JP7102107B2 - 水性製剤 - Google Patents

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Description

本発明は、グリチルリチン酸類、及び第四級アンモニウム塩を含みながらも、白濁が抑制され、優れた製剤安定性を有する水性製剤に関する。
グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、これらの誘導体、及びこれらの塩(以下、「グリチルリチン酸類」と表記することもある)には、抗炎症作用や組織修復作用があることが知られており、近年、グリチルリチン酸類を使用した製剤処方が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、塩化セチルピリジニウムや塩化ベンザルコニウム等の第四級アンモニウム塩には、殺菌作用があることが知られており、外用剤等の製剤で広く使用さている。しかしながら、第四級アンモニウム塩は、水を含む水性製剤に製剤化して低温域で保存すると、析出が生じ、製剤安定性を低下させるという欠点がある。
近年、外用剤等の製剤において機能性の向上が求められており、グリチルリチン酸類と第四級アンモニウム塩を組み合わせて配合した製剤を提供できれば、これらの両成分に基づく薬効の発揮が見込まれ、機能性の更なる向上という消費者ニーズに追従することが期待される。
しかしながら、従来、グリチルリチン酸類及び第四級アンモニウム塩を含む製剤について、外観や製剤安定性等の観点から製剤化技術が十分に検討されていないのが現状である。
特開2016-29025号公報
本発明者は、グリチルリチン酸類及び第四級アンモニウム塩を含む水性製剤を実用化すべく検討を行ったところ、グリチルリチン酸類を単独で含む水性製剤では、透明で良好な外観を呈するが、グリチルリチン酸類と第四級アンモニウム塩を併用した水性製剤では、白濁が生じ、含有成分を溶解させた状態で安定に保持できなくなるという新たな課題に直面した。
そこで、本発明の目的は、前記の新たな課題を解決すること、即ち、グリチルリチン酸類及び第四級アンモニウム塩を含みながらも、白濁が抑制され、優れた製剤安定性を有する水性製剤を提供することである。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、グリチルリチン酸類及び第四級アンモニウム塩を含む水性製剤に、ジフェンヒドラミン及び/又はその塩を配合することによって、白濁を抑制でき、優れた製剤安定性を備え得ることを見出した。更に、本発明者は、グリチルリチン酸類及び第四級アンモニウム塩を含む水性製剤に、ジフェンヒドラミン及び/又はその塩とジブカイン及び/又はその塩を配合することによって、白濁を格段顕著に抑制できることをも見出した。本発明は、かかる知見に基づいて、更に検討を重ねることにより、完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. (A)グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、これらの誘導体、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種のグリチルリチン酸類、(B)第四級アンモニウム塩、(C)ジフェンヒドラミン及び/又はその塩を含有する、水性製剤。
項2. 更に(D)ジブカイン及び/又はその塩を含有する、項1に記載の水性製剤。
項3. 更に(E)多価アルコールを含有する、項1又は2に記載の水性製剤。
項4. 前記(A)成分が、グリチルリチン酸及び/又はその塩である、項1~3のいずれかに記載の水性製剤。
項5. 前記(B)成分が、塩化ベンゼトニウム及び/又は塩化ベンザルコニウムである、項1~4のいずれかに記載の水性製剤。
項6. 外用剤である、項1~5のいずれかに記載の水性製剤。
項7. (A)グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、これらの誘導体、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種のグリチルリチン酸類、並びに(B)第四級アンモニウム塩を含む水性製剤の白濁抑制方法であって、
水性製剤において、前記(A)成分及び(B)成分と共に、(C)ジフェンヒドラミン及び/又はその塩を配合する、白濁抑制方法。
本発明の水性製剤は、グリチルリチン酸類及び第四級アンモニウム塩を含みながらも、白濁を抑制でき、良好な外観性状を保持できるので、優れた製剤安定性を備えることができる。
1.水性製剤
本発明の水性製剤は、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、これらの誘導体、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種のグリチルリチン酸類(以下、(A)成分と表記することがある)、第四級アンモニウム塩(以下、(B)成分と表記することがある)、並びにジフェンヒドラミン及び/又はその塩(以下、(C)成分と表記することがある)を含有することを特徴とする。以下、本発明の水性製剤について詳述する。
(A)グリチルリチン酸類
本発明の水性製剤は、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、これらの誘導体、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種のグリチルリチン酸類を含有する。
グリチルリチン酸は、抗炎症作用や抗アレルギー作用等を有することが知られている公知の薬剤である。
グリチルリチン酸の誘導体としては、薬学的又は香粧学的に許容されることを限度として特に制限されないが、具体的には、グリチルリチン酸メチル、グリチルリチン酸ステアリル等が挙げられる。これらのグリチルリチン酸の誘導体は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
グリチルレチン酸は、抗炎症作用や抗アレルギー作用等を有することが知られている公知の薬剤である。
グリチルレチン酸の誘導体としては、薬学的又は香粧学的に許容されることを限度として特に制限されないが、具体的には、グリチルレチン酸ピリドキシン、グリチルレチン酸ステアリル、グリチルレチン酸グリセリル、グリチルレチン酸モノグルクロニド等が挙げられる。これらのグリチルレチン酸の誘導体は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
グリチルリチン酸、グリチルレチン酸及び/又はその誘導体の塩としては、薬学的又は香粧学的に許容されるものである限り特に制限されないが、具体的には、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;アンモニウム塩等が挙げられる。これらの塩は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の水性製剤において、グリチルリチン酸類として、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸の塩、グリチルリチン酸の誘導体、グリチルリチン酸の誘導体の塩、グリチルレチン酸、グリチルレチン酸の塩、グリチルレチン酸の誘導体、及びグリチルレチン酸の誘導体の塩の中から、1種を選択して使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらのグリチルリチン酸類の中でも、好ましくはグリチルリチン酸、グリチルリチン酸の塩、グリチルリチン酸の誘導体、グリチルリチン酸の誘導体の塩;更に好ましくはグリチルリチン酸、グリチルリチン酸の塩;特に好ましくはグリチルリチン酸の塩;より一層好ましくはグリチルリチン酸ジカリウムが挙げられる。
本発明の水性製剤における(A)成分の含有量については、使用する(A)成分の種類、水性製剤の製剤形態等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、0.01~1重量%が挙げられる。水性製剤の白濁をより一層効果的に抑制するという観点から、(A)成分の含有量として、好ましくは0.03~0.5重量%、更に好ましくは0.05~0.2重量%が挙げられる。
(B)第四級アンモニウム塩
本発明の水性製剤は、第四級アンモニウム塩を含有する。従来技術では、水性製剤において、グリチルリチン酸類と第四級アンモニウム塩を共存させると、白濁を生じ、製剤安定性が損なわれるが、本発明の水性製剤では、後述するジブカイン及び/又はその塩を含有することにより、水性製剤でグリチルリチン酸類と第四級アンモニウム塩の共存によって生じる白濁を抑制することが可能になっている。
本発明で使用される第四級アンモニウム塩の種類については、薬学的又は香粧学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、殺菌作用を有する第四級アンモニウム塩を好適に使用できる。このような第四級アンモニウム塩としては、具体的には、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化デカリニウム、塩化アルキルジメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化メチルベンゼトニウム、塩化ラウロイルコラミノホルミルメチルピリジニウム等が挙げられる。これらの第四級アンモニウム塩は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらの第四級アンモニウム塩の中でも、好ましくは、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、及び塩化セチルピリジニウム、更に好ましくは塩化ベンゼトニウム及び塩化ベンザルコニウムが挙げられる。
本発明の水性製剤における(B)成分の含有量については、使用する第四級アンモニウム塩の種類、水性製剤の製剤形態等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、0.01~1重量%が挙げられる。水性製剤の白濁をより一層効果的に抑制するという観点から、(B)成分の含有量として、好ましくは0.1~1重量%、更に好ましくは0.1~0.5重量%が挙げられる。
本発明の水性製剤において、(A)成分と(B)成分の比率は、前述するこれらの両成分の各含有量に応じて定まるが、例えば、(A)成分100重量部当たり、(B)成分が1~10000重量部、好ましくは10~500重量部、更に好ましくは50~400重量部が挙げられる。
(C)ジフェンヒドラミン及び/又はその塩
本発明の水性製剤は、ジフェンヒドラミン及び/又はその塩を含有する。ジフェンヒドラミン及び/又はその塩を含むことによって、水性製剤でグリチルリチン酸類と第四級アンモニウム塩の共存によって生じる白濁を抑制することが可能になる。
ジフェンヒドラミンは、抗ヒスタミン作用があることが知られている公知の薬剤である。
ジフェンヒドラミンの塩としては、薬学的に許容されるものである限り特に制限されないが、具体的には、塩酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、サリチル酸塩、ジフェニルジスルホン酸塩、タンニン酸塩、ラウリル硫酸塩、硫酸塩等の酸付加塩が挙げられる。これらの塩は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の水性製剤において、ジフェンヒドラミン及びその塩の中から1種を選択して使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。ジフェンヒドラミン及びその塩の中でも、水性製剤の白濁をより一層効果的に抑制するという観点から、好ましくはジフェンヒドラミンの塩、更に好ましくはジフェンヒドラミン塩酸塩が挙げられる。
本発明の水性製剤における(C)成分の含有量については、水性製剤の製剤形態等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、0.2~3重量%が挙げられる。水性製剤の白濁をより一層効果的に抑制するという観点から、(C)成分の含有量として、好ましくは0.5~3重量%、更に好ましくは1~3重量%が挙げられる。
本発明の水性製剤において、(A)成分と(C)成分の比率は、前述するこれらの両成分の各含有量に応じて定まるが、例えば、(A)成分100重量部当たり、(C)成分が20~30000重量部が挙げられる。水性製剤の白濁をより一層効果的に抑制するという観点から、(A)成分100重量部当たり、(C)成分が、好ましくは100~6000重量部、更に好ましくは500~4000重量部が挙げられる。
(D)ジブカイン及び/又はその塩
本発明の水性製剤は、前記(A)~(C)成分に加えて、ジブカイン及び/又はその塩(以下、(D)成分と表記することもある)を含んでいてもよい。ジブカイン及び/又はその塩を含むことによって、水性製剤の白濁抑制効果を更に向上させることが可能になる。
ジブカインは、局所麻酔作用等を有することが知られている公知の薬剤である。
ジブカインの塩としては、薬学的又は香粧学的に許容されるものである限り特に制限されないが、具体的には、塩酸塩、炭酸塩、硫酸塩等の酸付加塩が挙げられる。これらの塩は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の水性製剤において、ジブカイン及びその塩の中から1種を選択して使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。ジブカイン及びその塩の中でも、水性製剤の白濁抑制効果をより一層向上させるという観点から、好ましくはジブカインの塩、更に好ましくはジブカイン塩酸塩が挙げられる。
本発明の水性製剤において(D)成分を含有させる場合、その含有量については、水性製剤の製剤形態等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、0.05~2重量%が挙げられる。水性製剤の白濁抑制効果をより一層向上させるという観点から、(D)成分の含有量として、好ましくは0.05~1重量%、更に好ましくは0.1~1重量%が挙げられる。
本発明の水性製剤において(D)成分を含有させる場合、(A)成分と(D)成分の比率は、前述するこれらの両成分の各含有量に応じて定まるが、例えば、(A)成分100重量部当たり、(D)成分が5~20000重量部が挙げられる。水性製剤の白濁抑制効果をより一層向上させるという観点から、(A)成分100重量部当たり、(D)成分が、好ましくは50~1500重量部、更に好ましくは200~1000重量部が挙げられる。
(E)多価アルコール
本発明の水性製剤は、更に多価アルコール(以下、(E)成分と表記することもある)を含有してもよい。多価アルコールは、水性製剤でグリチルリチン酸類と第四級アンモニウム塩の共存によって生じる白濁を顕著にする傾向を示すが、本発明の水性製剤では、多価アルコールが含まれ、本来、白濁が顕著になる傾向を示す組成であっても、白濁を効果的に抑制することができる。
多価アルコールとしては、薬学的又は香粧学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、エチレングリコール、イソプレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール等の2価アルコール;グリセリン等の3価アルコール等が挙げられる。これらの多価アルコールは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらの多価アルコールの中でも、好ましくは2価アルコール、更に好ましくはプロピレングリコールが挙げられる。
本発明の水性製剤において(E)成分を含有させる場合、その含有量については、水性製剤の製剤形態等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、1重量%以上、好ましくは3重量%以上、更に好ましくは5重量%以上が挙げられる。また、(E)成分の含有量の上限値については、特に制限されないが、例えば80重量%以下、好ましくは75重量%以下、更に好ましくは70重量%以下が挙げられる。従来技術では、このような含有量で多価アルコールが含まれていると、グリチルリチン酸類と第四級アンモニウム塩の共存によって生じる白濁を顕著にする傾向が強くなるが、本発明の水性製剤では、このような含有量で多価アルコールが含まれていても、白濁を効果的に抑制できる。

本明細書において、「水性製剤」とは水を含む製剤である。そのため、本発明の水性製剤には水が含まれる。本発明の水性製剤において、水の含有量については、その製剤形態等に応じて適宜設定されるが、例えば、10~95重量%、好ましくは30~90重量%、更に好ましくは50~90重量%、特に好ましくは65~85重量%が挙げられる。
他の成分
本発明の水性製剤は、前述する成分の他に、必要に応じて、他の薬理成分を含有していてもよい。このような薬理成分としては、例えば、抗ヒスタミン剤(マレイン酸クロルフェニラミン等)、局所麻酔剤(プロカイン、テトラカイン、ブピパカイン、メピパカイン、クロロプロカイン、プロパラカイン、メプリルカイン又はこれらの塩、オキセサゼイン、ロートエキス等)、抗炎症剤(アラントイン、インドメタシン、フェルビナク、ジクロフェナクナトリウム、ロキソプロフェンナトリウム等)、皮膚保護剤(コロジオン、ヒマシ油等)、血行促進成分(ノニル酸ワニリルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、カプサイシン、トウガラシエキス等)、清涼化剤(メントール、カンフル、ボルネオール、ハッカ水、ハッカ油等)、ビタミン類(ビタミンA等)、ムコ多糖類(コンドロイチン硫酸ナトリウム、グルコサミン等)等が挙げられる。
また、本発明の水性製剤は、所望の製剤形態にするために、必要に応じて、前述する成分以外の基材や添加剤が含まれていてもよい。このような基剤や添加剤については、薬学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、低級アルコール(エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール等)、動植物油、ワックス類・ロウ類、エステル油、脂肪酸アルキルエステル、脂肪酸、脂肪酸エステル、高級アルコール、界面活性剤、防腐剤、着香剤、着色剤、粘稠剤、pH調整剤、湿潤剤、安定化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、緩衝剤、溶解補助剤、可溶化剤、保存剤等が挙げられる。
性状・剤型・製剤形態
本発明の水性製剤の性状については、特に制限されないが、透光性、とりわけ透明性(有色透明及び無色透明の双方を含む)であることが望ましい。透光性(特に、透明性)を有する水性製剤では、白濁した状態が視認され易く、外観の悪化を感じ易くなるが、本発明の水性製剤では、白濁を抑制できるので、透光性(特に、透明性)を有する性状であっても、良好な外観を維持することができる。
本発明の水性製剤の剤型については、水を含み得るものであることを限度として特に制限されないが、例えば、液状又は半固形状(ゲル状、軟膏状、ペースト状、クリーム状等)、好ましくは液状が挙げられる。
本発明の水性製剤は、外用剤又は内服用剤のいずれであってもよいが、好ましくは外用剤が挙げられる。
本発明の水性製剤を外用剤にする場合、外用医薬品、化粧料、皮膚洗浄料、口腔ケア製品等のいずれであってもよいが、好ましくは外用医薬品、化粧料、皮膚洗浄料、更に好ましくは外用医薬品が挙げられる。
本発明の水性製剤を外用医薬品にする場合、その製剤形態については、皮膚又は粘膜に適用可能であることを限度として特に制限されないが、例えば、ジェル剤、クリーム剤、ローション剤、乳液剤、液剤、貼付剤、エアゾール剤、軟膏剤、パック剤等が挙げられる。これらの中でも、好ましくはジェル剤、クリーム剤、ローション剤、乳液剤、液剤等が挙げられる。
本発明の水性製剤を化粧料にする場合、その製剤形態については、特に制限されないが、例えば、ゲル、クリーム、乳液、化粧水、ローション、パック、軟膏等が挙げられる。これらの中でも、好ましくは、ゲル、クリーム、乳液、ローション等の化粧料が挙げられる。
本発明の水性製剤を皮膚洗浄料にする場合、その製剤形態については、特に制限されないが、例えば、ボディーシャンプー、ヘアシャンプー、リンス等が挙げられる。
本発明の水性製剤を口腔ケア製品にする場合、その製剤形態については、特に制限されないが、例えば、液体歯磨剤、液状歯磨剤、練歯磨剤、洗口液(液体歯磨剤、洗口液は、一般にマウスリンス、マウスウォッシュ、デンタルリンス等と呼称されることがある)、口中清涼剤(マウススプレー等)、口腔用軟膏剤等の口腔衛生剤が挙げられる。これらの中でも、好ましくは液体歯磨剤、液状歯磨剤、練歯磨剤、洗口液、更に好ましくは液体歯磨剤、練歯磨剤、洗口液が挙げられる。
2.白濁抑制方法
更に、本発明は、グリチルリチン酸類及び第四級アンモニウム塩を含む水性製剤の白濁を抑制する方法を提供する。具体的には、本発明の白濁抑制方法は、水性製剤において、(A)グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、これらの誘導体、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種のグリチルリチン酸類、並びに(B)第四級アンモニウム塩と共に、(C)ジフェンヒドラミン及び/又はその塩を配合することを特徴とする。本発明の白濁抑制方法において、使用される成分の種類や配合量、水性製剤の性状、剤型、製剤形態等については、前記「1.水性製剤」の欄に記載の通りである。
以下に実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
試験例1
表2及び3に示す組成の水性製剤(液剤、外用医薬品)を調製した。得られた水性製剤45mlをガラス製スクリュー管瓶(容量50ml)に充填し、遮光条件下で、4℃及び30℃で12時間保存した。12時間保存後に、各水性製剤の外観を目視にて観察し、表1に示す判定基準に従って、白濁抑制効果を評価した。
Figure 0007102107000001
得られた結果を表2及び3に示す。ジフェンヒドラミン塩酸塩を含まず、グリチルリチン酸ジカリウムと塩化ベンゼトニウム又は塩化ベンザルコニウムを含む場合には、著しい白濁が認められた(比較例1~4)。これに対して、グリチルリチン酸ジカリウムと塩化ベンゼトニウム又は塩化ベンザルコニウムと共に、ジフェンヒドラミン塩酸塩を含む場合には、白濁を抑制できていた(実施例1~15)。
グリチルリチン酸ジカリウムと塩化ベンゼトニウム又は塩化ベンザルコニウムと共に、ジブカイン塩酸塩を含む場合にも、白濁を抑制できていたが(参考例1~3)、これらの3成分と共にプロピレングリコールを含む場合には白濁抑制効果があるとはいえ、低下する傾向が認められた。即ち、プロピレングリコールには、白濁を促進する作用があることが示唆された。一方、グリチルリチン酸ジカリウム、塩化ベンゼトニウム又は塩化ベンザルコニウム、及びプロピレングリコールを含んでいても、ジフェンヒドラミン塩酸塩とジブカイン塩酸塩を含む場合には、白濁を十分に抑制できていた(実施例12~15)。
Figure 0007102107000002
Figure 0007102107000003
処方例
表4~24に示す組成の液剤及びジェル剤を調製した。これらは、前記実施例と同様、白濁が抑制されており、優れた製剤安定性が期待される製剤である。
Figure 0007102107000004
Figure 0007102107000005
Figure 0007102107000006
Figure 0007102107000007
Figure 0007102107000008
Figure 0007102107000009
Figure 0007102107000010
Figure 0007102107000011
Figure 0007102107000012
Figure 0007102107000013
Figure 0007102107000014
Figure 0007102107000015
Figure 0007102107000016
Figure 0007102107000017
Figure 0007102107000018
Figure 0007102107000019
Figure 0007102107000020
Figure 0007102107000021
Figure 0007102107000022
Figure 0007102107000023
Figure 0007102107000024

Claims (6)

  1. (A)グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、これらの誘導体、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種のグリチルリチン酸類、(B)塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化デカリニウム、塩化アルキルジメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、及び塩化メチルベンゼトニウムよりなる群から選択される少なくとも1種の第四級アンモニウム塩、(C)ジフェンヒドラミン及び/又はその塩、並びに(D)ジブカイン及び/又はその塩を含有する、水性製剤(但し、1,3-ビス(2-カルボキシクロモン-5-イルオキシ)-2-ヒドロキシプロパン又はその塩を含む場合トコフェロール類を含む場合;ルリコナゾールおよび/またはその薬学的に許容される塩を含む場合;並びに、エタノール、ゲラニオール変性アルコール、フェルネチル変性アルコール、及びイソプロパノールよりなる群から選択される少なくとも1種のエタノール類を含む場合を除く)。
  2. 更に(E)多価アルコールを含有する、請求項に記載の水性製剤。
  3. 前記(A)成分が、グリチルリチン酸及び/又はその塩である、請求項1又は2に記載の水性製剤。
  4. 前記(B)成分が、塩化ベンゼトニウム及び/又は塩化ベンザルコニウムである、請求項1~のいずれかに記載の水性製剤。
  5. 外用剤である、請求項1~のいずれかに記載の水性製剤。
  6. (A)グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、これらの誘導体、及びこれらの塩よりなる群から選択される少なくとも1種のグリチルリチン酸類、並びに(B)塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化デカリニウム、塩化アルキルジメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、及び塩化メチルベンゼトニウムよりなる群から選択される少なくとも1種の第四級アンモニウム塩を含む水性製剤の白濁抑制方法であって、
    水性製剤(但し、1,3-ビス(2-カルボキシクロモン-5-イルオキシ)-2-ヒドロキシプロパン又はその塩を含む場合トコフェロール類を含む場合;ルリコナゾールおよび/またはその薬学的に許容される塩を含む場合;並びに、エタノール、ゲラニオール変性アルコール、フェルネチル変性アルコール、及びイソプロパノールよりなる群から選択される少なくとも1種のエタノール類を含む場合を除く)において、前記(A)成分及び(B)成分と共に、(C)ジフェンヒドラミン及び/又はその塩、並びに(D)ジブカイン及び/又はその塩を配合する、白濁抑制方法。

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