JP2005044974A - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板の品質を向上することができるとともに、薬液の再生率の向上による処理コストの低減化を図りかつ設備の簡略化を図ることができる基板処理装置および基板処理方法を提供する。
【解決手段】基板処理装置100は、処理領域A,Bを有し、処理領域A,B間に搬送領域Cを有する。処理領域Aには、制御部4、流体ボックス部2a,2b、薬液処理部5a,5bおよび純水処理部6a,6bが配置されている。純水処理部6a,6bは、薬液処理部5a,5bの上部にそれぞれ設けられている。処理領域Bには、流体ボックス部2c,2dおよび薬液処理部5c,5dおよび純水処理部6c,6dが配置されている。純水処理部6c,6dは、薬液処理部5c,5dの上部にそれぞれ設けられている。搬送領域Cには、基板搬送ロボットCRが設けられている。
【選択図】 図1
【解決手段】基板処理装置100は、処理領域A,Bを有し、処理領域A,B間に搬送領域Cを有する。処理領域Aには、制御部4、流体ボックス部2a,2b、薬液処理部5a,5bおよび純水処理部6a,6bが配置されている。純水処理部6a,6bは、薬液処理部5a,5bの上部にそれぞれ設けられている。処理領域Bには、流体ボックス部2c,2dおよび薬液処理部5c,5dおよび純水処理部6c,6dが配置されている。純水処理部6c,6dは、薬液処理部5c,5dの上部にそれぞれ設けられている。搬送領域Cには、基板搬送ロボットCRが設けられている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板に洗浄処理を行う基板処理装置および基板処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイス、液晶ディスプレイ等の製造工程では、半導体ウエハ、ガラス基板等の基板に対して洗浄、レジスト塗布、露光、現像、エッチング、イオン注入、レジスト剥離、層間絶縁膜の形成、熱処理等の各種処理が行われる。
【0003】
上記処理のうち、基板に対する洗浄処理においては、薬液および純水が用いられる。この場合、処理室内において、薬液による薬液洗浄処理(以下、薬液処理と呼ぶ)の後に、基板上の薬液を洗い流すために純水による洗浄処理(以下、水洗処理と呼ぶ)が行われている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−45610号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、薬液処理の後に水洗処理を行う場合、処理室の側壁等に付着している薬液が基板に付着する場合がある。また、処理室内で薬液処理および水洗処理を行うので、水洗処理時において、基板に対する薬液による蒸気飛散の影響を防止することが困難である。
【0006】
本発明の目的は、基板の品質を向上することができるとともに、薬液の再生率の向上による処理コストの低減化を図りかつ設備の簡略化を図ることができる基板処理装置および基板処理方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明に係る基板処理装置は、基板に処理を行う基板処理装置であって、基板を薬液の流体により洗浄する第1の洗浄処理部と、第1の洗浄処理部とは別個に設けられ、第1の洗浄処理部により洗浄された基板を水により洗浄する第2の洗浄処理部とを備え、第2の洗浄処理部は第1の洗浄処理部よりも高い位置に配置されたものである。
【0008】
本発明に係る基板処理装置においては、第1の洗浄処理部で薬液の流体による基板の洗浄処理が行われる。また、第1の洗浄処理部とは別個に設けられかつ第1の洗浄処理部よりも高い位置に配置された第2の洗浄処理部において、薬液による洗浄処理後の基板表面の薬液を洗い流すために、水による基板の洗浄処理が行われる。それにより、薬液による洗浄処理後に水による洗浄処理が施される基板に薬液が再付着することを防止することができる。
【0009】
また、第1の洗浄処理部内の雰囲気と第2の洗浄処理部内の雰囲気とが互いに隔離されるので、水による洗浄処理が施された基板が薬液の蒸気に触れることがなく、薬液の蒸気による基板への品質上の悪影響を防止することができる。それにより、基板の品質の向上を図ることができる。
【0010】
また、基板処理装置がダウンフロー(下降流)の雰囲気に設置された場合、第1の洗浄処理部が第2の洗浄処理部よりも低い位置に設けられているので、第1の洗浄処理部から薬液の蒸気が漏出しても、漏出した薬液の蒸気がダウンフローにより下方へ移動し、第2の洗浄処理部に影響を及ぼすことがない。それにより、基板の品質の向上を図ることができる。
【0011】
また、薬液による洗浄処理に用いられた薬液を回収して再使用する場合において、薬液に水が混入することを防止することができる。それにより、薬液の再生率を向上させることができる。その結果、処理コストの低減化を図ることができる。
【0012】
また、第1の洗浄処理部に薬液の流体が供給され、第2の洗浄処理部に水が供給されるので、配管等の各種設備の簡略化を図ることができる。
【0013】
第2の洗浄処理部は第1の洗浄処理部の上部に配置されてもよい。それにより、基板処理装置がダウンフローの雰囲気に設置された場合に、第1の洗浄処理部から薬液の蒸気が漏出しても、漏出した薬液の蒸気がダウンフローにより下方へ移動し、第2の洗浄処理部に影響を及ぼすことがない。それにより、基板の品質の向上を図ることができる。また、第1の洗浄処理部の上部に第2の洗浄処理部が配置されることにより、省スペース化を図ることができる。
【0014】
第1の洗浄処理部および第2の洗浄処理部は異なる領域に配置されてもよい。それにより、基板処理装置がダウンフローの雰囲気に設置された場合に、第1の洗浄処理部から薬液の蒸気が漏出しても、漏出した薬液の蒸気がダウンフローにより下方へ移動し、第2の洗浄処理部に影響を及ぼすことがない。したがって、基板の品質の向上を図ることができる。また、第1の洗浄処理部と第2の洗浄処理部とが異なる領域に配置されることにより、第1の洗浄処理部内の雰囲気と第2の洗浄処理部内の雰囲気とが確実に隔離される。
【0015】
第1の洗浄処理部と第2の洗浄処理部との間で基板を搬送する搬送手段をさらに備えてもよい。
【0016】
この場合、第1の洗浄処理部、第2の洗浄処理部および搬送手段が基板処理装置として一体化され、搬送装置等の領域を共通化できるので、省スペース化を図ることができる。
【0017】
第1の洗浄処理部は1または複数の洗浄手段を含み、第2の洗浄処理部は1または複数の洗浄手段を含んでもよい。
【0018】
この場合、第1の洗浄処理部と第2の洗浄処理部とが別個に設けられているので、第1の洗浄処理部および第2の洗浄処理部にそれぞれ適切な洗浄手段を設けることができる。それにより、基板に対して効果的な洗浄処理を短時間で行うことができる。特に、第1の洗浄処理部または第2の洗浄処理部が複数の洗浄手段を含む場合には、基板に対してより効果的な洗浄処理をさらに短時間で行うことが可能となる。
【0019】
第1の洗浄処理部において用いられた薬液の流体を回収する回収手段をさらに備えてもよい。
【0020】
この場合、第1の洗浄処理部において用いられた薬液の流体を容易に回収することが可能となる。それにより、薬液の流体を容易に再利用することができる。
【0021】
基板上に形成されたレジスト膜を灰化処理する灰化処理部をさらに備え、第1の洗浄処理部は、灰化処理部により灰化処理された基板を薬液の流体により洗浄してもよい。
【0022】
それにより、灰化処理後の基板に付着した残渣を十分に除去することができる。また、灰化処理後の基板をキャリアに収納して他の洗浄装置に運ぶ必要がないので、灰化処理後の基板の表面に付着している残渣がキャリアによる搬送中に固着して除去が困難になることがない。
【0023】
第2の発明に係る基板処理方法は、基板に処理を行う基板処理方法であって、第1の洗浄処理部内で基板を薬液の流体により洗浄する工程と、前記第1の洗浄処理部により洗浄された基板を第1の洗浄処理部よりも高い位置に別個に配置された第2の洗浄処理部内で水により洗浄する工程とを備えたものである。
【0024】
本発明に係る基板処理方法においては、第1の洗浄処理部で薬液の流体による基板の洗浄処理が行われる。また、第1の洗浄処理部とは別個に設けられかつ第1の洗浄処理部よりも高い位置に配置された第2の洗浄処理部において、薬液による洗浄処理後の基板表面の薬液を洗い流すために、水による基板の洗浄処理が行われる。それにより、薬液による洗浄処理後に水による洗浄処理が施される基板に薬液が再付着することを防止することができる。
【0025】
また、第1の洗浄処理部内の雰囲気と第2の洗浄処理部内の雰囲気とが互いに隔離されるので、水による洗浄処理が施された基板が薬液の蒸気に触れることがなく、薬液の蒸気による基板への品質上の悪影響を防止することができる。それにより、基板の品質の向上を図ることができる。
【0026】
また、第1および第2の洗浄処理部がダウンフロー雰囲気に設置された場合、第1の洗浄処理部が第2の洗浄処理部よりも低い位置に設けられているので、第1の洗浄処理部から薬液の蒸気が漏出した場合でも、漏出した薬液の蒸気がダウンフローにより下方へ移動し、第2の洗浄処理部に影響を及ぼすことがない。それにより、基板の品質の向上を図ることができる。
【0027】
また、薬液による洗浄処理に用いられた薬液を回収して再使用する場合において、薬液に水が混入することを防止することができる。それにより、薬液の再生率を向上させることができる。その結果、処理コストの低減化を図ることができる。
【0028】
また、第1の洗浄処理部に薬液の流体が供給され、第2の洗浄処理部に水が供給されるので、配管等の各種設備の簡略化を図ることができる。
【0029】
第1の洗浄処理部による基板の洗浄前に基板上に形成されたレジスト膜を灰化処理する工程と、灰化処理された基板を第1の洗浄処理部内で薬液の流体により洗浄する工程をさらに備えてもよい。
【0030】
それにより、灰化処理後の基板に付着した残渣を十分に除去することができる。また、灰化処理後の基板をキャリアに収納して他の洗浄装置に運ぶ必要がないので、灰化処理後の基板の表面に付着している残渣がキャリアによる搬送中に固着して除去が困難になることがない。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0032】
以下の説明において、基板とは、半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、PDP(プラズマディスプレイパネル)用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板等をいう。
【0033】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係る基板処理装置の平面図である。図2は図1の基板処理装置100の側面図である。
【0034】
図1に示すように、基板処理装置100は、処理領域A,Bを有し、処理領域A,B間に搬送領域Cを有する。
【0035】
処理領域Aには、制御部4、流体ボックス部2a,2b、薬液処理部5a,5bおよび純水処理部6a,6bが配置されている。図2に示すように、純水処理部6a,6bは、薬液処理部5a,5bの上部にそれぞれ設けられている。
【0036】
図1の流体ボックス部2a,2bは、それぞれ薬液処理部5a,5bへの薬液の供給、純水処理部6a,6bへの純水の供給ならびに薬液処理部5a,5bおよび純水処理部6a,6bからの排液等に関する配管、継ぎ手、バルブ、流量計、レギュレータ、ポンプ、温度調節器、処理液貯留タンク等の流体関連機器を収納する。
【0037】
薬液処理部5a,5bでは、薬液による洗浄処理(以下、薬液処理と呼ぶ)が行われる。薬液としては、アンモニア−過酸化水素混合液(APM)または過酸化水素水等が用いられる。また、純水処理部6a,6bでは、純水による洗浄処理(以下、水洗処理と呼ぶ)が行われる。この場合、薬液処理後の基板上に残留する薬液が純水により洗い流される。
【0038】
処理領域Bには、流体ボックス部2c,2dおよび薬液処理部5c,5dおよび純水処理部6c,6dが配置されている。純水処理部6c,6dは、薬液処理部5c,5dの上部にそれぞれ設けられている。
【0039】
図1の流体ボックス部2c,2dは、それぞれ薬液処理部5c,5dへの薬液の供給、純水処理部6c,6dへの純水の供給ならびに薬液処理部5c,5dおよび純水処理部6c,6dからの排液等に関する配管、継ぎ手、バルブ、流量計、レギュレータ、ポンプ、温度調節器、処理液貯留タンク等の流体関連機器を収納する。
【0040】
薬液処理部5c,5dおよび純水処理部6c,6dにおいては、それぞれ薬液処理部5a,5bおよび純水処理部6a,6bと同様の処理が行われる。
【0041】
以下、薬液処理部5a,5b,5c,5dおよび純水処理部6a,6b,6c,6dを処理ユニットと総称する。搬送領域Cには、基板搬送ロボットCRが設けられている。
【0042】
処理領域A,Bの一端部側には、基板の搬入および搬出を行うインデクサIDが配置されている。インデクサIDには、基板Wを収納するキャリア1が載置される。本実施の形態においては、キャリア1として、基板Wを密閉した状態で収納するFOUP(Front Opening Unified Pod)を用いているが、これに限定されるものではなく、SMIF(Standard Mechanical Inter Face)ポッド、OC(Open Cassette)等を用いてもよい。
【0043】
インデクサIDのインデクサロボットIRは、矢印Uの方向に移動し、キャリア1から基板Wを取り出して基板搬送ロボットCRに渡し、逆に、一連の処理が施された基板Wを基板搬送ロボットCRから受け取ってキャリア1に戻す。
【0044】
基板搬送ロボットCRは、インデクサロボットIRから渡された基板Wを指定された処理ユニットに搬送し、または、処理ユニットから受け取った基板Wを他の処理ユニットまたはインデクサロボットIRに搬送する。
【0045】
本実施の形態においては、薬液処理部5a,5b,5c,5dのいずれかにおいて基板Wに薬液処理が行われた後に、基板搬送ロボットCRにより基板Wが薬液処理部5a,5b,5c,5dから搬出され、純水処理部6a,6b,6c,6dのいずれかに搬入される。
【0046】
制御部4は、CPU(中央演算処理装置)を含むコンピュータ等からなり、処理領域A,Bの各処理ユニットの動作、搬送領域Cの基板搬送ロボットCRの動作およびインデクサIDのインデクサロボットIRの動作を制御する。
【0047】
図1の基板処理装置100は、ダウンフロー(下降流)方式のクリーンルーム内等に設けられる。
【0048】
図3は図1の薬液処理部5a,5b,5c,5dの側面図である。
【0049】
図3に示すように、薬液処理部5a,5b,5c,5dは、基板Wを水平に保持するとともに基板Wの中心を通る鉛直な回転軸の周りで基板Wを回転させるためのスピンチャック501を備える。スピンチャック501は、チャック回転駆動機構508によって回転される回転軸503の上端に固定されている。基板Wは、薬液処理または薬液処理後の基板Wの乾燥処理を行う場合に、スピンチャック501により水平に保持された状態で回転する。
【0050】
スピンチャック501の外方には、回動モータ511が設けられている。回動モータ511には、回動軸512が接続されている。また、回動軸512には、アーム513が水平方向に延びるように連結され、アーム513の先端に薬液用ノズル510が設けられている。
【0051】
スピンチャック501の回転軸503は中空軸からなる。回転軸503の内部には、薬液供給管504が挿通されている。薬液供給管504には、基板Wの下面を洗浄するための薬液が供給される。薬液供給管504は、スピンチャック501に保持された基板Wの下面に近接する位置まで延びている。薬液供給管504の先端には、基板Wの下面中央に向けて薬液を吐出する下面ノズル505が設けられている。
【0052】
スピンチャック501は、処理カップ502内に収容されている。処理カップ502の内側には、筒状の仕切壁509が設けられている。また、処理カップ502と仕切壁509の間に基板Wの処理に用いられた薬液を回収するための回収液空間506が形成されている。回収液空間506には、後述する薬液源521へ薬液を導くための回収管507が接続されている。
【0053】
図4は図1の純水処理部6a,6b,6c,6dの側面図である。
【0054】
図4に示すように、純水処理部6a,6b,6c,6dは、基板Wを水平に保持するとともに基板Wの中心を通る鉛直な回転軸の周りで基板Wを回転させるためのスピンチャック601を備える。スピンチャック601は、チャック回転駆動機構608によって回転される回転軸603の上端に固定されている。基板Wは、水洗処理または水洗処理後の基板Wの乾燥処理を行う場合に、スピンチャック601により水平に保持された状態で回転する。
【0055】
ここで、図2からもわかるように、純水処理部6a,6bは、薬液処理部5a,5bよりも高い位置に設けられている。したがって、純水処理部6a,6bのスピンチャック601が基板Wを保持する高さは、薬液処理部5a,5bのスピンチャック501が基板Wを保持する高さよりも高い位置に設定されている。
【0056】
スピンチャック601の外方には、回動モータ611が設けられている。回動モータ611には、回動軸612が接続されている。また、回動軸612には、アーム613が水平方向に延びるように連結され、アーム613の先端に純水用ノズル610が設けられている。
【0057】
スピンチャック601の回転軸603は中空軸からなる。回転軸603の内部には、純水供給管604が挿通されている。純水供給管604には、基板Wの下面を洗浄するための純水が供給される。純水供給管604は、スピンチャック601に保持された基板Wの下面に近接する位置まで延びている。純水供給管604の先端には、基板Wの下面中央に向けて薬液を吐出する下面ノズル605が設けられている。
【0058】
スピンチャック601は、処理カップ602内に収容されている。処理カップ602の内側には、筒状の仕切壁609が設けられている。また、処理カップ602と仕切壁609の間に基板Wの処理に用いられた純水を排液するための排液空間606が形成されている。排液空間606には、排液管607が接続されている。
【0059】
図5は図1の薬液処理部5a〜5dの薬液用ノズル510に薬液を供給する構成および処理後の薬液を回収する構成を示す模式図である。
【0060】
図5に示すように、薬液処理部5a〜5dの薬液用ノズル510には、薬液を供給するための薬液供給系540が接続されている。また、薬液処理部5a〜5dの回収液空間506には、薬液を回収するための薬液回収系550が接続されている。
【0061】
薬液供給系540は、薬液源521、ポンプ522、温度調節器(以下、温調器と呼ぶ)523、フィルタ524および吐出弁525を含む。なお、本実施の形態においては、薬液源521は、薬液貯留タンクあるいは半導体製品生産工場の薬液ユーティリティ等に相当する。
【0062】
また、薬液回収系550は、回収管507、ポンプ526およびフィルタ527を含む。
【0063】
吐出弁525は、薬液処理部5a〜5dの各々ごとに設けられる。薬液源521、ポンプ522、温調器523、フィルタ524、ポンプ526およびフィルタ527は、薬液処理部5a〜5dの各々ごとに設けられてもよく、あるいは薬液処理部5a〜5dに共通に設けられてもよい。
【0064】
ポンプ522によって薬液源521から吸引された薬液は、温調器523により所定温度に加熱または冷却される。それにより、薬液の温度が所定の温度(例えば室温22〜25℃程度)に調節される。その後、温度調節された薬液がフィルタ524を通過することにより、薬液から汚染物質が除去される。その後、薬液は、吐出弁525を通して薬液用ノズル510に供給される。
【0065】
また、薬液用ノズル510から基板W上に吐出された薬液は、処理カップ502を介して回収液空間506に導かれる。この薬液は、回収管507を介してポンプ526により吸引され、フィルタ527を通過することにより薬液から汚染物質が除去される。その後、薬液は、薬液源521に回収される。
【0066】
図6は図1の純水処理部6a〜6dの純水用ノズル610に純水を供給する構成および処理後の純水を排液する構成を示す模式図である。
【0067】
図6に示すように、純水処理部6a〜6dの純水用ノズル610には、純水を供給するための純水供給系640が接続されている。
【0068】
純水供給系640は、純水源621、ポンプ622、温度調節器(以下、温調器と呼ぶ)623、フィルタ624および吐出弁625を含む。なお、本実施の形態においては、純水源621は、純水貯留タンクあるいは半導体製品生産工場の純水ユーティリティ等に相当する。
【0069】
吐出弁625は、純水処理部6a〜6dの各々ごとに設けられる。純水源621、ポンプ622、温調器623およびフィルタ624は、純水処理部6a〜6dの各々ごとに設けられてもよく、あるいは純水処理部6a〜6dに共通に設けられてもよい。
【0070】
ポンプ622によって純水源621から吸引された純水は、温調器623により所定温度に加熱または冷却される。それにより、純水の温度が所定の温度(例えば室温22〜25℃程度)に調節される。その後、温度調節された純水がフィルタ624を通過することにより、純水から汚染物質が除去される。その後、純水は、吐出弁625を通して純水用ノズル610に供給される。
【0071】
また、純水用ノズル610から基板W上に吐出された純水は、処理カップ602を介して排液空間606に導かれる。この純水は、排液管607を介して基板処理装置100外に排液される。
【0072】
図7は図1の基板処理装置100の制御系の構成を示すブロック図である。
【0073】
制御部4は、インデクサロボットIRおよび基板搬送ロボットCRの基板搬送動作を制御する。また、制御部4は、薬液処理部5a〜5dの洗浄動作および純水処理部6a〜6dの洗浄動作を制御する。具体的には、制御部4は、薬液処理部5a〜5dにおけるチャック回転駆動機構508の駆動動作、ポンプ522およびポンプ526の吸引動作、温調器523の温度調節動作、吐出弁525の開閉動作ならびに回動モータ511の回転動作を制御する。また、制御部4は、純水処理部6a〜6dにおけるチャック回転駆動機構608の駆動動作、ポンプ622の吸引動作、温調器623の温度調節動作、吐出弁625の開閉動作ならびに回動モータ611の回転動作を制御する。
【0074】
図8は本実施の形態に係る基板処理装置100を用いた洗浄処理の一例を示すフローチャートである。
【0075】
図8に示すように、基板搬送ロボットCRにより基板Wが薬液処理部5a〜5dのうち既に基板Wが収容されていない薬液処理部に搬入される(ステップS1)。そして、薬液処理部5a〜5d内で基板Wに薬液処理が行われる(ステップS2)。
【0076】
次に、基板搬送ロボットCRによる基板Wの搬送が行われる(ステップS3)。この場合、基板搬送ロボットCRは、薬液処理後の基板Wを薬液処理部5a〜5dから搬出し、純水処理部6a〜6dのうち既に基板Wが収容されていない純水処理部に基板Wを搬入する。
【0077】
続いて、純水処理部6a〜6d内で基板Wに水洗処理が行われる(ステップS4)。この場合、薬液処理後の基板W表面に残留している薬液が純水により洗い流される。
【0078】
続いて、純水処理部6a〜6d内で水洗処理後の基板Wの表面の乾燥処理が行われる(ステップS5)。この場合、スピンチャック601により水平に保持された状態で基板Wが回転されることにより、基板Wの表面に残留する液滴が振り切られ除去される。
【0079】
その後、基板搬送ロボットCRにより純水処理部6a〜6dから基板Wが搬出される(ステップS6)。
【0080】
なお、図8に示した洗浄処理の処理手順は一例であり、これらに限定されるものではなく、それぞれの処理の要旨を変更しない限り、適宜それぞれの処理の順序や繰り返し回数等を設定することができる。
【0081】
上記のように、本実施の形態においては、基板処理装置100に薬液処理専用の薬液処理部5a〜5dと水洗処理専用の純水処理部6a〜6dとが互いに分離して別個に設けられている。それにより、薬液処理後に水洗処理が施される基板Wに処理カップ502等に付着している薬液が再付着することを防止することができる。
【0082】
また、薬液処理部5a〜5d内の雰囲気と純水処理部6a〜6d内の雰囲気とが互いに隔離されるので、水洗処理が施された基板Wが薬液の蒸気に触れることがなく、薬液の蒸気による基板Wへの品質上の悪影響を防止することができる。それにより、基板の品質の向上を図ることができる。
【0083】
また、薬液処理部5a〜5dが純水処理部6a〜6dよりも低い位置に設けられているので、薬液処理部5a〜5dから薬液の蒸気が漏出しても、漏出した薬液の蒸気がダウンフローにより下方へ移動し、純水処理部6a〜6dに影響を及ぼすことがない。それにより、基板Wの品質の向上を図ることができる。
【0084】
さらに、薬液処理部5a〜5dの上部に純水処理部6a〜6dがそれぞれ配置されることにより、省スペース化を図ることができる。
【0085】
また、本実施の形態のように、薬液処理に用いられた薬液を回収して再使用する場合において、薬液に純水が混入することを防止することができる。それにより、薬液の再生率を向上させることができる。その結果、処理コストの低減化を図ることができる。
【0086】
また、薬液処理部5a〜5dに薬液が供給され、純水処理部6a〜6dに純水が供給されるので、配管等の各種設備の簡略化を図ることができる。
【0087】
さらに、薬液処理部5a〜5d、純水処理部6a〜6dおよび基板搬送ロボットCRを基板処理装置100として一体化することにより、搬送装置等の領域を共通化することができる。それにより、省スペース化を図ることができる。
【0088】
本実施の形態においては、薬液処理部5a,5b,5c,5dが第1の洗浄処理部に相当し、純水処理部6a,6b,6c、6dが第2の洗浄処理部に相当し、基板搬送ロボットCRが搬送手段に相当し、薬液回収系550が回収手段に相当する。
【0089】
なお、薬液処理部5a〜5dにおける薬液としては、液体に限らず、フッ酸等の蒸気またはフッ素系ガス等の気体を用いることができる。
【0090】
また、本実施の形態においては、処理領域Bにおいても、処理領域Aと同様の処理ユニットを設けることとしたが、基板処理のスループットを十分に確保できる場合は、例えば処理領域Aに薬液処理部5a,5bおよび純水処理部6a,6bを設け、処理領域Bに他の処理ユニットを設けてもよい。
【0091】
また、本実施の形態では、薬液供給系540および薬液回収系550にそれぞれフィルタ524およびフィルタ527を設けることとしたが、薬液供給系540のフィルタ524は、特に必要のない場合は省略してもよい。
【0092】
(第2の実施の形態)
図9は本発明の第2の実施の形態に係る基板処理装置の平面図である。図10は図9の基板処理装置101の側面図である。
【0093】
図9および図10に示す基板処理装置101が図1および図2に示す基板処理装置100と異なるのは次の点である。
【0094】
図9に示すように、処理領域Aに薬液処理部5aおよび純水処理部6aが設けられ、処理領域Bに薬液処理部5bおよび純水処理部6bが設けられている。
【0095】
図10に示すように、薬液処理部5aおよび純水処理部6aは互いに隣接しかつ純水処理部6aが薬液処理部5aよりも高い位置に設けられている。また、薬液処理部5bおよび純水処理部6bは互いに隣接しかつ純水処理部6bが薬液処理部5bよりも高い位置に設けられている。したがって、純水処理部6a,6bのスピンチャック601が基板Wを保持する高さは、薬液処理部5a,5bのスピンチャック501が基板Wを保持する高さよりも高い位置に設定されている。
【0096】
薬液処理部5a,5bにおいて薬液処理が行われた後に、基板搬送ロボットCRにより基板Wがそれぞれ薬液処理部5a,5bから搬出され、純水処理部6a,6bにそれぞれ搬入される。
【0097】
上記のように、本実施の形態においては、基板処理装置101に薬液処理専用の薬液処理部5a,5bと水洗処理専用の純水処理部6a,6bとが互いに分離して別個に設けられている。それにより、薬液処理後に水洗処理が施される基板Wに処理カップ502等に付着している薬液が再付着することを防止することができる。
【0098】
また、薬液処理部5a,5b内の雰囲気と純水処理部6a,6b内の雰囲気とが互いに隔離されるので、水洗処理が施された基板Wが薬液の蒸気に触れることがなく、薬液の蒸気による基板Wへの品質上の悪影響を防止することができる。それにより、基板の品質の向上を図ることができる。
【0099】
また、薬液処理部5a,5bが純水処理部6a,6bよりも低い位置に設けられているので、薬液処理部5a,5bから薬液の蒸気が漏出した場合でも、漏出した薬液の蒸気がダウンフローにより下方へ移動し、純水処理部6a,6bに影響を及ぼすことがない。それにより、基板Wの品質の向上を図ることができる。
【0100】
さらに、薬液処理部5a,5bと純水処理部6a,6bはそれぞれ互いに隣接しかつ純水処理部6a,6bがそれぞれ薬液処理部5a,5bよりも高い位置に設けられていることにより、薬液の蒸気が薬液処理部5a,5b内から純水処理部6a,6b内に漏出することを確実に防止することができる。
【0101】
また、本実施の形態のように、薬液処理に用いられた薬液を回収して再使用する場合において、薬液に純水が混入することを防止することができる。それにより、薬液の再生率を向上させることができる。その結果、処理コストの低減化を図ることができる。
【0102】
また、薬液処理部5a,5bに薬液が供給され、純水処理部6a,6bに純水が供給されるので、配管等の各種設備の簡略化を図ることができる。
【0103】
さらに、薬液処理部5a,5b、純水処理部6a,6bおよび基板搬送ロボットCRを基板処理装置101として一体化することにより、搬送装置等の領域を共通化することができる。それにより、省スペース化を図ることができる。
【0104】
(第3の実施の形態)
図11は本発明の第3の実施の形態に係る基板処理装置の平面図である。
【0105】
図11に示す基板処理装置102が図9に示す基板処理装置101と異なるのは次の点である。
【0106】
処理領域Aに制御部4の代わりにメイン制御部4aが設けられ、処理領域Bに流体ボックス部2cおよび薬液処理部5bの代わりにアッシング部ASHが設けられ、純水処理部6bおよび流体ボックス部2dの代わりにクーリングプレート部CPおよびアッシャ制御部3が設けられている。アッシング部ASHが灰化処理部に相当する。
【0107】
薬液処理部5aおよび純水処理部6aは互いに隣接しかつ純水処理部6aが薬液処理部5aよりも高い位置に設けられている。ここで、純水処理部6a,6bのスピンチャック601が基板Wを保持する高さは、薬液処理部5a,5bのスピンチャック501が基板Wを保持する高さよりも高い位置に設定されている。
【0108】
アッシング部ASHでは、加熱プレート(図示せず)上に基板Wが載置された状態にて減圧下で酸素プラズマによりアッシング処理が行われる。
【0109】
また、クーリングプレート部CPでは、冷却プレート(図示せず)上に基板Wが載置された状態でペルチェ素子または恒温水循環等により基板Wが所定温度(例えば23℃)まで冷却される。ここでのクーリングプレート部CPは、アッシング処理により昇温した基板Wを薬液処理または水洗処理が可能な温度にまで冷却するためのものである。
【0110】
薬液処理部5aでは、アッシング部ASHによるアッシング処理後の基板W表面に付着した不純物、パーティクル等の残渣を除去するための薬液処理が行われる。
【0111】
純水処理部6aでは、薬液処理部5aによる薬液処理後の基板W表面に残留している薬液を洗い流すための水洗処理が行われる。
【0112】
以下、薬液処理部5a、純水処理部6a、アッシング部ASHおよびクーリングプレート部CPを処理ユニットと総称する。
【0113】
メイン制御部4aは、CPU(中央演算処理装置)を含むコンピュータ等からなり、処理領域Aの各処理ユニットの動作、搬送領域Cの基板搬送ロボットCRの動作およびインデクサIDのインデクサロボットIRの動作を制御する。
【0114】
また、アッシャ制御部3は、CPU(中央演算処理装置)を含むコンピュータ等からなり、アッシング部ASHおよびクーリングプレート部CPの動作を制御する。
【0115】
図12は本実施の形態に係る基板処理装置102を用いた洗浄処理の一例を示すフローチャートである。
【0116】
図12に示すように、基板搬送ロボットCRにより基板Wがアッシング部ASHに搬入される(ステップS21)。そして、アッシング部ASH内で基板Wのアッシング処理が行われる(ステップS22)。
【0117】
次に、基板搬送ロボットCRによる基板Wの搬送が行われる(ステップS23)。この場合、基板搬送ロボットCRは、アッシング処理後の基板Wをアッシング部ASHから搬出し、クーリングプレート部CPに基板Wを搬入する。
【0118】
続いて、クーリングプレート部CP内で基板Wの冷却処理が行われる(ステップS24)。この場合、アッシング処理により昇温した基板Wが冷却プレート(図示せず)により室温程度に冷却される。
【0119】
次に、基板搬送ロボットCRによる基板Wの搬送が行われる(ステップS25)。この場合、基板搬送ロボットCRは、冷却された基板Wをクーリングプレート部CPから搬出し、薬液処理部5aに搬入する。
【0120】
次に、薬液処理部5a内で薬液による基板Wの洗浄処理が行われる(ステップS26)。
【0121】
次に、基板搬送ロボットCRによる基板Wの搬送が行われる(ステップS27)。この場合、基板搬送ロボットCRは、薬液処理後の基板Wを薬液処理部5aから搬出し、純水処理部6aに基板Wを搬入する。
【0122】
続いて、純水処理部6a内で純水による基板Wの洗浄処理が行われる(ステップS28)。この場合、薬液処理後の基板W表面に残留している薬液が純水により洗い流される。
【0123】
続いて、純水処理部6a内で純水による水洗処理後の基板Wの表面の乾燥処理が行われる(ステップS29)。この場合、スピンチャック601により水平に保持された状態で基板Wが回転されることにより、基板Wの表面に残留する液滴が振り切られ除去される。
【0124】
その後、基板搬送ロボットCRにより純水処理部6aから基板Wが搬出される(ステップS30)。
【0125】
なお、図12に示した洗浄処理の処理手順は一例であり、これらに限定されるものではなく、それぞれの処理の要旨を変更しない限り、適宜それぞれの処理の順序や繰り返し回数等を設定することができる。
【0126】
上記のように、本実施の形態においては、基板処理装置102に薬液処理専用の薬液処理部5aと水洗処理専用の純水処理部6aとが互いに分離して別個に設けられている。それにより、薬液処理後に水洗処理が施される基板Wに処理カップ502等に付着している薬液が再付着することを防止することができる。
【0127】
また、薬液処理部5a内の雰囲気と純水処理部6a内の雰囲気とが互いに隔離されるので、水洗処理が施された基板Wが薬液の蒸気に触れることがなく、薬液の蒸気による基板Wへの品質上の悪影響を防止することができる。それにより、基板の品質の向上を図ることができる。
【0128】
また、薬液処理部5aが純水処理部6aよりも低い位置に設けられているので、薬液処理部5aから薬液の蒸気が漏出した場合でも、漏出した薬液の蒸気がダウンフローにより下方へ移動し、純水処理部6aに影響を及ぼすことがない。それにより、基板Wの品質の向上を図ることができる。
【0129】
さらに、薬液処理部5aと純水処理部6aは互いに隣接しかつ純水処理部6aが薬液処理部5aよりも高い位置に設けられていることにより、薬液の蒸気が薬液処理部5a内から純水処理部6a内に漏出することを確実に防止することができる。
【0130】
また、本実施の形態のように、薬液処理に用いられた薬液を回収して再使用する場合において、薬液に純水が混入することを防止することができる。それにより、薬液の再生率を向上させることができる。その結果、処理コストの低減化を図ることができる。
【0131】
また、薬液処理部5aに薬液のみが供給され、純水処理部6aに純水のみが供給されるので、配管等の各種設備の簡略化を図ることができる。さらに、薬液処理部5a、純水処理部6aおよび基板搬送ロボットCRを基板処理装置102として一体化することにより、搬送装置等の領域を共通化することができる。それにより、省スペース化を図ることができる。
【0132】
また、アッシング処理後の基板Wをキャリア1に収納して他の洗浄装置に運ぶ必要がないので、アッシング処理後の基板Wの表面に付着している残渣がキャリア1による搬送中に固着して除去が困難になることもない。
【0133】
なお、本実施の形態においては、処理領域Aにおいて、薬液処理部5aおよび純水処理部6aを互いに隣接させかつ純水処理部6aを薬液処理部5aよりも高い位置に設けることとしたが、これに限定されるものではなく、上述の図2に示すように、薬液処理部5a,5bの上部にそれぞれ純水処理部6a,6bを設ける構成としてもよい。
【0134】
以上に示す本発明の第1、第2および第3の実施の形態においては、薬液処理部5a〜5dの構成は、図3に示した構成に限定されず、他の種々の洗浄装置を用いることができる。例えば、薬液処理部5a〜5dとして、超音波洗浄装置、二流体洗浄装置またはフッ酸蒸気等を用いた気相洗浄処理部(VPC)等を用いてもよい。二流体洗浄装置とは、気体と液体を混合することによって得られる混合流体を二流体ノズルにより基板に吐出するものである。それにより、例えばアッシング処理(プラズマ灰化処理)後の基板上に付着しているアッシング残渣を十分に除去することができる。
【0135】
また、純水処理部6a〜6dの構成は、図4に示した構成に限定されず、他の種々の洗浄装置を用いることができる。例えば、純水処理部6a〜6dとして、ブラシ洗浄装置、高圧ジェット洗浄装置、超音波洗浄装置または二流体洗浄装置等を用いてもよい。
【0136】
上記のように、薬液処理専用の薬液処理部5a〜5dと水洗処理専用の純水処理部6a〜6dとが互いに分離して別個に設けられているので、各処理ユニットごとに適切な洗浄装置を用いることができる。例えば、耐薬液性を有さない樹脂製のブラシを用いたブラシ洗浄装置を純水処理部6a〜6dのいずれかまたは全てに設けることができる。それにより、基板Wに対して効果的な洗浄処理を短時間で行うことができる。特に、薬液処理部5a〜5dの各々または純水処理部6a〜6dの各々が複数の洗浄装置を含む場合には、基板Wに対してより効果的な洗浄処理をさらに短時間で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る基板処理装置の平面図である。
【図2】図1の基板処理装置の側面図である。
【図3】図1の薬液処理部の側面図である。
【図4】図1の純水処理部の側面図である。
【図5】図1の薬液処理部の薬液用ノズルに薬液を供給する構成および処理後の薬液を回収する構成を示す模式図である。
【図6】図1の純水処理部の純水用ノズルに純水を供給する構成および処理後の純水を排液する構成を示す模式図である。
【図7】図1の基板処理装置の制御系の構成を示すブロック図である。
【図8】本実施の形態に係る基板処理装置を用いた洗浄処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る基板処理装置の平面図である。
【図10】図9の基板処理装置の側面図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係る基板処理装置の平面図である。
【図12】本実施の形態に係る基板処理装置を用いた洗浄処理の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
5a,5b,5c,5d 薬液処理部
6a,6b,6c,6d 純水処理部
100,101,102 基板処理装置
506 回収液空間
507 回収管
526 ポンプ
527 フィルタ
550 薬液回収系
ASH アッシング部
CR 基板搬送ロボット
W 基板
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板に洗浄処理を行う基板処理装置および基板処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイス、液晶ディスプレイ等の製造工程では、半導体ウエハ、ガラス基板等の基板に対して洗浄、レジスト塗布、露光、現像、エッチング、イオン注入、レジスト剥離、層間絶縁膜の形成、熱処理等の各種処理が行われる。
【0003】
上記処理のうち、基板に対する洗浄処理においては、薬液および純水が用いられる。この場合、処理室内において、薬液による薬液洗浄処理(以下、薬液処理と呼ぶ)の後に、基板上の薬液を洗い流すために純水による洗浄処理(以下、水洗処理と呼ぶ)が行われている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−45610号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、薬液処理の後に水洗処理を行う場合、処理室の側壁等に付着している薬液が基板に付着する場合がある。また、処理室内で薬液処理および水洗処理を行うので、水洗処理時において、基板に対する薬液による蒸気飛散の影響を防止することが困難である。
【0006】
本発明の目的は、基板の品質を向上することができるとともに、薬液の再生率の向上による処理コストの低減化を図りかつ設備の簡略化を図ることができる基板処理装置および基板処理方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明に係る基板処理装置は、基板に処理を行う基板処理装置であって、基板を薬液の流体により洗浄する第1の洗浄処理部と、第1の洗浄処理部とは別個に設けられ、第1の洗浄処理部により洗浄された基板を水により洗浄する第2の洗浄処理部とを備え、第2の洗浄処理部は第1の洗浄処理部よりも高い位置に配置されたものである。
【0008】
本発明に係る基板処理装置においては、第1の洗浄処理部で薬液の流体による基板の洗浄処理が行われる。また、第1の洗浄処理部とは別個に設けられかつ第1の洗浄処理部よりも高い位置に配置された第2の洗浄処理部において、薬液による洗浄処理後の基板表面の薬液を洗い流すために、水による基板の洗浄処理が行われる。それにより、薬液による洗浄処理後に水による洗浄処理が施される基板に薬液が再付着することを防止することができる。
【0009】
また、第1の洗浄処理部内の雰囲気と第2の洗浄処理部内の雰囲気とが互いに隔離されるので、水による洗浄処理が施された基板が薬液の蒸気に触れることがなく、薬液の蒸気による基板への品質上の悪影響を防止することができる。それにより、基板の品質の向上を図ることができる。
【0010】
また、基板処理装置がダウンフロー(下降流)の雰囲気に設置された場合、第1の洗浄処理部が第2の洗浄処理部よりも低い位置に設けられているので、第1の洗浄処理部から薬液の蒸気が漏出しても、漏出した薬液の蒸気がダウンフローにより下方へ移動し、第2の洗浄処理部に影響を及ぼすことがない。それにより、基板の品質の向上を図ることができる。
【0011】
また、薬液による洗浄処理に用いられた薬液を回収して再使用する場合において、薬液に水が混入することを防止することができる。それにより、薬液の再生率を向上させることができる。その結果、処理コストの低減化を図ることができる。
【0012】
また、第1の洗浄処理部に薬液の流体が供給され、第2の洗浄処理部に水が供給されるので、配管等の各種設備の簡略化を図ることができる。
【0013】
第2の洗浄処理部は第1の洗浄処理部の上部に配置されてもよい。それにより、基板処理装置がダウンフローの雰囲気に設置された場合に、第1の洗浄処理部から薬液の蒸気が漏出しても、漏出した薬液の蒸気がダウンフローにより下方へ移動し、第2の洗浄処理部に影響を及ぼすことがない。それにより、基板の品質の向上を図ることができる。また、第1の洗浄処理部の上部に第2の洗浄処理部が配置されることにより、省スペース化を図ることができる。
【0014】
第1の洗浄処理部および第2の洗浄処理部は異なる領域に配置されてもよい。それにより、基板処理装置がダウンフローの雰囲気に設置された場合に、第1の洗浄処理部から薬液の蒸気が漏出しても、漏出した薬液の蒸気がダウンフローにより下方へ移動し、第2の洗浄処理部に影響を及ぼすことがない。したがって、基板の品質の向上を図ることができる。また、第1の洗浄処理部と第2の洗浄処理部とが異なる領域に配置されることにより、第1の洗浄処理部内の雰囲気と第2の洗浄処理部内の雰囲気とが確実に隔離される。
【0015】
第1の洗浄処理部と第2の洗浄処理部との間で基板を搬送する搬送手段をさらに備えてもよい。
【0016】
この場合、第1の洗浄処理部、第2の洗浄処理部および搬送手段が基板処理装置として一体化され、搬送装置等の領域を共通化できるので、省スペース化を図ることができる。
【0017】
第1の洗浄処理部は1または複数の洗浄手段を含み、第2の洗浄処理部は1または複数の洗浄手段を含んでもよい。
【0018】
この場合、第1の洗浄処理部と第2の洗浄処理部とが別個に設けられているので、第1の洗浄処理部および第2の洗浄処理部にそれぞれ適切な洗浄手段を設けることができる。それにより、基板に対して効果的な洗浄処理を短時間で行うことができる。特に、第1の洗浄処理部または第2の洗浄処理部が複数の洗浄手段を含む場合には、基板に対してより効果的な洗浄処理をさらに短時間で行うことが可能となる。
【0019】
第1の洗浄処理部において用いられた薬液の流体を回収する回収手段をさらに備えてもよい。
【0020】
この場合、第1の洗浄処理部において用いられた薬液の流体を容易に回収することが可能となる。それにより、薬液の流体を容易に再利用することができる。
【0021】
基板上に形成されたレジスト膜を灰化処理する灰化処理部をさらに備え、第1の洗浄処理部は、灰化処理部により灰化処理された基板を薬液の流体により洗浄してもよい。
【0022】
それにより、灰化処理後の基板に付着した残渣を十分に除去することができる。また、灰化処理後の基板をキャリアに収納して他の洗浄装置に運ぶ必要がないので、灰化処理後の基板の表面に付着している残渣がキャリアによる搬送中に固着して除去が困難になることがない。
【0023】
第2の発明に係る基板処理方法は、基板に処理を行う基板処理方法であって、第1の洗浄処理部内で基板を薬液の流体により洗浄する工程と、前記第1の洗浄処理部により洗浄された基板を第1の洗浄処理部よりも高い位置に別個に配置された第2の洗浄処理部内で水により洗浄する工程とを備えたものである。
【0024】
本発明に係る基板処理方法においては、第1の洗浄処理部で薬液の流体による基板の洗浄処理が行われる。また、第1の洗浄処理部とは別個に設けられかつ第1の洗浄処理部よりも高い位置に配置された第2の洗浄処理部において、薬液による洗浄処理後の基板表面の薬液を洗い流すために、水による基板の洗浄処理が行われる。それにより、薬液による洗浄処理後に水による洗浄処理が施される基板に薬液が再付着することを防止することができる。
【0025】
また、第1の洗浄処理部内の雰囲気と第2の洗浄処理部内の雰囲気とが互いに隔離されるので、水による洗浄処理が施された基板が薬液の蒸気に触れることがなく、薬液の蒸気による基板への品質上の悪影響を防止することができる。それにより、基板の品質の向上を図ることができる。
【0026】
また、第1および第2の洗浄処理部がダウンフロー雰囲気に設置された場合、第1の洗浄処理部が第2の洗浄処理部よりも低い位置に設けられているので、第1の洗浄処理部から薬液の蒸気が漏出した場合でも、漏出した薬液の蒸気がダウンフローにより下方へ移動し、第2の洗浄処理部に影響を及ぼすことがない。それにより、基板の品質の向上を図ることができる。
【0027】
また、薬液による洗浄処理に用いられた薬液を回収して再使用する場合において、薬液に水が混入することを防止することができる。それにより、薬液の再生率を向上させることができる。その結果、処理コストの低減化を図ることができる。
【0028】
また、第1の洗浄処理部に薬液の流体が供給され、第2の洗浄処理部に水が供給されるので、配管等の各種設備の簡略化を図ることができる。
【0029】
第1の洗浄処理部による基板の洗浄前に基板上に形成されたレジスト膜を灰化処理する工程と、灰化処理された基板を第1の洗浄処理部内で薬液の流体により洗浄する工程をさらに備えてもよい。
【0030】
それにより、灰化処理後の基板に付着した残渣を十分に除去することができる。また、灰化処理後の基板をキャリアに収納して他の洗浄装置に運ぶ必要がないので、灰化処理後の基板の表面に付着している残渣がキャリアによる搬送中に固着して除去が困難になることがない。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0032】
以下の説明において、基板とは、半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、PDP(プラズマディスプレイパネル)用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板等をいう。
【0033】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係る基板処理装置の平面図である。図2は図1の基板処理装置100の側面図である。
【0034】
図1に示すように、基板処理装置100は、処理領域A,Bを有し、処理領域A,B間に搬送領域Cを有する。
【0035】
処理領域Aには、制御部4、流体ボックス部2a,2b、薬液処理部5a,5bおよび純水処理部6a,6bが配置されている。図2に示すように、純水処理部6a,6bは、薬液処理部5a,5bの上部にそれぞれ設けられている。
【0036】
図1の流体ボックス部2a,2bは、それぞれ薬液処理部5a,5bへの薬液の供給、純水処理部6a,6bへの純水の供給ならびに薬液処理部5a,5bおよび純水処理部6a,6bからの排液等に関する配管、継ぎ手、バルブ、流量計、レギュレータ、ポンプ、温度調節器、処理液貯留タンク等の流体関連機器を収納する。
【0037】
薬液処理部5a,5bでは、薬液による洗浄処理(以下、薬液処理と呼ぶ)が行われる。薬液としては、アンモニア−過酸化水素混合液(APM)または過酸化水素水等が用いられる。また、純水処理部6a,6bでは、純水による洗浄処理(以下、水洗処理と呼ぶ)が行われる。この場合、薬液処理後の基板上に残留する薬液が純水により洗い流される。
【0038】
処理領域Bには、流体ボックス部2c,2dおよび薬液処理部5c,5dおよび純水処理部6c,6dが配置されている。純水処理部6c,6dは、薬液処理部5c,5dの上部にそれぞれ設けられている。
【0039】
図1の流体ボックス部2c,2dは、それぞれ薬液処理部5c,5dへの薬液の供給、純水処理部6c,6dへの純水の供給ならびに薬液処理部5c,5dおよび純水処理部6c,6dからの排液等に関する配管、継ぎ手、バルブ、流量計、レギュレータ、ポンプ、温度調節器、処理液貯留タンク等の流体関連機器を収納する。
【0040】
薬液処理部5c,5dおよび純水処理部6c,6dにおいては、それぞれ薬液処理部5a,5bおよび純水処理部6a,6bと同様の処理が行われる。
【0041】
以下、薬液処理部5a,5b,5c,5dおよび純水処理部6a,6b,6c,6dを処理ユニットと総称する。搬送領域Cには、基板搬送ロボットCRが設けられている。
【0042】
処理領域A,Bの一端部側には、基板の搬入および搬出を行うインデクサIDが配置されている。インデクサIDには、基板Wを収納するキャリア1が載置される。本実施の形態においては、キャリア1として、基板Wを密閉した状態で収納するFOUP(Front Opening Unified Pod)を用いているが、これに限定されるものではなく、SMIF(Standard Mechanical Inter Face)ポッド、OC(Open Cassette)等を用いてもよい。
【0043】
インデクサIDのインデクサロボットIRは、矢印Uの方向に移動し、キャリア1から基板Wを取り出して基板搬送ロボットCRに渡し、逆に、一連の処理が施された基板Wを基板搬送ロボットCRから受け取ってキャリア1に戻す。
【0044】
基板搬送ロボットCRは、インデクサロボットIRから渡された基板Wを指定された処理ユニットに搬送し、または、処理ユニットから受け取った基板Wを他の処理ユニットまたはインデクサロボットIRに搬送する。
【0045】
本実施の形態においては、薬液処理部5a,5b,5c,5dのいずれかにおいて基板Wに薬液処理が行われた後に、基板搬送ロボットCRにより基板Wが薬液処理部5a,5b,5c,5dから搬出され、純水処理部6a,6b,6c,6dのいずれかに搬入される。
【0046】
制御部4は、CPU(中央演算処理装置)を含むコンピュータ等からなり、処理領域A,Bの各処理ユニットの動作、搬送領域Cの基板搬送ロボットCRの動作およびインデクサIDのインデクサロボットIRの動作を制御する。
【0047】
図1の基板処理装置100は、ダウンフロー(下降流)方式のクリーンルーム内等に設けられる。
【0048】
図3は図1の薬液処理部5a,5b,5c,5dの側面図である。
【0049】
図3に示すように、薬液処理部5a,5b,5c,5dは、基板Wを水平に保持するとともに基板Wの中心を通る鉛直な回転軸の周りで基板Wを回転させるためのスピンチャック501を備える。スピンチャック501は、チャック回転駆動機構508によって回転される回転軸503の上端に固定されている。基板Wは、薬液処理または薬液処理後の基板Wの乾燥処理を行う場合に、スピンチャック501により水平に保持された状態で回転する。
【0050】
スピンチャック501の外方には、回動モータ511が設けられている。回動モータ511には、回動軸512が接続されている。また、回動軸512には、アーム513が水平方向に延びるように連結され、アーム513の先端に薬液用ノズル510が設けられている。
【0051】
スピンチャック501の回転軸503は中空軸からなる。回転軸503の内部には、薬液供給管504が挿通されている。薬液供給管504には、基板Wの下面を洗浄するための薬液が供給される。薬液供給管504は、スピンチャック501に保持された基板Wの下面に近接する位置まで延びている。薬液供給管504の先端には、基板Wの下面中央に向けて薬液を吐出する下面ノズル505が設けられている。
【0052】
スピンチャック501は、処理カップ502内に収容されている。処理カップ502の内側には、筒状の仕切壁509が設けられている。また、処理カップ502と仕切壁509の間に基板Wの処理に用いられた薬液を回収するための回収液空間506が形成されている。回収液空間506には、後述する薬液源521へ薬液を導くための回収管507が接続されている。
【0053】
図4は図1の純水処理部6a,6b,6c,6dの側面図である。
【0054】
図4に示すように、純水処理部6a,6b,6c,6dは、基板Wを水平に保持するとともに基板Wの中心を通る鉛直な回転軸の周りで基板Wを回転させるためのスピンチャック601を備える。スピンチャック601は、チャック回転駆動機構608によって回転される回転軸603の上端に固定されている。基板Wは、水洗処理または水洗処理後の基板Wの乾燥処理を行う場合に、スピンチャック601により水平に保持された状態で回転する。
【0055】
ここで、図2からもわかるように、純水処理部6a,6bは、薬液処理部5a,5bよりも高い位置に設けられている。したがって、純水処理部6a,6bのスピンチャック601が基板Wを保持する高さは、薬液処理部5a,5bのスピンチャック501が基板Wを保持する高さよりも高い位置に設定されている。
【0056】
スピンチャック601の外方には、回動モータ611が設けられている。回動モータ611には、回動軸612が接続されている。また、回動軸612には、アーム613が水平方向に延びるように連結され、アーム613の先端に純水用ノズル610が設けられている。
【0057】
スピンチャック601の回転軸603は中空軸からなる。回転軸603の内部には、純水供給管604が挿通されている。純水供給管604には、基板Wの下面を洗浄するための純水が供給される。純水供給管604は、スピンチャック601に保持された基板Wの下面に近接する位置まで延びている。純水供給管604の先端には、基板Wの下面中央に向けて薬液を吐出する下面ノズル605が設けられている。
【0058】
スピンチャック601は、処理カップ602内に収容されている。処理カップ602の内側には、筒状の仕切壁609が設けられている。また、処理カップ602と仕切壁609の間に基板Wの処理に用いられた純水を排液するための排液空間606が形成されている。排液空間606には、排液管607が接続されている。
【0059】
図5は図1の薬液処理部5a〜5dの薬液用ノズル510に薬液を供給する構成および処理後の薬液を回収する構成を示す模式図である。
【0060】
図5に示すように、薬液処理部5a〜5dの薬液用ノズル510には、薬液を供給するための薬液供給系540が接続されている。また、薬液処理部5a〜5dの回収液空間506には、薬液を回収するための薬液回収系550が接続されている。
【0061】
薬液供給系540は、薬液源521、ポンプ522、温度調節器(以下、温調器と呼ぶ)523、フィルタ524および吐出弁525を含む。なお、本実施の形態においては、薬液源521は、薬液貯留タンクあるいは半導体製品生産工場の薬液ユーティリティ等に相当する。
【0062】
また、薬液回収系550は、回収管507、ポンプ526およびフィルタ527を含む。
【0063】
吐出弁525は、薬液処理部5a〜5dの各々ごとに設けられる。薬液源521、ポンプ522、温調器523、フィルタ524、ポンプ526およびフィルタ527は、薬液処理部5a〜5dの各々ごとに設けられてもよく、あるいは薬液処理部5a〜5dに共通に設けられてもよい。
【0064】
ポンプ522によって薬液源521から吸引された薬液は、温調器523により所定温度に加熱または冷却される。それにより、薬液の温度が所定の温度(例えば室温22〜25℃程度)に調節される。その後、温度調節された薬液がフィルタ524を通過することにより、薬液から汚染物質が除去される。その後、薬液は、吐出弁525を通して薬液用ノズル510に供給される。
【0065】
また、薬液用ノズル510から基板W上に吐出された薬液は、処理カップ502を介して回収液空間506に導かれる。この薬液は、回収管507を介してポンプ526により吸引され、フィルタ527を通過することにより薬液から汚染物質が除去される。その後、薬液は、薬液源521に回収される。
【0066】
図6は図1の純水処理部6a〜6dの純水用ノズル610に純水を供給する構成および処理後の純水を排液する構成を示す模式図である。
【0067】
図6に示すように、純水処理部6a〜6dの純水用ノズル610には、純水を供給するための純水供給系640が接続されている。
【0068】
純水供給系640は、純水源621、ポンプ622、温度調節器(以下、温調器と呼ぶ)623、フィルタ624および吐出弁625を含む。なお、本実施の形態においては、純水源621は、純水貯留タンクあるいは半導体製品生産工場の純水ユーティリティ等に相当する。
【0069】
吐出弁625は、純水処理部6a〜6dの各々ごとに設けられる。純水源621、ポンプ622、温調器623およびフィルタ624は、純水処理部6a〜6dの各々ごとに設けられてもよく、あるいは純水処理部6a〜6dに共通に設けられてもよい。
【0070】
ポンプ622によって純水源621から吸引された純水は、温調器623により所定温度に加熱または冷却される。それにより、純水の温度が所定の温度(例えば室温22〜25℃程度)に調節される。その後、温度調節された純水がフィルタ624を通過することにより、純水から汚染物質が除去される。その後、純水は、吐出弁625を通して純水用ノズル610に供給される。
【0071】
また、純水用ノズル610から基板W上に吐出された純水は、処理カップ602を介して排液空間606に導かれる。この純水は、排液管607を介して基板処理装置100外に排液される。
【0072】
図7は図1の基板処理装置100の制御系の構成を示すブロック図である。
【0073】
制御部4は、インデクサロボットIRおよび基板搬送ロボットCRの基板搬送動作を制御する。また、制御部4は、薬液処理部5a〜5dの洗浄動作および純水処理部6a〜6dの洗浄動作を制御する。具体的には、制御部4は、薬液処理部5a〜5dにおけるチャック回転駆動機構508の駆動動作、ポンプ522およびポンプ526の吸引動作、温調器523の温度調節動作、吐出弁525の開閉動作ならびに回動モータ511の回転動作を制御する。また、制御部4は、純水処理部6a〜6dにおけるチャック回転駆動機構608の駆動動作、ポンプ622の吸引動作、温調器623の温度調節動作、吐出弁625の開閉動作ならびに回動モータ611の回転動作を制御する。
【0074】
図8は本実施の形態に係る基板処理装置100を用いた洗浄処理の一例を示すフローチャートである。
【0075】
図8に示すように、基板搬送ロボットCRにより基板Wが薬液処理部5a〜5dのうち既に基板Wが収容されていない薬液処理部に搬入される(ステップS1)。そして、薬液処理部5a〜5d内で基板Wに薬液処理が行われる(ステップS2)。
【0076】
次に、基板搬送ロボットCRによる基板Wの搬送が行われる(ステップS3)。この場合、基板搬送ロボットCRは、薬液処理後の基板Wを薬液処理部5a〜5dから搬出し、純水処理部6a〜6dのうち既に基板Wが収容されていない純水処理部に基板Wを搬入する。
【0077】
続いて、純水処理部6a〜6d内で基板Wに水洗処理が行われる(ステップS4)。この場合、薬液処理後の基板W表面に残留している薬液が純水により洗い流される。
【0078】
続いて、純水処理部6a〜6d内で水洗処理後の基板Wの表面の乾燥処理が行われる(ステップS5)。この場合、スピンチャック601により水平に保持された状態で基板Wが回転されることにより、基板Wの表面に残留する液滴が振り切られ除去される。
【0079】
その後、基板搬送ロボットCRにより純水処理部6a〜6dから基板Wが搬出される(ステップS6)。
【0080】
なお、図8に示した洗浄処理の処理手順は一例であり、これらに限定されるものではなく、それぞれの処理の要旨を変更しない限り、適宜それぞれの処理の順序や繰り返し回数等を設定することができる。
【0081】
上記のように、本実施の形態においては、基板処理装置100に薬液処理専用の薬液処理部5a〜5dと水洗処理専用の純水処理部6a〜6dとが互いに分離して別個に設けられている。それにより、薬液処理後に水洗処理が施される基板Wに処理カップ502等に付着している薬液が再付着することを防止することができる。
【0082】
また、薬液処理部5a〜5d内の雰囲気と純水処理部6a〜6d内の雰囲気とが互いに隔離されるので、水洗処理が施された基板Wが薬液の蒸気に触れることがなく、薬液の蒸気による基板Wへの品質上の悪影響を防止することができる。それにより、基板の品質の向上を図ることができる。
【0083】
また、薬液処理部5a〜5dが純水処理部6a〜6dよりも低い位置に設けられているので、薬液処理部5a〜5dから薬液の蒸気が漏出しても、漏出した薬液の蒸気がダウンフローにより下方へ移動し、純水処理部6a〜6dに影響を及ぼすことがない。それにより、基板Wの品質の向上を図ることができる。
【0084】
さらに、薬液処理部5a〜5dの上部に純水処理部6a〜6dがそれぞれ配置されることにより、省スペース化を図ることができる。
【0085】
また、本実施の形態のように、薬液処理に用いられた薬液を回収して再使用する場合において、薬液に純水が混入することを防止することができる。それにより、薬液の再生率を向上させることができる。その結果、処理コストの低減化を図ることができる。
【0086】
また、薬液処理部5a〜5dに薬液が供給され、純水処理部6a〜6dに純水が供給されるので、配管等の各種設備の簡略化を図ることができる。
【0087】
さらに、薬液処理部5a〜5d、純水処理部6a〜6dおよび基板搬送ロボットCRを基板処理装置100として一体化することにより、搬送装置等の領域を共通化することができる。それにより、省スペース化を図ることができる。
【0088】
本実施の形態においては、薬液処理部5a,5b,5c,5dが第1の洗浄処理部に相当し、純水処理部6a,6b,6c、6dが第2の洗浄処理部に相当し、基板搬送ロボットCRが搬送手段に相当し、薬液回収系550が回収手段に相当する。
【0089】
なお、薬液処理部5a〜5dにおける薬液としては、液体に限らず、フッ酸等の蒸気またはフッ素系ガス等の気体を用いることができる。
【0090】
また、本実施の形態においては、処理領域Bにおいても、処理領域Aと同様の処理ユニットを設けることとしたが、基板処理のスループットを十分に確保できる場合は、例えば処理領域Aに薬液処理部5a,5bおよび純水処理部6a,6bを設け、処理領域Bに他の処理ユニットを設けてもよい。
【0091】
また、本実施の形態では、薬液供給系540および薬液回収系550にそれぞれフィルタ524およびフィルタ527を設けることとしたが、薬液供給系540のフィルタ524は、特に必要のない場合は省略してもよい。
【0092】
(第2の実施の形態)
図9は本発明の第2の実施の形態に係る基板処理装置の平面図である。図10は図9の基板処理装置101の側面図である。
【0093】
図9および図10に示す基板処理装置101が図1および図2に示す基板処理装置100と異なるのは次の点である。
【0094】
図9に示すように、処理領域Aに薬液処理部5aおよび純水処理部6aが設けられ、処理領域Bに薬液処理部5bおよび純水処理部6bが設けられている。
【0095】
図10に示すように、薬液処理部5aおよび純水処理部6aは互いに隣接しかつ純水処理部6aが薬液処理部5aよりも高い位置に設けられている。また、薬液処理部5bおよび純水処理部6bは互いに隣接しかつ純水処理部6bが薬液処理部5bよりも高い位置に設けられている。したがって、純水処理部6a,6bのスピンチャック601が基板Wを保持する高さは、薬液処理部5a,5bのスピンチャック501が基板Wを保持する高さよりも高い位置に設定されている。
【0096】
薬液処理部5a,5bにおいて薬液処理が行われた後に、基板搬送ロボットCRにより基板Wがそれぞれ薬液処理部5a,5bから搬出され、純水処理部6a,6bにそれぞれ搬入される。
【0097】
上記のように、本実施の形態においては、基板処理装置101に薬液処理専用の薬液処理部5a,5bと水洗処理専用の純水処理部6a,6bとが互いに分離して別個に設けられている。それにより、薬液処理後に水洗処理が施される基板Wに処理カップ502等に付着している薬液が再付着することを防止することができる。
【0098】
また、薬液処理部5a,5b内の雰囲気と純水処理部6a,6b内の雰囲気とが互いに隔離されるので、水洗処理が施された基板Wが薬液の蒸気に触れることがなく、薬液の蒸気による基板Wへの品質上の悪影響を防止することができる。それにより、基板の品質の向上を図ることができる。
【0099】
また、薬液処理部5a,5bが純水処理部6a,6bよりも低い位置に設けられているので、薬液処理部5a,5bから薬液の蒸気が漏出した場合でも、漏出した薬液の蒸気がダウンフローにより下方へ移動し、純水処理部6a,6bに影響を及ぼすことがない。それにより、基板Wの品質の向上を図ることができる。
【0100】
さらに、薬液処理部5a,5bと純水処理部6a,6bはそれぞれ互いに隣接しかつ純水処理部6a,6bがそれぞれ薬液処理部5a,5bよりも高い位置に設けられていることにより、薬液の蒸気が薬液処理部5a,5b内から純水処理部6a,6b内に漏出することを確実に防止することができる。
【0101】
また、本実施の形態のように、薬液処理に用いられた薬液を回収して再使用する場合において、薬液に純水が混入することを防止することができる。それにより、薬液の再生率を向上させることができる。その結果、処理コストの低減化を図ることができる。
【0102】
また、薬液処理部5a,5bに薬液が供給され、純水処理部6a,6bに純水が供給されるので、配管等の各種設備の簡略化を図ることができる。
【0103】
さらに、薬液処理部5a,5b、純水処理部6a,6bおよび基板搬送ロボットCRを基板処理装置101として一体化することにより、搬送装置等の領域を共通化することができる。それにより、省スペース化を図ることができる。
【0104】
(第3の実施の形態)
図11は本発明の第3の実施の形態に係る基板処理装置の平面図である。
【0105】
図11に示す基板処理装置102が図9に示す基板処理装置101と異なるのは次の点である。
【0106】
処理領域Aに制御部4の代わりにメイン制御部4aが設けられ、処理領域Bに流体ボックス部2cおよび薬液処理部5bの代わりにアッシング部ASHが設けられ、純水処理部6bおよび流体ボックス部2dの代わりにクーリングプレート部CPおよびアッシャ制御部3が設けられている。アッシング部ASHが灰化処理部に相当する。
【0107】
薬液処理部5aおよび純水処理部6aは互いに隣接しかつ純水処理部6aが薬液処理部5aよりも高い位置に設けられている。ここで、純水処理部6a,6bのスピンチャック601が基板Wを保持する高さは、薬液処理部5a,5bのスピンチャック501が基板Wを保持する高さよりも高い位置に設定されている。
【0108】
アッシング部ASHでは、加熱プレート(図示せず)上に基板Wが載置された状態にて減圧下で酸素プラズマによりアッシング処理が行われる。
【0109】
また、クーリングプレート部CPでは、冷却プレート(図示せず)上に基板Wが載置された状態でペルチェ素子または恒温水循環等により基板Wが所定温度(例えば23℃)まで冷却される。ここでのクーリングプレート部CPは、アッシング処理により昇温した基板Wを薬液処理または水洗処理が可能な温度にまで冷却するためのものである。
【0110】
薬液処理部5aでは、アッシング部ASHによるアッシング処理後の基板W表面に付着した不純物、パーティクル等の残渣を除去するための薬液処理が行われる。
【0111】
純水処理部6aでは、薬液処理部5aによる薬液処理後の基板W表面に残留している薬液を洗い流すための水洗処理が行われる。
【0112】
以下、薬液処理部5a、純水処理部6a、アッシング部ASHおよびクーリングプレート部CPを処理ユニットと総称する。
【0113】
メイン制御部4aは、CPU(中央演算処理装置)を含むコンピュータ等からなり、処理領域Aの各処理ユニットの動作、搬送領域Cの基板搬送ロボットCRの動作およびインデクサIDのインデクサロボットIRの動作を制御する。
【0114】
また、アッシャ制御部3は、CPU(中央演算処理装置)を含むコンピュータ等からなり、アッシング部ASHおよびクーリングプレート部CPの動作を制御する。
【0115】
図12は本実施の形態に係る基板処理装置102を用いた洗浄処理の一例を示すフローチャートである。
【0116】
図12に示すように、基板搬送ロボットCRにより基板Wがアッシング部ASHに搬入される(ステップS21)。そして、アッシング部ASH内で基板Wのアッシング処理が行われる(ステップS22)。
【0117】
次に、基板搬送ロボットCRによる基板Wの搬送が行われる(ステップS23)。この場合、基板搬送ロボットCRは、アッシング処理後の基板Wをアッシング部ASHから搬出し、クーリングプレート部CPに基板Wを搬入する。
【0118】
続いて、クーリングプレート部CP内で基板Wの冷却処理が行われる(ステップS24)。この場合、アッシング処理により昇温した基板Wが冷却プレート(図示せず)により室温程度に冷却される。
【0119】
次に、基板搬送ロボットCRによる基板Wの搬送が行われる(ステップS25)。この場合、基板搬送ロボットCRは、冷却された基板Wをクーリングプレート部CPから搬出し、薬液処理部5aに搬入する。
【0120】
次に、薬液処理部5a内で薬液による基板Wの洗浄処理が行われる(ステップS26)。
【0121】
次に、基板搬送ロボットCRによる基板Wの搬送が行われる(ステップS27)。この場合、基板搬送ロボットCRは、薬液処理後の基板Wを薬液処理部5aから搬出し、純水処理部6aに基板Wを搬入する。
【0122】
続いて、純水処理部6a内で純水による基板Wの洗浄処理が行われる(ステップS28)。この場合、薬液処理後の基板W表面に残留している薬液が純水により洗い流される。
【0123】
続いて、純水処理部6a内で純水による水洗処理後の基板Wの表面の乾燥処理が行われる(ステップS29)。この場合、スピンチャック601により水平に保持された状態で基板Wが回転されることにより、基板Wの表面に残留する液滴が振り切られ除去される。
【0124】
その後、基板搬送ロボットCRにより純水処理部6aから基板Wが搬出される(ステップS30)。
【0125】
なお、図12に示した洗浄処理の処理手順は一例であり、これらに限定されるものではなく、それぞれの処理の要旨を変更しない限り、適宜それぞれの処理の順序や繰り返し回数等を設定することができる。
【0126】
上記のように、本実施の形態においては、基板処理装置102に薬液処理専用の薬液処理部5aと水洗処理専用の純水処理部6aとが互いに分離して別個に設けられている。それにより、薬液処理後に水洗処理が施される基板Wに処理カップ502等に付着している薬液が再付着することを防止することができる。
【0127】
また、薬液処理部5a内の雰囲気と純水処理部6a内の雰囲気とが互いに隔離されるので、水洗処理が施された基板Wが薬液の蒸気に触れることがなく、薬液の蒸気による基板Wへの品質上の悪影響を防止することができる。それにより、基板の品質の向上を図ることができる。
【0128】
また、薬液処理部5aが純水処理部6aよりも低い位置に設けられているので、薬液処理部5aから薬液の蒸気が漏出した場合でも、漏出した薬液の蒸気がダウンフローにより下方へ移動し、純水処理部6aに影響を及ぼすことがない。それにより、基板Wの品質の向上を図ることができる。
【0129】
さらに、薬液処理部5aと純水処理部6aは互いに隣接しかつ純水処理部6aが薬液処理部5aよりも高い位置に設けられていることにより、薬液の蒸気が薬液処理部5a内から純水処理部6a内に漏出することを確実に防止することができる。
【0130】
また、本実施の形態のように、薬液処理に用いられた薬液を回収して再使用する場合において、薬液に純水が混入することを防止することができる。それにより、薬液の再生率を向上させることができる。その結果、処理コストの低減化を図ることができる。
【0131】
また、薬液処理部5aに薬液のみが供給され、純水処理部6aに純水のみが供給されるので、配管等の各種設備の簡略化を図ることができる。さらに、薬液処理部5a、純水処理部6aおよび基板搬送ロボットCRを基板処理装置102として一体化することにより、搬送装置等の領域を共通化することができる。それにより、省スペース化を図ることができる。
【0132】
また、アッシング処理後の基板Wをキャリア1に収納して他の洗浄装置に運ぶ必要がないので、アッシング処理後の基板Wの表面に付着している残渣がキャリア1による搬送中に固着して除去が困難になることもない。
【0133】
なお、本実施の形態においては、処理領域Aにおいて、薬液処理部5aおよび純水処理部6aを互いに隣接させかつ純水処理部6aを薬液処理部5aよりも高い位置に設けることとしたが、これに限定されるものではなく、上述の図2に示すように、薬液処理部5a,5bの上部にそれぞれ純水処理部6a,6bを設ける構成としてもよい。
【0134】
以上に示す本発明の第1、第2および第3の実施の形態においては、薬液処理部5a〜5dの構成は、図3に示した構成に限定されず、他の種々の洗浄装置を用いることができる。例えば、薬液処理部5a〜5dとして、超音波洗浄装置、二流体洗浄装置またはフッ酸蒸気等を用いた気相洗浄処理部(VPC)等を用いてもよい。二流体洗浄装置とは、気体と液体を混合することによって得られる混合流体を二流体ノズルにより基板に吐出するものである。それにより、例えばアッシング処理(プラズマ灰化処理)後の基板上に付着しているアッシング残渣を十分に除去することができる。
【0135】
また、純水処理部6a〜6dの構成は、図4に示した構成に限定されず、他の種々の洗浄装置を用いることができる。例えば、純水処理部6a〜6dとして、ブラシ洗浄装置、高圧ジェット洗浄装置、超音波洗浄装置または二流体洗浄装置等を用いてもよい。
【0136】
上記のように、薬液処理専用の薬液処理部5a〜5dと水洗処理専用の純水処理部6a〜6dとが互いに分離して別個に設けられているので、各処理ユニットごとに適切な洗浄装置を用いることができる。例えば、耐薬液性を有さない樹脂製のブラシを用いたブラシ洗浄装置を純水処理部6a〜6dのいずれかまたは全てに設けることができる。それにより、基板Wに対して効果的な洗浄処理を短時間で行うことができる。特に、薬液処理部5a〜5dの各々または純水処理部6a〜6dの各々が複数の洗浄装置を含む場合には、基板Wに対してより効果的な洗浄処理をさらに短時間で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る基板処理装置の平面図である。
【図2】図1の基板処理装置の側面図である。
【図3】図1の薬液処理部の側面図である。
【図4】図1の純水処理部の側面図である。
【図5】図1の薬液処理部の薬液用ノズルに薬液を供給する構成および処理後の薬液を回収する構成を示す模式図である。
【図6】図1の純水処理部の純水用ノズルに純水を供給する構成および処理後の純水を排液する構成を示す模式図である。
【図7】図1の基板処理装置の制御系の構成を示すブロック図である。
【図8】本実施の形態に係る基板処理装置を用いた洗浄処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る基板処理装置の平面図である。
【図10】図9の基板処理装置の側面図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係る基板処理装置の平面図である。
【図12】本実施の形態に係る基板処理装置を用いた洗浄処理の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
5a,5b,5c,5d 薬液処理部
6a,6b,6c,6d 純水処理部
100,101,102 基板処理装置
506 回収液空間
507 回収管
526 ポンプ
527 フィルタ
550 薬液回収系
ASH アッシング部
CR 基板搬送ロボット
W 基板
Claims (9)
- 基板に処理を行う基板処理装置であって、
基板を薬液の流体により洗浄する第1の洗浄処理部と、
前記第1の洗浄処理部とは別個に設けられ、前記第1の洗浄処理部により洗浄された基板を水により洗浄する第2の洗浄処理部とを備え、
前記第2の洗浄処理部は前記第1の洗浄処理部よりも高い位置に配置されたことを特徴とする基板処理装置。 - 前記第2の洗浄処理部は前記第1の洗浄処理部の上部に配置されたことを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
- 前記第1の洗浄処理部および前記第2の洗浄処理部は異なる領域に配置されたことを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
- 前記第1の洗浄処理部と前記第2の洗浄処理部との間で基板を搬送する搬送手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の基板処理装置。
- 前記第1の洗浄処理部は1または複数の洗浄手段を含み、
前記第2の洗浄処理部は1または複数の洗浄手段を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の基板処理装置。 - 前記第1の洗浄処理部において用いられた薬液の流体を回収する回収手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の基板処理装置。
- 基板上に形成されたレジスト膜を灰化処理する灰化処理部をさらに備え、前記第1の洗浄処理部は、前記灰化処理部により前記灰化処理された基板を薬液の流体により洗浄することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の基板処理装置。
- 基板に処理を行う基板処理方法であって、
第1の洗浄処理部内で基板を薬液の流体により洗浄する工程と、
前記第1の洗浄処理部により洗浄された基板を前記第1の洗浄処理部よりも高い位置に別個に配置された第2の洗浄処理部内で水により洗浄する工程とを備えた基板処理方法。 - 前記第1の洗浄処理部による基板の洗浄前に基板上に形成されたレジスト膜を灰化処理する工程をさらに備えたことを特徴とする請求項8記載の基板処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003202580A JP2005044974A (ja) | 2003-07-28 | 2003-07-28 | 基板処理装置および基板処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003202580A JP2005044974A (ja) | 2003-07-28 | 2003-07-28 | 基板処理装置および基板処理方法 |
Publications (1)
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JP2005044974A true JP2005044974A (ja) | 2005-02-17 |
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Family Applications (1)
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JP2003202580A Pending JP2005044974A (ja) | 2003-07-28 | 2003-07-28 | 基板処理装置および基板処理方法 |
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JP (1) | JP2005044974A (ja) |
-
2003
- 2003-07-28 JP JP2003202580A patent/JP2005044974A/ja active Pending
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