JP2008235302A - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

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直之 長田
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Abstract

【課題】ノズルから基板に供給される処理液の温度低下に起因する基板の処理不良を十分に防止できる基板処理装置および基板処理方法を提供する。
【解決手段】処理チャンバCHcの内部には、洗浄処理部5cが設けられ、処理チャンバCHcの上部には、ファンフィルタユニットFFUが設けられている。ファンフィルタユニットFFUは、ファンFA、フィルタFIおよびヒータHEが積層された構造を有する。ファンフィルタユニットFFUの動作時には、電流供給装置6からヒータHEに電流が供給されるとともに、ファンFAが回転する。これにより、ファンフィルタユニットFFUの上部空間の雰囲気がフィルタFIにより清浄にされるとともに、ヒータHEにより加熱される。それにより、加熱された清浄な空気が処理チャンバCHcの上方から下方に流れる。
【選択図】図4

Description

本発明は、基板に所定の処理を行う基板処理装置および基板処理方法に関する。
従来より、半導体ウェハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示装置用ガラス基板、光ディスク用ガラス基板等の基板に種々の処理を行うために、基板処理装置が用いられている。
このような基板処理装置には、半導体ウェハ、ガラス基板等の基板上に形成されたレジスト膜を除去するためのレジスト剥離装置が含まれる。例えば、特許文献1のレジスト剥離装置においては、水平姿勢で緩やかに回転される基板上に、ノズルからレジスト剥離液が供給される。これにより、基板上に形成されたレジスト膜が剥離される(以下、レジスト剥離処理と呼ぶ)。
レジスト剥離液としては、例えば硫酸(HSO)と過酸化水素(H)との混合液(以下、SPMと略記する)が用いられる。この場合、高温(80度以上)のSPMを用いることによりレジストの分解反応が促進される。
SPMによるレジスト剥離処理が終了すると、回転する基板上に純水等のリンス液が供給される。これにより、基板上に残留するSPMが洗い流される(以下、リンス処理と呼ぶ)。
特開2005−175228号公報
ところで、上記のSPMに含まれる硫酸は過酸化水素水に比べて高い粘度を有する。このため、SPMを基板から取り除くためのリンス処理後の基板に硫酸の成分が残留する場合がある。以下、基板上の硫酸の残留物を硫酸残留物と呼ぶ。
また、硫酸は強い吸湿性を有する。したがって、硫酸残留物は時間の経過とともに大気中の水分を吸収する。これにより、レジスト剥離装置から搬出されるレジスト剥離後の基板に硫酸残留物が存在すると、その硫酸残留物はパーティクルとして検出される。
このような硫酸残留物の発生を抑制するために、例えばリンス処理に用いるリンス液の温度を高く設定する方法が考えられる。この方法によれば、基板上の硫酸の温度を上昇させることにより、硫酸の粘度を低くすることができる。
しかしながら、上記のレジスト剥離装置では、温度管理されたリンス液中に基板を浸漬するバッチ式の処理とは異なり、リンス液がノズルから基板に吐出されるので、リンス液の温度がノズルから基板に到達するまでの間に低下する。
通常、基板の処理空間には基板へのパーティクルの付着を防止するために清浄な下降流(ダウンフロー)が形成されている。したがって、ノズルに供給するリンス液の温度を高く設定しても、下降流によりリンス液の温度が低下しやすく、設定された高温のリンス液を基板に供給することは困難である。
また、レジスト剥離液としてのSPMは、硫酸と過酸化水素水との混合時における反応熱により80〜150℃程度に昇温されて基板処理に用いられるが、このSPMが上述の下降流に曝されると、SPMの温度が低下してしまい、基板に対するレジスト剥離処理が効率的に行われないという問題もあった。
本発明の目的は、ノズルから基板に供給される処理液の温度低下に起因する基板の処理不良を十分に防止できる基板処理装置および基板処理方法を提供することである。
(1)第1の発明に係る基板処理装置は、基板に処理を行う基板処理装置であって、基板を保持する基板保持手段と、基板保持手段により保持される基板に常温よりも高い温度の処理液を吐出する処理ノズルと、処理ノズルから基板に吐出される処理液が通過する空間の雰囲気温度を常温よりも高い温度に調整する雰囲気温度調整手段とを備えるものである。
この基板処理装置においては、基板保持手段により保持された基板に、処理ノズルから常温よりも高い温度の処理液が吐出される。これにより、基板に処理が行われる。
ここで、処理ノズルから基板に吐出される処理液が通過する空間の雰囲気温度が雰囲気温度調整手段により常温よりも高い温度に調整される。これにより、処理ノズルから基板に到達するまでの間の処理液の温度低下が十分に抑制される。
その結果、処理ノズルから基板に供給される処理液の温度低下に起因する基板の処理不良が十分に防止される。
(2)処理液は、基板上に残留する硫酸を洗い流すためのリンス液を含んでもよい。
この場合、処理ノズルから基板に到達するまでの間のリンス液の温度低下が十分に抑制されるので、基板上に残留する高粘度の硫酸が十分に洗い流される。
(3)処理液は、硫酸と過酸化水素水との混合液を含んでもよい。この場合、反応熱を得て高温化した硫酸と過酸化水素水との混合液の温度低下が十分に抑制されるので、混合液による基板への処理が十分に行われる。
(4)雰囲気温度調整手段は、処理ノズルから基板に吐出される処理液が通過する空間の雰囲気温度を60度よりも高い温度に調整してもよい。
この場合、基板に供給される処理液の温度を60度以上に維持することができる。その結果、処理ノズルから基板に供給される処理液の温度低下に起因する基板の処理不良が確実に防止される。
(5)基板処理装置は、基板保持手段および処理ノズルを収容する処理室をさらに備え、雰囲気温度調整手段は、処理室内に加熱された下降流を発生させることにより、処理ノズルから基板に吐出される処理液が通過する空間の雰囲気の温度を常温よりも高い温度に調整してもよい。
この場合、処理室内に加熱された下降流が発生することにより、処理室の内部の雰囲気温度が常温よりも高い温度に調整される。それにより、処理ノズルから基板に吐出される処理液が通過する空間の雰囲気の温度が確実に調整される。
(6)基板処理装置は、基板保持手段および処理ノズルを収容する処理室をさらに備え、雰囲気温度調整手段は、処理室の少なくとも一部に設けられ、処理ノズルから基板に吐出される処理液が通過する空間の雰囲気を加熱する加熱手段を含んでもよい。
この場合、処理室の一部に加熱手段を設けることにより、処理ノズルから基板に吐出される処理液が通過する空間の雰囲気の温度が簡単に調整される。したがって、既存の基板処理装置に容易に雰囲気温度調整手段を設けることができる。
(7)雰囲気温度調整手段は、処理ノズルから基板に吐出される処理液が通過する空間に常温よりも高い温度の気体を供給する気体供給手段を含んでもよい。
この場合、気体供給ノズルから供給される常温よりも高い温度の気体により、処理ノズルから基板に吐出される処理液が通過する空間の雰囲気温度が局部的に調整される。これにより、雰囲気温度調整手段の構成が単純になるとともに、雰囲気温度調整手段の小型化が実現される。
(8)気体供給手段は、処理ノズルから吐出される処理液を取り囲むように常温よりも高い温度の気体を噴出してもよい。
この場合、処理ノズルから吐出される処理液が、基板に到達するまでの間に常温よりも低い温度の雰囲気と接触することが防止される。それにより、ノズルから基板に供給される処理液の温度低下に起因する基板の処理不良が確実に防止される。
(9)処理ノズルは、処理液を吐出する処理液吐出口を有し、気体供給手段は、処理液吐出口を取り囲むように形成された気体噴出口を有してもよい。
この場合、処理液が処理液吐出口から吐出され、常温よりも高い温度の気体が処理液吐出口を取り囲むように形成された気体噴出口から噴出される。これにより、常温よりも高い温度の気体が、処理ノズルから吐出される処理液を確実に取り囲んだ状態で噴出される。
(10)気体供給手段は、基板保持手段に保持された基板の上面に対向しかつ気体噴出口から外方に広がるように設けられた遮断板をさらに含んでもよい。
この場合、気体噴出口から噴出された気体が、基板と遮断板との間の空間内で、基板の上面に沿って外方に広がる。それにより、基板の上面を流れる処理液の温度低下が抑制される。
(11)気体供給手段は、処理ノズルを取り囲むように形成された気体供給管を有してもよい。この場合、気体供給管に常温よりも高い温度の気体が供給されることにより、処理ノズルを取り囲む雰囲気温度が常温よりも高く維持される。それにより、処理ノズル内における処理液の温度低下が抑制される。
(12)第2の発明に係る基板処理方法は、基板に処理を行う基板処理方法であって、基板保持手段により基板を保持するステップと、処理ノズルから基板保持手段により保持された基板に常温よりも高い温度の処理液を吐出するステップと、処理ノズルから基板に吐出される処理液が通過する空間の雰囲気温度を常温よりも高い温度に調整するステップとを備えるものである。
この基板処理方法においては、基板保持手段により基板が保持され、基板保持手段により保持された基板に、処理ノズルから常温よりも高い温度の処理液が吐出される。これにより、基板に処理が行われる。
ここで、処理ノズルから基板に吐出される処理液が通過する空間の雰囲気温度が常温よりも高い温度に調整される。これにより、処理ノズルから基板に到達するまでの間の処理液の温度低下が十分に抑制される。
その結果、処理ノズルから基板に供給される処理液の温度低下に起因する基板の処理不良が十分に防止される。
本発明によれば、ノズルから基板に供給される処理液の温度低下に起因する基板の処理不良を十分に防止することが可能となる。
以下、本発明の一実施の形態に係る基板処理装置および基板処理方法について図面を参照しつつ説明する。
以下の説明において、基板とは、半導体ウェハ、液晶表示装置用ガラス基板、PDP(プラズマディスプレイパネル)用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板等をいう。
また、基板に処理を行う処理液はレジスト剥離液およびリンス液を含む。レジスト剥離液とは、硫酸(HSO)と過酸化水素(H)との混合液(以下、SPMと略記する)、硫酸とオゾン水との混合液、硫酸とフッ酸(HF)との混合液、または硫酸等をいう。リンス液とは、例えば純水、炭酸水、オゾン水、磁気水、還元水(水素水)もしくはイオン水、またはIPA(イソプロピルアルコール)等の有機溶剤をいう。
さらに、常温とは、加熱および冷却を行わないときの基板処理装置内の温度をいい、例えば約15度〜25度である。
<1> 第1の実施の形態
(1) 基板処理装置の構成
図1は第1の実施の形態に係る基板処理装置の平面図である。図1に示すように、基板処理装置100は、クリーンルームCL内に設けられる。基板処理装置100は、処理領域A,Bを有し、処理領域A,B間に搬送領域Cを有する。
処理領域Aには、制御部4、流体ボックス部2a,2b、洗浄処理部5a,5bが配置されている。洗浄処理部5a,5bの各々は、複数の側面部(図1の太線部)を備える処理チャンバCHa,CHb内に設けられる。処理チャンバCHa,CHbの各々の内部空間は、側面部、底面部および後述するファンフィルタユニットにより外部(例えばクリーンルームCLおよび搬送領域C等)から遮断される。
処理チャンバCHa,CHbにおいて、搬送領域Cに面する側面部には図示しない開口部CO(図4参照)およびその開口部COを開閉可能な搬入搬出用シャッタCDが設けられている。
また、処理チャンバCHa,CHbにおいて、クリーンルームCL内の空間に面する側面部には図示しない開口部MO(図4参照)およびその開口部MOを開閉可能なメンテナンス用カバーMDが設けられている。
図1の流体ボックス部2a,2bは、それぞれ洗浄処理部5a,5bへのレジスト剥離液およびリンス液の供給および洗浄処理部5a,5bからの廃液および排気等に関する配管、継ぎ手、バルブ、流量計、レギュレータ、ポンプ、温度調整器、処理液貯留タンク、吸引装置等の流体関連機器を収納する。
洗浄処理部5a,5bでは、基板Wの表面上に形成されたレジスト膜がレジスト剥離液により剥離され(以下、レジスト剥離処理と呼ぶ)、レジスト剥離処理後の基板Wの表面がリンス液により洗浄される(以下、リンス処理と呼ぶ)。
本実施の形態において、レジスト剥離液としては、SPMが用いられる。また、リンス液としては、純水が用いられる。
処理領域Bには、流体ボックス部2c,2dおよび洗浄処理部5c,5dが配置されている。流体ボックス部2c,2dおよび洗浄処理部5c,5dの各々は、上記流体ボックス部2a,2bおよび洗浄処理部5a,5bと同様の構成を有し、洗浄処理部5c,5dは洗浄処理部5a,5bと同様の処理を行う。
以下、洗浄処理部5a,5b,5c,5dを処理ユニットと総称する。搬送領域Cには、基板搬送ロボットCRが設けられている。
処理領域A,Bの一端部側には、基板Wの搬入および搬出を行うインデクサIDが配置されており、インデクサロボットIRはインデクサIDの内部に設けられている。インデクサIDには、基板Wを収納するキャリア1が載置される。
(2) 基板処理装置の動作
インデクサIDのインデクサロボットIRは、矢印Uの方向に移動し、キャリア1から基板Wを取り出して基板搬送ロボットCRに渡し、逆に、一連の処理が施された基板Wを基板搬送ロボットCRから受け取ってキャリア1に戻す。
基板搬送ロボットCRは、インデクサロボットIRから渡された基板Wを指定された処理ユニットに搬送し、または、処理ユニットから受け取った基板Wを他の処理ユニットまたはインデクサロボットIRに搬送する。
本実施の形態においては、洗浄処理部5a〜5dのいずれかにおいて基板Wにレジスト剥離処理およびリンス処理が行われた後に、基板搬送ロボットCRにより基板Wが洗浄処理部5a〜5dから搬出され、インデクサロボットIRを介してキャリア1に搬入される。
制御部4は、CPU(中央演算処理装置)を含むコンピュータ等からなり、基板処理装置100内の各構成部の動作等を制御する。例えば、制御部4は処理領域A,Bの各処理ユニットの動作、搬送領域Cの基板搬送ロボットCRの動作およびインデクサIDのインデクサロボットIRの動作を制御する。制御部4により制御される具体的な構成の詳細は後述する。
(3) 基板処理装置の組み立て
図2は、図1の基板処理装置100を組み立てる様子を示す外観斜視図である。図2に示すように、図1の基板処理装置100は、金属フレーム等により予め組み立てられた外枠F(図2太線部)内に複数の処理チャンバCHa,CHb,CHc,CHdを嵌め込むことにより作製される。図2では、外枠F内に処理チャンバCHcを嵌め込む様子が示されている(一点鎖線矢印参照)。
ここで、処理チャンバCHa〜CHdの上部は開口している。図1には図示しないが、本実施の形態に係る基板処理装置100には、上記の処理領域A,Bおよび搬送領域C内にダウンフロー(下降流)を形成するためのファンフィルタユニットFFUが設けられる。
したがって、基板処理装置100の組み立て時には、処理チャンバCHa〜CHdの上部にファンフィルタユニットFFUが取り付けられる。また、基板処理装置100におけるインデクサID(図1)および搬送領域C(図1)の上部にもファンフィルタユニットFFUが取り付けられる(破線矢印参照)。ファンフィルタユニットFFUの詳細は後述する。
(4) 洗浄処理部の構成
図3は、図1の洗浄処理部5a〜5dの構成を説明するための図である。
図3の洗浄処理部5a〜5dは、上述のようにレジスト膜が形成された基板Wにレジスト剥離処理を行った後、リンス処理を行う。
図3に示すように、洗浄処理部5a〜5dは、基板Wを水平に保持するとともに基板Wの中心を通る鉛直な回転軸の周りで基板Wを回転させるためのスピンチャック21を備える。スピンチャック21は、チャック回転駆動機構36によって回転される回転軸25の上端に固定されている。
基板Wは、レジスト剥離処理およびリンス処理を行う場合に、スピンチャック21により水平に保持された状態で回転される。なお、図3に示すように、本実施の形態では、吸着式のスピンチャック21を用いているが、基板Wの周縁部を保持する機械式のスピンチャックを用いてもよい。
スピンチャック21の外方に、モータ60が設けられている。モータ60には、回動軸61が接続されている。また、回動軸61には、アーム62が水平方向に延びるように連結され、アーム62の先端に剥離ノズル50が設けられている。
モータ60により回動軸61が回転するとともにアーム62が回動し、剥離ノズル50がスピンチャック21により保持された基板Wの上方に移動する。
モータ60、回動軸61およびアーム62の内部を通るように剥離液供給管63が設けられている。剥離液供給管63は流体ボックス部2a〜2dのレジスト剥離液供給部69に接続されている。
洗浄処理部5a〜5dの剥離ノズル50には、剥離液供給管63を通して流体ボックス部2a〜2dのレジスト剥離液供給部69からレジスト剥離液(SPM)が供給される。それにより、基板Wの表面へレジスト剥離液を供給することができる。レジスト剥離液供給部69から剥離ノズル50に供給されるレジスト剥離液の温度は、例えば80度〜130度に設定されている。
基板Wの表面へレジスト剥離液を供給するときには、剥離ノズル50は基板Wの上方に位置し、基板Wの表面へレジスト剥離液を供給しないときには、剥離ノズル50は所定の位置に退避される。
また、スピンチャック21の外方には、モータ71が設けられている。モータ71には、回動軸72が接続されている。また、回動軸72には、アーム73が水平方向に延びるように連結され、アーム73の先端にリンスノズル70が設けられている。
モータ71により回動軸72が回転するとともにアーム73が回動し、リンスノズル70がスピンチャック21により保持された基板Wの上方に移動する。
モータ71、回動軸72およびアーム73の内部を通るようにリンス液供給管74が設けられている。リンス液供給管74は流体ボックス部2a〜2dのリンス液供給部79に接続されている。
洗浄処理部5a〜5dのリンスノズル70には、リンス液供給管74を通して流体ボックス部2a〜2dのリンス液供給部79からリンス液(純水)が供給される。それにより、基板Wの表面へリンス液を供給することができる。リンス液供給部79からリンスノズル70に供給されるリンス液の温度は、例えば65度に設定されている。
基板Wの表面へリンス液を供給するときには、リンスノズル70は基板Wの上方に位置し、基板Wの表面へリンス液を供給しないときには、リンスノズル70は所定の位置に退避される。
スピンチャック21は、処理カップ23内に収容されている。処理カップ23の内側には、筒状の仕切壁33が設けられている。また、スピンチャック21の周囲を取り囲むように、基板Wのリンス処理に用いられたリンス液を回収して廃棄するための廃棄空間31が形成されている。廃棄空間31は、スピンチャック21の外周に沿うように環状かつ溝状に形成されている。
さらに、廃棄空間31を取り囲むように、処理カップ23と仕切壁33との間に基板Wのレジスト剥離処理に用いられたレジスト剥離液を回収して基板処理装置100内で循環させるための循環液空間32が形成されている。循環液空間32は、廃棄空間31の外周に沿うように環状かつ溝状に形成されている。
廃棄空間31には、図示しない廃棄設備に接続された廃棄系配管へリンス液を導くための廃棄管34が接続され、循環液空間32には、図示しない循環装置に接続された循環系配管へレジスト剥離液を導くための回収管35が接続されている。これらの廃棄系配管、循環装置および循環系配管は、図1の流体ボックス部2a〜2dに設けられている。
処理カップ23の上方には、基板Wからのレジスト剥離液またはリンス液が外方へ飛散することを防止するためのスプラッシュガード24が設けられている。このスプラッシュガード24は、回転軸25に対して回転対称な形状からなっている。スプラッシュガード24の上端部の内面には、断面く字状の廃棄案内溝41が環状に形成されている。
また、スプラッシュガード24の下端部の内面には、外側下方に傾斜する傾斜面からなる回収液案内部42が形成されている。回収液案内部42の上端付近には、処理カップ23の仕切壁33を受け入れるための仕切壁収納溝43が形成されている。
スプラッシュガード24は、ボールねじ機構等で構成されたガード昇降駆動機構37により支持されている。ガード昇降駆動機構37は、スプラッシュガード24を、その上端部がスピンチャック21の上端部とほぼ同じまたはスピンチャック21の上端部よりも低い搬入搬出位置P1と、回収液案内部42がスピンチャック21に保持された基板Wの外周端面に対向する循環位置P2と、廃棄案内溝41がスピンチャック21に保持された基板Wの外周端面に対向する廃棄位置P3との間で上下動させる。
スピンチャック21上に基板Wが搬入される際、およびスピンチャック21上から基板Wが搬出される際には、スプラッシュガード24は搬入搬出位置P1に下降する。
スプラッシュガード24が循環位置P2にある場合には、基板Wから外方へ飛散したレジスト剥離液が回収液案内部42により循環液空間32に導かれ、回収管35を通して循環系配管に送られる。
一方、スプラッシュガード24が廃棄位置P3にある場合には、基板Wから外方へ飛散したリンス液が廃棄案内溝41により廃棄空間31に導かれ、廃棄管34を通して廃棄される。
洗浄処理部5a〜5dの回転駆動機構36、モータ60,71およびガード昇降駆動機構37の動作、ならびに流体ボックス部2a〜2dのレジスト剥離液供給部69およびリンス液供給部79の動作は図1の制御部4により制御される。
(5) 処理チャンバおよびファンフィルタユニットの構成
図4は、図1の基板処理装置100における洗浄処理部5cのS−S線断面図である。
図4に示すように、図1のS−S線断面において、処理チャンバCHcの内部には、図3の構成を有する上述の洗浄処理部5cが設けられ、処理チャンバCHcの上部には、ファンフィルタユニットFFUが設けられている。
上述のように、処理チャンバCHcのクリーンルームCL内の空間に面する側面部OW1には開口部MOおよびその開口部MOを開閉可能なメンテナンス用カバーMDが設けられている。また、処理チャンバCHcの搬送領域Cに面する側面部OW2には開口部COおよびその開口部COを開閉可能な搬入搬出用シャッタCDが設けられている。処理チャンバCHcの底面部OW3には、処理チャンバCHc内の雰囲気を排気するための排気管7が取り付けられている。
ファンフィルタユニットFFUは、ファンFA、フィルタFIおよびヒータHEが積層された構造を有する。ヒータHEには電流供給装置6が接続される。
ヒータHEは、例えば電熱線等により構成され、電流供給装置6から電流が供給されることにより発熱する。
ファンフィルタユニットFFUの動作時には、電流供給装置6からヒータHEに電流が供給されるとともに、ファンFAが回転する。これにより、ファンフィルタユニットFFUの上部空間の雰囲気がフィルタFIにより清浄にされるとともに、ヒータHEにより加熱される。それにより、加熱された清浄な空気が処理チャンバCHcの上方から下方に流れ、処理チャンバCHc内に下降気流が形成される。
図4に示すように、電流供給装置6およびファンフィルタユニットFFUのファンFAの動作は、図1の制御部4により制御される。
上記では、処理チャンバCHcおよびその上部に設けられるファンフィルタユニットFFUの構成について説明したが、処理チャンバCHa,CHb,CHdおよびそれらに設けられるファンフィルタユニットFFUの構成も上記と同じである。
(6) 効果
(6−a)
本実施の形態において、ファンフィルタユニットFFUは、少なくともレジスト剥離処理およびリンス処理時に動作する。この動作時において、ファンフィルタユニットFFUは、図3の剥離ノズル50およびリンスノズル70と基板Wとの間の空間、すなわち、剥離ノズル50およびリンスノズル70から基板Wに吐出されるレジスト剥離液およびリンス液が通過する空間(以下、処理液通過空間と呼ぶ)に常温よりも高い温度の気流を供給する。
これにより、処理液通過空間の雰囲気が常温よりも高い温度に調整される。それにより、各ノズル50,70から基板Wに到達するまでの間のレジスト剥離液およびリンス液の温度低下が十分に抑制される。
その結果、基板Wに供給されるレジスト剥離液およびリンス液の温度低下に起因する基板Wの処理不良が防止される。
(6−b)
上述のように、SPMを用いたレジスト剥離処理後に純水を用いたリンス処理を行う場合、基板Wの表面に付着する粘度の高い硫酸を取り除くことは困難である。
そこで、リンス処理時に60度以上の温度の純水を用いて基板Wを洗浄する。この場合、基板Wの表面に付着する硫酸の粘度が低下する。それにより、基板W上の硫酸を取り除くことが容易となる。
したがって、上記のように、リンス液供給部79からリンスノズル70に供給されるリンス液の温度を65度に設定している場合、ファンフィルタユニットFFUは処理液通過空間の雰囲気を60度以上に調整することが好ましい。これにより、リンスノズル70から基板Wに吐出される純水の温度が60度以上に保たれる。その結果、レジスト剥離処理後の基板Wから容易にSPMを洗い流すことが可能となり、基板Wに供給される純水の温度低下に起因する基板Wの処理不良が十分に防止される。
(6−c)
本発明者は、SPMが付着した基板Wに対して65度の純水を用いてリンス処理を行った。この場合、基板Wに付着したSPMは、基板Wに残留することなく良好に洗い流された。
したがって、リンス液供給部79からリンスノズル70に供給されるリンス液の温度を65度に設定している場合、ファンフィルタユニットFFUは処理液通過空間の雰囲気を65度以上に調整することがより好ましい。
これにより、リンスノズル70から基板Wに吐出される純水の温度が65度以上に保たれる。その結果、レジスト剥離処理後の基板Wから容易かつ確実にSPMを洗い流すことが可能となり、基板Wに供給される純水の温度低下に起因する基板Wの処理不良が確実に防止される。
<2> 第2の実施の形態
第2の実施の形態に係る基板処理装置の構成および動作について第1の実施の形態に係る基板処理装置100と異なる点を説明する。
本実施の形態に係る基板処理装置においては、図4のファンフィルタユニットFFUにヒータHEが設けられていない。ここでは、洗浄処理部の構成が第1の実施の形態と異なる。
(1) 洗浄処理部の構成
図5は、第2の実施の形態に係る基板処理装置に設けられる洗浄処理部の構成を説明するための図である。
図5に示すように、スピンチャック21の外方にモータ81が設けられている。モータ81には、回動軸82が接続されている。また、回動軸82には、アーム83が水平方向に延びるように連結され、アーム83の先端に気体ノズル80が設けられている。
ここで、モータ81および回動軸82は、他のモータ60,71および回転軸61,72よりも長い。したがって、気体ノズル80は、他のノズル50,70よりも高い位置で保持される。
モータ81により回動軸82が回転するとともにアーム83が回動し、気体ノズル80がスピンチャック21により保持された基板Wの上方に移動する。
モータ81、回動軸82およびアーム83の内部を通るように気体供給管84が設けられている。気体供給管84は流体ボックス部2a〜2d(図1)の加熱気体供給部89に接続されている。
洗浄処理部5a〜5dの気体ノズル80には、気体供給管84を通して流体ボックス部2a〜2dの加熱気体供給部89から加熱された不活性ガスIGが供給される。不活性ガスIGとしては、窒素(N)ガスまたはアルゴン(Ar)ガス等を用いることができる。
それにより、基板W上の空間に加熱された不活性ガスIGを供給することができる。加熱気体供給部89から気体ノズル80に供給される不活性ガスIGの温度は、少なくとも常温より高く設定される。
基板W上の空間に不活性ガスIGを供給するときには、気体ノズル80は基板Wの上方に位置し、基板W上の空間に不活性ガスIGを供給しないときには、気体ノズル80は所定の位置に退避される。
本実施の形態において、気体ノズル80による基板W上の空間への不活性ガスIGの供給はレジスト剥離処理時およびリンス処理時に行われる。
具体的には、気体ノズル80は、レジスト剥離処理およびリンス処理時に、基板Wの上方に位置する剥離ノズル50またはリンスノズル70に近接するように配置される。そして、気体ノズル80は、剥離ノズル50またはリンスノズル70から基板Wにレジスト剥離液またはリンス液が吐出される間、各ノズル50,70から基板Wまでのレジスト剥離液またはリンス液が通過する空間、すなわち処理液通過空間に加熱された不活性ガスIGを噴出する。
図5に示すように、洗浄処理部5a〜5dのモータ81および流体ボックス部2a〜2dの加熱気体供給部89の動作は図1の制御部4により制御される。
(2) 効果
気体ノズル80は、レジスト剥離処理およびリンス処理時に処理液通過空間に常温よりも高い温度の不活性ガスIGを噴出する。これにより、処理液通過空間の雰囲気が常温よりも高い温度に調整される。それにより、各ノズル50,70から基板Wに到達するまでのレジスト剥離液およびリンス液の温度低下が十分に抑制される。
また、気体ノズル80は、加熱された不活性ガスIGを噴出することにより処理液通過空間の雰囲気を局部的に調整する。これにより、処理液通過空間の雰囲気を調整するための構成が単純になるとともに、小型化が実現されている。
本実施の形態においても、SPMを用いたレジスト剥離処理後に純水を用いたリンス処理を行う場合、気体ノズル80から処理液通過空間に噴出される不活性ガスIGの温度は、60度以上であることが好ましく、65度以上であることがより好ましい。この場合、基板Wに供給されるリンス液の温度低下に起因する基板Wの処理不良が確実に防止される。
<3> 第3の実施の形態
第3の実施の形態に係る基板処理装置の構成および動作について第1の実施の形態に係る基板処理装置100と異なる点を説明する。
第2の実施の形態と同様に、本実施の形態に係る基板処理装置においても、図4のファンフィルタユニットFFUにヒータHEが設けられていない。ここでは、洗浄処理部の構成が第1の実施の形態と異なる。
(1) 洗浄処理部の構成
図6は、第3の実施の形態に係る基板処理装置の洗浄処理部5a〜5dの構成を説明するための図である。
図6に示すように、スピンチャック21の上方には、中心部に開口部を有する円板状の遮断板110が設けられている。遮断板110は略円筒形状を有する回転支持軸111の下端部に略水平に取り付けられ、回転支持軸111は水平方向に延びるアーム120により基板Wの中心を通る鉛直な回転軸の周りで回転可能に保持されている。これにより、遮断板110がスピンチャック21に保持された基板Wの上面と対向する。
回転支持軸111の上端部には気体供給管84が取り付けられている。回転支持軸111および気体供給管84の内部空間は連通しており、その内部空間の略中央には処理液供給管90およびノズル90Nが設けられている。
アーム120には、遮断板昇降駆動機構137および遮断板回転駆動機構138が接続されている。遮断板昇降駆動機構137は、遮断板110をスピンチャック21に保持された基板Wの上面に近接した位置とスピンチャック21から上方に離れた所定位置との間で上下動作させる。これにより、処理液供給管90の内部に設けられたノズル90Nも上下動作する。
遮断板回転駆動機構138は、スピンチャック21に保持された基板Wの回転に応じて回転支持軸111を基板Wの中心を通る鉛直な回転軸の周りで回転させる。これにより、遮断板110が基板Wと同じ方向に回転される。
図6に示すように、処理液供給管90には流体ボックス部2a〜2dのレジスト剥離液供給部69またはリンス液供給部79からレジスト剥離液またはリンス液が供給される。流体ボックス部2a〜2dにはバルブ91およびバルブ92が設けられている。バルブ91,92の動作は図1の制御部4により制御される。
これにより、所定のタイミングでレジスト剥離液およびリンス液のいずれか一方を選択的にノズル90Nから吐出させることができる。それにより、基板Wの上面へレジスト剥離液およびリンス液を供給することができる。
また、回転支持軸111および気体供給管84の内部空間には流体ボックス部2a〜2dの加熱気体供給部89から加熱された不活性ガスIGが供給される。なお、本実施の形態における加熱気体供給部89は、第2の実施の形態で説明した図5の加熱気体供給部89と同じ構成および動作を有する。
これにより、回転支持軸111および気体供給管84の内部空間を通じて遮断板110の開口部から基板W上の空間に加熱された不活性ガスIGを供給することができる。
図6に示すように、洗浄処理部5a〜5dの各構成部の動作は図1の制御部4により制御される。
(2) 洗浄処理部の動作
図6の洗浄処理部5a〜5dにおいて、レジスト剥離処理が開始される際、アーム120は、遮断板昇降駆動機構137により所定の高さで保持される。
この状態で、ノズル90Nに流体ボックス2a〜2dのレジスト剥離液供給部69からレジスト剥離液が供給される。これにより、スピンチャック21により保持された基板W上にレジスト剥離液が供給される。なお、このときスピンチャック21は、基板Wを緩やかに回転させる。
その後、レジスト剥離処理が終了すると、スピンチャック21は基板Wの回転速度を向上させる。同時に、遮断板回転駆動機構138が、スピンチャック201の回転とともに回転支持軸111を回転させる。これにより、遮断板110が回転する。
次に、遮断板昇降駆動機構137は、遮断板110と基板Wとが所定の間隔(例えば約10mm)で近接して対向するようにアーム120を下降させる。
そして、ノズル90Nに流体ボックス2a〜2dのリンス液供給部79からリンス液が供給される。それにより、基板Wの表面にリンス液が吐出され、リンス処理が開始される。
このリンス液の吐出と同時に、回転支持軸111には流体ボックス2a〜2dの加熱気体供給部89から不活性ガスIGが供給される。これにより、基板W上の空間に加熱された不活性ガスIGが吹き付けられる。
このとき、上述のように、遮断板110は基板Wの表面と近接している。これにより、遮断板110の開口部から噴出された不活性ガスIGは、基板Wの中心から外方へ向かうように、基板Wの表面全体に広がるように流れる。
リンス処理の終了時には、ノズル90Nへのリンス液の供給が停止され、回転支持軸111への不活性ガスIGの供給が停止される。また、遮断板昇降駆動機構137は、遮断板110を上昇させる。
(3) 効果
(3−a)
上記のように、ノズル90Nは回転支持軸111の内部空間の略中央に配置されている。したがって、リンス処理時には、常温よりも高い温度の不活性ガスIGがノズル90Nを取り囲むように噴出される。すなわち、常温よりも高い温度の不活性ガスIGが確実に処理液通過空間に噴出される。
これにより、処理液通過空間の雰囲気が確実に常温よりも高い温度に調整される。それにより、ノズル90Nから基板Wに到達するまでのリンス液の温度低下が十分かつ確実に抑制される。
(3−b)
また、処理液供給管90およびノズル90Nは回転支持軸111および気体供給管84の内部空間の略中央に配置されている。これにより、リンス処理時には、処理液供給管90およびノズル90Nを取り囲む雰囲気が、加熱気体供給部89から回転支持軸111および気体供給管84に供給される不活性ガスIGにより常温よりも高い温度に調整される。その結果、処理液供給管90およびノズル90Nの内部を流れるリンス液の温度低下が抑制される。
(3−c)
上記のように、リンス処理時には、遮断板110と基板Wの表面とが近接する。これにより、処理液通過空間に噴出された不活性ガスIGは、基板Wの表面に沿って、その回転中心から外方に向かって流れる。
それにより、リンス処理時に、基板Wの表面を流れるリンス液の直上の空間の雰囲気が不活性ガスIGにより常温よりも高い温度に調整される。その結果、基板Wの表面を流れるリンス液の温度低下が抑制される。
(3−d)
本実施の形態においても、SPMを用いたレジスト剥離処理後に純水を用いたリンス処理を行う場合、処理液通過空間に噴出される不活性ガスIGの温度は、60度以上であることが好ましく、65度以上であることがより好ましい。この場合、基板Wに供給されるリンス液の温度低下に起因する基板Wの処理不良が確実に防止される。
(3−e)
本実施の形態では、リンス処理時にのみ遮断板110の開口部から不活性ガスIGが噴出されるが、レジスト剥離処理時に遮断板110の開口部から不活性ガスIGが供給されてもよい。これにより、ノズル90Nから基板Wに到達するまでの間のレジスト剥離液の温度低下が十分に抑制される。
<4> 第4の実施の形態
第4の実施の形態に係る基板処理装置の構成および動作について第1の実施の形態に係る基板処理装置100と異なる点を説明する。
第2および第3の実施の形態と同様に、本実施の形態に係る基板処理装置においても、図4のファンフィルタユニットFFUにヒータHEが設けられていない。ここでは、処理チャンバの構成が第1の実施の形態と異なる。
(1) 洗浄処理部の構成
図7は、第4の実施の形態に係る基板処理装置における処理チャンバの構成を説明するための図である。図7では、図1の基板処理装置100における洗浄処理部5dのT−T線断面図が示されている。
処理チャンバCHdの内部には図3の構成を有する洗浄処理部5dが設けられ、処理チャンバCHdの上部には、ファンフィルタユニットFFUが設けられている。
洗浄処理部5cに隣接する側面部OW4、および流体ボックス2dに隣接する側面部OW5は、二重構造を有し、それぞれの内部にはヒータHEが内蔵されている。処理チャンバCHdの底面部OW6も、二重構造を有するとともに、その内部にヒータHEが内蔵されている。ヒータHEには電流供給装置6が接続されている。ヒータHEは、電流供給装置6から電流が供給されることにより発熱する。
基板Wのレジスト剥離処理およびリンス処理が行われる際、電流供給装置6は側面部OW4,OW5および底面部OW6のヒータHEに電流を供給する。それにより、ヒータHEが発熱し、処理チャンバCHd内の内部全体の雰囲気が加熱される。図7に示すように、電流供給装置6の動作は、図1の制御部4により制御される。
上記では、処理チャンバCHdの構成について説明したが、処理チャンバCHa,CHb,CHcの構成も上記と同じである。
(2) 効果
本実施の形態において、基板Wのレジスト剥離処理およびリンス処理時には、処理チャンバCHc〜CHdの内部全体の雰囲気が加熱される。すなわち、処理液通過空間の雰囲気を常温よりも高い温度となるように加熱することができる。これにより、各ノズル50,70から基板Wに到達するまでのレジスト剥離液およびリンス液の温度低下が十分に抑制される。
その結果、基板Wに供給されるレジスト剥離液およびリンス液の温度低下に起因する基板Wの処理不良が防止される。
また、上記側面部OW4,OW5および底面部OW6は構造が単純である。したがって、処理チャンバCHa〜CHDdの製造が容易となっている。
なお、側面部OW4,OW5および底面部OW6のヒータHEにより加熱される処理液通過空間の雰囲気の温度は、60度以上であることが好ましく、65度以上であることがより好ましい。この場合、基板Wに供給されるリンス液の温度低下に起因する基板Wの処理不良が確実に防止される。
したがって、処理チャンバCHa〜CHd内の処理液通過空間またはその近傍に、例えば図7の点線で示す温度センサTcを設けることが好ましい。この場合、図1の制御部4は、処理液通過空間またはその近傍の雰囲気の温度に基づいて、各側面部OW4,OW5および底面部OW6のヒータHEに供給する電流をフィードバック制御することができる。
本実施の形態では、洗浄処理部5a〜5dを取り囲む3枚の側面部OW4,OW5および底面部OW6にヒータHEを内蔵しているが、ヒータHEが内蔵される側面部および底面部の数はこれに限定されない。
例えば、各処理チャンバCHa〜CHdにおいて、底面部OW6にのみヒータHEが内蔵されてもよいし、4個の側面部のうち1個の側面部にのみヒータHEが内蔵されてもよい。
<5> 基板処理装置に用いられる処理液
上記第1〜第4の実施の形態に係る基板処理装置100において、基板Wの処理に用いる処理液としては、基板Wの表面上に付着する有機金属等のポリマーを除去するためのポリマー除去液を用いてもよい。
ポリマー除去処理を行う場合、基板Wに供給するポリマー除去液の温度は、例えば30度〜80度に設定される。この場合においても、処理液通過空間の雰囲気の温度を常温よりも高く調整することにより、ノズル50,70,90Nから基板Wに到達するまでのポリマー除去液の温度低下が十分に抑制される。
レジスト剥離液としては、第1〜第4の実施の形態において説明したSPMの他、硫酸とオゾン水との混合液(以下、硫酸オゾン水と呼ぶ)または硫酸等を用いることができる。レジスト剥離処理時、基板Wに供給する硫酸オゾン水および硫酸の温度は、例えば30度〜150度に設定される。この場合においても、処理液通過空間の雰囲気の温度を常温よりも高く調整することにより、ノズル50,70,90Nから基板Wに到達するまでの硫酸オゾン水および硫酸の温度低下が十分に抑制される。
なお、上記いずれの処理液を用いる場合でも、処理液通過空間の雰囲気の温度は、30度以上に調整することがより好ましい。この場合、ポリマー除去液の温度低下がより十分に抑制される。
<6> 請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応関係
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
上記各実施の形態においては、スピンチャック21が基板保持手段の例であり、剥離ノズル50、リンスノズル70およびノズル90Nが処理ノズルの例であり、図4のファンフィルタユニットFFU、図7の側面部OW4,OW5、図7の底面部OW6、ヒータHE、電流供給装置6、気体ノズル80、気体供給管84、加熱気体供給部89、および回転支持軸111が雰囲気温度調整手段の例である。
また、処理チャンバCHa〜CHdが処理室の例であり、図7のヒータHEが加熱手段の例であり、気体ノズル80、気体供給管84、加熱気体供給部89、および回転支持軸111が気体供給手段の例である。
さらに、遮断板110の開口部が気体噴出口の例であり、気体供給管84および回転支持軸111が気体供給管の例である。
請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることもできる。
本発明は、半導体ウェハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示装置用ガラス基板、光ディスク用ガラス基板等の基板製造等のために利用可能である。
第1の実施の形態に係る基板処理装置の平面図である。 図1の基板処理装置を組み立てる様子を示す外観斜視図である。 図1の洗浄処理部の構成を説明するための図である。 図1の基板処理装置における洗浄処理部のS−S線断面図である。 第2の実施の形態に係る基板処理装置に設けられる洗浄処理部の構成を説明するための図である。 第3の実施の形態に係る基板処理装置の洗浄処理部の構成を説明するための図である。 第4の実施の形態に係る基板処理装置における処理チャンバの構成を説明するための図である。
符号の説明
4 制御部
6 電流供給装置
21 スピンチャック
50 剥離ノズル
70 リンスノズル
90N ノズル
80 気体ノズル
84 気体供給管
89 加熱気体供給部
100 基板処理装置
110 遮断板
111 回転支持軸
CHa〜CHd 処理チャンバ
FFU ファンフィルタユニット
OW1,OW2,OW4,OW5 側面部
OW3,OW6 底面部
HE ヒータ
W 基板

Claims (12)

  1. 基板に処理を行う基板処理装置であって、
    基板を保持する基板保持手段と、
    前記基板保持手段により保持される基板に常温よりも高い温度の処理液を吐出する処理ノズルと、
    前記処理ノズルから基板に吐出される処理液が通過する空間の雰囲気温度を常温よりも高い温度に調整する雰囲気温度調整手段とを備えることを特徴とする基板処理装置。
  2. 前記処理液は、基板上に残留する硫酸を洗い流すためのリンス液を含むことを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
  3. 前記処理液は、硫酸と過酸化水素水との混合液を含むことを特徴とする請求項1または2記載の基板処理装置。
  4. 前記雰囲気温度調整手段は、前記処理ノズルから基板に吐出される処理液が通過する空間の雰囲気温度を60度よりも高い温度に調整することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の基板処理装置。
  5. 前記基板保持手段および前記処理ノズルを収容する処理室をさらに備え、
    前記雰囲気温度調整手段は、前記処理室内に加熱された下降流を発生させることにより、前記処理ノズルから基板に吐出される処理液が通過する空間の雰囲気の温度を常温よりも高い温度に調整することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに基板処理装置。
  6. 前記基板保持手段および前記処理ノズルを収容する処理室をさらに備え、
    前記雰囲気温度調整手段は、前記処理室の少なくとも一部に設けられ、前記処理ノズルから基板に吐出される処理液が通過する空間の雰囲気を加熱する加熱手段を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の基板処理装置。
  7. 前記雰囲気温度調整手段は、
    前記処理ノズルから基板に吐出される処理液が通過する空間に常温よりも高い温度の気体を供給する気体供給手段を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の基板処理装置。
  8. 前記気体供給手段は、前記処理ノズルから吐出される処理液を取り囲むように前記常温よりも高い温度の気体を噴出することを特徴とする請求項7記載の基板処理装置。
  9. 前記処理ノズルは、前記処理液を吐出する処理液吐出口を有し、
    前記気体供給手段は、前記処理液吐出口を取り囲むように形成された気体噴出口を有することを特徴とする請求項8記載の基板処理装置。
  10. 前記気体供給手段は、前記基板保持手段に保持された基板の上面に対向しかつ前記気体噴出口から外方に広がるように設けられた遮断板をさらに含むことを特徴とする請求項9記載の基板処理装置。
  11. 前記気体供給手段は、前記処理ノズルを取り囲むように形成された気体供給管を有することを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の基板処理装置。
  12. 基板に処理を行う基板処理方法であって、
    基板保持手段により基板を保持するステップと、
    処理ノズルから前記基板保持手段により保持された基板に常温よりも高い温度の処理液を吐出するステップと、
    前記処理ノズルから基板に吐出される処理液が通過する空間の雰囲気温度を常温よりも高い温度に調整するステップとを備えることを特徴とする基板処理方法。
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