JP2010137782A - 電動油圧式パワーステアリング装置 - Google Patents

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貴之 尾藤
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Abstract

【課題】ロック角からの切返し操舵を行う際に残圧に抗する必要をなくして、エア抜き作業の作業効率を高める。
【解決手段】ステアリングホイール1の操舵角を検出する操舵角センサ14と、手引きエア抜きフラグをセットする手引きエア抜きフラグセット手段16と、ステアリングホイール1の操舵角が操舵限度角直前の所定角度となったことを判定する操舵限度角直前判定手段17とを具え、手引きエア抜きフラグがセットされている状態で、ステアリングホイール1の操舵角が増加して前記操舵限度角直前の所定角度未満からその所定角度以上になると、制御手段17が電動モータ5を、転舵機構4に操舵方向の操舵補助力を与える回転方向に対し逆回転させる。
【選択図】図1

Description

この発明は、電動モータにより双方向ポンプを駆動して操舵方向の操舵補助力を与える電動油圧式パワーステアリング装置に関するものである。
従来の、上述の如き電動油圧式パワーステアリング装置としては、例えば、特許文献1にて開示されたものが知られており、この従来の電動油圧式パワーステアリング装置は、車両の、ステアリングホイールと連動する転舵機構と、電動モータで駆動する双方向ポンプと、前記転舵機構に連結したピストンで内部を左室と右室とに仕切ったパワーシリンダと、前記双方向ポンプの二つの吐出口を前記パワーシリンダの左室および右室にそれぞれ連通させる連通路と、前記ステアリングホイールの操舵力を検出するトルクセンサと、前記ステアリングホイールの操舵力に基づき前記電動モータを作動させて前記パワーシリンダに油圧を与える事により、ステアリングホイールに操舵方向の操舵補助力を与える制御手段とを具えている。
特開2002−145087号公報
ところで、上記従来の電動油圧式パワーステアリング装置でステアリングホイールを操舵限度角(ロック角)まで据え切りしてそこで切返す操舵操作を行う場合には、一方のロック角から他方のロック角へ向けて切返して操舵し始める際に双方向ポンプが逆転するが、パワーシリンダの、その切返す以前に操舵方向の操舵補助力を与えていた油室内の油圧が充分低下するまでには遅れが有るため、この油圧応答の遅れにより油圧室内に油圧が残留していて、切返し直後の操舵の抵抗となる。
それゆえ、上記従来の電動油圧式パワーステアリング装置の整備等の際に油圧回路のエア抜きをするために、ステアリングホイールを一方のロック角(最大操舵角または操舵限界角とも言う)まで操舵してから他方のロック角へ向けて切返し、その他方のロック角まで操舵してから上記一方のロック角へ向けて切返すという操舵操作を繰り返して、双方向ポンプの一方の吐出口から連通路を通してパワーシリンダの一方の室内に作動油を供給するとともに、パワーシリンダの他方の室内の作動油を連通路を通して双方向ポンプの他方の吐出口から吸入し、次に双方向ポンプの上記他方の吐出口から連通路を通してパワーシリンダの上記他方の室内に作動油を供給するとともに、パワーシリンダの上記一方の室内の作動油を連通路を通して双方向ポンプの上記一方の吐出口から吸入することで作動油中のエアを双方向ポンプに設けられたエア抜き孔から排出する、いわゆる手引きエア抜き作業を行うと、ロック角からの切返し操舵を行う度に上記残圧に抗するために大きな操舵力が必要になり、エア抜き作業の作業効率が低下するという問題があった。
この発明は上記課題を有利に解決するものであり、この発明の電動油圧式パワーステアリング装置は、ステアリングホイールの操舵角を検出する操舵角センサと、手引きエア抜きフラグをセットする手引きエア抜きフラグセット手段と、ステアリングホイールの操舵角が操舵限度角直前の所定角度となったことを判定する操舵限度角直前判定手段と、を具え、制御手段が、手引きエア抜きフラグがセットされている状態でステアリングホイールの操舵角が増加して、その操舵角が前記操舵限度角直前の所定角度未満からその所定角度以上となったと判断すると、パワーシリンダに連通させた双方向ポンプを駆動する電動モータを、操舵方向の操舵補助力を与える回転方向に対し逆回転させることを特徴としている。
かかるこの発明の電動油圧式パワーステアリング装置にあっては、手引きエア抜きフラグセット手段によって手引きエア抜きフラグがセットされている状態で、制御手段が、操舵限度角直前判定手段の判定に基づき、操舵角センサが検出するステアリングホイールの操舵角が増加して、操舵角が操舵限度角(ロック角)直前の所定角度未満からその所定角度以上となったと判断すると、パワーシリンダに連通させた双方向ポンプを駆動する電動モータを、操舵方向の操舵補助力を与える回転方向に対し逆回転させる。
従ってこの発明の電動油圧式パワーステアリング装置によれば、ステアリングホイールを操舵限度角(ロック角)まで操舵した後に切返す際には、パワーシリンダの、その切返す以前に操舵方向の操舵補助力を与えていた油室内の油圧は低下しているので、電動油圧式パワーステアリング装置の整備等の際に油圧回路のエア抜きをするために、いわゆる手引きエア抜き作業を行う場合に、ロック角からの切返し操舵を行う際に残圧に抗する必要がないので、小さな操舵力で手引きエア抜き作業を行い得て、エア抜き作業の作業効率を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき詳細に説明する。ここに図1は、この発明の電動油圧式パワーステアリング装置の第1実施例を模式的に示す構成図、図2はその第1実施例の電動油圧式パワーステアリング装置の制御系を示すブロック線図、そして図3は上記第1実施例の電動油圧式パワーステアリング装置の作動状態を示すタイムチャートである。
この第1実施例の電動油圧式パワーステアリング装置は、車両に搭載されたもので、図1中矢印で示す如きステアリングホイール1の転舵操作と連動して左右前輪2,3を転舵する、例えばラック・ピニオン型の転舵機構4と、電動モータ5で駆動する正逆転可能な双方向ポンプ6と、転舵機構4のラック4aに連結したピストン7aで内部を左室7bと右室7cとに仕切ったパワーシリンダ7と、双方向ポンプ6の二つの吐出口6a,6bをパワーシリンダ7の左室7bおよび右室7cにそれぞれ連通させる連通路8,9と、連通路8,9を介してパワーシリンダ7の左室7bと右室7cとの間をバイパスさせるバイパス路10と、そのバイパス路10を開閉する連通バルブ11と、を具えている。なお、ラック・ピニオン型の転舵機構4とは、ピニオン4bの歯とラック4aの歯とが噛合し、ステアリングホイール1の操舵操作に伴ってピニオン4bが回転する事によりラック4aが軸方向に移動し、ラック4に連結された転舵輪2,3を転舵駆動する、コンベンショナルな転舵機構を意味する。
さらに、この第1実施例の電動油圧式パワーステアリング装置は、ステアリングホイール1と転舵機構4のピニオン4bとの間を連結するコラムシャフト12にそれぞれ介挿した、ステアリングホイール1の操舵力を検出するトルクセンサ13および、ステアリングホイール1の操舵角を検出する操舵角センサ14と、上記車両の車速を検出する車速センサ15と、手引きエア抜きフラグセット手段としての手引きエア抜きフラグ入力装置16と、それらトルクセンサ13、操舵角センサ14、車速センサ15および手引きエア抜きフラグ入力装置16からの出力信号に基づき電動モータ5およびバイパス弁11の作動を制御する、制御手段としての、通常のマイクロコンピュータを持つ電子制御パワーステアリングシステム(EPS)コントローラ17と、を具えており、手引きエア抜きフラグ入力装置16は、例えば押している間のみON信号を出力するスイッチで構成し、EPSコントローラ17に併設する。
ここで、EPSコントローラ17は、図2に示すように、通常アシスト部17aと、モータ駆動部17bと、操舵限度角直前判定手段としてのロック角直前判定部17cと、手引きエア抜きフラグ判定部17dとを有しており、通常アシスト部17aは、トルクセンサ13が出力する操舵トルクTqが大きい程大きく、かつ車速センサ15が出力する車速Vが速い程小さい操舵補助力Taを、予め記憶したマップから読み出して、操舵トルクTqから求めた、操舵補助力を与える方向の指示とともに出力し、モータ駆動部17bは、双方向ポンプ6からパワーシリンダ7の左室7bおよび右室7cのうち、操舵補助力Taを与える方向と逆側の油室に油圧を供給するように電動モータ5を駆動して、パワーシリンダ7のピストン7aが転舵機構4のラック4aに操舵補助力Taを、指示された方向に与えるようにする。つまり、ラック4aに付与された操舵補助力Taはラック4aからピニオン4bおよびコラムシャフト12を介してステアリングホイール1に伝達され、運転者の操舵力を補助する補助力として作用する。
また、通常アシスト部17aは、操舵角センサ14が出力するステアリングホイール1の操舵角Hθが0度付近の直進走行時は、連通バルブ11を開いてピストン7aが自由に移動できるようにして、前輪2,3からの操舵反力をステアリングホイール1にそのまま伝え、ステアリングホイール1の操舵角Hθが0度付近を超える操舵時は、連通バルブ11を閉じて双方向ポンプ6の吐出口6a,6bの一方からパワーシリンダ7の左室7bおよび右室7cのうち上述のように対応する一方の油室に油圧を供給するようにする。
さらに通常アシスト部17aは、ステアリングホイール1の操舵方向とパワーシリンダ7が操舵補助力Taを付加するための電動モータ5の回転方向とが一致していない場合等の、何らかの制御異状が有った場合も、連通バルブ11を開いてピストン7aが自由に移動できるようにして、ステアリングホイール1の操舵操作のみでも転舵機構4を駆動して転舵できるようにする。
ロック角直前判定部17cは、操舵角センサ14が出力するステアリングホイール1の操舵角Hθと、トルクセンサ13が出力する操舵トルクTqとから、ステアリングホイール1の操舵角Hθが増加していって、パワーシリンダ7内で図示しないストッパがパワーシリンダ7の端壁に当接してピストン7aの移動を規制することで操舵トルクTqが急上昇する時のステアリングホイール1の操舵限度角(ロック角)をステアリングホイール1の両方向への操舵時について検出しておくとともに、それらのロック角に至る直前の所定操舵角(例えばロック角に至る60度前)を設定しておき、ステアリングホイール1の操舵角Hθが増加してその所定操舵角を過ぎたら直ちにロック角直前判定信号Reを出力する。
手引きエア抜きフラグ判定部17dは、手引きエア抜きフラグ入力装置16がON信号を出力すると、手引きエア抜きフラグFtがセットされたと記憶し、その手引きエア抜きフラグFtをモータ駆動部17bに出力する。そしてモータ駆動部17bは、手引きエア抜きフラグ判定部17dから手引きエア抜きフラグFtを入力しており、かつロック角直前判定部17cからロック角直前判定信号Reを入力するとその後、電動モータ5を、転舵機構4に操舵方向の操舵補助力を与える回転方向に対し逆回転させるように駆動する。
図3は、かかる第1実施例の電動油圧式パワーステアリング装置の作動状態を示し、この第1実施例の電動油圧式パワーステアリング装置では、図示のように、手引きエア抜きフラグがONにセットされている状態でステアリングホイール1の操舵角がロック角の直前の所定角を越えると、双方向ポンプ6を駆動する電動モータ5のモータ電流が反転することから、ステアリングホイール1をロック角まで操舵した後に切返す際には、パワーシリンダ7の、その切返す以前に操舵方向の操舵補助力を与えていた油室内の油圧(高圧側シリンダ圧)は低下しており、その一方、切返し後に操舵方向の操舵補助力を与える油室内の油圧(低圧側シリンダ圧)が上昇しているため、従来は破線で示すように残圧に抗するための大きな操舵力が必要であったのに対し、この第1実施例の装置では図中A部およびB部に実線で示すように残圧に抗するための大きな操舵力が必要でない。
従って、電動油圧式パワーステアリング装置の整備等の際に油圧回路のエア抜きをするために、いわゆる手引きエア抜き作業を行う場合に、この第1実施例の電動油圧式パワーステアリング装置によれば、小さな操舵力で手引きエア抜き作業を行い得て、エア抜き作業の作業効率を高めることができる。
これに対し従来の装置では、図4に示すように、ステアリングホイール1をロック角まで操舵した後に切返す際に電動モータ5のモータ電流が反転するので、その切返す以前に操舵方向の操舵補助力を与えていた油室内の油圧(高圧側シリンダ圧)が残圧となっていて、ロック角からの切返し操舵を行う度にその残圧に抗するために大きな操舵力が必要であった。
図5は、この発明の電動油圧式パワーステアリング装置の第2実施例の制御系を示すブロック線図、そして図6は上記第2実施例の電動油圧式パワーステアリング装置の作動状態を示すタイムチャートであり、図中、第1実施例と同様の部分はそれと同一の符号にて示す。
すなわち、この第2実施例の電動油圧式パワーステアリング装置は、EPSコントローラ17が、連通バルブ11を駆動する連通バルブ駆動部17eを有している点のみ、第1実施例と異なっており、他の点では第1実施例と同様の構成を具えている。
この連通バルブ駆動部17eは、ステアリングホイール1の操舵方向と、パワーシリンダ7が操舵補助力Taを付加するための電動モータ5の回転方向とが一致していない場合に、他の制御異状が有った場合と異なって、手引きエア抜きフラグ判定部17dから手引きエア抜きフラグFtを入力しているか否かを判断し、手引きエア抜きフラグFtを入力している場合は操舵方向と回転方向とが一致していなくても制御異状でないため、図6中D部およびE部に示すように、連通バルブ11を開放することを禁止して、切返す以前に操舵方向の操舵補助力を与えていた油室内の残圧を抜く。その一方、手引きエア抜きフラグFtを入力していない場合は、操舵方向と回転方向とが一致していないと制御異状と判断し、連通バルブ11を開放してピストン7aが自由に移動できるようにして、ステアリングホイール1の操舵操作のみでも転舵機構4を駆動して転舵できるようにする。
従って、この第2実施例の電動油圧式パワーステアリング装置によれば、ステアリングホイール1の操舵方向とパワーシリンダ7が操舵補助力Taを付加するための電動モータ5の回転方向とが一致していなくても、手引きエア抜き作業を行う場合と制御異状の場合とを識別して、手引きエア抜き作業を行う場合には、切返す以前に操舵方向の操舵補助力を与えていた油室内の残圧を抜くことができ、しかも油圧回路内の作動油を確実にポンプに循環させてエア抜きを行うことができる。
図7は、この発明の電動油圧式パワーステアリング装置の第3実施例の制御系を示すブロック線図、そして図8は上記第3実施例の電動油圧式パワーステアリング装置の作動状態を示すタイムチャートであり、図中、第1実施例と同様の部分はそれと同一の符号にて示す。
すなわち、この第3実施例の電動油圧式パワーステアリング装置は、EPSコントローラ17が、操舵速度検出部17fを有している点のみ、第1実施例と異なっており、他の点では第1実施例と同様の構成を具えている。
この操舵速度検出部17fは、操舵角センサ14が出力するステアリングホイール1の操舵角Hθの単位時間当たりの変化量から操舵速度ωを求めて、その操舵速度ωをモータ駆動部17bに出力し、モータ駆動部17bは、図6中F部およびG部に示すように、その操舵速度ωが速い程電動モータ5の回転速度が速くなるように駆動電流を設定した例えばマップを用いて、電動モータ5を駆動する。
従って、この第3実施例の電動油圧式パワーステアリング装置によれば、ステアリングホイール1の操舵速度が速い程、電動モータ5の回転速度を速くして、切返す以前に操舵方向の操舵補助力を与えていた油室内の残圧を素早く抜くので、いわゆる手引きエア抜き作業を行う場合に、ステアリングホイール1の操舵速度が速い場合でも確実に、小さな操舵力で手引きエア抜き作業を行い得て、エア抜き作業の作業効率を高めることができる。
図9は、この発明の電動油圧式パワーステアリング装置の第4実施例の制御系を示すブロック線図であり、図中、第1実施例と同様の部分はそれと同一の符号にて示す。すなわち、この第4実施例の電動油圧式パワーステアリング装置は、EPSコントローラ17が、手引きエア抜き終了判定部17gを有している点のみ、第1実施例と異なっており、他の点では第1実施例と同様の構成を具えている。
この手引きエア抜き終了判定部17gは、車速センサ15が出力する車速Vが0km/時より速くなった場合に手引きエア抜きフラグ判定部17dにフラグリセット信号Ffを出力し、これにより手引きエア抜きフラグ判定部17dは、手引きエア抜きフラグFtがOFFにリセットされたと記憶する。
従って、この第4実施例の電動油圧式パワーステアリング装置によれば、例えば車両の整備が終わって車両を整備場から出すため走らせて、車速Vが0km/hより速くなった場合に、作業者がスイッチ等を操作して手引きエア抜きフラグFtをリセットしなくても自動的に手引きエア抜きフラグFtをリセットできるので、エア抜き作業の作業時間を短縮することができる。
図10は、この発明の電動油圧式パワーステアリング装置の第5実施例の制御系を示すブロック線図であり、図中、第1実施例と同様の部分はそれと同一の符号にて示す。すなわち、この第5実施例の電動油圧式パワーステアリング装置は、EPSコントローラ17が、操舵速度検出部17fに加えて操舵速度判定部17hを有している点のみ、第1実施例と異なっており、他の点では第1実施例と同様の構成を具えている。
この操舵速度判定部17hは、操舵速度検出部17fが出力する操舵速度ωが、ロック角への到達後のステアリングホイール1の切返し操舵時のパワーシリンダ7内の残圧が僅かとなるような、予め定めた速度、例えば150度/秒より遅い場合に、逆回転規制信号ωeをモータ駆動部17bに出力し、モータ駆動部17bは、その逆回転規制信号ωeを受けた場合はステアリングホイール1の切返しによって通常アシスト部17aから操舵補助力Taの方向の変更指示があるまで、電動モータ5を逆回転で回転駆動しない。
従って、この第5実施例の電動油圧式パワーステアリング装置によれば、ステアリングホイール1の操舵速度が遅くて、ロック角への到達後のステアリングホイール1の切返し操舵時のパワーシリンダ7内の残圧が僅かとなって作業者の負担も発生しないような場合には、不要な制御の実行を回避することができる。
以上、図示例に基づき説明したが、この発明は上述の例に限られるものでなく、特許請求の範囲の記載範囲内で適宜変更し得るものであり、例えば、上記各実施例では手引きエア抜きフラグ入力装置16はスイッチによって構成したが、代わりに通常の故障診断装置を手引きエア抜きフラグ入力装置16とし、手引きエア抜きフラグFtをその故障診断装置の接続によってセットし、分離によってリセットするようにすることもできる。
また、上記各実施例では操舵角センサ14をコラムシャフト12に設けたが、代わりに転舵機構4のラック4aの動きを検出するリニアエンコーダを用いることもできる。すなわち、ステアリングホイール1の操舵角とラック4aの動き(軸方向の移動量)との関係は、ピニオン4bの歯とラック4aの歯とによるギヤ比で一意に決まるため、操舵角センサ14で検出した操舵角に替えて、ラック4aの動きを用いて制御しても良い。
かくしてこの発明の電動油圧式パワーステアリング装置によれば、ステアリングホイールを操舵限度角(ロック角)まで操舵した後に切返す際には、パワーシリンダの、その切返す以前に操舵方向の操舵補助力を与えていた油室内の油圧は低下しているので、電動油圧式パワーステアリング装置の整備等の際に油圧回路のエア抜きをするために、いわゆる手引きエア抜き作業を行う場合に、ロック角からの切返し操舵を行う際に残圧に抗する必要がないので、小さな操舵力で手引きエア抜き作業を行い得て、エア抜き作業の作業効率を高めることができる。
この発明の電動油圧式パワーステアリング装置の第1実施例を模式的に示す構成図である。 上記第1実施例の電動油圧式パワーステアリング装置の制御系を示すブロック線図である。 上記第1実施例の電動油圧式パワーステアリング装置の作動状態を示すタイムチャートである。 従来の電動油圧式パワーステアリング装置の作動状態を示すタイムチャートである。 この発明の電動油圧式パワーステアリング装置の第2実施例の制御系を示すブロック線図である。 上記第2実施例の電動油圧式パワーステアリング装置の作動状態を示すタイムチャートである。 この発明の電動油圧式パワーステアリング装置の第3実施例の制御系を示すブロック線図である。 上記第3実施例の電動油圧式パワーステアリング装置の作動状態を示すタイムチャートである。 この発明の電動油圧式パワーステアリング装置の第4実施例の制御系を示すブロック線図である。 この発明の電動油圧式パワーステアリング装置の第5実施例の制御系を示すブロック線図である。
符号の説明
1 ステアリングホイール
2 左前輪
3 右前輪
4 転舵機構
4a ラック
4b ピニオン
5 電動モータ
6 双方向ポンプ
7 パワーシリンダ
7a ピストン
7b 左室
7c 右室
8,9 連通路
10 バイパス路
11 連通バルブ
12 コラムシャフト
13 トルクセンサ
14 操舵角センサ
15 車速センサ
16 手引きエア抜きフラグ入力装置(手引きエア抜きフラグセット手段)
17 EPSコントローラ(制御手段)
17a 通常アシスト部(制御手段)
17b モータ駆動部(制御手段)
17c ロック角直前判定部(操舵限度角直前判定手段)
17d 手引きエア抜きフラグ判定部
17e 連通バルブ駆動部(制御手段)
17f 操舵速度検出部(制御手段)
17g 手引きエア抜き終了判定部(制御手段)
17h 操舵速度判定部(制御手段)

Claims (5)

  1. 車両の運転者によって操舵可能なステアリングホイールと、
    車両の転舵輪に接続されるとともに、前記ステアリングホイールと連動して前記転舵輪を転舵する転舵機構と、
    前記転舵機構に連結したピストンで内部を左室と右室とに仕切ったパワーシリンダと、
    前記パワーシリンダの左室および右室にそれぞれ連通する連通路と、
    電動モータで駆動され、該電動モータの回転方向に応じて前記連通路を介して前記パワーシリンダの左室または右室に選択的に油圧を供給する双方向ポンプと、
    前記ステアリングホイールの操舵力を検出するトルクセンサと、
    前記ステアリングホイールの操舵力に基づき、前記パワーシリンダの左室または右室に油圧を供給して操舵方向の操舵補助力を与えるように、少なくとも前記電動モータの回転方向を制御する制御手段と、
    前記ステアリングホイールの操舵角を検出する操舵角センサと、
    手引きエア抜きフラグをセットする手引きエア抜きフラグセット手段と、
    前記ステアリングホイールの操舵角が操舵限度角直前の所定角度となったことを判定する操舵限度角直前判定手段と、
    を具え、
    前記制御手段は、前記手引きエア抜きフラグがセットされている状態で、前記ステアリングホイールの操舵角が増加して、操舵角が前記転舵限度角直前の所定角度未満からその所定角度以上に増加したと判断すると、前記電動モータを、操舵方向の操舵補助力を与える回転方向に対し逆回転させるものである、
    電動油圧式パワーステアリング装置。
  2. 前記パワーシリンダの左室と右室との間をバイパスさせるバイパス路と、
    前記バイパス路を開閉する連通バルブと、
    を具え、
    前記制御手段は、前記電動モータを、操舵方向の操舵補助力を与える回転方向に対し逆回転させている間、前記連通バルブの開放を禁止するものである、
    請求項1記載の電動油圧式パワーステアリング装置。
  3. 前記制御手段は、前記電動モータを逆回転させる回転速度を、前記ステアリングホイールの転舵速度に応じて変化させるものである、
    請求項1または2記載の電動油圧式パワーステアリング装置。
  4. 前記車両の車速を検出する車速センサを具え、
    前記制御手段は、前記車速が0km/時より速くなった場合に、前記手引きエア抜きフラグをリセットするものである、
    請求項1から3までの何れか1項記載の電動油圧式パワーステアリング装置。
  5. 前記制御手段は、前記ステアリングホイールの転舵速度が、前記転舵限度角への到達後の前記ステアリングホイールの切返し転舵時の前記パワーシリンダ内の残圧が僅かとなるような所定速度より遅い場合に、前記ステアリングホイールの切返し転舵時まで前記電動モータを逆回転させないものである、
    請求項1から4までの何れか1項記載の電動油圧式パワーステアリング装置。
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