JP7116218B1 - 作業管理方法、システムおよびプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、プラント設備には多数の機器や配管などがあるほか、機器に対する点検項目が多数設定されているため、プラントの点検処理に膨大な時間を要することになる。この点検処理の間はプラント設備の稼働ができない。また、点検処理では、施工会社とオーナー会社の双方で行う必要があり、相当の時間を要するという課題がある。
本発明の発明者は、点検作業の進捗状態や遅延状態を可視化するとともに、作業項目などの必要な情報を容易に確認可能にすることで、点検処理の品質を確保しつつ、プラント設備の稼働停止期間を短縮化できるとの知見を得た。
(1)不適合の確認結果である場合は、前記第1の管理者に前記作業項目の作業工程を差し戻し、
(2)適合の確認結果である場合は、次の作業項目用に更新した作業工程に進める、
指示を含む前記
第1の管理者に対する通知情報を生成する工程とを含んでよい。
上記作業管理方法において、前記第1の管理者に対する通知情報の通知後の経過時間および前記第2の管理者に対する通知情報の通知後の経過時間を計時手段から取得する工程と、前記管理画面に前記第1の管理者に対する通知情報および前記第2の管理者に対する通知情報とともに経過時間情報を表示させる工程とを含んでよい。
上記作業管理方法において、前記機器ごとの前記作業情報に関連付けられた作業日程情報を読み出す工程と、前記作業日程情報と前記進捗情報とを対比し、対比結果を生成する工程と、前記管理画面に前記対比結果を表示させる工程とを含んでよい。
上記作業管理方法において、前記作業情報に含まれる一部または全部の作業工程が分類された複数のカテゴリーに対し、該カテゴリーごとに作業の予定期限を割当てる工程と、前記予定期限を第1の管理者および第2の管理者に通知する工程とを含んでよい。
上記作業管理方法において、前記識別情報を管理するデータベースにアクセスし、該データベースに登録された登録情報に基づいて取得した前記識別情報を認証する工程と、認証結果に基づき、認証を得られない管理者とのアクセスを規制する工程とを含んでよい。
(1) 点検作業の進捗状態を容易に把握できる。
(2) 作業開始からの経過時間を明示することで、点検処理を行うべき管理者に遅延状態を認識させることができる。
(3) 機器ごとの作業の進捗状態と経過時間などの情報の表示により管理者に対する点検処理の実行を促すことで、工期の延長を防止できる。
(4) 点検作業を行うべき管理者に対する通知情報が出力されることで、作業段階の確認処理が容易となる。
図1は、第1の実施形態に係る作業管理処理を示している。図1に示す処理は、本開示の作業管理方法、作業管理プログラムの一例であり、本発明が斯かる処理内容や処理手順に限定されない。
この作業管理処理には、たとえば図1に示すように、管理者の識別情報および機器情報の取得工程(S101)、機器の作業情報の読み込み工程(S102)、第1の管理者による確認情報の取得工程(S103)、通知情報の生成工程(S104)、第2の管理者による確認情報の取得工程(S105)、作業工程の更新工程(S106)、通知情報の生成工程(S107)、進捗情報の生成工程(S108)、管理画面の生成工程(S109)を含む。
また機器情報は、管理者によって点検処理が実行される機器を特定する情報およびその作業時間情報などが含まれる。
管理サーバー4は、点検処理の対象となる機器情報を読み込んだ後、それぞれの管理者から点検結果である確認情報が通知されるまで、待機状態であってもよい。
第1の管理者による確認情報の取得工程(S103):機器の点検処理は、点検作業項目ごとに、第1の管理者が先に行う。この点検処理では、管理者が目視や計測工具、その他カメラによる撮影などを利用して行った点検結果、またはそれによって判断された判断結果などを含む確認情報が、第1の管理者が所持する端末装置6-1に入力される。管理サーバー4は、たとえば端末装置6-1から確認情報を取得する。
第2の管理者による確認情報の取得工程(S105):管理サーバー4は、第2の管理者が端末装置6-2に入力した確認情報を取得する。
作業工程の更新工程(S106):管理サーバー4は、第2の管理者が入力した確認情報の内容に基づいて、現在実行中の点検作業項目の適否により作業工程を更新する。管理サーバー4は、たとえば第2の管理者による確認情報の結果が適正であれば、作業情報に含まれる次の点検作業項目に移行するように作業工程を更新する。また、管理サーバー4は、たとえば確認情報の結果が不適切であれば、現在の点検作業項目を継続させるとともに、再び第1の管理者側に作業フェーズを移行させる。第1の管理者側では、たとえば再び点検作業を行うほか、施工担当者により修繕や組立てや保守作業のやり直しなどを行う。
進捗情報の生成工程(S108):管理サーバー4は、たとえば機器ごとに設定された作業情報を利用し、現在までの作業の進捗情報を算出する。管理サーバー4は、進捗情報について、算出した値、もしくは進捗度合いを示すグラフを生成して管理画面に表示させてもよい。
管理画面の生成工程(S109):管理サーバー4は、端末装置6-1、6-2から取得した確認情報によって判断した作業フェーズを示す表示情報、作業の進捗情報や機器名などを含む管理画面を生成し、端末装置6-1、6-2に通知するほか、管理サーバー4が接続されたモニター、その他外部の表示手段などに管理画面を表示させる。
図2は、作業管理システムの構成を示している。図2に示す構成は一例であり、本発明が斯かる構成に限定されない。
この作業管理システム2は、たとえば図2に示すように、管理サーバー4と第1および第2の管理者が所持する端末装置6-1、6-2がネットワーク8を通じて通信可能な状態となっている。
管理サーバー4は、コンピュータで構成されており、管理者による点検作業の確認情報の収集や、作業の進捗状況、作業フェーズを知らせる通知情報の生成処理などを実行する。
管理サーバー4には、たとえば管理者を特定するために識別情報を取得する。この識別情報の取得は、たとえば管理者の生体情報を利用して認証を行う認証装置や、管理者が所持するIDカード10-1、10-2に格納された二次元コード12-1、12-2などを読み込むリーダー(Reader)装置、そのほか管理者に割り振られたIDやパスワードなどが入力される入力端末などである。
さらに作業管理システム2には、作業対象の機器14と、この機器14に設置されたIDタグ16が含まれる。このIDタグ16には、たとえば機器情報やこの機器情報に関連付けられた作業情報などが格納された二次元コード18が設置されている。管理者は、点検作業の開始時に端末装置6-1、6-2で二次元コード18を読み込むことで、点検作業に必要な機器情報や作業情報を取得する。
端末装置6-1、6-2は、管理サーバー4との間でデータ通信を行って、少なくとも点検作業フェーズや点検工程の状況を表す通知情報を受信するほか、点検結果を含む確認情報を管理サーバー4に送信する。端末装置6-1、6-2は、たとえば携帯電話機やモバイルPC(Personal Computer)、その他、点検作業に利用する専用端末装置などが含まれる。
ネットワーク8は、たとえば有線または無線により管理サーバー4と管理者の端末装置6-1、6-2との間でデータ通信させる手段の一例である。このネットワーク8は、たとえば公衆回線を利用してもよく、またはプラント内のみでアクセス可能に制限されたプライベート回線などを利用すればよい。
図3は、機器情報データベースの一例を示している。
この機器情報データベース20は、たとえばプラントに設置されている点検処理の対象となる機器の情報が格納されるとともに、いずれかの管理者による点検作業の経過情報や点検結果の確認情報に含まれるデータを処理して、通知情報や管理画面を生成するためのワークスペースとして機能すればよい。
機器情報データベース20には、たとえば図3に示すように、プラントごとの機器情報ファイル20-1、20-2、・・・20-Xが含まれる。機器情報ファイル20-1、20-2、・・・20-Xには、それぞれ機器名部21、位置情報部22、日付部23、作業時間部24、作業内容部25、作業状況部26が含まれる。
機器名部21には、点検対象の機器14を特定する名称や識別記号、製品番号などの情報が格納される。
位置情報部22には、たとえばプラント内における機器14の設置エリアを示す情報や座標情報などが格納されている。この位置情報は、たとえば管理者に対して機器14の設置場所を把握させるとともに、点検処理の作業場所を特定するものでもある。
作業時間部24は、たとえば過去の点検作業の時間情報が格納されるほか、次回の点検作業における予定時間情報などが格納される。この作業時間部24には、たとえば点検処理を開始した時刻が格納される開始時間部24-1や、作業開始からの経過時間が格納される経過時間部24-2が含まれる。
作業内容部25には、作業情報データベース30(図4)に含まれる点検作業項目が格納される。
作業状況部26には、たとえば現在までに完了した点検項目などの作業工程情報が格納される。
図4は、作業情報データベースの一例を示している。
この作業情報データベース30は、機器毎に設定された点検項目情報などを含む情報源であるとともに、各管理者によって入力された確認情報を格納するワークスペースとして機能する。作業情報データベース30は、たとえば図4に示すように、点検対象の機器毎の作業情報ファイル30-1、30-2、・・・30-Xが含まれる。作業情報ファイル30-1、30-2、・・・30-Xには、たとえば機器名部31、工程番号部32、カテゴリー部33、項目部34、確認内容部35、コメント部36、確認情報部37、38、判定部39などを含む。
この機器名部31は、管理者の端末装置6-1、6-2がIDタグ16の二次元コード18を読み込んだ情報に含まれる機器名やID番号などに対応している。またこの機器名部31の情報は、機器情報データベース20の機器名部21と関連付けられている。
工程番号部32は、点検工数および点検順序を示す番号が格納される。点検作業は、この工程番号部32に示された順序で実行される。
カテゴリー部33は、たとえば確認作業の内容が関連する項目、もしくは作業日程などの条件に基づき、点検項目を区分した情報が格納される。ここでは、作業項目をたとえばA~Fの6つのカテゴリーに区分している。このカテゴリーは、たとえば機器毎に予め設定されてもよく、または管理サーバー4に設定された区分条件、もしくは日程情報などに基づいて自動で区分処理を行ってもよい。このカテゴリーは、作業情報データベース30を通じて第1の管理者および第2の管理者に通知される。なお、区分数は6つに限られず、作業対象の機器ごとに4つや5つなどに区分されてもよい。
項目部34は、機器に対する点検内容を表す情報が格納されている。管理者は、この項目部34に示された部位や機器の状態について、点検処理を行う。
確認内容部35は、確認作業において実行すべき内容や確認作業において用いる工具、確認の手法や手順などの具体的な確認作業の内容などが格納される。
確認情報部37、38は、第1の管理者または第2の管理者によって行われた点検処理のチェック結果やチェック処理を行った日付、管理者の氏名などを含む確認情報が格納される。
判定部39は、点検処理の結果が格納される。この判定部39には、第1の管理者および第2の管理者の確認情報が合格を表す「OK」であるか、またはいずれかの管理者の確認情報が不適合であることを表す「NG」かの情報が格納される。
図5は、管理画面の一例を示している。
この管理画面50(50-1、50-2、50-3)は、管理者に対して作業フェーズを知らせる通知情報、各管理者からの確認情報、作業工程の更新、点検処理の進捗状況を含む表示画面の一例であり、点検処理の進捗状況に応じた情報が表示される。
この管理画面50には、たとえば機器名部51、ステータス部52、工程部53、メッセージ部54、カテゴリー・進捗度部55を備える。
機器名部51は、点検処理の対象となる機器の名称やID番号などが格納される。
ステータス部52は、機器ごとに設定される点検処理の工程期限に対する点検作業の状態情報が格納される。このステータス部52は、たとえば点検作業が遅延している場合に「計画遅延」などが表示される。
メッセージ部54は、管理者に通知するメッセージ情報が格納される。このメッセージ情報は本開示の通知情報の一例であり、いずれの管理者に点検作業フェーズがあるかを知らせる情報が表示される。このメッセージ部54には、たとえば第1の管理者部54-1、第2の管理者部54-2を備えており、点検作業フェーズに移行している管理者側に文字情報が入力されるほか、担当する管理者側に対して点検作業の実行、完了を促すための手法が用いられればよい。さらにメッセージ部54には、たとえば第2の管理者のチェックの結果不適合となったことやその内容を表す「コメント」が表示されるほか、点検作業フェーズが開始してからの経過時間が表示される。「コメント」は、たとえば作業情報ファイル30-1、30-2、・・・30-Xのコメント部36に記入された情報と同一の情報が格納されればよく、またはコメント部36との間でリンク(Link)を設定し、コメント部36に格納された情報を読み出してもよい。
カテゴリー・進捗度部55は、機器に設定される作業工数に対する現在の作業工数の割合情報をグラフ化した情報が格納される。このカテゴリー・進捗度部55は、たとえば表示される棒グラフの先端が達する部分の表示により、現在の作業がA~Fのいずれのカテゴリーの作業であるかを表すとともに、その棒グラフの長さや表示された数字によって作業の進捗度を表す。棒グラフは、カテゴリー内の工数に応じて作業完了時の先端部の変位量が異なる。この棒グラフでは、たとえばカテゴリーAに4つの工数、カテゴリーBに6つの工数がある場合、1つの工数が完了したときの棒グラフの変化量がカテゴリーAはカテゴリーBに比べて1.5倍の差がある。
斯かる構成によれば、以下のような効果が得られる。
(1) 管理画面50に作業工程の進捗度や管理者に対する点検作業フェーズの通知、工程数などの情報を表示させることで、作業の進捗状態の確認が容易となる。
(2) 点検作業フェーズの移行からの経過時間を明示することで、点検処理を行うべき管理者に遅延状態を認識させることができる。
(3) 機器ごとの作業の進捗状態と経過時間などの情報を表示し、管理者に対して点検処理の実行を促すことで、工期の延長を防止できる。
(4) 点検作業を行うべき管理者に対する通知情報が出力されることで、作業段階の確認処理が容易となる。
図6は第2の実施形態に係る作業管理システムの構成例を示している。図6に示す構成は一例であり、本発明が斯かる構成に限定されない。図6において、図2に示す構成と同一の場合には、同一符号を付している。
この作業管理システム60は、複数の機器70A~70Gを備えるプラント設備70に対する点検作業の管理処理を行う。この作業管理システム60は、たとえば管理サーバー4と第1の管理者および第2の管理者が所持する端末装置6-1、6-2と複数の機器70A~70Gに設置されたIDタグ16を備える。このIDタグ16には、たとえば機器情報やこの機器情報に関連付けられた作業情報などが格納された二次元コード18が設置されている。このようなプラント設備70に対する管理処理では、たとえば1または複数の管理者で点検処理を行ってもよい。管理サーバー4は、各管理者の認証情報に対し、担当する機器のID情報などを紐付けて管理画面の生成処理を行えばよい。
管理サーバー4は、端末装置6-1、6-2との間で認証情報や確認情報、担当する機器情報などの情報を取得し、その情報に基づいて進捗状況や管理画面の生成処理を行う。この管理サーバー4には、たとえば図7に示すように、確認情報取得機能部80、進捗情報生成機能部82、対比機能部84、管理画面生成機能部86を備える。
確認情報取得機能部80は、管理者が入力した確認情報やコメントその他の情報を端末装置6-1、6-2から取得し、たとえば機器情報に関連付けて格納する。
進捗情報生成機能部82は、管理者による点検処理の進捗状況を把握するために、確認情報や作業情報などを利用して機器ごとの作業の進捗度を算出する。また進捗情報生成機能部82は、算出した結果などを利用して、機器情報データベース20や作業情報データベース30を更新してもよい。
対比機能部84は、機器毎に設定された作業日数条件に対し、現在の点検処理のステータスを算出する機能部の一例である。管理サーバー4は、たとえば作業日程データベース110(図9)を備えており、それぞれの機器に対して作業開始日や作業完了日などの日程条件が設定されている。対比機能部84は、たとえば機器の点検工数ごと、または検収区分ごとに設定された日程条件と、現在までに完了したもしくは現在作業中の工程とを対比し、点検処理が遅延しているか否かを判断する。なお、対比機能部84は、機器ごとに設定された日程条件の判断とともに、複数の機器を集めたプラント毎に設定された日程条件とプラント全体の処理との対比を行い、ステータス情報を生成してもよい。
管理画面生成機能部86は、他の機能部で取得した確認情報などの情報や生成した進捗情報、対比結果などに基づいて、プラント毎の点検処理を含む管理画面を生成する機能部である。
図8は、管理サーバーのハードウェア構成例を示している。
制御部90は、通信機能を有するコンピュータで構成される。この制御部90は、たとえばプロセッサ92、記憶部94、通信部96、タイマー98、入出力部(I/O)100を備える。
プロセッサ92は、記憶部94にあるOS(Operating System)を実行し、管理者の認証処理や作業情報の読み込み、管理者からの確認情報の取得処理、通知情報の生成、作業工程の更新、管理画面の生成処理などを含む作業管理プログラムなどの各種プログラムを実現するための情報処理を実行する。そして、管理サーバー4は、第1の管理者および第2の管理者に対し、点検処理の迅速化を実現させるとともに、点検状態を視認可能にする作業管理処理を実行する。
記憶部94は、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random-Access Memory)などの記憶素子を備え、記録媒体の一例である。この記憶部94には、たとえばOSや作業管理プログラムのほか、点検処理を行う管理者の認証情報が格納される管理者DB109や機器情報DB20、作業情報DB30のほか、点検処理の日程条件情報を含む作業日程DB110が格納される。
タイマー98は、経過時間を計時する手段の一例であり、管理サーバー4に内蔵された時計を利用してもよく、またはプロセッサ92により時計プログラムによるソフトウェアウォッチなどであってもよい。
I/O100は、プロセッサ92の制御により、外部にある識別情報入力部106やその他の機器、端末装置6-1、6-2と接続される。
情報提示部102は、通知情報や工程情報、作業の進捗度などを含む管理画面や点検処理の確認情報を表示する手段の一例であり、たとえばLCD(Liquid Crystal Display)などの情報提示機器で構成される。
操作入力部104は、管理サーバー4に対する設定条件や管理者のID番号などの認証情報を入力する手段の一例であり、たとえばキーボードやタッチパネルなどの操作手段を備える。
図9は、作業日程DBの一例を示している。
作業日程DB110は、たとえば点検処理などの作業に費やす日程情報などが格納されている。
作業日程DB110は、たとえば日付情報部112、機器情報部114、工程部116で構成される。
工程部116には、機器情報部114で特定された点検対象の機器に対し、A工程~F工程までの作業日数や作業時間がグラフ表示で表示されている。この工程に対する日数や予定日は、たとえば管理サーバー4の作業管理プログラムやその他図示しない作業工程作成プログラムにより割当てられればよい。
管理者は、作業日程DB110に示された機器ごとに作業日程を合わせるとともに、複数の機器を含むプラント全体の作業工数に基づいて、点検処理を実行すればよい。
図10は、第2の実施形態に係る管理画面の一例を示している。
この管理画面120は、同一または異なる複数の管理者が担当する複数の機器の確認情報を利用してプラント設備全体の点検処理の確認情報が格納される。
管理画面120には、たとえばプラントに関する情報が格納されるプラント部121として、プラント名部1211、工程部1212、ステータス部1213が含まれる。さらに管理画面120には、たとえばプラントに設置された機器に関する情報が格納される機器部122として、機器名部1221、ステータス部1222、工程部1223、メッセージ部1224、カテゴリー・進捗度部1225を含む。
工程部1212は、プラントを構成する各機器の機器情報や作業情報が格納されている。
ステータス部1213は、たとえばプラント全体に対して設定された日程条件に対し、点検処理の進捗状況を表す情報が格納される。このプラントのステータスは、たとえばいずれかの機器の点検処理の遅延の影響を大きく受けることで、計画遅延となってしまう場合がある。
このうちメッセージ部1224は、たとえば第1の管理者のメッセージ部1224-1と第2の管理者のメッセージ部1224-2を備えている。この第1の管理者のメッセージ部1224-1と第2の管理者のメッセージ部1224-2は、たとえば図示しない経過時間の閾値条件に基づいて、作業フェーズが移行してからの経過時間が閾値条件を超えた場合に、たとえばアラート表示として作業の督促メッセージに切替えてもよい。そのほか、次の確認処理を行う管理者の端末装置6-1、6-2やその他携帯電話機などに対し、メールや通話機能を利用してアラート通知を行ってもよい。
図11は、点検作業画面の一例を示している。
管理者の端末装置6-1、6-2の表示部には、たとえば図11に示すように点検作業画面130が表示される。この点検作業画面130には、たとえばプラントや機器を特定する名称部132、作業情報ファイル30-1、30-2・・・30-Xに基づいて生成された点検リスト134が含まれる。この点検リスト134には、第1の管理者、第2の管理者のいずれか一方または両方が入力する入力部136を備える。この入力部136には、たとえばチェックした日付や判定結果、他の管理者へのコメントなどの情報が入力可能となっている。そのほか端末装置6-1、6-2は、たとえば現在の作業工程の確認内容やカテゴリーなどの情報に基づいてカメラなどを起動させたり、図示しない計測器具などにアクセスしてもよい。これにより端末装置6-1、6-2は、たとえば管理者の目視によって管理を行う項目であれば、管理者が目視で確認した内容を証拠として残すために、カメラを起動し、撮影させることができる。また、端末装置6-1、6-2は、たとえば計測値の記録などの項目であれば、計測値やその傾向などの記録を取得するために指定された計測機器から該当するデータを収集すればよい。
図12は、工程条件入力画面の一例を示している。
この工程条件入力画面140は、たとえば機器もしくはプラント全体の作業日程を設定するための条件情報の一例であり、予め管理サーバー4に設定されればよい。
この工程条件入力画面140には、たとえばプラントに設置される機器毎の日程条件部144を備える。
日程条件部144には、機器名部144-1とカテゴリー・日程部144-2で構成されており、機器毎に開始日とともに区分された検収分類毎の日程条件が入力される。
管理サーバー4は、たとえば工程条件入力画面140に入力された日程条件、または予め設定された条件に基づいて作業日程データベース110を生成すればよい。
図13は、作業管理処理のシーケンスを表している。また、図14は作業管理処理例を示している。図13、14に示す処理手順、処理内容は一例であり、本発明が斯かる構成に限定されない。この作業管理システム2では、管理サーバー4と第1の管理者の端末装置6-1、第2の管理者の端末装置6-2とが連携して動作する。
第1の管理者の端末装置6-1では、組立てや保守作業を行う作業者からの作業完了通知により作業完了を確認すると(S201)、管理者が端末装置6-1にアクセスするとともに、作業プラントに入室したことを契機に管理者の識別情報を読み取る(S202)。この識別情報は、作業者のIDカード10-1などから取得すればよい。端末装置6-1は、識別情報を取得すると管理サーバー4側に向けて通知する。
また第2の管理者の端末装置6-2は、所定のタイミングを契機に起動し、管理者の識別情報を取得し、管理サーバー4に送信する(S203)。
管理サーバー4は、それぞれの管理者から識別情報を取得すると、認証処理を行う(S204)。
斯かる構成によれば、次のような効果が得られる。
(1) 第1の実施形態と同様の効果が得られる。
(2) 点検処理において、点検対象の機器70A~70Gに設置されたIDタグ16により管理者は機器情報や作業情報を取得させることにより、管理者に対して実際に機器を目視で確認させることができるので、点検処理の信頼性を確保できる。
(3) 複数の機器を含むプラント全体の点検処理状態について、管理画面120で確認することができるので、点検処理の進捗度合いや一部の機器に対する点検作業の偏りなどを容易に把握することができる。
(4) さらに、機器間での点検作業の進捗に偏りが把握出来る場合、点検処理計画の再設定や管理者の人員補充や配置換えなどの対策をとることができ、点検処理の遅延回避処理を策定することが可能となる。
(5) 点検処理において、カメラによる撮影や計測機器の計測データの収集などを行うことで、プラント内で漏水や機器の故障などが発生した場合でも、点検時の状態を対比して確認することができ、作業管理処理の信頼性を高めることができる。
図15は、実施例に係る作業管理システムの構成例を示している。図15において、図6、図7、図8と同一部分には同一符号を付している。
この実施例に係る作業管理システム60では、管理者が管理対象である機器14の位置に赴き、目視や手等の接触、検査治具を用いて直接作業管理処理を行わせることを目的としている。具体的に、この作業管理システム60では、予め登録された管理者以外の者による管理作業の代理や、不明な第三者による作業管理を阻止するため、機器データの取得時に収集した管理者の識別情報の認証機能を備える。
管理者DB109は、たとえば記憶部94(図8)内に形成されており、プラントの管理業務を受けた施工会社の社員やプラントオーナー側の社員の名前や識別番号、保有する資格情報などが登録されている。
認証処理部150は、たとえば管理処理時に入力された識別情報と管理者DB109内の社員の名前や識別情報との認証処理を実行する機能部の一例である。認証処理部150は、管理サーバー4のプロセッサ92が管理処理プログラムの演算処理を実行することで機能する。
また管理サーバー4では、登録されていない端末装置6-Xからの問い合わせに対し、認証の理由などを含む認証結果が発せられる。
図16は、実施例に係る作業管理処理の一例を示している。
この作業管理処理では、たとえば管理者の識別情報および機器情報の取得(S401)、プラントの管理者DB109へアクセス(S402)、管理者の認証処理(S403)、管理者から確認情報の取得および通知情報の生成(S404)、アラート通知(S405)、作業工程の更新(S406)、進捗情報の生成(S407)、管理画面の生成(S408)を含む。
プラントの管理者DB109へアクセス(S402):管理サーバー4は、記憶部94にある管理者DB109を読み出す。
管理者の認証処理(S403):管理サーバー4は、アクセスしてきた端末装置6-1、6-2、6-Xの識別情報に基づいて管理者DB109に照合させ、管理者が適切か否かの判断処理を行う。
アラート通知(S405):管理サーバー4は、アクセスした者が管理者でないと判断した場合(S403のNO)、端末装置6-Xに対して警告や正規の管理者による作業を促すアラート情報を生成し、端末装置6-X側に通知する。そして管理サーバー4は、アラート通知とともに、端末装置6-Xからのアクセスを規制する。
斯かる構成によれば、以下のような効果が期待できる。
(1) 上記実施形態と同様の効果が得られる。
(2) 機器14から直接管理情報を取得する必要があるため、管理者を機器14の設置位置に訪問させることができ、管理作業の信頼性が向上する。
(3) 認証された管理者のみが管理処理を行えるので、プラントのセキュリティの向上が図れる。
[変形例]
4 管理サーバー
6-1、6-2 端末装置
8 ネットワーク
10-1、10-2 IDカード
12-1、12-2、18 二次元コード
14、70A~70G 機器
16 IDタグ
20 機器情報データベース
20-1、20-2、20-3、20-X 機器情報ファイル
21、31、51、114、1221、144-1 機器名部
22 位置情報部
23 日付部
24 作業時間部
24-1 開始時間部
24-3 経過時間部
25 作業内容部
26 作業状況部
30 作業情報データベース
30-1、30-2、・・・30-X 作業情報ファイル
32 工程番号部
33 カテゴリー部
34 項目部
35 確認内容部
36 コメント部
37、38 確認情報部
39 判定部
50、50-1、50-2、50-3、120 管理画面
52、1222 ステータス部
53、1223 工程部
54 メッセージ部
54-1 第1の管理者部
54-2 第2の管理者部
55 カテゴリー・進捗度部
70 プラント設備
80 確認情報取得機能部
82 進捗情報生成機能部
84 対比機能部
86 管理画面生成機能部
90 制御部
92 プロセッサ
94 記憶部
96 通信部
98 タイマー
100 入出力部(I/O)
102 情報提示部、
104 操作入力部
106 識別情報入力部
109 管理者DB
110 作業日程データベース
112 日付情報部
116、1212 工程部
121 プラント部
122 機器部
1211 プラント名部
1213 ステータス部
1224 メッセージ部
1224-1 第1の管理者のメッセージ部
1224-2 第2の管理者のメッセージ部
1225 カテゴリー・進捗度部
130 点検作業画面
132 名称部
134 点検リスト
136 入力部
140 工程条件入力画面
144 日程条件部
144-2 カテゴリー・日程部
150 認証処理部
Claims (8)
- 複数の管理者による作業管理方法であって、
コンピュータに、
作業対象の機器に設置されたコード情報にアクセスする第1の管理者および第2の管理者の識別情報と、前記機器の機器情報を取得する工程と、
前記機器情報に関連付けられた作業情報を読み込む工程と、
前記第1の管理者の端末装置から前記作業情報に含まれる作業項目に対する前記第1の管理者の作業が適合しているか否かを示す確認情報を取得すると、該確認情報が適合の確認結果である場合に、前記作業項目の進捗情報を生成するとともに、前記第2の管理者に作業担当が移行したことを示す前記第2の管理者に対する通知情報を生成する工程と、
前記第2の管理者の端末装置に対して作業担当が移行したことを示す通知情報を送信するとともに、前記第2の管理者に対する通知情報と前記進捗情報を含む管理画面を生成し、該管理画面に前記第2の管理者に作業担当が移行してからの経過時間を表示させる工程と、
前記第2の管理者の端末装置から前記作業項目に対する前記第2の管理者の作業が適合しているか否かを示す確認情報を取得すると、該確認情報が適合の確認結果である場合に、前記作業情報に含まれた次の作業項目用に作業工程を更新するとともに、前記第1の管理者に作業担当が移行したことを示す前記第1の管理者に対する通知情報を生成する工程と、
前記第1の管理者および前記第2の管理者の確認情報により作業の前記進捗情報を更新する工程と、
前記第1の管理者に対する通知情報、前記第2の管理者に対する通知情報および前記進捗情報に基づいて更新した前記管理画面を生成する工程と、
を含む各工程を実行させることを特徴とする作業管理方法。 - 前記第2の管理者からの確認情報を読み込み、
(1)不適合の確認結果である場合は、前記第1の管理者に前記作業項目の作業工程を差し戻し、
(2)適合の確認結果である場合は、次の作業項目用に更新した作業工程に進める、
指示を含む前記第1の管理者に対する通知情報を生成する工程と、
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の作業管理方法。 - 前記第1の管理者に対する通知情報の通知後の経過時間および前記第2の管理者に対する通知情報の通知後の経過時間を計時手段から取得する工程と、
前記管理画面に前記第1の管理者に対する通知情報および前記第2の管理者に対する通知情報とともに経過時間情報を表示させる工程と、
を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の作業管理方法。 - 前記機器ごとの前記作業情報に関連付けられた作業日程情報を読み出す工程と、
前記作業日程情報と前記進捗情報とを対比し、対比結果を生成する工程と、
前記管理画面に前記対比結果を表示させる工程と、
を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかの請求項に記載の作業管理方法。 - 前記作業情報に含まれる一部または全部の作業工程が分類された複数のカテゴリーに対し、該カテゴリーごとに作業の予定期限を割当てる工程と、
前記予定期限を前記第1の管理者および前記第2の管理者に通知する工程と、
を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかの請求項に記載の作業管理方法。 - 前記識別情報を管理するデータベースにアクセスし、該データベースに登録された登録情報に基づいて取得した前記識別情報を認証する工程と、
認証結果に基づき、認証を得られない管理者とのアクセスを規制する工程と、
を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかの請求項に記載の作業管理方法。 - 作業対象の機器と、
作業経過を監視する第1の管理者および第2の管理者が用いる端末装置と、
前記機器に設定された機器情報、該機器情報に関連付けられた作業情報、前記第1の管理者および前記第2の管理者の識別情報を格納するデータベースと、
前記端末装置または前記データベースにアクセスし、前記機器情報および前記作業情報を読み込み、前記第1の管理者の前記端末装置から取得した、前記作業情報に含まれる作業項目に対する前記第1の管理者の作業が適合しているか否かを示す確認情報に基づいて、該確認情報が適合の確認結果である場合に、前記作業項目の進捗情報を生成するとともに前記第2の管理者に作業担当が移行したことを示す前記第2の管理者に対する通知情報を生成し、前記第2の管理者の端末装置に対して作業担当が移行したことを示す通知情報を送信するとともに、前記第2の管理者に対する通知情報と前記進捗情報を含む管理画面を生成し、該管理画面に前記第2の管理者に作業担当が移行してからの経過時間を表示させ、前記第2の管理者の前記端末装置から前記作業項目に対する前記第2の管理者の作業が適合しているか否かを示す確認情報を取得すると、該確認情報が適合の確認結果である場合に、前記作業情報に含まれた次の作業項目用に作業工程を更新するとともに、前記第1の管理者に作業担当が移行したことを示す前記第1の管理者に対する通知情報を生成し、前記第1の管理者および前記第2の管理者の確認情報により作業の前記進捗情報を更新し、前記第1の管理者に対する通知情報、前記第2の管理者に対する通知情報および前記進捗情報に基づいて更新した前記管理画面を生成するサーバーと、
を備えることを特徴とする作業管理システム。 - コンピュータに実行させる作業管理プログラムであって、
作業対象の機器に設置されたコード情報にアクセスする第1の管理者および第2の管理者の識別情報と、機器情報を読み込む機能と、
前記機器情報に関連付けられた作業情報を読み込む機能と、
前記第1の管理者の端末装置から前記作業情報に含まれる作業項目に対する前記第1の管理者の作業が適合しているか否かを示す確認情報を取得すると、該確認情報が適合の確認結果である場合に、前記作業項目の進捗情報を生成するとともに、前記第2の管理者に作業担当が移行したことを示す前記第2の管理者に対する通知情報を生成する機能と、
前記第2の管理者の端末装置に対して作業担当が移行したことを示す通知情報を送信するとともに、前記第2の管理者に対する通知情報と前記進捗情報を含む管理画面を生成し、該管理画面に前記第2の管理者に作業担当が移行してからの経過時間を表示させる機能と、
前記第2の管理者の端末装置から前記作業項目に対する前記第2の管理者の作業が適合しているか否かを示す確認情報を取得すると、該確認情報が適合の確認結果である場合に、前記作業情報に含まれた次の作業項目用に作業工程を更新するとともに、前記第1の管理者に作業担当が移行したことを示す前記第1の管理者に対する通知情報を生成する機能と、
前記第1の管理者および前記第2の管理者の確認情報により作業の前記進捗情報を更新する機能と、
前記第1の管理者に対する通知情報、前記第2の管理者に対する通知情報および前記進捗情報に基づいて更新した前記管理画面を生成する機能と、
を前記コンピュータで実現させることを特徴とする作業管理プログラム。
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