特許法第30条第2項適用 株式会社ポケモンが、株式会社ポケモンのウェブサイト(https://www.pokemon.co.jp/info/2020/06/200624_gm01.html)、YouTubeのウェブサイト(https://youtu.be/ANNYd8W73kM)(https://youtu.be/Q66hn0Fi0nc)(https://youtu.be/SYXF6T4iUmU)(https://youtu.be/XF-NTTN1BRA)、及びGoogle社のGoogle Playのウェブサイト(https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.pokemon.pokemonunite)にて、星野正昭、我部裕紀、及川直弥、世良規裕、及び李奕翔が発明した、ゲームの得点の合計値を非表示若しくは表示するゲームシステムについて公開した。
[実施の形態]
<ゲームシステム1の概要>
図1は、本実施形態に係るゲームシステムの概要を示す。また、図2は、本実施形態に係るゲームシステムで実行されるゲームのプレイフィールドの概要例を示す。
本実施形態に係るゲームシステム1は、スマートフォン等の情報端末3で実行可能であって、複数のプレイヤそれぞれの情報端末3が通信ネットワーク5を介してサーバ7に接続することで各プレイヤがゲームを同時プレイ可能なゲームシステムである。そして、ゲームシステム1は、1以上のプレイヤのプレイヤキャラクタによって構成される一方のチーム(以下、「味方チーム」と称する場合がある。)と、1以上の他のプレイヤの他のプレイヤキャラクタによって構成される他方のチーム(以下、「敵チーム」と称する場合がある。)とに少なくとも分かれて競い合い、味方チームが獲得した得点と敵チームが獲得した得点とを比較することでゲームの勝利チームを決定する。ゲームシステム1は、Multiplayer online battle arena(MOBA)の一種であってよい。ここで、サーバ7とプレイヤが所有する情報端末(例えば、情報端末3、情報端末3a・・・及び情報端末3n)とは、例えば、通信ネットワーク5を介して双方向通信可能に接続される。また、ゲームシステム1は、サーバクライアント型のゲームシステムであってよい。
なお、プレイヤ自身が操作するキャラクタをプレイヤキャラクタ、プレイヤが所属するチームを味方チーム、味方チームに所属するプレイヤ以外のプレイヤが操作するキャラクタを味方プレイヤキャラクタ、プレイヤが対戦する他のプレイヤが所属するチームを敵チーム、敵チームに所属する他のプレイヤが操作するキャラクタを敵プレイヤキャラクタと称する。
すなわち、ゲームシステム1は、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタが所属する味方チームと、他のプレイヤが操作する敵プレイヤキャラクタが所属する敵チームとに分かれて実行される。そして、ゲームシステム1は、ゲーム中に各プレイヤのプレイヤキャラクタ(つまり、プレイヤキャラクタ、味方プレイヤキャラクタ、敵プレイヤキャラクタ)が所定の条件を満たした場合に各プレイヤが獲得したポイントを得点化することで各プレイヤそれぞれが所属するチームの得点にし、ゲーム時間終了時において各チームが獲得した得点を比較してゲームの勝敗を決定する。
例えば、ゲームシステム1は、仮想空間であるプレイフィールド300において実行される。一例として、プレイフィールド300は、図2に示すように、プレイヤキャラクタが所属する味方チームの味方本拠地302と、敵プレイヤキャラクタが所属する敵チームの敵本拠地304と、味方本拠地302と敵本拠地304とを結ぶ1以上のレーン306と、味方本拠地302から所定の距離まで少なくとも1以上のレーンに沿って設けられる1以上の味方拠点310と、敵本拠地304から所定の距離まで少なくとも1以上のレーン306に沿って設けられる1以上の敵拠点312と、複数のレーン306間、及び複数のレーン306脇の少なくとも一部に設けられる中立領域314と、味方本拠地302と敵本拠地304とから等距離の位置に設けられる中央部316とを含む。プレイヤキャラクタは、プレイヤの指示に応じ、プレイフィールド300内の移動不可の領域(例えば、プレイフィールド300内に設けられる壁や岩、池等)を除き、原則として所望の位置に自在に移動できる。
そして、ゲームシステム1は、レーン306及び/又は中立領域314の所定の位置に中立キャラクタ(NPC)を出現させる。中立キャラクタは、いずれのプレイヤにも操作されずに動作するキャラクタである。また、中立キャラクタは、ゲームシステム1が自動制御するキャラクタであると共にプレイヤキャラクタ、味方プレイヤキャラクタ、及び/又は敵プレイヤキャラクタが攻撃して倒すことにより、倒すことに成功したプレイヤにポイントが付与されるキャラクタであってよく、また、当該プレイヤが獲得できるキャラクタであってもよい。すなわち、中立キャラクタには、中立キャラクタの種類やステータス(例えば、レベル等)等に応じた所定のポイントが対応付けられている。
例えば、ゲームシステム1は、プレイヤキャラクタから所定範囲内にいる中立キャラクタをプレイヤの指示に応じてプレイヤキャラクタが攻撃して倒した場合、当該プレイヤキャラクタを操作するプレイヤに当該中立キャラクタに対応付けられているポイントを付与する。また、ゲームシステム1は、当該中立キャラクタを当該プレイヤに獲得させてもよい。当該中立キャラクタを当該プレイヤに獲得させる場合、ゲームシステム1は、当該中立キャラクタを当該プレイヤキャラクタの味方キャラクタに変更すると共に、当該プレイヤに当該中立キャラクタが有するポイントを付与する。これによりプレイヤはポイントを獲得する。ゲームシステム1は、この味方キャラクタを当該プレイヤの仮想のキャラクタ格納領域に格納する。なお、ゲームシステム1は、ポイントをプレイヤキャラクタに付与してもよい。
そして、ゲームシステム1は、プレイヤの指示に応じ、キャラクタ格納領域から味方キャラクタをプレイフィールド300へ登場させること、及びプレイフィールド300からキャラクタ格納領域へ格納することができる。ゲームシステム1は、プレイヤが味方キャラクタをプレイフィールド300に登場させた場合、味方キャラクタをプレイヤキャラクタに自動で追従させ、プレイヤキャラクタ若しくは味方キャラクタから所定範囲内にいる中立キャラクタ及び/又は敵プレイヤキャラクタを自動で攻撃させることもできる(つまり、味方キャラクタは、プレイヤキャラクタと共闘することができる。)。
また、ゲームシステム1は、プレイヤの指示に応じ、プレイヤキャラクタから所定範囲内にいる敵プレイヤキャラクタをプレイヤキャラクタに攻撃させることもできる。ゲームシステム1は、プレイヤキャラクタが敵プレイヤキャラクタを攻撃して倒した場合、当該プレイヤキャラクタを有するプレイヤに所定のポイントを付与する。つまり、ゲームシステム1においてプレイヤは、プレイヤキャラクタを操作することで敵プレイヤキャラクタとの対人バトルができるだけでなく、プレイヤの意思に応じ、プレイヤキャラクタと中立キャラクタとのバトル(システムとのバトル)をすることができる。これによりプレイヤが操作するプレイヤキャラクタが敵プレイヤキャラクタを倒すことか、あるいは中立キャラクタを倒すことでプレイヤはポイントを獲得できる。
そして、ゲームシステム1は、プレイヤキャラクタがプレイフィールド300の所定の領域内(例えば、敵拠点312から所定範囲内)にいる場合に、プレイヤの指示に応じ、プレイヤが獲得したポイントを敵拠点312に供給することで、このポイントを味方チームの得点にすることができる。つまり、ポイントを得点にする(以下、ポイントを得点に変換することを「得点化」と称する場合がある。)まで味方チームに得点は入らない。この場合にゲームシステム1は、ポイントの得点化に伴い、プレイヤが得点化までに獲得したポイントをゼロにリセットする。また、ゲームシステム1は、ポイントをゼロにした場合、キャラクタ格納領域に味方キャラクタが格納されている場合には、当該味方キャラクタ、若しくはキャラクタ格納領域から出てプレイフィールド300に登場している味方キャラクタを消去してもよい。ここで、味方キャラクタを消去するとは、同一のゲームプレイの中で再び当該味方キャラクタをプレイフィールド300に登場できないように制限することをいう。これにより、当該味方キャラクタがプレイヤキャラクタと共にバトルすることができなくなる。また、敵拠点312には予め定められた耐久値が設定されており、ゲームシステム1は、敵拠点312に供給されたポイント(以下、「供給値」という)の合計値が耐久値以上になった場合、敵拠点312の機能を停止させる。例えば、ゲームシステム1は、敵拠点312が破壊される様子を表示し、敵拠点312の機能が停止したことを表すことができる。
更に、ゲームシステム1においては、ゲームの実行中からゲームの実行後(つまり、ゲーム時間終了)まで、味方チーム及び敵チームそれぞれが獲得した得点の合計値を表示させない。これは、以下の理由による。すなわち、ゲームシステムにおいて、ゲームの実行中に両チームが獲得した得点の合計値をリアルタイムで各プレイヤが知覚可能にした場合、ゲームの実行中に一方のチームの得点の合計値と他方のチームの得点の合計値とに大差がつくと、合計値の低い方のチームに所属するプレイヤはゲームを継続する意欲をなくす。その結果、ゲーム途中でプレイを放棄することやゲームから離脱するプレイヤが続出するという知見をゲームシステム1のプロトタイプ(なお、このプロトタイプは本実施形態に係るゲームシステム1でも本発明のゲームシステム1でもない)を検証した本発明者は得た。多対多の対戦型ゲームにおいてプレイヤが離脱してしまうと、ゲーム自体が成立しない。そして、本発明者は、ゲーム実行中は各チームの得点の合計値を知覚可能にせず、ゲーム実行後(ゲーム終了後)に各チームの得点の合計値を知覚可能にすることで、ゲーム終盤やゲーム終了まで各プレイヤのゲームを継続する意欲を削ぎにくいことを見出した。本実施形態に係るゲームシステム1は係る知見に基づく。なお、以下の説明においてはゲーム実行中に各チームの得点の合計値を示す例も説明するが、本実施形態に係るゲームシステム1においては、ゲーム実行中に各チームの得点の合計値をプレイヤに知覚可能にしないことが最も好ましい。
このように、ゲームシステム1においては、プレイヤに操作されるプレイヤキャラクタが中立キャラクタ及び/又は敵プレイヤキャラクタを攻撃して倒すことで、当該プレイヤはポイントを取得し、プレイヤキャラクタを操作して敵拠点に取得したポイントを供給することで味方チームの得点にすることができる。ここで、ゲームシステム1においては、プレイヤキャラクタに中立キャラクタを獲得させることもできる。この場合、プレイヤキャラクタが獲得した中立キャラクタを味方キャラクタとして当該プレイヤキャラクタと共に行動させることができる一方(この場合、味方キャラクタはプレイヤキャラクタと自動的に共闘するように制御することができ、プレイヤに追従するように移動し、味方キャラクタの所定周囲内の中立キャラクタや敵プレイヤキャラクタに対して攻撃動作する)、プレイヤが獲得したポイントを得点化した場合、得点化した時点でプレイヤが保有している味方キャラクタは消去され、当該ゲーム中に登場させることができなくなる。これにより、ゲームシステム1においては、中立キャラクタを獲得して味方キャラクタにした場合、中立キャラクタの獲得により得たポイントを得点化して味方キャラクタを消去するのか、獲得したポイントを得点化させずに味方キャラクタを保有したまま用いて共闘するのかについてプレイヤは選択できるので、ゲームの戦略性を向上させることができる。
そして、ゲームシステム1においては、敵プレイヤキャラクタとのバトル、すなわち、対人バトルをしなくても、中立キャラクタとバトルすることでプレイヤはポイントを獲得し、プレイヤキャラクタに所定の動作を実行させることで獲得したポイントを敵拠点において得点化することができるので、対人バトルに躊躇するプレイヤや対人バトルに苦手意識を有するプレイヤであっても自身が所属するチームに貢献できる。つまり、ゲームシステム1においては、対人バトルをしなくてもゲームを楽しむことができる。また、ゲームシステム1においてプレイヤは、中立キャラクタとのバトルを通じ、ゲーム内におけるバトルの熟練度を向上させることができる。これにより、ゲームシステム1によれば、プレイヤはバトルに慣れることができ、徐々に対人バトルへの苦手意識が低減する。
更に、ゲームシステム1は、プレイヤキャラクタが中立キャラクタや敵プレイヤキャラクタを倒したとき等にプレイヤキャラクタは経験値を取得し、取得した経験値の合計値が所定値以上になった場合、そのプレイヤキャラクタの見た目や能力を変化させることができる(以下、この変化を「進化」と称する。)。この進化により、プレイヤキャラクタは、その能力が向上したり、中立キャラクタや敵プレイヤキャラクタを攻撃する「技」を覚えたりすることができる。これにより、従来のMOBAでは、プレイヤキャラクタの攻撃力等を向上させるためにプレイヤキャラクタはゲーム内で所定のアイテムを取得して装備する必要があったところ、ゲームシステム1においてはプレイヤキャラクタが進化することで自動的に「技」を覚えるので、煩雑な操作なしでプレイヤキャラクタを強化できる。また、ゲームシステム1においては、「進化」によりプレイヤキャラクタの見た目を変えることができるので、プレイヤキャラクタがどの程度の強さを有しているのか、プレイヤは一目で把握することもできる。
なお、情報端末3、3a、・・・3nは、携帯電話やスマートフォン、ノートパソコン、タブレット型PC、PC、携帯用ゲーム機、及び/又は家庭用ゲーム機等の情報端末等である。複数の情報端末が存在する場合、各情報端末の種類は異なっていてもよい。そして、以下において本実施形態に係るゲームシステム1の詳細を説明するが、上記説明及び下記説明における名称や数値等はあくまで例示であり、これらの固有名や数値に本発明が限定されることはないこと、及びこれら固有名や数値は実在の固有名や数値とは必ずしも関係するとは限らないことを付言する。
<ゲームシステム1の詳細>
図3は、本実施形態に係るゲームシステムの機能構成の一例を示す。また、図4は、本実施形態に係るゲームシステムが有する格納ユニットが有する各格納部のデータ構成の一例を示す。
[ゲームシステム1の構成の概要]
本実施形態に係るゲームシステム1は、プレイフィールド300内において、プレイヤと味方プレイヤが所属する味方チームと敵のプレイヤが所属する敵チームとが競うゲームシステムである。ゲームシステム1は、各チームが獲得した得点を比較することでゲームの勝敗を決する。ゲームシステム1は、プレイフィールド300やプレイヤキャラクタ等を表示する表示部10と、表示部10の表示を制御する表示制御部15と、プレイヤからの指示を受け付ける入力部20と、ゲームに用いる各種の情報を格納する格納ユニット25と、プレイヤキャラクタの動作を制御するキャラクタ動作制御部30と、中立キャラクタ及び/又は特別キャラクタの出現を制御する出現制御部35と、プレイヤキャラクタと他の各種キャラクタとの対戦を制御する対戦制御部40と、プレイヤキャラクタと他の各種キャラクタとの対戦結果を判定する対戦結果判定部45と、キャラクタの状態を決定するキャラクタ状態決定部50と、味方キャラクタの動作等を制御する味方キャラクタ制御部55と、特別キャラクタの動作等を制御する特別キャラクタ制御部57と、プレイヤキャラクタに経験値を付与する経験値付与部60と、プレイヤキャラクタ若しくはプレイヤにポイントを付与するポイント付与制御部62と、プレイヤキャラクタの進化を制御する進化制御部64と、ポイントを得点に変換する得点化部70と、味方拠点及び敵拠点を制御する拠点制御部80と、ゲームの勝敗を決定する勝敗決定部85と、拠点間に所定の制限を発生させる制限発生部87と、ゲームの制限時間を制御する制限時間制御部90とを備える。なお、特別キャラクタとは、中立キャラクタ(NPC)のうち、プレイヤキャラクタと対戦可能であり、プレイヤキャラクタとの対戦によってプレイヤキャラクタが勝利した場合であってもプレイヤキャラクタが所属するチームに所属するものの、キャラクタ格納領域に格納されないキャラクタである(典型的には、所定の条件が達成されるまで、プレイフィールド300に表示されるキャラクタである。)。また、特別キャラクタは、中立キャラクタのうち、プレイヤキャラクタとの対戦によってプレイヤキャラクタが勝利した場合、当該プレイヤキャラクタ、及び/又は当該プレイヤキャラクタが属するチームにゲーム内で有利になる効果を発生させるキャラクタであってよい。なお、以下の説明においては特段の断りがない限り、中立キャラクタは特別キャラクタを含むものとする。
また、ゲームシステム1は、例えば、以下の各処理で実行される。
1)ゲーム前準備処理
ゲームシステム1は、ゲーム前準備を実行する。例えば、ゲームシステム1はゲームにログインしたプレイヤの端末等の表示部10に、ホーム画面を表示する。このホーム画面において各プレイヤは、ゲームで用いるプレイヤキャラクタの選択、プレイヤキャラクタがゲーム内で用いる技や装備の設定等ができる。また、ゲームシステム1は、ゲーム前準備においてプレイヤに、抽選や課金(ゲーム内仮想通貨を用いた抽選や課金)に応じ、プレイヤに所定のプレイヤキャラクタを付与してもよい。
2)マッチング処理
ゲームシステム1は、ゲームに参加した複数のプレイヤを味方チームと敵チームとに振り分ける処理を実行する。ゲームに参加した各プレイヤはいずれかのチームに属することになる。
3)ゲーム開始及び実行処理
ゲームシステム1は、マッチングが終了した後、ゲームを開始する。なお、本明細書の説明において、「ゲーム中」、「ゲーム実行中」、及び/又は「対戦中」と表示している場合、ゲームの勝敗が決する前であって、各プレイヤがゲーム内で協力するゲームプレイや対戦するゲームプレイ等が実行可能な状態にあることを意味する。換言すると、ゲームシステム1において各チームが獲得する得点の測定・計算が開始されている一方で、ゲームにおける勝敗が決定される前の間が「ゲーム中」、「ゲーム実行中」、及び/又は「対戦中」である。
4)対戦結果表示処理
ゲームシステム1は、ゲーム終了後、対戦結果を表示部10に表示する。すなわち、ゲームによる対戦で各チームが獲得した得点の測定・計算が終了し、ゲームにおける勝敗が決定した後の期間においてゲームシステム1は、対戦結果を表示部10に表示する。
5)以降の処理
対戦結果を表示した後、ゲームシステム1は、再びゲーム前準備処理から処理を繰り返すことができる。
格納ユニット25は、プレイヤキャラクタ、中立キャラクタ、及び/又は特別キャラクタに関する情報を格納するキャラクタ情報格納部250と、ゲームに参加するチームに関する情報を格納するチーム情報格納部252と、プレイヤに関する情報を格納するプレイヤ情報格納部254と、プレイフィールド300に関する情報を格納するプレイフィールド情報格納部256とを有する。
ゲームシステム1は、上記複数の構成要素を物理的に同一の装置や場所に有するだけでなく、上記複数の構成要素の一部を物理的に離れた位置に設置してもよい。この場合、各構成要素は、例えば、インターネット等の通信網により接続されてよい。例えば、ゲームシステム1は、構成要素の機能の一部を外部のサーバに担わせてもよい。また、ゲームシステム1は、一以上のサーバとして構成してもよい。この場合、情報端末、並びに一のサーバの構成要素及び他のサーバの構成要素を組み合わせることで、ゲームシステム1が構成される。また、本実施形態において、所定の構成要素の集合体を1つの「情報処理装置」として把握することができ、ゲームシステム1を複数の情報処理装置の集合体として形成してもよい。1つ又は複数のハードウェアに対して本実施形態に係るゲームシステム1を実現することに要する複数の機能の配分の仕方は、各ハードウェアの処理能力及び/又はゲームシステム1に求められる仕様等に鑑みて適宜決定することができる。更に、格納ユニット25が格納する各種の情報は、入力部20を介して受け付けるユーザの指示や情報により更新されてもよく、ゲームシステム1の外部に存在する所定のサーバから所定の情報を取得して、随時、更新されてもよい。
[ゲームシステム1の構成の詳細]
以下の説明においては、ゲームシステム1により提供されるゲームを、主としてプレイヤが情報端末3(例えば、スマートフォン、タブレット端末、PC等)を用いて実行する場合を例として説明する。情報端末3は、表示部10、入力部20を少なくとも有して構成される。
(表示部10、表示制御部15)
表示部10は、表示制御部15に制御され、ゲームが実行されるプレイフィールド300、プレイヤキャラクタ(味方プレイヤキャラクタ、及び敵プレイヤキャラクタ)、中立キャラクタ、特別キャラクタ、及び/又はその他のアイテム等を含むゲームに関する情報を表示する。表示部10は、各種の処理結果や格納ユニット25が格納している情報をプレイヤが知覚可能に出力する。具体的に表示制御部15は、各構成要素における各種処理結果や格納ユニット25が格納している情報等を、所定形式のデータ、静止画像、動画像、及び/又はテキスト等として表示部10に表示させる。表示部10は、外部のサーバから受け取る情報を表示してもよい。
(入力部20、入力面200、入力制御部210)
入力部20は、プレイヤからの所定の指示や操作等の入力を受け付ける。入力部20は、ゲームシステム1の所定の構成要素に当該指示を供給する。当該指示を受け付けた各構成要素はそれぞれ所定の機能を発揮する。例えば入力部20は、タッチパネル、タブレット、マウス、モーションセンサ等である。本実施形態では入力部20が、情報端末3が備えるタッチパネルである例を説明する。なお、タッチパネルは、マルチタッチ検出可能であってよい。具体的に、入力部20としてのタッチパネルは、プレイヤからの操作等が入力される入力面200と入力面200に入力された操作に関する情報を取得する入力制御部210とを有する。タッチパネルは、表示部10に重ねて配置され、タッチパネルの表面が入力面200に対応する。
例えば、表示部10には所定の指示を受け付ける領域が設けられ、入力面200は、入力面200の当該領域に対するプレイヤの操作(例えば、タッチ操作、タップ操作、スライド操作等)により指定された位置における所定の指示を検知する。入力面200は検知した情報、すなわち、検知した位置における所定の指示を示す情報を入力制御部210に供給する。入力制御部210は、入力面200から所定の指示を示す情報を取得し、ゲームシステム1の所定の構成要素に当該情報を供給する。
(格納ユニット25)
格納ユニット25は、ゲームシステム1に関連する各種情報を格納する。格納ユニット25が有する各格納部は、ゲームシステム1の他の構成要素からの要求に応じ、所定の情報を所定の構成要素に供給する。なお、ゲームシステム1においては、一のゲームが終了した場合、当該一ゲームの状況を引き継がずに次のゲームが実行されてよい。そのため、ゲームシステム1においては、プレイヤキャラクタ、味方プレイヤキャラクタ、及び敵プレイヤキャラクタの全てについて、経験値、レベル、ステータス、所有ポイント、所有する味方キャラクタ、及び/又は進化状況等に関する情報が初期状態に戻されて次のゲームが開始される。すなわち、ゲームシステム1は、新規ゲームが開始される毎に格納ユニット25が格納する少なくとも一部の情報を初期値に戻してよい。
(格納ユニット25:キャラクタ情報格納部250)
キャラクタ情報格納部250は、キャラクタを識別するキャラクタIDに対応付けてキャラクタに関する各種の情報(キャラクタ情報)を格納する。ここで、キャラクタは、プレイヤキャラクタ、中立キャラクタ、及び特別キャラクタを含む。キャラクタ情報としては、例えば、キャラクタの名称、キャラクタのステータス若しくはパラメータ(例えば、経験値、レベル、ヒットポイント(HP)、攻撃力、防御力、すばやさ等)、キャラクタに対応付けられたポイント(キャラクタが所有するポイント)、キャラクタが通常使用可能な攻撃手段、所定条件を満たした場合にキャラクタが使用可能な技、キャラクタの進化の有無、キャラクタが進化した場合の進化先のキャラクタのキャラクタID等である。なお、ゲームシステム1においてプレイヤは、ゲーム開始時に複数のキャラクタの中からゲームで用いるプレイヤキャラクタを任意に選択することができる。ここで、キャラクタがプレイヤキャラクタである場合、キャラクタのステータス、キャラクタが所有するポイント、キャラクタの進化の有無等は新規ゲームが開始されるたびにリセットされる。なお、キャラクタがプレイヤキャラクタである場合のキャラクタが所有するポイントとは、プレイヤに対応付けられたポイントと同義である。
なお、「技」には、敵プレイヤキャラクタが有するポイント(敵プレイヤに対応付けれたポイント)、敵プレイヤキャラクタのキャラクタ格納領域に入っている敵プレイヤキャラクタの味方キャラクタ、及び/又はプレイフィールド300に登場している敵プレイヤキャラクタの味方キャラクタを奪う技が含まれていてよい。
(格納ユニット25:チーム情報格納部252)
チーム情報格納部252は、チームを識別するチームIDに対応付けてチームに関する各種の情報(チーム情報)を格納する。チーム情報としては、例えば、チームを構成するプレイヤに関する情報(例えば、後述するプレイヤID)、ゲームにおいてチームに対応付けられたキャラクタ(例えば、特別キャラクタ)のキャラクタID、ゲームにおいてチームが獲得した得点等の情報である。チームが獲得した得点の情報(以下、「得点情報」という。)は、例えば、ゲームの進行時間(ゲーム開始時点からの経過時間)若しくは残り時間(1回のゲームにゲームを実行できる制限時間が設定されている場合、制限時間からゲーム開始からの経過時間を差し引いたゲームを実行できる残り時間)に、獲得した得点を対応付けた情報であってよい。また、得点情報は、チームに所属するプレイヤのプレイヤキャラクタが特別キャラクタを対戦により倒した場合、倒した時点におけるゲームの進行時間若しくは残り時間に対応付けて当該特別キャラクタを倒したことを示す情報を含むことができる。
ここで、チームは、1以上のプレイヤから構成される。そして、ゲームシステム1においては、ゲーム開始時にチームを構成する1以上のプレイヤをランダムに決定することも、一のプレイヤが他のプレイヤを招待してチームを構成することもできる。したがって、チーム情報格納部252がチームIDに対応付けて格納するチーム情報としてのプレイヤに関する情報は、新規のゲームが実行されるたびにリセットしてよい。なお、チーム情報格納部252が格納するチーム情報は、ゲームが終了するたびにリセットしてもよい。
また、チーム情報格納部252は、キャラクタIDを一時的に格納できる。例えば、チーム情報格納部252は、ゲーム実行中にチームに所属するプレイヤキャラクタが特別キャラクタを倒した場合、当該特別キャラクタのキャラクタIDを一定時間だけ格納し、一定時間経過後は消去してよい。更に、チーム情報格納部252は、ゲーム実行中に格納した特別キャラクタのキャラクタIDを時系列順に格納してもよい。また、チーム情報格納部252は、ゲーム終了時点でゲーム実行中に格納したキャラクタIDをすべて消去してもよい。
(格納ユニット25:プレイヤ情報格納部254)
プレイヤ情報格納部254は、ゲームをプレイするプレイヤに関する情報を格納する。具体的に、プレイヤ情報格納部254は、プレイヤを識別するプレイヤIDに対応付けて、プレイヤ情報を格納する。プレイヤ情報は、例えば、プレイヤの名称、プレイヤがゲーム中のバトルで勝利することにより獲得した中立キャラクタ、プレイヤがゲームで獲得した報酬(ゲームの実行により獲得したポイント、得点、経験値等を含む)、及びプレイヤがゲームにおいて用いるプレイヤキャラクタ等に関する情報である。プレイヤが獲得した得点及びポイントの情報は、例えば、ゲームの進行時間若しくは残り時間に獲得した得点及びポイントを対応付けた情報であってよい。また、プレイヤが獲得した得点及びポイントの情報は、プレイヤのプレイヤキャラクタが特別キャラクタを対戦により倒した場合、倒した時点におけるゲームの進行時間若しくは残り時間に対応付けて当該特別キャラクタを倒したことを示す情報を含むことができる。プレイヤ情報格納部254は、プレイヤがゲーム中のバトルで中立キャラクタに勝利して当該中立キャラクタを獲得するたびに、プレイヤ情報としての中立キャラクタに関する情報を更新するか、時系列に沿って格納していくことができる。なお、プレイヤ情報格納部254が格納するプレイヤ情報のうち、プレイヤが獲得した中立キャラクタ及びプレイヤがゲームで獲得した報酬等に関する情報は、ゲームが終了するたびにリセットされる。あるいは、プレイヤ情報格納部254がプレイヤIDに対応付けて格納するプレイヤ情報としてのプレイヤが獲得した中立キャラクタ及びプレイヤがゲームで獲得した報酬等に関する情報は、ゲームが実行されるたびにリセットされてよい。なお、ここでリセットされるのは、プレイ開始からチームの勝敗が決まるまでの一連のプレイを継続するための情報であり、一連のゲームプレイの結果であるゲームプレイの履歴情報(バトルでの勝敗数、獲得経験値数)はリセットされずプレイヤ情報格納部254に格納される。例えば、一連のゲームプレイを繰り返すことで、所定回数勝利したことによってプレイヤが使用できるプレイヤキャラクタの種類や、プレイヤキャラクタの技の種類が増える。
(格納ユニット25:プレイフィールド情報格納部256)
プレイフィールド情報格納部256は、プレイフィールド300に関する情報を格納する。具体的に、プレイフィールド情報格納部256は、プレイフィールドを識別するプレイフィールドIDに対応付けて、プレイフィールド情報を格納する。プレイフィールド情報は、例えば、プレイフィールドの名称、プレイフィールドを構成する各種要素の配置や数等に関する情報である。なお、ゲームシステム1は、予め定められたプレイフィールドを固定的に用いることもでき、この場合において格納ユニット25は、プレイフィールド情報格納部256を有さなくてもよい。
(キャラクタ動作制御部30)
キャラクタ動作制御部30は、プレイフィールド300内でプレイヤのプレイヤキャラクタの動作をプレイヤの指示に基づいて制御する。具体的にキャラクタ動作制御部30は、入力部20が受け付けたプレイヤの指示に基づいて、プレイフィールド300内でのプレイヤキャラクタの移動、停止、攻撃、防御、及びポイントの得点化の実行等の動作を制御する。表示部10は表示制御部15に制御され、キャラクタ動作制御部30が制御するプレイヤキャラクタの動作を表示する。
(出現制御部35)
出現制御部35は、中立キャラクタ及び/又は特別キャラクタのプレイフィールド300への出現を制御する。出現制御部35は、プレイフィールド300の予め定められた場所に、予め定められた時間間隔若しくはランダムな時間間隔で中立キャラクタ及び/又は特別キャラクタを出現させる。出現制御部35は、各チームに所属するプレイヤの中立キャラクタ及び/又は特別キャラクタに遭遇する機会を平等にする観点から、予め定められた時間間隔で中立キャラクタ及び/又は特別キャラクタを出現させることが好ましい。
ここで、中立キャラクタの出現場所は、第1のチーム(例えば、プレイヤが所属する味方チーム)に所属するプレイヤキャラクタと第2のチーム(例えば、敵チーム)に所属するプレイヤキャラクタとの間で中立キャラクタへの接触機会を平等にする観点から、例えば、プレイフィールド300の中心を通る所定の仮想の直線を対称軸とした場合に、線対称の位置に複数設けることができる。例えば、図2に示す略楕円形のプレイフィールド300において、出現制御部35は、プレイフィールド300の中心を通る短軸を対称軸とし、レーン306の所定の位置に中立キャラクタを出現させると共に、当該位置の線対称の位置にも同種の中立キャラクタを出現させる。なお、中立キャラクタの出現場所を、プレイフィールド300の中心を対称点とした点対称の位置に複数設けてもよい。
また、出現制御部35は、特別キャラクタへの接触機会を平等にする観点から、特別キャラクタについても各チームが平等に接触可能な領域に出現させる。例えば、出現制御部35は、プレイフィールド300の特定の位置、一例として、中央部316及び/又はプレイフィールド300が略楕円形の場合、プレイフィールド300の中央を通る短軸とレーン306との交点付近に予め定められた時間間隔で特別キャラクタを出現させる。また、出現制御部35が特別キャラクタを出現させた場合、表示部10は表示制御部15に制御され、表示部10の所定の位置に特別キャラクタが出現したことを示す情報(例えば、テキスト表示等)を表示することができる。なお、出現制御部35は、特別キャラクタの出現頻度を中立キャラクタの出現頻度より少なくしてよい。
(対戦制御部40)
対戦制御部40は、プレイヤキャラクタから所定の範囲内に中立キャラクタ、特別キャラクタ、及び/又は敵プレイヤキャラクタが存在する場合において、これらのキャラクタ(以下、「対象キャラクタ」という場合がある。)に対するプレイヤの攻撃指示を入力部20が受け付けた場合、プレイヤキャラクタと対象キャラクタとの対戦(バトル)を開始させ、対戦を制御する。例えば、対戦制御部40は、入力部20が受け付けたプレイヤの指示に応じ、プレイヤキャラクタに対象キャラクタを攻撃させ、当該攻撃に基づいたダメージを対象キャラクタに与える。また、対戦制御部40は、プレイヤキャラクタが対象キャラクタから攻撃された場合、当該攻撃に基づいたダメージをプレイヤキャラクタに与える。
例えば、対戦制御部40は、プレイヤキャラクタが対象キャラクタから受けたダメージに基づいてプレイヤキャラクタのステータスを変化させ(一例として、キャラクタが耐えることができるダメージを示すHPを減少させる)、対象キャラクタがプレイヤキャラクタから受けたダメージに基づいて対象キャラクタのステータスを変化させる。表示部10は表示制御部15に制御され、対戦制御部40が制御するプレイヤキャラクタと対象キャラクタとの対戦の様子や相手方キャラクタに与えたダメージ等を表示する。なお、対戦制御部40は、プレイヤキャラクタから所定の範囲内に対象キャラクタがいない場合であっても、入力部20を介してプレイヤの攻撃指示を受け付けた場合、プレイヤキャラクタに攻撃動作を実行させることもできる。
また、プレイヤキャラクタは1以上の攻撃手段を有していてよい。すなわち、プレイヤキャラクタは、ゲーム中の任意のタイミングで対象キャラクタを攻撃できる通常使用可能な攻撃手段に加え、プレイヤキャラクタが獲得した経験値に基づいて所定の技も利用可能になる。例えば、キャラクタ情報格納部250がキャラクタIDに対応付けて格納するキャラクタ情報としての技には所定の経験値が対応付けられており、プレイヤキャラクタが獲得した経験値が当該所定の経験値以上になった場合、対戦制御部40は、プレイヤキャラクタに当該技の使用を許可する。また、対戦制御部40は、入力部20を介してプレイヤから技の使用指示を受け付けた場合、プレイヤキャラクタに所定の技を発動させた後、所定時間が経過するまでは再度の技の発動を禁止してもよい。対戦制御部40は、対戦によって生じたプレイヤキャラクタのステータスの変化、及び対象キャラクタのステータスの変化を示す情報を対戦結果判定部45に供給する。
(対戦結果判定部45)
対戦結果判定部45は、対戦制御部40が制御する対戦におけるプレイヤキャラクタと対象キャラクタとの対戦結果を判定する。具体的に対戦結果判定部45は、プレイヤキャラクタのステータスの変化、及び対象キャラクタのステータスの変化に基づいて、いずれのキャラクタが対戦で勝利若しくは敗北したかを判定する。例えば、各キャラクタは、ステータスの1つとしてヒットポイント(HP)を有しており、対戦結果判定部45は、対戦によって先にHPがゼロになったキャラクタが敗北し、HPが残っているキャラクタが勝利したと判定する。
また、3以上のキャラクタが対戦している場合、例えば、味方チームのプレイヤキャラクタ(味方プレイヤキャラクタ)及び敵チームのプレイヤキャラクタ(敵プレイヤキャラクタ)が、中立キャラクタ又は特別キャラクタを攻撃する対戦が実行されている場合、対戦結果判定部45は、中立キャラクタ又は特別キャラクタのHPをゼロにする攻撃を最後にしたキャラクタが中立キャラクタの獲得条件を満たした(勝利した)と判定してよい(すなわち、味方プレイヤキャラクタが中立キャラクタ又は特別キャラクタを倒したと判定してよい。)。また、対戦結果判定部45は、中立キャラクタ又は特別キャラクタのHPをゼロにするまでにした攻撃回数(ヒット回数)が最大のキャラクタ、若しくは中立キャラクタ又は特別キャラクタに与えたトータルのダメージ量(つまり、HP削減量の合計値)が最大のキャラクタが勝利したと判定してもよい。対戦結果判定部45は、対戦結果を示す情報をキャラクタ状態決定部50、経験値付与部60、ポイント付与制御部62に供給する。
(キャラクタ状態決定部50)
キャラクタ状態決定部50は、対戦結果判定部45の判定結果に基づいて、プレイヤキャラクタ及び/又は対象キャラクタの状態を決定する。キャラクタ状態決定部50は、対戦結果判定部45の判定結果(つまり、対戦結果)がプレイヤキャラクタの勝利を示す場合、対象キャラクタの種類に応じてプレイヤキャラクタ及び/又は対象キャラクタの状態を決定する。そして、キャラクタ状態決定部50は、決定結果を示す情報を味方キャラクタ制御部55、特別キャラクタ制御部57に供給する。
例えば、対象キャラクタが中立キャラクタである場合、キャラクタ状態決定部50は、所定の獲得条件を満たした場合にプレイヤに中立キャラクタを対応付けてよい。すなわち、キャラクタ状態決定部50は、プレイヤキャラクタが勝利した中立キャラクタをプレイヤに対応付ける。キャラクタ状態決定部50は、プレイヤ情報格納部254に、プレイヤIDに対応付けてプレイヤ情報としてこの中立キャラクタのキャラクタIDを味方キャラクタとして格納する。これにより、プレイヤがこの中立キャラクタを獲得した状態が決定される。そして、キャラクタ状態決定部50は、この中立キャラクタの表示をプレイフィールド300から消去する。すなわち、キャラクタ状態決定部50は、表示制御部15に、表示部10における中立キャラクタの表示を消去させる。また、キャラクタ状態決定部50は、中立キャラクタのプレイヤへの対応付けに応じ、当該中立キャラクタを味方キャラクタに変更してプレイヤに対応付ける。また、当該プレイヤ用の仮想のキャラクタ格納領域に味方キャラクタを格納してもよい。表示制御部15は、例えば、表示部10の所定の位置に仮想のキャラクタ格納領域を表示できる。キャラクタ格納領域は、プレイフィールド300に重畳させて表示されてよい。したがって、この場合、中立キャラクタがプレイヤの味方キャラクタになった状態であることが決定され、かつ、キャラクタ格納領域に格納された状態が決定される。また、中立キャラクタを獲得した際に、中立キャラクタをキャラクタ格納領域に格納しなくてもよい。この場合、後述するポイント付与制御部62は、中立キャラクタに対応付けられているポイントをプレイヤに付与する。また、この中立キャラクタをプレイフィールド300に登場させ、味方キャラクタとして行動させてもよい。
ここで、中立キャラクタが味方キャラクタとして既にプレイヤに対応付けられている状態でプレイヤキャラクタが新たな中立キャラクタと対戦し、勝利した場合を説明する。この場合、キャラクタ状態決定部50は、プレイヤ情報格納部254にプレイヤIDに対応付けて格納されている味方キャラクタのキャラクタIDを、新たに倒した中立キャラクタのキャラクタIDで上書きする。すなわち、ゲームシステム1の一態様においては、プレイヤに対応付けられる味方キャラクタ(つまり、プレイヤが獲得し、保有できる中立キャラクタである味方キャラクタ)は1つのみであってよく、プレイヤキャラクタが複数の中立キャラクタを倒した場合、プレイヤキャラクタが最後に勝利した相手である中立キャラクタがプレイヤに対応付けられて味方キャラクタになる。そして、キャラクタ状態決定部50は、キャラクタ格納領域に既に格納されている味方キャラクタを消去し、新たに倒した中立キャラクタを味方キャラクタとして新たにキャラクタ格納領域に格納する。
また、味方キャラクタがキャラクタ格納領域からプレイフィールド300に出ている状態でプレイヤキャラクタ及び/又は当該味方キャラクタが新たな中立キャラクタと対戦して勝利した場合の一態様を説明する。この場合、キャラクタ状態決定部50は、プレイヤ情報格納部254にプレイヤIDに対応付けて格納されている味方キャラクタのキャラクタID(このキャラクタIDはプレイフィールド300に登場している味方キャラクタのキャラクタIDである)を、新たに倒した中立キャラクタのキャラクタIDで上書きする。そして、キャラクタ状態決定部50は、プレイフィールド300に出ている味方キャラクタを消去し、新たに倒した中立キャラクタを味方キャラクタとしてキャラクタ格納領域に格納する。したがって、この場合、新たに倒された中立キャラクタがプレイヤの味方キャラクタになった状態であってキャラクタ格納領域に格納された状態が決定され、キャラクタ格納領域に格納された後、プレイフィールド300に登場していた元の味方キャラクタは消去された状態が決定される。なお、元の味方キャラクタは消去されず、複数の味方キャラクタがキャラクタ格納領域に格納できてもよい。この場合、キャラクタ格納領域には複数のキャラクタに対応付けるように複数の表示アイコンを表示することが好ましい。
また、キャラクタ状態決定部50は、プレイヤキャラクタが中立キャラクタに勝利した場合、当該プレイヤキャラクタのプレイヤが所属するチームに当該中立キャラクタを対応付けてもよい。例えば、キャラクタ状態決定部50は、チーム情報格納部252に、チームIDに対応付けてチーム情報としてこの中立キャラクタのキャラクタIDを味方キャラクタとして格納する。これにより、当該プレイヤキャラクタのプレイヤが所属するチームがこの中立キャラクタを味方キャラクタとして獲得した状態にできる。なお、この場合、キャラクタ状態決定部50は、チームに対応付け可能な味方キャラクタの数に上限を設けてもよい。ただし、中立キャラクタを倒すことにより当該中立キャラクタが有しているポイントを取得可能なプレイヤは、当該中立キャラクタを倒したプレイヤキャラクタのプレイヤである。更に、この場合において、チームに所属するいずれかのプレイヤのキャラクタ格納領域にチームが獲得した中立キャラクタを格納してもよく、あるいは、チームが獲得した中立キャラクタをキャラクタ格納領域に格納しなくてもよい(この場合、この中立キャラクタはプレイフィールド300に登場したままであってよい。)。
更に、キャラクタ状態決定部50は、プレイヤキャラクタが特別キャラクタに勝利した場合、当該プレイヤキャラクタのプレイヤが所属するチームに当該特別キャラクタを対応付ける。例えば、キャラクタ状態決定部50は、チーム情報格納部252に、チームIDに対応付けてチーム情報としてこの特別キャラクタのキャラクタIDを格納する。ただし、この場合、キャラクタ状態決定部50は、特別キャラクタをキャラクタ格納領域に格納せず、プレイフィールド300に登場させたままの状態にしてもよく、あるいは、キャラクタ格納領域320に格納せず、プレイフィールド300から消去してもよい。
なお、キャラクタ状態決定部50は、複数のキャラクタ(味方プレイヤキャラクタ及び/又は敵プレイヤキャラクタ)が中立キャラクタを攻撃した場合であって、対戦結果判定部45の判定結果が、中立キャラクタを倒したプレイヤキャラクタが、中立キャラクタのHPをゼロにする攻撃を最後にしたプレイヤキャラクタであることを示す場合、このプレイヤキャラクタのプレイヤに中立キャラクタを対応付ける。また、キャラクタ状態決定部50は、複数のキャラクタが特別キャラクタを攻撃した場合であって、対戦結果判定部45の判定結果が、特別キャラクタを倒したプレイヤキャラクタが、特別キャラクタのHPをゼロにする攻撃を最後にしたプレイヤキャラクタであることを示す場合、このプレイヤキャラクタが所属するチームに特別キャラクタを対応付ける。
また、対象キャラクタが敵プレイヤキャラクタである場合、キャラクタ状態決定部50は、対戦に敗北した敵プレイヤキャラクタ(例えば、HPなどの所定のパラメータがゼロになった敵キャラクタ)を所定時間経過後(つまり、所定の復帰時間経過後)にプレイフィールド300の敗北した位置から敵本拠地304に移動させた状態にする。そして、キャラクタ動作制御部30は、敵プレイヤキャラクタのプレイヤの指示に応じ、敵本拠地304に移動された敵プレイヤキャラクタの動作を制御する。なお、キャラクタ状態決定部50は、敵本拠地304内に存在する敵プレイヤキャラクタに有利な効果(例えば、HP回復効果等)を与えることができる。
なお、対象キャラクタがいずれであっても、プレイヤキャラクタが敗北した場合、キャラクタ状態決定部50は、プレイヤキャラクタを所定時間経過後(つまり、所定の復帰時間経過後)にプレイフィールド300の敗北した位置から味方本拠地302に移動させた状態にする。この場合、キャラクタ動作制御部30は、プレイヤキャラクタのHP等を満タンまで回復させてよい。そして、キャラクタ動作制御部30は、当該プレイヤキャラクタのプレイヤの指示に応じ、味方本拠地302に移動されたプレイヤキャラクタの動作を制御する。なお、キャラクタ状態決定部50は、味方本拠地302内に存在する味方プレイヤキャラクタに有利な効果(例えば、HP回復効果等)を与えることができる。
(味方キャラクタ制御部55)
味方キャラクタ制御部55は、キャラクタ状態決定部50の決定結果を示す情報に基づいて、味方キャラクタの動作を制御する。具体的に、味方キャラクタ制御部55は、中立キャラクタがプレイヤに対応付けられている場合、プレイフィールド300への味方キャラクタによる所定の効果を発生可能に制御する。すなわち、味方キャラクタ制御部55は、プレイヤが味方キャラクタを有している場合、味方キャラクタの特性に基づく効果をプレイフィールド300に発生可能に制御する。
例えば、キャラクタ状態決定部50の決定結果がプレイヤキャラクタと中立キャラクタとの対戦でプレイヤキャラクタが中立キャラクタの獲得条件を満たしたことを示す場合、プレイヤは当該中立キャラクタを味方キャラクタとして有しており、当該味方キャラクタはキャラクタ格納領域に格納されている。そこで、味方キャラクタ制御部55は、キャラクタ格納領域からプレイフィールド300への味方キャラクタの登場とキャラクタ格納領域への味方キャラクタの格納とを繰り返し可能に制御する。この場合、味方キャラクタのプレイフィールド300への登場とキャラクタ格納領域への格納とを繰り返し可能な効果が発生する。例えば、味方キャラクタ制御部55は、プレイヤによる中立キャラクタの獲得から(つまり、プレイフィールド300上から消えて中立キャラクタが味方キャラクタとしてキャラクタ格納領域に格納されてから)所定時間はキャラクタ格納領域からプレイフィールド300への当該味方キャラクタの登場を禁止し、所定時間経過後、入力部20を介して受け付けたプレイヤの指示に応じ、キャラクタ格納領域からプレイフィールド300への味方キャラクタの登場、及びプレイフィールド300からキャラクタ格納領域への格納を可能にする。
また、味方キャラクタ制御部55は、プレイヤの指示に応じてプレイフィールド300に味方キャラクタを登場させた場合、登場した味方キャラクタをプレイヤキャラクタの周囲においてプレイヤキャラクタを自動的に追従する制御を実行する。すなわち、味方キャラクタ制御部55は、入力部20を介して受け付けるプレイヤの指示に応じてプレイフィールド300内を移動するプレイヤキャラクタに、味方キャラクタを追従させる。そして、味方キャラクタ制御部55は、プレイフィールド300に登場している味方キャラクタから所定の範囲内に存在する敵プレイヤキャラクタ、他の中立キャラクタ、及び/又は特別キャラクタに対する攻撃を、味方キャラクタに自動で実行させる。なお、味方キャラクタ制御部55は、味方プレイヤキャラクタ及び/又は味方プレイヤキャラクタの味方キャラクタに対する味方キャラクタによる攻撃を禁止する。
そして、味方キャラクタ制御部55は、味方キャラクタに敵プレイヤキャラクタ、他の中立キャラクタ、及び/又は特別キャラクタを自動で攻撃させ、当該攻撃に基づいたダメージを「敵プレイヤキャラクタ、他の中立キャラクタ、及び/又は特別キャラクタ(攻撃対象キャラクタ)」に与える。味方キャラクタの所定範囲内に位置する攻撃対象キャラクタの内、味方キャラクタに最も近い位置にいる攻撃対象キャラクタを攻撃するようにしてもよいし、プレイヤキャラクタが攻撃している攻撃対象キャラクタを攻撃するようにしてもよい。また、味方キャラクタ制御部55は、味方キャラクタが攻撃対象キャラクタから攻撃された場合、当該攻撃に基づいたダメージを味方キャラクタに与える。そして、味方キャラクタ制御部55は、味方キャラクタと攻撃対象キャラクタとの対戦結果を判定する。すなわち、味方キャラクタ制御部55は、味方キャラクタのステータスの変化、及び攻撃対象キャラクタのステータスの変化に基づいて、いずれのキャラクタが対戦で勝利若しくは敗北したかを判定する。例えば、味方キャラクタ制御部55は、HPがゼロになったキャラクタが敗北したと判定する。味方キャラクタ制御部55は、判定結果をポイント付与制御部62に供給する。
また、味方キャラクタ制御部55は、プレイヤが中立キャラクタを味方キャラクタとして獲得した場合、プレイフィールド300の所定の領域に当該味方キャラクタに予め対応付けられている所定の効果(例えば、味方キャラクタに設定された技やスキルの効果)を発生させることもできる。例えば、味方キャラクタ制御部55は、プレイフィールド300の所定の領域に当該プレイヤが所属するチームのプレイヤキャラクタが存在する場合、当該プレイヤキャラクタに有利な効果(例えば、HP回復等)を発生させることもできるし、所定の領域に当該プレイヤが所属するチームに敵対するチームのプレイヤキャラクタが存在する場合、当該プレイヤキャラクタに不利な効果(例えば、攻撃力等の低減等)を発生させることもできる。
(特別キャラクタ制御部57)
特別キャラクタ制御部57は、キャラクタ状態決定部50から受け取った決定結果を示す情報を参照し、プレイヤキャラクタと特別キャラクタとの対戦結果がプレイヤキャラクタの勝利を示し、プレイヤキャラクタが所属するチーム(つまり、味方チーム)に特別キャラクタが対応付けられている情報を取得した場合、特別キャラクタを中心に所定範囲内に存在する味方チームの1以上のプレイヤキャラクタに所定の効果を発生させる。所定の効果は、特別キャラクタに勝利したプレイヤキャラクタが所属するチームがゲームの進行において有利になる効果であってよい。また、特別キャラクタ制御部57は、特別キャラクタが味方チームに対応付けられた場合、プレイフィールド300内に設けられている敵チームの敵拠点に向けて特別キャラクタを自動で進行させてもよい。
ここで、特別キャラクタとしては様々な特性を有するキャラクタが挙げられる。特別キャラクタとしては、例えば、プレイヤキャラクタに敗北した場合にプレイヤが有するポイントを引き継ぐ特別キャラクタ(以下、「第1の特別キャラクタ」と称する場合がある。)や、予め所定値以上のポイントを有しており、プレイヤキャラクタに敗北した場合、当該プレイヤキャラクタが所属するチーム(味方チーム)に対応付けられ、敵プレイヤキャラクタを攻撃しつつ敵拠点に向けて移動する特別キャラクタ(以下、「第2の特別キャラクタ」と称する場合がある。)等が挙げられる。
具体的に、特別キャラクタ制御部57は、プレイヤキャラクタと第1の特別キャラクタとが対戦した場合において、キャラクタ状態決定部50から受け取った決定結果を示す情報を参照し、プレイヤキャラクタと第1の特別キャラクタとの対戦結果がプレイヤキャラクタの勝利を示す場合、第1の特別キャラクタを倒したプレイヤが所有しているポイントを第1の特別キャラクタに引き継がせる。そして、特別キャラクタ制御部57は第1の特別キャラクタを制御して、第1の特別キャラクタがプレイヤキャラクタに敗北した地点から最も近い敵チームの敵拠点312に向けて第1の特別キャラクタを進行させる。特別キャラクタ制御部57は、第1の特別キャラクタが敵拠点312から所定の範囲内に入った場合、当該範囲内に位置することを示す情報を得点化部70に供給する。
また、特別キャラクタ制御部57は、第1の特別キャラクタが敵プレイヤキャラクタから攻撃を受けた場合、第1の特別キャラクタのHPを当該攻撃に応じて減少させる。そして、特別キャラクタ制御部57は、第1の特別キャラクタのHPがゼロになった場合、第1の特別キャラクタを消滅させることができる。この場合、特別キャラクタ制御部57は、第1の特別キャラクタがプレイヤから引き継いでいるポイントも消去してよい。
更に、特別キャラクタ制御部57は、プレイヤキャラクタと第2の特別キャラクタとが対戦した場合において、キャラクタ状態決定部50から受け取った決定結果を示す情報を参照し、プレイヤキャラクタと第2の特別キャラクタとの対戦結果がプレイヤキャラクタの勝利を示す場合、第2の特別キャラクタを当該プレイヤキャラクタのチームに所属させる。そして、特別キャラクタ制御部57は第2の特別キャラクタを制御して、第2の特別キャラクタがプレイヤキャラクタに敗北した地点から最も近い敵チームの敵拠点312に向けて第2の特別キャラクタを進行させる。特別キャラクタ制御部57は、第2の特別キャラクタに、第2の特別キャラクタから所定範囲内に存在する敵プレイヤキャラクタを攻撃させてもよい。特別キャラクタ制御部57は、第2の特別キャラクタが敵拠点312から所定の範囲内に入った場合、当該範囲内に位置することを示す情報を得点化部70に供給する。
また、特別キャラクタ制御部57は、第2の特別キャラクタが敵プレイヤキャラクタから攻撃を受けた場合、第2の特別キャラクタのHPを当該攻撃に応じて減少させる。そして、特別キャラクタ制御部57は、HPがゼロになった場合、第2の特別キャラクタを消滅させることができる。
(経験値付与部60)
経験値付与部60は、プレイヤキャラクタに経験値を付与する。経験値は、プレイヤキャラクタが獲得した値であり、レベルは、付与される経験値の累計に応じて決定される数値であり、プレイヤキャラクタのランクを表す数値である。なお、プレイヤキャラクタが獲得した経験値が所定の条件を達成した場合(例えば、予め定められた閾値を超えた場合。)、プレイヤキャラクタのレベルを段階的に上げることができる。
経験値付与部60は、対戦結果判定部45から受け取った対戦結果を示す情報に基づいて、プレイヤキャラクタに所定の経験値を付与する。すなわち、経験値付与部60は、プレイヤキャラクタが中立キャラクタ及び/又は特別キャラクタとの対戦での勝利した場合、及び/又はプレイヤキャラクタが敵プレイヤキャラクタとの対戦での勝利した場合にプレイヤキャラクタに経験値を付与する。経験値付与部60は、プレイヤキャラクタが中立キャラクタに勝利した場合に付与する経験値より、敵プレイヤキャラクタに勝利した場合に付与する経験値を高くしてよい。また、経験値付与部60は、ゲーム時間の経過に基づいてプレイヤキャラクタに所定の経験値を付与することや、プレイヤキャラクタによる敵拠点へのポイントの供給によってプレイヤキャラクタに経験値を付与すること、及び/又は後述する拠点制御部80からの情報がプレイヤキャラクタによる敵拠点の破壊を示す場合にプレイヤキャラクタに所定の経験値を付与することができる。
また、経験値付与部60は、ゲーム開始時点から終了時点までプレイヤキャラクタに所定量の経験値を継続的に付与することができる一方で、プレイヤキャラクタが他のキャラクタ、中立キャラクタ、及び/又は特別キャラクタとの対戦で敗北し、キャラクタ状態決定部50が当該プレイヤキャラクタを味方本拠地302に移動させる場合、経験値付与部60は、プレイヤキャラクタが敗北した時点から味方本拠地302への移動が完了する時点までの時間、プレイヤキャラクタに経験値を付与しないことができる。
更に、ゲームシステム1は、プレイヤキャラクタが取得することで経験値を獲得できるアイテムを、プレイフィールド300の所定の位置に出現させることや中立キャラクタを倒すこと等で出現させることができる。経験値付与部60は、プレイヤキャラクタが当該アイテムを取得した場合に、プレイヤキャラクタに経験値を付与する。経験値付与部60は、プレイヤキャラクタに付与した経験値に関する情報を進化制御部64に供給する。
(ポイント付与制御部62)
ポイント付与制御部62は、中立キャラクタ(特別キャラクタも含む)に対応付けられた所定のポイントのプレイヤへの付与を制御する。例えば、ポイント付与制御部62は、対戦結果判定部45及び/又は味方キャラクタ制御部55の判定結果に基づいて、プレイヤに対応付けられた中立キャラクタが有するポイントのプレイヤへの付与を制御する。すなわち、ポイント付与制御部62は、プレイヤキャラクタが中立キャラクタとの対戦で中立キャラクタに勝利した場合に、中立キャラクタが保有しているポイントをプレイヤに付与する。また、ポイント付与制御部62は、プレイヤキャラクタが敵プレイヤキャラクタとの対戦で敵プレイヤキャラクタに勝利した場合も、所定のポイントをプレイヤに付与する。
なお、ポイント付与制御部62は、プレイヤキャラクタが特別キャラクタとの対戦で特別キャラクタに勝利した場合、所定のポイントをプレイヤに付与してもよい。ただし、特別キャラクタには特別キャラクタに勝利したプレイヤキャラクタが所属するチームに有利な効果を与えるので、ゲームバランスを考慮する等の観点からポイント付与制御部62は、プレイヤキャラクタが特別キャラクタに勝利した場合においては所定のポイントをプレイヤに付与しなくてもよい。
そして、ポイント付与制御部62は、プレイヤにポイントを付与する場合、既にプレイヤが保有しているポイントに当該付与するポイントを合算し、合算後のポイントをプレイヤに保有させる。なお、プレイヤが保有(所持)できるポイントには上限を設けることもできる(例えば、上限ポイント数が50ポイントや100ポイント等のように上限を設けることができる。)。プレイヤが有するポイントが上限に達成している場合、ポイント付与制御部62は、プレイヤキャラクタが新たに中立キャラクタを倒してもプレイヤにポイントを付与しない。この場合、ポイント付与制御部62は、後述する得点化部70による得点化処理によって保有しているポイントをゼロにするか、若しくは上限未満にしない限り、プレイヤキャラクタが新たに中立キャラクタを倒してもプレイヤへのポイント付与を禁止する。このように、保有可能なポイントに上限を設けることで、後述する得点化部70による得点化処理へのインセンティブがプレイヤに働きやすくなる。
また、ポイント付与制御部62は、ポイントを有するプレイヤが、敵プレイヤキャラクタ、特別キャラクタ、及び/又は中立キャラクタとの対戦で敗北した場合、プレイヤが保有するポイントを所定量、削減してよい。更に、ポイント付与制御部62は、味方キャラクタ制御部55から、プレイフィールド300上の味方キャラクタがプレイヤキャラクタ、他の中立キャラクタ、及び/又は特別キャラクタとの対戦で敗北したことを示す判定結果を取得した場合、当該味方キャラクタを有するプレイヤが保有するポイントを所定量、削減してよい。なお、ポイント付与制御部62は、表示部10に、プレイヤキャラクタ付近、及び/又はキャラクタ格納領域付近にプレイヤが保有するポイント数を表示させる。
なお、中立キャラクタが既にプレイヤに対応付けられている状態(つまり、味方キャラクタが既に存在する状態)でプレイヤキャラクタが新たな中立キャラクタと対戦して勝利した場合、キャラクタ状態決定部50は、キャラクタ格納領域に格納されている味方キャラクタを消去してよい。また、味方キャラクタがキャラクタ格納領域からプレイフィールド300に出ている状態でプレイヤキャラクタ及び/又は当該味方キャラクタが新たな中立キャラクタと対戦して勝利した場合、キャラクタ状態決定部50は、プレイフィールド300に出ている味方キャラクタを消去してよい。これらの場合においてポイント付与制御部62は、味方キャラクタが消去されてはいるが、プレイヤが保有するポイントを削減しなくてよいし、新たな中立キャラクタを倒した時点における味方キャラクタの残りHPによってプレイヤが獲得可能なポイントを変えなくてもよい。
(進化制御部64)
進化制御部64は、経験値付与部60によりプレイヤキャラクタに付与された経験値に基づいて、プレイヤキャラクタを進化させる。具体的に、進化制御部64は、プレイヤキャラクタが所定レベルに達した場合、及び/又は所定値以上の経験値を獲得した場合、当該キャラクタを進化させてよい。進化制御部64は、プレイヤキャラクタの進化に応じ、プレイヤキャラクタに所定の技を使用可能にしてもよい。また、進化制御部64は、プレイヤキャラクタのレベルに応じ、当該プレイヤキャラクタが使用可能な技の内容、及び/又は技の効力を変化させてもよい。
このように、ゲームシステム1においては、プレイヤキャラクタが獲得した経験値に基づいて、プレイヤキャラクタに所定の技を使用可能にできる。したがって、ゲームシステム1においては、従来のゲームとは異なり、プレイヤがゲーム内でゲーム内通貨等を用いて武器等のアイテムを購入することを要さないので、煩雑な操作なくスムーズにプレイヤキャラクタを強化してゲームを楽しむことができる。
(得点化部70)
得点化部70は、プレイフィールド300内に設けられた所定領域内にプレイヤキャラクタ若しくは味方キャラクタの少なくとも一方が位置する場合に、プレイヤに付与されたポイントを味方チームの得点にする。具体的に、得点化部70は、プレイフィールド300内に設けられた敵チームの敵拠点312の所定範囲内にプレイヤキャラクタ若しくは味方キャラクタの少なくとも一方が位置する場合に、入力部20を介して受け付けるプレイヤの所定の操作に応じ、プレイヤが所持しているポイントを当該プレイヤの味方チームの得点に変換する。この場合において、キャラクタ状態決定部50は、得点化部70がポイントを味方チームの得点にした場合、キャラクタ格納領域に格納されている味方キャラクタ又はプレイフィールド300に登場している味方キャラクタを消去する。更に得点化部70は、当該得点に応じた供給値を敵拠点312に供給して敵拠点312に供給値を蓄積させる。得点化部70は、各チームの得点を勝敗決定部85に供給し、敵拠点312に蓄積させた供給値に関する情報を拠点制御部80に供給する。
ここで、得点化部70は、プレイヤのポイントを味方チームの得点に変換する場合(つまり、得点化する場合)、及び当該得点に応じた供給値を敵拠点312に蓄積させる場合、予め定められた時間が経過した時点で得点化及び蓄積を完了させてよい。つまり、得点化部70は、プレイヤキャラクタが敵拠点312の所定範囲内に入った時点から予め定められた時間が経過するまでは、得点化及び供給値の蓄積を完了させないことができる。なお、得点化部70は、一の敵拠点312においては、後述する当該一の敵拠点312の耐久値が上限に達するまでポイントの得点化をすることができる。なお、得点化部70は、プレイヤキャラクタが敵拠点312の所定範囲内に入っただけでは予め定められた時間の経時を開始せず、プレイヤが得点化の操作をしてから経時を開始してもよい。
また、得点化部70は、敵拠点312の所定範囲内に味方チームに所属する所定の特別キャラクタ(例えば、第1の特別キャラクタ)が存在する場合、得点化及び供給値の蓄積完了までに要する予め定められた時間を短縮してもよい。この場合、この特別キャラクタから所定範囲内に存在すると共に敵拠点312の所定範囲内に存在する味方チームに所属するプレイヤキャラクタは、当該短縮された予め定められた時間が経過した時点で、当該プレイヤキャラクタのプレイヤが所持しているポイントの得点化、及び得点化して得られる得点に応じた供給値を敵拠点312に供給できる。
更に、得点化部70は、特別キャラクタ制御部57から第1の特別キャラクタが敵拠点312から所定の範囲内に位置することを示す情報を受け取った場合、少なくとも第1の特別キャラクタが引き継いだポイントを味方チームの得点にすると共に当該得点に応じた供給値を敵拠点312に供給して敵拠点312に供給値を蓄積させることができる。また、得点化部70は、特別キャラクタ制御部57から第2の特別キャラクタが敵拠点312から所定の範囲内に位置することを示す情報を受け取った場合、第2の特別キャラクタが有するポイントを味方チームの得点にすると共に当該得点に応じた供給値を敵拠点312に供給して敵拠点312に供給値を蓄積させることができる。
更に、得点化部70は、プレイヤが所持しているポイントを当該プレイヤの味方チームの得点にした場合、味方キャラクタの効果の発生を制限する。例えば、得点化部70は、キャラクタ格納領域に格納されている味方キャラクタ又はプレイフィールド300に登場している味方キャラクタを消去する。ここで、得点化後すぐに味方キャラクタを消去してもよいし、得点化をした後、更に所定時間経過後に味方キャラクタを消去してもよい。なお、得点化部70は味方キャラクタを消去せずに、そのステータスを変更してもよい。例えば、得点化部70は、ポイントの得点化に伴い、味方キャラクタのHP、攻撃力、防御力等を減少させてもよい。これにより、プレイヤは、味方キャラクタが弱体化してもポイントを得点化するのか、あるいはポイントを得点化しないままにして味方キャラクタを弱体化させずに共闘要員として用いるのかについて選択できる。また、得点化部70は、ポイントを味方チームの得点にした場合、プレイフィールド300の所定の領域に発生させていた味方キャラクタによる効果を消去してもよい。
(拠点制御部80)
まず、各拠点、すなわち、味方拠点及び敵拠点にはそれぞれ予め定められた耐久値が設定される。複数の拠点が存在する場合、各拠点の耐久値は同一でも異なっていてもよい。ただし、ゲームの戦略性等の向上の観点から、複数の拠点が存在する場合、各拠点の耐久値に上限を設け、各拠点の耐久値を異ならせることができる。例えば、プレイフィールド300に複数の敵拠点312が存在する場合、味方本拠地302に近いほど、敵拠点312の耐久値を低く設定でき、味方本拠地302から遠ざかるほど、敵拠点312の耐久値を高く設定できる。また、敵本拠地304に最も近い敵拠点312(最終拠点)については、耐久値に実質的な上限を設けなくてもよい。なお、耐久値が高いことは、相手チームが得点化可能な得点量が増えることに対応する。そして、拠点制御部80は、得点化部70が敵拠点312に蓄積させた供給値の合計値が耐久値以上になった場合、敵拠点の機能を停止させる。拠点制御部80は、味方拠点310についても同様に制御する。拠点制御部80は、制御結果を示す情報を経験値付与部60、勝敗決定部85に供給する。なお、拠点制御部80は、所定の拠点の機能を停止させた場合、全体図318に表示されている当該所定の拠点の表示を消去してもよい。
なお、複数の拠点が存在する場合、拠点制御部80は、プレイヤキャラクタが所属するチームの本拠地(味方チームであれば味方本拠地302、敵チームであれば敵本拠地304)に近い側の拠点から機能停止可能にする。例えば、プレイヤキャラクタが味方チームのプレイヤキャラクタであり、味方本拠地302に近い側から敵本拠地304に向けて複数の敵拠点312が間隔をおいて存在する場合、拠点制御部80は、味方本拠地302に最も近い一の敵拠点312の機能を停止させた後(つまり、一の敵拠点312を破壊した後)でなければ、一の敵拠点312の隣の他の敵拠点312(つまり、味方本拠地302に次ぎに近い敵拠点312)の機能停止はできないようにすることができる。
また、拠点制御部80は、所定の拠点から所定範囲内に当該拠点が所属するチームのプレイヤキャラクタが存在する場合(例えば、味方拠点から所定範囲内に味方チームのプレイヤキャラクタや味方プレイヤキャラクタが存在する場合)、プレイヤキャラクタに有利な効果を発生させることができる。有利な効果は、例えば、味方拠点から所定の範囲内に存在する味方チームのプレイヤキャラクタのHPを時間経過と共に徐々に回復させることや、攻撃力や防御力等を一定時間、一定割合、向上させること等であってよい。なお、拠点制御部80は、拠点から所定範囲内に当該拠点が所属するチームのプレイヤキャラクタが一度入った場合において、プレイヤキャラクタが当該所定範囲から外に出た場合であっても、所定時間、有利な効果を継続発生させてもよい。
なお、拠点制御部80は、一方のチームの拠点から所定の範囲内に他方のチームのプレイヤキャラクタ及び/又は当該プレイヤキャラクタの味方キャラクタが存在する場合、当該範囲内に入ったプレイヤキャラクタ及び/又は当該プレイヤキャラクタの味方キャラクタに対する攻撃を当該拠点に実行させてもよい。ただし、ゲームの進行を直感的に分かりやすくする観点からは、拠点制御部80は、拠点によるキャラクタへの攻撃はさせなくてよい。
(勝敗決定部85)
勝敗決定部85は、予め定められたゲーム時間が経過した時点でゲームを終了し、終了時点における各チームの得点でゲームの勝敗を決定する。勝敗決定部85は得点化部70から受け取った情報、及び/又は拠点制御部80から受け取った情報に基づいてゲームの勝敗を決定する。すなわち、勝敗決定部85は、各プレイヤが保有するポイントではなく、プレイヤの指示に基づいてポイントを得点化して得られる得点、及び特別キャラクタの動作に基づいてポイントを得点化して得られる得点の合計の得点に基づいてゲームの勝敗を決定する。勝敗決定部85は、味方チームの得点と敵チームの得点を比較し、得点が高いチームを勝利チームとして決定する。勝敗決定部85は、表示部10に、各チームの得点と共に各チームの勝敗を表示させる。
(制限発生部87)
プレイフィールド300内には、各チームの複数の拠点が間隔をおいて設けられる。つまり、味方チームの複数の拠点(味方拠点)、及び敵チームの複数の拠点(敵拠点)のそれぞれが所定の間隔をおいて設けられる。そして、制限発生部87は、一の拠点と一の拠点の隣の他の拠点との間にこれらの拠点が属するチームとは異なるチームのプレイヤキャラクタ及び当該プレイヤキャラクタの味方キャラクタが侵入した場合、当該プレイヤキャラクタ及び当該味方キャラクタの移動に制限を加える。制限は、例えば、移動速度を遅くする制限やHPを減少させる効果等である。例えば、制限発生部87は、一の敵拠点と一の敵拠点の隣の他の敵拠点との間に味方チームのプレイヤキャラクタ及び/又は味方キャラクタが侵入した場合に、当該プレイヤキャラクタ及び/又は当該味方キャラクタの移動速度を遅くすることができる。制限発生部87は、表示部10に、移動が制限されている状況を表示してよい。例えば、制限発生部87は、移動が制限されているプレイヤキャラクタ及び/又は味方キャラクタの周囲に所定のマークや模様等を重畳表示することで、移動が制限されている状況を表してよい。
ここで、制限発生部87は、一の拠点と当該一の拠点の隣に位置する他の拠点との間に所定の制限を加えている場合において、一の拠点若しくは他の拠点の少なくともいずれか一方の機能が拠点制御部80によって停止された場合、当該所定の制限を解除する。また、制限発生部87は、一方のチームの本拠地に近い側の他方のチームの一の拠点の機能が停止されることを条件に、当該一の拠点の隣に位置する他の拠点の機能の停止を可能にすることもできる。すなわち、制限発生部87は、複数の拠点(例えば、敵拠点)が存在する場合、味方の本拠地に近い側の敵拠点の機能が停止された後に(つまり、味方のプレイヤキャラクタがこの敵拠点を破壊した後に)、味方本拠地に次ぎに近い側の敵拠点の機能を停止可能にする(つまり、味方のプレイヤキャラクタによるこの敵拠点の破壊が可能になる。)。
(制限時間制御部90)
ゲームシステム1においては、ゲームの実行可能な制限時間が予め設定されている。また、プレイフィールド300内には、制限時間を延長可能な延長拠点が設けられているか、ゲーム開始から所定時間経過後に出現してよい。そして、制限時間制御部90は、延長拠点から所定の範囲内に味方チームに所属する1以上のプレイヤキャラクタが所定時間(以下、「延長可能時間」という場合がある。)存在した場合に、制限時間を予め定められた時間だけ延長する。ここで、延長拠点は、相手方のプレイヤキャラクタが攻撃し、所定のダメージを与えることで破壊可能であってよい。また、制限時間制御部90は、延長拠点から所定の範囲内に味方チームに所属する1以上のプレイヤキャラクタが存在する場合に、敵プレイヤキャラクタが味方チームの当該1以上のプレイヤキャラクタに対して攻撃を加えた場合、延長可能時間のカウントをリセットしたり、延長可能時間自体を延長したりしてもよい。
[ゲームシステム1の入力部の動作の例]
図5は、本実施形態に係るゲームシステムにおける入力部によるプレイヤキャラクタへの移動指示等の一例の概要を示す。
ゲームシステム1においてプレイヤは、一例として、タッチパネルを備える情報端末3を用いて仮想空間であるプレイフィールド300でプレイヤキャラクタ400を操作することができる。ここで、ゲームシステム1は、プレイヤに知覚可能に、プレイヤキャラクタ400への移動指示を受け付ける移動指示入力領域212を表示部10に表示する。移動指示入力領域212は、プレイヤキャラクタ400の移動方向を示す方向表示領域214と、プレイヤからプレイヤキャラクタ400の移動方向及び移動指示を受け付ける方向指示部216とを有する。
例えば、図5に示すように、表示制御部15は、表示部10の所定の領域に方向表示領域214を表示させる。そして、表示制御部15は、入力部20がプレイヤキャラクタ400に対する移動指示をプレイヤから受け付けていない場合若しくは受け付けた瞬間、表示部10に、方向表示領域214の所定の位置(例えば、中心)に方向指示部216を表示させる。そして、入力部20がプレイヤからプレイヤキャラクタ400に対する移動指示を受け付けた場合、例えば、タッチパネルの方向表示領域214付近にプレイヤの指が接触し、プレイヤの指によるプレイヤキャラクタ400の移動方向及び移動指示(例えば、指を所定方向に向けてスライドさせることによる移動指示)を受け付けた場合に、接触した位置(以下、タッチパネルに接触していない指が、タッチパネルに接触した位置を「初期位置」と称する。)に方向指示部216を表示する。なお、方向指示部216は、方向表示領域214と重畳表示可能な領域に表示される。
そして、図5に示すように、入力部20は、タッチパネル上における指の現在の位置(以下、タッチパネルに指が現在、接触している位置を「現在位置」と称する。ただし、この段階において、「初期位置」から「現在位置」に至るまで、指がタッチパネルから実質的に離れていないものとする。)を検知し、表示部10は入力部20による検知に基づいて、初期位置から現在位置に向かう方向に対応する位置であって、方向表示領域214の周囲の所定の位置に方向指示部216を移動させる様子を表示部10に表示させる。図5の例では、プレイフィールド300の左上方向にプレイヤキャラクタ400の移動指示が入力されている。そして、キャラクタ動作制御部30は、入力部20が受け付けた指示に基づいてプレイヤキャラクタ400を移動させる。図5の例でプレイヤキャラクタ400は、左上方向に移動する。
なお、方向指示部216は、方向表示領域214の内部及び周囲に沿って移動表示されてよい。そして、入力制御部210は、タッチパネルへの指の接触がなくなった場合、方向指示部216の表示を消去してもよい。方向表示領域214付近に次に指が接触した場合、入力制御部210は上記と同様の制御を繰り返す。また、上記例で入力制御部210はタッチパネルを介してプレイヤの指示を受け付けているが、入力制御部210は、マウスやキーボード等の他の入力部20を介してプレイヤの指示を受け付けることもできる。
また、表示部10には、プレイヤキャラクタ400が中立キャラクタや敵プレイヤキャラクタ等の対象キャラクタに対する攻撃指示を受け付ける攻撃指示領域600と、所定の技の発生指示を受け付ける技発生領域602とが表示される。入力制御部210は、攻撃指示領域600、技発生領域602に対するプレイヤからの指示を受け付けて、受け付けた指示を対戦制御部40に供給する。対戦制御部40は受け付けた指示に基づいて、プレイヤキャラクタ400と対象キャラクタとの対戦を制御する。なお、プレイヤキャラクタ400による所定の技の使用が許可されていない場合、技発生領域602には技の使用ができないことを示すマークが表示され、経験値の獲得やレベルアップ、若しくは進化等により技の使用が許可された場合、技発生領域602には使用可能な技を表すマークが表示される。
更に、表示部10は、プレイフィールド300全体を縮小したマップである全体図318、キャラクタ格納領域320、キャラクタ格納領域320に格納されている味方キャラクタを表示する格納キャラクタ表示322、味方チームの得点を示す味方チーム得点500、敵チームの得点を示す敵チーム得点502、ゲーム時間の残り時間を示す残りゲーム時間504、及びプレイヤ自身の得点を示すプレイヤ得点506を所定の領域に表示することができる。全体図318には、味方プレイヤキャラクタ、敵プレイヤキャラクタ、中立キャラクタ、及び/又は特別キャラクタの位置がリアルタイムで表示されていてよく、味方プレイヤキャラクタ及び敵プレイヤキャラクタについては、各キャラクタ及び/又は各プレイヤが有するポイントが表示されていてもよい(各プレイヤが有するポイントを表示する場合、各プレイヤそれぞれのプレイヤキャラクタがプレイフィールド300内で存在する位置にポイントを表示してよい。)。また、表示部10は、入力部20を介して受け付けるプレイヤの指示に応じ、当該指示時点でプレイヤキャラクタ400がプレイフィールド300のいずれの位置に存在するかに関わらず、プレイヤキャラクタ400を味方本拠地302に所定時間をかけて戻すことができる帰還指示領域700を表示することもできる。
なお、以下の説明においては説明を簡略化するため、移動指示入力領域212の図示及び説明を省略する。
[中立キャラクタとの対戦の例]
図6~図8は、本実施形態に係るゲームシステムにおけるプレイヤキャラクタと中立キャラクタとの対戦の様子の概要を示す。具体的に図6は攻撃開始時の様子の概要を示し、図7はプレイヤキャラクタ400の勝利直後の様子の概要を示し、図8はポイント表示の概要を示す。
例えば図6に示すように、プレイヤの操作に応じてプレイフィールド300のレーン306を移動しているプレイヤキャラクタ400から所定の範囲内に中立キャラクタ410が存在する場合、対戦制御部40は、プレイヤキャラクタ400による中立キャラクタへの攻撃を可能にする。そして、対戦制御部40は、入力部20を介してプレイヤによる中立キャラクタ410への攻撃指示を受け付けた場合、プレイヤキャラクタ400と中立キャラクタ410との対戦を開始する。例えば、対戦制御部40は、攻撃指示領域600に対するプレイヤの指示を入力部20が受け付けた場合、プレイヤキャラクタ400に中立キャラクタ410に対する攻撃(例えば、プレイヤキャラクタ400がゲーム開始当初から使用可能な通常攻撃)を実行させる。
ここで、表示部10は、プレイヤキャラクタ400のステータス510をプレイヤキャラクタ400の近傍に表示し、中立キャラクタ410のステータス411を中立キャラクタ410の近傍に表示することができる。ステータスには、例えば、各キャラクタのレベル、HP、及び所有ポイント(キャラクタがプレイヤキャラクタである場合は当該プレイヤキャラクタのプレイヤが所有するポイント)が表示される。一例としてステータスは、HPを横棒の長さで示す長方形状部分を有し、長方形状部分の左端にキャラクタのレベルを数値で表示する略四角形状のレベル表示領域と、長方形状部分の右端にキャラクタが有するポイントを示す六角形状のポイント表示領域とを有する。図6の例においてステータス510は、プレイヤキャラクタ400のレベルが「1」であり、HPが満タンであり、プレイヤキャラクタ400のプレイヤが所有する所有ポイントがゼロであることを示し、ステータス411は、中立キャラクタ410のレベルが「1」であり、HPが満タンであり、所有ポイントが「1」であることを示す。
対戦制御部40は、プレイヤキャラクタ400と中立キャラクタ410との対戦に応じて変化するステータス510及びステータス411の状況(例えば、HPの減少の状況等)を表示部10に表示させる。そして、プレイヤキャラクタ400による攻撃により、例えば、中立キャラクタ410のHPがゼロになった場合、対戦結果判定部45はプレイヤキャラクタ400が中立キャラクタ410に勝利したと判定する。次に、キャラクタ状態決定部50は、対戦結果判定部45の判定結果に基づき、この中立キャラクタ410をプレイヤキャラクタ400のプレイヤに対応付ける。これにより、プレイヤは中立キャラクタ410を獲得したことになる。
そして、キャラクタ状態決定部50は、図7に示すように、中立キャラクタ410の表示をプレイフィールド300から消去すると共にプレイヤ用のキャラクタ格納領域320に倒した中立キャラクタ410を味方キャラクタとして格納する。例えば、表示部10は、所定の位置にボール形状のキャラクタ格納領域320を表示すると共に、キャラクタ格納領域320に接触した位置、若しくは近傍にキャラクタ格納領域320に格納された味方キャラクタを表示する格納キャラクタ表示322を表示する。図6及び図7の例では、中立キャラクタ410が味方キャラクタになったので、キャラクタ格納領域320に中立キャラクタ410が味方キャラクタとして格納されていることが格納キャラクタ表示322を参照することで把握できる。格納キャラクタ表示322は、例えば、味方キャラクタの画像を表示するが、味方キャラクタの名称を表示してもよい。また、この場合において、表示部10は、プレイヤキャラクタ400が中立キャラクタ410を獲得したことをプレイヤに分かりやすくするため、中立キャラクタの獲得やポイント/経験値の獲得を示す演出表示800を所定位置に表示してもよい。
また、味方キャラクタ制御部55によるキャラクタ格納領域320からプレイフィールド300への味方キャラクタの登場とキャラクタ格納領域320への味方キャラクタの格納とを繰り返しを可能にするまでに、所定時間の経過を条件としてもよい。すなわち、キャラクタ格納領域320に味方キャラクタが格納されてから所定時間が経過するまでは、味方キャラクタをプレイフィールド300に登場させることを禁止してもよい。この所定時間の経過について、表示部10は、キャラクタ格納領域320に重畳させてプレイヤに知覚可能に表示してよい。例えば、表示部10は、味方キャラクタ制御部55による味方キャラクタのプレイフィールド300への登場とキャラクタ格納領域320への格納との制御が可能になるまでの時間をカウントダウン表示324する。カウントダウン表示324が終了した時点以降、味方キャラクタ制御部55は、プレイヤからの指示に応じ、キャラクタ格納領域320の格納されている味方キャラクタをプレイフィールド300に登場可能にする。
更に、ポイント付与制御部62は、プレイヤキャラクタ400が中立キャラクタ410に勝利したので、中立キャラクタ410が有していたポイントをプレイヤキャラクタ400のプレイヤに付与する。この場合においてポイント付与制御部62は、プレイヤキャラクタ400のステータス510のポイント表示領域を更新し、プレイヤキャラクタのプレイヤがポイントを獲得したことを表示部10に表示させる。図7の例では、中立キャラクタ410が所有していたポイントが「1」であるので、プレイヤが獲得したポイントも「1」であり、このポイント獲得前のプレイヤの所有ポイントが「0」であったため、ステータス510のポイント表示領域には「1」が表示される。
また、ポイント付与制御部62は、プレイヤが獲得したポイントをキャラクタ格納領域320の近傍にポイント表示512として表示することもできる。但し、ポイント付与制御部62は、味方キャラクタ制御部55によるキャラクタ格納領域320からプレイフィールド300への味方キャラクタの登場とキャラクタ格納領域320への味方キャラクタの格納とを繰り返しを可能にするまでの所定時間が経過するまでは、ポイント表示512の表示を、プレイヤキャラクタが中立キャラクタ410を倒して当該プレイヤキャラクタのプレイヤがポイントを獲得する前に有していたポイントの表示にする。図7の例では、プレイヤキャラクタ400が中立キャラクタ410を倒す前にプレイヤが有していたポイントはゼロであるため(図6に表示するステータス510のとおりである。)、ポイント表示512もゼロである。なお、プレイヤのプレイヤキャラクタ400が中立キャラクタ410を倒す前に当該プレイヤが所定数のポイントを有していた場合、ポイント表示512には当該所定数が表示される。
そして、ポイント付与制御部62は、味方キャラクタ制御部55によるキャラクタ格納領域320からプレイフィールド300への味方キャラクタの登場とキャラクタ格納領域320への味方キャラクタの格納とを繰り返しを可能にするまでの所定時間が経過した時点で(この場合、上述したカウントダウン表示が消去される)、図8に示すように、プレイヤキャラクタ400が倒した中立キャラクタ410が有していたポイントに応じ、ポイント表示512の表示を更新する。すなわち、図8の例では、プレイヤキャラクタ400が倒した中立キャラクタ410が有していたポイントが図6に示すように「1」であったので、図7に示すポイント表示512の「0」を、図8に示すポイント表示514の「1」に更新する。これにより、ポイント表示514にも「1」が表示される。
更に、経験値付与部60は、プレイヤキャラクタ400が中立キャラクタ410との対戦で勝利したので、プレイヤキャラクタ400に所定の経験値を付与する。経験値付与部60は、プレイヤキャラクタ400が獲得した経験値の累計に応じて決定されるプレイヤキャラクタ400のレベルを、ステータス510のレベル表示領域に表示する。
[味方キャラクタと共闘の例]
図9~図10は、本実施形態に係るゲームシステムにおけるプレイヤキャラクタと味方キャラクタとが共闘する様子の概要を示す。具体的に図9は味方キャラクタがキャラクタ格納領域320に格納されている状態の例を示し、図10は味方キャラクタがプレイフィールド300に登場している状態の例を示す。
まず、図9に示すように、プレイヤキャラクタ402の味方キャラクタがキャラクタ格納領域320に格納されている状態で、プレイヤキャラクタ402が敵プレイヤキャラクタ420と対戦しているとする。なお、格納キャラクタ表示322により、キャラクタ格納領域320に格納されている味方キャラクタを把握できる。そして、対戦制御部40は、プレイヤキャラクタ402と敵プレイヤキャラクタ420との対戦を制御する。また、対戦制御部40は、プレイヤキャラクタ402と敵プレイヤキャラクタ420との対戦に応じて変化するプレイヤキャラクタ402のステータス510及び敵プレイヤキャラクタ420のステータス511の状況を表示部10に表示させる。なお、ステータス510はプレイヤキャラクタ402の近傍に表示され、ステータス511は敵プレイヤキャラクタ420の近傍に表示される。
具体的に、プレイヤキャラクタ402から所定の範囲内に敵プレイヤキャラクタ420が存在する場合、対戦制御部40は、プレイヤキャラクタ402による敵プレイヤキャラクタ420への攻撃を可能にする。そして、対戦制御部40は、入力部20を介してプレイヤによる敵プレイヤキャラクタ420への攻撃指示を受け付けた場合、プレイヤキャラクタ402と敵プレイヤキャラクタ420との対戦を開始する。例えば、対戦制御部40は、攻撃指示領域600に対するプレイヤの指示を入力部20が受け付けた場合、プレイヤキャラクタ402に敵プレイヤキャラクタ420に対する攻撃を実行させ、技発生領域602に対するプレイヤの指示を入力部20が受け付けた場合、プレイヤキャラクタ402に敵プレイヤキャラクタ420に対する技による攻撃を実行させる。なお、対戦制御部40は、プレイヤが技発生領域602を介して技による攻撃をプレイヤキャラクタ402に実行させた場合、当該技の実行から所定時間経過するまで、当該技を再び実行させることを禁止してもよい。
次に、図10に示すように、味方キャラクタ制御部55は、味方キャラクタ412をプレイフィールド300に登場させるプレイヤからの指示に基づいて、キャラクタ格納領域320に格納されている味方キャラクタ412をプレイフィールド300に登場させる。ここで、「格納されている味方キャラクタ」とはプレイヤの指示に応じ、プレイフィールド300に任意のタイミングで登場させることが可能な味方キャラクタ412をいう。なお、格納キャラクタ表示322にはプレイフィールド300に登場している味方キャラクタ412が表示される。具体的に、味方キャラクタ制御部55は、入力部20を介して受け付けるキャラクタ格納領域320に対するプレイヤの指示(例えば、プレイヤによるキャラクタ格納領域320へのタップ操作による指示)に応じ、キャラクタ格納領域320に格納されている味方キャラクタ412をプレイフィールド300に登場させる。そして、味方キャラクタ制御部55は、登場した味方キャラクタ412をプレイヤキャラクタ402の周囲においてプレイヤキャラクタ402を自動的に追従して移動するように制御する。更に、味方キャラクタ制御部55は、味方キャラクタ412から所定の範囲内に存在する敵プレイヤキャラクタ420に対する攻撃を自動で実行させる。図10の例では、味方キャラクタ412は味方キャラクタ制御部55に制御され、敵プレイヤキャラクタ420に対する攻撃を実行する。また、味方キャラクタ制御部55は、入力部20を介して受け付けるキャラクタ格納領域320に対するプレイヤの再度の指示に応じ、プレイフィールド300に登場している味方キャラクタ412をキャラクタ格納領域320に再び格納する。
味方キャラクタ制御部55は、味方キャラクタ412をプレイフィールド300に登場させた場合、キャラクタ格納領域320の表示アイコンを味方キャラクタ412が外に出ている状況を示す表示にすることもできる。一例として、キャラクタ格納領域320をボール形状の表示アイコンで表す場合、味方キャラクタが格納されている時は図9に示すようにボールが閉じた状態を示し、味方キャラクタがプレイフィールド300に登場しているときは図10に示すようにボールが開いた状態を示すことができる。
そして、経験値付与部60は、プレイヤキャラクタ402及び/又は味方キャラクタ412による攻撃により敵プレイヤキャラクタ420が倒された場合、所定量の経験値をプレイヤキャラクタ402に付与する。ここで、味方キャラクタ制御部55は、味方キャラクタ412が敵プレイヤキャラクタ420からの攻撃により倒された場合、味方キャラクタ412をプレイフィールド300から消去する。これにより、プレイヤが所持する味方キャラクタはいなくなる。その上で、ポイント付与制御部62は、味方キャラクタ制御部55から味方キャラクタ412が敗北したことを示す判定結果を取得し、プレイヤキャラクタのプレイヤが保有するポイントを所定量、削減する。
なお、味方キャラクタ412との共闘の方法は上記例に限られず、様々な方法で実現可能である。例えば、味方キャラクタ412の移動や、味方キャラクタ412による敵プレイヤキャラクタ420に対する攻撃は自動では実行されず、プレイヤの操作指示に基づいて実行してもよい。また、入力部20を介して受け付けるキャラクタ格納領域320に対するプレイヤの指示に応じ、味方キャラクタ412はプレイフィールド300に登場せず、プレイフィールド300の所定範囲に味方キャラクタ412に対応付けられた技やアイテムといった所定のゲーム効果が発生するようにしてもよい。この場合、味方キャラクタ制御部55は、プレイヤキャラクタが敵プレイヤキャラクタ420からの攻撃により倒されるといった所定の条件を満たした場合に、味方キャラクタ412に対応付けられた技やアイテムの使用を制限することができる。
[ポイントの得点化の例]
図11及び図12は、本実施形態に係るゲームシステムにおけるポイントの得点化の例の概要を示す。具体的に図11はプレイヤキャラクタ402が有するポイントが得点化される前の状態の例を示し、図12はプレイヤキャラクタ402が有するポイントが得点化された後の状態の例を示す。
プレイヤキャラクタ402のプレイヤがポイントを有している場合、得点化部70は当該ポイントを所定の条件下でプレイヤキャラクタ402のプレイヤが所属しているチームの得点にすることができる。図11及び図12では、プレイヤキャラクタ402のチーム(味方チーム)に得点が入る例を示す。なお、図11では、味方チーム得点500が「162点」であり、敵チーム得点502が「190点」であることが示されており、プレイヤ個人が図11の状態になった時点までに獲得したポイントが「67点」であることがプレイヤ得点506に示されている。また、図11では、残りゲーム時間504も表示されている(図11では、残り時間が30秒である例が示されている。)。
まず、図11に示すように、プレイヤキャラクタ402のプレイヤは所定のポイントを有している。プレイヤキャラクタ402のプレイヤが有するポイントは、プレイヤキャラクタ402のステータス510のポイント表示領域、及びキャラクタ格納領域320付近に表示されるポイント表示514に表示される(図11の例でプレイヤキャラクタ402のプレイヤは、「46」のポイントを有している。なお、図11の例では、プレイヤキャラクタ402のレベルはレベル表示領域に表示されており、レベル「14」である。)。
そして、プレイヤキャラクタ402が敵拠点312から所定の範囲内(以下、「敵拠点領域」という場合がある。)に入った場合、入力部20を介して受け付けるプレイヤの得点化の指示に応じ、プレイヤキャラクタ402のプレイヤが所持しているポイントを味方チームの得点にする。具体的に、敵拠点312は例えば、略円形状の領域を有する。そして、プレイヤキャラクタ402がこの領域に入った場合、得点化部70は、キャラクタ格納領域320に得点化が可能な表示をすることができる。図11の例では、キャラクタ格納領域320に表示されていたボール形状に矢印図形を付与すると共に「ゴールする」というテキストが表示される。
そして、この状態でプレイヤによるキャラクタ格納領域320に対する指示(例えば、タップ操作、長押し操作等)を入力部20が受け付けた場合、得点化部70は得点化処理を実行する。具体的に、得点化部70は、プレイヤがキャラクタ格納領域320に対して得点化の指示をした時点から所定時間が経過するまでポイントの得点化をせず、所定時間が経過したときにポイントの得点化を実行する。つまり、得点化部70は、得点化までカウントダウン処理を実行する。ここで、ポイントの得点化が完了する前にプレイヤキャラクタ402が敵拠点領域の外に出た場合や敵プレイヤキャラクタ420に倒された場合には、得点化部70によるカウントダウン処理はリセットされてよい。
そして、得点化部70は、所定時間が経過したときに、プレイヤキャラクタ402が所持しているポイントを味方チームの得点にする。図12の例では、プレイヤキャラクタ402のプレイヤが有していた「46」ポイント分が得点に変換され(得点化され)、味方チームの得点に加算される。得点化部70は、プレイヤキャラクタ402のプレイヤが有しているポイントを得点化した場合、プレイヤキャラクタ402のプレイヤが有していたポイントをゼロにし、その旨を表示する。例えば、プレイヤキャラクタ402のステータス510のポイント表示領域の表示を「0」にし、キャラクタ格納領域320付近に表示されていたポイント表示514を消去する。
得点化部70は、ポイントを得点化して味方チームの得点に加算後、味方チームの得点の表示、及びプレイヤ個人の得点の表示を更新して表示する。図12の例では、味方チーム得点500が「254点」になり、プレイヤ個人の得点であるプレイヤ得点506が「159点」であることが示されている。また、得点化部70は、ポイントの得点化が完了した場合、表示部10の所定の位置に得点化に成功したことを示す表示802を表示させてよい(例えば、「ゴール成功!」等のテキスト表示を表示させることができる。)。
なお、得点化部70は、ゲームの残り時間が予め定められた時間以下になった場合、各チームが獲得できる得点に補正を加えてもよい。例えば、図12の例で得点化部70は、ゲームの残り時間が所定時間以下になったことを契機とし、各チームが獲得できる得点を「2倍」に設定している。そのため、図11及び図12の例でプレイヤが有していたポイントが「46」であったものの、得点化により味方チームの得点が「208点」になるのではなく「254点」になり、プレイヤ個人が獲得する得点も「46点」ではなく「92点」になっている(そのため、得点化後のプレイヤ個人の得点は「159点」になっている。)。したがって、得点化部70は、ゲームの残り時間が所定時間以下になる前においては、プレイヤが有するポイントに補正を加えず得点化し、味方チーム及びプレイヤ個人の得点に加算する(例えば、図11及び図12の例においてゲームの残り時間が所定時間以下ではない場合、プレイヤが有していたポイント「46」を「46点」とし、「46点」を味方チームの得点「162点」に加算して「208点」にし、プレイヤ個人の得点「67点」に加算して「113点」にする。)。
また、得点化部70は、ポイントを得点化した得点に応じた供給値を敵拠点312に供給する。そして、得点化部70は、敵拠点312に供給値を蓄積させる。供給値は得点の値と同一であってよい。拠点制御部80は、得点化部70が敵拠点312に蓄積させた供給値の合計値が敵拠点312に予め定められた耐久値以上になった場合、敵拠点312の機能を停止させる。敵拠点312の機能の停止以降は、当該敵拠点312にポイントを供給して得点化すること、及び供給値を蓄積させることができなくなる。したがって、味方チームのプレイヤは、他の敵拠点312を目指し、ポイントの得点化、及び他の敵拠点312での供給値の蓄積/機能停止を目指すことになる。
本実施形態では一例として、味方本拠地302に近い側から敵本拠地304に向かって複数の敵拠点312が配列されており、味方本拠地302に近い側から遠ざかるにつれ、敵拠点312の耐久値を高く設定できる。つまり、味方本拠地302に近い側の敵拠点312におけるポイントの得点化の量より、遠い側の敵拠点312におけるポイントの得点化の量が多く設定される。これにより、味方チームのプレイヤは、ゲーム序盤は味方本拠地302に近い側でゲームを実行しつつ自身のプレイヤキャラクタに経験値を積ませてレベルアップを図り、ゲーム中盤から終盤にかけてより多くの得点の獲得を目指し、多くのポイントを所持した状態で敵本拠地304に近い側の敵拠点312でのポイントの得点化を目指すことができる。
[第1の特別キャラクタの例]
図13及び図14は、本実施形態に係るゲームシステムにおける第1の特別キャラクタの例の概要を示す。具体的に図13はプレイヤキャラクタ402と第1の特別キャラクタ414との対戦の例を示し、図14は第1の特別キャラクタ414が味方チームに所属した例を示す。
まず、出現制御部35は、第1の特別キャラクタ414をプレイフィールド300の所定の二つの個所に同時に出現させる。例えば、出現制御部35は、プレイフィールド300が略楕円形状である場合であって、外周近傍に沿ってレーン306が設けられている場合、楕円の短軸とレーン306との2つの交点付近に第1の特別キャラクタ414をそれぞれ出現させる。これにより、味方チームの味方プレイヤキャラクタ及び敵チームの敵プレイヤキャラクタにとって、第1の特別キャラクタ414に遭遇する機会を平等にすることができる。
そして、図13に示すように、プレイヤの操作に応じてプレイフィールド300に存在しているプレイヤキャラクタ402から所定の範囲内に第1の特別キャラクタ414が存在する場合、対戦制御部40は、プレイヤキャラクタ402による第1の特別キャラクタ414への攻撃を可能にする。そして、対戦制御部40は、入力部20を介してプレイヤによる第1の特別キャラクタ414への攻撃指示を受け付けた場合、プレイヤキャラクタ402と第1の特別キャラクタ414との対戦を開始する。
対戦制御部40は、プレイヤキャラクタ402と第1の特別キャラクタ414との対戦に応じて変化するプレイヤキャラクタ402のステータス510及び第1の特別キャラクタ414のステータス415の状況(例えば、HPの減少の状況等)を表示部10に表示させる。なお、第1の特別キャラクタ414のステータス415は、第1の特別キャラクタ414近傍に表示される。また、図13の例においてプレイヤキャラクタ402のステータス510には、プレイヤキャラクタ402のレベルが「7」であり、プレイヤキャラクタ402のプレイヤがポイントを「12」ポイント既に有していることが表示されている(同様に、キャラクタ格納領域320近傍に表示されるポイント表示514にもプレイヤキャラクタのプレイヤが「12」ポイント有していることが表示される。)。
そして、プレイヤキャラクタ402による攻撃により、例えば、第1の特別キャラクタ414のHPがゼロになった場合、対戦結果判定部45はプレイヤキャラクタ402が第1の特別キャラクタ414に勝利したと判定する。次に、キャラクタ状態決定部50は、対戦結果判定部45の判定結果に基づき、この第1の特別キャラクタ414をプレイヤキャラクタ402のプレイヤが所属するチーム(味方チーム)に対応付ける。具体的には、第1の特別キャラクタ414のキャラクタIDをチームID、又はプレイヤIDに対応付ける。これにより、第1の特別キャラクタ414が味方チームに所属したことになる。
なお、味方チームの味方プレイヤキャラクタ及び敵チームの敵プレイヤキャラクタが、第1の特別キャラクタ414を同時期に攻撃し、第1の特別キャラクタ414が倒された場合、対戦結果判定部45は、第1の特別キャラクタ414のHPをゼロにする攻撃を最後にしたキャラクタ(つまり、「ラストヒット」したキャラクタ)を勝利したキャラクタとして判定してよい。この場合、キャラクタ状態決定部50は、勝利したキャラクタが所属するチームに第1の特別キャラクタ414を所属させる。
そして、特別キャラクタ制御部57は、図14に示すように、プレイヤキャラクタ402のプレイヤが有していたポイントを第1の特別キャラクタ414に引き継がせる。すなわち、特別キャラクタ制御部57は、勝利したキャラクタであるプレイヤキャラクタ402のプレイヤが有していたポイントを第1の特別キャラクタ414に引き渡し、第1の特別キャラクタ414が固有に有する所定のポイントに加算し、加算後のポイントを第1の特別キャラクタ414が有するポイントにする。図14の例では、プレイヤキャラクタ402のプレイヤが有していた「12」ポイントが第1の特別キャラクタ414に引き渡され、第1の特別キャラクタ414が予め有するポイント「2」に加算したポイント「14」を、第1の特別キャラクタ414が有することになる。特別キャラクタ制御部57は、第1の特別キャラクタ414が有するポイントを第1の特別キャラクタ414の近傍に表示する(ポイント表示516)。また、特別キャラクタ制御部57は、プレイヤキャラクタ402のプレイヤが有していたポイントを第1の特別キャラクタ414に引き継がせた場合、ステータス510のポイント表示をゼロにし、キャラクタ格納領域320の近傍に表示していたポイント表示514を消去する。この場合において特別キャラクタ制御部57は、キャラクタ格納領域320に格納されていた味方キャラクタ、及びキャラクタ格納領域320からプレイフィールドに登場していた味方キャラクタも消去する。
続いて、特別キャラクタ制御部57は、第1の特別キャラクタ414を制御して、第1の特別キャラクタ414が味方チームに所属した地点から最も近い敵拠点312に向けて進ませる。この場合において特別キャラクタ制御部57は、第1の特別キャラクタ414を中心とした所定の範囲(以下、「効果範囲430」と称する。)内に味方チームのキャラクタ(プレイヤキャラクタ及び/又は味方キャラクタ)が存在する場合、第1の特別キャラクタ414の移動速度を増加させてよい。また、特別キャラクタ制御部57は、効果範囲430内に味方チームのキャラクタが存在する場合、味方チームのキャラクタのステータスを変化させてもよい。例えば、特別キャラクタ制御部57は、効果範囲430内の味方チームのキャラクタのHPを徐々に回復させてよい。
そして、第1の特別キャラクタ414が敵拠点312から所定の範囲内に到達した場合、得点化部70は、第1の特別キャラクタ414が所持しているポイントを味方チームの得点に自動的にすると共に当該得点に応じた供給値を敵拠点312に供給して敵拠点312に供給値を蓄積させ、第1の特別キャラクタ414を消去する。この場合において拠点制御部80は、この敵拠点312により敵チームのキャラクタ(敵プレイヤキャラクタ及び/又は敵プレイヤキャラクタの味方キャラクタ)に与えられる有利な効果の発生を一定時間、無効化してよい。
ここで、第1の特別キャラクタ414は、敵プレイヤキャラクタ及び/又は敵プレイヤキャラクタの味方キャラクタによる攻撃により倒される場合がある。なお、特別キャラクタ制御部57は、第1の特別キャラクタ414には、敵プレイヤキャラクタ及び/又は敵プレイヤキャラクタの味方キャラクタに対する攻撃をさせなくてもよい。そして、第1の特別キャラクタ414が倒された場合、第1の特別キャラクタ414が有しているポイントは消去され、第1の特別キャラクタ414もプレイフィールド300から消去される。したがって、第1の特別キャラクタ414を味方チームに所属させた場合、味方チームのプレイヤには自身のプレイヤキャラクタを操作して第1の特別キャラクタ414を守るインセンティブが発生し、敵チームのプレイヤには自身のプレイヤキャラクタを操作して第1の特別キャラクタ414を攻撃するインセンティブが発生する。
[第2の特別キャラクタの例]
図15は、本実施形態に係るゲームシステムにおける第2の特別キャラクタの例の概要を示す。
まず、出現制御部35は、第2の特別キャラクタ416をプレイフィールド300の所定の個所に出現させる。例えば、出現制御部35は、プレイフィールド300の中央部316に第2の特別キャラクタ416を出現させる。これにより、味方チームの味方プレイヤキャラクタ及び敵チームの敵プレイヤキャラクタにとって、第2の特別キャラクタ416に遭遇する機会を平等にすることができる。なお、第2の特別キャラクタ416は、予め所定のポイントを有している。図15の例では「30」ポイントを有している例を示す。
そして、プレイヤの操作に応じてプレイフィールド300に存在しているプレイヤキャラクタから所定の範囲内に第2の特別キャラクタ416が存在する場合、対戦制御部40は、プレイヤキャラクタによる第2の特別キャラクタ416への攻撃を可能にする。そして、対戦制御部40は、入力部20を介してプレイヤによる第2の特別キャラクタ416への攻撃指示を受け付けた場合、プレイヤキャラクタと第2の特別キャラクタ416との対戦を開始する。対戦制御部40は、プレイヤキャラクタ402と第1の特別キャラクタ414との対戦と同様に、プレイヤキャラクタのステータス及び第2の特別キャラクタ416のステータスの状況を表示部10に表示させる。
そして、プレイヤキャラクタ(例えば、プレイヤキャラクタ400)による攻撃により、第2の特別キャラクタ416のHPがゼロになった場合、対戦結果判定部45はプレイヤキャラクタ400が第2の特別キャラクタ416に勝利したと判定する。次に、キャラクタ状態決定部50は、対戦結果判定部45の判定結果に基づき、この第2の特別キャラクタ416をプレイヤキャラクタ400のプレイヤが所属するチーム(味方チーム)に対応付ける。これにより、第2の特別キャラクタ416が味方チームに所属したことになる。なお、第2の特別キャラクタ416についても第1の特別キャラクタ414の場合と同様に「ラストヒット」したキャラクタを勝利したキャラクタとして判定してよい。キャラクタ状態決定部50は、勝利したキャラクタが所属するチームに第2の特別キャラクタ416を所属させる。そして、特別キャラクタ制御部57は、図15に示すように第2の特別キャラクタ416に予め付与されているポイントを第2の特別キャラクタ416の近傍に表示させる(ポイント表示518)。
続いて、特別キャラクタ制御部57は、第2の特別キャラクタ416を制御して、第2の特別キャラクタ416が味方チームに所属した地点から最も近い敵拠点312に向けて第2の特別キャラクタ416を進ませる。この場合において特別キャラクタ制御部57は、第2の特別キャラクタ416を中心とした所定の範囲(以下、「効果範囲432」と称する。)内に味方チームのキャラクタ(プレイヤキャラクタ及び/又は味方キャラクタ)が存在する場合、第2の特別キャラクタ416の移動速度を増加させてよい。また、特別キャラクタ制御部57は、効果範囲432内に味方チームのキャラクタが存在する場合、味方チームのキャラクタのステータスを変化させてもよい。例えば、特別キャラクタ制御部57は、効果範囲432内の味方チームのキャラクタのHPを徐々に回復させてよい。図15の例では、味方チームに所属するプレイヤキャラクタ400及びプレイヤキャラクタ404が効果範囲432内に存在しており、これらのプレイヤキャラクタに有利な効果が発生する。なお、第2の特別キャラクタ416とは異なる種類のキャラクタを第3の特別キャラクタや第4の特別キャラクタ等にすることができる。この場合、特別キャラクタ制御部57は、特別キャラクタの種類によって効果範囲432内に存在する味方チームのキャラクタに異なる有利な効果を発生させてもよい。
そして、第2の特別キャラクタ416が敵拠点312から所定の範囲内に到達した場合、得点化部70は、時間の経過に応じ、第2の特別キャラクタ416が所持しているポイントを味方チームの得点に自動的に変換すると共に当該得点に応じた供給値を敵拠点312に供給して敵拠点312に供給値を蓄積させる。すなわち、得点化部70は、第2の特別キャラクタ416が有しているポイントについて、予め定められた時間経過毎に予め定められた量を得点化し、敵拠点312に供給する供給値にする(例えば、1秒に1ポイント分を得点化、及び供給値にする。)。特別キャラクタ制御部57は、第2の特別キャラクタ416が有するポイントのすべてを得点化した場合、第2の特別キャラクタ416をプレイフィールド300から消去する。
ここで、第2の特別キャラクタ416が所有しているポイントに対応する供給値を敵拠点312に蓄積させ、蓄積させた供給値の合計値が当該敵拠点312の耐久値以上になった場合であって、第2の特別キャラクタ416が所有しているポイントが残存している場合を説明する。この場合、まず拠点制御部80は、この敵拠点312の機能を停止させる。そして、特別キャラクタ制御部57は、機能停止した敵拠点312に最も近い他の敵拠点312に向けて第2の特別キャラクタ416を進ませ、上記と同様に第2の特別キャラクタ416を制御する。つまり、第2の特別キャラクタ416が有するポイントが敵拠点312に供給値として与えられて供給値の合計値が耐久値に達して敵拠点312が破壊された場合において、第2の特別キャラクタ416が有するポイントが残存している場合、特別キャラクタ制御部57は、第2の特別キャラクタ416を次の敵拠点312に向けて進ませる。特別キャラクタ制御部57は、第2の特別キャラクタ416が有するポイントがゼロになるまで同様の処理を実行する。
ここで、第2の特別キャラクタ416は、敵プレイヤキャラクタ及び/又は敵プレイヤキャラクタの味方キャラクタによる攻撃により倒される場合がある。なお、特別キャラクタ制御部57は、第2の特別キャラクタ416を移動させつつ、敵プレイヤキャラクタ及び/又は敵プレイヤキャラクタの味方キャラクタに対して攻撃させてもよい。そして、第2の特別キャラクタ416が倒された場合、第2の特別キャラクタ416が有しているポイントは消去され、第2の特別キャラクタ416もプレイフィールド300から消去される。したがって、第2の特別キャラクタ416を味方チームに所属させた場合、味方チームのプレイヤには自身のプレイヤキャラクタを操作して第2の特別キャラクタ416を守るインセンティブが発生し、敵チームのプレイヤには自身のプレイヤキャラクタを操作して第2の特別キャラクタ416を攻撃するインセンティブが発生する。
[制限発生部の例]
図16は、本実施形態に係るゲームシステムにおける制限発生部の機能の概要を示す。図16の例では、味方チームのプレイヤキャラクタ400が機能を停止していない敵拠点312を超えて、レーン306に沿って設けられる敵拠点312の隣の敵拠点312に向けて進む様子を示す。
制限発生部87は、一の敵拠点312と一の敵拠点312の隣の他の敵拠点312との間にプレイヤキャラクタ400が侵入した場合に、プレイヤキャラクタ400の移動速度を遅くする。制限発生部87は、表示部10に、味方チームのプレイヤキャラクタの移動速度が制限されている領域である制限領域900を表示させる。制限領域900は、一の敵拠点312と一の敵拠点312の隣の他の敵拠点312との間のレーン306において移動が制限されている領域であって、プレイヤが知覚可能に表示される。制限領域900は、一例として、レーン306に重畳表示される模様である。制限発生部87は、当該模様に所定の色を付すことや点滅等させることもできる。また、制限発生部87は、制限領域900内に存在するプレイヤキャラクタ400の周囲に、所定の模様を表示させてもよい。なお、図16の例では点線で複数の領域を表示しているが、点線で示した複数の領域、及び各領域の間を併せた領域が制限領域900である(つまり、一の敵拠点312と隣の他の敵拠点312との間のレーン306全体が制限領域900である。)。
また、制限発生部87は、一の敵拠点312と一の敵拠点312の隣に位置する他の敵拠点312との間に移動速度の制限を加えている場合において、一の敵拠点312の機能が拠点制御部80によって停止された場合、移動速度の制限を解除すると共に制限領域900の表示を消去する。これにより、味方チームのプレイヤキャラクタは、通常の速度で移動可能になる。
[対戦状況に応じた中立キャラクタの出現の例]
出現制御部35は、所定の中立キャラクタのプレイフィールド300への出現タイミング及び/又は出現場所を、味方チームと敵チームとの対戦状況に応じて変化させてもよい。所定の中立キャラクタとしては、例えば、当該所定の中立キャラクタを倒した場合、当該所定の中立キャラクタを倒したプレイヤキャラクタが所属するチームに敵対する相手側チームの得点を減少させる効果を有する中立キャラクタが挙げられる。なお、当該所定の中立キャラクタも他の中立キャラクタと同様に所定のポイントを有していてよく、当該所定の中立キャラクタを倒したプレイヤキャラクタのプレイヤに当該所定のポイントが付与される。
具体的に、出現制御部35は、味方チームの得点と敵チームの得点との差(以下、「得点差」と称する。)に応じ、所定の中立キャラクタの出現場所を変化させる。例えば、出現制御部35は、得点差がプラスの場合(つまり、味方チームの得点が敵チームより多い場合)、当該所定の中立キャラクタの出現場所を味方本拠地302側に所定距離だけずらし、得点差がマイナスの場合、当該所定の中立キャラクタの出現場所を敵本拠地304側に所定距離だけずらすことができる。
まず、味方チームの得点と敵チームの得点との得点差がない場合、出現制御部35は、当該所定の中立キャラクタを味方本拠地302と敵本拠地304との中間地点に出現させる。一方、得点差が所定値以下の場合(例えば、味方チームの得点が「10点」で敵チームの得点が「1点」の場合)、出現制御部35は、当該所定の中立キャラクタの出現位置を味方本拠地302側に得点差に応じた距離だけずらす(例えば、味方本拠地302から敵本拠地304までの直線距離の10%分の距離だけ味方本拠地302側に出現位置をずらす。)。また、得点差が所定値を超える場合(例えば、味方チームの得点が「90点」で敵チームの得点が「10点」の場合)、出現制御部35は、当該所定の中立キャラクタの出現位置を味方本拠地302側に得点差に応じた距離だけずらす(例えば、味方本拠地302から敵本拠地304までの直線距離の90%分の距離だけ味方本拠地302側に出現位置をずらす。)。つまり、出現制御部35は、得点差が大きいほど出現位置をずらす距離を増加させることができる。これにより、獲得した得点が少ない方のチームに所属するプレイヤは、相手方チームの拠点に近い側で当該所定の中立キャラクタを自身のプレイヤキャラクタを用いて倒す機会、及びポイントを素早く得点化できる機会(つまり、ポイントを有したプレイヤのプレイヤキャラクタが相手方の拠点に到達し、ポイントを得点化するまでの時間を短縮することができる)を高めることができる。
[ゲーム中の総得点非表示の例]
図17及び図18は、本実施形態に係るゲームシステムにおける表示部の表示概要の一例を示す。なお、図17の例に係るゲームシステム1では、表示部10が、味方チーム得点500、敵チーム得点502、及びプレイヤ得点506を表示しない点を除き上記と略同様の機能及び構成を備えるので、相違点を除き詳細な説明は省略する。
具体的に、上記説明においては、表示部10が、全体図318、キャラクタ格納領域320、キャラクタ格納領域320の近傍に表示されるポイント表示512(プレイヤキャラクタ406のプレイヤが所持しているポイントを表示する)、技発生領域602、及び残りゲーム時間504等と共に、味方チーム得点500、敵チーム得点502、及びプレイヤ得点506を所定の領域に表示する例を説明した。一方、図17においては、本実施形態に係るゲームシステム1の最も好ましい形態として、表示部10が、味方チーム得点500、敵チーム得点502、及びプレイヤ得点506をゲーム中は表示しない例を示す。
すなわち、表示部10は、表示部10の上部中央付近にゲームの残り時間である残りゲーム時間504を表示する一方、味方チーム及び敵チームそれぞれの得点の合計値、並びにプレイヤキャラクタ406が獲得した得点をゲームが実行されている間は表示しない。なお、図17の例では、プレイヤキャラクタ406と中立キャラクタ410aとが表示されている。また、プレイヤキャラクタ406近傍にはプレイヤキャラクタ406のステータス510aが表示され(プレイヤキャラクタ406のレベルが「10」であること等が表示されている)、中立キャラクタ410a近傍には中立キャラクタ410aのステータス411aが表示される(中立キャラクタ410aが20ポイント有することが表示されている)。
ここで、プレイヤキャラクタ406が中立キャラクタ410aとの戦闘で勝利した場合、ポイント付与制御部62は、中立キャラクタ410aに対応付けられているポイントをプレイヤキャラクタ406のプレイヤに付与する。そして、表示制御部15は表示部10を制御して、ポイント表示512にプレイヤキャラクタ406のプレイヤが獲得したポイントの累計を表示させる。図17の例においては、中立キャラクタ410aを倒す前のプレイヤキャラクタ406のプレイヤが所持するポイントの累計が「0」であったのでポイント表示512は「0」を示すが、中立キャラクタ410aを倒した場合はポイント表示512は「20」に変更されることになる。
図18を参照する。図18では、各チームの拠点に当該拠点の耐久値及び残存耐久値が表示される例を示す。
まず、表示制御部15は表示部10に、各拠点(つまり、味方拠点及び敵拠点それぞれ)に設定されている耐久値330を各拠点それぞれの近傍に表示させる。図18の例では、敵拠点312の近傍(敵拠点312の表示部10における下方付近)に耐久値330(図18の例では「100」の耐久値)が表示されている。更に、表示制御部15は表示部10に、各拠点に蓄積された供給値の合計値を耐久値330から差し引いた値(以下、「残存耐久値332」という。)を耐久値330と共に表示させる。図18の例では、敵拠点312の近傍に残存耐久値332として「67」が表示されている(つまり、既に「33」のポイントが供給され、得点化されている。)。表示制御部15は表示部10に、プレイフィールド300内の全ての拠点それぞれについて、残存耐久値332及び耐久値330をリアルタイムに更新しながら表示させる。つまり、表示制御部15は表示部10に、各拠点の耐久値330及び残存耐久値332を、例えば、「a/b」(ただし、aは、残存耐久値332であり、bは耐久値330である)の形式で拠点近傍に表示させる。表示部10は、残存耐久値332の値が変わるたびに、リアルタイムに変化後の値を表示する。
なお、図18の例においてプレイヤキャラクタ406のプレイヤは20ポイントのポイントを所持している(ポイント表示512の表示が「20」になっている。)。この状態においてプレイヤキャラクタ406が敵拠点312から所定の範囲内に位置し、所定の操作(例えば、当該所定の範囲内でプレイヤキャラクタ406のプレイヤが実行する所定の入力操作)が実行された場合、プレイヤキャラクタ406のプレイヤが所持しているポイントが敵拠点312に供給されて敵拠点312に蓄積されると共に、当該ポイントが得点化される。そして、表示制御部15は表示部10に、敵拠点312の残存耐久値332から得点に応じた供給値を差し引き、残存耐久値332の表示を更新させる。図18の例では、プレイヤキャラクタ406のプレイヤが所持しているポイントを敵拠点312において得点化した場合、「20」ポイントに相当する供給値が敵拠点312に蓄積されるので、表示部10は、残存耐久値332の表示を「67」から「47」に更新して表示する。そして、この場合、「20」ポイントに相当する得点(例えば、「20点」が味方チームの得点にゲームシステム1の内部処理として、追加されることになる。)。
なお、表示制御部15は表示部10に、プレイフィールド300に存在する各拠点(味方拠点310及び敵拠点312)の近傍のいずれにも各拠点の耐久値330及び残存耐久値332を表示させることができる。したがって、ゲームプレイに慣れているプレイヤ(例えば、上級者)であれば、各拠点の耐久値330及び残存耐久値332を把握した上で把握した各拠点の耐久値330から残存耐久値332を差し引いた値を合算すれば、当該把握時点における自身が属するチームの得点の合計値、及び相手チームの得点の合計値を算出することも不可能ではない。しかしながら、ゲームシステム1においては、各チームの得点の合計値をゲーム中は表示部10に表示しない。
[対戦結果の表示の例]
図19~図22は、本実施形態に係るゲームシステムにおける対戦結果の表示の概要の一例を示す。
表示制御部15は、ゲーム実行後(ゲーム終了後)、味方チームの総得点及び敵チームの総得点、並びに味方チーム及び敵チームに所属する1以上のプレイヤキャラクタそれぞれの得点経過、更には対戦結果等を表示部10に表示可能にする。すなわち、表示制御部15は、勝敗決定部85において勝敗を決定する前、味方チームの得点の合計値及び敵チームの得点の合計値を表示部10に表示させない。一方、表示制御部15は、勝敗決定部85において勝敗を決定した後、味方チームの得点の合計値及び敵チームの得点の合計値を表示部10に表示させ、かつ、味方チームに所属する1以上のプレイヤキャラクタそれぞれの得点経過を表示部10に表示させる。表示制御部15は、チーム情報格納部252及びプレイヤ情報格納部254に格納されている情報、及び/又は勝敗決定部85の勝敗の決定結果、並びに勝敗決定部85が勝敗の決定をする場合に用いた得点化部70からの情報に基づいて、対戦結果、各チームの総得点や得点経過、拠点ごとに得点化された得点、及び/又は各プレイヤキャラクタの得点経過をゲーム終了後に表示部10に表示可能にする。これにより、ゲームシステム1において各プレイヤは、ゲーム終了後に、ゲームの勝敗やいずれのプレイヤキャラクタがどのタイミングで何点の得点を獲得したか等を把握することができる。
例えば、図19に示すように表示制御部15は、ゲーム実行後、味方チームの得点の合計値である味方チーム得点500aと、敵チームの得点の合計値である敵チーム得点502aを表示部10の上方に表示させる。この場合において表示制御部15は、勝利したチームの得点の合計値付近に勝利を示す情報(例えば、「YOU WIN」等のテキストや図形等)を併せて表示部10に表示させる。また、表示制御部15は、各拠点において各チームが得点化した得点も、拠点ごとに表示部10に表示させてよい。例えば、表示部10は、味方チームが敵拠点312それぞれで得点化した得点である拠点味方得点500bそれぞれを敵拠点312それぞれの近傍に表示する(図19の例では、表示部10の右側最下の敵拠点312において「+100」の得点が拠点味方得点500bとして表示されている。)。同様に、表示部10は、敵チームが味方拠点310それぞれで得点化した得点である拠点敵方得点502bそれぞれを味方拠点310それぞれの近傍に表示する(図19の例では、表示部10の左側最下の味方拠点310において「+105」の得点が拠点敵方得点502bとして表示されている。)。
また、図20に示すように表示制御部15は、ゲーム実行後、味方チーム及び敵チームの累計得点をグラフ化して表示することもできる。例えば、表示制御部15は、味方チームが獲得した得点(つまり、ポイントを得点化して得られた得点)の累積合計グラフ520、及び敵チームが獲得した得点の累積合計グラフ522を表示部10に表示させる。図20では、時間軸550(ゲーム開始から終了までの時間経過を示す時間軸)に沿って各チームがゲームの進行時間のいずれのタイミングでどの程度の得点を獲得したかが表示部10に表示されている例を示す。また、表示制御部15は、所定のタイミングごとに当該タイミング時点での各チームの累積得点を累積合計グラフと共に表示部10に表示させてもよい。例えば、図20では、所定のタイミングごとに、当該タイミング時点での累計得点が表示されている(例えば、累積合計グラフ520の「2:00」分の時点で味方チームが「13」得点し(累計得点500c)、敵チームが「0」得点(累計得点502c)のままであることが示されている)。
更に、表示制御部15は、プレイヤキャラクタが特別キャラクタとの対戦で勝利することで特別キャラクタに対応付けられているポイントを当該プレイヤキャラクタのプレイヤが取得した場合等に、当該勝利の時点に所定のマークを含む得点経過を表示部10に表示させる。図20の例では、味方チームのあるプレイヤキャラクタが特別キャラクタに勝利し、当該特別キャラクタが有していたポイントを当該プレイヤキャラクタのプレイヤが取得した時点にマーク530が表示され(時間軸550の4分の手前)、敵チームのあるプレイヤキャラクタが特別キャラクタに勝利し、当該特別キャラクタが有していたポイントを当該プレイヤキャラクタが取得した時点にマーク532が表示されている(時間軸550の6分あたり)。
また、図21及び図22に示すように、表示制御部15は、各チームに属する1以上のプレイヤキャラクタそれぞれが獲得した得点を、各チームごとに、各得点が獲得されたタイミングを含むグラフや表として表示部10に表示させることもできる。
例えば、図21に示すように、表示制御部15は、味方チームに属する各プレイヤが操作する各プレイヤキャラクタが獲得した得点を時系列に沿って表形式で表示部10に表示させる。図21の例では、累積合計グラフ520及び累積合計グラフ522の下に、味方チームに属するプレイヤキャラクタそれぞれの得点経過が表示される。例えば、上から順に味方プレイヤキャラクタ得点経過560、味方プレイヤキャラクタ得点経過560a、味方プレイヤキャラクタ得点経過560b、味方プレイヤキャラクタ得点経過560c、及び味方プレイヤキャラクタ得点経過560dが表示される。味方プレイヤキャラクタ得点経過にはそれぞれ、時間軸550に沿って、各プレイヤキャラクタが得点したタイミング(ポイントを得点化したタイミング)、及び各タイミングで獲得した得点が表示される。一例として、味方チームの一のプレイヤキャラクタの味方プレイヤキャラクタ得点経過560を参照すると、ゲーム開始から2分経過するまでに「+6」及び「+7」の得点をこの順に一のプレイヤキャラクタが獲得し、2分から4分経過までに「+26」及び「+16」の得点をこの順に獲得し、4分から6分経過までに「+14」及び「+16」の得点をこの順に獲得し、6分から8分経過までに「+20」及び「+10」の得点をこの順に獲得し、ゲーム終了時点(ゲーム開始から10分)の直前に「+74」の得点を獲得していることが示されている。他のプレイヤキャラクタについても同様である。
なお、図21の例において、例えば、味方プレイヤキャラクタ得点経過560aに対応するプレイヤキャラクタは、ゲーム前半から中盤(ゲーム開始から6分経過まで)は得点を獲得していない一方、ゲーム後半(ゲーム開始から6分経過以降)に得点を獲得している。一方、味方プレイヤキャラクタ得点経過560cに対応するプレイヤキャラクタは、ゲーム前半から中盤は得点を獲得している一方、ゲーム後半は得点を獲得していない。このように、表示制御部15が各プレイヤキャラクタの得点経過を表示部10に表示させることで、プレイヤ若しくはプレイヤキャラクタによってゲームの前半、中盤、及び/又は後半のいずれにおいて得点を獲得しやすいか否かを把握できる。
また、表示制御部15は表示部10に、味方チームの各プレイヤキャラクタの得点経過と敵チームの各プレイヤキャラクタの得点経過とを切替タブ570によって切り替え表示させることもできる。例えば、入力部20が図21に示される切替タブ570の「相手チーム」に対するプレイヤの入力操作(例えば、指定操作)を受け付けた場合、表示制御部15は、「相手チーム」、つまり敵チームの各プレイヤキャラクタの得点経過を示す表を図22に示すように表示部10に表示させる。この場合に表示部10は、図21における説明と同様に、累積合計グラフ520及び累積合計グラフ522の下に、敵チームに属するプレイヤキャラクタそれぞれの得点経過を表示する。例えば、上から順に敵プレイヤキャラクタ得点経過562、敵プレイヤキャラクタ得点経過562a、敵プレイヤキャラクタ得点経過562b、敵プレイヤキャラクタ得点経過562c、及び敵プレイヤキャラクタ得点経過562dが表示される。図22におけるグラフ及び表の解釈の仕方は図21と同様である。なお、グラフや表の種類は図20~図22に示した例に限られず、棒グラフや円グラフ等の他の形態のグラフ及び/又は表を用いてもよい。
[変形例]
本実施形態に係るゲームシステム1では、プレイヤキャラクタが中立キャラクタを倒した場合、中立キャラクタが有するポイントをプレイヤキャラクタのプレイヤは取得する。一方、変形例においては、中立キャラクタは所定のアイテムを有していてよい。この場合、プレイヤキャラクタが中立キャラクタを倒した場合、この所定のアイテムを取得する。そして、プレイヤキャラクタが、相手方の拠点にこの所定のアイテムを提供することで、提供したアイテムに基づいてこのプレイヤキャラクタが所属するチームに得点を付与してもよい。
[変形例2]
本実施形態に係るゲームシステム1は、1回の対戦ゲームを複数のフェーズに分け、各フェーズごとに、各チームの得点の合計値の表示部10への表示/非表示を決定することもできる。すなわち、勝敗決定部85により勝敗が決定する前であって、複数のフェーズのうち少なくとも一部のフェーズにおいて味方チーム及び敵チームの得点の合計値を表示部10に表示させ、残りのフェーズにおいて味方チーム及び敵チームの得点の合計値を表示部10に表示させず(表示していた合計値を消去し)、勝敗決定部85により勝敗が決定した後に、味方チーム及び敵チームの得点の合計値を表示部10に表示させると共に味方チームに所属する1以上のプレイヤキャラクタそれぞれの得点経過を表示部10に表示させる。
例えば、1回の対戦ゲームをn個(nは1以上の整数)のフェーズに分割し、ゲーム開始時を含むフェーズを第1フェーズとし、ゲーム終了時を含むフェーズを第nフェーズとすることができる。第1フェーズ、第2フェーズ、第3フェーズ、・・・第nフェーズの順にフェーズは進行する。この場合において、表示制御部15は、第1フェーズ~第xフェーズ(xは、2以上n以下の整数)において味方チーム及び敵チームの得点の合計値を表示部10に表示させる。そして、第xフェーズに続く第x+1フェーズ(ただし、x+1≦n)以降において表示制御部15は、味方チーム及び敵チームの得点の合計値を表示部10に表示させない。
例えば、1回の対戦ゲームをゲームの前半である第1フェーズとゲームの後半である第2フェーズとに分割した場合、表示制御部15は、第1フェーズにおいて味方チーム及び敵チームの得点の合計値を表示部10に表示させ、第2フェーズにおいて味方チーム及び敵チームの得点の合計値を表示部10に表示させないようにすることができる。これにより、ゲームシステム1は、ゲームの前半において各チームのプレイヤに各チームの総得点を把握させる一方、ゲームの後半において総得点を把握させないようにすることで、各プレイヤのゲームに対する意欲を維持することができる。
なお、各フェーズの長さは同一であっても異なっていてもよい。例えば、上記のように1回の対戦ゲームを第1フェーズと第2フェーズとに分ける場合であって、1回のゲームの長さが15分である場合、第1フェーズの長さを1分に設定し、第2フェーズの長さを残りの14分に設定することができる。これにより、総得点を把握できるフェーズをゲームの序盤に限定的に設定できるので、ゲームの中盤から終盤において各チームの得点に大差がついている場合であっても、大差がついていることをプレイヤに把握しにくくすることができる。その結果、ゲーム終盤まで各プレイヤのゲームに対する意欲を削ぐことを抑制できる。
また、1回の対戦ゲームをn個のフェーズに分割した場合、表示制御部15は、第aフェーズ(aは、奇数)において味方チーム及び敵チームの得点の合計値を表示部10に表示させ、第bフェーズ(bは、偶数)において味方チーム及び敵チームの得点の合計値を表示部10に表示させないようにしてもよい。
[対戦及び対戦結果の表示の例の変形例]
ゲームシステム1は、通信ネットワーク5を介し、プレイヤの情報端末に加え、その他の情報端末及び/又は表示装置にゲーム内容を表示させることもできる。その他の情報端末及び/又は表示装置(以下、単に「他のデバイス」と称する。)は、例えば、ゲーム対戦の内容の配信を受ける他のデバイスやeスポーツ大会等で大会内容を観戦する観戦者が用いる端末や大型ビジョン装置等の他のデバイス、及び/又はゲーム対戦を実況する実況者や対戦を解説する解説者の他のデバイスである。他のデバイスはいずれも表示部を有する。
この場合、表示制御部15は、1以上の他のデバイスそれぞれの表示部に、ゲームの内容(つまり、1)ゲーム前準備処理、2)マッチング処理、3)ゲーム開始及び実行処理、及び4)対戦結果表示処理の少なくとも一部若しくは全部)を表示させる。具体的に、表示制御部15は、他のデバイスの種類それぞれごとに、味方チームの総得点及び敵チームの総得点、並びに味方チーム及び敵チームに所属する1以上のプレイヤキャラクタそれぞれの得点経過、及び/又は対戦結果等を表示部に表示させるか否かを勝敗決定部85による勝敗の決定の有無に否かに関わらず制御できる。
例えば、表示制御部15は、以下のように他のデバイスの表示部への表示を制御する。
a)他のデバイスがゲームの実況者・解説者の情報端末(以下、「実況・解説端末」という)等である場合。
表示制御部15は、実況・解説端末の表示部に、味方チーム及び敵チームの得点の合計値を勝敗決定部85により勝敗が決定する前であっても表示する。また、表示制御部15は、各チームに所属する1以上のプレイヤキャラクタそれぞれの得点経過を勝敗決定部85により勝敗が決定される前であってもリアルタイムに表示する。これにより、実況者や解説者はゲームの進行に応じた適切な実況やゲーム解説をしやすくなる。
b)他のデバイスがゲームの観戦者の情報端末若しくは大型ビジョン装置(以下、「観戦者端末」という)等である場合。
表示制御部15は、観戦者端末の表示部に、味方チーム及び敵チームの得点の合計値を勝敗決定部85により勝敗が決定される前であっても表示可能にしてもしなくてもよい。ただし、表示制御部15は、ゲームの主催者等(例えば、ゲーム大会の運営者等)による表示指示に応じ、味方チーム及び敵チームの得点の合計値を勝敗決定部85により勝敗が決定される前であっても観戦者端末の表示部に表示させることができる。また、表示制御部15は、当該表示指示に応じ、各チームに所属する1以上のプレイヤキャラクタそれぞれの得点経過を勝敗決定部85により勝敗が決定される前であってもリアルタイムに観戦者端末の表示部に表示してもよい。表示制御部15は、ゲームの主催者等の消去指示に応じ、味方チーム及び敵チームの得点の合計値、及び/又は各チームに所属する1以上のプレイヤキャラクタそれぞれの得点経過を観戦者端末の表示部から消去する。なお、この表示指示は、ゲーム開始前であってもゲーム実行中であってもよく、表示制御部15が受け付ける表示指示の主体は、ゲームの主催者であってもゲームの実況者や解説者であってもよい。これにより、ゲームシステム1は、例えば、ゲームの解説者が観戦者にゲームの現状を得点等を見せながら解説し、解説が終わった後は再び表示を消去することで、スムーズなゲーム実況を実現することができる。
[ゲームシステム1の処理の流れ]
図23乃至図26は、本実施形態に係るゲームシステムにおける処理の流れの一例を示す。
まず、ゲームシステム1のゲーム開始時において、一方のチーム(味方チーム)に所属する1以上のプレイヤが自身のプレイヤキャラクタ(味方プレイヤキャラクタ)を選択し、他方のチーム(敵チーム)に所属する1以上の他のプレイヤも自身のプレイヤキャラクタ(敵プレイヤキャラクタ)を選択する。以下では、味方チームの一のプレイヤを主体として説明する。
図23に示すように、ゲーム開始後、キャラクタ動作制御部30は、入力部20を介して受け付けるプレイヤの指示に応じ、当該プレイヤのプレイヤキャラクタのプレイフィールド300での移動を制御する(ステップ10。以下、ステップを「S」と表す。)。これによりプレイヤキャラクタは、プレイフィールド300のレーン306や中立領域314、若しくは中央部316等を移動する。そして、プレイヤキャラクタを中心とする所定半径の仮想の円形領域(以下、「攻撃可能範囲」と称する。)内に中立キャラクタ、特別キャラクタ、若しくは敵プレイヤキャラクタ(以下、「対象キャラクタ」と称する。)が存在する場合(S12のYes)、キャラクタ動作制御部30がプレイヤキャラクタの移動制御を実行しつつ、対戦制御部40は入力部20を介して受け付けるプレイヤからの攻撃指示の有無を判断する(S14)。一方、攻撃可能範囲内に対象キャラクタが存在しない場合(S12のNo)、キャラクタ動作制御部30はプレイヤキャラクタの移動の制御を引き続き実行する(S10)。また、対戦制御部40が入力部20を介してプレイヤからの攻撃指示を受け付けない場合も(S14のNo)、キャラクタ動作制御部30はプレイヤキャラクタの移動の制御を引き続き実行する(S10)。
対戦制御部40が入力部20を介してプレイヤからの攻撃指示を受け付けた場合(S14のYes)、対戦制御部40は、プレイヤキャラクタと攻撃可能範囲内の対象キャラクタとの対戦を制御する(S16)。対戦制御部40は、プレイヤキャラクタと対象キャラクタとの対戦により生じた両キャラクタのステータスの変化を示す情報を対戦結果判定部45に供給する。対戦結果判定部45は、対戦制御部40から受け取った情報に基づいて、両キャラクタのいずれが勝利したかについて判定する(S18)。対戦結果判定部45が、プレイヤキャラクタが対象キャラクタに勝利したと判定した場合(S20のYes)、対象キャラクタの種類に応じた処理を実行する(S22)。
(プレイヤキャラクタが対象キャラクタに勝利した場合)
まず、対象キャラクタが中立キャラクタであった場合(S22の「中立」)、キャラクタ状態決定部50は、中立キャラクタをプレイヤに対応付けることで中立キャラクタをプレイヤキャラクタの味方キャラクタにする(S28)。つまり、キャラクタ状態決定部50は、当該中立キャラクタのキャラクタIDをプレイヤIDに対応付ける。そして、キャラクタ状態決定部50は中立キャラクタの表示をプレイフィールド300から消去し、キャラクタ格納領域に当該中立キャラクタを味方キャラクタとして格納する(S30)。この場合において、キャラクタ格納領域に接して若しくは近傍に、格納された味方キャラクタの画像(つまり、アイコン)が表示される。また、経験値付与部60はプレイヤキャラクタに中立キャラクタを倒したことに基づく所定の経験値を付与し、ポイント付与制御部62は中立キャラクタに予め対応付けられていたポイントをプレイヤに付与する(S32)。
また、対象キャラクタが敵プレイヤキャラクタであった場合(S22の「敵」)、キャラクタ状態決定部50は、敵プレイヤキャラクタのステータスに変更を加え(例えば、プレイヤキャラクタに敗北したことによりゼロになったHPを、所定時間をかけて満タンに戻す)、敵プレイヤキャラクタを敵本拠地304へ送還する(S24)。なお、キャラクタ状態決定部50は、敵プレイヤキャラクタが敗北した時点から敵本拠地304に送還されるまでの間、敵プレイヤキャラクタへの操作を禁止する。そして、経験値付与部60はプレイヤキャラクタに敵プレイヤキャラクタを倒したことに基づく所定の経験値を付与し、ポイント付与制御部62は敵プレイヤキャラクタを倒したことに基づく所定のポイントをプレイヤに付与する(S32)。
また、対象キャラクタが特別キャラクタであった場合(S22の「特別」)、キャラクタ状態決定部50は、プレイヤが所属する味方チームに特別キャラクタを所属させる(S23)。すなわち、キャラクタ状態決定部50は、当該特別キャラクタのキャラクタIDを味方チームのチームIDに対応付ける。なお、キャラクタ状態決定部50は、中立キャラクタとは異なり特別キャラクタについては、キャラクタ格納領域に格納せずにプレイフィールド300に登場させたままにする。そして、特別キャラクタ制御部57は、特別キャラクタを制御し、特別キャラクタの種類に応じた所定の動作を当該特別キャラクタに実行させる(S25)。また、経験値付与部60はプレイヤキャラクタに特別キャラクタを倒したことに基づく所定の経験値を付与する。なお、ポイント付与制御部62は、特別プレイヤキャラクタを倒したことに基づく所定のポイントをプレイヤに付与しなくてもよい(S32)。
(プレイヤキャラクタが対象キャラクタに敗北した場合)
一方、プレイヤキャラクタが対象キャラクタとの対戦で敗北した場合(S20のNo)、キャラクタ状態決定部50は、プレイヤキャラクタのステータスに変更を加え(例えば、対象キャラクタに敗北したことによりゼロになったHPを、所定時間をかけて満タンに戻す)、味方本拠地302に送還する。なお、キャラクタ状態決定部50は、プレイヤキャラクタが敗北した時点から味方本拠地302に送還されるまでの間、プレイヤキャラクタへの操作を禁止する。プレイヤキャラクタが味方本拠地302に戻った後、再びS10からのステップが実行される。
(味方キャラクタの制御)
続いて、図24に味方キャラクタの制御フローを示す。まず、キャラクタ格納領域に味方キャラクタが格納されている状態で、味方キャラクタ制御部55は、入力部20を介してプレイヤから味方キャラクタのプレイフィールド300への出現指示の有無を判断する(S34)。出現指示がない場合(S34のNo)、S10からのステップが実行される。一方、出現指示がある場合(S34のYes)、味方キャラクタ制御部55は、キャラクタ格納領域から味方キャラクタをプレイフィールド300に登場させる(S36)。ここで、キャラクタ格納領域は、例えばボール形状を有して表示することができ、味方キャラクタが格納されている場合は閉じたボールの状態が表示され、味方キャラクタが外に出た場合は開いたボールの状態が表示される。
そして、味方キャラクタ制御部55は、プレイフィールド300に登場した味方キャラクタの行動を制御する(S38)。具体的に、味方キャラクタ制御部55は、味方キャラクタをプレイヤキャラクタに追従するように移動させる。また、味方キャラクタ制御部55は、プレイヤキャラクタ若しくは味方キャラクタから所定の範囲内に敵プレイヤキャラクタ、他の中立キャラクタ、及び/又は特別キャラクタが存在する場合、敵プレイヤキャラクタ、他の中立キャラクタ、及び/又は特別キャラクタに対する攻撃を味方キャラクタに自動で実行させる。
続いて、味方キャラクタ制御部55は、入力部20を介してプレイヤから味方キャラクタのキャラクタ格納領域への格納指示を受け付けた場合(S40のYes)、プレイフィールド300に登場している味方キャラクタをキャラクタ格納領域に格納し、プレイフィールド300から味方キャラクタの表示を消去する(S42)。そして、S34以降のステップが実行される。一方、味方キャラクタ制御部55が入力部20を介してプレイヤから味方キャラクタのキャラクタ格納領域への格納指示を受け付けない場合(S40のNo)、S38以降のステップが実行される。
(新たな中立キャラクタを獲得する場合の制御)
また、図25にプレイヤキャラクタが新たな中立キャラクタと対戦した場合の制御フローを示す。プレイヤキャラクタが味方キャラクタを保有している場合において、プレイヤキャラクタが新たな中立キャラクタと対戦して勝利した場合(S44)、キャラクタ状態決定部50は、当該新たな中立キャラクタを新たな味方キャラクタにする(S46)。そして、キャラクタ状態決定部50は、キャラクタ格納領域に格納されている味方キャラクタ、又はプレイフィールド300に登場している味方キャラクタを消去し、キャラクタ格納領域に新たな中立キャラクタを味方キャラクタとして格納する。そして、S34以降のステップが実行される。
(得点化処理の制御)
次に、図26にポイントの得点化処理の制御フローを示す。まず、キャラクタ動作制御部30は、入力部20を介して受け付けるプレイヤの指示に応じ、プレイヤキャラクタ(味方チームに所属)のプレイフィールド300での移動を制御する(S50)。そして、得点化部70は、プレイヤキャラクタが敵拠点312から所定の範囲内に存在するか否か判断する(S52)。プレイヤキャラクタが敵拠点312から所定の範囲内に存在しない場合(S52のNo)、S50以降のステップが実行される。
一方、プレイヤキャラクタが敵拠点312から所定の範囲内に存在する場合(S52のYes)、得点化部70は、プレイヤキャラクタのプレイヤがポイントを有しているか否か判断する(S54)。当該プレイヤがポイントを有していない場合(S54のNo)、S50以降のステップが実行される。そして、当該プレイヤがポイントを有している場合(S54のYes)、得点化部70は、入力部20を介してプレイヤからのポイントの敵拠点312への供給指示があるか否か判断する(S56)。プレイヤからのポイントの供給指示がない場合(S56のNo)、S50以降のステップが実行される。
一方、プレイヤからのポイントの供給指示がある場合(S56のYes)、得点化部70は、プレイヤが有しているポイントを敵拠点312に供給し、ポイントを味方チームの得点に変換する。得点化部70は、ポイントの数値をそのまま得点にすることや、ポイントにゲームの残り時間に応じて決定される所定の係数を乗じた値を得点にすることができる。また、得点化部70は、当該得点若しくはポイントに応じた供給値を敵拠点312に供給して敵拠点312に供給値を蓄積させる(S58)。例えば、得点化部70は、ポイントの数値をそのまま供給値にすることや、ポイントにゲームの残り時間に応じて決定される所定の係数を乗じた値を供給値にすることができる。
そして、拠点制御部80は、得点化部70が敵拠点312に蓄積させた供給値の合計値と敵拠点312に予め設定されている耐久値とを比較する(S60)。なお、供給値の合計値とは、一のプレイヤキャラクタが敵拠点312に供給したポイントに応じた供給値と、一のプレイヤキャラクタと同一チームの他のプレイヤキャラクタが当該敵拠点312に供給したポイントに応じた供給値との合計値である。供給値の合計値が耐久値未満であると拠点制御部80が判断した場合(S60のNo)、S50以降のステップが実行される。一方、拠点制御部80は、供給値の合計値が耐久値以上であると判断した場合(S60のYes)、敵拠点312の機能を停止させる(S62)。そして、勝敗決定部85は、予め定められたゲーム時間が経過した時点でゲームを終了し、終了時点における各チームの得点でゲームの勝敗を決定する。
[ゲームプログラム]
図1~図26に示した本実施形態に係るゲームシステム1が備える各構成要素は、中央演算処理装置(Central Processing Unit:CPU)等の演算処理装置にプログラム(すなわち、ゲームプログラム)を実行させること、つまり、ソフトウェアによる処理により実現できる。また、集積回路(Integrated Circuit:IC)等の電子部品としてのハードウェアにプログラムを予め書き込むことで実現することもできる。なお、ソフトウェアとハードウェアとを併用することもできる。
本実施形態に係るゲームプログラムは、例えば、ICやROM等に予め組み込むことができる。また、ゲームプログラムは、インストール可能な形式、又は実行可能な形式のファイルで、磁気記録媒体、光学記録媒体、半導体記録媒体等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録し、コンピュータプログラムとして提供することもできる。プログラムを格納している記録媒体は、CD-ROMやDVD等の非一過性の記録媒体であってよい。更に、ゲームプログラムを、インターネット等の通信ネットワークに接続されたコンピュータに予め格納させ、通信ネットワークを介してダウンロードによる提供ができるようにすることもできる。
本実施形態に係るゲームプログラムは、CPU等に働きかけて、ゲームプログラムを、図1~図20にかけて説明した表示部10、表示制御部15、入力部20、格納ユニット25、キャラクタ動作制御部30、出現制御部35、対戦制御部40、対戦結果判定部45、キャラクタ状態決定部50、味方キャラクタ制御部55、特別キャラクタ制御部57、経験値付与部60、ポイント付与制御部62、進化制御部64、得点化部70、拠点制御部80、勝敗決定部85、制限発生部87、制限時間制御部90、キャラクタ情報格納部250、チーム情報格納部252、プレイヤ情報格納部254、及びプレイフィールド情報格納部256として機能させる。
[実施の形態の効果]
本実施形態に係るゲームシステム1は、プレイヤは自身のプレイヤキャラクタを操作してシステムに自動制御される中立キャラクタを倒すことでポイントを取得し、取得したポイントを相手方の拠点で自身のチームの得点に変換できる。これにより、ゲームシステム1においてプレイヤは、他のプレイヤが操作する相手方のプレイヤキャラクタと対人バトルをしなくてもゲームを楽しむことができると共に、対人バトルなしでも自信が所属するチームに貢献できる。つまり、ゲームシステム1においてプレイヤは、ゲーム内で対人バトルではない行動(中立キャラクタを倒す行動等)により自身が所属するチームに貢献できると共に当該行動によって対人バトルに要する操作の熟練度を向上させることができる。したがって、プレイヤは、中立キャラクタとのバトルを経験することで、対人バトルに対する苦手意識等を低減させることができる。
また、ゲームシステム1においては、プレイヤが自身のプレイヤキャラクタによって倒した中立キャラクタをプレイヤに対応付けて味方キャラクタにし、この味方キャラクタをプレイフィールド300に登場させ、味方キャラクタをプレイヤキャラクタの移動に追従させると共に他の中立キャラクタや敵プレイヤキャラクタに対して自動で攻撃させることができる。これにより、ゲームシステム1においては、中立キャラクタと対戦して倒すだけではなく味方にし、自身のプレイヤキャラクタと共に戦わせることができる。
また、ゲームシステム1においては、味方キャラクタをキャラクタ格納領域に格納すること、及びキャラクタ格納領域からプレイフィールド300に登場させることをプレイヤは自在に選択できる。すなわち、ゲームシステム1においては、プレイヤキャラクタのプレイヤが有するポイントを得点化する前であれば、保有する味方キャラクタをプレイフィールド300に登場させてプレイヤキャラクタと共に戦う戦力として用いることができる。これにより、ゲームシステム1においては、例えば、味方キャラクタのHPが高い間はプレイフィールド300に登場させて共闘し、HPが低くなってきた場合にはキャラクタ格納領域に格納して得点化用に用いることができる。
そして、ゲームシステム1においては、ゲーム実行中においては各チームの得点の合計値を表示部10に表示させず、ゲーム終了後に各チームの得点の合計値、ゲームの勝敗、及び各プレイヤキャラクタそれぞれの得点経過を表示することができる。これにより、ゲームシステム1においては、ゲーム実行中においては対戦の勝敗をプレイヤに明確には認識できないようにすることができるので、ゲーム終了までプレイヤのやる気を削ぐことを抑制し、ゲーム終盤まで白熱した対戦を維持することができる。また、ゲームシステム1においては、ゲーム終了後に各プレイヤキャラクタがゲーム実行中のどのタイミングで何点の得点を獲得したかを確認することができる。これにより、ゲームシステム1によれば、プレイヤは、ゲームの前半、中盤、及び後半等のいずれにおいて自身のゲームプレイに難があったのか否かを把握し、把握した内容を次回以降のプレイに役立たせることができる。つまり、プレイヤは、ゲームの実行時間中のいずれの時間帯において自身のプレイに難があったのか否かを把握し、ゲームを振り返ることにより、次回以降のゲームプレイをよりよくすることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組み合わせの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。更に、上記した実施形態の技術的要素は、単独で適用されてもよいし、プログラム部品とハードウェア部品とのような複数の部分に分割されて適用されるようにすることもできる。