JP6764503B2 - アクチュエータ制御装置 - Google Patents
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Description
そのため、そのシステムに異常が発生した場合は、確実に異常を検知し、極力安全性能を維持することが望まれる。
前記各アクチュエータ14L,14Rは、モータ25L,25Rと、このモータ25L,25Rの回転角を検出する回転角検出器26L,26Rと、前記モータ25L,25Rで駆動されるアクチュエータ14L,14Rの出力部の絶対位置の検出が可能な絶対位置検出器27L,27Rとを有し、
前記アクチュエータ制御装置は、前記一対のアクチュエータ14L,14Rをそれぞれ制御する一対の電子制御装置13L,13Rを有し、かつ前記一対のアクチュエータ14L,14Rを各々構成する前記モータ25L,25R、回転角検出器26L,26R、および絶対位置検出器27L,27Rと、前記一対の電子制御装置13L,13Rとの接続を交互に切り替える接続切替部31と、
前記一対の電子制御装置13L,13Rのうちのいずれか一方の電子制御装置13L,13Rに前記アクチュエータ14L,14Rを正常に駆動できなくなる異常が発生したことを検出する異常判定部32と、
この異常判定部32によりいずれか一方の前記電子制御装置13L,13Rに前記異常が発生したことが検出されると、その異常が検出された電子制御装置13L,13Rに通常接続されているアクチュエータ14L,14Rにおける前記モータ25L,25R、回転角検出器26L,26R、および絶対位置検出器27L,27Rが他方の電子制御装置13L,13Rと接続されるように前記接続切替部31に切り替え動作を行わせる異常対応制御部33とを備え、
前記異常対応制御部33は、前記異常判定部32によりいずれかの前記電子制御装置13L,13Rに前記異常が発生したことが検出されたときに、前記接続切替部31への切り替え動作の指令および前記各アクチュエータ14L,14Rへの指令を、定められた規則に従って行うものであり、
前記異常対応制御部33は、前記異常判定部32によりいずれかの前記電子制御装置13L,13Rに前記異常が発生したことが検出されたときに、前記接続切替部31へ所定の切り替え動作を行わせる指令を与え、いずれか一方のアクチュエータ14L(14R)のモータ25L(25R)を、このモータ25L(25R)で転舵させる車輪の転舵角が固定されるように制御し、他方のアクチュエータ14R(14L)のモータ25R(25L)のモータを、このモータで転舵させる車輪を目標舵角へ転舵させるように制御し、
異常発生初期では、前記異常対応制御部33は、前記接続切替部31により前記電子制御装置13L,13Rと前記アクチュエータ14L,14Rとの接続を所定の時間毎に切替えながら左右の車輪を少しずつ目標舵角へ転舵させるように制御する。
前記アクチュエータ制御装置は、例えば、車両の後輪10,11の転舵角とトー角をそれぞれ制御可能な後輪転舵装置12を制御する後輪転舵制御装置13に適用されるものであって、
前記後輪転舵装置12は、左右の後輪10,11を独立して転舵させる一対のアクチュエータ14L,14Rを備え、前記各アクチュエータ14L,14Rは、転舵モータ25L,25Rと、この転舵モータ25L,25Rの回転角を検出する回転角検出器26L,26Rと、前記転舵モータ25L,25Rで駆動されるアクチュエータ14L,14Rの出力部の絶対位置の検出が可能な絶対位置検出器27L,27Rとを有し、
前記後輪転舵制御装置13は、前記一対のアクチュエータ14L,14Rをそれぞれ制御する一対の電子制御装置13L,13Rを有し、かつ
前記一対のアクチュエータ14L,14Rを各々構成する前記転舵モータ25L,25R、回転角検出器26L,26R、および絶対位置検出器27L,27Rと、前記一対の電子制御装置13L,13Rとの接続を交互に切り替える接続切替部31と、
前記一対の電子制御装置13L,13Rのうちのいずれか一方の電子制御装置13L,13Rに前記アクチュエータ14L,14Rを正常に駆動できなくなる異常が発生したことを検出する異常判定部32と、
この異常判定部32によりいずれか一方の前記電子制御装置13L,13Rに前記異常が発生したことが検出されると、その異常が検出された電子制御装置13L,13Rに通常接続されているアクチュエータ14L,14Rにおける前記転舵モータ25L,25R、回転角検出器26L,26R、および絶対位置検出器27L,27Rが他方の電子制御装置13L,13Rと接続されるように前記接続切替部31に切り替え動作を行わせる異常対応制御部33とを備える。
異常発生時に、単にもう一方の電子制御装置13L,13Rと左右のアクチュエータ14L,14Rとが接続されるように切替えた場合、左右の後輪10,11が同じ転舵動作を行うことになるが、接続の切替えを行った場合に、定められた転舵の指令を与えるようにすることで、適切な後輪10,11の転舵が行え、車両の挙動が不安定に陥ることを、より一層良好に防止することができる。
電子制御装置13L,13Rのいずれかの異常により、左右どちらか一方が転舵制御不能になった場合、もう一方の電子制御装置13L,13Rと左右のアクチュエータ14L,14Rとが接続されるように切り替えると、転舵制御不能になったアクチュエータ14L,14Rについても転舵の制御が行えるが、電子制御装置13L,13Rと接続される時間が限られるので、十分な後輪転舵の制御が行えない場合がある。左右の転舵のアクチュエータ14L,14Rを中立位置へ転舵させるようにすると、自由な後輪転舵は行えないが、車両の挙動が不安定に陥ることを無難に防止することができる。
なおこの明細書において「所定の切り替え動作の指令」とは、任意に定めた切り替え動作の指令で良く、例えば、一定時間毎に交互に切り替えるようにしても良く、また一時的に切り替えを行い、その後は元の接続状態に戻すようにしても良い。
このように、内輪側の後輪10,11は中立位置に固定したまま、外輪側の後輪10,11のみ転舵させる場合、車両の挙動が不安定に陥ることを良好に防止しながら、一方の電子制御装置13L,13Rに異常が生じたと言う条件下で、できるだけ後輪転舵の機能を残すことができる。特に、後輪外輪側を転舵させることで、後輪が中立位置の場合と比べて車両挙動安定性を高めることができる。このように、車両の挙動が不安定になることを未然に防止し、さらに車両挙動安定性を高めることができる。
このように、アクチュエータ14L,14Rと電子制御装置13L,13Rとの接続を所定の時間毎に切替えながら内輪側を徐々に中立位置へ移動させ、同時に外輪側を所定の角度へ移動させる制御をする場合も、車両の挙動が不安定に陥ることを防止しながら、一方の電子制御装置13L,13Rに異常が生じたと言う条件下で、できるだけ安全に後輪転舵の機能を残すことができる。この場合も、特に、後輪外輪側を転舵させることで、後輪が中立位置の場合と比べて車両挙動安定性を高めることができる。このように、車両の挙動が不安定になることを未然に防止し、さらに車両挙動安定性を高めることができる。
図1は、この実施形態に係るアクチュエータ制御装置である後輪転舵制御装置を適用する後輪転舵装置を搭載した自動車の概略説明図である。自動車である車両1の左右の前輪2,3は、ステアリングホイール4の転舵角を、主転舵装置である前輪転舵装置5に伝達することで左右に転舵される。前輪転舵装置5は、例えばラックアンドピニオンからなる。ステアリングホイール4の転舵軸に対して設けた舵角センサ6、車速センサ7、およびヨーレートセンサ8の出力は、電子制御ユニット9に入力される。この電子制御ユニット9は、自動車1の全体の協調制御、統括制御等の制御を行うメインの制御手段であり、一般的にECUと略称されている。
例えば、車両走行中、電子制御装置13Lの内部のモータ駆動部20Lや出力I/F部19L、モータ制御目標値演算部22L、入力I/F部18L等、いずれかに不具合が発生すると、左側後輪10が意図しない角度に転舵する、または転舵しないことがある。その結果、ドライバの意図しない方向に車両が流れる等の状態になる。
異常対応制御部33は、異常判定部32によりいずれか一方の前記電子制御装置13L,13Rに前記正常に駆動できなくなる異常が発生したことが検出されると、その異常の発生が検出された電子制御装置13L,13Rに通常接続されているアクチュエータ14L,14Rにおける前記転舵モータ25L,25R、回転角センサ26L,26R、および絶対位置検出器27L,27Rが他方の電子制御装置13L,13Rと接続されるように前記接続切替部31に切り替え動作を行わせる手段である。異常対応制御部33は、前記接続切替部31への切り替え動作の指令および前記各アクチュエータ14L,14Rへの転舵の指令を、定められた規則に従って次のように行う。この定められた規則は、その内容は問わず、任意に定められていれば良いが、後に複数の例を説明する。
なお、上記とは左右反対の電子制御装置13Rの異常が検出された場合は、上記と同様な制御を左右逆、つまり第1,第2のうち逆の各手段について行い、アクチュエータ14Rが正常かどうかの判定を行う。
異常対応制御部33は、接続切替部31へ接続切替えを指令し、電子制御装置13Rと第1のアクチュエータ14Lおよび、第2のアクチュエータ14Rとの切替えをしながら電子制御装置13Rを介して両アクチュエータ14L,14Rを制御する。
このとき接続切替部31は、所定の時間毎に電子制御装置13Rと第1のアクチュエータ14Lおよび第2のアクチュエータ14Rとの接続を交互に切替えることにより、内輪および外輪となる後輪を少しずつ目標位置へ転舵させる。前記交互に切替える所定の時間は、任意に設定すれば良いが、例えばミリ秒単位の時間とされる。
内輪側である第1のアクチュエータ14Lが中立位置へ到達すると、接続切替部31による所定の時間毎の内輪外輪の交互切替え駆動制御を止め、電子制御装置13Rを外輪側である第2のアクチュエータ14Rへ接続し外輪を転舵制御する。
また、ステアリングホイール4の転舵角が中立の場合はどちらか一方のアクチュエータ14L,14R側に電子制御装置13Rを接続する。
上記手法により、車両の挙動が不安定に陥ることを未然に防止し、後輪が中立位置の場合と比較して車両挙動安定性を高めることができる。
前記とは左右逆の電子制御装置13Rに不具合が発生した場合も、左右逆であることを除き、前記と同様に電子制御装置13Lにより第1,第2のアクチュエータ14L,14Rを制御して同様の手法で対策をする。
また、転舵モータ(左)25Lおよび転舵モータ(右)25Rとモータ駆動部20L,20Rとの切替えは、モータ駆動部電流をOFFの状態(電流値ゼロ)、または通常時よりも小さい電流値にしてから切替える。
この手法の場合も、前記とは左右逆の電子制御装置13Rに不具合が発生した場合も、左右逆であることを除き、前記と同様に電子制御装置13Lから第1,第2のアクチュエータ14L,14Rを制御して同様の手法で対策をする。
5…前輪転舵装置
6…転舵角センサ
9…電子制御ユニット
10,11…後輪
12…後輪転舵装置
13…後輪転舵制御装置
13L,13R…電子制御装置
14L,14R…アクチュエータ
20L,20R…モータ駆動部
24L,24R…モータ電流検出部
25L,25R…転舵モータ(モータ)
26L,26R…回転角検出器
27L,27R…絶対位置検出器
31…一接続切替部
32…異常判定部
33…異常対応制御部
34…異常対処手段
Claims (1)
- 車両の左右の車輪を左右一対のアクチュエータによりそれぞれ独立して転舵させる装置における前記一対のアクチュエータを制御するアクチュエータ制御装置であって、
前記各アクチュエータは、モータと、このモータの回転角を検出する回転角検出器と、前記モータで駆動されるアクチュエータの出力部の絶対位置の検出が可能な絶対位置検出器とを有し、
前記アクチュエータ制御装置は、前記一対のアクチュエータをそれぞれ制御する一対の電子制御装置を有し、かつ
前記一対のアクチュエータを各々構成する前記モータ、回転角検出器、および絶対位置検出器と、前記一対の電子制御装置との接続を交互に切り替える接続切替部と、
前記一対の電子制御装置のうちのいずれか一方の電子制御装置に前記アクチュエータを正常に駆動できなくなる異常が発生したことを検出する異常判定部と、
この異常判定部によりいずれか一方の前記電子制御装置に前記異常が発生したことが検出されると、その異常が検出された電子制御装置に通常接続されているアクチュエータにおける前記モータ、回転角検出器、および絶対位置検出器が他方の電子制御装置と接続されるように前記接続切替部に切り替え動作を行わせる異常対応制御部とを備え、
前記異常対応制御部は、前記異常判定部によりいずれかの前記電子制御装置に前記異常が発生したことが検出されたときに、前記接続切替部への切り替え動作の指令および前記各アクチュエータへの指令を、定められた規則に従って行うものであり、
前記異常対応制御部は、前記異常判定部によりいずれかの前記電子制御装置に前記異常が発生したことが検出されたときに、前記接続切替部へ所定の切り替え動作を行わせる指令を与え、いずれか一方のアクチュエータのモータを、このモータで転舵させる車輪の転舵角が固定されるように制御し、他方のアクチュエータのモータを、このモータで転舵させる車輪を目標舵角へ転舵させるように制御し、
異常発生初期では、前記異常対応制御部は、前記接続切替部により前記電子制御装置と前記アクチュエータとの接続を所定の時間毎に切替えながら左右の車輪を少しずつ目標舵角へ転舵させる
アクチュエータ制御装置。
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