JP2005132985A - 水性顔料インク、インクセット、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記録装置 - Google Patents

水性顔料インク、インクセット、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 長期保存性や吐出安定性等の信頼性に優れ、且つ優れた印字濃度や印字品位を持ち合わせた自己分散型顔料を含む水性顔料インクを提供すること。
【解決手段】 少なくとも自己分散型カーボンブラック、水溶性有機溶媒を含む水性顔料インクであって、該自己分散型カーボンブラックが、カーボンブラックを酸化処理する工程1と、アゾカップリング法によりフェニレン基を挟んで親水性基を表面に結合させる工程2により作成されることを特徴とする水性顔料インク。
【選択図】 なし

Description

本発明は、水性顔料インク、とりわけ、顔料として自己分散型顔料を含む水性顔料インクに関し、更には、かかるインクを適用して記録を行うインクジェット記録方法及びかかるインクを使用したインクジェット機器に関する。
従来、印刷インキの黒色着色剤として印字物の濃度が高く、堅牢性等に優れたカーボンブラックを用いた筆記具(万年筆、サインペン、水性ボールペン等)用インク及びインクジェット用インクが、実に様々な組成で報告されている。中でも近年はオフィスで一般に使用されているコピー用紙、レポート用紙、ノート、便箋、ボンド紙及び連続伝票用紙等の普通紙に対しても良好な記録を行うことが出来る様に、カーボンブラック自体の組成や物性、それを含むインクの組成及び物性等について詳細な研究開発が為されている。
例えば、特許文献1には、酸性カーボンブラックと、カーボンブラックの分散剤としてのアルカリ可溶性の重合体とを含んでいる水性インクジェット用インクが記載されている。また、特許文献1には、中性又は塩基性のカーボンブラックとそれの分散剤である水溶性樹脂とを含んでいる、保存安定性、バブルジェット(登録商標)記録装置における吐出性に優れた分散体が得られ易いインクジェット用インクが記載されている。
また、特許文献2は、カーボンブラックを分散剤と共に含むインクがインクジェット用インクとしては吐出が不安定となったり、十分な印字濃度が得られなかったりする等の技術課題を提示し、それを解決し得るインクとして、分散剤を用いることなしに溶剤に分散可能な自己分散型のカーボンブラックを用いたインクを開示している。特許文献3や特許文献4も自己分散型のカーボンブラックを含むインクジェット用インクを開示し、それによって高品質な画像が得られることを記載している。
特開平3−210373号公報 特開平8−3498号公報 特表平10−510862号公報 特開平10−95941号公報
ところで、上記自己分散型のカーボンブラックの諸性能(分散安定性や吐出安定性、印字濃度や品位等)に大きく関わるパラメータとして、顔料粒子の分散に寄与する表面官能基の密度が挙げられる。この表面官能基密度が低すぎると、十分な分散安定性や吐出安定性が得られず、逆に単純に高すぎると、記録媒体に付与した際に、記録媒体内部までの浸透が過度に起きてしまい、十分な印字濃度や印字品位が得られない場合がある。
したがって本発明の目的は、長期保存性や吐出安定性等の信頼性に優れ、且つ優れた印字濃度や印字品位を持ち合わせた自己分散型顔料を含む水性顔料インクを提供することにある。
上記の目的を達成することのできる本発明の一実施形態にかかる水性顔料インクは、少なくとも自己分散型カーボンブラック、水溶性有機溶媒を含む水性顔料インクであって、該自己分散型カーボンブラックが、カーボンブラックを酸化処理する工程1と、アゾカップリング法によりフェニレン基を挟んで親水性基を表面に結合させる工程2により作成されることを特徴とするものである。
更には、前記工程1でカーボンブラック表面に導入される酸性基(カルボキシル基とヒドロキシル基の総和)が3μmol/m以上もしくは0.6mmol/g以上であり、前記工程2でカーボンブラック表面に結合される親水性基が1μmol/m以下もしくは0.3mol/g以下である自己分散型カーボンブラックを用いることを特徴とするものである。
以下に、本発明に係るインクの各構成要素を順に説明する。
(自己分散型カーボンブラック)
本発明に係わるインクに、着色剤として含有させる自己分散型カーボンブラックについて既述する。本発明に係わる自己分散型カーボンブラックは、
1、カーボンブラックを酸化処理する工程1と、
2、アゾカップリング法によりフェニレン基を挟んで親水性基を表面に結合させる工程2により作成されることを特徴とする。
本発明に用いるカーボンブラックとしては、特に種類や製造履歴に制約されることなく、市販のオイルファーネスブラック、ガスファーネスブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラックなどを用いることが出来る。
次に、それぞれの工程について詳しく述べる。
<工程1>
工程1による酸化処理の方法としては、例えばカーボンブラックを次亜塩素酸ソーダで酸化処理する方法(特開平8−3498)、水中オゾン処理でカーボンブラックを酸化処理する方法(特開平10−212426)、カーボンブラックにオゾン処理を施した後、酸化剤により湿式酸化する方法(特開平11−148027)などが挙げられる。
この工程1の酸化処理により、カーボンブラックの表面にはカルボキシル基(−COOH)、ヒドロキシル基(−OH)、キノン基(>=O)といった表面官能基が生成される。これらのうち、活性水素を含む酸性基(カルボキシル基及びヒドロキシル基)は、水中で安定な分散状態を維持し、また安定な吐出性能を維持するのに大きく寄与するため、ある一定値以上の密度でカーボンブラックの表面に存在することが好ましい。具体的にはカルボキシル基とヒドロキシル基の総和が3μmol/m以上もしくは0.6mmol/g以上であることが好ましい。
カルボキシル基量及びヒドロキシル基量の定量方法としては、まず上記工程1により酸化処理されたカーボンブラックを乾燥し、0.1規定の炭酸水素ナトリウム水溶液50ml中と、0.1規定の水酸化ナトリウム水溶液50ml中にそれぞれ乾燥物を1g秤量し、4時間攪拌反応させた後ろ過する。それぞれのろ液の上澄み20mlを採取して、0.01規定の塩酸水溶液で滴定し、以下の式からカルボキシル基及びヒドロキシル基の量(mmol/g)を計算する。
カルボキシル基量=(50/20×0.01×(空滴定量−滴定量))/ カーボンブラックの試料重量・・・炭酸水素ナトリウム水溶液の反応ろ液
カルボキシル基量+ヒドロキシル基量=(50/20×0.01×(空滴定量−滴定量))/ カーボンブラックの試料重量・・・水酸化ナトリウム水溶液の反応ろ液
なおmmol/gからμmol/mへの換算に関しては、カーボンブラックもしくは酸化処理されたカーボンブラックの比表面積の値を用いることで、簡単に換算出来る。比表面積の測定は、一般的なBET法等を用いて測定可能である。
<工程2>
工程2における、アゾカップリング法によりフェニレン基を挟んで親水性基を表面に結合させる方法としては、例えば特表平10−510862に示された方法が挙げられる。
この工程2でカーボンブラックの表面に導入する親水性基としては、例えば以下のものが挙げられる。
−COO(M)、−SO(M)、−POH(M)、−PO(M)(但し、式中のMは、水素原子、アルカリ金属、アンモニウムまたは有機アンモニウムを表わす)。
これらの中でも特に、−COO(M)や−SO(M)の親水性基を顔料表面に結合してアニオン性に帯電せしめた顔料は、インク中での分散性が良好なため、本発明に係るインクの着色剤として特に好適に用いることができる。ところで、上記親水性基中「M」として表したもののうち、アルカリ金属の具体例としては、例えば、Li、Na、K、RbおよびCsなどが挙げられ、また、有機アンモニウムの具体例としては、例えば、メチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、エチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、モノヒドロキシメチルアミン、ジヒドロキシメチルアミン、トリヒドロキシメチルアミンなどが挙げられる。
上記フェニレン基を挟んでカーボンブラックの表面に導入された親水性基は、ある一定値以下の密度でカーボンブラックの表面に存在することが好ましい。具体的には1μmol/m以下もしくは0.2mmol/g以下であることが好ましい。
上記工程2によりフェニレン基を挟んでカーボンブラックの表面に導入された親水性基は、その立体的なかさ高さや、フェニレン基に起因する疎水性等により、前記工程1により導入された活性水素を含む酸性基(カルボキシル基及びヒドロキシル基)に比べて特異的な性質を発現する。詳細なメカニズム等は定かではないが、このフェニレン基を挟んでカーボンブラックの表面に導入された親水性基の密度をある一定値以下に保つと、インクが普通紙等の記録媒体に付着した際に、記録媒体内部への過度な着色剤の浸透が緩和されて、高い印字濃度や滲みの少ない優れた印字品位が得られることが分かった。また工程1で、ある一定値以上の密度で活性水素を含む酸性基が導入されていることにより、優れた分散安定性や吐出安定性等も維持される。
なお、工程2でフェニレン基を挟んでカーボンブラックの表面に導入された親水性基量の定量方法としては、例えばフェニレン基に−COO(M)が結合した親水性基の場合には、前記したカルボキシル基量の定量方法を用いて、(全カルボキシル基量)−(工程1で導入されたカルボキシル基量)から求めることが可能である。
その他にも熱重量分析(Thermogravimetric Analysis)やガスクロマトグラフィ等を用いれば、各官能基の結合エネルギーの違いを利用して、それぞれの官能基量を定量することが可能である。
なおmmol/gからμmol/mへの換算に関しては、前述した様に、カーボンブラックもしくは自己分散型カーボンブラックの比表面積の値を用いることで、簡単に換算出来る。
ところで、本発明においては、上記に挙げた自己分散型カーボンブラックの中から2種もしくはそれ以上を適宜選択してインクの着色剤としてもよい。インク中に含有させるこれらの自己分散型顔料の添加量としては、インク全重量に対して、好ましくは0.1〜15重量%、より好ましくは1〜10重量%の範囲内とする。この範囲内で含有させれば、上記のような自己分散型カーボンブラックは、インク中において十分な分散状態を維持することができる。本発明に係るインクを作製する場合には、インクの調色などを目的として、上記自己分散型顔料に加えて公知の染料を着色剤としてさらに添加してもよい。
(水溶性有機溶剤)
本発明で使用する水溶性有機溶剤としては、具体的には、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等の炭素数1〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコール等のケトンまたはケトアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1、2、6−ヘキサントリオ−ル、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類;ポリエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の低級アルキルエーテルアセテート;グリセリン;エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類;トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン等の多価アルコール;N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1、3−ジメチル−2−イミダゾリジノン及びアセチレンアルコール等が挙げられる。上記のごとき水溶性有機溶剤は、単独でもあるいは混合物としても使用することができる。
本発明の水性顔料インク中に含有される上記したような水溶性有機溶剤の含有量は特に限定されないが、インク全質量に対して、好ましくは3質量%以上50質量%以下の範囲である。又、インクに含有される水の含有量は、インク全質量に対して、好ましくは50質量%以上95質量%以下の範囲である。
また、インクの表面張力の調整が必要とされる場合には、下記化学式で示されるアセチレンアルコール等の界面活性剤や浸透性溶剤等を適宜所定量添加することが有効である。
Figure 2005132985
又、インクの保湿性維持のために、その他、尿素、尿素誘導体、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン等の保湿性固形分をインク成分として用いてもよい。尿素、尿素誘導体、トリメチロールプロパン等の、保湿性固形分のインク中の含有量は、一般には、インクに対して0.1〜20.0重量%の範囲が好ましく、より好ましくは3.0〜10.0重量%の範囲である。
又、本発明の水性顔料インキは、上記の成分のほかに必要に応じて所望の物性値を持つインクとするために、界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤等を添加することができ、さらに、市販の水溶性染料などを添加することもできる。
ところで、本発明にかかるインクを、上記したようなインクジェット記録に用いる場合には、該インクが、インクジェット記録ヘッドから良好に吐出できる特性を有することが好ましい。このため、インクジェット記録ヘッドからの吐出性という観点からは、インクの特性が、例えば、その粘度が1〜15mPa・s、表面張力が25mN/m以上、更には、粘度が1〜5mPa・s、表面張力が25〜50mN/mとすることが好ましい。
以上のように本発明のインクは、インクジェット記録で用いられる際に特に効果的である。インクジェット記録方法としては、インクに力学的エネルギ−を作用させ、液滴を吐出する記録方法、及びインクに熱エネルギ−を加えてインクの発砲により液滴を吐出する記録方法があり、それらの記録方法に本発明のインクは特に好適である。
(インクジェット記録装置、インクジェット記録方法)
インクジェット記録装置として、第一に熱エネルギーを利用した装置の主要部であるヘッド構成例を図1及び図2に示す。
図1は、インク流路に沿ったヘッド13の断面図であり、図2は図1のA−B線での切断面図である。ヘッド13はインクを通す流路(ノズル)14を有するガラス、セラミック、シリコン又はプラスチック板等と発熱素子基板15とを接着して得られる。発熱素子基板15は酸化シリコン、窒化シリコン、炭化シリコン等で形成される保護層16、アルミニウム、金、アルミニウム−銅合金等で形成される電極17−1、17−2、HfB、TaN、TaAl等の高融点材料から形成される発熱抵抗体層18、熱酸化シリコン、酸化アルミニウム等で形成される蓄熱層19、シリコン、アルミニウム、窒化アルミニウム等の放熱性の良い材料で形成される基板20より成り立っている。
上記ヘッドの電極17−1及び17−2にパルス状の電気信号が印加されると、発熱素子基板15のnで示される領域が急速に発熱し、この表面に接しているインク21に気泡が発生し、その発生する圧力でメニスカス23が突出し、インクがヘッドのノズル14を通して吐出し、吐出オリフィス22よりインク小滴24となり、被記録材25に向かって飛翔する。
図3には図1に示したヘッドを多数並べたマルチヘッドの外観図を示す。このマルチヘッドはマルチノズル26を有するガラス板27と、図1に説明したものと同じ様な発熱ヘッド28を接着して作られている。
図4に、このヘッドを組み込んだインクジェット記録装置の一例を示す。図4において、61はワイピング部材としてのブレードであり、その一端はブレード保持部材によって保持固定されており、カンチレバーの形態をなす。ブレード61は記録ヘッド65による記録領域に隣接した位置に配置され、又、本例の場合、記録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持される。
62は記録ヘッド65の突出口面のキャップであり、ブレード61に隣接するホームポジションに配置され、記録ヘッド65の移動方向と垂直な方向に移動して、インク吐出口面と当接し、キャッピングを行う構成を備える。更に、63はブレード61に隣接して設けられるインク吸収体であり、ブレード61と同様、記録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持される。上記ブレード61、キャップ62及びインク吸収体63によって吐出回復部64が構成され、ブレード61及びインク吸収体63によって吐出口面の水分、塵埃等の除去が行なわれる。
65は、吐出エネルギー発生手段を有し、吐出口を配した吐出口面に対向する被記録材にインクを吐出して記録を行う記録ヘッド、66は記録ヘッド65を搭載して記録ヘッド65の移動を行うためのキャリッジである。キャリッジ66はガイド軸67と摺動可能に系合し、キャリッジ66の一部はモータ68によって駆動されるベルト69と接続(不図示)している。これによりキャリッジ66はガイド軸67に沿った移動が可能となり、記録ヘッド65による記録領域及びその隣接した領域の移動が可能となる。51は被記録材を挿入するための紙給部、52は不図示のモータにより駆動される紙送りローラである。
これらの構成により記録ヘッド65の吐出口面と対向する位置へ被記録材が給紙され、記録の進行に伴って排紙ローラ53を配した排紙部へ排紙される。以上の構成において記録ヘッド65が記録終了してホームポジションへ戻る際、吐出回復部64のキャップ62は記録ヘッド65の移動経路から退避しているが、ブレード61は移動経路中に突出している。その結果、記録ヘッド65の吐出口がワイピングされる。
尚、キャップ62が記録ヘッド65の吐出面に当接してキャッピングを行う場合、キャップ62は記録ヘッドの移動経路中に突出するように移動する。記録ヘッド65がホームポジションから記録開始位置へ移動する場合、キャップ62及びブレード61は上記したワイピングの時の位置と同一の位置にある。この結果、この移動においても記録ヘッド65の吐出口面はワイピングされる。
上述の記録ヘッドのホームポジションへの移動は、記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記録ヘッドが記録のために記録領域を移動する間に所定の間隔で記録領域に隣接したホ−ムポジションへ移動し、この移動に伴って上記ワイピングが行なわれる。
図5は、記録ヘッドにインク供給部材、例えば、チューブを介して供給されるインクを収容したインクカートリッジ45の一例を示す図である。ここで40は供給用インクを収納したインク収容部、例えば、インク袋であり、その先端にはゴム製の栓42が設けられている。この栓42に針(不図示)を挿入することにより、インク袋40中のインクをヘッドに供給可能にする。44は廃インクを受容するインク吸収体である。インク収容部としてはインクとの接液面がポリオレフィン、特にポリエチレンで形成されているものが好ましい。
本発明で使用されるインクジェット記録装置としては、上述の様にヘッドとインクカートリッジとが別体となったものに限らず、図6に示すようなそれらが一体になったものにも好適に用いられる。図6において、70は記録ユニットであり、この中にはインクを収容したインク収容部、例えば、インク吸収体が収納されており、かかるインク吸収体中のインクが複数オリフィスを有するヘッド部71からインク滴として吐出される構成になっている。インク吸収体の材料としてはポリウレタンを用いることが本発明にとって好ましい。
また、インク吸収体を用いず、インク収容部が内部にバネ等を仕込んだインク袋であるような構造でもよい。72はカートリッジ内部を大気に連通させるための大気連通口である。この記録ユニット70は図4に示す記録ヘッド65に換えて用いられるものであって、キャリッジ66に対して着脱自在になっている。
次に、力学的エネルギーを利用したインクジェット記録装置の形態として、複数のノズルを有するノズル形成基板と、ノズルに対向して配置される圧電材料と導電材料からなる圧力発生素子と、この圧力発生素子の周囲を満たすインクを備え、印加電圧により圧力発生素子を変位させ、インクの小液滴をノズルから吐出させるオンデマンドインクジェット記録ヘッドを挙げることができる。その記録装置の主要部である記録ヘッドの構成例を図7に示す。
ヘッドは、インク室(不図示)に連通したインク流路80と、所望の体積のインク滴を吐出するためのオリフィスプレート81と、インクに直接圧力を作用させる振動板82と、この振動板82に接合され、電気信号により変位する圧伝素子83と、オリフィスプレート81、振動板等を指示固定するための基板84とから構成されている。
図7において、インク流路80の壁は、感光性樹脂等で形成され、オリフィスプレート81は、ステンレス、ニッケル等の金属を電鋳やプレス加工による穴あけ等により吐出口85が形成され、振動板82はステンレス、ニッケル、チタン等の金属フィルム及び高弾性樹脂フィルム等で形成され、圧電素子83は、チタン酸バリウム、PZT等の誘電体材料で形成される。
以上のような構成の記録ヘッドは、圧電素子83にパルス状の電圧を与え、ひずみ応力を発生させ、そのエネルギーが圧電素子83に接合された振動板を変形させ、インク流路80内のインクを垂直に加圧しインク滴(不図示)をオリフィスプレートの吐出口85より吐出して記録を行うように動作する。
この様な記録ヘッドは図4に示したものと同様な記録装置に組み込んで使用される。記録装置の細部の動作は先述と同様に行うもので差しつかえない。
次に本発明に好適に使用できる記録装置および記録ヘッドの他の具体例を説明する。図8は、本発明に係る吐出時に気泡を大気と連通する吐出方式の液体吐出ヘッドとしての液体吐出ヘッドおよびこのヘッドを用いる液体吐出装置としてのインクジェットプリンタの一例の要部を示す概略斜視図である。
図8においては、インクジェットプリンタは、ケーシング1008内に長手方向に沿って設けられる記録媒体としての用紙1028を図8に示す矢印Pで示す方向に間欠的に搬送する搬送装置1030と、搬送装置1030による用紙1028の搬送方向Pに略直交する方向Sに略平行に往復運動せしめられる記録部1010と、記録部1010を往復運動させる駆動手段としての移動駆動部1006とを含んで構成されている。
移動駆動部1006は、所定の間隔をもって対向配置される回転軸に配されるプーリ1026aおよび1026bに巻きかけられるベルト1016と、ローラユニット1022aおよび1022bに略平行に配置され記録部1010のキャリッジ部材1010aに連結されるベルト1016を順方向および逆方向に駆動させるモータ1018とを含んで構成されている。
モータ1018が作動状態とされてベルト1016が図8の矢印R方向に回転したとき、記録部1010のキャリッジ部材1010aは図8の矢印S方向に所定の移動量だけ移動される。また、モータ1018が作動状態とされてベルト1016が図8の矢印R方向とは逆方向に回転したとき、記録部1010のキャリッジ部材1010aは図8の矢印S方向とは反対の方向に所定の移動量だけ移動されることとなる。さらに、移動駆動部1006の一端部には、キャリッジ部材1010aのホームポジションとなる位置に、記録部1010の吐出回復処理を行うための回復ユニット1026が記録部1010のインク吐出口配列に対向して設けられている。
記録部1010は、インクジェットカートリッジ(以下、単にカートリッジと記述する場合がある)1012Y、1012M、1012Cおよび1012Bが各色、例えばイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックごとにそれぞれ、キャリッジ部材1010aに対して着脱自在に備えられる。
図9は上述のインクジェット記録装置に搭載可能なインクジェットカートリッジの一例を示す。本例におけるカートリッジ1012は、シリアルタイプのものであり、インクジェット記録ヘッド100と、インクなどの液体を収容する液体タンク1001とで主要部が構成されている。
インクジェット記録ヘッド100は液体を吐出するための多数の吐出口832が形成されており、インクなどの液体は、液体タンク1001から図示しない液体供給通路を介して液体吐出ヘッド100の共通液室へと導かれるようになっている。カートリッジ1012は、インクジェット記録ヘッド100と液体タンク1001とを一体的に形成し、必要に応じて液体タンク1001内に液体を補給できるようにしたものであるが、この液体吐出ヘッド100に対し、液体タンク1001を交換可能に連結した構造を採用するようにしてもよい。
図10は、本発明の液体吐出ヘッドを装着して適用することのできる液体吐出装置の一例であるインクジェット記録装置600の概略斜視図である。
図10において、インクジェットヘッドカートリッジ601は、上述した液体吐出ヘッドとこの液体吐出ヘッドに供給するインクを保持するインクタンクとが一体となったものである。このインクジェットヘッドカートリッジ601は、駆動モータ602の正逆回転に連動して駆動力伝達ギア603、604を介して回転するリードスクリュ605の螺旋溝606に対して係合するキャリッジ607上に搭載されており、駆動モータ602の動力によってキャリッジ607とともにガイド608に沿って矢印a、b方向に往復移動される。被記録材P’は、図示しない被記録材搬送手段によってプラテンローラ609上を搬送され、紙押え板610によりキャリッジ607の移動方向にわたってプラテンローラ609に対して押圧される。
リードスクリュ605の一端の近傍には、フォトカプラ611、612が配設されている。これらはキャリッジ607のレバー607aのこの域での存在を確認して駆動モータ602の回転方向切り換え等を行うためのホームポジション検知手段である。
支持部材613は、上述のインクジェットヘッドカートリッジ601の吐出口のある前面(吐出口面)を覆うキャップ部材614を支持するものである。また、インク吸引手段615は、キャップ部材614の内部にインクジェットヘッドカートリッジ601から空吐出等されて溜まったインクを吸引するものである。このインク吸引手段615によりキャップ内開口部(不図示)を介してインクジェットヘッドカートリッジ601の吸引回復が行なわれる。インクジェットヘッドカートリッジ601の吐出口面を払拭するためのクリーニングブレード617は、移動部材618により前後方向(上記キャリッジ607の移動方向に直交する方向)に移動可能に設けられている。これらクリーニングブレード617及び移動部材618は、本体支持体619に支持されている。クリーニングブレード617は、この形態に限らず、他の周知のクリーニングブレードであってもよい。
液体吐出ヘッドの吸引回復操作にあたって、吸引を開始させるためのレバー620は、キャリッジ607と係合するカム621の移動に伴って移動し、駆動モータ602からの駆動力がクラッチ切り換え等の公知の伝達手段で移動制御される。インクジェットヘッドカートリッジ601の液体吐出ヘッドに設けられた発熱体に信号を付与したり、前述した各機構の駆動制御を司ったりするインクジェット記録制御部は装置本体側に設けられており、ここには図示しない。
上述の構成を有するインクジェット記録装置600は、図示しない被記録材搬送手段によりプラテンローラ609上を搬送される被記録材P’に対し、インクジェットヘッドカートリッジ601は被記録材P’の全幅にわたって往復移動しながら記録を行う。
以上説明したように、本発明によれば、少なくとも自己分散型カーボンブラック、水溶性有機溶媒を含む水性顔料インクにおいて、該自己分散型カーボンブラックが、カーボンブラックを酸化処理する工程1と、アゾカップリング法によりフェニレン基を挟んで親水性基を表面に結合させる工程2により作成されることを特徴とするものであり、更には、前記工程1でカーボンブラック表面に導入される酸性基(カルボキシル基とヒドロキシル基の総和)が3μmol/m以上もしくは0.6mmol/g以上であり、前記工程2でカーボンブラック表面に結合される親水性基が1μmol/m以下もしくは0.3mol/g以下である場合、良好な分散安定性、保存安定性、吐出安定性等を維持しながら、優れた印字濃度及び印字品位を得ることができる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。なお、以下の記載で、「部」および「%」とあるものは特に断らない限り重量基準である。
<顔料分散液1>
比表面積220m/gでDBP吸油量が105mL/100gのカーボンブラック20gを、水500ccに入れ、ミキサーで5分間分散した。得られた液を、攪拌機の付いた3リットルのガラス容器に入れた。攪拌機で攪拌しながら、オゾン濃度8重量%のオゾン含有ガスを500cc/分で2時間導入した。この際オゾン発生器としてペルメレック電極社の電解発生型のオゾンナイザーを用いてオゾンを発生させた。オゾン処理後の液を取り出し、この液を0.1ミクロンの径を有するメンブランフィルターで濾過し、濾過残のカーボンブラックを60℃で乾燥し、水中に再分散させ、水酸化ナトリウムでpH7付近に中和して、顔料濃度10重量%の顔料分散液1を得た。
なおこの顔料の活性水素を含む酸性基(カルボキシル基及びヒドロキシル基)の密度を前述した方法で測定した結果、カルボキシル基が3.0μmol/m(0.65mmol/g)、ヒドロキシル基が0.45μmol/m(0.1mmol/g)、酸性基の総量として3.4μmol/m(0.75mmol/g)であった。
<顔料分散液2>
比表面積220m/gでDBP吸油量が105mL/100gのカーボンブラック200gを、オゾン処理容器に入れ、常温でオゾン濃度5重量%のオゾン含有ガスを1cc/分で2時間導入した。これを水中に分散させ、水酸化ナトリウムでpH7付近に中和して、顔料濃度10重量%の顔料分散液2を得た。
なおこの顔料の活性水素を含む酸性基(カルボキシル基及びヒドロキシル基)の密度を前述した方法で測定した結果、カルボキシル基が1.6μmol/m(0.35mmol/g)、ヒドロキシル基が0.6μmol/m(0.13mmol/g)、酸性基の総量として2.2μmol/m(0.48mmol/g)であった。
<顔料分散液3>
5.3gの水に5gの濃塩酸をとかした溶液に5℃においてアントラニル酸1.58gを加えた。これに、アイスバスで攪拌することにより常に10℃以下に保たれた状態で、5℃の8.7gの水に1.78gの亜硝酸ナトリウムを加えた溶液を加えた。
これに更に、15分攪拌後、顔料分散液1を160g加え、さらに1時間攪拌した。得られたスラリーを東洋濾紙No.2(アドバンティス社製)で濾過し、顔料粒子を十分に水洗し、110℃のオーブンで乾燥させ、さらに、この顔料に水と水酸化ナトリウムを足してpH7付近に中和し、顔料濃度10質量%に調整した。
その結果、活性水素を含む酸性基に加えて、−Ph−COONa基が導入された自己分散型カーボンブラックが分散している顔料分散液3を得た。
なおこの顔料の−Ph−COONa基の密度を前述した方法で測定した結果、0.9μmol/m(0.2mmol/g)であった。
<顔料分散液4>
5.3gの水に5gの濃塩酸をとかした溶液に5℃においてアントラニル酸1.58gを加えた。これに、アイスバスで攪拌することにより常に10℃以下に保たれた状態で、5℃の8.7gの水に1.78gの亜硝酸ナトリウムを加えた溶液を加えた。
これに更に、15分攪拌後、顔料分散液1を80g加え、さらに1時間攪拌した。得られたスラリーを東洋濾紙No.2(アドバンティス社製)で濾過し、顔料粒子を十分に水洗し、110℃のオーブンで乾燥させ、さらに、この顔料に水と水酸化ナトリウムを足してpH7付近に中和し、顔料濃度10質量%に調整した。
その結果、活性水素を含む酸性基に加えて、−Ph−COONa基が導入された自己分散型カーボンブラックが分散している顔料分散液4を得た。
なおこの顔料の−Ph−COONa基の密度を前述した方法で測定した結果、1.6μmol/m(0.35mmol/g)であった。
<顔料分散液5>
5.3gの水に5gの濃塩酸をとかした溶液に5℃においてアントラニル酸1.58gを加えた。これに、アイスバスで攪拌することにより常に10℃以下に保たれた状態で、5℃の8.7gの水に1.78gの亜硝酸ナトリウムを加えた溶液を加えた。
これに更に、15分攪拌後、顔料分散液2を160g加え、さらに1時間攪拌した。得られたスラリーを東洋濾紙No.2(アドバンティス社製)で濾過し、顔料粒子を十分に水洗し、110℃のオーブンで乾燥させ、さらに、この顔料に水と水酸化ナトリウムを足してpH7付近に中和し、顔料濃度10質量%に調整した。
その結果、活性水素を含む酸性基に加えて、−Ph−COONa基が導入された自己分散型カーボンブラックが分散している顔料分散液5を得た。
なおこの顔料の−Ph−COONa基の密度を前述した方法で測定した結果、0.9μmol/m(0.2mmol/g)であった。
下記表1にそれぞれの顔料分散液中に分散された自己分散型カーボンブラックの活性水素を含む酸性基(カルボキシル基とヒドロキシル基)の密度、及び−Ph−COONa基の密度を示す。
Figure 2005132985
単位:μmol/m(mmol/g)
<実施例>
以下の成分を混合し、十分攪拌して溶解後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フィルム製)にて加圧濾過し、本発明のインクを調製した。
上記の顔料分散液3 50部
トリメチロールプロパン 5部
グリセリン 5部
ポリエチレングリコール600 5部
アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物
(商品名:アセチレノールEH) 0.1部
水 34.9部
<比較例1>
以下の成分を混合し、十分攪拌して溶解後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フィルム製)にて加圧濾過し、本発明のインクを調製した。
上記の顔料分散液1 50部
トリメチロールプロパン 5部
グリセリン 5部
ポリエチレングリコール600 5部
アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物
(商品名:アセチレノールEH) 0.1部
水 34.9部
<比較例2>
以下の成分を混合し、十分攪拌して溶解後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フィルム製)にて加圧濾過し、本発明のインクを調製した。
上記の顔料分散液4 50部
トリメチロールプロパン 5部
グリセリン 5部
ポリエチレングリコール600 5部
アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物
(商品名:アセチレノールEH) 0.1部
水 34.9部
<比較例3>
以下の成分を混合し、十分攪拌して溶解後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フィルム製)にて加圧濾過し、本発明のインクを調製した。
上記の顔料分散液5 50部
トリメチロールプロパン 5部
グリセリン 5部
ポリエチレングリコール600 5部
アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物
(商品名:アセチレノールEH) 0.1部
水 34.9部
<評価>
次に、上記実施例と比較例1〜3のインクを、キヤノン(株)製インクジェットプリンタBJS600に各々搭載して、下記の5種類のコピー用の普通紙A、B、C、D及びEに印字試験を行い、以下に示す評価を行った。
尚、コピー用紙は以下に示すものを用いた。
A:キヤノン(株)社製、PPC用紙NSK
B:キヤノン(株)社製、PPC用紙NDK
C:ゼロックス(株)社製、PPC用紙4024
D:フォックスリバー(株)社製、PPC用紙プローバーボンド
E:ノイジドラ(株)社製、キヤノン用PPC用紙
1、印字濃度
上記実施例と比較例1〜3のインクと、上記したインクジェット記録装置を用い、前記5種類のコピー用普通紙A、B、C、D及びEにべた印字を行い、その時の印字濃度を、マクベス製印字濃度測定器を用い測定した。
2、文字品位
上記実施例と比較例1〜3のインクと、上記したインクジェット記録装置を用い、前記5種類のコピー用の普通紙A、B、C、D及びEに文字印字を行い、その時に発生した文字の滲みを目視により観察し、評価した。
3、吐出安定性
上記実施例と比較例1〜3のインクを、専用の吐出観測装置を用い、長時間の連続した吐出を行い、インク滴の吐出量と吐出速度の安定性を測定した。なお吐出量や吐出速度の変動が少ないものを、吐出安定性が良好であると判定した。
4、保存安定性
上記実施例と比較例1〜3のインクを密閉容器に入れ、60℃環境で1ヶ月保存し、物性値の変化(粘度や平均粒子径)を測定した。保存前後で物性値の変化が少ないものを、保存安定性が良好であると判定した。
〔評価結果〕
以上の項目について評価した結果、実施例のインクを用いた場合、比較例1及び2に比べて、印字濃度及び文字品位に優れた画像を得ることが出来た。また実施例のインクの吐出安定性及び保存安定性は良好であり、比較例3に比べて明らかな優位性が確認された。
インクジェット記録装置のヘッドの一例を示す縦断面図である。 インクジェット記録装置のヘッドの一例を示す横断面図である。 図1に示したヘッドをマルチ化したヘッドの外観斜視図である。 インクジェット記録装置の一例を示す概略斜視図である。 インクカートリッジの一例を示す縦断面図である。 記録ユニットの一例を示す斜視図である。 インクジェット記録ヘッドの別の構成例を示す概略断面図である。 液体吐出ヘッドを搭載可能なインクジェットプリンタの一例の要部を示す概略斜視図である。 液体吐出ヘッドを備えたインクジェットカートリッジの一例を示す概略斜視図である。 本発明の液体吐出ヘッドを装着して適用することのできる液体吐出装置の一例であるインクジェット記録装置600の概略斜視図である。
符号の説明
13 ヘッド
14 インク溝
15 発熱素子基板
16 保護層
17−1、17−2 電極
18 発熱抵抗体層
19 蓄熱層
20 基板
21 インク
22 吐出オリフィス(微細孔)
23 メニスカス
24 インク小滴
25 被記録材
26 マルチノズル
27 ガラス板
28 発熱ヘッド
40 インク袋
42 栓
44 インク吸収体
45 インクカートリッジ
51 給紙部
52 紙送りローラ
53 排紙ローラ
61 ブレード
62 キャップ
63 インク吸収体
64 吐出回復部
65 記録ヘッド
66 キャリッジ
67 ガイド軸
68 モータ
69 ベルト
70 記録ユニット
71 ヘッド部
72 大気連通口
80 インク流路
81 オリフィスプレート
82 振動板
83 圧電素子
84 基板
85 吐出口
600 インクジェット記録装置
601 インクジェットヘッドカートリッジ
602 駆動モータ
603、604 駆動力伝達ギア
605 リードスクリュ
606 螺旋溝
607 キャリッジ
607a レバー
608 ガイド
609 プラテンローラ
610 紙押え板
611、612 フォトカプラ
613 支持部材
614 キャップ部材
615 インク吸引手段
616 キャップ内開口部
617 クリーニングブレード
618 移動部材
619 本体支持体
620 (吸引開始)レバー
621 カム
832 吐出口
100 インクジェット記録ヘッド
1001 液体タンク
1006 移動駆動部
1008 ケーシング
1010 記録部
1010a キャリッジ部材
1012 カートリッジ
1012Y、M、C、B インクジェットカートリッジ
1016 ベルト
1018 モータ
1020 駆動部
1022a、1022b ローラユニット
1024a、1024b ローラユニット
1026 回復ユニット
1026a、1026b プーリ
1028 用紙
1030 搬送装置
P’ 被記録材
P 用紙の搬送方向
R ベルトの回転方向
S 用紙の搬送方向と略直交する方向

Claims (14)

  1. 少なくとも自己分散型カーボンブラック、水溶性有機溶媒を含む水性顔料インクであって、該自己分散型カーボンブラックが、カーボンブラックを酸化処理する工程1と、アゾカップリング法によりフェニレン基を挟んで親水性基を表面に結合させる工程2により作成されることを特徴とする水性顔料インク。
  2. 前記工程1でカーボンブラック表面に導入される酸性基(カルボキシル基とヒドロキシル基の総和)が3μmol/m以上もしくは0.6mmol/g以上であり、前記工程2でカーボンブラック表面に結合される親水性基が1μmol/m以下もしくは0.3mol/g以下である請求項1に記載のインク。
  3. 該親水性基が、下記に列記した中から選択される少なくとも1つである請求項1または2に記載のインク。
    −COOM、−SOM、−POHM、−PO
    (但し、式中のMは水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表わす)。
  4. 該インクがインクジェット用のインクである請求項1〜3のいずれかに記載のインク。
  5. 異なる色のインクを2以上有するカラー記録用インクセットにおいて、ブラック用、シアン用、マゼンタ用、イエロー用、レッド用、グリーン用及びブルー用のインクの少なくとも1種のインクと、請求項1〜4に記載のインクからなることを特徴とするインクセット。
  6. 請求項1〜4に記載のインクを収容しているインクタンクを備えていることを特徴とするインクカートリッジ。
  7. 請求項1〜4に記載のインクを収容したインク収容部及び該インクを吐出させるためのヘッド部を備えていることことを特徴とする記録ユニット。
  8. 請求項6に記載のインクカートリッジ、該インクカートリッジに収容されているインクを吐出させるための記録ヘッド及び該記録ヘッドに該インクカートリッジからインクを供給する手段を備えていることを特徴とする画像記録装置。
  9. 請求項7に記載の記録ユニットを備えていることを特徴とする画像記録装置。
  10. 請求項1〜4に記載のインクを収容したインク収容部及び各々のインク収容部に収容されているインクを各々吐出させるためのヘッド部を備えていることを特徴とする画像記録装置。
  11. 請求項1〜4に記載のインクを収容したインク収容部を備えたインクカートリッジ、各々のインク収容部に収容されているインクを各々吐出させるためのヘッド部及び各々のインクを各々のインクカートリッジから各々のヘッド部に供給するための手段を備えていることを特徴とする画像記録装置。
  12. 請求項1〜4に記載のインクを記録媒体表面に向けて飛翔させて、該記録媒体表面に付着させることにより画像を記録することを特徴とするインクジェット記録方法。
  13. インクを飛翔させるためのエネルギーが、熱エネルギーである請求項12に記載のインクジェット記録方法。
  14. インクを飛翔させるためのエネルギーが、力学的エネルギーである請求項12に記載のインクジェット記録方法。
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