JP7095014B2 - 鞍乗り型車両 - Google Patents
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Description
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、部品点数を削減しながらシール機能を有し複数色の外観とすることが可能なリッドを備える鞍乗り型車両を提供することを目的とする。
自動二輪車1は、車体フレームFにパワーユニットとしてのエンジン10が支持され、前輪2を操舵可能に支持する操舵系11が車体フレームFの前端に操舵可能に支持され、後輪3を支持するスイングアーム12が車体フレームFの後部側に設けられた車両である。自動二輪車1は、乗員が跨るようにして着座する乗車用のシート13(乗員シート)が車体フレームFの後部の上方に設けられた鞍乗り型の車両である。
また、車体フレームFは、フレーム前部15c、15cとダウンフレーム16、16とを連結する左右一対の第一連結フレーム20a、20aを備える。さらに、車体フレームFは、メインフレーム本体部15a、15aの前後の中間部とダウンフレーム16、16とを連結する左右一対の第二連結フレーム20b、20bを備える。
ピボットフレーム17、17は、ピボット孔(不図示)を上下の中間部に備え、このピボット孔には、左右のピボットフレーム17、17を車幅方向に連結するピボット軸31が挿通される。
エンジン10は、車幅方向に延びるクランク軸(不図示)を支持するクランクケース35と、クランクケース35の前部から前上方に延びるシリンダ部36とを備える。
クランクケース35は、メインフレーム15、15のフレーム後部15d、15dの下方に位置する。
シリンダ部36は、メインフレーム15、15に沿うように前上方に延び、その前部は、左右のダウンフレーム16、16の間、及び、左右の第二連結フレーム20b、20bの間に位置する。クランクケース35の後部には、変速機が収容されている。
エンジン10の出力は、エンジン10の出力軸(不図示)と後輪3との間に巻き掛けられるチェーン37によって後輪3に伝達される。
エンジン10のラジエータ42は、ヘッドパイプ14の下方でシリンダ部36の前方に配置される。
バッテリ87の後方には、燃料タンク57が配置されている。燃料タンク57は、シートフレーム18、18に沿って後上がりに延び、シートフレーム18、18の間に配置されて、シートフレーム18、18に支持される。
燃料タンク57からの蒸発燃料は、ブリーザホースを介して収納部85の下方に配置されたキャニスタ88に吸着される。
後側シート45は、シートフレーム18、18の後部の上方に配置される。後側シート45の左右の側方には、後側シート45に着座したパッセンジャーが把持する把持部46、46がそれぞれ設けられる。
また、自動二輪車1は、前輪2を上方から覆うフロントフェンダー54と、後輪3を上方から覆うリアフェンダー55と、を備える。
バーハンドル73には、左右一対のバックミラー76、76、及び、左右一対のナックルガード77、77が設けられる。
操舵系11は、ヘッドパイプ14に回動自在に軸支されるステアリングシャフト58と、前輪2(図1参照)の左右の両側に配置され前輪2を支持する左右一対のフロントフォーク70と、ステアリングシャフト58の上端に固定され左右のフロントフォーク70を連結するトップブリッジ71と、ステアリングシャフト58の下端に固定され左右のフロントフォーク70を連結するボトムブリッジ72とを備える。また、操舵系11は、フロントフォーク70の上方に設けられるステアリングとしてのバーハンドル73と、バーハンドル73をトップブリッジ71に固定するハンドルポスト74とを備える。
図2~図4に示すように、エアクリーナ81の後方には、収納部85が配置される。収納部85は、上面が開放された箱状である。収納部85は、左右のメインフレーム15に跨った状態でメインフレーム15に固定される。
収納部85は、底壁(底面)100と、底壁100から後上がりに延出する筒状の周壁110とを備える。ここで、底壁100と周壁110が接続される接続部100Aの前後幅W1を規定する直線に対して直交する直線により、仮想軸線L1を規定する。この場合に、周壁110は仮想軸線L1に沿って接続部100Aから後上がりに延びている。また、仮想軸線L1は、ヘッドパイプ14の傾斜に沿って延びている。周壁110は、図4に示すように、平面視で後方に膨出するように湾曲した後壁111と、後壁111の左右の前端から前方に延びる左右一対の側壁112、113と、側壁112、113の前端を接続する前壁114(図2参照)とを備える。
周壁110の後壁111には、厚み方向に貫通する四角孔状の開口111Cが形成されている。開口111Cは、板状の閉塞部材127で閉塞される。閉塞部材127は、締結部材126により後壁111に対して着脱可能に固定される。閉塞部材127の後方には、バッテリ(電装部品)87が配置されている。締結部材126を外して閉塞部材127を外すことにより、後壁111の開口111Cを通じて、作業者はバッテリ87にアクセス可能となっている。
リッド86は、収納部85をシールして閉じるリッドベース120と、リッドベース120に重ねられて化粧部をなすボックスリッド140とを備える。リッド86は、図2に示すように、後端部86Aが後方に行くほど下方に位置するように設けられる。リッド86は、後端部86Aが車幅方向に延びるヒンジ軸86Bで開閉可能に後壁111に支持される。リッド86は、開口部115を閉塞する閉塞位置(実線)と、開口部115を開放する開放位置(破線)との間を開閉可能に支持される。
リッドベース120は平面視で、左右対称の五角形形状に形成されている。本実施の形態のリッドベース120は樹脂成形品である。
リッドベース120は、幅が略一定で前後方向に延びる中央部121を備える。中央部121の前端には、左右方向に延びる前縁121Aが形成されている。中央部121の後部には、左右一対の側部122が形成される。側部122は、中央部121の後部から中央部121に対して間隔を空けるように車幅方向外側前方に延びている。側部122は、前方に進むに連れて車幅方向に広くなっている。側部122の前端には、平面視において、車幅方向に進むに連れて後方に傾斜する前縁122Aが形成される。
中央部121と側部122との間には、上方に凸となる断面U字状の突出部123が形成されている。突出部123は前後方向に沿って延びている。
凹部122B、122Dよりも車幅方向外側には、締結部122Fが形成されている。締結部122Fは、車幅方向の外端部で、五角形形状の角に対応する位置に形成されている。
リッドベース120では、中央部121および側部122には、締結部121B、121D、121E、122C、122E、122Fなどの機能形状が形成されており、煩雑な形状が形成されている。これに対して、突出部123には締結部121B~122Fなどが形成されておらず、平坦形状に形成されており、外観露出する化粧部をなす。
リッドベース120の下面(内面)には、下方に突出するシール部130が形成されている。シール部130の下端には、上方にU字状に凹んだ凹溝部130Aが形成されている。凹溝部130Aには、閉ループ状のシール部材(不図示)が配置される。シール部130は、リッド86が閉塞位置に移動すると、収納部85の開口部115を密閉する。
後壁131の前方には第二後壁135が形成されている。
ロック係合部材の支持部121Fには、側面視でU字状のロック係合部材136が支持されている。
突出部123は、シール部130の内側に位置する本体部124と、シール部130の前壁134を跨って前方に延出する延出部125とを備える。
本体部124は、前後方向に延出しており、シール部130の前壁134から後壁131まで延びている。本体部124は、平面視(図7参照)において、後壁131の近傍では、後方に窄んだ形状をしている。本体部124は、シール部130の内側に位置するため、シール部130の突出方向に型抜きすることで容易に型抜きできる。
延出部125は、本体部124の前端から前方に延出しており、シール部130の前壁134を跨いで前方に延出している。
ここで、リッドベース120は、シール部130の突出方向に型抜きされるが、後方の空洞125Aは、スライド型200を後方に引き抜くことで型抜きされる。
本実施形態のボックスリッド140は樹脂成形品である。本実施の形態のボックスリッド140は、リッドベース120とは異色の樹脂材料で成形される。
ボックスリッド140は、平面視で、リッドベース120の中央部121および側部122に対応する形状を有する。また、ボックスリッド140には、リッドベース120の突出部123を通す開放部143が形成されている。
収納部85には、例えば、バイザー付きのヘルメット201(図2参照)を収容可能である。
86 リッド
120 リッドベース
123 突出部
125 延出部
130 シール部
140 ボックスリッド
143 開放部
Claims (7)
- 収納部(85)を有し、該収納部(85)には開閉可能なリッド(86)が設けられ、前記リッド(86)は、少なくとも前記収納部(85)をシールして閉じるリッドベース(120)と、前記リッドベース(120)に重ねられて化粧部をなすボックスリッド(140)とからなる鞍乗り型車両において、
前記ボックスリッド(140)は前記リッドベース(120)を覆う形状であり、前記ボックスリッド(140)は前記リッドベース(120)の後端から前端に向かって延び、
前記ボックスリッド(140)の前端には、前記リッドベース(120)の前縁(121A、122A)の前側に配置される屈曲部(141A、142A)が形成され、
前記リッドベース(120)には、化粧部をなす突出部(123)が設けられ、前記ボックスリッド(140)には、前記突出部(123)を通す開放部(143)が形成されていることを特徴とする鞍乗り型車両。 - 前記リッドベース(120)の下面に、閉ループ状のシール部(130)を有し、前記突出部(123)は少なくとも該シール部(130)の内側に位置することを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両。
- 前記突出部(123)は、前記シール部(130)を跨って延出する延出部(125)を有することを特徴とする請求項2に記載の鞍乗り型車両。
- 前記突出部(123)は前後に延出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両。
- 前記突出部(123)は左右一対設けられることを特徴とする請求項4に記載の鞍乗り型車両。
- 前記突出部(123)の上部は、前記ボックスリッド(140)の上面よりも上方に位置することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両。
- 前記延出部(125)は前記シール部(130)との間を空洞(125A)とすることを特徴とする請求項3に記載の鞍乗り型車両。
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