JP7116279B2 - 冷凍米飯用改質剤、冷凍米飯、冷凍米飯の製造方法および冷凍米飯の解凍方法。 - Google Patents

冷凍米飯用改質剤、冷凍米飯、冷凍米飯の製造方法および冷凍米飯の解凍方法。 Download PDF

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特許法第30条第2項適用 日本食品科学工学会 第64回大会プログラムに掲載(平成29年8月19日)https://www.jsfst.or.jp/nenzi/2017/64program2.pdf
本発明は、冷凍米飯用改質剤、冷凍米飯、冷凍米飯の製造方法および冷凍米飯の解凍方法に関するものである。
近年、女性の社会進出や調理済みの惣菜等を購入して自宅で食べる「内食」の増加等により、冷凍食品の消費量が高まっている。冷凍食品の長所としては、保存性が良好で買い置きができること、調理が簡便であること、食品のロスが少ないこと等が挙げられる。このような背景から、日本人の主食である米飯類についても、いつでも喫食できるように冷凍加工が試みられている。
ただ、弁当、おにぎり、寿司等の白飯を主体とした米飯類は、凍結・解凍により米飯粒の表層乾燥、光沢や透明感の消失、白濁、硬化の加速、米飯粒同士の粘着性の消失が生じ、ボロボロとした食感への変化等が起きるという課題がある。例えば、冷凍寿司では具材として鮮魚の切り身等の生鮮食品素材を用いるために加熱解凍することが難しく、その解凍方法として空気解凍を選択せざるをえなかった。
しかしながら、冷凍米飯を空気解凍させると米飯塊が白濁し、食感が悪く、口に入れたときに米飯粒がほぐれるような食感を得ることができないという問題があった。このような米飯塊の白濁や、食感の低下は、米飯中の澱粉の老化によってもたらされることが知られている。すなわち、グルコースがグリコシド結合で重合した直鎖状高分子であるアミロースと、分岐状高分子であるアミロペクチンとの共晶体である澱粉は、水の存在下での加熱により非晶質の糊化澱粉に変化する。一方、一旦非晶質になった糊化澱粉では、低温で貯蔵されることにより部分的な再結晶化である老化が引き起こされる。このような澱粉の老化は、一般に、0~5℃の温度帯において最も進行しやすく、空気解凍では前記温度帯の通過時間が長くなるので、澱粉の老化が急激に進行し、米飯粒の硬化の加速や粘着性の低下につながる。
そこで、空気解凍法を用いた冷凍米飯では、凍結解凍後の米飯粒の白濁や硬化等を抑制することを目的として、様々な冷凍米飯用改質剤の添加が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特許文献1の冷凍米飯用改質剤は、HLB値8以上のショ糖脂肪酸エステル(A)、レシチン、グリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステルおよびソルビタン脂肪酸エステルからなる群より選ばれた少なくとも1種(B)、食用油脂(C)および糖類化合物(D)を含有する水中油滴型乳化液を噴霧乾燥して得られる粉末状の冷凍米飯用改質剤である。この冷凍米飯用改質剤によれば、対米1質量%となるように、炊飯用の水に該冷凍米飯用改質剤を添加し、通常の炊飯と同様に炊き上げることにより、冷凍保存下においても、また常温以上による自然解凍を行っても冷凍米飯中の澱粉の老化に伴う食感低下および米飯塊の白濁を効果的に抑えることができるとされている。
特許文献2の冷凍米飯用改質剤は、植物ステロールを有効成分とする冷凍米飯用改質剤であり、イソマルトオリゴ糖、マルトオリゴ糖、トレハロース、デキストリンの群からなる糖類の内のいずれか1種以上の糖類を含有することが好ましいとされている。この冷凍米飯用改質剤を用いた米飯では、つやが良好で、しかも冷蔵、冷凍保存による品質保持効果が高いとされている。
特開2001-275590号公報 特開2003-310183号公報
しかしながら、特許文献1の冷凍米飯用改質剤では、前記のとおりの(A)(B)(C)(D)の4成分を必須の構成成分とする多成分からなる改質剤であるため、冷凍米飯の風味に悪影響を及ぼしたり、製造コストが向上するという問題があった。また、食用油脂(C)を含有していることから油脂特有の臭気により雑味を生じるおそれがあり、例えば、具材として淡白な風味の白身魚等を用いた冷凍寿司用の寿司飯への適用は必ずしも好ましくないという問題があった。
特許文献2の冷凍米飯用改質剤では、必須の構成成分は2種類と比較的単純な組成であるが、多くの植物ステロールは疎水性を示すため、炊飯後の米飯中での分散性に改良の余地が残されていた。また、植物ステロールは高度に精製しなければ、食用油脂と同様に、雑味を生じるおそれがあり、例えば、具材として淡白な風味の白身魚等を用いた冷凍寿司用の寿司飯への適用は必ずしも好ましくないという問題があった。
本発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、シンプルな組成で、少ない添加量とすることができ、凍結・解凍による米飯粒の表層乾燥、光沢や透明感の消失、白濁、硬化の加速、米飯粒同士の粘着性の消失によるボロボロとした食感への変化が抑制された、雑味のない冷凍米飯およびそれに用いる冷凍米飯用改質剤を提供することを課題とする。また、本発明は、このような冷凍米飯用改質剤を用いた冷凍米飯の製造方法と解凍方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、前記課題を解決するための検討を鋭意進めたところ、特定の水溶性乳化剤とマルトオリゴ糖とを改質剤として併用することにより、シンプルな組成で、しかも少ない改質剤の添加量とすることができ、凍結・解凍後も米飯粒の表層乾燥、光沢や透明感の消失、白濁、硬化の加速、米飯粒同士の粘着性の消失によるボロボロとした食感への変化を抑制可能であることを見出した。また、凍結・解凍後の米飯には雑味がなく、風味良好であることも見出した。本発明は、このような知見に基づいて完成されている。
本発明の冷凍米飯用改質剤は、精白米を炊飯後に調味液が添加された米飯部と具材部を急速冷凍させた冷凍寿司の冷凍米飯に用いる冷凍米飯用改質剤であって、食用油脂および植物ステロールを含有せず、ショ糖脂肪酸エステルおよびマルトオリゴ糖を含有し、前記ショ糖脂肪酸エステルが、HLB値が15~16である、ショ糖ステアリン酸エステルまたはショ糖パルミチン酸エステルであり、前記マルトオリゴ糖が、マルトトリオース・マルトース主成分、マルトトリオース主成分またはマルトテトラオース主成分のマルトオリゴ糖組成物であり、前記ショ糖脂肪酸エステルの配合割合が、前記精白米中の澱粉質量に対して0.1wt%以上0.5wt%以下であり、前記マルトオリゴ糖の配合割合が炊飯後の米飯中の水質量に対して2.0wt%以上5.0wt%以下であることを特徴とする。
本発明の冷凍米飯は、炊飯後の米飯に調味液が添加された米飯部と具材部からなる冷凍寿司の冷凍米飯であって、食用油脂および植物ステロールを含有せず、ショ糖脂肪酸エステルおよびマルトオリゴ糖を含有し、前記ショ糖脂肪酸エステルが、HLB値が15~16である、ショ糖ステアリン酸エステルまたはショ糖パルミチン酸エステルであり、前記マルトオリゴ糖が、マルトトリオース・マルトース主成分、マルトトリオース主成分またはマルトテトラオース主成分のマルトオリゴ糖組成物である冷凍米飯用改質剤を含有し、前記ショ糖脂肪酸エステルの配合割合が、精白米中の澱粉質量に対して0.1wt%以上0.5wt%以下であり、前記マルトオリゴ糖の配合割合が炊飯後の米飯中の水質量に対して2.0wt%以上5.0wt%以下であることを特徴とする。
本発明の冷凍米飯の製造方法は、洗浄した精白米に水とともに、食用油脂および植物ステロールを含有せず、ショ糖脂肪酸エステルおよびマルトオリゴ糖を含有し、前記ショ糖脂肪酸エステルが、HLB値が15~16である、ショ糖ステアリン酸エステルまたはショ糖パルミチン酸エステルであり、前記マルトオリゴ糖が、マルトトリオース・マルトース主成分、マルトトリオース主成分またはマルトテトラオース主成分のマルトオリゴ糖組成物である冷凍米飯用改質剤を、前記ショ糖脂肪酸エステルの配合割合が、精白米中の澱粉質量に対して0.1wt%以上0.5wt%以下の範囲で、また、前記マルトオリゴ糖の配合割合が炊飯後の米飯中の水質量に対して2.0wt%以上5.0wt%以下の範囲で添加し、この冷凍米飯用改質剤を含有する水中に、前記精白米を浸漬した後に炊飯し、該炊飯後の米飯に調味液を添加し、前記米飯上に具材を載置した後、急速凍結して冷凍寿司とすることを特徴とする。
本発明の冷凍米飯の製造方法では、前記ショ糖脂肪酸エステルの配合割合が、精白米中の澱粉質量に対して0.1wt%以上0.5wt%以下であり、前記マルトオリゴ糖の配合割合が炊飯後の米飯中の水質量に対して2.0wt%以上5.0wt%以下であることが好ましく考慮される。
また、本発明の冷凍米飯の製造方法では、前記浸漬の条件が、25℃で30分以上であることが好ましく考慮される。
さらに、本発明の冷凍米飯の製造方法では、前記急速凍結時の温度が-20℃以下であることが好ましく考慮される。
本発明の冷凍米飯の解凍方法は、上記の冷凍米飯の製造方法により得られた冷凍米飯を加熱部材に接触させ、前記冷凍米飯中の水分が凍結状態を維持したまま加熱する第1加熱工程と、この第1加熱工程に次いで前記冷凍米飯中の凍結状態の水分が融解するように加熱して解凍米飯を得る第2加熱工程と、この第2加熱工程に次いで前記解凍米飯を喫食に適した温度まで昇温させる第3加熱工程とを含むことを特徴とする。
本発明の冷凍米飯用改質剤によれば、シンプルな組成で、少ない添加量とすることができ、凍結・解凍による米飯粒の表層乾燥、光沢や透明感の消失、白濁、硬化の加速、米飯粒同士の粘着性の消失によるボロボロとした食感への変化が抑制された、雑味のない冷凍米飯を提供することができる。また、本発明の冷凍米飯の製造方法および解凍方法によれば、そのような冷凍米飯用改質剤を用いることで、凍結・解凍による米飯粒の表層乾燥、光沢や透明感の消失、白濁、硬化の加速、米飯粒同士の粘着性の消失によるボロボロとした食感への変化を抑制することができる。
精白米の水への浸漬時間と吸水量との関係を示したグラフである。 本発明の冷凍米飯の解凍方法における加熱プログラムの一例を示したグラフである。 炊飯後の米飯の粗熱をとる工程を模式的に示した概略断面図である。 本発明の冷凍米飯の解凍時における冷凍米飯底部の温度測定箇所を模式的に示した概略断面図である。 実施例B.冷凍米飯用改質剤を添加した米飯の凍結および解凍試験(2)における、冷凍米飯の冷凍貯蔵中の庫内温度を測定した結果を示したグラフである。 実施例B.冷凍米飯用改質剤を添加した米飯の凍結および解凍試験(2)における、冷凍貯蔵1日後の米飯塊の硬さの測定結果(圧縮力-ひずみ曲線)を示したグラフである。 実施例B.冷凍米飯用改質剤を添加した米飯の凍結および解凍試験(2)における、冷凍貯蔵3日後の米飯塊の硬さの測定結果(圧縮力-ひずみ曲線)を示したグラフである。 実施例B.冷凍米飯用改質剤を添加した米飯の凍結および解凍試験(2)における、冷凍貯蔵6日後の米飯塊の硬さの測定結果(圧縮力-ひずみ曲線)を示したグラフである。 実施例B.冷凍米飯用改質剤を添加した米飯の凍結および解凍試験(2)における、冷凍貯蔵9日後の米飯塊の硬さの測定結果(圧縮力-ひずみ曲線)を示したグラフである。
以下に本発明の冷凍米飯用改質剤、冷凍米飯、冷凍米飯の製造方法および冷凍米飯の解凍方法について詳細に説明する。
冷凍米飯用改質剤は、食用油脂および植物ステロールを含有せず、ショ糖脂肪酸エステルおよびマルトオリゴ糖を含有することを特徴としている。
発明が解決しようとする課題において言及したとおり、従来公知の冷凍米飯用改質剤として、食用油脂を含有するもの、植物ステロールを含有するものが知られている。しかしながら、これらの成分を用いた場合、特有の雑味が生じるという問題があった。また、複数種の成分を混合することにより、改質剤の添加量が増大するという問題もあった。本発明の冷凍米飯用改質剤においては、ショ糖脂肪酸エステルとマルトオリゴ糖とを併用することにより、前記雑味を生じる成分を用いることなく、凍結・解凍後の米飯粒の表層乾燥、光沢や透明感の消失、白濁、硬化の加速、米飯粒同士の粘着性の消失によるボロボロとした食感への変化を抑制することができる。しかも、凍結・解凍後の米飯には雑味がなく、風味も良好である。
ショ糖脂肪酸エステルは、親水・親油性乳化剤の一種であり、精白米の表面からその内部に浸透し、澱粉との複合体を形成し、澱粉の老化を抑制していると考えられる。このようなショ糖脂肪酸エステルとしては、食品添加物としての使用が認められる限り特に限定されることはないが、例えば、ショ糖ミリスチン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル等が例示される。これらの化合物は1種単独または2種以上を併用することができる。中でも、ショ糖脂肪酸エステルが、ショ糖ステアリン酸エステルまたはショ糖パルミチン酸エステルであることが好ましく考慮される。
また、ショ糖脂肪酸エステルによる澱粉の老化抑制作用は、その水溶性と密接に関わるため、HLB値が15以上のものが好ましい。HLB値が15未満のショ糖脂肪酸エステルでは、所望の水溶性を発揮することができない。
マルトオリゴ糖は、乳化剤と同様に、澱粉の老化抑制機能を有することが知られている。マルトオリゴ糖としては、食品添加物としての使用が認められる限り特に限定されることはないが、例えば、マルトトリオース・マルトースを主成分とするマルトオリゴ糖組成物、マルトトリオースを主成分とするマルトオリゴ糖組成物、マルトテトラオースを主成分とするマルトオリゴ糖組成物、マルトペンタオース・マルトヘキサオースを主成分とするマルトオリゴ糖組成物およびマルトヘキサオース・マルトヘプタオースを主成分とするマルトオリゴ糖組成物等が例示される。これらの組成物は1種単独または2種以上を併用することができる。中でも、マルトテトラオースを主成分とするマルトオリゴ糖組成物を用いることが好ましく考慮される。
本発明の冷凍米飯は、食用油脂および植物ステロールを含有せず、ショ糖脂肪酸エステルおよびマルトオリゴ糖を含有し、ショ糖脂肪酸エステルの配合割合が、精白米中の澱粉質量に対して0.1wt%以上0.5wt%以下であり、マルトオリゴ糖の配合割合が炊飯後の米飯中の水質量に対して2.0wt%以上5.0wt%以下であることを特徴としている。
精白米としては、食用米であれば特に限定されることはない。精白米の澱粉含量は、例えば、総澱粉量および酵素感受性澱粉量の測定法として広く用いられている総澱粉量測法(AOAC公定法996.11、AACC法76-13、RACI標準法)によって測定することが例示される。
ショ糖脂肪酸エステルの配合割合が上記の範囲内であれば、凍結・解凍処理後の米飯の硬化を抑制することができる。用いるショ糖脂肪酸エステルの種類に応じて、最適濃度は前後するが、例えば、HLB値16のショ糖ステアリン酸エステル(リョートーシュガーエステルP-1670、三菱ケミカルフーズ(株))を用いた場合、0.2wt%の添加で、冷凍・解凍処理後の米飯の硬化を最も抑制可能である。
また、ショ糖脂肪酸エステルの種類によっては、凍結・解凍処理後の米飯の硬化を抑制するのみならず、凍結・解凍処理後の米飯の白濁を抑制することもできる。これは、米飯の白濁が澱粉鎖の再結晶化(澱粉の老化)により起こり、ショ糖脂肪酸エステルが澱粉鎖に吸着して拡散反射を起こす大きさ未満(<0.1mm)の複合体を形成することにより、澱粉鎖の再結晶が抑制されることに起因すると考えられる。
一方、マルトオリゴ糖の配合割合が上記の範囲内であれば、凍結・解凍処理後の米飯の白濁を抑制することができる。用いるマルトオリゴ糖の種類に応じて、最適濃度は前後するが、例えば、マルトトリオースを主成分とするマルトオリゴ糖組成物(ピュアトースL、固形分75.0%(w/w)、サンエイ糖化(株)/群栄化学工業(株))を用いた場合、2.0wt%または5.0wt%の添加で、冷凍・解凍処理後の米飯の白濁を顕著に抑制可能である。
本発明の冷凍米飯は、白飯に限定されることはなく、おにぎり、炊き込みご飯、寿司等の様々な米飯を対象とする。中でも、炊飯後の米飯に食酢、砂糖等からなる調味液が添加された米飯部、すなわち寿司シャリと、鮮魚の切り身、刺身や酢締めした魚介類等の具材部、すなわち寿司ネタからなる寿司であることが好ましく考慮される。さらに、寿司については、例えば、握り寿司、ちらし寿司、押し寿司等が例示され、これらの寿司を凍結処理したものを総称して本明細書中では、冷凍寿司と呼称する。
これまでに、冷凍寿司の食味変化について、様々な検討がなされており、例えば、-40℃で6日間冷凍後、試験前夜に冷蔵庫(10℃≦)で解凍した冷凍寿司と、2日間冷蔵庫(10℃≦)で貯蔵した具材を寿司シャリ(米飯塊)にのせた非冷凍寿司とを官能評価したところ、具材がサバの場合、非冷凍寿司よりも冷凍寿司の方が美味しいと評価されたとの報告がある。そのため、凍結・解凍による寿司ネタの品質劣化は小さく、冷凍寿司の製造ではシャリの品質劣化をいかに抑制するかが重要であると考えられる。
本発明の冷凍米飯の製造方法は、洗浄した精白米に水とともに、食用油脂および植物ステロールを含有せず、ショ糖脂肪酸エステルおよびマルトオリゴ糖を含有する冷凍米飯用改質剤を添加し、この冷凍米飯用改質剤を含有する水中に、前記精白米を浸漬した後に炊飯し、炊飯後の米飯を急速凍結することを特徴とする。
精白米の洗浄については、通常の調理時に行う洗浄方法であれば特に限定されることはなく適用可能である。なお、無洗米のように、市場への流通前に洗浄が完了しており、調理者が炊飯前に洗浄する必要がない精白米については、洗浄した精白米の一種とみなすことができる。
冷凍米飯用改質剤は、炊飯時に精白米に加える水に予め分散、溶解させておくことが好ましい。具体的には、ショ糖脂肪酸エステルの配合割合が、精白米中の澱粉質量に対して0.1wt%以上0.5wt%以下であり、前記マルトオリゴ糖の配合割合が炊飯後の米飯中の水質量に対して2.0wt%以上5.0wt%以下であることが好ましく考慮される。
このような冷凍米飯用改質剤を、適量の水、例えば100mL程度の水に添加して、攪拌し、分散・溶解させることが例示される。攪拌については、従来公知の方法を適宜用いることができ、ハンドミキサーやマグネチックスターラー等の装置を用いてもよい。また、必要に応じて、適宜加温しながら水に溶解することも考慮される。
なお、マルトオリゴ糖がシラップ状の組成物である場合、その組成物における水分含量を考慮して、適宜調製時の水の分量を減らすことが考慮される。
このようにして調製した冷凍米飯用改質剤溶液と、冷凍米飯用改質剤を含有していない水とで所定量の水の分量とし、これらを洗浄後の精白米に加え、冷凍米飯用改質剤を含有する水中に精白米を浸漬処理する。
浸漬の条件としては、例えば、25℃で30分以上であることが好ましく考慮される。浸漬の条件は、試料米の収穫年、澱粉含量、水分含量や、調理する季節の温度・湿度等の条件に応じて適宜変更することが望ましい。浸漬時間の上限については、特に限定されないが、図1に示したように、浸漬開始から90分後以降には吸水がほとんど進行しないので、60分間程度とすることが好ましい。浸漬時間を60分間程度とすると、精白米の表面から内部への冷凍米飯用改質剤の浸透および拡散が確実なものとなる。
次いで、冷凍米飯用改質剤を含有する水を用いて精白米を炊飯し、米飯を得る。炊飯方法については、従来公知の炊飯方法であれば、特に限定されることなく適用可能である。電気炊飯器、ガス炊飯器等いずれの装置を用いてもよい。また、電気炊飯器を使用する場合、一般的な、白米炊きモードの他、早炊きモード等種々の炊飯プログラムを適用可能である。
また、炊飯時の水加減については、冷凍米飯用改質剤と水の合計量が、通常の炊飯時と同程度になればよい。
急速凍結時の温度は、-20℃以下であることが好ましく考慮される。急速凍結時の温度の下限値については、特に限定されないが、例えば、-40℃程度であることが例示される。ただ、実用的には、-20℃~-30℃程度の低温で必要十分である。
なお、炊飯後の米飯は、そのまま白飯としてもよいが、炊飯後の米飯に調味液を添加して寿司シャリとし、その上部に具材を載置して寿司を製造した後、急速凍結することが好ましく考慮される。
このようにして、本発明の冷凍米飯、冷凍寿司を製造することができる。得られた冷凍米飯、冷凍寿司は、-18℃以下で冷凍保存されていれば、およそ一年程度は食味の劣化が起こらないと考えられる。また、冷凍保存に-50℃~-80℃程度の超低温庫を使用すると、さらに長期間にわたって食味の劣化を抑えることが可能である。
一方、本発明の冷凍米飯の解凍方法は、上記の冷凍米飯の製造方法により得られた冷凍米飯に接触させた加熱部材を、1)冷凍米飯中の水分が凍結状態を維持したまま加熱する第1加熱工程と、2)この第1加熱工程に次いで冷凍米飯中の凍結状態の水分が融解するように加熱する第2加熱工程と、3)この第2加熱工程に次いで冷凍米飯を喫食に適した温度まで昇温させる第3加熱工程、とを含むことを特徴とする。
なお、上記の用語「接触」は、加熱部材と冷凍米飯との直接接触に限定されず、加熱部材状に敷いた食品用ラップフィルムやアルミホイル等のフィルム様資材、シート様資材の上に冷凍米飯を載置した間接的な接触をも意味している。
加熱部材としては、冷凍米飯の急激な温度上昇を避けるために、比較的マイルドな温度上昇が可能な装置を用いることが好ましい。一方、冷凍米飯の周囲の温度を含めて急激に上昇させて、冷凍米飯の表面全体を加熱する方法は、冷凍寿司を対象とする場合に、具材部(寿司ネタ)からのドリップ発生による食味の低下を引き起こす可能性があるため好ましくない。そこで、本発明における冷凍米飯の解凍方法では、シリコンラバーヒーター等の平板状の加熱部材を用いた伝導伝熱による加熱が好ましく考慮される。シリコンラバーヒーターを用いると、米飯塊底面からの伝導伝熱に加えて、側面と上面からの対流伝熱により、比較的マイルドに解凍を促進させることができると考えられる。また、シリコンラバーヒーターの使用は、冷凍米飯へのにおい移り等が起こりにくく、しかも食品衛生の観点から食品用ラップフィルム等のフィルム様資材を介して冷凍米飯をヒーター上に載置した場合に、食品用ラップフィルムが加熱融解してヒーター上面及び冷凍米飯の下面にべったりと付着する恐れが少ない点においても優れている。
このような加熱部材に、冷凍米飯を接触させて以下の3ステップに沿って加熱する。すなわち、1)冷凍米飯中の水分が凍結状態を維持したまま加熱する第1加熱工程と、2)この第1加熱工程に次いで冷凍米飯中の凍結状態の水分が融解するように加熱する第2加熱工程と、3)この第2加熱工程に次いで冷凍米飯を喫食に適した温度まで昇温させる第3加熱工程、である。
第1加熱工程は、伝熱学的に説明するならば、凍結した米飯塊の顕熱変化過程であり、冷凍米飯の内部における水分は氷として存在し、融点未満の温度領域において、冷凍米飯の温度を上昇させる工程である。
続く、第2加熱工程は、伝熱学的に説明するならば、凍結した米飯塊の解凍が進行する潜熱変化過程である。この工程においては、冷凍米飯の内部における水分は氷と水が共存しており、冷凍米飯の温度が融点を超えて解凍するように熱エネルギーを供給して温度を維持させることを目的とする。
そして、第3加熱工程は、伝熱学的に説明するならば、解凍した米飯塊が所定温度に達するまでの顕熱変化過程である。この工程においては、冷凍米飯の内部における水分は完全に水として存在しており、冷凍米飯の温度が喫食に適した温度に達するまで温度を上昇させることを目的とする。
前記の第1加熱工程、第2加熱工程および第3加熱工程の各工程における加熱温度、加熱時間については、冷凍米飯の体積、厚み、冷凍保存温度等により適宜変更することが考慮される。例えば、冷凍保存していた-35℃の円柱形の冷凍米飯約25cmを解凍する場合、図2に示したように、第1加熱工程の加熱条件は、15℃で5分間、第2加熱工程の加熱条件は、25℃で7分間、第3加熱工程の加熱条件は、40℃で20分間であることが例示される。なお、上記の冷凍保存していた冷凍米飯の温度は、庫内温度-35℃の低温恒温器に収納して温度平衡に達している状態における温度を意味しており、冷凍米飯の表面部および中心部のいずれの温度も-35℃であることを示している。解凍の終了の目安としては、例えば、温度上昇が最も遅い米飯塊上部の温度を測定し、その温度が25℃に達した時点とすることが例示される。
このような加熱条件で解凍した米飯では、米飯粒が白濁しておらず、ツヤがあり、しかも米飯粒が硬化していないので、口に含むと適度な力で米飯塊が米飯粒に崩れる。さらに、冷凍米飯用改質剤が添加されているにも関わらず、雑味がなく、米本来の旨味を十分に感じられる。また、冷凍米飯が寿司である場合、具材部である寿司ネタは解け残りがなく、ひんやりとしており、米飯部である寿司シャリはほどよい温度となる。
前記の第1加熱工程、第2加熱工程および第3加熱工程の各工程における加熱温度、加熱時間については、手動での調節および電子機器によるプログラム制御としてもよい。
以下に本発明の冷凍米飯用改質剤および冷凍米飯の製造例を実施例として示すが、本発明の冷凍米飯用改質剤および冷凍米飯は実施例に限定されるものではない。
A.冷凍米飯用改質剤を添加した米飯の凍結および解凍試験(1)
(実施例1)
<冷凍米飯用改質剤溶液の調製>
試料米には2016年水沢産ひとめぼれ(水分含量13%、(株)純情米いわて)の精白米を用いた。ショ糖脂肪酸エステルとして、ショ糖ステアリン酸エステル(リョートーシュガーエステルS-1570、HLB値15、以下SES15と略記、三菱ケミカルフーズ(株))、マルトオリゴ糖として、マルトトリオース主成分マルトオリゴ糖組成物(ピュアトースL、固形分75.0%(w/w)、以下G(A)シラップと略記、サンエイ糖化(株)/群栄化学工業(株))を用いた。
500mL容量ビーカーに脱塩水を90mL量り取り、そこへ上記のショ糖脂肪酸エステルおよびマルトオリゴ糖組成物を加えて撹拌した。なおマルトオリゴ糖組成物の水分含量を考慮し、最終的に100mLとなるように脱塩水を加えてよく混合した。ビーカーをパラフィンフィルム(Parafilm Ma(R)、Bemis flexible Packaging)で密閉し、マグネチックスターラー(M3、(株)井内盛栄堂)を用いて60℃で30分間撹拌してショ糖脂肪酸エステルおよびマルトオリゴ糖組成物を溶解させた。それからビーカーを20℃に設定した低温恒湿器(LTI-601SD、東京理化器械(株))に収納して60分間放冷して温度調節し、冷凍米飯用改質剤溶液を調製した。
<炊飯>
精白米0.32kg(2合)をステンレス鋼製ボウル(SUS304製、Φ185mm×H70mm)に入れ、これに25℃の脱塩水400mLを加えて10回攪拌後に新しい脱塩水に交換し、これを5回繰り返した。加水量は洗米によって付着した水を含めて精白米質量の1.4倍より100g少なくした脱塩水348gを加えた。ここへ、100gの脱塩水に溶解させた乳化剤溶液とマルトオリゴ糖水溶液を含有する冷凍米飯用改質剤溶液を加えた。次に、これを25℃に設定した低温恒湿器に収納して精白米を冷凍米飯用改質剤溶液に60分間浸漬させた。浸漬した精白米を炊飯器(圧力IH炊飯ジャーJPB-G180KL、タイガー魔法瓶(株))で「白米炊きコース」を選択して炊飯した。なお、精白米を炊飯する際に、コンパクトサーモロガー(AM-8001T、安立計器(株))を用いて、炊飯釜の底、水/米粒相の中心点、上部空間の3カ所の温度を測定した。
<米飯の凍結処理>
上記のとおり炊飯した米飯を約25cmの円柱状の米飯塊に成形した。図3に示したように、得られた米飯塊の乾燥を防ぐために底面から水面までの高さが10mmになるように脱塩水を入れ、試料台としてのクリンプ目バット網を設置したステンレス鋼製蓋付バット(SUS304製、W400mm×D280mm×H95mm)内に、円柱形の米飯約25cmを8個等間隔に並べて蓋をした。このバットを庫内温度25℃に設定した恒温恒湿装置(FMC-1000、理化器械(株))内に収納して1時間放冷して温度調整した後、米飯塊を庫内温度-18℃に設定した低温恒温恒湿器(PL-1SP、タバイエスペック(株))内に収納し、凍結した。
<冷凍米飯の解凍処理>
温度調節器(デジサーモOT-9pro、オーエムヒーター(株))に接続したシリコンラバーヒーター(Standard Type、100V、375W,W250mm×D250mm×H15mm、オーエムヒーター(株))を用いた加熱解凍により、米飯塊の温度が25℃に昇温するまで冷凍米飯を加熱して、解凍した。シリコンラバーヒーターの下方向への放熱を防ぐために、断熱材として発泡ポリウレタンをシリコンラバーヒーターの下に敷いた。米飯塊とシリコンラバーヒーターとの接触面の温度を測定する際には、図4に示したように、温度センサーが米飯塊とシリコンラバーヒーターに密着するように、冷凍米飯塊の底面にカッターで温度センサーが挿入可能な大きさの切り込みを設けた。これらを庫内温度40℃に設定した恒温恒湿装置(FMC-1000、理化器械(株))内に設置して解凍した。
(実施例2)
マルトオリゴ糖をマルトトリオース・マルトース主成分マルトオリゴ糖組成物(オリゴトース、固形分72.6%(w/w)、以下G-Gシラップと略記、三菱ケミカルフーズ(株))に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、冷凍米飯を得た。
また、得られた米飯について、実施例1と同様にして解凍した。
(実施例3)
マルトオリゴ糖をマルトテトラオース主成分マルトオリゴ糖組成物(テトラップ、固形分72.5%(w/w)、以下Gシラップと略記、(株)林原))に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、冷凍米飯を得た。
また、得られた米飯について、実施例1と同様にして解凍した。
(実施例4)
ショ糖脂肪酸エステルをショ糖パルミチン酸エステル(リョートーシュガーエステルP-1670、HLB値16、以下SEP-16と略記、三菱ケミカルフーズ(株))に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、冷凍米飯を得た。
また、得られた米飯について、実施例1と同様にして解凍した。
(実施例5)
ショ糖脂肪酸エステルをSEP-16に変更し、マルトオリゴ糖をG-Gシラップに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、冷凍米飯を得た。
また、得られた米飯について、実施例1と同様にして解凍した。
(実施例6)
ショ糖脂肪酸エステルをSEP-16に変更し、マルトオリゴ糖をGシラップに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、冷凍米飯を得た。
また、得られた米飯について、実施例1と同様にして解凍した。
(比較例1)
マルトオリゴ糖を添加せずに、スクロース(特級、以下Sucと略記、和光純薬工業(株))を添加したこと以外は、実施例1と同様にして冷凍米飯を得た。
また、得られた米飯について、実施例1と同様にして解凍した。
(比較例2)
ショ糖脂肪酸エステルをSEP-16に変更し、マルトオリゴ糖を添加せずにSucを添加したこと以外は、実施例1と同様にして冷凍米飯を得た。
また、得られた米飯について、実施例1と同様にして解凍した。
(比較例3)
ショ糖脂肪酸エステルを添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、冷凍米飯を得た。
また、得られた米飯について、実施例1と同様にして解凍した。
(比較例4)
ショ糖脂肪酸エステルをSEP-16に変更し、マルトオリゴ糖を添加せずに炊飯したこと以外は、実施例1と同様にして、冷凍米飯を得た。
また、得られた米飯について、実施例1と同様にして解凍した。
(対照区)
対照区として、ショ糖脂肪酸エステルおよびマルトオリゴ糖のいずれも含有していない無添加の米飯を炊飯した。得られた米飯については、凍結・解凍処理を行わなかった(非凍結・解凍処理)。
なお、炊飯した米飯の一部については、ショ糖脂肪酸エステルおよびマルトオリゴ糖のいずれも添加せずに炊飯したこと以外は、実施例1と同様にして、冷凍米飯を得た(無添加冷凍米飯)。
また、得られた米飯について、実施例1と同様にして解凍した。
実施例1~6および比較例1~4の冷凍米飯および解凍後の米飯について以下の方法にしたがって「白色度」および「硬さ」を測定し、評価した。
また、実施例1~6および比較例1~4の冷凍米飯用改質剤を添加して炊飯した米飯に調味液を添加して寿司シャリとし、この寿司シャリの上に、具材(寿司ネタ)として、しめ鯖を載せて製造した柿の葉寿司について、凍結・解凍処理後、以下の方法にしたがって食味の官能評価を行った。
(1)白色度の測定
凍結開始から48時間後の試料を項目5と同様に3.5時間の空気解凍した後、分光測色計(CM-3500d、コニカミノルタセンシング(株))を用いて、Φ30mmのシャーレに入れた米飯塊の明度(L*)と色度(a*、b*)を測定した。なお、測定モードを反射モード、正反射処理はSCE、UV条件は100%Fullに設定した。そして、以下の式(1)で定義される白色度(W)を求めた。
W = 100- { (100-L*)2+a*2+b*2 }1/2 (1)
求めた白色度(W)を以下の基準に基づいて評価した。
A:白色度(W)が75.9未満であり、解凍後の米飯塊に透明感、つやがある。
B:白色度(W)が75.9以上76.2以下の範囲であり、解凍後の米飯塊の透明感、つやが低下している。
C:白色度(W)が76.2超であり、解凍後の米飯塊が白濁し、つやがない。
結果を表1に示す。
Figure 0007116279000001
表1に示したように、実施例1~6の冷凍米飯を解凍して得られた米飯では、比較例1~4と比較して白色度が統計上、有意に低かった。中でも、SES15とG-Gシラップを併用添加した実施例2、SES15とGシラップを併用添加した実施例3、およびSEP16とGシラップを併用添加した実施例6の解凍後の米飯における白色度は、非凍結・解凍処理の試料である対照区の米飯と統計上の有意差が無かった。そのため、上記3つの実施例の解凍後の米飯で、白濁化がより抑制されることが確認された。
(2)米飯塊の硬さの測定
定格容量196Nのロードセルおよび円板状プランジャー(No.19、Φ55×H8mm)を装着した単軸圧縮・引張型レオメータ(RE2-33005C、(株)山電)を用いて圧縮速度1mm・s-1、データ間隔100msの条件で単軸圧縮破断試験を行った。米飯塊の応力-ひずみ曲線の変曲点における応力を変曲点応力、ひずみを変曲点ひずみと定義し、この変曲点応力を硬さ[kPa]と定義した。なお、プランジャーと米飯塊の接触面に生じる摩擦を防ぐために、測定前にプランジャーの米飯との接触面に食用グリース(モリコートHPグリースHP-500、東レ・ダウコーニング(株))を塗布した。
求めた米飯塊の硬さを以下の基準に基づいて評価した。
A:硬さが12.6kPa未満であり、解凍後の米飯塊の硬化が抑制されている。
B:硬さが12.6kPa以上13.2kPa以下の範囲であり、解凍後の米飯塊の硬化がやや抑制されている。
C:硬さが13.2kPa超であり、解凍後の米飯塊の硬化が抑制されていない。
結果を表2に示す。
Figure 0007116279000002
表2に示したように、SES15とG(A)シラップを併用添加した実施例1、SEP16とG(A)シラップを併用添加した実施例4、SEP16とG-Gシラップを併用添加した実施例5およびSEP16とGシラップを併用した実施例6の解凍後の米飯における変曲点応力、すなわち硬さが統計上、有意に低かった。一方、マルトオリゴ糖を添加せずスクロースを添加した比較例1、2の解凍後の米飯では、冷凍米飯用改質剤を添加しなかった比較例4と統計上の有意差が見られなかった。そのため、ショ糖脂肪酸エステルとスクロースを併用添加しても、相加・相乗的に米飯の硬化を抑制することができなかった。
(3)凍結・解凍処理した柿の葉寿司の官能評価
実施例1~6および比較例1~4の冷凍米飯用改質剤を添加して炊飯した米飯に調味液を添加して寿司シャリとし、この寿司シャリの上に具材(寿司ネタ)としてしめ鯖を載せて、柿の葉寿司を製造した。この柿の葉寿司について、凍結・解凍処理後に、パネルとして、30代の男性5名、女性5名、40代の男性5名、女性5名、50代の男性5名、女性5名の合計30名に試食してもらい、以下の基準で柿の葉寿司の外観、食感および食味を評価した。
[柿の葉寿司の外観の評価]
A:各世代のパネル10名中8名以上が、柿の葉寿司の米飯部が白濁しておらず、つやがあると評価した。
B:各世代のパネル10名中5名以上7名以下が、柿の葉寿司の米飯部が白濁しておらず、つやがあると評価した。
C:各世代のパネル10名中、柿の葉寿司の米飯部が白濁しておらず、つやがあると評価したのは4名以下であった。
[柿の葉寿司の口ざわりの評価]
A:各世代のパネル10名中8名以上が、柿の葉寿司の米飯部がほどよい硬さであり、口の中で米飯粒がほどけるような感覚があると評価した。
B:各世代のパネル10名中5名以上7名以下が、柿の葉寿司の米飯部がほどよい硬さであり、口の中で米飯粒がほどけるような感覚があると評価した。
C:各世代のパネル10名中、柿の葉寿司の米飯部がほどよい硬さであり、口の中で米飯粒がほどけるような感覚があると評価したのは4名以下であった。
[柿の葉寿司の食味の評価]
A:各世代のパネル10名中8名以上が、柿の葉寿司の米飯部と具材部とのなじみが良く、しかも米飯部に雑味や異味感がなく美味しいと評価した。
B:各世代のパネル10名中5名以上7名以下が、柿の葉寿司の米飯部と具材部とのなじみが良く、しかも米飯部に雑味や異味感がなく美味しいと評価した。
C:各世代のパネル10名中、柿の葉寿司の米飯部と具材部とのなじみが良く、しかも米飯部に雑味や異味感がなく美味しいと評価したのは4名以下であった。
結果を表3に示す。
Figure 0007116279000003
表3に示したように、実施例の柿の葉寿司については、各世代のパネル10名中8名以上が、外観が良好で、口ざわりも良好であると評価した。さらに、柿の葉寿司の米飯部と具材部とのなじみが良く、しかも米飯部に雑味や異味感がなく美味しいと評価した。
しかしながら、比較例の柿の葉寿司については、外観が良好で、口ざわりも良好であると評価したのは、各世代のパネル10名中4名以下であった。また、柿の葉寿司の米飯部と具材部とのなじみが良く、しかも米飯部に雑味や異味感がなく美味しいと評価したのも、各世代のパネル10名中4名以下であった。
B.冷凍米飯用改質剤を添加した米飯の凍結および解凍試験(2)
<米飯塊の調製>
(実施例7)
ショ糖脂肪酸エステルをショ糖パルミチン酸エステル(リョートーシュガーエステルP-1670、HLB値16、以下SEP-16と略記、三菱ケミカルフーズ(株))に変更し、マルトオリゴ糖を、マルトトリオース主成分マルトオリゴ糖組成物(フジオリゴ糖#360、固形分75.0%(w/w)、以下G(B)シラップと略記、日本食品化工(株))に変更したこと以外は、前記A.冷凍米飯用改質剤を添加した米飯の凍結および解凍試験(1)における実施例1と同様にして冷凍米飯を得た。
(比較例4)
前記A.冷凍米飯用改質剤を添加した米飯の凍結および解凍試験(1)における比較例4と同一の冷凍米飯を使用した。
(比較例9)
ショ糖脂肪酸エステルを添加しなかったこと以外は、前記A.冷凍米飯用改質剤を添加した米飯の凍結および解凍試験(1)における実施例1と同様にして、冷凍米飯を得た。
(対照区)
対照区として、前記A.冷凍米飯用改質剤を添加した米飯の凍結および解凍試験(1)と同様に、ショ糖脂肪酸エステルおよびマルトオリゴ糖のいずれも含有していないこと以外は、実施例1と同様にして、米飯を炊飯し、冷凍米飯を得た。
<米飯塊の冷凍貯蔵>
得られた冷凍米飯について、以下の温度条件で冷凍貯蔵した。
すなわち、まず、低温恒温恒湿器(PL-2KPH、タバイエスペック(株))の庫内温度を-25℃に調整した。上記実施例7、比較例4、5および対照区の冷凍米飯塊を低温恒温恒湿器の庫内に収納し、2時間保持した。その後、図5に示した解凍プログラムのように、庫内温度-25℃から0℃に12時間かけて上昇させ(+2.08℃・h-1)、さらに12時間かけて0℃から-25℃に下降させた(-2.08℃・h-1)。
なお、図5に解凍プラグラムを示したが、低温恒温恒湿器の温度記録装置が何らかの原因で停止したため、冷凍貯蔵8日後から9日後にかけての温度データが一部欠損している。
<米飯塊の解凍>
冷凍米飯塊の解凍は、庫内温度を40℃に設定した低温恒温恒湿器(PL-1SP、タバイエスペック(株))に冷凍米飯塊を2時間収納したのち、庫内温度を20℃に変更し、1時間収納して解凍した。
<米飯塊の硬さの測定>
前記A.冷凍米飯用改質剤を添加した米飯の凍結および解凍試験(1)における米飯塊の硬さの測定試験と同様に、円板状プランジャー(No.19、Φ55×H8mm)に定格容量196Nのロードセルを装着した単軸圧縮・引張型レオメータ(RE2-33005C、(株)山電)を用いて圧縮速度1mm・s-1、データ間隔100msの条件で単軸圧縮破断試験を行った。なお、プランジャーと米飯塊の接触面に生じる摩擦を防ぐために、測定前にプランジャーの米飯との接触面に食用グリース(モリコートHPグリースHP-500、東レ・ダウコーニング(株))を塗布した。
米飯塊のプランジャーに接する面積が不明であるため、ここでは、図6から図9に示したように、米飯塊の硬さの測定結果を圧縮力-ひずみ曲線で示す。
図9に示したように、冷凍貯蔵9日後の米飯塊の圧縮力-ひずみ曲線には、実施例7、比較例5および対照区において、降伏点が生じた。降伏点を生じた際の降伏力および降伏ひずみの値を表4に示す。
Figure 0007116279000004
表4に示したように、対照区では降伏ひずみの値が最も低く、次いで、マルトオリゴ糖のみ添加した比較例5、ショ糖脂肪酸エステルおよびマルトオリゴ糖の両方を添加した実施例7の順に降伏ひずみの値が高くなった。
一方、降伏力の値は、対照区において最も高く、マルトオリゴ糖のみ添加した比較例5、ショ糖脂肪酸エステルおよびマルトオリゴ糖の両方を添加した実施例7の順に低くなった。
このような結果から、対照区では、米飯粒が崩れるのは早いが、米飯粒を崩すために比較的大きな力を要するため、脆い試料であると考えられる。一方、ショ糖脂肪酸エステルおよびマルトオリゴ糖の両方を添加した実施例7では、崩れるのは遅いが、小さな力で崩れるため、塑性変形が容易な試料であると考えられる。
すなわち、対照区の米飯塊を喫食すると、その食感はボロボロとしているが、実施例7の米飯塊を喫食すると、口ざわりがよく、適度な噛みごたえを維持していると考えられる。
<凍結・解凍処理した米飯塊の官能評価>
実施例7、比較例4、5の米飯塊について、凍結・解凍処理後に、パネルとして、20代の男性1名、女性4名、30代の女性1名、50代の男性1名、60代の男性1名の合計8名に試食してもらい、以下の基準で米飯の外観、食感および食味を評価した。各試料の外観(評価項目1.白濁している-透明感がある、評価項目2.光沢がない-光沢がある、評価項目3.表面が粗い-表面が滑らか)、食感(評価項目4.米飯粒が口中でほぐれにくい-ほぐれやすい、評価項目5.硬い-柔らかい、評価項目6.べたついている-さらっとしている)および嗜好性(評価項目7.米飯塊として嫌い-好き)について-3から+3までの7段階カテゴリー尺度で評価した。例えば、評価項目1の場合、-3は、米飯塊および米飯塊を構成する米飯粒が最も白濁していることを意味しており、+3は、米飯塊および米飯塊を構成する米飯粒が最も透明感があることを意味している。上記7つの評価項目に関する官能評価の結果を表5~16に示す。
Figure 0007116279000005
Figure 0007116279000006
Figure 0007116279000007
Figure 0007116279000008
Figure 0007116279000009
Figure 0007116279000010
Figure 0007116279000011
Figure 0007116279000012
Figure 0007116279000013
Figure 0007116279000014
Figure 0007116279000015
Figure 0007116279000016
ショ糖脂肪酸エステルのみを添加した比較例4の米飯塊の外観は、冷凍貯蔵6日後まではやや白濁しており、やや光沢がなく、やや表面が粗いという評価から良くなる傾向にあったが、冷凍貯蔵9日後の米飯塊は冷凍貯蔵1日後の試料よりも評価がやや悪くなった。一方、比較例4の米飯塊の食感の評価は、ほぐれやすさ、べたつきともに冷凍貯蔵1日後より冷凍貯蔵9日後の米飯塊の方がほぐれやすく、さらっとしている、という評価になった。また、硬さについては、冷凍貯蔵1日後から9日後にかけて、やや柔らかかった米飯塊が経時的に適度に硬くなる傾向を示していた。このことは、乳化剤であるショ糖脂肪酸エステルを添加した米飯塊では、最初柔らかいが、貯蔵期間が長くなるにつれて適度に硬くなり、貯蔵期間の長い米飯塊の解凍時に、嗜好性がちょうど良好な米飯になったと考えられる。
マルトオリゴ糖のみを添加した比較例5の米飯塊の外観は、貯蔵期間が長くなるにつれて白濁し、光沢が無くなり、表面が粗くなる傾向にあった。一方、比較例5の米飯塊の食感の評価は、ほぐれやすさ、べたつきともに貯蔵期間を通じてあまり変化しない傾向にあった。また、比較例5の米飯塊の硬さは、比較的柔らかいと評価されたものの、比較例4より硬いという評価傾向が認められた。
ショ糖脂肪酸エステルとマルトオリゴ糖を両方添加した実施例7の米飯塊の外観は、貯蔵期間が長くなるにつれて透明感が増し、光沢が出て、しかも表面が滑らかになる傾向が認められた。また、実施例7の米飯塊の食感の評価は、冷凍貯蔵1日後に比べ、貯蔵期間が長くなるにつれてほぐれやすく、柔らかく、しかも、さらっとする傾向が認められた。
なお、米飯塊の嗜好性については、柔らかい米飯を好むパネル、硬い米飯を好むパネルの両者が混在していたため、評価にばらつきがあったが、実施例7の米飯塊の嗜好性が高い傾向が認められた。

Claims (6)

  1. 精白米を炊飯後に調味液が添加された米飯部と具材部を急速冷凍させた冷凍寿司の冷凍米飯に用いる冷凍米飯用改質剤であって、
    食用油脂および植物ステロールを含有せず、ショ糖脂肪酸エステルおよびマルトオリゴ糖を含有し、前記ショ糖脂肪酸エステルが、HLB値が15~16である、ショ糖ステアリン酸エステルまたはショ糖パルミチン酸エステルであり、前記マルトオリゴ糖が、マルトトリオース・マルトース主成分、マルトトリオース主成分またはマルトテトラオース主成分のマルトオリゴ糖組成物であり、前記ショ糖脂肪酸エステルの配合割合が、前記精白米中の澱粉質量に対して0.1wt%以上0.5wt%以下であり、前記マルトオリゴ糖の配合割合が炊飯後の米飯中の水質量に対して2.0wt%以上5.0wt%以下であることを特徴とする冷凍米飯用改質剤。
  2. 炊飯後の米飯に調味液が添加された米飯部と具材部からなる冷凍寿司の冷凍米飯であって、
    食用油脂および植物ステロールを含有せず、ショ糖脂肪酸エステルおよびマルトオリゴ糖を含有し、前記ショ糖脂肪酸エステルが、HLB値が15~16である、ショ糖ステアリン酸エステルまたはショ糖パルミチン酸エステルであり、前記マルトオリゴ糖が、マルトトリオース・マルトース主成分、マルトトリオース主成分またはマルトテトラオース主成分のマルトオリゴ糖組成物である冷凍米飯用改質剤を含有し、前記ショ糖脂肪酸エステルの配合割合が、精白米中の澱粉質量に対して0.1wt%以上0.5wt%以下であり、前記マルトオリゴ糖の配合割合が炊飯後の米飯中の水質量に対して2.0wt%以上5.0wt%以下であることを特徴とする冷凍米飯。
  3. 洗浄した精白米に水とともに、食用油脂および植物ステロールを含有せず、ショ糖脂肪酸エステルおよびマルトオリゴ糖を含有し、前記ショ糖脂肪酸エステルが、HLB値が15~16である、ショ糖ステアリン酸エステルまたはショ糖パルミチン酸エステルであり、前記マルトオリゴ糖が、マルトトリオース・マルトース主成分、マルトトリオース主成分またはマルトテトラオース主成分のマルトオリゴ糖組成物である冷凍米飯用改質剤を、前記ショ糖脂肪酸エステルの配合割合が、精白米中の澱粉質量に対して0.1wt%以上0.5wt%以下の範囲で、また、前記マルトオリゴ糖の配合割合が炊飯後の米飯中の水質量に対して2.0wt%以上5.0wt%以下の範囲で添加し、この冷凍米飯用改質剤を含有する水中に、前記精白米を浸漬した後に炊飯し、該炊飯後の米飯に調味液を添加し、前記米飯上に具材を載置した後、急速凍結して冷凍寿司とすることを特徴とする冷凍米飯の製造方法。
  4. 前記浸漬の条件が、25℃で30分以上であることを特徴とする請求項3に記載の 冷凍米飯の製造方法。
  5. 前記急速凍結時の温度が-20℃以下であることを特徴とする請求項3又は4 に記載の冷凍米飯の製造方法。
  6. 請求項2に記載の冷凍米飯を加熱部材に接触させ、前記冷凍米飯中の水分が凍結状態を維持したまま加熱する第1加熱工程と、この第1加熱工程に次いで前記冷凍米飯中の凍結状態の水分が融解するように加熱して解凍米飯を得る第2加熱工程と、この第2加熱工程に次いで前記解凍米飯を喫食に適した温度まで昇温させる第3加熱工程とを含むことを特徴とする冷凍米飯の解凍方法。
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