの上昇を開始させ、図6に示す時刻T7で上位置まで上昇させる。これにより、処理カップ111は、SPMノズル13がSPMの吐出を停止しており、基板Wの上面の全域がSPMの液膜で覆われている状態で、第1のガード143が基板Wの周端面に対向する第1の対向状態に切り換わる。この状態で、リンス液を基板Wに供給するリンス工程(図5のS5)が行われる。基板Wを乾燥させる乾燥工程(図5のS6)は、第3のガード145が基板Wの周端面に対向する第3の対向状態に処理カップ111が設定された状態で行われる。
以上によりこの実施形態によれば、基板Wの表面Waに供給されるSPMの作成のベースになる高温の硫酸含有液が、基板Wの裏面Wbに供給される(硫酸含有液裏面供給工程S3)。SPM表面供給工程S4に先立って高温の硫酸含有液が基板Wの裏面Wbに供給されることにより、SPM表面供給工程S4の開始に先立って基板Wが温められる。そのため、十分に昇温させられた後の基板Wに対してSPM表面供給工程S4を実行させることができる。これにより、SPMによるレジスト除去効率を高めることができる。レジスト除去効率が高いために、SPM表面供給工程S4の処理期間(より具体的には、第1の表面供給工程S41の処理期間)を、比較的短く設定しても、基板Wの表面Waからレジストを大まかに除去できる。これにより、SPMの消費量の低減、ひいては硫酸含有液の消費量の低減を図ることが可能である。
また、硫酸含有液裏面供給工程S3に並行して回収工程が実行される。すなわち、基板Wの加熱のために基板Wの裏面Wbに供給された硫酸含有液は、回収配管156によって回収された後、この回収された硫酸含有液に基づいて、硫酸含有液作成装置8において硫酸含有液が作成される(硫酸含有液作成工程)。したがって、基板Wの加熱のために基板Wの裏面Wbに供給された硫酸含有液を、SPM表面供給工程S4に使用されるSPMの作成のベースとして再利用できる。これにより、硫酸含有液を用いた基板Wの加熱を、硫酸含有液の消費量を増大させることなく行うことができる。
また、スピンチャック108に保持された直後の基板Wの温度が室温である。SPM表面供給工程S4の前に硫酸含有液裏面供給工程S3を実行せずに、室温の基板Wに高温(たとえば約190℃~約220℃)のSPMを供給すると、基板Wの表面温度が急激に上昇し、基板Wの表面Waに形成されているパターン100にヒートショックを与えるおそれがある。このヒートショックは、パターン100の倒壊の原因の1つであると考えられる。
しかしながら、この第1の基板処理例では、SPM表面供給工程S4の前に硫酸含有液裏面供給工程S3を実行することにより、SPM表面供給工程S4の開始前に基板Wを温度上昇させている。そのため、スピンチャック108による保持直後よりも基板Wを温度上昇させた状態で、SPM表面供給工程S4を開始できる。よって、SPMの供給に伴うヒートショックの発生を抑制でき、これにより、基板Wの表面Waに形成されるパターン100へのダメージの付与を抑制または防止できる。
また、第1の基板処理例において、図6に示すように、SPM表面供給工程S4の途中において、混合比(硫酸流量/H流量)を変更している。
図6に示す時刻T3で硫酸含有液バルブ60および過酸化水素水バルブ136が開かれると、硫酸含有液が第1の硫酸含有液流量でSPMノズル13に供給され、過酸化水素水が第1のH流量でSPMノズル13に供給される。そのため、硫酸含有液および過酸化水素水は、SPMノズル13内において第1の混合比(第1の硫酸含有液流量/第1のH流量)で混合される。これにより、第1のSPMが、SPMノズル13内で作成され、SPMノズル13から基板Wの上面に向けて吐出される(図5の第1の表面供給工程S41)。その結果、基板Wの上面の全域を覆う第1のSPMの液膜が形成される。
そして、第1の硫酸含有液バルブ60および過酸化水素水バルブ136が開かれてから予め定める期間が経過すると、図6に示す時刻T4で第2の硫酸含有液流量調整バルブ79および過酸化水素水流量調整バルブ137の少なくとも一方の開度が変更され、硫酸含有液および過酸化水素水が、第1の混合比よりも大きい第2の混合比(第2の硫酸含有液流量/第2のH流量)でSPMノズル13内において混合される。図6は、硫酸含有液流量調整バルブ59および過酸化水素水流量調整バルブ137の両方の開度が変更される例を示している。これにより、第2のSPMが、SPMノズル13内で作成され、SPMノズル13から基板Wの上面に向けて吐出される(図5の第2の表面供給工程S42)。その結果、基板Wの上面の全域を覆う第1のSPMの液膜が、基板Wの上面の全域を覆う第2のSPMの液膜に置換される。
図6に示す例では、硫酸含有液が第1の硫酸含有液流量よりも大きい第2の硫酸含有液流量でSPMノズル13に供給され、過酸化水素水が第1のH流量よりも小さい第2のH流量でSPMノズル13に供給される。第2の硫酸含有液流量および第2のH流量は、混合比(過酸化水素水に対する硫酸含有液の比)が変更されてもSPMノズル13から吐出されるSPMの流量が一定に保たれるように設定されてもよいし、SPMノズル13から吐出されるSPMの流量が増加または減少するように設定されてもよい。混合比は、第1の混合比から第2の混合比に連続的に変更される。したがって、基板Wの上面に供給されるSPMは、過酸化水素濃度が高い状態から硫酸含有液の濃度が高い状態に連続的に変化する。
このような濃度変更は、第1の基板処理例に限られず、後述する第2の基板処理例や第3の基板処理例において行ってもよい。
図8は、処理ユニット6によって実行される第2の基板処理例のフローチャートである。
第2の基板処理例が第1の基板処理例と相違する点は、硫酸含有液裏面供給工程S13を、SPM表面供給工程S4の前に行うのではなく、SPM表面供給工程S4に並行して行うようにした点である。第2の基板処理例では、硫酸含有液裏面供給工程S13を、第2の表面供給工程S42に並行して行っている。
基板Wがスピンチャック108に保持された後、制御装置4は、スピンモータMに回転を開始させる。これにより、基板Wの回転が開始され、基板Wの回転速度は、予め定める液処理速度まで上昇される(図8のS2)。
基板Wの回転速度が液処理速度に達した後、制御装置4は、第1の表面供給工程S41(図8参照)を実行する。SPMノズル13が処理位置に配置されている状態で、制御装置4は、第1の硫酸含有液バルブ60および過酸化水素水バルブ136を同時に開く。これにより、SPMノズル13に硫酸含有液および過酸化水素水が供給され、SPMノズル13の内部において高温(たとえば、約190~約220℃)のSPMが生成される。そのSPMが、SPMノズル13の吐出口から吐出され、基板Wの上面(表面Wa)に供給される。
また、第1の表面供給工程S41においては、処理カップ111は、第1の対向状態に設定されている。そのため、基板Wから排出されたSPMは、第1のガード143の内壁143aによって受け止められ、第1のカップ141に案内される。そして、第1のカップ141内のSPMは、排液配管152に排出される(排液工程)。
第1の硫酸含有液バルブ60および過酸化水素水バルブ136が開かれてから予め定める期間(たとえば約12秒間)が経過すると(基板Wから排出されるSPMにほとんどレジストが含まれなくなると)、第2の表面供給工程S42が実行開始される。すなわち、ガード昇降ユニット146が第1のガード143を下位置まで下降させる。これにより、処理カップ111は、図9に示すように、第2のガード144が基板Wの周端面に対向する第2の対向状態に切り換わる。その結果、基板Wから排出されたSPMは、第2のガード144の内壁144aによって受け止められ、第2のカップ142に案内される。
基板Wから排出された硫酸含有液は、図9に示すように、第2のガード144の内壁144aによって受け止められ、第2のカップ142に案内される。
また、第2の表面供給工程S42に並行して、硫酸含有液裏面供給工程S13(図8参照)が実行される。処理カップ111が第2の対向状態に切り換わった後、制御装置4が、第2の硫酸含有液バルブ80が開く。これにより、図9に示すように、下面ノズル91に高温(たとえば約165℃)の硫酸含有液が供給され、下面ノズル91から基板Wの裏面Wbに向けて高温の硫酸含有液(第2の硫酸含有液)が吐出される(硫酸含有液裏面供給工程S13)。その結果、図9に示すように、基板Wの裏面Wbの全域が硫酸含有液の液膜によって覆われる。高温の硫酸含有液の液膜によって基板Wが温められる。
図12A~12Dは、基板Wの表面Waに形成されたレジスト181の除去(剥離)を説明するための図解的な図である。
図12Aに示すように、基板Wの表面には、所定のパターン100が形成されており、当該パターン100を選択的に覆うようにレジスト181が形成されている。レジスト181の表面には、前処理であるイオン注入処理によって変質した硬化層182が存在する。すなわち、基板Wの表面Wa上に形成されるレジスト181は、硬化層182と、変質していない非硬化層183と、を含む。
第2の表面供給工程S42では、たとえば約190℃~約220℃の高温のSPMが基板Wの表面Waに供給されると同時に、たとえば約165℃の高温の硫酸含有液が基板Wの裏面Wbに供給される。基板Wの裏面Wbへの硫酸含有液の供給によって基板Wが昇温し、これに伴って、レジスト181が、底面も含む全域から加熱される。レジスト181の底面からの加熱により、レジスト181が効果的に昇温する。その結果、図12Bに示すように、非硬化層183にガス184が発生し、発生したガス184が、非硬化層183に充満する。そして、非硬化層183内の圧力が上昇し、これにより、図12Cに示すように、硬化層182に亀裂185が生じる。
そして、硬化層182に形成された亀裂185から、硬化層182の内部にSPMが進入する。進入したSPMは、図12Dに示すように、非硬化層183に作用し、非硬化層183を基板Wの表面Waから除去する。
第2の表面供給工程S42において、第2のカップ142にSPMおよび硫酸含有液が供給される。そして、第2のカップ142内のSPMおよび硫酸含有液は、回収配管156を介して、第1の貯液部11の第1の循環タンク22に送られる。これにより、基板Wに供給されたSPMおよび硫酸含有液が回収される(回収工程)。
第2の硫酸含有液バルブ80が開かれてから予め定める期間(基板Wの全体が硫酸含有液の液温と同温度に温められるのに十分な期間。たとえば約5秒間)が経過すると、制御装置4は、第2の硫酸含有液バルブ80を閉じて、下面ノズル91からの硫酸含有液の吐出を停止する。その後、第1のガード143の降下から予め定める期間(たとえば約15秒間)が経過すると、制御装置4は、第1の硫酸含有液バルブ60および過酸化水素水バルブ136を閉じて、SPMノズル13からのSPMの吐出を停止する。
第2の基板処理例によれば、基板Wの表面Waに供給されるSPMの作成のベースになる高温の硫酸含有液が、基板Wの裏面Wbに供給される(硫酸含有液裏面供給工程S13)。SPM表面供給工程S4に含まれる第2の表面供給工程S42に並行して高温の硫酸含有液が基板Wの裏面Wbに供給されることにより、SPM表面供給工程S4を実行しながら基板Wが温められる。そのため、十分に昇温させながら基板Wに対してSPM表面供給工程S4を実行させることができる。これにより、SPMによるレジスト除去効率を高めることができる。レジスト除去効率が高いために、SPM表面供給工程S4の処理期間(より具体的には、第1の表面供給工程S41の処理期間)を、比較的短く設定しても、基板Wの表面Waからレジストを大まかに除去できる。これにより、SPMの消費量の低減、ひいては硫酸含有液の消費量の低減を図ることが可能である。
また、第2の表面供給工程S42では、高温のSPMが基板Wの表面Waに供給されると同時に、高温の硫酸含有液が基板Wの裏面Wbに供給される。レジスト181の加熱により生じた硬化層182の亀裂185から、非硬化層183にSPMを進入させることができ、これにより、レジスト除去効率を向上させることができる。したがって、SPM表面供給工程S4の処理期間(より具体的には、第1の表面供給工程S41の処理期間)の短縮が可能である。
また、硫酸含有液裏面供給工程S13に並行して回収工程が実行される。すなわち、基板Wの加熱のために基板Wの裏面Wbに供給された硫酸含有液は、回収配管156によって回収された後、この回収された硫酸含有液に基づいて、硫酸含有液作成装置8において硫酸含有液が作成される(硫酸含有液作成工程)。したがって、基板Wの加熱のために基板Wの裏面Wbに供給された硫酸含有液を、SPM表面供給工程S4に使用されるSPMの作成のベースとして再利用できる。これにより、硫酸含有液を用いた基板Wの加熱を、硫酸含有液の消費量を増大させることなく行うことができる。
また、回収工程を並行して行う硫酸含有液裏面供給工程S13を第1の表面供給工程S41に並行してではなく第2の表面供給工程S42に並行して実行することにより、レジストを多く含むSPMを回収することなく、硫酸含有液の回収を実現できる。これにより、レジストを多く含むSPMを回収することなく、硫酸含有液の消費量の増大を防止しながら硫酸含有液を用いて基板Wを加熱できる。
図10は、処理ユニット6によって実行される第3の基板処理例のフローチャートである。
第3の基板処理例が第1の基板処理例と相違する点は、硫酸含有液裏面供給工程S23を、SPM表面供給工程S4の前に行うのではなく、SPM表面供給工程S4に並行して行うようにした点である。第3の基板処理例では、硫酸含有液裏面供給工程S3を、第1の表面供給工程S41に並行して行っている。
基板Wがスピンチャック108に保持された後、制御装置4は、スピンモータMに回転を開始させる。これにより、基板Wの回転が開始され、基板Wの回転速度は、予め定める液処理速度まで上昇される(図10のS2)。
基板Wの回転速度が液処理速度に達した後、制御装置4は、第1の表面供給工程S41(図10参照)を実行する。SPMノズル13が処理位置に配置されている状態で、制御装置4は、第1の硫酸含有液バルブ60および過酸化水素水バルブ136を同時に開く。これにより、SPMノズル13に硫酸含有液および過酸化水素水が供給され、SPMノズル13の内部において高温(たとえば、約190~約220℃)のSPMが生成される。そのSPMが、SPMノズル13の吐出口から吐出され、基板Wの上面(表面Wa)に供給される。
また、第1の表面供給工程S41においては、処理カップ111は、第1の対向状態に設定されている。そのため、基板Wから排出されたSPMは、第1のガード143の内壁143aによって受け止められ、第1のカップ141に案内される。
また、第1の表面供給工程S41に並行して、硫酸含有液裏面供給工程S23(図10参照)が実行される。処理カップ111が第1の対向状態にある状態で、制御装置4が、第2の硫酸含有液バルブ80が開く。これにより、図11に示すように、下面ノズル91に高温(たとえば約165℃)の硫酸含有液(第2の硫酸含有液)が供給され、下面ノズル91から基板Wの裏面Wbに向けて高温の硫酸含有液が吐出される(硫酸含有液裏面供給工程S23)。その結果、図11に示すように、基板Wの裏面Wbの全域が硫酸含有液の液膜によって覆われる。高温の硫酸含有液の液膜によって基板Wが温められる。基板Wから排出された硫酸含有液は、図11に示すように、第1のガード143の内壁143aによって受け止められ、第1のカップ141に案内される。
基板Wから排出された硫酸含有液は、図9に示すように、第2のガード144の内壁144aによって受け止められ、第2のカップ142に案内される。
また、第2の表面供給工程S42に並行して、硫酸含有液裏面供給工程S13(図8参照)が実行される。処理カップ111が第2の対向状態に切り換わった後、制御装置4が、第2の硫酸含有液バルブ80が開く。これにより、図9に示すように、下面ノズル91に高温(たとえば約165℃)の硫酸含有液が供給され、下面ノズル91から基板Wの裏面Wbに向けて高温の硫酸含有液が吐出される(硫酸含有液裏面供給工程S13)。その結果、図9に示すように、基板Wの裏面Wbの全域が硫酸含有液の液膜によって覆われる。高温の硫酸含有液の液膜によって基板Wが温められる。
第1の表面供給工程S41では、たとえば約190℃~約220℃の高温のSPMが基板Wの表面Waに供給されると同時に、たとえば約165℃の高温の硫酸含有液が基板Wの裏面Wbに供給される。基板Wの裏面Wbへの硫酸含有液の供給によって基板Wが昇温し、これに伴って、レジスト181が、底面も含む全域から加熱される。レジスト181の底面からの加熱により、レジスト181が効果的に昇温し、非硬化層183に発生したガス184が非硬化層183に充満する。そして、非硬化層183内の圧力が上昇し、その結果、硬化層182に亀裂185が生じる。そして、硬化層182に形成された亀裂185から硬化層182の内部に進入したSPMが、非硬化層183に作用し、非硬化層183を基板Wの表面Waから除去する(図12A~12D参照)。
第1の表面供給工程S41において、第1のカップ141にSPMおよび硫酸含有液が供給される。そして、第1のカップ142内のSPMおよび硫酸含有液は、排液配管152に排出される(排液工程)。
第2の硫酸含有液バルブ80が開かれてから予め定める期間(基板Wの全体が硫酸含有液の液温と同温度に温められるのに十分な期間。たとえば約5秒間)が経過すると、制御装置4は、第2の硫酸含有液バルブ80を閉じて、下面ノズル91からの硫酸含有液の吐出を停止する。
その後、第1の硫酸含有液バルブ60および過酸化水素水バルブ136が開かれてから予め定める期間(基板Wから排出されるSPMにほとんどレジストが含まれなくなるような期間。たとえば約12秒間)が経過すると、第2の表面供給工程S42が実行開始される。すなわち、ガード昇降ユニット146が第1のガード143を下位置まで下降させる。これにより、処理カップ111は、第2のガード144が基板Wの周端面に対向する第2の対向状態に切り換わる。その結果、基板Wから排出されたSPMは、第2のガード144の内壁144aによって受け止められ、第2のカップ142に案内される。そして、第2のカップ142内のSPMは、回収配管156を介して、第1の貯液部11の第1の循環タンク22に送られる。これにより、基板Wに供給されたSPMが回収される(回収工程)。
また、第1のガード143の降下から予め定める期間(たとえば約15秒間)が経過すると、制御装置4は、第1の硫酸含有液バルブ60および過酸化水素水バルブ136を閉じて、SPMノズル13からのSPMの吐出を停止する。
第3の基板処理例によれば、基板Wの表面Waに供給されるSPMの作成のベースになる高温の硫酸含有液が、基板Wの裏面Wbに供給される(硫酸含有液裏面供給工程S23)。SPM表面供給工程S4に含まれる第1の表面供給工程S41に並行して高温の硫酸含有液が基板Wの裏面Wbに供給されることにより、SPM表面供給工程S4を実行しながら基板Wが温められる。そのため、十分に昇温させながら基板Wに対してSPM表面供給工程S4を実行させることができる。これにより、SPMによるレジスト除去効率を高めることができる。レジスト除去効率が高いために、SPM表面供給工程S4の処理期間(より具体的には、第1の表面供給工程S41の処理期間)を、比較的短く設定しても、基板Wの表面Waからレジストを大まかに除去できる。これにより、SPMの消費量の低減、ひいては硫酸含有液の消費量の低減を図ることが可能である。
また、第2の表面供給工程S42では、高温のSPMが基板Wの表面Waに供給されると同時に、高温の硫酸含有液が基板Wの裏面Wbに供給される。レジスト181の加熱により生じた硬化層182の亀裂185から、非硬化層183にSPMを進入させることができ、これにより、レジスト除去効率を向上させることができる。したがって、SPM表面供給工程S4の処理期間(より具体的には、第1の表面供給工程S41の処理期間)の短縮が可能である。
とくに、SPM表面供給工程S4の開始時から、基板Wの裏面Wbに高温の硫酸含有液が供給される。これにより、SPM表面供給工程S4の開始後早い段階で、非硬化層183にSPMを進入させることができる。これにより、SPM表面供給工程S4の開始後早い段階で、基板Wの表面Waからレジスト181を除去することができ、これにより、SPM表面供給工程S4の処理期間(より具体的には、第1の表面供給工程S41の処理期間)の更なる短縮も可能である。
図13は、この発明の他の実施形態に係る基板処理装置201を上から見た模式図である。
この実施形態に係る基板処理装置201が、図1~図12Dに示す実施形態と相違する点は、処理液供給装置が、硫酸含有液作成装置として、処理ユニット6において使用される硫酸含有液を作成する第1の硫酸含有液作成装置208Aと、処理ユニット6において使用される硫酸含有液を作成する第2の硫酸含有液作成装置208Bという2つの硫酸作成装置を備えた点である。図13の例では、第1の硫酸含有液作成装置208Aおよび第2の硫酸含有液作成装置208Bの対が2対ずつ設けられている。
各第1の硫酸含有液作成装置208Aは、搬送室5の片側に配置された3つの塔に対応している。第1の硫酸含有液作成装置208Aは、前述した硫酸含有液作成装置8と同等の構成を備えている。各第1の硫酸含有液作成装置208Aには、対応する3つの塔に含まれる処理ユニット6から排出されたSPMが供給される。各第1の硫酸含有液作成装置208Aは、対応する3つの塔に含まれる処理ユニット6に含まれる全ての表面供給ユニット(SPMノズル13)に高温の硫酸含有液を供給する。しかしながら、各第1の硫酸含有液作成装置208Aは、対応する3つの塔に含まれる処理ユニット6に含まれる裏面供給ユニット(下面ノズル91)に硫酸含有液を供給しない。つまり、第1の硫酸含有液作成装置208Aは、表面供給専用の硫酸含有液作成装置である。各第1の硫酸含有液作成装置208Aは、第1の貯液部11および第2の貯液部12を備えている。
各第2の硫酸含有液作成装置208Bは、搬送室5の片側に配置された3つの塔に対応している。第2の硫酸含有液作成装置208Bは、前述した硫酸含有液作成装置8と同等の構成を備えている。各第2の硫酸含有液作成装置208Bには、対応する3つの塔に含まれる処理ユニット6から排出されたSPMが供給される。各第2の硫酸含有液作成装置208Bは、対応する3つの塔に含まれる処理ユニット6に含まれる全ての裏面供給ユニット(下面ノズル91)に高温の硫酸含有液を供給する。しかしながら、各第2の硫酸含有液作成装置208Bは、対応する3つの塔に含まれる処理ユニット6に含まれる表面供給ユニット(SPMノズル13)に硫酸含有液を供給しない。つまり、第2の硫酸含有液作成装置208Bは、裏面供給専用の硫酸含有液作成装置である。各第2の硫酸含有液作成装置208Bは、第1の貯液部11および第2の貯液部12を備えている。
第1の硫酸含有液作成装置208Aと第2の硫酸含有液作成装置208Bとの間には、第1の硫酸含有液作成装置208Aから第2の硫酸含有液作成装置208Bへと硫酸含有液を供給するための硫酸含有液供給配管209が接続されている。硫酸含有液供給配管209には、硫酸含有液供給配管209を開閉するための開閉バルブ210が介装されている。硫酸含有液供給配管209は、第1の硫酸含有液作成装置208Aの貯液部(第1の貯液部11および/または第2の貯液部12)と、第2の硫酸含有液作成装置208Bの貯液部(第1の貯液部11および/または第2の貯液部12)との間を接続する。
第1の硫酸含有液作成装置208Aにおいて作成される硫酸含有液は、基板Wの表面Waに供給される。すなわち、この硫酸含有液は、専らレジストの除去のために用いられる硫酸であり、温度だけでなく硫酸濃度にも、高い基準が定められている。この実施形態では、第1の硫酸含有液作成装置208Aで作成される硫酸含有液の硫酸濃度の下限濃度が、たとえば第1の下限濃度(たとえば92%)に設定されている。硫酸濃度の閾値が第1の下限濃度よりも低くなると、制御装置4は、開閉バルブ210を開いて、第1の硫酸含有液作成装置208Aに貯留されている硫酸含有液を、第2の硫酸含有液作成装置208Bに供給すると共に、硫酸補充バルブ45を開いて硫酸補充ユニット25からの新しい硫酸含有液を第1の硫酸含有液作成装置208Aに補充する。
そして、第2の循環タンク51、第2の循環配管53および第3の循環配管73を循環している硫酸含有液の硫酸濃度が第1の下限濃度よりも低くなると、硫酸補充配管44を開閉する硫酸補充バルブ45が開かれ、第1の循環タンク22に硫酸含有液が供給される。これにより、第2の循環タンク51、第2の循環配管53および第3の循環配管73を循環している硫酸含有液の硫酸濃度が高くなり、それに従い、その後しばらくの期間の経過後には、第2の循環タンク51、第2の循環配管53および第3の循環配管73を循環している硫酸含有液の硫酸濃度が高くなる。
第2の硫酸含有液作成装置208Bにおいて作成される硫酸含有液は、基板Wの裏面Wbに供給される。すなわち、この硫酸含有液は、専ら基板Wの昇温のために用いられる硫酸含有液であり、硫酸濃度の基準は、第1の硫酸含有液作成装置208Aの場合と比較して緩い。この実施形態では、第2の硫酸含有液作成装置208Bで作成される硫酸濃度の下限濃度が、たとえば第2の下限濃度(たとえば85%)に設定されている。硫酸濃度の閾値が第2の下限濃度を下回ると、第2の硫酸含有液作成装置208Bの貯液部(第1の貯液部11および/または第2の貯液部12)に貯留されている硫酸含有液が排液される。このとき、硫酸補充ユニット25からの新しい硫酸含有液が第2の硫酸含有液作成装置208Bに補充されてもよいし、補充がされなくてもよい。
この実施形態によれば、図1~図12の実施形態の作用効果に加えて、以下の作用効果を奏する。
すなわち、第2の硫酸含有液作成装置208Bは、裏面供給専用の硫酸含有液作成装置である。専ら基板の昇温のために用いられる硫酸含有液は、その硫酸濃度の基準が緩い。そのため、第2の硫酸含有液作成装置208Bの硫酸濃度の下限濃度を低く設定することが可能である。これにより、第2の硫酸含有液作成装置208Bからの硫酸含有液の排液量を少なくすることができる。ゆえに、硫酸含有液の消費量の低減をより一層図ることができる。
また、第1の硫酸含有液作成装置208Aで作成された硫酸含有液の硫酸濃度が所定の下限濃度を下回った場合に、第1の硫酸含有液作成装置208Aから第2の硫酸含有液作成装置208Bに硫酸含有液が供給される。第1の硫酸含有液作成装置208Aにおいて硫酸濃度が下限濃度を下回った硫酸含有液は、本来排液されるべきである。しかしながら、第2の硫酸含有液作成装置208Bにおいてそのような硫酸含有液を引き取り、裏面供給専用の硫酸として活用する。ゆえに、硫酸含有液の消費量の低減を、さらにより一層図ることができる。
以上、この発明の2つの実施形態、および3つの基板処理例について説明したが、この発明は、さらに他の形態で実施することもできる。
また、第1の貯液部11において、回収導出配管26から回収されたSPMをリクレームタンク21に一旦回収し、その後に第1の循環タンク22に貯留するとして説明したが、リクレームタンク21を経ることなく、第1の循環タンク22に直接貯留させるようにしてもよい。この場合には、リクレームタンク21を廃止してもよい。
また、硫酸含有液と過酸化水素水とをSPMノズル13の内部で混合させるノズル内混合方式を採用する場合について説明したが、硫酸含有液と過酸化水素水とを、ノズルに接続された処理液配管内、または当該処理液配管に連結された混合配管において混合させる配管内混合方式が採用されていてもよい。
また、1つの硫酸含有液作成装置8(または第1の硫酸含有液作成装置208Aおよび第2の硫酸含有液作成装置208Bの対)が、複数(3つ)の塔に含まれる処理ユニット6に硫酸含有液を供給するのではなく、1つの塔に含まれる処理ユニット6にのみに対応していてもよい。
また、基板Wの裏面Wbに供給する硫酸含有液(すなわち、第2の硫酸含有液)は、硫酸含有液に限られず、SPMであってもよい。この場合、硫酸含有液作成装置8;208A,208Bによって作成された硫酸含有液に、過酸化水素水供給ユニットからの過酸化水素水を混ぜ合わせることにより、裏面Wbの加熱用のSPMが作成されてもよいし、硫酸含有液作成装置8;208A,208Bに代えて、回収したSPMに基づいてSPMを作成するSPM作成装置を設けるようにしてもよい。
また、前述の各実施形態において、基板処理装置1,201が半導体ウエハからなる基板Wを処理する装置である場合について説明したが、基板処理装置が、液晶表示装置用基板、有機EL(electroluminescence)表示装置などのFPD(Flat Panel Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板、太陽電池用基板などの基板を処理する装置であってもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能で
ある。
1 :基板処理装置
4 :制御装置
8 :硫酸含有液作成装置
13 :SPMノズル(表面供給ユニット)
91 :下面ノズル(裏面供給ユニット)
108 :スピンチャック(基板保持ユニット)
146 :ガード昇降ユニット(切り換えユニット)
152 :排液配管
156 :回収配管
201 :基板処理装置
208A:第1の硫酸含有液作成装置
208B:第2の硫酸含有液作成装置
209 :硫酸含有液供給配管
W :基板
Wa :表面
Wb :裏面

Claims (16)

  1. 硫酸および過酸化水素水の混合液であるSPMを用いて基板を処理する基板処理装置であって、
    基板を保持する基板保持ユニットと、
    前記基板保持ユニットに保持されている基板に供給され当該基板から排出された液体が流入する回収配管と、
    前記回収配管に流入した液体が送られ、当該液体に基づいて硫酸を含む高温の第1の硫酸含有液を作成するための硫酸含有液作成装置と、
    前記硫酸含有液作成装置において作成された高温の第1の硫酸含有液に基づいて作成されたSPMを、前記基板保持ユニットに保持されている基板の表面に供給するための表面供給ユニットと、
    前記硫酸含有液作成装置において作成された高温の第1の硫酸含有液を含む第2の硫酸含有液を、前記基板保持ユニットに保持されている基板の裏面に供給するための裏面供給ユニットと、
    前記基板保持ユニットに保持されている基板に供給され当該基板から排出された液体が流入する排液配管と、
    前記基板保持ユニットに保持されている基板から排出された液体が流入する配管を、前記排液配管および前記回収配管の間で切り換える切り換えユニットと、
    前記硫酸含有液作成装置、前記表面供給ユニット、前記裏面供給ユニットおよび前記切り換えユニットを制御する制御装置と、を含み、
    前記制御装置が、
    前記回収配管に流入した液体に基づいて前記硫酸含有液作成装置によって高温の第1の硫酸含有液を作成する硫酸含有液作成工程と、
    前記硫酸含有液作成装置によって作成された高温の第1の硫酸含有液に基づいて作成されたSPMを、前記基板保持ユニットに保持されている基板の表面に供給するSPM表面供給工程と、
    前記SPM表面供給工程に先立ってまたは前記SPM表面供給工程に並行して、前記基板保持ユニットに保持されている基板を加熱するために、前記硫酸含有液作成装置によって作成された高温の第1の硫酸含有液を含む第2の硫酸含有液を、前記基板保持ユニットに保持されている基板の裏面に供給する硫酸含有液裏面供給工程と、
    前記硫酸含有液裏面供給工程に並行して、前記基板保持ユニットに保持されている基板から排出された液体を、前記切り換えユニットによって前記回収配管に流入させる回収工程と、を実行し、
    前記制御装置が、前記硫酸含有液裏面供給工程を、前記SPM表面供給工程に先立って実行し、前記硫酸含有液裏面供給工程の終了後に前記SPM表面供給工程を開始しており、
    前記制御装置が、前記SPM表面供給工程に並行して、前記基板保持ユニットに保持されている基板から排出された液体を、前記切り換えユニットによって前記排液配管に流入させる排液工程をさらに実行する、基板処理装置。
  2. 硫酸および過酸化水素水の混合液であるSPMを用いて基板を処理する基板処理装置であって、
    基板を保持する基板保持ユニットと、
    前記基板保持ユニットに保持されている基板に供給され当該基板から排出された液体が流入する回収配管と、
    前記回収配管に流入した液体が送られ、当該液体に基づいて硫酸を含む高温の第1の硫酸含有液を作成するための硫酸含有液作成装置と、
    前記硫酸含有液作成装置において作成された高温の第1の硫酸含有液に基づいて作成されたSPMを、前記基板保持ユニットに保持されている基板の表面に供給するための表面供給ユニットと、
    前記硫酸含有液作成装置において作成された高温の第1の硫酸含有液を含む第2の硫酸含有液を、前記基板保持ユニットに保持されている基板の裏面に供給するための裏面供給ユニットと、
    前記基板保持ユニットに保持されている基板に供給され当該基板から排出された液体が流入する排液配管と、
    前記基板保持ユニットに保持されている基板から排出された液体が流入する配管を、前記排液配管および前記回収配管の間で切り換える切り換えユニットと、
    前記硫酸含有液作成装置、前記表面供給ユニット、前記裏面供給ユニットおよび前記切り換えユニットを制御する制御装置と、を含み、
    前記制御装置が、
    前記回収配管に流入した液体に基づいて前記硫酸含有液作成装置によって高温の第1の硫酸含有液を作成する硫酸含有液作成工程と、
    前記硫酸含有液作成装置によって作成された高温の第1の硫酸含有液に基づいて作成されたSPMを、前記基板保持ユニットに保持されている基板の表面に供給するSPM表面供給工程と、
    前記SPM表面供給工程に先立ってまたは前記SPM表面供給工程に並行して、前記基板保持ユニットに保持されている基板を加熱するために、前記硫酸含有液作成装置によって作成された高温の第1の硫酸含有液を含む第2の硫酸含有液を、前記基板保持ユニットに保持されている基板の裏面に供給する硫酸含有液裏面供給工程と、
    前記硫酸含有液裏面供給工程に並行して、前記基板保持ユニットに保持されている基板から排出された液体を、前記切り換えユニットによって前記回収配管に流入させる回収工程と、を実行し、
    前記制御装置が、前記硫酸含有液裏面供給工程を、前記SPM表面供給工程に並行して実行し、
    前記制御装置が、前記SPM表面供給工程において、前記基板保持ユニットに保持されている基板の表面にSPMを供給する第1の表面供給工程と、前記第1の表面供給工程においてSPMの供給が停止された後に、前記基板保持ユニットに保持されている基板の表面にSPMを供給する第2の表面供給工程と、を実行し、
    前記制御装置が、前記硫酸含有液裏面供給工程を、前記第2の表面供給工程に並行して実行し、
    前記制御装置が、前記第2の表面供給工程および前記硫酸含有液裏面供給工程に並行して、前記切り換えユニットによって前記回収工程を実行する、基板処理装置。
  3. 前記制御装置が、前記第1の表面供給工程に並行して、前記基板保持ユニットに保持されている基板から排出された液体を、前記切り換えユニットによって前記排液配管に流入させる排液工程をさらに実行する、請求項に記載の基板処理装置。
  4. 硫酸および過酸化水素水の混合液であるSPMを用いて基板を処理する基板処理装置であって、
    基板を保持する基板保持ユニットと、
    前記基板保持ユニットに保持されている基板に供給され当該基板から排出された液体が流入する回収配管と、
    前記回収配管に流入した液体が送られ、当該液体に基づいて硫酸を含む高温の第1の硫酸含有液を作成するための硫酸含有液作成装置と、
    前記硫酸含有液作成装置において作成された高温の第1の硫酸含有液に基づいて作成されたSPMを、前記基板保持ユニットに保持されている基板の表面に供給するための表面供給ユニットと、
    前記硫酸含有液作成装置において作成された高温の第1の硫酸含有液を含む第2の硫酸含有液を、前記基板保持ユニットに保持されている基板の裏面に供給するための裏面供給ユニットと、
    前記基板保持ユニットに保持されている基板に供給され当該基板から排出された液体が流入する排液配管と、
    前記基板保持ユニットに保持されている基板から排出された液体が流入する配管を、前記排液配管および前記回収配管の間で切り換える切り換えユニットと
    前記硫酸含有液作成装置、前記表面供給ユニット、前記裏面供給ユニットおよび前記切り換えユニットを制御する制御装置と、を含み、
    前記制御装置が、
    前記回収配管に流入した液体に基づいて前記硫酸含有液作成装置によって高温の第1の硫酸含有液を作成する硫酸含有液作成工程と、
    前記硫酸含有液作成装置によって作成された高温の第1の硫酸含有液に基づいて作成されたSPMを、前記基板保持ユニットに保持されている基板の表面に供給するSPM表面供給工程と、
    前記SPM表面供給工程に先立ってまたは前記SPM表面供給工程に並行して、前記基板保持ユニットに保持されている基板を加熱するために、前記硫酸含有液作成装置によって作成された高温の第1の硫酸含有液を含む第2の硫酸含有液を、前記基板保持ユニットに保持されている基板の裏面に供給する硫酸含有液裏面供給工程と、を実行し、
    前記制御装置が、前記SPM表面供給工程において、前記基板保持ユニットに保持されている基板の表面にSPMを供給する第1の表面供給工程と、前記第1の表面供給工程においてSPMの供給が停止された後に、前記基板保持ユニットに保持されている基板の表面にSPMを供給する第2の表面供給工程と、を実行し、
    前記制御装置が、前記硫酸含有液裏面供給工程を、前記第1の表面供給工程に並行して実行し、
    前記制御装置が、前記第1の表面供給工程および前記硫酸含有液裏面供給工程に並行して、前記基板保持ユニットに保持されている基板から排出された液体を、前記切り換えユニットによって前記排液配管に流入させる排液工程をさらに実行する、基板処理装置。
  5. 硫酸および過酸化水素水の混合液であるSPMを用いて基板を処理する基板処理装置であって、
    基板を保持する基板保持ユニットと、
    前記基板保持ユニットに保持されている基板に供給され当該基板から排出された液体が流入する回収配管と、
    前記回収配管に流入した液体が送られ、当該液体に基づいて硫酸を含む高温の第1の硫酸含有液を作成するための硫酸含有液作成装置と、
    前記硫酸含有液作成装置において作成された高温の第1の硫酸含有液に基づいて作成されたSPMを、前記基板保持ユニットに保持されている基板の表面に供給するための表面供給ユニットと、
    前記硫酸含有液作成装置において作成された高温の第1の硫酸含有液を含む第2の硫酸含有液を、前記基板保持ユニットに保持されている基板の裏面に供給するための裏面供給ユニットと、を含み、
    前記硫酸含有液作成装置が、
    前記表面供給ユニットに高温の第1の硫酸含有液を供給し、前記裏面供給ユニットに第1の硫酸含有液を供給しない第1の硫酸含有液作成装置と、
    前記裏面供給ユニットに高温の第1の硫酸含有液を供給し、前記表面供給ユニットに第1の硫酸含有液を供給しない第2の硫酸含有液作成装置と、を含む、基板処理装置。
  6. 前記第1の硫酸含有液作成装置で作成された第1の硫酸含有液の硫酸濃度が所定の下限濃度を下回った場合に、前記第1の硫酸含有液作成装置から前記第2の硫酸含有液作成装置に第1の硫酸含有液を供給する硫酸供給配管をさらに含む、請求項に記載の基板処理装置。
  7. 前記硫酸含有液作成装置、前記表面供給ユニットおよび前記裏面供給ユニットを制御する制御装置をさらに含み、
    前記制御装置が、
    前記回収配管に流入した液体に基づいて前記硫酸含有液作成装置によって高温の第1の硫酸含有液を作成する硫酸含有液作成工程と、
    前記硫酸含有液作成装置によって作成された高温の第1の硫酸含有液に基づいて作成されたSPMを、前記基板保持ユニットに保持されている基板の表面に供給するSPM表面供給工程と、
    前記SPM表面供給工程に先立ってまたは前記SPM表面供給工程に並行して、前記基板保持ユニットに保持されている基板を加熱するために、前記硫酸含有液作成装置によって作成された高温の第1の硫酸含有液を含む第2の硫酸含有液を、前記基板保持ユニットに保持されている基板の裏面に供給する硫酸含有液裏面供給工程と、を実行する、請求項5または6に記載の基板処理装置。
  8. 前記基板保持ユニットに保持されている基板に供給され当該基板から排出された液体が流入する排液配管と、
    前記基板保持ユニットに保持されている基板から排出された液体が流入する配管を、前記排液配管および前記回収配管の間で切り換える切り換えユニットと、をさらに含み、
    前記制御装置が、前記切り換えユニットを制御しており、
    前記制御装置が、前記硫酸含有液裏面供給工程に並行して、前記基板保持ユニットに保持されている基板から排出された液体を、前記切り換えユニットによって前記回収配管に流入させる回収工程をさらに実行する、請求項に記載の基板処理装置。
  9. 前記基板保持ユニットに保持されている基板の裏面に供給される第2の硫酸含有液が、第1の硫酸含有液である、請求項1~のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  10. 前記基板保持ユニットに保持されている基板の裏面に供給される第2の硫酸含有液が、第1の硫酸含有液および過酸化水素水の混合液であるSPMである、請求項1~のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  11. 基板保持ユニットと、前記基板保持ユニットに保持されている基板に供給され当該基板から排出された液体が流入する回収配管と、前記基板保持ユニットに保持されている基板に供給され当該基板から排出された液体が流入する排液配管と、を含む、基板処理装置において実行され、硫酸および過酸化水素水の混合液であるSPMを用いて基板を処理する基板処理方法であって、
    前記回収配管に流入した液体に基づいて硫酸を含む高温の第1の硫酸含有液を作成する硫酸含有液作成工程と、
    作成された高温の第1の硫酸含有液に基づいて作成されたSPMを、前記基板保持ユニットに保持されている基板の表面に供給するSPM表面供給工程と、
    前記SPM表面供給工程に先立ってまたは前記SPM表面供給工程に並行して、前記基板保持ユニットに保持されている基板を加熱するために、作成された高温の第1の硫酸含有液を含む第2の硫酸含有液を、前記基板保持ユニットに保持されている基板の裏面に供給する硫酸含有液裏面供給工程と、
    前記硫酸含有液裏面供給工程に並行して、前記基板保持ユニットに保持されている基板から排出された液体を、前記回収配管に流入させる回収工程と、を含み、
    前記硫酸含有液裏面供給工程が、前記SPM表面供給工程に先立って実行され、前記硫酸含有液裏面供給工程の終了後に前記SPM表面供給工程が開始され、
    前記SPM表面供給工程に並行して、前記基板保持ユニットに保持されている基板から排出された液体を、前記排液配管に流入させる排液工程をさらに含む、基板処理方法。
  12. 基板保持ユニットと、前記基板保持ユニットに保持されている基板に供給され当該基板から排出された液体が流入する回収配管と、を含む、基板処理装置において実行され、硫酸および過酸化水素水の混合液であるSPMを用いて基板を処理する基板処理方法であって、
    前記回収配管に流入した液体に基づいて硫酸を含む高温の第1の硫酸含有液を作成する硫酸含有液作成工程と、
    作成された高温の第1の硫酸含有液に基づいて作成されたSPMを、前記基板保持ユニットに保持されている基板の表面に供給するSPM表面供給工程と、
    前記SPM表面供給工程に先立ってまたは前記SPM表面供給工程に並行して、前記基板保持ユニットに保持されている基板を加熱するために、作成された高温の第1の硫酸含有液を含む第2の硫酸含有液を、前記基板保持ユニットに保持されている基板の裏面に供給する硫酸含有液裏面供給工程と、
    前記硫酸含有液裏面供給工程に並行して、前記基板保持ユニットに保持されている基板から排出された液体を、前記回収配管に流入させる回収工程と、を含み、
    前記硫酸含有液裏面供給工程が、前記SPM表面供給工程に並行して実行され、
    前記SPM表面供給工程が、前記基板保持ユニットに保持されている基板の表面にSPMを供給する第1の表面供給工程と、前記第1の表面供給工程においてSPMの供給が停止された後に、前記基板保持ユニットに保持されている基板の表面にSPMを供給する第2の表面供給工程と、を含み、
    前記硫酸含有液裏面供給工程が、前記第2の表面供給工程に並行して実行され、
    前記第2の表面供給工程および前記硫酸含有液裏面供給工程に並行して前記回収工程が実行される、基板処理方法。
  13. 前記基板処理装置が、前記基板保持ユニットに保持されている基板に供給され当該基板から排出された液体が流入する排液配管をさらに含み、
    前記基板処理方法が、前記第1の表面供給工程に並行して、前記基板保持ユニットに保持されている基板から排出された液体を、前記排液配管に流入させる排液工程をさらに含む、請求項12に記載の基板処理方法。
  14. 基板保持ユニットと、前記基板保持ユニットに保持されている基板に供給され当該基板から排出された液体が流入する回収配管と、前記基板保持ユニットに保持されている基板に供給され当該基板から排出された液体が流入する排液配管とを含む、基板処理装置において実行され、硫酸および過酸化水素水の混合液であるSPMを用いて基板を処理する基板処理方法であって、
    前記回収配管に流入した液体に基づいて硫酸を含む高温の第1の硫酸含有液を作成する硫酸含有液作成工程と、
    作成された高温の第1の硫酸含有液に基づいて作成されたSPMを、前記基板保持ユニットに保持されている基板の表面に供給するSPM表面供給工程と、
    前記SPM表面供給工程に先立ってまたは前記SPM表面供給工程に並行して、前記基板保持ユニットに保持されている基板を加熱するために、作成された高温の第1の硫酸含有液を含む第2の硫酸含有液を、前記基板保持ユニットに保持されている基板の裏面に供給する硫酸含有液裏面供給工程と、を含み、
    前記SPM表面供給工程が、前記基板保持ユニットに保持されている基板の表面にSPMを供給する第1の表面供給工程と、前記第1の表面供給工程においてSPMの供給が停止された後に、前記基板保持ユニットに保持されている基板の表面にSPMを供給する第2の表面供給工程と、を含み、
    前記硫酸含有液裏面供給工程が、前記第1の表面供給工程に並行して実行され、
    前記基板処理方法が、前記第1の表面供給工程および前記硫酸含有液裏面供給工程に並行して、前記基板保持ユニットに保持されている基板から排出された液体を、前記排液配管に流入させる排液工程をさらに含む、基板処理方法。
  15. 前記基板保持ユニットに保持されている基板の裏面に供給される第2の硫酸含有液が、第1の硫酸含有液である、請求項1114のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  16. 前記基板保持ユニットに保持されている基板の裏面に供給される第2の硫酸含有液が、第1の硫酸含有液および過酸化水素水の混合液であるSPMである、請求項1114のいずれか一項に記載の基板処理方法。
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