JP7098566B2 - ステアリング装置 - Google Patents
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Description
即ち、本出願の一の発明に係るステアリング装置は、運転者によって回転操作される略環状のステアリングホイール(例えば、実施形態のステアリングホイール11)と、前記ステアリングホイールを回転自在に支持する支持フレーム(例えば、実施形態の支持フレーム12)と、前記ステアリングホイールの回転中心軸線(例えば、実施形態の回転中心軸線o)と略平行に延び、前記支持フレームを車体に固定するフレーム固定部(例えば、実施形態の固定用ステイ13)と、前記支持フレームに対する前記ステアリングホイールの回転を車輪の転舵機構(例えば、実施形態の転舵機構14)に伝達する操舵伝達部(例えば、実施形態の操作伝達機構15)と、衝撃の入力時に袋体(例えば、実施形態の袋体56)が運転席方向に膨張展開するエアバッグユニット(例えば、実施形態のエアバッグユニット16)と、を備え、前記支持フレームと前記フレーム固定部とが、前記ステアリングホイールの正面視において、前記回転中心軸線と重ならない位置に配置され、前記エアバッグユニットが、前記フレーム固定部に取り付けら、前記エアバッグユニットは、前記袋体の膨張展開時に破断を開始する破断誘導部(例えば、実施形態の破断誘導部60)を備え、前記破断誘導部の少なくとも一部は、前記エアバッグユニットの前記回転中心軸線に向く面に設けられていることを特徴とする。
また、この場合、エアバッグユニットの袋体が膨張展開するときには、袋体が破断誘導部を破断して、最初にステアリングホイールの内周側の回転中心軸線の方向に向かって膨張展開を開始し、その後に袋体が運転席の方向に向かって膨張展開する。したがって、本構成を採用した場合には、エアバッグユニットの袋体が膨張展開の開始初期に運転席の方向に向かって急激に展開するのを抑制することができる。
また、本発明では、ステアリングホイールの回転中心軸線からオフセットした位置において、エアバッグユニットが、当該回転中心軸線と略平行に延びるフレーム固定部に取り付けられている。このため、本発明のステアリング装置を採用した場合には、エアバッグユニットの奥行幅を拡げ、エアバッグユニットの形状の自由度を高めることができる。
最初に、図1~図10に示す第1実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態のステアリング装置10を採用した車両の運転席の前方を示す図である。図2は、ステアリング装置10の主要部の斜視図であり、図3は、ステアリング装置10の主要部の正面図である。図4は、ステアリング装置10の主要部の分解斜視図である。なお、図1中の符号1は、運転席の前方のインストルメントパネルであり、符号2は、運転席の前方のフロントガラスである。
ステアリングホイール11は、図2~図6に示すように、略円環状の二つのホイール半体17a,17bが相互に結合され、結合された二つのホイール半体17a,17bの周囲が表皮材18(図1)によって覆われている。二つのホイール半体17a,17bの間には、内周面に内歯19aが形成されたリングギヤ19が挟み込まれて固定されている。リングギヤ19の外径は、二つのホイール半体17a,17bの最大外径とほぼ同じに形成されている。リングギヤ19の内径は、二つのホイール半体17a,17bの最小内径よりも大きく設定されている。二つのホイール半体17a,17bとリングギヤ19の間には、径方向内側に開口する開口部20が環状に形成されている。
なお、第3ギヤ26はバランス用のギヤであり、省略することも可能である。本実施形態では、第1ギヤ24と第2ギヤ25と出力シャフト27とが、機械式の操作伝達機構15(操舵伝達部)を構成している。また、第1ギヤ24と第2ギヤ25は、リングギヤ19の回転を転舵機構14に伝達する動力伝達ギヤを構成している。
本実施形態では、固定用ステイ13(フレーム固定部)と支持フレーム12が別体部品によって構成されているが、固定用ステイ13(フレーム固定部)は支持フレーム12と一体部品によって構成することも可能である。
エアバッグユニット16は、固定用ステイ13の上壁13uに取り付けられている。固定用ステイ13の上壁13uには、図2及び図8に示すように、エアバッグユニット16を設置するための一対の取付孔55が形成されている。
なお、上記のように固定用ステイ13に取り付けられたエアバッグユニット16は、ステアリングホイール11の正面視において、ステアリングホイール11の回転中心軸線oと重ならない領域(回転中心軸線oに対して下方に所定量オフセットした領域)に位置されている。
また、本実施形態のステアリング装置10は、ステアリングホイール11の回転中心軸線o上にステアリングシャフトやステアリングコラム等が存在しないため、一般にステアリングコラム等に設置されるウィンカースイッチやワイパースイッチ等の各種のスイッチS1~S6は、図1に示すように、インストルメントパネル1の前面位置に設置されている。
このとき、略環状のステアリングホイール11を支持する支持フレーム12と固定用ステイ13(フレーム固定部)は、ステアリングホイール11の正面視において、ステアリングホイール11の回転中心軸線oと重ならない位置に配置されている。この構成により、ステアリングホイール11の内周側の中央領域には、インストルメントパネル1方向の視界を遮らない空間部(アクセス領域A)が確保される。したがって、本実施形態のステアリング装置10を採用した場合には、インストルメントパネル方向の視界が良好になる。
図11は、第2実施形態のステアリング装置310の斜視図である。また、図12は、ステアリング装置310の主要部の斜視図であり、図13は、ステアリング装置310の主要部の正面図である。図14は、ステアリング装置310の主要部の分解斜視図である。
本実施形態のステアリング装置310は、基本的な構成は第1実施形態とほぼ同様であるが、ステアリングホイール311の構造が第1実施形態のものと異なっている。本実施形態のステアリングホイール311は、運転者が把持する大径の主ホイール50と、主ホイール50の内周側に配置されて主ホイール50と一体に回転する小径の補助ホイール51と、を備えている。主ホイール50と補助ホイール51とは略円環状に形成され、複数の連結片52を介して相互に連結されている。補助ホイール51は、主ホイール50に対して前方側にオフセットした位置において、主ホイール50と同軸に配置されている。なお、図示は省略されているが、運転者が直接把持しない補助ホイール51には、ナビケーション装置の操作スイッチやハザードスイッチ等を設置することができる。
補助ホイール51は、略円環状の二つの補助ホイール半体53a,53bが相互に結合されている。二つの補助ホイール半体53a,53bの間には、リングギヤ19が挟み込まれている。リングギヤ19は、二つの補助ホイール半体53a,53bの外周縁部に固定され、補助ホイール半体53a,53bの内周縁部との間で環状の開口部20を形成している。開口部20の内側には。支持フレーム12のリング部12aが収容されている。リング部12aは、補助ホイール51を摺動自在に保持している。補助ホイール51と主ホイール50とは、回転中心軸線oを中心として、支持フレーム12に回転自在に支持されている。
ただし、本実施形態のステアリング装置310では、通常時に運転者が把持しない補助ホイール51が、支持フレーム12に回転自在に支持される。このため、運転者が主ホイール50を把持した状態のまま、支持フレーム12の突片12bを横切る位置までステアリングホイール11を回転操作した場合であっても、主ホイール50を把持した運転者の指が突片12bに接触することがない。したがって、本実施形態のステアリング装置310では、ステアリングホイール11を把持した運転者の回転操作が容易になるという利点がある。
図17は、第3実施形態のステアリング装置410の模式的な概略構成図である。
以上で説明した各実施形態では、ステアリングホイールの回転を車輪の転舵機構に伝達する操舵伝達部が機械式の操作伝達機構によって構成されていた。しかし、本実施形態のステアリング装置410では、操舵伝達部が、ステアリングホイール11の回転情報を検出する操舵検出部70と、操舵検出部70で検出した情報に基づいて転舵機構14を操作するモータ等の転舵アクチュエータ71と、を有する構成とされている。
また、上記の実施形態では、エアバッグユニット16が略鉛直方向に変位可能とされ、ホーン操作時に、ステアリングパッド59が下方に押し込まれる構造とされているが、エアバッグユニット16を略水平方向に変位可能とし、ホーン操作時に、ステアリングパッド59を車両前方側に押し込む構造としても良い。
11…ステアリングホイール
12…支持フレーム
13…固定用ステイ(フレーム固定部)
14…転舵機構
15…操作伝達機構(操舵伝達部)
16…エアバッグユニット
56…袋体
60…破断誘導部
63…支持ピン(取付軸)
64a…ゴム状弾性部材(弾性部材)
o…回転中心軸線
Claims (5)
- 運転者によって回転操作される略環状のステアリングホイールと、
前記ステアリングホイールを回転自在に支持する支持フレームと、
前記ステアリングホイールの回転中心軸線と略平行に延び、前記支持フレームを車体に固定するフレーム固定部と、
前記支持フレームに対する前記ステアリングホイールの回転を車輪の転舵機構に伝達する操舵伝達部と、
衝撃の入力時に袋体が運転席方向に膨張展開するエアバッグユニットと、を備え、
前記支持フレームと前記フレーム固定部とが、前記ステアリングホイールの正面視において、前記回転中心軸線と重ならない位置に配置され、
前記エアバッグユニットが、前記フレーム固定部に取り付けられ、
前記エアバッグユニットは、前記袋体の膨張展開時に破断を開始する破断誘導部を備え、
前記破断誘導部の少なくとも一部は、前記エアバッグユニットの前記回転中心軸線に向く面に設けられていることを特徴とするステアリング装置。 - 運転者によって回転操作される略環状のステアリングホイールと、
前記ステアリングホイールを回転自在に支持する支持フレームと、
前記ステアリングホイールの回転中心軸線と略平行に延び、前記支持フレームを車体に固定するフレーム固定部と、
前記支持フレームに対する前記ステアリングホイールの回転を車輪の転舵機構に伝達する操舵伝達部と、
衝撃の入力時に袋体が運転席方向に膨張展開するエアバッグユニットと、を備え、
前記支持フレームと前記フレーム固定部とが、前記ステアリングホイールの正面視において、前記回転中心軸線と重ならない位置に配置され、
前記エアバッグユニットが、前記フレーム固定部に取り付けられ、
前記エアバッグユニットは、運転席に向く方向に対して略直角な方向に延出する取付軸を有し、前記取付軸によって前記フレーム固定部に取り付けられていることを特徴とするステアリング装置。 - 前記エアバッグユニットは、前記ステアリングホイールの正面視において、前記回転中心軸線と重ならない位置に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のステアリング装置。
- 前記エアバッグユニットは、前記フレーム固定部に略鉛直方向、若しくは、略水平方向に変位可能に取り付けられ、ホーン操作部を構成することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のステアリング装置。
- 前記エアバッグユニットは、弾性部材を介して前記フレーム固定部に変位可能に取り付けられ、
前記エアバッグユニットの質量と前記弾性部材とがダイナミックダンパを構成することを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のステアリング装置。
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