JP7003823B2 - 転舵システム - Google Patents
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例えば、トーションバーにピニオンギヤが一体的に回転可能に連結され、ピニオンギヤが、ギヤボックスにおいて、転舵軸としてのラックバーの歯部に噛み合わされている場合において、トーションバーは、電動モータによって回転させられた角度である回転角(以下、電動モータによる回転角と称する場合がある)とピニオンギヤの回転角との差によって捩られる。そのため、電動モータによる回転角が同じである場合に、トーションバーの捩り角が大きい場合は小さい場合よりピニオンギヤの回転角が小さくなり、ラックバーのストロークが小さくなる。以上のことから、電動モータがトーションバーの捩り角に基づいて制御されることにより、電動モータがトーションバーのギヤボックスより上流側に設けられ、かつ、転舵軸のストロークを検出するストロークセンサが設けられていない場合であっても、転舵軸のストロークを精度よく制御することが可能となり、左側車輪、右側車輪の転舵角を精度よく制御することができる。
ギヤボックス22は、図2に示すように、ラックアンドピニオン機構を備えたものである。ステアリングホイール10は、ステアリングシャフト、トーションバー23等を介してピニオンギヤ28に連結され、ピニオンギヤ28がラックバー20の歯部に噛み合わされる。それにより、ステアリングホイール10の回転がラックバー20の車両の幅方向(左右方向)の移動に変換されて、左右前輪12,14が転舵される。なお、トーションバー23は、一端部においてピニオンギヤ28に一体的に回転可能に連結され、他端部においてステアリングホイール10(ステアリングシャフト)に一体的に回転可能に連結される。
また、図1に示すように、本実施例において、電動アシスト機構26は、トーションバー23のギヤボックス22よりステアリングホイール側(上流側と称することができる)の部分に設けられるのであり、電動アシスト機構26と液圧アシスト機構24とは直列に設けられる。そのため、電動モータ38によってトーションバー23にトルクが加えられ、その電動モータ38によってトーションバー23に加えられたトルクに応じた液圧による移動力が液圧アシスト機構24によってラックバー20に加えられる。このように、電動アシスト機構26と液圧アシスト機構24との両方の作動力(アシスト力)によって、ラックバー20が移動させられ、左右前輪12,14が転舵されることになる。
液圧センサ112は、前述のように、液圧アシスト機構24のコントロールバルブ34の制御液圧を検出するものであるが、コントロールバルブ34の制御液圧はパワーシリンダ30の右室46または左室48に供給されるため、右室46または左室48の液圧を検出するものであると考えることもできる。
LKAスイッチ116は、運転者によって操作可能なスイッチであり、LKA制御が許可される場合にON操作される。
以下、実ストロークSrの取得について説明する。
次に、トーションバー23に加えられたトルクT[Nm]とトーションバー23のばね定数C(=GIp/L)[Nm/deg]とに基づいて、下式に示すようにトーションバー23の捩り角θtが取得される。Gは横弾性係数、Ipは断面二次極モーメント、Lはトーションバー23の長さである。
θt=T/C
S=γ・θp/360°
上式において、ピニオンギヤ28の回転角θpは、電動モータ38による回転角θmからトーションバー23の捩り角θtを引いた大きさとなる(θp=θm-θt)。
以上のことから、実際のラックバー20のストロークである実ストロークSrは、下式に従って取得することができるのである。
Sr=γ・(θm-θt)/360°
電動モータ38による回転角θmにより、液圧アシスト機構24のコントロールバルブ34が作動させられ、パワーシリンダ30が作動させられる。一方、液圧アシスト機構24の液圧Pに基づいてトーションバー23に加えられるトルクTが求められ、トルクTに基づいて捩り角θtが推定される。そして、電動モータ38による回転角θmとトーションバー23の捩り角θtとの差であるピニオンギヤ28の回転角θpが取得され、ラックバー20の実際のストロークである実ストロークSrが推定される。そして、実ストロークSrと目標ストロークStの差が小さくなるように電動モータ38が制御されるのであり、フィードバック制御が行われる。
ステップ1(以下、S1と略称する)において、カメラECU120から自車両Vと目標走行線Zとの相対位置関係Dc等を表す情報等が読み込まれる。S2において、LKA制御が許可されているか否かが判定される。例えば、LKAスイッチ116のON操作が行われた状態にある場合には、LKA制御が許可された状態にあると判定される。その他、図示しない方向指示スイッチがOFFであること、車両の走行速度が設定速度以上であること等が成立する場合に、LKA制御が許可された状態にあると判定されるようにすることができる。
LKA制御が許可されている場合には、S3において、センタ距離Dcが小さくなるように目標ストロークStが取得され、S4において、電動モータ38が制御される。
S21において、液圧センサ112の検出値Pが取得され、S22において、トーションバー23に加えられるトルクBが取得され、S23において、トーションバー23の捩り角θtが取得される。そして、実ストロークSrが推定され、S26において、実ストロークSrが目標ストロークStに近づくように、電動モータ38が制御される。
また、液圧センサ114は、一般的に、液圧アシスト機構24に含まれるものである。そのため、本実施例においては、コストアップを抑制し、部品点数を増やすことなく、左右前輪12,14の転舵角を精度よく制御することができるのである。
前記トーションバーの前記ステアリングギヤボックスより上流側の部分を回転させる電動モータを備えた電動転舵装置と、
前記トーションバーに加えられるトルクに応じた液圧による移動力を前記転舵軸に付与する液圧転舵装置と、
前記液圧転舵装置の液圧に基づいて前記トーションバーに加えられたトルクを取得し、そのトルクに基づいて前記トーションバーの捩り角を取得する捩り角取得部を備え、前記捩り角取得部によって取得された前記トーションバーの捩り角に基づいて前記電動モータを制御することにより、前記左側車輪と前記右側車輪との転舵角を制御する電動モータ制御装置と
含む転舵システム。
例えば、電動モータによるトーションバーの回転角が同じである場合において、トーションバーの捩り角が大きい場合は小さい場合より、転舵軸のストロークが小さいことが分かる。そのため、捩り角に基づいて、電動モータが制御されるようにすることにより、左側車輪と右側車輪との転舵角を良好に制御することができる。
目標ストロークは、例えば、LKA制御、先行車両追従制御等において決まる値とすることができる。
前記トーションバーが、前記ピニオンギヤに一体的に回転可能に連結され、前記ギヤボックスにおいて、前記ピニオンギヤが前記転舵軸であるラックバーの歯部に噛み合わされ、
前記フィードバック制御部が、前記電動モータによって前記トーションバーに加えられた回転角と前記捩り角取得部によって取得された前記トーションバーの前記捩り角とに基づいて前記ピニオンギヤの回転角を取得し、前記ピニオンギヤの回転角に基づいて前記ラックバーの実ストロークを取得する実ストローク取得部を含む(2)項に記載の転舵システム。
トーションバーは、例えば、一端部においてピニオンギヤに一体的に回転可能に連結され、他端部において、運転者によって操作可能なステアリングホイール(ステアリングシャフト)に一体的に回転可能に連結され、ピニオンギヤとの連結部より上流側の部分において電動モータと係合させられたものとすることができる。トーションバーにおいて、電動モータとの係合部はステアリングシャフトとの連結部より下流側(ギヤボックス側)に位置すると考えられる。
自動転舵制御部による自動転舵制御として、例えば、LKA制御、先行車両追従制御等が該当する。
Claims (1)
- 左側車輪と右側車輪とを連結し、トーションバーがステアリングギヤボックスを介して係合させられた転舵軸を移動させることにより、前記左側車輪と前記右側車輪とを転舵する転舵システムであって、
前記トーションバーの前記ステアリングギヤボックスより上流側の部分を回転させる電動モータを備えた電動転舵装置と、
前記トーションバーに前記電動転舵装置によって加えられる捩りに応じた液圧による移動力を前記転舵軸に付与する液圧転舵装置と、
前記液圧転舵装置の液圧に基づいて前記トーションバーに加えられたトルクを取得し、その取得されたトルクに基づいて前記トーションバーの捩り角を取得する捩り角取得部を備え、前記捩り角取得部によって取得された前記トーションバーの捩り角に基づいて、前記電動モータを制御することにより、前記左側車輪と前記右側車輪との転舵角を制御する自動転舵制御部としての電動モータ制御装置と
を含む転舵システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018077473A JP7003823B2 (ja) | 2018-04-13 | 2018-04-13 | 転舵システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018077473A JP7003823B2 (ja) | 2018-04-13 | 2018-04-13 | 転舵システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2019182293A JP2019182293A (ja) | 2019-10-24 |
JP7003823B2 true JP7003823B2 (ja) | 2022-02-04 |
Family
ID=68339106
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2018077473A Active JP7003823B2 (ja) | 2018-04-13 | 2018-04-13 | 転舵システム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP7003823B2 (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007522019A (ja) | 2004-02-12 | 2007-08-09 | ツェットエフ、レンクジステメ、ゲゼルシャフト、ミット、ベシュレンクテル、ハフツング | 車両用ステアリングシステム |
US20170240202A1 (en) | 2016-02-24 | 2017-08-24 | Steering Solutions Ip Holding Corporation | Steering system having a pressure sensor |
-
2018
- 2018-04-13 JP JP2018077473A patent/JP7003823B2/ja active Active
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007522019A (ja) | 2004-02-12 | 2007-08-09 | ツェットエフ、レンクジステメ、ゲゼルシャフト、ミット、ベシュレンクテル、ハフツング | 車両用ステアリングシステム |
US20170240202A1 (en) | 2016-02-24 | 2017-08-24 | Steering Solutions Ip Holding Corporation | Steering system having a pressure sensor |
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JP2019182293A (ja) | 2019-10-24 |
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