JP7178392B2 - 鞍乗り型車両 - Google Patents
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Description
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、剛性を持たせながらシートを支持できるヒンジの配置構造を備えた鞍乗り型車両を提供することを目的とする。
鞍乗り型車両は、シートの下方に燃料タンクと収納部を備え、前記シートは、前部にシートヒンジ部を有して開閉可能に支持され、前記燃料タンクは前記収納部の前方に位置する鞍乗り型車両において、前記シートヒンジ部は、前記燃料タンクの上方に配設されるヒンジステーを介して、フレームに揺動可能に支持され、前記シートヒンジ部は、前記燃料タンクの前端よりも後方に位置し、前記ヒンジステーは外部に露出する化粧部を備えることを特徴とする。
鞍乗り型車両は、シートの下方に燃料タンクと収納部を備え、前記シートは、前部にシートヒンジ部を有して開閉可能に支持され、前記燃料タンクは前記収納部の前方に位置する鞍乗り型車両において、前記シートヒンジ部は、前記燃料タンクの上方に配設されるヒンジステーを介して、フレームに揺動可能に支持され、前記シートヒンジ部は、前記燃料タンクの前端よりも後方に位置し、前記ヒンジステーは前記燃料タンクの上部を覆うようにドーム状をなし、前部および後部で前記フレームに支持されることを特徴とする。
自動二輪車1は、車体フレーム(フレーム)Fにパワーユニットとしてのエンジン10が支持され、前輪2を操舵可能に支持する操舵系11が車体フレームFの前端に操舵可能に支持され、後輪3を支持するスイングアーム12が車体フレームFの後部側に設けられた車両である。自動二輪車1は、乗員が跨るようにして着座する乗車用のシート13が車体フレームFの後部の上方に設けられた鞍乗り型車両である。
車体フレームFは、前端に設けられるヘッドパイプ14と、ヘッドパイプ14の後部から後下がりに延出する左右一対のメインフレーム15,15と、メインフレーム15,15の前端部から後下方に延びる左右一対のダウンフレーム16,16と、を備える。また、車体フレームFは、メインフレーム15,15の後端から下方に延出する左右一対のピボットフレーム17,17と、ピボットフレーム17,17の上部から後上がりに車両後端部まで延びる左右一対のシートフレーム18,18と、を備える。さらに、車体フレームFは、メインフレーム15、15とダウンフレームを連結する左右一対の連結フレーム19、19と、ダウンフレーム16、16の下端とピボットフレーム17、17の下端とを連結する左右一対のステップフレーム20、20と、を備える。
メインフレーム本体部15a,15aは、ヘッドパイプ14の上部から後下がりに延びる本体部前部15c、15cと、本体部前部15c、15cの後端から本体部前部15c、15cよりも緩い傾斜で後下がりに延びる本体部後部15d、15dとを備える。本体部前部15c、15cは、平面視では、後方側ほど車幅方向の間隔が大きくなるように延びている。また、本体部後部15d、15dは、平面視では、互いに略平行に後方へ直線状に延びている。
補強フレーム部15b,15bは、本体部前部15c,15cよりも緩やかな傾斜で後下がりに延び、後方側ほど互いの車幅方向の間隔が大きくなっている。
ステップフレーム20、20は、平面視では、車幅方向外側に突出する略U字状である。ステップフレーム20、20は、ダウンフレーム16、16の下端から車幅方向外側に突出した後、後方に屈曲して直線状に延び、後部では後方に進むに連れて車幅方向内側に傾斜してピボットフレーム17、17の下端に連結される。
ピボットフレーム17,17は、ピボット孔17a、17a(図2参照)を上下の中間部に備え、このピボット孔17a、17aには、左右のピボットフレーム17,17を車幅方向に連結するピボット軸31(図1参照)が挿通される。
シートフレーム本体部18a,18aは、ピボットフレーム17、17の上部から後上がりに延びる立ち上り部18c,18cと、立ち上り部18c,18cの上端から後方に直線状に延出する後方延出部18d、18dとを備える。後方延出部18d、18dは、立ち上り部18c,18cよりも緩い傾斜で後上がり延びる。
前側エンジンハンガ27、上側エンジンハンガ28、後側エンジンハンガ29、及び、下側エンジンハンガ30を介して、エンジン10(図1参照)が車体フレームFに支持される。
エンジン10の出力は、エンジン10の出力軸(不図示)と後輪3との間に巻き掛けられるチェーン37によって後輪3に伝達される。
エンジン10に供給される吸気(外気)を浄化する浄化装置41は、メインフレーム15,15の前部の上方でヘッドパイプ14の後方に配置される。
前側シート44は、ピボットフレーム17,17の上方に位置する。また、前側シート44は、クランクケース35の後部の上方に位置する。
後側シート45は、シートフレーム18,18の後部の上方に位置する。後側シート45の左右の側方には、後側シート45に着座したパッセンジャーが把持する把持部46,46がそれぞれ設けられる。
メインスタンド51は、ピボットフレーム17,17の下部に連結される。サイドスタンド52は、車体フレームF(ピボットフレーム17)の下部の左端部に設けられる。
図2、図3に示すように、収納部81は、下方に凹んで上方に開放された容器本体82と、容器本体82の開口部82aの外周側に形成されたフランジ部83とを備える。
容器本体82は、左右のシートフレーム18、18の間に配置され、下端部82bがシートフレーム18、18よりも下方に位置する。
フランジ部83は、シートフレーム18、18の上方に配置される。収納部81は左右のシートフレーム18、18に跨った状態で配置される。
また、自動二輪車1は、後輪3を上方から覆うリアフェンダー54と、前輪2を上方から覆うフロントフェンダー55とを備える。
センタートンネル部69の上面が給油口リッド70よりも低い位置に配置されることで、フロントカバー61と給油口リッド70との間には、下方に窪んだ跨ぎ部56が形成される。前側シート44に着座する運転者は、自動二輪車1の乗降時に、跨ぎ部56に足を通すことができ、容易に乗り降りできる。
以下の説明においては、左右一対で設けられるものも符号は原則として一つのみ付するものとする。
燃料タンク57は、下方に開口するお椀状のタンク上半体91と、上方に開口するお椀状のタンク下半体92と、を備える。タンク上半体91およびタンク下半体92は、それぞれ、フランジ状の開放端91a、92aを備えており、タンク上半体91とタンク下半体92との開放端91a、92a同士が接合されて燃料タンク57が構成される。燃料タンク57は、開放端91a、92aで構成されたタンクフランジ部93を備える。タンクフランジ部93は後方に進むに連れて下方になるように後下がりに傾斜する。
燃料タンク57のタンクフランジ部93は、メインフレーム15の本体部後部15dの上方に位置し、本体部後部15dに沿って延びている。
燃料タンク57の底面57aは、側面視では、本体部後部15dに重複している。
給油口96の周囲には、給油トレイ98が配置される。給油トレイ98には、下方に凹んだ燃料受部98aが形成されている。燃料受部98aの底面は、前下がりに傾斜している。燃料受部98aには、給油口96の位置に対応して、孔98bが形成されている。孔98bには、給油口96が挿通される。給油口96が孔98bを介して燃料受部98aよりも上方に突出する。孔98bに給油口96が挿通されて嵌合されることにより、給油トレイ98が燃料タンク57に取り付けられる。
給油トレイ98の燃料受部98aに燃料が零れると、燃料受部98aの傾斜に沿って燃料が前方に流れ、導出路(不図示)とドレンホース99を介して、零れた燃料が車外に排出される。
燃料タンク57の上面57b(図3、図4参照)は、ヒンジステー110で覆われる。本実施の形態では、ヒンジステー110は、給油トレイ98(図3、図4参照)および気液分離装置102(図3、図4参照)を上方および側方から覆う。ヒンジステー110は、上方に膨出するドーム状である。ヒンジステー110は平面視では、後方に進むに連れて幅が広がる台形状に形成されている。ヒンジステー110は、例えば、エンジニアリング樹脂で製造可能である。
ヒンジステー110の後側固定部113は、図5に示すように、後側クロスフレーム24のステー部24dにボルト留めされる。後側固定部113は、燃料タンク57の後部取付部93bよりも上方で固定される。
ヒンジステー110の本体部111は、燃料タンク57のタンクフランジ部93よりも上方に配置される。
ヒンジステー110は左右方向よりも前後方向に長い構成となっており、ヒンジステー110の車体外方への突出量を抑えられ、かつ燃料タンク57の前方・後方で強固にヒンジステー110に支持される。
リッド用ヒンジ部120のヒンジ軸123には、給油口リッド70の前端下部が支持される。給油口リッド70は、ヒンジ軸123を中心として回動可能に支持される。
給油口リッド70は、図10に示すように、給油開口114を閉塞する閉塞位置(二点鎖線)と、給油開口114を開放して給油口96を上方に露出させる開放位置(実線)との間を回動可能に支持される。給油口リッド70は、ヒンジステー110に支持される。
給油口リッド70をリッド用ヒンジ部120により前支点で回動できるので、跨ぎ部56の空間を利用して、給油口リッド70を大きく開放し易く、給油口96へのアクセススペースを大きくとり易くできる。また、リッド用ヒンジ部120は、ヒンジ軸133を有するシートヒンジ部130よりも前方および下方に位置するため、シート13の開閉機構と干渉せずに給油口リッド70を開放可能であり、給油スペースを大きく確保し易い。
左右のアーム部132は、シートヒンジ取付部118の左右外側に配置され、ヒンジ軸133が、シートヒンジ取付部118の左右方向に貫通する貫通孔(不図示)に挿通される。これにより、シートヒンジ部130は、ヒンジ軸133を中心に回動可能にヒンジステー110に支持される。シートヒンジ部130はヒンジステー110を介することにより、燃料タンク57の上面57bよりも上方に配置される。特に、本実施の形態では、シートヒンジ部130は、気液分離装置102よりも上方に配置される。
本実施の形態では、図1に示すように、給油口リッド70、ヒンジステー110の化粧部116、タンク上カバー75、および、シート13が、燃料タンク57の上面57bを覆い、自動二輪車1の外観形状を形成する。
上記実施の形態では、鞍乗り型車両として自動二輪車1を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明は、前輪または後輪を2つ備えた3輪の鞍乗り型車両や4輪以上を備えた鞍乗り型車両に適用可能である。
13 シート
57 燃料タンク
57b 上面
70 給油口リッド
81 収納部
96 給油口
110 ヒンジステー
114 給油開口(開口)
116 化粧部
120 リッド用ヒンジ部
124 係止部
130 シートヒンジ部
F 車体フレーム(フレーム)
Claims (6)
- シート(13)の下方に燃料タンク(57)と収納部(81)を備え、前記シート(13)は、前部にシートヒンジ部(130)を有して開閉可能に支持され、前記燃料タンク(57)は前記収納部(81)の前方に位置する鞍乗り型車両において、
前記シートヒンジ部(130)は、前記燃料タンク(57)の上方に配設されるヒンジステー(110)を介して、フレーム(F)に揺動可能に支持され、前記シートヒンジ部(130)は、前記燃料タンク(57)の前端よりも後方に位置し、
前記ヒンジステー(110)は、前記燃料タンク(57)の給油口(96)へアクセス可能とする開口(114)を備え、該開口(114)を開閉可能とする給油口リッド(70)を備えることを特徴とする鞍乗り型車両。 - シート(13)の下方に燃料タンク(57)と収納部(81)を備え、前記シート(13)は、前部にシートヒンジ部(130)を有して開閉可能に支持され、前記燃料タンク(57)は前記収納部(81)の前方に位置する鞍乗り型車両において、
前記シートヒンジ部(130)は、前記燃料タンク(57)の上方に配設されるヒンジステー(110)を介して、フレーム(F)に揺動可能に支持され、前記シートヒンジ部(130)は、前記燃料タンク(57)の前端よりも後方に位置し、
前記ヒンジステー(110)は外部に露出する化粧部(116)を備えることを特徴とする鞍乗り型車両。 - シート(13)の下方に燃料タンク(57)と収納部(81)を備え、前記シート(13)は、前部にシートヒンジ部(130)を有して開閉可能に支持され、前記燃料タンク(57)は前記収納部(81)の前方に位置する鞍乗り型車両において、
前記シートヒンジ部(130)は、前記燃料タンク(57)の上方に配設されるヒンジステー(110)を介して、フレーム(F)に揺動可能に支持され、前記シートヒンジ部(130)は、前記燃料タンク(57)の前端よりも後方に位置し、
前記ヒンジステー(110)は前記燃料タンク(57)の上部を覆うようにドーム状をなし、前部および後部で前記フレーム(F)に支持されることを特徴とする鞍乗り型車両。 - 前記シートヒンジ部(130)は、前記燃料タンク(57)の上面(57b)よりも上方に位置することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の鞍乗り型車両。
- 前記給油口リッド(70)を開閉可能に支持するリッド用ヒンジ部(120)は、前記給油口(96)よりも前方に位置し、前記給油口(96)よりも後方に前記給油口リッド(70)の係止部(124)を有することを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両。
- 前記リッド用ヒンジ部(120)は、前記シートヒンジ部(130)よりも前方および下方に位置することを特徴とする請求項5に記載の鞍乗り型車両。
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