JP7106994B2 - 転舵システム - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載されて車輪を転舵する転舵システムに関するものである。
特許文献1には、電動モータを備えた電動アシスト装置と、油圧により作動させられる油圧アシスト装置とを含む操舵アシストシステムが記載されている。本操舵アシストシステムにおいては、電動アシスト装置の出力と油圧アシスト装置の出力とが合算されて出力される。
特表2007-522019号公報
本発明の課題は、電動転舵装置と液圧転舵装置とを備えた転舵システムにおいて、液圧転舵装置の異常に起因する転舵軸に作用する移動力の低下を抑制することである。
課題を解決するための手段、作用および効果
本発明の転舵システムは、電動モータを備えた電動転舵装置と液圧により作動させられる液圧転舵装置とを含む。本転舵システムにおいては、トーションバーがステアリングギヤボックスを介して転舵軸に係合させられ、電動モータにより、トーションバーにトルクが加えられ、液圧転舵装置により、トーションバーに加えられたトルクに応じた液圧が転舵軸に加えられる。このように、転舵軸には、電動転舵装置によってトーションバーに加えられたトルクがステアリングギヤボックスを介して移動力として加えられるとともに、液圧転舵装置の液圧による移動力が加えられるが、液圧転舵装置が異常である場合には、液圧による移動力が小さくなる。そこで、本転舵システムにおいては、液圧転舵装置が異常である場合には正常である場合より、電動モータによってトーションバーに加えられるトルクが大きくされる。その結果、液圧転舵装置の異常に起因する転舵軸に作用する移動力の低下を良好に抑制することができる。
本発明の実施例である転舵システムを模式的に示す図である。 上記転舵システムの液圧アシスト機構のギヤボックスの断面図である。 上記ギヤボックスのコントロールバルブの断面図である。 上記転舵システムの操舵ECUの記憶部に記憶された上記コントロールバルブのバルブ特性を示す図である。 上記記憶部に記憶された目標横加速度と電動モータの出力トルクとの関係を示す図である。 上記記憶部に記憶された操舵トルクと電動モータの出力トルクとの関係を示す図である。 上記記憶部に記憶された電動モータ制御プログラムを表すフローチャートである。 上記電動モータ制御プログラムの一部を表すフローチャートである。 上記転舵システムにおいて行われるLTA制御を概念的に示す図である。 従来の転舵システムにおいて、液圧アシスト機構が異常である場合の移動力を示す図である。
以下、本実施形態に係る車両に搭載された転舵システムとしての操舵アシストシステムについて、図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、本実施例に係る操舵アシストシステムは、操舵部材としてのステアリングホイール10の運転者による操作をアシストして車両の操舵輪である左右前輪12,14を転舵するものであるが、運転者によってステアリングホイール10の操作が行われなくても、左右前輪12,14を転舵可能な自動転舵システムとしての機能を有するものである。
左右前輪12,14は、ナックルアーム16,17、タイロッド18,19、転舵軸としてのラックバー20により連結される。また、ラックバー20にはステアリングギヤボックス(以下、単にギヤボックスと称する)22を介してステアリングホイール10が連結される。
ギヤボックス22は、図2に示すように、ラックアンドピニオン機構を備えたものである。ステアリングホイール10は、ステアリングシャフト、トーションバー23等を介してピニオンギヤ28に連結され、ピニオンギヤ28がラックバー20の歯部に噛み合わされる。それにより、ステアリングホイール10の回転がラックバー20の車両の幅方向(左右方向)の移動に変換されて、左右前輪12,14が転舵される。なお、トーションバー23は、一端部においてピニオンギヤ28に一体的に回転可能に連結され、他端部においてステアリングホイール10(ステアリングシャフト)に一体的に回転可能に連結される。
本操舵アシストシステムは、液圧アシスト機構24と、電動アシスト機構26とを含む。液圧アシスト機構24は、ラックバー20に設けられたパワーシリンダ30、ギヤボックス22に設けられたコントロールバルブ34等を含む。電動アシスト機構26は、トーションバー23にトルクを加える電動モータ38等を含む。
パワーシリンダ30は、ハウジング42と、ラックバー20に形成されたピストン44と、ピストン44によって仕切られた右室46、左室48とを含む。右室46、左室48には、エンジン40によって作動させられる液圧ポンプ52、リザーバ54が、ギヤボックス22を介して接続される。なお、図示しない流量制御機構により、液圧ポンプ52からギヤボックス22に供給される作動液の流量はほぼ一定とされる。
コントロールバルブ34は、図3に示すように、ロータリバルブ60と、コントロールバルブシャフト62とを含む。コントロールバルブシャフト62は、一端部においてトーションバー23に一体的に回転可能に連結され、他端部に図示しない反力付与装置により液圧が付与される。ロータリバルブ60には、液圧ポンプ52、リザーバ54、右室46、左室48に接続された複数の液通路が半径方向に伸びて形成され、コントロールバルブシャフト62の外周部には、複数の溝等が形成される。ロータリバルブ60に対するコントロールバルブシャフト62の相対位相の変化により、液圧ポンプ52、リザーバ54の各々と、右室46、左室48の各々との間の流路面積が制御される。
図3において、例えば、コントロールバルブシャフト62の右方向の回転により、液圧ポンプ52と右室46との間の流路面積が大きくされ、液圧ポンプ52と左室48との間の流路面積が小さくされる。また、リザーバ54と左室48との間の流路面積が大きくされ、リザーバ54と右室46との間の流路面積が小さくされる。液圧ポンプ52の作動液は右室46へ供給され、左室48の作動液のリザーバ54への流出が許容される。ラックバー20が矢印α(図1参照)が示す方向へ移動させられ、左右前輪12,14が右方向へ転舵される。コントロールバルブシャフト62の左方向の回転により、液圧ポンプ52と左室48との間の流路面積が大きくされ、右室46との間の流路面積が小さくされる。また、リザーバ54と右室46との間の流路面積が大きくされ、左室48との間の流路面積が小さくされる。液圧ポンプ52の作動液は左室48へ供給され、右室46の作動液のリザーバ54への流出が許容される。ラックバー20が矢印αとは逆方向へ移動させられ、左右前輪12,14が左方向へ転舵させられる。
コントロールバルブ34においては、トーションバー23の捩りに応じてコントロールバルブシャフト62のロータリバルブ60に対する相対的な位相が変化するようにされている。そのため、コントロールバルブ34において、図4に示すように、トーションバー23に加えられるトルクTとコントロールバルブ34において制御される液圧との間に、トルクTの絶対値が大きい場合は小さい場合より、液圧が高くなる関係が成立する。また、これらの間の関係であるバルブ特性は、コントロールバルブシャフト62、ロータリバルブ60の形状等で決まる。
電動アシスト機構26において、電動モータ38により、トーションバー23に、運転者によるステアリングホイール10の操作をアシストするトルクである助勢トルクが加えられるが、運転者によってステアリングホイール10の操作が行われていない場合であっても、トーションバー23にトルクが加えられる場合がある。
また、図1に示すように、本実施例において、電動アシスト機構26は、トーションバー23のギヤボックス22よりステアリングホイール側(上流側と称することができる)の部分に設けられるのであり、電動アシスト機構26と液圧アシスト機構24とは直列に設けられる。そのため、電動モータ38によってトーションバー23にトルクが加えられ、その電動モータ38によってトーションバー23に加えられたトルクに応じた液圧による移動力が液圧アシスト機構24によってラックバー20に加えられる。また、電動モータ38によってトーションバー23に加えられたトルクはギヤボックス22を介して直接ラックバー20に移動力として加えられる。以上のように、ラックバー20には、少なくとも電動アシスト機構26と液圧アシスト機構24とによって移動力が加えられ、左右前輪12,14が転舵されることになる。
操舵アシストシステムは、コンピュータを主体とする操舵ECU100を含む。操舵ECU100は、実行部100c、記憶部100m、入出力部100i等を有するものであり、入出力部100iには、トーションバー23に加えられるトルクを検出するトルクセンサ110、液圧アシスト機構24の液圧Pを検出する液圧センサ112、車両に設けられた撮像装置114等が接続されるとともに、電動モータ38等が接続される。
トルクセンサ110は、トーションバー23に、ステアリングホイール10の回転操作と電動モータ38の作動との少なくとも一方によって加えられるトルクを検出する。
液圧センサ112は、前述のように、液圧アシスト機構24のコントロールバルブ34の制御液圧を検出するものであるが、コントロールバルブ34の制御液圧はパワーシリンダ30の右室46または左室48に供給されるため、右室46または左室48の液圧を検出するものであると考えることもできる。
撮像装置114は、例えば、車両の前方、前側方を撮像するカメラ118と、カメラ118によって撮像された画像を処理するカメラECU120とを含むものとすることができる。カメラECU120は、コンピュータを主体とするものであり、図9に示すように、カメラ118による撮像画像に基づいて、本車両(撮像装置114が搭載された車両であり、以下、自車両と称する)Vの両側に位置する区画線XR,XLを特定することにより、自車両Vが走行する車線であるレーンYを特定し、予め決められた目標走行線Zと自車両Vとの相対位置関係(例えば、自車両Vの中心線CVと目標走行線Zとの間の距離であるセンタ距離Dcで表すことができる)を取得する。目標走行線Zは、例えば、レーンYの中央を通る線とすることができる。
以上のように構成された操舵アシストシステムにおいて、LTA(Lane Tracing Assist)制御が行われる。LTA制御は、本実施例において、自車両Vが目標走行線Zに沿って走行するように行われる転舵制御である。LTA制御においては、例えば、カメラECU120において取得されたセンタ距離Dcが小さくなるように、電動モータ38の制御により、左右前輪12,14が自動で転舵される。LTA制御が行われる場合には、運転者はステアリングホイール10の回転操作を行っていないのが普通である。そのため、トーションバー23には運転者によるステアリングホイール10の操舵トルクが付与されることなく、電動モータ38によるトルクが付与されると考えることができる。
例えば、センタ距離Dcに基づいて、センタ距離Dcを小さくするために必要なステアリングホイール10の操作角度である目標操作角度が取得され、目標操作角度に基づいて左右前輪12,14の目標転舵角が取得され、目標転舵角に基づいて車両の目標ヨーレートが取得され、目標ヨーレートに基づいて目標横加速度が取得される。そして、実際の横加速度が目標横加速度に近づくように、電動モータ38によってトーションバー23にトルクが加えられる。換言すれば、目標横加速度を実現するために必要なトーションバー23のトルクが電動モータ38によって出力される。
しかし、液圧アシスト機構24の異常により、液圧アシスト機構24において、トーションバー23に加えられたトルクに応じた液圧を発生させることができない場合には、目標横加速度が実現されず、LTA制御を良好に行うことが困難となる。例えば、図10に示すように、目標横加速度が同じである場合において、液圧アシスト機構24が正常である場合には、破線で示すように大きな移動力が加えられるが、液圧アシスト機構24が異常である場合には、実線で示すように、パワーシリンダ30に作用する液圧が低くなるため、液圧による移動力が小さくなり、それにより、ラックバー20に作用する移動力が小さくなるのである。液圧アシスト機構24の異常とは、配管抜け、ポンプ52の失陥等により、液圧を発生させることができない場合、または、配管や配管の接続部における液漏れ等に起因して、トーションバー23に加えられるトルクに応じた液圧を発生させることができない場合等が該当する。
液圧アシスト機構24の異常は、液圧アシスト機構24の液圧等に基づいて検出される。例えば、液圧センサ112によって検出された実際の液圧Pが、トーションバー23に加えられるトルクで決まる異常判定しきい値Pthより低い場合に、液圧アシスト機構24の異常であると検出されるようにすることができる。トルクセンサ110によって検出されたトーションバー23に加えられるトルクTsと、図4のバルブ特性とに基づいて、液圧アシスト機構24が正常である場合に得られる液圧Paが取得され、その正常時の液圧Paで決まる適正範囲の下限値を異常判定しきい値Pthとすることができる。この場合には、配管抜け等に起因して液圧を発生させることができない異常と、液漏れ等に起因してトルクに応じた液圧を発生させることができない異常との両方が検出される。
なお、異常判定しきい値Pthを、0近傍の小さい値とすることもできる。そして、液圧センサ112によって検出された実際の液圧Pが、0近傍の値である異常判定しきい値Pthより低い場合に、液圧アシスト機構24が異常であると検出されるようにすることができる。この場合には、配管抜け等に起因して液圧を発生させることができない異常が検出される。
本実施例においては、液圧アシスト機構24が異常である場合には正常である場合より、電動モータ38によって出力されるトルクが大きくされる。
目標横加速度と電動モータ38の出力トルクである目標トルクとの関係を表すトルク決定マップが予め記憶され、そのトルク決定マップとLTA制御において決定された目標横加速度とに基づいて、電動モータ38によって出力される目標トルクが決定されるのであるが、トルク決定マップとして、図5の破線で表す、液圧アシスト機構24が正常である場合の正常時マップと、実線で表す、液圧アシスト機構24が異常である場合の異常時マップとが記憶部100mに予め記憶されている。異常時マップは、正常時マップより、目標横加速度Gy*が同じである場合の電動モータ38の目標トルクが大きくなるように設定されている(Tg1>Tg2)。
そして、LTA制御において、液圧アシスト機構24が正常である場合には、電動モータ38の目標トルクが正常時マップに従って決定され、液圧アシスト機構24が異常である場合には、異常時マップに従って決定される。
それに対して、LTA制御が行われない場合、例えば、本転舵システムがパワーステアリングシステムとして機能する場合には、運転者によって加えられた操舵トルクに応じた大きさのトルクである助勢トルクが電動モータ38によって出力される。しかし、液圧アシスト機構24が異常である場合には、運転者が意図する前輪舵角が得られない。
そこで、液圧アシスト機構24が異常である場合には正常である場合により運転者によって加えられた操舵トルクが同じであっても、電動モータ38によって加えられる助勢トルクの目標値である目標トルクが大きくされる。
本実施例においては、トルク決定マップとして、図6の破線で表す、液圧アシスト機構24が正常である場合の正常時マップと、図6の実線で表す、液圧アシスト機構24が異常である場合の異常時マップとが記憶部100mに予め記憶されている。異常時マップは、正常時マップより、操舵トルクTs*が同じである場合の電動モータ38の目標トルクが大きくなるように設定されている(Ts1>Ts2)。
本実施例における電動モータ制御プログラムを図7のフローチャートで表す。本電動モータ制御プログラムは予め定められた設定時間毎に実行される。
ステップ1(以下、S1と略称する)において、電動アシスト機構26が正常であるか否かが判定される。例えば、電動モータ38において断線が生じた場合等には異常であると検出される。電動アシスト機構26が異常である場合には、S2以降が実行されることはないが、電動アシスト機構26が正常である場合には、S2以降が実行される。
S2において、トルク決定マップが選択される。トルク決定マップの選択は、図8のフローチャートで表されるように、S21において、液圧センサ45によって液圧アシスト機構24の液圧Pが検出され、トルクセンサ110によってトーションバー23に加えられるトルクTが検出される。そして、検出されたトルクTと図4のバルブ特性とに基づいて異常判定しきい値Pthが決定され、S22において、検出された液圧Pが異常判定しきい値Pthより低いか否かが判定される。S22の判定がNOであり、液圧アシスト機構24が異常であると検出されない場合(正常である場合)には、S23において、正常時マップが選択され、S22の判定がYESであり、液圧アシスト機構24が異常であると検出された場合には、S24において、異常時マップが選択される。
そして、S3において、LTA制御が許可されているか否かが判定される。LTA制御は、運転者によるステアリングホイール10の操作によってトーションバー23に加えられる操舵トルクTsが設定値より小さい場合、図示しない方向指示スイッチがOFFである場合等には許可される。換言すると、運転者によって設定値以上の操舵トルクでステアリングホイール10が操作された場合、方向指示スイッチがONである場合等には、運転者は車両を目標走行線Zから外れて走行させる意図があると推定されるため、LTA制御は禁止されるのである。
なお、運転者によってステアリングホイール10の操作が行われている場合において、トルクセンサ110の検出値は、電動モータ38によって加えられた助勢トルクと運転者のステアリングホイール10の操作によって加えられる操舵トルクTsとの和になる。一方、電動モータ38によって加えられた助勢トルクと運転者によって加えられた操舵トルクとの比率は予め決まっている。そのため、トルクセンサ110の検出値に基づいて運転者によって加えられた操舵トルクTsを取得することができるのである。
S3の判定がYESである場合には、S4において、カメラECU120からの情報に基づいてセンタ距離Dcが取得され、S5において、センタ距離Dcに基づいて目標横加速度Gy*が取得される。そして、S6において、S2において選択されたトルク決定マップと取得された目標横加速度Gy*とに基づいて目標トルクが決定され、S7において、目標トルクが出力されるように、電動モータ38が制御される。
それに対して、S3の判定がNOである場合には、S8において、トルクセンサ110の検出値に基づいて操舵トルクTs*が取得される。そして、S9において、S2において選択されたトルク決定マップと取得された操舵トルクTs*とに基づいて目標トルクが決定され、S7において、目標トルクが出力されるように、電動モータ38が制御される。
このように、本実施例においては、液圧アシスト機構24が異常である場合には異常時マップが選択され、異常時マップに基づいて電動モータ38が制御される。そのため、液圧アシスト機構24が異常である場合には正常である場合より、電動モータ38によって大きなトルクが出力される。その結果、液圧アシスト機構24の異常に起因するラックバー20に作用する移動力の低下を良好に抑制することができる。LTA制御が良好に行われるようにすることができ、運転者の意図に応じて、左右前輪12,14を転舵させることができる。
以上のように、本実施例においては、電動アシスト機構26が電動転舵装置に対応し、液圧アシスト機構24が液圧転舵装置に対応する。トルクセンサ110、液圧センサ112、操舵ECU100の図7のフローチャートで表される電動モータ制御プログラムを記憶する部分、実行する部分、記憶部100mの正常時マップと異常時マップとを記憶する部分等により電動モータ制御装置が構成される。そのうちの、トルクセンサ110、液圧センサ112、操舵ECU100のS21,22を記憶する部分、実行する部分等により異常検出部、異常検出装置が構成され、S24、S7を記憶する部分、実行する部分、記憶部100mの異常時マップを記憶する部分等により異常時モータ制御部が構成される。
なお、上記実施例において、LTA制御の態様はあくまで一例であり、例えば、LTA制御として、自車両VがレーンYから外れないように、左右前輪12,14が転舵される制御とすることができる。また、デフォルト状態において正常時マップが設定されている場合には、S23において、正常時マップから異常時マップへの切換え指令が出されるようにすることもできる。この態様も、正常時マップと異常時マップとのいずれかの選択に対応する。さらに、ギヤボックス22の構造は上記実施例におけるそれに限らない等、本発明は、当業者の知識に基づいて変更、改良を施した種々の形態で実施することができる。
20:ラックバー 22;ギヤボックス 23:トーションバー 24:液圧アシスト装置 26:電動アシスト装置 28:ピニオン 30:パワーシリンダ 32:ギヤボックス 34:ロータリバルブ 38:電動モータ 100:操舵ECU 110:トルクセンサ 112:液圧センサ 114:撮像装置
特許請求可能な発明
以下、特許請求可能な発明について説明する。
(1)車両の左側車輪と右側車輪とを連結し、トーションバーがステアリングギヤボックスを介して係合させられた転舵軸を移動させることにより、前記左側車輪と前記右側車輪とを転舵する転舵システムであって、
前記トーションバーの前記ステアリングギヤボックスより上流側の部分を回転させる電動モータを備えた電動転舵装置と、
前記トーションバーに加えられるトルクに応じた液圧による移動力を前記転舵軸に付与する液圧転舵装置と、
前記電動モータを制御する電動モータ制御装置と
を含み、前記電動モータ制御装置が、
前記液圧転舵装置の液圧が、前記トーションバーに加えられるトルクに対して低い場合に、前記液圧転舵装置が異常であると検出する異常検出部と、
その異常検出部によって前記液圧転舵装置が異常であると検出された場合には、異常であると検出されない場合より、前記電動モータの出力トルクが大きくなるように前記電動モータを制御する異常時モータ制御部と
を含む転舵システム。
(2)前記異常検出部が、前記液圧転舵装置の液圧が、前記液圧転舵装置の液圧と前記トーションバーに加えられるトルクとの予め定められた関係に基づいて決まる異常判定しきい値より低い場合に、前記液圧転舵装置が異常であると検出するものである(1)項に記載の転舵システム。
本項において検出される液圧転舵装置の異常には、液圧転舵装置において、トルクに応じた適正な高さの液圧を発生することができない異常と、液圧転舵装置において、液圧を発生させることができない異常とが含まれる。
(3)前記電動モータ制御装置が、前記車両に作用する横加速度が前記車両の走行状態に基づいて決まる目標横加速度に近づくように、前記電動モータの出力トルクを制御する横加速度依拠制御部を含み、
前記横加速度依拠制御部が、前記液圧転舵装置が正常である場合の前記目標横加速度と前記出力トルクとの関係である正常時マップと、前記液圧転舵装置が異常である場合の前記目標横加速度と前記出力トルクとの関係である異常時マップとを記憶する記憶部と、前記異常検出部による検出結果に基づいて前記記憶部に記憶された前記正常時マップと前記異常時マップとのいずれかを選択するマップ選択部とを含む(1)項または(2)項に記載の転舵システム。
操舵ECU100のS4~7,23,24を記憶する部分、実行する部分、記憶部100mの正常時マップと異常時マップとを記憶する部分等により横加速度依拠制御部(LTA制御を行う部分)が構成され、そのうちの操舵ECU100のS23,24を記憶する部分、実行する部分等によりマップ選択部が構成される。
(4)前記トーションバーに運転者により操舵可能な操舵部材としてのステアリングホイールが連結され、
前記電動モータ制御装置が、前記ステアリングホイールの操作によって前記トーションバーに加えられるトルクである操舵トルクに応じたトルクである助勢トルクが出力されるように、前記電動モータを制御するパワーステアリング制御部を出力するものであり、
前記パワーステアリング制御部が、前記液圧転舵装置が正常である場合の前記操舵トルクと前記出力トルクとの関係である正常時マップと、前記液圧転舵装置が異常である場合の前記操舵トルクと前記出力トルクとの関係である異常時マップとを記憶する記憶部と、前記異常検出装置による検出結果に基づいて前記正常時マップと前記異常時マップとのいずれかを選択するマップ選択部とを含む(1)または(2)項に記載の転舵システム。
操舵ECU100のS7~9、23,24を記憶する部分、実行する部分、記憶部100mの正常時マップと異常時マップとを記憶する部分等によりパワーステアリング制御部が構成される。
(5)前記ギヤボックスが、ラックアンドピニオン機構を備え、
前記トーションバーが、前記ピニオンギヤに一体的に回転可能に連結され、前記ギヤボックスにおいて、前記ピニオンギヤが前記転舵軸であるラックバーの歯部に噛み合わされた(1)項ないし(4)項のいずれかに記載の転舵システム。
トーションバーは、例えば、一端部においてピニオンギヤに一体的に回転可能に連結され、他端部において、運転者によって操作可能なステアリングホイール(ステアリングシャフト)に一体的に回転可能に連結され、ピニオンギヤとの連結部より上流側の部分において電動モータと係合させられたものとすることができる。トーションバーにおいて、電動モータとの係合部はステアリングシャフトとの連結部より下流側(ギヤボックス側)に位置すると考えられる。
(6)車両の左側車輪と右側車輪とを連結し、トーションバーがステアリングギヤボックスを介して係合させられた転舵軸を移動させることにより、前記左側車輪と前記右側車輪とを転舵する転舵システムであって、
前記トーションバーの前記ステアリングギヤボックスより上流側の部分を回転させる電動モータを備えた電動転舵装置と、
前記トーションバーに加えられるトルクに応じた液圧による移動力を前記転舵軸に付与する液圧転舵装置と、
その液圧転舵装置の液圧が、予め定められた異常判定しきい値より低い場合に、前記液圧転舵装置が異常であると検出する異常検出装置と
を含む転舵システム。
本項に記載の転舵システムには、(1)項ないし(5)項のいずれかに記載の技術的特徴を採用することができる。
異常判定しきい値は、例えば、0近傍の値とすることができる。

Claims (1)

  1. 車両の左側車輪と右側車輪とを連結する転舵軸を移動させることにより、前記左側車輪と前記右側車輪とを転舵する転舵システムであって、
    トーションバーと、
    前記トーションバーの下流側の回転を前記転舵軸の移動に変換するギヤボックスと、
    前記トーションバーの捩れ量に 応じた液圧により前記転舵軸を移動させる液圧転舵装置と、
    電動モータの回転力で前記トーションバーの上流側を回転させる電動転舵装置と、
    前記電動モータを制御する電動モータ制御装置と
    前記トーションバーの捩れ量をトルクとして検出するトルクセンサ
    を含み、
    前記電動モータ制御装置が、
    前記車両に作用する横加速度が前記車両の走行状態に基づいて決まる目標横加速度に近づくように、前記電動モータの出力トルクを制御する横加速度依拠制御部と、
    前記液圧転舵装置の液圧が、前記トルクセンサによって検出されたトルクに応じて生じるはずの液圧より低い場合に、前記液圧転舵装置が異常であると検出する異常検出部と、
    前記 異常検出部によって前記液圧転舵装置が異常であると検出された場合には、異常であると検出されない場合より、前記目標横加速度が同じ時の前記電動モータの出力トルクが大きくなるように、前記電動モータを制御する異常時モータ制御部と
    を含む転舵システム。
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