JPH1159917A - 連続式アンローダにおける掘削部移動制御装置 - Google Patents

連続式アンローダにおける掘削部移動制御装置

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JPH1159917A
JPH1159917A JP23145897A JP23145897A JPH1159917A JP H1159917 A JPH1159917 A JP H1159917A JP 23145897 A JP23145897 A JP 23145897A JP 23145897 A JP23145897 A JP 23145897A JP H1159917 A JPH1159917 A JP H1159917A
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JP
Japan
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hatch
excavation
control device
carrier
continuous unloader
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JP23145897A
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English (en)
Inventor
Kazuo Hosomi
和夫 細見
Masamichi Ogami
正通 大神
Takashi Ida
傑 井田
Hiroaki Ishikawa
裕昭 石川
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】船倉から荷を排出する連続式アンローダにおけ
る掘削部を移動先ハッチに自動的に移動させる。 【解決手段】走行フレーム上に旋回自在に設けられた旋
回塔に俯仰可能に旋回ブームが取付られ、この旋回ブー
ムの先端に旋回可能なバケットエレベータが垂下され、
このバケットエレベータの下端に傾動リンク部を介して
バケットが周回される掘削部が取付けられた連続式アン
ローダにおいて、岸壁に係留された運搬船に反射手段を
設けると共に、連続式アンローダに自動追尾式レーザ距
離計測装置を設けて、運搬船と連続式アンローダとの相
対位置を計測し、これと運搬船の船型データとに基づい
て掘削部の移動ルートを算出し、これに基づいて掘削部
を支持している旋回ブーム、走行フレーム等を移動制御
して、掘削部を移動先ハッチに自動的に移動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、運搬船における船
倉内の鉄鉱石、石炭等のバラ物を連続的に掻き取って地
上側に搬出する連続式アンローダにおいて、掘削部を運
搬船の所望のハッチに自動的に移動させるようにした連
続式アンローダにおける掘削部移動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の連続式アンローダは、大型化が
容易であることから近年盛んに実用機が開発されてい
る。
【0003】従来の連続式アンローダとしては、例え
ば、本出願人が先に提案した特開平8−301453号
に記載されているように走行フレームに旋回フレームを
配置し、この旋回フレームに垂設された垂直支持ビーム
の上端に水平方向に延長するブームが支持され、このブ
ームの先端に多数のバケットを装着したバケットコンベ
ヤを有するバケットエレベータを垂下し、このバケット
エレベータの下端に掘削部を形成することにより、掘削
部の下面側において各バケットで船倉内の鉄鉱石、石炭
その他のバラ物を掻取って上方に搬送し、ブーム内を通
って旋回フレームに設けたホッパーに回収し、このホッ
パー内のバラ物を機内コンベヤから地上側ベルトコンベ
ヤに排出するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の連続式アンローダにあっては、掘削部を船倉内に挿
入して、その先端を艙壁との衝接を避けるために、艙壁
からある程度離した状態で掘削部を横送りし、必要に応
じて旋回させることにより、1層分のバラ物を連続的に
掻取り搬出し、これを繰り返すことにより船倉内のバラ
物を連続的に外部に搬出することができるものである
が、船倉内に連続式アンローダの掘削部を挿入するには
オペレータの目視によって行うようにしているので、岸
壁に係留した運搬船に波等の影響により前後・左右・上
下の揺動でなる並進運動やローリング、ピッチイング、
ヨーイングでなる回転運動が生じると、これに応じてハ
ッチ口も移動することになるので、ハッチ口に掘削部を
正確に挿入するためには熟練を要するという未解決の課
題がある。
【0005】掘削部をハッチ間で移動する場合も同様に
オペレータの目視による手動操作に頼らざるを得ないと
共に、掘削部のハッチ間移動に時間がかかるという未解
決の課題もある。
【0006】そこで、本発明は、上記従来例の未解決の
課題に着目してなされたものであり、掘削部のハッチ間
移動及びハッチ内挿入を自動的に行うことができる連続
式アンローダにおける掘削部移動制御装置を提供するこ
とを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る連続式アンローダにおける掘削部移
動制御装置は、走行フレーム上に旋回可能に配設された
旋回ブームと、該旋回ブームの先端に垂下されて中心軸
回りに旋回可能なバケットエレベータと、該バケットエ
レベータの下端に設けられた掘削部と、前記バケットエ
レベータと掘削部との間に張設された一対の無端チェー
ン間に取付けられた多数のバケットとを備え、運搬船の
各ハッチからバラ物を搬出する連続式アンローダにおい
て、前記運搬船と前記連続式アンローダとの相対位置を
検出する相対位置検出手段と、該相対位置検出手段の相
対位置検出情報と予め入力された前記運搬船の船型デー
タとに基づいて前記掘削部を当該運搬船のハッチ間で移
動させる移動指令を送出するハッチ移動指令手段と、該
ハッチ移動指令手段の移動指令に基づいて少なくとも前
記走行フレーム、旋回ブーム及びバケットエレベータを
駆動制御して掘削部をハッチ間移動させる移動制御手段
とを備えたことを特徴としている。
【0008】この請求項1に係る発明においては、相対
位置検出手段で、岸壁に係留された運搬船と連続式アン
ローダとの間の相対位置を検出し、この相対位置検出値
と、運搬船の船型データとに基づいて運搬船のハッチ口
の位置を特定することができ、特定されたハッチ口に応
じて所望のハッチ間で掘削部を移動させるために必要な
走行フレーム、旋回ブーム及びバケットエレベータの移
動指令を生成し、これに基づいて各部を制御することに
より、掘削部をハッチ間で自動的に移動させる。
【0009】また、請求項2に係る連続式アンローダに
おける掘削部移動制御装置は、請求項1に係る発明にお
いて、前記相対位置検出手段が、運搬船の船首側及び船
尾側に設けた反射手段と、前記連続式アンローダ側に設
けた前記反射手段を自動追尾して距離を測定する自動追
尾式距離計測手段とで構成されていることを特徴として
いる。
【0010】この請求項2に係る発明においては、連続
式アンローダ側に設けた自動追尾式距離計測手段によっ
て、運搬船の船首側及び船尾側に設けた反射手段との間
の距離を計測することにより、連続式アンローダに対す
る運搬船の現在位置を正確に計測することができる。
【0011】さらに、請求項3に係る連続式アンローダ
における掘削部移動制御装置は、請求項1に係る発明に
おいて、前記相対位置検出手段が、運搬船の船首側及び
船尾側に設けた反射手段と、岸壁に設けた前記反射手段
を自動追尾して距離を測定する自動追尾式距離計測手段
と、前記連続式アンローダの移動位置を検出する移動位
置検出手段とで構成されていることを特徴としている。
【0012】この請求項3に係る発明においては、岸壁
に設けた自動追尾式距離計測手段で運搬船の船首側及び
船尾側に設けた反射手段との間の距離を計測することに
より、岸壁に対する運搬船の現在位置を正確に測定し、
且つ移動位置検出手段で連続式アンローダの現在位置を
測定することにより、両測定値に基づいて連続式アンロ
ーダと運搬船との相対位置を正確に検出することができ
る。
【0013】なおさらに、請求項4に係る連続式アンロ
ーダにおける掘削部移動制御装置は、請求項2又は3に
係る発明において、前記自動追尾式距離計測手段が、レ
ーザ距離計測装置で構成されていることを特徴としてい
る。
【0014】この請求項4に係る発明においては、レー
ザ距離計測装置によって運搬船と連続式アンローダ又は
岸壁との間の距離を測定するので、正確な絶対位置計測
を行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を説
明する。図1は、本発明の一実施形態を示す概略構成図
であって、連続式アンローダ1は、貨物船等の運搬船S
が係留される岸壁2に平行して敷設された走行レール3
a,3b上を図示しない電動モータによって駆動されて
転動する転動輪4a,4bを有する走行フレーム5を備
えている。
【0016】この走行フレーム5上には、内部にバラ物
を垂直に搬送して降下させるコンベヤ6aを内蔵した旋
回塔6が旋回中心を通り岸壁2と直交する線を中心とし
て左右に例えば125°の範囲内で旋回可能に支持され
ていると共に、この旋回塔6の下側にホッパー7が固定
配置され、このホッパー7の下端側の切り出し口には、
ホッパー7内の散物を受け入れベルトコンベヤ8に向け
て定量排出するベルトフィーダ9が配設されている。そ
して、このベルトフィーダ9の落下位置に受け入れベル
トコンベヤ8の上方位置まで散物を搬送する機内コンベ
ヤ10が配設され、この機内コンベヤ10から落下する
散物が図示しないクッションフレームを介して受け入れ
ベルトコンベヤ8上に移載される。
【0017】この旋回塔6は走行フレーム5の上面と対
向する位置に旋回ギヤ11を有し、この旋回ギヤ11が
減速機12を介して走行フレーム10に固定された電動
モータ13に連結されて回転駆動され、その旋回角度が
電動モータ13の回転軸に連結されたロータリエンコー
ダで構成される旋回塔旋回角度センサ14で検出され
る。
【0018】この旋回塔6の上端には、内部にバラ物搬
送用ベルトコンベヤ15aを配設した旋回ブーム15が
その基部側の下面と旋回塔6との間に介挿された油圧シ
リンダ16のピストンロッドを伸縮させることにより垂
直面内で回動可能に支持され、この旋回ブーム15の旋
回塔6とは反対側にバランスウェイト17が配設されて
いる。旋回ブーム15の両端には、傾斜支持リンク18
a,18bが回転可能に支持され、これらリンク18
a,18bの自由端に旋回ブーム15と平行なリンク1
9が回転可能に連結されて平行リンクが構成され、その
自由端側の傾斜支持リンク18aに垂直方向に下方側に
延長するバケットエレベータ20が固定されている。
【0019】このバケットエレベータ20は、支持リン
ク18aに固定された円筒状の固定フレーム21と、こ
の固定フレーム21に電動モータを含んで構成される旋
回機構21aを介して旋回可能に支持されたエレベータ
シャフトを構成する円筒状のコラム部材22とを有す
る。
【0020】このコラム部材22の上端には、前後一対
のチェーン駆動用スプロケット23が配設されていると
共に、下端に傾動リンク部24を介して掘削部25がコ
ラム部材22の半径方向に移動可能に配設され、コラム
部材22内を通って前後一対の無端チェーン26がスプ
ロケット23及び掘削部25を周回移動するように張設
され、これら一対のチェーン26間に多数のバケット2
7が所定間隔を保って装着されてバケットコンベヤが構
成されている。
【0021】そして、コラム部材22が固定フレーム2
1に取り付けられた電動モータ等の回転駆動機構によっ
て旋回駆動され、スプロケット23も同様に電動モータ
を含むスプロケット回転駆動機構によって図1で反時計
方向に回転駆動される。
【0022】また、固定フレーム21には、スプロケッ
ト23の下側にこれらスプロケット23で反転されたバ
ケット27から落下する散物を受けるシュート28が形
成され、このシュート28で案内された散物がその下端
側に配設された回転フィーダ29によって旋回ブーム1
5内のコンベヤ15aに移送される。
【0023】傾動リンク部24は、図2で特に明らかな
ように、コラム部材22の下端における前後位置に回動
可能に支持された平行リンクを形成する2本の支持フレ
ーム31,32と、コラム部材22の下端と一方の支持
フレーム32との間に介挿された傾動用油圧シリンダ3
3と、コラム部材22の下端側に配設された下り側のチ
ェーン26を案内する一対の案内用スプロケット34
a,34bと、これらの下端側で支持フレーム32に配
設されたチェーン26を安定する一対の案内用スプロケ
ット35a,35bと、案内スプロケット34b及び3
5aの略中間位置でコラム部材22に回転自在に支持さ
れた上り側のチェーン26を案内する案内スプロケット
36とで構成されている。
【0024】そして、傾動用油圧シリンダ33のピスト
ンロッド33aを伸縮させることにより、下端部の掘削
部25をコラム部材22の半径方向に進退させ、ピスト
ンロッド33aの最伸長位置で図2に示すように、掘削
部25から上方に向かうバケット27の外側端部がコラ
ム部材22の内壁より僅かに内側となる最後退位置とな
り、この状態からピストンロッド33aを収縮させるこ
とにより、掘削部25が平行移動しながら前方に突出す
る前進位置となる。
【0025】そして、支持フレーム32のコラム部材2
2の取付位置にコラム部材22に対する支持フレーム3
2の傾斜角を検出するシンクロ発振器で構成される傾動
角度センサ38が取付けられている。
【0026】また、掘削部25は、同様に図2で特に明
らかなように、傾動リンク部24の支持フレーム31及
び32の下端が回動自在に連結された水平支持フレーム
41と、この水平支持フレーム41の前後端部にチェー
ン26を案内するスプロケット42,43とで構成さ
れ、水平支持フレーム41の左右対称位置におけるバケ
ット27より上方位置に外方に突出して下方の荷との間
の掘削深さを測定する超音波距離センサで構成される掘
削深さセンサ44a〜44c及び45a〜45cが取付
けられている。
【0027】なお、図2において、46は掘削部25の
前端部に回動可能に設けられた艙壁に残留するバラ物を
崩す崩し爪であり、47は掘削部25の後端部に上下に
揺動自在に設けられたバケット27へのバラ物の掻き入
れを容易にするためのガイド板である。
【0028】したがって、図1に示すように、バケット
エレベータ20を船倉A内に挿入して、水平支持フレー
ム41の下端側のバケット26をばら物45に接触させ
て掻き取り、これをコラム部材22内を通って垂直に上
方に搬送し、上方のスプロケット23位置でバケット2
7が反転することにより、その内部のバラ物がシュート
28,回転フィーダ29を介して旋回ブーム15内のコ
ンベヤ15aに移送され、次いで旋回塔11内の桟付き
コンベヤ11aで垂直方向に下降されてホッパー12内
に一時収納される。
【0029】このホッパー12からは、ベルトフィーダ
9によって受け入れベルトコンベヤ5の搬送能力に応じ
た定量排出が行われて、機内コンベヤ10を介して受け
入れベルトコンベヤ8に受け渡される。この操作をバケ
ットエレベータ20を例えば船倉A内を周回移動させる
等を行うことによって、船倉A内のバラ物が順次搬出さ
れる。
【0030】そして、連続式アンローダ1は、図3に示
すように、走行フレーム5の走行を制御する走行制御装
置51、旋回塔6の旋回角度を制御する旋回塔制御装置
52、ブーム15の俯仰角度を調節する油圧シリンダ1
6を制御するブーム制御装置53、バケットエレベータ
20の旋回角度を制御するエレベータ旋回制御装置5
4、バケットエレベータ20の駆動用スプロケット23
を回転駆動制御するバケット駆動制御装置55及び傾動
リンク部24の傾動角を制御する油圧シリンダ33を駆
動制御する傾動リンク部制御装置56を有し、これらが
全体の動作を統括制御するコントローラ57から入力さ
れる制御指令値に基づいて所定の制御処理を行う。
【0031】また、連続式アンローダ1は、図4
(a),(b)に模式的に示すように、旋回塔6の運搬
船Sの甲板より上方位置における走行方向の両端側に夫
々自動追尾式距離計測手段としての自動追尾式レーザ距
離計測装置58A,58Bが配設されている。
【0032】一方、運搬船Sの船首側のハッチH1にお
けるハッチ口の岸壁側で且つ船首側に反射手段としての
コーナーキューブ59Aが配設されていると共に、船尾
側のハッチ口H6におけるハッチ口の海側で且つ船尾側
に反射手段としてのコーナーキューブ59Bが配設さ
れ、自動追尾式レーザ距離計測装置58A,58Bでコ
ーナーキューブ59A,59Bを自動追尾しながらこれ
らとの間の距離を計測し、その距離測定値LA,B と追
尾角度を表す水平角θHA,θHB及び俯仰角θEA,θEB
を例えば光ケーブルを介してコントローラ57に供給す
る。
【0033】コントローラ57は、図3に示すように、
少なくとも入力側インタフェース回路60a、出力側イ
ンタフェース60b、演算処理装置60c及び記憶装置
60dを有するマイクロコンピュータ60を有する。
【0034】このマイクロコンピュータ60の入力側イ
ンタフェース回路60aには、自動追尾式レーザ距離計
測装置58A,58Bの距離測定値LA,B 、水平角θ
HA,θHB及び俯仰角θEA,θEB、バラ物の搬出対象とな
る貨物船の外形データ、各ハッチ位置及び内部形状を含
む船型データと、各ハッチでの船積み量データとを入力
するキーボード、その他の記憶媒体読込装置で構成され
る情報入力装置61、走行フレーム5の走行位置を検出
する走行位置センサ62、旋回塔6の旋回角度を検出す
る旋回塔旋回角度センサ14、ブーム15の俯仰角度を
検出する俯仰角度センサ64、バケットエレベータ20
の旋回角度を検出するエレベータ旋回角度センサ65、
バケットコンベヤの駆動トルクを検出する駆動トルクセ
ンサ66、傾動リンク部24の傾動角センサ38及び掘
削深さセンサ44a〜44c,45a〜45cが接続さ
れている。
【0035】また、出力側インタフェース回路60bに
は、走行制御装置51、旋回塔制御装置52、ブーム制
御装置53、エレベータ旋回制御装置54、バケット駆
動制御装置55、傾動リンク部制御装置56が接続され
ている。
【0036】さらに、演算処理装置60cは、入力側イ
ンタフェース回路60aを介して入力される船型データ
及び船積み量データと自動追尾式レーザ距離計測装置5
8A,58Bの距離計測値LA,B 、水平角θHA,θHB
及び俯仰角θEA,θEBと、走行位置センサ62の走行位
置検出値とに基づいて運搬船Sの各ハッチ口H1〜H6
の位置座標及び連続式アンローダ1の位置座標データを
演算し、これら位置座標データから掘削部25を所望ハ
ッチに移動させる移動指令を生成し、この移動指令に基
づいて各制御装置51〜56を制御して、掘削部25を
所望ハッチ間で自動的に移動させると共に、掘削部25
の移動完了後に掘削部25の掘削深さを一定に保って横
送り制御し、必要に応じて旋回させることにより、移動
先の船倉内のバラ物を一層毎に掻取って船外に搬出す
る。
【0037】さらにまた、記憶装置60dは、演算処理
装置60cの演算処理に必要なプログラムを記憶してい
ると共に、演算過程で必要な演算結果等を逐次記憶す
る。次に、上記実施形態の動作をマイクロコンピュータ
60の処理手順の一例を示す図5を伴って説明する。
【0038】マイクロコンピュータ60の演算処理装置
60cでは、メインプログラムとして図5の搬出制御処
理を実行する。すなわち、先ず、ステップS1で自動運
転モードが設定されているか否かを判定し、手動運転モ
ードが設定されているときには、ステップS2に移行し
て該当する手動運転処理を行ってから前記ステップS1
に戻る。
【0039】ここで、手動運転処理としては連続式アン
ローダ1で船倉内のバラ物の掻取りをバケット27で行
う関係で、バケット27を船底に接触させると双方を損
傷するおそれがあるため、一定深さを残して掘削排出処
理を終了するようにしており、残ったバラ物はブルドー
ザ塔の掻き集め作業車両を船倉底部に移送して掻き集め
てから再度連続式アンローダで掻取るようにしているた
め、この作業車両を掘削部25で吊り下げて移送する作
業や、作業車両で掻き集めたバラ物を再度連続式アンロ
ーダで掻取る作業及び最終的に人手によってバラ物を挿
入されたバケットを駆動する作業等がある。
【0040】一方、ステップS1の判定結果が自動運転
モードであるときには、ステップS3に移行して、積荷
の搬出対象となる貨物船等でなる運搬船Sの船型データ
及び船積み量データとハッチからのバラ物搬出順序とが
入力されているか否かを判定し、船型データ等が入力さ
れているときには直接ステップS5に移行し、船型デー
タ等が入力されていないときには、ステップS4に移行
して船型データ及び船積み量データとバラ物の搬出を行
うハッチ順序を入力してからステップS5に移行する。
【0041】ここで、船型データとしては、運搬船Sの
建造時の設計データがある場合にはその設計データを使
用し、ない場合には入船する貨物船毎に積荷の搬出終了
後に船型データを測定して蓄積しておく。また、船積み
量データは、運搬船Sにバラ物を積込んだ際の各ハッチ
の積込み量データである。さらに、ハッチ順序は、船首
側及び船尾側で交互にバラ物搬出を行って、運搬船Sの
ピッチング方向の傾きが設定された傾斜角度範囲内とな
るように選定されている。
【0042】ステップS5では、自動追尾式レーザ距離
計測装置58A,58Bの距離計測値LA,B 、水平角
θHA,θHB及び俯仰角θEA,θEBを読込み、次いでステ
ップS6に移行して、走行位置センサ62の走行位置検
出値PU を読込んでからステップS7に移行する。
【0043】このステップS7では、各読込データに基
づいて現在の運搬船Sと連続式アンローダ1との相対位
置座標を算出する。次いで、ステップS8に移行して、
運搬船Sからのバラ物搬出を開始する初期状態で掘削部
25が岸壁側の所定の退避位置から搬出を開始する最初
のハッチへの移動が設定されているか又は1つのハッチ
Hi(i=1,2……6)でのバラ物の搬出を終了して
他のハッチへの掘削部25の移動が設定されている状態
であるか否かを判定し、掘削部25のハッチ移動が設定
されていないときには直接後述するステップS17にジ
ャンプし、掘削部25のハッチ移動が設定されていると
きにはステップS9に移行する。
【0044】このステップS9では、指定されたハッチ
Hiのハッチコーミングの掘削開始位置の上方に掘削部
25が対向するように、位置座標を設定し、設定された
位置座標と連続式アンローダ1の掘削部25の位置座標
とを一致させるために必要な走行制御装置51の目標移
動位置、旋回塔制御装置52の目標旋回角度及びブーム
制御装置53の目標俯仰角度を算出する。
【0045】ここで、掘削開始位置は、例えば図6
(a)〜(c)に示すように、ハッチ形状が海陸方向が
長片となる長方形であり、ハッチコーミングも同様の長
方形であって、バラ物がハッチコーミング近くまで積み
込まれているものとすると、コラム部材22を図6
(c)で○印で示すハッチコーミングの海側で且つ船首
側の隅部に対向させ、且つ掘削部25の船尾側を向くよ
うに設定する。
【0046】次いで、ステップS10に移行して、算出
された各目標移動位置、目標旋回角度及び目標俯仰角度
とこれらに対応する走行位置センサ62、旋回塔旋回角
度センサ14及び俯仰角度センサ64の各検出値との偏
差を算出し、これら偏差が“0”であるか否かを判定
し、これが零でないときには、ステップS11に移行し
て、これらの偏差が零となるように走行制御装置51、
旋回塔制御装置52及びブーム制御装置53に対して目
標速度指令を出力してから前記ステップS1に戻り、各
偏差が零であるときには目標位置に達したものと判断
し、ハッチ移動設定を解除してからステップS12に移
行する。
【0047】このステップS12では、該当ハッチの船
積み量データに基づいて掘削部25が積荷の表面に接触
するように下降させる下降指令をブーム制御装置53に
対して送出し、次いでステップS13に移行して、掘削
深さセンサ44a〜44c及び45a〜45cの掘削深
さ検出値HA1〜HA3及びHB1〜HB3を読込み、次いでス
テップS14に移行して、下記(1)式に従って掘削深
さ検出値HA1〜HA3及びHB1〜HB3の平均値HAVを算出
する。
【0048】 HAV=(HA1+HA2+HA3+HB1+HB2+HB3)/6 …………(1) 次いで、ステップS15に移行して、掘削深さ平均値H
AVが予め設定された停止高さHX 以下となったか否かを
判定し、HAV>HX であるときには、掘削部25がバラ
物の荷表面から所定距離xだけ上方の停止位置に達して
おらず、下降を継続するものと判断して前記ステップS
12に戻り、HAV≦HX であるときには、掘削部25が
所定の停止位置に達したものと判断してステップS16
に移行する。
【0049】このステップS16では、バケット駆動制
御装置55に対して駆動指令を出力して、バケット27
の移送を開始させると共に、他の搬送機構即ち回転フィ
ーダ29、ブーム内のコンベヤ15a、旋回塔6内のコ
ンベヤ6a、ベルトフィーダ9、機内コンベヤ10等を
駆動する駆動指令を出力する。
【0050】次いで、ステップS17に移行して、掘削
深さを下げると共に、船型データに基づいて掘削パター
ンを設定し、設定された掘削パターンに基づいて掘削部
25を艙壁に対して所定距離を保ちながら横送りを行っ
て掘削を継続する。
【0051】ここで、掘削パターンとしては、図7に示
すように、コラム部材22の中心が例えば海側で且つ船
首側のA点にあり、掘削部25が船首側に向いているも
のとして、この状態で掘削部25を陸側に横送りし、陸
側の掘削終了点Bでコラム部材22を船首方向に点Cま
で移動させ、これと同時エレベータ旋回制御装置54を
作動させて掘削部25を平面からみて反時計方向に旋回
させ、点Cに達するまでの間で旋回角度が45度となる
ように制御する。
【0052】次いで、コラム部材22を点Cから海方向
に点Dまで移動させ、この間にエレベータ旋回制御装置
54を作動させて掘削部25をさらに45度反時計方向
に回動させる。この結果、コラム部材22が点Dに達し
たときには、掘削部25の延長方向が陸側となり、陸側
の艙壁に対して直交すると共に、その先端が艙壁から所
定距離離間した状態となる。
【0053】次いで、点Dから船尾方向に横送りを開始
して、コラム部材22が船尾側の掘削終了点Eに達する
と、前記点B〜Dと同様の動作を行ってコラム部材22
を点Gまで移動させることにより、掘削部25の延長方
向を船尾側の艙壁と直交させ、その先端が艙壁と所定距
離離間した状態となる。
【0054】次いで、点Gから海側に横送りを開始し
て、コラム部材22が海側の掘削終了点Hに達すると、
前記B〜Dと同様の動作を行って、コラム部材22を点
Jまで移動させることにより、掘削部25の延長方向を
海側の艙壁と直交させ、その先端が艙壁と所定距離離間
した状態となる。
【0055】さらに、点Jから船首側に横送りを開始し
て、コラム部材22が船首側の掘削終了点Kに達する
と、前記B〜Dと同様の動作を行って、コラム部材22
を点Aまで移動させることにより、掘削部25の延長方
向を海側の艙壁と直交させ、その先端が艙壁と所定距離
離間した状態となる。
【0056】次いで、ステップS18に移行して、掘削
部25のバケット27が船倉の底に近づいて掘削を完了
する掘削完了深さに達したか否かを判定し、掘削完了深
さに達していないときには、前記ステップS1に戻り、
掘削完了深さに達したときには指定ハッチでの掘削完了
と判断してステップS19に移行して、全てのハッチの
バラ物排出作業を終了したか否かを判定し、全てのハッ
チでのバラ物排出作業を終了していないときにはステッ
プS20に移行して、次に搬出作業を行う移動先ハッチ
番号を設定し、作業車両の搬入を行うか否かの判断を行
うに十分な所定時間待機してから前記ステップS1に戻
る。
【0057】なお、上記ステップS17の掘削制御処理
では、説明を省略しているが、掘削量を定量制御するた
めに、掘削深さセンサ44a〜44c及び45a〜45
cの検出値に基づいて実際にバケット27で掘削してい
る掘削長さを検出して、この掘削長さに応じて掘削深さ
を制御すると共に、バケット27を駆動するスプロケッ
ト23の駆動トルクを検出する駆動トルクセンサ66の
検出値に基づいて掘削量を推定し、これが一定となるよ
うに自動制御している。
【0058】したがって、今、運搬船Sが岸壁に係留さ
れると、その所定の2箇所にコーナーキューブ59A,
59Bを取付け、これらコーナーキューブ59A及び5
9Bを夫々連続式アンローダ1の旋回塔6の上部に取付
けられた自動追尾式レーザ距離計測装置58A及び58
Bで追尾させる。
【0059】このとき、掘削部25が岸壁上に退避して
いるものとすると、先ず、コントローラ57の電源を投
入し、この状態で自動運転モードを設定する。このた
め、図5の搬出制御処理が実行開始されて、ステップS
1からステップS3に移行して、バラ物の搬出対象とな
る運搬船Sの船型データ及び船積み量データが入力され
ているか否かを判定し、これが予め入力されているとき
にはステップS5に移行し、入力されていないときに
は、ステップS4に移行して、船型データ及び船積み量
データを入力すると共に、バラ物の搬出を行うハッチH
1〜H6の搬出順序を設定してからステップS5に移行
する。
【0060】このようにして、船型データ及び船積み量
データとバラ物の搬出を行うハッチ順序が入力される
と、自動追尾式レーザ距離計測装置58A,58Bの距
離計測値LA,B 、水平角度θHA,θHB及び俯仰角度θ
EA,θEBを読込む(ステップS5)と共に、走行位置セ
ンサ62の走行位置検出値PU を読込み(ステップS
6)、これらに基づいて運搬船Sと連続式アンローダ1
との現在の相対位置データを算出する(ステップS
7)。
【0061】このとき、運搬船Sは波や潮の満ち引きに
よって岸壁に対して前後、左右、上下の並進運動を行う
と共に、ローリング、ピッチング及びヨーイングの回転
運動を行うので、運搬船Sと連続式アンローダとの相対
位置関係は絶えず変化しているが、この時々刻々の変化
を自動追尾式レーザ距離計測装置58A,58Bで計測
することにより、正確に検出することができる。
【0062】そして、搬出処理開始時であるので、掘削
部25を最初に搬出を開始するハッチ番号例えばハッチ
H1が設定されているので、図6に示すように、ハッチ
H1のハッチ口の例えば船首側で且つ海側の隅部の上方
にバケットエレベータ20のコラム部材22が位置し、
且つ掘削部25がハッチ口の海側開口部と平行となる目
標位置を船型データと相対位置データとに基づいて設定
し、船型データに基づいて掘削部25が船体と接触する
ことなく現在位置から目標位置まで最短距離で移動させ
る移動ルートを算出し、これに基づいて走行制御装置5
1、旋回塔制御装置52、旋回ブーム制御装置53、エ
レベータ旋回制御装置54、傾動リンク部制御装置56
に対する移動指令を生成して、これらを各装置に送出す
る(ステップS9)。
【0063】これによって、走行フレーム5、旋回塔
6、旋回ブーム15、バケットエレベータ20及び傾動
リンク部24の各部が駆動されて、掘削部25が指定さ
れたハッチH1の指定位置に移動開始される。
【0064】そして、走行フレーム5、旋回塔6、旋回
ブーム15、バケットエレベータ20及び傾動リンク部
24の各部が目標位置に達すると、掘削部25が図6の
ハッチH1のハッチ口の海側の開口部より所定距離陸側
となる所定位置に位置決めされる。
【0065】この状態となると、ハッチ移動設定が解除
されると共に、ステップS10からS11に移行して、
掘削部25を船積み量データに基づいてその荷表面まで
下降させる下降指令を出力することにより、走行フレー
ム5、旋回塔6及び旋回ブーム15を駆動して、掘削部
25を垂直方向に下降させる。
【0066】そして、掘削部25の下降によって掘削深
さセンサ44a〜44c及び45a〜45cの高さ検出
値HA1〜HA3及びHB1〜HB3の平均値HAVを算出し(ス
テップS14)、この平均値HAVが予め設定された設定
値HX 以下となって、掘削部25の下面が荷表面より所
定距離xだけ上方位置に達すると、掘削部25の下降が
停止され、バケット駆動制御装置55によってバケット
コンベヤが駆動開始されると共に、旋回ブーム15内の
コンベヤ15a、旋回塔6内のコンベヤ6a、ベルトフ
ィーダ9、機内コンベヤ10が駆動開始されて、バラ物
の搬出可能状態となる(ステップS16)。
【0067】その後、掘削部25が所定の掘削深さとな
るように下降され、この状態で図6のようにハッチ口近
くまでバラ物が積込まれているときには、先ず、掘削部
25を陸側に横送りして、ハッチ口に対応するバラ物を
掻取って搬出し、次からは船型データに基づくハッチ形
状に応じて設定される図7に示す掘削パターンで掘削が
行われる。
【0068】掘削されたバラ物は、バケットコンベヤで
上方に搬送され、その上端側でシュート28で回転フィ
ーダ29に案内され、これからブーム内コンベヤ15a
によって旋回塔6のコンベヤ6aに受け渡され、一旦ホ
ッパー7内に貯溜された後、ベルトフィーダ9によって
定量切り出しが行われて、機内コンベヤ10を介して地
上側コンベヤ8に受け渡され、所定のヤードに搬送され
る。
【0069】この間、常にステップS5〜S7での運搬
船S及び連続式アンローダ1との相対位置を算出してい
るので、運搬船Sの揺動によって、掘削部25が艙壁に
接触したり、バケットエレベータ20のコラム部材22
がハッチ口に接触することを確実に防止して、安定した
搬出作業を行うことができる。
【0070】その後、掘削深さが予め設定した掘削完了
深さに達すると、ステップS19に移行し、全てのハッ
チH1〜H6からの搬出が終了したか否かを判定し、最
初のハッチH1での搬出が終了しただけであるので、ス
テップS20に移行して次に搬出を行うハッチ番号例え
ばハッチH6が移動先ハッチとして設定され、所定時間
待機した後ステップS1に戻る。
【0071】この間に、オペレータが掘削終了後にハッ
チH1での残りバラ物を搬出するために、作業車両を導
入する必要があると判断したときには、運転モードを自
動運転モードから手動運転モードに変更することによ
り、ステップS1からステップS2に移行して、手動運
転モードに切換わり、掘削部25をハッチH1から一端
岸壁まで移動させ、ここで作業車両を掘削部25で吊り
上げてから再度ハッチH1内に移動させて、作業車両を
残荷表面上に降ろしてから、再度自動運転モードに復帰
させる。
【0072】この自動運転モードへの復帰によって、移
動先ハッチとしてハッチH6が設定されているので、図
5の搬出制御処理において、ステップS8からステップ
S9に移行して、現在のハッチH1からハッチH6に掘
削部25を移動させる移動ルートが設定されると共に、
設定された移動ルートを掘削部25が通るように走行制
御装置51、旋回塔制御装置52、旋回ブーム制御装置
53、エレベータ旋回制御装置54及び傾動リンク部制
御装置56に対して駆動指令が送出され、掘削部25が
自動的にハッチH1からハッチH6に移動され、掘削部
25がハッチH6の所定位置に到達すると、前述したよ
うに、船型データ及び船積みデータに基づく掘削パター
ンに従ってバラ物の自動掘削が行われて、バラ物が地上
側コンベヤ8に受け渡されて、所定のヤードに搬送され
る。
【0073】このようにして、順次設定されたハッチ順
序でバラ物が搬出されるが、その搬出途中で、他の掘削
終了ハッチでの残留バラ物のハッチ中央寄りの初期掘削
部位置への掻き集め作業が終了したときには、その作業
者からの例えば無線連絡をオペレータが受けたときに該
当ハッチ番号を情報入力装置61から入力することによ
り、掘削部25が現在のハッチから掘削終了ハッチに自
動的に移動され、その移動が終了した時点即ちステップ
S12〜S16の処理が実行されているときに、手動運
転モードに切換えることにより、手動操作によって掻き
集められた残留バラ物を外部に排出することができる。
【0074】その後、掘削部25を元のハッチH6に復
帰させる場合には、情報入力装置61から移動先ハッチ
としてハッチH6を設定すると共に、自動運転モードを
設定することにより、図5の処理が実行された時点で、
ハッチH1からハッチH6への掘削部25の移動ルート
が算出され、これに基づいて各制御装置51,52,5
3,54及び56に対して駆動指令が送出されることに
より、前述したと同様に掘削部25のハッチ間移動が自
動的に行われる。
【0075】このように、上記実施形態によると、掘削
部25の所望の移動先ハッチへの移動を自動的に行うこ
とができると共に、このときに運搬船Sと連続式アンロ
ーダ1との相対位置を運搬船Sに設置したコーナーキュ
ーブ59A,59Bと、連続式アンローダ1に設置した
自動追尾式レーザ距離計測装置58A,58Bとによっ
て検出することができるので、波や潮の干満による運搬
船Sの並進運動及び回転運動の影響を受けることなく正
確に計測することができ、連続式アンローダ1と運搬船
Sとの接触を確実に防止して掘削部25を移動先ハッチ
に正確に移動させることができる。
【0076】なお、上記実施形態においては、運搬船S
におけるバラ物を搬出するハッチ順序を予め設定する場
合について説明したが、これに限定されるものではな
く、自動追尾式レーザ距離計測装置58A,58Bの距
離計測値LA,B 、水平角度θ HA,θHB及び俯仰角度θ
EA,θEBに基づいて運搬船Sのピッチ方向の傾斜角度を
算出することができるので、この傾斜角度が設定値以上
となったときには、該当ハッチでの掘削を中断して、船
底が沈み側のハッチを移動先ハッチに指定して、移動先
ハッチで掘削制御処理を行うことにより、運搬船Sのピ
ッチ方向のバランスを採りながら自動的に搬出ハッチを
設定して搬出処理を継続することもできる。
【0077】また、上記実施形態においては、掘削部2
5をハッチ上方の所定位置に移動させた後に荷表面まで
降下させる際に、掘削深さセンサ44a〜44c及び4
5a〜45cの高さ検出値HA1〜HA3及びHB1〜HB3
平均値HAVを算出し、これが設定値HX 以下となったと
きに一旦停止させる場合について説明したが、これに限
定されるものではなく、高さ検出値HA1〜HA3及びHB1
〜HB3のうちの最小値を選択し、この最小値が設定値H
X 以下となったときに一旦停止させるようにしてもよ
い。
【0078】さらに、上記実施形態においては、コーナ
ーキューブ59A,59BをハッチH1及びH6に設置
し、自動追尾式レーザ距離計測装置58A,58Bを旋
回塔6の上部に設置した場合について説明したが、これ
に限定されるものではなく、図8に示すように、運搬船
Sの岸壁側となる左舷の船首側及び船尾側に夫々岸壁側
に突出してコーナーキューブ59A,59Bを設置し、
これに対向する岸壁の運搬船Sの中央部寄り位置に自動
追尾式レーザ距離計測装置58A,58Bを設置して、
岸壁に対する運搬船Sの絶対位置を計測し、これと走行
位置センサ62で検出した連続式アンローダ1の走行位
置とに基づいて両者間の相対位置を算出するようにして
もよく、さらには自動追尾式レーザ距離計測装置58
A,58Bを地上コンベヤ8の外側における連続式アン
ローダ1の走行範囲を除く外側位置に設置するようにし
てもよい。
【0079】さらにまた、コーナーキューブ59A,5
9Bと自動追尾式レーザ距離計測装置58A,58Bと
は両者の組の何れか一方を運搬船Sに、他方を連続式ア
ンローダ又は岸壁に夫々設置すればよい。
【0080】なおさらに、上記実施形態においては、レ
ーザを使用した光学的距離計測方法を適用したが、これ
に限らず、超音波等の距離計測装置や軌道衛星を使用し
た位置検出装置等の任意の距離又は位置計測装置を適用
することができる。
【0081】また、上記実施形態においては、掘削部2
5が傾動リンク部24によって前後方向に進退可能に配
設されている場合について説明したが、これに限定され
るものではなく、傾動リンク部24が省略され、これに
代えて掘削部25の掘削長さを変更するようにした連続
式アンローダであっても、本発明を適用し得るものであ
る。
【0082】さらに、上記実施形態においては、走行フ
レーム5、旋回塔6、バケットエレベータ20及び傾動
リンク部24の移動量に基づいて掘削部25の位置を制
御する場合について説明したが、これに限定されるもの
ではなく、ハッチコーミングの対角位置とバケットエレ
ベータ20との間に夫々自動追尾式のレーザ距離計を設
置して、このレーザ距離計の測定値に基づいてハッチコ
ーミングに対するバケットエレベータ20の高さ及び水
平位置を算出し、これに基づいて掘削部25の位置を制
御するようにしてもよい。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る連
続式アンローダの掘削部移動制御装置によれば、相対位
置検出手段で、岸壁に係留された運搬船と連続式アンロ
ーダとの間の相対位置を検出し、この相対位置検出値
と、運搬船の船型データとに基づいて運搬船のハッチ口
の位置を特定することができ、特定されたハッチ口に応
じて所望のハッチ間で掘削部を移動させるために必要な
走行フレーム、旋回ブーム及びバケットエレベータの移
動指令を生成し、これに基づいて各部を制御することに
より、掘削部を所望の移動先ハッチに自動的に移動させ
ることができるという効果が得られる。
【0084】また、請求項2に係る連続式アンローダの
掘削部移動制御装置によれば、連続式アンローダ側に設
けた自動追尾式距離計測手段によって、運搬船の船首側
及び船尾側に設けた反射手段との間の距離を計測するこ
とにより、連続式アンローダに対する運搬船の現在位置
を正確に計測することができるという効果が得られる。
【0085】さらに、請求項3に係る連続式アンローダ
の掘削部移動制御装置によれば、岸壁に設けた自動追尾
式距離計測手段で運搬船の船首側及び船尾側に設けた反
射手段との間の距離を計測することにより、岸壁に対す
る運搬船の現在位置を正確に測定し、且つ移動位置検出
手段で連続式アンローダの現在位置を測定することによ
り、両測定値に基づいて連続式アンローダと運搬船との
相対位置を正確に検出することができるという効果が得
られる。
【0086】さらにまた、請求項4に係る連続式アンロ
ーダの掘削部移動制御装置によれば、レーザ距離計測装
置によって運搬船と連続式アンローダ又は岸壁との間の
距離を測定するので、正確な絶対位置計測を行うことが
できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す連続式アンローダの
概略構成図である。
【図2】図1における傾動リンク部及び掘削部の拡大側
面図である。
【図3】図1の制御系を示すブロック図である。
【図4】図1の運搬船のコーナーキューブと連続式アン
ローダの自動追尾式レーザ距離計測装置との位置関係を
示す説明図であって、(a)は平面図、(b)は側面図
である。
【図5】図3のコントローラで実行する掘削制御処理の
一例を示すフローチャートである。
【図6】船倉内の荷を掻取り搬出する荷役の説明図であ
る。
【図7】掘削パターンを示す説明図である。
【図8】運搬船に設置したコーナーキューブ及び岸壁に
設置した自動追尾式レーザ距離計測装置の関係を示す説
明図であって、(a)は平面図、(b)は側面図であ
る。
【符号の説明】
1 連続式アンローダ 2 岸壁 S 運搬船 5 走行フレーム 6 旋回塔 14 旋回塔旋回角度センサ 15 旋回ブーム 20 バケットエレベータ 22 コラム部材 23 駆動スプロケット 24 傾動リンク部 25 掘削部 26 チェーン 27 バケット 44a〜44c,45a〜45c 掘削深さセンサ 51 走行制御装置 52 旋回塔制御装置 53 ブーム制御装置 54 エレベータ旋回制御装置 55 バケット駆動制御装置 56 傾動リンク部制御装置 58 コントローラ 58A,58B 自動追尾式レーザ距離計測装置 59A,59B コーナーキューブ 60 マイクロコンピュータ 61 情報入力装置 62 走行位置センサ 64 ブーム俯仰角度センサ 65 エレベータ旋回角度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井田 傑 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 (72)発明者 石川 裕昭 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行フレーム上に旋回可能に配設された
    旋回ブームと、該旋回ブームの先端に垂下されて中心軸
    回りに旋回可能なバケットエレベータと、該バケットエ
    レベータの下端に設けられた掘削部と、前記バケットエ
    レベータと掘削部との間に張設された一対の無端チェー
    ン間に取付けられた多数のバケットとを備え、運搬船の
    各ハッチからバラ物を搬出する連続式アンローダにおい
    て、前記運搬船と前記連続式アンローダとの相対位置を
    検出する相対位置検出手段と、該相対位置検出手段の相
    対位置検出情報と予め入力された前記運搬船の船型デー
    タとに基づいて前記掘削部を当該運搬船のハッチ間で移
    動させる移動指令を送出するハッチ移動指令手段と、該
    ハッチ移動指令手段の移動指令に基づいて少なくとも前
    記走行フレーム、旋回ブーム及びバケットエレベータを
    駆動制御して掘削部をハッチ間移動させる移動制御手段
    とを備えたことを特徴とする連続式アンローダにおける
    掘削部移動制御装置。
  2. 【請求項2】 前記相対位置検出手段は、運搬船の船首
    側及び船尾側に設けた反射手段と、前記連続式アンロー
    ダ側に設けた前記反射手段を自動追尾して距離を測定す
    る自動追尾式距離計測手段とで構成されていることを特
    徴とする請求項1記載の連続式アンローダにおける掘削
    部移動制御装置。
  3. 【請求項3】 前記相対位置検出手段は、運搬船の船首
    側及び船尾側に設けた反射手段と、岸壁に設けた前記反
    射手段を自動追尾して距離を測定する自動追尾式距離計
    測手段と、前記連続式アンローダの移動位置を検出する
    移動位置検出手段とで構成されていることを特徴とする
    請求項1記載の連続式アンローダにおける掘削部移動制
    御装置。
  4. 【請求項4】 前記自動追尾式距離計測手段は、レーザ
    距離計測装置で構成されていることを特徴とする請求項
    2又は3に記載の連続式アンローダにおける掘削部移動
    制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106800195A (zh) * 2017-03-28 2017-06-06 大连华锐重工集团股份有限公司 双侧卸船的连续卸船机及卸船方法
JP2020172352A (ja) * 2019-04-09 2020-10-22 株式会社Ihi 荷揚げ装置
JP2021080081A (ja) * 2019-11-21 2021-05-27 Ihi運搬機械株式会社 荷役機械の船舶ハッチ間自動移動装置

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