JP7106400B2 - 車両用液圧マスタシリンダ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動二輪車等のハンドルバーに取り付けられる液圧マスタシリンダと、該液圧マスタシリンダを作動させる操作レバーとを備えた車両用液圧マスタシリンダ装置に関し、詳しくは、シリンダ孔に、リザーバに連通するリリーフポートとサプライポートとを開口し、ピストンの移動に伴ってピストンに嵌着したカップシールがリリーフポートを閉塞して液圧室の液圧を昇圧させるサイドポート型の液圧マスタシリンダを備えた車両用液圧マスタシリンダ装置に関する。
従来、自動二輪車等の車両用液圧マスタシリンダ装置として、ハンドルバーに取り付けられる液圧マスタシリンダのシリンダ孔に、リザーバに連通するリリーフポートとサプライポートとを開口し、非作動状態でリリーフポートとサプライポートとの間に配置されるピストンのシール溝にカップシールを嵌着し、作動時に、ピストンの移動に伴ってカップシールがリリーフポートを閉塞し、カップシールとシリンダ孔との間に画成される液圧室の液圧を昇圧させるサイドポート型の液圧マスタシリンダがあった(例えば、特許文献1参照。)。
特開2017-171066号公報
しかし、上述の特許文献1のものでは、カップシールがゴム製であることから、寸法にバラツキが生じたり、組み付け後の姿勢の安定性がよくなかったりすることから、操作フィーリングの悪化を招く虞があった。
そこで本発明は、カップシールの姿勢を安定させることができ、操作フィーリングの向上を図ることができる車両用液圧マスタシリンダ装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の車両用液圧マスタシリンダ装置は、ハンドルバーに取り付けた液圧マスタシリンダのシリンダボディに、前記液圧マスタシリンダに収容されたピストンを作動させる操作レバーを回動可能に設け、前記液圧マスタシリンダは、シリンダ孔に、リザーバに連通するリリーフポートとサプライポートとを開口し、前記ピストンは、非作動状態で、前記リリーフポートと前記サプライポートとの間に配置されるシール溝にカップシールを嵌着した車両用液圧マスタシリンダ装置において、前記シール溝は、前記ピストンのシリンダ孔底部側端面に設けられ、ピストン周方向のシール溝底面と該シール溝底面に交差するシリンダ孔開口側面とを有し、前記カップシールは、前記シリンダ孔開口側面に当接する基部と、前記シール溝底面に嵌着される嵌着リップ部と、シリンダ孔に摺接する摺動リップ部とを備え、前記ピストンのシリンダ孔底部側端面に、前記摺動リップ部に当接して、該摺動リップ部の無負荷時の姿勢を、正規の状態に保持する保持部材を設けたことを特徴としている。
また、前記保持部材は、ピストン中心部の前記シリンダ孔底部側端面に配置される中央部と、該中央部から放射状に延出し、前記摺動リップ部のシリンダ孔底部側端部に当接する複数の摺動リップ当接部とを備えていると好ましい。
さらに、摺動リップ当接部は、先端に、前記摺動リップ部のシリンダ孔底部側面に当接する突部を備えていると好適である。
また、前記カップシールは、前記保持部材が当接することにより、前記嵌着リップ部が前記シール溝底面に、前記基部が前記シリンダ孔開口側面に、前記摺動リップ部が前記シリンダ孔にそれぞれ当接するとよい。
さらに、前記ピストンは、シリンダ孔底部側に開口する有底筒部が形成されるとともに、該有底筒部のシリンダ孔開口側に、前記シリンダ孔と前記有底筒部とを連通させる液通孔が形成され、前記有底筒部に、作動時には、液圧が発生する液圧室と前記液通孔との連通を遮断し、作動解除時には、前記液圧室と前記液通孔とを連通させる一方弁を設けると好ましい。
また、前記一方弁は、前記有底筒部と前記液通孔とを連通又は遮断させるボール弁と、該ボール弁を閉弁方向に付勢するスプリング部材とを備え、該スプリング部材は、一端が前記ボール弁に、他端が前記保持部材の中央部にそれぞれ当接すると好適である。
さらに、前記保持部材は、中心部に、前記有底筒部と前記液圧室とに開口し、前記有底筒部内に挿入される円筒部を設けるとよい。
また、前記車両用液圧マスタシリンダ装置は、前記ピストンの無効ストロークを調整する無効ストローク調整機構を備えていると好適である。
本発明の車両用液圧マスタシリンダ装置によれば、保持部材によって、カップシールの寸法のバラツキや、組み付け後の姿勢に関わらず、カップシールの無負荷時の姿勢を正規の状態に保持させることができ、操作フィーリングの向上を図ることができる。
また、保持部材は、ピストン中心部のシリンダ孔底部側端面に配置される中央部と、中央部から放射状に延出し、摺動リップ部のシリンダ孔底部側端部に当接する複数の摺動リップ当接部とを備え、複数の摺動リップ当接部の間には隙間が形成されることから、作動解除時にピストンが初期位置に戻る際の作動液の補給性を確保しながら、カップシールの姿勢を安定させることができる。
さらに、摺動リップ当接部は、先端に、摺動リップ部のシリンダ孔底部側面に当接する突部を備えることにより、摺動リップ部と摺動リップ当接部とを確実に当接させることができ、カップシールの姿勢をより確実に安定させることができる。
また、カップシールは、保持部材により、嵌着リップ部がシール溝底面に、基部がシリンダ孔開口側面に、摺動リップ部がシリンダ孔にそれぞれ当接した状態となることにより、作動開始時のカップシールの姿勢を正規の状態に確実に保持することができ、作動開始時に、シールポイントが後退する虞がない。
さらに、ピストンは、シリンダ孔底部側に開口する有底筒部が形成されるとともに、有底筒部のシリンダ孔開口側に、シリンダ孔と有底筒部とを連通させる液通孔が形成され、有底筒部に、作動時には前記液圧室と前記液通孔との連通を遮断し、作動解除時には前記液圧室と前記液通孔とを連通させる一方弁を設けたことにより、作動解除時にピストンが初期位置に戻る際の作動液の補給をスムーズに行うことができ、操作フィーリングの向上を図ることができる。
また、一方弁は、有底筒部と液通孔とを連通又は遮断させるボール弁と、該ボール弁を閉弁方向に付勢するスプリング部材とを備え、スプリング部材は、一端をボール弁に、他端を保持部材の中央部にそれぞれ当接させることにより、部品点数の増加を抑制できる。
さらに、保持部材は、中心部に、前記有底筒部と前記液圧室とに開口し、前記有底筒部内に挿入される円筒部を設けたことにより、保持部材を安定した状態で装着することができるとともに、円筒部により、作動解除時にピストンが初期位置に戻る際の作動液の補給を確保することができる。
また、作動時にカップシールが初期位置からシリンダ孔底部側に移動し、リリーフポートを閉塞して液圧室の液圧を昇圧させるまでのピストンの無効ストロークを調整可能とした、無効ストローク調整機構を備えた車両用液圧マスタシリンダ装置では、保持部材によって、カップシールの無負荷時の姿勢を正規の状態の保持させることができることから、無効ストロークの調整を液圧マスタシリンダに正確に反映させることができるとともに、無効ストロークの細かい調整が可能となる。
図6のI-I断面図である。 図7のII-II断面図である。 同じく液圧マスタシリンダ装置の要部拡大断面図である。 同じくピストンと第1カップシールと保持部材とリターンスプリングの分解斜視図である。 同じく保持部材の斜視図である。 本発明の一形態例を示す液圧マスタシリンダ装置の正面図である。 同じく液圧マスタシリンダ装置の一部断面側面図である。
図1乃至図7は本発明の一形態例を示す車両用液圧マスタシリンダ装置の図である。バーハンドル車両用の液圧マスタシリンダ装置1は、液圧マスタシリンダ2と操作レバー3とを組み合わせたクラッチ用の液圧マスタシリンダ装置1で、バーハンドル車両の車体前部で前輪を操向するハンドルバー4に取り付けられている。
液圧マスタシリンダ2は、シリンダボディ2aに形成された車体取付ブラケット2bとホルダ5とでハンドルバー4を包持し、これらをボルト6で締結してハンドルバー4の車体前部側に配置される。シリンダボディ2aに形成されたシリンダ孔2cの開口側には、上下一対のレバーホルダ2d,2dが所定の間隔をおいて突設され、前記操作レバー3は、このレバーホルダ2d,2dに第1カラー7と第1ピボット8とを介して回動可能に枢着されている。
シリンダ孔2cには、ピストン9が第1カップシール10(本発明のカップシール)と第2カップシール11とを外嵌した状態で内挿され、シリンダ孔2cの底壁とシリンダ孔底部側の第1カップシール10との間に液圧室12が画成されている。シリンダ孔2cの底壁とピストン9との間にはリターンスプリング13が縮設され、該リターンスプリング13の弾発力によってピストン9が、常時、シリンダ孔2cの開口方向に付勢され、プッシュロッド14の先端部との当接により後退限が規制されている。また、シリンダボディ2aの上部側壁には、リザーバ15に連通するリリーフポート16とサプライポート17とが形成され、シリンダ孔2cの底壁側には、ユニオン孔18が液圧室12に連通して形成されている。
ピストン9は、シリンダ孔底部側の端部に第1カップシール10を嵌着する第1シール溝9a(本発明のシール溝)が、シリンダ孔開口側に第2カップシール11を嵌着する第2シール溝9bがそれぞれ形成されるとともに、ピストン9の第1シール溝9aと第2シール溝9bとの間には小径軸部9cが設けられ、該小径軸部9cとシリンダ孔2cとの間に液室19が形成されている。また、ピストン9のシリンダ孔底部側端部には、シリンダ孔底部側に開口する有底筒部20がピストン9の軸方向に形成され、該有底筒部20のシリンダ孔開口側には、該有底筒部20と前記液室19とを連通させる液通孔21が形成されている。さらに、ピストン9のシリンダ孔開口側端部には、プッシュロッド14の収容凹部9dが形成され、該収容凹部9dにプッシュロッド14の先端部が当接している。
第1シール溝9aは、ピストン周方向のシール溝底面9eと、該シール溝底面9eに交差するシリンダ孔開口側面9fとを有している。第1カップシール10は、シリンダ孔開口側面9fに当接する基部10aと、シール溝底面9eに嵌着される嵌着リップ部10bと、シリンダ孔に摺接する摺動リップ部10cとを備え、第1カップシール10は、ピストン9のシリンダ孔底部側端面に設けられた保持部材22によって、無負荷時の姿勢が正規の状態に保持されている。なお、第2シール溝9bと第2カップシール11とは周知の構造であることから、詳細な説明は省略する。
有底筒部20のシリンダ孔底部側には、該有底筒部20よりも小径の第1液通孔21aが連続して設けられ、有底筒部20と第1液通孔21aとに亘って一方弁23が設けられている。一方弁23は、有底筒部20と、該有底筒部20に収容されるボール弁24と、該ボール弁24を有底筒部20の底部側(閉弁方向)に付勢するスプリング部材24aとを備え、該スプリング部材24aは、一端がボール弁24に、他端が有底筒部20のシリンダ孔底部側端部に装着された保持部材22にそれぞれ当接している。また、液通孔21は、前記第1液通孔21aと、該第1液通孔21aに連通するとともに、ピストン9の径方向に貫通する第2液通孔21bとで形成され、第2液通孔21bは、液室19に開口している。
保持部材22は、ピストン中心部の前記シリンダ孔底部側端面に配置される円形の中央部22aと、中央部22aから放射状に延出し、摺動リップ部10cのシリンダ孔底部側端部に当接する複数の摺動リップ当接部22bとを備えている。中央部22aは、中心部に、有底筒部20内に挿入され、有底筒部20と液圧室12とに開口する円筒部22cが突設されている。各摺動リップ部10cは、先端に、摺動リップ部10cのシリンダ孔底部側面に当接する突部22dが形成されている。
操作レバー3は、グリップ25の車体前方で操作されるレバー本体26と、プッシュロッド14を作動させる作用腕27aを備えたノッカー27とに分割して形成されている。ノッカー27は板状に形成され、レバーホルダ2d,2dに回動可能に連結される回動基部27bと、該回動基部27bからシリンダ孔開口側に延出する前記作用腕27aと、前記回動基部27bから車体外側に突出してレバー本体26を連結する連結腕27dとを備えている。
回動基部27bは、レバーホルダ2d,2dの間に差し込まれ、レバーホルダ2d,2dと回動基部27bとに亘って前記第1カラー7と第1ピボット8とを挿通することにより、レバーホルダ2dに回動可能に連結される。作用腕27aには、駒部材29が取り付けられ、該駒部材29を介してプッシュロッド14の基端側が連結される。駒部材29は、シリンダ軸方向に雌ねじ孔29aが貫通形成され、該雌ねじ孔29aにプッシュロッド14の基端に設けられた雄ねじ部14aを螺合することにより、プッシュロッド14が駒部材29に対して、シリンダ孔底部側に突出量を調整可能に連結される。
レバー本体26は、連結腕27dに回動可能に連結される基部26aと、該基部26aからグリップ25の車体前部方向へ延出する操作部26bとを備えている。基部26aは、上下二股状に形成され、基部26aの間にノッカー27の連結腕27dを差し込み、基部26aと連結腕27dとに亘って第2カラー30と第2ピボット31とを挿通することにより、レバー本体26が連結腕27dに回動可能に連結される。また、基部26aの車体側には、アジャストボルト32が突出量を調整可能に配置され、アジャストボルト32の先端部は、ノッカー27のレバー本体対向面27fに当接している。基部26aの反車体側と連結腕27dとには、スプリング孔26c,27gが対向してそれぞれ形成され、該スプリング孔26c,27gにアジャストスプリング33が縮設され、該アジャストスプリング33の付勢力により、アジャストボルト32がレバー本体対向面27fに押し付けられる。
このように形成された液圧マスタシリンダ装置1の非作動時では、リターンスプリング13の弾発力によってピストン9が後退限に配置されている。さらに、レバー本体26は、アジャストスプリング33の弾発力により、アジャストボルト32の先端部がレバー本体対向面27fに押し付けられ、アジャストボルト32の突出量に応じて握り代が設定されるとともに、操作レバー3全体のガタ付きが防止される。また、工具を用いて駒部材29に螺合しているプッシュロッド14の雄ねじ部14aを回動させ、適宜、駒部材29からプッシュロッド14のシリンダ孔底部側への突出量を調整して、ピストン9の初期位置を設定しすることにより、ピストン9の無効ストロークを調整する。
初期状態のピストン9は、第1カップシール10がリリーフポート16よりもシリンダ孔開口側で、且つ、サプライポート17よりもシリンダ孔底部側に配置された状態となっており、リザーバ15と液圧室12とはリリーフポート16を介して連通し、リザーバ15と液室19とはサプライポート17を介して連通している。
さらに、保持部材22は、円筒部22cが有底筒部20に挿入されることにより、ピストン9のシリンダ孔底部側端面に配置され、各摺動リップ当接部22bの先端に形成された突部22dが、摺動リップ部10cのシリンダ孔底部側端部に当接する。これにより、第1カップシール10は、嵌着リップ部10bがシール溝底面9eに、基部10aがシリンダ孔開口側面9fに、摺動リップ部10cがシリンダ孔2cにそれぞれ当接した状態となる。また、円筒部22cを介して液圧室12と有底筒部20とは連通した状態となっており、有底筒部20に収容されたボール弁24は、スプリング部材24aの弾発力により、有底筒部20の底部に当接した閉弁状態で、液圧室12と液通孔21とはボール弁24によって遮断されている。
この初期状態から操作部26bを握って作動を開始すると、レバー本体26とノッカー27とが一体となって、第1ピボット8を支点に回動し、ノッカー27の作用腕27aがプッシュロッド14を押動させる。プッシュロッド14によって押動するピストン9は、ボール弁24が有底筒部20の底部に当接した閉弁状態を維持したままシリンダ孔2cを底部側に前進し、第1カップシール10がリリーフポート16を閉塞すると、液圧室に液圧が発生し、この液圧がユニオン孔18を介してクラッチに供給され、クラッチを作動させる。このとき、第1カップシール10は、保持部材22によって姿勢が安定した状態となっていることから、作動開始時に、シールポイントが後退する虞がなく、無効ストロークの調整を、液圧マスタシリンダに正確に反映させることができるとともに、操作フィーリングを向上させることができる。
作動を解除すると、リターンスプリング13の弾発力でピストンは初期位置に後退するが、この時、ボール弁24がスプリング部材24aの弾発力に抗して、有底筒部20の底部から離れて開弁し、サプライポート17,液室19,第2液通孔21b,第1液通孔21aを介して、リザーバ15から作動液が液圧室12に補給され、ピストン9を迅速に初期位置に復帰させることができ、操作フィーリングの向上を図ることができる。また、この時、保持部材22の複数の摺動リップ当接部22bの間には、隙間が形成されていることから、作動液の補給油性を確保することができる。
上述のように、本形態例の液圧マスタシリンダ装置1では、プッシュロッド14を回動させて駒部材29からシリンダ孔底部側へのプッシュロッド14の突出量を調整することで、無効ストロークを調整を簡単に行うことができる。また、この際、第1カップシール10の寸法のバラツキや、組み付け後の姿勢に関わらず、第1カップシール10の姿勢を、保持部材22によって正規の状態に保持させることができることから、無効ストロークの調整を液圧マスタシリンダに正確に反映させることができ、さらに、無効ストロークの細かい調整をすることが可能となる。
また、摺動リップ当接部22bの先端に突部22dを設けたことにより、摺動リップ部10cと摺動リップ当接部22bとを確実に当接させることができ、第1カップシール10の姿勢をより確実に安定させることができる。
また、ピストン9は、シリンダ孔底部側に開口する有底筒部20が形成されるとともに、有底筒部20に一方弁23を設けたことにより、作動解除時にピストン9が初期位置に戻る際の作動液の補給をスムーズに行うことができ、操作フィーリングの向上を図ることができる。また、ボール弁24を付勢するスプリング部材24aは、一端をボール弁24に、他端を保持部材22の円筒部22cにそれぞれ当接させることにより、部品点数の増加を抑制できる。
なお、本発明は、上述の形態例に限るものではなく、操作レバーの構造や、無効ストロークを調整する構造は任意である。さらに、無効ストローク調整する構造を備えていない液圧マスタシリンダ装置にも適用することもできる。また、保持部材は、摺動リップ部の先端に突部を設けていなくてもよく、さらに、中心部に円筒部を設けず液通孔を形成しただけのものでもよい。さらに、ピストンに一方弁を備えていないものでもよい。
1…液圧マスタシリンダ装置、2…液圧マスタシリンダ、2a…シリンダボディ、2b…車体取付ブラケット、2c…シリンダ孔、2d…レバーホルダ、3…操作レバー、4…ハンドルバー、5…ホルダ、6…ボルト、7…第1カラー、8…第1ピボット、9…ピストン、9a…第1シール溝、9b…第2シール溝、9c…小径軸部、9d…収容凹部、9e…シール溝底面、9f…シリンダ孔開口側面、10…第1カップシール、10a…基部、10b…嵌着リップ部、10c…摺動リップ部、11…第2カップシール、12…液圧室、13…リターンスプリング、14…プッシュロッド、14a…雄ねじ部、15…リザーバ、16…リリーフポート、17…サプライポート、18…ユニオン孔、19…液室、20…有底筒部、21…液通孔、21a…第1液通孔、21b…第2液通孔、22…保持部材、22a…中央部、22b…摺動リップ当接部、22c…円筒部、22d…突部、23…一方弁、24…ボール弁、24a…スプリング部材、25…グリップ、26…レバー本体、26a…基部、26b…操作部、26c…スプリング孔、27…ノッカー、27a…作用腕、27b…回動基部、27d…連結腕、27f…レバー本体対向面、27g…スプリング孔、29…駒部材、29a…雌ねじ孔、30…第2カラー、31…第2ピボット、32…アジャストボルト、33…アジャストスプリング

Claims (8)

  1. ハンドルバーに取り付けた液圧マスタシリンダのシリンダボディに、前記液圧マスタシリンダに収容されたピストンを作動させる操作レバーを回動可能に設け、
    前記液圧マスタシリンダは、シリンダ孔に、リザーバに連通するリリーフポートとサプライポートとを開口し、前記ピストンは、非作動状態で、前記リリーフポートと前記サプライポートとの間に配置されるシール溝にカップシールを嵌着した車両用液圧マスタシリンダ装置において、
    前記シール溝は、前記ピストンのシリンダ孔底部側端面に設けられ、ピストン周方向のシール溝底面と該シール溝底面に交差するシリンダ孔開口側面とを有し、前記カップシールは、前記シリンダ孔開口側面に当接する基部と、前記シール溝底面に嵌着される嵌着リップ部と、シリンダ孔に摺接する摺動リップ部とを備え、
    前記ピストンのシリンダ孔底部側端面に、前記摺動リップ部に当接して、該摺動リップ部の無負荷時の姿勢を、正規の状態に保持する保持部材を設けたことを特徴とする車両用液圧マスタシリンダ装置。
  2. 前記保持部材は、ピストン中心部の前記シリンダ孔底部側端面に配置される中央部と、該中央部から放射状に延出し、前記摺動リップ部のシリンダ孔底部側端部に当接する複数の摺動リップ当接部とを備えていることを特徴とする請求項1記載の車両用液圧マスタシリンダ装置。
  3. 摺動リップ当接部は、先端に、前記摺動リップ部のシリンダ孔底部側面に当接する突部を備えていることを特徴とする請求項2記載の車両用液圧マスタシリンダ装置。
  4. 前記カップシールは、前記保持部材が当接することにより、前記嵌着リップ部が前記シール溝底面に、前記基部が前記シリンダ孔開口側面に、前記摺動リップ部が前記シリンダ孔にそれぞれ当接することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の車両用液圧マスタシリンダ装置。
  5. 前記ピストンは、シリンダ孔底部側に開口する有底筒部が形成されるとともに、該有底筒部のシリンダ孔開口側に、前記シリンダ孔と前記有底筒部とを連通させる液通孔が形成され、前記有底筒部に、作動時には、液圧が発生する液圧室と前記液通孔との連通を遮断し、作動解除時には、前記液圧室と前記液通孔とを連通させる一方弁を設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の車両用液圧マスタシリンダ装置。
  6. 前記一方弁は、前記有底筒部と前記液通孔とを連通又は遮断させるボール弁と、該ボール弁を閉弁方向に付勢するスプリング部材とを備え、該スプリング部材は、一端が前記ボール弁に、他端が前記保持部材の中央部にそれぞれ当接することを特徴とする請求項5記載の車両用液圧マスタシリンダ装置。
  7. 前記保持部材は、中心部に、前記有底筒部と前記液圧室とに開口し、前記有底筒部内に挿入される円筒部を設けたことを特徴とする請求項5又は6に記載の車両用液圧マスタシリンダ装置。
  8. 前記車両用液圧マスタシリンダ装置は、前記ピストンの無効ストロークを調整する無効ストローク調整機構を備えていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の車両用液圧マスタシリンダ装置。
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Citations (1)

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