JP7092511B2 - 荷揚げ方法 - Google Patents

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Description

本開示は荷揚げ方法に係り、特に、アンローダを用いて船舶の船倉から荷揚げするための荷揚げ方法に関する。
一般に、石炭や鉄鉱石等のバラ物である荷を船舶の船倉から荷揚げする場合、アンローダが使用される。船舶が例えば海外から来る大型船の場合、アンローダも比較的大型のものが使用される。アンローダのバケットエレベータの下端に位置する掻取部が、船倉内に挿入され、船倉内の荷を連続的に掻き取る。陸上機の走行と、ブームの起伏および旋回と、バケットエレベータの旋回とを使って、掻取部が船倉内を縦横無尽に移動され、船倉内の荷の表層部が均等に掻き取られていく。これにより荷の表面はできるだけ平坦になるようにされる。
特開平9-267919号公報 特開平9-267921号公報 特開平9-267922号公報 特開平9-267923号公報
ところで最近では小型船の需要が高まりつつあり、特に、特定の荷専用の小型専用船を使って近隣国や国内から荷を輸送する場合が増えてきている。
この場合、船倉の幅に対する掻取部の長さの割合が比較的大きいため、掻取部の移動が少なくて済む。例えば、掻取部を船倉幅方向の一方側に寄せて船倉長さ方向に片道移動させ、その後、掻取部を船倉幅方向の他方側に寄せて船倉長さ方向反対側に片道移動させる、といった掻取部の移動方法が考えられる。
しかしこれだと、既に掻き取った船倉幅方向一方側の荷と、これから掻き取る船倉幅方向他方側の荷とで、表面高さひいては重量が異なるため、船舶が左右に傾き(ロールし)、荷揚げ作業が困難になる問題がある。
そこで本開示は、かかる事情に鑑みて創案され、その目的は、主に小型船からの荷揚げ作業を容易にすることができる荷揚げ方法を提供することにある。
本開示の一の態様によれば、
アンローダを用いて船舶の船倉から荷揚げするための荷揚げ方法であって、
前記アンローダの掻取部の長さを、前記船倉の幅と同等の長さに調節する第1ステップと、
長さ調節された前記掻取部を、前記船倉の長さ方向に移動させる第2ステップと、
を備えたことを特徴とする荷揚げ方法が提供される。
好ましくは、前記第2ステップにおいて、前記掻取部の長さ方向は前記船倉の幅方向に一致される。
好ましくは、前記第2ステップが、前記掻取部を前記船倉内の長さ方向の一端から他端まで移動させる第3ステップを含む。
好ましくは、前記第2ステップが、前記掻取部を前記船倉内の長さ方向の他端から一端まで移動させる第4ステップを含む。
好ましくは、前記第2ステップが、前記第3ステップと前記第4ステップを繰り返す第5ステップを含む。
好ましくは、前記第2ステップが、
前記掻取部と前記船倉の側壁とのクリアランスを検出する第6ステップと、
前記掻取部の移動中、検出された前記クリアランスが一定になるよう、前記掻取部の位置を調節する第7ステップと、
を含む。
好ましくは、前記船舶がバージ船である。
好ましくは、前記アンローダが、前記掻取部を長さ方向に揺動させるための揺動機構を有する。
本開示によれば、主に小型船からの荷揚げ作業を容易にすることができる。
本実施形態に係るアンローダを示す正面図である。 アンローダの掻取部周辺の構造を示す正面図である。 掻取部が前方に揺動されたときの状態を示す正面図である。 掻取部が後方に揺動されたときの状態を示す正面図である。 本実施形態の荷揚げ方法を説明するための平面図である。 本実施形態の荷揚げ方法を説明するための平面図である。 本実施形態の荷揚げ方法を説明するための平面図である。 本実施形態の荷揚げ方法を説明するための平面図である。 比較例の荷揚げ方法を説明するための平面図である。
以下、添付図面を参照して本開示の実施形態を説明する。なお本開示は以下の実施形態に限定されない点に留意されたい。
図1に示すように、アンローダ1は、港湾の水上に停泊した船舶3の船倉40から荷、具体的には石炭や鉄鉱石等のバラ物Bを連続的に荷揚げする装置であり、所謂チェーンバケット式連続アンローダである。アンローダ1は、陸である埠頭Q上に設置された地上コンベヤ7と、埠頭Q上に設置された陸上機2とを備える。またアンローダ1は、陸上機2から船舶3に向けて延びるブーム4と、ブーム4に支持され船舶3の積み荷であるバラ物Bを掻き取ると共に上方に移送するバケットエレベータ5と、ブーム4に設けられバケットエレベータ5からのバラ物Bを陸上機2に向けて移送するブームコンベヤ6と、陸上機2に設けられブームコンベヤ6からのバラ物Bを地上コンベヤ7に向かって移送する機内コンベヤ8とを備える。
ここで便宜上、前後左右上下の各方向を図示の通り定める。図の左側(船舶3側)は前側、図の右側(埠頭Q側)は後側である。図の紙面厚さ方向手前側は左側、図の紙面厚さ方向奥側は右側である。但しこれらの各方向は便宜上定められたものに過ぎない点に留意されたい。
陸上機2は、埠頭Qに沿って左右方向に走行可能な走行部9と、走行部9に設けられ、鉛直な旋回軸C1回りに旋回可能とされた旋回塔部10とを備える。埠頭Qにはこれに沿って左右方向に延びる一対のレールY,Yが敷設され、これらレールY,Y上を走行部9が走行可能である。
旋回塔部10の上下方向の中間部には、ブーム4の基端がブーム回動軸30により回動可能に連結されている。また、旋回塔部10の上端部には、ブーム4のバランスを取るためのバランシングレバー11がレバー回動軸31により回動可能に連結されている。ブーム4は旋回塔部10から前方に向かって延びている。バランシングレバー11は旋回塔部10から前方および後方に向かって延びている。バランシングレバー11の図外後端にはバラストが設けられる。
ブーム4とバランシングレバー11の先端は、それぞれトップフレーム12に回動軸32,33により回動可能に連結されている。ブーム4、バランシングレバー11、トップフレーム12及び旋回塔部10により平行リンク機構が構成される。これによりブーム4はブーム回動軸30の回りを旋回可能もしくは起伏可能であると共に、トップフレーム12は、ブーム4が旋回もしくは起伏したときであっても図示されるような水平状態に維持される。ブーム4の旋回動作は、旋回塔部10とブーム4を連結するブームシリンダ34の伸縮動作により実行される。
トップフレーム12は、常時水平に維持される主フレーム部14と、主フレーム部14からブーム基端側(後側)かつ斜め上方に延びるアーム部13とを一体的に備える。ブーム4とバランシングレバー11の先端が、それぞれアーム部13の下端と上端に回動軸32,33により回動可能に連結される。主フレーム部14には、上下方向に延びるバケットエレベータ5が上下方向に貫通して設けられている。C2は、バケットエレベータ5の鉛直な中心軸を示す。
ここで、一般的に用いられる通常のアンローダでは、バケットエレベータが主フレーム部に対し鉛直中心軸回りに旋回可能であり、また主フレーム部に、バケットエレベータから払い出されるバラ物をブームコンベヤに受け渡すための回転テーブルフィーダを有するものが多い。しかしながら本実施形態のアンローダ1では、バケットエレベータ5を主フレーム部14に対し旋回可能とする旋回機構は設けられておらず、また回転テーブルフィーダは設けられていない。これにより装置の大幅な簡略化が図られる。
バケットエレベータ5の下端部には、船倉40内のバラ物Bを掻き取るための掻取部16が形成されている。バケットエレベータ5は、上端に配置された駆動スプロケット17と、駆動スプロケット17の下方に近接して配置された反転スプロケット18と、下端部に配置された前部スプロケット19及び後部スプロケット20と、これらスプロケット17、18、19、20に掛け回されたバケットチェーン21とを備える。
駆動スプロケット17の位置でバケットチェーン21から払い出されたバラ物Bは、シュート24内を落下し、ブーム4の略全長に延びるブームコンベヤ6の前端部に受け取られる。受け取られたバラ物Bは、ブームコンベヤ6に乗ってその後端まで移送され、その後端から落下排出される。その後バラ物Bは、陸上機2に設けられたシュート22内を落下し、機内コンベヤ8に受け取られる。受け取られたバラ物Bは、機内コンベヤ8に乗ってその前端まで移送され、その前端から、左右方向に延びる地上コンベヤ7に落下排出される。その後バラ物Bは、地上コンベヤ7に乗って所定の場所に搬送される。
陸上機2には、アンローダ1を操縦するための操縦室25が設けられる。アンローダ1の運転時、アンローダ1は手動または自動で操縦される。
本実施形態のアンローダ1は、掻取部16が揺動可能な揺動式となっており、掻取部16を揺動軸26回りにかつ長さ(前後)方向に揺動させるための揺動機構を有する。以下、揺動機構を含めたアンローダ1の細部について詳細に説明する。
図2に示すように、バケットエレベータ5は、トップフレーム12の主フレーム部14に固定されたエレベータ上部41と、水平かつ左右方向に延びる揺動軸26を介してエレベータ上部41に連結されたエレベータ下部42とを有する。エレベータ下部42は、エレベータ上部41に実質的に連結され上下方向に延びる保持フレーム43と、保持フレーム43の下端部に入れ子状に挿入して設けられた昇降可能な昇降フレーム44と、水平かつ左右方向に延びるピン51を介して昇降フレーム44の下端に連結され、水平かつ前後方向に延びる前部フレーム45と、前部フレーム45の後端部に入れ子状に挿入して設けられ前後方向に伸縮可能な後部フレーム46とを備える。前部フレーム45の前端部に前部スプロケット19が回転可能に設けられ、後部フレーム46の後端部に後部スプロケット20が回転可能に設けられる。
エレベータ上部41と保持フレーム43は前後の揺動シリンダ47によっても連結されている。また保持フレーム43と昇降フレーム44は昇降シリンダ48によって連結されている。また前部フレーム45と後部フレーム46は伸縮シリンダ49によって連結されている。さらに昇降フレーム44と前部フレーム45は傾動シリンダ50によって連結されている。
保持フレーム43の下端部には前後のガイドスプロケット52が回転可能に支持されている。バケットチェーン21は、無端チェーン21Aと、チェーン21Aに等間隔で取り付けられた複数のバケット21Bとを備える。駆動スプロケット17および反転スプロケット18から下降してきたチェーン21Aは、前後のガイドスプロケット52の前後内側に巻き掛けられた後、前部スプロケット19および後部スプロケット20の前後外側に巻き掛けられる。前部スプロケット19および後部スプロケット20の間隔よりも、前後のガイドスプロケット52の間隔が狭いので、ガイドスプロケット52の下方では図示の如くバケットチェーン21が略三角形状を呈している。このガイドスプロケット52の下方の部分が概ね掻取部16を構成している。
前部フレーム45の前端部もしくは前端面には、荷揚げ作業時に対向する船倉40の側壁までの距離を検出する非接触式の前部距離センサ53が設けられている。同様に、後部フレーム46の後端部もしくは後端面には、荷揚げ作業時に対向する船倉40の側壁までの距離を検出する非接触式の後部距離センサ54が設けられている。なおこれら距離センサは非接触式に限定されず、接触式であってもよい。
図2には、エレベータ下部42および掻取部16がエレベータ上部41に対し揺動されていない中立位置を示す。このとき、エレベータ下部42は鉛直な中心軸C2の方向に延び、前部および後部フレーム45,46は、中心軸C2に直角な水平方向に延びている。
図3には、エレベータ下部42および掻取部16がエレベータ上部41に対し、中立位置を基準として、前方に角度+α(但しαは正の所定値)だけ揺動された前方揺動位置を示す。このとき、前側の揺動シリンダ47が収縮されると共に後側の揺動シリンダ47が伸長され、エレベータ下部42はエレベータ上部41に対し揺動軸26回りに前向きに揺動される。また、傾動シリンダ50が収縮され、前部および後部フレーム45,46は水平に維持されるよう、ピン51回りに上向きの角度+αだけ傾動される。
図4には、エレベータ下部42および掻取部16がエレベータ上部41に対し、中立位置を基準として、後方に角度-αだけ揺動された後方揺動位置を示す。このとき、前側の揺動シリンダ47が伸長されると共に後側の揺動シリンダ47が収縮され、エレベータ下部42はエレベータ上部41に対し揺動軸26回りに後向きに揺動される。また、傾動シリンダ50が伸長され、前部および後部フレーム45,46は水平に維持されるよう、ピン51回りに下向きの角度-αだけ傾動される。
このようにエレベータ下部42および掻取部16は、所定の前後最大角度まで連続的に揺動可能であり、かつ、中立位置および任意の揺動位置に位置を保持することが可能である。このとき如何なる位置においても、前部および後部フレーム45,46は水平に維持され、その下方の複数のバケット54により、バラ物Bを水平かつ均等に掻き取ることができる。
また、図2および図5に示すように、掻取部16は前後方向の長さLと、左右方向の幅Wとを有する。幅Wは一定であるが、本実施形態では掻取部16の長さLが可変であり且つ調節可能となっている。すなわち、伸縮シリンダ49を伸縮させることにより、前部フレーム45に対する後部フレーム46の突出量を変化させ、前部フレーム45と後部フレーム46の合計長さ(前後フレーム長という)を増減させることができる。これにより掻取部16は長さL方向に伸縮可能である。
但し、バケットチェーン21の長さが一定で且つその上端部が駆動スプロケット17および反転スプロケット18に係合され続ける必要がある。このため、伸縮シリンダ49を伸長させて掻取部16を伸長させるときには昇降シリンダ48が収縮されて前部および後部フレーム45,46が上昇される。また逆に、伸縮シリンダ49を収縮させて掻取部16を収縮させるときには昇降シリンダ48が伸長されて前部および後部フレーム45,46が下降される。このように伸縮シリンダ49の動作に合わせて昇降シリンダ48が連動される。
図5にはアンローダ1および船舶3を概略的に平面視で示す。図1および図5に示すように、船舶3は小型船であり、特に、特定の荷(例えば石炭)を専用で輸送する小型専用船である。本実施形態の場合、船舶3は駆動源を持たないバージ船であり、その後端部には、船舶3を押すプッシャ(図示せず)が挿入される凹部55が形成されている。
船舶3の船倉40は、船舶3の長さ方向に延びる長さLHと、船舶3の幅方向に延びる幅WHとを有し、幅WHが長さLHより短い平面視長方形状となっている。これら長さLHと幅WHは、大型船のものに比べて小さいものである。また船倉40は図1に示すように、上面の開口部が全面開口され、大型船に見られるような開口部を絞る天井板が設けられていない。これは船倉40内への掻取部16の挿抜を容易にする。
船舶3は埠頭Qに横付けされ、その長さ方向が左右方向に一致されており、本実施形態では船首が左を向くよう停泊されている。従って船倉40の長さLHも左右方向に延び、船倉40の幅WHは前後方向に延びる。この状態の船倉40内に、アンローダ1の掻取部16が挿入配置され、船倉40内のバラ物Bの掻き取り、すなわち荷揚げが行われる。
このとき図5に示すように、ブーム4は前後方向に延び、ブーム4に対して向きが固定された掻取部16も同じように、前後方向に向けられる。すなわち、掻取部16の長さL方向は前後方向および船倉40の幅WH方向に一致され、掻取部16の幅W方向は左右方向および船倉40の長さLHに一致される。
次に、アンローダ1を用いて船舶3の船倉40から荷揚げする際の荷揚げ方法について説明する。
本実施形態では小型船、特にバージ船を対象とするため、船倉40の幅WHに対する掻取部16の長さLの割合(L/WH)が比較的大きい。そこでこのことを活用して、本実施形態の荷揚げ方法は、次のステップを備える点を特徴としている。
(1)掻取部16の長さLを船倉40の幅WHと同等の長さに調節する第1ステップ。
(2)長さ調節された掻取部16を船倉40の長さLH方向に移動させる第2ステップ。
以下、本実施形態の荷揚げ方法をより詳細に説明する。図5を参照して、まず掻取部16を船倉40内に挿入する前に、掻取部16の長さLを、船倉40の幅WHよりも小さい長さL1に予め調節しておく。これは掻取部16の挿入時に掻取部16が、船倉40の両側壁すなわち左側壁56および右側壁57(船舶基準の左側壁56および右側壁57)に衝突するのを防止するためである。
この後、掻取部16を船倉40内に挿入する。このとき、陸上機2の走行方向(すなわち左右方向)の位置を調節し、掻取部16を図示するように、船倉40内の長さ方向の一端(図示例では船舶基準の後端)に配置させるようにする。
挿入配置後、掻取部16と左側壁56および右側壁57との間には、比較的大きいクリアランスG1,G2が形成される。また掻取部16と、船倉40の長さ方向一端側の端壁すなわち後端壁58(船舶基準の後端壁58)との間には、比較的小さい所定のクリアランスG3が形成される。
次に、図6に示すように、掻取部16の長さを僅かに伸長させ、掻取部16と左側壁56および右側壁57との間のクリアランスG1,G2を縮小する。最終的にクリアランスG1,G2は、比較的小さい所定の値g1,g2(>0)とされる。本実施形態ではg1とg2の値が等しく、掻取部16は船倉40の幅中心部に偏ることなく配置される。但しg1とg2の値は多少異なっていてもよい。なお掻取部16の伸長と同時に、必要に応じて、掻取部16の揺動、傾動等の別の動作も実行する。
この掻取部16の伸長により、掻取部16の長さLが船倉40の幅WHと同等の長さに調節される。この説明で理解されるように、「船倉40の幅WHと同等の長さ」とは、船倉40の幅WHからクリアランスG1,G2の大きさg1,g2を減じて得られる、船倉幅WHより僅かに短い長さL2をいう。
こうして掻取部16の初期の位置および姿勢が決まったら、バケットエレベータ5の運転を開始すると共に、掻取部16をバラ物Bの所定深さZまで下降させ、バラ物Bの掻き取りを開始する。
次に、図7に示すように、陸上機2を左側に走行させ、掻取部16を船倉40内の長さ方向の他端(図示例では船舶基準の前端)まで移動させる。このとき船倉40の長さ方向他端側の端壁すなわち前端壁59(船舶基準の前端壁59)に掻取部16が衝突しないよう、掻取部16と前端壁59の間に比較的小さい所定のクリアランスG4が形成される位置まで、掻取部16が移動される。
こうして掻取部16が船倉40内の前端に到達し、掻取部16が往路側の片道移動を終えると、船倉40内のほぼ全幅に亘るバラ物Bが、深さZの一層分だけ、全面均等に掻き取られる。従ってバラ物Bの表面は、水平かつ平坦な状態に維持され、バラ物Bの表面高さひいては重量の相違に起因した船舶3の左右方向(船舶基準)の傾き(ロール)を抑制できる。これにより、荷揚げ作業を容易に行うことが可能となる。
ところでこの掻取部16の移動中、船舶3の揺れ等、外乱の影響により、船舶3の位置が幅方向にずれ、クリアランスG1,G2の一方がなくなって掻取部16と左側壁56または右側壁57とが衝突する可能性がある。
そこで本実施形態ではかかる衝突を抑制ないし防止するため、実際のクリアランスG1,G2を検出し、これがゼロにならないよう、掻取部16の移動中に制御を行う。
詳細には、実際のクリアランスG1,G2が前部距離センサ53および後部距離センサ54により検出される。例えば前部距離センサ53は、自身の位置から右側壁57までの実際の距離を検出し、その検出距離を操縦室25内のコントローラEに送信する。また前部距離センサ53から掻取部16前端までの距離は既知かつ一定であり、コントローラEに記憶されている。コントローラEは、検出距離から既知の距離を減算して実際のクリアランスG2を検出する。そしてこの実際のクリアランスG2が、図6に示した開始時の初期値g2に等しくなるよう、コントローラEは揺動シリンダ47および傾動シリンダ50を制御して、掻取部16の前後位置を調節する。後部距離センサ54についても同様である。
こうして実際のクリアランスG1,G2は、掻取部16の移動中、常に一定の初期値g1,g2に自動的に維持され、掻取部16と左側壁56または右側壁57との衝突は確実に抑制ないし防止される。また衝突を抑制できる分、クリアランスG1,G2の大きさを少なくしてより多くの幅を掻き取ることができる。これにより荷揚げ効率を向上することが可能である。
なお、二つのクリアランスG1,G2のうち一方が拡大すると他方が縮小する関係にあるため、こうした掻取部16の位置調節は、二つのクリアランスG1,G2の検出値のうちいずれか一方のみに基づいて行ってもよい。
次に、図8に示すように、バケットエレベータ5を運転させながら掻取部16をさらに深さZだけ下降させ、その後、陸上機2を右側に走行させ、掻取部16を船倉40内の長さ方向後端(船舶基準)まで移動させる。そして掻取部16を図6に示したような初期の基準位置に戻す。これにより、掻取部16が復路側の片道移動を終え、船倉40内のバラ物Bがさらに一層分、全面均等に掻き取られる。この際にもバラ物Bの表面は水平かつ平坦な状態に維持され、船舶3のロールを抑制できる。
その後、図7に示したような往路移動と、図8に示したような復路移動とが繰り返され、掻取部16の往復移動の繰り返しにより、バラ物Bが順次一層分ずつ掻き取られていく。
このように本実施形態の荷揚げ方法は、次の特徴も備える。
(3)前記第2ステップが、掻取部16を船倉40内の長さ方向の一端(後端)から他端(前端)まで移動させる第3ステップを含む。
(4)前記第2ステップが、掻取部16を船倉40内の長さ方向の他端(前端)から一端(後端)まで移動させる第4ステップを含む。
(5)前記第2ステップが、前記第3ステップと前記第4ステップを繰り返す第5ステップを含む。
(6)前記第2ステップが、掻取部16と船倉40の側壁56,57とのクリアランスG1,G2を検出する第6ステップと、掻取部16の移動中、検出されたクリアランスG1,G2が一定になるよう、掻取部16の位置を調節する第7ステップとを含む。
ここで本実施形態の利点をより明確にするため、本実施形態と異なる比較例を図9に基づき説明する。比較例においては、掻取部16Aの長さLAが船倉40Aの幅WHAよりも小さい。そしてバケットエレベータ5が運転中の掻取部16Aが、まず船倉幅方向の一方側(船舶基準の右側)に寄せられた状態で、一層分下降された後、船倉長さ方向の後側から前側に向かって片道移動させられる(P1→P2)。その後、掻取部16Aが船倉幅方向の他方側(船舶基準の左側)に寄せられ(P2→P3)、この状態で、船倉長さ方向反対側すなわち前側から後側に向かって片道移動させられる(P3→P4)。その後、掻取部16Aが再び船倉幅方向の一方側(船舶基準の右側)に寄せられ(P4→P1)、上記工程が繰り返される。
しかしこれだと、例えば最初の後側から前側に向かう工程(P1→P2)を終えた時点で、この工程で既に掻き取られた船倉幅方向一方側(船舶基準の右側)のバラ物と、その後の工程で掻き取られる、船倉幅方向他方側(船舶基準の左側)のバラ物とでは、後者の表面の高さの方が、前者の表面の高さより高い。よって船倉幅方向の左側の部分の方が右側の部分より重くなり、船舶が左側に傾く。このような傾きは効率的な荷揚げ作業の妨げになる。しかも片道分の掻き取りを終える度に船舶の傾きが逆になるため、船舶が左右へのロールを繰り返し、これも効率的な荷揚げ作業の妨げになる。
また比較例では、船倉内のバラ物を全面一層分掻き取るのに、掻取部16Aを1往復させなければならない。また、掻取部16Aを船倉幅方向に2回移動させなければならず、掻取部16Aを2回揺動させなければならない(アンローダが揺動式の場合)。従って比較的多くの工程が必要であり、荷揚げ作業を短時間で効率的に行うには限界がある。
これに対し、本実施形態によれば、掻取部16の1回の片道移動により、船倉40内のバラ物Bを全面一層分均等に掻き取ることができる。よって、移動を終えた時点でバラ物表面高さが船倉幅方向に異なることがなくなり、船舶3のロールを抑えて荷揚げ作業を容易にすることができる。また、バラ物Bを全面一層分掻き取るのに、掻取部16を1回片道移動させるだけでよく、掻取部16の船倉幅方向の移動は不要である。よって工程数を大幅に削減し、荷揚げ作業を短時間で効率的に行うことが可能となる。
さらに、掻取部16を船倉長さ方向に移動(特に往復移動)させるだけでよいので、これを手動で行う場合には、運転操作が容易である。
また上述したように、本実施形態のアンローダ1では、バケットエレベータ5の旋回機構や回転テーブルフィーダが設けられていないので、装置の大幅な簡略化が可能であり、また故障も低減できる。
因みに上記実施形態の場合、図5に示した如くブーム4および掻取部16の長さ方向を船倉幅方向に一致させた。しかしながら代替的に、掻取部16の長さ方向を船倉幅方向に一致させず、船倉幅方向に対し若干傾斜させることも可能である。そしてこの傾斜状態を保ったまま掻取部16を船倉長さ方向に移動することが可能である。しかしこうした場合、掻取部16の片道移動の開始位置と終了位置とで、掻取部16と後端壁58および前端壁59との間に、掻取部16で掻き取れない三角状の隙間(デッドスペース)が生じてしまう。このためかかる傾斜配置は不利であり、図示例の如く掻取部16の長さ方向は船倉幅方向に一致させるのが好ましい。なお傾斜配置する場合、掻取部16が船倉40の全幅に亘るよう、掻取部16の長さをより長くする必要がある。
船倉40内のバラ物Bの陸に対する絶対的な表面高さは、船舶3が位置する海の干満と、船倉40内のバラ物Bの量とに応じて変化する。しかしながらこうした表面高さの変化には、ブーム4の起伏と掻取部16の揺動とにより追従が可能である。
以上、本開示の実施形態を詳細に述べたが、本開示は以下のような変形例も可能である。
(1)例えば、掻取部16の長さは、船倉40内への挿入前に船倉幅WHと同等の長さとなるよう調節してもよい。
(2)例えば掻取部16に追加の距離センサを設置し、掻取部16および船倉後端壁58のクリアランスG3と、掻取部16および船倉前端壁59のクリアランスG4との少なくとも一方(好ましくは両方)を検出できるようにしてもよい。そしてこの検出されたクリアランスG3,G4の大きさが所定値以下に達したときに掻取部16の移動を停止させるようにしてもよい。両方のクリアランスG3,G4を検出することにより、掻取部16の往復移動および掻き取り動作をほぼ全自動化できる可能性がある。なおこの場合、距離センサは後端壁58と前端壁59の少なくとも一方に設けてもよい。
(3)船舶3は必ずしもバージ船や小型船でなくてもよい。またアンローダ1は、バケットエレベータ5の旋回機構や回転テーブルフィーダが設けられた通常のアンローダであってもよい。
本開示の実施形態は前述の実施形態のみに限らず、特許請求の範囲によって規定される本開示の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が本開示に含まれる。従って本開示は、限定的に解釈されるべきではなく、本開示の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
1 アンローダ
3 船舶
40 船倉
16 掻取部
56 左側壁
57 右側壁
26 揺動軸
47 揺動シリンダ
53 前部距離センサ
54 後部距離センサ
G1,G2 クリアランス

Claims (7)

  1. アンローダを用いて船舶の船倉から荷揚げするための荷揚げ方法であって、
    前記アンローダの掻取部の長さを、前記船倉の幅と同等の長さに調節する第1ステップと、
    長さ調節された前記掻取部を、前記船倉の長さ方向に移動させる第2ステップと、
    を備え
    前記第1ステップは、前記掻取部と前記船倉の左側壁および右側壁とのクリアランスが所定の初期値になるよう、前記掻取部の長さを前記船倉内で伸長させて前記船倉の幅と同等の長さに調節することを含み、
    前記第2ステップは、
    前記掻取部と前記船倉の左側壁および右側壁とのクリアランスを検出する第6ステップと、
    前記掻取部による荷の掻き取りを行いながら前記掻取部を移動させ、その移動中、検出された前記クリアランスが前記初期値に等しくなるよう、前記掻取部の長さ方向の位置を調節する第7ステップと、
    を含む
    ことを特徴とする荷揚げ方法。
  2. 前記第2ステップにおいて、前記掻取部の長さ方向は前記船倉の幅方向に一致される
    請求項1に記載の荷揚げ方法。
  3. 前記第2ステップが、前記掻取部を前記船倉内の長さ方向の一端から他端まで移動させる第3ステップを含む
    請求項1または2に記載の荷揚げ方法。
  4. 前記第2ステップが、前記掻取部を前記船倉内の長さ方向の他端から一端まで移動させる第4ステップを含む
    請求項3に記載の荷揚げ方法。
  5. 前記第2ステップが、前記第3ステップと前記第4ステップを繰り返す第5ステップを含む
    請求項4に記載の荷揚げ方法。
  6. 前記船舶がバージ船である
    請求項1~のいずれか一項に記載の荷揚げ方法。
  7. 前記アンローダが、前記掻取部を長さ方向に揺動させるための揺動機構を有する
    請求項1~のいずれか一項に記載の荷揚げ方法。
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