JP7099785B2 - 消波ブロック - Google Patents

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Description

本発明は、消波堤,離岸堤,大水深離岸堤,人工リーフ等の消波構造物に使用する消波ブロックに関する。
従来、比較的小型で重量があまり大きくない消波ブロック(以降、ブロックと言う)を多数個設置して構築する消波堤,離岸堤,人工リーフ等の消波構造物は、ブロック同士を連結固定せずに設置すると、適宜な重なりとなり、重なり具合が十分でなく、ブロックが波動や水流によって損傷,沈下,散乱して、消波機能が低下するため、維持管理が必要であった。この抜本的対策としては、隣り合うブロックを相互に緊結する必要があり、水中での緊結作業を行なわなければならず、手間とコストが掛るものであった。
このため、近年に於いては、ブロックに緊結具を用いずに、ブロック同士が一体化できるようにして、施工の簡素化やコスト低減を図ると共に、波動エネルギーの減衰効果の大きな消波構造が得られるブロックとして、特開2005-163362号や特開2006-125102号が提案されている。特開2005-163362号の構造は、前壁と後壁及び両壁を連結する斜壁からなる側断面の形状が略N型である消波ブロックであり、各壁に貫通穴を設け、海水の交換が容易に行われるための開口部が設けられたものである。これは順に設置することによって、後壁と前壁が重なり、設置と同時にブロック同士の連結が行われるものである。
又、特開2006-125102号のブロックの構造は、断面が台形であり、底面に台形上部を収容する嵌合凹部が形成され、上面から嵌合凹部に通ずる貫通穴が形成されている。また側面から嵌合凹部に通ずる貫通穴及び側面間に貫通穴が形成されている。
しかしながら、特開2005-163362号のブロックを用いた消波構造物は、ブロックの前壁と他のブロックの後壁が重なり合っているが、消波構造物の最終端部や直角方向に対しては重なりがなく、自重で支えているだけであるため、端部から崩壊され易いものであった。又、特開2006-125102号のブロックを用いた消波構造物は、台形のブロックの上に他のブロックを乗せると、台形のブロックの上部と他のブロックの嵌合凹部が嵌合されて積み上げられるが、ブロック同士の水平方向の連結は、単に積重して設置され、自重で支えているだけであるため、上向き水流や水平方向の水流に対しては弱いものであった。
また特開2005-163362号と特開2006-125102号は、急峻な地形や想定を超える波浪に対応できる構造物としての安定性への配慮が十分とはいえない。従って、これらの消波構造物は、波浪による沈下や散乱等の抜本的解決には至っておらず、消波機能を維持するためのブロックの補強や散乱ブロックの回収といった定期的な維持管理が必要となる。
特開2005-163362号公報 特開2006-125102号公報
本発明は、ブロックを係止や挿入による嵌め合わせによって、水平方向の連結と上下方向の連結を行い、一体化させて強固な消波構造体を構築し、効率的な消波構造を確保すると共に、想定以上の波浪にも安定性が確保され、消波機能と消波構造体の景観を長期的に確保し、建設及び維持管理のトータルコストを低減できる消波ブロックを提供することを目的とする。
本発明は上記現状に鑑みて成されたものであり、つまり、中央に開口部を設けた四角形状で一対の前後壁と、四角形状で一対の左右壁と、左右壁間に設けた分流体と、から少なくとも形成したブロック本体と、前後壁の表面に設けると共に他のブロック本体を水平方向で連結するための係止部材と、左右壁の上下に設けると共に他のブロック本体を上下方向で連結するための連結部材と、から少なくとも構成する。
又、四角形状で一対の左右壁と、該左右壁間に設けた分流体と、左右壁の側面間で、しかも、その両側面の上下に設けた連結板と、から少なくとも形成したブロック本体と、連結板の表面に設けると共に他のブロック本体を水平方向で連結するための係止部材と、左右壁の上下に設けると共に他のブロック本体を上下方向で連結するための連結部材と、から少なくとも構成しても良い。
尚、本発明で言う「前後方向」とは、水流が開口部から流入する方向を指し、「横方向」とは、流入方向と直角の方向を指すものとする。又、前後方向と横方向をまとめて「水平方向」とも言う。
また左右壁に、ブロック本体を水平方向に連結する際に隙間を確保するためのストッパーを突設させると良く、係止部材として、蟻ホゾと蟻溝を用いるのが好ましい。更に連結部材として、左右壁の上下の一方に設けた凹部と、左右壁の上下の他方に設けた幅広な凹部と、該幅広な凹部の内側で且つ両側に設けた突起と、から成すと良く、更に分流体として、円管,多角管,円柱,多角柱,十字状の柱の内の1つを用いると良い。又、左右壁の表面に、ブロック本体を横方向で連結させるための横方向用係止部材を設けると良い。
請求項1のように中央に開口部(11a)を設けた四角形状で一対の前後壁(11)と、四角形状で一対の左右壁(12)と、左右壁(12)間に設けた分流体(13)と、から少なくとも形成したブロック本体(1)と、前後壁(11)の表面に設けると共に他のブロック本体(1)を水平方向で連結するための係止部材(3)と、左右壁(12)の上下に設けると共に他のブロック本体(1)を上下方向で連結するための連結部材(4)と、から少なくとも構成することにより、緊結具を用いずにブロック本体(1)同士を水平方向及び上下方向で連結状態にして、ブロック本体(1)同士を一体化させ強固な消波構造体を構築することが出来る。このため、想定以上の波浪や厳しい地形条件下でも、損傷,沈下,散乱等の恐れがなく、安定性が確保され、より効率的な消波構造と消波構造体の景観を長期的に確保できる。又、施工や維持管理が容易であり、建設及び維持管理のトータルコストを低減できる。
請求項2のように四角形状で一対の左右壁(12)と、左右壁(12)間に設けた分流体(13)と、左右壁(12)の側面(12a)間で、しかも、その両側面(12a)の上下に設けた連結板(14)と、から少なくとも形成したブロック本体(1)と、連結板(14)の表面に設けると共に他のブロック本体(1)を水平方向で連結するための係止部材(3)と、左右壁(12)の上下に設けると共に他のブロック本体(1)を上下方向で連結するための連結部材(4)と、から少なくとも構成することにより、請求項1と同様な効果が得られる。
請求項3に示すように左右壁(12)の表面に、ブロック本体(1)を水平方向に連結する際に隙間を確保するためのストッパー(2)を突設させることにより、ブロック本体(1)を横方向に設置する際、設置されたブロック本体(1)の左右壁(12)に、ブロック本体(1)のストッパー(2)を接触させて配置するだけで、所定の隙間を確保して、新たなブロック本体(1)の設置位置が決定でき、連結作業がスムーズに行えるものとなる。
請求項4に示すように係止部材(3)が、蟻ホゾ(31)と、蟻溝(32)と、から成すものを使用することにより、蟻ホゾ(31)を蟻溝(32)に挿入して係止状態となるため、ブロック本体(1)同士の水平方向の連結状態が強固となり、強固な消波構造体の構築に貢献できるものとなる。
請求項5のように連結部材(4)として、左右壁(12)の上下の一方に設けた凹部(41)と、左右壁(12)の上下の他方に設けた幅広な凹部(42)と、該幅広な凹部(42)の内側で且つ両側に設けた突起(43)と、から成すものを用いると、ブロック本体(1)同士を積み上げる際に、上下方向で連結可能なものとなる。
請求項6のように分流体(13)として、円管と多角管を用いると、横方向に隣接するブロック本体(1)同士の隙間を通過する水流の減勢効果が期待される共に、使用するコンクリートの量を減らすことができ、コストダウンが期待できる。また分流体(13)として、円柱又は多角柱を用いると、ブロック本体(1)の強度が向上すると共に自重の増大により波浪に対する安定性が向上し、更に、十字状の柱を用いると、流れが複雑に分流されるため、より一層の消波効果が期待できるものとなる。
請求項7に示すように左右壁(12)の表面に、ブロック本体(1)を横方向で連結させるための横方向用係止部材(5)を設けることにより、ブロック本体(1)同士の横方向の連結状態が強固となると共に、ストッパー(2)の役目も兼用できるものとなる。
本発明の実施形態を示す斜視図である。 本発明の別実施形態を示す斜視図である。 本実施形態の分流体を示す説明図である。 本実施形態の係止部材を示す説明図である。 本実施形態の連結部材を示す説明図である。 本実施形態の横方向用係止部材を示す説明図である。 本発明品が水平方向で且つ千鳥状に連結される状態を上方から見た説明図である。 本発明品が水平方向で直線状に連結される状態を上方から見た説明図である。 本実施形態の横方向用係止部材を用いた連結状態を上から見た説明図である。 本実施形態の横方向用係止部材の作用を示す説明図である。 本実施形態のブロック本体が積み上げられる状態を横方向から見た説明図である。 本発明の作用を示す説明図である。
本発明の実施形態を図1に基づき説明する。(1)は中央に開口部(11a)を設けると共に該開口部(11a)の両側に切欠部(11b)を形成した四角形状で一対の前後壁(11)と、四角形状で一対の左右壁(12)と、一対の左右壁(12)の中央を貫通して固定する分流体(13)と、から一体成形され、上下前後が解放された六面体のブロック本体である。前記開口部(11a)の大きさは、図中に於いて前壁側と後壁側と同じであるが、同じ大きさに限定されるものではない。又、前記切欠部(11b)は必ずしも形成しなくても良い。
また、分流体(13)としては、円管,四角パイプや六角パイプ或いは八角パイプなどの多角形パイプ,円柱や多角形の柱,十字形状の柱等を用い(図3参照)、その素材としては、鉄筋コンクリート管,鋼管,硬質ゴム製,合成樹脂製等を用いると良い。又、前記分流体(13)は水流を上下に分流すると共にブロック本体(1)の強度を増加させる役目も果たす。
(2)は一対の左右壁(12)の少なくとも一方の表面に突設させたストッパーであり、該ストッパー(2)は、ブロック本体(1)を水平方向に設置する際に、横方向の所定の隙間を確保して連結し易くするための役目をなす。尚、前記ストッパー(2)は必ずしも設けなくても良い。
(3)は前後壁(11)の表面に設けると共に他のブロック本体(1)を水平方向(前後方向)で連結するための係止部材であり、該係止部材(3)としては、断面形状が台形状の蟻ホゾ(31)と、蟻溝(32)と、から成されたものとするのが好ましいが、これに限定されるものではない。
(4)は左右壁(12)の上下に設けると共に他のブロック本体(1)を上下方向で連結するための連結部材であり、該連結部材(4)には、左右壁(12)の上方に設けた凹部(41)と、左右壁(12)の下方に設けた幅広な凹部(42)と、該幅広な凹部(42)の内側で且つ両側に設けた突起(43)と、がある。
尚、図5に於いて、各寸法をa~eとした場合、その相互関係は、※1 bはaよりも大きく、 ※2 aとcの大きさは同じであり、 ※3 aは2dと略同じ又は若干大きく、 ※4 bは2eと略同じ又は若干大きく形成されている(図11参照)。
図2は本発明の別実施形態を示す図であり、これは前記実施形態と比べ、前後壁(11)がなく、左右壁(12)の側面(12a)間で、しかも、その両側面(12a)の上下に設けた連結板(14)を用いることにより、前後壁(11)の役目を果たす。つまり、左右壁(12)の側面(12a)に連結板(14)を図2に示すように設ければ、上下の連結板(14)の間が開口されるのである。又、ストッパー(2)に換えて、ストッパー(2)の役目を兼用すると共にブロック本体(1)を横方向で連結させるための横方向用係止部材(5)を設けている。前記横方向用係止部材(5)は、図6に示すようなホゾ部(51)と溝部(52)とから成されている。このホゾ部(51)は、図中の1点鎖線で示す大きな蟻ホゾ状の両端部分であり、溝部(52)は、図中の1点鎖線で示す大きな蟻溝である。この時の横方向用係止部材(5)の突出具合は、ストッパー(2)の突出量と同じである。尚、他の部品は同じである。
また本発明の消波ブロックの製造方法は、左右壁(12)を上下にして一体成型するか、連結板(14)や分流体(13)を先に成型させた後、各部分を組立て成型させると良い。この時、前記連結板(14)と左右壁(12)の接合は、コンクリート同士でも良いが、どちらか一方に図示しない鉄筋棒を突出させて設けておくと、コンクリート打設後の接合強度が高まる。尚、本発明品は鉄筋コンクリート製が好ましいが、素材はこれに限定されるものではない。
図7はブロック本体(1)が水平方向で且つ千鳥状に連結される状態を上方から見た図であり、この図に基づいて水平方向の連結方法について説明する。先ず、図中に於いて、Aブロック本体(1)とBブロック本体(1)を横方向に所定の隙間を空け且つ後面を揃えて設置しておく。次に後方に連結する新たなDブロック本体(1)の前面を、Aブロック本体(1)とBブロック本体(1)の後面に半分接すように且つDブロック本体(1)の蟻ホゾ(31)をAブロック本体(1)の蟻溝(32)とBブロック本体(1)の蟻溝(32)に挿入しながら垂直に降下させて、前列のAブロック本体(1)とBブロック本体(1)の斜め後方に密着してDブロック本体(1)の設置を終える。
次に前列横方向に新たに連結するCブロック本体(1)をBブロック本体(1)と横方向に所定の隙間を空け且つ後面を揃えて設置する。
次に後方に新たに連結するEブロック本体(1)の前面を、Bブロック本体(1)とCブロック本体(1)の後面に半分接すように且つEブロック本体(1)の蟻ホゾ(31)をBブロック本体(1)の蟻溝(32)とCブロック本体(1)の蟻溝(32)に挿入しながら垂直に降下させて、Eブロック本体(1)の設置を終える。尚、この時のブロック本体(1)の設置順序は、上記の順序に限定されるものではない。
このように前記ブロック本体(1)同士の水平方向の連結は、蟻ホゾ(31)と蟻溝(32)により、ブロック本体(1)が千鳥状に連結されて前後方向及び横方向で一体化された結合体を形成できる。
尚、この時、図1に示すストッパー(2)又は図2に示す横方向用係止部材(5)を突設したブロック本体(1)を使用すると、横方向の所定の隙間が必然的に確保されて設置できるため、ブロック本体(1)を連結させる手順の自由度が増すと共に作業の効率が良いものとなる。
図8はブロック本体(1)が水平方向で直線状に連結される状態を上方から見た図である。これは上記の千鳥状の場合と比べ、図中の如くAブロック本体(1)の後方に新たなブロック本体(1)を係止部材(3)によって所定個数連結させ、Bブロック本体(1)の後方に新たなブロック本体(1)を係止部材(3)によって所定個数連結させるが、Aブロック本体(1)の列とBブロック本体(1)の列は分離されている。このBブロック本体(1)を設置する際には、ストッパー(2)を突設したブロック本体(1)を使用して横方向の所定の隙間を確保して設置すると良い。
次に図8に於いて、Aブロック本体(1)の列とBブロック本体(1)の列を上段のCブロック本体(1)の列により連結し、結合体を形成する方法について説明する。先ず始めにAブロック本体(1)の列の前から1番目と2番目のブロック本体(1)及びBブロック本体(1)の列の1番目と2番目のブロック本体(1)の隣り合う四隅部の上に、Cブロック本体(1)を垂直に降下させる。この時、図8に示すCブロック本体(1)の突起(43)を前記四隅部の内側に嵌め込むように降下させることによって、Aブロック本体(1)の列の1番目と2番目のブロック本体(1)及びBブロック本体(1)の列の1番目と2番目のブロック本体(1)の横方向の連結が行われるのである。
同様にして、新たなブロック本体(1)をCブロック本体(1)の後方に、順に嵌め合わせて、Aブロック本体(1)の列とBブロック本体(1)の列の上にCブロック本体(1)の列を嵌め合わせることで、Aブロック本体(1)の列とBブロック本体(1)の列の横方向を連結させる。同様に所定数横方向に設置させた下段の新たなブロック本体(1)の列は、各列間の上に新たなブロック本体(1)の列を設置することによって連結させる。
次に図9に基づいて横方向用係止部材(5)が設けられたブロック本体(1)同士の水平方向での前後左右の連結方法について説明する。この図9は、図8と同様にブロック本体(1)が水平方向で直線状に連結される状態を上方から示す図である。先ず始めに、設置したブロック本体(1)の後方へ順次係止部材(3)によって前後方向のブロック本体(1)同士を連結していく。
次に最前列の横方向に新たなブロック本体(1)を設置する際は、横方向用係止部材(5)を係止させる。最前列以外の新たなブロック本体(1)を設置する際は、横方向用係止部材(5)と係止部材(3)で係止させていく。
この時の横方向用係止部材(5)と前後方向の係止部材(3)を係止させる方法について説明する。図9、図10に於けるCブロック本体(1)を、Aブロック本体(1)の後方で、且つ、Bブロック本体(1)の横に設置させる場合、先ずCブロック本体(1)を垂直に下ろしながら、Bブロック本体(1)の側面に軽く当てる。
次に図10(a)のようにCブロック本体(1)の蟻ホゾ(31)の下端がBブロック本体(1)の上面近くまでCブロック本体(1)を下げ、図10(a)の図中の矢印のようにCブロック本体(1)の蟻ホゾ(31)が、Aブロック本体(1)の蟻溝(32)の真上に来るまで、Cブロック本体(1)を前に移動して蟻ホゾ(31)を蟻溝(32)の中に嵌め込んで下ろす。すると、図10(b)の2点鎖線の位置まで、Cブロック本体(1)が下がると、ホゾ部(51)が溝部(52)に自然に嵌り込み、Cブロック本体(1)の上面は、Aブロック本体(1)とBブロック本体(1)の上面が面一になり、Cブロック本体(1)の連結が完了するのである。このようにして新たなブロック本体(1)を係止部材(3)と横方向用係止部材(5)によって所定個数連結させる。
更に、図11はブロック本体(1)が上下方向で連結されて積み上げられる状態を横方向から見た図であり、この図に基づいて上下方向の連結方法について説明する。予めブロック本体(1)同士を係止部材(3)により、前後方向で連結した下段の1番目のブロック本体(1)の凹部(41)と2番目のブロック本体(1)の凹部(41)に上段の新たなブロック本体(1)の幅広な凹部(42)の両側部分(幅d)或いは上段の新たなブロック本体(1)の両前後壁(11)をそれぞれ挿入する。
この時、新たなブロック本体(1)の突起(43)は図8同様に、下段の1番目と2番目のブロック本体(1)の隣り合う四隅部の内側に嵌め込まれ連結が強化される。
このように、1段目の隣り合わせたブロック本体(1)の凹部(41)には、2段目のブロック本体(1)の幅広な凹部(42)の両側部分(幅d)或いは2段目のブロック本体(1)の両前後壁(11)が図中のようにそれぞれ挿入されて嵌め込まれるのである。この動作を水平方向に連結された1段目全体に渡って行えば、2段目のブロック本体(1)が上下方向並びに水平方向に連結されて積み上げられる。上記同様の要領でこの動作を所定段数になるまで積み上げれば、水平方向及び上下方向が連結され、一体化した強固な結合体を形成できるのである。
このように本発明のブロック本体(1)は、各段の連結に於いて、係止部材(3)或いは係止部材(3)と横方向用係止部材(5)によって、ブロック本体(1)を前後方向又は横方向も同時に連結することが出来る。又、ブロック本体(1)を積み上げていく際は、下段の上にブロック本体(1)を乗せて連結部材(4)によって、下段に上段を連結して積み上げることが出来るのである。この結果、個々のブロック本体(1)は比較的軽量であっても、一体化され、大重量で強固な結合体を形成できるため、想定以上の大波浪にも安定性が確保され、効率的な消波機能を持続できる消波構造体を構築できる。
尚、これらの連結のための部材は応力が集中するため、損傷が受けにくいゴム製,鋼板等の部材による補強が望ましい。
図12は本発明品による消波構造体の作用を示す図であり、水流の動きに沿って波動力の減衰作用を説明する。波が押し寄せて来ると、前側の前後壁(11)に衝突し、波の一部を跳ね返すと共に、主水流は前後壁(11)の開口部(11a)からブロック本体(1)の内部に流れ込む。流れ込んだ主水流は、図中の実線矢印のように内部の中央で分流体(13)に衝突し、二等分流され減勢されながら後方の開口部(11a)に向って流れる。この時、上下段から浸入して来る流れも生じる。その後、主水流は、後方の開口部(11a)で合流して通過する。この時、水流の一部は分流し、上下段へ流出している。このように通過する際には、主水流の合流や上下段の水流が衝突し合うことにより、波動力が減勢される。
同様に後方の開口部(11a)を通過した水流は、次の分流体(13)に衝突して上下に分かれて、次の開口部(11a)に向って流れる。このように連結された複数のブロック本体(1)の開口部(11a)から消波構造体内部に流れ込み、分流体(13)に衝突して上下に分かれ、後方の開口部(11a)で合流し通過していく。この水流の動きが最後端のブロック本体(1)まで繰返されるのである。更に消波構造体の内部に於いては、開口部(11a)から流れ込む水平方向の水流と、上下段から流れ込む上下方向の水流と、ブロック本体(1)の隙間を通過した他の方向から流れ込む水流等が衝突し合うため、波動力の減衰が助長される。
又、図12に示すとおり、逆方向水流に対しても同様な作用が得られる構造である。
このように本発明のブロック本体(1)の第1の特徴は、水流が消波構造体を通過する際に、略上下対称形に設けられた変形しない空間の中で、前後壁(11),分流体(13)により、同勢の水流同士を均等に衝突させることで、消波構造体への衝突や負荷を小さく抑えながら、水流の滞留,分流,合流を繰返し、規則的に蛇行させることにより、その波浪エネルギーを減殺させる効率的な消波構造が形成されることである。
第2の特徴は、個々のブロック本体(1)は比較的軽量であっても、水平方向と上下方向の連結により一体化されることで、大重量で強固な結合体が形成できるため、想定以上の大波浪にも安定性が確保出来る消波構造体を海象条件の厳しい海岸や大水深に於いても建設コストを低減して構築できる。
第3の特徴は、ブロック本体(1)により消波構造体を構築する際に、かごマット上や格子枠等の脚上に構築することで、沈下や変状を抑制し、急峻な複雑な海底地形や軟質な地形であっても、散乱しない安定した消波構造体が構築できるので、消波機能や消波構造体の景観を長期的に確保し、ブロック本体(1)の補強投入や散乱ブロックの回収といった定期的な維持管理が不要となり、維持管理費用が軽減できることである。
1 ブロック本体
11 前後壁
11a 開口部
12 左右壁
12a 側面
13 分流体
14 連結板
2 ストッパー
3 係止部材
31 蟻ホゾ
32 蟻溝
4 連結部材
41 凹部
42 幅広な凹部
43 突起
5 横方向用係止部材
51 ホゾ部
52 溝部

Claims (7)

  1. 中央に開口部(11a)を設けた四角形状で一対の前後壁(11)と、四角形状で一対の左右壁(12)と、該左右壁(12)間に設けた分流体(13)と、から少なくとも形成したブロック本体(1)と、前記前後壁(11)の表面に設けると共に他のブロック本体(1)を水平方向で連結するための係止部材(3)と、前記左右壁(12)の上下に設けると共に他のブロック本体(1)を上下方向で連結するための連結部材(4)と、から少なくとも構成したことを特徴とする消波ブロック。
  2. 四角形状で一対の左右壁(12)と、該左右壁(12)間に設けた分流体(13)と、前記左右壁(12)の側面(12a)間で、しかも、その両側面(12a)の上下に設けた連結板(14)と、から少なくとも形成したブロック本体(1)と、前記連結板(14)の表面に設けると共に他のブロック本体(1)を水平方向で連結するための係止部材(3)と、前記左右壁(12)の上下に設けると共に他のブロック本体(1)を上下方向で連結するための連結部材(4)と、から少なくとも構成したことを特徴とする消波ブロック。
  3. 前記左右壁(12)の表面に、前記ブロック本体(1)を水平方向に連結する際に隙間を確保するためのストッパー(2)を突設させた請求項1又は2記載の消波ブロック。
  4. 前記係止部材(3)が、蟻ホゾ(31)と、蟻溝(32)と、から成された請求項1又は2記載の消波ブロック。
  5. 前記連結部材(4)が、前記左右壁(12)の上下の一方に設けた凹部(41)と、前記左右壁(12)の上下の他方に設けた幅広な凹部(42)と、該幅広な凹部(42)の内側で且つ両側に設けた突起(43)と、から成された請求項1又は2記載の消波ブロック。
  6. 前記分流体(13)が、円管,多角管,円柱,多角柱,十字状の柱の内の1つである請求項1又は2記載の消波ブロック。
  7. 前記左右壁(12)の表面に、前記ブロック本体(1)同士を横方向で連結させるための横方向用係止部材(5)を設けた請求項1又は2記載の消波ブロック。
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