JP7102224B2 - 水性インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 - Google Patents

水性インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 Download PDF

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Description

本発明は、水性インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法に関する。
インクジェット記録方式は、様々な記録媒体に画像を記録することが可能であることから、写真画像を記録するのに適したインク、ビジネス文書を記録するのに適したインクなどが数多く提案されている。近年では、ビジネス分野でのインクジェット記録のニーズが格段に高まってきている。特にオフィスで一般に使用されているコピー用紙などの普通紙に対しても良好な記録を行うことができるように、インクの組成及び物性などの多様な面から詳細に検討されている。
特許文献1では、水性インクに1価カチオンの塩と自己分散顔料を含有させることで、水性インクが記録媒体に付着して水分蒸発が進んだときに固液分離を速やかに起こし、画像の品質を高める提案がなされている。
一方、特許文献2には、保存安定性や耐固着性などが良好であり、かつ、色の階調性、定着性、及び耐水性が良好な画像を記録可能なインクを提供するために、自己分散顔料と所定の両性界面活性剤を含有するインクが提案されている。また、特許文献3では、耐擦過性、及び色の均一性が良好な画像を記録可能なインクを提供するために、自己分散顔料と所定の両性界面活性剤と樹脂微粒子を含有するインクが提案されている。
特開2000-198955号公報 特開2005-187784号公報 特開2012-233112号公報
しかし、特許文献1で提案された水性インクでは、塩の濃度によってはインク中の水分が蒸発するような箇所、例えば記録ヘッドの吐出口近傍などでも固液分離が進み、固着回復性のような信頼性が低下してしまう場合があった。自己分散顔料はアニオン性基の電気二重層に基づいた静電反発力により、水などの水性媒体中で安定して分散する。しかし、インク中の水分が蒸発すると顔料粒子の付近においてアルカリ金属イオン(カチオン)の濃度が上がり、電気二重層が圧縮されることによって顔料粒子間の静電反発力が消失し、顔料の凝集が起こる。これにより、インクの固着回復性が低下してしまったと考えられる。
一方、本発明者らは、特許文献2及び3で提案されたような、所定の両性界面活性剤、及び自己分散顔料を含有するインクを用いて検討を行ったところ、画像の発色性は近年要求されるレベルを満足していないことがわかった。
したがって、本発明の目的は、発色性に優れた画像を記録可能であるとともに、固着回復性に優れたインクジェット用の水性インクを提供することにある。また、本発明の別の目的は、前記インクを用いたインクカートリッジ、及びインクジェット記録方法を提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明によれば、顔料、及び界面活性剤を含有するインクジェット用の水性インクであって、前記顔料が、カーボンブラックの粒子表面に、(i)アニオン性基、及び、(ii)他の原子団とアニオン性基とが結合した基、からなる群より選択される少なくとも1種の官能基が結合した自己分散顔料であるとともに、前記官能基の密度が、0.10μmol/m2以上0.48μmol/m2以下であり、前記界面活性剤が、陽イオンとなりうる窒素原子が第2級アミン又は第3級アミンの構造を持つアミノ酸型界面活性剤であることを特徴とする水性インクが提供される。
本発明によれば、発色性に優れた画像を記録可能であるとともに、固着回復性に優れたインクジェット用の水性インクを提供することができる。また、本発明によれば、この水性インクを用いたインクカートリッジ、及びインクジェット記録方法を提供することができる。
本発明のインクカートリッジの一実施形態を模式的に示す断面図である。 本発明のインクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置の一例を模式的に示す図であり、(a)はインクジェット記録装置の主要部の斜視図、(b)はヘッドカートリッジの斜視図である。
以下に、好ましい実施の形態を挙げて、さらに本発明を詳細に説明する。本発明においては、化合物が塩である場合は、インク中では塩はイオンに解離して存在しているが、便宜上、「塩を含有する」と表現する。また、インクジェット用の水性インクのことを、単に「インク」と記載することがある。カーボンブラックや自己分散顔料のことを、単に「顔料」と記載することがある。物性値は、特に断りのない限り、常温(25℃)における値である。
まず、本発明者らは、pHによってイオン性が変化する化合物として、陽イオンとなりうる窒素原子が第2級アミン又は第3級アミンの構造を持つアミノ酸型界面活性剤(以下、「アミノ酸型界面活性剤」と記載することがある)に着目した。ここで、本発明における「アミノ酸型界面活性剤」について説明する。アミノ酸とは、分子内に、広義にはアニオン性基(狭義にはカルボン酸基)とアミノ基とを有する化合物の総称であり、「アミノ酸型界面活性剤」は、分子構造内にアミノ酸部分を持つ界面活性剤(親水基と疎水基とを有する化合物)を指す。アミノ酸型界面活性剤は、親水部であるアミノ酸部分の他に、前記親水部と比較して親水性が極端に低いことによって、当該化合物に界面活性能を持たせる疎水基(炭素数がある程度大きいアルキル鎖など)を有する。そして、本発明で用いるアミノ酸型界面活性剤は、陽イオンとなりうる窒素原子(後述する一般式(1)におけるR2及びR3が結合した窒素原子)が第2級アミン又は第3級アミンの構造を持つ。
陽イオンとなりうる窒素原子が第2級アミン又は第3級アミンの構造を持つアミノ酸型界面活性剤は、pHが下がると窒素原子が陽イオンとなる。陽イオンとなった窒素原子は、自己分散顔料のアニオン性基とイオン反応を生じて塩を作り、自己分散顔料のアニオン性基による静電反発力を消失させる。それにより、顔料が凝集し、固液分離が起こるため、記録媒体の表面近傍に凝集した顔料が残って発色性が向上することが期待できる。
アミノ酸型界面活性剤が顔料を凝集させるメカニズムは、アルカリ金属などの1価カチオンの塩による電気二重層の圧縮とそれに引き続く静電反発力の消失による分散状態の不安定化と似ている。但し、アニオン性基を有する自己分散顔料を含有する通常のインクのpHであるアルカリ性の範囲内では、アミノ酸型界面活性剤はアニオン性を示す。このため、インク中の水分が蒸発しても、顔料粒子の付近においてカチオンの濃度を上昇させることはなく、顔料の分散状態に影響を及ぼさない。したがって、1価カチオンの塩とは異なり、アミノ酸型界面活性剤を用いる場合は信頼性を損なうことがない。
本発明者らは、インクのpHを下げることによって、アミノ酸型界面活性剤をカチオン化させるための手法として、記録媒体のpHを利用することにした。一般に広く利用されている普通紙などの記録媒体は、表面のpHが酸性から中性の範囲にある。一方、通常、色材としてアニオン性基を有する自己分散顔料を用いたインクのpHはアルカリ性である。このため、記録媒体にインクを付与すると、記録媒体に付着した時点でインクのpHが下がり始める。
ここで、上述の通り、特許文献2及び3に記載された、自己分散顔料と所定の両性界面活性剤を含有するインクでは、画像の発色性が劣っていた。本発明者らは、この原因について次のように考えた。すなわち、アミノ酸型界面活性剤の陽イオンとなった窒素原子が顔料のアニオン性基とイオン反応を生じて塩が生成し、この塩が顔料粒子間に入り込むことで立体障害となるため、むしろ凝集が抑制されてしまうことが原因であると考えた。このことから、アミノ酸型界面活性剤を単にインクに添加するだけでは顔料を凝集させるほどの作用は示さないのではないかと推測した。
そこで、本発明者らは、自己分散顔料の疎水部(詳細は後述する)に、アミノ酸型界面活性剤を吸着させることを思いついた。アミノ酸型界面活性剤の疎水基が顔料の疎水部に吸着していれば立体障害を生じさせにくい。そのうえ、アミノ酸型界面活性剤が顔料の粒子表面の近傍に存在しているため、インクのpHが下がることによって、アミノ酸型界面活性剤の窒素原子が陽イオン化すると、その陽イオンと、別の自己分散顔料のアニオン性基とがイオン反応を生じて塩を生成する。このとき、複数の顔料粒子が非常に接近した状態となることによって、顔料が凝集し、固液分離が起こるため、記録媒体の表面近傍に凝集した顔料が残って発色性が向上することが期待できる。
このような作用を示すインクを本発明者らは模索した。その結果、カーボンブラック(顔料)の粒子表面に、(i)アニオン性基、及び、(ii)他の原子団とアニオン性基とが結合した基、からなる群より選択される少なくとも1種の官能基が結合した自己分散顔料を用いることとした。そして、前記自己分散顔料は、コロイド滴定により求められる官能基の密度が0.10μmol/m2以上0.48μmol/m2以下であることを要する。このような自己分散顔料とアミノ酸型界面活性剤を含有する水性インクにより、画像の発色性を向上する効果が得られることが判明した。
自己分散顔料は、何らかの理由により、顔料を分散するための分散剤を利用しない場合に採用される分散方式の顔料である。分散剤を用いることなく顔料を安定に分散させるためには、静電反発力を高める必要があるので、通常は官能基の密度を高くする。この観点から考えると、上記の官能基の密度は、一般的な自己分散顔料のものと比べてかなり低い範囲である。
このように官能基の密度が低い自己分散顔料の粒子表面には、官能基により覆われていない部位(疎水部)が存在する。この疎水部に、アミノ酸型界面活性剤の疎水基が吸着する。つまり、自己分散顔料の官能基の密度が0.10μmol/m2以上0.48μmol/m2以下であることにより、顔料の分散安定性を保ちつつ、アミノ酸型界面活性剤の疎水基が顔料の疎水部に吸着することができる。自己分散顔料の官能基の密度が0.10μmol/m2未満であると、顔料の分散安定性が保てず、インクが吐出される前から顔料が凝集しやすいので、吐出が不安定となり、画像を記録できない。一方、自己分散顔料の官能基の密度が0.48μmol/m2を超えると、顔料の粒子表面において、アニオン性基を含む官能基が多く存在し、アミノ酸型界面活性剤の疎水基が吸着できるほどの疎水部が存在しないため、画像の発色性が向上しない。
本発明で用いるアミノ酸型界面活性剤は、陽イオンとなりうる窒素原子が第2級アミン又は第3級アミンの構造を持つ化合物である。陽イオンとなりうる窒素原子が第4級アミンの構造を有する界面活性剤としては、ベタイン類やアミンオキシド類などの構造を持つ化合物を挙げることができるが、これらの化合物を含有するインクを用いた場合では、画像の発色性が劣っていた。その第4級アミンの構造を有する化合物を用いたインクの表面張力を測定したところ、その表面張力は、第2級アミンや第3級アミンの構造を有するアミノ酸型界面活性剤を用いたインクと比較して低くなっており、顔料に吸着しにくいことが確認された。つまり、第4級アミンの構造を有する化合物が顔料に吸着しなかったことにより、上記した作用を示さなかったと考えられる。このことから、アミノ酸型界面活性剤における、陽イオンとなりうる窒素原子の構造は、第2級アミン又は第3級アミンの構造であることが必要である。なお、いわゆる一般的な「アミノ酸類」も、疎水基を持たないため、本発明における「アミノ酸型界面活性剤」には含まれず、顔料に吸着しないので、上記した作用を示さない。
以上により、本発明者らは、官能基の密度が特定の範囲内にある自己分散顔料と、アミノ酸型界面活性剤とを含有するインクを用いることで、インクの固着回復性を損なうことなく、発色性に優れた画像を記録可能であることを見出した。
<インク>
以下、本発明のインクジェット用の水性インクを構成する各成分について詳細に説明する。
(アミノ酸型界面活性剤)
本発明のインクには、アミノ酸型界面活性剤を含有させる。アミノ酸型界面活性剤とは、親水部であるアミノ酸部分の他に、前記親水部と比較して親水性が極端に低いことによって、当該化合物に界面活性能を持たせる疎水基(炭素数がある程度大きいアルキル鎖など)を有する化合物である。なかでも、アミノ酸型界面活性剤は、下記一般式(1)で表される化合物であることが好ましい。アミノ酸型界面活性剤の分子量は、酸型(H型)としたときに、220以上700以下であることが好ましく、250以上500以下であることがさらに好ましい。インク中のアミノ酸型界面活性剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.10質量%以上10.00質量%以下であることが好ましく、0.10質量%以上5.00質量%以下であることがさらに好ましい。なかでも、0.10質量%以上0.50質量%以下であることが特に好ましい。
Figure 0007102224000001
一般式(1)中、R1は、炭素数8乃至18のアルキル基を表す。Zは、(CO)p(NH(CH2qrを表し、pは0又は1の整数を表し、qは2又は3の整数を表し、rは1乃至3の整数を表す。R2は、水素原子、又は(CH2s-X1を表し、sは1乃至3の整数を表す。R3は、(CH2t-X2を表し、tは1乃至3の整数を表す。X1、及びX2は、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシ基、カルボン酸基、又はスルホン酸基を表す。但し、X1、及びX2の組み合わせが同時に水素原子及びヒドロキシ基となることはない。
1は、炭素数8乃至18のアルキル基を表す。R1のアルキル基は、直鎖、及び分岐鎖のいずれであってもよいが、コンパクトな構造であり、顔料に吸着しやすいため直鎖のアルキル基が好ましい。アルキル基としては、例えば、オクチル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、及びオクタデシル基などの直鎖のアルキル基;2-エチルへキシル基などの分岐鎖のアルキル基を挙げることができる。R1は、炭素数8乃至16のアルキル基であることがさらに好ましい。R1が炭素数8乃至16のアルキル基であると、界面活性能を示しながらもコンパクトな構造であるため、顔料に、より効率よく吸着することができる。これにより、顔料に吸着せずに遊離した状態で存在する一般式(1)で表される化合物が少なくなるため、先に述べた、顔料の凝集を抑制するような立体障害が生じづらくなり、画像の発色性をより向上することができる。
Zは、(CO)p(NH(CH2qrを表し、pは0又は1の整数を表し、qは2又は3の整数を表し、rは1乃至3の整数を表す。pが0である場合、一般式(1)中のR1がZを構成する窒素原子に結合していることを意味する。一般式(1)におけるpは1であることが好ましい。pが1である、すなわち、アミド基(-CONH-)が存在する場合、アミド基中の酸素原子と記録媒体に含まれるセルロースを構成する水素原子との間で水素結合が形成される。このため、一般式(1)で表される化合物が記録媒体のより表面に近い位置に存在しやすくなり、その位置で顔料を凝集させることができるので、発色性が向上しやすくなると考えられる。qは2であることが好ましい。rは1乃至3の整数であるが、0又は4以上であると以下の理由により発色性がやや劣る場合がある。rが0であると、顔料に吸着するR1と陽イオンとなりうる窒素原子との距離が近すぎて、前記窒素原子が陽イオンとなった際に、分子の親水性及び疎水性のバランスが親水性寄りとなりやすい。すると、化合物が顔料から脱離しやすくなり、画像の発色性が十分に得られない場合がある。一方、rが4以上であると、一般式(1)で表される化合物の分子が大きくなる。すると、陽イオンとなった窒素原子が、自身が吸着している顔料のアニオン性基とイオン反応を生じ、別の自己分散顔料のアニオン性基とのイオン反応を生じさせにくくなるため、画像の発色性が十分に得られない場合がある。
2は、水素原子、又は(CH2s-X1を表し、sは1乃至3の整数を表す。R3は、(CH2t-X2を表し、tは1乃至3の整数を表す。X1、及びX2は、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシ基、カルボン酸基、又はスルホン酸基を表す。但し、X1、及びX2の組み合わせが同時に水素原子及びヒドロキシ基となることはない。R2は、水素原子、又はX1がヒドロキシ基若しくはカルボン酸基を表す-(CH2s-X1であることが好ましい。なかでも、一般式(1)におけるR2が水素原子であることがさらに好ましい。R2が水素原子である場合、陽イオンとなる窒素原子が第2級アミンの構造を持ち、立体障害が少ないため、第3級アミンである場合と比べて塩基性が強くなる。このため、インクが記録媒体に付与された際に、陽イオンとなった窒素原子が顔料のアニオン性基をより強く引きつけるので、顔料が凝集しやすくなり、画像の発色性をより向上させることができる。R3におけるX2は、カルボン酸基であることがさらに好ましい。s及びtはそれぞれ独立に1乃至3の整数を表す。sやtが4以上であると、陽イオンとなりうる窒素原子とX1やX2との距離が遠くなりすぎて、これらが分子内でイオン反応を生じやすくなることがある。すると、別の自己分散顔料のアニオン性基とのイオン反応を生じさせにくくなるため、画像の発色性が十分に得られない場合がある。
一般式(1)で表される化合物は「アミノ酸型」の界面活性剤であり、アニオン性基が存在する必要がある。したがって、R2及びR3の少なくとも一方の末端はアニオン性基である。このため、X1、及びX2の組み合わせが同時に水素原子及びヒドロキシ基となることはない。より具体的には、X1、及びX2の組み合わせが、水素原子同士、ヒドロキシ基同士、一方が水素原子で他方がヒドロキシ基、となることはない。X1、及びX2におけるカルボン酸基及びスルホン酸基は、酸型(H型)であってもよく、塩型であってもよい。カルボン酸基などが塩型である場合(塩を形成する場合)のカウンターイオンとしては、アルカリ金属、アンモニウム、及び有機アンモニウムのカチオンを挙げることができる。アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、及びカリウムなどを挙げることができる。有機アンモニウムとしては、メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、及びトリエチルアミンなどの炭素数1以上3以下のモノ-、ジ-、又はトリ-アルキルアミン類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、及びトリイソプロパノールアミンなどの炭素数1以上4以下のモノ-、ジ-又はトリ-アルカノールアミン類などを挙げることができる。
アミノ酸型界面活性剤の好適例を酸型(H型)として示すと、表1に示す化合物1乃至25を挙げることができる。勿論、本発明においては、先に述べた「アミノ酸型界面活性剤」の定義、好適には一般式(1)の構造及びその定義に包含されるものであれば、以下に示す化合物に限定されない。また、アミノ酸型界面活性剤のうちの1種を単独で使用することもできるし、2種以上を使用することもできる。
Figure 0007102224000002
(自己分散顔料)
本発明のインクには、カーボンブラックの粒子表面に、(i)アニオン性基、及び、(ii)他の原子団とアニオン性基とが結合した基、からなる群より選択される少なくとも1種の官能基が結合した自己分散顔料を含有させる。さらに、前記官能基の密度が、0.10μmol/m2以上0.48μmol/m2以下であることを要する。インク中の自己分散顔料の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.50質量%以上10.00質量%以下であることが好ましく、1.00質量%以上10.00質量%以下であることがさらに好ましい。
自己分散顔料を色材として用いることにより、顔料をインク中に分散させるための分散剤の添加が不要となる、又は分散剤の添加量を少量とすることができる。本発明では、自己分散顔料を分散させるための樹脂や界面活性剤などの分散剤を使用したり、樹脂で内包した自己分散顔料を使用したりする必要はない。
自己分散顔料としては、カーボンブラック(顔料)の粒子表面に、(i)アニオン性基、及び、(ii)他の原子団とアニオン性基とが結合した基、からなる群より選択される少なくとも1種の官能基が結合したものを用いる。すなわち、顔料の粒子表面に直接又は他の原子団(-R-)を介してアニオン性基が結合した自己分散顔料を用いる。アニオン性基としては、カルボン酸基(-COOM)、スルホン酸基(-SO3M)、及びホスホン酸基(-PO32)などを挙げることができる。Mは、それぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、又は有機アンモニウムを表す。アルカリ金属及び有機アンモニウムとしては、前述のアミノ酸型界面活性剤の説明で挙げたものと同様のものを挙げることができる。他の原子団(-R-)としては、例えば、アルキレン基、アリーレン基、アミド基、スルホニル基、イミノ基、カルボニル基、エステル基、エーテル基、及びこれらの基を組み合わせた基などを挙げることができる。
自己分散顔料を構成する顔料種としては、無機顔料であるカーボンブラックを用いる。インクには、調色などの目的のために、カーボンブラックに加えてさらに有機顔料や染料などを含有させてもよい。カーボンブラックは、アゾ、フタロシアニン、及びキナクドリンなどの有機顔料と比較して、比表面積が顕著に大きいとともに、疎水性が高い。したがって、カーボンブラックの場合、顔料の分散安定性を保つための官能基の密度の下限を有機顔料と比較して高く設定する必要がある。その一方で、有機顔料と比較して、カーボンブラックは疎水性が高いため、その粒子表面の疎水部にアミノ酸型界面活性剤の疎水基が疎水性相互作用により吸着するので、画像の発色性を向上することができる。有機顔料の場合は疎水性が低いので、先に述べた疎水性相互作用による強い吸着が生じないため、画像の発色性を向上することができない。
本発明の効果を得るためには、インクに含有させる自己分散顔料は、コロイド滴定により求められる官能基の密度が0.10μmol/m2以上0.48μmol/m2以下であることが必要である。そのなかでも、官能基の密度が0.30μmol/m2以下である自己分散顔料が好ましい。官能基の密度が0.10μmol/m2以上0.30μmol/m2以下である自己分散顔料を用いることより、その自己分散顔料に前述のアミノ酸型界面活性剤がより効率よく吸着し、画像の発色性をより高めることが可能となる。
官能基の密度は、顔料の単位面積当たりの官能基のマイクロモル数で表す。自己分散顔料の官能基の密度は、以下に示すように測定することができる。まず、自己分散顔料の表面電荷量をコロイド滴定により測定する。また、NMRなどにより、自己分散顔料の官能基がアニオン性基であるか、他の原子団とアニオン性基とが結合した基であるか、を分析し、後者である場合は1の官能基に含まれるアニオン性基の数nを求める。自己分散顔料の官能基がアニオン性基である場合は、表面電荷量がそのまま官能基の密度となる。官能基が他の原子団とアニオン性基とが結合した基である場合は、表面電荷量を1の官能基に含まれるアニオン性基の数nで割った値が官能基の密度となる。なお、一般的に用いられる水性インクのpH域では、ホスホン酸基の解離数は「1」である。
また、本発明の効果がより高まる観点から、自己分散顔料におけるアニオン性基はカルボン酸基であることが好ましい。カルボン酸の酸解離定数はスルホン酸など他の酸と比べて高く、同じpHの条件で比較するとイオンで存在し難いため、アミノ酸型界面活性剤の陽イオンとなる窒素原子との反応性が高いと考えられる。さらに、自己分散顔料における官能基は、他の原子団に2以上のカルボン酸基が結合した基であるとさらに効果が高まるため、好ましい。このような官能基は、2以上のカルボン酸基を有するため、同じアニオン性基密度であっても、カルボン酸基である場合に比べて官能基の密度が低くなる。これにより、顔料の疎水部がより多く存在していることになるため、アミノ酸型界面活性剤が吸着しやすい。
(水性媒体)
本発明のインクは、水性媒体として少なくとも水を含有する水性のインクである。本発明のインクには、水、又は水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒である水性媒体を用いることができる。水としては、脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、10.00質量%以上90.00質量%以下であることが好ましく、50.00質量%以上90.00質量%以下であることがさらに好ましい。
水溶性有機溶剤は、水溶性であれば特に制限はなく、アルコール、多価アルコール、(ポリ)アルキレングリコール、グリコールエーテル、含窒素極性溶媒、含硫黄極性溶媒などを用いることができる。インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、3.00質量%以上50.00質量%以下であることが好ましい。
(その他の添加剤)
本発明のインクは、上記した成分以外にも必要に応じて、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンなどの多価アルコール類や、尿素、エチレン尿素などの尿素誘導体などの、常温で固体の水溶性有機化合物を含有してもよい。さらに、本発明のインクは、必要に応じて、界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤、及び樹脂など、種々の添加剤を含有してもよい。但し、1価カチオンの塩は使用しないか、使用する場合はごく少量(含有量で0.05質量%以下程度)とすることが好ましい。また、樹脂を使用する場合は、水溶性の樹脂が好ましく、水分散性の樹脂(樹脂粒子)は使用しないか、使用する場合はごく少量(含有量で0.05質量%以下程度)とすることが好ましい。
(インクの物性)
本発明においては、25℃における、インクのpH、静的表面張力、粘度が以下の範囲内であることが好ましい。pHは7.5以上10.0以下であることが好ましく、7.5以上9.5以下であることがさらに好ましい。静的表面張力は30mN/m以上45mN/m以下であることが好ましく、35mN/m以上40mN/m以下であることがさらに好ましい。また、粘度は1.0mPa・s以上5.0mPa・s以下であることが好ましい。
<インクカートリッジ>
本発明のインクカートリッジは、インクと、このインクを収容するインク収容部とを備える。そして、このインク収容部に収容されているインクが、上記で説明した本発明のインクである。図1は、本発明のインクカートリッジの一実施形態を模式的に示す断面図である。図1に示すように、インクカートリッジの底面には、記録ヘッドにインクを供給するためのインク供給口12が設けられている。インクカートリッジの内部はインクを収容するためのインク収容部となっている。インク収容部は、インク収容室14と、吸収体収容室16とで構成されており、これらは連通口18を介して連通している。また、吸収体収容室16はインク供給口12に連通している。インク収容室14には液体のインク20が収容されており、吸収体収容室16には、インクを含浸状態で保持する吸収体22及び24が収容されている。インク収容部は、液体のインクを収容するインク収容室を持たず、収容されるインク全量を吸収体により保持する形態であってもよい。また、インク収容部は、吸収体を持たず、インクの全量を液体の状態で収容する形態であってもよい。さらには、インク収容部と記録ヘッドとを有するように構成された形態のインクカートリッジとしてもよい。
<インクジェット記録方法>
本発明のインクジェット記録方法は、上記で説明した本発明のインクをインクジェット方式の記録ヘッドから吐出して記録媒体に画像を記録する方法である。インクを吐出する方式としては、インクに力学的エネルギーを付与する方式や、インクに熱エネルギーを付与する方式が挙げられる。本発明においては、インクに熱エネルギーを付与してインクを吐出する方式を採用することが特に好ましい。本発明のインクを用いること以外、インクジェット記録方法の工程は公知のものとすればよい。
図2は、本発明のインクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置の一例を模式的に示す図であり、(a)はインクジェット記録装置の主要部の斜視図、(b)はヘッドカートリッジの斜視図である。インクジェット記録装置には、記録媒体32を搬送する搬送手段(不図示)、及びキャリッジシャフト34が設けられている。キャリッジシャフト34にはヘッドカートリッジ36が搭載可能となっている。ヘッドカートリッジ36は記録ヘッド38及び40を具備しており、インクカートリッジ42がセットされるように構成されている。ヘッドカートリッジ36がキャリッジシャフト34に沿って主走査方向に搬送される間に、記録ヘッド38及び40から記録媒体32に向かってインク(不図示)が吐出される。そして、記録媒体32が搬送手段(不図示)により副走査方向に搬送されることによって、記録媒体32に画像が記録される。
本発明のインクを用いて記録する対象の記録媒体としては、どのようなものを用いてもよいが、コート層を有しない記録媒体(普通紙)や、コート層を有する記録媒体(光沢紙やアート紙)などの、浸透性を有する紙を用いることが好ましい。特に、普通紙などのコート層を有しない記録媒体を用いることが好ましい。一般的な普通紙の表面のpHは酸性から中性の範囲、具体的にはpHが5.0以上7.3以下の範囲にある。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。成分量に関して「部」及び「%」と記載しているものは特に断らない限り質量基準である。
<顔料分散液の調製>
(顔料分散液1)
5.5gの水に1.5gの濃塩酸を溶かした溶液に、温度5℃に冷却した状態で4-アミノフタル酸0.42gを加えた。次いで、この溶液の入った容器をアイスバスに入れて液を撹拌することにより溶液を常に10℃以下に保った状態にし、これに5℃の水9.0gに亜硝酸ナトリウム0.5gを溶かした溶液を加えた。この溶液をさらに15分間撹拌後、比表面積220m2/g、DBP吸油量105mL/100gのカーボンブラック6.0gを撹拌下で加えた。その後、さらに15分間撹拌し、スラリーを得た。得られたスラリーをろ紙(商品名「標準用濾紙No.2」、アドバンテック製)でろ過した後、顔料粒子を十分に水洗し、温度110℃のオーブンで乾燥させ、自己分散顔料を調製した。顔料固形分の濃度を調整して、顔料分散液1を得た。顔料分散液1には、カウンターイオンがナトリウムであるフタル酸基が顔料の粒子表面に結合した自己分散顔料が含まれており、顔料の含有量は10.0%であった。
(顔料分散液2~5、及び16~18)
濃塩酸、4-アミノフタル酸、及び亜硝酸ナトリウムの使用量を変更したこと以外は顔料分散液1の調製と同様にして、顔料分散液2~5、及び16~18を得た。顔料分散液2~5、及び16~18には、カウンターイオンがナトリウムであるフタル酸基が顔料の粒子表面に結合した自己分散顔料が含まれており、顔料の含有量は10.0%であった。
(顔料分散液6)
比表面積220m2/g、DBP吸油量105mL/100gのカーボンブラック20.0g、及びスルファニル酸4.0gの混合物が入った容器を70℃のウォーターバスに入れた。74.32gの蒸留水に1.68gの亜硝酸ナトリウムを溶かした溶液を、撹拌下で容器に添加した。塩酸を添加して液体のpHを2に調整した。その後、マグネティックスターラーを用いて、70℃で1時間撹拌し、スラリーを得た。得られたスラリーをろ紙(商品名「標準用濾紙No.2」、アドバンテック製)でろ過した後、顔料粒子を十分に水洗し、温度110℃のオーブンで乾燥させ、自己分散顔料を調製した。顔料固形分の濃度を調整して、顔料分散液6を得た。顔料分散液6には、カウンターイオンがナトリウムであるベンゼンスルホン酸基が顔料の粒子表面に結合した自己分散顔料が含まれており、顔料の含有量は10.0%であった。
(顔料分散液7)
比表面積220m2/g、DBP吸油量105mL/100gのカーボンブラックを用いた。このカーボンブラック40.0g、7.0mmolの((4-アミノベンゾイルアミノ)-メタン-1,1-ジイル)ビスホスホン酸の一ナトリウム塩、20.0mmolの硝酸、及び200.0mLの純水を混合した。そして、シルヴァーソン混合機を用いて、室温にて6,000rpmで混合した。30分後、この混合物に少量の水に溶解させた20.0mmolの亜硝酸ナトリウムをゆっくり添加した。この混合によって混合物の温度は60℃に達し、この状態で1時間反応させた。その後、水酸化ナトリウム水溶液を用いて、混合物のpHを10に調整した。30分後、20.0mLの純水を加え、スペクトラムメンブランを用いてダイアフィルトレーションを行った。顔料固形分の濃度を調整して、顔料分散液7を得た。顔料分散液7には、カウンターイオンがナトリウムである((4-ベンゾイルアミノ)-メタン-1,1-ジイル)ビスホスホン酸基が顔料の粒子表面に結合した自己分散顔料が含まれており、顔料の含有量は10.0%であった。
(顔料分散液8)
5.5gの水に5.0gの濃塩酸を溶かした溶液に、温度5℃に冷却した状態でp-アミノ安息香酸1.55gを加えた。次いで、この溶液の入った容器をアイスバスに入れて液を撹拌することにより溶液を常に10℃以下に保った状態にし、これに5℃の水9.0gに亜硝酸ナトリウム1.8gを溶かした溶液を加えた。この溶液をさらに15分間撹拌後、比表面積220m2/g、DBP吸油量105mL/100gのカーボンブラック4.8gを撹拌下で加えた。その後、さらに15分間撹拌し、スラリーを得た。得られたスラリーをろ紙(商品名「標準用濾紙No.2」、アドバンテック製)でろ過した後、顔料粒子を十分に水洗し、温度110℃のオーブンで乾燥させ、自己分散顔料を調製した。顔料固形分の濃度を調整して、顔料分散液8を得た。顔料分散液8には、カウンターイオンがナトリウムである安息香酸基が顔料の粒子表面に結合した自己分散顔料が含まれており、顔料の含有量は10.0%であった。
(顔料分散液9)
スルファニル酸、及び亜硝酸ナトリウムの量を適量に調整したこと以外は、顔料分散液6の調製と同様にして、顔料分散液9を得た。顔料分散液9には、カウンターイオンがナトリウムであるベンゼンスルホン酸基が顔料の粒子表面に結合した自己分散顔料が含まれており、顔料の含有量は10.0%であった。
(顔料分散液10)
比表面積220m2/g、DBP吸油量105mL/100gのカーボンブラック10.0部、樹脂を含む液体20.0部、及びイオン交換水70.0部を混合して、混合物を得た。樹脂を含む液体としては、スチレン-アクリル酸共重合体を、共重合体の酸価に対して等モル量の水酸化ナトリウム水溶液で中和し、樹脂の含有量が20.0%である液体を用いた。スチレン-アクリル酸共重合体は、酸価が140mgKOH/g、重量平均分子量が10,000である。得られた混合物を、バッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)を用いて3時間分散した後、ポアサイズが1.2μmであるミクロフィルター(富士フイルム製)で加圧ろ過した。次いで、イオン交換水を加えて、顔料の含有量が10.0%、樹脂の含有量が4.0%である顔料分散液10を得た。
(顔料分散液11)
30.0gの水に3.08gのH3+64+(CH33Cl-・I-を溶かした溶液に、硝酸銀1.69gを撹拌下で加えた。生成した沈殿物をろ過により除去し、ろ液を分取した。水70gに比表面積220m2/g、DBP吸油量105mL/100gのカーボンブラック40.0gを70.0gの水に懸濁させた液体に、上記で得られたろ液を撹拌下で加えた。さらに2.25gの濃硝酸を加えた後、10.0gの水に0.83gの亜硝酸ナトリウムを溶かした溶液を加えた。泡の発生が止まったところで、温度120℃のオーブンで乾燥させ、自己分散顔料を調製した。顔料固形分の濃度を調整して、顔料分散液11を得た。顔料分散液11には、C64+(CH33基が顔料の粒子表面に結合した自己分散顔料が含まれており、顔料の含有量は10.0%であった。
(顔料分散液12)
自己分散顔料を含む市販の顔料分散液(商品名「キャボジェット270Y」、キャボット製)に適量の水を添加して、顔料分散液12を得た。顔料分散液12には、ベンゼンスルホン酸基がC.I.ピグメントイエロー74の粒子表面に結合した自己分散顔料が含まれており、顔料の含有量は10.0%であった。
(顔料分散液13)
自己分散顔料を含む市販の顔料分散液(商品名「キャボジェット260M」、キャボット製)に適量の水を添加して、顔料分散液13を得た。顔料分散液13には、ベンゼンスルホン酸基がC.I.ピグメントレッド122の粒子表面に結合した自己分散顔料が含まれており、顔料の含有量は10.0%であった。
(顔料分散液14)
自己分散顔料を含む市販の顔料分散液(商品名「キャボジェット265M」、キャボット製)に適量の水を添加して、顔料分散液14を得た。顔料分散液14には、ベンゼンスルホン酸基がC.I.ピグメントレッド122の粒子表面に結合した自己分散顔料が含まれており、顔料の含有量は10.0%であった。
(顔料分散液15)
自己分散顔料を含む市販の顔料分散液(商品名「キャボジェット250C」、キャボット製)に適量の水を添加して、顔料分散液15を得た。顔料分散液15には、ベンゼンスルホン酸基がC.I.ピグメントブルー15:3の粒子表面に結合した自己分散顔料が含まれており、顔料の含有量は10.0%であった。
(顔料分散液19)
自己分散顔料を含む市販の顔料分散液(商品名「キャボジェット200」、キャボット製)に適量の水を添加して、顔料分散液19を得た。顔料分散液19には、ベンゼンスルホン酸基がカーボンブラックの粒子表面に結合した自己分散顔料が含まれており、顔料の含有量は10.0%であった。
(顔料分散液20)
自己分散顔料を含む市販の顔料分散液(商品名「キャボジェット300」、キャボット製)に適量の水を添加して、顔料分散液20を得た。顔料分散液20には、安息香酸基がカーボンブラックの粒子表面に結合した自己分散顔料が含まれており、顔料の含有量は10.0%であった。
(顔料分散液21)
特表2003-535949号公報の実施例3の記載を参考にし、オゾンガスを用いて、顔料の粒子表面を酸化処理して自己分散顔料を調製した。具体的には、まず、顔料をイオン交換水に予備分散させた後、オゾン処理を6時間行った。顔料としては、比表面積220m2/g、DBP吸油量105mL/100gのカーボンブラックを用いた。次いで、水酸化カリウムを添加して混合物のpHを7程度に調整しながら、液-液衝突型の分散機を用いて混合物を3時間循環混合させた。その後、限外ろ過により精製し、適量の水酸化カリウムを添加してpH10に調整し、顔料固形分の濃度を調整して、顔料分散液21を得た。顔料分散液21には、カウンターイオンがカリウムであるカルボン酸基が顔料の粒子表面に結合した自己分散顔料が含まれており、顔料の含有量は10.0%であった。
(顔料分散液22)
オゾン処理の時間を1.5時間に変更したこと以外は顔料分散液21の調製と同様にして、顔料分散液22を得た。顔料分散液22には、カウンターイオンがカリウムであるカルボン酸基が顔料の粒子表面に結合した自己分散顔料が含まれており、顔料の含有量は10.0%であった。
(官能基の密度)
自己分散顔料を含有する顔料分散液1~9及び11~22について、顔料分散液中の自己分散顔料の官能基の密度をコロイド滴定により測定した。具体的には、顔料分散液について、流動電位滴定ユニット(商品名「PCD-500」)を搭載した電位差自動滴定装置(商品名「AT-510」、以上、京都電子工業製)を用い、電位差滴定によりイオン性基の量を測定した。そして、1つの官能基に含まれるイオン性基の数で割ることで、官能基の密度を算出した。滴定試薬としては、イオン性基がアニオン性基である場合はメチルグリコールキトサンを用い、カチオン性基である場合はポリビニル硫酸カリウムを用いた。結果を表2に示す。顔料分散液10は自己分散顔料を含有する顔料分散液ではないが、参考のため表2に顔料種を示した。
Figure 0007102224000003
<アミノ酸型界面活性剤の準備>
インクの調製には、表1に示した化合物1~19をナトリウム塩型としたものを用いた。また、比較例のインクには、以下の比較化合物1及び2のナトリウム塩、並びに比較化合物3を用いた。比較化合物1~3は、いずれもアミノ酸型界面活性剤ではない。
・比較化合物1(ビシン)
HOC24-N(C24OH)-CH2COOH
・比較化合物2(ラウリン酸アミドプロピルベタイン)
1123-CO-NH(CH23-N+(CH32-CH2COOH
・比較化合物3(ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド)
1123-CO-NH(CH23-N+(CH32-O-
<インクの調製>
表3(表3-1~3-6)の下段に示す各成分(単位:%)を混合し、十分に撹拌した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧ろ過を行い、各インクを調製した。表3中の「PEG600」は、数平均分子量が600のポリエチレングリコールである。また、「アセチレノールE100」は、川研ファインケミカル製のノニオン性界面活性剤(アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物)である。pHメータ(商品名「F-21」、堀場製作所製)を用いて、調製した各インクのpHを測定したところ、いずれも7.5以上9.5以下の範囲内であった。樹脂微粒子1を含む分散液は、特許文献3の記載に準じて調製した、アクリル樹脂で形成された樹脂微粒子を45.0%含有する水分散液である。
Figure 0007102224000004
Figure 0007102224000005
Figure 0007102224000006
Figure 0007102224000007
Figure 0007102224000008
Figure 0007102224000009
<評価>
上記で得られた各インクをそれぞれインクカートリッジに充填し、熱エネルギーの作用により記録ヘッドからインクを吐出するインクジェット記録装置(商品名「PIXUS MX7600」、キヤノン製)に搭載した。記録条件を、温度:23℃、相対湿度:55%、記録密度:4,800dpi×1,200dpi、1滴あたりの吐出量:5.5pLとした。本実施例においては、1/600インチ×1/600インチの単位領域に、1滴当たり5.5pLのインク滴を2滴付与する条件で記録したベタ画像の記録デューティを100%と定義する。本発明においては以下の各評価項目の評価基準において、AAA、AA、A、及びBを許容できるレベル、Cを許容できないレベルとした。評価結果を表4に示す。
(発色性)
上記のインクジェット記録装置を用いて、以下の3種の記録媒体(普通紙)に、記録デューティが150%である画像を記録して記録物を得た。
・PPC用紙PB PAPER(キヤノン製、pH7.0)
・PPC用紙オセリサイクルクラシック(キヤノン製、pH7.3)
・PPC用紙ブライトホワイト(ヒューレッドパッカード製、pH7.1)
得られた記録物を温度23℃、相対湿度55%の環境で24時間乾燥させた。その後、ベタ画像の光学濃度を、分光光度計(商品名:Spectrolino;Gretag Macbeth製)を用いて、光源:D50、視野:2°の条件で測定し、3種の記録媒体の平均値から下記の基準にしたがって光学濃度を評価した。比較例8のインクは吐出が不安定であり、発色性を評価するためのベタ画像を記録できなかった。
AAA:光学濃度の平均値が1.5以上であった。
AA:光学濃度の平均値が1.4以上1.5未満であった。
A:光学濃度の平均値が1.3以上1.4未満であった。
B:光学濃度の平均値が1.2以上1.3未満であった。
C:光学濃度の平均値が1.2未満であった。
(固着回復性)
上記のインクジェット記録装置を用いて、記録媒体(普通紙、PPC用紙GF-500、キヤノン製)に、PIXUS MX7600のノズルチェックパターンを記録した。その後、インクジェット記録装置から、インクカートリッジを搭載した記録ヘッド(ヘッドカートリッジ)を取り外し、温度30℃、相対湿度10%の環境で7日間放置した。そして、このヘッドカートリッジを再び上記のインクジェット記録装置に装着し、ノズルチェックパターンを記録した。ノズルチェックパターンが正常に記録されず、目詰まりが発生した場合、プリンタドライバからクリーニングを行った後に、再びノズルチェックパターンを記録した。この時点でも目詰まりが発生した場合には、プリンタドライバからクリーニングを行った後に、さらに強力クリーニングを行った後、再びノズルチェックパターンを記録した。それでも目詰まりが発生した場合には、強力クリーニングとノズルチェックパターンを繰り返し記録した。このようにして、ノズルチェックパターンを正常に記録することができるようになるまでに要した強力クリーニングの回数により、固着回復性を評価した。
A:2回の強力クリーニングにより、ノズルチェックパターンが正常に記録された。
C:ノズルチェックパターンが正常に記録されるまでに、3回以上の強力クリーニングを要した。
Figure 0007102224000010

Claims (14)

  1. 顔料、及び界面活性剤を含有するインクジェット用の水性インクであって、
    前記顔料が、カーボンブラックの粒子表面に、(i)アニオン性基、及び、(ii)他の原子団とアニオン性基とが結合した基、からなる群より選択される少なくとも1種の官能基が結合した自己分散顔料であるとともに、前記官能基の密度が、0.10μmol/m以上0.48μmol/m以下であり、
    前記界面活性剤が、陽イオンとなりうる窒素原子が第2級アミン又は第3級アミンの構造を持つアミノ酸型界面活性剤であることを特徴とする水性インク。
  2. 前記アミノ酸型界面活性剤が、下記一般式(1)で表される請求項1に記載の水性インク。
    Figure 0007102224000011
    (前記一般式(1)中、Rは、炭素数8乃至18のアルキル基を表す。Zは、(CO)(NH(CHを表し、pは0又は1の整数を表し、qは2又は3の整数を表し、rは1乃至3の整数を表す。Rは、水素原子、又は(CH-Xを表し、sは1乃至3の整数を表す。Rは、(CH-Xを表し、tは1乃至3の整数を表す。X、及びXは、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシ基、カルボン酸基、又はスルホン酸基を表す。但し、X、及びXの組み合わせが同時に水素原子及びヒドロキシ基となることはない。)
  3. 前記一般式(1)におけるRが水素原子である請求項2に記載の水性インク。
  4. 前記一般式(1)におけるpが1である請求項2又は3に記載の水性インク。
  5. 前記官能基の密度が、0.10μmol/m以上0.30μmol/m以下である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の水性インク。
  6. 前記自己分散顔料の前記アニオン性基が、カルボン酸基である請求項1乃至5のいずれか1項に記載の水性インク。
  7. 前記自己分散顔料の前記官能基が、他の原子団に2以上のカルボン酸基が結合した基である請求項1乃至6のいずれか1項に記載の水性インク。
  8. 前記アミノ酸型界面活性剤の含有量(質量%)が、インク全質量を基準として、0.10質量%以上10.00質量%以下である請求項1乃至7のいずれか1項に記載の水性インク。
  9. 前記アミノ酸型界面活性剤の含有量(質量%)が、インク全質量を基準として、0.10質量%以上0.50質量%以下である請求項1乃至8のいずれか1項に記載の水性インク。
  10. 前記自己分散顔料の含有量(質量%)が、インク全質量を基準として、0.50質量%以上10.00質量%以下である請求項1乃至のいずれか1項に記載の水性インク。
  11. 前記水性インクのpHが、7.5以上10.0以下である請求項1乃至10のいずれか1項に記載の水性インク。
  12. インクと、前記インクを収容するインク収容部とを備えたインクカートリッジであって、
    前記インクが、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の水性インクであることを特徴とするインクカートリッジ。
  13. インクをインクジェット方式の記録ヘッドから吐出して記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
    前記インクが、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の水性インクであることを特徴とするインクジェット記録方法。
  14. 前記記録媒体が、コート層を有しない記録媒体であり、その表面のpHが、5.0以上7.3以下である請求項13に記載のインクジェット記録方法。
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