以下、本発明の実施形態の例を図面に基づいて説明する。
[1.ゲームシステムの構成]図1は、本発明の実施形態に係るゲームシステムの構成を示す。図1に示すように、本実施形態に係るゲームシステム1はサーバ10と複数のゲーム端末30−1,30−2,・・・,30−Nとを含む。ゲーム端末30−1〜30−Nは異なるユーザによって使用される。ゲーム端末30−1〜30−Nはサーバ10とネットワークNを介して相互にデータ通信を行うことが可能である。
サーバ10は例えばサーバコンピュータである。図1に示すように、サーバ10は制御部11、記憶部12、及び通信部13を含む。制御部11は少なくとも一つのマイクロプロセッサ(CPU)を含み、記憶部12に記憶されたオペレーティングシステムやその他のプログラムに従って情報処理を実行する。記憶部12は、主記憶部(例えばRAM)及び補助記憶部(例えば、不揮発性の半導体メモリ、ハードディスクドライブ、又はソリッドステートドライブ)を含む。記憶部12はプログラムやデータを記憶するためのものである。通信部13は、ネットワークNを介して他の装置と通信するためのものである。
サーバ10はデータベース14にアクセス可能である。データベース14はサーバ10内に構築されてもよいし、他のサーバコンピュータ内に構築されてもよい。
ゲーム端末30−1〜30−Nは、それぞれ、ゲームをプレイするために使用されるコンピュータである。例えば、ゲーム端末30−1〜30−Nは、携帯電話機(スマートフォンを含む)、携帯情報端末(タブレット型コンピュータを含む)、携帯用ゲーム機、家庭用ゲーム機(据置型ゲーム機)、遊戯施設等に設置される業務用ゲーム機、ラップトップ型コンピュータ、又はデスクトップ型コンピュータである。ゲーム端末30−1〜30−Nは同じ種類のコンピュータでなくてもよく、ゲーム端末30−1〜30−Nには異なる種類のコンピュータが含まれていてもよい。
図1に示すように、ゲーム端末30−1は制御部31、記憶部32、通信部33、操作部34、表示部35、及び音声出力部36を含む。制御部31、記憶部32、及び通信部33はサーバ10の制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様である。
操作部34は、ユーザが各種操作を行うためのものである。操作部34は、例えばボタン(キー)、レバー(スティック)、タッチパネル、又はマウス等を含む。操作部34は、ユーザが音声又はジェスチャによって操作を行うためのものであってもよい。表示部35は各種画像を表示するためのものであり、例えば液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等である。音声出力部36は音声を出力するためのものであり、例えばスピーカ又はヘッドホン等である。操作部34、表示部35、及び音声出力部36は第1ゲーム端末30−1自体に設けられていてもよいし、ゲーム端末30−1に接続された外部装置として設けられてもよい。
図1では省略されているが、ゲーム端末30−1と同様に、ゲーム端末30−2〜30−Nも、それぞれ、制御部31、記憶部32、通信部33、操作部34、表示部35、及び音声出力部36を含む。
プログラムやデータはネットワークNを介して遠隔地からサーバ10又はゲーム端末30−1〜30−Nに供給されて、記憶部12又は記憶部32に記憶される。なお、情報記憶媒体(例えば光ディスク又はメモリカード等)に記憶されたプログラムやデータを読み取るための構成要素(例えば光ディスクドライブ又はメモリーカードスロット等)がサーバ10又はゲーム端末30−1〜30−Nに備えられていてもよい。そして、プログラムやデータが情報記憶媒体を介してサーバ10又はゲーム端末30−1〜30−Nに供給されるようにしてもよい。
なお以下では、ゲーム端末30−1〜30−Nがスマートフォンである場合を想定する。また以下では、ゲーム端末30−1〜30−Nを総称して「ゲーム端末30」と記載する場合がある。
[2.ゲームの概要]ゲームシステム1では、ゲーム端末30でプログラムが実行されることによってゲームが実行される。ゲームシステム1では各種ゲームを実行することが可能である。例えば、スポーツゲーム(野球、サッカー、テニス、アメリカンフットボール、バスケットボール、バレーボール等を題材としたゲーム)、アドベンチャーゲーム、シミュレーションゲーム、ロールプレイングゲーム、又は育成ゲームのように、ゲーム形式・ジャンルを問わず様々なゲームを実行することが可能である。
例えば、複数のユーザの各々が複数のグループ(ユーザグループ)のうちから選択した任意のグループに所属し、グループ間で獲得ポイントを競うゲームがゲームシステム1で実行される。以下では、ゲームシステム1で実行されるゲームの一例として野球ゲームについて説明する。
ここで説明する野球ゲームは育成パートとグループ対戦パートとを備える。育成パートは、ユーザがゲームキャラクタを育成して、自分だけのオリジナルキャラクタを作成するゲームパートである。一方、グループ対戦パートは、ユーザが複数のグループのうちから選択した任意のグループに所属し、当該グループの一員として他のグループと獲得ポイントを競うゲームパートである。
[2−1]まず、育成パートについて説明する。図2は育成パートについて説明するための図である。育成パートでは、ユーザはシナリオ(ゲームストーリー)を進めながら主人公キャラクタを育成して、自分だけのオリジナルキャラクタを作成する。例えば、育成パートでは、ユーザが主人公キャラクタに行わせる行動(練習、休養、又は遊び等)を繰り返し選択することによってシナリオが進行していく。このシナリオでは、主人公キャラクタは高校の野球部に所属して、チームメイトと練習を積みながら、野球の大会に出場し、高校3年生の秋にプロ野球選手としてスカウトされることを目指す。
図2に示すように、育成パートでは、主人公キャラクタの能力の向上に有利なイベント等の各種イベントが発生する。育成パートで発生するイベントは固定的ではなく、イベントデッキに組み込まれた1又は複数のゲームキャラクタに応じて、育成パートで発生するイベントが変化する。すなわち、シナリオには、イベントデッキに組み込まれたゲームキャラクタが主人公キャラクタのチームメイト等として登場し、当該ゲームキャラクタに関連するイベントが発生する。このため、ユーザはイベントデッキに組み込むゲームキャラクタを選択することによって、育成パートで発生し得るイベントを選択できる。なお以下では、イベントデッキに組み込むことが可能なゲームキャラクタのことを「イベントキャラクタ」と記載する。
図3は、イベントデッキの設定を行うために表示部35に表示されるイベントデッキ設定画像の一例を示す。図3に示すように、イベントデッキ設定画像G100には、イベントデッキのメンバとなるイベントキャラクタを設定するための6つの設定枠A101−1,A101−2,A101−3,A101−4,A101−5,A102が設けられている。
各ユーザに対しては、野球ゲームを初めてプレイする際に所定数のイベントキャラクタが付与される。なお、ユーザは抽選によってイベントキャラクタを入手したり、ゲームにおける報酬としてイベントキャラクタを入手したり、他のユーザからイベントキャラクタを入手したりすることもできる。設定枠A101−1〜A101−5は、ユーザ自身の所有しているイベントキャラクタをイベントデッキのメンバとして任意に設定するための枠である。一方、設定枠A102は、他のユーザの所有しているイベントキャラクタをイベントデッキのメンバとして任意に設定するための枠である。
設定枠A101−1〜A101−5,A102には、イベントデッキに組み込まれたイベントキャラクタの画像、レアリティや、レベルが表示される。図3に示す例では「R」,「SR」,「N」,「PSR」がレアリティを示し、「Lv.8」,「Lv.5」,「Lv.10」,「Lv.3」がレベルを示している。
領域A103は、イベントデッキに組み込まれたイベントキャラクタの得意練習を示す。各イベントキャラクタには、10種類の練習(打撃、筋力、走塁、肩力、守備、メンタル、球速、コントロール、スタミナ、変化球)のうちのいずれかが得意練習として設定される。育成パートでは、イベントデッキに組み込まれたイベントキャラクタの得意練習を主人公キャラクタに行わせることによって、通常よりも主人公キャラクタの能力を大きく上昇させることができる場合がある。
要素P104は、設定枠A101−1〜A101−5,A102に対してイベントキャラクタを自動的に設定するためのものであり、要素P105は、イベントデッキの設定を完了するためのものである。ユーザが要素P105を選択すると、イベントデッキの設定が完了する。
育成パートでは、ユーザの選択した行動に基づいて経験ポイントが主人公キャラクタに付与される。ユーザは経験ポイントを使用して主人公キャラクタの能力を向上できる。例えば、主人公キャラクタの基本能力を上昇させたり、主人公キャラクタに特殊能力を修得させたりすることができる。シナリオが最後まで進行すると、主人公キャラクタの育成が完了する。育成が完了した主人公キャラクタはオリジナルキャラクタとして登録される。
図4は、育成が完了した主人公キャラクタをオリジナルキャラクタとして登録するために表示部35に表示されるオリジナルキャラクタ登録画像の一例を示す。オリジナルキャラクタ登録画像G110には、育成が完了した主人公キャラクタの情報が示される。例えば、要素P111,P112は、育成が完了した主人公キャラクタの画像、名前、ポジション、打撃フォーム、及び利き腕を示す。
要素P113は、育成が完了した主人公キャラクタの基本能力パラメータを示す。図4に示す例では、弾道、ミート、パワー、走力、肩力、守備力、捕球パラメータが示されており、各基本能力パラメータごとに数値及びアルファベットが示されている。数値は基本能力パラメータの値を示し、アルファベット(例えば、S,A,B,C,D,E,F,G)は基本能力の高さのレベル(段階)を示す。「S」は基本能力が非常に高いことを示し、「G」は基本能力が非常に低いことを示す。
なお、弾道パラメータは打球がどの程度高く上がるのかを示す。ミートパラメータはミート力(投手が投げたボールにバットを当てる能力)を示す。パワーパラメータはパワー(投手が投げたボールをバットで打つことによって遠くに飛ばす能力)を示す。走力パラメータは足の速さを示す。肩力パラメータは送球の速さを示す。守備力パラメータは守備の巧さを示す。
要素P114は、育成が完了した主人公キャラクタが修得した特殊能力を示す。図4に示す例では、特殊能力として、「チャンス◎」、「対左投手○」、「盗塁○」が示されており。「◎」及び「○」は特殊能力の高さの程度を示しており、「◎」は「○」よりも特殊能力の高さの程度が高いことを示している。
なお、「チャンス◎」は、チャンスに非常に強いという特殊能力である。オリジナルキャラクタが「チャンス◎」を修得していると、チャンスの際にオリジナルキャラクタの基本能力が大きく上昇する。「対左投手○」は、左投手に強いという特殊能力である。オリジナルキャラクタが「対左投手○」を修得していると、対戦相手の投手が左投手である際にオリジナルキャラクタの基本能力が高くなる。「盗塁○」は、盗塁に成功し易くなるという特殊能力である。
また、オリジナルキャラクタ登録画像G110は、育成が完了した主人公キャラクタをオリジナルキャラクタとして登録するための要素P115を含む。ユーザが要素P115を選択すると、育成が完了した主人公キャラクタがオリジナルキャラクタとして登録される。なお、図4では野手の主人公キャラクタを育成した場合について示したが、育成パートでは投手の主人公キャラクタを育成することもできる。また、育成パートの終了後、再度、最初から育成パートを開始することによって、別のオリジナルキャラクタを生成することができる。
[2−2]グループ対戦パートについて説明する。先述の通り、グループ対戦パートは、ユーザが複数のグループのうちから選択した任意のグループに所属し、当該グループの一員として、他のグループと獲得ポイントを競うゲームパートである。
グループ対戦パートをプレイするために、ユーザは所属先のグループを複数のグループのうちから選択する。図5は、ユーザが所属先のグループを選択するために表示部35に表示されるグループ選択画像の一例を示す。
グループ選択画像G120は、複数のグループG1,G2,G3,G4にそれぞれ対応する複数の要素P121−1,P121−2,P121−3,P121−4を含む。例えば、グループG1〜G4の各々にはイベントキャラクタが関連付けられており、ユーザは好きなイベントキャラクタが関連付けられたグループを選択する。例えば、ユーザは所属先のグループとしてグループG1を選択する場合、グループG1に対応する要素P121−1を選択する(例えば要素P121−1をタップ操作する)。以上のように、本実施形態ではユーザが所属先のグループを任意に選択するため、グループ間で所属ユーザ数に差が生じる。例えば、人気の高いイベントキャラクタが関連付けられたグループの所属ユーザ数は他のグループに比べて多くなり、その結果、グループ対戦パートでは、所属ユーザ数の異なるグループ間で獲得ポイントを競うことになる。
また、ユーザは、育成パートで作成したオリジナルキャラクタを使用して自分だけのオリジナルの野球チームを編成する。例えば、ユーザは、先発投手、中継ぎ投手、抑え投手、捕手、一塁手、二塁手、三塁手、遊撃手、左翼手、中堅手、右翼手、DHをそれぞれ自らのオリジナルキャラクタのうちから選択することによって、自分のオリジナルチームのメンバを選択する。
グループ対戦パートでは、ユーザは自分のオリジナルチームを使用して、他のグループに所属する他のユーザのオリジナルチームと試合を行う。試合が行われると、その試合結果に応じて、ユーザの所属するグループにポイントが付与される。グループ対戦パートは所定期間(以下「グループ対戦期間」と呼ぶ。)を1単位として実行され、グループ対戦期間の終了時に所有しているポイントの量の多い順で各グループの順位が決定される。最も多くのポイントを所有しているグループが1位となる。なお以下では、グループ対戦期間が3日間である場合を想定して主に説明するが、グループ対戦期間は、3日間よりも短い期間(例えば12時間)としてもよいし、3日間よりも長い期間(2週間等等)としてもよい。
図6はグループ対戦パートのトップ画像の一例を示す。トップ画像G130は要素P131,P132,P133を含む。
要素P131はグループのランキングを示す。要素P131には、累計ポイントの多いものから順にグループG1〜G4が上から下に並べられる。要素P132はグループ内のユーザのランキングを示す。例えば、グループG1に所属するユーザU1のゲーム端末30の表示部35に表示されるトップ画像G130の場合であれば、要素P132には、個々のユーザの獲得したポイントの多い順にグループG1に所属する全ユーザをソートした場合のユーザU1の順位や、ユーザU1が獲得した累計ポイントが示される。図6に示す例では、グループG1におけるユーザU1の現在の順位が50位であり、ユーザU1が獲得した累計ポイントが2000ポイントであることを示している。
要素P133は、他のグループに所属するユーザのオリジナルチームとの試合の実施を要求するためのものである。ユーザが要素P133を選択すると、対戦相手を選択するための対戦相手選択画像が表示部35に表示される。なお、試合は特定のゲームアイテム(例えば試合チケット等)と引き替えにして実施されるようにしてもよい。
図7は対戦相手選択画像の一例を示す。なお図7では、グループG1に所属するユーザU1のゲーム端末30の表示部35に表示される対戦相手選択画像を想定している。
対戦相手選択画像G140は、対戦相手候補である複数のユーザU2,U3,U4,U5,U6にそれぞれ対応する要素P141−1,P141−2,P141−3,P141−4,P141−5を含む。
例えば、要素P141−1はユーザU2に対応し、要素P141−1には、ユーザU2の名前及び所属グループが示される。図7に示す例では、ユーザU2の所属グループを識別する情報として、ユーザU2の所属グループのグループ名と、ユーザU2の所属グループに関連付けられたイベントキャラクタとが表示されているが、このうちの一方のみを表示するようにしてもよい。
また、要素P141−1〜P141−5は吹き出しである要素P142−1,P142−2,P142−3,P142−4,P142−5をそれぞれ含む。要素P142−1〜P142−5はそれぞれ対戦相手候補のオリジナルチームのランクを示す。例えば、要素P142−1はユーザU2のオリジナルチームのランクを示す。
オリジナルチームのランクはオリジナルチームの総合能力(強さ)を示す。オリジナルチームのランクはアルファベット(例えば、S,A,B,C,D,E,F,G)によって示される。「S」は総合能力が非常に高いことを示し、「G」は総合能力が非常に低いことを示す。
ランクは、オリジナルチームのメンバである各オリジナルキャラクタの能力に基づいて設定される。例えば、オリジナルチームのメンバの能力パラメータに基づいてオリジナルチームの総合能力値が算出され、当該総合能力値に応じて、「S」〜「G」のいずれかがオリジナルチームのランクとして設置される。オリジナルチームのメンバの能力が高いほど、オリジナルチームの総合能力値は高くなり、オリジナルチームの総合能力値が高いほど、オリジナルチームのランクは高くなる。
本実施形態では、ユーザU1のオリジナルチームよりも高い総合能力を有するオリジナルチームと、ユーザU1のオリジナルチームよりも低い総合能力を有するオリジナルチームと、ユーザU1のオリジナルチームと同等の総合能力を有するオリジナルチームとがそれぞれ対戦相手候補として設定される。また対戦相手選択画像G140では、ユーザU1のオリジナルチームとの総合能力の比較に基づいて、対戦相手候補の表示位置が設定されており、対戦相手候補の表示位置がユーザU1のオリジナルチームとの総合能力の比較を示している。
例えば、他のグループG2〜G4に所属するユーザのオリジナルチームのうちから、ユーザU1のオリジナルチームよりも高い総合能力を有するオリジナルチームが一つ選択され、当該オリジナルチームが対戦相手候補として設定され、対戦相手選択画像G140の中央に要素P141−1として表示される。また、他のグループG2〜G4に所属するユーザのオリジナルチームのうちから、ユーザU1のオリジナルチームよりも低い総合能力を有するオリジナルチームが二つ選択され、当該オリジナルチームが対戦相手候補として設定され、対戦相手選択画像G140の上側に要素P141−2,P141−3としてそれぞれ表示される。また、他のグループG2〜G4に所属するユーザのオリジナルチームのうちから、ユーザU1のオリジナルチームと同等の総合能力を有するオリジナルチームが二つ選択され、当該オリジナルチームが対戦相手候補として設定され、対戦相手選択画像G140の下側に要素P141−4,P141−5としてそれぞれ表示される。このようになっていることによって、対戦相手候補の表示位置を頼りに自らのオリジナルチームと対戦相手候補との強さの関係を把握し易くなり、ユーザU1は、自らのオリジナルチームよりも強いオリジナルチーム、自らのオリジナルチームよりも弱いオリジナルチームや、自らのオリジナルチームと同等の強さのオリジナルチームを対戦相手として直感的に選択することができる。
ユーザU1が要素P141−1〜P141−5のいずれかを選択することによって対戦相手を選択すると、ユーザU1のオリジナルチームと、対戦相手として選択されたユーザのオリジナルチームとの試合が実行される。
例えば、ユーザU1がユーザU2のオリジナルチームを対戦相手として選択した場合を想定する。この場合、自らのオリジナルチームを操作するユーザU1と、ユーザU2のオリジナルチームを操作するコンピュータ(制御部31)との間で試合が行われる。
この試合は、試合中の特定の場面でのみユーザU1が操作を行い、それ以外の場面では自動的に試合が進行するようなものであってもよいし、試合の最初から最後までのすべての場面でユーザU1が操作(打撃操作、投球操作、又は守備操作等)を行うようなものであってもよい。または、試合は、最初から最後まで自動的に進行するようなものであってもよい。なお、「試合が自動的に進行する」とは、コンピュータがユーザU1のオリジナルチームとユーザU2のオリジナルチームとの両方を操作することによって試合が自動的に進行することであってもよいし、ユーザU1のオリジナルチームのデータとユーザU2のオリジナルチームのデータとに基づいて簡易なシミュレーション処理を実行することによって、試合結果(試合経過)を自動的に決定することであってもよい。
試合が終了すると、試合結果を示す試合結果画像がゲーム端末30の表示部35に表示される。図8は試合結果画像の一例を示す。試合結果画像G150は要素P151,P152,P153,P154,P155を含む。
要素P151は、試合を実施したことによってユーザU1が獲得したポイントを示す。このポイントの量は、試合でユーザU1のオリジナルチームが収めた成績に基づいて決定される。例えば、試合の勝敗結果(勝利、敗北、引き分け)や、試合でユーザU1のオリジナルチームのオリジナルキャラクタが収めた打者成績・投手成績に基づいて、ユーザU1に獲得させるポイントの量が算出される。例えば、勝敗結果や打者成績・投手成績が良いほど、ポイントの量は多くなる。より具体的には、例えば、「勝利」、「敗北」、又は「引き分け」等の勝敗結果ごとにポイントが予め定められている。また例えば、「単打」、「二塁打」、「三塁打」、「本塁打」、「打点」、「盗塁」、又は「奪三振」等のプレイ類型ごとにポイントが予め定められている。これらの定めに従って、勝敗結果や、試合中にユーザU1の野球チームのオリジナルキャラクタによって行われたプレイ等に応じた量のポイントが、ユーザU1に獲得させるポイントとして決定される。なお、ユーザU1に獲得させるポイントの量は対戦相手の強さも考慮して決定される。ユーザU1のオリジナルチームと比較して対戦相手が強いほど、ポイントの量は多くなる。ユーザU1が獲得したポイントはユーザU1の所属しているグループG1の所有ポイントに加算される。
要素P152は、ユーザU1の所属グループ(グループG1)の現在の順位及び所有ポイントを示す。要素P153は、グループG1におけるユーザU1の現在の順位と、ユーザU1が獲得した累計ポイントとを示す。
要素P154はもう一試合行うためのものである。ユーザU1が要素P154を選択すると、対戦相手選択画像G140が表示部35に表示され、ユーザU1は続けて試合を行うことができる。
以上のようにして、ユーザU1は自らのオリジナルチームを使用して、他のグループに所属するユーザのオリジナルチームと試合を行うことによって、自らの所属グループ(グループG1)の所有ポイントを増やし、グループ対戦期間の終了時において自らの所属グループ(グループG1)の所有ポイントが他のグループG2〜G4よりも多くなるようにすることを目指す。
以上に説明した野球ゲームでは、各ユーザが任意のグループに所属するため、グループ間で所属ユーザ数に差が生じる。この場合、所属ユーザ数の多いグループは所属ユーザ数の少ないグループに比べてポイントを獲得し易くなるため、所属ユーザ数の多いグループと所属ユーザ数の少ないグループとで累計ポイントの差が大きくなるおそれがあり、その結果、ゲームの興趣が損なわれてしまうおそれがある。
この点、本実施形態では、グループ間で獲得ポイントに差が生じ難くするための特別な試合イベントが発生し、特別な試合を行う機会がユーザに提供される。この特別な試合では、ユーザは試合に勝利することによって、対戦相手の所属グループから自らの所属グループにポイントを移すことができる。すなわち、ユーザは対戦相手の所属グループのポイントを減らし、その分だけ、自らの所属グループのポイントを増やすことができるため、対戦相手の所属グループと自らの所属グループとのポイントの差が大きかったとしても、その差を縮め易くなる。以下、このような特別な試合について説明する。なお以下では、便宜上、この特別の試合のことを「特別試合」と記載し、特別試合以外の試合のことを「通常試合」と記載する。これまで図7,8を参照しながら説明してきた試合は通常試合である。
特別試合イベントは通常試合の終了後に所定の確率に基づいて発生する。特別試合イベントの発生確率はユーザの所属グループの現在の順位に基づいて設定される。図9は、特別試合イベントの発生確率を定めた特別試合イベント発生確率テーブルの一例を示す。図9に示す特別試合イベント発生確率テーブルTBL101では、ユーザの所属グループの順位ごとに特別試合イベントの発生確率が定められている。ユーザの所属グループの順位が良いほど、発生確率が低くなり、順位が悪いほど、発生確率が高くなるように設定されている。言い換えれば、ユーザの所属グループの順位が低い場合には、ユーザの所属グループの順位が高い場合に比べて、発生確率が高くなるように設定されている。
試合結果画像G150の要素P155は特別試合イベントが発生したことを示す。なお、特別試合イベントが発生していない場合には要素P155は表示されない。特別試合イベントが発生している状態でユーザU1が要素P154を選択すると、特別試合の対戦相手を選択するための対戦相手選択画像が表示部35に表示される。
図10は特別試合の対戦相手選択画像の一例を示す。通常試合の対戦相手選択画像G140と同様、特別試合の対戦相手選択画像G160も対戦相手候補である複数のユーザU7,U8,U9,U10,U11にそれぞれ対応する要素P161−1,P161−2,P161−3,P161−4,P161−5を含む。例えば、要素P161−1はユーザU7に対応し、要素P161−1はユーザU7の名前及び所属グループを示す。
また、要素P161−1〜P161−5は吹き出しである要素P162−1,P162−2,P162−3,P162−4,P162−5をそれぞれ含む。要素P162−1〜P162−5は、対戦相手候補の所属グループの現在の順位と、対戦相手候補との試合に適用されるボーナスとを示す。図10に示す例の場合、ユーザU7に対応する要素P162−1は、ユーザU7の所属グループ(グループG2)の現在の順位が「1位」であることと、ユーザU7のオリジナルとの特別試合に適用されるボーナスが「+300%」であることとを示している。
ここで、「ボーナス」について説明しておく。通常試合と同様に、特別試合においても、ユーザU1のオリジナルチームが試合で収めた成績に基づいてポイントが算出される。ただし、特別試合では、算出されたポイント(基本ポイント)に対してボーナスポイントを加えたポイントがその試合におけるユーザU1の獲得ポイントとなる。例えば、ユーザU1のオリジナルチームがユーザU7のオリジナルチームと特別試合を行い、算出された基本ポイントが「2000ポイント」である場合を想定する。この場合、ボーナスは「+300%」であるため、基本ポイント(2000ポイント)にボーナスポイント(6000ポイント=2000ポイント*300%)を加えてなるポイント(8000ポイント)がその試合におけるユーザU1の獲得ポイントとなる。
ボーナスは対戦相手(対戦相手候補)の所属グループの現在の順位に基づいて設定される。図11はボーナスを定めたボーナステーブルの一例を示す。
図11に示すボーナステーブルTBL102では、対戦相手の所属グループの順位ごとにボーナスが定められている。対戦相手の所属グループの順位が良いほど、ボーナスが多くなり、順位が悪いほど、ボーナスが少なくなるように設定されている。言い換えれば、対戦相手の所属グループの順位が高い場合には、対戦相手の所属グループの順位が低い場合に比べて、ボーナスが多くなるように設定されている。ユーザの所属グループの現在の順位が低い場合(例えば、ユーザの所属グループの順位が4位である場合)には、順位の高い対戦相手と試合することになるため、ボーナスが多く設定されることになる。一方、ユーザの所属グループの現在の順位が高い場合(例えば、ユーザの所属グループの順位が1位である場合)には、順位の低い対戦相手と試合することになるため、ボーナスが少なく設定されることになる。
ボーナステーブルTBL102では、対戦相手の所属グループの順位「1位」のボーナスが「200〜300%」に設定されている。これは、対戦相手の所属グループの順位が1位である場合にはボーナスが200〜300%の間で設定されることを示している。この場合、対戦相手候補のグループ内順位(獲得ポイントに関するグループ内ランキングにおける順位)に基づいて、ボーナスが200〜300%の間で設定される。例えば、対戦相手候補のグループ内順位が良いほど、ボーナスが高く設定され、グループ内順位が悪いほど、ボーナスが低く設定される。すなわち、グループ内順位が1位である場合にはボーナスが「300%」に設定され、グループ内順位が最下位である場合にはボーナスが「200%」に設定される。なお、ここでは、獲得ポイントに関するグループ内ランキングに基づいてボーナスが設定されることとしたが、オリジナルチームの総合能力値に関するグループ内ランキングに基づいてボーナスが設定されるようにしてもよい。
対戦相手選択画像G160の要素P162−1〜P162−5の状態は、図10のような順位・ボーナスを示す第1状態と、図7の要素P142−1〜P142−5のようなオリジナルチームのランクを示す第2状態との間で所定時間ごとに切り替わる。このため、ユーザU1は対戦相手候補の所属グループの順位、ボーナス、オリジナルチームのランクを把握できる。
なお、通常試合と同様、特別試合でも、ユーザU1のオリジナルチームよりも高い総合能力を有するオリジナルチームと、ユーザU1のオリジナルチームよりも低い総合能力を有するオリジナルチームと、ユーザU1のオリジナルチームと同等の総合能力を有するオリジナルチームとがそれぞれ対戦相手候補として設定される。通常試合の対戦相手選択画像G140と同様、対戦相手選択画像G160においても、対戦相手候補の表示位置がユーザU1のオリジナルチームとの総合能力の比較に基づいて設定され、対戦相手候補の表示位置がユーザU1のオリジナルチームとの総合能力の比較を示す。
ユーザU1は対戦相手候補の所属グループの順位、ボーナス、ランクを考慮して対戦相手を選択する。例えば、ユーザU1は、ボーナスの多さを重視して対戦相手を選択したり、確実にポイントを獲得すべくランクの低さを重視して対戦相手を選択したりすることができる。ユーザU1が要素P161−1〜P161−5のいずれかを選択することによって対戦相手を選択すると、ユーザU1のオリジナルチームと、対戦相手として選択されたユーザのオリジナルチームとの特別試合が実行される。特別試合自体は通常試合と同様にして実行される。
ユーザU1が対戦相手との特別試合に勝利すると、対戦相手の所属グループからポイントを奪うことができる。すなわち、対戦相手の所属グループの所有ポイントからユーザU1の所属グループの所有ポイントにポイントが移る。
図12は、このようなポイントの移動が行われた場合に表示部35に表示されるポイント移動結果画像の一例を示す。図12は、ユーザU1がユーザU7のオリジナルチームと特別試合に勝利し、算出された基本ポイントが「3000ポイント」である場合を想定している。先述した通り、この場合、ユーザU7のオリジナルチームとの特別試合に適用されるボーナスは「+300%」であるため(図10参照)、3000ポイント(基本ポイント)に9000ポイント(ボーナスポイント)を加えてなる12000ポイントがその試合におけるユーザU1の獲得ポイントとなる。この場合、ユーザU1の所属するグループG1がユーザU7の所属するグループG2から12000ポイントを奪うことになる。すなわち、グループG2の所有ポイントから12000ポイントが減算され、グループG1の所有ポイントに12000ポイントが加算される。そして、その旨を示す要素P171(メッセージ)がポイント移動結果画像G170に表示される。
図13は、上記のようなポイント移動の効果について説明するための図である。図13に示すように、例えば、特別試合前にはグループG2とグループG1とのポイントの差が28000ポイントと大きかったとしても、特別試合の結果が上記のような結果であった場合には、単にグループG1の所有ポイントに対して12000ポイントが加算されるのではなく、グループG2の所有ポイントから12000ポイントが減算されるとともに、グループG1の所有ポイントに対して12000ポイントが加算される結果として、その差が4000ポイントまで縮まる。
なお、特別試合でユーザU1が敗北したとしても、所属グループ(グループG1)の所有ポイントやユーザU1の累計ポイントが減算されることはなく、特別試合を行うことによるデメリットはない。もし、特別試合でユーザが敗北した場合に所属グループの所有ポイントやユーザの累計ポイントが減算される等のデメリットがあると、ユーザが順位の高いグループに所属する他のユーザを対戦相手として選択して特別試合を行うことを躊躇してしまうおそれがあるが、本実施形態では、特別試合を行うことによるデメリットがないため、順位の低いグループに所属するユーザでも躊躇することなく、順位の高いグループに所属する他のユーザを対戦相手として選択して対戦できる。その結果、上記のようなポイントの移動が発生する機会が多くなり、グループ間の所有ポイントの差が縮まりやすくなる。
ユーザU1がポイント移動結果画像G170の要素P172を選択すると、特別試合の試合結果を示す試合結果画像が表示部35に表示される。図14はこの場合の試合結果画像の一例を示す。試合結果画像G180は要素P181,P182,P183,P184を含む。要素P181〜P184は通常試合の試合結果画像G150の要素P151〜P154と基本的に同様である。ただし、要素P181には、今回の特別試合における獲得ポイントだけでなく、今回の特別試合に適用されたボーナスも示される。なお、特別試合の終了後においても特別試合イベントが所定の確率に基づいて発生する。特別試合イベントが発生した場合には、要素P155と同様の、特別イベントが発生したことを示す要素が試合結果画像G180に表示される。
先述したように、グループ対戦パートは所定のグループ対戦期間(3日間)にわたって実行される。そして、グループ対戦期間の終了時における各グループG1〜G4の所有ポイントによって、グループG1〜G4の順位が確定される。
グループG1〜G4の順位が確定されると、各ユーザに対して、所属グループの順位に応じた報酬が付与される。図15は、所属グループの順位に応じてユーザに付与される報酬を定めた第1報酬テーブルの一例を示す。
図15に示す第1報酬テーブルTBL103における「加入時点」とは、ユーザがグループに加入した時点を示している。また、「グループ順位」とは、ユーザの所属グループの順位を示している。このため、第1報酬テーブルTBL103では、ユーザに付与される報酬が、所属グループの順位だけでなく、ユーザが所属グループに加入した時点も考慮して決定されるようになっている。図15に示す例では、加入時点「1日目」とグループ順位「1」との組合せに対して報酬1が関連付けられている。これは、ユーザU1が1日目にグループに加入し、かつ、所属グループの順位が1位であった場合に報酬1がユーザU1に付与されることを示している。
図15に記載の報酬A1〜A12は、数値が小さいほど、価値の高い(又は量の多い)報酬であることを示している。すなわち、報酬A1は、報酬A1〜A12のうちで最も価値の高い(又は量の多い)報酬であり、報酬A12は報酬A1〜A12のうちで最も価値の低い(又は量の少ない)報酬である。このため、第1報酬テーブルTBL103では、ユーザの所属グループの順位が良いほど、ユーザに付与される報酬の価値が高く(又は量が多く)なっている。また第1報酬テーブルTBL103では、ユーザがグループに加入した時点が早いほど、ユーザに付与される報酬の価値が高く(又は量が多く)なっている。本実施形態では、グループ対戦期間の最終日(3日目)にユーザがその時点で1位のグループに加入することも可能であるが、そのようなユーザに付与される報酬の価値は低く(又は量が少なく)なる。
なお、例えば、1日目にグループに加入したユーザの所属グループが4位であった場合の報酬と、2日目にグループに加入したユーザの所属グループが1位であった場合の報酬とを同じ報酬としてもよい。また例えば、2日目にグループに加入したユーザの所属グループが4位であった場合の報酬と、3日目にグループに加入したユーザの所属グループが1位であった場合の報酬とを同じ報酬としてもよい。
グループ対戦の終了後には、グループ内順位に応じた報酬も各ユーザに付与される。図16は、グループ内順位に応じてユーザに付与される報酬を定めた第2報酬テーブルの一例を示す。
図16に示す第2報酬テーブルTBL104における「グループ内順位」とは、所属グループのグループ内ランキングにおけるユーザの順位を示している。また、報酬B1〜B6は、数値が小さいほど、価値の高い(又は量の多い)報酬であることを示している。すなわち、報酬B1は、報酬B1〜B6のうちで最も価値の高い(又は量の多い)報酬であり、報酬B6は報酬B1〜B6のうちで最も価値の低い(又は量の少ない)報酬である。このため、第2報酬テーブルTBL104では、ユーザのグループ内順位が良いほど、ユーザに付与される報酬の価値が高く(又は量が多く)なっている。
なお、例えば、育成パートで使用可能なゲームアイテムが報酬として付与される。具体的には、育成パートで主人公キャラクタの能力を上昇させるゲームアイテムが報酬として付与される。または、イベントキャラクタの抽選を行うためのゲームアイテムが報酬として付与されるようにしてもよい。また例えば、ゲーム通貨が報酬として付与されるようにしてもよい。また例えば、イベントキャラクタが報酬として付与されるようにしてもよい。具体的には、所属グループと関連付けられたイベントキャラクタが報酬として付与されるようにしてもよい。なおこの場合、所属グループの順位が良いほど、報酬としてのイベントキャラクタの能力又はレアリティを高く設定するようにしてもよい。また、ユーザがグループに加入した時点が早いほど、報酬としてのイベントキャラクタの能力又はレアリティを高く設定するようにしてもよい。
以上に説明したように、本実施形態では特別試合イベントが発生し、他のグループからポイント奪うことが可能な特別試合を行う機会がユーザに提供される。その結果、グループ間で所有ポイントに差が生じ難くなっている。さらに本実施形態では、ユーザの所属グループの順位が低い場合には、ユーザの所属グループの順位が高い場合に比べて、特別試合イベントの発生確率が高く設定される。また本実施形態では、ユーザの所属グループの現在の順位が低い場合には、ユーザの所属グループの現在の順位が高い場合に比べて、特別試合におけるボーナスが多く設定される。その結果、グループ間で所有ポイントに差がさらに生じ難くなっている。
[3.機能ブロック]上記のような特別試合イベントを実現するための構成について説明する。図17は、ゲームシステム1で実現される機能ブロックのうち、特別試合イベントに関連する機能ブロックを示す機能ブロック図である。
[3−1]図17に示すように、ゲームシステム1はデータ記憶部100を含む。例えば、データ記憶部100はデータベース14、記憶部12、及び記憶部32の少なくとも一つによって実現される。データ記憶部100はゲームを提供するために必要なデータを記憶する。
ここでは、データ記憶部100に記憶されるデータの具体例として、先述の野球ゲームを提供するために必要なデータについて説明する。図17に示すように、データ記憶部100は、特別試合イベント発生確率テーブルTBL101、ボーナステーブルTBL102、第1報酬テーブルTBL103、第2報酬テーブルTBL104、ユーザテーブルTBL105、オリジナルキャラクタテーブルTBL106、オリジナルチームテーブルTBL107、及びグループテーブルTBL108を含む。このうち、特別試合イベント発生確率テーブルTBL101、ボーナステーブルTBL102、第1報酬テーブルTBL103、及び第2報酬テーブルTBL104については既に説明したため、ここでは説明を省略する
[3−1−1]図18はユーザテーブルTBL105の一例を示す。ユーザテーブルTBL105は、ゲームシステム1でゲームをプレイするユーザのリストを示すデータである。図18に示すように、ユーザテーブルTBL105は「ID」、「ユーザ名」、「ゲームアイテム」、「ゲーム通貨」、「所属グループ」、「累計ポイント」、「特別対戦イベント発生フラグ」フィールドを含む。
「ユーザID」フィールドは各ユーザを一意に特定するための識別情報を示す。「ユーザ名」フィールドはユーザの名前を示す。「ゲームアイテム」フィールドは、ユーザの所有しているゲームアイテムのリストを示す。「ゲーム通貨」フィールドは、ユーザの所有しているゲーム通貨の量を示す。なお、「ユーザの所有しているゲームアイテム」又は「ユーザの所有しているゲーム通貨」とは、ユーザが任意に使用することが可能な状態にあるゲームアイテム又はゲーム通貨である。
「所属グループ」、「累計ポイント」、及び「特別対戦イベント発生フラグ」フィールドはグループ対戦パートに関連するフィールドである。「所属グループ」フィールドは、ユーザが所属しているグループを示す。ユーザの所属しているグループのIDが「所属グループ」フィールドに登録される。「累計ポイント」フィールドは、グループ対戦パートでユーザが獲得したポイントの累計を示す。「特別対戦イベント発生フラグ」フィールドは、ユーザに対して特別対戦イベントが発生しているか否かを示す。例えば、値「0」又は「1」が「特別対戦イベント発生フラグ」フィールドに登録される。値「0」は、特別対戦イベントが発生していないことを示す。値「1」は、特別対戦イベントが発生していることを示す。なお、新たなグループ対戦期間(グループ対戦パート)が開始されるごとに、「所属グループ」、「累計ポイント」、及び「特別対戦イベント発生フラグ」フィールドは初期化(リセット)される。
[3−1−2]図19はオリジナルキャラクタテーブルTBL106の一例を示す。オリジナルキャラクタテーブルTBL106は、ユーザの所有しているオリジナルキャラクタ(ユーザが作成したオリジナルキャラクタ)のリストを示すデータである。「ユーザの所有しているオリジナルキャラクタ」とは、ユーザが任意に使用することが可能な状態にあるオリジナルキャラクタである。オリジナルキャラクタテーブルTBL106はユーザごとに記憶される(各ユーザIDに関連付けて記憶される)。図19に示すように、オリジナルキャラクタテーブルTBL106は下記に説明するフィールドを含む。
「ID」フィールドは、ユーザの所有しているオリジナルキャラクタを特定するための識別情報を示す。「オリジナルキャラクタ名」フィールドはオリジナルキャラクタの名称を示す。「適正ポジション」フィールドはオリジナルキャラクタが得意な野球のポジションを示す。「利き腕」フィールドはオリジナルキャラクタの利き腕を示す。「フォーム」フィールドはオリジナルキャラクタの打撃フォーム又は投球フォームを示す。オリジナルキャラクタが野手である場合には打撃フォームが「フォーム」フィールドに登録され、オリジナルキャラクタが投手である場合には投球フォームが「フォーム」フィールドに登録される。「ランク」フィールドはオリジナルキャラクタのランクを示す。「オリジナル能力パラメータ」フィールドはオリジナルキャラクタの能力パラメータの値を示す。
[3−1−4]図20はオリジナルチームテーブルTBL107の一例を示す。オリジナルチームテーブルTBL107は、ユーザが自らのオリジナルキャラクタを使用して編成したオリジナルの野球チームの情報を示すデータである。オリジナルチームテーブルTBL107はユーザごとに記憶される(各ユーザIDに関連付けて記憶される)。図20に示すように、オリジナルチームテーブルTBL107は下記に説明するフィールドを含む。
「ランク」フィールドはオリジナルチームのランクを示し、「総合能力値」フィールドはオリジナルチームの総合能力値を示す。「先発投手」、「中継ぎ投手」、「抑え投手」、「捕手」、「一塁手」、「二塁手」、「三塁手」、「遊撃手」、「左翼手」、「中堅手」、「右翼手」、「DH」フィールドは、各ポジション・役割に割り当てられているオリジナルキャラクタを示す。
[3−1−3]図21はグループテーブルTBL108の一例を示す。グループテーブルTBL108は、グループ対戦イベントでユーザが加入可能なグループのリストを示すデータである。図21に示すように、グループテーブルTBL108は「ID」、「グループ名」、「イベントキャラクタ」、及び「所有ポイント」フィールドを含む。
「ID」フィールドは、各グループを特定するための識別情報を示す。「グループ名」フィールドはグループの名称を示す。「イベントキャラクタ」フィールドは、グループに関連付けられたイベントキャラクタを示す。「所有ポイント」フィールドは、グループの所有しているポイントを示す。なお、新たなグループ対戦期間(グループ対戦パート)が開始されるごとに、グループテーブルTBL108は初期化(リセット)される。
[3−1−4]データ記憶部100には、以上に説明したテーブルの他にも、例えば、ユーザの所有しているイベントキャラクタのリストを示すデータであるイベントキャラクタテーブル等が記憶されるが、ここでは説明を省略する。
[3−2]図17に示すように、ゲームシステム1は、表示制御部110、第1ゲーム提供制御部120、ポイント増加部130、第2ゲーム提供制御部140、ポイント移動部150、ポイント移動促進制御部160、報酬決定部170、及び報酬関連付け部180を含む。例えば、これらはサーバ10の制御部11によって実現される。なお、これらの一部又は全部がゲーム端末30の制御部31によって実現されるようにしてもよい。
[3−2−1]表示制御部110は各種画像をゲーム端末30の表示部35に表示するための制御を行う。
例えば、表示制御部110がサーバ10で実現される場合であれば、「画像を表示するための制御を行う」とは、画像を表示するためのデータをゲーム端末30に送信することによってゲーム端末30の表示部35に表示させることである。また例えば、表示制御部110がゲーム端末30で実現される場合であれば、「画像を表示するための制御を行う」とは、画像を表示部35に表示させることである。
[3−2−2]第1ゲーム提供制御部120は、複数のユーザ識別情報によって識別される複数のユーザに対して、第1ゲームをプレイする機会を提供するための制御を行う。
ここで、「ユーザ識別情報」とは、ユーザを一意に識別するための情報である。言い換えれば、ユーザを特定するための情報である。例えば、ユーザID、ユーザ名、ユーザアカウント、又は電子メールアドレスが「ユーザ識別情報」の一例に相当する。
「第1ゲームをプレイする機会を提供するための制御を行う」とは、第1ゲームの実行に必要なデータを他の装置(ゲーム端末30等)に送信することによってユーザが第1ゲームをプレイできるようにすること、第1ゲームの実行を他の装置(ゲーム端末30等)に指示することによってユーザが第1ゲームをプレイできるようにすること、又は、第1ゲームを実行することによってユーザが第1ゲームをプレイできるようにすること等である。
上述の野球ゲームの場合、通常試合が「第1ゲーム」の一例に相当する。例えば、第1ゲーム提供制御部120は、通常試合をプレイする機会を各ユーザに提供すべく、通常試合をプレイするための画像(トップ画像G130等)をゲーム端末30の表示部35に表示するための制御を行う。
[3−2−3]ポイント増加部130は、複数のグループ識別情報の各々について、当該グループ識別情報と関連付けられた複数のユーザ識別情報によって識別される複数のユーザの各々による第1ゲームのプレイ結果に基づき、当該グループ識別情報と関連付けられたポイントを増加させる。
ここで、「グループ」とは、複数のユーザが所属するグループ(ユーザグループ)である。言い換えれば、「グループ」とは、複数のユーザをメンバとするグループである。「グループ」は「チーム(ユーザチーム)」、「ギルド」、又は「パーティ」等と言い換えることもできる。
「グループ識別情報」とは、グループを一意に識別するための情報である。言い換えれば、「グループ識別情報」とは、グループを特定するための情報である。例えば、グループID又はグループ名が「グループ識別情報」の一例に相当する。
「グループ識別情報と関連付けられた複数のユーザ識別情報」とは、グループ識別情報と関連付けて記憶される複数のユーザ識別情報である。言い換えれば、グループに所属する複数のユーザの各々のユーザ識別情報である。すなわち、グループに所属する複数のユーザを特定する情報である。
「グループ識別情報と関連付けられた複数のユーザ識別情報によって識別される複数のユーザ」とは、グループに所属する複数のユーザのことである。
「プレイ結果」とは、例えば、ゲームをプレイしたユーザが収めた成績である。対戦相手との対戦が行われるゲームの場合であれば、対戦の結果が「プレイ結果」の一例に相当する。なお、「対戦の結果」とは、勝敗のことである。必ずしも勝ち/負けが決まらなくてもよく、引き分けになる場合があってもよい。また、得点を競う対戦の場合、得点差も「対戦の結果」の一例に相当する。
また、目的を達成することを目指すゲームの場合であれば、目的の達成結果が「プレイ結果」の一例に相当する。なお、「目的の達成結果」とは、目的を達成できたか否かや、目的をどの程度達成できたか等である。例えば、敵を退治することを目指すゲームの場合であれば、敵を退治することが「目標」の一例に相当し、仮想世界内の特定の位置まで移動することを目指すゲームの場合であれば、仮想世界内の特定の位置まで移動することが「目標」の一例に相当する。
「ポイント」とは、グループに対して付与される数値である。言い換えれば、「ポイント」とは、グループ間で多い/少ない(又は、大きい/小さい、高い/低い)を競う対象となる数値である。「ポイント」は「得点」等と言い換えることもできる。
「グループ識別情報と関連付けられたポイント」とは、グループ識別情報と関連付けて記憶されるポイントである。「グループ識別情報と関連付けられたポイント」は、グループに付与されたポイント、グループが獲得したポイント、又は、グループが所有しているポイントと言い換えることもできる。
「第1ゲームのプレイ結果に基づき、グループ識別情報と関連付けられたポイントを増加させる」とは、例えば、グループ識別情報と関連付けられたポイントを増加させるか否かを、第1ゲームのプレイ結果に基づいて決定することである。また例えば、グループ識別情報と関連付けられたポイントを増加させる量を、第1ゲームのプレイ結果に基づいて決定したりすることであってもよい。
上述の野球ゲームの場合、通常試合が「第1ゲーム」の一例に相当する。例えば、ポイント増加部130は、グループG1に所属する複数のユーザの各々による通常試合の結果に基づき、グループG1の所有ポイントを増加させる。ポイント増加部130は、グループG2〜G4の各々についても、当該グループに所属する複数のユーザの各々による通常試合の結果に基づき、当該グループの所有ポイントを増加させる。
[3−2−4]第2ゲーム提供制御部140は、グループ識別情報と関連付けられたユーザ識別情報によって識別されるユーザに対して、他のグループ識別情報と関連付けられたポイントのうちの少なくとも一部を上記グループ識別情報と関連付けられたポイントに移すための第2ゲームをプレイする機会を提供するための制御を行う。
ここで、「他のグループ識別情報と関連付けられたポイントのうちの少なくとも一部をグループ識別情報と関連付けられたポイントに移す」とは、他のグループ識別情報と関連付けられたポイントを減少させ、その減少させた分、グループ識別情報と関連付けられたポイントを増加させることである。
「第2ゲーム」とは、他のグループ識別情報と関連付けられたポイントのうちの少なくとも一部をグループ識別情報と関連付けられたポイントに移すための特別のゲームである。第1ゲームが、単に、グループ識別情報と関連付けられたポイントを増加させるためのゲームであるのに対し、第2ゲームは、他のグループ識別情報と関連付けられたポイントのうちの少なくとも一部を減少させて、その減少させた分、グループ識別情報と関連付けられたポイントを増加させるためのゲームである点で第1のゲームとは異なる。
「第2ゲームをプレイする機会を提供するための制御を行う」とは、第2ゲームの実行に必要なデータを他の装置(ゲーム端末等)に送信することによってユーザが第2ゲームをプレイできるようにすること、第2ゲームの実行を他の装置(ゲーム端末等)に指示することによってユーザが第2ゲームをプレイできるようにすること、又は、第2ゲームを実行することによってユーザが第2ゲームをプレイできるようにすること等である。
上述の野球ゲームの場合、特別試合が「第2ゲーム」の一例に相当する。例えば、第2ゲーム提供制御部140は、特別試合イベントを発生させるか否かを所定の確率に基づいて決定し、特別試合イベントを発生させると決定した場合に、特別試合をプレイする機会を各ユーザに提供すべく、特別試合をプレイするための画像(試合結果画像G150等)をユーザ端末30の表示部35に表示するための制御を行う。
[3−3−5]ポイント移動部150は、第2ゲームのプレイ結果に基づいて、他のグループ識別情報と関連付けられたポイントのうちの少なくとも一部をグループ識別情報と関連付けられたポイントに移す。
ここで、「第2ゲームのプレイ結果に基づいて、他のグループ識別情報と関連付けられたポイントのうちの少なくとも一部をグループ識別情報と関連付けられたポイントに移す」とは、例えば、他のグループ識別情報と関連付けられたポイントのうちの少なくとも一部をグループ識別情報と関連付けられたポイントに移すか否かを、第2ゲームのプレイ結果に基づいて決定することである。また例えば、他のグループ識別情報と関連付けられたポイントからグループ識別情報と関連付けられたポイントに移すポイントの量を、第2ゲームのプレイ結果に基づいて決定することであってもよい。
例えば、表示制御部110は、グループ識別情報と関連付けられたユーザ識別情報によって識別されるユーザの使用する表示部に、他のグループ識別情報と関連付けられた複数のゲームデータのうちから対戦相手ゲームデータの選択を受け付けるための選択受付画像を表示するための制御を行う。そして、第2ゲームでは、ユーザ識別情報と関連付けられたゲームデータと、対戦相手ゲームデータとに基づいて対戦が実行される。ポイント移動部150は、対戦の結果に基づき、他のグループ識別情報と関連付けられたポイントのうちの少なくとも一部をグループ識別情報と関連付けられたポイントに移す。
ここで、「ユーザの使用する表示手段」とは、ユーザがゲームをプレイするために使用する表示装置である。言い換えれば、「ユーザの使用する表示手段」とは、ゲーム画像が表示される表示装置である。
「対戦相手ゲームデータ」とは、対戦において対戦相手となるゲームデータである。また、「選択受付画像」とは、他のグループ識別情報と関連付けられた複数のゲームデータのうちから対戦相手ゲームデータの選択を受け付けるための画像である。「選択受付画像」は、複数のゲームデータの各々について、当該ゲームデータの強さに関する情報と、当該ゲームデータを対戦相手ゲームデータとして対戦が実行された場合に他のグループ識別情報と関連付けられたポイントからグループ識別情報と関連付けられたポイントに移されるポイントの量に関する情報とを示すようにしてもよい。
「ユーザ識別情報と関連付けられたゲームデータ」とは、例えば、ユーザの所有するゲームオブジェクト(ゲームキャラクタ等)である。
「対戦」は、例えば、ユーザの操作するゲームオブジェクトと、対戦相手(コンピュータ又は他のユーザ)が操作するゲームオブジェクトとの間で行われる。または、「対戦」は、例えば、ユーザ識別情報と関連付けられたゲームデータと対戦相手ゲームデータとに基づいて自動的に実行されるものであってもよい。
「対戦の結果に基づき、他のグループ識別情報と関連付けられたポイントのうちの少なくとも一部をグループ識別情報と関連付けられたポイントに移す」とは、例えば、他のグループ識別情報と関連付けられたポイントのうちの少なくとも一部をグループ識別情報と関連付けられたポイントに移すか否かを、対戦の結果に基づいて決定することである。また例えば、他のグループ識別情報と関連付けられたポイントからグループ識別情報と関連付けられたポイントに移すポイントの量を、対戦の結果に基づいて決定することであってもよい。
上述の野球ゲームの場合、特別試合の対戦相手選択画像G160が「選択受付画像」の一例に相当し、オリジナルチームが「ゲームデータ」の一例に相当し、特別試合が「第2ゲーム」の一例に相当する。例えば、表示制御部110は、グループG2〜G4に所属する他のユーザのオリジナルチームのうちから対戦相手チームの選択を受け付けるための対戦相手選択画像G160をグループG1に所属するユーザU1のゲーム端末30の表示部35に表示するための制御を行う。この対戦相手選択画像G160(要素P162−1〜P162−5)には、他のユーザのオリジナルチームのランク(強さ情報の一例)や、他のユーザのオリジナルチームとの特別試合に適用されるボーナス(移されるポイントの量に関する情報の一例)が示される。また例えば、グループG1に所属するユーザU1のオリジナルチームと他のグループG2に所属するユーザU7のオリジナルチームとの特別試合が実行された場合には、当該特別試合の結果に基づき、ポイント移動部150は、グループG2の所有ポイントのうちの少なくとも一部をグループG1の所有ポイントに移す。
[3−3−6]ポイント移動促進制御部160は、グループ識別情報と関連付けられたポイントが他のグループ識別情報と関連付けられたポイントよりも少ない場合に、他のグループ識別情報と関連付けられたポイントからグループ識別情報と関連付けられたポイントにポイントが移り易くするための制御を行う。
「他のグループ識別情報と関連付けられたポイントからグループ識別情報と関連付けられたポイントにポイントが移り易くするための制御」とは、他のグループ識別情報と関連付けられたポイントからグループ識別情報と関連付けられたポイントへとポイントを移すこと自体が行われ易くするための制御である。
例えば、上記制御とは、ユーザに対して第2ゲームをプレイする機会を提供する頻度又は回数を高く設定することである。
すなわち、ポイント移動促進制御部160は、グループ識別情報と関連付けられたポイントが他のグループ識別情報と関連付けられたポイントよりも少ない場合には、グループ識別情報と関連付けられたポイントが他のグループ識別情報と関連付けられたポイントよりも多い場合に比べて、ユーザに対して上記機会を提供する頻度又は回数を高く設定する。なお、「ユーザに対して機会を提供する頻度又は回数を高く設定する」とは、ユーザに対して機会を提供するか否かを確率情報に基づいて決定する場合であれば、ユーザに対して機会を提供する確率を高く設定することである。例えば、ユーザに対して機会を提供する回数が上限回数以下に制限される場合であれば、上限回数を増やすことである。また例えば、所定期間内においてユーザに対して機会を提供する回数が上限回数以下に制限される場合であれば、上限回数を増やしたり、所定期間を短くしたりすることである。また例えば、所定時間ごとにユーザに対して機会を提供する場合であれば、所定時間を短くすることである。
また例えば、上記制御とは、他のグループ識別情報と関連付けられたポイントのうちの少なくとも一部をグループ識別情報と関連付けられたポイントに移すために満足されるべき条件を緩和することであってもよい。具体的には、通常は、第2ゲームのプレイ結果が特定の結果(例えば勝利)でなければ、他のグループ識別情報と関連付けられたポイントのうちの少なくとも一部をグループ識別情報と関連付けられたポイントに移さないところ、第2ゲームのプレイ結果が特定の結果でなくても(例えば引き分け)、他のグループ識別情報と関連付けられたポイントのうちの少なくとも一部をグループ識別情報と関連付けられたポイントに移すようにすることであってもよい。
または、「他のグループ識別情報と関連付けられたポイントからグループ識別情報と関連付けられたポイントにポイントが移り易くするための制御」とは、他のグループ識別情報と関連付けられたポイントからグループ識別情報と関連付けられたポイントへと移されるポイントの量が多くすることであってもよい。
すなわち、ポイント移動促進制御部160は、グループ識別情報と関連付けられたポイントが他のグループ識別情報と関連付けられたポイントよりも少ない場合には、グループ識別情報と関連付けられたポイントが他のグループ識別情報と関連付けられたポイントよりも多い場合に比べて、他のグループ識別情報と関連付けられたポイントからグループ識別情報と関連付けられたポイントに移すポイントの量を多く設定するようにしてもよい。
上述の野球ゲームの場合、例えば、ポイント移動促進制御部160は、グループG1の所有ポイントがグループG2の所有ポイントよりも少ない場合には、グループG1の所有ポイントがグループG2の所有ポイントよりも多い場合に比べて、グループG1に所属するユーザに対して特別試合イベントを発生させる確率を高く設定する。
また例えば、ポイント移動促進制御部160は、グループG1の所有ポイントがグループG2の所有ポイントよりも少ない場合には、グループG1の所有ポイントがグループG2の所有ポイントよりも多い場合に比べて、ボーナス(グループG1に所属するユーザがグループG2に所属するユーザのオリジナルチームとの特別試合を行う場合のボーナス)を高く設定することによって、グループG2の所有ポイントからグループG1の所有ポイントに移すポイントの量を多く設定する。
[3−3−7]報酬関連付け部180は、所定時点におけるグループ識別情報と関連付けられたポイントと他のグループ識別情報と関連付けられたポイントとの比較に基づき、グループ識別情報と関連付けられたユーザ識別情報に対して報酬を関連付ける。
ここで、「所定時点」とは、例えば、所定期間内に獲得したポイントの量をグループ間で競う場合であれば、所定期間の終了時点が「所定時点」の一例に相当する。
「所定時点におけるグループ識別情報と関連付けられたポイントと他のグループ識別情報と関連付けられたポイントとの比較」とは、所定時点におけるグループ識別情報と関連付けられたポイントと、所定時点における他のグループ識別情報と関連付けられたポイントとでどちらが多いかを比較することである。
「グループ識別情報と関連付けられたユーザ識別情報に対して報酬を関連付ける」とは、グループ識別情報と関連付けられたユーザ識別情報によって識別されるユーザに報酬を付与することである。すなわち、グループに所属するユーザに報酬を付与することである。
例えば、「グループ識別情報と関連付けられたユーザ識別情報に対して報酬を関連付ける」とは、ユーザにゲームオブジェクトを付与することである。すなわち、ユーザが所有していない新たなゲームオブジェクトをユーザに付与すること、又は、ユーザがすでに所有しているゲームオブジェクトをさらにユーザに付与することによって、ユーザが所有している当該ゲームオブジェクトの数を増加することである。言い換えれば、新たなゲームオブジェクトをユーザ識別情報と関連付けること、又は、ユーザ識別情報とゲームオブジェクトが関連付けられた状態でさらに当該ゲームオブジェクトをユーザ識別情報と関連付けることによって、ユーザ識別情報と関連付けられたゲームオブジェクトの数を増加することである。
「比較に基づき、グループ識別情報と関連付けられたユーザ識別情報に対して報酬を関連付ける」とは、例えば、グループ識別情報と関連付けられたユーザ識別情報に対して報酬を関連付けるか否かを、比較に基づいて決定することである。また例えば、グループ識別情報と関連付けられたユーザ識別情報に対して関連付ける報酬の価値を、比較に基づいて決定することである。「報酬の価値」とは、報酬の有用性、稀少性、性能、又は量等である。
「報酬」としては、例えばゲームオブジェクトがユーザに付与される。なお、「ゲームオブジェクト」とはゲームにおいて利用され得るものである。例えば、ゲームキャラクタ、又はゲームアイテム等が「ゲームオブジェクト」の一例に相当する。「報酬」はゲームオブジェクトに限られず、ゲームの内容に合わせて種々の報酬を設定することが可能である。例えば、「報酬」は、ゲーム通貨、ユーザに特別の称号を付与すること、又は、ユーザのパラメータ又はユーザの所有するゲームオブジェクトのパラメータをユーザにとって有利となるように一時的又は永続的に変化させることであってもよい。
上述の野球ゲームの場合、報酬関連付け部180は、グループ対戦期間の終了時点におけるグループG1〜G4間の所有ポイントの比較に基づき、グループG1〜G4に所属するユーザに報酬を付与する。具体的には、報酬関連付け部180は、グループ対戦期間の終了時点におけるグループG1〜G4間の所有ポイントの多い順にソートすることによってグループG1〜G4の順位を決定し、グループG1の順位に応じた報酬をグループG1に所属するユーザに付与する(図15参照)。グループG2〜G4に関しても、報酬関連付け部180は、グループG2〜G4の各々の順位に応じた報酬をグループG2〜G4の各々に所属するユーザに付与する(図15参照)。
[3−3−8]報酬決定部170は、ユーザ識別情報がグループ識別情報と関連付けられた時点から所定時点までの時間が多い場合には、時間が少ない場合に比べて、ユーザ識別情報に関連付ける報酬の価値又は量を大きく設定する。
ここで、「ユーザ識別情報とグループ識別情報とが関連付けられた時点」とは、ユーザがグループに所属することになった時点である。
「ユーザ識別情報とグループ識別情報とが関連付けられた時点から所定時点までの時間」とは、ユーザ識別情報とグループ識別情報とが関連付けられた時点から所定時点までの間に経過することになる時間である。
「報酬の価値又は量を大きく設定する」とは、報酬の有用性、稀少性、又は性能を高めたり、報酬の量を多くしたりすることである。すなわち、より有用性、稀少性、又は性能の高い報酬をユーザに付与したり、より多くの報酬をユーザに付与したりすることである。
上述の野球ゲームの場合、報酬決定部170は、ユーザがグループに加入した時点からグループ対戦期間の終了時点までの時間が多い場合(例えば、ユーザがグループ対戦期間の1日目にグループに加入した場合)には、時間が少ない場合(例えば、ユーザがグループ対戦期間の3日目にグループに加入した場合)に比べて、ユーザに付与する報酬の価値又は量を大きく設定する(図15参照)。
[4.処理]次に、ゲームシステム1で実行される処理について説明する。
[4−1]図22は、通常試合の終了後に実行される処理の一例を示す。図22に示す処理がプログラムに従って実行されることによってポイント増加部130、第2ゲーム提供制御部140、及びポイント移動促進制御部160が実現される。以下では、グループG1に所属するユーザU1の通常試合が終了した場合を想定して図22に示す処理について説明する。
図22に示すように、まず、ゲーム端末30の制御部31は、通常試合が終了したことを通信部33を介してサーバ10に通知し(S300)、サーバ10は当該通知を通信部13を介して受信する(S100)。このとき、ユーザU1のIDが上記通知とともにゲーム端末30からサーバ10に送信される。また、このとき、今回の試合結果を示す試合結果データもゲーム端末30からサーバ10に送信される。なお、試合終了時に試合結果データをサーバ10に送信するのではなく、試合中に試合経過を示すデータをその都度ゲーム端末30からサーバ10に送信するようにしてもよい。
サーバ10の制御部11は、ユーザU1に獲得させるポイントを今回の試合結果に基づいて算出する(S102)。例えば、制御部11は、今回の試合でのユーザU1のオリジナルチームの成績(勝敗、得点の数、失点の数、安打の数、本塁打の数、又は奪三振の数等)に基づいてユーザU1の獲得ポイントを算出する。なお、ユーザU1の獲得ポイントをゲーム端末30側で算出し、算出結果を示すデータを試合結果データの一部としてゲーム端末30からサーバ10に送信するようにしてもよい。そして、制御部11は、ゲーム端末30側での算出結果を試合結果データから取得するようにしてもよい。
また制御部11はユーザテーブルTBL105にアクセスし、ステップS102で算出されたポイントをユーザU1の累計ポイントに対して加算する(S104)。
さらに制御部11はグループテーブルTBL108にアクセスし、ステップS102で算出されたポイントをグループG1(ユーザU1の所属グループ)の所有ポイントに対して加算する(S106)。なお、ユーザU1の所属グループはユーザテーブルTBL105を参照することによって特定できる。
また制御部11は、ユーザU1に対して特別試合イベントを発生させるか否かを決定する(S108)。例えば、制御部11はグループテーブルTBL108を所有ポイントの降順でソートすることによって、グループG1(ユーザU1の所属グループ)の現在の順位を取得する。また、制御部11は特別試合イベント発生確率テーブルTBL101を参照し、取得された順位に対応する発生確率を取得する。そして、制御部11はその確率に基づいて特別試合イベントを発生させるか否かを決定する。具体的には、例えば発生確率が「0.3」であれば、制御部11は1〜100の乱数を発生させ、値が1〜30であれば、特別試合イベントを発生させると決定し、値が31〜100であれば、特別試合イベントを発生させないと決定する。制御部11はユーザテーブルTBL105にアクセスし、特別イベントを発生させないと決定された場合にはユーザU1の特別試合イベント発生フラグを「0」に設定し、特別イベントを発生させると決定された場合にはユーザU1の特別試合イベント発生フラグを「1」に設定する。
そして制御部11は、試合結果画像G150のデータを通信部13を介してゲーム端末30に送信する(S110)。このとき、特別イベントを発生させるとステップS108で決定された場合には、要素P155を含む試合結果画像G150のデータがゲーム端末30に送信され、一方、特別イベントを発生させないとステップS108で決定された場合には、要素P155を含まない試合結果画像G150のデータがゲーム端末30に送信される。なお、ここで、「画像のデータ」とは、画像自体を示すデータであってもよいし、画像を生成するために必要な情報を示すデータであってもよい。以下でも同様である。
ゲーム端末30は試合結果画像G150のデータを通信部33を介して受信し(S302)、制御部31は当該データに基づいて試合結果画像G150を表示部35に表示する(S304)。
[4−2]図23は、特別試合の実施が要求された場合に実行される処理の一例を示す。例えば、図23に示す処理は、図8に示す状態(すなわち要素P155が表示された状態)で試合結果画像G150の要素P154が選択された場合に実行される。図23に示す処理がプログラムに従って実行されることによって第2ゲーム提供制御部140が実現される。以下では、グループG1に所属するユーザU1が特別試合の実施を要求した場合を想定して図23に示す処理について説明する。
図23に示すように、まず、ゲーム端末30の制御部31は特別試合の実施を通信部33を介してサーバ10に要求し(S310)、サーバ10は当該要求を通信部13を介して受信する(S120)。このとき、ユーザU1のIDが上記要求とともにゲーム端末30からサーバ10に送信される。
上記要求が受信された場合、制御部11は対戦相手候補を選択する(S122)。
例えば、制御部11は、他のグループG2〜G4に所属するユーザのうちから、ユーザU1のオリジナルチームよりも高い総合能力を有するオリジナルチームを1つ選択して、第1対戦相手候補として設定する。具体的には、制御部11は、ユーザU1のオリジナルチームの総合能力値に所定値を加算した値を第1基準値として設定し、他のグループG2〜G4に所属するユーザのオリジナルチームのうちで、第1基準値に最も近い総合能力値を有するオリジナルチームを第1対戦相手候補として選択する。
また例えば、制御部11は、他のグループG2〜G4に所属するユーザのオリジナルチームのうちから、ユーザU1のオリジナルチームよりも低い総合能力を有するオリジナルチームを2つ選択して、第2及び第3対戦相手候補として設定する。具体的には、制御部11は、ユーザU1のオリジナルチームの総合能力値から所定値を減算した値を第2基準値として設定し、他のグループG2〜G4に所属するユーザのオリジナルチームのうちで、第2基準値に近い総合能力値を有する2つのオリジナルチームを第2及び第3対戦相手候補として選択する。
また例えば、制御部11は、他のグループG2〜G4に所属するユーザのオリジナルチームのうちから、ユーザU1のオリジナルチームと同程度の総合能力を有するオリジナルチームを2つ選択して、第4及び第5対戦相手候補として選択する。具体的には、制御部11は、ユーザU1のオリジナルチームの総合能力値を第3基準値として設定し、他のグループG2〜G4に所属するユーザのオリジナルチームのうちで、第3基準値に近い総合能力値を有する2つのオリジナルチームを第4及び第5対戦相手候補として選択する。
ステップS122の実行後、制御部11は、ステップS122で選択された対戦相手候補の情報を取得する(S124)。すなわち、制御部11は対戦相手候補のユーザ名及び所属グループ、対戦相手候補のオリジナルチームのランクや、対戦相手候補との特別試合で適用されるボーナス等を取得する。
このうち、対戦相手候補との特別試合で適用されるボーナスは次のようにして取得される。まず、制御部11はユーザテーブルTBL105を参照し、対戦相手候補の所属グループを特定する。また、制御部11はグループテーブルTBL108を所有ポイントの降順でソートすることによって、対戦相手候補の所属グループの現在の順位を特定する。そして、制御部11はボーナステーブルTBL102を参照し、特定された順位に対応するボーナス範囲(上限値及び下限値)を取得する。さらに、制御部11はユーザテーブルTBL105にアクセスし、対戦相手候補と同じグループに所属する全ユーザを累計ポイントの降順でソートすることによって、対戦相手候補の所属チーム内順位を特定する。そして、対戦相手候補の所属チーム内順位に基づき、制御部11はボーナス範囲内でボーナスを決定する。このとき、制御部11は、対戦相手候補の所属チーム内順位が高いほど、ボーナスが大きくなるようにしてボーナスを決定する。
ステップS124の実行後、制御部11は対戦相手選択画像G160のデータを通信部13を介してゲーム端末30に送信する(S126)。この場合、第1対戦相手候補の情報を示す要素P161−1、第2対戦相手候補の情報を示す要素P161−2、第3対戦相手候補の情報を示す要素P161−3、第4対戦相手候補の情報を示す要素P161−4、及び、第5対戦相手候補の情報を示す要素P161−5を含む対戦相手選択画像G160のデータがゲーム端末30に送信される。
ゲーム端末30は対戦相手選択画像G160のデータを通信部33を介して受信し(S312)、制御部31は当該データに基づいて対戦相手選択画像G160を表示部35に表示する(S314)。
対戦相手選択画像G160が表示されている間、制御部31はいずれかの対戦相手候補が対戦相手として選択されたか否かを監視する。対戦相手が選択された場合、制御部31は、選択された対戦相手を通信部33を介してサーバ10に通知し(S316)、サーバ10は当該通知を通信部13を介して受信する(S128)。この場合、例えば、対戦相手として選択されたユーザのIDが上記通知としてサーバ10に送信される。
上記通知が受信された場合、制御部11は、選択された対戦相手との試合を実行するために必要なデータを通信部13を介してゲーム端末30に送信する(S130)。例えば、ユーザU1のオリジナルチームのデータと、対戦相手として選択されたユーザのオリジナルチームのデータとがゲーム端末30に送信される。オリジナルチームのデータとは、オリジナルチームテーブルTBL107や、オリジナルチームのメンバになっているオリジナルキャラクタのデータ等である。なお、ユーザU1のオリジナルチームのデータがすでにゲーム端末30に記憶されているのであれば、ここではユーザU1のオリジナルチームのデータを改めてゲーム端末30に送信する必要はない。
ゲーム端末30はステップS130で送信されたデータを通信部33を介して受信し(S318)、制御部31は当該データに基づいて特別試合を実行する(S320)。
[4−3]図24A及び図24Bは、特別試合の終了後に実行される処理の一例を示す。図24A及び図24Bに示す処理がプログラムに従って実行されることによってポイント移動部150が実現される。以下では、グループG1に所属するユーザU1が、グループG2に所属するユーザU7のオリジナルチームを対戦相手とする特別試合を行った場合を想定して図24A及び図24Bに示す処理について説明する。
図24Aに示すように、まず、ゲーム端末30の制御部31は、特別試合が終了したことを通信部33を介してサーバ10に通知し(S330)、サーバ10は当該通知を通信部13を介して受信する(S140)。このとき、ユーザU1のIDや、対戦相手のユーザU7のIDが上記通知とともにゲーム端末30からサーバ10に送信される。また、このとき、今回の試合結果を示す試合結果データもゲーム端末30からサーバ10に送信される。なお、試合終了時に試合結果データをサーバ10に送信するのではなく、試合中に試合経過を示すデータをその都度ゲーム端末30からサーバ10に送信するようにしてもよい。
サーバ10の制御部11は、ユーザU1に獲得させる基本ポイントを試合結果データに基づいて算出する(S142)。このステップS142の処理は図22のステップS102と同様である。
また制御部11は、ユーザU1が特別試合に勝利したか否かを判定する(S144)。ユーザU1が特別試合に勝利した場合、制御部11はボーナスポイントを算出する(S146)。制御部11は、ステップS126で予め設定されていたボーナス(ユーザU7と特別試合を行った場合に適用されるボーナス)に基づいてボーナスポイントを算出する。
ステップS146の実行後、制御部11はユーザテーブルTBL105にアクセスし、ステップS142で算出された基本ポイントとステップS146で算出されたボーナスポイントとをユーザU1の累計ポイントに対して加算する(S148)。
また、制御部11はグループテーブルTBL108にアクセスし、ステップS142で算出された基本ポイントとステップS146で算出されたボーナスポイントとの和に相当するポイントを、グループG2(ユーザU7の所属グループ)の所有ポイントからグループG1(ユーザU1の所属グループ)の所有ポイントに移す(S150)。例えば、基本ポイントとボーナスポイントとの和が12000ポイントである場合、制御部11はグループテーブルTBL108にアクセスし、グループG2(ユーザU7の所属グループ)の所有ポイントを12000ポイント減らし、グループG1(ユーザU1の所属グループ)の所有ポイントを12000ポイント増やす。
ステップS150の実行後、制御部11はポイント移動結果画像G170のデータを通信部13を介してゲーム端末30に送信する(S152)。ゲーム端末30は当該データを通信部33を介して受信し(S332)、制御部31は当該データに基づいてポイント移動結果画像G170を表示部35に表示する(S334)。
ポイント移動結果画像G170が表示されている間、制御部31は要素P172が選択されたか否かを監視する。図24Bに示すように、要素P172が選択された場合、制御部31は、ポイント移動結果がユーザによって確認されたことを通信部33を介してサーバ10に通知し(S336)、サーバ10は当該通知を通信部13を介して受信する(S158)。
上記通知が受信された場合、制御部11は特別試合イベントを発生させるか否かを決定する(S160)。ステップS160の処理は図22のステップS108と同様である。
ステップS160の実行後、制御部11は特別試合の試合結果画像G180のデータを通信部13を介してゲーム端末30に送信する(S162)。ゲーム端末30は当該データを通信部33を介して受信し(S338)、当該データに基づいて、制御部31は試合結果画像G180を表示部35に表示する(S340)。
なお、ステップS144でユーザが特別試合に勝利しなかったと判定された場合、制御部11は、ステップS142で算出された基本ポイントをユーザU1の累計ポイントに対して加算する(S154)。また制御部11は、ステップS142で算出された基本ポイントをグループG1(ユーザU1の所属グループ)の所有ポイントに対して加算する(S156)。その後、制御部11はステップS160を実行する。この場合、ボーナスポイントは設定されず、ユーザU7(対戦相手)の所属グループからユーザU1の所属グループへのポイントの移動も行われない。
[5.まとめ]以上に説明したゲームシステム1では、例えば、グループG1に所属するユーザU1に対して特別試合イベントが発生することによって、他のグループG2(又はグループG3,G4)の所有ポイントのうちの少なくとも一部をグループG1の所有ポイントに移すための特別試合を行う機会が提供され、その特別試合の結果に基づいて、グループG2の所有ポイントのうちの少なくとも一部がグループG1の所有ポイントに移される。この場合、単に、グループG1の所有ポイントが増加するのではなく、グループG2の所有ポイントの少なくとも一部が減らされ、その分、グループG1の所有ポイントが増加するため、仮に、グループG1の所有ポイントよりもグループG2の所有ポイントが多かったとしても、その差を縮め易くなる。その結果、グループ間で所有ポイントに差が生じ難くなる。
また、ゲームシステム1では、例えば、グループG1の所有ポイントがグループG2(又はグループG3,G4)の所有ポイントよりも少ない場合に、グループG2の所有ポイントからグループG1の所有ポイントにポイントを移し易くするための制御が行われる。例えば、グループG1の所有ポイントがグループG2の所有ポイントよりも少ない場合には、グループG1の所有ポイントがグループG2の所有ポイントよりも多い場合に比べて、グループG1に所属するユーザU1に対して特別試合イベントの発生確率が高く設定される。また例えば、グループG1の所有ポイントがグループG2の所有ポイントよりも少ない場合には、グループG1の所有ポイントがグループG2の所有ポイントよりも多い場合に比べて、ボーナスが高く設定されることによって、グループG2の所有ポイントからグループG1の所有ポイントに移されるポイントが多くなる。このため、グループ間で獲得ポイントに差が生じ難くなる。
また、ゲームシステム1では、グループに早く加入したユーザには、グループに遅く加入したユーザよりも価値の高い(又は量の多い)報酬が付与されるため、なるべく早い時点でグループに加入するようにユーザに促すことが可能になる。
また、ゲームシステム1では、特別対戦の対戦相手選択画像G160に、対戦相手候補のオリジナルチームのランクや、対戦相手候補のオリジナルチームとの特別試合に適用されるボーナスが表示されるため、ユーザはこれらを考慮しつつ対戦相手を選択できる。
[6.変形例]本発明は以上に説明した実施形態に限定されるものではない。
[6−1]育成パートとグループ対戦パートとは別個のゲーム(すなわち、別個に提供されるゲームプログラムによって実行されるゲーム)として実現するようにしてもよい。
[6−2]育成パートは必須ではない。以上に説明した実施形態では、ユーザの作成したオリジナルキャラクタを使用して編成されたオリジナルチームがグループ対戦パートで用いられていたが、ゲーム開発者によって用意された野球チームや、ゲーム開発者によって用意されたゲームキャラクタ(選手キャラクタ)がグループ対戦パートで用いられるようにしてもよい。
[6−3]以上では、本発明を野球を題材としたゲームに適用した例について主に説明したが、本発明は他のゲームにも適用することが可能である。本発明は、複数のグループ間で獲得ポイントの多さを競うようなゲームであって、グループ間で獲得ポイントに差が生じ易いゲームに適用することが可能であり、このようなゲームに本発明を適用することによって、グループ間で獲得ポイントに差が生じ難くすることができる。
[7.付記]以上のような記載から、本発明は例えば以下のように把握される。なお、本発明の理解を容易にするために、適宜図面に記載された符号を括弧書きで記載するが、それにより本発明が図示の態様に限定されるものではない。
1)本発明の一態様に係るゲーム制御装置(10又は30)は、複数のグループ識別情報(例えばグループG1〜G4)の各々について、当該グループ識別情報と関連付けられた複数のユーザ識別情報によって識別される複数のユーザの各々による第1ゲーム(例えば通常試合)のプレイ結果に基づき、当該グループ識別情報と関連付けられたポイントを増加させるポイント増加手段(130)と、前記グループ識別情報と関連付けられたユーザ識別情報によって識別されるユーザに対して、他のグループ識別情報と関連付けられたポイントのうちの少なくとも一部を前記グループ識別情報と関連付けられたポイントに移すための第2ゲーム(例えば特別試合)をプレイする機会を提供するための制御を行う第2ゲーム提供制御手段(140)と、前記第2ゲームのプレイ結果に基づいて、前記他のグループ識別情報と関連付けられたポイントのうちの少なくとも一部を前記グループ識別情報と関連付けられたポイントに移すポイント移動手段(150)と、を含む。
7)また、本発明の一態様に係るゲームシステム(1)は、複数のグループ識別情報の各々について、当該グループ識別情報と関連付けられた複数のユーザ識別情報によって識別される複数のユーザの各々による第1ゲームのプレイ結果に基づき、当該グループ識別情報と関連付けられたポイントを増加させるポイント増加手段(130)と、前記グループ識別情報と関連付けられたユーザ識別情報によって識別されるユーザに対して、他のグループ識別情報と関連付けられたポイントのうちの少なくとも一部を前記グループ識別情報と関連付けられたポイントに移すための第2ゲームをプレイする機会を提供するための第2ゲーム提供制御手段(140)と、前記第2ゲームのプレイ結果に基づいて、前記他のグループ識別情報と関連付けられたポイントのうちの少なくとも一部を前記グループ識別情報と関連付けられたポイントに移すポイント移動手段(150)と、を含む。
8)また、本発明の一態様に係るプログラムは、1)〜6)のいずれかに記載のゲーム制御装置(10又は30)、又は、7)に記載のゲームシステム(1)としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
9)また、本発明の一態様に係る情報記憶媒体は、8)に記載のプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な情報記憶媒体である。
10)本発明の一態様に係るゲーム制御方法は、複数のグループ識別情報の各々について、当該グループ識別情報と関連付けられた複数のユーザ識別情報によって識別される複数のユーザの各々による第1ゲームのプレイ結果に基づき、当該グループ識別情報と関連付けられたポイントを増加させるポイント増加ステップ(S106)と、前記グループ識別情報と関連付けられたユーザ識別情報によって識別されるユーザに対して、他のグループ識別情報と関連付けられたポイントのうちの少なくとも一部を前記グループ識別情報と関連付けられたポイントに移すための第2ゲームをプレイする機会を提供するための制御を行う第2ゲーム提供制御ステップ(S108)と、前記第2ゲームのプレイ結果に基づいて、前記他のグループ識別情報と関連付けられたポイントのうちの少なくとも一部を前記グループ識別情報と関連付けられたポイントに移すポイント移動ステップ(S150)と、を含む。
上記1)、7)〜10)に記載の発明によれば、グループ識別情報と関連付けられたユーザ識別情報によって識別されるユーザに対し、他のグループ識別情報と関連付けられたポイントのうちの少なくとも一部を当該グループ識別情報と関連付けられたポイントに移すための第2ゲームをプレイする機会が提供され、当該第2ゲームのプレイ結果に基づいて、他のグループ識別情報と関連付けられたポイントのうちの少なくとも一部がグループ識別情報と関連付けられたポイントに移される。この場合、他のグループ識別情報と関連付けられたポイントの少なくとも一部が減らされ、その分、グループ識別情報と関連付けられたポイントが増加するため、仮に、グループ識別情報と関連付けられたユーザ識別情報の数の違いにより、グループ識別情報と関連付けられたポイントよりも他のグループ識別情報と関連付けられたポイントが多かったとしても、その差を縮め易くなる。その結果、グループ間で獲得ポイントに差が生じ難くすることが可能になる。
2)本発明の一態様では、前記グループ識別情報と関連付けられたポイントが前記他のグループ識別情報と関連付けられたポイントよりも少ない場合に、前記他のグループ識別情報と関連付けられたポイントから前記グループ識別情報と関連付けられたポイントにポイントが移り易くするための制御を行う制御手段(160)を含むようにしてもよい。
2)に記載の発明によれば、グループ識別情報と関連付けられたポイントが他のグループ識別情報と関連付けられたポイントよりも少ない場合に、他のグループ識別情報と関連付けられたポイントからグループ識別情報と関連付けられたポイントにポイントを移し易くするための制御が行われるため、グループ間で獲得ポイントに差が生じ難くすることが可能になる。
3)本発明の一態様では、前記制御手段(160)は、前記グループ識別情報と関連付けられたポイントが前記他のグループ識別情報と関連付けられたポイントよりも少ない場合には、前記グループ識別情報と関連付けられたポイントが前記他のグループ識別情報と関連付けられたポイントよりも多い場合に比べて、前記ユーザに対して前記機会を提供する頻度又は回数を高く設定する手段を含むようにしてもよい(図9)。
3)に記載の発明によれば、グループ識別情報と関連付けられたポイントが他のグループ識別情報と関連付けられたポイントよりも少ない場合には、グループ識別情報と関連付けられたポイントが他のグループ識別情報と関連付けられたポイントよりも多い場合に比べて、グループ識別情報と関連付けられたユーザ識別情報によって識別されるユーザに第2ゲームをプレイする機会を提供する頻度又は回数が高く設定されるため、他のグループ識別情報と関連付けられたポイントのうちの少なくとも一部をグループ識別情報と関連付けられたポイントに移し易くなる。
4)本発明の一態様では、前記制御手段(160)は、前記グループ識別情報と関連付けられたポイントが前記他のグループ識別情報と関連付けられたポイントよりも少ない場合には、前記グループ識別情報と関連付けられたポイントが前記他のグループ識別情報と関連付けられたポイントよりも多い場合に比べて、前記他のグループ識別情報と関連付けられたポイントから前記グループ識別情報と関連付けられたポイントに移すポイントの量を多く設定する手段を含むようにしてもよい(図11)。
4)に記載の発明によれば、グループ識別情報と関連付けられたポイントが他のグループ識別情報と関連付けられたポイントよりも少ない場合には、グループ識別情報と関連付けられたポイントが他のグループ識別情報と関連付けられたポイントよりも多い場合よりも、他のグループ識別情報と関連付けられたポイントから前記グループ識別情報と関連付けられたポイントに移すポイントの量が多く設定されるため、他のグループ識別情報と関連付けられたポイントからグループ識別情報と関連付けられたポイントに多くのポイントを移し易くなる。
5)本発明の一態様では、所定時点(例えばグループ対戦期間の終了時点)における前記グループ識別情報と関連付けられたポイントと前記他のグループ識別情報と関連付けられたポイントとの比較に基づき、前記グループ識別情報と関連付けられたユーザ識別情報に対して報酬を関連付ける報酬関連付け手段(180)を含み、前記ユーザ識別情報が前記グループ識別情報と関連付けられた時点から前記所定時点までの時間が多い場合には、前記時間が少ない場合に比べて、前記報酬の価値又は量を大きく設定する報酬決定手段(170)をさらに含むようにしてもよい(図15)。
5)に記載の発明によれば、所定時点におけるグループ識別情報と関連付けられたポイントと他のグループ識別情報と関連付けられたポイントとの比較に基づき、グループ識別情報と関連付けられたユーザ識別情報に対して報酬が関連付けられるところ、ユーザ識別情報がグループ識別情報と関連付けられた時点から所定時点までの時間が多い場合には、当該時間が少ない場合に比べて、報酬の価値又は量が大きく設定されるため、なるべく早い時点でグループに所属するようにユーザに促すことが可能になる。その結果、各グループ識別情報と関連付けられたポイントの状況を参照しつつ、後から(例えば所定時点間近に)、有利と思われるグループに所属しようとするユーザが多くなってしまうことを回避できるようになる。
6)本発明の一態様では、前記グループ識別情報と関連付けられたユーザ識別情報によって識別されるユーザの使用する表示手段(35)に、他のグループ識別情報と関連付けられた複数のゲームデータのうちから対戦相手ゲームデータの選択を受け付けるための選択受付画像(G160)を表示するための制御を行う表示制御手段(110)を含み、前記第2ゲームでは、前記ユーザ識別情報と関連付けられたゲームデータと、前記対戦相手ゲームデータとに基づいて対戦が実行され、前記ポイント移動手段(150)は、前記対戦の結果に基づき、前記他のグループ識別情報と関連付けられたポイントのうちの少なくとも一部を前記グループ識別情報と関連付けられたポイントに移し、前記表示制御手段(110)は、前記複数のゲームデータの各々について、当該ゲームデータの強さに関する情報と、当該ゲームデータを前記対戦相手ゲームデータとして前記対戦が実行された場合に前記他のグループ識別情報と関連付けられたポイントから前記グループ識別情報と関連付けられたポイントに移されるポイントの量に関する情報とを示す前記選択受付画像(G160)を表示するための制御を行うようにしてもよい。
6)に記載の発明によれば、ユーザ識別情報と関連付けられたゲームデータと、対戦相手ゲームデータとに基づいて対戦が実行され、当該対戦の結果に基づき、他のグループ識別情報と関連付けられたポイントのうちの少なくとも一部がグループ識別情報と関連付けられたポイントに移されるところ、複数のゲームデータのうちから対戦相手ゲームデータの選択を受け付けるための選択受付画像として、複数のゲームデータの各々について、当該ゲームデータの強さに関する情報と、当該ゲームデータを対戦相手ゲームデータとして対戦が実行された場合に他のグループ識別情報と関連付けられたポイントからグループ識別情報と関連付けられたポイントに移されるポイントの量に関する情報とが示す画像が表示されるため、ユーザは、各ゲームデータの強さや、各ゲームデータを対戦相手ゲームデータとして選択した場合に他のグループから獲得可能なポイントの量を考慮しつつ、対戦相手ゲームデータを選択できるようになる。