JP7102224B2 - 水性インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 - Google Patents
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以下、本発明のインクジェット用の水性インクを構成する各成分について詳細に説明する。
本発明のインクには、アミノ酸型界面活性剤を含有させる。アミノ酸型界面活性剤とは、親水部であるアミノ酸部分の他に、前記親水部と比較して親水性が極端に低いことによって、当該化合物に界面活性能を持たせる疎水基(炭素数がある程度大きいアルキル鎖など)を有する化合物である。なかでも、アミノ酸型界面活性剤は、下記一般式(1)で表される化合物であることが好ましい。アミノ酸型界面活性剤の分子量は、酸型(H型)としたときに、220以上700以下であることが好ましく、250以上500以下であることがさらに好ましい。インク中のアミノ酸型界面活性剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.10質量%以上10.00質量%以下であることが好ましく、0.10質量%以上5.00質量%以下であることがさらに好ましい。なかでも、0.10質量%以上0.50質量%以下であることが特に好ましい。
本発明のインクには、カーボンブラックの粒子表面に、(i)アニオン性基、及び、(ii)他の原子団とアニオン性基とが結合した基、からなる群より選択される少なくとも1種の官能基が結合した自己分散顔料を含有させる。さらに、前記官能基の密度が、0.10μmol/m2以上0.48μmol/m2以下であることを要する。インク中の自己分散顔料の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.50質量%以上10.00質量%以下であることが好ましく、1.00質量%以上10.00質量%以下であることがさらに好ましい。
本発明のインクは、水性媒体として少なくとも水を含有する水性のインクである。本発明のインクには、水、又は水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒である水性媒体を用いることができる。水としては、脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、10.00質量%以上90.00質量%以下であることが好ましく、50.00質量%以上90.00質量%以下であることがさらに好ましい。
本発明のインクは、上記した成分以外にも必要に応じて、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタンなどの多価アルコール類や、尿素、エチレン尿素などの尿素誘導体などの、常温で固体の水溶性有機化合物を含有してもよい。さらに、本発明のインクは、必要に応じて、界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤、及び樹脂など、種々の添加剤を含有してもよい。但し、1価カチオンの塩は使用しないか、使用する場合はごく少量(含有量で0.05質量%以下程度)とすることが好ましい。また、樹脂を使用する場合は、水溶性の樹脂が好ましく、水分散性の樹脂(樹脂粒子)は使用しないか、使用する場合はごく少量(含有量で0.05質量%以下程度)とすることが好ましい。
本発明においては、25℃における、インクのpH、静的表面張力、粘度が以下の範囲内であることが好ましい。pHは7.5以上10.0以下であることが好ましく、7.5以上9.5以下であることがさらに好ましい。静的表面張力は30mN/m以上45mN/m以下であることが好ましく、35mN/m以上40mN/m以下であることがさらに好ましい。また、粘度は1.0mPa・s以上5.0mPa・s以下であることが好ましい。
本発明のインクカートリッジは、インクと、このインクを収容するインク収容部とを備える。そして、このインク収容部に収容されているインクが、上記で説明した本発明のインクである。図1は、本発明のインクカートリッジの一実施形態を模式的に示す断面図である。図1に示すように、インクカートリッジの底面には、記録ヘッドにインクを供給するためのインク供給口12が設けられている。インクカートリッジの内部はインクを収容するためのインク収容部となっている。インク収容部は、インク収容室14と、吸収体収容室16とで構成されており、これらは連通口18を介して連通している。また、吸収体収容室16はインク供給口12に連通している。インク収容室14には液体のインク20が収容されており、吸収体収容室16には、インクを含浸状態で保持する吸収体22及び24が収容されている。インク収容部は、液体のインクを収容するインク収容室を持たず、収容されるインク全量を吸収体により保持する形態であってもよい。また、インク収容部は、吸収体を持たず、インクの全量を液体の状態で収容する形態であってもよい。さらには、インク収容部と記録ヘッドとを有するように構成された形態のインクカートリッジとしてもよい。
本発明のインクジェット記録方法は、上記で説明した本発明のインクをインクジェット方式の記録ヘッドから吐出して記録媒体に画像を記録する方法である。インクを吐出する方式としては、インクに力学的エネルギーを付与する方式や、インクに熱エネルギーを付与する方式が挙げられる。本発明においては、インクに熱エネルギーを付与してインクを吐出する方式を採用することが特に好ましい。本発明のインクを用いること以外、インクジェット記録方法の工程は公知のものとすればよい。
(顔料分散液1)
5.5gの水に1.5gの濃塩酸を溶かした溶液に、温度5℃に冷却した状態で4-アミノフタル酸0.42gを加えた。次いで、この溶液の入った容器をアイスバスに入れて液を撹拌することにより溶液を常に10℃以下に保った状態にし、これに5℃の水9.0gに亜硝酸ナトリウム0.5gを溶かした溶液を加えた。この溶液をさらに15分間撹拌後、比表面積220m2/g、DBP吸油量105mL/100gのカーボンブラック6.0gを撹拌下で加えた。その後、さらに15分間撹拌し、スラリーを得た。得られたスラリーをろ紙(商品名「標準用濾紙No.2」、アドバンテック製)でろ過した後、顔料粒子を十分に水洗し、温度110℃のオーブンで乾燥させ、自己分散顔料を調製した。顔料固形分の濃度を調整して、顔料分散液1を得た。顔料分散液1には、カウンターイオンがナトリウムであるフタル酸基が顔料の粒子表面に結合した自己分散顔料が含まれており、顔料の含有量は10.0%であった。
濃塩酸、4-アミノフタル酸、及び亜硝酸ナトリウムの使用量を変更したこと以外は顔料分散液1の調製と同様にして、顔料分散液2~5、及び16~18を得た。顔料分散液2~5、及び16~18には、カウンターイオンがナトリウムであるフタル酸基が顔料の粒子表面に結合した自己分散顔料が含まれており、顔料の含有量は10.0%であった。
比表面積220m2/g、DBP吸油量105mL/100gのカーボンブラック20.0g、及びスルファニル酸4.0gの混合物が入った容器を70℃のウォーターバスに入れた。74.32gの蒸留水に1.68gの亜硝酸ナトリウムを溶かした溶液を、撹拌下で容器に添加した。塩酸を添加して液体のpHを2に調整した。その後、マグネティックスターラーを用いて、70℃で1時間撹拌し、スラリーを得た。得られたスラリーをろ紙(商品名「標準用濾紙No.2」、アドバンテック製)でろ過した後、顔料粒子を十分に水洗し、温度110℃のオーブンで乾燥させ、自己分散顔料を調製した。顔料固形分の濃度を調整して、顔料分散液6を得た。顔料分散液6には、カウンターイオンがナトリウムであるベンゼンスルホン酸基が顔料の粒子表面に結合した自己分散顔料が含まれており、顔料の含有量は10.0%であった。
比表面積220m2/g、DBP吸油量105mL/100gのカーボンブラックを用いた。このカーボンブラック40.0g、7.0mmolの((4-アミノベンゾイルアミノ)-メタン-1,1-ジイル)ビスホスホン酸の一ナトリウム塩、20.0mmolの硝酸、及び200.0mLの純水を混合した。そして、シルヴァーソン混合機を用いて、室温にて6,000rpmで混合した。30分後、この混合物に少量の水に溶解させた20.0mmolの亜硝酸ナトリウムをゆっくり添加した。この混合によって混合物の温度は60℃に達し、この状態で1時間反応させた。その後、水酸化ナトリウム水溶液を用いて、混合物のpHを10に調整した。30分後、20.0mLの純水を加え、スペクトラムメンブランを用いてダイアフィルトレーションを行った。顔料固形分の濃度を調整して、顔料分散液7を得た。顔料分散液7には、カウンターイオンがナトリウムである((4-ベンゾイルアミノ)-メタン-1,1-ジイル)ビスホスホン酸基が顔料の粒子表面に結合した自己分散顔料が含まれており、顔料の含有量は10.0%であった。
5.5gの水に5.0gの濃塩酸を溶かした溶液に、温度5℃に冷却した状態でp-アミノ安息香酸1.55gを加えた。次いで、この溶液の入った容器をアイスバスに入れて液を撹拌することにより溶液を常に10℃以下に保った状態にし、これに5℃の水9.0gに亜硝酸ナトリウム1.8gを溶かした溶液を加えた。この溶液をさらに15分間撹拌後、比表面積220m2/g、DBP吸油量105mL/100gのカーボンブラック4.8gを撹拌下で加えた。その後、さらに15分間撹拌し、スラリーを得た。得られたスラリーをろ紙(商品名「標準用濾紙No.2」、アドバンテック製)でろ過した後、顔料粒子を十分に水洗し、温度110℃のオーブンで乾燥させ、自己分散顔料を調製した。顔料固形分の濃度を調整して、顔料分散液8を得た。顔料分散液8には、カウンターイオンがナトリウムである安息香酸基が顔料の粒子表面に結合した自己分散顔料が含まれており、顔料の含有量は10.0%であった。
スルファニル酸、及び亜硝酸ナトリウムの量を適量に調整したこと以外は、顔料分散液6の調製と同様にして、顔料分散液9を得た。顔料分散液9には、カウンターイオンがナトリウムであるベンゼンスルホン酸基が顔料の粒子表面に結合した自己分散顔料が含まれており、顔料の含有量は10.0%であった。
比表面積220m2/g、DBP吸油量105mL/100gのカーボンブラック10.0部、樹脂を含む液体20.0部、及びイオン交換水70.0部を混合して、混合物を得た。樹脂を含む液体としては、スチレン-アクリル酸共重合体を、共重合体の酸価に対して等モル量の水酸化ナトリウム水溶液で中和し、樹脂の含有量が20.0%である液体を用いた。スチレン-アクリル酸共重合体は、酸価が140mgKOH/g、重量平均分子量が10,000である。得られた混合物を、バッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)を用いて3時間分散した後、ポアサイズが1.2μmであるミクロフィルター(富士フイルム製)で加圧ろ過した。次いで、イオン交換水を加えて、顔料の含有量が10.0%、樹脂の含有量が4.0%である顔料分散液10を得た。
30.0gの水に3.08gのH3N+C6H4N+(CH3)3Cl-・I-を溶かした溶液に、硝酸銀1.69gを撹拌下で加えた。生成した沈殿物をろ過により除去し、ろ液を分取した。水70gに比表面積220m2/g、DBP吸油量105mL/100gのカーボンブラック40.0gを70.0gの水に懸濁させた液体に、上記で得られたろ液を撹拌下で加えた。さらに2.25gの濃硝酸を加えた後、10.0gの水に0.83gの亜硝酸ナトリウムを溶かした溶液を加えた。泡の発生が止まったところで、温度120℃のオーブンで乾燥させ、自己分散顔料を調製した。顔料固形分の濃度を調整して、顔料分散液11を得た。顔料分散液11には、C6H4N+(CH3)3基が顔料の粒子表面に結合した自己分散顔料が含まれており、顔料の含有量は10.0%であった。
自己分散顔料を含む市販の顔料分散液(商品名「キャボジェット270Y」、キャボット製)に適量の水を添加して、顔料分散液12を得た。顔料分散液12には、ベンゼンスルホン酸基がC.I.ピグメントイエロー74の粒子表面に結合した自己分散顔料が含まれており、顔料の含有量は10.0%であった。
自己分散顔料を含む市販の顔料分散液(商品名「キャボジェット260M」、キャボット製)に適量の水を添加して、顔料分散液13を得た。顔料分散液13には、ベンゼンスルホン酸基がC.I.ピグメントレッド122の粒子表面に結合した自己分散顔料が含まれており、顔料の含有量は10.0%であった。
自己分散顔料を含む市販の顔料分散液(商品名「キャボジェット265M」、キャボット製)に適量の水を添加して、顔料分散液14を得た。顔料分散液14には、ベンゼンスルホン酸基がC.I.ピグメントレッド122の粒子表面に結合した自己分散顔料が含まれており、顔料の含有量は10.0%であった。
自己分散顔料を含む市販の顔料分散液(商品名「キャボジェット250C」、キャボット製)に適量の水を添加して、顔料分散液15を得た。顔料分散液15には、ベンゼンスルホン酸基がC.I.ピグメントブルー15:3の粒子表面に結合した自己分散顔料が含まれており、顔料の含有量は10.0%であった。
自己分散顔料を含む市販の顔料分散液(商品名「キャボジェット200」、キャボット製)に適量の水を添加して、顔料分散液19を得た。顔料分散液19には、ベンゼンスルホン酸基がカーボンブラックの粒子表面に結合した自己分散顔料が含まれており、顔料の含有量は10.0%であった。
自己分散顔料を含む市販の顔料分散液(商品名「キャボジェット300」、キャボット製)に適量の水を添加して、顔料分散液20を得た。顔料分散液20には、安息香酸基がカーボンブラックの粒子表面に結合した自己分散顔料が含まれており、顔料の含有量は10.0%であった。
特表2003-535949号公報の実施例3の記載を参考にし、オゾンガスを用いて、顔料の粒子表面を酸化処理して自己分散顔料を調製した。具体的には、まず、顔料をイオン交換水に予備分散させた後、オゾン処理を6時間行った。顔料としては、比表面積220m2/g、DBP吸油量105mL/100gのカーボンブラックを用いた。次いで、水酸化カリウムを添加して混合物のpHを7程度に調整しながら、液-液衝突型の分散機を用いて混合物を3時間循環混合させた。その後、限外ろ過により精製し、適量の水酸化カリウムを添加してpH10に調整し、顔料固形分の濃度を調整して、顔料分散液21を得た。顔料分散液21には、カウンターイオンがカリウムであるカルボン酸基が顔料の粒子表面に結合した自己分散顔料が含まれており、顔料の含有量は10.0%であった。
オゾン処理の時間を1.5時間に変更したこと以外は顔料分散液21の調製と同様にして、顔料分散液22を得た。顔料分散液22には、カウンターイオンがカリウムであるカルボン酸基が顔料の粒子表面に結合した自己分散顔料が含まれており、顔料の含有量は10.0%であった。
自己分散顔料を含有する顔料分散液1~9及び11~22について、顔料分散液中の自己分散顔料の官能基の密度をコロイド滴定により測定した。具体的には、顔料分散液について、流動電位滴定ユニット(商品名「PCD-500」)を搭載した電位差自動滴定装置(商品名「AT-510」、以上、京都電子工業製)を用い、電位差滴定によりイオン性基の量を測定した。そして、1つの官能基に含まれるイオン性基の数で割ることで、官能基の密度を算出した。滴定試薬としては、イオン性基がアニオン性基である場合はメチルグリコールキトサンを用い、カチオン性基である場合はポリビニル硫酸カリウムを用いた。結果を表2に示す。顔料分散液10は自己分散顔料を含有する顔料分散液ではないが、参考のため表2に顔料種を示した。
インクの調製には、表1に示した化合物1~19をナトリウム塩型としたものを用いた。また、比較例のインクには、以下の比較化合物1及び2のナトリウム塩、並びに比較化合物3を用いた。比較化合物1~3は、いずれもアミノ酸型界面活性剤ではない。
HOC2H4-N(C2H4OH)-CH2COOH
・比較化合物2(ラウリン酸アミドプロピルベタイン)
C11H23-CO-NH(CH2)3-N+(CH3)2-CH2COOH
・比較化合物3(ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド)
C11H23-CO-NH(CH2)3-N+(CH3)2-O-
表3(表3-1~3-6)の下段に示す各成分(単位:%)を混合し、十分に撹拌した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧ろ過を行い、各インクを調製した。表3中の「PEG600」は、数平均分子量が600のポリエチレングリコールである。また、「アセチレノールE100」は、川研ファインケミカル製のノニオン性界面活性剤(アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物)である。pHメータ(商品名「F-21」、堀場製作所製)を用いて、調製した各インクのpHを測定したところ、いずれも7.5以上9.5以下の範囲内であった。樹脂微粒子1を含む分散液は、特許文献3の記載に準じて調製した、アクリル樹脂で形成された樹脂微粒子を45.0%含有する水分散液である。
上記で得られた各インクをそれぞれインクカートリッジに充填し、熱エネルギーの作用により記録ヘッドからインクを吐出するインクジェット記録装置(商品名「PIXUS MX7600」、キヤノン製)に搭載した。記録条件を、温度:23℃、相対湿度:55%、記録密度:4,800dpi×1,200dpi、1滴あたりの吐出量:5.5pLとした。本実施例においては、1/600インチ×1/600インチの単位領域に、1滴当たり5.5pLのインク滴を2滴付与する条件で記録したベタ画像の記録デューティを100%と定義する。本発明においては以下の各評価項目の評価基準において、AAA、AA、A、及びBを許容できるレベル、Cを許容できないレベルとした。評価結果を表4に示す。
上記のインクジェット記録装置を用いて、以下の3種の記録媒体(普通紙)に、記録デューティが150%である画像を記録して記録物を得た。
・PPC用紙PB PAPER(キヤノン製、pH7.0)
・PPC用紙オセリサイクルクラシック(キヤノン製、pH7.3)
・PPC用紙ブライトホワイト(ヒューレッドパッカード製、pH7.1)
AAA:光学濃度の平均値が1.5以上であった。
AA:光学濃度の平均値が1.4以上1.5未満であった。
A:光学濃度の平均値が1.3以上1.4未満であった。
B:光学濃度の平均値が1.2以上1.3未満であった。
C:光学濃度の平均値が1.2未満であった。
上記のインクジェット記録装置を用いて、記録媒体(普通紙、PPC用紙GF-500、キヤノン製)に、PIXUS MX7600のノズルチェックパターンを記録した。その後、インクジェット記録装置から、インクカートリッジを搭載した記録ヘッド(ヘッドカートリッジ)を取り外し、温度30℃、相対湿度10%の環境で7日間放置した。そして、このヘッドカートリッジを再び上記のインクジェット記録装置に装着し、ノズルチェックパターンを記録した。ノズルチェックパターンが正常に記録されず、目詰まりが発生した場合、プリンタドライバからクリーニングを行った後に、再びノズルチェックパターンを記録した。この時点でも目詰まりが発生した場合には、プリンタドライバからクリーニングを行った後に、さらに強力クリーニングを行った後、再びノズルチェックパターンを記録した。それでも目詰まりが発生した場合には、強力クリーニングとノズルチェックパターンを繰り返し記録した。このようにして、ノズルチェックパターンを正常に記録することができるようになるまでに要した強力クリーニングの回数により、固着回復性を評価した。
A:2回の強力クリーニングにより、ノズルチェックパターンが正常に記録された。
C:ノズルチェックパターンが正常に記録されるまでに、3回以上の強力クリーニングを要した。
Claims (14)
- 顔料、及び界面活性剤を含有するインクジェット用の水性インクであって、
前記顔料が、カーボンブラックの粒子表面に、(i)アニオン性基、及び、(ii)他の原子団とアニオン性基とが結合した基、からなる群より選択される少なくとも1種の官能基が結合した自己分散顔料であるとともに、前記官能基の密度が、0.10μmol/m2以上0.48μmol/m2以下であり、
前記界面活性剤が、陽イオンとなりうる窒素原子が第2級アミン又は第3級アミンの構造を持つアミノ酸型界面活性剤であることを特徴とする水性インク。 - 前記一般式(1)におけるR2が水素原子である請求項2に記載の水性インク。
- 前記一般式(1)におけるpが1である請求項2又は3に記載の水性インク。
- 前記官能基の密度が、0.10μmol/m2以上0.30μmol/m2以下である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の水性インク。
- 前記自己分散顔料の前記アニオン性基が、カルボン酸基である請求項1乃至5のいずれか1項に記載の水性インク。
- 前記自己分散顔料の前記官能基が、他の原子団に2以上のカルボン酸基が結合した基である請求項1乃至6のいずれか1項に記載の水性インク。
- 前記アミノ酸型界面活性剤の含有量(質量%)が、インク全質量を基準として、0.10質量%以上10.00質量%以下である請求項1乃至7のいずれか1項に記載の水性インク。
- 前記アミノ酸型界面活性剤の含有量(質量%)が、インク全質量を基準として、0.10質量%以上0.50質量%以下である請求項1乃至8のいずれか1項に記載の水性インク。
- 前記自己分散顔料の含有量(質量%)が、インク全質量を基準として、0.50質量%以上10.00質量%以下である請求項1乃至9のいずれか1項に記載の水性インク。
- 前記水性インクのpHが、7.5以上10.0以下である請求項1乃至10のいずれか1項に記載の水性インク。
- インクと、前記インクを収容するインク収容部とを備えたインクカートリッジであって、
前記インクが、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の水性インクであることを特徴とするインクカートリッジ。 - インクをインクジェット方式の記録ヘッドから吐出して記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
前記インクが、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の水性インクであることを特徴とするインクジェット記録方法。 - 前記記録媒体が、コート層を有しない記録媒体であり、その表面のpHが、5.0以上7.3以下である請求項13に記載のインクジェット記録方法。
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